陽乃「ひゃっはろー!」ガララ 雪乃「あ!おねえちゃ――」
お姉ちゃん大好きゆきのんです。
八幡「……ん?」
結衣「……ん?」
陽乃「んん~~?」ニヤニヤ
雪乃「////」
八幡「おい雪ノ下、今……」
雪乃「どうしたのかしら比企谷君、ついに幻聴でも聞こえてきたのかしら?」キリッ
八幡「いや誤魔化そうとしても今のは決定的すぎるだろ……」
結衣「そうだよゆきのん! なんか声も1オク……ろっく?くらい高かったし!」
八幡「オクターブな」
雪乃「そ、そんなことなかったわよ。聞き間違いでしょう」
陽乃「おやおや~、雪乃ちゃん油断しちゃったね~」ニヤニヤ
八幡「というと?」
陽乃「何を隠そう、雪乃ちゃんはお姉ちゃんの事が――」
雪乃「や、やめなさい姉さん!!」アセアセ
陽乃「大っ好きなのです!!」ババーン
雪乃「」チーン
八幡「マジか……」
結衣「そうなんだ? でも、それって隠すような事なの?」
雪乃「だって……恥ずかしいじゃない……」
結衣「そうかなぁ?」
八幡「しかし、嫌いまではいかなくとも、苦手なんだろうなとは思ってたわ。よく今まで隠し通せたな」
陽乃「雪乃ちゃんの外面は私が育てた」キリッ
八幡「ああ、納得です……」
陽乃「ゆっきのちゃ~ん!」ムギュ
雪乃「おねっ、姉さん! やめてちょうだい!」ジタバタ
陽乃「え~? いつもみたいにお姉ちゃんって呼んでよ~」スリスリ
雪乃「だ、だめよ、二人が見て……」グイグイ
陽乃「大丈夫だよ~、この二人がそれくらいで雪乃ちゃんに幻滅すると思う?」
雪乃「それは……」
陽乃「まったくぅ……。ほ~れほ~れ」ナデナデ
雪乃「あ、あ、だめ……おねえちゃ……」トロトロ
陽乃「ほ~れほ~れ」ナデリコナデリコ
雪乃「ふわぁぁぁ……」トローン
八幡「」キュン
結衣「」キュン
結衣「ヒッキー! ゆきのんがすっごいトロけた顔してるんだけど!」ヒソヒソ
八幡「ああ、ヤバイな……。何がヤバイって雪ノ下さんはただ撫でているだけだってとこだ。一体どんなテクニックを使えばああなるんだ……」ヒソヒソ
結衣「あんな表情今まで見たことないし……。で、でもすごく可愛いよ!」ヒソヒソ ゴクリ
八幡「流石の俺でも否定できないレベルだな……」ヒソヒソ ゴクリ
陽乃「ふふーん、私の雪乃ちゃん可愛いでしょー!」ドヤッ
雪乃「zzZ」ムニャムニャ
結衣「ね、寝かしつけられてる……!」
八幡「なんという撫でスキル……! あ、椅子どうぞ」ハイ
陽乃「ありがと! よいしょ、っと」
結衣「ゆきのんすごい幸せそうな寝顔だよ~」
八幡「ああ、普段からは想像もつかないな」
陽乃「普段からクールぶってないで、素を出せばもっと人気でるのにね~」
八幡「とかいって、こうなるように仕向けたのは雪ノ下さんなんでしょう?」
陽乃「うーん、外面を育てた、なんて言ったけど、性格の矯正なんてしてないよー」
八幡「そうなんですか?」
陽乃「うん。小学校高学年あたりから変わり始めて、中学の留年から帰ってきた時からお姉ちゃん好きを隠すようになったかな」
結衣「じゃあ小さい頃のゆきのんはどんな感じの子だったんですか?」
陽乃「そうだねえ」ホワホワ
―――――――――――
幼陽乃「あっ、あれなんだろー!」タタタ
幼雪乃「おねえちゃんまってぇー!」トテトテ
幼雪乃「あぅ!」ドテ
幼陽乃「あらら、雪乃ちゃーん、大丈夫ー?」
幼雪乃「うぅ……グス……」ムクリ トテトテ
幼陽乃「(歩くのおっそいなー)」イラ
幼陽乃「はやくー!」
幼雪乃「う、うん!」テテテ ムギュ
幼雪乃「えへへ、おいついた」ニパー
幼陽乃「」キュン
―――――――――――
陽乃「こんな感じだったかな。可愛いでしょ?」エッヘン
結衣「かわいい」
八幡「かわいい」
陽乃「それからというもの、私は……」
結衣「甘やかしまくっちゃったんですか?」
八幡「分からなくもないですね」
陽乃「ありとあらゆる学問・スポーツを習得していったの」
結衣「」
八幡「どうしてそうなるんですか!?」
陽乃「いやー、昔から雪乃ちゃんは私にべったりだったんだけど、例えば『今日は英語のお勉強だから、雪乃ちゃんは分からないでしょ?』っていうと」
陽乃「涙目で『できるもん!』ってくっついてきて、でも結局分からなくて泣いちゃって、自分の部屋でこっそりお勉強とかしちゃって」
陽乃「しばらくしたらすっごい笑顔で『できたよ!』って私のところに来るのよね」
陽乃「ヤバイ可愛い」ポワワ
結衣「なるほど」ウン
八幡「そういう趣向もあるのか」フム
陽乃「私は雪乃ちゃんが可愛くって、雪乃ちゃんは私に追いつきたくて、どんどんスペックが上がってっちゃったのよね~」アハハ
八幡(雪ノ下が姉に追いつきたいって言ってたのはそういう意味なのかよ)
結衣「ゆきのん可愛いな~! 陽乃さん! もっと小さい頃のゆきのんの話聞かせてください!」ワクワク
陽乃「そうだな~、じゃあ雪乃ちゃんがクールぶるようになった理由とか教えてあげちゃおう。あ、これ雪乃ちゃんには内緒ね?」
結衣「わかりました!」フンスフンス
八幡「いいんですかね……(でも気になるから止めない。テヘッ)」
――――――――――――――
小学校低学年までは雪乃ちゃんも天真爛漫って感じで、お友達もいっぱいいたんだよ。
小学校は6年まであるし、私も毎日一緒に登校して、家では今日何があったとか、ずーっと喋り続けてたなあ。
私が卒業しても、毎日お話してたから学校生活の様子は見るまでもなかったんだ。
でも、高学年になってくるとさ、出てくるじゃない?
誰が誰を好きだのってのが。
この頃には雪乃ちゃんも結構なハイスペックになっててさ、そりゃもう同年代の男の子なんかメロメロな訳よ。
まあでも告白とかそういうのはあんまり無かったみたいだけど、女の子たちからは疎まれるようになっちゃってね。
雪乃ちゃんの隣に並んだら、満開の桜の木の横にあるタンポポくらい目立たなくなっちゃうからね。まあ私は世界樹だけど。
それで、女子の友達が少なくなっていって、そしたら今度は好意を示す事も出来ないクズ――コホン、男子たちからもいじめって程でもないけどちょっかいかけられるようになって。
いやー、それを聞いた時はそいつらの家庭ごと埋めようかとも思ったんだけどね。
雪乃ちゃんには強くなってほしかったから、私はアドバイスだけしてなるべく静観してたのよ。
それでも行きすぎな奴は捻り潰して磨り潰したけど。
結局小学校卒業まで状況は変わらなかったけど、雪乃ちゃんは一日も休むことがなかったから、お姉ちゃんちょっと嬉しかったな。
その後クソババ――ゲホッお母様が雪乃ちゃんを留学させようとして、当時の私は必死に反対してたんだけど、全然歯が立たなくってね。
毎日電話はしてたんだけど気が気じゃなくってさー。
週一くらいで様子を見に行ったり、長期休暇全部泊まりに行ったりしてたら、向こうのクラスメイトにシスコンかよーなんてからかわれて。
そしたら「他の人がいるところでベタベタしないで」って。
その時お姉ちゃん初めて大泣きしちゃったんだ。
まあ、雪乃ちゃんも我慢してたみたいだから、その分二人きりになった時のべったり度は上がったんだけどね。
留学が終わってこっちに帰ってきてからは、外ではクール、家ではデレデレしてたよ。
だから私と同じ高校に通うって決めたときは嬉しかったけど、一人暮らしするなんて言い出した時はびっくりしたな。
この子も姉離れしようと思ってたのかな?
留学とは距離が違うから、私もそこまで反対はしなかったし、もちろん雪乃ちゃんの部屋には行きまくってるんだけどね。
それで――
―――――――――――
陽乃「奉仕部を作ったって聞いて、2年生になってから君たちの話ばかりするようになったね」
陽乃「だから二人には感謝してるよー。雪乃ちゃんが笑顔で学校生活の話をするのは久々だったからね!」
結衣「ゆきのん……」ウル
八幡「なるほどな……。ところで捻り潰して磨り潰したっていったい何を――」
陽乃「ん?」ニコ
八幡「なんでもないです」ゾク
結衣「ああー……」
八幡「どうした由比ヶ浜?」
結衣「あのさ、前クラスのいつものメンバーで遊んだ時に陽乃さんに会った事あるんだけどさ……」ヒソヒソ
八幡「いつものってあのトップカーストグループか」ヒソヒソ
結衣「その時隼人くんが……」ヒソヒソ
八幡「そういや知り合いというか、幼馴染?だっけか」ヒソヒソ
結衣「顔真っ青にして震え始めちゃって……」ヒソヒソ
八幡「」
結衣「ほんとに、山でヒグマに出くわしてもここまでビビらないよってくらい」ヒソヒソ
八幡「マジかよ。すごい見てみたいんだが」ヒソヒソ
結衣「うーんそうだなぁ。ラモットにビビってたキルアくらいの震え方してたよ」ヒソヒソ
八幡「ハンター読んでるのかよ。ってかそれ生まれたての小鹿ってレベルじゃねーぞ」ヒソヒソ
陽乃「ああ~、隼人?」
結衣・八幡「」ビクッ
陽乃「あの子はね~、雪乃ちゃんに危害を加えたとかじゃないんだけど、余計な事してより確執を根深い物にしちゃったからちょっとお灸を据えたの★」キャピ
八幡「何も聞かなかったことにします」
結衣「隼人くん……」ガッショウ
* * *
陽乃「――でね、その時雪乃ちゃんったら……」
結衣「わっはぁ~! あたしも実際に見てみたいなー!」
陽乃「そう? じゃあ今度ウチおいでよ。まだビデオとか残ってるし」
結衣「行きます!!」ハイッ
八幡(雪ノ下談義盛り上がりすぎだろこいつら……)
雪乃「うぅ……ん……?」ムニャ
陽乃「およ、雪乃ちゃんおっはよー!」
雪乃「あっ! おねぇちゃん!!」パァー
結衣「」キュン
八幡「」キュン
陽乃「私の妹最強すぎる」ウン
雪乃「///////」
雪乃「そっ、それで、わざわざ学校へ何をしに来たのかしら?」
陽乃「今日は雪乃ちゃんの部屋でご飯食べるでしょー? だから迎えに来たんだよ!」ニコニコ
雪乃「そ、そうなの……えへへ、ハッ!?」
八幡「もうなんていうか、いろいろ剥がれてきてんな、お前……」
雪乃「わ、忘れなさい!」
結衣「えー、いいじゃんゆきのん! 可愛かったよ!!」
雪乃「でも……その、今までクールぶってて、今更恥ずかしいし、嘘は吐かないって言ってたのに……」オロオロ
結衣「全然気にしないよ! それにあたしは一人っ子だから、なんだか羨ましくなっちゃった!」
雪乃「由比ヶ浜さん……」
八幡「まあ、お前も千葉県の姉妹って事だな。俺も小町大好きだからな、何も恥ずかしがることはないぞ」
雪乃「気持ち悪いわ」
八幡「」ズーン
結衣「まあまあ! ゆきのんもこれからは、あたしたちの前でくらい素でいてもいいんだよ、昔みたいに!」
八幡「あ、おいっ」
結衣「あ……」ヤベ
雪乃「昔、みたいに……? ね、ねえさん……」チラ
陽乃「あー……、喋っちゃった★」テヘペロ
雪乃「」orz
陽乃「いいじゃない、別に。この子たちはそんな事じゃ幻滅したりしないって」
結衣「そ、そうだよっ」アセ
雪乃「うう、もう姉さんなんて知らないわっ」プイ
陽乃「えー? 雪乃ちゃーん」グイグイ
雪乃「……」ツーン
陽乃「あらら、雪乃ちゃんに嫌われちゃったかー……」
陽乃「もう膝枕も出来ないのかなー……」チラッ
雪乃「……」ピクッ
陽乃「今日は一緒のベッドで寝られると思ったのになー」チラッ
雪乃「……」ウズウズ
陽乃「残念だけど、今日はもう帰るしかないかー」ガタッ
雪乃「そ、そこまでは怒っていないわ」キュッ ←陽乃の袖を掴む
陽乃(可愛い)
結衣(可愛い)
八幡(可愛い)
陽乃「でも雪乃ちゃんには嫌われちゃったみたいだし……」
雪乃「姉さんはたった一人の姉妹だもの。嫌いになんてならないわ。だ、だから、その、膝枕も添い寝も、してもいいわよ……」ゴニョゴニョ
陽乃「ちゃんといつもみたいに言って?」
雪乃「で、でも……」
陽乃「いーからいーから!」ホラホラ
結衣「いーからいーから!」ヘイヘイ
八幡(ノリノリだな由比ヶ浜……)
雪乃「お、お姉ちゃん大好きだから! 今日も一緒に寝ようよお!!」ヤケクソ
陽乃「私も雪乃ちゃん大好きだよ~!! うんうん、今日も一緒に寝ようねえ!」ムギュー
結衣「仲良きことは美しきかな、だね!」ニコニコ
八幡(キマシタワー)
―完―
ぐだぐだすぎて本編に入れなかったネタなど単発的に書き足していきます。
※時系列は適当です。
【声色】
陽乃「うりうり~♪」ナデコナデコ
雪乃「お姉ちゃん……やめてってば////」ナデラレ
結衣「うーんむむむ……」
八幡「どうした由比ヶ浜、アホっぽい悩み方して」
結衣「アホゆーなし!」
結衣「ほらー、ゆきのんってさ、陽乃さんとあたしたちで声色違うじゃん?」
八幡「そうだな、1オクロック(笑)くらい違うな」ププ
結衣「オクターブ! 覚えたから! ……それでね、あたしもあの声色で呼んでみてほしいっていうか」
八幡「ほーん、じゃあ普通に頼めばいいじゃねーか」
結衣「頼んだよー、ねえゆきのん?」
雪乃「ええ……でも、これは本当に無意識だから、自分で出そうと思っても良く分からないの。ごめんなさい」シュン
陽乃「ふふーん、奉仕部の絆もまだまだお姉ちゃん程じゃないって事かな~?」デレデレ
雪乃「そんなの、比べられる物じゃないわよ」
結衣「むーっ、ゆきのん! あたしとももっと仲良くなろーっ!」ガバッ
雪乃「ひゃっ!? ゆ、由比ヶ浜さん!」ギュム
結衣「ゆきのーん!」ムギュムギュ
陽乃「あらら、ガハマちゃんに雪乃ちゃん取られちゃったかー」
八幡「そっすねー」本ペラ
陽乃「じゃあ私と比企谷くんで仲良くしよっかー!」ガバッ
八幡「ほあぁ!?」ビクッ
陽乃「ほーれほれお姉ちゃんだぞー♪」
八幡「ちょ、やめ、やめてくださいよ!」アセアセ
雪乃「っ!!! !??! ……!?」
結衣「およ? ゆきのん?」
陽乃「うりうり~♪」チラッ
雪乃「ひ、比企谷くん! お姉ちゃんから離れて!」キッ
八幡「なんで俺が怒られるんだよ……」
陽乃(まだ嫉妬の対象は 私>比企谷くん みたいだねぇ)ドヤァ
八幡「なぜドヤ顔……」
結衣「っていうかゆきのん! 今ヒッキーの事妹ボイスで呼んでた!」
雪乃「え? そ、そうだったかしら?」
八幡(焦っててあんまり記憶にない……くそっ)
結衣「ゆきの~ん、あたしもー!」グイグイ
雪乃「そんな事言われても……」ガクンガクン
陽乃「くっ、私だけの専用ボイスが……」グヌヌ
結衣「あそだ、あたしも陽乃さんに抱き付けば……!」
陽乃「ん? いいでしょう、よしこーい!」カモン
結衣「陽乃さーん!」ムギュー
陽乃「ガハマちゃーん!」ムギュギュー
八幡(キマシ)
結衣「どう、どう!? ゆきのん!」ワクワク
雪乃「えっと……仲が良くて結構な事ね……?」
結衣「なんかちょっと引いてるし!? うえーん陽乃さーん」ムギュー
陽乃「よーしよし、残念だったねーガハマちゃん」ヨシヨシ
八幡(おふう、二人のお山が合わさって最強に見えるぜ……)ゴクリ
雪乃「二人を気持ち悪い目で見るのをやめなさい、エロ谷くん」キッ
八幡「なぜだ……」
―了―
【シスコンズ】
陽乃「おや」
雪乃「あら」
八幡「おお」
小町「こんにちはです!」
陽乃「やっはろー♪」
雪乃「こんにちは、小町さん、ついでに比企谷くんも」
八幡「ついでかよ」
陽乃「二人でお出かけかなー? 兄妹で仲のいいことで!」
八幡「そっくりそのままお返ししますよ」
陽乃「まあね、今日は雪乃ちゃんとデートなのだ」ルン
小町「そうなんですかー」
雪乃「え、ええ……まあ」
陽乃(おや、比企谷くんは小町ちゃんに私たちの事話してないみたいだね)
陽乃「口の堅い子はポイント高いぞー」ツンツン
八幡「やめてください。まあ、言いふらされて喜ぶ奴でもないでしょうし」
小町「ええっと? お兄ちゃんどういうこと?」
八幡(いいのか?)チラッ
雪乃(小町さんには、隠さなくてもいいかしらね)コクリ
八幡「あー、小町。なんというかだな」
小町「うん?」
八幡「雪ノ下姉妹も……なんていうか、千葉の姉妹(きょうだい)だったって事だ(仲が良いって意味で)」
小町「」
小町「……えっ?」
陽乃(ん?)
八幡(ん?)
雪乃「////」テレッ
小町「あ、あーっと、その、が、頑張ってください……?」アセ
陽乃(!)ピーン
八幡(何を頑張るんだ?)
雪乃「え、ええ……(これ以上周りにバレないように)頑張るわ」
陽乃「私はもっとオープンでもいいんだけどねー♪」スリスリ
雪乃「ちょっと//// お姉ちゃんったら////」
小町「あわわ……」ドキドキ
八幡「! ……おい小町」
小町「な、なにお兄ちゃん」ヒャアア
八幡「千葉の姉妹って、あー、性的な意味でじゃないぞ」
小町「はっ!!?」
雪乃「!? ちょっと、比企谷くん?」ヒクッ
陽乃「ンフ……く、くふふっ……」プルプル
小町「もう!!! お兄ちゃんが千葉の姉妹とか言うからっ!!/////」ウガーッ
八幡「いや、上手く表現できなかったというかだな……」アセアセ
雪乃「比企谷くん、千葉の姉妹と言っただけで誤解をされるような事を普段からしているのかしら?」ヒクヒク
八幡「何を馬鹿な、俺は純粋に家族として小町を愛しているぞ」キリッ
小町「それは小町的にポイント高いけどー、もーっ!」ポカポカ
陽乃「あっはっはっは!」ケラケラ
雪乃「お姉ちゃんも気づいてたのなら……!」
陽乃「いやーごめんごめん、面白くってつい」
小町「まったくお兄ちゃんは……。えと、お二人の仲が良いって事でいいんですよね?」
雪乃「ええ……」
陽乃「ラブラブなんだよー♪」ギュッ
小町「ほえ~、なんだか意外ですっ!」
八幡「雪ノ下もイメージだの何だので悩んでるみたいだからな、あんまり触れてやるな」
雪乃「貴方にフォローされると……いえ、なんでもないわ」
八幡「おい……」
陽乃「まあまあ、比企谷くんも小町ちゃんとデートかなー?」
八幡「デートって……。ただの荷物持ちですよ」
陽乃「なんだかんだ言って小町ちゃんには甘いんだね」
八幡「そうですね、小町に頼まれたら断れないっていうか」
陽乃「分かるなー。私も雪乃ちゃんに頼まれたらどんなお願い事も聞いちゃうよ」
八幡「それで疲れたりしても、笑顔で『ありがと』とか言われちゃうと許しちゃうんですよね」
陽乃「そうそう、雪乃ちゃんの為ならパシりだってしちゃうよ!」
八幡「なんならブラジルにお使い行けるまでありますよ」
陽乃「……」
八幡「……」
陽乃「やるね」スッ
八幡「あなたこそ」スッ
アクシュ
雪乃・小町(シスコンだ……)
―了―
【魔王と】
八幡「よし、新作のラノベも買ったし、とっとと家に帰って読むとするか」テクテク
葉山「やあ、ヒキタニじゃないか」
八幡「あ?葉山か……じゃあな」
葉山「おいおい、釣れないな。せっかく会ったんだし喫茶店でも行かないか?」
八幡(なんでトップカーストとんなとこ行かなきゃなんねぇんだよ……あ、まてよ?)
八幡「あ、陽乃さん、こんにちは」サッ
葉山「!?」ビックゥ
葉山「!!っ!??」キョロキョロ
八幡「……嘘だよ」
葉山「そういうのやめよう、ヒキタニ、やめよう、な?やめてくれ」ユサユサ
八幡「分かった、分かったから真顔で揺さぶるのやめろ、怖い」
葉山「すまない……」
八幡「あの人にどんな事されたらそうなるんだよ……」
葉山「それは、いや、やめよう、うん。もっと明るい話をしないか?そうだな、日本の経済についてとか」
八幡「日本経済が明るく思えるレベルのトラウマとかマジなんなんだよ……俺でさえそこまでのは早々ねぇぞ……」ドンビキ
葉山「ハハハ、まあ半分冗談だよ。俺だっていつまでも――」
陽乃「あれー?比企谷くんに隼人?珍しい組み合わせだね〜」
葉山「ピョェアッ」ビックゥゥゥ
八幡(どうやって発音したんだ今の)
葉山「は、陽乃さん、ききき奇遇だねこんな所でおっといけない俺は予定があるのをすっかり忘れてたよハハハそれじゃここで」スッ
陽乃「え?それって私より大事な用事なの?」ガシ
葉山「あ、あ、や、その、ヘヒッ、全然、そんな事はアレだけど、ね、あの」ガクガクブルブル
陽乃「じゃあ一緒にお茶しようよ。比企谷くんも来るよね?」
八幡「う、うす」
八幡(葉山は大丈夫なのか……?)チラッ
葉山「ヒッヒヒュ-,コヒュ-ッ,ヒュ-ッ」ビグッビグン
八幡「は、葉山ァァァァァ!!!」
―了―
【定額制】
カバン<prrrrrrrr
雪乃「……あら、私かしら」パタム
結衣「だしょー、っていうか着信音デフォのままなんだ」
八幡「その前に学校じゃマナーモードにしとけよ」ペラ
雪乃「忘れてたのよ、どうせ滅多にかかってこないし……あ、お姉ちゃんだ」
雪乃「ちょっと失礼するわね」スッ
結衣「ほいほーい」
八幡「いや、ここで出た方がいいんじゃないか?」
雪乃「……私の電話を盗み聞きしたいなんて、見下げ果てたわ、盗聴谷くん」
八幡「ちげーよ……、お前最近いろいろボロが出てるからな、廊下で陽乃さんと電話なんてしてるのを誰かに見られたらアレだろ?」
結衣「ああ~……たしかに?」
雪乃「くっ、否定しきれないのが残念ね……そういう事ならここで取らせてもらうわね」ピ
雪乃「もしもし、お姉ちゃん?」(妹ボイス)
八幡(やっぱここで取らせて正解だったな)ヒソヒソ
結衣(そだね……)ヒソヒソ
陽乃『あっ、やっと出たー! 雪乃ちゃん今忙しかった?』
雪乃「ううん、大丈夫よ。何か用でもあったの?」
陽乃『雪乃ちゃんの声が聞きたかっただけだよー!』
雪乃「お姉ちゃん//// もう、それだけで電話してくるとは思えないのだけれど?」テレ
陽乃『あはは、まあ半分本気だけどね。実は今日も奉仕部に遊びに行こうとしてたんだけどさ、ちょっと大学の絡みで遅くなりそうだから連絡しておこうと思って』
雪乃「そう、じゃあ晩御飯はどうするの?」
陽乃『もちろん一緒に食べるよ! なるべく早く終わらせて、雪乃ちゃんの部屋に行くからね』
雪乃「うんっ。あ、そうだお姉ちゃん、今日はね――――」
~1時間後~
雪乃「――――うん、それでね……」
陽乃『アハハ、じゃあさあ(アノ、ユキノシタサン)あっ、やば、すっかり忘れてた!』
雪乃「あ、ごめんなさい……すっかり話し込んじゃったわね」
陽乃『ううん、大丈夫大丈夫! 雪乃ちゃん成分補充できたから、超頑張っちゃう!』
雪乃「もう、お姉ちゃんったら//// じゃあ、頑張ってね。その……ま、まってるから」テレッ
陽乃『ひょー! うんうん、頑張ってくるからね! まっててね! じゃ!』
プツ ツーツー
雪乃「ふう、ごめんなさい、失礼したわね」
八幡「いやなげーよ!!」
結衣「ゆきのんすごい話し込んでたね……。あたしと電話してもあんなに盛り上がらないのに……」
雪乃「えっと……ごめんなさい、その、由比ヶ浜さんとの電話が嫌いって訳じゃないのだけれど、何を話したらいいのか分からない時があって……」
結衣「そういえば電話の時はだいたいあたしが話題出してはゆきのんが一言で終わらせるパターンだ……」
雪乃「まだ……と、友達……との距離感というのが掴めなくて……////」テレ
結衣「ゆっ、ゆきのーん! じゃあじゃあ! もっと近づくためにも今日電話するよ!!」ムギュ
雪乃「今日はお姉ちゃんが来るからごめんなさい」キッパリ
結衣「ぐっはあ!」グサー
八幡「由比ヶ浜もまだ陽乃さんには勝てないみたいだな……。っていうか、電話するといつもあんな感じなのか?」
雪乃「ええ、まあ……。お姉ちゃんがうちに来ない時は大体3,4時間くらい話してるかしら。お姉ちゃん以外だと30秒くらいだけれど」
八幡「お、おう。しかしそうなると通話料すごい取られてそうだな、お前はそういうの気にしなさそうだけど」
雪乃「大丈夫よ、定額制だもの」ドヤッ
八幡「ドヤ顔やめろ……。定額っつってもパケット代だけで、通話料は別なんじゃないのか?」
結衣「あー、それあたしも騙された事あるよ! いくら使っても定額だし、って友達と電話してたら料金すごい事になって、親にメッチャ怒られた……」ドンヨリ
八幡「騙されたっつか、それお前がアホなだけだろ……」
結衣「アホゆーなし!」
雪乃「私も詳しくはないけれど、料金も毎月同じだしちゃんと定額よ?」
八幡「っはー、そんな料金プランあったのか。なんてやつ?」
結衣「あ、あたしも知りたい!」
雪乃「……ブ定額よ……////」ゴニョゴニョ
八幡・結衣「え?」ナンダッテ?
雪乃「LOVE定額……よ……////」
八幡「……」ニヨニヨ
結衣「……」ニヨニヨ
雪乃「何かいいなさいよ!////」
結衣「ゆきのん可愛い!!!」
八幡「つーか、あれってカップル専用とかじゃねーの?」
雪乃「お姉ちゃんが店員に、小一時間ほど私への愛を語っていたら勧められたわ」
八幡「ああ……うん……」
―了―
【はるがきて ゆきはともにとけだす】
雪ノ下の部屋
陽乃「雪乃ちゃん、そろそろご飯にする?」ナデナデ ※膝枕中
雪乃「んん……もうちょっと……」ウトウト
陽乃「ふふ、相変わらず二人っきりだと甘えん坊さんだねー」
雪乃「お姉ちゃんだけだもん……」
陽乃「比企谷くんとガハマちゃんにも甘えればいいのに」
雪乃「無理だよ、そんなの……」
陽乃「あの子たちは何があっても、雪乃ちゃんを裏切ったりしないよ」ナデナデ
雪乃「……」ウトウト
陽乃「大丈夫だよ……」ナデナデ
* * *
雪乃『おねえちゃんおねえちゃん!』
*
雪乃『えへへ、今日はねー○○ちゃんたちと遊びに行くの!』
*
雪乃『あ……お姉ちゃん……、ううんなんでもない』
*
雪乃『ひっぐ……私、何か悪い事したのかなあ……』
*
雪乃『大丈夫、私、強くなるから』
*
雪乃『姉さん、あまりベタベタしないでほしいの』
*
雪乃『ちっちがうから! お姉ちゃんの事は大好きだけど……』
*
雪乃『うん……二人きりの時だけね』
*
雪乃『お姉ちゃん、私……友達が出来たわ。由比ヶ浜さんと言ってね――』
*
雪乃『比企谷くんはね、すごいのよ。私には出来ない事も出来てしまうの――』
* * *
陽乃「……」ナデナデ
雪乃「……」スヤスヤ
陽乃「……ふふ、ご飯温めなおしておくからね」スッ
トタトタ パタン
雪乃「……おねえちゃん……みんなも…………」
雪乃「…………だいすき……」ムニャムニャ
―完結―
(葉山以外に)優しい世界。
中学の留年ってなんぞや?
良かった
さとう
良い話だ…(シミジミ)
雪乃が気持ち悪い。よって糞スレ
葉ww山wwwww