第一部五話
何かと極道時代より楽しい暮らしを過ごしている提督
だがソレも束の間…………
パールハーバーでの闇を見たり
かつての来縁会本家の若頭が鎮守府に現れたり
ハチャメチャな事が起こる
そして大本営から緊急会議の招集……………
戦争の行方はどうなるのか……
やっぱりSSって楽しいですわ(自己満だけど)
最近友人にこのSSを見られ、黒歴史がまた一つ生まれました(絶望)
ですがしぶとく続きますので……安定の亀投稿ですが良かったら全話見ていってください
提督「よし、戦車道見に行くか!チケットが勿体無いし」
という訳で
ガラガラガラガラガラガラガラガラガラ…
ドォォォォンッ!!
おぉぉぉッ!
すげぇなァ!
迫力あるぅ!
ピューーーーーーンッ!
おお!俺達の頭上スレスレを戦車の徹甲弾が通って行った!
スリル満点だァ!
イヤッフゥゥゥゥゥゥッ!
提督「ひぇ~…怖い怖い…」
飛龍「でも戦艦とか重巡の砲よりかは優しいよね」
響「確かに、約1トンの砲弾よりかは…」
夕立「それでも迫力が有るっぽい!」
吹雪「今回は陸の人と仲が良くてよかったね…軍じゃないけど」
提督(あぁそうか…帝国海軍と帝国陸軍って異常なまでに仲が悪かったからなぁ……)
提督「………全然関係ないけど夕立、大洗の敵さんの解説を頼む」
夕立「今回の敵さんはサンダース大学付属高校っぽい!とにかく資金が凄いっぽい!戦車も戦車道の生徒の数も全国一位っぽい!」ムフゥ
提督(夕立夜戦並みに興奮してんな〜…)
時雨「サンダース学園の学園艦には甲板三段をぶち抜いた巨大プールも有るみたいだね」パンフレットみたいなの
提督「へぇー…羨ましいなぁそんな資金」(来縁連合とサンダースの資金ってどっちが多いんだろ)
『GOGOGO!とにかく正面突破よ!でも無理はしない事!Follow Me!』
『皆さん!出来るだけジグザグに動きながら敵戦車隊を包囲してください!名付けてグルグル作戦です!』
提督「成程…物量&勢いVS機動力&戦術……みたいな感じか」
夕立「物量と勢いって聞いたら米軍の戦術しか思い出さないっぽい…あぁもう怨めしいっぽい!」
提督「抑えて抑えて……」
提督「ん……?米軍……怨め…しい……?」
提督「……………………」
時雨「?どうしたんだい?提督」
提督「………イヤ、気にしないでくれ、続きを見よう」
時雨「え?うん…」
夕立「少数精鋭が勝つに決まってるっぽい!」
提督「イヤイヤ…戦では量が物を言うから……」
ドガァァァァァァァァンッ!
「フラグ車大破確認!大洗女子学園の勝利!!」
ウォォォォォォォォォッ!
提督「あらやだ物量に勝っちゃった」
夕立「だから言ったっぽい!当てたから提督さん撫でて撫でて〜!」
提督「よ〜しよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよし!よくやったぞ夕立!」
響「当然のごとくJO○Oを入れるよね」
提督「さて、じゃあそろそろ行くぞ!学園艦護衛!」
飛龍「あれ?なんか高速艇に機関砲が………」
提督「ちょっとイイ商人が居てね、テロとかもあったし丁度いいかなと」
ガラガラガラガラガラガラガラガラガラ……
提督「お、戦車だ」
ガラガラガラガラガラ………ピタッ
提督「………ん?」
吹雪「止まった…?」
ガチャンッガチャンッガチャンッガチャンッガチャンッ
『全員!海軍の方に向かって敬礼!』
バッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッ
飛龍「お〜……キレイな敬礼……」
提督「…応えよう、答礼!」
バッバッバッバッバッバッバッ
雑だけど幸せな陸海親善会って形で終了
所変わって日本海………にて
国籍不明の輸送船が南東の方向に航行中…………
~輸送船内~
ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ……
輸送船員「よし、カートごとそん中に入れちまってください」
黒服「了解しました」
デカい箱「……………」
輸送船員「しかし……おったまげたなぁ…まさかウチの船に"敵さん"を載せることになっちまうとはねェ…………」
黒服「付き合わせてしまってスイマセンね、どうしても対爆の船が必要だったんですよ……アノお得意さんの機嫌を損ねるのは…我々にとって最もあってはならない事ですのでね………」
輸送船員2「良いの良いの、金さえくれりゃ何でもな………まァ船長が何か嘆いてたけど」
~甲板~
輸送船長「………運命…なのかな……」
『部下が下の階でスタンバってるさ』
輸送船長「ヤクザを辞めても…またヨゴレ仕事をする事になっちまうとはな……足を洗った筈なのに…もう悪い事はしねぇ筈だったのに……これじゃあよ……」
『羨ましいなぁwwオイw』
『金使い過ぎて野垂れ死ぬなよ!』
輸送船長(同期)「一緒に足洗ったアイツに……顔向け出来ねぇじゃねぇか………」
同期「コイツも泣いてるだろうなぁ……マトモな奴が自分の船長じゃなくてよ……スマンな、こんな奴がオマエの船長で…………」
同期「……………やっちまうか」
~耐爆防火室~
箱「………………」
同期「おい、聞こえるか?」
箱「………ナンカ……用……?」
同期「流石に敵さんとはいえこんまま放置はダメだからな……人間扱いするなと言われたが、ルールは破る為にあるってじっちゃんに教わったからな…なんかして欲しい事ってあるか?」
箱「…………本……当…カ…?」
同期「おい、声が掠れてるぞ…大丈夫か?」
箱「……食ベ物ヲ……」
同期「分かった、食いもんだな?食糧庫食糧庫………何を食いたい?」
箱「…………出来レバ……魚……生デ……」
同期「おっけ〜あるある……ホイ、コレ……」
箱「!」シュバッ!
箱「」モグモグムシャムシャ
同期「なぁアンタ、名前って聞いてもいいか?」
箱「……」ゴクンッ
レ級「…レ級航空戦艦」
同期「レ級…ね」
同期「レ級、ちょっと風呂入ってこい」
レ級「何デ?」
同期「だって…めっちゃ汚れてるじゃん…お前姿は女なんだから、ちょっとでも綺麗になってこいって…アッチだから」
レ級「…風呂ノ入リ方……良ク分カラン」
同期「………はぁ………」
───船内風呂───
同期「動くなよ〜?」ワシャワシャワシャ
レ級「ア〜……何カ良イワ〜コレ……」
同期「風呂ってのは気持ちいいだろ?」
レ級「ア〜………」
同期「前は自分で洗えよ〜」
レ級「ヘイヘイ……」
レ級「オ〜……温カイ……」
同期「ヨシヨシ……」
レ級「コンナニ優シクサレタノハ……初メテダ」
同期「そ、そうなのか……」
レ級「人間ハアンマリ好キジャナイガ……オ前ハ好キダ」
同期「ハッハッハ…戦争してる勢力の奴に言われるだなんて……こりゃ戦後で誇れるな」
そんなコソコソ暮らしをして数日………
同期「………レ級…逃げろ」
レ級「……急ニドウシタ……」
同期「この日本海は波が荒い……例え軍が来たとしても見つかりっこねェ……」
同期「このままずっとこの船で暮らしてたら……お前、どっかの金持ちのオモチャになっちまうぞ……」
レ級「ん~…ソりャ困ルなァ」
レ級「でモサぁ……?私一人ジャちょっと怖イカなァ……せめて私ト夜ヲ共ニシた奴と一緒に行きたいなぁ?」
同期「……ありゃお前が……」
レ級「ここまでさせたお前が悪い」
同期「そんな殺生な」
レ級「私を『愛してる』って言ってくれた人は誰かなぁ〜?」
同期「………良いよ、俺も行く」
レ級「やった!船長大好き!」
同期「じゃあ、行くか!」
ドッボーンッ!
同期「レ級ー!生きてっかー!?」
<だいじょぶだいじょぶ〜!
同期「頑丈だなぁ…深海棲艦は……」
同期「速く内火艇出して俺も行かなきゃ……」
「アンタよォ…やってくれたな…」
同期「ッ!」バッ!
船員「あ〜?船長サンよ〜……」
同期「ハハハ、怖え〜目してんね…」
船員2「上手く行きゃあ億レベルの金が手に入ったのに……この野郎ッ!速く連れ戻して来いッ!」
同期「やなこった、俺はこれ以上罪を重ねたくは無いんだよ」
船員「コノヤロ…ぶっ殺すッ!…」ジャキッ!
同期「ッ!」
同期(こんな所でチャカかよ…ッ!)
船員「死ねぇッ!」バァンッ!
同期「くっ」バシュッ!
船員2「ハッ……ド真ん中だぜ…」
同期「う…ぐっ……」フラフラ……
ズルッ
ヒュ〜…………
バッシャァァァァンッ!!
レ級「せ、船……長………」
同期「あぁ……レ級……顔が……霞んで……」
レ級「………船長……直ぐに……楽になるからな……」
同期「レ級……何……を………?」
レ級「」ガブッ!
レ級は、自分自身の指に噛み付き、人間と変わらない赤黒い血液らしい液体を出血させた
ポタ……ポタ……
レ級「傷口に……"コレ"を……」
ポタ…ポタポタ……
同期「……血……を……?」
レ級「これでお前は…深海棲艦になった…コレでニュウキョさえすれば死なない…」ゴポッ……
レ級は、風穴の開いた虫の息のニンゲンを、慎重に……傷付けないように……
それでいて速く…深い深い海の底へと…優しく引きずり込んで行った
そして…同期がまだ"人間だった"時、最後に思い浮かんだ言葉は……
「"水中なのに……息苦しく…無い"……」
であった…………………
提督「…………は?……はい、はい………はぁ……はい……それじゃ」ガチャッ
瑞鳳「………どうしたの?」
提督「なんかパールハーバーの所有権がアメリカに回っちまったらしくて、そこに居た艦娘が全員横須賀に着任するんだとさ……」
隼鷹「でもウチじゃなくて良かったわ〜、酒を独り占め出来なくなる……」グビグビ
提督「は?」
隼鷹「へ?」
隼鷹「…………あっ」
隼鷹「そうだそうだ此処が横須賀だったわアハハハハ……」
提督「オイコラ酔っ払い」
そしてなんやかんやで艦娘着任
ブゥゥゥゥゥンッ
提督(やっぱ乗り物は陸上なんだな……んで防弾の奴)
提督「横須賀の提督だ!皆宜しく!」
翔鶴「よ、宜しくお願い致します…」
瑞鶴「じゃ、じゃあね提督さん、また後で……」イソイソ
提督「え?あ、あぁ………」
睦月「き、如月ちゃんに!」
卯月「手を出してないぴょん!?」
提督「へ?手を出すって……何もしてないけど……」
睦月「汗をかかないにゃしい!」ダッ
卯月「信じるぴょん!」ダッ
提督「え……え〜?」
提督「俺そんなコワイ?」
川内「怒ったらね」
青葉「でも全員に嫌われるのは異常ですね〜……パールハーバーで何かあったとか……?」
提督「え〜……ブラックだったとか?」
青葉「有り得ますねぇ……」
提督「……青葉、ちょっと情報収集頼む」
青葉「報酬は?」
提督「甘味券一ヶ月分」
青葉「ハイ!青葉にお任せ!」シュバッ!
川内「速」
提督「夜戦が出来ると聞いたお前程じゃないと思うがな」
提督は新たに来たパールハーバー組に結構警戒されてた
龍田「近づいたら三枚おろしにしますよ〜?」
提督「えぇ……?」
翔鶴「お願いします!妹だけは…妹だけは!」
提督「やめてなんか勘違いされるから」
こんなんとか
球磨「妹に何かしてたらドラム缶に詰めて島流しクマ」
提督「やってないって……」
こんなんとか
電「あの…えっと……」
雷「…行きましょ、電」グイッ
提督「…………………」
こんなん
青葉「とっておきの情報が入りましたよ!」
提督「詳しく」
青葉「……なんか萎れてません?」
提督「気にすんな、それより早く」
青葉「どうやらパールハーバーで上官による酷いセクハラがあったとか……」
青葉「ウチには居ないですけど従業員もソレに乗って、お風呂や女子トイレに盗撮用のカメラを仕掛けてたらしいんですよね………けれども上官がグルだったので大本営とか憲兵科に情報が伝わる事は無く、その上官一同はお咎め無しって訳ですね」
提督「成程……艦娘には心を開いているのに俺には開かないのは何でだろうなぁって思ってたけど……そうゆう事か……」
青葉「酷いものですねぇ…何せ男は誰も信用出来ないって感じですしねぇ…どうします?」
提督「どうって…あっちから歩み寄って来るのを待つしかないだろ、こうゆう場合は」
青葉「まぁそうですねぇ……こればっかりは時間が解決してくれるのを待つしか…」
提督「……お前って"偶に"まともな事言うよな」
青葉「酷い!?」
提督「…よし、ちょっと出掛けるわ」
青葉「へ?一体何を…」
提督「ちょっち☆制☆裁☆を…」
青葉「お供しますよ!証拠も手に入れてますし」
提督「何時の間に……」
青葉「司令官が直接ヤりに行くのなんてもう想像出来ますよ」
提督「いや〜それ程でも」
青葉「褒めてないです」(笑顔)
提督「爽やかな笑顔でサラッと言わないで……」
───防衛省 憲兵科───
提督「コレが証拠です」ピラッ
憲兵隊長「ふむ……成程……分かった、早速検挙しに行くよ」
提督「ありがとうございます」
憲兵隊長「イヤ、お礼を言いたいのはコッチだよ、証拠を出してくれたからやっとヤツを検挙出来る」
青葉「やっと?」
憲兵隊長「あぁ、奴は計算高いヤツでね、前からウチがマークしてたんだが中々尻尾を出さないもんで検挙に踏み出せなかったんだ…だがコレで行ける、ありがとう」
提督「礼なら青葉に言ってやってください、この証拠は青葉が持ってきてくれたんですよ」
憲兵隊長「そうかそうか…ありがとうな、青葉さん」
青葉「えへへ…」
そして
憲兵「午後六時11分!艦娘わいせつ行為の容疑で逮捕する!」
真珠湾提督「くそ……なんでこんな…!後もうちょいで将官になれたのにッ!」
憲兵「さっさと乗れ!貴様を教育しなおしてやる!」
提督「よし、あくまで"私怨"の"憂さ晴らし"完了」
青葉「そうですね、『あくまで』私怨の憂さ晴らしですね」
そして数週間という時が経ち…
パールハーバー組は提督の警戒心を完全に解いたのだった………
提督「……急展開だな…まさかアンタがウチにお出ましとは……」
「……一応目上の者なんだがな…敬意を表さんか…?」
提督「上下関係が有ったのは昔の話だ…今アンタは軍にとって…つまり俺にとっては単なる"厄介者"だ」
「……まぁ待て…今日は良い話を持ってきたんだ…お前にとって損は無い話だ」
提督「………………………」
「なぁ…ヤクザに戻らんか」
提督「……………」
「ウチに戻ったら最高幹部にしてやろう、そうしたらお前は若頭にエスカレーター昇格確定だ……」
提督「………………はぁ…」
「………どうだ?」
提督「残念ながら…俺はもうソッチには戻れん…」
「…何故だ?今戻れば確実に良い暮らしが………」
提督「飽きた」
「え」
提督「その良い暮らしとか金に飽きたんだ……」
「……ただそれだけの理由で……」
提督「理由ならまだ在る」
「…………お前…」
提督「カシラァ……俺にはもう…新しいシマが出来とるんだ…仲間も沢山いる」
若頭「…この鎮守府の事か」
提督「そうよ、俺はもう足を洗った、残念だがソッチには戻らん…裏社会とは決別したんだ」
若頭「……分かった、お邪魔虫だったようだな…三代目に説得しとくよ」ヨッコイショ
提督「別にただ単に遊びに来るだけなら…歓迎するがね」
若頭「……そういや…」
若頭「お前と一緒に組を抜けた奴…行方不明らしいぞ」
提督「……何?」
若頭「足洗った後輸送船の船長になったらしいんだが…どうも厄介事に巻き込まれちまったらしい」
提督「……そうか」
若頭「じゃあな」ガチャッ…バタンッ…
提督「………アイツが行方不明…か…」
提督「は?大規模作戦…?」
『そうだ、敵の全軍が集結している本拠地を発見した』
提督「何処なんですか?ソレは」
『ミッドウェーだ』
提督「ミッドウェー…」
『その為に明日のヒトヨンマルマルに大本営で緊急司令会議を行う』
提督「えぇ、分かりました…」
『…この戦闘で深海棲艦戦争が終わるかもしれん…』
提督「え?」
『とにかく明日だ!必ず出席するように!』
提督「分かりました、では…」
ガチャップープー……
提督「………この長く続いた戦争が終わるのか………
提督「………よし、皆に伝えなきゃな」
因みに終戦してもまだまだ続きます
批評お待ちしております
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