第1巻 第117話 カイイヌ
学生A 「アレ?体調が悪かったのが、急に収まって来たぞ?」
学生B 「ん?何で俺って、さっきまであんな憂鬱な気分になってたんだ?」
冬吾が木星ミミズを倒して、身体や精神が不安定になっていた食堂内の凡矢理大の学生達は、元に戻りつつあった
楽 「良かったぁ………皆んな元に戻ってく。」
冬吾 「木星ミミズがいなくなって、「快楽」の感情を奪われるのが収まったからな。」
楽 「ところで冬吾、どういう事なんだ?
お前も星神って事は………
俺らみたいなヤクザやギャングの人間だったのか?
でも、だとしたら何で今までお前から星の光を感じなかったんだ?
俺と始めて出会った時から既に星神だったのか?」
冬吾 「ああ、それはな………」
? 「まさかこんなに簡単にあの子達がやられちゃうとはねぇ。」
楽・冬吾 「!?」
楽と冬吾が会話してる中、冬吾と同じく、
楽が以前に聞いた事のある女性の声がした。
ジュウウッ
楽 「!何だ?また緑色の光が!」
倒した筈の木星ミミズの星の光のエネルギーが再び現れ、食堂の上の階に集まって行った
? 「でも、この子達をここで完全に星化はさせないよ。」
シュウウンッ
上の階に集まって行った木星の星の光は、
上の階に現れた人影の持っていた星札に吸い込まれて行った。
レイナ 「木星ワーム30匹、回収完了♪」
楽 「あ、お前は!」
上の階にいたのはレイナだった。
楽 「この前のオバさん!」
冬吾 「前に楽と戦ったパピヨンコクーンのオバさんじゃねーか。」
レイナ 「誰がオバさんよ!
全く、相変わらず失礼な坊やねぇ………」
楽 「あの星獣は、お前の仕業だったのか?」
レイナ 「まあ、そんなトコよ。
今日はあの双神家の子もいないから、アンタを倒せると思ったんだけどねぇ………
とんだ邪魔が入ったわ。
まあ、木星ワーム達は「飼の札(カイノフダ)」に封印し直せたから、今日はこれで引き上げてあげるわ。」
スッ カシャンッ
レイナは星匣に星札を刺した
「獣の札(ケモノノフダ)」
ブォンッ
ピサロ 「あっりゃー!?
ワームちゃん達は負けちゃったんだーー?」
レイナの左上に、木星ワームと同じく緑色の木星の光を纏ったレイナの契約星獣、
木星モルフォンのピサロが現れた
レイナ 「あのメガネの坊やの加勢が予想外だったからねぇ。
退散するわよ、ピサロ!」
タッ
レイナはピサロの上に飛び乗った
レイナ 「じゃーねー!坊や達!」
ヒュンッ
レイナとピサロはそのまま食堂の出口から外に飛んで行った
楽 「あっ、待て!」
冬吾 「ほっとけよ楽」
楽 「だ…だけどよぉ………」
冬吾 「向こうから退いてくれるんだ。
それに、俺はもう終の札(ツイノフダ)を使っちまったし、あの女も木星属性なんだろ?
お前と相性の悪い。」
楽 「……分かったよ………」
冬吾 「それと、俺が何者なのか、
詳しく説明してやるよ。
蛍が戻って来る前にな。」
そうして楽達は、蛍が戻って来る前に食堂を出て、外の噴水の近くに場所を変えた
第117話 完
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