第1巻 第108話 ヒサビサ(改中)
2017年9月27日(水) スペクトル凡矢理 705号室
15:00
楽 「ふーーう、今日も講義終わったなー。」
千棘 「そうねぇ。にしてもあんた、水曜日は1限と2限だけとか、少な過ぎ無い?
単位だいじょーぶなの?」
楽 「あー、大丈夫だぜ。俺、前期に22単位も取れたし、今の後期だって水曜日は少な目だけど、他の曜日は2単位取れる講義を1日に3つも4つも入れてるから大丈夫だぜ。
お前の方こそいーのかよ?
最近LABに行ってるの、午前中だけじゃねーか。」
千棘 「LABもまだ2学期が始まったばかりだから、1週間は講義が午前中しか無いのよ。」
楽 「そうか、俺も今日の午後からは暇だなー。
バイトも車校も今日はねーし。」
千棘 「そっかぁ………あ!そうだダーリン、じゃあ、こうしない?」
楽 「え?」
PM:16:00 凡矢理市内商店街
楽 「………お前とホントに付き合い出してからもうすぐ半年だけど、考えてみたら夏休みじゃ無い講義ある時期の平日にデートって、初めてだな。」
千棘 「そうねぇ……あんたが大学生に、私が専門学校生になってからもデートは基本的に休日ばっかだったしねー。
でも、これはこれで何だか良くない?」
楽 「は?何でだよ?」
千棘 「だって、平日の講義やバイトが無い日にデートだなんて、まさに大学生の恋愛って感じじゃない!自由でいいわ〜。」
千棘は満面の笑顔で、両手を広げながら言った
楽 「それもそーだな………俺も大学の友達と時々、こうやって平日に遊んだりしてるし………大学生っぽくていいよなー。」
千棘 「あっ!あんた彼女の私を差し置いて、ただのお友達とそんな事してたの〜〜!?」
千棘は少し不機嫌そうな顔になった
楽 「なっ!?しょーがねーだろ!?お前とのデートは高校の時の定期デートの癖で土日にばっか入れてて、今日お前が言い出すまで平日にデートするなんて発想思いつかなかったんだから………」
千棘 「まあ、私も今日まで平日にデートなんて思いつかなかったし………まあいいわ!その代わり今日、私がしっかり大学生っぽいデートを楽しめる様にしっかりエスコートしてよね、ダーリン!」
楽 「へいへい………じゃあまずはどこに行く?」
千棘 「そうねぇまずは………あっ!そうだ………」
こうして、楽と千棘の本当に付き合い出してから始めての平日デートは幕を開けた
第108話 完
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