ウルトラマンベリアル列伝
ウルトラマンベリアルが主役のSSです
最近の皇帝陛下は守るべきものを探しているらしいので、もしベリアルが守るべきものを見つけたらという考えのもとやっていきます。場合によってはダークネスファイブと敵対するかもしれません。
それでもよろしい方はどうぞ
守るべきものを探して宇宙を旅するようになってしばらく経ったある日、俺はウルトラマンゼロとの戦いに敗れ、ある星へと降りたった。
地球によく似た青い星に。
第1章 妖精と悪魔
ベリアル「いててて、ここは…なんて星だ?」
久しぶりに遭遇したゼロとの戦いに敗れた俺は気絶している間に知らない星へと降りたった。
ベリアル「地球って星に似てるなる。違うのは、太陽が二つあることか。」
どうやらこの星は二つの太陽に挟まれた珍しい惑星のようだ。ちなみに太陽や惑星などが同じ公転軸で回っていたり、公転円が重なっていたりする星のことを二連星という。漫画作品などでは、宇宙戦艦ヤマトのガミラスとイスカンダルがこれにあたる。
ベリアル「あいつらとも逸れたみたいだな、ん?誰か来るな。」
?「うわー真っ黒な巨人だ!」
これまた地球の人間によく似た住人が話しかけてくる。違うのは、透き通った羽があることくらい。
ベリアル「お前はこの星の住人か?」
?「そうだよ…わたしはシル、巨人さんの名前は?」
ベリアル「俺はベリアルだ。」
シル「ベリアルさん、怪我してるね。」
ベリアル「そうだな、ちょっと強い奴と戦ったからな。」
ここで俺はふと疑問に思った。何故俺はこの少女と普通に会話しているのだろう?
シル「ちょっと動かないでね。」
シルはそう言うと羽を使って俺の身体の傷があるところまで飛び手を当てた、するとみるみる傷が治っていく。
ベリアル「なんだこの力は?」
シル「これは魔法だよ。」
ベリアル「魔法?」
シル「うん、この星には空気中とわたしたちの体の中に魔力ってのがあるんだ。その魔力のおかげで奇跡みたいなことができるんだよ。」
ベリアル「そうなのか。」
魔力のせいだろうか?この星に来てから妙に心が落ち着いている。
第2章 悪魔の休息
この星に来てから早一カ月、俺はダークネスファイブが自分を見つけるまでこの星に住むことにした。
不思議とこの星で何かしようという考えは浮かばなかった。
そんなある日、宇宙から隕石が飛来しそこから怪獣が現れた。
アントラー「グギャァァァ!」
ベリアル「アントラーだと?」
アントラーはこの星に住む奴らの町へ向かっている。
以前なら見逃していた、だが
シル「痛!」
アントラーから逃げるシルが石に躓き転んでしまった。
ベリアル「まずい!」
踏みつぶそうとするアントラーの前に俺は立ちアントラーの足を掴んだ。
ベリアル「俺様が相手だ!」
アントラーは光線などで俺を狙うがやはりゼロと戦ってきたおれとしては物足りない。
ベリアル「くたばれ!デスシウム光線!」
デスシウム光線を放ちアントラーを爆散させた。
ベリアル「終わったな。」
そう思っていると後ろから声が聞こえた。振り向くと
「ありがとう!」
「助かったー!」
「かっこいい!」
という声が聞こえた。
シルは俺の目の前まで飛んでくると。
シル「ありがとう!ベリアルさん優しいね!」
と頭を下げた。
ベリアル「俺が…優しい?」
いつの間にか周りはお祭りムードになっていた。
その晩、
国王(この星に国は一つしかない。)の声かけで街では祭りが開かれていた。
国王「この星の救世主、ベリアル様に乾杯!」
国民「乾杯!」
半分宴会のようなまつりでは街の一番大きな広間で俺が座っていた。
ベリアル「この酒うまいな!」
俺は急遽作られた木製の巨大なグラスでこの自慢の果実酒を飲んでいた!
ベリアル「しかし…俺が救世主か。」
不思議な感覚だった。しかし悪くないと思っている自分がいた。
その後も何度か宇宙怪獣が現れたが難なく撃破した。
しかし半年後、この平穏な生活は突如、終わりを告げることとなる。
第4章 集結ダークネスファイブ!
アントラー襲撃から半年後、俺はたまに現れる宇宙怪獣は撃破しながらこの星でのんびり暮らしていた。
そんなある日、
スライ「ベリアル様!見つけましたよ!」
ベリアル「スライ…なぜここに!」
聞けばダークネスファイブ一同は俺が行方不明になってからずっと俺を探していたらしい。
ジャタール「しかしいい星ですな、この星の住人滅ぼして我々の拠点にしませんか?」
ヴィラニアス「珍しくいいことを言うな、賛成だ!」
グロッケン「だとしたら、早くやろうぜ!」
デスローグ「…」コクン
ベリアル「おい待て…」
しかしかれらはすでに侵攻を開始した。
ベリアルは何もできなかった、確かにこの星を拠点にすれば活動しやすいだろう…しかしこの星で過ごしていた思い出がそれを許そうとしない。だがかれらは自分を慕う者たちだ!
逃げ惑う妖精達、
するとジャタールが1人の妖精に目をつけた、シルだ!
ジャタール「ブロンズ像にしてやろう!」
ジャタールは触れた相手をブロンズ像に変えることができる。
ベリアル「ヤメローーー!」
必死に叫ぶ。しかし
シル「ベリアルさん、助け…て…」
彼女もブロンズ像になってしまった。
ベリアル「デスシウム光線!」
ジャタールに向けてデスシウム光線を放った。
ジャタール「うわ!」
スライ「ベリアル様!なんのつもりですか!」
ベリアル「許さん!この星を、この星の住人たちを傷つけるのは…俺様が許さん!」
その時俺は光に包まれた。
第5章 蘇る光
光が消えたときにそこにいたのは元の赤と銀のウルトラマンに戻っていた俺だった。
スライ「ベリアル様!その姿は、」
自分の手を見て俺は叫ぶ。
ベリアル「これが本当の俺様…ウルトラマンベリアルだ!」
スライ「そんな馬鹿な!」
グロッケン「どうしちゃったんすかベリアル様!」
驚きつつもあくまでいつも通りに近づいてくるグロッケン。
ベリアル「シャイニングデスシウム光線!」
ゼロ距離でパワーアップしたデスシウム光線を放った。
グロッケン「グギャァァァ!ベリアル様!なぜ!」
スライ「ベリアル様!」
ベリアル「守りたいものができた!それなら、たとえ相手が何であろうと全力で守る!それが、ウルトラマンだ!」
ベリアル(そうだろ、ウルトラマンゼロ!)
デスローグ「グロッケン!」
ベリアル「シャイニングデスシウムショット!」
デスローグは真っ二つになり爆散した。
ヴィラニアス「ベリアル様、あなたは我々の敵になるのですか!」
ベリアル「言ったはずだ!この星の住人を傷つけるのは俺様が許さん!」
ベリアルは飛び上がり、
ベリアル「ベリアルシャイニングキック!」
レオキックのような蹴りをヴィラニアスに当て吹き飛ばした。
ジャタールを睨むと、
ベリアル「貴様だけは絶対に許さん!」
ベリアルはゼロスラッガーのようなものを取り出し胸につける。
ベリアル「シャイニングツインシュート!」
ジャタール「グギャァァァ!ベリアル様!お許しを!」
残るはスライのみ、
だが、そこにスライはいない。
どうやら宇宙に逃げたようだ。
ベリアル「逃げたか。」
スライ「まさかベリアル様がウルトラマンに戻ってしまうとは、ここは一度逃げねば…」
ゼロ「ワイドゼロショット!」
宇宙に逃げたスライは突然現れたゼロによってたおされた。
ゼロ「ダークネスファイブがこの星にいるはずだ!行こうぜ!」
うるティメイトフォースゼロのメンバーとともに星に降りたったゼロ、そこにいたのは見たこともないウルトラマンと美しい羽を持つ少女だった。
ゼロ「誰だ?」
ベリアル「ゼロ、久しぶりだな!」
ゼロ「まさか…ベリアルか!?」
拳を構えるゼロ、しかし二人の間に少女が割り込む。
シル「ベリアルさんは悪い人じゃない!ベリアルさんは私たちを助けてくれた!」
ゼロ「ベリアルが…。」
ベリアル「ゼロ、俺はこの星で大切なものを見つけた。」
ベリアル「ゼロ、もうお前と戦うつもりはない。」
そう言い残してベリアルは飛び立った。
シル「ベリアルさん!今までありがとう!」
手を振るシル。
ベリアルは振り向くと、白い石を渡した。
ベリアル「何かあったら、この石に念じろ、そうすればたとえどんなに遠くても駆けつける!」
そう言ってベリアルは去った。
最終章 帰還
ベリアルは光の国に来ていた。しかし、元の赤と銀の身体のせいか誰もきづいていない。
しかし、
ウルトラの父「ベリアル…?」
ベリアル「ケン…か。」
ウルトラの父「その身体、まさか…。」
ベリアル「ケン…俺はわかったよ。本当の強さってやつを。」
ウルトラの父「そうか。」
そう言ってベリアルは雑踏の中に消えた。
数日後、宇宙警備隊に新たな戦士が入隊した。彼の名は
「本日づけで警備隊配属になりました!ウルトラマンベリアルです。」
おしまい
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