2020-05-30 11:39:09 更新

概要

口調がおかしい提督と、艦娘達の普段の日常を綴ったお話。ドタバタコメディ時々シリアルでお送りします!
……シリアルの成分ってどんなのだろ?


前書き

初めて書くもんだから読みづらかったりするだろうけれど、某青狸みたいな生暖かい目で見守っててくだせー!(∀`*ゞ)テヘッ

そーそー、キャラ崩壊等に注意!そー言ったのがお嫌いな人はバックしてよね!


或る鎮守府での日常──


提督「にゃはー、川内〜仕事疲れたー」


川内「いや、まだ課業が始まって1時間もたってないよ!?早すぎないっ!?」


提督「そんな事言われてもなー、疲れたもんは疲れたもん。毎日毎日書類整理ってかーなーりーキツイんよ?」


川内「毎日やってればそうかも……ってそんな訳あるかー!提督はサボってばかりじゃん!」


提督「んー……、儂ゃそんなこと知らんわ」


川内「ねぇ、今ちょっと考えたよね?思い当たる節しかないよね?」


提督「さぁて、逃げよかー」


川内「させるかー!島風!」


島風「川内、呼んだ?」ドアガチャ


川内「提督と追いかけっこしてきて!捕まえたら提督が間宮券10枚くれるって!」


島風「分かった!本気で走るね!」


提督「ちょっ!?待ちい!なんでうちが出さなあかんのよ!?」


川内「サボるからに決まってるでしょ!」


提督「なら……、北上ー!」


北上「呼んだー?」シュタ


提督「なんで天井から降りてきたのかは置いといて、島風を頼んだ!」


北上「報酬がないと私は動かないよー?」


提督「おまんまでたかるんか!?ええい!1日デート券でどうだ!?」


川内「はぁっ!?」


島風「おうっ!?」


北上「よろしい、島風とついでに川内も抑えといてあげるね〜」


提督「え、マジで?」(まさか1日デートとかいう俺にめっちゃ役得な条件で釣れるとは……)


北上「てーとく?早く逃げなくていいのー?」


提督「うおっ!?せやった!ありがとな北上!愛してるー!」


北上「そういうの、みんなの前で言うかなぁ……///」


島風「デートなんてずるいっ!私もしたいっ!」(凄く隙だらけ、今なら抜けるっ!)


川内「私だってデートしたいっ!」(ふふん、隙ありっ!)


北上「行かせないよ?私のデート券がかかってるからね〜。あと、2人とも本音と建前が逆だよ」ゴゴゴゴゴゴォ


川内・島風(……っ!殺気!?)


北上「提督を捕まえたければ私の屍を越えていくことだね……!」


川内「島風、ここは協力して突破しよう」


島風「分かった、絶対に阻止しないとね!」


北上「やれるもんならやってみなよ!」




一方その頃、提督は──


提督「ふぅ、撒いたか。流石は北上と言ったところだな」


大井「あら、提督。また執務をサボってるの?」


提督「やあ、大井。その通りだ」ドヤァ


大井「威張って言えることじゃないわよ……」


提督「北上が身体を張って追跡者を留めてくれてるからね、こうやって大手を振ってサボれるわけだ」


大井「珍しいわね、北上さんが提督の手助けをするなんて。一体何を餌に吊ったのよ」


提督「ん?俺と1日デート券で何か釣れた」


大井「……は?もう一度言ってくれない?」


提督「だーかーらー、俺と1日デート券で釣れたって言ってんの」


大井「なっ……えっ……?」


大井(そんなっ……!北上さんに先を越された……!?私だって行きたかったのに……!

……………いいえ、まだチャンスはあるわ、ここで私も頼めば……)


提督「大井、どうしたん?急に黙り込んで」


大井「い、いいえ!なんでもないわ!///」


提督「ホンマに?顔、なんや赤いけど」


大井「何でもないって言ってるでしょ!さっさとどっかに行きなさい!」


提督「???分かったわ、ほな、またなー」


大井「ふんっ」


大井(ああああああああぁぁぁ!また!またやっちゃった!どうしていつもこうなるのよ!私の馬鹿ああああ!)



廊下では──


提督「大井、隠すの下手やなあ……まあ、本人が言い出すまでは何も言っちゃらんけど!」テクテク


提督「暇やわあ、瑞鶴んとこ行こか」



──瑞鶴の部屋──


提督「瑞鶴ー、居るー?」コンコン


瑞鶴「あれ?提督さんじゃん、どうしたの?」ガチャッ


提督「暇やから遊びに来たわ」


瑞鶴「提督さん、執務は?」ジトー


提督「付き合い長いあんたやったら分かるやろ」


瑞鶴「あー、サボったんだ。まあ、提督さんだから仕方ないか」


提督「そーそー、イマイチやる気にならんのよなー」


瑞鶴「って、なるわけないでしょ!ちゃんと執務やってきなよ!」


提督「ちぇー、瑞鶴もそう言うん?」


瑞鶴「当たり前でしょ!」


提督「瑞鶴ん部屋で休んだらやってくるわー」


瑞鶴「私の部屋?なんで?提督さん、自分の部屋あるじゃない」


提督「何でって、ここ落ち着くんやもん。瑞鶴おるし」


瑞鶴「ふぇっ!?わ、私が居ると落ち着くってどういう意味よ!?」


提督「え?お前と居ると心が安らぐって意味やけど?」


瑞鶴「ふ、ふーん、そ、そうなんだー。え、ええとそんなに言うなら、す、少しだけや、休んでいけば?///」


提督「ありがとねー、お礼はまた今度するわー」


瑞鶴「い、良いわよそれくらい……///」


提督「じゃあ失礼&お休みなさーい」


提督(瑞鶴って、チョロインなんよなー。そこがまた可愛いんやけどw っと、寝よ……)



──2時間後


提督「ふわぁ……よう寝たわあ……んお?」


提督(何でか瑞鶴に膝枕されとんやけど、ってか瑞鶴寝とるやん。足、絶対にキツかったやろーに……)


提督「ほな、お返しといきましょか」



──1時間後


瑞鶴「ん……寝ちゃってたかな……んぅ?」


提督「おはよ、瑞鶴」


瑞鶴「提督さん……?……………ええっ!?///」


提督「どうしたん?そんな慌てて」


瑞鶴「え、だって、ええっ!?なんで提督さんが私を膝枕してるの!?」


提督「何でって、うちが寝とった時膝枕してくれたやろ、それのお返しや。………あー、硬くて寝辛かった?それやったらごめんなあ」


瑞鶴「そんな事ない!……ただびっくりしただけ、それだけだから!」


提督「ホンマに?」


瑞鶴「ホントよ!む、むしろ寝心地が良かったっていうか……///」


提督「ふふ、顔赤ぁなって。ホント、瑞鶴は可愛いなあ」


瑞鶴「うぅ……///」プイッ


提督「ほらほら、恥ずいからって顔を隠すんじゃないよ。その可愛い顔を見せてよ」


瑞鶴「……は、恥ずかしいから、駄目」


提督「あぁ、可愛らしいなあ。ホンマ」ダキヨセ


瑞鶴「ひゃっ!?て、提督さん!?」


提督「あーもう!ホント可愛い!生きる糧!」


瑞鶴「え、え?///」


提督「あーほんまっ!恋人にするなら川内と不知火だし!子供にするなら朝潮と夕立だし!妻にするなら北上と大井やけど!」


瑞鶴「……、はぁ?」ピキィ


提督「ずっと一緒に居りたいんは、やっぱ瑞鶴やな」ニコッ


瑞鶴「な……///もう……///」


提督「かははっ、照れてら」


瑞鶴「提督さんのバカ……///」


提督「はぁ、もうちょっとイチャつきたいんやけどなあ」


瑞鶴「どうしたの?」


提督「ドアのところで聞いてる子達もそろそろシビレを切らしそうやから構ってあげちゃろうかね」


瑞鶴「え?」


提督「盗み聞きしとるんは分かっとるんよ、はよ入ってきぃ」


ドアガチャッ


北上「やほー、何時から気づいてたの?」


大井「わ、私は別に盗み聞きなんて……///」


川内「提督とイチャつくなんて瑞鶴ずるい!」(ぬ、盗み聞きなんてしてないよ!)


島風「私も盗み聞きなんてしてないよ。あと、川内は本音と建前が逆だって。はぁ……」ズーン


扶桑「ふふ……皆さんが羨ましいとか、思ってませんから……」ズーン


陸奥「別に、寂しくなんてないから……」ズーン


熊野「全然、羨ましくなんて有りませんわ……」ズーン


大鳳「………………ふふっ」ズーン


提督「意外に居たし何人か落ち込みすぎでしょ」


瑞鶴「な……///」パクパク


提督「はぁ……しょうがない。おーいみんな聞け!」


全員「?」


提督「ここにカードが10枚ある、これを隠してくるから見つけてこい。カード1枚につき1週間俺を独占可能だ」


全員「!!!」


提督「カードは1人1枚までだ、それにこの話を聞いてなかった他の艦娘にもこのゲームは通達する」


提督「時間は……今1200か。そんならお昼ご飯を食べたあと、1300に開始する!……狡すんじゃねえぞ?」


全員「はい!」


提督「それじゃ、俺は隠してくるから。また後でなー」


──提督、放送室に移動中


提督『マイクチェック、ワンツー……良し!……霧島だと思った?残念!提督でした!という訳でみなさんにゃ今日の1300からゲームをしてもらいまーす』


提督『え?何のゲームをするかって?簡単簡単、皆さんにはカードを探してもらいます。遊○王サイズのカードだよー』


提督『そのカードには提督1週間独占権って書いてあるから、とてもわかりやすいと思うよ!』


提督『20枚しかないので頑張って探してください。10枚にしようかなって思ったけどちょっと少ないかなって思って倍にしてあげたんだから感謝してよねっ!』


提督『あ、制限時間は課業が終わるまで。つまり1700までです、皆さん頑張ってくださいね。これにて放送を終わります』



──食堂──


長門「聞いたか?今の放送」


加賀「ええ、さすがに気分が高揚します」


不知火「此処には120人の艦娘が所属しています。その中から20人……倍率はかなり高いです」


長門「ふむ……、なあ提案があるんだが」


不知火「手を組む、というのでしたらお断りします」


長門「早いな…、理由を聞こうか」


不知火「手を組むこと自体は確かに良い作戦です、ですがその人が約束を反故にしないとも限りません」


長門「おいおい、私はそんなことしないぞ?」


不知火「たとえ長門さんがしなくとも、長門さんから情報が露呈する可能性は高いです。長門さんは隠し事が苦手ですから」


長門「………………、否定できないな」


加賀「あら、その条件なら私とは組めるわね。私も約束を反故にすることはないし口は固いほうよ?」


不知火「む、確かにそうですが」


加賀「それに艦載機を使って貴女より情報は集められるもの、これ以上に良い物件があるかしら?」


不知火「…………。はぁ、なんで私と組みたいのですか」


加賀「貴女、提督ととても仲が良いそうね。やることをやってるくらい仲がいいのだから皆が知らない隠し場所の2つや3つ、知ってるでしょう」


不知火「……どこでそれを」


長門「偶々、司令室を通りかかった時にその、聞こえてな?///」


不知火「それで喋った、と」ジトー


長門「ああ、加賀にどうしたのって聞かれてな、つい……」アセアセ


不知火「つい、で話す内容ではないと思うのですが……、まあ良いでしょう。青葉さんの新聞に乗ってないということはつまりはそういうことなのですね」


加賀「理解が早くて助かるわ。それで、どうするの?」


不知火「弱みを握られてるのは私の方です、組むしかないでしょう」


長門「そうか!ありがとう!」


不知火「隠し場所については凡そ検討が着いてます、私たちの分は確保できるでしょう」


加賀「流石ね、では私達が1番に提督を独占しましょうか」


長門「うむ!」



──別の机では


伊19「今の放送、聞いたのね?」


伊8「ええ、聞きました」


伊58「聞いたのでち」


伊401「聞いたよ!」


伊19「私から提案があるの」


伊58「ちゃんと私達が得するでちか?」


伊19「勿論なのね!」


伊401「勿体ぶらないで早く教えてよ〜」


伊19「取れたチケットを一気に使って皆が代わる代わる提督を独占するの!」


伊58「……確かに取れなかったら得はするでちね」


伊8「例え取れなくても提督を独占出来るのは良いのですが、それだとチケットを取った人は損するのでは?」


伊19「ここに耳寄りの情報があるのね」


伊401「なになに?どんな情報?」


伊19「ある筋からの信頼ある情報なの」


伊58「ごくり……」


伊19「提督と夜戦をしたら……」


伊8「したら?」


伊19「次の日動けなくなるくらい幸せになるらしいのね///」


伊401「えっ……///」


伊58「あー……///」


伊8「凄いですね……///」


伊19「ここでさっきの提案が生きてくるの」


伊58「そういうわけでちか、確かに動けない状態で提督を独占しても提督に申し訳がないでちね」


伊401「動けなくなったら私たちの誰かが提督を独占して、また動けるようになったら提督を、独占すればいいんだね」


伊19「いっひひひ!そういうことなのね!」


伊8「なら、できる限り長く独占するためにも1人1枚ずつゲットしないと行けませんね」


伊58「……私に任せるでち。4枚くらいなら当てがあるでちよ」


伊401「え、そうなの?」


伊19「意外なのね」


伊58「これでも艦隊の古株でち、提督の隠しそうな場所位はわかるでちよ」


伊8「頼もしいですね」


?「ゴーヤさんは提督とアレな関係ですから彼が隠しそうな場所とかよく知ってますもんね」


伊58「その声は……」


青葉「どーも!青葉です!」


伊19「パパラッチなのね、さっきのはどういう意味なの?」


青葉「そのままですけど?」


伊8「つまり、ゴーヤはもう提督と夜戦していた……?」


伊19「ゴーヤ、説明するのね」


伊58「はぁ……パパラッチはこれだから始末に負えないんでち。うっとおしいでち」


青葉「酷くないですか!?」


伊58「人の秘密をバラすような奴には相応しいと思うでちが?」


青葉「むぐぐ……」


伊401「そ、それより提督と夜戦したって……ほんと?」


伊58「本当でち、実際次の日動けなくなったでち」


伊19「ずるいのね!イクも行くのー!」


伊8「まずは探すことが先ですよ!」


青葉「それでは私はこれで、他の人にも嫌が……んん、情報共有してきますね」


伊58「あいつ、今嫌がらせって言いかけたでち……」


伊19「そんなことより、提督との夜戦はどうだったか洗いざらい時間になるまで吐くのね」


伊401「私も聞きたい!」


伊8「私も聞きたいですね」


伊58「はぁ……こうなったならしょうがないでち……青葉、恨むでちよ……」



──1300、ゲーム開始


提督『やはろー!ゲームの開始時間になったよー!ルール説明ねー!』


提督『ルールは簡単!カードを見つけるだけなのね!ただし、探したらダメな場所があるからそこを説明するのー!』


提督『まず、明石の酒保なの!あそこには隠してないし明石が販売してることもないの〜!明石から営業妨害されたって連絡来たら対象の娘は外禁にしてやるのね!』


提督『次!次は執務室なの!あそこって重要書類が沢山あるからグチャグチャにされたら本当に困るの!不備があったら私の首が飛ぶような書類もあるから本当に止めて欲しいのね……。まあ、私を辞めさせたいならやっても構わないの』


提督『次は……んんっ、イクの声真似疲れた。あー、あー……次は倉庫でち。魚雷や弾薬、油脂類等、危険な物が置いてある倉庫には置いてないでち。怪我したら危ないでちからね』


提督『最後は君達の自室でち、当たり前でち。以上、探しては行けない場所の説明を終えるでちよ』


提督『制限時間は1700迄の4時間、精一杯頑張るでち。人と協力しても構わないでちが、それが原因で不仲にならないようにして欲しいでち』


提督『それじゃあみんな頑張るでち!応援してるでちよ!これで放送は終わるでち!では、よぅいスタート!でち!』



──駆逐寮、廊下


不知火「ふぅ、すみません。少し遅れました」


加賀「それは良いのだけれど本当にここに3枚あるの?」


不知火「あります、恐らくは4枚」


長門「なっ、そんなにあるのか?」


不知火「はい。私の部屋前の看板の裏と、第6駆逐隊の部屋前の廊下のマットの下と、朝潮の部屋付近の廊下に置いてある植木鉢の下と、後は私のポケットの中ですね」


加賀「……最後の1枚だけ場所がおかしかったのだけど?」


不知火「ルールには抵触してはいません」


長門「どうやって……まさか」


不知火「野暮用というのはそういうことです」


加賀「提督を何で釣ったの?執務?それとも身体かしら?」


不知火「失礼ですね、ただ単純にお願いしただけですよ」


長門「お願いしたらくれるのか……」


不知火「まだ持ってそうでしたし、行きますか?」


加賀「いえ、良いわ。ここに私たちの分はあるのでしょう?」


不知火「ええ、確実に」


長門「それにしても、提督も人が悪い。きちんと20枚隠してないではないか……」


不知火「それは違いますよ」


長門「ん?どういう事だ?」


不知火「提督はキチンと20枚隠した上で持っていたんです。そうでなければルールに抵触してしまうでしょう?」


加賀「そうね……、提督はゲームのルールを破るのが嫌いだったものね」


不知火「恐らくボーナスみたいなものだと思います。20枚だけでは絶対に不満が出る。けれどただ渡すのは面白くない、そんな感じだと思いますよ」


加賀「それって後100枚は持ってるってことかしら?」


不知火「……ふふっ、有り得そうですね」


長門「取り敢えず、隠してあるのを見つけよう。先を越されては敵わんからな」


加賀「そうしましょうか」


不知火「そうですね」



──提督の私室


提督「眠いのー、ねーるのー……」


川内「寝させないよ?ねぇ、私と夜戦しようよ」


提督「ふぉああああああ!?せ、川内なんばしょっと!?うちこれから寝たいんやけど!」


川内「夜戦しよ?後カード頂戴」


提督「カード?隠した言うとるやろ夜戦はしません〜」


川内「持ってるでしょ、左の内ポケットに後9枚」


提督「……よく見抜いたな」


川内「でしょー!だからそれ頂戴!夜戦もして!」


提督「せんちゃんってこんな淫乱さんだったけか?……んー、ほれ」


川内「ち、違うもん!私をこんなにしたのは提督じゃん!あ、カードありがと」


提督「夜戦はしないよ。だって次の日、川内動けんくなるやん?」


川内「む、否定はしない」


提督「な?なら辞めて寝よう……ふわぁ~」


川内「んー、そうだね……ってならないよ!」


提督「ちっ、このまま頷いとけば良いものを!」


川内「……提督、そんなに私と夜戦するのは嫌?」


提督「ばぁか、嫌じゃねえよ。けどお前明日演習に入ってんだろ」


川内「……あ、忘れてた」


提督「流石に演習休まれんのはこっちもキツいんだよ、せやから……そうやなあ……こっちきぃ」


川内「来たよ?」


提督「ゴロンってしんさい」


川内「はいはい」


提督「これで勘弁してくれんかね?」ギュー


川内「……もう、仕方がないなあ///」


提督「ん、じゃあお休み……zzz」


川内「寝るの早っ!?……はぁ、私も寝よーっと、おやすみぃ……」



──軽巡&重巡の娯楽室


熊野「はぁー……」


鈴谷「どうしたの?そんなため息ついて」


熊野「………」ジー


鈴谷「な……何?」


熊野「鈴谷は楽観的で羨ましいですわ……」


鈴谷「何がっ!?」


熊野「提督は私の事なんてきっとどうでもいいんですわ……」


鈴谷「なんでそうなるの!?」


熊野「世界なんて……滅べばいいんですの……」


鈴谷「ホントにどうしたの!?」


熊野「……、実は……かくかくしかじか」


鈴谷「まるまるうまうま……成程ね」


青葉(なんであれで伝わるんでしょう……?)コソッ


鈴谷「んー、どーでもいいことで落ち込んでんだね」


熊野「なっ……どうでもいいってどういうことですの!?」


鈴谷「だってさ、今の結果ってそんなに重要?」


熊野「え……?」


鈴谷「確かに、今は恋人とかの枠に入ってないかもしれない。でもそれならこれから入れるように努力すればいいじゃん」


熊野「あ……」


鈴谷「落ち込んでる暇があったら振り向いて貰えるように行動した方が良くない?」


熊野「そう……そうですわね。確かにここでくよくよしてても何も進展はしませんわ」


鈴谷「そうそう、まずは行動しなきゃ!大丈夫!熊野なら行けるって!」


熊野「ふふっ、ありがとう鈴谷。お陰様で元気が湧いてきましたわ!」


鈴谷「その意気その意気!」


熊野「では、今から提督と夜戦をしに行ってきますわ!」


鈴谷「頑張っ……え?」


熊野「提督ー!今行きますわー!」


鈴谷「え、ちょっ!?熊野!?あー、もう行っちゃったかー……提督今寝てるのに……」


青葉(こ、これはスクープです!早速明日の記事にしなければ!)


鈴谷「青葉ー?記事にしたら……分かってるよね?」


青葉(さ、殺気!?ここは一旦逃げましょう!)シュタッ


鈴谷「あ、逃げた。まあ、あそこまで脅しとけば大丈夫でしょ……ん?カーペットの隙間に何か……」ペラッ


鈴谷「あ、カードじゃん!ラッキー!」


鈴谷「これで1週間提督を独占かー、うん、1週間あれば鈴谷しか見れないように出来るよね!」


鈴谷「にししっ、提督ぅ……待ってて。その目に鈴谷しか映らないようにしてあげるから……」ハイライトオフ


那珂(こ、怖いんですけど!?たまたま鈴谷さんの独り言が聞こえたから覗いて見たけど覗くべきじゃなかったかな!)


那珂(えーっと、これでヤンデレが6人に増えたのかな?鈴谷さんは束縛系っと……)メモメモ


那珂(んー、増えてきたなー。依存の山風ちゃん、扶桑さん。狂気の夕立ちゃん、執着の大和さんと神通姉さんで、束縛の鈴谷さんか)


那珂(……正直、時雨ちゃんみたいなピュアな子が増えて欲しいんだけどなー……)


那珂(あー……報告しなきゃ……提督が死ぬ未来なんて見たくないしね。後、あの空間怖いからもう逃げるっ!)シュタッ


鈴谷「てーとくっ……あと少しだよ……」ハイライトオフ




──戦艦&空母寮


山城「姉様……、大丈夫ですか……?」


扶桑「ああ、提督……私は貴方が居るだけで良いのです……」


山城「姉様!」


扶桑「山城?どうしたの?」


山城「姉様がまた明後日の方向を見ながらブツブツ言ってたので現実に引き戻しただけですよ」


扶桑「あら……ごめんなさい、いつもの癖ね」


山城「出来れば、その癖を直して欲しいですね……少し怖いので」


扶桑「……直ぐに、と言えないわ。提督のことを考えるとどうしてもああなってしまうもの……」


山城「姉様は提督の事が好きなんですか」


扶桑「ええ、あの人が死ねといえば死ねるくらいに」


山城「……提督もほんっとどうしようもなく酷い人ですね。私の姉様にここま……ヒッ」


扶桑「山城……?提督の悪口は……許さないわよ……?」ハイライトオフ


山城「ね……姉様……?」


扶桑「山城、撤回してちょうだい」


山城「え……?」


扶桑「先程の提督の悪口を撤回しなさい」


山城「で、でも……」


扶桑「や、ま、し、ろ?」ゴゴゴゴ


山城「し、しまふ!しましゅから!」ガタガタ


扶桑「うふふ、それならいいわ」ハイライトオン


山城(提督が絡むと姉さまがすごく怖い……)


陸奥「姉妹喧嘩は終わったかしら?」


扶桑「陸奥さん?別に喧嘩していた訳ではないですよ?」


山城「そ、そうです!別段、姉様と喧嘩していた訳では!」


陸奥「山城の様子を見てると脅されてた感が凄いけれど……まあいいわ」


扶桑「それで、どうしたのですか?」


陸奥「ん?ちょっと来て欲しいところがあるのよ」


山城「どこですか?」


陸奥「うふふ、来たら分かるわ♪」


山城(どうしてでしょうか……、絶対ろくな場所でない気がします……)


──少女達移動中


陸奥「着いたわよー」


山城「ここって……」


扶桑「倉庫……?」


陸奥「そうよ、ここは災害の時に必要な非常食とかその他諸々が格納されてるの」


山城「ここに何があるんですか?」


陸奥「カードよ」


扶桑「カードって……あの?」


陸奥「そう、提督1週間独占券よ」


扶桑「……っ!」パァァァァ


山城「で、ですがこの広さでは時間がかかるのでは?」


扶桑「はっ!そ、そうです。あと3時間しかないのにここから見つけ出すのは……」


陸奥「見つけれるわよ」


山城「どうしてですか?」


陸奥「だって提督が言ってたもの、俺の扶桑が居れば倉庫のカードは見つけれるって」


扶桑「提督がっ!?」


陸奥「ちょ、ちょっと!?」


扶桑「あっ……ごめんなさい……」


陸奥「嬉しいのは分かるけど、そういう所は直した方が良いわよ?」


扶桑「気をつけます……」


山城(…………、なんだろう。少し胸がチクリとした……)


陸奥「山城?」


山城(どうして……?提督が姉様を自分のもののように扱ったから……?いえ、違う……)


陸奥「山城!」


山城(なら……私は何に対して苛ついて……)


陸奥「やーまーしーろー!」


山城「は、はいっ!?」


陸奥「もう、どうしたの?心がここに在らずって感じだったわよ」


山城「え、あ……えっと……」


陸奥「大丈夫?」


山城「えっと……多分大丈夫……です」


陸奥「それなら良いけど……悩み事があるなら相談に乗るわよ?」


山城「い、いえ、大丈夫です。ありがとうございます」


扶桑「カード見つけたわよー!それも3枚も!」


陸奥「え、いつの間に!?」


山城「姉様流石です!」


扶桑「ふふ、提督が出来ると言ったのだもの。出来なければならないわ」


山城(それ、提督がやれって言ったらやるって事じゃ……はっ!じゃ、じゃあ提督が姉様にあんなことやこんなことをしろと言われたら姉様は……!)


扶桑「うーん。これ、どうしようかしら」


陸奥「あら、使わないの?」


扶桑「最初は嬉しかったんですけど、良く考えれば私は提督が居ればそれで良いので……」


陸奥「なら誰か他の人にあげれば良いじゃない」


山城(……、姉様がカードを使わないって聞いて、どうして私はホッとしてるんだろう。単純に考えれば姉様が提督の所に行かないから……)


扶桑「そうですね……ですが、きっと戦争が起こります……」


陸奥「あー、確かに起こるわね……」


山城(でも、何かが違う。姉様が行かないから……では無い気がする……じゃあどうして……?)


扶桑「もうここに隠して置きましょう、それが一番平和です」


陸奥「そうね、そうしましょう」


山城(……あ、そういう事か。姉様が合わないからホッとしたんじゃない。提督が姉様に会わないから……)


扶桑「あら?山城、どうしたの?」


山城(……なんだ、こんな簡単な事だったんだ。私も、提督のことが好きなんだ)


陸奥「山城ー!」


山城「姉様!」


扶桑「な、何かしら!?」


山城「私!負けませんから!」


扶桑「……?……!ふふ、山城もやっと気づいたのね」


山城「え、ええ!?姉様気づいてたんですか!?」


扶桑「ええ、あんなに分かりやすい態度をとってたら誰だってわかるわ」


陸奥「むしろ、山城がその事に気づいてなかったことに驚いてるのだけど」


山城「う、うぅ……///」


扶桑「でも山城、提督の競争率は高いわよ。貴女に覚悟はあるのかしら?」


陸奥「一応言っておくけれど、私も扶桑さんもライバルになるわ。私たちは手加減する気は無いわよ?」


山城「……正直、姉様とは競い合いたくないです」


扶桑「なら──」


山城「で、でも!それでも私はあの人が好きなんですっ!それこそ姉様に渡したくないくらいに!」


扶桑「山城……!」


山城「た、たとえ姉様でも!あの人は渡しません!」


扶桑「その意気よ山城!私も提督を渡す気は無いわ!」



──物陰


那珂(おー、扶桑さんが山城さんの影響でかな?病みが消えてる)


那珂(報告しに行ったら川内姉さんが提督と一緒に寝てて微笑ましかったなあ)


那珂(報告の次いでにカードも貰ったし、夜戦も今夜してもらう約束したし上々かな)


那珂(んー、扶桑さんの病みが消えたかもしれないって報告しとくべきかな?でも、かもしれないだしなあ……)


那珂(まあいいや、報告しといて損は無いし報告しておこっと。情報は新鮮な方が良いし)シュタッ



──作戦室


響「んー、ここにあるはずなんだけどね」


電「めぼしいところはもう探したのです……」


雷「あるとしたらもうカーペットの下かしら?」


暁「うーん、実は黒板の裏に貼ってるんじゃない?」


響「ははっ、そんな訳………………、あった」


電「ええっ!?響ちゃんずるいのです!」


雷「じゃ、じゃあ窓の外の壁に……あったわ!」


電「雷ちゃんも見つけたのです!?」


暁「あとは〜、机の引き出しの〜」


電「えっ、そこはもう探したのですよ?」


暁「二重底〜」


電「二重底なのですっ!?」


暁「あったわ!」


電「むぅ、電も見つけてみせるのです!」



──30分後



電「ぜ、全然見つからないのです〜……」


雷「だ、大丈夫よ!別のところにあるかもしれないじゃない!」


響「そうだとも、まだカードは残ってるはずだよ?」


暁「暁はレディだから!一緒に探してあげるわ!」


電「みんな……ありがとうなのです!」


響「じゃあ次は倉庫に行ってみよう。あそこはものが多くて探しづらいからね」


皆『おー!』


──提督の私室


提督「ふむん、よく寝たな……っと、時間か。川内を起こすか」ユサユサ


川内「んぅ……なに?どうしたの……?」


提督「少し用事があってな。出来れば部屋から出ていて欲しいのだが」


川内「……用事?私が同席したらダメなの?」


提督「ああ、少々困る。何せ今から来る人がお偉いさんでな?まあ所謂……密談、と言うやつだ」


川内「ふーん……、まあいいや。じゃあまた後でね」


提督「後で?何かあるのか?」


川内「んー?ただイチャつきに行くのと、次いでに夜戦の許可して欲しいから」


提督「悪いが今日は先約がある、夜戦許可は出しておこう」


川内「えぇー!誰!」


提督「那珂だ」


川内「那珂かー。ならしょうがないね、妹だし」


提督「ははっ、まるで妹以外は許さないみたいじゃないか」


川内「そ、そんなことは無いよ?」


提督「まあいい、そろそろ出てくれないか?そろそろ到着しそうなんだ」


川内「了解、人払いは?」


提督「そうだな、しておいてくれるか?」


川内「はーい、それじゃあね」


提督「ああ、ありがとう」


コンコンコン


提督「どうぞ」


憲兵「やあ、久しぶりだね」


提督「憲兵さん、お久しぶりです。本日はどの様なご用件で?」


憲兵「なに、今日はあって欲しい人がいてね」


提督「あって欲しい人?」


憲兵「この人だ、おい、入ってこい。さて、私は暫く見ていることにするよ」


「…………お久しぶりです、提督」


提督「ふむん?貴女は──っ!?」ズキンッ


提督(あ、頭が……!痛い……!?痛すぎて思わず蹲ってしまった……)


「っ!?提督!大丈夫ですか!?」


憲兵「提督くん!大丈夫か!?」


提督「わ、私は……大丈夫だ。だが、そこの君、何故、私のことを知ってるかのように振る舞う……?」


「……提督?私の事を覚えてないのですか?」


提督「覚えてるも何も、君とは初対面のはずだ……」


「……!提督、やはり記憶が無いのですね……」


提督「記憶が無いことも知っているのか?君は……一体何者だ……?」


「私は、貴方を愛してる人です」


提督「愛……あ、い……あ、あ──────っ!」ガリッ


提督(危ない、無意識に悲鳴をあげようとしていた。咄嗟に指を噛んでなければあげていただろう。そうなれば艦娘たちが何かしら行動を起こすかもしれん)


「大丈夫ですか?私は、怖くないですから」ナデナデ


提督(……落ち着く、そうだ。前もこんなことが──)


提督「───ぁ」


「提督?大丈夫ですか?」


提督「燃えてる……?鎮守府が……?」


「……!思い出したのですか?」


提督「いや、いやや……なんでこんなことするん?」


「……?提督……?」


提督「なんでこんなことが出来るんじゃ……わしが一体何したっちゅうんじゃ」


「提督!気をしっかり!」


提督「おまんが……なんで、君はそんなことが出来るんや。やってええことと悪いことがあるやろ!」


「提督!」


提督「おかしいの、皆いないの!なんで!?僕が何をしたって言うの!?」


提督「意味がわからんのっちゃ!何で!?なんでなんでなんでなんでなんで!?」


憲兵「──っ!提督君!済まない!」パァン


提督「ぅあ……ああ……おもい、だせ、ない、よ……」バタン


バァン!ドタドタドタドタッ!


川内「何!?今銃声が────提督!?」


山風「今の、銃声……え……てい……とく……?」


那珂「銃声が、聞こえたんだけど提督だいじょ……え?」


神通「提督っ!ご無事ですか……え……」


憲兵「……これ、不味い気が」


「提督っ……」


川内「……憲兵さん、覚悟は……良い?」


憲兵「ちょ、ちょっと待ってくれ!理由を……」


神通「……問答無用っ!」


山風「大人しく……して……!」


那珂(ん?提督寝てるだけ?)


那珂「はいはい皆ストーップ!」


川内「那珂、どうしたの?」


神通「どうしたのですか?」


山風「なにか……あったの……?」


那珂「提督、寝てるだけみたい。命に別状は無いから麻酔弾を撃たれたのかな?そこんところどうなの?憲兵さん」


憲兵「あ、ああ、その通りだ。先程、提督殿が錯乱状態に陥りかけてね。それで仕方なくこういう処置を取らせてもらった」


川内「錯乱状態?何が……ああ、この女か」


神通「この女性のせいで提督が、という認識でよろしいですか?」


山風「何時まで……くっついてるの……!」


「あら、ここまで敵意を向けられたのはあの日以来ですね」


那珂「もう、みんな殺意が高いよー!一旦落ち着いてー!」


山風「……無理」


川内「……はぁ、分かったよ」


神通「しょうがありませんね」


那珂「山風ちゃんだけ不穏だなぁ!それで、憲兵さん、もう帰るの?」


憲兵「……!そうだな、もうそろそろ帰る時間だ。おい、帰るぞ」


「……そうですね、分かりました。では提督……また」


山風「二度と、来ないで……!」


川内「わお、山風ちゃんの殺気が凄い」


神通「……珍しいですね」


那珂「憲兵さん、また来るの?」


憲兵「……………。ああ、また……来る」


那珂「どうして?」


憲兵「提督殿が記憶を失う原因となったとある事件に、私もいたからだ」


川内「ねえ、提督の記憶を戻すのってそんなに重要?」


憲兵「私にとっては……重要だ」


山風「そのせいで……提督が苦しんでも……?」


憲兵「……ああ」


神通「1つ、忠告をさせてください。この鎮守府には提督を慕う人が沢山います。もし、提督に何かあったら……覚悟をしておいて下さい」


憲兵「忠告、痛み入る。では失礼するとしよう」


那珂「ねえ、『大和』さん」


大和「やっと、私の事を名前で呼んでくれましたか」


那珂「うちの大和さんじゃないことは知ってるよ。だってあの人に火傷の痕は無いもん」


大和「それで……どうしたのですか?」


那珂「提督に何かするようなら……ううん、私たちに何か不都合があるようなことをするなら……」


大和「ふふっ……あははっ!」


那珂「……何で笑うの?」


大和「いえ、『前も』同じようなことを言っていた人がいたので、可笑しくて」


山風「……やっぱり、貴女は敵」


神通「そうですね、敵です」


川内「うん、敵だ」


那珂「那珂ちゃんも敵認定したよ、この人は提督にあわせたらダメだね」


大和「……と、仰ってますよ?憲兵さん」


憲兵「お前がまいた種だろ、どうしようもない」


大和「ふふっ……私はまた会いに行きます。ええ、愛に生きますよ」


那珂「そろそろ、帰った方が良いよ。私はともかく、あとの3人がいつ襲うか分からないから」


憲兵「……そうか、では今度こそ失礼する」


大和「うふふ、提督、また来ますね」


バタンッ


川内「……ねえ、提督って元々何処にいた人なんだろ?」


神通「書類上は適正のあった一般人を連れてきた、というふうになってましたね」


山風「……?そう、なの……?時折、提督が言ってた……燃える鎮守府の……夢を見るって」


那珂「んー……分かんない!青葉ー!」


青葉「どーも!青葉です!」シュタッ


那珂「提督の過去の事、ちょっと調べてきてくれる?」


青葉「報酬によりますね」


那珂「このカードあげる、前払いで」


青葉「こ、これは提督独占権!?青葉、了解しました!」シュタッ


川内「行動が早いなあ、流石はパパラッチ」


山風「……あ、カード、忘れてた」


神通「山風ちゃん、何時も提督にくっついてますもんね……」


山風「むう、何時も、じゃない。半日、くらい」


那珂「そういえば、提督独占権使われてる時ってどうするの?きっと提督に近づけないよ?」


川内「あー、確かに。山風ちゃんって提督と一緒にいないと精神的にダメなんだっけ?」


山風「提督の……着ていた服を……着て、何とかする……」


川内「ちょっと羨ましい」


那珂「右に同じ」


神通「わ、私はそんなこと思ってませんよ!?」


山風「……、カード、どうせ……ポケットの中にあるでしょ……。貰お……」


神通「あ、私も貰っておきます」


那珂「んー、じゃあ後は青葉を待とっか」


川内「さんせーい、提督はベッドに寝かしとかなきゃ」


山風「一緒に、お布団入る……」


神通「そうですね、そうしましょう」


川内「神通?」


神通「ふぇっ!?わ、私ったら何を……///」


那珂「まあまあ、私も入るし良いんじゃない?」


川内「良いと思う!」


山風「提督と一緒……えへへ……///」


皆(可愛い……)



───潜水艦寮


伊19「ごーや、本当にここにあるの?」


伊58「あるでち。ここに3枚は確実でち」


伊401「え?それじゃああと1枚足りないよ?」


伊58「大丈夫でち。1枚は既に提督から貰ったでち」


伊8「……いつの間に?」


伊58「始まってからすぐでち、入ろうとしたら不知火が出てきてびっくりしたでち」


伊19「そ、そんなのずるいのね!」


伊58「ルールには抵触してないでちよ?」


伊8「確かにしてませんけど……、まあ、良いでしょう」


伊401「そうだよ!あと3枚早く見つけないと!」


伊58「ちょっと待つでち……。ん、やっぱり。植木鉢の中、土に1枚埋まってるでち」


伊19「まさかの植木鉢の中なのね!?」


伊8「いつの間に埋めてたんでしょう?」


伊401「んー、妖精さんに手伝って貰ったんじゃない?じゃないと短時間で隠すのって無理な気がする!」


伊58「しおいの推理は当たってるでち。……イク、妖精さんに聞こうとするのは構わないでちが、妖精さんは教えてくれないでちよ」


伊19「なんでバレたの?」


伊58「付き合いが長いんだからそれくらい分かるでち」


伊19「つまり相思相愛ってことなのね!?」


伊58「何でそうなるの!?今の会話でその結論に至る意味が分からないよぉ!?」


伊8「あ、前の話し方に戻りましたね」


伊58「ん?あぁ、提督にでちでち言うの可愛いねって言われてからずっと使ってたんだ。ふふん♪」


伊19「うわー、今のドヤ顔、すごく腹が立つの」


伊8「同感です」


伊401「私もー!」


伊58「何で!?」


伊19「自分の胸に聞いてみるといいの」


伊8「さて、あと2枚見つけましょうか」


伊401「さんせーい!あと2枚どこかなー?カーテンの裏とかだったりしてー!」ペラッ ヒラッ


伊19「……あったのね」


伊8「しかも2枚……」


伊401「びっくり!2枚も見つけちゃった!」


伊58「これで私たち分確保出来たね、提督独占権使っちゃおうよぉ!」


伊19「まだ早いのね、あと今更元の口調だと違和感しかないから戻して欲しいの」


伊58「もう、注文が多いでちね、構わないでちが」


伊8「しかしまだ早いというのなら、何時使うのですか?」


伊401「教えて欲しいな!」


伊19「ふっふっふ……」


青葉「どうせ司令官の誕生日に被るように使うんでしょう?」


伊19「わっ!?」


伊58「パパラッチじゃないでちか、何か用でちか?」


青葉「あーおーばーでーすー!」


伊58「そうでちか、で、パパラッチ、何のようでち?」


青葉「直ってないんですけど!?」


伊58「3度目はないでち、早く答えるでち」


青葉「何で脅してくるんですか……、えぇと、ごーやさんって初期の方から居ますよね?」


伊58「そうでちよ」


青葉「他にいた人達は誰か分かりますか?」


伊58「叢雲、川内、神通、那珂、扶桑、ごーやが最初でち」


青葉「その中で司令官を嫌っていた人っていますか?」


伊58「おかしなことを聞くでちね?……そうでちね……確か、舞鶴から移動して来た扶桑は……提督を殺そうとするほど嫌っていたでち」


青葉「……殺そうとしていたんですか?」


伊19「今じゃあ考えられないのね……」


伊58「そうでち、懐かしいでちね……強くて止めるの大変だったんでちよ。何回も大破させられたでち」


青葉「意外ですね……何があったのでしょうか?まあ、今から調べるんですけど!」


伊19「薮蛇出すのだけはやめて欲しいのね」


伊8「そうです、こちらまで迷惑を被るのは嫌ですよ」


伊401「やめてね!振りじゃないよ!」


青葉「何でトラブルを起こす前提なんですか!?」


伊58「今までの行いのせいでち、猛省するでち」


青葉「辛辣!……はぁ、では取材に行ってきます……」


伊58「カードはもう取ったんでちか?」


青葉「はい、もう入手済みです!ではでは!」シュタッ


伊8「相変わらず神出鬼没ですね。誰ですか、青葉に瞬身なんて教えたのは」


伊19「どう考えても1人しか思いつかないの」


伊401「川内さんぐらいしか使えないよね!」


伊58「え?川内もでちが川内型の2人と山風と、北上、球磨、多摩、ぜかまし、瑞鶴、不知火、あと夕立もでちか、その人たちは使えるでちよ?」


伊19「意外と多かったのね……」


伊8「瑞鶴さんも使えるのは意外でした」


伊58「『次は……必ず……』とか言いながら瞬身を会得してたのね。……そういえば、瑞鶴、提督と会って泣きそうになってたでち」


伊401「瑞鶴さんって佐世保から転属してきたんだよね」


伊58「よく知ってるでちね、しおいが入ってくる前のことのはずでちが」


伊401「ふっふーん!わたし!こう見えて全員がいつ入ってきて、どこから転属してきたかー、とか全部覚えてるんです!」


伊19「記憶力が良すぎるのね……」


伊8「へぇ、じゃあ私は何時ですか?」


伊401「去年の4月25日、建造だよ!」


伊8「…………、当たりです」


伊58「ごーやは分からないはずでち」


伊401「一昨年の9月17日!建造で来た川内さん、神通さん、那珂さん!舞鶴から転属してきた扶桑さん、大本営から初期艦として転属、叢雲さんと一緒です!佐世保鎮守府からの転属です!」


伊58「……マジでちか。全部正解でち……」


伊401「もっと褒めてくれてもいいんですよ!」


伊19「しおいの意外な特技を発見したのね……」



───食堂


天龍「なぁ、本当にここにあるのかよ?」


龍田「んー、あるとおもうのよね〜」


島風「私もそんな気がする」


北上「右に同じ〜」


大井「北上さんが言うんだもの、絶対あるわ!」


天龍「でもよぉ、ここは時間ギリギリまで人が居たんだぜ?隠せなくねえか?」


龍田「そこなのよぉ、ある気はするのに状況的に隠せないのよねえ……」


北上「とか言って、この椅子の裏に──」ペラッ


北上「………あった。1枚めーっけ」


天龍「はぁ!?そこ、俺が始まるまで座ってた所じゃねーか!」


龍田「あらぁ……じゃあ片っ端から椅子をひっくり返そうかしら〜?」


島風「そこかー……なら、給湯器の下……あったー!」


大井(むぅ、このままでは提督を独占できない……!ほかのカードはどこ!?)アセアセ


30分後──


天龍「ちっきしょー!見つかんねー!」


龍田「本当、どこにあるのかしら~」


大井(このままじゃ、あの時みたいに、また──)


北上(ん?この壁、剥がせそう……あ、剥げた。……、これ、カードじゃん)


大井「北上さん、壁を見つめられてどうしたんですか?」


北上「ん?んーん、何でもないよー」


北上(一応持っとこ、大井っちが見つけられなかった時のためにね)


天龍「くそっ、あと1時間しかねー!」


龍田「絶対、見つけるわよ〜」



──30分後


天龍「……やべぇ、マジで見つかんねー」


龍田「ふぅ、まさか冷蔵庫の裏とは思わなかったわ〜」


大井「………………、無い……」


北上(……大井っち、まだ見つけれてないみたいだね。時間的にも無理……か、後で渡しとこ)


島風(早く終わんないかなー?)


天龍「ちっきしょー!こんな探して1枚しかねーなら他を探してくる!」ガラッ


龍田「天龍ちゃん待って、一緒に探しましょう!」


大井「私は、まだここで探します、から」


北上「手伝うよ、大井っち」


大井「ありがとうございます、北上さん」


島風「んー、じゃあ私は他の人のところに行ってくるねー!」ダッ


大井「はぁ、でもどこにあるのかしら……」


北上「あー、それなんだけどさ、大井っち」


大井「ん?どうしたんですか?」


北上「実は、さっきカード見つけてて」


大井「え……」


北上「だからさ、1枚大井っちにあげるよ、まだ見つけれてないでしょ?」


大井(カード、私が欲しかった。どうしても見つけたかった)


大井(それを使えば、あの人と一緒に居られるから。居られる口実ができるから)


大井(それを北上さんがくれる、あれだけ探しても見つからなかった物を。北上さんはなんでもないようにもう1枚見つけてた)


大井(何でだろう、嬉しいはずなのに、はず、なのに……)


大井(この言い様も無い憤りは何──!)


北上「大井っち……?」


大井「すみません……それは、要りません」


北上「え、でも」


大井「要らないと、言っているんですっ!」


北上「えっ」ビクッ


大井「あ……ご、ごめんなさい!」ダッ


北上「大井っち!?」


北上「……あーあ、行っちゃった。………………、何がダメだったんだろ」


北上(何が大井っちを怒らせたのか、全く、分かんないや……)


──軽巡&重巡寮、廊下


大井「はぁ……」


大井(やってしまった、北上さんは何も悪くないのに八つ当たりをしてしまった)


大井(分かってる、何でカードをあげると言われた時怒ったのか。単純に羨ましかったんだ)


大井(いつもあの人の隣に、なんでもないように居る北上さんが。あの人と一緒に何かをする約束を普通に取り付けてくる北上さんが。あの人から、デートの約束をされる北上さんが)


大井(私は、出来ないから……出来ないから、嫉妬をしていただけ)


大井(情けない、まるで駄々っ子のようじゃない)


大井(こうやって後悔だけして、自己嫌悪に浸って……ホント、子供みたい)


大井(あの人に嫌われるのが怖くて、前に進むのを躊躇っている私が悪い、そんなのは分かってる……分かってるのだけど……)


大井(口実があれば、進めるのかな……)


大井「……あら?あれは……何?」


大井(壁に何かを貼ってあるような線が……剥がしてみよう)ペリペリ


大井「これ……カード!」


大井(なんでこんな分かりやすいところに?それにこの裏の色……食堂の壁の色に似て……。…………あ)


大井「北上さん、居るんですよね」


大井(出てこない……でもきっと聞いてるはず。なら、これは伝えないと。私が前に進むための、最初の1歩なのだから)


大井「カード、ありがとうございます。さっきは怒鳴ってしまってごめんなさい」


大井「私、北上さんが羨ましかったんです。あの人の隣に居れる貴女が」


大井「羨ましくて妬ましくて、だからさっきも平然とカードを見つけていた貴女が妬ましかった」


大井「でも、もうそれも止めます。北上さんがくれたカードを使って、私は提督と1週間を過して、最後に好きだと伝えます」


大井「振られたら……まあそれはその時です。けれど、きっと前のように留まることはありません」


大井「北上さん。私、負けませんから。正妻の座は私のものです!」



──物陰


北上「羨ましいのは、私も一緒だよ大井っち」ボソッ


北上(私は、大井っちみたいに提督を本気で愛してる訳じゃ……ないから)




──時刻:1700 課業終了


提督『アローハ!提督だよっ!課業とゲーム終了のお知らせだ!皆食堂に居るかい!?』


提督『ではでは!ゲームの結果をお知らせするっぽい!隠されたカードは……20枚中16枚見つけられたっぽい!』


提督『まあ、カードGETした子は30人居るんだけどね!14人も貰いに来たのはびっくりだぜ!』


提督『そんなのありかよ、と思ってる貴女。まあ、どんまい?次があるぜ!嘘だぜ!当分ねえわ!』


提督『まあ、でも、ボーナスくらいはあっても良いか?隠されたカード残りの4枚争奪戦や!』


提督『ルール……あ、どうしよ。考えなしに言ったから決めてなかったわ』


提督『えーと、よし、取りあえずカードをGETした子達の紹介だ!』


提督『はい1人目、1時になったと同時に執務室にやってきた不知火!2人目!不知火と入れ違いで入ってきたごーや!』


不知火「ふふん」


伊58「でち!」


提督『3人目、びっくりした時の反応が可愛い長門!4人目!2人きりだとめっちゃ可愛い加賀!』


長門「ふぇっ!?///」


加賀「なっ!?///」


提督『5人目!カードを取りに来るついでに夜戦を仕掛けてきた川内!6人目!カードを使って何する気だ鈴谷ぁ!』


川内「にゃっ!?それは言わない約束でしょ!?」


鈴谷「何って……そりゃあナニじゃない?」ニヤニヤ


提督『7人目、元気よく俺の私室のドアを開けて最初の一言「夜戦しましょう提督!」熊野!8人目、艦隊のアイドル俺のアイドル!那珂!』


熊野「あ、あれは……その……///」


那珂「那珂ちゃんだよ!」キラッ☆


提督『9人目、みんなのお姉さん陸奥!10人目、不幸だわって言ってるけどどこがやねん!うちのエース、山城!』


陸奥「あらあら♪」


山城「不幸……いえ、幸せね」


提督『11人目、みんなのパパラッチ青葉!12人目、普段は可愛い、戦場では鬼!神通!』


青葉「司令官!後で一言聞きに行きますからね!」


神通「か、可愛いだなんてそんな……」


川内(鬼の部分サラッと流してる)


那珂(鬼の部分だけ聞き流してる)


提督『13人目、可愛いぜ、チョロイン!瑞鶴!14人目、癒されるツンデレ、曙!』


瑞鶴「誰がチョロインよ!」


曙「癒されるツンデレってなによ、このクソ提督!」


提督『15〜18人目!みんな可愛い第6駆逐隊!だけどな響、ウオッカをビン一気させるのいい加減やめてくれ、死ぬ』


電「纏められたのです!?」


雷「提督!そういう時こそ私を頼っていいのよ!」


暁「レディに任せてもいいのよ!」


響「Тогда женись」


電「!?それはダメなのです!」


響「なぜ?」


電「私もしたいからに決まってるのです!」


響「じゃあ構わないね。複数でも良いんだから」


電「そうなのです!?」


響「知らなかったの?」


電「知らなかったのです……」


提督『さてさて、次だぜ!』


雷「ほら皆、次の人が発表されるわよ!」


みんな「はーい(なのです)」


提督『19〜21人目、泳ぐ18禁と記憶力のやべーやつと本の虫だ!っつーわけでいく、しおい、はっちゃん!』


伊19「にっひひ、覚悟するのね!」


伊401「記憶するならおまかせあれ!」


伊8「今度、おすすめの本を貸しに行きますから」


提督『はちのおすすめはちょっと気になるが、次!22人目、お前が俺の事好きなの知ってんぞ大井!23人目、何事にも本気じゃねーのに欲しい結果を持ってくるお前スゲーな、好きだぜ北上!』


大井「なっ……えっ……!?///」プシュー


北上「あちゃー、バレてたか〜」ニヒヒ


提督『24人目、はっやーい!島風!25人目、2人っきりでディナーに行きたいなあ、龍田!』


島風「みんなが遅いだけだよ!」


龍田「ま、また今度ね〜///」


提督『照れる龍田は可愛いぞ、っと、26人目!お前は犬か!お手におかわり、芸ならなんでも出来るぜ、ぽいぬもとい夕立!』


夕立「夕立、提督さんのためならなんでも出来るっぽい!」


提督『27人目!愛しい娘よ、何週間も共に居れぬ事、赦せ……(CV置鮎龍太郎) 山風!』


山風「大丈夫、提督、が居なくても……頑張れる、よ……?」


提督『28人目、その声に癒される!ずっと聞かせて欲しいぞ、大鳳!29人目、うちの初の海外艦!このままうちにいろ!Saratoga!』


大鳳「はいっ!ずうっと傍に居ます!」


Saratoga「はい!サラはここに!」


提督『ラストぉ!30人目!思わず跪きたくなるほどのオーラ!我らが女王!Warspite!』


Warspite「Don't make fun of me anymore、そんなオーラ放ってないでしょう?」


金剛(放ってマース、バリバリでーす)


榛名(榛名は大丈夫じゃありません)


提督『金剛達が取れなかったのは意外だなぁ。……あ、そっかお前ら遠征に出てた!』


金剛「Oh My God!忘れられていたんデスか!?」


榛名「は、榛名は……大丈夫じゃ……ない……です……」グスッ


提督『んー、ならこうするか。遠征に出てたやつ、全員帰ってきたよな?そいつらで残りの4枚奪い合ってもらう』


提督『時間はー。んー、2030から2100まで!演習場に置いておくから頑張って、バトロワだ〜』


香取「ふふふ、腕がなりますね……!」


潮「そんな……」


提督『あ、練度の差があるから4人で1組作ってくれ、残った2人はまだカードを持っていない人と組むこと。カード持ってない2人はくじ引きで決めてくれ』


ウォォォォ マダカノウセイハアル! アキラメナクテヨカッタ!


提督『良かったな、偶々雪風が遠征組で(笑)さて、それじゃこれで放送を終わるぜい。今夜は予定があるから執務室と私室にゃ来んなよー』



──食堂にて


金剛「さて……榛名、遠征組18名の名前、全員分かりますカ?」


榛名「はい!先ず、私と金剛姉様、比叡お姉様に潮ちゃん、香取さん、雪風ちゃんの24時間遠征組、瑞鳳ちゃん、鳳翔さん、叢雲ちゃん、夕張さん、三日月ちゃん、深雪ちゃんの12時間遠征組と……」


阿武隈「私と霧島さんと大潮ちゃんと愛宕さんと霞ちゃんと霰ちゃんの8時間遠征組ですね!」


榛名「あ、阿武隈さん!」


金剛「Hey阿武隈!阿武隈は誰と組むのデース?」


阿武隈「ふっふっふ……組む人は決めていますが、秘密です!」


金剛「Oh…不敵な笑みを浮かべているということは私たちに勝てる見込みがあるということデスね?」


阿武隈「もちろんです!金剛型4姉妹全員倒してみせますよー!」


榛名「チケットを取るのは榛名です!負けません!」


金剛(サラッと自分だけとる宣言をする榛名……可愛いデース‪w)



──提督私室


提督「寂しいなあ、こうやって抱っこできんのもあと僅か、か」


山風「それ……提督の……せいじゃ……?」


提督「ん、確かに儂のせいじゃな。約9ヶ月一緒におれんのは辛いのぉ」


山風「諦めて」


提督「うっは辛辣ぅ!まあ、その分今日はギリギリまで可愛がらせてもらうけどな」


山風「そろそろ……来るよ?」


提督「およ?あと3時間あるはずだけど?」


山風「足音……するから……」


提督「全然聞こえねえ……山風ってやっぱ耳良いよな、流石は私の娘!何時でもお嫁に……出したくねぇぇぇぇぇ!」


山風「大丈夫……もう嫁ぎ先は……決めてるから……」


提督「なん…だと…!?」


山風「あ、那珂さん……開いてるよ……」


那珂「あれ?なんで私ってわかったの?」


山風「足音…」


那珂「そんなドタバタと音を出しながら歩いてきてないんですけど!?」


山風「私、耳が良いから……」


那珂「な、なるほどね。で、なんで提督は放心してるの?」


山風「私が……嫁ぎ先はもう……決めてる……って言ったから……」


那珂「あー」


山風「私が結婚するなら……提督以外……ありえないのにね……」


提督「それはホンマか!?」


那珂「あ、復活した」


山風「当たり前……でしょ……///」


提督「フゥぅゥぅゥぅぅゥううううううううううううううううううううう!!!L('ω')┘三└('ω')」」


山風「提督……うるさい……」


提督「あ、ごめ」


那珂「ん、も付けなよ……」


提督「あん、ごめ」


那珂「そっちじゃないよ!?」


提督「さて、ムードもへったくれもねえけど始めるか」


那珂「唐突過ぎない!?」


提督「バーロー、おめぇが早く来すぎたせいで21時までしか出来ねぇんだぞ」


那珂「あれ?20時集合じゃなかったっけ?」


提督「22時に決まってんだろ」


那珂「あちゃー」


提督「んで、どーするよ?」


那珂「そだね、一回やって22時にまたやろう!」


提督「マジか」


那珂「マジだよ」


提督「はぁ……山風はどうするん?」


山風「ヤる……」


提督「即答ぉ!……明日俺、大丈夫かな」


山風「提督なら……大丈夫」


那珂「むしろ心配すべきは私たちじゃない?」


提督「うち、あんたらに勝てた試しあったっけ」


那珂「あるよ?」


山風「寧ろ……勝利しか……してない……」


提督「あるぇー、那珂の時大体干からびてんだけどなあ……」


那珂「それ、姉さん達と一緒の時じゃない?」


提督「あー、そうだわ。神通居たら大体死んでんだよね」


那珂「神通姉さんも腰砕けだけどね」


山風「でも……休日以外で……お仕事を休んでるの……見たこと……ない……」


提督「今んところ勝率半々なんだよなあ」


那珂「やってる回数もうちの中じゃあ2番目に多いんだよね?」


山風「そうなの……?」


提督「ん?んー、あぁ、そうだわ。あいつ二番目に多いわ」


山風「1番って……誰?」


提督「誰だと思う?」


那珂「絶対、川内姉さんが1番」


提督「残念、あいつぁ3番目だ」


那珂「うそっ!?」


山風「わかんない……」


提督「じゃあ正解な」


那珂「あ、わかった!」


提督「ん?」


那珂「不知火ちゃんでしょ!」


提督「はい、正解」


山風「え……?」


提督「あいつ、割と色んなところで求めてくるぞ?」


那珂「た、例えば!?」


提督「俺が風呂に入ってる時とか」


山風「1番……びっくりした……場所は……?」


提督「トイレの中……いや、大本営に行く時に乗った満員電車の中か」


那珂・山風(うわぁ……)


提督「おろ、もうこんな時間か……演習が始まるな」


那珂「ぇーい!・:*三( ε:)`д゚)・;"」


山風「……えーい・:*三( ε:)`д゚)・;"」


提督「いった!?なんで急に押し倒して来たし!?」


那珂「そりゃあねえ?///」


山風「察して……///」


提督「……あー」ボリボリ


提督「こいよ、2人まとめて掛かってこい」


那珂・山風「うん!」



──演習場


榛名「はっ!提督が誰かとやってるような気がします!」


霧島「私の計算だとこの演習が終わる10分前まではやってそうですね」


比叡「ひえー、相変わらずの察知能力。我が妹ながら怖いなあ!」


金剛「What?提督が何をやっているんデスかー?」


榛名「あっ、ええと、そう、仕事、仕事です!」


霧島「まだ終わってないはずですから、遊んでましたし」


比叡「仕事をし始めたことを2人は察知したようですよ!」


金剛「Really? 何か隠してるような気がしマース。隠し事はNoネ!」


榛名「大丈夫です!してません!」


霧島「私達がお姉様に隠し事なんてするはずがありません!」


比叡「そうですよ!ありません!」


金剛「んー、ならOKデス。そろそろ演出がstartするネー。全力で倒しましょー!」


比叡「はい!気合い!入れて!行きます!」


榛名「榛名は大丈夫です!いつでも行けます!」


霧島「私の計算によると私達が勝つ確率は……100%です!」



────少女演習中



《《キング・クリムゾン!》》



提督「おい誰だよ、飛ばしたやつ」


提督「まあいいや。で、青葉、結果は?」


青葉「えっと、雪風ちゃん、霞ちゃん、朝潮ちゃん、球磨さんですね」


提督「マジか、瑞雲教がくじ引けなかったのか。あいつそれなりに運高いのに」


青葉「朝潮ちゃんは雪風ちゃんが隣に、球磨さんはごーやさんが隣にいたらしいですよ?」


提督「わお、うちの運高いやつ2人やん。あの二人がべらぼうに高いんだよな」


青葉「雪風ちゃんが60、ごーやさんが50でしたっけ?」


提督「1番高いの我らが女王だけどな」


青葉「70ですもんね……」


提督「スー姉、運が高すぎてやばいからなあ」


青葉「そうなんで……待ってください司令官」


提督「どした?」


青葉「スー姉って何ですか?」


提督「Warspiteの渾名だが?」


青葉「いつの間にそんな渾名を?」


提督「割と前から。スー姉の母性ならぬ姉性、素晴らしいよ」


青葉「そんなにですか?」


提督「おう、姉のように時に優しく、時に厳しく接してくれる。最近は『Admiral is my brother. 弟に手出しはさせません』とか言って他を牽制するほどだ」


青葉「司令官、それ某水着聖女みたいなことになってませんか?」


提督「大丈夫だ、まだあそこまでなってない。これからもないはずだ……多分」


青葉「そのうち、姉なるものを名乗りそうな気がします……」


提督「そんなことはねぇよ……恐らく……」


青葉「司令官、それでこの後どうするんですか?」


提督「ん?那珂と山風としっぽり楽しむけど?」


青葉「あのー、私は……」


提督「貴方は明日遠征が入ってるからダメです」


青葉「そんなー(´・ω・`)」


提督「また今度な」


青葉「もう、そうやってすぐまた今度って言うんですから」


提督「んな事言われても、他にどう返せと?」


青葉「むむむ、何か気の利いた一言を言ってくれてもいいじゃないですかー!」


提督「無理」


青葉「し、司令官のバカー!」ボカッ ドタドタ


提督「いってぇ!あのやろー、思いっきり殴っていきおった……」


提督「さぁて、明日からどうなる事やら。楽しみだねぇ♪」



─────To be continued


後書き

ふぅ、このお話はこれでおしまい。
次からは提督独占権を使った1週間のお話
頑張って34人の1週間書くぞー(白目)


11/21:追記 100PV越え!ありがとうございますなのです! 今後ともよろすくなのよ!

12/17:追記 500PV越え!感謝なのです!目指せ!1000PVなのね!

2/11:追記 1000PV越え!ありがとう!頑張って書くぞー!目指せ!2000PV!


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