2019-04-12 03:11:50 更新

2017年10月12日(木) PM:15:30


楽 「あの時のデートを再現するって………

どういう事だよ、千棘?」


千棘 「私、あのデートがなんだかあんたと高校時代に何十回と行った他の「定期デート」に比べて、なんだか強く思い出に残ってるんだ。

そのデートを、あんたと本物の恋人になった今にもう一度やってみたら、何か違う楽しさがあるかもしれないって、思って!」


楽 「な…なるほど。」


楽 (千棘も、あの時のデートをそんな風に考えててくれたんだ。

なんだか嬉しいな………)


千棘 「じゃあ、まずはあんたとケンカして仲直りしてから行ったスポットを辿って行きましょ!

まずは………プリクラよね!」


楽 「おう。」


そして楽と千棘は、プリクラマシーンの前に。


楽 「考えてみたら、本当に付き合い出してから、一度もプリクラを撮って無かったよな。」


千棘 「そうねえ。

まあ私は、あの高2のデートであんたと撮ったこのプリクラを、今でもiPhoneに貼って大事にしてるけどね♪」


スッ


千棘は楽とのプリクラを貼った自分のiPhoneを、嬉しそうに見せた。


楽 「まあとにかく、さっさと撮ろーぜ。」


千棘 「あ!待ってよ楽、折角だから………

本当の恋人になった今しか撮れないプリクラを撮らない?」


楽 「あ?本当の恋人でしか撮れないプリクラ?」


千棘 「うん、それはね………」


と言うわけで………


楽 「………まさか、本当の恋人になった証(あかし)に、キスしてるプリクラを撮るとはな。」


千棘 「いいじゃない別に、

カーテンで隠れてるから、他の人には見えないし。」


楽 「まあ、そうなんだけどな。

ほら、目閉じろよ。」


千棘 「うん。」


スッ


千棘は目を閉じた。


クイッ


楽は千棘の顎をつまんだ。


千棘 「んっ!」


チュッ


パシャッ


楽が千棘にキスしたのと同時に、時間指定してあったプリクラマシーンが、プリクラを撮った。


ウィーン


そして、そのプリクラが機械から撮影されて出て来た。


千棘 「わぁーー!見てよ楽、スッゴくキレイに撮れてる!」


楽 「そうだな………」


フッ


楽は小さく笑いをこぼした。


千棘 「?どうしたの、楽?」


楽 「いや………やっぱり、お前の言う通りキスしたところを撮って良かったなって。」


千棘 「え?」


楽 「いや、高2の時にお前と撮ったプリクラって、

正直、ただの友達同士でも撮れる様なショットばっかだったろ?

本当の恋人になった今だからこそ、

こうしてキスシーンも撮れて、プリクラに出来る。

俺、お前と一緒にいるとやっぱり何してても楽しいし、

それでいて恋心(こいごころ)も感じるんだ。

友情と愛情を同時に感じれる……………

やっぱそういうのって、いいなぁって。」


千棘 「楽………うん!そうだね!」


第1巻 第184話 完




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