第1巻 第15話 シガケン
2017年5月1日 土曜日 GW1日目
とある道路
ゴォォ
集 「ふぅ〜〜、だいぶ来たねぇ〜」
るり 「ちょっと集君、さっきから横にはみ出てるわよ。まだ免許取りたてなんだからちゃんと安全運転しなさい。」
小野寺 「るりちゃんやっぱり、そういう所厳しいね………」
楽 「なー、集。後どんなもんなんだ?」
集 「あと3時間もしたら滋賀県だね。
そっから琵琶湖の近くの宿に行くから着くのは3時ごろかなぁ?」
鶫 「舞子集、私が運転を変わるか?貴様ではどうにも信用できん。」
千棘 「つぐみも免許もう取ったの?」
鶫 「はいお嬢。18を越してから任務で足に車を要するものをクロード様が多く回す様になり、お嬢が日本に戻りLABに入学する手続きをする内にアメリカで取っておきました。」
楽 (へぇ〜、俺もそろそろ取らなきゃな。)
かれこれ3時間後
集 「到着〜!!」
千棘 「わぁ〜、スッゴイ!!アメリカにもこんなに大きい湖あんまり無いわよ!」
楽 (考えてみたら俺、琵琶湖生で見るのはじめてだな。)
琵琶湖
滋賀県にある日本最大の湖で面接は滋賀県全体の6分の1を占める。
透明度は季節と北湖と南湖で大分違う。
PM:15:00 琵琶湖沿岸たんぽぽ旅館
楽 「ここが俺たちの泊まる旅館かぁ」
集 「そうだぜ楽、この旅館の部屋を3つも4泊分予約取るなんて苦労したんだよ俺は?」
千棘 「え?部屋3つなの?」
宮本 「ええ、この旅館基本2人部屋でね。
3階の301,302,303の3部屋よ。
組み合わせはどうするの?」
楽 「6人を2人ずつで3部屋か。それじゃあな………」
千棘 「私はやっぱり楽と一緒の部屋がいいわよ!恋人だし。」
集 「まあ、そうだよね。それなら俺はるりちゃんと。」
鶫 「では私は小野寺様と、これで決まりですね。」
集 「じゃあ、それぞれの鍵渡すから。夕食の18:00まで自由行動で部屋で荷物降ろしたりしててね〜。」
301号室 一条楽・桐崎千棘
千棘 「じゃあ楽、ここに私のバッグと着替え置いておくからね。」
楽 「おう。」
千棘 「あ、見て!ここの窓からも琵琶湖が見えるよ!キレ〜」
楽と千棘の301号室の窓からは大きく琵琶湖が見えていた
ボートが5,6隻浮かんで、水面に日光が反射して山吹色に輝いていた。
楽 「ああ、集が言ってた。このたんぽぽ旅館の部屋は何階のも琵琶湖が見えるって。
階毎に見える角度が違うらしいが、3階が一番眺めが良いらしいんだ。」
千棘 「舞子君、気の利いた事してくれるじゃない!楽と本当に付き合い出して最初のGWをこんな部屋で過ごせるなんて、サイコー!」
楽 「ああ、俺もだよ。」
302号室 舞子集・宮本るり
集 「ふぅ〜、やっぱり最高の眺めだねぇるりちゃん!」
宮本 「そうね。バイト代をはたいた甲斐があったわ。」
集 「俺は家庭教師、るりちゃんは英会話塾で頑張ったもんね〜」
るり 「ところで集君」
集 「ん?なんだい?」
るり 「何であなたはそんなに高性能なデジカメまでわざわざ買って持ってきたの?」
集 「え?それはもちろん久々に桐崎さんと誠士朗ちゃんが日本に帰国して初めての皆んなでの旅行の大切な思い出をちゃんと収めるために………」
るり 「本当にそれだけかしら?」
集 「え?どういう意味?」
るり 「あなたの事だから大方、滋賀県まで来たら関西の京都小町が観れるから納めておきたいとか、考えてるんじゃないの?」
ドキッ
図星だったのか、集は一瞬震えた
集 「まさかぁ〜。昔ならいざ知らず、今の俺はるりちゃんの彼氏だよ?
そんな事する訳ないじゃん!
あ、じゃあちょっとトイレに行って来ま〜す!」
タタッ
そういうと集は部屋を素早く出た
るり 「ちょっと待ちなさい集君、集君、………集!」
303号室 小野寺小咲・鶫誠士朗
鶫 「綺麗な眺めですね、小野寺様。」
小野寺 「そうだねー。滋賀県までこれて本当にるりちゃんと舞子君に感謝しなきゃ。」
鶫 「バイト代を宮本様と舞子集が出しましたからね。
小野寺様は何かアルバイトをしていらっしゃらないのですか?」
小野寺 「え?私?私はあるケーキ屋さんでパティシエになる為の練習も兼ねてしてるけど………」
鶫 「そうなんですか。私はビーハイブのヒットマンの給料があるので普通のアルバイトはした事はありませんが………社会に出た時の予習も兼ねているのでそれはとても大事な事です。」
小野寺 「そんな大層なものじゃないよ………、それにしてもこの高校時代のメンバーで遊びに行くなんて久々だよね。」
鶫 「そうですね。私とお嬢が帰国したので、橘万里花以外全員揃いましたからね。」
小野寺 「そうね、万里花ちゃんが治療を始めたのが去年の2月だったから、あと9ヶ月だよねぇ。」
鶫 「あんな者でも、いないとやはり寂しいですからね。
冬を待ちましょう。」
小野寺 「アハハ……そうね。」
? 「なるほど、誠士朗お前表の世界にも良い友人たちがいるじゃあないか。」
鶫 「ああ、そうだろう。まあ、私の星獣のお前にはお嬢だけではなく小野寺様や宮本様への気持ちを伝わるはず………」
鶫 「え?」
小野寺 「え?」
メガオン 「悪い誠士朗、星匣の中が退屈すぎて出てきちまった。」
鶫 「なっ!バカ、メガオン貴様小野寺様の前で………」
メガオン 「いや、隠す必要はないみたいだぜ。この娘、「素養」がある。
その証拠に私の姿が見えているぞ。」
鶫 「なっ!?」
小野寺 「……………………」
小咲は目を疑った。目の前に黄色い光を見に纏った体が機械でできた狼の様な生き物がいて人間の言葉を話している。
第15話 完
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