てーとくちく!
酒の勢いで英雄になっちゃった提督が駆逐艦と共に敵を討つ!なんだかんだでボロ鎮守府に左遷(もとい軟禁)された青年提督。下手したら解剖!?弱小鎮守府の明日はどっちだ!?※自己設定アリ
SS初投稿です。至らない部分が多くあるとは思いますがどうか広い心で見ていただけると嬉しいです。あと私はロリコンではありません。ただ幼女が好きなだけなのです。
ここは執務室。古びたフローリングで窓にはカーテンもない。デスクはダンボールで椅子は座布団。明らかに海軍将校の部屋に見えないがドアには確かに執務室と書いてある。そんな部屋の主である青年はデスクの前で俯いていた。
提督「どうしてこうなった…」
20XX年、深海棲艦の侵攻によって人類は制海権を失った。まさにその日、後に提督となるある青年は海水浴に来ていた。その日は夏真っ盛り。ここ、九十九里浜は多くの海水浴客で賑わっていた。青年はつらかった大学受験を終え、その鬱憤を放つべく、仲間たちとセクシーなお姉さま方を見学、そしてナンパへ向かった。仲間の数人は次々とセクシーなお姉さまをゲットしていくなか、青年は残念ながらお姉さまとお近づきになれなかった。というのもこの青年、性欲は立派なものだが如何せん度胸がない。かなり奥出なのだ。
青年「別にいいし。俺は泳ぐために海に来たんだし。せいぜい奴らは鼻の下と別のところを伸ばしてるがいいさ!」
青年は強がって際どい下ネタを呟くが、彼はかなり純情なので赤面している。彼女いない歴18年、もう少しで19年。高校の頃は恋愛とは無縁。中学の頃は邪気眼系中二病を発症、『組織』に改造され、物質化した炎を操る能力『マテリアル・フレイム』を手に入れた彼はこの世界を守るために反転世界へとダイブしていた。いや、これ別に作者の自己設定なんかじゃないんだからね!…違うからね!
先輩「まあそう腐るな!この景色を眺めるだけでもなかなかいいもんだぞ!」
先輩「見てみろよ、あの揺れる胸!食い込むビキニ!最高だろぅ?」
先輩「これを肴にすれば何杯でもいけるぜ!」
グビグビグビグビグビグビ
青年「先輩、酒飲んだら海入れませんよ?」
先輩「いいんだよ!どうせ俺泳げないしな」
青年「…なんのために海にきたのか…」
先輩「そりゃエロい気持ちに浸る為さ。」
青年「…この人は…」
先輩「ほら、お前も飲め!」
先輩がビールを渡してきた。
青年「俺、18っすよ…」
先輩「真面目だなぁ。いいんだよこんなときくらい!お前も積極的に泳ぎに来た訳じゃないだろう?モテない男同士、飲もうじゃないか!」
青年「いや、先輩がモテないのはエロが全面に押し出されてるからでは…」
実に損な生き方である。この人、顔の造形は悪くないのに。
青年「まぁ、せっかくなのでいただきます。」
先輩「おう!飲め飲め」
プシュッ!グビグビシュワシュワ
青年は酒を飲み始めた。ライフセーバー、仕事しろ。
青年「うへへ…」
青年は酒に弱い。もう我を失っていた。
青年「…俺は…もう一度、この力…マテリアル・フレイムで…全てを守る!!」
青年の中二病が再発した。酒の力は怖い、素面に戻ったときの青年が楽しみだ。そんなこんなで青年の平和な時間は過ぎていく。
海水浴客「な、なんだあれ!!」
青年「!?」
沖に突然現れたそれは鯨によく似ていた。しかし色は金属のような黒で、目が光っている。それが二頭。後に『駆逐イ級』と呼ばれる深海棲艦だ。
海水浴客「なんだありゃ?なんかのイタズラが?」
海水浴客「きゃー!こわーい!」
そこにいた人はそれを誰かの手の込んだイタズラだと思っていた。
鯨は禍々しい口を大きく開け、その中から黒い筒を露わにし、
次の瞬間、
ドォォォォォォォン!!
爆発音が鳴り響く。
海水浴客「?」
ドォォォォォォォン!!
その瞬間、その海水浴客の姿が爆発にかき消された。
「「「………………………………………は?」」」
ドォンドォンドォン!!
「キャァァァァァァァ!!!」
それは深海棲艦による砲撃だった。人々はそのときになってこれがイタズラでないことに気付いた。
「に、逃げろ!!!」
平和な砂浜は一瞬で地獄絵図となった。
人々が逃げ惑う中、青年は酒に酔っていた。
そして、やっと彼は異変に気付く。
青年「ん?なんだあれ?」
そのとき青年は気付いた。砂浜を襲う鯨が彼の妄想に出てくる敵キャラにそっくりだったのだ。
青年「くっ、組織の奴らめ…罪のない人を巻き込むなんて!許さない!!俺が皆を守る!!」
奇しくも、黒歴史とアルコールが青年に『勇気』を与えた。
青年は人の波をかき分け、海の家に向かった。
青年「おやじぃー。ここの鉄パイプ借りるぞ~。」
青年は無人の海の家に叫び、鉄パイプを失敬した。しかし鯨のところにいくための足がない。
仕方がないので海の家の裏にある水上バイクも失敬した。使う直前で逃げたのか、エンジンはかかっていた。
青年「よしっ!待ってろ組織の手先!」
青年は竜騎兵のように鉄パイプを構え、水上バイクに乗って戦闘を開始した。
飲酒運転で。
青年「…正面は装甲が堅そうだな。」
青年は酔っ払っていたが判断力はあった。まあ、生身で化け物と戦うあたり判断力があるとは言えないかもしれないが。
青年「よし、横から攻めるか。」
T字不利!
鯨は砲撃に夢中でこちらに気づいていない。あまり戦いには慣れていないようだ。
青年「うおおおおおおお!!」
青年はバイクのアクセルを全開にして突撃する!!青年の渾身の突きが鯨の腹に炸裂!
ズガァァァァァァァン!
《中破!!》
イ級「グガッ!!」
青年「おらぁ!うらぁ!とるぁあ!」
青年が追い討ちをかける!
ガンガンガンガン!
青年は剣道の心得があった。中、高と剣道をしていたのだ。とはいえ、彼の得意技は出小手。この鯨に小手などは無い上、バイクに乗っているので踏み込みも抜けも残心も取れないので、バイクのスピードを乗せた突きを中心に戦っている。
青年「つきぃぃぃぃぃ!!」
《大破!》
イ級「ぐがっ!!」
鯨ことイ級は自分になにが起こっているのか分かっていなかった。それゆえになにも出来ぬまま大破に追い込まれてしまったのだ。
そのままこのイ級は撤退を始めた。
もう一頭のイ級は相方の大破に気付いた。このイ級は相方に撤退を命令した。そして鉄パイプの酔っ払いに向け、砲撃を開始した。
青年「よし、後一頭!」
青年は突撃する。
イ級「ぐがぁぉぉぁぁぉぁぉぁ!!!」
そんな青年に向かって多数の砲弾が飛んできた!青年、もはやここまでか?
そんなとき、またしてもアルコールが彼に味方した。思い出してほしい、彼は今飲酒運転をしている。しかも青年は酒に弱いのにビールを一気飲みしていたのだ。ビールはそこまでアルコール度数が高いわけではないがそれでも一気飲みは相当きつい。
そう!彼の運転する水上バイクは思いっきり蛇行運転していたのだ!ババーン
目撃者は語る、彼は鉄パイプを槍のように構え、馬を乗りこなすように突撃する。敵の攻撃を軽々とかわし、必殺の突きを叩き込んだ。彼は歴史に残る英雄だと!
現実は違った。
青年「さあ、覚悟し…おえ…」
ノロノログニグニ
青年「うっぷ!お…おえ」
バシャーンバシャーンバシャーン
Miss!Miss!Miss!
青年「うぷっ!……おっえ!!」
アクセルグイッ!!!
ブオオオオオオオオオン!
青年「うぷっ……あれ?」
ズガァァァァァァァン!!!!!!
Critical!30!
《撃沈!》
青年「気持ち悪っ…お、おえええええ!!」
《完全勝利 S!》
斯くして青年は多くの命を救った英雄になった。というか酒の勢いで“なっちゃった”のである。
その日から彼の生活は一変した。人々には感謝されまくれ、警察や防衛省から感謝状が贈られ、テレビには引っ張りだこ。綺麗なお姉さま方にちやほやされ、深海棲艦のスペシャリストのような立場となった。
あの日から一年が経った。その日から世界各地に深海棲艦が現れ、人類は制海権を失った。
日本は一年の間に対深海棲艦武装隊、通称海軍を設立、各地に鎮守府を設置。かつて大日本帝国海軍の軍艦、その在りし日の魂を受け継いだ少女、通称艦娘を運用し、深海棲艦へ反撃に乗り出した。
今日、青年は海軍の中心、呉鎮守府に呼び出されていた。
《提督室》
青年「緊張するな…」
コンコン
元帥「入れ」
青年「失礼します!」
そこにはグラサンをかけた厳つい元帥と、その秘書艦、大和がいた。
青年(大和さん、今日もお美しい!)
大和は青年にどストライクだった。
元帥「鼻の下、伸びとるぞ。」
青年「はっ!し、失礼しました!」
元帥「まあ、いいが…」
青年「そうそう、お土産持って参りました。どうぞ!」
元帥「おお……。」
青年「いかがですか?」
元帥「…いかがもなにも……なめろう生で持ってくるバカが何処にいる!!」
青年「いや、自分千葉県民なもんで。名産品がいいかと…。」
元帥「ピーナッツとか梨とかあるだろう!?梨なんて全国区で人気なんだし!」
??「ひゃっはぁー!」
元帥「君、儂のこと敬ってないよね?一応組織のNo.1!元帥!」
青年「早く本題入りましょう。」
元帥「誰のせいでこうなった!!……まあいい。儂も早く話を進めたい。」
青年「それで、話とは。」
元帥「単刀直入に言おう。提督をやらないか?」
青年「てーとく?」
元帥「要するに艦娘達の司令官だ。」
青年「司令?そんなこと出来る能力ないですよ?」
元帥「……我が軍はまだ若い。実際に深海棲艦との戦いで指揮を取ったことのある人間は少ない。」
青年「はぁ…」
元帥「そこでだ、実際に奴らと実戦経験のある君に指揮を頼みたいのだ。敵を間近に見た人間が欲しいのだ。」
青年「そう言われると嬉しいですけど、指揮なんて未経験ですし。」
元帥「まあ、ここまでは建前だ。本当は英雄として名前のある君を提督にして、国民へのイメージアップを図る。」
青年「身も蓋もないですね。」
元帥「まあ、指揮は訓練で学べる。問題はないだろう。」
青年「うーん…」
元帥「給料も弾むぞ?なんてったって将校だからな。」
青年「むむう。」
元帥「頼む!英雄!やってくれ!」
青年(英雄…英雄…英雄…)
青年「そこまで言うのならやりましょう!!」
元帥「そう言ってくれると思っていた!赴任先はXXXXX鎮守府だ!」
青年「ところで、大学は…」
元帥「やめてもらう。」
青年「ですよね…」
元帥「頼んだぞ!英雄くん!」
青年「勿論ですっ!失礼しました!!」
ニコニコニコニコニヤニヤニヤニヤ
バタンっ。
元帥「大和、もう喋っていいぞ。」
大和「…この話に私いらなくないですか?」
元帥「お前がいたほうが話が円滑に進む。」
大和「それにしても、なんというか…チョロいですね。」
元帥「ああ、コロッと騙されおった。」
数日後、彼は正式に軍人となった。制服も支給され、見た目は立派な軍人である。
青年→提督「……」ドキドキ
運転手「少佐そろそろ鎮守府に到着します。」
提督「あ、うん。分かった。…にしても、ここらへん、なんか寂れてるね。」
運転手「ここは元々、港町だったんです。でも深海棲艦が現れてから、ろくに漁業もできなくてこうなったんです。」
提督「なるほどねぇ。」
運転手「さて少佐、降りる準備を。」
提督「お、おう。…少佐か…慣れないな‥」
キキー、ガチャ
提督「ありがとう」
運転手「いえいえ。少佐、ご武運を。」
提督「ありがとう。」
ブーーーン
提督「…さてと。とりあえず中に入りますか。」
鎮守府正面玄関
提督「なんか、想像と違う。ボロい。…こんなもんなのかな?」
鎮守府一階廊下
ギシギシギシギシ
提督「ここ耐震とか大丈夫なのかな…」
二階司令室
提督「………はぁ?」
そこにはデスクも椅子もなかった。みかんのダンボールと洗ってなさそうな座布団。それだけだった。
提督「どゆこと?」ガサゴソガサゴソ
提督「…見事に何もない…あ、なんか黒電話あった……」
提督「使えるの?」
ジリリリリリリリリリリリ!!
提督「うわっ!びっくりした!」
提督「とって、いいんだよね…」ガチャ
提督「もしもし…」
元帥『儂だ。』
提督「ああ!元帥ですか!」
元帥『どうだ、鎮守府は?』
提督「想像よりボロいです。」
元帥『だろうな。』
提督「やはり、普通ではないんですね…」
元帥『事情があるんだ。』
提督「そういえば、鎮守府に着任するときに秘書艦が派遣されると聞いたんですが、まだ到着してないんですか?」
元帥『待っても来ないぞ。』
提督「………はぁ?」
元帥『秘書艦どころかそこには資材も十分に置いていない。』
提督「…どういうことです?」
元帥『はぁ…君は自分の立場を分かっていないようだな。』
提督「自分の立場?」
元帥『君は何の功績で提督になった?』
提督「え、深海棲艦を倒したこと?」
元帥『しかも生身で、な。これがどういうことか分かるか?』
提督「…とんでもなくラッキー?」
元帥『いいか?君は海上自衛隊の護衛艦で倒せなかった深海棲艦を生身で、しかも武器は鉄パイプで勝ったんだ。』
提督「…まあ、照れますね。」
元帥『褒めてない。百歩譲って、駆逐とはいえ軍艦級の奴らに水上バイクで近づけたのはいいとしよう。シーシェパなんとかのようにな。しかし、何故君は鉄パイプで奴らの装甲を破れた?』
提督「?護衛艦が深海棲艦を倒せないのは、奴らが人間サイズで的が小さくてこちらからの砲撃は命中しなくて、それでいて軍艦級の火力があったからって聞いたんですが。装甲については所詮生物なのでそんなに硬くは無さそうでしたけど…。発表とは違うんですか?」
元帥『奴らが不思議なバリアを張ってこちらの砲撃が全て防がれました、なんて言えるか!!』
提督「はあ?」
元帥『現在、深海棲艦に対抗できるのは艦娘だけと言われていた。君が現れるまではな。』
提督「!?」
元帥『人類の通常兵器では奴らには傷一つつけられなかった。表面に当たる直前で防がれてしまう。無論鉄パイプなんかで倒せるはずないんだ。』
元帥『この一年間、健康診断を称して君の身体を隈無く調べさせて貰った。』
提督「か、勝手になにを!?」
元帥『しかし、普通の人間と変わったところはなかった。』
提督「ほっ。」
元帥『しかし、君は得体が知れない。軍の上の方では解剖しようという動きもある。』
提督「!?そんな、ふざけんなよっ!!」
元帥『落ち着け、儂も血の通った人間だ。そんなことはしない。』
提督「ほっ。」
元帥『その代わり、自由は奪わせてもらう。君は今日からその鎮守府とその周りから出てはならない。』
提督「はあ!?なんで!?」
元帥『上には君が深海棲艦なのではと疑っている者もいるのだよ。』
提督「そんなバカな!俺は人間だ!」
元帥『ならば証明しろ。提督として深海棲艦を殺し尽くせ。出来なければ解剖だ。』
提督「…なんだよそれ。俺にどうしろって言うんだよ。」
元帥『証明しろと言っているだろう。まずはその鎮守府の正面海域の制海権を取り戻せ。』
提督「ちっ!分かったよ分かりましたよ!やればいいんでしょうやれば!」
元帥『それでは、健闘を祈る。』
提督「ああ…ってちょっと待て!秘書艦はどうした!?」
元帥『ああ、ないぞ。』
提督「どういうことだ!艦娘がいなければ出撃も遠征も出来ないじゃないか!」
元帥『いいか?深海棲艦の出現からたった一年で事実上の武装組織を作ったんだぞ。その間にいろいろな方面に金をばらまきまくった。無駄な金は使えん。』
提督「無駄とはなんだ無駄とは!」
元帥『君は戦えるだろう?敵を倒せば艦娘がドロップすることがある。それまで君が戦えばいい。』
提督「くっ…そうだけど…ならせめてお前の鎮守府から資材の提供くらいあってもいいだろう!この鎮守府はなにもかもスッカラカンだぞ!?」
元帥『あ、えーと、それは…ゴニョゴニョ』
提督「なんだよ…?」
元帥『…大型艦建造……沼……物欲センゴニョゴニョ』
提督「ん?なんだよ?」
元帥『と、とにかく!支援は出来ん!!生憎、そこは過去に鎮守府として既に使われていた場所だ!探せば何かしら役立つ物があるかもしれん!探して勝手に使え!話は以上だ!』
提督「あらちょっ、待て!」
ガチャ!ツーツーツー
提督「あークソッ!」
提督「どうしてこうなった…」
提督「……あのときは酔っぱらってたから無茶出来ただけだよ…」
提督「どーすんだこれから…」
??「情けないなぁ」
提督「誰!?」
??「おーい!ここだよここ!」
提督「?誰もいないぞ?」
??「目の前!ダンボールの上!」
提督「え?うわっ!」
そこには手乗りサイズの女の子が立っていた。というより、
提督「エラー娘…?」
エラ娘「その名前で呼ぶな!」
提督「…妖怪猫吊し?」
エラ娘「それも嫌だ!」
提督「じゃあエラ子でいいや。」
エラ子「えーなにその絶望的なネーミングセンス…」
提督「うるさい…」
エラ子「ふぅ、世話が焼けそうな人ですね。」
提督「それでエラ子、何しに来た?エラー起こしにきたのか?」
エラ子「失礼な、私の本職は初心者支援です。」
提督「え、助けてくれるの?」
エラ子「うん。それが私の仕事だし。ってなんで泣いてるんですか!?」
提督「うぅ…だって…なんか久々に人に優しくされた気がするから…嬉しくなっちゃって…」
エラ子「まあ、人じゃなくて妖精だけど…」
提督「ん!よし!泣くの終わり!なんか行動しよう!うじうじしててもしょーがない!」
エラ子「おお、立ち直った。」
提督「んで、俺は何すればいいかな?」
エラ子「とりあえず、設備の確認しなきゃですね。」
提督「設備…とはどんな?」
エラ子「工廠と入渠ドッグ、補給用の食堂ってとこですかね。」
提督「そんじゃ、行ってみよう。」
エラ子「立ち直るのは早いのね…」
鎮守府入渠ドッグ
提督「風呂だな。」
エラ子「風呂です。2つですね。まあなんとかなるでしょう。」
提督「この設備は何に使うの?」
エラ子「艦娘の傷を修復する設備。この湯船に入って一定時間経つと傷が治ります。」
提督「ほうほう。まーよくわからん技術が使われてるね。」
エラ子「日本の変態技術でしょう。」
提督「さいですか。」
鎮守府食堂
エラ子「ここは食堂ですね。」
提督「…で、誰が飯作るの?」
エラ子「普通の鎮守府では間宮とかの補給艦ですけど、いませんね。」
提督「自炊だな。」
エラ子「…料理できるんですか?」
提督「失礼な。クックパッドと家庭科の教科書は万能だぞ!」
エラ子「お、おう。」
鎮守府工廠ドッグ
提督「資材、まっっっったくないな。」
エラ子「…燃料10、弾薬5、鋼材10、ボーキ0ですね。」
提督「他になんかないのか」ガサゴソガサゴソ
提督「ん?なんだこれ…?」
提督「………」
エラ子「何かありま……ナニコレ…」
提督「白鳥ボート…?」
エラ子「なんで!?これ池とかにある奴!」
提督「え、普通のボートとかないの!?これ以外ないの!?」
エラ子「深海棲艦に向かってキコキコ漕ぎながら出撃……ぷぷっ!」
提督「……」
エラ子「まあ、使えないことは……………………………………………………………ないですね。」
提督「そうだな…」
提督「なんか、ないのかなぁ…お?なんだこれ?」
エラ子「?お、それは12.7㎝連装砲…の壊れた物ですね。」
提督「これは、魚雷発射管…の壊れた物だな。これは?」
エラ子「錆び付いた艤装ですね。」
提督「この艤装は使えないことは無さそうだけど、肝心の艦娘がいないからな……壊れた装備は直せないのか?」
エラ子「ここまで壊れてると直せないですね。でも溶かして武器に作り替えてしまえば…有効に使えます!」
提督「おお!確かに武器は必要だな!早速作ろう!」
エラ子「それでは少々お待ちを」イソイソ
提督「え?どうした?」
エラ子「工廠妖精のかっこに着替えます。ここの鎮守府、妖精全然いないので兼任です。」
提督「ほ、ほぅ。」
エラ子「あっち向いてて下さい。仮にもレディの着替えですよ。」
提督「お、おう。悪い。」
エラ子「イソイソイソイソ…はい、OKです。」
提督「それじゃあ、連装砲と魚雷発射管を溶かして資材にしよう。」
カァンカァンカァンカァン、グツグツ、コトコト
提督「おお、資材が増えた!」
エラ子「でも、建造するには足りませんね。」
提督「装備なら大丈夫なのか?」
エラ子「はい、建造の資材の最低数は30ですが、開発なら10で済みます。」
提督「じゃあ、開発するか。」
エラ子「じゃあ早速…あ。」
提督「どうした?」
エラ子「開発って…秘書艦の種類によって結果が変わるんですよね…」
提督「秘書艦…いないけど。」
エラ子「どうしましょう。」
提督「かくなる上は…」
エラ子「……(ゴクリ)」
提督「俺が秘書艦だ!」
エラ子「提督…秘書“艦”ですよ。“艦”ですよ。」
提督「しょうがないだろ?」
エラ子「提督が秘書艦なんて前代未聞ですよ…」
提督「とりあえずやるだけやる!丸腰よりはマシだろ!?」
エラ子「十中八九、ペンギンだと思いますけどね…」
~開発中~
日本刀 ☆を手に入れました。
提督「おお!かっこいいじゃないか!」
エラ子「私、こんなの見たこと無いんですけど……」
提督「使える使える!少なくとも鉄パイプよりは強い!」ブンブンブンブン
エラ子「まあ、いいですけど…」
エラ子「それでは、武器も手に入れたところで出撃です。」
提督「おっし!待ってろ秘書艦!!」
エラ子(日本刀なんて使えるのかな…?リーチ短いし…)
提督「よし!行くぞ!提督!抜錨します!」
キーコキーコキーコキーコキーコキーコキーコキーコ
エラ子「本当に白鳥ボートで出撃ですか?」
提督「仕方ないじゃん!この他に船なんてないんだし!」
エラ子「ですよね…」
キーコキーコキーコキーコキーコキーコキーコキーコキーコキーコキーコキーコ
提督「疲れた。」
エラ子「まだ何も見つけてませんよ?」
提督「うん。でもね、この海を白鳥ボートで進むって相当無茶だと思うんだ。」
エラ子「これしか船ないですからね…」
キーコキーコキーコキーコ
エラ子「あ、そこらへん岩礁多いんで気をつけて下さい。」
提督「了解…」
提督「なーんにもないなー。」キョロキョロ
エラ子「……提督、二時の方向、敵艦発見。イ級2艦です。」
提督「お、了解!戦闘開始!」
キーコキーコキーコキーコキーコキーコキーコキーコキーコキーコ
提督「エラ子、一つ言っていいか?」
エラ子「はい、多分言いたいこと同じです。」
二人『勝てる気がしない!』
ドーンドーン!
提督「うわわっ!撃ってきた!!」
エラ子「提督!回避!回避!」
提督「うわわわわわわ!!」
ギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコギコ!!
バシャーンバシャーン!
Miss! Miss!
提督「これじゃ近づけない!!」
ギコギコギコギコギコギコギコギコ!!
エラ子「とにかく今は逃げましょう!こんなので出撃した私達が馬鹿でした!」
ギコギコギコギコ!!
提督「うおおおおおお!」
エラ子「提督、あっちの方が遥かに速いです。」
提督「分かってる!クソッ!どうすりゃいいんだ!?」
エラ子「提督!ハンドルの下に押せと言わんばかりのボタンがあります!」
提督「押せ!」
エラ子「ポチっとな」
ポチっ
白鳥ボート「ピピーエコモードからエンジン走行モードに変更します。」
ブルルルルルルン!ブーーーーーーーーン!!
提督「うわっ!速っ!というかこの機能早く出せよ!そしてこんなに速い白鳥ボートってなんかシュール!」
エラ子「提督、この速さに追いつけずイ級一隻は諦めましたがもう一隻は頑張って追いかけてきてます。」
提督「ちっ!余計なところで底力出すなよ!」
エラ子「提督、どうにかして倒しましょう!一体なら何とかなるかもです!」
提督「え、さっきまで一旦逃げるとか言ってただろ!?」
エラ子「よく考えてください。この作品、題名が『てーとくちく!』なのにまだ駆逐艦が出てないんです。そろそろ『あれ?この題名の駆逐って駆逐イ級のことなのかな?』とか思い始めてる人もいるかも知れません。ここらで艦娘ドロップさせないとロリコン達の怒りを買いますよ!?」
提督「メタ発言乙!!そして確かに今までに出てきた駆逐艦、イ級しかいねぇ!」
エラ子「と言うわけでさっさと倒しましょう。」
提督「とは言ってもなぁ、この白鳥で近づいていっても撃たれるだけだしな。……………………あ、思いついた。」
ブーーーーーーーーン
エラ子「え、言ったそばから逃げるんですか?」
提督「まあな。」
エラ子「え…ロリコンが怒りますよ?」
提督「まあ見てろよ!」
エラ子「…あれ?…提督!?ここ岩礁地帯!危ない!!」
提督「甘いな!この白鳥ボートの船底は凄く低い!このくらいの岩礁なら関係ない!そして…」
ガリガリガリガリガリガリガリガリ!!
イ級「!?」
提督「イ級とかの駆逐艦なら座礁する!!」
エラ子「お、おお!!」
提督「なんか絵面的に鯨虐めてるようにしか見えないけど、艦娘のため!御免!!」
ズシャ!
critical!50!
《勝利! S!》
提督「ふぅ…倒した…」
エラ子「提督!ドロップしますよ!」
提督「お!?」
イ級が光を放ち始めた。その光が人の形に変わっていく。
提督「…どういうメカニズム…?」
エラ子「えーと、深海棲艦は艦や艦娘とその怨念を核としているので、その怨念を断ち切ることで艦娘になる、とかなんとか。あんまり断言すると公式発表されたときに立場なくなるので断言できませんが。」
提督「…後半聞こえなかったことにしとく。」
そんなことより艦娘。光から少女が現れた!
??「……」
提督「…黒髪の女の子…?」
エラ子「とりあえずボートに乗せましょう。ずぶ濡れですし。気失ってますし。」
提督「そうだな。よっこいしょ!」
ギーコギーコギーコギーコ
鎮守府!
??「う…うぅ…」
提督「お、気がついた!」
??「う…ここは…?」
提督「XXXXX鎮守府だ。俺はここの提督。」
??「ということは私はここに配属されたの?」
提督「…エラ子、ドロップしたときって直接ここに配属でいいの?」
エラ子「艦娘本人が拒否しない限りはそうですね。」
提督「了解。えーと君がいいならここに配属してもらいたいんだが…どうだろうか?」
??「ええ!是非そうさせてもらうわ!」
提督「ところで、君の名前は?」
暁「暁よ!一人前のレディとして扱ってよね!」
提督「レディ…ねぇ…」
目の前の自称レディは立派なロリ幼女だった。
提督「………」
暁「な、なによっ!文句ありゅっ(ガッ」
提督(噛んだ…)
暁「ん~!ん~!」プルプル
提督「……」
暁「も、文句あるの!?」プルプル
提督(なんか何事もなかったように話し始めた!?でもめっちゃ涙目!!)
提督「エラ子、俺今から電器屋行ってきて一眼レフカメラとビデオカメラ、プリンター買ってくる。この愛くるしい姿を撮りまくる。そしてアルバムに収める。」
エラ子「…インクもお忘れなく…」
暁「な、なによっ!その生暖かい目はっ!え、ちょっと!抱き抱えるな!よしよし、じゃない!暁はお子様じゃなーーい!」
提督「エラ子、まず何をすればいいんだ?」
エラ子「そうですね。暁の補給をしましょう。燃料スッカラカンのはずなんで。」
暁「…」キュルルルルル
提督「そのようだな。」
暁「い、今のナシ!!」
提督(ヤバい。ロリコンになる…)
提督「よし!出撃するぞ!」
暁「おー!」
提督「この鎮守府では現在、資材がない!ギリギリ暁と白鳥ボート改二(仮名)の補給が出来るくらい。つまり最低数の建造なんて夢のまた夢!というわけで鎮守府正面海域をちょろちょろしてドロップを狙います。」
暁「しれーかん!バナナはおやつに入る?」
提督「バナナは主食だ!300円に収めなくてもいいけど邪魔だから二本までな!」
エラ子「出撃と遠足は違いますよ…」
鎮守府 港
暁「暁の出番ね!見てなさい!」
提督「カシャッ!カシャッ!…あ、提督!いっきまーす!」
エラ子「あ、カメラ買ったんですか…」
提督「アマゾンですぐ届いた。ニコンのデジタル一眼、D3300だ!最近安くなったからな!」
エラ子「気楽ですね…。」
提督「今日は頼もしい艦娘がいるからな!」
ナデナデ
暁「うぅ!撫でないで!お子様じゃないの!」
提督「はいはい。そんじゃ、行きますか!」
キコキコキコキコキコキコキコキコ
エラ子「エンジン使わないんですか?」
提督「節約。」
~15分後~
エラ子「提督!二時の方向!敵艦発見!」
提督「よし!戦闘開始!」
暁「了解!レディの力、見せてあげる!」
流石に俺も敵艦を目の前にしたら気を抜いてはいられない。気合いを入れて抜刀した。
ロ級「…」ドォンドォンドォン
暁「きゃっ!」
提督「暁!大丈夫か?」
暁「大丈夫…まだ小破もしてない!」
提督「なら良かった!でも無理はするなよ!」
俺は敵艦に向き直り構えなおした。
提督「とは言っても普通に近づいたら蜂の巣何だよな…。とりあえず暁に頑張って貰おう。」
提督「………カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!」
エラ子「戦闘には役にたちませんね…。」
提督「他の提督は執務室でふんぞり返ってるんだからまだいいだろ。カシャッ!カシャッ!カシャッ!」
カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!カシャッ!
暁「とどめよ!魚雷発射!」
ロ級「…!?」
ドォォォォォォォォン!!!
《勝利 S》
提督「暁お疲れ様!」カシャッ!
暁「撮りすぎよ!」ブイッ!
エラ子「と、言いつつポーズはとるんですね…」
提督「さて、ドロップだ!どんな子がでるのかな?」
~3分後~
時雨「僕は白露型駆逐艦二番艦の時雨だよ。提督、よろしくね。」
提督「よ、よろしく!」
暁「よろしく!」
カシャッ!カシャッ!
エラ子「一歩間違えばロリコンですよ?」
提督「俺は純粋なカメラマンだが?」
エラ子「変なところ撮らないようにしてくださいね?」
提督「余計なお世話だ!」
時雨「ええと、補給お願いしたいんだけど…いいかな?」
提督「あ、悪い悪い。鎮守府に戻ろう。それまでにバナナ食う?」
暁「はいどーぞ!」
時雨「あ、ありがと。…何故バナナ?」モグモク
こんな訳で時雨が仲間になった。現在駆逐艦数 2。
提督「さてと、写真の整理するか!」
提督「この度、皆様に大切なお知らせがあります。朝ご飯の途中ですが食べながらで結構です。」
どうでもいいけど執務室のちゃぶ台で補給する鎮守府なんて他にあるのだろうか。
暁「もぐもぐ」
時雨「もぐもぐ…あ、提督そこの醤油取って。」
提督「はいよ…えーとお話があるんだけ…」
暁「しれーかん!お味噌汁おかわり!」
提督「はーい。ただいま~。」
モグモグズルズルパクパク
提督「…それでおはな…」
時雨「提督そこのごま塩取って」
暁「あ、私のり玉さんとって」
提督「話させて!?」
鎮守府始動三日目、既に2人は馴染んだようです。
提督「俺がこの鎮守府に着任して三日経った。つまり引っ越して来たわけだ。だが初日、二日目と色々忙しかった!なのでまだ挨拶周りができてない!」
暁「じゃあ今日はおでかけ?…あ、お塩とって。」
提督「はいよ。うちの鎮守府はご近所に愛される鎮守府を目指す!そのためにやることがある!」
時雨「それは?」
提督「引っ越し蕎麦だ!!」
暁、時雨「引っ越し蕎麦?」
提督「そう!日本では細く長くお付き合いできますようにという願いを込めて近所の人に蕎麦を配る風習があるのだ!最近やる人は少ないけどな。」
暁「蕎麦頼むの?」
提督「いや!これから我々は蕎麦を打つ!」
時雨「素人が出来る物なの?」
提督「勿論!俺に任せとけぇ!江戸っ子なめるんじゃねえぜ?」
暁「おお!」キラキラ
時雨「暁、騙されないで。提督は生粋の千葉県民だよ。」
提督「細かい事は気にしない!というわけでエラ子!」
エラ子「お呼びですか?」
提督「ここらへんにスーパーある?」
エラ子「はいはい。近くに西友がありますね。」
提督「おお、ちょうどいいや。そんじゃ買い出しに行きますか!」
エラ子「あの、戦力的に大丈夫なんですか?もし深海棲艦が攻めてきたとき艦娘がひとりはいないと…」
提督「……俺一人で買ってくるわ。」
エラ子「提督、たしか軟禁状態じゃありませんでしたっけ?」
提督「………」
緊急企画!暁のはじめてのお○かい!
提督「暁!おつかいに行ってきてくれるか?」
暁「ええっ!?」
提督「できるか?」
暁「あ、当たり前でしょっ!」
提督「だよな!一人前のレディだもんな!」
暁「も、もちろんよっ!」
提督(扱いやすっ!)
提督(エラ子、ついていってあげてくれ。それカメラな。)
エラ子「了解てす。」
エラ子(提督、いいんですか?軟禁されてること言わなくて。)
提督(言わないよ。余計な心配かけたくないし。やだろ?自分の提督がいつ解剖されるかわからないなんて。)
エラ子(いいですけど…)
提督「そんじゃ、暁。そば粉と強力粉買ってきてくれ。これメモな。これが地図、これがお財布な。うさぎさんのがまぐちだぞ。こっちはくまさんのカバンな。かわいいだろ?」
??「呼んだクマ?」
暁「レディはそんなの使わないの!」
提督(めっちゃ欲しそう…)
提督「おつかい終わったらそれあげるから…」
暁「別に欲しいなんて思ってないから!行ってくる!!」ビュン!!
提督「速っ!」
暁「うっさぎさん!くーまーさん!」
エラ子(緊急事態のとき以外は手をだすなって言われてるから、暖かく見守っておきましょう。)
暁「で、スーパーどこだろ…。」
エラ子(早速お迷いなさった!?)
暁「あ、そうだ、地図持ってた!」
エラ子(そうだ!地図だ。)
暁「どれどれ」カサカサ
ピューーーーーーー!!
暁「ああ!」
エラ子(奇跡的なタイミングで地図が飛ばされ海にダイブした!?)
暁「…どうしよう。」
エラ子(え、これって手を貸していいの!?…もうちょい様子見ようかな…)
暁「…暁はレディだから。レディは泣かないから。」えぐっ!
エラ子(頑張れ!暁、頑張れ!!)
暁「えぐっ!…そうだ、誰かに道を聞こう。」
エラ子(お、いい感じ。でも人いないな…)
暁「どこかにお店か交番…」
エラ子(おお、天才だ!天才だ!なんか親バカみたいになってきたけど気にしない!)
暁「ごめんくださーい…」カランコロン
エラ子(そこ居酒屋っ!!!!!)
居酒屋鳳翔にて
鳳翔「夕立、もうお昼ですよ。起きなさい」
夕立「まだ眠いっぽい~。」
鳳翔「こんな時間まで寝ないで起きてください。お店の掃除しますよ。」
夕立「むぅ~。鳳翔さん、昨日も遅くまで店開けてたのになんで起きられるの?」
鳳翔「生まれつきですよ。というか夕立は14時間も寝てたでしょう。ほら、着替えてお店の掃除手伝って下さい。」
夕立「めんどくさいっぽい~。」
鳳翔「働かざるもの食うべからず!ただ飯喰らいは許しませんよ?それが嫌なら鎮守府に着任して働いて下さい。」
夕立「あの鎮守府、前の攻撃受けてから動いてないっぽい~。というか、そういう鳳翔さんも戦わないっぽい。」
鳳翔「私は怪我をしてから艤装が上手く機能しなくなっちゃったんです!だからここで働いているんです!はいはい、ほらこれモップです。そこの掃除お願いします。」
夕立「ちぇーー。」フキフキ
カランコロン。
暁「…ごめんくださーい…。」
鳳翔「すいません、まだお店あけてないんで…子供?」
夕立「鳳翔さん。この子艦娘っぽい!」
鳳翔「えっと、どうしたんですか?」
暁「ええ、と…ううん。」えぐっえぐっ
エラ子(え、と。とりあえず勘違いされないようにサポートしといたほうがいいかな?)
鳳翔「ええ、と。お嬢ちゃんどうしたんで……!?」
鳳翔(なんかこの子の後ろで妖精さんが旗振ってますね…)
《おつかい中!ご協力お願いします》
鳳翔(…なるほど。しかし何故艦娘が?)
鳳翔「お嬢ちゃん名前は?」
暁「暁…」
鳳翔「暁ちゃんはどこからきたの?」
暁「XXXXX鎮守府。」
夕立「え、あそこ動いてたっぽい!?」
暁「一昨日司令官が来たばかりよ。」
鳳翔「ほう…。それで暁ちゃんはおつかい中?」
暁「そうなのっ!それで、スーパーってどこ!?……ですか?」
鳳翔「スーパーならこの通りを真っ直ぐ行って右にいくとありますよ。」
暁「わかった!ありがと!」
鳳翔「頑張って下さいね~」
カランコロン
夕立「行ったっぽい。」
鳳翔「ところで夕立?」
夕立「ぽい?」
鳳翔「いい就職先が見つかりそうですね?」
ニコォ
暁「スーパーについたわ!」
暁「さて、どこにそば粉と強力粉があるのかしら?」
エラ子(頑張れ!)
暁「そうだ!誰かに聞こう!レディは物怖じしないの!」
エラ子(そうだ!頑張って!)
暁「すいませ」
大井「北上さん!今日は私が手料理を振る舞いますからね!」
北上「へー。大井っち料理出来るんだ~。楽しみだな~。」
大井「ええ!楽しみにしててくださいね!」
大井(これで北上さんの胃袋をがっちりつかんだ後北上さんにXXXXXなXXXXXをしてXXXXXXXXXXXXXXX)
暁「……」
エラ子(頑張れ!挫けるな!)
??「どうかしたか?」
暁「あ、あの!そば粉と強力粉ってどこに売ってますか!?」
長門「ああ、それならあそこだ」ビッ
暁「ありがとっ!」
長門「ああ、気をつけろよ。」
暁「そば粉が高いところにあって届かないよぅ!」
長門「これか?」
暁「わぁ!ありがとっ!」
長門「ああ、気をつけるんだぞ。」
暁「あれ?お財布がない!」
長門「これか?落としたぞ?」
暁「わぁ!ありがとっ!」
長門「ああ、気をつけるんだぞ。」
暁「焼き芋、おいしそうだな~」
長門「焼き芋、2つ」
店員「はいよ!」
長門「ほら、これをやろう。」
暁「わぁ!ありがとっ!」
エラ子(…これは…どういうことだ…)
長門「…幼女…」
エラ子(あ、聞いちゃいけないこと聞いちゃった…憲兵さんコイツです。)
憲兵「すいませんお姉さん。ちょっとよろしいですか?」
長門「いや、私は別に幼女に手を出そうなんて思っていない!」
エラ子(ああ、ただの親切なお姉さんか…)
長門「あまつさえ家に連れ込んで夜戦に突入してやろうなんて思ってもいない!」
エラ子(暁!逃げて!超逃げて!!)
憲兵「…署まで同行お願いします。」
長門「いや、まて!口が滑った!そんなこと思ってない!」
憲兵「いや、今自分で口が滑ったって言ってるし」
長門「私は無実だぁぁ!」
エラ子(変質者は男だけじゃないんですね…)
暁「たっだいま~!」
提督「お帰り!」ナデナデ
暁「えへへへ…って頭撫でないで!」
提督「ちぇー。まあいいや。それじゃあ蕎麦打ちますか!皆手を洗ってらっしゃい!」
暁・時雨「はーい!」
提督(ところでエラ子、おつかいの映像は撮れたか?)
エラ子(はい、バッチリです。撮影妖精さん達の協力でいい感じに撮れました!)
提督(撮影妖精さん?)
エラ子(平たく言えば戦場カメラマンみたいな感じです。戦闘には協力しませんが様々な記録をします。)
提督(なるほど。今度挨拶しておこう。)
暁・時雨「洗ってきたよ。」
提督「よし、それじゃあ蕎麦を打つのに必要な事を教える!それは…」
二人「ゴクリ…」
※ここからただひたすらに蕎麦を打ち始めます。全く興味ない方は飛ばして下さい。作り方もうる覚えてなのでこの中にそば職人のかたがおりましたら間違いを指摘して下さい。
提督「スピードだ!」
二人「スピード?」
提督「そう、スピード。手際よくやらないと麺がボロボロになっちゃうからな!まずはこのボウルに蕎麦粉と小麦粉を3対1の割合で入れる。」バサバサ
時雨「了解。」バサバサ
暁「了解!」バサーー!!
提督「そんで両手を使って大きな円と小さな円、二つを描くように混ぜる!この時これでもかという程速く混ぜること。粉に体温が伝わると風味が逃げるからな!」シャシャシャシャ!
時雨「了解」シャシャシャシャ!
暁「了解!」ワシャワシャワシャ!!
提督「そしたらお水を入れるぞ!この時粉で山を作って頂上に穴を開ける。火山みたいにな!そこに水をいれるんだ。」ジャー
提督(作る量によって水の量は変わるから蕎麦打ちたい人は自分で調べてくれ。)
時雨「…」ジャー
暁「るんるん♪」ドバー
提督「よし、素早く混ぜろ!」グルグル
時雨「…」グルグル(職人の目)
暁「ラララ~♪」グルグルグル!!!
提督「そうすると小さい塊が出来るから頑張って大きい塊にして。」コロコロ
時雨「…」コロコロ(無我の境地)
暁「コーロコーロコーロコーロ」
提督「大きくなったら生地の中央を押して端を織り込む、大体200回くらい!」コネコネ
時雨「…」コネコネ(美しき手捌き)
暁「パン屋さんみたい~」コネコネ
~しばらくお待ちください~
提督「そしたらシワを下にしてのし粉を振った板の上に載せまして、上から押すっ!直径15センチ位になるまでな!」
時雨「…」ギュー
暁「えいっ!」ギュー
提督「よし、生地を延ばすぞ!麺棒を持てっ!厚さは1.5ミリがベスト!」コロコロ
時雨「…」コロコロコロコロ
暁「わーい!」コロコロコロコロ
提督「それじゃあ折りたたんで切るぞ!」トントントントンヒノノニトン
時雨「…」トントントントン
暁「切るよー!」
提督「暁のは俺がやるね…。」トントントントン
提督「それじゃ!味見してみようか!」
~茹で時間~
提督「それじゃあ各自自分の蕎麦を食べましょー。あと約一名もはや蕎麦として茹でられなかった人がいますがそのひとは俺の蕎麦で。」
暁「…うぅ!」
時雨「うん。結構前からわかってたけどね。ほら元気出して!僕のもあげるから。」
暁「うぅ。時雨、ありがと…。」
提督「さあ、食べよー。」
3人「いただきまーす!」
提督「もぐもぐ。うん。普通に美味しくできたな。暁、おいしいか?」
暁「うん!……レディの舌にも合うわね!」
提督「そりゃよかった。時雨はど……時雨!?」
時雨「…この滑らかな舌触り!この風味!もちもちとした歯ごたえ!どれをとっても最高の出来だ!」
暁「どうしよ!?時雨のキャラがおかしくなっちゃった!?」
提督「完全にグルメ漫画のそれだな!?」
時雨「ウマーーーーー!」
提督「なんか口から龍とか津波とか出てきた!?」
暁「そんなに美味しいのかしら」もぐもぐ
提督「あ、止めとけ…」
暁「ウマーーーーー!」
提督「暁!?」
時雨「そば…うま…」
暁「そば…うま…」
提督「なんかゾンビ化してる!?」
提督「まさかそこまでなはず」もぐもぐ
提督「ウッウッウマウマーーーーー!」
エラ子「…なにしてるんですか?」
このあとめちゃくちゃウマウマした。
茶番終わり
提督「よし!ご近所に配りにいくぞ!」
エラ子「とは言っても過疎過疎してるんで回る家は少ないですけどね。」
一軒目
ピーンポーン
奥様「はぁい。」
提督「初めまして。一昨日この鎮守府に着任しました、━━━です。ご迷惑おかけする事もあるかと思いますが今後ともどうぞよろしくお願いします。」
イケメンスマイル!キランっ!
説明しよう!提督のイケメンスマイルは若い女性には全く効かないがマダムや田舎のおばあちゃん、オネエ、小型犬、猫に絶大な効果を発揮するのだ!
奥様「あらあらあら、若くてハンサムねぇ!」
提督「良ければこれ、引っ越し蕎麦です。」
暁「暁たちが打ったんだよ!」
ロリータスマイル!!ニパーー!
説明しよう!ロリータスマイルとはロリコンだけには留まらず、娘、息子が独り立ちして家庭が少し寂しくなったおじさま、おばさまや、孫が反抗期に差し掛かり、あまり相手をしてくれなくなってしまったおじいちゃんおばあちゃんに多大な効果を発揮するのだ!
奥様「あらあら、偉いわねぇ」ナデナデ
時雨「あの、僕もそれ作ったんだ…お口に合うと…いいな」
薄幸スマイル!!ニコ
説明しよう!薄幸スマイルとは美少女の儚げな笑みによって母性本能を引き出し守りたくならせるという優しい老若男女に絶大な効果を発揮するのだ!
この3人、本人は全くその気はないが実は人間の心を掌握する事において最強なのだ!
奥様「……」ドキューーーン!!!
3人「??」
奥様「…はっ!あ、すいませんぼーっとしてました!よろしくお願いしますね!」
3人「はい!」
ガチャリ
提督「よし!この調子でどんどん配るぞ!」
2人「おー!」
ご近所掌握である。
提督「最後だな。」
暁「あれ、ここって暁が迷ったときに道を聞いたところじゃ…」
時雨「ところで提督、僕たちなにかおかしいところがないかい?」
暁「しれーかん…重い…」
提督「しょうがないだろ!?なんだかよくわからないがご近所の人からいっぱいおすそ分けくれたんだから!」
時雨「だとしても、今提督が背負ってるの、米俵だよね?僕、野菜いっぱい持ってるし、暁は大量のお菓子…これは異常だよ…?」
提督「優しい人達なんだよ。」
エラ子(いや、あんたらの異常な才能のせいだよ…)
カランコロン
提督「こんにちは~」
二人「こんにちは。」
鳳翔「いらっしゃいませ。あら?あなたさっきの…」
暁「あ、さっきはありがとうございました」
ペコリ
提督「さっき?」
暁「あ、えーとね…」
エラ子「さっき道を聞いたんですよ。」
提督「おわっ!エラ子いたのか。…なるほどな。暁、ちゃんとお礼言えて偉いぞ!」ナデナデ
暁「ちょっと!頭を撫でないでよ!こんなことはレディとして当然よ!」
鳳翔「偉い子ですね。」
提督「あ、すいません。ほったらかしにして。そこの鎮守府に着任しました。今後ともよろしくお願いします。」ペコリ
鳳翔「いえいえ、こちらこそよろしくお願いします。」
提督「これ引っ越し蕎麦です。良ければどうぞ。」
鳳翔「あら、どうも。嬉しいですね!有り難く頂きます。」
提督「それではこれで…」
鳳翔「…信用出来そうな人ですね…。」
提督「へ?」
鳳翔「提督さんの鎮守府では艦娘の募集はしていますか?」
提督「?ええ、まあ。人手はいくらあっても足りないですね。」
鳳翔「夕立!出てきていいですよ!」
夕立「…ぽい~」
鳳翔「白露型駆逐艦の4番艦、夕立です。」
提督「この子は?」
鳳翔「この子は捨てられたらんです。」
提督「捨てられた?」
鳳翔「最前線の鎮守府ではたまにあることなのですが、効率のために艦娘がドロップしてもほったらかしにすることがあるのです。」
提督「そんなことしたら!」
鳳翔「ええ、補給も出来ずいつか沈んでしまうかもしれません。」
提督「…」
鳳翔「私も前は艦娘だったのですが、ある日敵の魚雷を足にまともに食らってしまいまして、普通だったら入渠すれば治るのですが傷が深かったようで…艤装で海に出れなくなってしまいまして…鎮守府に捨てられてしまったのです。」
三人「…」
鳳翔「それで私はそこから一生懸命働いてこうして自分の店を持ったのですが…」
鳳翔「ある日、この子と出会いまして…」
夕立「ぽいっ?」
鳳翔「この子はドロップ直後に捨てられたようで、燃料が空の状態でこの近くに流れ着いたのです。」
鳳翔「こうして一命を取り留めまして、元気なのですが…」
提督「?」
鳳翔「この子には艦娘としての才能があります。なんとなく、駆逐艦という枠組みを超える程のなにかがある気がするのです。」
提督「枠組みを超える…」
夕立「今はまだ弱いけど、ちゃんと役に立つっぽい!」
鳳翔「どうか彼女を引き取っていただけませんでしょうか。」
提督「ええ。本人が望むなら是非。」
夕立「頑張るっぽい!」
鳳翔「それでは、よろしくお願いします。」
提督(面倒見の良さそうで包容力のある人だなぁ…)
鳳翔「あ、そうそう。」
提督「?」
鳳翔「もし夕立になにか悪さをしたならば…」
提督「??」
鳳翔「弓で、ズドン!ですからね?」
提督「はっ、はい!!!」
提督、ここ一番に決まった美しい敬礼であった。
提督「それじゃあ今日は出撃しましょうか!」
今日もちゃぶ台会議。今日の朝ご飯はお米、なめこの味噌汁、目玉焼き、野菜炒め。
暁「しれーかんお醤油とって」
提督「はいよ。」
時雨「提督、お味噌汁ちょうだい。」
提督「はいはい。」
夕立「なんかお母さん感すごいっぽい?」
朝ご飯は今日も美味しいです。
提督「準備はいいか?」
暁「しれーかんバナナはおやつに入る?」
提督「バナナは主食だが幼女がバナナ持ってると同人誌のネタにされるから気をつけろ!」
時雨「提督…僕、前回バナナ食べさせられたんだけど…」
提督「今年もコミケでゲフンゲフン」
時雨「怖い怖い!?」
提督「安心しろ!俺は駆逐艦の同人誌は読まない!」
夕立「なんか意味わからないっぽい…」
提督「夕立も触手物があっt」
ズドン!スカンッ!
提督「どこからか矢がっ!!」
時雨「居酒屋鳳翔の方から飛んできたね。」
暁「司令官、出撃しよう?」
提督「そうだね!命の危険があるからね!こうしている間に艦載機が飛んできてるからね!」
ブーーーーンタタタタタタ!
提督「撃ってきたぁぁぁ!」
夕立「愉快な鎮守府っぽい!」
提督「俺死にかけてるけどね!」
時雨「提督が死なないうちに出撃しようか…」
暁「暁の出番ね!見てなさい!」
時雨「時雨、出撃するよ!」
夕立「夕立、出撃っぽい!」
提督「白鳥、出撃!!」キコキコ
洋上にて
提督「…うーん。なんか忘れてる気がするんだよな…」
時雨「どうしたの?」
提督「いや、なーんか大切なこと忘れてる気がするんだよな。暁と夕立のことで。」
時雨「…?なんだろ?今は仲良さそうだけど。」
夕立「暁ちゃんのほっぺた柔らかいっぽい~」
暁「ほっぺを引っ張らないでよ~!」ムニームニー
提督「まあ、考え過ぎだろ!」
エラ子「提督!10時の方向、軽巡2、駆逐2です!」
提督「戦闘用意!!」
提督「砲撃戦開始!」
ドォンドォンドォン!
駆逐「ぐがぁ!」小破!
暁「いったい!」小破!
時雨「暁、大丈夫!」
暁「レディは簡単に倒れない!」
夕立「まだまだパーティーは始まったばかりっぽい!」ドォンドォン!
軽巡「ガガッ!」小破!
提督(ゆっ~くり…ゆっ~~くり…)キコキコキコキコ
提督「後ろ取ったりっっ!!!」
ズシャッッッッッッッッ!!
軽巡「…!?」中破!!
提督「全員、雷撃用意!!」
提督「撃てぇ!!」
ゴウッ!
駆逐「ガガッ!」中破!!
提督「うーん。あまり芳しくないな…」
暁「どうするの?」
提督「よし、全員夜戦用意!!」
提督「我、夜戦に突入す!!」
夕立「素敵なパーティーしましょう!」
提督(なんか引っかかるんだよな…。そういえば夕立の言うパーティーって何だっけ…?)
暁「レディは夜に輝くのよ!」
提督(ああ、第三次ソロモン海戦のことか…その時も今みたいな夜戦だったらしいな…あ。)
提督(第三次ソロモン海戦では夕立の誤射によって暁は沈んだ‥‥)
提督(ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい!!)
夕立「魚雷発射よ!」
提督(艦娘は在りし日の魂から生まれた存在、なら在りし日にあった事は繰り返されるかもしれない!)
提督(今から回避は無理だ!でも白鳥のフルパワーなら割り込めるか!?)
提督「間に合えっ!!」
ブーーーーン!!
提督(魚雷を白鳥で受ける!!)
提督「暁ぃぃぃぃぃぃ!!」
暁「司令官!?」
夕立「!?」
提督「うおおおおおおおお!!届けぇぇぇぇぇ!!」
ドォォォォォォォォン!!
暁「司令官!!」
夕立「え…嘘…」
暁「司令官!!今助ける!」
夕立「提督!!」
暁「ボートがもう…沈んじゃった…司令官…」
夕立「そん…な…わたし…」
暁「しれい…かん…司令官!!」
提督「いや、死んだみたいに扱わないで。」
暁「…え?」
夕立「…ぽい!?」
提督「俺生きてるから!!」
夕立「え、でも、ボートで魚雷受けて…」
提督「ぶつかる直前に圧倒的な身体能力で飛び降りて回避したの!そのあと時雨に回収してもらったの!」
時雨「提督、重い。」
提督「うーん。大の男が女の子に抱っこされるのはプライドが傷つくな…」
暁「うぅ…しれーかんん!!」
提督「ちょっ!泣くなって!」
暁「うええええええええん!!」
提督「ちょ、まだ敵いる!」
時雨「いや、さっき僕が攻撃して半分大破させたがら撤退していったよ。」
提督「お前有能すぎィ!」
暁「死んじゃったかと思ったぁ!」
提督「俺はそう簡単に死にません。」
夕立「…」
提督「ほら!夕立も!」
夕立「うぅ…ごめ゙ん゙な゙さい」
提督「泣くなって。」
夕立「でも、私、提督を、殺すところだった…」
提督「生きてるからいいの!」
夕立「でも!」
提督「じゃあその分働け!鎮守府で人を守れ!オーケー?」
夕立「…はいっ!」
提督「よし!いい返事だ!はぁ、終わったら腹減ったな!飯食いに行こうぜ!今から作るのめんどくさいしな!」
時雨「その前に入渠しないとね。」
提督「おう!そうだな!よーし、帰るぞー!」
暁「…うん!」
夕立「…うん。」
提督「よし、サイゼ行こうサイゼ。千葉県民の誇りサイゼリヤへ行こうぜ!」キラン!
提督(死ぬかと思ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!こえええええええ!魚雷こえええええええ!生きててよかったぁぁよぉぉ!!)
エラ子(格好いいシーンが台無しですよ?)
提督(しょうがないだろ!?死ぬかと思ったんだからな!あいつらに聞こえないように自分の無事を喜ぶのはそんなに悪いことか!?)
エラ子(まぁあの子達が責任感じないように振る舞ってるのは偉いと思います。)
提督(だろう?もっと誉めていいんだぞ?)
エラ子(皆感謝してますよ。)
提督(なら命張ったかいがあったな。)
鎮守府!
提督「それじゃあ入渠の用意できたから入っておいで。」
暁「はーい。」
時雨「了解!」
夕立「ぽいっ!」
さあ、紳士の皆様お待ちかね、入渠の時間がやって参りました!ここからは普段ビデオカメラで戦場の様子を撮っている記録妖精がお送りいたします!皆様気になっているであろう入渠中の様子をバッチリ撮っちゃいますよ!楽しみてすなぁ!ゲヘヘ
暁「お風呂よっ!」
暁が勢いよくドアをあける!それと共に~不自然な湯気~が露わに!
時雨「暁、湯船に入るときは先に身体を流すんだよ。」
後に入ってきた時雨は体身体を隠していたタオルを流し台に置き、~不自然な湯気~を露わにする!
夕立「思ったより広いっぽい!」
夕立は健康的な~不自然な湯気~を余すとこなく晒しながら風呂場に入ってきた!
暁「先に髪を洗わなくちゃ!髪はレディーの命なのよ!」
そう言うと暁はシャンプーハットをかぶり、シャンプー(メリット)をつけ、髪を洗い始めた!
時雨「洗ってあげようか?」
時雨の濡れた~不自然な湯気~がまだ発展途上ながらも魅惑的な引力を放っている。
暁「一人で洗えるもん!暁は大人なの!」
セリフとシャンプーハットがなんともミスマッチである。
夕立「背中洗ってあげるっぽい!」
既にシャンプーを終えた夕立が白いタオルを持って話しかけた。
時雨「それじゃあ洗いっこしようか。」
洗いっこしながら暁は夕立の後ろ姿と自分の~不自然な湯気~を見比べていた。
暁(あまり注意して見ていなかったけど…私より、ある!)
夕立の~不自然な湯気~は決して大きいという訳ではなかった。しかし彼女の~不自然な湯気~は将来性を秘めていた。まるで語るかのようにその将来性が伝わってくるのだ。何かが違う。この夕立という駆逐艦は駆逐艦を超える何かを持っている。暁は自らの~不自然な湯気~を見て悲壮な決意をする。これからは好き嫌いせず毎日牛乳を飲もうと。
時雨「そろそろ湯船に入ろうか。」
時雨は~不自然な湯気~を~不自然な湯気~しながら湯船に入った。それに続いて暁~不自然な湯気~を隠しながら湯船に入る。夕立は~不自然な湯気~を隠そうとせず、図らずも暁にダメージをあたえる。
三人の~不自然な湯気~が~不自然な湯気~し始める。
夕立「時雨って綺麗な肌してるっぽい。」
時雨「どうしたのいきなり。」
夕立「いや、すべすべしてるな、と思って。」
スベスヘツルツル
時雨「ちょっと、くすぐらないで!」
時雨の~不自然な湯気~が水面で~不自然な湯気~し始める!夕立の~不自然な湯気~も~不自然な湯気~し始めた!
時雨「暁の肌も綺麗だよっ!」
暁「ちょっと!?え、わにゃ!」
夕立「本当だ!プニプニしてるっぽい!」
暁「ちょっと!?」
暁の~不自然な湯気~も~不自然な湯気し始める!こうして~不自然な湯気~が~不自然な湯気~で(以下放送規制)
このSSのお気に入りの数が500に達したら~不自然な湯気~が消えるよ!まあ嘘だけどね!
一週間ほど経った。
提督「遠征のお時間じゃぁぁぁぁぁ!!」
暁「えんせー?」
提督「そう!遠征!そろそろ遠征で資材集めないと建造できないからな!」
鳳翔「…お店で騒がないで下さいね。」
夕立「今の時間は流石にお客さんいないっぽい」
時雨「昨日も店開けてたのによく起きれるね。」
鳳翔「元々あまり長く寝ないもので…」
ちなみにこの居酒屋鳳翔、地元の漁師さんに人気である。深海棲艦のせいで遠くまで漁はできなくなったが沿岸部では漁が続いているらしい。とは言っても漁を続けている人は少ないので町は少し寂しいが。
時雨「それで遠征ってどこに?」
提督「ちょっと待って、今海図出すから。」
鳳翔「そんな大切な会議、居酒屋でやっていいんですか?」
提督「いいの!どこでやっても大して変わらん!そんで今日は君達にここへ遠征してもらいたい!」
時雨「ボーキを採りにいくのかい?」
提督「そうそう。早いとこうちの艦隊に空母が欲しいんだよ。軽巡とかは正面海域でもドロップするけど空母はそうも行かないからね。それじゃ三人ともよろしくぅ!」
暁「え?司令官は行かないの?」
提督「ああ、この前白鳥ボート沈んじゃったからな。この前夕立に抱えられて出撃したけどただのお荷物だったしな。」
夕立「…」シュン…
提督「こらこら、夕立、萎れてるなんてキャラに合わないぞ?ほら、ニコニコ、ぽいぽい!」
夕立「…ぽいっ!」
提督「今回の旗艦は時雨。皆言うこと聞くんだぞ。」
二人「はーい。」
時雨「僕でいいの?」
提督「ああ、もちろんだ!」
鎮守府!
提督「それじゃ気をつけていけよ!勝てなそうな深海棲艦がいたら逃げるんだぞ!」
暁「大丈夫よ!」
時雨「提督は心配症だね。」
夕立「私が皆を守るっぽい!」
提督「気をつけろよ!怪我するなよ!」
暁「大丈夫だって!」
時雨「時雨、出るよ!」
夕立「夕立、出撃っぽい!」
提督「いってらっしゃいぃぃぃぃ!!」
提督「………普通に仕事するか…」
提督「…」カリカリカリカリカリカリカリカリ
提督「…」カタカタカタカタカタカタカタカタ
提督「…」カリカリカリカリ…
提督「つまらんっ!」
エラ子「そういえば鎮守府に艦娘一人もいないんですが大丈夫ですか?」
提督「有事のときは俺が戦うし、鳳翔さん、海に出れないだけで艦載機の発艦は出来るらしいから手伝って貰うことになってる。」
エラ子「なるほど。」
提督「しょうがない、俺もなんかあったときのために訓練しとくか。」
エラ子「訓練?」
提督「とりあえず海の上で剣が振れるようにするのと、コイツだな。」
エラ子「こ、これって!?」
提督「そ、拳銃。」
エラ子「なんでこんなものを!?」
提督「執務室の本棚の裏に隠してあった。前の提督もこれで戦ってたのかねぇ?」
エラ子「それがあれば日本刀なんていうリスキーな武器使わなくて済むんじゃないですか?」
提督「ところがどっこい、一昨日夕立に抱えられて無理やりついて行ったときに使ってみたんだけど全く効かなかった。せいぜいちょっと気を引けたくらいかな。」
エラ子「なんで日本刀は効くのに拳銃は効かないんでしょう。」
提督「工廠で作られた物なら攻撃が通るのかな、とか考えてたけどよくよく考えてみれば俺昔、鉄パイプで深海棲艦倒してるんだよな…」
エラ子「よくわかりませんね…」
提督「まあ細々と実験していくよ。」
エラ子「頑張って下さいね」
提督「細々と、な。」
鎮守府正面海域海上にて
暁「…重いっ!」
時雨「大漁なのはいいことだよ。」
夕立「でも確かに重いっぽい~」
時雨「ドラム缶持ってきて良かったね。」
暁「バケツも手に入ったしね!」
…謎の沈黙
時雨「…皆、提督のこと、好き?」
二人「……へ?」
暁「な、なななな何いきなり!!?」
夕立「ぽぽぽぽぽい!?」
時雨「いや、何となく。僕もガールズトークの一つでもしてみようかなと。女の子だし。」
暁「い、いいいい、いきなり何よっ!提督の事なんて何とも思ってないしっ!」
時雨「…君はわかりやすいね。」
暁「な、何よっ!本当に何とも思ってないんだから!!」
時雨「じゃあ提督のこと嫌い?」
暁「………嫌いじゃ……ないけど…」
夕立「…」ダキッ
時雨「…」ダキッ
暁「なんで無言で抱き締めるの!」
時雨「暁が可愛すぎるのが悪い。」
夕立「その通りっぽい!」
暁「ちょっと!ほっぺた引っ張らないで!撫でないで!髪が乱れる!」
~しばらく暁を堪能~
時雨「夕立はどうなの?」
夕立「うーん。提督のことは好きだけど暁みたいにラブではないけどライクっぽい。」
暁「わ、私はラブじゃ無いもん!」
夕立「というか、私はこの前の事の恩を返さなきゃいけないっぽい。」
時雨「あの人は気にしなさそうだけどね。」
夕立「でも、私は提督を死なせちゃいそうだったから…何もしないのは納得出来ないっぽい。だからせめて提督の役にたつように頑張るっぽい!」
時雨「…から回って夜這いとかしないようにね?」
夕立「…実はもうしてる…ぽい。」
時雨「!?」
暁「よばいー?」
時雨「暁は知らなくていい!…ほんとに?」
夕立「うん。夜中に執務室で寝てる提督の布団に潜り込んだ。」
時雨「…君の行動力には驚かされるよ。」
夕立「でも、何もなかったっぽい。夜中に提督の布団に潜り込んだら『俺を犯罪者にする気か!?』って言われて簀巻きにされて追い出されたっぽい。」
時雨「18禁展開にならなくて心底安心だよ。」
暁「よばいーって何?」
時雨「知らなくていいの。」
夕立「時雨は提督のことどう思ってるっぽい?」
時雨「信頼はしてる。そういう意味なら好きだよ。暁のように愛してはいないかな。」
暁「だからそうじゃないって!」
夕立「時雨、意外とS?」
暁「…ん?二人とも、あそこに何か見えない?」
夕立「本当だ、艦娘っぽい!」
時雨「一人だね。なにもせずに立ち尽くしてる。普通じゃない雰囲気だね。」
暁「とりあえず話しかけよう。」
暁「あなた、大丈夫?」
??「…私は…何を…」
時雨「どこの鎮守府の子?」
??「…わからない。思い出せない…」
夕立「記憶がないっぽい…」
暁「…どうしてだろう。」
時雨「…深海棲艦から艦娘になるとそれまでの記憶が無いことが多いって言ってた気がする。」
暁「…そういえば私もそうだったわね。でも、なんでなにもないところに?」
夕立「捨て艦娘か、ドジっ子か。」
時雨「ドジっ子?」
夕立「鳳翔さんから聞いた話なんだけど、ある日潜水艦の深海棲艦と会ったっぽい。危険度も少なそうだったし、深海棲艦の研究もしたかったから様子を見てたっぽい。そうするとその潜水艦がおもむろに潜ったっぽい。でも攻撃もせずに浮かんでも来なかったっぽい。そしてしばらくすると、気絶したまるゆが浮かんできたらしいっぽい。」
時雨「…溺れて自爆したのかな。」
暁「この子もそうなのかしら。」
夕立「これはちょっとわからないっぽい。」
暁「あなたの名前はわかる?」
雷「…雷。」
夕立「雷って暁の姉妹艦っぽい!」
暁「うん。妹ね。初対面の妹ってなんだか新鮮ね。」
時雨「人間にはわからない感覚だろうね。」
~謎の沈黙~
時雨「とりあえず鎮守府に連れて帰ろうか。」
暁「雷、動ける?」
雷「そんなに長距離じゃなければ…弾薬
ないけど…」
夕立「まあ、これから戦闘しないから大丈夫っぽい!」
時雨「そうだね。それじゃあ帰ろうか。」
暁「……!?」
夕立「暁、どうかしたっぽい?」
暁「敵影確認!4時の方向!編成は……嘘でしょ!?」
時雨「……見たくなかったかな。」
暁「空母ヲ級、2、重巡リ級2、軽巡ヘ級1、駆逐ニ級1…」
夕立「敵の主力部隊っぽい!?」
時雨「…逃げるよ…速力なら負けないはず。」
暁「雷、行くよ?」
雷「うん。」
時雨「速いっ!?」
夕立「敵のニ級、赤いオーラのエリートっぽい!」
ニ級「ギガァ!!」
暁「撃って来たよ!」
時雨「ちっ!速攻で駆逐倒して逃げるよ!皆!砲雷撃戦用意!」
時雨「撃てぇ!」
ドォンドォンドォン!ダダダダダ!
ニ級「ガゴッァ!!」大破!!
時雨「よし!逃げるよ!」
夕立「もう、遅いっぽい…」
雷「艦載機が来てる!」
暁「なんでっ!!?」
時雨「くそっ!対空戦用意!」
夕立「来たっ!!」
ダダダダダダダダダダ!!
暁「キャア!!」小破!
時雨「うぅ!!」小破!
夕立「嫌っ!!」小破!
雷「キャァァ!!」大破!!
時雨「皆大丈夫!?」
暁「私と夕立は大丈夫だけど雷が!!」
夕立「大破してるっぽい!!?」
時雨「ちっ!追いつかれた!?」
夕立「やるしかないっぽい…?」
暁「…なんでっ!?」
時雨「旗艦として指示する!絶対に生きて帰ること!!」
夕立「了解!」
暁「…了解!」
雷「…力になれなくてごめん…ほんとは私も戦わなきゃいけないのに…」
夕立「それなら鎮守府帰ったら美味しい食べ物いっぱい作って貰うっぽい!」
暁「そうね。可愛い妹に食べさせてはもらおうかしら?」
時雨「ハンバーグがいいかな?」
雷「…ありがとう…。」
悲壮な戦いが始まった。
提督「訓練終了、たっだいま~。」
エラ子「お帰りなさい~。」
提督「つっかれた。仕事も終わったし、皆が帰ってくるまで写真でも整理しますか。」
ゴソゴソ
エラ子「提督、それは?」
提督「ああ、これ?コルクボード。ここに皆の写真貼ろうと思って。」
エラ子「なんでしょう。娘にぞっこんなお父さんみたいになってますね。」
提督「否定はしない。」
エラ子「…」
提督「安心しろ。エラ子も俺の娘に入ってるから。ほらここに写真。」
エラ子「いつの間に!?というか私も娘!?」
提督「うん。当然だろ?」
エラ子(この男、妖精まで落としにきやがってる!?)
プルルルルルルルルルル
提督「珍しいな、電話かかってきた。」ガチャ
提督「もしもし。こちらXXXXX鎮守府でs」
大和「提督さんですよね!?私です!大和です!」
提督「おお!大和さん!こんにちは!どうしたんですか?」
大和「落ち着いて聞いてください。」
提督「は、はい。」
大和「今日、深海棲艦の主力部隊が目撃されました。」
提督「はぁ…」
大和「元帥はそれの対応をするために今指揮をとっています。」
提督「…」
大和「本当に落ち着いて聞いてください…その主力部隊が今、あなたの鎮守府近海にいます。」
提督「!?」
大和「元帥も救援にむかっているので今いる艦娘でなんとか持ちこたえて下さい。」
提督「皆は今、遠征に行ってる!」
大和「な、本当ですか!?」
提督「ちっ!なんでこんなボロ鎮守府を狙うん‥……」
悪寒が走る。
提督「…大和さん。敵は今、だいたいどこにいるんですか?」
大和「え…と、だいたいですけど現在海域G地点を航行中ですね。」
ガチャ!!!
提督「この時間帯はあいつらが遠征の帰り道にGを通る時間だ!!」
エラ子「!?」
提督(ヤバい。あいつらじゃ主力部隊には勝てない!)
提督「クソッ!」
エラ子「提督!どこにいくんですか!!?」
提督「止めるな!あいつらを助けにいく!」
エラ子「船もないのにどう助けるんですか!」
提督「漁船でもなんでも盗んでいく!」
エラ子「バカッ!無理に決まってるでしょ!」
提督「なら泳いでいく!」
エラ子「それであの子たちのところに着いても足手まといになるだけでしょ!?」
提督「じゃあどうすればいいんだよ!!!」
??「力が欲しいか…」
提督「!?」
??「あの駆逐艦達を助ける力が欲しいか。」
提督「誰だ!?」
??「我が名は…ハヴォック!原初の駆逐艦である!」
気がつけば何もない白い空間にいた。そして急に時代掛かった口調とは裏腹に金髪少女が現れた。
ハヴォック「ほう…お主、なかなか興味深い才能を持っておるな。」
提督「才能?」
ハヴォック「聞きたいか?」
提督「聞きたいけどそれどころじゃないから!」
ハヴォック「あぁ!待って!説明させて!私暇だから!人と話すのひさしぶりだから!話したい!」
提督「それどころじゃないんだって!」
ハヴォック「大丈夫だから!神様パワーで時間を無限に伸ばしてるから!とにかく私の話聞いて!あなたにも有益だから!」
提督「かみさまぁ!?」
ハヴォック「そう!私神様!……あ、ゴホンゴホン我は駆逐艦の神である!」
提督「…ほんとに?」
ハヴォック「ホントに神様なの!ほら!神様パワー!」キラキラ
虚空に猫が現れた。何故…?
ハヴォック「ほら神様パワーでしょ!?」
提督「わかった、わかったから、手短に頼む。」
ハヴォック「わかった。…ゴホンゴホン。ならばまずは貴様の持っている才能の話をしよう。」
提督「才能なんてないと思うけど…」
ハヴォック「いや、あるだろう。貴様、生身で深海棲艦を打倒出来るだろう。」
提督「ああ、まあそうだな。…待て、なんで知ってるの?」
ハヴォック「まあ、そこはツッコむな。神様パワーだ。」
提督「万能だな。」
ハヴォック「神様だからな。まず貴様の才能の説明をしよう。」
提督「才能…」
ハヴォック「貴様は武器に自分の魂を通す才能がある。」
提督「魂を通す?」
ハヴォック「心刀一体というやつだな。艦娘は在りし日の艦の魂、深海棲艦は艦の魂がマイナスに傾いたもの。魂は魂でしか削ることは出来ない。だから魂のない人間の武器、兵器では深海棲艦は打倒出来なかった。しかし、心刀一体の刃なら深海棲艦の魂を斬れる。これが貴様が深海棲艦を倒せる理由だ。」
提督「心刀一体っていうのは俺以外に出来る奴はいないのか?」
ハヴォック「いないことはない。あらゆる武道の達人中の達人まで登り詰めた人間なら心刀一体を成すことも可能だろう。ただその達人は本当に少ないだろうし、いたとしても生身で深海棲艦と戦うバカはなかなかおらんがな。」
提督「うっ…。あれ?俺はなんの達人でもないぞ。」
ハヴォック「貴様の場合は完全に才能だな。生まれつき心刀一体が成せるのだろう。」
提督「なるほど、とりあえず俺のことはわかった。じゃああいつらを助ける力というのを貰おうか。言っておくがその心刀一体でも艤装は展開できんぞ。」
ハヴォック「当たり前だ。艤装は艦娘の魂と完全に同調させなければ起動しないからな。」
提督「じゃあどんな力をくれると言うんだ?」
ハヴォック「“未実装”の力。」
提督「みじっそー?」
ハヴォック「まだこの世界に現れていない艦の魂を貴様の魂と同調させる能力だ。この力を使えば一時的に艦娘と同じように艤装も展開できる。」
提督「この世界に現れていない艦の魂?」
ハヴォック「まだ艦娘として存在していない艦の事だ。私もそうだ。私達は艦娘としての形が決まっていないから他の魂に同調しやすいんだ。」
提督「三笠とかのことか?」
ハヴォック「そういうことだ。まあ貴様の力では戦艦の魂と同調するのは難しそうだがな。」
提督「まあいい。ありがとう。その力をくれ。」
ハヴォック「待て、力を得るとは常に代償が必要なのだぞ。」
提督「わかった、力くれ。」
ハヴォック「は?だから代償があると…」
提督「聞いた。力くれ。」
ハヴォック「いや、だから…」
提督「どんな代償でもいいから早くくれと言ってるんだ。」
ハヴォック「はぁ!?普通、代償がでかかったりすると迷うものだろう!?」
提督「迷わん。代償とか心底どうでもいい。どうせ俺の命とかだろ。いくらでもくれてやるよ。」
ハヴォック「どうせって貴様…」
提督「早くくれ。いいから。」
ハヴォック「…わかった。それだけ覚悟があれば渡さざるを得ないだろう。安心しろ。命はいらん。」
ハヴォック「“未実装”の力、受け取れ!!」
提督「何ともないけど…」
ハヴォック「いや、確実に力を与えた。ほら胸のところ見てみろ。勲章あるだろ。それが証拠だ。」
提督「あ、ホントだ。この勲章を持ってないと能力発動出来ないとかあるの?」
ハヴォック「いや、ないぞ。ただその勲章が存在する限り代償を受け続けてもらうぞ。ちなみに壊しても無駄だ。」
提督「なるほど、証ね。」
ハヴォック「そういうことだ。さて、時間のようだな。」
提督「?」
ハヴォック「神様と言えど未実装の存在。その存在は虚ろなのだよ。たまにしかこうして表に出て来れない。まいるね。」
提督「すまないな、あまり話せなくて。」
ハヴォック「いいんだ。いい暇つぶしになった。貴様がその力をどのように使うか裏から見守っておこう。」
提督「そうか。じゃあ、またな…。」
ハヴォック「ああ、またな。」
提督「…ってちょっとまて!!艤装が使えるって言っても肝心の艤装はどうするんだ!!」
ハヴォック「貴……鎮守……ックにある…」
提督「ハヴォック!?」
提督「帰ってこーーーい!!」
??「……く!……とく!」
提督「んな…」
??「提督!」
提督「んな!」
エラ子「提督!良かった、いきなり倒れたので…」
提督「…エラ子、俺、どの位気を失ってた。」
エラ子「え、数秒ですけど」
提督(ハヴォックの言ってた時間を引き伸ばすというのは本当だったのか。)
エラ子「大丈夫ですか!?」
提督「ああ、ただ神様に会ってきただけだ。」
エラ子「し、ショックで提督が壊れた…」
提督(…艤装…どうやって手に入れる…そういえばハヴォックが消える直前に何か言っていたな…)
提督(思い出せ…何かあるはずだ。)
~着任初日~
提督「なんか、ないのかなぁ…お?なんだこれ?」
エラ子「?お、それは12.7㎝連装砲…の壊れた物ですね。」
提督「これは、魚雷発射管…の壊れた物だな。これは?」
エラ子「錆び付いた艤装ですね。」
提督「錆び付いた艤装!!」
エラ子「!?」ビクゥ!
提督「ついてこいエラ子!!」
エラ子「ちょっと!?どこにいくんですか!?」
提督(工廠のあの艤装なら!)
鎮守府工廠ドッグ
提督「あった!」
エラ子「工廠に…何か…あるんですか…」
ゼーハーゼーハー
エラ子「って、それ艤装ですよ!艤装は艦娘しか使えませんし、そんな旧式でボロボロの艤装、溶かしたところでろくな資材になりませんよ!気が狂ったんですか!?」
提督「艤装展開!!」
エラ子「ふざけてる場合じゃ……え?」
ジャキン!ガシャガシャン!!ガチャン!!
提督「艦名、『ハヴォック』!!」
錆び付いた艤装は起動し、光を放ち始めた。
提督「展開完了。」
その艤装は錆一つない鋼の艤装だった。
ハヴォック『成功したか。』
提督「ああ、というか話せるのか。」
ハヴォック『ギリギリな。しかし、この声は貴様以外の者には聞こえない。』
エラ子「私は話せますよ!!…それよりもなんで人間が艤装展開できるんですか!?」
提督「そのようだな。」
ハヴォック『今回は本当に時間がない。さっき貴様と会話するために力を使ったからな。言われたことだけをやれ。』
提督「わかった。」
ハヴォック『まず貴様の刀を出せ。』
提督「ああ。」
ハヴォック『右手に握って自分の魂を刀に流し込むイメージをしろ。』
提督「イメージ…」
ハヴォック『左手を鞘に、右手を柄に。』
提督「…」
ハヴォック『こう叫びながら刀を抜け。』
ハヴォック『“魂化武装”』
提督「『魂化武装』!!」
シャリーーーン!!
ハヴォック『今この瞬間に頭に浮かんだ名前を叫べ!それがこの刀の名前だ!』
提督「『太刀風』!!」
風が凪いだ。
暁「きゃあ!!」中破!
時雨「暁っ!大丈夫!?…わぁ!」中破!
夕立「このままじゃまずいっぽい!」
ニ級大破、ヘ級中破、リ級無傷、ヲ級小破1無傷1
対して、暁中破、時雨中破、夕立小破、雷大破。圧倒的不利である。
時雨「皆、僕のカウントで旋回するよ!全速力で退避!」
暁「了解!雷、引っ張っていくよ!」
雷「ごめん…。」
暁「いいから!いくよっ!」
夕立「絶対帰るっぽい!」
時雨「3、2……今!」
時雨「旋回!!」
暁「…っ!!」
夕立「っぽい!!!」
時雨「行ける…か…?」
雷「…あ!艦載機がっ!」
時雨「な、…きゃあ!!」大破!!
暁「痛っ…い!」
時雨「く、クソっ!」
暁「時雨!大丈夫!?」
時雨「機関部がやられた!自力走行は…無理だ…。」
夕立「そんな…」
時雨「…こんな…ところで…」
雷「私が出る。」
暁「!?」
雷「暁と夕立はまだ走行できるわよね?時雨を引っ張って海域を離脱して。」
夕立「雷は…?雷はどうするの!?」
雷「まだ、完全に機関はやられてない。一分くらいならまだ動ける。私が引き受けるからその間に逃げて。」
時雨「それじゃあ、雷は…」
雷「…私に頼っていいのよ?あなたたちは帰る場所がある。だから私があなたたちを帰す!」
雷「だから、もっと私に頼っていいのよ!」
暁「…ないで…。」
雷「…?」
暁「ふざけないで!!」
時雨「暁…。」
暁「確かに私と雷は今会ったばかりよ。でも…」
暁「妹を見捨てるなんて出来るわけが無い!!」
雷「暁…?」
暁「雷、あんたさっきした約束忘れたの?」
雷「約束…?」
暁「帰ったら私達にハンバーグ作るんでしょ!?帰る場所がある!絶対に帰らせる!!」
雷「暁…」
暁「それにね…」
暁「敵を惹きつけるのは…レディーの仕事なのよ!!」
ぶわっ!!
雷「あ、かつき…」
夕立(今、暁の背中に探照灯が見えた気が…)
時雨「…暁だけに格好つけさせる訳にはいかないな…」
雷「しぐれ…?」
時雨「足は動かなくても砲は使えるよ。全弾、クリティカル決めてやる。」
ガチャン! ブワッ!
雷(今、時雨の後ろに…艦隊が…戦艦に…巡洋艦……扶桑、山城………西村艦隊…!?)
夕立「なら、私は遊撃。ソロモンの悪夢、見せてあげる!」
雷(今、一瞬、夕立の目が赤くなったような…)
雷「みん…な…」
暁「私が引きつける!夕立は空母に魚雷ぶつけまくって確実に沈めて!」
夕立「ぽい!」
暁「時雨!駆逐は完全に無視、軽巡にクリティカル決めて確実に沈めて、次弾で重巡を大破させて。」
暁「残りは、私が沈める!!」
暁「雷!あんたは自分の発言悔やみながらハンバーグのソースのことでも考えてなさい!修理したらすぐに作らせるわよ!」
雷「…うん!」
暁「…勝つよ!!」
暁「こっちよ!」
ドォンドォンドォン!!
暁「ついてきなさい!標的はこっちよ!!」
ダダダダダダ
暁(ついてきたのは重巡2艦。空母は動かなかったけど、注意は引けた!)
リ級A「……」ドォン!ドォン!
リ級B「……」シュバッ!
暁「そんな砲撃…当たらない!!」
暁は素早く回避する!!
バシャン!バシャン!
Miss!Miss!
暁「その魚雷…軌跡が丸見えよ!」
ドォン!
暁「てぇ!」
暁の放った砲撃が敵の魚雷を捉えた!
バシャーーーン!
砲撃と魚雷によって大きな水柱がいくつも上がる!
リ級A「!?」キョロキョロ
暁の小さな体は巨大な水柱に隠れ、リ級は暁を見失った。暁はその状況を利用した。
暁『私は…此処だぁぁぁぁぁぁ!!!』
リ級A「!?」
暁が現れたのは水柱の中からだった!
暁「この距離なら…一撃で!!」
ドォン!
Critical!!150!!
暁「ごめんね…。」
暁「一つ!!」
時雨(無駄弾は撃たない…。一艦一撃で決める。)
時雨(無駄なことは考えるな。機関部に当てることだけを考えろ。)
時雨「正射必中…!」
時雨「いけぇぇぇぇぇぇぇ!!」
ドォン!
時雨の一撃は吸い込まれるようにへ級へと進む!
ヘ級「……!!?」
ドドーーーーン!!
一撃で決まった。
リ級B「…!」
その音でリ級Bが時雨に気づいた。
リ級B「…」ジャキン!
リ級の主砲が時雨を捉える!しかし、時雨は最小限の動きしかしなかった。
時雨「遅い。次発装填済みだ。」
ドォン!
リ級B「!?」
リ級が最後に見た景色は、悲しそうに砲を向ける少女とその砲弾だった。
時雨「この程度の反応速度しか持たない君と、その程度の君にここまでボロボロにされた自分に…」
時雨「正直失望したよ。」
時雨「さよなら。」
リ級「……」フッ
時雨「…二つ、そして三つ。」
ヲ級A「…」バシュン!バシュン!バシュン!
ヲ級B「…」バシュン!バシュン!バシュン!
夕立(ヲ級が艦載機飛ばし始めたっぽい!)
夕立(半分は暁に向かって、半分は…時雨かな…。)
夕立(時雨は動けない…なら、)
夕立「時雨の方の半分は…私とパーティーしましょう?」
夕立の目が赤く染まった。
夕立「艦載機は…私の素敵なパーティーに…ご招待!!」
ドンドンドンドン!!
ボンボンボンボン!!
全弾命中!
夕立「あなたの相手は…私っぽい!」
ヲ級A「!?」
夕立「酸素魚雷!いっけーーー!!!」
ヲ級A「…!」
魚雷は見事に命中した。
ヲ級A「…っ!」中破!
しかし、ヲ級を落とすほどの威力はなかった。
ヲ級A「…」ニヤリ
笑みと共に艦載機を発艦する…
夕立「これで終わりだと思った?」
ヲ級「…!?」
夕立「酸素魚雷!まだまだ!」
ヲ級A「……」
このときヲ級は気づいた。彼女の魚雷管に魚雷が入っていないことに。そして本命は後ろに隠し持った主砲を0距離で撃つことだと気づいた。
夕立「いっけえええええええええええ!!」
ヲ級A「……」ニヤ
少々意表を突かれたが勝利は確定した。主砲の砲口にだけ注意すれば回避して反撃など造作でもない。本当に少しだけ赤い目の少女に賞賛を送り、命を奪う!
夕立「なんてね!」ペロッ
時雨「視野が狭いね。」
ヲ級A「!?!?」
時雨「本命の魚雷はこっちだよ。」
夕立「火力だけが戦いじゃないよ。私が言うことじゃないっぽいけどね。」
時雨「…この手柄は夕立かな。」
夕立「そう?…じゃあ……四つ。」
雷(凄い…本当に駆逐艦…?)
雷(練度も装備も普通の筈なのに…何かが違う…。)
雷「練度でも、装備でもない、強さ…。それって一体…。」
雷は目の前で繰り広げられる死闘に感動していた。
雷「凄い…!」
しかし、その感動に水を差すものがいた。
ニ級「…ガ……ガガ!」
雷「!?」
雷「あのニ級…まだ動けるの!?」
ニ級「ウ…ガガガガ!!!」バシャシャシャ!!
二級は最後の力を振り絞り、一人でも敵を沈めようとした。
雷(しまった!あの方向は…動けない時雨が!)
雷「時雨!」
時雨「!?」
雷(良かった!気づいた!)
時雨「…喰らえ!」ジャキン!
カスッ!
雷「え…」
時雨「しまった!弾がっ!」
雷「!?」
ニ級「ガガ!」ニヤリっ
雷(まずい!でも私の今のスピードじゃ…追いつけない…)
雷(いや、違う。間に合わせる!!私にだって練度や装備とは違う力があるはず!…それは…)
雷「意志の力よっ!!」
ヴォォォォォォン!!
雷「私は絶対にみんなと帰る!帰ってみんなに世話を焼くのよ!!」
雷「こっちよ!深海棲艦!!」
ニ級「ガ!…ガガ!!」
雷(こっちに向かって撃ってくる!?これに当たったら私は…)
雷(いえ!意志の力を信じる!!私は…)
雷「当たらない!!」
雷は自分に残された最後の武器、錨を握った!!
雷「おおおおおおおおおお!!」
雷「打ち返す!!」
さながらバッターのように構え
ガキィン!!
そして弾いた!!
雷「これで…終わり!錨を叩きつける!!」
ガキィィィィィン!!
ニ級「ガガガッ!!?」
ニ級撃沈!!
雷「私は…力に…なれたかしら?」
時雨「うん。これ以上無いくらいに。本当にありがとう。」
雷「これからは…もっーと私に頼っていいのよ?」
時雨「…うん。そうさせてもらうよ。」
雷「これで五つ。あと一つよ!」
暁「さあ!最後よ!」
時雨「援護射撃は任せて!」
夕立「さぁ、パーティーも大詰めよ!」
雷「絶対に帰る!」
暁「時雨は対空射撃を中心に!私と夕立で沈める!雷は索敵警戒!」
夕立「ぽい!」
時雨「わかった!」
雷「了解!」
暁「いくよっ!」
雷(これなら…倒せる!帰れる!!)
ヲ級「……」
雷(…?なにか様子がおかしい…)
ヲ級「ヲ…ヲヲヲ…」
雷「ヲ級の色が…」
ヲ級「ヲヲヲヲヲ!」
雷「赤く…なった?」
暁「エリートに変わった…?」
夕立「そんな…途中で変わることなんて…有り得ない!」
時雨「…違う!あいつはエリートじゃない!」
ヲ級「ヲ……ヲヲヲ!!!!」
雷「黄色…?」
暁「フラグシップ…?」
夕立「…そんな…」
暁「っ!」
ヴォォォォォォン!
時雨「暁っ!?」
暁「完全にフラグシップになる前にあいつを倒す!」
暁「喰らいなさい!!」
ドォン!ドォン!ドォン!
時雨「全弾直撃コースだ!」
フラヲ級「……」ニヤリ
暁「!?」
カァン!カァン!カァン!!
夕立「うそ…」
ヲ級フラグシップは手に持つ杖のようなもので暁の弾を弾いた。
フラヲ級「ヲヲヲ!!!!」
バシュン!バシュン!バシュン!バシュン!
艦載機が発艦された。
時雨「まずいっ!暁っ!!」
ダダダダダダ!!
暁「きゃあ!!」大破!
雷「暁っ!」
暁「大丈夫!まだ…沈ま…」
フラヲ級「…」ニヤリ
暁「な…」
ヲ級フラグシップは杖、というより細身の剣を暁にむけて振りかぶった。
暁「嘘…」
暁(私は…ここで沈むの…?)
暁(嫌だ……)
暁(司令官……)
暁「ごめんね…」
剣は振り下ろされた。
ガキィィィィィン!
ヲ級フラグシップの剣は日本刀に阻まれた。
フラヲ級「!?」
暁「な…んで…」
??「間に合った…間に合ったぞ…」
暁「しれい…かん?」
提督「ああ。俺だ!」
時雨「提督!?」
夕立「司令官!!」
雷「あれが…暁達の司令官…?なんで艤装展開出来るの…?」
カァン!!
フラヲ級「!?」
ヲ級フラグシップが弾かれた。
提督「全員、よく頑張った!!コイツどうにかしたらしっかり誉めてやる!」
提督「それと、そこの君!」
雷「は、はい!」
暁「この子は雷。さっきドロップした…私の妹。」
提督「そうか。雷!後で正式に歓迎パーティーするからな!」
雷「…うん!」
提督「…さて、と。」
フラヲ級「……」ニヤリ
提督「人間が一人増えたところで何が出来る?って顔だな。」
フラヲ級「…ヲ。」バシュン!バシュン!バシュン!
提督「…確かにこれはちょっと不味いかもな。」
時雨「助けにきてすぐこれ!?」
夕立「策とかないっぽい!?」
提督「無いことはない。」
暁「?」
ブーーーーーーーーン
提督「来たぞ。」
時雨「紫電改二と烈風!?」
ダダダダダダダダダダダダ!
艦載機がヲ級の艦載機を蹂躙する。
ヲ級「!?」
提督「上手くいったな。」
居酒屋鳳翔二回住居スペースにて
ベランダから海に向けて弓を構える女性がいた。
鳳翔「あの提督に頼まれて久々にやってみましたが、何とかなるものですね。」
弓を持つ彼女の左手薬指には指輪が輝いていた。ここから暁達の場所へは通常の空母では届かせるのは不可能な距離である。この距離から推し量るに彼女の練度、およそ150。彼女の指輪の相手、何故ここまでの練度を持っているか、何故これだけの技量を持ちながらなぜ海に出ることが出来なくなったのか。その答えはまだ明かされるときではない。
鳳翔「アウトレンジで…決めすぎましたかね。」
提督「ありがとー」ブンブン
ヲ級フラグシップの艦載機は全て落とされた。
時雨「すごい…」
暁「…」ポカーン
夕立「鳳翔…さん?」
雷「強い…」
提督「さて、と。」
バシュン!
ガキィィィィィン!
フラヲ級「!?」
キン!キン!ガキィン!
フラヲ級「……!」
カキィィィン!カキィィィン!
提督(コイツ、予想以上に剣が使える…)
フラヲ級「デキルナ、ヲマエ。」
ガキィィィィィン!
提督「お前、話せるのか…」
ガリィン!
フラヲ級「アア、タクサン、カンムス、ヲ、トリコンダ、カラナ。」
シャキン!!
提督「艦娘を取り込んだ?」
フラヲ級「コトバ、ノ、トオリダ!!!!」
スパァン!!
提督「うっ!!」
暁「司令官!!」
提督「大丈夫だ!肌を浅く斬られただけだ!」
暁「ほっ…」
フラヲ級「ソレニシテモ、オマエ、イイウデ、シテルナ。」
提督「そりゃどーも。」
提督(…この剣術は太刀風の力なんだけどな。次にどう動くべきかがわかる。チートだな。)
フラヲ級「ワタシ、ハ、カンサイキ、バカリ、トバシテ、タタカッテ、イル。シカシ、ジブン、ノ、カラダ、ヲ、ツカワナイ、タタカイ、二、タイクツ、シテイル。ブツカリアッテ、カラコソ、ホントウ、ノ、タタカイ、ダロウ?」
提督「…まるで武士だな。」
フラヲ級「ソウ、イッテモラッテ、コウエイ、ダナ。」
フラヲ級「サァ、ブシ、ラシク、カタナ、デ、カタリアオウ、カ。」
提督「語り合うまでもなく切り捨ててやるよ。」
フラヲ級「ヤッテミナ。」
提督「………」キン…
フラヲ級「イアイ、バットウジュツ、カ。」
提督(抜刀術なんて昔マンガで読んだだけなのに、出来ると確信出来る。やっぱりこれが太刀風の能力…)
フラヲ級「…」チャキ…
提督(脇構え…間合いを悟らせない工夫はいいが、抜刀術相手には不利なはず…)
提督「いざ…」
提督(相手が小細工を出来ないように、最速で斬り伏せる。)
フラヲ級「ジンジョウニ…」
提督(絶対にあいつらと帰る)
『勝負!!』
提督「うおおおおおおおおお!!!」
提督(斬る!)
フラヲ級「…っ!」ニヤリ
提督(こいつ、笑ってる!勝利を確信してやかる!)
フラヲ級「…!」
提督(こいつ、バックステップで抜刀術を回避して、大振りの隙を突くつもりか!)
フラヲ級(イマサラ、キズイテモ、オソイ!)
フラヲ級(バックステップ、ノ、イキオイヲ、スベテ、ヤイバ、ニ、ノセル!!)
提督(………死なない…まだ…やられて…)
提督「たまるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
フラヲ級(バットウジュツ、ハ、カイヒ、シタ!オシマ……コイツ、闘気ガ、キエナイ?)
提督「うおおおおおおおおお!!!」
フラヲ級(鞘打チ!!?)
バキィッッ!!!
フラヲ級「グフゥ!!」
提督「うらぁぁぁぁぁぁ!!」
ズシャァァァァァァ!!!
フラヲ級「ガフゥゥゥゥ!!」
提督「…ハァ…ハァ…勝った…」
フラヲ級「ミゴト、ダ…」
提督「でも…これは、この技は…いや…俺がここにいることすら自分の力じゃない。全部紛い物だ。」
フラヲ級「ソレデモ、ソノ、チカラヲ、ツカイ、ソイツラ、ヲ、スクッタ、ノハ、オマエ、ダ。ソイツラ、ヲ、スクッタ、ノハ、ニセモノ、カ?」
提督「…俺は、お前が人間だったらと本気で思うよ。」
フラヲ級「ヤメトケ、ソレガ、センソウ、ダ。」
フラヲ級「サイゴ、ニ、キカセテクレ。」
提督「なんだ。」
フラヲ級「…ワタシ、ガ、オマエニ、マケタ、リユウハ、ナンダ…?」
提督「……勝利を確信した瞬間に、ほんの少し動きが鈍った。それが二撃目の鞘打ちが当たった理由だ。」
フラヲ級「…アレ、ホド、慢心はいケナいと、自分に言い聞かせたはず…だったんですけどね…」
提督「お前、口調が…!」
フラヲ級「ワタしは、もう、シズみます。最後にあなたと、戦えて…良かった。」
提督「……」
消えゆく誇り高き武士に対しての敬礼であった。
フラヲ級「カがサン…いまカら…行きま…」
フラグシップヲ級、撃沈。
敵主力部隊、撃破。
提督(…フラヲ…何者だったんだろう。)
暁「司令官…」
提督「…暁っ!!」ガバッ
提督(今はいい!今は全員の無事を喜ぼう!)
暁「…司令官…痛いよ…。」
提督「良かった!本当に無事で良かった!!」
暁「司令官…泣いてる?」
提督「うるさい!黙って抱きしめさせろ!」
暁「…ひっく……じれいがぁぁぁん!!」
時雨「提督…ロリコン?」
提督「もうそれでもいい!しぐれぇ!!」ギュ
抱きしめられると時雨も決壊した。
時雨「……てい…とく…ひっく…私も…頑張った
…ひっく……」
提督「勿論だ!よくやった!よく生きた!本当に良かったぁ!」
夕立「…ひっく…しれぇぇぇぇ!!」
夕立が飛び込んできた。
提督「夕立ぃ!頑張ったなぁ!ほんとよくやったなぁ!!」ゴシゴシ
夕立「ぽいぃ…」
雷「……」
暁「…雷も…ひっく…おいで…」
雷「…ひっく…ひっく…」
提督「…いかずちぃ!」
雷「!?」
提督「初対面だけど抱き締めるぅ!!本当誰も死ななくてよかったぁ!これからよろしくなぁ!雷!!」
雷「…よろしく…ひっく…ひっく…」
暁「うえぇぇぇぇぇぇぇぇん!!」
提督「あがづぎぃ!泣くなぁ!レディーだろ!」
時雨「そういう提督も…ひっく…泣いてる…」
夕立「しれぇぇぇぇ!!」
雷「しれぇぇかぁぁん!!」
提督「おまえらぁぁぁぁぁ!!」
それからしばらく号泣し続けた。
提督「グスッ…さてと。みんな、帰ろうか。」
暁「帰ったら…歓迎パーティーよ!」
雷「私が料理するのよ!」
提督「え、雷の歓迎パーティーなのに雷が作るの?」
夕立「さっき約束したっぽい!」
時雨「今日のご飯はハンバーグだよ。」
提督「そうか、そりゃいいな!よし、じゃあスーパー女子力男子の俺も手伝っちゃおうかな?ピラフ作ってやろう!旗付きで!」
暁「旗付き!?……レディーは旗なんていらないんだから!」
四人(今めっちゃ嬉しそうだった…)
夕立「じゃあ私もなにか手伝うっぽい!」
時雨「じゃあ僕もなにかしようかな?」
提督「お?じゃあ全員で作ろう!」
全員「おー!」
水平線に日が沈み始めるころ
暁「提督。」
提督「ん?どうした?」
暁「手、つなご?」ニコッ
提督「ああ、いいぞ?」ドキッ
提督(ドキッ、じゃねえよ俺!…俺はロリコン違うだろ!?)
時雨「僕もいいかな?」
提督「お、おう」ドキッ
提督(大丈夫、そういう目で見てはいない。それは間違いない。可愛いのは事実だがな!)
夕立「ズルいっぽい!私もつなぐっぽい!」
雷「私も私も!」
提督「そうか!じゃあみんなで手繋いで帰ろうか?」
暁「うん!」
5人は手を繋ぎ、水平線の向こうへ消えた。
呉鎮守府執務室
執務室で一人書類を読む男がいた。サングラスをかけ、よく鍛えられたら体を持った男だった。
元帥「…ほう。主力部隊を破ったか…全滅の予定だったのだがな。」
コンコン
元帥「入れ。」
大和「はい。」
神妙な面持ちで大和が部屋に入った。
元帥「単刀直入に聞こう。」
元帥「奴に情報を流したのはお前だな。」
大和「…」
元帥「お前だな。」
大和「…はい。」
元帥「何故だ。何もしないように命令した筈だが?」
大和「しかし!まだ幼い艦娘を見殺しにするなんて!」
元帥「見殺しではない。実験台だ。」
大和「実験台…?」
元帥「新薬を試すマウスやモルモットを殺すことの何が悪い?それと同じだ。」
大和「そんな…」
元帥「それに、貴様らはマウスですらない。兵器であり、道具だ。」
大和「…!?」
ジリリリリリリ!!
元帥「私だ。……そうか、わかった。頼んだぞ。今回は失敗だったが結果的に面白い結果になりそうだ。……通常体からフラグシップへの強化も正常に作動したようだ。これからも君には期待しているよ。」ガチャン!
大和「フラグシップへの強化…?まさかっ!」
元帥「奴らを生かした貴様には結果的に感謝すべきようだな。」
大和「あの深海棲艦はあなたが!」
元帥「だが、君はそろそろ『調整』する時期のようだな。」
大和「…あなたは何処までも腐っています!何故あなたのような人間が元帥などに!」
元帥「何とでも言え。そう言えるのも今うちだからな。」
大和「何をする気ですか!?」
元帥「知ってどうする。どうせすぐに忘れるのだ。」
兵士「元帥。」
元帥「連れていけ。」
兵士「はっ!」
大和「あなたはいつか破滅する!絶対に…」
ガチャン!
元帥「…儂はもう、後には戻れないのだ。」
黒い決意を持った老人は闇に消えていった。
あの日から半年がたった。鎮守府としての活躍が認められ、大本営からの資材の支援も認められ、提督は少佐から中佐に昇進した。端から見れば順風満帆である。鎮守府もきれいに建て直され設備も各段に良くなった。
その背景に、以前の鎮守府が全壊して瓦礫の山と化した過去は無かったことにされている。
この話はいずれ話すことになるだろう。ただ一つ言えるとすれば、
『見事なギャグ漫画っぷりだった。』
ということだろう。
そして現在、
暁「司令官…もう諦めようよ…」
提督「却下する。」
電「この事がわかってからもう半年なのです。」
提督「まだわからない。」
響「司令官、大人になろう。」
提督「俺はすでに大人だ。」
雷「そんなことしなくても私がいるじゃない!」
提督「そう言ってくれるのはとても嬉しいが、それとこれとは話が別だ。」
曙「いい加減現実を受け止めなさい、クソ提督。」
提督「何で…」
提督「何で駆逐艦しか出ないんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
時雨「建造でもドロップでも駆逐艦しか出ないからね。」
提督「うるさーい!!戦艦レシピ試すぞ!!」
建造妖精「本当にやるのかい?無駄だと思うけどねぇ。」
提督「異論は認めん。」
資材400/30/600/30 戦艦レシピ
提督「建造開始!」
建造妖精「提督、大変言いにくいんだが、建造時間20分だ。」
提督「うぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」
建造妖精「お前さんは駆逐艦の神さんに愛されとるからなぁ…」
提督「ハヴォックの奴…代償ってこういうことなのかよ…」ガクーン
建造妖精「まあ駆逐艦だけで沖ノ島海域突破した辺り、あんたと駆逐艦の能力、神さんの加護、いろいろ恵まれてるんだがな。」
ハヴォック「てーとく!飯はまだか?」
提督「おいこらハヴォック。神は神らしく神棚でおとなしくしとけや。」
ハヴォック「こうして未実装の私がここにいられるのも貴様の能力が向上したお陰だ。感謝しているぞ?ところで今日の飯はなんだ?」
提督「感謝すりゃいいってもんじゃない!」
ハヴォック「…わかった。そうだな…私はここにいるべきではないな。仕方がない。貴様がそういうなら…私は消えよう。なにもない裏で一人寂しく存在だけしておこう。」ウルウル
提督「…今日はおでんだ。」
ハヴォック「やりぃ!」
提督「またやっちまった……」
建造妖精「あんたも苦労するな…」
提督「最近思うんだ…あいつ神様なんかじゃなくて魔女なんじゃないかなって。」
建造妖精「あんたが子供に弱すぎなだけじゃ。」
舞風「くよくよしててもしょうがないよ~。そんなときは踊ろう?」クルクルクル
提督「既に女に踊らされてる感ある。」
雪風「しれぇ!なんか宝くじまた当たった!…えっとね、BIGの一等らしいです!!」
提督「お前もう宝くじ買うなって言っただろ!?」
雪風「はい、あげる!」
提督「やめてっ!六億の重みは俺には受け止めきれない!」
如月「きゃー。司令官のえっち!」
提督「おい!そこの睦月型一同!俺と如月でラブコメを演出するな!!」
睦月「司令官、ごめんなさい…睦月は…悪い子です…」っ間宮券
長月「如月、扇風機の角度はこれでいいか?」
卯月「サポートはバッチリぴょん!」
提督「いらないチームワークッ!!」
北方棲姫「シレイカン、カエレッ!」
敷波「ほっぽちゃんはこっちですよ~」
初雪「こっちのコタツみかんで…だらけよ…」
吹雪「ほらみんな!演習の時間だよ!だらけない!」
提督「吹雪の言うとおりだ!コタツから出ろ!」
提督「……待て!今深海棲艦いたよな!?」
吹雪「いませんよ?」
深雪「いないな。」
白雪「いませんね。」
北方棲姫「カエレッ!」
叢雲「いないわね。」
提督「そうか…悪かったな疑って……待て!今絶対いた!カエレッ!って声が聞こえた!」
この様子を見た建造妖精は呟く。
建造妖精「まあ、頑張れや」
提督「頑張りきれない…」
エラ子「でも……すごい楽しそうですよ?」
提督「エラ子、それは言わない約束だ。認めたら激化しそうな気がする。」
エラ子「ははは……」
暁「しれーかん!」
時雨「提督」
夕立「司令官」
雷「あなた♡」
暁「雷!?」
雷「新婚さんっぽく接してみたわ!どうかしら?」
暁「ちょっと!」
提督「……退屈はしなそうだな。」
時雨「提督、本部から指令がきたよ。」
提督「わかった。」
夕立「それがちょっと特殊な案件っぽい。」
提督「わかった。すぐ執務室に行こう。」
提督「はぁ……まためんどくさいことが始まりそうだな…」
暁「しれーかん!遅いよ!」
提督「はいはい。」
提督(戦争の終わりはまだまだ見えそうにない。こんなことを思うのは軍人としてどうかしてると思う。それでも、俺は戦争なんてどうでもいい。こいつら全員と戦争を乗り切りたい。それだけだ。)
これは、後に駆逐提督と呼ばれ、駆逐艦だけでこの戦争を走り抜けた一人の男の物語、その一ページ目である。
続く!続くったら続く!!
続き
てーとくちく!つー!
※リンクが貼れない事件発生中。お手数ですが下の作者の他のSSからご覧下さい。
とりあえず第一章『着任編』(今命名)終了です!こんな私の妄想にここまで付き合っていただき本当にありがとうございました!この文字数だとデータが重くなって誤作動起こしまくりになったので作品を分けさせてはいただきます。続きは上のリンクでどうぞ!もう少し妄想に付き合っていただけると嬉しいです。さて、今作の最後のほうで不穏な雰囲気がありましたが回収はまだ先になります。ほのぼのしたい。駆逐提督、これからいろいろあるけど頑張れ!
ここで出てきた駆逐艦の神様『ハヴォック』と提督の新しい武器、『太刀風』についてふわっと説明しますね。詳しくはウィキペディアでも何でも見てくだせぇ。ハヴォックはイギリス海軍の駆逐艦で世界で最初に生まれた駆逐艦。1894年の艦。全ての駆逐艦のお姉ちゃんだね。太刀風は峯風型駆逐艦の11番艦。ちなみに峯風型が改良されて出来たのが睦月型。睦月が旧式、旧式言われてるからもっと旧式なこの子は艦これでは実装されないかもしれない。なんで登場させたかは刀の名前にぴったりだったから。ごめんね。こんな形での登場で。
なんか評価と応援がいきなり自分になってて自画自賛みたいになってますけど違いますから!そんなに自信持ってませんから!!by作者ストラップ
日本人の元帥がグラサンとか想像しただけで草生えた
偉い人はグラサンにゴリマッチョかなという勝手な想像。勿論日本の軍人にそんな人はいませんけどねww
続き楽しみ。応援してる~ 夕立希望(ボソッ
”そのうちいっぱい”が”ちっぱい”に見えた。
……うん、ここの提督が全て悪い。
うん。しょうがない。提督が悪い。
面白いよ〜
気長に続けて下さい
いや面白いですね。
リクは時雨と夕立は出てるから・・・電ちゃんかな?
なんでヒノノ二トンでるん?
なんとなく!
面白いですよ〜
島風希望かな
雷いれてくれよなーたのむよー
第六駆逐隊はいつか出します!
更新楽しみにしてます
若葉&初霜が見たいです
舞風だしてくださいー
サイゼは おいしい
てか 提督千葉県なんだー
これからもどうでもいい千葉ネタを放り込んでいきますよ!誰も得しないけど!
面白いんだからメタ発言を控えてクレメンス・・・
駆逐艦はみんな可愛い!ちょっと大人な感じもイイ!これからも駆逐艦の活躍、もとい更新期待しています!頑張って下さい!(サイゼリヤ・・・言ったことない・・・
沖縄には・・・ない・・・)ガクッ
↑オーケー。今からサイゼリヤ作りにいくわ
初めて読んだけど面白い!
正直読み終わるまでハボクックだと思ってた
そりゃ未実装(現実的な意味で)だよなーと思ってたら
「原初の駆逐艦」の部分だけピンポイントで読み飛ばしてて俺ワロス
とりあえず巻雲を所望するっす
未実装の奴って意味ならマオリとか?
駆逐艦の神がいるのなら、白鳥ボートの神もいるよね?(小並感)
皐月とか出てきてほしいなぁ
まさか・・・ね
ヲ級さん あなた赤g
いやなんでもない
更新ガンバ(^-^)b
ここはあえて村雨嬢と春雨嬢を出してほしいかな
1935年起工で全ての駆逐艦のお姉ちゃんて...
1894年に建造されたハヴォック級駆逐艦ならわかりますけど
露呈する付け焼き刃知識!!すみません私にわか野郎です!
修正しときます……