歴史から消えた英雄Ⅱ(前編)
あるどこかの荒野で、ある3人が座っていた。
サイヤ人の王子、ベジータ。
宇宙1強い、孫悟空。
孫悟空から出てきた、もう1人の孫悟空。
そして、悟空は静かに口を開き、自らの過去を語り始めていた。
「そうだなぁ…。あれは…。」
「ナメック星の爆発から脱出し、ヤードラット星に着く前の星の話だ。」
(何っ!?そんな事があったのか!?)
(初耳だ…。)
フリーザと孫悟空はナメック星で血を吐くような死闘を演じた。
そして、ナメック星が爆発する時、悟空はポッドに乗り込み危機を脱した。
本来ならばこのままヤードラット星に行くが、実はその前に寄っている星があった。
その星の名は…無かった…。
そして、何星人が住んでいる訳でもなく、バラバラな種族が仲良く助け合いながら暮らしていた。
「ハァ…ハァ…。な…何とか。脱出、出来たぞ…。」
広大な宇宙の中、1つの宇宙船がその星との距離を縮めていた。
それこそが孫悟空の宇宙船だった。
「ん?何だ?あの星は…。」
「青くて綺麗だなぁ…。まるで地球みてぇだ…。」カクッ…。
「……。」
それから、悟空は気を失い、ゆっくりと瞳を閉じた。
ーーーー…。
そして次に悟空が見たものは…。
様々な顔の人達が自分をのぞき込んでいる光景だった。
「うっ…うぅん…。」
「おっ!気が付いたぞ!」
「ど…どこだ?…ここ?」
「ここは名も無い星だ。して…。あなたは何者かな?」
人混みから1人の老人が現れた。
この村の村長らしかった。
「ん?オラか?オラ、サイヤ人の孫悟空だ。
まぁ。カカロットっていう名前もあるけどな。」
「何っ!?サ…サイヤ人!?」
悟空の周りにいた人達が一斉に驚きの声をあげた。
「あ…あの“宇宙の地上げ屋”と言われている例の…サイヤ人!?」
「いや…オラは確かにサイヤ人だけどそんなひでぇ事はしねぇよ…。」
「オラ…幼い頃に頭打って、その指令を忘れたみてぇでさぁ。」
「そうか…そうなのか。なら安心だな。」
「よろしくな!孫悟空!」
悟空はいろんな人達と握手をしたりして、挨拶を交わした。
「…ちょっといいですか?孫悟空さん。」
すると人混みの中から白衣を着た、青年が現れた。
「ん?オメェは?」
「私はこの星で医者をやっている者です。
ところで、あなたに聞きたい事がある。」
「ん?何だ?何でも聞いt…ズキッ!
「…ッ!?」
ズキン…ズキン…ズキン…。
「うがあああああ!何だ…?き…急に…。
あ…頭が…。」
「や…やはり…。これは最悪の事態になったぞ…。」
「ど…どういう事だ…?最悪…の事態って?」
ズキッ!
「ぎゃあああああ!!」ズキン…ズキン…。
「あああああぁぁぁぁ!!!」ズオッ!
悟空は超サイヤ人に変身した。
その瞬間、己の中に芽生えた変化に気付いたが…遅かった。
「…ッ!?はっ…。ハハハハハッ!!コイツは驚いた!!」
「にしても久々の外の空気だぜ!なんせコイツがガキの時、以来だからな!」ブゥウウン…。
そう言いながら、奴は気弾を放った。
カッ!!ズオオオォォォ!!
「キャーーー!!」
「なっ…。どういう事だよ!?お前は地上げをしないって…。」
その場は一瞬にして、混乱の渦に飲み込まれた。
「今はアイツに何を言っても無駄だ!お前達は一刻も早くこの場から逃げろ!!」
そう叫んだのは、あの医者だった。
「フンッ!逃がしてたまるか!!」バシュ!
「待てっ!」バッ!
奴が飛ぼうとした瞬間、医者が立ち塞がった。
「チッ!この俺の邪魔をするとは…!」
「おい。貴様、そこをどいてもらおうか!」
「そういう訳にはいかない…!」
(それにしても、このような事が現実で起こるとは…。)
(この症状は千年に1回なるか、ならないか、なのに…。)
「よしっ!」キッ!
医者は奴を険しい目つきで、睨み付けた。
「ほぅ。この俺と殺る気か…。」
「いいだろう…。」
(今この状態は、己の体を操られている状態…
とりあえず、この暴走を止めなければ!)
「どうした…。こないならこっちから行くぞ!!」バッ!
「はっ!」ズバッ!
「…っが!?」
医者は両手を突き出し、奴の動きを止めた。
いわゆる、金縛りである。
「う…うぐぐ…。か…体が…。」
「これで悟空さんの体から奴が出せる。」
「…ブツブツブツ…!!」バッ!
医者は呪文を唱え、奴に両手で三角を作り、突き出した。
「な…何だ…?一体何を…ズキッ!
「…ッ!?うぐぐ…うがあああああ!!」
ズキン…ズキン…ズキン…。
「ぎゃあああああ!!」スウッ…。
すると、悟空の背中からもう1つの背中が見えた。
奴の背中である。
「あああああぁぁぁぁ!!!」パァン!
「うっ!?」
「ハァ…ハァ…。オ…オラ…何して…。」
「大丈夫ですか?悟空さん。」
「あ…。さっきの…。…!?」
「エッ!?ア…アイツは…?オ…オラがもう1人!?」
「あなたは、あなた自身に操られていたんです…。心も身体も…。」
「ど…どういう事だ?オラ意味が分かんねぇぞ…。」
「悟空さん。一度私の研究室まで来てくれませんか?聞きたい事があります。」
「それと…。ブツブツ…。はっ!」バシュ!
「…ッ!?」
医者はまた、別の呪文を唱えると、どこからか出てきたロープを奴の体に巻き付けた。
「これで奴はもう、悪さは出来ないでしょう。」
「ついでにコイツも連れて行きましょうか。」
「さぁ。私の後に着いてきてください。」
「お…おぅ。」バシューーーン…。
悟空と医者は同時に飛び、医者の家でもある研究室へと向かった…。
ーto be contenued…。
前回、後書きを書くのを忘れてしまいました…。
ーーー…。
皆さん、こんにちは。ターレックです。
私は、まだまだ素人で文章が読みにくいかもしれませんが、悟空のような心の広さで見守ってくれるとありがたいです。
ーーー…。
さて…。
これから、この物語がどう動くのか。
作者にも分かりません。
皆さんこのつづきを楽しみにしていてくれると嬉しいです。
では、ここまで読んでくれた皆さん!
感謝してます。
これからも、宜しくお願いします。
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