第1巻 第211話 コースタ
2017年10月21日(土) AM:10:00
凡矢理ウォーターパーク
ウォータースライダー、出発口前
千棘 「へーー、これがウォータースライダーかぁ!
テレビのCMとかで見た事はあるけど、
水のあるところでやる、ジェットコースターみたいなものね!」
楽 「お前、ホントにこういうの好きだよな。」
千棘 「もちろん!
楽しい事はみんな大好きよ!」
係員B 「それでは、
次のお客さん、滑る準備して下さーい。」
千棘 「それじゃあ、まずはあんたから行ってよ。」
楽 「おう。」
ドサッ
楽は、ウォータースライダーの入り口に腰掛けた。
係員B 「それでは、
よーい………ドン!」
ズッピューン
楽 「うおっ!」
楽は掛け声と共に滑り出した。
ピューー
楽 「へーー、このウォーターパーク全体が滑る度に景色が変わって見えるな。
いい眺めだなーー。」
千棘 「楽ーー、行くわよーー!」
楽 「ん?千棘か?」
楽が上を見上げると、千棘が滑って来て、
自分に迫って来ていた。
千棘 「行くわよーー、楽!」
楽 「わっ!ちょっと待てってお前、
そんなスピード上げたら………。」
千棘 「え?」
ドーン
千棘は、スピードを上げた拍子に、
勢い余って楽にぶつかった。
ムニュッ
楽 「わわっ!」
千棘の股が、楽の頭の上に当たったまま、
2人は滑り続けている。
楽 「ち、千棘ぇ!
早くどいてくれよ!」
千棘 「そんな事言われても、
勢いつき過ぎて、止まんないんだもん!」
楽 「とりあえず、上体起こせよ!」
千棘 「う、うん………。」
ガバッ
千棘は、両脇の手摺(てすり)を掴んで、上半身を起こした。
ムニュッ
楽 「わわっ!」
千棘 「なっ!」
千棘が上半身を起こした為、
今度は楽の背中に千棘の胸が当たった。
千棘 「ちょっと、どうしよう!
まだスピードが緩まないんだけどーー!」
楽 (水着を着てるだけの千棘の胸が俺の背中に当たってる………
昨日、千棘が雨に濡れた時もそうだったけど、
水に濡れてて、柔らかくて気持ちいい………。)
千棘 「ちょっと!
あんたなに顔真っ赤にしてんのよ!
いやらしい事考えてるんでしょ、
このエロもやし!」
楽 「考えてねーよ!」
楽 (ちょっとしか………。)
ドバーン
楽 「うおっ!」
千棘 「わあっ!」
楽と千棘は、ウォータースライダーのゴールに辿り着いて、プールに飛び込んだ。
楽 「いてて………。」
千棘 「あたた………。」
楽 「ん?」
ムニュッ
楽は仰向けに倒れて、千棘は楽の方を向いたので、楽の顔に千棘の胸が当たっていた。
楽 (千棘の胸、やっぱり水に濡れててスッゲー柔らかくて気持ちいい………
それに、胸の谷間も丸見えだ………。)
千棘 「ら、楽!
なにまじまじと見てんのよ!」
楽 「わ、わりぃ!」
ガバッ
楽は千棘から離れた。
千棘 「もう!
人の胸の谷間をまじまじと見て………
この変態もやし!」
楽 「悪かったって!」
千棘 「まあ、あんたになら胸の谷間くらい見られても、別に良いんだけどね………。」
楽 「ん?」
千棘 「なんでも無いわよ!」
第1巻 第211話 完
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