2022-10-02 18:53:20 更新

概要

鎮守府着任から数年が経ち、もうほとんど深海棲艦とも戦が終わろうとした頃の鎮守府の日常


前書き

どうも、時浦愁伍(時の雨秋の月)です。私自身の理想を詰め込みました。
完結済みです。
それと、旧垢からの再掲です。





これはとある鎮守府に着任していた一人の艦娘と一人の提督との日常である。




「ぃとく…ていとく…ていとく!提督起きて!」


提督「うぅん…もう朝か」


時雨「そうだよ!」


提督「わざわざすまんな」


時雨「いや、これくらいは僕の仕事だからね?」


ここは佐世保鎮守府。そんな鎮守府の執務室横にある提督専用休憩室でいつも朝が始まる。


時雨「それで、今日なんだけどスケジュールは──」


いつも通りの日程だ。昔からの何度も聞いている忙しい頃に比べたら今は格段に楽になった。


時雨「それで提督。着替えておいてね!それじゃあ僕は朝食作ってくるね?」


提督「あぁ、待ってくれ時雨。朝食はなにかな?」


時雨「今日はご飯と鯵の開き、ほうれん草のお浸し、漬物に豚汁だよ♪」


流石は時雨。私の好みを熟知しているだけある。そしてthe日本男児感が凄いのだが、朝食は大抵和食派なので助かっている。


時雨「それじゃあ僕は先に待ってるよ」


提督「わかった」


そうして二人は同じ事を思いながら動き出した。


提・時「「やっぱり時雨(提督)は優しいなぁ…」」


そんな事を二人揃って考えているなど露にも思わず提督は外に見える秋晴れの空と穏やかな海を眺め、時雨は今にもスキップするのかと思う程に我慢して歩いていた。しかしその二人の気持ちは見事に深海棲艦の居なくなった海域の如く穏やかなものだった。


提督「さて、そろそろ行かないと時雨を待たせてしまうな。待たせてしまっては元も子もないしな」


提督は扉を開ける。そこに新鮮な風が吹き込んでくる。しかしそれは提督の開けた窓からだ。落ち着ける日があることこそ我々が戦った存在意義であろう。そんな事を想いながら提督は廊下を歩いていった。


部屋に着くまでに様々な艦娘達が声を掛けてきた。


「提督!朝食一緒にとるっぽい!」

「し、司令。今日こそ駄目でしょうか?」

「提督さん、私と朝食取らない?」

「こんな五航戦置いといて私達と食堂に行かないかしら?」

「司令、私達姉妹と一緒に朝食を取っていただけないでしょうか!」


と、まぁ三者三様で良いが出会う度に声を掛けてくるのだ。しかし、駄々をこねる子がいるので理由を言うと、すぐに笑ってごめんね。また誘うから。といって去ってしまう。理由は理由だ。「今日は時雨と朝食を取るから、ごめんね?」それだけだ。まぁ、その後は予定を決めて一人一人一緒に食べる時間を作っているので私の財布は薄くなる一方だ…


ふと、扉の前で立ち止まる。ここは艦娘寮でも外縁でもない。鎮守府内である。そしてこの部屋は──


時雨「早かったね提督。丁度出来た所だったから早く入ったら?」


提督「そうだな、そうさせてもらおう」


ここは鎮守府内でも、秘書艦…いや、秘書官と提督しか使えない場所なのだ。


扉のレバーハンドルを回して中に入ると良いにおいが風と共に流れてきた。これだけでもう食欲が増す。そこに盛り付けと色合いが見事に融合している朝食を眺めながら言った。


提督「やっぱり時雨は良い娘だね」


時雨「て、提督…こんなの僕にしか言わないでよ?」


提督「分かってるよ。だから言ったんじゃないか」


いつも通りの流れをした所で、時雨が席についた。美味しい料理は大歓迎だ。


提督「ご馳走さま、時雨。やはり美味しいな」


時雨「お粗末様でした…って提督!」


凄く顔まで真っ赤だ。可愛い奴だ。


時雨「そ、それじゃあ僕は片付けておくから!」


やはり可愛い。何だこの小動物は?


提督「わかったよ。だから、無理せず早く戻ってこいよ?」


時雨「うん!」


もう駄目だ、結婚しt…いやいや、忘れていた。


提督「こんな風な風をまだ浴びれるかな?」


ふと私はこぼしてしまった。


時雨「大丈夫だよ提督。もうすぐだから今日も頑張ろう?」


そうだな、もう少しだ。この戦もこの仕事も


提督「それじゃあ先に戻っとくね」


時雨「うん!」


斯くして朝食が終わった。いつもこの様な食事だ。素晴らしいだろう?

そしてそのまま執務室に戻ったわけだが…


提督「さぁーて、今日もやりますk─」


「提督、本日の業務です。やはり少なくなってきましたね」


ビックリした。本当です。急に現れないで下さい。という事で椅子に座って書類とにらめっこ。


コンコン


「提督、時雨です」


提督「入ってよし」


時雨「失礼します」


時雨「少し遅くなっちゃった。ごめんね?」


提督「いや、大丈夫だよ」


時雨が隣の小さな机に向かって私と同じように書類と格闘中。しかし、馴れているのと量が減った事から二人ともすぐに終わった。


時雨「提督、早く終わったから今日くらいは一緒にゆっくりしよ?」


提督「そうだな。しかしある程度の事はしようか」


時雨「わかった」


確かに深海棲艦は日本近海から姿を減少させ、一部の海域で勢力を回復させている。いつ来てもおかしくない。といった事があるので大本営はいまだ警戒している。我々も同じ考えだが。


提督「もうすぐ朝礼の時間だな」


時雨「そうだね。今日も平和でありますように…」


提督「皆そう思っているさ。大丈夫、私が率いている限りはね」


提督「それじゃあ、向かうとするかな?」


時雨「そうだね。忘れていたよ」


そうして私達は涼風が吹く中、旧帝国海軍凱旋館に向かった。ここは外装よし、内装よしの日本人らしい心配りがある体育館の様なものだ。


時雨「提督入室」


その声と共に扉が開き、新風が館内に流れ込む。見ると全員身動きせずに椅子に座っている。


「起立!」


艦娘内で代表が声を掛けた。

一同隙なく乱れずに立つ。その光景はなんとも頼もしい。

そんな中で響くのは声と私の靴の音だけだ。


「着席!」


ずれる事無く椅子の音が聞こえる。皆の顔が見えるがそれぞれ凛としている。


提督「それでは本日も朝礼を行う。時雨!」


時雨「はい!」


そうやって朝礼は狂い無く終わった。


提督と時雨は執務室に風と海の音に纏われながら歩く。それはまさに息のあった後ろ姿だった。


帰って来た時雨と提督には満面の笑みがあった。


時雨「今日の遠征と哨戒は何処を使う?」


提督「それじゃあ遠征は──」


こうして今日も決まった。彼女達はその後放送を受けて執務室に集まっていた。しかし誰も嫌そうな顔をせず、ただひたすら信頼している顔で見ている。誰も悲観していない。


そうして彼女達は皆に見送られながら抜錨した。白い波が二つとなってハの字形にわかれていつの間にか単縦陣に整列して踏破していた。こんな素晴らしく育った娘達を見れてとても幸せだ。


時雨「綺麗…だね…」


提督「そうだな、とても綺麗で、勇ましくて、何より頼りになる姿だな」


その後、特に何もすることが無いから二人でゆっくりしていた。


提督「今日の日は休息を取っても構わないよな?」


時雨「そうだね。誰も咎めはしないよ。だから、ね?」


時雨は私と一緒にのんびりしたいらしい。


提督「仕方がないな…」


時雨「って言ってももとから僕とのんびりしたかったんでしょ?知ってるよ?」


提督「そうだよ。やっぱり格好つけるのは似合わないかなぁ?」


時雨「いや、僕はそう思わないな。提督は格好いいよ。格好よくて優しくて、それでいて皆のために努力してくれる、白露ねぇさんじゃないけどいちばんの提督だよ」


そんな大天使の様な笑顔で見ないで!あぁ、駄目になっちゃいそう…いいや、たまには駄目になっちゃっても構わないよな


提督「ありがとう、そんなに誉めてもなにもでないぞ!」


時雨「そう言って出てるじゃないか。君の優しい心からの態度が、ね?」


提督「まぁ、時雨にしか見せんがな」


時雨「それは、嬉しいね」


そんな空間には誰一人入れる隙間は無く、鎮守府は賑やかだった。


止まない雨は無いと言った時雨に内心『ありがとう』と言うほかなかった。


時雨「それじゃあ、ね?」


提督「あぁ、そうだな」


提督「今日する事も終わったし一緒に見て周るか!」


時雨「やった。僕は演習場見に行きたいかな?」


提督「そこも後で行こうか。最初は埠頭に行かないか?」


時雨「そうだね」


時雨の髪がピョコピョコしそうな勢いを感じた。本当に忠犬だな。間宮で最中かアイスを食べさせたらどんな表情を魅せてくれるか…


時雨「提督、僕にそんなに興味があるの?いいよ、もっと見ても、提督だったらね?」


そう言われて私はずっと彼女を観ていた事に気が付いた。


提督「そうだな、時雨にはお世話になってるからな。こうだ!」


時雨「て、提督。そんなにされると髪が──」


撫でて髪が乱れるのを直そうとする時雨可愛い。


提督「すまんな。いや、時雨が可愛いのが悪い──」


時雨「提督──」


凄い惚けたような顔してる…これはこれで良い!


提督「さて、行こうか?」


時雨「うん」


物凄く残念そうな顔してる時雨も可愛い。

駄目だ!どんな顔も可愛いじゃないか!


そんな考えを思案してるとも知らずに時雨は遠くを見つめていた。そこには南天の花が花瓶に寄り添って咲いていた。



扉を開けて、二つの影が伸びる。その後に出て来たのは一人の男と一人の女であった。しかし、身長差は勿論の事、格好も違った。だが、二人はとても仲良く歩いている。男が先行し、女は野帳と数枚の紙を持って斜め後ろから着いて行く。二人は仲睦まじく廊下の窓から差す光に影を作りながら尚も歩み続ける。


時雨「こんな視察みたいな行動いつぶりかな?」


提督「いつもは皆と一緒に行動してたからな…これはこれで良いな」


時雨「僕も提督と一緒に居れるだけで幸せだよ」


歩みをとどめること無く二人は外の光に吸い込まれる様に扉を抜けていった。



「トンネルを抜けると、そこは雪国であった。夜の底が白くなった。」と彼の人は言った。もうすぐ確かに冬だがそんな感情に浸っている暇などあの時は無かった。しかし今なら分かる。この鎮守府随一の秘書官と共に皆の笑顔を見に行ける幸せさは到底予想も出来なかっただろう。強いて言うならば「扉を抜けると、そこは平和な海であった。紺の天蓋(そら)も輝かしくなった。」だろう。



時雨「提督、どうしたの?」


提督「いや、何でもないよ」


時雨「こんなに秋晴れで良い天気なのに、まだ終わらないんだね」


提督「そうだな。これは宿命かもしれんな。職業柄どうしようもないが、ここまで来たんだ。この穏やかな自然をこれからも…」


時雨「僕と一緒にその流れを見てくれるかい?」


提督「当たり前だ。私は何処にも居なくならないよ」


笑って見せたが、何処まで伝わっているのか…

こんな秘書官と生活出来て、私は果報者だ。


提督「それよりもこの倉庫群が敵の空襲を受けた時は大変だったな」


時雨「だって今までずっと備蓄してきた弾薬から石油から──なんなら高速修復材までも──全部あの空襲で無くなったからね」


提督「今だから言えるが、あの後、皆の居ない所で大分泣いたがな」


時雨「知ってるよ?これだから強がりは大変なんだよ?でも…そのお陰で皆が不安がらずに一生懸命頑張っていたよね?」


提督「そうなんだよ…って何で泣いてた事知ってんの!?」


時雨「それは…ねぇ?」


提督「畜生!何でこんな姿が見られちゃうんだよぉ…」


時雨「大丈夫だよ提督。皆には言ってないし、それに──」


提督「だから執務室に入った時から優しかったんだ…普通は気付かないからね!」


時雨「結局資材も貯まったし、僕も提督と一緒に高級レストラン行けたしWin-Winだったから良かったじゃないか」


提督「まぁ、そうだな…」


時雨「結局その後の遠征で大成功連発してたからねぇ…」


提督「そうだったな…」


提督「っと、話してたら埠頭に着いたな」


時雨「うわぁ…やっぱり良い風だね」


提督「やっぱり話しながらだと時間が短く感じるな」


時雨「だからこそじゃないか」


提督「埠頭で一人海を眺めてた時雨を見つけたのも数年前かぁ…」


時雨「ちょ、っちょとまって!止めてくれるかな?その頃の話は本当に恥ずかしいから」


顔を赤らめて必死に否定する彼女はどんな花にも劣ること無く優れているだろう。


提督「それじゃあ、秘書官になってすぐの時に自分だけ出撃できずに見守る事しか出来なかった時の──」


時雨「もうやめてよ!そ、それじゃあ提督が埠頭に行った時に自分の不注意で落ちかけ──」


提督「わかった。今すぐこの話は止めようか」


時雨は今にも破裂しそうな風船みたいに口を膨らませていた。


話題を逸らすかの様に海を眺めた。遠くでは模擬演習、射撃訓練から華の二水戦や練習巡洋艦、各隊での練習姿が見て取れた。


彼女達の向上心は凄まじく、そのお陰で他の鎮守府よりも早く海域を突破していたりもした。いったい何がここまで彼女達を駆り立てたのだろうか?昔、その事に疑問を抱いた私は皆に聞いたのだが、誰一人答えずに話をはぐらかさせられた。何故だ?


そこで、外に足を出して座っていた人影に聞いた。


提督「時雨、何で皆あんなに頑張ってたんだ?」




雨の名前を形どって呼ばれたその少女はキョトンと首を傾げた。


時雨「そっか…自覚無かったんだね」


彼女の一言に頭が追い付かない。


提督「どういう事だ?」


時雨「どうもこうもないよ。皆に好かれてた自覚無いの?」


最初の頃は艦娘同士で過ごしていたが、少しした頃から皆が私に構ってくる様になった。当然この時雨も例外では無い。しかし、当時私は他の理由から来ているのではないか?と考えていた。だから今、彼女に言われた事が私にはどうしても理解できなかった。


提督「そんな自覚は…無いんだがなぁ…」


時雨「そう…無かったんだね」


彼女は少し寂しそうに言葉を紡いだ。


時雨「あのね?提督が着任してから皆、君の魅力に惹かれて団結し、強くなろうとしてたんだよ。それもこれも全ては提督に認めてもらいたかったからさ?」


提督「そう…だったのか」


唖然として言うが、頭で考えている内に彼女達の行動が納得できてしまった。


提督「しかし、今でも彼女達を大切に思っt──」


時雨「思っているのは皆知ってるんだよ?だからじゃないか」


聞きたかったことを全て時雨に言われてしまった。


時雨「さ、提督。長話も終わったし、演習場に行こうか?」


提督「そうだな」


青に写る彼女の笑顔はほんのり赤みがかっていた。



演習場に私達は向かったが、向かう道中に一人も他の艦娘達を見かけなかった。何故だろう?皆練習に励んでいるからだろうか?


時雨「もう少しで到着だよ、提督」


提督「皆道中に居なかったな」


時雨「府内はあんなに居たのにね」


提督「と言ってたら。噂をすればなんとやら、だな」


時雨「そうだね。到着したよ」


提督「やっぱり皆こっちにいたか…」


そこには何十、いや、何百という艦娘達がそれぞれ自主的・強制的に訓練していた。普通はこんな光景を中々目にする事がないが、我が鎮守府には記録されている約四分の一の艦娘達が着任している。言い換えると、四つの鎮守府内の佐世保における最高戦力である。


時雨「皆頑張ってるね!」


提督「あぁ、そうだな」


提督「ところで時雨は最近訓練してないんじゃないか?」


時雨「そうなんだよね。ここ最近は秘書官事務が色々あったから出来てなかったんだよ。また今度皆と訓練して良いかな?」


提督「勿論だ。流石に今行くと言ったらどうしようと内心ひやひやしてたから…」


時雨「提督らしくないね。なにか心配事でもあるの?僕に頼って良いんだよ?」


提督「いや、ありがとう。心配事は確かにある。しかし君達の手を煩わせる必要の無い些細な問題だから気にしなくて良いよ」


時雨「提督がそう言うんだったら…」


さて、光がいつの間にか横からでなく上からふってくる様になった。周りも見た目だけでもなく、確実に暖かくなっている。遠くにはえている二つに別れた松も今朝の露がキラキラと煌めいている様に思う。

そこで誰しも

「もうお昼か…」

と思うであろう。

私はそんな一般的な考えとは──














変わるわけもなく、お腹をすかせ、「もうお昼か…」と感じつつ実質我が鎮守府で最高実権を握る時雨に提案してみた。


提督「時雨、少し良いか?」


時雨「どうしたの?」


提督「いやな?もうお昼時だろう?」


時雨「そうだね。丁度僕もお腹がすいたとこだったんだ」


提督「それで、昼はどうしようかなぁ…と」


時雨「あぁ…確かにお昼の用意はしてなかった…仕方無いから食堂に行こうか。それに、ね?」


お許しが出た。これで私は多少無理できる。


ふと時雨から目を離し、海の方へ視線を向けると、穏やかな海以外見えずに彼女達が既にお昼に入っている事に気が付いた。


時雨「もう皆お昼に入ってるから」


提督「それじゃあ私達も行くとしようか」


時雨「うん♪」


──私達は自らの手で未来を動かす。


提督「それにしてもよく晴れたな…」


──当然それは一人では出来る訳も無い。


時雨「とってもよく晴れたね」


──だからこそ彼女達“艦娘”が居るのだ。


提督「さて、一日の半分が終わったぞ!」


──お互いに助け合い、信頼し合い、共に努力してきた。


時雨「わわっ、そういえば哨戒班と会ってない!」


──彼女達の艤装はどう出来ていようとそれは研究者の領地だ。


提督「あっ!忘れてた!不味いぞ時雨、早く執務室に行こう!」


──私達は私達の正義がある。


時雨「急がないとまた哨戒班皆に奢る羽目になるよ!」


──いかに敵と正義が食い違っていても私達にしかない正義がある。


提督「それはそれでいいが、奢るのは非常に不味い!」


──しかし、それを守るものがなかったらどうやって自分や国を護るのだろうか?


時雨「駆逐艦時雨、出撃するよ!」


──そんなのは飢えた獅子の前に無防備な状態で転がっているようなものだ。


提督「あっ!ずるいぞ!何でこう走らなきゃいけないんだよ!」


──無論諸君らが獅子であったらどうするか、一択だろう。


時雨「忘れてた提督が悪いんでしょ!?」


──そうならない為にこの国の政府が法案までもを変えて艦娘達を最終防衛ラインにした。


提督「そういう時雨も秘書だったら言ってよ!」


──我が皇国は、世界は護る為に動いている。


時雨「ごめんね!だけど今回は提督も同罪だよ!」


──自分を護るために殴ろうとした手を手で防ぐ事の何が駄目か。


提督「確かにそうだっ!だから、一緒に罰はうけろよ!」


──手は一つで四つの意味があると私自身思う。


時雨「いいよ!提督もうけてくれるんだったらね!」


──一つ、手を握っていて相手を傷付ける事


提督「そうか!じゃあ一緒に仲良くな!」


──一つ、手を開いて仲間を護る事


時雨「そこまで言っても僕は変わらないよ!」


──一つ、同じく手を握っても仲間を守る為に使う事


提督「その意志や良し!」


──一つ、同じく手を開いても相手を傷付ける事


時雨「提督も勿論僕に奢ってくれるよね!」


──要は手は開いても閉じても使い方次第。


提督「勿論だ!時雨の為に──って何で忘れてた本人に奢らなきゃいけないの!」


──それを理解出来ない人が艦娘達を否定し、利用しようとする。


時雨「騙せなかったね!何でそう気付いちゃうかな!」


──艦娘達を、その他の兵器を持っていても持っていなくても紛争、戦争が起こるのは「人間だから」としか言えない。


提督「そりゃあ気付かなかったら提督失格ですし!?」


──結局の所、自衛方法は確実に必要となる。


時雨「えっ!?」


──艦娘達は必死に生きているのにそれを全否定する輩は終始自己利益しか頭に無い。


提督「えっ!?」


──私は国民と、国と、艦娘達を護りたい。


提督「嘘だよ!」


──笑顔を、生活を護りたい。


時雨「提督の嘘つき!鬼!悪魔!人でなし!」


──何より、この時雨の笑顔と一緒にいられる時間を護りたい。


提督「酷い!もうちょっとましなの無いのか!?」


──だからこの職に進んで就いた。


提督「さぁ!あと少しだ!急がんと泣くぞ!」


時雨「僕もだよ!」


こうして二人は無人であったはずの執務室に飛び込んだ。


当然無人であるはずもなく、しかし時雨の説得のお陰で提督は哨戒班と遊ぶ時間を作る事になった。当の時雨は少し残念そうに、申し訳なさそうに土下座する上官を見ていた。



こうして哨戒班との約束が終わり、報告を受けて、異常が無い事を聞いた提督と時雨は食堂に向かっていた。


提督「あの…時雨さん?機嫌を直してよ…」


時雨は執務室を出る前から怒っていることをアピールしてくる。今もよそを向いて頬を膨らまして話を聞こうとしてくれない。


提督「わかった、わかったから。じゃあ特別な物を用意しよう!」


時雨「……なに?」


提督「なんとっ!この提督である私が特別に振る舞いましょう!」


時雨「へぇ…そうなんだ…」


時雨「って!?本当にいいの!?」


時雨「だって提督のだよ!皆滅多にお目にかかれないプロ顔負けの美味しさのだよ!」


提督「どうしようかなぁ…時雨が機嫌直してくれるんd──」


時雨「直すよ、提督!だからお願い!」


可愛い奴め。この素直さが時雨の良い所であり惹かれた所。この変わり様は我が鎮守府の艦娘達に共通するのだ。しかも私にだけ。昔何故だろうと思って考えたが、私の料理が好きだからか?それとも美味しいからか?どれも違うと今は断言できる。これも彼女から聞いた話だ。だからこそ私は頑張らないと、と意気込んで食堂に入っていく。


提督「おぉ…こんな時間でも結構居るもんだな」


時雨「ねぇ?まだ?まだなの?」


提督「おぉぅ…ちょっと落ち着け。少ししたらな?」


時雨「わかったから早く作って!」


提督「落ち着けっていってるだろ」


提督「ちょっと待っててな?」


そうして厨房横の扉を入っていく。


提督「間宮さん、伊良湖さん、ちょっと今良いかい?」


「どうされました?」「伊良湖にご用ですか?」


提督「少し厨房と材料を分けてくれ。昼食を作りたいからな」


「あら、それでしたらどうぞ。ちなみにどなたにですか?」


ちらっと厨房前の長机で他の娘達と話している時雨を見て言った。


提督「あぁ、時雨の機嫌を直すためにな?」


「ふふっ、羨ましいですね」「伊良湖、ちょっと嫉妬しちゃいそうです」


提督「それは困るな。また皆にいつかの祝賀会で振る舞ってやるからそれまで我慢しておいてくれ」


「やはり提督はお優しいですね」「はい!楽しみにしておきます!」




本日作るのは、超本格的イタリアンです。(余り物で)


使うのは冷蔵庫と冷凍庫に入っていた物です。


料理方法?味付け?この鎮守府の企業秘密なのでお伝えできません。皆これを食べると 何 故 か キラ付けされてます。


つまりは余り物で美味く作るのです。これこそこのご時世に高級品なんて少し前まで航路は閉じてたから入手不能。艦娘達のために今までの腕と更に研究して出来たのがこちらのイタリアンです。皆さんには多分見えません。見えた方、提督の素質があるので、大本営に来られるか異常なので、精神科に行くことのどちらかを強くお奨めします。


後ろで見ている二人は見慣れた光景の様に眺めていました。言ってくれたら教えるのに…

そして遠くから声色が変わっているのがわかります。きっと匂いだろう。




提督「どうぞ、本日はイタリアンです。お楽しみください」


時雨「ふわぁ…」


顔がコロコロ変わってるので見てて飽きn…コホン、見てて可愛さが増すのでたまにそれでいじったりするが、ここ最近は言ってない。またしようと頭の片隅で考えながら自分も席につく。遅めの昼食だ。


提・時「「頂きます」」


定型文を言ってものの数秒で


時雨「美味しい!」


と言ってくれる。作り甲斐があるものだ。






昼食が終わった頃には半数以上が喋ったり遊んだりしているのが目についた。


提督「さて、午後の予定は?秘書官さん?」


時雨「特に無いよ」


提督「じゃあ執務室で」


時雨「うん」


満腹感にひたりながら陽のさす廊下を歩いていった。



ひたすらに満腹感を感じながら、朗らかな陽を浴びて眠くなってくる。そんな良い昼下がりには何もしたく無くなる。


時雨「提督ぅ…僕、眠いから一緒に昼寝していい?」


ここにも例外はいないようだ。なんせ私自身も非常に眠いからである。


提督「予定も別段無いし、これから報告が別に上がる訳でも無いし、そうしようか」


時雨「やった♪」


私は執務室の扉に[只今秘書官、提督共ニ休息中。立チ入ルベカラズ  提督]の看板を着けて室内へ戻った。


時雨「さっ、早く早く」


提督「久し振りの昼寝だし、君とも久し振りだな」


時雨「僕はね?提督の為に頑張ったんだよ?だから…褒めて?」


提督です。これは耐えれません。可愛すぎるんだよ!逆に堪えれた奴は尊敬する。いや、本当に凄いと思う。一つ私からも提案してみるか。


提督「時雨?戦況が落ち着くか、終わったら一緒に旅行行こうな?」


時雨「それって別にフラグとかじゃ無いよね?」


提督「そんな訳無いだろ」


時雨「じゃあ、行きたい場所があるんだ。いいかな?」


提督「何処だい?叶えられる範囲とか無いから、好きな所へ行こう」


時雨「いいの?……だったら…北海道とかが、良いかな?」


提督「北海道か…大湊じゃ駄目だよな?」


時雨「ふわー…うん。だって広大で雪も沢山あって、美味しいものも沢山あるじゃん!」


提督「美味しいものか…よし!期限は保証出来無いけど行こうな?」


時雨「嬉しい♪大好きだよ、提督!」


提督「…zzZZ」


時雨「寝た振りしないで!」


提督「ごめんね?」


時雨「うぅ…忘れて!」


余裕で脳内リピート可能です。あんなに可愛い姿と言葉で言うのを忘れるはずが無い。頭の中でリピートを無限ループさせながら言った。


提督「分かった、分かったから。忘れるよ。だから北海道に行こうな?」


時雨「提督?顔が…ニヤニヤして…るのは何で?」


提督「時雨と北海道に行くのが楽しみだからさ」


時雨「ふふっ。そ…っか…楽しみに…して…るね?」


時雨「お休み、『しん…じさ…ん』」


提督「あぁ、お休み」


言うと早いが腕に──わざと胸を当てながら──抱き付いて早々に寝息をたてていた。


チョロいぜ。


何とか誤魔化しに成功した提督も、目の前が徐々にフェードアウトしていく。今まで吹いていた風も、いつの間にか穏やかな優しい風になっていた。光も木漏れ日の様な心地よい暖かさを包んで降ってくる。


提督(あぁ…こんな穏やかな日々が、時雨の笑顔が毎日見られます様に…)


そして自分の感覚が失われていく。ただ、幸せな気持ちと、時雨のささやかな弾力は寸前まで残っていた。




提督(ん?)


提督(ここは何処だ?)


目の前には広大な土地が雪に覆われている景色が見えた。

隣には時雨らしき人が楽しそうに遊んでいる意思とは別に体も言葉も自然と出る。


提督「どう?やっぱり来た甲斐はあった?」


時雨?「うん♪慎二さんと来て正解だったよ。」


やはり彼女は時雨に違いない様だ。

そしてその隣を見ると元気な子供が一人いた。という事は夢で間違いないだろう。


提督(んん?子供?周りを見るにどう考えても時雨との子供…だよな?)



その後は覚えていない。当然起きるまでの残りは暗かった。


提督「うぅ…ん」


隣を見ると、まだ時雨が同じ体勢で夢の中だった。


提督「まぁ、いいか」


私はただ、さっきの夢はきっと彼女の楽しみと願いを妖精が夢で見せた、と考えようと思う。例えそうでなくても…


その後ろに見えた窓からは……橙色の深い色がカーテンにさし込んでいた。その近くにあった時計は無論…夕方の時刻──17:00の時間前後──を指していた。あれ?何時間寝た?

眠い頭を総動員して考えた結果は……


提督「あっ、もう二時間半も寝てた…」


しかし、誰か入ったような形跡もなく、ずっと執務室は二人だけだった事を示していた。


提督「さてと、時雨を起こさずに…あれ?」


果たして私は布団から抜ける事は出来無かった。腕にはいまだにその感覚が残っている。


提督「仕方が無いな…」


時雨の腕を彼女が起きない様にそっと外しておろした。


時雨「…て…ぃと…く……」


外したからなのか、必然的にだったのか分からない。が、彼女があげた声にはいい夢を見ているのだろう、と感じる事が出来た。


提督「お休み、時雨?」


優しい声色で起こさ無い様に布団から降り、自らの執務机に向かった。

その後、少しして一人で艦娘寮各舎へ行く事とした。


◇◇◇◇◇

空母寮


「こんにちは、提督。どのようなご用件でしょうか?」


聞いてきたのは、入って最初に会った翔鶴だった。


提督「いや、別段なんという理由も無いが。ただ、皆を見に来ただけだ」


「そうですか。それでは他の皆さんにも会いに行かれまs──」


「おっ!提督じゃ~ん!飛鷹達と一緒に酒でも飲まないかい?」


話していると、隼鷹が割り込んできた。


提督「すまんな、今は酒を飲ま無い時間帯だからまたな?」


「いえいえ、大丈夫です。また私達ともお酌をお願いします♪」


「あっ!ズリぃーぞ!じゃ、またよろしく頼むぜ~ヒャッハー!!」


全員を見た訳では無いが、仲良くやってそうだ。次は何処に向かおうか…


◇◇◇◇◇

戦艦寮


「おや、これは提督ではないか。どうしたのだ?しかも、時雨を連れずに?」


先ず会ったのは聯合艦隊旗艦の長門であった。


提督「あぁ、昼寝…と言っても結構過ぎたが、寝てたもんだから一人で見に来たんだ」


「そうか、それは申し訳無い。だが、何の用事だ?」


提督「それはな、皆がちゃんとしているか──という名目で皆が元気にしているか──を確認しに来たんだ」


「その点は大丈夫。なんたってこの長門が居るんだからな!」


結構、というか物凄く勘違いしてるな。


提督「そうだな。それでは後ろの妹にでも聞くか?」


「!?…何故だ!」


「いいじゃない。私はそれでいいわよ?」


提督「と言う事だ。陸奥?どうだ、皆は元気にやってるか?」


「え?どういう事だ?」


「そうねぇ…皆元気にしてるわよ、そこの姉も含めてね♪」


「何故だ…何故理解出来無かった!」


提督「はいはい。そこの聯合旗艦は置いといて、それならよかった。さてと、次は何処に行こうか…」


「だったら巡洋艦の所とかどうかしら?」


提督「そうだな、そうしようか。ありがとうな、陸奥」


「いえいえ♪」


提督「じゃあな」


「この私を忘れるな!!」


最初から長門は空気だった。うん。


◇◇◇◇◇

重巡洋艦寮


「提督!どういったご用件です?当然この衣笠さんとか青葉に関係ある話よね♪」


提督「まぁ、関係はあるな」


「ん?なんか含みのある言い方だよね。どったの?」


提督「いや、何でもないが、ただ皆の様子を見に来た」


「そっか…んで、いつまで隠れるつもり?青葉?」


「わわっ!気付かれてましたか…不肖青葉!新聞ネタを捜していますが見つかりません!司令官、何か下さい!」


提督「そうだな、ここ最近新しくカフェが出来ただろ?」


「はい。開店前から結構注目を浴びてましたから」


提督「だからさ、食レポというかそんな感じのを作ってくれないかい?」


「面白そうです!準備してきます!」


提督「調子いいな…なぁ?衣笠?」


「はぁ…少し追い掛けてきます!また今度なんか奢って下さいよ!?待って!青葉~」


提督「大変だな…なあ?利根?」


「むむっ気付かれておった…筑摩~どうするのじゃ!」


「大丈夫ですよ、利根姉さん。それでは提督、またいらしてくださいね?」


提督「そうするとしよう」


何故こうも皆気付かないと思っているのか?こっちからだとよく見えるのにな。


◇◇◇◇◇

軽巡洋艦


「あっ!提督だ~」


提督「夕張、いつも工廠に詰めてて大変だな。本当にごめんな?あと由良、いつも水雷戦隊旗艦お疲れ様」


「提督さん。由良は提督さんのその優しさがあるから頑張れるんです。ね?夕張?」


「う…うん。ありがとうございます、提督。ではこれで」


出会ったのは夕張、由良、そして──


「あの…私も入れてもらっても?」


そして神通だ。


提督「構わんが、どうした?」


「いえ、いつも二水戦の演習を考えていただき、有難うございます。あと、本日の訓練も見に来られましたよね?どうだったでしょうか?」


提督「うん。別段練度不足も無かったし、良く出来てたと思うよ?」


「そうですか…それで、秘書官はどうされました?」


ホッとしたような安堵の音を漏らすと、続けて聞いてきた。


提督「あぁ、昼寝中だ。今はぐっすり寝てるよ」


「ここ最近皆に顔をあわせているので大丈夫かと思いましたが、やはり疲労からでしょうか?」


提督「本人はまた訓練したいそうだから、書類仕事が落ち着いたら、お願いできるか?」


「えぇ。わかりました。この華の二水戦とも言われた私達も協力致します」


「どっちかと言うと華の二水戦というより鬼の二水戦では…いや、何でもないよ」


神通に微笑んで見られた夕張には冷や汗をたらしながら言葉を濁した。


◇◇◇◇◇

駆逐艦寮


「あっ!司令官だわ!」

「司令ぇだ~」

「なぁ、司令、どったの?」

「妾に何ようか?」


私が入ってくるなり皆が見つけ次第次々に話し掛けてくる。子供の様に思えて微笑ましい。


提督「皆元気にしてるか~?」


「「「「「「はい!」」」」」」


返事の大合唱と言っても良いだろう。

一人一人とても愛らしく、各娘は発育から個性から違うからか更に愛情が増える。


提督「そうか、また皆と遊んだりしてやるからな?」


「「「「「「はい!!」」」」」」


さっきよりも嬉しそうな声で(声以前に表情で分かるのだが)返事している事が分かる。


この後に何人か一緒に行くと言い出した娘がいたが、姉妹達と仲良くしておくように頼んで何とかおさめた。


◇◇◇◇◇

潜水艦寮


提督「さてと…伊8?馴れたか?」


「はい!提督のお陰で馴染めています!」


提督「そっか。では、U-5…呂500はどうだ?と聞くまでもないか…」


「はい!ローちゃんは元気にしています!はい!」


提督「よし!潜水艦娘達には何時も大変な仕事をこなしてもらって感謝が尽きない。ありがとう」


「「「いえ!そんな事は無いです!(でち!)(のね!)」」」



様々な艦娘達に癒され、励まされ、努力してきた。

当然この娘にも…



◇◇◇◇◇

執務室


各寮舎を見てまわって暗くなった頃に戻ってきた。扉の隙間からは消したはずの光が灯っている。


提督「あぁ、もう起きてたんだな……」


観音扉の片側を開けると、その娘が笑顔で迎えてくれた。


時雨「お帰り、提督。寝過ごしてたみたいだね。ごめんね」


提督「いや、てっきりまだ寝てると思ってたから、早いなと思ってただけ」


時雨「それでどこ行ってたの?こんなに可愛い奥さんを置いて?」


提督「皆の寮舎を見てたんだよ」


時雨「僕も起こしてくれれば良かったのに…」


提督「だってなぁ、あんなにぐっすり寝てるのを起こすのは無粋だろ?」


時雨「うぅ…だってぇ……」


提督「たまにはな?こういった日があってもいいじゃないか」


時雨「うん♪そうだね!そのお陰で今はしっかり頭が動いてるから、今夜は相手をしてもらうよ♪」


提督「え…いやだって、書類は──」


時雨「書類は終わらせたじゃないか」


提督「え…じゃあ、夕食は──」


時雨「それは、今日は僕が作るんだよ?」


提督「うっ…だったら……もう他には無いか…」


時雨「そういう事だよ♪」


提督「……」


時雨「まずは夕食から始めよっか」


提督「……もうそれで行こう」


時雨「やった♪じゃあ、少し待っててね」


そういって彼女は備え付けの台所へ向かっていった。左の薬指に輝いた光を伴って……


さて、明日はどんな一日になるだろうか?


提督「ちょっと時雨?いいか?」


時雨「はい?どうかしたの?」


そう言って私は彼女の──


提督「いや、何でもない」


時雨「そっか…じゃあまた明日ね♪」


提督「あぁ、また明日な」


彼女の微笑みを見に行ったのかもしれない。


後書き

さて、この後提督と時雨がどうなったかは…皆様のご想像にお任せします!という事で時雨と提督の日常はこんな感じ。休日編もありかな?と個人的に思ってます。
後は、色々チャレンジしたので間違えてたらよろしく。
アンケート:次回登場キャラ


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2件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2021-02-10 21:42:47 ID: S:rXKkZZ

2: 時浦 愁伍(時の雨秋の月) 2022-01-29 12:35:20 ID: S:LysYL8

了解しました。
現在鋭意作成中ですが、諸事情の為に現在発表出来る状態ではないことをご了承下さい。
必ず投稿するので…ユルチテ…


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