男「…歩くの早いな」黒亀「早くて悪いか」(スレ投下済み)
男「…歩くの早いな」黒亀「早くて悪いか」
男「」
黒亀「なんだ、どうした、男」
男「シャベッタアアアア」
黒亀「亀がしゃべっちゃいけないのか?」
男「ふつうの亀はしゃべらねえよ」
黒亀「ふつうの亀じゃないといけないのか?」
黒亀「逆に問うがこんな昼間にこんな亀としゃべってていいのか?」
男「いいんだよ、別に」
黒亀「そういうものなのか?」
男「もういいんだよ」
黒亀「…」
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黒亀「なあ男よ」
男「なんだよ」
黒亀「腹減った」
男「そこにあるだろ」
黒亀「袋のままじゃ食えないだろ」
黒亀「出してくれ」
男「…」コウラツカム
黒亀「はなせー」バタバタ
男「よいしょ」ミズニハナス
黒亀「だせー」
男「おまえ水の中じゃないと食わないだろ」
黒亀「…」
男「まあいいや、ほら食え」エサマク
黒亀「ガブガブ」
男(食うのヘタクソだなあ)
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男「お前ってほんとによく動くよな」
男「ほんとに亀か?」
黒亀「亀だな」
男「動く亀なんてあんまり聞かないけどな」
黒亀「大体の亀は人間が見ていないときよく動くからな」
黒亀「まあ自分から見せに行くときもあるが」
男「なんでだ」
黒亀「個性だな、だぶん」
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男「おい」
黒亀「なんだよ」
男「なんか甲羅はがれてね?」
黒亀「ただの脱皮だ、気にすんな」
男「お前も脱皮するのか」
男「皮かどうかは怪しいがな」
黒亀「おまえも家から脱皮しような」
男「…」
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黒亀「ジタバタ」
男「どうした」
黒亀「はまった」
男「なにに」
黒亀「見てわかるだろ、石の隙間にはまってんだよ」
男「バカじゃねえの」
黒亀「亀だからな」
男「意味わからん」
黒亀「それよりも、助けてくれないのか?」
男「はいはい、ほらよ」イシドケル
黒亀「ありがとな」
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男「今日は動かないのか?」
黒亀「甲羅干ししてんだよ」
男「そうか」
黒亀「お前もいつもそんな暗いところにいないで出て来いよ」
男「…いやだね」
黒亀「まあ少しづつでもいいからさ」
男「考えとく」
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男「最近一回りくらい大きくなったか?」
黒亀「カルシウムたっぷりのおかげ」
黒亀「あと甲羅干し」
男「ベランダが南向きでよかった」
男「そういや最近あんまり餌食べないけど大丈夫か?」
黒亀「まあそろそろかな」
男「なにがだよ」
男「寿命とかはやめてくれよ」
男「一人ぼっちはさみしいからさ」
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男「もう片手で持てねえや」
男「いやー大きくなったもんだ」
黒亀「やったな」
男「やったぜ」
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男「zzz」
_______きろ____________
男「zzz」
____おい_______
男「zzz」
黒亀娘「おきろっつってんだろうがああああ!」
男「わあああなんだ!?」
男「ええええええ誰!?」
黒亀娘「おはよう」
男「ええええええオンナノコ!?誰!?」
黒亀娘「黒亀娘だ」
男「もしや自分の飼ってる黒亀ちゃんでございますか」
黒亀娘「そうだ」
男「ええええええまじか!?」
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男「メスだったんですか」
黒亀娘「そうだ」
男「でもなんで…」
黒亀娘「もうすぐ産卵時期なんだよ」
男「そうなのか」
黒亀娘「そのついでにDT卒業させてあげようかと思ってな」
男「ごめんちょっと意味はよくわからないけどありがとう」
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黒亀娘「亀はな」
黒亀娘「卵を産むときはな」
黒亀娘「安心できる場所じゃないといけないんだよ」
男「はあ」
黒亀娘「まあ人間の今は安心とか信頼がある人じゃないと…な…」
男「…それで自分ですか」
黒亀娘「なんだ、信頼があるから言ってるんだぞ」
男「そうか…」
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男「…」
黒亀「…」
男「って言う感じの夢を見た」
黒亀「よかったな」
男「よくねえよDT卒業できると思ったのに」
黒亀「ざまあ」
男「ちなみに現実の性別は?」
黒亀「メスだ」
男「ほらな、やっぱりオs…ん?」
男「…マジで?」
黒亀「マジでメスだが?」
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男「最近餌をあんま食わないのはガチ産卵か」
黒亀「そうだな」
男「じゃあ土とかあったほうがいいか?」
黒亀「まあ無精卵だけどな、頼む」
男「はいよ」
黒亀(外に出てくれるのか)
男(太陽の下はいやだな)
男「夕方から行くか」
黒亀「昼いかないのか?」
男「…」
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黒亀「土、ありがと」
男「おう」
黒亀「あとすこし腹減った」
男「キョー○ンのでいいよな?」
黒亀「うむ」
男「よっ」ツカム
黒亀「ジタバタ」
男「あばれんなよ」
黒亀「すまない、つい本能が」
男「そうか」ポチャ
黒亀「食欲はそんなにないな」
男「そうか」
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黒亀「おとこー」
男「んー?」
黒亀「お前はいつまで部屋に引きこもるんだ?」
男「…」
黒亀「そんなに外が嫌いか?」
男「…まあ」
黒亀「でも水替え、餌やり、亀のことなら外には出てくれる」
男「うん」
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黒亀「何が怖いんだ?」
男「人」
黒亀「?」
男「人が怖い」
黒亀「自分も人なのに?」
男「そうだね」
黒亀「そうか」
黒亀「あまり深いところまでは聞かないよ」
男「ありがとう」
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黒亀「でも土は買いに行ってくれた」
男「買いに行ってないよ?」
黒亀「?」
男「天然の土だよ」
男「できるだけ人の少ない深夜にとってきた」
黒亀「…」
黒亀「迷惑かけたな…」
男「いや、ちょっとした運動になったし」
黒亀「うむ」
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黒亀「おとこー」
男「?」
黒亀「前に黒亀娘の夢をみた、と言っていたな?」
男「言ったね」
黒亀「あの時は人間大丈夫だったのか?」
男「…別に黒亀には変なことはされないだろうし」
男「まあ安心はするよね。亀だし」
黒亀「そうか」
男「それよりもいきなり夢の話をしてどうした?」
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黒亀娘「…これでいいんだな?」
男「」
黒亀娘「どうした、おとこ」
男「夢じゃなかったのか?」
黒亀娘「あれは夢、これは現実」
男「でもなんでいきなり人間(?)に…」
黒亀娘「亀がしゃべる世界だぞ?こんなことがあってもおかしくはないだろ?」
男「それもそうかも」
黒亀娘「外」
男「外?」
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黒亀娘「外、これでいけるか?」
男「え」
男「どうしてその話に」
黒亀娘「私がついている」
男「でもな…」
黒亀娘「私は怖いか?」
男「…」
黒亀娘「私は外に出てみたい」
男「!」
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黒亀娘「ちいさいベランダの中だけではもう嫌なんだ」
黒亀娘「もっと広い世界をみてみたい、と思ってな」
男「そうか」
黒亀娘「…行ってくれるか?」
男「…わかった、いこうか」
黒亀娘「!…ありがとう、男」
※次回作はあるかも
黒亀娘を除いて80%くらいが実話です
なんか・・・とにかく・・・気になります!特に実話というところ・・・亀、しゃべるのですか!?キラキラ
コメントありがとうございます!
亀はしゃべってはくれませんが反応はしてくれます。