2018-05-13 11:49:16 更新

前書き

!注意!

オリジナルキャラ有り

オリジナルの設定有り

設定の一部変更有り

非公式の情報の抜粋

基本アニメ版設定を軸に展開

ネタバレ有り

"ラブライブ!"の世界観とズレる可能性有り


以上、よろしければお付き合い下さい。



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ラブライブif主人公 "北河 ひかり" プロフィール


年齢 16才 (高校2年生)
誕生日 2月29日
血液型 A型
身長 162cm
3サイズ B72 W56 H80

好きな食べ物 ない (本当は甘いもの)
嫌いな食べ物 ない (本当は辛いもの)
趣味 テレビゲーム
特技 人の選別眼。目を見ればそいつがどんな人間か大体わかるぞ。
チャームポイント ない、よく男に間違われる。
得意科目 基本どの教科もそつなくこなす
子供の頃の夢 正義の味方、だったかな?
得意料理 日本食なら基本なんでも




備考
高坂穂乃果の唯一無二の幼馴染

冷静沈着な性格の持ち主

外見の第一印象は、花の女子高生と言うよりは、美少年を彷彿させるが、正真正銘の女子高生

相手のことは名字で呼び、心から気を許している相手のみ名前で呼ぶ癖がある

制服姿の際は、ブレザーの前のボタンは開けており、スカートの下にはスパッツを着用

男口調で話し、服装も男物を好むため、プロフィール上のチャームポイントに、よく男と間違われると記している

人の説得に長け、かつ下手な大人の男性よりも力がつよく、「弁解力と力ずくを兼ね揃えている」

彼女の目は常に物事の核心を見抜いている

A-RISEのメンバー、綺羅ツバサ、優木あんじゅ、統堂英玲奈の3人を引き合わせたのも彼女である

幼馴染の穂乃果とは、生まれこそ彼女より遅いものの、彼女の姉のように振舞って同じ時間を過ごしてきた

西木野大病院に投資もしている、北河財閥跡取り候補であり、当主、北河 護皇の孫娘

小学生の頃に両親を失い、一時期は祖父のもとに引き取られていたが、幼馴染の穂乃果の頼みで音ノ木に戻り、祖父の援助を受け、一人暮らしをしている

中学生時代になんらかのトラブルがあったのか、それ以来他人はおろか、幼馴染の穂乃果とさえ距離を置こうとする節が見られるが、その理由を知る者は少ない

講堂でのファーストライブで、静まりかえっていたステージの中であろうとも精一杯輝こうとしていたμ'sの姿を見て、彼女たちを応援することを決意したが・・・?

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ーー2年生教室ーー





ひかり「・・・ふぅ・・・」



コンコン



ひかり「・・・誰だ?」



ガチャ



凛「・・・失礼します」



ひかり「なんだ星空か、そんなにかしこまることはないぞ」



凛「あ・・・あの、プロデューサー先輩ーー」



ひかり「北河 ひかりだ」



凛「じ・・・じゃあひかり先輩、その・・・お願いがあるんです・・・」



ひかり「何だ?」






凛「え・・・えっとね・・・」チョイチョイ



ひかり「何だ?どうしたんだ?」スタスタ





凛「・・・・・」コショコショ













ひかり「・・・本当にそれでいいのか?」



凛「・・・はい」



ひかり「・・・わかった、私のほうで検討しよう」
















♯7 report7 矢澤 にこ




ーー神田明神ーー





ことり「・・・んっ・・・!ふぅ・・・」グイッ グイッ



ことり「よいしょ・・・はぁ・・・」グイッ グイッ




にこ「・・・・・」コソッ




ことり「・・・?」クルッ



にこ「・・・!」サッ!







ことり「・・・?」クルッ






ことり「・・・よいしょ・・・!」グイッ グイッ




にこ「・・・・・」コソッ




ことり「・・・?」グイッ グイッ









穂乃果「あぁごめんごめん!待った?」タタタ



ことり「ううん、私もさっき来たところだから」


ことり「海未ちゃんは弓道の朝練があるんだって」



穂乃果「そっかぁ・・・」



ことり「ところでひかりさんは?」





にこ「・・・・・」コソッ



穂乃果「え?ひかりちゃんなら先に行ってたはずだけどーー」



ことり「・・・!」クルッ


にこ「・・・!」サッ





ことり「・・・・・」ジーッ



穂乃果「・・・ことりちゃん?」



ことり「穂乃果ちゃん、さっき後ろに誰かいなかった?」



穂乃果「後ろ?あぁ!多分ひかりちゃんだよ!」



ことり「そうかな・・・?」



にこ「・・・・・」コソッ






穂乃果「ひかりちゃ〜ん!どうしたのそんなところに隠れて?」タタタ



ことり「あ!穂乃果ちゃん!」






ガシッ




穂乃果「わぁぁっ!?わああぁぁぁぁぁっ!!」バタバタ!



ドサッ!




穂乃果「いったぁ〜い!」







にこ「・・・!」グワッ!


穂乃果「あぁっ・・・!」グッ



タタタタタ!


ガシッ!



にこ「なっ!?」ギリギリッ!






ひかり「・・・うちのメンバーに何の用だ?」ギリギリッ!






にこ「くっ・・・!」









穂乃果「あ・・・ひかりちゃん!」



ことり「穂乃果ちゃん!大丈夫!?」



穂乃果「う・・・うん、私は平気」




にこ「・・・・・」



ひかり「・・・ん?お前はーー」



にこ「・・・!」バッ!



穂乃果「あなたは?」





にこ「・・・あんたたち!」



ひかり「ん?」






にこ「とっとと解散しなさい!!」ビシッ!



タタタタタ






ことり「今の・・・誰・・・?」



穂乃果「さぁ・・・?」




ひかり「・・・・・」



















ーー音ノ木坂学院ーー




穂乃果「それでは!メンバーを新たに加えた"新生スクールアイドルグループ μ's"の練習を始めたいと思います!」



海未「いつまで言ってるんですか?それはもう2週間も前ですよ?」



ひかり「最近何かにつけてそればかりだな」



穂乃果「だって嬉しいんだもん!」



海未「・・・!ふふっ」






穂乃果「なのでいつも恒例のーー」



穂乃果「1!」


ことり「2!」


海未「3!」


真姫「4!」


凛「5!」


花陽「6!」




ひかり「・・・これも何度目かな?」



穂乃果「くうぅぅ〜っ!!」



穂乃果「7人だよ!7人!アイドルグループみたいだよね〜♪」


ひかり「だから私はメンバーではないのだがな」



凛「毎日同じことで感動できるなんて、うらやましいにゃあ〜」



穂乃果「えへへ・・・♪」



ひかり「・・・一応確認しとくが・・・褒め言葉だよな?」



凛「にゃ?」



ひかり「・・・他意はなかったか」




穂乃果「私にぎやかなの大好きでしょ?それにたくさんいれば歌が下手でも目立たないでしょ?あとダンスを失敗してもーー」



海未「穂乃果・・・?」ズイッ



穂乃果「・・・!冗談冗談・・・」



ひかり「まったく・・・」







ことり「そうだよ、ちゃんとやらないと今朝言われたみたいに怒られちゃうよ?」



穂乃果「あぁ・・・」


ひかり「あのチビ助のことか?」








にこ『解散しなさい!!』ビシッ!






海未「って言われたんでしたっけ?」



凛「でもそれだけ有名になったってことだよね?」






真姫「それより練習、どんどん時間なくなるわよ?」



ひかり「あぁ、そうだな」



タタタ


凛「おぉ!真姫ちゃんやる気満々!」



真姫「べ、別に!私はただとっととやって早く帰りたいの!」



凛「またまたぁ♪お昼休み見たよぉ?1人でこっそり練習してるの♪」



真姫「あ、あれはただ・・・この前やったステップがかっこわるかったから変えようとしてたのよ!」


真姫「あまりにも酷すぎるからーー」





ひかり「そうか」



真姫「ん・・・?」







ひかり「あのステップを考えたのは私なんだがなぁ?」ズイッ



真姫「ヴェ・・・」







ひかり「ふっ・・・まぁいい、何か不満があれば私に言ってくれ、できる限り改善しよう」





凛「気にすることないにゃあ!」タッタッタッ


凛「真姫ちゃんは照れくさいだけだよね?」



凛「ん?」



5人「あぁ・・・・・」


ひかり「・・・・・」



凛「・・・?」クルッ



ザーッ!





穂乃果「雨だ・・・」




ザーッ!




穂乃果「土砂降りぃ〜!」



ことり「梅雨入りしたって言ってたもんねぇ・・・」



穂乃果「それにしても降り過ぎだよー!」



海未「そうですね・・・これからずっと雨が続くとなると練習場所をなんとかしないといけないかもしれませんね・・・」



花陽「・・・体育館とかダメなんですか?」



ひかり「講堂も体育館も他の部活が使っているからな、難しいだろう」







ひかり「わかった、今日の練習は中止し、ミーティングのみとする」



穂乃果「えー!?」



ひかり「"えー!?"と言われてもな、見てのとおりの大雨だ、外に出て練習などできないだろう」



穂乃果「そんなー!あっ!でも見て!少し雨弱くなってきたかも!練習できるよ!」



ひかり「私がお前たちのプロデューサーを務めている以上、練習実施の決定権は私にある」


ひかり「お前たちが体調を崩してからじゃ遅いんだ、今日は練習はしない、わかったな?」



穂乃果「・・・はーい」


















希「・・・・・」






希「・・・どうやらあの娘ら、やめるつもりはないようやで?にこっち」






にこ「・・・ふん!」















ーーファーストフード店ーー





穂乃果「・・・・・」モグモグ



海未「穂乃果、ストレスを食欲にぶつけると大変なことになりますよ?」



穂乃果「雨、なんで止まないの?」



ひかり「それを私たちに聞かれてもしょうがないな」



穂乃果「練習する気満々だったのに・・・天気ももう少し空気読んでよ・・・ホントにもう・・・!」ブツブツ








にこ「・・・・・」











ことり「穂乃果ちゃ〜ん、さっき予報見たら明日も雨だって」



穂乃果「えぇー!?」


バッ!




穂乃果「はぁーっ・・・」









にこ「・・・・・」モグモグ




穂乃果「・・・あれ?」






海未「・・・?」モグモグ




穂乃果「・・・ポテトが無くなった・・・!」


穂乃果「海未ちゃん食べたでしょ!?」



海未「自分で食べた分も忘れたのですか!?」



穂乃果「・・・・・」ジトーッ



バッ!





ひかり(・・・ん?)




海未「まったくーー」


海未「あっ・・・!?穂乃果こそ!」



穂乃果「私は食べてないよぉ!」






真姫「そんなことより練習場所でしょ?教室とか借りられないの?」



ことり「うん・・・前に先生に頼んだんだけど、ちゃんとした部活じゃないと許可できないって」




にこ「・・・?」モグッ







穂乃果「そうなんだよねぇ、部員が5人いればちゃんとした部の申請をして部活にできるんだけど・・・」



5人「・・・?」



ひかり「はぁ・・・」






海未「5人・・・」





花陽「5人ならーー」





穂乃果「・・・?」



穂乃果「あぁ!そうだ!忘れてた!部活申請すればいいんじゃん!!」






にこ「忘れてたんかあぁーいっ!!」



ひかり「ん?」



にこ「とっ・・・!」ガタッ



6人「え?」






穂乃果「・・・今のは?」





真姫「それより忘れてたってどういうこと?」



穂乃果「いやぁ、メンバー集まったら安心しちゃって・・・」





真姫「・・・この人たちダメかも・・・」



ひかり「それは同情する」


ひかり「そうだろうと思って私の方で部活申請はしておいた、明日には回答が来るだろう」



穂乃果「おぉ!さすがひかりちゃん!」



真姫「はぁ・・・まともなのはあんただけね・・・」



ひかり「そう言うな西木野」


ひかり「・・・だがあまり回答は期待しないほうがいいな」



穂乃果「え?なんでなんで?」




ひかり「忘れたのか穂乃果?私たちが相手にしてるのはあの生徒会長(堅物)だぞ?難癖つけられて突っ返されるのが目に浮かぶ」



海未「そうですね、何にしても生徒会長に認めてもらわないといけませんからね」







穂乃果「でも今のところは部活申請もしたし、ひと段落だね!」


穂乃果「あぁホッとしたらお腹空いてきちゃった」






穂乃果「さあてーー」


にこ「・・・!」つハンバーガー





穂乃果「・・・・・」


ひかり「・・・・・」



にこ「・・・・・」つ ハンバーガー





ひかり「・・・おい・・・」




にこ「・・・・・」コソコソ




タタタタタ


穂乃果「ちょっと!!」パシッ!



にこ「か、解散しろって言ったでしょ!?」



花陽「解散!?」



穂乃果「そんなことより!食べたポテト返して!」



花陽「そっち!?」





ひかり「・・・やはりお前だったか、妙に縁があるな?」





にこ「・・・あんたたちダンスも歌も全然なってない!プロ意識が足りないわ!」



穂乃果「えっ・・・!?」


バッ!


にこ「いい!?あんたたちがやっているのはアイドルへの冒涜!恥よ!」


にこ「・・・とっととやめることね!」タタタタタ




穂乃果「あぁっ!」










真姫「・・・何だったの?あの子?」



ひかり「さあな、私も何度か見かけただけだからよくわからん」


ひかり「だが・・・」



ことり「・・・?どうしたんですか?」



ひかり「いやーー」











ひかり「ずいぶん悲しそうな目をしていたと思ってな・・・」




花陽「え?」



凛「そうだったかにゃ〜?」










ひかり「・・・・・」












ーー生徒会室ーー




穂乃果「アイドル研究部?」



絵里「そう、すでにこの学校にはアイドル研究部というアイドルに関する部が存在します」



希「まぁ部員は1人やけど」



穂乃果「え?でもこの前部活には5人以上って・・・」



ひかり「おいおい穂乃果、初めて申請を出しに行った時の話聞いてなかったのか?」



海未「設立時に5人以上いた場合は原則認められています」



ひかり「そのあとは人数が減ろうが構わない、つまりはそういうことだろう東條?」



希「当たり!さすがひかりちゃんやね!」





絵里「生徒の数が限られている中、いたずらに部を増やすことはしたくないんです、アイドル研究部がある以上あなたたちの申請を受ける訳にはいきません」



穂乃果「そんなぁ・・・」




ひかり「お前も人が悪いな絢瀬、それを知っているなら私たちが初めて申請に来た時に言ってくれればよかったのに」







絵里「・・・これで話は終わりーー」


希「になりたくなければ」


絵里「・・・!」


希「アイドル研究部とちゃんと話をつけてくることやな」



絵里「希!?」



希「2つの部が1つになるなら問題はないやろ?」



絵里「ッ・・・!」



希「・・・部室に行ってみれば?」



ひかり「・・・わかった」スタスタ



ガチャ バタン




















ーー廊下ーー



穂乃果「ひかりちゃん知ってた?アイドル研究部があったなんて?」



ひかり「いや、私も絢瀬に聞くまでは知らなかった、あると知っていればあらかじめ話をつけに行っていた」



穂乃果「花陽ちゃんも知らなかった?」



花陽「はい・・・新入生歓迎会の時にも紹介がなかったので・・・」



ひかり「1人しか部員がいない部活だ、大々的に宣伝などできんだろう」






穂乃果「でもそのアイドル研究部の人がスクールアイドルに興味があるなら、メンバーになってくれるかもしれないよ!」



ひかり「・・・そうかもな」



海未「そんなにうまくいくでしょうか?」



ことり「まだどんな人かもわからないですし・・・」







ひかり「そうだな、だが今までの流れを見て、私はそのたった1人のアイドル研究部員が誰なのかおおよそ見当がついている」



凛「え?そうなの?」



ひかり「あぁ、お前たちも会ったことがあるはずだ」



真姫「一体誰よ?まさか生徒会長とか言いださないわよね?」



ひかり「もしそうだとしたらおもしろいな、まぁ会いに行けばわかるさ」


ひかり「・・・この先だな」














ひかり「よぉ、また会ったな」










にこ「・・・!」



穂乃果「あ・・・!」







ひかり「・・・本当に何かと縁があるな、アイドル研究部部長さん」



にこ「・・・・・」







穂乃果「あなたがアイドル研究部の部長!?」




にこ「・・・だったら何?」



ひかり「ちょっとお前に話があってな、構わないか?」



にこ「はぁ?何であんたたちの話なんか聞かなきゃなんないのよ?」



ひかり「こちらとしては重要なことなんだ、時間は取らせん、なんならこの場で話しても構わないが?」




にこ「・・・!」クルッ






女子生徒1「今日カラオケでも行くー?」トコトコ


女子生徒2「お!いいね!さんせ〜い!」トコトコ



ガヤガヤ




にこ「・・・・・」



ガチャッ



にこ「・・・さっさと入って」



ひかり「すまない」



にこ「ふん!」スタスタ






ひかり「・・・・・」













ーーアイドル研究部部室ーー







6人「わあぁーっ・・・」


ひかり「・・・ほぅ」




凛「A-RISEのポスター!」


真姫「あっちは福岡のスクールアイドルね」



海未「校内にこんなところがあったなんて・・・」




にこ「・・・勝手に見ないでくれる?」




花陽「こ・・・!こここ・・・!これは・・・!!」ワナワナ



花陽「"伝説のアイドル伝説、DVD全巻BOX"・・・!」



花陽「持ってる人に初めて会いました!」スススッ



にこ「そ・・・そう?」



花陽「すごいです!!」キラキラ



にこ「ま・・・まぁね!」





ひかり「そんなにすごいのか?それ?」



花陽「知らないんですか!?」



ひかり「うおっ?」




花陽「"伝説のアイドル伝説"とは各プロダクションや事務所、学校などが限定生産を条件に歩みより、古今東西の素晴らしいと思われるアイドルを集めたDVDボックスで、その希少性から伝説の伝説の伝説、略して"伝伝伝"と呼ばれるアイドル好きなら誰もが知っているDVDボックスです!」



穂乃果「は・・・花陽ちゃんキャラ変わってない?」






花陽「通販、店頭ともに瞬殺だったそれを2セットも持っているなんてーー」



花陽「尊・・・敬・・・♡」





にこ「・・・家にもう1セットあるけどね?」ドヤァ



花陽「ホントですか!?」



穂乃果「じゃあみんなで見ようよ!」



にこ「ダメよ!それは保存用」




花陽「くあぁぁぁっ・・・!」クラァ・・・



花陽「で・・・伝伝伝・・・!」シクシク



凛「かよちんがいつになく落ち込んでいる!」



花陽「うぅぅっ・・・!」




ひかり「なるほどな、伊達にアイドル研究部を名乗っているわけではないんだな」


ひかり「そういえば私と穂乃果にスクールアイドルというものを教えてくれたのもお前だったな?」



にこ「・・・覚えてたのね・・・」



穂乃果「え!?そうだったの!?」



ひかり「穂乃果は案の定覚えていなかったか・・・」





ひかり「・・・・・」スタスタ



穂乃果「ん?ひかりちゃん?」







ひかり「ちょっと聞きたいんだが、あのポスターに描いてある3人は人気があるのか?星空も知っていたようだが?」




にこ「はぁ!?あんたA-RISEも知らずにプロデューサーなんて名乗ってたの!?片腹痛いわね!」



ひかり「・・・そこまで言うか・・・?」



花陽「そうです!A-RISEと言えば誰もが認めるスクールアイドルの頂点!スクールアイドルを語る者ならA-RISEの名前は当然知っておくべき常識です!!」








ひかり「・・・そうか」ニコッ



ことり「どうしたんですかひかりさん?何だか嬉しそうですけど?」



ひかり「あぁ・・・いや、何でもない」
















にこ「・・・それで?何しに来たの?」



ひかり「あぁ、そうだったな」









穂乃果「アイドル研究部さん!」



にこ「・・・にこよ」



穂乃果「にこ先輩!実は私たち、スクールアイドルをやっておりましてーー」



にこ「知ってる、どうせ希に"部にしたいなら話つけてこい"とか言われたんでしょ?」



穂乃果「おぉ!話が早い!」



にこ「ま、いずれそうなるんじゃないかと思ってたからね」



穂乃果「ならーー」





にこ「お断りよ!」



穂乃果「え・・・?」



にこ「お断りって言ってるの!」



ひかり「あっさりだな」



穂乃果「いや・・・あの・・・」



海未「私たちはμ'sとして活動できる場が必要なだけです、なのでここを廃部にしてほしいとかいうのではなくーー」



にこ「お断りって言ってるの!」



ひかり「ずいぶんと頑なだな、この場をアイドル研究部として統合し、私たちが加われば部の存続、拡張ができる」


ひかり「お前にとっても悪い話ではないと思うが・・・何が不満なんだ?」




にこ「言ったでしょ!?あんたたちはアイドルを汚しているの!」



穂乃果「でも!ずっと練習してきたから!歌もダンスもーー」





にこ「そういうことじゃない・・・!」



ことほのうみ「・・・?」


まきりんぱな「・・・?」



ひかり「ほぅ・・・何だ?」












にこ「・・・あんたたちーー」


にこ「ちゃんとキャラ作りしてるの?」




穂乃果「キャラ?」





ひかり「なるほど・・・そう来たか」



にこ「そう!お客さんがアイドルに求めるものは、楽しい夢のような時間でしょ?」ガタッ!



にこ「だったらそれにふさわしいキャラってものがあるの」


にこ「・・・ったくしょうがないわね・・・」クルッ



にこ「いい?例えばーー」














にこ「にっこにっこにー♡あなたのハートににこにこにー♡」


にこ「笑顔届ける矢澤にこにこ♡にこにーって覚えてラブにこっ♡」





6人「・・・・・」



ひかり「・・・ほぅ・・・」








にこ「・・・どう?」





穂乃果「ゔっ・・・」


海未「これは・・・」


ことり「キャラというか・・・」





真姫「・・・私無理・・・」


凛「ちょっと寒くないかにゃ〜?」


花陽「ふむふむ・・・!」カキカキ







にこ「・・・そこのあんた・・・今寒いって・・・!?」ギロッ




凛「あ・・・いや・・・!」ビクッ!


凛「すっごい可愛かったです!最高です!!」



にこ「・・・・・!」



ことり「あ!でもこういうのいいと思う・・・!」アセアセ


海未「そうですね!お客様を楽しませる努力は大事です!」アセアセ


花陽「素晴らしい!さすがにこ先輩!!」キラキラ




にこ「・・・・・」ワナワナ












ひかり「いや、これは冗談でもおふざけでもないぞ」



にこ「・・・!」



穂乃果「ひかりちゃん?」



ひかり「さっき矢澤が言っていただろう?"お客さんがアイドルに求めるものは、楽しい夢のような時間"だとな」


ひかり「彼女はその客が求めているものを、自分を捨ててまで全力で提供しようとしている」


ひかり「さっき見せてくれたキャラとは、その心意気の現れ、彼女なりの答えだ」





にこ「・・・・・」



真姫「・・・でもーー」



ひかり「西木野、お前は言ってたな?私には無理だと」



真姫「・・・・・」



ひかり「その時点でお前は矢澤に負けている」


ひかり「何もみんながみんなさっきの矢澤になれと言っているわけではないが」


ひかり「要はどこまで本気なのか、覚悟の問題なんだよ」






穂乃果「・・・・・」


にこ「・・・・・」








穂乃果「よーし!なら私たちもーー」






にこ「出てって」



穂乃果「え・・・?」




にこ「とにかく話は終わりよ!」





にこ「とっとと出てって!!」




バタン!!








穂乃果「あ〜!にこせんぱ〜い!」



ひかり「やれやれ・・・」














希「・・・やっぱり追い出されたみたいやね」



穂乃果「お・・・?」


ひかり「東條か」
















ザーッ




穂乃果「スクールアイドル?」



ひかり「矢澤が?」



希「1年生の頃やったかなぁ?同じ学年の子と結成してたんよ」


希「・・・今はもうやってないんやけどね」



ひかり「やめちまったのか?」







希「・・・にこっち以外の子がね」






希「アイドルとしての目標が高過ぎたんやろね、ついていけないって1人やめ、2人やめて・・・」



ひかり「まぁ仕方ないだろう、高校生の部活動なんて友達を作りに行くためのものだと思っているやつがほとんどだろうからな」



穂乃果「・・・・・」



希「だからあなたたちが羨ましかったんじゃないかな?」


希「歌にダメ出ししたり、ダンスにケチつけたりできるってことは、それだけ興味があって見てるってことやろ?」














ことり「・・・なかなか難しそうだね、にこ先輩」



海未「そうですね・・・」


海未「先輩の理想は高いですから、私たちのパフォーマンスでは納得してくれそうもあるませんし」


海未「説得に耳を貸してくれる感じも無いですしーー」






ひかり「はぁ・・・ったくどいつもこいつも・・・」



海未「・・・?ひかり?」





ひかり「・・・ちょっと用事ができた、お前たちは先に帰ってろ」タタタ




ことり「・・・ひかりさん?」







穂乃果「・・・私はそんなに難しいことだと思わないけどなー?」



海未「穂乃果?」



穂乃果「にこ先輩はアイドルが好きなんでしょ?それでアイドルに憧れててーー」


穂乃果「私たちにもちょっと興味があるんだよね?」



ことり「うん・・・」



穂乃果「それってほんのちょっと何かあれば上手くいきそうな気がするんだけど・・・」



海未「具体性に乏しいですね・・・」



ことり「その"何か"って?」



穂乃果「う〜ん・・・そうだなぁーー」


















ーーアイドル研究部部室ーー



ザーッ



にこ「・・・・・」




ガラガラ




ひかり「よぉ」



にこ「うわっ!?」



ひかり「・・・不用心だな、窓が開けっぱなしだぞ?」



にこ「なんだ・・・あんたね・・・」





にこ「統合の話なら断ったはずでしょ?」



ひかり「わかってるさ、あいつらのことなら私がなんとかする」


ひかり「最悪あの堅物を締め上げてでも部として認めてもらうことにするよ」



にこ「・・・本気?」



ひかり「もちろん冗談だ」



にこ「はぁ・・・希の言ってた"生徒会長の悩みの種"ってあんたのことね?」



ひかり「ほぉ・・・そんな名前で通っていたのか、それは光栄だ」



にこ「・・・・・」














ひかり「・・・そんなことより、私が心配しているのはお前だよ、矢澤」



にこ「・・・何がよ?」



ひかり「昔やっていたそうだな、スクールアイドル」



にこ「・・・希・・・余計なことを・・・!」



ひかり「で、メンバーとの反りが合わず解散したことまでは聞いた」


ひかり「仕方のないことだ、高い理想を持ち夢に向かって進んでいく以上、なんらかの壁にぶつかることはあるものだからな」








ひかり「だが、お前は今のままでいいのか?」



にこ「・・・・・」







ひかり「・・・端から見てみよう、"高い理想を持ち、実現できる知識も力も持ち合わせているが、壁にぶつかって立ち直ることができず、1人膝を抱えているやつ"とーー」


ひかり「"未熟でプロ意識も足りないながらも1つ1つの目標に向かってがむしゃらにでも一歩ずつ進んで行こうとしているやつら"、希望があるのはどちらだと思う?」



にこ「・・・それが今の私とあんたたちって言いたいの?」








ひかり「・・・一度鏡で自分の顔を見てみろ、そしてその時今の自分に聞いてみろ」




ひかり「自分は今充実しているか、自分は今幸せかと」





にこ「・・・・・」




ひかり「・・・何も私たちと一緒に来ることを強要したいわけじゃない」


ひかり「お前の人生はお前だけのものだ、ならそのお前が笑顔でいられる生き方をして欲しいだけだ」








にこ「・・・だったら今、この場であんたの言葉に答えさせてもらうわ」



ひかり「あぁ、言ってみろ」











にこ「余計なお世話よ!」



ひかり「・・・・・」



にこ「人の気持ちも知らずに、何の関係もないあんたに指図される筋合いもないわ!」













ひかり「矢澤・・・それは答えじゃない」



ひかり「"逃げ"だ」



にこ「・・・!」





ひかり「関係ないやつは引っ込んでいろと言いたいんだろうが、それは私の言葉から目を背け、逃げているだけ、答えではない」


ひかり「それに私は指図したつもりはない、自分のための生き方を考えろと言っただけだ」


にこ「お・・・同じことでしょ!?」






ひかり「はぁ・・・どうしてこうも手のかかるやつが多いんだ・・・?」



にこ「何か言った?」ギロッ












ひかり「・・・"常に自分の道を決めるのは、周りの人間や状況ではなく、自分自身の意思であるべき"」



にこ「・・・?」



ひかり「今のお前は自分の意思で選択できてはおらず、状況に絶望して前に進むことが出来なくなっている」


ひかり「お前は私の知っている馬鹿な女と同じだ、絶対にそんな生き方をするべきじゃない」



にこ「馬鹿な女・・・?」



ひかり「夢も望みもあるのなら、今を悲観せず自分のやりたいようにやってみせろ、その先に見出した結果であれば、どんな形だろうと納得できる」


ひかり「決してその馬鹿な女のようにはなるな、まだ間に合う」






にこ「まったく、最近会ったばかりの相手によくもそうまで・・・あんたもお節介なやつね」



ひかり「褒め言葉として受け取っておこう」



にこ「・・・わかったわよ、ちょっとは考えてやるわ」



ひかり「ありがとう」





にこ「・・・で、あんたの言ってた馬鹿な女って?生徒会長のことでも言ってんの?」



ひかり「あいつは違う、あいつも今は迷ってばかりいるが・・・大丈夫、まだ間に合うはずだ」



にこ「へぇ・・・ちょっと意外ね、じゃあ一体誰のこと言ってんのよ?」











ひかり「・・・・・」



にこ「・・・?」













ひかり「・・・くしゅん!!」



にこ「うわっ!?」



ひかり「うぅ・・・さすがに冷えてきたかな・・・」



にこ「ったく・・・雨が降ってるのにそんなとこで突っ立ってるから・・・」



ひかり「まったくだな・・・風邪でも引かないうちに失礼させてもらうよ」


ひかり「・・・最後に矢澤の少し嬉しそうな顔が見られたから、それだけでもここに来た甲斐もあったというものだよ」



にこ「なっ・・・!///そんな顔なんか・・・!///」



ひかり「ふふっ・・・また会おう・・・」スタスタ









にこ「・・・・・」ストン











にこ「・・・考えるって言ったって・・・どうするのよ・・・?」


にこ「・・・私には・・・もう・・・」













にこ「・・・一緒にいてくれる仲間なんて・・・!」ポロポロ















ーー翌日 放課後ーー




ザーッ





ひかり「・・・今日も雨か・・・」



ピピピッ



ひかり「ん?」ピッ


ひかり「私だ、どうかしたのか穂乃果?」














ひかり「・・・なるほどわかった、後で落ち合おう」ピッ












ーー3年生教室ーー




にこ「・・・・・」




ガタッ




にこ「・・・・・」トコトコ






ひかり「よぉ、また会えたな」



にこ「・・・・・」



トコトコ




ひかり「・・・自分がどうしたいか、それだけを考えて答えを出せばいい」


ひかり「自分の気持ちに正直になってみろ」



にこ「・・・・・」トコトコ





ひかり「・・・また会おう」スタスタ









にこ「・・・・・」トコトコ






ーーアイドル研究部部室ーー




にこ「・・・・・」





女子生徒3「帰りどっか寄ってく?」トコトコ


女子生徒4「そうだね!あ!部員のみんなに声かけて一緒に行こうよ!」トコトコ


女子生徒3「いいねー!どこ行くー?」


女子生徒4「あそこのファミレスはーー」







にこ「・・・・・」





ガチャッ




バタン






カチッ





6人「お疲れ様でーす!」



にこ「え・・・?」








にこ「なーー」


穂乃果「お茶です部長!」サッ


にこ「部長!?」



ことり「今年の予算表になります部長!」


にこ「なっ・・・!?」



凛「部長、ここにあったグッズ、邪魔だったんで棚に移動しておきましたー!」トントン




にこ「コラ!勝手にーー」ダンッ!



真姫「さ・・・参考にちょっと貸して、部長のオススメの曲」


花陽「な、なら迷わずこれを!」つ伝伝伝



にこ「あーっ!!だからそれはーー」


穂乃果「ところで次の曲の相談をしたいのですが部長!」


海未「やはり次は、更にアイドルを意識したほうがいいかと思いまして」


ことり「それと、振り付けも何かいいのがあったら」


穂乃果「歌のパート分けもよろしくお願いします!」


にこ「ぁ・・・ぁぁ・・・!」






にこ「ってかあんたたち一体どこから!?鍵ならちゃんとかけてあるのにーー」



ガチャッ



ひかり「・・・また会えたな、矢澤」



にこ「あ・・・あんた・・・!」



ひかり「・・・昨日注意したばかりだろう、窓が開けっぱなし・・・不用心なやつだ」



にこ「・・・!あんた・・・さっきわざと・・・!」



ひかり「・・・何のことだ?」ニヤニヤ



にこ「・・・!」キッ!





にこ「・・・こんなことで押し切れると思ってるの?」



穂乃果「押し切る?」


穂乃果「私はただ、相談しているだけです」









穂乃果「音ノ木坂アイドル研究部所属の、μ'sの7人が歌う、次の曲を!」



にこ「・・・7人・・・?」



ひかり「言っておくが、私ではないぞ?」





ことほのうみ「・・・・・」


まきりんぱな「・・・・・」





穂乃果「にこ先輩!」



にこ「・・・・・」












ひかり『自分の気持ちに正直になってみろ』
















にこ「・・・厳しいわよ?」



ひかり「・・・・・」ニッ!



穂乃果「わかってます!アイドルへの道が厳しいことぐらいーー」


にこ「わかってない!」



にこ「あんたは甘々、あんたも!あんたもーー」


ことほのうみ「・・・!」



にこ「あんたたちも!」


まきりんぱな「・・・!」



にこ「いい?アイドルってのは笑顔を見せる仕事じゃない!」




にこ「"笑顔にさせる仕事"なの!!」



にこ「それをよーく自覚しなさい!」








ひかり「・・・これは頼り甲斐のあるやつが味方になってくれたな」





にこ「さっそく私が特別練習をしてあげる!全員屋上に集まりなさい!」


6人「はいっ!」タタタタタ





ひかり「・・・・・」


にこ「・・・・・」





ひかり「・・・毎日朝と夕方、練習とは別に神田明神に基礎体力作りを行うために集合している」



にこ「・・・?」



ひかり「・・・来てくれるな?」



にこ「ふん!誰に向かってものを言ってるの?私はアイドル研究部の部長よ!」



ひかり「ふっ・・・ありがとう」








ひかり「あぁそうだ」



にこ「何?まだ何かーー」



スッ



ひかり「お前が盗み食いをした穂乃果と園田のポテト代、しめて240円ってとこだな」



にこ「なっ・・・!?あんたねーー」





ひかり「と言いたいとこだが、仲間になってくれたことでチャラにしよう、ポテト代は私からあいつらに返しておく」



にこ「え・・・?あ・・・ありがと・・・」



ひかり「さぁ行こう、あいつらが待っている」










ーー生徒会室ーー





絵里「・・・・・」つアイドル研究部入部届







希(・・・よかった・・・にこっち・・・)




絵里「・・・ッ」




希「えりち」


絵里「・・・?」



希「見てみ」













希「雨、止んでる」









タタタタタ






にこ「・・・・・」ニコッ






♪ エンディングテーマ きっと青春が聞こえる にこsolo ver ♪




♯7 report7 矢澤 にこ 「仲間たちと共に」 fin


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