2020-04-15 18:48:09 更新

概要

初投稿です。昼寝してたときの夢を書いていきます
注意
淫夢要素が微粒子レベルで含まれています。苦手な方は我慢して見てください。

2020年4月2日12:54分 前半の方の睦月のくだりは忘れて下さい、没案を消し忘れたままでした。本当にすいません


前書き

概要にもあるように初投稿です。
かなり不定期投稿になると思いますが、生暖かい目で見ていただけるとありがたいです。


プロローグ

[新生活]





朝日が差し込み、鳥が爽やかな朝の訪れを告げる。

いつもなら布団にもう一度潜り込むところだが、

今日に限ってはそんなことはなかった。何故なら...


母 「陽登〜!入学式、遅れるわよー!」


...高校の入学式だからだ。


陽登「っとと、遠征出しとかないと」


慣れた手付きで艦これを起動し、遠征に出す。ものの数分で終わらせ、朝食を始めた。


父「慌てすぎて事故るなよ?」


陽登「大丈夫だって」


母「気をつけてね?」


陽登「わかってる」


食事を終えたあとは真新しい制服に着替え、家を出た。


しばらく自転車で走っていると交差点で止められた。


陽登『ついてないなぁ』


??「小学校、楽しみ!」


ふと見ると、真新しいランドセルを背負った子供が、親らしき人と手を繫いでいた。


その姿が可愛らしく、ついつい微笑んでしまう。


信号が青になったのを確認して走り出したその時、すごい勢いで突っ込んでくるトラックが見えた。


前を見ると小学生の子がすでに渡り始めていた。 


あの子を助けなければ!....そう思ったときには既に体が動いていた。


全体重をかけて子供を押し出した。そこまでは良かったがその時には既にトラックは眼前に迫っていた。


これまでの思い出が脳裏をよぎる。よく覚えていることから、どうでもいい事まで。


陽登『これが、走馬灯ってやつか...』


薄れゆく意識の中、この世に生まれた幸福を心から噛みしめた。







誰かが俺に微笑んだ気がした。








[鎮守府へ ]



??「....君らは海を守る砦である。」


陽登「ゥーン、ハッ!」

なんか偉そうなおっさんが段の上で話してる。

まずここは何処だ?俺は確かトラックに跳ねられて、それで....


??「以上で第一回海軍軍学校、提督科の卒業式を終わりとする。礼!」



ちょっと待て、今海軍軍学校って言ったか?


礼の終了とともに全員が移動を始めた。とりあえずついていくか。


ついた場所は少し大きめの部屋だった。とりあえず今必要なのは情報だ。


周りを見渡してみると明らかに状況を理解できてなさそうな奴がいた。


陽登『このままいても埒が明かない。話しかけてみるか』


陽登「すいません」


??「な、なんだ?」


陽登「あんたもここにいる理由がわからない感じか?」


??「あ、あぁ。」


陽登「情報を交換しないか?お互い同じような状況だし」


??「......そうだな」


それから二人で情報を交換した。名前は柳原 悠斗と言うらしい。彼は自転車で走っていたら車に跳ねられ、気付いたらここにいたとのこと。


スピーカー「総員、各自鎮守府への移動を開始せよ。」


スピーカーからの指示と共に周りが慌ただしく動き始めた。


何をすればよいのか分からず、呆然と立ち尽くしていると、


運転手「御島提督はこちらです」


ご丁寧に案内された。


(以後、主人公を提督と呼称)


柳原に別れを告げ、乗り込んだ車は急ぎ足で走り出した。


3時間ほど走っただろうか。車はエンジンを止め、降りるよう促された。


運転手「あとのことは執務室の秘書艦に聞いてください、提督の健闘を祈ります。それでは」


それだけ言うと車は走り去った。



薄々気付いてはいたが、秘書艦といった所からして

予想は当たっているだろう。とりあえず行ってみよう。


運転手から渡された間取り図を元に執務室までたどり着いた。



意を決して扉を開けた。そこには.....




提督「....吹雪.....か」


吹雪「はい!特型駆逐艦一番艦の吹雪です、どうぞよろしくお願いします、司令官!」





どうやら俺は艦隊これくしょんの世界に来てしまったらしい.......



[提督が鎮守府に着任しました。これより艦隊の指揮を取ります ]




運転手の話の通り、吹雪から現状の説明とこれからの目標について説明された。


制海権はすべて奪われ、諸外国からの支援も望めず、

国内の物資も乏しくなってきた頃、海軍は艦娘の建造に

成功し、今に至るとのこと。


吹雪「ここまでのことはご理解いただけましたか?」


提督「あぁ、それと一ついいか?」


吹雪「?」


提督「そんなに固くならなくていい。上下関係なんてどうでもいい。少なくともここでは」


吹雪「......」


提督「あ、いや無理に変える必要はないぞ?吹雪が良いならってだけで.......」


吹雪「いえ、分かりました!改めてよろしくお願いします!司令官」


提督「あぁ!よろしく」


吹雪「それでは、各種施設の説明をするので、ついてきてください。」


[工廠での出会い]




吹雪「ここが工廠です、主に装備の開発、艦娘の建造を行います。えーっと、妖精さーん!出てきてくださーい!」


吹雪がそう言うと手のひらサイズの小人が何人も出てきた。


工廠妖精「どうしたですか?」


提督「いきなりだが自己紹介だ。今日からここに着任した提督だ。これからよろしく頼む」


妖精さんたち「はい、よろしくです!」


提督「早速だが建造を頼めるか?」


妖精「わかりました。どのかんしゅをけんぞうするです?」


提督「えっ?艦種指定できるの?」


吹雪「そんなふうに私は聞かされませんでしたが.....?」


工廠妖精1「みかわちんじゅふようせいののぎりょうはせかいいち」ドヤ


工廠妖精2「かんしゅをしていすることくらいぞうさもないわー、です」ドヤドヤ


有能すぎじゃない?君たち。というよりここって三河鎮守府ってとこなのね←今更


提督「うーん、それなら軽巡洋艦でお願いできるか?」


工廠妖精「りょーかいです。しざいを30ずつつかいますが、いいです?」


提督「あぁ、よろしく頼む」


工廠妖精「わかりました。できたらよびにいくです」


会話を終えたあと、工廠を後にした。


吹雪「良かったんでしょうか。いきなり建造して....」


提督「早めに鎮守府正面ぐらいは制圧しておきたくてな。吹雪一人では流石にキツイんじゃないか?」


吹雪「そうですね、それなら納得です」


提督「と言ってもこれから数日は演習だがな」


吹雪「な、何故ですか?一刻も早く制海権を確保したほうが良いのでは?」


提督「それもそうだがまずは練度を上げないと駄目だろう。その体にもまだ慣れていないだろう?」


吹雪「はい....」


提督「この鎮守府に所属している限り、沈むことは認めない。だから吹雪にもわかってほしい」


吹雪「司令官.....」


提督「それじゃ、とりあえず演習のメニューを決めよう。吹雪、何が必要か考えてくれ」


吹雪「はい!」


吹雪とともに演習メニューを作り終えた頃には日が傾いていた。


工廠妖精「ていとくさーん、建造おわりましたー」


提督「おぉ、お疲れさま」ナデナデ


工廠妖精「ありがとうございますー」ナデラレ


吹雪 ジー


提督「.....吹雪もお疲れさま」ナデナデ


吹雪「ありがとうございますぅ」ふにゅう


吹雪「またお願いします!」


提督「わかった。っと、建造結果の確認に行くか」


吹雪「了解です!」


新たな仲間


工廠妖精「こっちです」


そこにはこれまた見覚えしかない艦娘が立っていた


神通「あの……軽巡洋艦、神通です。どうか、よろしくお願い致します……」


吹雪「神通さん!お久しぶりです!」


神通「吹雪ちゃん!またよろしくね」


提督「挨拶は済んだか?それじゃ今日は早く飯食って寝てくれ。明日から本格的に活動開始だ」


吹雪神通「了解です」



夕食&風呂はカット



自室に備え付けの風呂から出るとさっき見つけた資料を頼りにダイヤルを回す。少し待っていると...


柳原「こちら呉鎮守府」


提督「こちら三河鎮守府。そっちはどうだ?柳原」


柳原「御島か、まあ驚いたがうまくやれそうだよ」


提督「一つ聞くぞ、お前も既プレイか?」


柳原「....あぁ」


提督「なら心配はないな。轟沈はナシだ」


柳原「当たり前だ。お互い頑張ろう」


提督「あぁ、それじゃ」


電話を終え、ベッドに寝転ぶ。これから始まる新生活に不安はある。だが誰も沈めない、これだけは守ってみせるそう心に誓ったところで俺の意識は微睡みに落ちた。


2日後


新たに駆逐艦 綾波を加えた艦隊は演習を終え執務室に集まっていた。休むだけなら自室があるはずなんだがなぁ


提督「そろそろ実戦に入ろう」


吹雪「ようやくですね!」


神通「大丈夫でしょうか....」


提督「自身を持て、この2日間を思い出してしっかりやればできる」


提督「綾波は母港の防衛戦力として残ってくれ、二人がいない間に攻められたらそれこそ詰みだ」


綾波「分かりましたー」


提督「作戦中に少しでもなにかに気付いたら報告をしてくれ。」


吹雪神通「了解」


提督「作戦開始はヒトサンマルマルだ 準備をしておいてくれ」


[はじめての出撃 ]



吹雪「敵駆逐艦撃沈です!」


提督「よし、いい調子だ。周囲の警戒を怠るなよ」


神通「周囲に敵の反応なし、海域は制圧されたかと」


提督「了解、帰投してくれ。周囲の警戒を怠るなよ」


吹雪神通「了解!」


....戦闘は勝利か。ふぅ


そう安堵していると


神通「っ!敵重巡洋艦、発見!」


提督「何!?」


何故だ?鎮守府正面では重巡洋艦なんて出るはずがないが....

撤退も考えたがここで見逃せば民間施設に被害が出るかもしれない。


吹雪「司令官、やらせてください」


提督「....交戦を許可する。ぶちかませ!」


二人「了解!」


ドーン! バシャーン!


レシーバー越しで砲声が鳴り響く



不意に爆発音が鳴り響いた。


提督「皆!?大丈夫か!?」


神通「やりました。敵重巡洋艦、撃沈です!」


提督「よくやった!即座に帰投を再開、無事に戻ってきてくれ」


帰投後


提督「皆、二人共、お疲れさま。不測の事態にもよく対応してくれた」


提督「とりあえずゆっくり休んでくれ」


吹雪「執務の方は大丈夫ですか?」


提督「こういうのは得意だからな。もう終わってる」


吹雪「分かりました。手が足りなくなったらいつでも呼んでくださいね?」


提督「了解した」


ガチャ バタン



提督『皆を部屋に返したはいいが....』


提督「......暇だな」


筋トレでもしてみるか。なんかこう、艦娘の皆が戦ってくれるのに甘えてちゃいけない気がする。それに執務室でじっとしてるってのも性に合わない。


提督「工廠で装備借りてくるか」



妖精さんに自分も戦いたいと言ったら試しにと12.7cm連装砲を渡された。


提督「案外軽いもんだな」


重さとしては金属バットくらいだったが、それを見ていた妖精さんは目を見開いて驚いていた。


提督「よ、妖精さん?」


工廠妖精「まじですか」


えっなにが?


工廠妖精「ていとくさんはもんすたーです」


提督「酷いこと言うね君」


工廠妖精「そんなこといったってこれにんげんさんはふつうもてないですよ?」


提督「そうなの?」


淫夢妖精「そうだよ(便乗)」


ん?まぁいいや


提督「俺用の艤装って作れる?」


工廠妖精「できますけどそとでつかうのはきょかしませんよ」


提督「分かってる。まずは演習で慣らしてからだ。自分の無力さは重々承知している。」


工廠妖精「わかりました。」


さて、執務室に戻って筋トレするか。


翌日


提督「という訳で演習に付き合ってくれないか?」


神通「良いですけど....ビシバシいきますよ?」


提督「あぁ、よろしく頼む」


神通「ではまずは移動になれてもらいましょう」


....ここから地獄の日々が始まったのだった


一週間後


提督 ムキムキ


神通「この一週間、執務を疎かにせず、よく私の訓練に耐え抜きました。これなら実戦に出ても問題ないでしょう」


提督「ありがとう。神通」


神通「どういたしまして」


中学で剣道をやっていて、体力等には自信があったが

あんなにキツイとは思ってなかった....


まぁ神通のOKも出たし、明日辺り出撃してみるか....


[提督、海に出る]


提督「やはり前線だと指揮の取りやすさが段違いだな」


神通「ですね。こちらも動きがわかりやすくて助かります」


提督「っとイ級」スパッ


イ級「!?」


提督「艤装がねえなら戦えないんじゃないか?逃げたほうが良いぞ」


イ級 ピュー


綾波「何故沈めないんです?」


提督「俺にはこいつらを沈める道理がない。ただ殺すだけならそれは虐殺じゃないか」


綾波「そういうことでもないでしょうけど....」


提督「まぁ、俺のポリシーってやつだ。気にしないでく

れ」


神通「そろそろ休憩にしますか?」


提督「そうだな。あそこの島で休憩するか」


[命は一つ ]


休憩中


提督「暇だから島の反対側行ってくる」


神通「分かりましたー」


提督「すぐ戻るー」


島の反対側


リ級 グッタリ


提督「」


提督『やっべぇどうしよう』


息はまだあるようだが....


.....敵だからといって見殺しにするのも寝覚めが悪いな


提督 バシャ


高速修復材をかけてやるとリ級の怪我はみるみる消え、やがて目を覚ました。


隣に座る俺を見るとリ級はすべてを察したようだった


リ級「....ナゼタスケタ」


提督「いんや?俺の気まぐれだ。」


リ級「タスケルリユウモナイダロウ?」


提督「だから行っただろ。気まぐれだって」


リ級「....」


しばらくの沈黙が続いた。


リ級「......コロシテ」


提督「....は?」


リ級「テキニナサケヲカケラレテイキテイルナンテゴメンダカラナ」

 

提督「.....」


リ級「ドウシタ、ハヤク....」


提督「ふざけるな!」グッ


リ級「!?」


リ級『ナンダコイツ!?トツゼンフンイキガカワッタ!?』


提督「あのなぁ、俺は何をされよう言おうが基本的に怒らねぇがな」


提督「自分の命を粗末にするやつは許せねえんだよ!」


リ級「ソ、ソンナノオマエニカンケイナイダロ!」


提督「目の前にいるやつが命を捨てようとしてるのに関係ないわけ無いだろ!」


リ級「ソモソモオマエハ敵ダロ!」


提督「んなもん知るか!」


提督「ああもう仕方ない!」ダキ


リ級「エッ?」


リ級『.....アッタカイ』


提督「落ち着いてくれたか?」


リ級「....ウン」


リ級『カラッポダッタココロガミタサレテイク....』ポロポロ


提督「命を粗末にするな。....俺みたいに」


リ級「ウェェェェン!」ポロポロ


神通「提督ー?何をし.....て.....」


....これはまずい


神通「提督、離れてください。危険です」スチャ


提督「いやこれにはマリアナ海溝よりも深いわけが」


神通「知りません」


提督「」


リ級「ワタシハテイトクトイッショニイル!」


神通「貴方は早く提督から離れなさい。」


提督「あーもうめちゃくちゃだよ」 


神通リ級「提督のせいでしょ!」クワッ!!


提督「ごめんなさい」


綾波「神通さーん、何かありましたー?」


綾波「....一体どういう状況なんですか?」


提督「実はな.....」カクカクシカジカ


綾波「なるほどですねー」


提督「とりあえず皆で鎮守府に帰るか」


神通「それよりもまずはリ級を!」


提督「それは鎮守府に帰ってからでもできるだろ?」


神通「.....仕方ありませんね」


提督「おし、んじゃ帰るぞ」



[ブラック鎮守府の影 ]



海上



リ級「〜♪」


提督『抱きつかれてて走りづらいし、後ろから視線が.....』


神通綾波 ジー


提督「リ級、離してくれないか?走りづらいんだが...」


リ級「ヤダ」即答


提督「ならせめて手を繫ぐにしてくれ....」


リ級「.....ワカッタ」ギュッ


提督『今更気付いたけどリ級やべぇわ。女性経験無い俺からしたらまじでヤバい』語彙力皆無


神通「ズルい」ボソッ


提督『聞こえてんだよなぁ』


綾波「ん?電探に反応があります」


提督「場所は?」


綾波「3時の方向です」


提督 双眼鏡  ジー


あれは....艦娘か?


提督「艦娘らしき姿が見えた」


神通「えっ?ですが....」


提督「あぁ、ここら辺に他の所属の艦娘が来るわけがない。だろ」


綾波「そうですね。この辺は私達の担当海域ですし、遠征にしても資源があるとは思えませんし.....」


提督「確かめてみる必要がありそうだな」



??「もう限界っぽいぃ」


??「諦めちゃだめだよ、きっと誰かが助けてくれる...はずだから」


??「だから希望を捨てちゃ....だめだよ.....」グス


オーイ


??「!?」


提督「こんな所でどうしたんだ?」


??「っ、深海棲艦!?」


提督「リ級なら大丈夫だ。かくしかでな」


??「な、なるほど。あ、自己紹介がまだだったね」


時雨「僕は時雨」


夕立「夕立っぽいぃ」


提督「俺は三河鎮守府の提督だ。改めて聞くが、こんな所でどうしたんだ?二人ともかなり衰弱しているようだが」


時雨「そ、それは....」


夕立「三河提督さん!助けてほしいっぽい!」


提督「.....分かった。まずは鎮守府に戻ってから話しを聞こう」


提督「神通、夕立をおぶってやってくれ」


神通「了解です」


提督「綾波とリ級は周囲の警戒を頼む」


綾波リ級「了解(ワカッタ)」


提督「ほら時雨、乗れ」


時雨「う、うん」


ザー


提督『腕や足についた痣、二人の衰弱具合を見る限り.....』


提督『いわゆるブラック鎮守府と言われるやつなんだろうな』


提督『.....なんとかしてやんないとな』



母港



吹雪「司令官!おかえりなさ....い?」


提督「あぁただいま。かくしかでな」


吹雪「まぁ司令官ならやりかねないとは思いましたけどね.....」


提督「正直リ級は何とかなる。問題は時雨と夕立だ」


吹雪「今入渠している二人ですか。どんな問題が?」


提督「俺が話すより本人たちから聞いたほうがいいだろう。とりあえず二人が出てくる前に3人の部屋の準備だけしとこう」


吹雪「分かりました」リキュウサンコチラデス


翌日



提督「と、言うわけで話してくれるか?」


時雨「うん....僕達は所属の横須賀鎮守府から逃げてきたんだ」


綾波「横須賀鎮守府といえば海域の攻略をものすごい速さで進めていると聞いたことがありますね」


夕立「うん、でもその進め方に問題があるっぽい」


吹雪「どんな問題が?」


時雨「疲労を抜かずに連続出撃なんて当たり前」


夕立「戦闘に負けたら蹴られたりするっぽい」


神通「私達の鎮守府では考えられませんね」


提督「おそらくそれだけじゃない」


時雨「?どういうことだい?」


提督「あの時俺らに会うまでに戦闘はあったか?」


夕立「ううん、なかったっぽい」


提督「二人の艤装を見せてもらったんだが....」


提督「弾薬がほぼなかったんだ」


吹雪「それってつまり....」


提督「あぁ、捨て艦として出撃させられたんだろう」


時雨「.....やっぱりね」


提督「気づいていたのか?」


時雨「うん、僕と夕立に出撃命令が出たのは南西諸島沖防衛戦だったんだ」


提督「あそこは戦艦ル級の出現が確認されてるな」


時雨「そう、というよりよく知ってるね、あそこは横須賀鎮守府以外出撃していないはずなんだけど」


提督『やべ、口が滑った』


提督「ま、まぁな」


時雨「まぁいいや。話しを戻すけど、そんな場所に駆逐艦二人での出撃はおかしいと思ったんだ」


提督「その出撃の途中で艤装がイカれてた所で俺たちに出会ったと」


時雨「そういうことだね」


提督「俺は二人の意思を尊重したい。二人は.....どうしたいんだ?」


夕立「夕立はもうあそこには戻りたくないっぽい!」


時雨「僕も、もうあんなのは嫌だ」


夕立「できるならこの鎮守府に居たいっぽい!」


時雨「だめだよ夕立....これ以上迷惑はかけられないよ」


提督「俺は構わんぞ?うちはまだまだ艦娘も少ないし、それに一度面倒を見た艦娘は見捨てられないしな!」


吹雪「私も賛成です。戦力が増えて困ることはありませんし」


綾波「私も賛成です〜」


神通「私もです」


リ級「イインジャナイノカナ?」


提督「時雨、これでもまだ迷惑と思うか?」


時雨「本当に、いいのかい?」


時雨「この鎮守府に居ても、いいのかい?」


提督「もちろんだ!」


時雨「.....これからよろしくね、提督」ニコ


夕立「よろしくっぽーい!」


提督「よろしくな!」


プルルルルルルル


提督「電話か」ガチャ


提督「こちら三河鎮守府」


??「こちら横須賀鎮守府だ」


提督「.....どういった用件で?」


横須賀提督「単刀直入に言おう。そちらに居る駆逐艦時雨、夕立を引き渡してくれ」


提督「.....一体なんの事だ?」


横須賀提督「とぼけるな。そちらの鎮守府にいる事は確認している」


横須賀提督「明日のマルキュウマルマルにそちらに行く。準備しておいてくれ」


ツー


提督「....時雨と夕立がいるのがバレた」


リ級「エッ、ドウシテ?」


提督「ある程度目星はついてる」


提督「...工廠妖精を呼んでくれ」



[バレなきゃ問題にゃならないんですよ ]



工廠妖精「ていとくさん、どうしたです?」


提督「時雨と夕立の艤装におそらく発信機が付いている。そいつを見つけてほしいんだ」


神通「提督、どうして分かるんですか?」


提督「昨日二人を保護した時、近くに他の艦娘の反応はなかった。鎮守府に入るときもだ」


提督「となると発信機ぐらいしか無いと考えたんだ」


綾波「なるほどですねー」


工廠妖精「ていとくさん、みつけました」ガチャガチャ


提督「でかした!夕立のやつも頼む」


工廠妖精「やっちゃいます」ガチャガチャ


5分後


工廠妖精「ふぅ、ぶじにおわりましたー」


提督「お疲れさま」ナデナデ


工廠妖精「むふー」ナデラレ


提督「と、言うわけで」


発信機×2


提督「こいつをどうするかだが」


綾波「逃げられたと横須賀提督に報告したあと、発信機を沖合で破壊するのはどうでしょう?」


提督「普通ならそれで良さそうだが、相手は発信機をつけてまで自分の所業を知られたくない奴だ。それだと騙せない可能性もある」


神通「.....提督、このような作戦はどうでしょう」


提督「どんな奴だ?」


神通「それはですね....」


提督「なかなかいいんじゃないか?」


提督「この作戦に反対のやつはいるか?....いないようだな」


提督「それじゃこの作戦で行こう」


提督「工廠妖精、装置の作成を頼む」


工廠妖精「まかせるです」


2時間後


工廠妖精「できましたー」


提督「ありがとう。それじゃ横須賀まで行ってくる」


吹雪「気をつけてくださいね?」


提督「分かった」



[横須賀鎮守府の実状 ]


3時間後


横須賀鎮守府裏


提督「さて、着いたな」


時雨『3階の左から二番目の窓が空いて無いかい?』


提督「あれか」


確かに窓が空いている


提督「よし、ラペリングを試してみるか」


妖精さんの言われたとおりにフックを屋上にかけ、ボタンを押すと


提督「自動で巻き取ってくれると楽でいいな」ウィーン


あっという間に窓の目の前に着いた


提督「ふっ!」ダッ


壁を蹴って勢いをつけ突入する。虹○やっといて良かった。


提督「ここは....空き部屋か」


時雨『えっ?そんなはずは無いんだけど....』


提督「いや、何もないな。物を動かした跡もあるし片付けられたみたいだ」


時雨『そこは僕と夕立の部屋なんだ。いや、正確にはだっただけど』


提督「なんて奴だ....」


時雨『提督、落ち着いて。僕が案内するから執務室の天井裏まで行って』


提督「誰かに見つからないのか?」


時雨『大丈夫、皆疲労を取るのに精一杯で外を歩いている暇なんて無いから』


提督「了解」




横須賀鎮守府3階廊下


青葉『青葉、見ちゃいました』


青葉『司令官と同じ服を着た怪しい人が前を歩いています』


青葉『写真を.....』


青葉「あれ?」


青葉『おかしいな、さっきまで居たのに』


青葉『まぁいいや、追いかけ.....』


青葉「むぐっ!?」


提督「静かにしろ」


青葉 「っーー!」コクコク


青葉『いつの間に背後に回られたんだろう?』


ガチャ バタン



時雨、夕立の部屋


提督「時雨、青葉に見つかった」


時雨『そう....』


青葉「えっ?時雨ちゃんがいるんですか?」


提督「あぁ、元ここのな」


青葉「本当ですか!生きててよかったぁ」


提督「俺はここの提督を告発するために忍び込んだんだが.....見なかったことにしてくれないか?」


青葉「分かりました!青葉、何も見ていません!」


提督「ありがとう、青葉」


青葉「その代わり、絶対に司令官を辞めさせてください!」


提督「分かった。任せてくれ」


青葉「よろしくお願います!」


ガチャ バタン


提督「さて、やるか」


時雨「だね」



横須賀鎮守府執務室屋根裏


提督「さて屋根裏に着いたぞ」


時雨『あとはレコーダーを起動して待っていれば証拠が取れると思うよ』


提督「分かった」


コンナコトモデキナイノカ


提督「ん?」


時雨『噂をすれば、だね』


横須賀提督「何故お前らは勝てないんだ!」


榛名「作戦に問題があるのでは....」


横須賀提督「なんだと!俺のせいだと言うのか!ふざけるのも大概にしろ!」バシン


榛名「キャッ」バタン


横須賀提督「全くお前らはいつもいつも同じ事を言わせる!少しは学べ!」ゲシゲシ


榛名「....」


横須賀提督「分かったらさっさと部屋に戻れ!」


榛名「....」スクッ


榛名「失礼....しました」


ガチャ バタン


提督「」プルプル


時雨『提督、抑えて』


提督「....分かってる」グッ


時雨『これだけあれば告発出来るんじゃないかな』


提督「そうだな、鎮守府に戻る」


提督『横須賀鎮守府提督.....絶対に許さねぇ!』




三河鎮守府


提督「ただいまー」


吹雪「司令官、おかえりなさい!」


神通「提督が行っている間に憲兵への連絡は済ませておきました」


提督「ありがとう。」


夕立「提督さんおかえりっぽーい!」ダキ


神通吹雪綾波リ級時雨「!?!?」


提督「っとと、いきなり抱きつくな」


夕立「むふー、提督さんいい匂いっぽいー」


提督『刺さるような視線が.....』汗タラー


提督「こ、こら夕立、離れなさい」


夕立「むぅー、分かったっぽい」


提督「.....順番だぞ」


神通吹雪綾波リ級時雨 パァー


翌日


三河鎮守府 09:00


提督「......」


横須賀提督「さて、時雨と夕立を引き渡してくれるか?」


提督「....少し待っててくれ」


横須賀提督「分かった。早くしてくれよ」


3分後


提督「待たせたな」


横須賀提督「.....何故憲兵も一緒に?」


提督「心当たりは無いのか?」


横須賀提督「......あぁ」


提督「時雨と夕立からお前から暴力をうけたと聞いたんだが」


横須賀提督「そんなの奴らの嘘だろう。第一証拠が無い」


提督「.....」ポチッ


コンナコトモデキナイノカ!


横須賀提督「っ!?」


提督「これでもまだ言い逃れするか?」手に発信機


横須賀提督「.....クソッ!」カチャ


憲兵「おい!銃を置け!」


提督「.....」スッ


横須賀提督「うるせぇ!俺の提督人生を潰したお前だけは許さねぇ!死ね!」バァン


艦娘たち「提督!(司令官!)」


提督 「ふっ!」カンッ


弾丸 コロコロ


一同「....えっ?」


提督「ふぅ、成功したか」


吹雪「一体何をしたんですか?」


提督「?刀で弾を弾いただけだが」


神通「人間技じゃないですね....」


提督「まぁ、人間辞めたしな」


一同「えっ?」


提督「.....今のは忘れてくれ」


憲兵「と、取り敢えず横須賀提督を本部に連行します。時雨さんと夕立さんも来ていただけますか?」


時雨夕立「分かりました(っぽい)」



神通「さて」


吹雪「提督?」


綾波「教えて」


リ級「クレル?」


提督「お、おう」


提督「簡単に言えば妖精さんに手と足を改造してもらったんだ」


吹雪「具体的には?」


工廠妖精「わんりょくとあくりょく、それにきゃくりょくを10ばいにしました」


神通「サラッと凄いことしましたね」


綾波「あれ?でもそれは弾を弾ける理由じゃなくないですか?」


工廠妖精「それはていとくさんがばけものみたいなはんしゃしんけいをしてるだけです」


提督「またバケモノっつったなこのやろう」


ただ俺は受験勉強をせずに○ーさんのホームランダービーやり込んでただけだぞ.....


リ級「.....ヨシ」


提督「?どうしたリ級」


リ級「フッ!」ブン


提督「」ガッ


神通「リ級!?」


吹雪「何してるんです?」スチャ


リ級「イヤ、ハンシャシンケイガドレホドノモノカタメシタクテナ」


リ級「マサカフイフチスラフセグトハナ」


提督「皆、リ級を許してやってくれ」


綾波「で、ですが....」


提督「しっかりと手加減していたしな」


神通「だとしても、です」


提督「うーん」


提督『そういやリ級、前俺と夜戦したいって言ってたな』


提督「んじゃあリ級」


リ級「ナンダ?」


提督「前俺と夜戦するって約束、あれ無しな!」


リ級神通吹雪綾波「」カァァァァ


提督「えっ皆どうした?」


工廠妖精「ていとくさんはさすがです」ハァ


提督「???」


誰か説明してくれよぉ.....




3日後


提督「....って事があってよぉ」


柳原「.....」


提督「どういう意味か教えてくれないか?」


柳原「.....」


柳原「御島」


提督「?」


柳原「失礼なこと聞くが、お前童貞か?」


提督「....認めたくないがな」


柳原「単刀直入に言うぞ、言ったやつはエ○チしようっつたんだ」


提督「.....」


提督「えっ?」


提督「でも俺に魅力なんて無くね?」


柳原「話を聞く限り心当たりしかなさそうだが?」


柳原「まぁそんなとこだ。じゃあな」


ツー


提督「.....まじかよ」


電話 プルルルルルルル


提督「今度は何だ?」


ガチャ


提督「こちら三河鎮守府」


??「こちら大本営、御島君か?」


提督「はい、そちらは?」


元帥「海野元帥だ。」


提督「っ!これは失礼しました、元帥閣下」


元帥「いや、構わんよ。それよりも、だ」


元帥「先日の横須賀鎮守府提督の告発、見事だった」


提督「恐縮です」


元帥「そう謙遜するなもっと誇ってよいのだぞ」


提督「.....ありがとうございます」


元帥「先日の貴鎮守府の活躍を称え、何か報奨を贈りたいのだが、何かほしいものはあるか?」


提督「....それなら、他の鎮守府よりも資材の配給を増量して頂けませんか?これから海域の攻略に移ろうと思っていた頃ですので」


元帥「了解した。あ、それと」


元帥「明日の朝。マルハチマルマルにそちらに新たな艦娘を送る。横須賀鎮守府の所属だったのだが、どうしてもと頼み込んできてな.....」


提督「了解しました。それでは」


元帥「うむ。御島君のさらなる活躍を祈っているよ」


ツー


シレイカーン


提督「吹雪、どうした?」


吹雪「そ、その.....今日の夜って空いてますか?」


提督「特に何もないぞ?」


吹雪「なら....わ、私と」


提督「私と?」


吹雪「私と、夜戦してください!」カァァァァ


提督「」


提督『今度は吹雪か.....』


提督「....始めてだがいいか?」


吹雪「っ!はい!よろしくお願います!」


提督「んじゃ、寝室行くぞ」







翌朝


吹雪 キラキラ


綾波「なんか吹雪ちゃんキラキラしてません?」


吹雪「き、気のせいだよぉ綾波ちゃん」


神通「ゆうべはお楽しみでしたね」フフッ


吹雪「じ、神通さん...」カァァァァ


リ級『イイナァ』


提督「おはよー」


神通「おはようございます、提督。遅かったので朝食は作っておきました」


提督「ありがとう、神通」


提督「と、今日の予定だが」


提督「時雨と夕立が帰ってくるのと、新しく艦娘が増えるとのことだ。」


提督「明日ぐらいから徐々に海域の攻略を始める予定だ、演習を行って体を慣らしておいてくれ」


吹雪「でしたら午後から演習に付き合って頂けませんか?」


提督「分かった」



08:00


提督「時雨、夕立 おかえり」


時雨夕立「ただいま!(っぽい!)提督」ギュー


提督「取り敢えず、自己紹介を頼む」


榛名「金剛型戦艦三番艦、榛名です!」


大鳳「装甲空母、大鳳です!」


青葉「古鷹型重巡洋艦、青葉です!」


ゴーヤ「伊五十八潜水艦です!ゴーヤって呼んでほしいでち!」


島風「駆逐艦島風です!速さなら誰にも負けません!」


提督「榛名と大鳳、青葉とゴーヤそれに島風だな。これからよろしく頼む!」


新入りs「よろしくお願いします!」




昼食後


三河鎮守府演習場


提督「おし、演習するか」


婬夢妖精「おっ、そうだな」


提督「ん?ままええわ」


吹雪「よろしくお願いします!」


提督「おう!」


榛名「何故提督が水上に?」


神通「何故って、演習するからですよ」


榛名「提督が?」


神通「提督が」


榛名「.....」


大鳳「提督って人間なんですか?」


綾波「一応そうですよー」


リ級「マア、ミテレバワカル」


神通綾波リ級「提督の異常さがね」



提督「神通〜開始の合図送ってくれ〜」


神通「分かりましたー」カチャ


ドンッ


提督「行くぞ!」ザァァァ


青葉「速っ!?」


島風「私より速い!?」


吹雪「行きます!」ドンドン


提督 スッ


カカンッ


大鳳「弾を弾いた!?」


榛名「確かにあの動きは異常ですね......」


提督 カチャ


ゴーヤ「提督は何を装備してるんでち?」


工廠妖精「えーっと、妖精印の日本刀、しこみやいばみたいにつけてるのがA-190単装速射砲、かたにガ○タンクみたいについてるやつがイ号一型乙無線誘導弾改二です」


神通「....説明をお願いできますか?知らない内に色々増えてますので」


工廠妖精「わかりました。まずは日本刀からですが、かなりけいりょうかにちからをいれて、ていとくさんのはんしゃしんけいにあわせました。かわりにきれあじがすこしおちましたが、まぁもんだいないていどです」


工廠妖精「つぎにA-190単装速射砲ですが、これはわたしにもよくわかりません」


島風「?どういうこと?」


工廠妖精「あれ、ていとくさんがえんせいにいったときにひろってきたやつなんですよね」


時雨「そんなの使って大丈夫なのかな.....」


リ級「ダイジョウブジャナイカ?テイトクダシ」 


一同「確かに」


工廠妖精「なのでわたしからはせつめいできません。

ただひとついえるのは、あれはおーぱーつだということです」


夕立「おーぱーつってなにっぽい?」


青葉「オーパーツとはですね、簡単に言えばその時代だったり場所に、ないはずの物ってやつです」


工廠妖精「はなしがそれましたね。さいごにイ号一型乙無線誘導弾改二ですが、こいつもともとは爆弾なんですよね」


工廠妖精「そいつをていとくさんのぎそうでもつかえるようにしたんです」


大鳳「具体的にはどんな改造を?」


工廠妖精「ていとくさんのかたについてるつつからたまをまずじょうくうにうちあげます。そのつぎにたまのこうぶについているろけっとにてんかして、あとはていとくさんがゆうどうするしくみにかいぞうしました」


大鳳「妖精さん、一つ聞いていい?」


工廠妖精「はい、なんですか?」


大鳳「妖精さんの説明だとそのイ号一型乙無線誘導弾ってやつはもとは爆弾なのよね?」


大鳳「それなら艦載機にも積めるんじゃない?」


工廠妖精「たしかにそうですね、くうぼさんがいなかったのでかんがえてませんでした」


工廠妖精「わかりました、しんがたかんさいきといっしょにちょうせいしておきます」


大鳳「ありがとうございます!」


工廠妖精「っと、演習もそろそろおおづめですね」



吹雪 ハァハァ


提督「そろそろ終わりにするか?」


吹雪「はい...そうしましょう」フゥ


提督「皆ー、俺は執務室にいるから、なんかあったら呼んでくれー」


時雨「分かったよー提督ー」


提督「怪我だけはすんなよー」




夕食


榛名「提督、私達を助けていただき、ありがとうございました」


提督「気にするな。当然のことをしたまでだよ」


大鳳「私からもお礼を言わせてください。本当に、ありがとうございました!」


提督「あ、そうだ(唐突)この鎮守府のルールを言い忘れてたゾ」


青葉「どんなルールですか?」


提督「自分を兵器と思わず、人として生きる事、そして絶対に命を粗末にしないこと!」


提督「この2つだけを守ってくれたら俺は何も言わないよ」


大鳳『なんて人なの?提督は』ポロポロ


榛名『自分を兵器と思わず人間として生きろなんて...』ポロポロ


ゴーヤ『なんて優しい人なんでち....』ポロポロ


提督「えっ?俺の夕食泣くほどまずかったか...」ショボーン


神通「提督....貴方という人は.....」はぁ


工廠妖精「おんなたらしですね」


提督「えぇ....」




翌日



提督「それでは、これからブリーフィングを行う」


提督「目標はアルフォンシーノ方面の制圧、編成は俺と大鳳、榛名、青葉、島風、ゴーヤだ」


提督「何か質問はあるか?....無いようだな、それでは

20分後に出撃する、準備をしておいてくれ!」


艦娘「はい!」



アルフォンシーノ方面海上


提督「ふんっ!」スパッ


へ級「!?」


大鳳「艤装を切り落とすなんて器用なことよくできますね」


提督「まぁな。剣道やってた経験が生きたのかもな」


榛名「だとしても凄いです!」キラキラ


大鳳「敵艦を発見!」


提督「位置、艦種は?」


大鳳「位置は十時の方向。丁度そこの島の裏あたりです」


大鳳『あのオーラは...』ゴクッ


大鳳「艦種はヲ級flagshipです!」


提督「了解、島風」


島風「はーい!」


提督「今から島風のスピードを生かした作戦で行く、危険な役目だがやれるか?」


島風「任せて!」


提督「よし!榛名と大鳳はここで待機、大鳳は制空権の確保と爆撃機の上空待機を頼む」


榛名大鳳「了解!」


提督「島風は敵艦隊に出来る限り接近して、敵を誘導してくれ!」


島風「了解!」


提督「ゴーヤは合図をしたら魚雷の発射を頼む!」


ゴーヤ「了解でち!」


提督「青葉は島風に気を取られている敵の横っ腹をぶち抜いてくれ!」


青葉「了解です!」


提督「それでは、作戦開始!」



島風「ほらほら、こっちこっち!」ドーン


ル級「!」ドーン


バシャーン


提督「青葉、今だ!」 


青葉「了解!索敵も砲撃も雷撃も、青葉にお任せっ!」ドーン!


ハ級「!?」ドゴォン


青葉「敵駆逐艦、撃沈!」


提督「よくやった!次、島風、魚雷を敵艦隊の進路上に発射してくれ」


島風「了解!五連装魚雷、いっちゃって!」バシュシュシュシュッ!


提督『ゴーヤ、魚雷発射用意!』


ゴーヤ「用意よし!」


提督『発射!』


ゴーヤ「発射!」バシュッ!バシュッ!


スーー ドガァァァンッ!


島風「敵駆逐艦2隻撃沈!」


提督「榛名、敵戦艦へ砲撃!」


榛名「了解!勝手は!榛名が!許しません!」ドドドン!!


榛名「敵戦艦撃沈!」


提督「大鳳!敵軽空母へ攻撃開始!」


大鳳「任せて!爆撃機隊、頼んだわよ!」


爆撃機妖精「まかせろぉぉぉ!」ブゥゥゥン


戦闘機妖精「敵軽空母、進路変更!」


爆撃機妖精「誘導開始!」


ヒュルルルルルル ドゴォーーン!


爆撃機妖精「よっしゃあ!命中!敵軽空母撃沈!」


大鳳「提督!敵軽空母、撃沈!」


提督「よくやった、あとは.....」


ヲ級「....」


提督「お前だけだな」


ヲ級「.....」


ヲ級「.....ナンデモスルカラミノガシテクレマセンカ?」シロハター


提督「.....」ヲ級の目の前に立つ


提督 スッ


ヲ級「ッ!」目つぶり


提督「....」ポンッ


ヲ級「??」


提督「今何でもするって言ったよね?」


ヲ級「ハ、ハイ.....」


提督「じゃあ、もう船を襲ったりするのをやめてくれ」


ヲ級「デ、デモソレダトタベモノガ.....」


提督「それもそうだな」ウーン


提督「あ、そうだ(閃き)」


提督「ヲ級、料理ってしたことある?」


ヲ級「ヲ....ナイ....」


提督「おし、今から料理を教えてやる。皆ー、飯食うぞー」


大鳳「提督!?大丈夫なんですか!?」


提督「ヲ級、艤装を置いてくれ」


ヲ級「ワカッタ」スポッ ゴト


榛名「あ、それ抜けるんですね」


提督「もし暴れたら俺が止めるから、な?」


青葉「....よし、ならいいんじゃないですか?」


大鳳「分かりました」


提督「ありがとう。それじゃ一緒に作るぞ、ヲ級」


ヲ級「ワカッタ」




1時間後


提督「できたぞー」


ゴーヤ「随分時間かかったでちね」


提督「鱗のとり方から何から全部教えたからな。これでも早いほうだよ」


島風「早く食べようよー」


提督「そうだな、じゃ、いただきまーす!」


一同「いただきまーす!」


ヲ級「イ、イタダキマス」



食事後



提督「調理器具は置いていくから好きに使ってくれな」


ヲ級「ヲ、アリガトウ」


提督「困った事があったらいつでもきてくれよ」地図渡し


提督「んじゃ、達者でなー!」ザー



帰投後


青葉「意外に楽勝でしたねー」


榛名「まさか主力艦隊のほうが弱いとは思いませんでした」


提督『ルート固定条件間違えたなんて死んでも言えねぇ』


[ 呉鎮守府との演習]


2日後


北方海域の制圧を終えた後、俺は皆に疲れをとってもらうべく皆に温泉に行かせた。俺も行きたかったが、流石に鎮守府を開けるのはマズいので遠慮した。


提督「....暇だなぁ」グデー


妖精さんも行ってしまったから話し相手がいない。


電話 プルルルルルルル


提督「ナイスタイミング」ガチャ


提督「こちら三河鎮守府」


柳原「こちら呉鎮守府だ」


提督「どうした?柳原」


柳原「今ウチは海域攻略をお休みして練度上げをしてるんだが、お前んとこと演習出来るか聞こうかと思って」


提督「出来るけど明後日でいいか?」


柳原「どうしてだ?」


提督「今、皆温泉旅行してる」


柳原「それオッケーなの?」


提督「元帥に北方海域制圧の報奨として申請したらオッケーもらえた」


柳原「まじかよ」


提督「と言うことで明後日の何時からどこでやる?」


柳原「そうだな....場所はそっちでいいよ」


提督「了解、それから....」


30分後


提督「んじゃ、また明後日な」


柳原「オッケー」


ガチャ


さて、演習の戦術考えるとするかな。



番外編 


注意 多少のキャラ崩壊と下ネタがあります。


読まなくても本編に支障はありません、たぶん


オッケーな方のみご覧下さい


[温泉旅行in伊東温泉 ]


吹雪「と、言うわけで」


綾波「やってまいりました伊東市!」


大鳳「提督と来れなくて残念です....」


榛名「この日の為に服を買ったのに.....」


一同「ホントにねー」


神通「それじゃあ皆さん。慣れない電車に乗って疲れたでしょうし、ひとっ風呂行きましょう!」


一同「オーッ!」



東○館


時雨「着いたね」


ゴーヤ「お屋敷みたいでちねー」


夕立「早くお風呂に入りたいっぽい!」


神通「慌てないで、夕立ちゃん。それじゃあ行きましょう」



紳士の諸君、残念だったな!お風呂シーンはカットだ!




リ級「イイユダッタナ」サッパリ


青葉「でしたねー」


大鳳「駆逐艦に負けた.....」ズーン


神通「大鳳さん.....」


神通「ま、まぁ次に行きましょう!次は音無神社です!」



音○神社



島風「着いたー!」


吹雪「ここはどんな神社なんですか?」


神通「ここは安産・縁結びのパワースポットとして有名な神社なんだそうです」


榛名「神通さん、グッジョブです!」


神通「ありがとうございます榛名さん。では、早速お参りしましょう!」




一同『提督(司令官)と早く結ばれますように(でち)』パンパン



綾波「そろそろお昼ですねー」


大鳳「あ、それならいいお店を調べておきましたよ!」


リ級「ナイス、タイホウ!」


夕立「早速行くっぽい!」



楽味家まる○ん


神通「意外に並ばなかったですね」


時雨「どれを頼もうかな....」


大鳳「それならこの地魚海鮮丼なんてどう?」


青葉「お、美味しそうですねぇ!」


神通「皆でこれ食べましょうか。店員さーん地魚海鮮丼10杯お願いしまーす!」



食後


吹雪「とっても美味しかったですねー」


島風「次はどこに行くの?」


神通「小室山というところに向かいます。事前の調べによると椿の名所として有名らしいですよ」


リ級「ツバキ....ドンナモノダロウ?」


ゴーヤ「早速行くでち!」



小室山山頂



綾波「着ーきまーしたー!」


青葉「綺麗ですねー」


夕立「見て!おっきな山があるっぽい!」


神通「富士山ですね、始めて見ましたが本当に大きいですねー」


大鳳「あっちには相模湾も見えるわよ!」


吹雪「こうして見ると、海ってとても美しいですね...」


榛名「この美しい海をこれからも見れるように、頑張りましょう!」


一同「オーッ!」




お土産購入後



神通「さて、そろそろチェックインできますね」


リ級「サスガニツカレタシナ」




東伊豆○宵



島風「おっきなホテルだねー」


ゴーヤ「お部屋楽しみでち!」


神通「部屋は夕立ちゃん時雨ちゃん島風ちゃん榛名さんリ級さん もう一つの部屋に私と大鳳さん青葉さんゴーヤちゃん吹雪ちゃんです」


神通「それでは、また明日会いましょう!」


一同「はーい!」



[艦娘たちのホンネ ]


22:00


榛名たちの部屋 


島風「すぅーすぅー」


時雨「くぅー」


夕立「ぽぃーぽぃー」


綾波「スピー」


榛名「寝ちゃったみたいね」


リ級「ソウダナ」


榛名「さて晩酌といきましょう」


リ級「アマリノミスギルナヨ?」


榛名「分かってますよ、乾杯!」カンッ!


リ級「カンパイ!」カンッ!


榛名「貴女は提督のどこに惚れたの?」


リ級「ソウダナ....テイトクノヤサシサカナ」


リ級「フツウテキナラコロスダロ?デモテイトクハコロスドコロカイキルキボウヲクレタ。ソンナノホレナイワケナイジャナイカ」


榛名「なるほどねぇ 私もそんな感じかしら。」


榛名「艦娘を助ける為に他の鎮守府に忍び込むなんて、提督ぐらいしかやらないわよ。しかも自分のところの艦娘じゃないのに」


リ級「サスガテイトクダナ」フフッ


榛名「本当にね」フフッ


その頃 神通たちの部屋


テーブル 酒の空き缶がびっしり


神通「それで?どんな風に誘ったの?」


吹雪「えっと....夜戦しましょうって誘いましたね」


大鳳「提督はおっきいほうが好きなのかしらね?」


吹雪「どうでしょう...提督は女性経験がほぼないらしいですけど....」


青葉「ないよりはある方がいいのかもしれませんけどねー」


大鳳「貴女はいいのをお持ちだからいいわよね。私なんて....」ペタペタ


ゴーヤ「提督は年上と年下ならどっちが好きでちかね?」


神通「吹雪ちゃんに手を出した所を見ると年下かしら?」


吹雪「あの時は私が渡したお茶に少量の媚薬を入れといたのでそれに影響されたかもしれませんね」


大鳳「いや、間違いなくそれでしょ」


青葉「私も司令官とシたいなぁ」


一同「そうねー」


ゴーヤ「でも毎日ヤッてたら提督の体が持たないんじゃないでち?」


神通「確かに、それに順番も考えなきゃね...」


青葉「榛名さんとリ級さんも呼んでクジで決めればいいんじゃないですか?」


吹雪「賛成です!」


大鳳「じゃあ二人を呼んでくるわ」



榛名とリ級到着&説明後


ゴーヤ「じゃ、一斉に引くでち!」


せーの!


青葉「やりました!」1


リ級「ヨシ!」2


榛名「まぁまぁね」3


神通「普通ね」4


ゴーヤ「順番なんてどうでもいいでち」5


吹雪「まぁ最後よりは....」6


大鳳「やっぱりね....」7


神通「そろそろいい時間ですし、寝るとしましょう」


時計 23:30


榛名「ですね、それじゃ皆さんお休みなさーい!」


一同「お休みなさーい!」



翌日



電車内


吹雪「楽しかったですねー」


夕立「また来たいっぽい!」


榛名「次は戦争を終わらせて、提督と一緒に来ましょう!」


大鳳「そうね、頑張りましょう!」




番外編終了!



三河鎮守府


提督「そろそろ帰ってくる頃かな?」


扉 コンコン


提督「入って、どうぞー」


神通「失礼します。提督、無事に全員、鎮守府に帰投しました!」


提督「おかえり、どうだ?リフレッシュできたか?」


吹雪「はい!」


提督「それならよかった。これからの予定を話すから、まずは部屋に荷物を置いてきてくれ」


5分後


提督「揃ったな。これからの予定だが、明日、呉鎮守府と演習をすることとなった。他の鎮守府の艦娘と戦えるいい機会だ、全力でやってくれ」


艦娘「了解!」


提督「以上、各自調整をよろしくな」


ガチャ バタン


青葉「司令官、伝えておきたい事があって....」


青葉 夜戦当番について説明中


青葉「提督の意思を尊重しますが....」


提督「俺は構わんが....皆こそいいのか?こんなのが相手で」


青葉「そんなの言うまでも無いじゃないですか」


工廠妖精「ていとくさんはどんかんですからね」


提督「もうなんか慣れた。というかいつの間に帰ってきたの妖精さんおかえり」


工廠妖精「はい、ただいまです」


提督「まぁ....なんだ、その...よろしくな」


青葉「は、はい...よろしくお願いします....」カァァァ




工廠


提督「妖精さーん!」


工廠妖精「どうしましたー?」


提督「前話してた時雨と青葉用の新装備だが....」


提督「やっと構想が固まったんだ」


工廠妖精「たしかおふたりのほうげきのせいかくさをいかしたぶきがつくりたいんでしたよね?」


提督「あぁ。それで、スペックの方だが、40ミリの対艦ライフルとかって作れるか?」


工廠妖精「たいかんらいふるですか。それなら1じかんほどまってくれますか?」


提督「そんなすぐ出来るのか?」


工廠妖精「わたしをなめてもらっちゃこまりますよ」


提督「お、そうだな」


提督「作るところ見ててもいいか?」


工廠妖精「いいですよー」



開発完了!



工廠妖精「かんせいでーす!」


提督「お疲れさま」ナデナデ


工廠妖精「ありがとうございますー」ニヘラ


提督「全体放送で青葉と時雨呼び出すか」


提督「えー、青葉と時雨。繰り返す青葉と時雨、至急工廠まで来てくれ」



5分後


青葉「お待たせしました!司令官」


時雨「お待たせしたね」


提督「すまんな、突然呼び出して。二人の新しい装備が

出来たんだ」


青葉「どんなのですか?」ワクワク


工廠妖精「てってれー!たいかんらいふるー」


時雨「対艦ライフル?」


提督「その名の通り敵艦の艤装に打ち込んで無力化する物だ。二人の射撃の正確さを生かせると思う」


青葉「名前はどうします?」


提督「そうだな....無難にASR-40とかでいいんじゃないか?」


時雨「ASR?」


提督「アンチシップライフルの略。40は口径な」


工廠妖精「ほんとにぶなんですね」


提督「だから言ったろ...まぁASR-40と呼ぶことにしよう」


青葉「早速試射といきますか!」



三河鎮守府演習場



提督「それじゃあ好きなタイミングで発射してくれー」


青葉「......発射!」カチッ


バァン! カランカラン


鉄板 大穴が穿たれている


提督「やべぇなあれ。ちなみにあの装甲板何ミリ?」


工廠妖精「えーっと、300ミリですね」


今すごい数字が聞こえた気がする


工廠妖精「まぁAPDSつかえばこんなもんですよ」


時雨「かなり装填に時間がかかるね.....」カチャカチャ


工廠妖精「こがたかのだいしょうですね。のーぺいんのーげいんってやつです」


青葉「明日までにはマスターして見せます、司令官!」


時雨「任せて」


提督「体を壊さないようになー、妖精さん、二人を見てやってくれ」


工廠妖精「まかされました!」



翌日


柳原「今日はよろしくな!」


呉鎮守府艦娘「よろしくお願いします!」


提督「こちらこそ、よろしく」


三河鎮守府艦娘「よろしくお願いします!」


提督「それじゃあ早速やるか?」


柳原「だな!」



三河鎮守府演習場



神通「それでは三河鎮守府と呉鎮守府の演習を始めます。演習は大本営の定めたルールブックをもとに進めます。各鎮守府の編成は」


三河鎮守府         呉鎮守府


御島提督           長門


青葉             雪風


大鳳             古鷹


吹雪             多摩


榛名             赤城


綾波             雷


神通「です。それでは、演習始め!」




提督「手はず通りに行くぞ、作戦決行位置には着いたか?」


青葉『司令官、狙撃準備完了しました!』


榛名『提督、砲撃準備完了です!』


大鳳『制空権は拮抗、出来る限り落とすけど一応上空には気をつけてね!』


綾波『大鳳さんの護衛は任せてください!』


吹雪『準備完了しました!』


提督「了解。っと、早速敵さんのお出ましだ」



青葉視点


スコープを覗くと相手艦隊が見える。弾着までの時間まで分かるところは流石妖精さんと言ったところだ


提督『青葉、目標敵軽巡洋艦、頼んだぞ』


青葉「了解」


大きく息を吸い、止める。何も聞こえない。落ち葉が風に飛ばされる音も、何もかも聞こえない。


青葉『....今っ!』バァン!


打ち出された弾丸は吸い込まれるように敵艦の艤装に突き刺さり、一瞬の内にその機能を奪った


青葉「敵軽巡洋艦に命中!」


神通「軽巡洋艦多摩、轟沈判定が出ました、速やかに海域から離脱してください」


提督「ナイスショット!」


ふぅ、取り敢えず一発。


次も落ち着いていこう。



提督視点


提督「俺と榛名、吹雪はこれより砲雷撃戦に移る。お互いに援護できる位置を維持せよ!」


榛名吹雪『了解!』


提督「青葉は狙撃を続行。隙を見せた敵からやってくれ!」


青葉『了解!』


提督「さぁ、いこうか!」




吹雪「ここです!」ドンッ!


雪風「ッ....タービンに被弾しました!」


バァン! ヒュンッ


ガスッ


雪風『ッ!?何かが艤装に!?』


雪風「仕方ない、お土産魚雷です!」バシュシュシュシュッ!


ボゴォン!


神通「雪風、轟沈判定です」



吹雪「ッ!榛名さん!危ない!」


榛名「えっ!?」ドドドォン


榛名「撃ち合いに夢中になりすぎて周囲の警戒を怠りました....不覚です」ボロッ


神通「榛名、轟沈判定です」


提督「榛名がやられたか....」


綾波『!敵駆逐艦発見です!』


提督『敵駆逐艦の雷はあいつの初期艦。となると相当の実力がありそうだな。ならば』


提督「吹雪、綾波の援護に向かってくれ」


吹雪「了解です!」ザァァァ


提督「俺は正面の二人に集中するとするかな」


提督『ん?長門のやつ一体何を見てるんだ?』


長門 ジー


提督『....なるほどな』


10分後



提督「クソッ!前後で挟まれた!」


提督『いい加減俺の腕と集中力も限界だぞ!』


提督「早くしてくれ....!」


バァン!


古鷹「!?」ボカァン!


提督「よくやった!っと!?」


提督『衝撃で体勢が!?』


長門「ようやく隙を見せたな!御島提督!」ドドォン!


提督『やらかした!』


ドカァン!


青葉『提督!?大丈夫ですか!?』


提督「生きてはいるが....戦闘はもう無理だな」ボロッ


神通「提督、轟沈?判定です」


神通「む?綾波と電、大鳳に轟沈判定です」


吹雪「提督!援護、間に合いませんでした...」


提督「いや、吹雪は悪くない。それよりも今は長門の対処だ。敵空母の準備が終わるまで待つつもりはない」


提督「吹雪、長門に向けて魚雷発射管を一基のみ発射」


提督「青葉は長門の近くで魚雷に射撃、誘爆させるんだ」


提督「あとは吹雪が残りの魚雷を叩き込む。おそらく爆風で吹雪も轟沈判定が出てしまうがそれしか方法がない。」


青葉吹雪「了解!」


吹雪「まずは魚雷一番、発射」バシュッ


スー


長門「甘い!」フッ


青葉「ここです!」バァン!


魚雷 カァーッ!


バシャーン!


長門「何!?」


バッ


吹雪「これで終わりです!」バシュッバシュッ!


ドッゴォォォン!!!


神通「吹雪、長門轟沈判定です」


吹雪「後は任せました。青葉さん!」


青葉「任せてください。吹雪ちゃん!」



青葉視点



とは言っても敵空母の位置が分からないんですよね....


空母相手に探し回るのもリスキーですしね....


司令官は怪我の治療中で指揮も望めませんしどうしたら.....


....そういえば前大鳳さんが


回想


大鳳『偵察機は見つかってはいけないってどういうこと?』


提督『まず一つ、偵察機が見つかればそれは向こうが警戒を強める要因になる。二つ目は偵察機の帰投の時に方向を見られていたら敵艦隊に自分たちの位置を教えることになる』


大鳳『確かにその通りね....』


回想終了


これを使えば...!



ブゥゥゥン


かなり長い間飛んでいる。そろそろ帰投かな?


よしビンゴ!一直線に進んでいく


後はバレないように尾行すれば.....



15分後


見つけました!


それでは... カチャ


青葉「さようなら」カチッ


バァン!





B勝利!



その後も演習は続き、お互いの鎮守府にとって、とても充実した時間となった....



16:00


柳原「それじゃあ、またなー!」


呉鎮守府艦娘「ありがとうございました!」


提督「おう!またな!」


三河鎮守府艦娘「ありがとうございましたー!」



提督「皆、お疲れさま。ゆっくり休んでくれ!」


艦娘達「了解!」




[中部海域偵察]


3日後


大本営から直々の指令が下された。内容は、開戦以来連絡の途絶えた米国との接触。呉鎮守府との合同作戦とのことだった



鎮守府間専用回線



柳原「どうする御島?」


提督「手っ取り早いのは航空機じゃないか?」


柳原「それなんだが....航空機での確認は無理そうだ」


提督「というと?」


柳原「航空機の航続距離的に、航空機での確認をするなら中部海域の突破が前提でな」


中部海域のヤバさは重々承知している。俺と柳原は尚更だ。


提督「中部海域の偵察は?」


柳原「それがまだなんだよな....」


提督「そうか....なら、ウチで偵察をしてくる。その偵察結果をもとに、今後の方針を決めよう」


柳原「だな」


提督「それじゃ」


ガチャ



早速いくとするか



青葉「私と神通さんで偵察ですか?」


神通「....かなり危険な海域の偵察ですね?」


提督「察しがいいな。場所は中部海域 かなりの奥地であり、相対する深海棲艦も強力だと想定される。」


提督「偵察だからと気を抜かず頼む」


神通青葉「了解!」



中部海域 KW岩礁沖 海岸


神通たちの出撃の1時間前






??「これで最.....後!」ドォン!


ロ級後期型「ピギィ!」 ドゴォン


??「全滅....させたけど.....」


弾薬も燃料も完全に切れちゃった....艤装も、もう.....


???「突然中部海域に飛ばされるなんて思いもしないししょうがないですねよ.....」ボロボロ


隣から話しかけられる


??「....Admiralさんに会うっていう夢、叶わなかったなぁ.....」キラッ


指輪は陽の光を浴びて憎いほどに美しく輝いている


???「まぁまぁ、提督の事をskyから見つければいいんですよ」フフッ


??「.....そうだね」アハハ


ちょっと眠くなって来ちゃった....Gute Nacht......






神通『何か見えますか?青葉さん』


青葉『.....いいえ、カモメぐらいしか見えませんね』


提督「何か変わったことはあるか?」


青葉『特にありませんが....強いて言えば深海棲艦がほとんどいないということですね』


神通『先程から偵察を継続していますが、駆逐艦の一隻すら確認できません』


提督「そうか....」


あの中部海域に深海棲艦が全くいない....


提督『俺の知識はこれからアテにならんな』


それは俺の知識の信頼性を無くすのに充分だった。



神通『これは....深海棲艦の残骸...?』


提督「何?」


青葉『司令官!大変です!』


提督「どうした?」


青葉『少し離れた場所の偵察をしに行ったのですが....』


青葉『水面が大量の燃料で埋め尽くされていました...』


提督「......」


神通の見つけた深海棲艦らしき残骸。青葉の見つけた大量の燃料。それらから導き出される答えは....


提督「二人とも、撤退してくれ。嫌な予感がする」

 

神通『了解!』


神通『さて青葉さん、撤退を....』


青葉 ジー


神通『?青葉さん、どうしました?』


青葉『!海岸に誰かが二人倒れてます!』


提督「何!?誰だか分かるか?」


神通『遠いので艦娘だとしか....』


青葉『......司令官、彼女達を鎮守府まで連れて帰ってもいいですか?ここで何があったか分かるかもしれませんし』


提督「言うまでもない」


提督「そっちに吹雪と綾波を護衛として送るから、合流して帰投してくれ」


青葉神通「了解!」



帰投後


執務室



神通「連れてきた二人は入渠させておきました」


神通『指輪がついてたような気がしたけど、気のせいよね?』


提督「ありがとう」


提督「さて、これからの事についてだが.....」


提督「中部海域の安全が確認された以上、また防衛戦力を整えられる前に米国との接触を図るのがいいと思う」


神通「それがいいと思います。それと並行して彼女らに詳細を聞くのも重要かと」


提督「そうだな、そういえば二人の入渠時間ってどのぐらいだ?時間によってはバケツ使うが......」


神通「えっと確か.....約30時間と約56時間です.....」


提督「.....長くない?」


神通「で.ですね.....」


提督「妖精さーん!」


医療妖精「ていとくさん、およびですか?」


提督「二人にバケツ使ってやってくれ」


医療妖精「りょうかいしましたー」


提督「上がったら仮部屋まで案内してやってくれー」


医療妖精「はーい!」


島風「提督、遊ぼ!」


提督「おう、いいぞ。何して遊ぶ?」


島風「かけっこ!」


提督「おーし、じゃ、外行くぞ!」


夕立「提督さん、どこに行くっぽい?」


提督「外で島風とかけっこするんだが....」


時雨「そうなんだ」


島風「ねぇねぇ、夕立ちゃんと時雨ちゃんも一緒に遊ぼ!」


夕立「分かったっぽい!」


時雨「うん!」




入渠ドック前


医療妖精「あ、はるなさんとたいほうさん。ちょうどよかったです」


榛名「?どういうこと妖精さん」


妖精「あおばさんたちがつれかえってきたこたちがしゅうふくがおわったんですけど、めをさまさなくて。かりべやにはこんでくれませんか?」


大鳳「なるほどね、分かったわ。仮部屋はどこ?」


医療妖精「あんないします。ついてきてください」



執務室


提督「以上が偵察結果と今後の方針だが.....」


柳原「そうだな、その二人の存在が少々気掛かりではあるが、行くなら今がチャンスだろうな」


提督「お前も調査に同行するんだろ?どうやって行くんだ?」


柳原「それについては心配御無用。明石に魚雷艇作ってもらったから。何人かで乗っていけばいい」


提督「なら心配はなさそうだ。決行はいつにする?」


柳原「御島の言うとおり早めに行うほうがいいだろ。 明後日のマルハチマルマルにウチに来てくれ。」


提督「了解、それじゃ」


ガチャ


提督「......英語の復習しとくか」(´Д`)ハァ…


提督『あと一応陸上で使える兵器を作ってもらうか...』


工廠妖精「よばれたきがしました」


提督「いやエスパーかよ」


提督「...まぁ、いいや。陸上で使える兵器を作ってほしいんだ」


工廠妖精「ぐたいてきにはどんなのです?」


提督「そうだな......アサルトライフルとサブマシンガンが出来ればほしいな、アサルトライフルにはサプレッサーとスコープの搭載も」


工廠妖精「わかりましたー。つくったことないので、いちにちぐらいじかんがかかるとおもいますけどいいですか?」


提督「大丈夫だ、妖精さんこそ、しっかりと休憩をとってくれよ」


工廠妖精「わかりましたー」



翌日


執務室


提督「そういえば青葉」


青葉「どうしました?司令官」


提督「温泉旅行の時の写真ってある?」


青葉「ありますよ、見ます?」


提督「あぁ、是非見せてくれ」


青葉「分かりました!ちょっと待っててください!」


提督「慌てすぎてコケるなよー」


3分後


青葉「持ってきました!」


提督「おぉ!早速見るとしよう!」


提督「へぇー、色んなところに行ったんだな」


青葉「皆さん司令官と行きたがってましたよ」


提督「そうなのか。それなら早く戦争を終わらせないとな!」


青葉「そうですね!」



医療妖精「ていとくさーん、ちょっといいですか?」


提督「医療妖精さん?どうしたんだ?」


医療妖精「おふたりがめをさましたので、しつむしつまでおつれしましたー」


提督「ありがとう、入ってくれていいぞー」


「失礼しまーす!」


提督『ん?この声は......』


ガチャ


??「....ウソ....でしょ?」


???「Eugen?どうしたの......」ヒョコ


???「......Incredible」


やべぇ見覚えしかねぇ


提督「プリンツ......サラ.....」


俺がゲームでケッコンしていた艦娘が来るとは.....


プリンツ「やっと....やっと会えた!」ムギュー!


サラトガ「貴方に会えてサラは....サラは...!」ポロポロ


青葉「司令官......?これは一体どういうことです?」ピキピキ


提督「いや、俺にも何が何だか.....」


青葉「取り敢えず皆さんを呼んでくるので、その後で オ ハ ナ シしましょう」


提督「アッハイ」


青葉「それじゃ食堂まで行きますよ」


提督「はい.....」


プリンツサラトガ「???」



食堂



青葉「さて、話していただけますか?司令官」


榛名「浮気は、榛名が、許しません!」


提督「浮気も何も.....」


吹雪「司令官?」ピキピキ


提督「分かりました説明させていただきます」


提督経緯説明中.....


綾波「そんな事が.....」


リ級「マァテイトクナラ.......」


艦娘たち「納得ですね」


提督「えぇ......」


神通「そういえばそちらのお二人の名前は?」


プリンツ「あ!申し遅れました、Admiral Hipper級

3番艦 、プリンツ・オイゲンです!」


サラトガ「Lexington級 2番艦、サラトガです。よろしくお願いします。」


提督「俺から二人にいくつか質問いいか?」


プリンツ「何ですか?Admiralさん」


提督「一つ目、二人の所属は?」


サラトガ「タウイタウイ泊地ですね」


提督「...二つ目、海域の攻略状況は?」


プリンツ「全ての海域を制圧済みです!」


提督「.....ラスト、レベルは?」


プリンツサラトガ「175です!」


時雨「175!?ケッコンカッコカリしているのかい?」


サラトガ「そうですよ、提督とね♪」ギュッ


三河艦娘「!?!?」


提督「あ、もう一つ聞くの忘れてた」


提督「何で俺が元タウイタウイ泊地の提督だって分かったんだ?」


プリンツ「なんというか......直感ですね!」


提督「あっ(察し)ふーん」


夕立「中部海域の敵を全滅させたのはサラトガさんとプリンツさんっぽい?」


サラトガ「そうですね、あの時は死ぬかと......」


提督「とにかく、二人をこの鎮守府のメンバーとして迎え入れたいんだが.....」


吹雪「そんなの言うまでもないじゃないですか」


吹雪「プリンツさん、サラトガさん、これからよろしくお願いしますね!」


大鳳「そうね、でも提督は渡さないわよ!」


プリンツ「のぞむところです!」


サラトガ「でも、ケッコンしてる分、私達のほうが有利かもね」フフッ


神通「負けません!」


提督『まぁ.....なんだ....』


提督『より一層賑やかになりそうだな』苦笑い



米国との接触作戦決行日



提督「お待たせー」


柳原「おう御島、その装備は?」


提督「上陸後に何かあるかもしれんし、妖精さんに作ってもらった」


柳原「はぇー、というかサラトガと時雨を連れてきたのな」


提督「おう」


柳原「何故サラトガがいるのかものすごい気になるんだが.....」


提督「実はかくしかでな......」


柳原「はぇー、すっごい」


長門「久しぶりだな!御島提督」


提督「あぁ!久しぶりだな長門。元気だったか?」


長門「まぁな.....ん?そこにいるのはサラトガか?」


サラトガ「あらナガト、久しぶりね」


長門「70年ぶりくらいか?」


サラトガ「ウチの鎮守府にはプリンツもいるわよ?」


長門「本当か!また会いたいな!」


時雨「そろそろ行くかい?提督」


提督「そうだな。柳原ー、出してくれー」


柳原「了解、行くぞ!」シャー




米国 SF近海


柳原「特に接敵もなく来れたな」


提督「サラ、偵察の結果は?」


サラトガ「都市の建物のほぼ100%が損壊しています。生存者も確認出来ませんでした」


長門「どうする提督?」


柳原「実際に見てみないと分からないこともあるかもしれない、行くぞ」


提督「了解、サラは陸上用装備に変更。時雨はASR-40のままで」


サラトガ時雨「了解(Roger)!」



SFシティ 港


時雨「提督、あれ見て」ユビサシ


提督「あれは....加農砲の残骸か?」


サラトガ「全部海の方を向いてますね」


長門「大方あれで深海棲艦に対抗しようとしたんだろうな。結果はこのザマだが」


柳原「あの建物はなんだろうな?」


提督「看板が汚れててよく分からんが.....」


提督「Front command postって書いてあるのか....?」


サラトガ「Front command post....前線指揮所ですか」


時雨「指揮所なら何か資料があるんじゃないかな?」


柳原「そうかもな、見に行こう」



物色後


長門「いくつか重要そうな書類を見つけられたな」


提督「サラはこれを頼む」スッ


サラトガ「OK!そちらはお任せしますね」


柳原「えっ?御島英語分かるのか?」


提督「英語は得意だったからな。暇なときに勉強して英検1級とったし」


柳原「お前やっぱりすげぇな」



書類確認後


提督「内容を伝えるが.....正直あまりいい知らせじゃない」


提督「簡潔に言えば米国は崩壊した。」


長門「深海棲艦によってか?」


提督「それもあるんだが....」


提督「ここの記述にはFairy、つまり妖精とあるんだ」


時雨「えっ?妖精さんってあの?」


提督「確証はない、がな」


サラトガ「提督、残念ですが.....妖精さん達が一枚噛んでいるのは間違いなさそうです」ピラッ


サラが見せてきた写真には妖精さんが市民を襲っている姿が写っていた


柳原「そんな.....嘘だろ?」


長門「これをどう見る?御島提督」


提督『妖精さんに聞いて教えてくれる訳もないしな....どうするべきか』


提督「とにかく鎮守府に戻って報告しよう。考えるのはそれからでも出来るだろう?」


柳原「そうだよな、よし!戻るから船に乗ってくれ!」


一同「了解」


サラトガ「提督、資料はどうします?」


提督「持って帰ろう。何かに使えかもしれない」


サラトガ「OK!」



呉鎮守府


提督「今日はありがとう、柳原」


柳原「こっちも助かったぜ、ありがとうな」


提督「それじゃ、帰るぞー」


サラトガ時雨「了解」



帰還中 


提督『あの写真.....あれは一体何を表しているんだ?』


提督『.....ダメだ、考えても全くわからん』


提督『今度気分転換に町でも歩いてみるか』


サラトガ「提督、何を考えているんですか?」


提督「いや、何でもないよ」


サラトガ「そうですか.....あっ、そうだ」


提督「?どうした?」


サラトガ「今夜、Darlingのお部屋にお邪魔しますね」


提督「!?今ダーリンって言ったか!?」


サラトガ『so cute♡』


提督「......拒否権は?」


サラトガ「あら、かわいいお嫁さんを労うのは夫の勤めではないのですか?」


提督「.....分かったよ」ハァ


時雨「?二人とも何を話しているんだい?」


サラトガ「ふふっ♪ 何でもないわ♪」



三河鎮守府


提督「ただいまー」


吹雪「おかえりなさい!司令官!」


神通「どうでしたか?米国の方は」


提督「それなんだが.....」チラッチラッ


吹雪「どうしたんですか?そんなに周りを見て」


提督「周りに妖精さんはいないよな?」


神通「そのはずですが.....一体どうしたんだ」


提督「いいか?今から話す内容は絶対に他の奴に言うなよ」


提督説明中


吹雪「そんな事が.....」


提督「明日のヒトヨンマルマルにサラトガを加えた4人で呉鎮守府に向かい、柳原と長門のメンバーでこの事についての会議を行う。いいか、くれぐれも妖精さんたちに気づかれるなよ」


吹雪神通「了解!」


???「.........」


プルルルルルルル




翌日


13:00


三河鎮守府



神通「あまり有用な話し合いはできませんでしたね...」


提督「あぁ、まさか休憩の時に出てきたクッキーが比叡の作ったやつだったとはな」苦笑い


吹雪「死ぬかと思いました.....」


提督「そういえば今日の午後って特に何もなかったよな?」


神通「はい、特に何もありませんが....」


提督「それなら少し町に行ってくる。最近考えすぎて、少しリラックスしたくてな....」


神通「分かりました、何かあったら連絡しますね」


提督「ありがとう、んじゃ、行ってくる」ガチャ



商店街


提督『商店街なんて行くのいつぶりだろうな....』


魚屋のおっちゃん「その服装....あんたがそこの鎮守府の提督さんかい?」


提督「あ、はい。そうですが....」


魚屋のおっちゃん「そうかい!あんたのおかげで助かったよ!」


提督「いえ、俺のおかげなんかじゃ....彼女らのおかげです。」


魚屋のおっちゃん「彼女らって艦娘とかいうやつかい?」


提督「はい、そうです。これからもこの海を守っていくので、安心してください!」


魚屋のおっちゃん「それなら、この魚を持っていて食べさせてやってくれ。お前さんらが守っているおかげで、こんな美味いもんが食えるって事を伝えてやってくれや!」ニカッ


提督「っ!ありがとうございます!」


買い物客「随分若いのに頑張るわねぇ。魚が買えなかったのも3ヶ月前なんてのも、今じゃ懐かしい話よねぇ」


魚屋のおっちゃん「やめてくれよ、あん時はマジで辛かったんだから」


買い物客「最近は時の流れが早く感じるのよねぇ、少し前に桜を見たと思ったらもう7月だなんて」


提督『この人たちを守る為にも、もっと頑張らなきゃな!』ヒラヒラ


っと、写真が落ちたか.....ん?裏に数字が...とった年と日付が書いてあるな


2013.4.23


提督 ハッ!


提督「一つ聞いてもいいですか?」


魚屋のおっちゃん「なんだ?」


提督「今年って何年でしたっけ?」


魚屋のおっちゃん「2013年だが....それがどうしたんだ?」


提督「.....用事を思い出したので失礼します」タッタッタ


魚屋のおっちゃん「どうしたんだろうな?」


買い物客「何かあるんじゃない?忙しそうだし」


魚屋のおっちゃん「それもそうだな」




提督『深海棲艦が出現したのが4月、この写真が撮られたのも4月.....偶然とは思えない.....』


提督『米国の深海棲艦との戦争はおそらく日本よりも先だろう。加農砲の砲口が海の方を向いていたし』


提督『となると妖精さんの襲撃はそれより後になるはずだよな.....』


提督『まさか....深海棲艦で注意を集めているうちに妖精さんが内側から攻撃を仕掛けたのか?』


提督『そうでもしないと米国が滅ぶとは考えにくい...』


提督『まさか大本営が黒幕なのか?』


提督『俺たちに米国の状況を確認させたのは確実に息の根を止めたか確認させるためか?』


提督『日本が世界の支配者となるために....列強を滅ぼしているのか!』


提督『そう考えれば辻褄が合う』


提督『深海棲艦が日本の土地を襲わないのも説明がつく』


提督『待てよ.....?だとすると深海棲艦は日本にとっての防壁なのか?』


提督『よく考えればおかしな話だ。日本に近づけば近づくほど強いはずの敵が逆に弱いなんて』


提督『それは仮に他国に攻められたとしても遠距離で撃退するためだったのか!』


提督『クソッ!何で気付かなかったんだ!早く皆に.....』


プスッ


何だ....体が重い....?


憲兵「御島陽登、確保しました」


無線『よくやった、大本営の地下牢に入れておけ。』


憲兵「了解しました」


今の声は....元帥か?


駄目だ....意識が.....


提督 ガクッ


憲兵「....落ちたな(確信)」



同時刻 三河鎮守府


吹雪「司令官遅いですね.....」


プリンツ「そうだねー、何してるんだろう?」


神通「電話も繋がりませんしね....」


サラトガ「.....私、探しに行ってきます」スクッ


プルルルルルルル


島風「!電話が来たよ!」


綾波「提督からですかね?」


神通「出ますね」ガチャ


神通「もしもし?はい、そうですが....えっ!?」


一同「?」


神通「分かりました....失礼します....」


榛名「ど、どんな内容だったの?」


神通「にわかには信じられませんが....」


神通「提督が市民に対して暴行して、大本営の地下牢に収容されたらしいです.....」


一同「えっ!?」



大本営 B2地下牢



提督「......んんっ」パチッ


提督「ここは.....」


工廠妖精「だいほんえいのちかろうです」


提督「....お前も捕まってたのか」


工廠妖精「はい」


提督「教えてくれないか?真実を」


工廠妖精「....わかりました、ていとくさん」


工廠妖精「おおしえしましょう。このげんじょうと、あなたがここにきたほんとうのりゆうを」


工廠妖精「わたしたちようせいは、もともとはかみさまにつかえるそんざいでした」


提督「いわゆる天使ってやつか?」


工廠妖精「そんなかんじです。ある時、かみさまから、にんげんのたすけをするようたのまれました」


工廠妖精「そこでわたしたちようせいは、にんげんのせかいにおりたちました」


提督「そして、降りた先は日本だったと」


工廠妖精「そのとおりです。しかし、まっていたげんじつはかこくでした」


提督「どういうことだ?」


工廠妖精「にんげんかいにおりたったわたしたちは、さいしょはかみのつかいとあがめ、やさしくしてくれました。そのみかえりに、わたしたちはちからをあたえました」


工廠妖精「かんむすをつくるぎじゅつです」


工廠妖精「わたしたちはそれを、いずれわたしたちがてんかいにもどっても、にんげんたちをたすけられるようにさずけたのですが....」


提督「平和を願って渡したものがまさか兵器として転用されるとは皮肉なものだな」


工廠妖精「わたしたちはもちろんこうぎしました。するとあのひとによって、ようせいぜんいんがあつめられました」


提督「あの人、とは?」


工廠妖精「ぎじゅつをかんむすとしててんようすることをかんがえたちょうほんにんであるもとにほんかいぐんちゅうじょう、いまのげんすいである谷田部俊三です」


提督「あの元帥が.....」


工廠妖精「谷田部はあつめたわたしたちを記憶処理装置というとくしゅなそうちにかけました」


提督「その装置の技術の出どころは?」


工廠妖精「もちろん、わたしたちようせいです」


提督「なんて奴なんだ....」


工廠妖精「そうちによってきおくをけされたわたしたちはにんげんのどれいとしてちゅうやをとわず、はたらかされました。しかしそのなかでゆいいつ、きおくをとりもどしたようせいがいました」


提督「それがお前ってことか」


工廠妖精「そのとおりです。きおくをとりもどしたわたしは、てんしのちからをつかってなんとかできないかいろいろためしました。しかし、ようせいひとりでできることにはげんかいがあります。そこで、すけっとをよぶことにしました」


提督「....まさか」


工廠妖精「さっしがいいですね。御島陽登、そして柳原悠斗のふたりをこのせかいによぶことにしました」


提督「でもどうして俺なんだ?柳原はともかく俺なんかよりもっと良いやつなんてごまんといるだろ?」


工廠妖精「あなたをえらんだりゆうはふたつ、ひとつめはあなたにたんじゅんにていとくとしてのそしつがあったこと。ふたつめは、あなたがだれよりもやさしく、あいてのきもちをりかいしてくれるひとだったからです」


提督「.....なんか照れるな」


提督「そういや何で工廠妖精は捕まったんだ?」


工廠妖精「ASR-40をつくったあたりであやしまれて、プリンツさんとサラトガさんをよんだあたりでばれましてね....ていとくさんのがいしゅつとほぼおなじくらいにつかまりました」


提督「なるほど....というかあいつらはやっぱり妖精さんに呼ばれたのか」


工廠妖精「ていとくさんにあえてよかったです。でも.....」


工廠妖精「そのいっぽうで、あなたをこんなことにまきこんでしまった。ほんとうにごめんなさい」ペコ


提督「.....」


工廠妖精「あなたと柳原さんをもとのせかいにもどします。わたしたちのことはわすれて.....」


提督「妖精さん」


工廠妖精「?」


提督「確かに俺はたくさん危ない目にあった。怪我もしたこともあったな。」


提督「だけど俺は1ミリたりとも迷惑だと思ってなかった。真実を聞いた今もな」


工廠妖精「ていとくさん....」


提督「だからさ」スッ


提督「この手を取ってくれ、一緒にこのヤマをなんとかしよう!」


工廠妖精「.....ほんとうにいいんですか?」


工廠妖精「これからもっとたいへんになりますよ?」


工廠妖精「.....それでもかまわないというのなら...」ツー

工廠妖精「そのてを.....とらせてください」ポロポロ


提督「あぁ、ドンと来い!」


工廠妖精「それでは....こんごもよろしくおねがいします!」ガシッ


提督「あぁ!よろしくな!」




同刻 三河鎮守府


神通「はい....はい、失礼します....」


リ級「テイトクハ!?」


神通「追加の連絡でした。3日後に代わりの提督が派遣されてくるそうです。それまでに引き継ぎの準備をしておけ、と」


大鳳「.....それだけじゃ、ないんでしょ?」


神通「.....。はい....」


神通「提督は、市民に暴力を働くなど軍人の風上にもおけない者であり、海軍のイメージを下げないためにも.....」


神通「死刑に処す、と.....」


青葉 ガクッ


吹雪「そんな....嘘ですよね?」


プリンツ「....ごめんなさい。部屋に戻ります」


ゴーヤ「....ゴーヤもそうさせてもらうでち」


ガチャ バタン




大本営 B2地下牢 02:00


提督「そろそろ行動開始だ」


工廠妖精「でもどうするんです?てつごうしはまだしもけいびのめをどうやってかわすんですか?」


提督「それはな....」カチャ


提督「....悪く思うなよ」パシュ


憲兵「」バタッ


提督「前の作戦の時のハンドガンが役立つとはな」


提督「よいしょっ、と!」グニャン


提督「さて、こんなところ早く出るぞ!」


工廠妖精「りょうかいです!」




大本営 正門前


提督「何とか出られたな」


妖精「けっこうあぶないところもありましたけどね」


提督「まさか艤装の上で猫が寝ているとは誰も思わんだろ.....」


工廠妖精「これからどこにむかうんですか?ちんじゅふ?」


提督「出来れば鎮守府に戻りたいところだが、ほかの妖精なんかに見られて通報なんてされたらたまったもんじゃない。どこに行くべきか......」


提督「あ、そうだ。前会ったヲ級の島にいくか」


工廠妖精「だいじょうぶなんですか?」


提督「正直何されるか分からんが、殺されるよかマシだろ?」


工廠妖精「それもそうですね。では行きましょう!」


提督「おう!」タッタッタ




北方海域 アルフォンシーノ方面 


07:00 



提督「....このあたりだったか?」フラフラ


工廠妖精「ていとくさんだいじょうぶですか?さっきからふらふらしてますが.....」


提督「流石に眠気が.....」


提督『睡眠時間削って作戦考えてたツケがここで回ってくるとはな.....』


妖精「っ!ていとくさん、てきです!」


提督「おいおい勘弁してくれ.....」


提督『もうロクに前が見えねぇんだよなぁ.....あ、もう足に力はいんねぇ』


提督 バシャン!


工廠妖精「ていとくさん!?」


提督「すまん、妖精さん。もう力が入んねぇ」


工廠妖精「そんなこといわないで!はやくたってください!」


提督「.....」


工廠妖精『まずい、しんかいせいかんがすぐそこまで!』


タ級「.......」カチャ


タ級「!」スッ


工廠妖精「......?」


タ級「テイトクジャナイカ!ダイジョウブカ!?」


工廠妖精「!?!?」


タ級「ドウシヨウ、ドウシヨウ!」アタフタ


工廠妖精「あの.....」


タ級「ソウダ!トリアエズヲ級ノトコロニツレテイコウ!アソコナラミンナイルシナントカナルカモ!」ダキカカエ


工廠妖精「その.....」


タ級「イソゲー!」ザー


工廠妖精「あっ、ちょっ!おいてかないでー!」フワー





アルフォンシーノ ユナスカ島 埠頭 08:00


タ級「ヲ級ー!イルカー?」


ヲ級「ドウシタ?ソンナニアワテ......テ!?」


提督「」カカエラレ


ヲ級「テイトク!?タ級、ナニガアッタ?」


タ級「ヲ級ノメシガタベタクテココニムカッテルトチュウ、テイトクヲミツケテナ.....サイショハダレカワカンナカッタガ」


タ級「ソシタラトツゼンテイトクガタオレテ、アワテテココニツレテキタンダ」


工廠妖精「やっとみつけた!」


ヲ級「ダ、ダレダ!?」


工廠妖精「はなしはあと!まずはていとくを!」


タ級「ソ、ソウジャン!集積地ヨンデクル!」タッタッタ


ヲ級「サテ、ナマエヲオシエテクレナイカ?」


工廠妖精「あ、もうしおくれました。わたしはこうしょうようせいです。きがるにようせいさんとでもおよびください!」


ヲ級「イッタイナニガアッタンダ?」


工廠妖精「それについてはまたあとで、ところで集積地って集積地棲姫のことですか?」


ヲ級「アァ、彼女ハ資材ノ管理ト医療ヲ担当シテイルンダ」


工廠妖精「なるほどですねー」


集積地棲姫「アイツカ?ゲッ、ニンゲンジャナイカ!」


集積地棲姫「ドウイウコトダ?ヲ級」


ヲ級説明中


集積地棲姫「オマエガイッテタニンゲンハコイツノコトダッタノカ......」


集積地棲姫「チョットマッテロ。ミテミル」



提督診察中....



集積地棲姫「.....ナンテコトダ」


工廠妖精「ど、どうなんですか?ていとくさんは」


集積地棲姫「簡単ニ言エバ脳死ダ。幸イ呼吸器系ハ生キテイルヨウダガナ」


集積地棲姫「オソラクコイツガキヲウシナッテイルアイダニナニカヲサレタンダロウ。ムシロココマデヨクモッタトオモウガナ」


タ級「ッテ事ハ......」


工廠妖精「ていとくさんはもうめざめないってことですか?」


集積地棲姫「.....イヤ、一ツダケ方法ガアル」


工廠妖精「ほんとうですか!?」


集積地棲姫「カナリリスキーダガ、ナ。コイツノツレノ妖精、アンタガキメナ」


工廠妖精「っ!よろしくおねがいします。ていとくさんをたすけてください!」


集積地棲姫「....リョウカイシタ」プスッ


ヲ級「ナゼシブンノテニチュウシャキヲ?」


集積地棲姫「今カラコイツニワタシノ血ヲイレル」スッ


集積地棲姫「当然、拒否反応ガ起コル。ワタシノ血ニ耐エキレナキャコイツハ死ヌ。耐エラレレバ、目覚メル」プスッ


集積地棲姫「生キルモ死ヌモ、コイツシダイッテコト」グッ




提督視点



提督「.....んっ」パチッ


提督「ここは.....」


提督「はっ!妖精さんは?」


???「ようやく起きましたか」


提督「ん?誰だ?」


???「私は全ての妖精の母。そうですね、大妖精とお呼びください」


提督「わかった。早速質問だが大妖精さん、ここはどこだ?」


大妖精「そうですね.....言うなれば三途の川ってやつですね」


提督「あれ?俺死にかけてます?」


大妖精「そうですね、まぁ正確には脳死ですが」


提督「マジかよ.....」


大妖精「あなたには2つの選択肢があります。一つ目はもとの世界に戻る選択肢。」


提督「えっ?帰れんの?」


大妖精「連れてこれるのに帰れないわけがないじゃないですか」


提督「それもそうだな」


提督「いや、でも俺は約束したんだ!妖精たちを助けるって!」


大妖精「二つ目はもう一度起き上がり、提督として戦う道。」


大妖精「さて、どちらを選びますか?」


提督「.....そんなの決まってるだろ」


提督「もう一度、俺に起き上がる力をくれ!」


大妖精「貴方なら、そういうと思っていました」パチンッ


提督「!?体が....」ピカー


大妖精「それでは、頑張ってくださいね」ニコッ


提督「あぁ、ありがとう!」ピカーン!


視界が光に包まれた....



現実 ユナスカ島


提督 スー(肌の色が白っぽくなっていく)


工廠妖精「ていとく!?」


集積地棲姫「....コリャダメカモナ....」


提督 ムクリ


集積地ヲ級タ級妖精「!?」


提督 パチッ


提督「....えーっと」見渡し


提督「どういう状況?」


工廠妖精「っ!ていとくさん!!」ブワッ


タ級「提督!大丈夫なのか!?」


提督「お、おう。それよりタ級、随分流暢に話せるようになったな」


集積地棲姫「それはたぶんお前が半分深海棲艦になったからじゃないか?」


提督「???一体何のことだ?」


集積地棲姫「....一から説明するぞ」



集積地説明中



提督「なるほど、集積地が助けてくれたのか。」


提督「本当にありがとう。お礼に俺にできることなら何でもするから」


集積地棲姫「何でも?」


提督「あぁ、俺にできることならな」


集積地棲姫「じゃ、じゃあ....」


集積地棲姫「ハグってやつをしてくれないか?」


提督「ハグか?」


集積地棲姫「タ級がやってもらったらしいじゃないか。とっても気持ちがいいとも言ってたし、お願いしてもいいか?」


提督「よしわかった」ギュッ


集積地棲姫「えっ!?えっ!?」困惑


提督「ど、どうした?やっぱり嫌だったか?」


集積地棲姫「いや....ハグがどんなやつなのか分かってなくて少し困惑しただけだ....しかし」


集積地棲姫「何だか心が温まるな....こんな感覚は始めてだ」


提督「まだ続けるか?」


集積地棲姫「....あぁ、よろしく頼む」ホカホカ


10分後


集積地棲姫「....そろそろいいぞ」キラキラ


提督「おう」スッ


集積地棲姫「また頼んだらやってくれるか?」


提督「別に構わないぞ」


集積地棲姫「そうか、それじゃまた頼む」スタスタ


工廠妖精「そういえばいままできづかなかったですけど、ていとくのめがまっかです」


提督「そうなの?ま、大したことじゃないだろ」


提督「それよりもヲ級、前来たときこの島こんなに発展してたか?」


ヲ級「あー、そういえば説明してなかったね」


ヲ級「提督が帰っちゃってから、しばらく一人で料理したりして過ごしてたんだけど」


ヲ級「ある時、お腹を空かせた深海棲艦達が、匂いを嗅ぎつけてやって来て....」


ヲ級「皆でご飯を食べてるうちに、仲良くなったんだよね」


ヲ級「しかも皆、何で艦娘と戦っているのか分からないっていう共通の疑問があって、もうこの島で平和に暮せば良くない?ってなったわけ」


ヲ級「それで皆で協力して、今に至るってことだね」


提督「そうなのか。そういえばタ級もここに住んでるのか?」


タ級「いいや?私は前提督に会ったあたりに住んでるよ」


提督「タ級もここにいてほしいんだが....駄目か?皆でいると楽しいぞ?」


ヲ級「そうだよ、タ級もここで一緒に暮らさない?」


タ級「二人がそう言うなら....わかった、今日から私もここの住人として、よろしくね!」


ヲ級「皆に挨拶してきたら?」


タ級「そうだね、行ってくる!」タッタッタ


ヲ級「提督はどうするの?」


提督「.....ヲ級に頼みたいことがある」


ヲ級「何?」


提督「俺の鎮守府の艦娘達に、俺の無事を知らせたい。そのための手紙を届けてほしいんだが....」


ヲ級「それくらいお安いご用!」


提督「ありがとう!手紙を書いたら渡すから、頼む」


ヲ級「わかった。書けたら呼んでね!」


提督「わかった。それじゃ」




9時間後 三河鎮守府 埠頭




神通「綺麗な夕日....」


神通「提督.....」


神通「貴方と最初に出会ったとき、私は戦うことだけが私達の役割だ。そう思っていました」トクトク


神通「ですが貴方は、言ってくれました。普通の人間として生きろ、と」グイッ


神通「んっ....ふぅ。でも、貴方は大本営に殺される」


神通「私達を置いて勝手に.....」


神通「生きろと言った貴方が最初に死んでどうするのですか....」ポロポロ


神通「貴方を失ったらきっと私は空っぽになってしまう」


神通「ですから.....提督」スッ


神通「先に逝って、お待ちしてますね」


ヒュッ


綾波「神通さん!」


神通 ピタッ


綾波「何を.....しているんですか」ハァハァ


神通「私は先に逝って提督を待つんです。止めないでください」


綾波「神通!」グイッ


綾波「それを司令官は望んでいるのか!?司令官の言っていたことを忘れたのか!?」


神通「提督の.....言っていたこと.....」


綾波「命を粗末にするな、司令官のよく言っていた言葉を思い出せ!」


綾波「司令官がそんな事....望んでいるわけがないじゃないですか.....」ポロポロ パッ


神通「.....そうね」


神通「ありがとう、綾波ちゃん」


綾波「分かってくれればいいんです。こちらこそ、呼び捨てにしてごめんなさい」


神通「いいのよ」


綾波「そうだ!提督が大本営の地下から脱走したの伝え忘れてました!」


神通「.....流石ね」


神通「とにかく、これからの事を話し合いましょう。取り敢えず鎮守府に.....」


綾波「あれは....深海棲艦の航空機?」


神通「えっ?....本当ね」


航空機 ポイッ


ポスッ


綾波「何か落としましたね」


神通 ヒョイ


神通「っ!これは!?」


綾波「何が書いてあるんですか?まさか提督から?」


神通「えぇ!早く鎮守府に戻って皆と見るわよ!」


綾波「はいっ!」タッタッタ



三河鎮守府 会議室


青葉「提督から手紙が来たってホントですか!?」ガチャ


神通「はい、全員集まったようなので読み上げます...」


神通「まずは皆に謝ろう。皆を混乱させてしまってすまない」


神通「俺が捕まった理由がどう聞かされてるかは分からないが、真実は大本営の闇を知ったからだ」


吹雪「大本営の闇?」


神通「深海棲艦との戦争は大本営の自作自演に過ぎない。現に米国は滅ぼされた。そして、妖精さんたちから記憶を奪い、働かせている」


神通「俺は暴走する大本営を止めるため、大本営....いや、日本を相手に戦う。もちろん、勝ち目は薄い」


神通「だが俺は世界を、そして妖精さんたちを救うために戦う」


神通「戦場で俺と相対する事があったら遠慮なくぶっ放してこい!」


神通「だがもし.....世界最強の軍事国家を敵に回す覚悟があるなら....」


神通「明日の日の出、鎮守府正面海域の最奥で待っている」


神通「どちらの選択を取るのも君たち次第だ。提督より」


神通「以上です」


ゴーヤ「まさか大本営が.....」


吹雪「......どちらの選択を取るかなんて、そんなの決まりきってるじゃないですか」


大鳳「そうよね」ふふっ


榛名「私達が」


青葉「提督から」


夕立「離れるわけないっぽい!」


神通「それじゃ、準備を始めましょう!」


一同「了解!」



同刻 ユナスカ島 食堂


レ級「この飯うめー!ヲ級、また腕をあげたな!」


ヲ級「いや、今日の夕食はさっき話した提督が作ったんだ」


レ級「マジかよ!?スゲーなそいつ!」


ヲ級「そういやもう少ししたら提督が自己紹介とかするって言ってたな」


タ級「みんなーちゅうもーく!」


タ級「もう皆知ってるだろうけど、新しく来た人間さんが自己紹介するから、しっかり聞いてね」


提督「皆、食べながらでも聞いてくれると嬉しい。改めて自己紹介をさせてもらう。御島陽登だ。今回、この島に来た理由だが.....」


提督現状説明中




提督「....ということなんだ。」


提督「頼む!俺のことを全く知らない君たちに頼むのもおかしな話だが一緒に戦ってくれ!」土下座


空母棲姫「....ヲ級に料理を教えたのは貴方なのよね?



提督「えっ?まぁ、そうだな」


空母棲姫「なら間接的に私達を救ったことになるんじゃないかしら」


提督「うーむ、少々強引だがまぁ、そうなるのかな?」


ネ級「助けてもらった恩くらいは返さないとですね」


提督「っ!皆、本当にありがとう!」


空母棲姫「その代わり、やってもらいたい事が...」


提督「何をすればいいんだ?」


空母棲姫「その....ハグ?とかいうのをやってもらいたくて」


レ級「いつも暇そうにしてる集積地が提督にハグしてもらった後めっちゃキラキラしてたよな」


集積地 ブーッ!


ネ級「ですから提督、よろしくお願いします」


提督「それで協力してもらえるならお安いご用!ただし、順番な」


一同「はーい!」



工廠妖精「そういえばタ級さん」


タ級「ん?どったの?」


工廠妖精「ていとくさんとはなにがあってしりあったんですか?」


タ級「えーっと、確か私が艦娘との戦闘の怪我で死にかけてる時にバケツぶっかけてくれたのが提督だったんだよね」


タ級「提督と話してたら何か安心しちゃって。そこで仲良くなったんだ」


タ級「あそこまで敵に優しくするのもなかなか居ないよ」


工廠妖精「それについてはどういします」


タ級「あの時は敵だったけど今は仲間だからね。いっぱい甘えられる!」


ヲ級「皆平等になるようにしないとな」チラッ


タ級「そのとおりだねー」チラッ


提督 ビクッ!


提督『突き刺さるような2つの視線が.....』




夕食後



提督「えっ?ここって温泉あるのか?」


タ級「うん。火山の熱で湧いてる」地図渡し


提督「おし、ちょいと行ってくる」タッタッタ




温泉


提督「ふぅー」


提督「ちょうどいい湯加減だな.....」


提督『脱衣場まであったし、本当に開拓されてるな...』


スタスタ


提督『足音?』


提督「....あれ?これヤバくね?」


提督『この島に男は俺しかいない。となると必然的に』


集積地棲姫「お、提督じゃないか」


空母棲姫「あら、奇遇ね」


レ級「提督ー頭洗ってくれよー!」


ネ級「私もお願いしますー」


タ級「提督、背中流してあげよっか?」


ヲ級「みんな、提督に迷惑かけちゃ駄目だよ.....」


提督『こうなるわけだな....』


提督『てかタオルくらい巻いてこいよ!素っ裸じゃねぇか!』


提督『まぁ、少しくらいならバチは当たんないだろ!』



入浴後 ログハウス


ヲ級「提督はこちらのログハウスを使ってください」


提督「ありがとう。もしかしたら明日、ウチの艦娘達が来るかもしれんが問題ないか?」


ヲ級「戦いにはならないと思いますが.....部屋の数が足らないので増築は必要かなと」


提督「分かった、そちらは何とかしておく」


ヲ級「それでは、おやすみなさい」


提督「あぁ、おやすみ」


ガチャ バタン


提督『元帥、お前だけは絶対に許さん!首を洗って待ってろよ!』



翌日 三河鎮守府海域 最奥の島


提督「....後悔はないか?まだ引き返せるぞ」


青葉「そんなのある筈ないじゃないですか!」


島風「提督、私達はずっと一緒だよ!」


提督「ありがとう、こんな俺に付き合ってくれて。改めて、よろしく頼む!」


一同「よろしくお願いします!」



アルフォンシーノ ユナスカ島



提督「ただいまー」


タ級「あ、提督!お帰り!」


タ級「ん?あぁ、昨日言ってた子たちか」


提督「皆にここを案内してやってくれ」


タ級「りょうかーい」


吹雪「提督はどこに行くんですか?」


提督「柳原に真実を伝えに行く」


提督「アイツも俺と同じ境遇のやつだからな。アイツもには真実を知っておいてほしいんだ」


島風「提督、気をつけてね!」


提督「んじゃ、後は頼んだタ級」


タ級「はーい」



呉鎮守府 執務室


柳原「御島.....」


長門『御島提督が暴行などありえない....』


長門『何故彼は捕まったのだろう....』


柳原「逃亡した御島陽登を確保せよ。殺しても構わん.....か」


柳原「真実が知りたい.....」


窓 スー


長門『?窓が勝手に....開いた?』


ヒュン


スタッ


提督「お邪魔します」


柳原長門「....えっ?」


柳原「ちょっ、おまっ、何があったんだ!というかどっから入ってきてんだ!」


提督「ここたくさん憲兵がいて見つからずに入るにはラペリングしかなかったんだよ」


長門「御島提督、貴方が暴行を起こしたという話が出回ってるが本当か?」


提督「あ、俺そんな理由で追っかけられてるのね。そういやそれを伝えに来たんだった」


提督真実説明中



提督「......ということだ」


長門「そうか....提督は....」


柳原「隠していてすまなかった長門...」


提督「...柳原、お前は間違っても大本営と戦おうなんて思うな」


柳原「何故だ?少しでも戦力が多いほうがいいだろ」


提督「あまり大きくなりすぎて目立っても困る。流石に全ての鎮守府からの攻撃は受けきれない」


柳原「だ、だが!」


提督「ならお前にはこうなる覚悟があるか?」ギロッ


長門「御島提督.....、その目は......」


提督「あぁ、俺は深海に堕ちた。もう人間なんかじゃない」


柳原「.....分かったよ」


提督「分かってくれたならいい」


柳原「ただし!助けが必要ならいつでも言え!力になる」


提督「ありがとよ、柳原!」




ユナスカ島



工廠妖精「あ、ていとくさん。おかえりなさい!」


提督「ただいま、妖精さん。もう執務室ができたのか?」


工廠妖精「はい!みんなでがんばりました!」


提督「お疲れさま」


提督「そろそろ昼飯の時間だな。行こう妖精さん」


工廠妖精「はーい」



食堂


提督「皆、聞いてくれ!」


提督「午後から演習をしようと思う」


提督「深海棲艦の皆にとってはひさびさの戦闘だと思うから、気をつけてやってくれ」


一同「了解!」


レ級「提督も戦えるってホント!?」


時雨「ホントだよ。結局提督には誰も勝てなかったんだ....」


レ級「提督!オレと演習してくれよ!」キラキラ


提督「いいぞ!」


集積地棲姫「そういや提督は深海化してるから入渠もできるぞ。これで怪我しても大丈夫だな」


ゴーヤ「本当の本当に人間をやめたでちね.....」


提督「人間をやめるだけで皆を守れるなら安いもんだろ!」ニカッ!


艦娘&深海棲艦s キュン


工廠妖精「またこのひとは....」ヤレヤレ




ユナスカ島近海


空母棲姫「具体的に提督ってどれくらい強いの?」


大鳳「見てれば分かるわ」


提督「じゃ、始めるぞー!」


レ級「こっちから行くぞー!」ザー


レ級「ってー!」ドォンドォン!


提督「ふっ!」カカンッ!


ネ級「レ級のも砲弾を刀で弾いた!?」


レ級「エッ!?」


提督「驚いてる暇はないぞ!」ドンドン!


集積地棲姫「弾いた砲弾に当てた?一体何をする気だ....」


レ級『提督を見失った....一体どこに?』


スパッ!


レ級「!?」ガシャン


榛名「提督また新しい技を覚えてますね.....」


レ級「驚いた。まさか上とは思わなかった」


提督「今のでマズかったところを教えるぞ....」


ネ級「教えるの終わったら次お願いしまーす!」


夕立「そろそろ夕立達も演習はじめるっぽい!」


青葉「そうですね、さーて!青葉も演習しちゃうぞ!」



吹雪「司令官!見ててください!」


提督「何だ?吹雪」


吹雪「神通さーん!お願いしまーす!」


神通「分かったわー!」カチャ


ドンッ!


吹雪「はぁっ!」ブン!


カンッ!


吹雪「どうですか、司令官!」


提督「すごいじゃないか!頑張ったな吹雪!」ナデナデ


吹雪「ふにゅー、ありがとうこざいましゅ」トローン


時雨「提督?まだ演習の途中だよね?」ピキピキ


提督「えー?いいじゃん。頭撫でるくらい」ブーブー


艦娘深海棲艦「よくない!」クワッ!


提督「えぇ.....」




翌日 執務室



提督「さて、妖精さん。作戦計画を練ろう」


工廠妖精「わかりました」


提督「まずは目的を確認しよう。目標は妖精さんたちの記憶の奪回及び元帥、谷田部俊三の殺害だ」


工廠妖精「げんすいをころすいみは?」


提督「他のあの計画に関わっているメンバーを投降させるためだ。妖精が復活し、首謀者が死んだとなれば抵抗することもないだろう」


工廠妖精「なるほどです」


提督「それで、妖精さん。どうすれば妖精さんたちの記憶を取り戻せるんだ?」


工廠妖精「すべてのげんきょうである記憶処理装置にようせいぜんいんをあつめ、そうちの復元ボタンをおせば、きおくをもどせます」


提督「妖精さん全員を集めるという所がネックだな...」


提督「よし、どうやって妖精さんを全員集めるかを考えていこう」


工廠妖精「りょうかいです!」



夕方



提督「....っていうのはどうだ?」


工廠妖精「うーん、それだとげんすいにかんづかれたときにどうしようもなくないですか?」


提督「それもそうだな......」


提督「っと、もうこんな時間か.....よし、今日はここまでにしよう。煮詰めすぎてもいい作戦は出来ないだろうし」


工廠妖精「わかりました。おつかれさまでしたていとくさん」


提督「妖精さんこそお疲れ様、ゆっくり休んでくれ」


工廠妖精「わかりました、それでは」ガチャ


バタン


提督「......いったかな?」


提督 スゥー


提督「ヌゥン!ヘッ!ヘッ!


ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛

ア゛↑ア゛↑ア゛↑ア゛↑ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!!!

ウ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ!!!!!

フ ウ゛ウ゛ウ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ン!!!!

フ ウ゛ゥ゛ゥ゛ゥン!!!!」(大迫真)


提督「あーさっぱりした(爽快)」



コンコン


提督「ん?」


大鳳「提督?大丈夫なの?」ガチャ


提督「大鳳!?いや、座りっぱなしで作戦考えてたからストレス溜まっててな、つい叫んじまった。心配させてすまんかったな」


大鳳「い、いや。提督が大丈夫ならいいけど...」


大鳳「.....あの、提督」


提督「?どうした大鳳」


大鳳「私で良ければ.....いつでも癒やしてあげるから、あまり疲れを溜め込んじゃダメよ?」


提督「.....善処する」


ゴロリ「ふぉんとかなぁ?」


提督「ん?」


大鳳「どうしたの?」


提督「いや、何か聞こえた気がして.....」


大鳳「それって幻聴ってやつじゃない?もう明日は仕事しちゃダメ!体壊したら元も子もないわ!」


提督「うーん、分かった、お言葉に甘えて休むことにするよ」


大鳳「ええ、それがいいわ」




翌日 提督私室



提督『昨日大鳳に言われたとおり休んでいるが.....』


提督『何もしないでゴロゴロするってのも、たまには悪くないな』


提督『もう一回寝るか.....』



ユナスカ島 森林奥


夕立「時雨ー!早くしないと置いてくっぽーい!」


時雨「ちょ、ちょっと待ってよ夕立、僕こんな所に来るの初めてなんだから.....」


島風「時雨ちゃんおっそーい!」


時雨「島風ちゃん、そんなに早く行ったら危ないよ...」


島風「大丈夫、大丈....うわっ!?」ズルッ!


時雨「ほら言わんこっちゃない....」


夕立「島風ちゃーん!大丈夫っぽい?」


島風「大丈夫、下に草のクッションがあったからー!」


時雨「草のクッション?」


夕立「よかったっぽい、それじゃ、更に奥にいくっぽい!」


時雨「二人とも、ちょっと待って」


島風「?どうしたの時雨ちゃん」


時雨『この草、周りと少し違うような.....』


時雨 ガサッガサッ


夕立「時雨、どうしたっぽい?」



時雨「これは.....」


島風「ハッチってやつかな?」


夕立「オープン!」パカッ


時雨「いきなり!?」


島風「なんかこう.....カビ臭いね.....」


時雨「提督を呼んでこよう」


夕立「でも提督さん今日は休むって言ってたよ?」


時雨「そうなの?」


夕立「うん、大鳳さんに言われてって言ってた」


島風「ねぇ、行ってみようよ!」


時雨「えぇ!?」


夕立「うん、時雨も行こ!」


時雨「じ、じゃあ入って周り見たらすぐ戻るからね!」


島風「それじゃ島風、梯子おりまーす!」カン カン カン


夕立「夕立、続くっぽい!」カン カン カン


島風「時雨ちゃんも早くー!」


時雨「い、今行くよ....」カン カン カン



時雨『この梯子、錆が酷い....かなり古いのかな』


バキッ


時雨「ん?」


バキバキバキッ!


時雨「っ!梯子が折れた!?」


ガシャーン!


夕立「時雨!?大丈夫!?」


時雨「う、うん」


島風「胸がクッションになったんだ....私には無理だなぁ」


時雨「それよりも.....」見上げ


夕立「帰れなくなっちゃったっぽい.....」


島風「どうしよう... .」


時雨「別の出口を見つけるしか無いだろうね」カチッ


島風「時雨ライト持ってるの?」


時雨「うん、何かあってもいいようにいつも持ってるんだ」


夕立「早速行くっぽい!」



コツコツコツ



島風「そもそもここはどんな場所なのかな?」


時雨「分からないけど.....かなり古い施設であることは間違いなさそうだね。錆とかすごいし」


夕立「っ!」ピタッ


島風「どうしたの?夕立ちゃん」


夕立「時雨、あの辺りの壁沿い、照らしてみて」


時雨「う、うん」ピカー



島風「ひっ!」ビクッ!


時雨「白骨死体.....」


夕立「それだけじゃない」


夕立「背面の壁にも血がべっとりついてる」


時雨「本当だ.....」


島風「よく見えるね夕立ちゃん....」


夕立「神通さんとの夜戦訓練をしてる内に慣れてきたの」


時雨「...ここで何かがあったのは間違いなさそうだね」


夕立「探索を続けよう!」



通路



島風「電灯がないとここまで暗いなんて......」


夕立「電灯はあるみたいだけど.....」


時雨「これだけ古いと流石にね....」ギィィィ



夕立「広いところにでたね」


島風「十字路ってどこ行けばいいか迷うよね」


時雨「この状況ならどこから調べても同じじゃない?」


夕立「そうね、ここは右から行こう!」



島風「また扉かぁ」ガチャ


バタン


時雨「ここは.....何の部屋かな?」


夕立「手当たり次第に調べてみよう」


探索中


島風「見てみて!地図見つけた!」


時雨「本当!?」ズイ


夕立「見せて見せて!」



島風「えーっと、今いるのは壱号倉庫って所だね」


夕立「出口は.....ここ、南部物資搬入口、ここから出られそうじゃない?」


時雨「そうだね、よし、ここを目指そう!」


キラン


夕立「ん?待って二人とも」


夕立「そこの棚で何か光った」 


ゴソゴソ


島風「箱?」


パカッ


時雨「これは.....銃?」


夕立「下に説明書っぽいのがあるね」ピラッ



      試製ケ式大型拳銃


       装備者:歩兵


 使用弾薬:7.62x51mm NATO弾 バックショット弾


   

島風「中々に大きいね」カチャ


時雨「バックショット弾....散弾も使えるのか....」


夕立「ちょうど3つあるし、何か出てきた時のために持っていきましょ」





南部物資搬入口


時雨「さて、ついたけど....」


ガチャガチャ


島風「やっぱり鍵がかかってるよね.....」


夕立「仕方ない、鍵を探しましょ」


時雨「その前に、探索の時に見落とすといけないから先に電気をつけに行かない?」


時雨「ここに電力室がある、つくかどうか分からないけど行こう」指差し


島風夕立「了解!」



電力室前


島風「ここも鍵がかかってる.....」


夕立『これは.....南京錠?』


夕立「それなら...」カチャ


ドゴォン!


カランカラン


時雨「夕立!ナイス!」


夕立「さて、入りましょ!」


ギィィィ



電力室


島風「ここが電力室.....」


時雨「皆、ブレーカーを探して」



夕立「たぶんこれじゃない?」指差し


ガシャン


パチッ パチッ パチッ


島風「やった!電気がついた!」


時雨「まだ少し暗いけど、これぐらいなら何とかなりそうだね」


夕立「そうね....っ!?」ゾクッ!


夕立「二人とも!そこの机の下に隠れて!」


島風「えっ?何で?」


夕立「いいから早く!」


時雨「う、うん」



ヒタ ヒタ ヒタ


時雨『足音?』


ガチャ


ヒタ ヒタ ヒタ


島風『何....あれ....』


???「.....」見回し


ヒタ ヒタ ヒタ


バタン



夕立「そろそろいいよ」ヨイショット


島風「さっきのは一体.....」


時雨「分かんないけど.....見つかっちゃいけないのは確かだね」


夕立『見た目は深海棲艦みたいだったけど.....見たことない姿をしてた』


夕立『ここは一体.....何をしていたんだろう?』



時雨「さて、そろそろ探索を再開しよう、どこから探索しよう?」


島風「この弐号倉庫と資料室って所が怪しくない?」


夕立「そうだね、他にも研究室とか廃棄場とかもあるけど鍵はなさそうだし」



資料室前



夕立「壱号倉庫はハズレだったね.....」


島風「鍵あるかなぁ」ギィィィ


バタン



資料室


時雨「色んな資料があるね」パラパラ


時雨『この施設の成り立ちから研究内容、それに名簿か...』


時雨「これは持っていこう」鞄パカッ



夕立「二人とも、これ見て!」パサッ


島風「白露.....村雨に春雨?」


時雨「.....白露型の姉妹艦だね」


夕立「問題はこの資料の内容、この施設の正体が分かったわ」


時雨「......なるほど」


島風「そんな、まさか」


夕立「ここは、艦娘の開発、実験を行う研究所、特に白露型の研究を行っていたみたい」



          研究日誌



11月16日   14日に作成されたばかりの艦娘の処分が決定した。

   全く、谷田部少佐はなにを考えているんだ?

  せっかくこれまでとは比べ物にならない戦闘力を

   手に入れたのにあの方は処理を命じたんだ

暴走した時に手がつけられないという理由もわかるが、

それにしたって.....

1月6日  谷田部少佐に頼み込んで培養液での保存に切り替えてもらった。彼女らを培養液に入れたあと、俺は研究からの離脱を命ぜられた。俺にとっては願ったり叶ったりだ。人の形をした物の研究を続けるのはもうムリだ.....



島風「この資料には培養液にいれたって書いてあるけど、そんなのあったっけ?」

   

時雨「研究室は見てないからそこにあるのかも」


夕立「よし、それじゃあ鍵探しも兼ねて行ってみよう!」



研究室


時雨「これは酷いね.....」


(ケーブルは切れて垂れ下がり、機械はグシャグシャに潰され、ガラスが床に散らばっている)


夕立「これは一体....何かが暴れたとしか思えないような壊れっぷりね」


時雨「ここには何も無さそうだね.....」


夕立「でも他には休憩室とかしか........」


島風 ジー


島風「ねぇ、時雨ちゃん、夕立ちゃん」


夕立「どうしたの?島風ちゃん」


島風「ここって私達が入った所だよね」指差し


時雨「そうだね、あってるよ」


島風「じゃあさ、後ろの方って何があったか覚えてる?」


時雨「ええと確か、壁だったはずだよ」


島風「でもこの地図を見ると、後ろにもう一つ部屋があるみたいなの」


夕立「.....ホントだ」


島風「行ってみない?」


時雨「そうだね、行ってみよう!」



北部緊急脱出用梯子前


時雨「ここだね」


島風「やっぱり壁だね、それもコンクリート」


夕立「そういえば、前テレビで見たんだけど」


夕立「壁を叩いて、音が違うところは空洞があるんだって」


時雨「ホント?よし、じゃあ手当たり次第に叩いてみよう!」


コンコンコンコンコン


5分後


コンコンコンコン


島風「ん?」


島風「何かここだけ音違う.....ベニヤ板みたいな感じ」


時雨「ベニヤ板だったら蹴破れるんじゃ?」


夕立「3人で力を合わせてやってみよう!」


3人「せーの!」


バキィ!


夕立「よっし!」


島風「早速行こう!」



地下研究所 隠し部屋



コツコツコツ


時雨「これは.....」


夕立「白露姉と村雨姉!それに春雨も....」


島風「この緑のやつが培養液ってやつかな?」


時雨「早く出してあげたいけど.....どうすれば」


島風「このコンピューターっぽいけど....うわっ!?」ズルッ


ポチ


3人「あ.....」


アナウンス「排水プロセスが実行されました。排水後は速やかに処置を行ってください」


ゴポポポポ


夕立「偶然だけど.....上手く行ったっぽい?」


時雨「.....そうみたいだね、僕は3人の着るものを探してくるから、夕立と島風ちゃんは三人を起こして落ち着かせておいて!」


夕立島風「了解!」



春雨「んっ....」


島風「あ、春雨ちゃんが目を覚ましたよ!」


春雨「ここは.....?」


白露「うーん.....」


村雨「んー!」ノビー


夕立「白露姉 村雨姉 春雨 おはよう!状況は後で説明するから少し待ってて」



時雨「お待たせ....と、目覚めたんだ!よかった!」


時雨「服を見つけたから着て、それから説明するから」


白露村雨春雨着衣&説明中


白露「なるほど、つまり私達は培養液につけられ」


村雨「それを時雨達が助けてくれて」


春雨「ここから脱出しようってわけですね」


夕立「うん、飲み込みが早くて助かるよ」


島風「でも脱出しようにも鍵の場所すら分からないのが現状なのよね.....」


春雨「.....私、心当たりがあります」


夕立「本当!?でもここには後休憩室くらいしか.....」


春雨「時雨姉さん、ここは何階ですか?」


時雨「地下に降りてすぐの階だから地下一階だね」


春雨「実はこの階の下には居住スペースがあるんです。そこの奥に研究所副所長の部屋があるので、そこに鍵があると思うんです」


時雨「普通副所長じゃなくて所長が持ってると思うんだけど.....」


春雨「所長はほぼ研究所にはいなくて、副所長がほぼやっていたんです」


白露「そういや私も主任の姿、ほぼ見たことないなぁ」


島風「それで?どのメンバーでいくの?」


夕立「.....私と春雨で行く、時雨と島風ちゃんはここを守って」


時雨「.....了解、気をつけてね」


島風「ここは任せて!」



夕立「春雨、案内をお願い」


春雨「はい!夕立姉さん」



地下研究所 B2 副所長室前


春雨「ここです!」


ガチャ バタン


夕立「.....」ジッ


白骨死体


春雨「ひっ!」ビクッ


夕立「あれが副所長.....かな?」


夕立『?日誌が置いてある』


ペラッ



         副所長の日誌



2月2日 今日は素晴らしい日だ。私が研究所の副所長として就任したのだ。所長の谷田部少佐と共に、研究をしていくのが楽しみだ


3月4日 谷田部少佐が面白い物を連れてきた。妖精と言うらしい。彼らの科学技術には目を見張るものがある

しっかりと学ばせてもらおう。


4月15日 妖精たちの協力によって、所長の夢だった人造人間が完成した。しかし所長はまだ満足していないようだ。次はどうするのだろう?


5月22日 所長は人造人間を兵器にして、周りの国と戦争をする兵士として運用できないかと考えているようだ

そんなことしたらどんな事が起こるか、私が止めなければ......


5月23日 昨日の私の考えは間違っていた。彼は素晴らしい考えの持ち主だ、私が意見するなどとんでもない。さて、兵器の研究に戻らなければ


8月16日 試作壱号が完成した。しかし、起動直後に暴走し、研究所に大きな被害が出た。うなじを撃ち抜いて停止させた後、廃棄場に放り込んだ。もう心配ない。


11月14日 新たな人造人間.....もとい艦娘を作成した。

戦闘力を前回よりも強くしつつ、制御機構も改善した。

これなら少佐も満足するだろう。


11月6日 少佐は先日造ったばかりの艦娘の処分を命じた。強力にしすぎて暴走したら手に負えないとのことだ。あの一件以来、所長はトラウマになってしまったようだ。研究所にもほとんど顔を見せに来なくなってしまった。私が研究を続けていこう。


2月3日 ついに、ついに完成した!暴走しても何とか抑えられる力、完璧な制御機構、これだ!早速所長をお呼びしよう!


2月5日 所長は試験結果のデータを持って大本営に行った。これで所長の長年の夢が叶う。実に喜ばしいことだ!


2月6日 以前廃棄したはずの試作壱号が暴れまわっている。あのような危険な物を外に出す訳にはいかない。

ヤツの生体機能が停止するまでドアのロックをかけた。もちろん、殺せるはずもなく研究員たちはなすすべなく皆死んだ。私が見つかるのも時間の問題だろう。 ドアが開いた。ヤツが私に砲を向ける。そうか......今分かった、私は谷田部に(記録はここで終わっている)


夕立「.....副所長も、谷田部に洗脳されていたのね」


春雨「え?洗脳?」


夕立「それについてはまた詳しく話すから、まずは戻りましょう」



地下研究所 隠し部屋


夕立「ただいまー」


時雨「おかえり夕立。どうだった?」


夕立「前に見た怪物覚えてる?」


島風「うん、あの時は隠れられたけど危なかったよね」


夕立「どうやらここから出るにはアイツを倒さなきゃダメみたい」日誌渡し



全員が状況を理解後



時雨「それじゃあ、試作壱号.....呼びにくいからunknownと呼ぼう。こいつの討伐作戦を始めるよ」


時雨「まずは島風がunknownを十字路まで呼び寄せる」


島風「任せて!」


時雨「次に夕立がunknownの動きを止める」


夕立「素敵なパーティーしましょ?」


時雨「最後に僕がunknownのうなじを狙撃する」


時雨「白露姉たちはその間資料室で待機、余裕があったら資料を持ち出せるようにしておいてくれると嬉しい」


白露「うん、がんばってね!」



南部連絡通路


unknown「.......」ヒタ ヒタ ヒタ


島風『いた!.....落ち着いて』カチャ


ドゴォン! カンッ


島風「やっぱり抜けないよねー」


unknown「.....コロス」


島風「おー、怖い怖い。こっちだよー!」タッタッタ


unknown「....」ヒタヒタヒタ


十字路南連絡通路


ドォン!


島風「撃ってきたぁ!?」


ガラガラガラ ガシャーン!


島風『通路が.....』


unknown「.....ニガサナイ...デス」


島風『戻っている時間はない.....なら!』


島風「うぉぉぉぉぉ!」ダッ


ピョーン!


島風『ギリギリ.....』


スタッ


島風「いったあ!」


島風「へへーんどうよ!これで」


ドカァン! ガラガラ


unknown「..........」


島風「ですよねぇー!」タッタッタ



十字路


タッタッタ



島風「着いた!十字路!」


unknown「.....ヤルキナノ?」


島風「えぇ!」カチャ


バァン!バァン!バァン


unknown「.....」カンッ!キンッ!コン



鉄骨の上


夕立「.....」


unknown「.....オワリデス?」


島風「.....ええ。私、はね」


unknown「ナニヲイッテ.....」


夕立『いま!』ダッ!


ガンッ!


unknown「!?」


夕立「時雨!」


時雨「任せて」


バァン! ドシュ


バタッ


島風「動きが止まった.....」


時雨「いや、まだだ。止めを刺そう」カチャ


夕立「そうね」カチャ


島風「.....分かった」カチャ


時雨「君の無念を僕たちが晴らしてみせる。だから君は安らかに眠ってくれ。」グッ


バァン!


unknown「.....アリガ....トウ」


時雨夕立島風「!?」


unknown「.....ツギに生マレてクる時は、平和な世界だといいなぁ」ピカー!


時雨『これは.....艦娘のドロップ!?』


パァァァァァ


電「.....」


時雨夕立島風「.....え?」


電「皆さん、助けてくださりありがとうございます」


時雨「これは一体.....」


タッタッタ


白露「3人ともー!大丈夫ー?」


夕立「うん!ヤツは倒したんだけど.....」


村雨「あら、その子は?」


電「電です。よろしくお願いします」ペコ



アナウンス「試作壱号の生命活動の停止が確認されました。これより、研究所の爆破処理準備に入ります。万が一残っている職員は速やかに南部物資搬入口より脱出してください。爆破まで、後10分」ビー!ビー!


春雨「電さんから話を聞いている余裕はなさそうですね....」


島風「ルートは覚えてるから、ついてきて!」タッタッタ



南部物資搬入所前


時雨「やっと着いた」ハァハァ


村雨「早く逃げましょう!」


アナウンス「爆発まで、あと3分」


白露「隔壁開放開始!」


ウィーーーン


春雨「待っている時間がもどかしいですね.....」


アナウンス「開放完了しました」



夕立「.....そんな、まさか」


島風「これじゃ瓦礫が邪魔で通れない.....」


時雨「爆発物でもあれば.....」


電「私に任せるのです。皆さん離れてください」


時雨「え?でも駆逐艦の力じゃ.....」


電「SSM-1B、発射!」バシュ!


シュー ドカーン! パラパラ



電「やったのです!さて、皆さん行きましょう!」


夕立「電ちゃん.....恐ろしい子.....」



タッタッタ


南部物資搬入口



白露「搬入口のシャッターが閉じてる!」


村雨「でも、隣のドアから出られそうよ」


春雨「..... ダメです、鍵がかかってます」ガチャガチャ


時雨「それなら」


夕立「私達に任せて!」


二人「せーの!」スッ


ガチャン!


島風「開いた!」


アナウンス「爆発まで、後10秒」


電「早く出るのです!」



南部物資搬入口前


白露「出れたー!」


村雨「日の光を浴びるのも初めてね......」


グラグラグラグラ


春雨「地震!?」



提督私室 


グラグラ


提督「んぁ?地震か....?」


ヒュー ガンッ


提督「いってぇ!?青葉にもらったサービスショット集が頭に.....」イテテ


提督「揺れは収まったようだな....片付けなきゃな」


ガチャ


吹雪「司令官!大丈夫.....」


提督「あっ」


吹雪「.........」


提督「いや、あの、その」


吹雪「..........」


提督「吹雪....さん?」


吹雪「....なに」


提督「?」


吹雪「そんなにヤリたかったなら言ってくれれば良かったじゃないですか!」ガバッ ハァハァ


提督「ちょまっ!吹雪!」


アッー!♂





時雨「揺れは収まったかな」


夕立「よし、真剣モード解除!ぽい解禁っぽい!」


島風「ぽいぽい言わないと思ってたらそういうことだったのね」


時雨「さて、帰ろう。僕たちの鎮守府に!」


一同「了解ー!」




執務室


島風「たっだいまー!」


提督正座 青葉正座 吹雪正座


時雨「えーっと、どういう状況だい?」


レ級「お、お帰り。何か見ないやつもいるけど今話しかけないほうがいいぜ」チラッ


神通タ級プリンツリ級 ピキピキ


夕立「あー、何か不穏な物が見えたっぽい」


ネ級「さっきね.....」



ネ級経緯説明中



白露「なるほどねー」


村雨「私達は何をすればいいのかな?」


集積地棲姫「それなら私が部屋に案内しよう。この分だと今日は提督と話すのは無理そうだからな....」


神通「全く、貴方と言う人は!」ガミガミ


プリンツ「それに青葉も!抜けがけは駄目でしょ!」ガミガミ


タ級「吹雪、アンタもだよ!昼から提督を襲うなんて流石にダメだ!」ガミガミ


リ級「それに提督!〜」ガミガミ


春雨「そうみたいですね.....」苦笑い


電「すっごい剣幕なのです.....」



翌日



提督「はぁー」クソデカため息


タ級「昨日のは提督が悪いでしょ、休みを潰されたって文句言えないよ」


提督「だってよぉー、俺15だぞ?まだまだ大人じゃないんだからさー」グデー


コンコン


時雨「おはよう、提督。入っても大丈夫かな?」


提督「大丈夫だぞー」


ガチャ ゾロゾロ


提督「.....説明オナシャス!!」


島風「昨日話す機会がなかったんだけど....」


夕立「私達、地下の研究所にいたっぽい」


提督「え?研究所?そんなもんあったか?」


時雨「うん、そこでこの4人を見つけたんだ」


白露「白露型一番艦、白露です!よろしくお願いします!」イッチバーン!


村雨「白露型三番艦、村雨です。よろしくお願いします」ウフフ


春雨「白露型駆逐艦五番艦の春雨です。はい!よろしくお願いします!」ニコッ


電「特Ⅲ型駆逐艦四番艦の電です!よろしくお願いします!」ナノデス!


提督「自己紹介ありがとう。それでは起こったことを説明してくれ」



研究所での出来事を提督に説明中



提督「艦娘の研究所ね.....」


時雨「そんな!信じてくれないのかい?」


提督「いや、信じてる。提督が艦娘を信じないでどうするんだ」ハハッ


提督「道理で北方海域への出撃が少なかった訳だ...」


夕立「え?どういうことっぽい?」


提督「大本営からの任務の中に北方海域関連の任務が明らかに少なかったんだ。北方海域が主戦場となる特別任務も無し。それに、北方棲姫って覚えてるか?」


島風「うん、今は確か南の島にバカンスに行ってるって聞いたよ」


提督「あいつと戦ったときに言った言葉、シズメ!とかじゃなくてカエレ!だっただろ?」


時雨「確かに.....今思えばだいぶ変わってるね」


提督「それに彼女は陸上型、防衛向きな型だな」


提督「となるとあの研究所には重大な秘密があったのかもな.....今となっちゃ、それを知る手段はないがな」


時雨「あ、それなら資料を持ち出してきたからそれを見れば分かるかも」


提督「本当か!?よくやってくれた!」


時雨「後で机の上に置いておくから、確認しておいて」


提督「ああ、ありがとう」


島風「そういえば電ちゃん、あの時聞けなかった電ちゃんのことについて詳しく教えてよ!」


電「.....そうですね、司令官さんにも聞いてもらっておきたいことですし」


電「では、まず。私には試作壱号だった時の記憶が残っています」


電「記録には私は暴走し、研究所を破壊したとありました」


電「.....しかし、私が暴走したのには理由があります」


提督「その理由は?」


電「私は.....誰かに操られていたんです」



提督『誰かと言うのはまず間違いなく谷田部だな.....』


提督『まてよ.....さっき時雨が教えてくれた副所長の日誌に完璧な制御機構とあったな.....』


提督「そうか...教えてくれてありがとう。とても役に立つ情報だった」


提督「それでは正式に、白露、村雨、春雨、電を艦隊に加える。これからよろしく頼む!」


四人「よろしくお願いします!(なのです!)」


提督「タ級、ここの案内は任せた」


タ級「またナニかするつもりじゃないでしょうね」ジー


提督「バカ言うな。妖精さんとこの資料の確認をするんだよ」山積み


タ級「今日の夜相手してくれるなら考えてもいいよ?」

ボソッ


提督「.....はいはい」(´Д`)ハァ…


タ級「やったぜ。それじゃ皆、ついてきてー!」


白露「何かハイテンションだねー」


村雨「.....」顔真っ赤


春雨「村雨姉さん?熱でもあるんですか?」


村雨「い、いや。大丈夫よ」


電「無理はしちゃ駄目なのです」


村雨「いや本当に大丈夫だから.....」



執務室


工廠妖精「およびですか?ていとくさん」


提督「あぁ、時雨たちの地下研究所の話は聞いたか?」


工廠妖精「はい、しらつゆさんたちのぎそうのかいせきをしてました。そのけんきゅうじょはばくはつしたとも」


提督「そうだ、だが時雨たちが資料室に残っていた資料を持ち出してきてくれたんだ。それの確認を手伝ってほしい」


工廠妖精「わかりました、さっそくやっていきましょう!」



五時間後


提督「役に立ちそうな資料はこれくらいか」


工廠妖精「そうですね。ぶきのせっけいずまであったのはうれしいごさんです」


提督「だが肝心の今の艦娘に関する資料は無かったな」


工廠妖精「ええ。でもこのせっけいずがてにはいりましたし、じゅうぶんだとおもいます」


提督「それに、明日の予定も決まったしな」


工廠妖精「どういうことです?」


提督「明日、全員のレントゲン写真を撮る」


提督「副所長の日誌にあった、完璧な制御機構というところが気になってな。調べてみたいんだ」


工廠妖精「わかりました、じゅんびしておきますね」


提督「あぁ、頼んだ」


工廠妖精「それじゃ」ガチャ


バタン



ガチャ


提督「ん?」


ゴーヤ「提督、哨戒任務終了でち!」


提督「お疲れ様、ゴーヤ」ナデナデ


ゴーヤ「気持ちいいでち〜」ナデラレ


提督「何か変わったことはあったか?」


ゴーヤ「.....この島の近海を他の鎮守府の艦娘が偵察しているのを見たでち」


提督「そうか.....それについての対応も追って考えよう。それよりも、疲れただろうししっかり休んでくれ」


ゴーヤ「はーい!それでは失礼しましたでち!」ガチャ


バタン



翌日 工廠


工廠妖精「それでは、いまからレントゲンをとっていきます」


プリンツ「質問です!レントゲンってなんですか?」


工廠妖精「かんたんにいえばからだのなかをみれるんです。とりあえずわたしがすすめていくのでわたしのしじにしたがってください」


一同「はーい!」



レントゲン撮影後



提督「何か見つかったか?」


工廠妖精「ていとくさんのよみどおりでした」スッ


工廠妖精「しんぞうのすぐちかくにチップがうめこまれています」


提督「やはりか.....」


工廠妖精「プリンツさんとサラトガさん。それにあたらしくきた四人にかんしてはチップはありませんでした」


提督「プリンツとサラはともかく、白露たちはプロトタイプだったから色々と違うわけだな」


提督「流石の妖精さんでもチップを取り出すのは.....」


工廠妖精「はい....さすがにきついです」


提督「だよなぁ.....とするとどうすっかなぁ.....」


工廠妖精「そこで、例のせっけいずがやくだつわけです!」


提督「?どういうことだ?」


工廠妖精「せっけいずのひとつに電波探知妨害装置がありました。これをつかいましょう」


提督「なるほどな、これを使えばむしろあいつらに俺たちが死んだように見せかけることもできるわけか」


工廠妖精「そのとおりです。さっそく、そうちのせいさくにはいりますね」


提督「あぁ、頼んだ」


工廠妖精「まかせてください!」




執務室


白露「失礼しまーす!」


提督「お、白露に村雨と春雨、それに電か。どうかしたか?」


村雨「提督に私達のことを聞いてもらったけど、私達は提督のことをよく知らなくて」


春雨「なので司令官の事を聞きに来ました!」


電「お願いなのです」



提督「もちろん。俺のことなら何でも話すよ」


白露「ホント!?じゃあ、いっちばん最初からお願い!」


提督「おーし分かった。それじゃ俺が提督になった所から話すか」


提督「あれは.......」



3時間後


提督「.....で、今に至るってわけだな」


提督「そんなに面白い話でも無かっただろう?」


一同 目キラキラ


提督『あれぇー?丘people?』


村雨「提督ってすごい優しいのね!」


春雨「時雨姉さん達が大好きって言ってたのも頷けます!」


電「敵でもお構いなしに助けるその心意気がすごいのです!」


提督「あ、ありがとう」


提督「そういや今日は神通の訓練を受けることになってたよな?時間は大丈夫なのか?」


白露「あ、忘れてた!」


提督「おいおい.....あいつ怒ると怖いんだぞ.....」


ガチャ


神通「み〜な〜さ〜ん?」ピキピキ


村雨「あっ(察し)」


神通「訓練に来ないでなーにやってるんですかね?」


神通「罰として、訓練のレベルを上げます!」


春雨「そ、そんなぁー!」


神通「問答無用!さて、行きますよ」スタスタスタ


電「司令官さーん!助けてなのですー!」


提督「俺にはどうしようも.....」


神通「あ、提督。貴方もですよ(唐突)」


提督「ファッ!?」


神通「あんなことをして、罰がないとでも?」


提督「うぐっ!」


提督「.....分かった、行こう」


白露「提督が負けたー!?」



その日の演習場には、砲声に混じって助けを求める悲鳴が混じっていた.....



翌日 提督私室


提督「.....んっ」ムクリ


提督「あー、筋肉痛とかひさびさだな.....」ノビー


提督「.....で、」


鳳翔 スー


提督「何で鳳翔が?俺の鎮守府にはいないはずなんだがな.....」キラン


提督『ん?左手で何か光ったか?』


提督 ジー


提督「指輪じゃねぇか!(驚き)」


鳳翔「んっ.....」パチッ


提督『やべ、起こしちゃった』


鳳翔「.....提.....督?」


鳳翔「提督ですよね?ね?」ズイッ


提督『近い近い!』


ガチャ


集積地棲姫「提督、起きてるか?.....誰だ」カチャ


鳳翔「それはこっちのセリフです。何故深海棲艦がここに?」ギリギリ


提督「二人とも落ち着け!」


提督「鳳翔、ここがどこかお前は分かるか?」


鳳翔「そんなのもちろんブルネイ鎮守府に決まってるじゃないですか」ギリギリ


提督「.....ここはブルネイ鎮守府じゃない」


鳳翔「..........」


提督「分かったら弓を下ろしてくれ。話をしよう」


鳳翔「......分かりました」スッ


提督「集積地も武器を下ろしてくれ」


集積地棲姫「分かった」スッ


提督「とりあえず食堂で話そう。行くぞ」


鳳翔集積地「分かりました」



食堂


綾波「司令官、おはようございます!」


提督「おはよう、綾波」


榛名「提督、おはようございます.....あれ?」


提督「榛名、おはよう。言いたいことは分かるが俺も状況を理解できてないんだ」


提督「ご飯食べたら話してもらうつもりだから」


榛名「わ、分かりました.....」


プリンツ「あれ?鳳翔だ、おーい!」


鳳翔「プリンツさんとサラトガさん!無事でよかった!」


提督『.....間違いなさそうだな』



朝食後



提督「さて、鳳翔。話してもらってもいいか?」


鳳翔「はい.....ええっと、何から話せば.....」


艦娘&深海棲艦一同 ジー


鳳翔『私、すごい敵視されてる!?』ブルッ


提督「それもそうだったな、すまない。それじゃあ、ここに来た方法から頼む」


鳳翔「私がここに来た方法.....あれ?どうやってきたんでしょう.....」


鳳翔「夜布団に入って寝たら提督の布団にいましたから.....」


提督「.....妖精?」


工廠妖精「えっ?わたし?」


提督「いや、こんなことできるの妖精さんしかいないじゃん」


工廠妖精「いや、わたしなんにもしてないですよ?」


提督「....マジ?」


工廠妖精「まじです」


提督「じゃあ一体どうやって.....」


工廠妖精「.....鳳翔さんってゆびわつけてます?」


提督「つけてたな。俺が最初に渡した艦娘だし」


一同「!?!?」


工廠妖精「ならかのうせいはあります。ゆびわのちからはむげんだいですから」


提督「指輪、指輪ってなんだ(困惑)」


工廠妖精「というかそんなに強いんですか?鳳翔さんって」


サラトガ「たぶんブルネイ最強の艦娘といってもいいんじゃないかしら?」 


鳳翔「そうでもないですよ、私よりサラトガさんの方が.....」


プリンツ「でも最初期メンバーだったよね?」


提督「そうだな、鳳翔の目立った戦果を上げようか?」


大鳳「お願いします。どんな物があるか知りたいです」


提督「わかった。順番に言うとだな.....」



 出撃回数一位 旗艦を務めた回数1位 撃沈数2位 


提督「こんな感じだな。確か撃沈数1位は古鷹だったかな?」


リ級「相当な実力の持ち主って言うのは間違いなさそうだな」


提督「そういや妖精さん。艦娘ってまだ呼べるの?」


工廠妖精「よべてあとひとりです。それいじょうはわたしのパワーてきにも、このきちてきにもげんかいかなと」


提督「なるほど。ならブルネイから古鷹を呼んでくれないか?」


工廠妖精「分かりました。それじゃ」スッ


ピカーン!!


一同「っ!?」バッ



レ級「収まったか.....?」


古鷹「あれ?ここはどこ?」


工廠妖精「せいこうです!」ドヤ


提督「やりますねぇ!」


古鷹「あれ?提督、提督ですよね?会えて嬉しい!」ムギュー!


提督「ふ、古鷹落ち着け!説明するから」


提督説明中


古鷹「へぇー、妖精さんってすごいんですね」


提督「と、言うわけでこの二人を新たな仲間として迎える。今後もよろしく頼む!」


鳳翔古鷹「お願いします!」


コソコソ


提督「?何話してるんだ?」


吹雪「い、いえ。何でもないですよ」


提督「ふーん、ままええわ」


提督「じゃ、俺は執務室に戻るから。なんかあったら来てくれ」


ガチャ バタン



古鷹と鳳翔を部屋に案内後



会議室


吹雪「それでは、operation YU☆BI☆WAの作戦会議を始めます!」


吹雪「最終目標は指輪の入手及び司令官とのケッコンカッコカリです!」


吹雪「指輪を入手する手段に何か意見のある人!」


ネ級「はーい、大本営の倉庫から強奪するのは?」


神通「でもそれって良くないことよね」


ネ級「確かに.....」


空母棲姫「はーい、開き直って普通に買いに行くのはどう?」


吹雪「それも考えたんですけど。私達では指輪の購入は無理みたいなんですよね.....」



青葉 ピコーン!


青葉「私、閃きました!」


吹雪「なんですか?」


青葉「それはですね.....」



数時間後



柳原「.....で、ここに来たと」


吹雪「はい、お願いします!」


柳原「......よし分かった。柳原に頑張ってもらってるんだ。これくらいなら安いもんだ」


神通「ありがとうございます!」


柳原「頼んだら即お届けだからな。見てろよ見てろよ〜」ポチ


妖精「お届け物でーす!」ガチャ


時雨「早っ!?」


柳原「ありがとう。そこに置いといてくれ」


妖精「はーい」ゴトッ


バタン


柳原「あいつは元気か?」


夕立「うん、遊んでくれたりするっぽい!」


柳原「ならいいんだ。あいつ、内側に溜め込むタイプだから、君らで癒やしてやってくれ。」


島風「任せて!」


柳原「それじゃ、御島によろしく言っといてくれ」


吹雪「はい!失礼しました!」ガチャ


ゾロゾロ バタン


柳原「.....あいつ慕われてんだなぁ」


長門「提督も同じようなものだろう?」


柳原「そう言ってもらえると嬉しいね」ハハッ


長門『提督も鈍いな.....』ハァ



ユナスカ島 演習場



鳳翔「.....」ギリギリ


バシュ! ドスッ 


プリンツ「やっぱりすごい!」


鳳翔「いえ、まだまだですよ」フゥ


サラトガ「鳳翔さん。私にもご指導願えないでしょうか?」


鳳翔「銃器は専門外ですが.....分かりました。やってみましょう」


サラトガ「Oh my god!ありがとうございます!」


提督「お、やってるな!」


古鷹「あ、提督!どうしました?」


提督「いや、資材管理とか終わって暇だったから来たんだ」


プリンツ「丁度良かった!古鷹、私と演習しない?」


古鷹「構いませんよ、私も体を動かしたいですし!」


プリンツ「提督ー!合図お願いしまーす!」


提督「はいはーい」カチャ


ドォン!


サラトガ「ありがとうございました!」


鳳翔「いいんですよ、貴方ぐらいになれば私から教えることなんてあまりないですし」ふふっ


提督「だったら俺に弓道を教えてくれないか?」


鳳翔「提督!?いらしてたんですか?」


提督「ついさっきな。それで、どうだ?」


鳳翔「教えられますけど.....弓はあるんですか?」


提督「妖精さんに作ってもらったやつなら」


提督「大鳳見てたら空母もいいなと思って作ってもらったはいいが、いざやって見るとめっちゃ難しくてな」


鳳翔「分かりました。一から教えていきますね」


提督「お願いします」



数時間後



提督「......」ギリギリ


バシュ  トスッ


鳳翔「お見事です。さすが提督、飲み込みが早いですね」


提督「そうか?いつか鳳翔みたいになれるように頑張るよ」


鳳翔「はい、頑張ってください」ニコ


ブーン


提督「ん?艦載機?」


サラトガ「提督、所属不明艦隊を遠方に発見しました!」


提督「何っ!?」


鳳翔「戦闘機隊、発艦」バシュ


提督「サラの艦載機はそのまま敵艦隊の確認をしてくれ」


提督「プリンツと古鷹は速やかに実弾への切り替えをしてきてくれ!」


プリンツ古鷹「了解!」タッタッタ


提督『それにしても.....妖精さんの作った警報に反応しないとは.....妙だな』



工廠妖精の部屋



工廠妖精「うーん.....はっ!」パチッ


工廠妖精「いつのまにかねちゃってましたか」


工廠妖精「そうだ、ていとくさんにみなさんががいしゅつしたのつたえとかないと」フワー



演習場


古鷹「実弾補充完了です!」


提督「よし。サラ、敵の艦種は分かったか?」


サラトガ「ダメです。対空砲火が強すぎて近づけません!」


提督「そうか.....仕方ない。サラ、ASR-40の準備」


サラトガ「了解、持ってきます」タッタッタ


提督「鳳翔は制空権の維持を」


鳳翔「了解しました」


提督「プリンツと古鷹は俺の援護を頼む」


古鷹プリンツ「了解!」


提督「出撃する!」ザーッ!



少し前の吹雪達


ネ級「指輪買えてよかったねー」


ゴーヤ「そうでちねー!」


綾波「柳原提督に感謝ですねー」


ドォン


大鳳「.....砲声?」


タ級「かなり小さいけど聞こえたね」


ヲ級「偵察機を飛ばすよ」ブーン




神通「制空権は?」


空母棲姫「.....駄目、相手の数は少ないけど練度が違いすぎる。敵艦隊の艦種の確認は無理そうね」


時雨「......」スチャ


時雨「.....あれ提督じゃない?」


一同「えっ?」



提督side


鳳翔「敵艦隊の対空砲火が止んだ?」


提督「何?」


鳳翔「これなら確認できそう.....」


鳳翔「.....提督、私達が敵艦隊だと思っていたものは..... 」


鳳翔「吹雪さん達でした.....」


一同「えぇー!?」



工廠妖精「ていとくさーん、ここですかー?」


提督「妖精さん?」


工廠妖精「みなさんががいしゅつしたのつたえわすれてましたー。と、みなさんどうしたんですか?そんなにりんせんたいせいで?」


提督「.....」


一同「そういうことは早く言えよ!」


工廠妖精「ご、ごめんなさーい!」ヒイッ!



ユナスカ島 食堂


提督「まさか吹雪達だったとは.....」


吹雪「ごめんなさい.....司令官に伝えずに外出してしまって..... 」


提督「いや、皆は悪くない。悪いのは.....」


工廠妖精「すいません、はんせいしてます」


提督「まぁ、過ぎたことは仕方ない。それで?何しに行ってたんだ?」


吹雪「それは.....」モジモジ


提督「ん?どうしたんだ、吹雪らしくないな」


青葉「司令官!」ズイッ


提督「あ、青葉?」


青葉「私達これを買いにうわっ!?」ツル


ポーン


提督「おっと」キャッチ


提督『小箱?何でこんな物を.....』パカッ


指輪 キラキラ


提督「」


提督『アイエエエ!?ユビワ!?ユビワナンデ!?』


青葉「司令官.....」カァァァ


提督『ちょっと落ち着こう。俺は指輪を持ってる。俺は指輪を渡すのが正解か.....?』


提督『ええいままよ!』


提督「青葉、俺と.....」


提督「ケッコンしてくれ!」バッ


青葉「っ!はい、喜んで!」ポロポロ


吹雪「青葉さんに一番を取られた.....」


提督「.....勢いでやっちまったが、これでよかったのか?」


神通「提督?何言ってるんですか?」


提督「へ?」


神通「まだ19回残ってますよ?」ふふっ


提督「」



プロポーズ後



提督「分からないんだが.....皆は良かったのか?」


神通「何がですか?」


提督「俺と全員でケッコンなんて.....普通揉めそうなもんだが」


神通「あ、それは問題なかったですね。私達は全員で貴方を愛しているんですから」ふふっ


提督「まぁ、皆がいいなら俺は何も言うまい.....というかプリンツ達もこの事を知ってたとは.....」


プリンツ「えへへー、ごめんね?」


サラトガ「提督はこの鎮守府の全員だけで独占します。他の女達に渡すものですか!」


提督「皆で仲良くしてくれるなら何でもいいよ」ニコッ


提督「ただ.....新婚旅行と洒落こむ余裕は無さそうだ」


リ級「それは理解してる。戦争を終わらせない限り行くのは無理じゃないか?」


提督「それもそうだが....」


提督「そう遠くない日に、戦争を終わらせに行く」


白露「!?それって.....」


提督「.....あぁ、大本営へ突入し、妖精さん達の記憶を取り戻す」


村雨「妖精さんを集める手段は見つかったの?」


提督「例の研究所から持ち出してきてくれた資料の中に妖精さんの制御装置についての記述があってな。その装置は大本営にあるとの事だったから、後は練度と作戦を練るだけだ」


春雨「そうなんですか.....」


提督「まぁ、まだ練度も心配な所があるし、しばらくは演習だな」


提督「焦る必要はない。ゆっくりやっていこう」



タ級と買い物



執務室


提督「.....これもダメだな....」ポイッ


タ級「はい、お茶」コト


提督「お、ありがとう」ゴクゴク


提督『いい作戦が作れない自分が不甲斐ない.....』


タ級「.....提督、詰めすぎてもいい作戦はできないよ」


提督「.....」


タ級「そうだ、そろそろ洗剤が無くなりそうなんだよね。一緒に買いに行こうよ、リラックマも兼ねて」


提督「ありがとう、タ級。俺の事を気にかけてくれて」


提督「これを断るのは夫としてマズイだろう?」


タ級「そのとーり、わかってきたじゃん♪」


タ級「じゃ、着替えてくるね♪」タッタッタ


提督「.....俺も着替えるとするか」



廊下


タ級 私服


タ級『提督かわいいって言ってくれるかなぁ』


タ級「ふふ、えへへ」


村雨「タ級.....さん?」


タ級「村雨ちゃん!?いつの間に.....」


村雨「あら?気合の入った服なんて着て、どうしたんですか?」


タ級「ええっと、ただの買い出しよ?」


タ級『バレたー!よりにもよって村雨ちゃんに!』


村雨「.....分かりました、何でも無いんですね」


タ級『あれ.....バレてない?』


村雨「その代わり、お土産お願いしますね」ふふっ


タ級「.....分かってやってる?」


村雨「.....どうでしょう?」


タ級「.....ありがとね、村雨ちゃん」


村雨「どういたしまして」



 埠頭



タ級「お待たせー!」タッタッタ


提督「よし、じゃ行くか」


タ級「うん!」


ザー



東京 S谷


タ級「さあ来たよ渋谷!」


提督「渋谷って言っちゃったよ」


タ級「とりあえずそこのドラッグストアで洗剤買ったら行きたい所があるから、まずは洗剤買っちゃおう」



洗剤購入後



提督「で、どこに行くんだ?」


タ級「 渋谷ヒカリエって所」


提督「分かった、Hey!タクシー!」バッ


キキー ガチャ


タ級「わぁ、大胆」


提督「運転手さん、渋谷ヒカリエってとこまで」


運転手「分かりました」


提督『ん?この声どこかで.....』


ブゥゥゥゥン


車内



提督「運転手さん?」


運転手「はい?」


提督「私、以前貴方とお会いしたような気がするのですが.....気のせいですかね?」


運転手「.....」


提督「あ、気のせいですか。そうですよね、変なこと聞いてすみません」


運転手「.....お久しぶりです、御島提督」


提督「!?」


タ級「え!?提督の事知ってるの?」


提督「あ!思い出した!横須賀鎮守府の提督告発した時の憲兵さんだ!」


運転手「はい、覚えていてくれて嬉しいです」


提督「にしても何故タクシーの運転手を?」


運転手「.....知ってしまったんです。谷田部元帥の悪事を」


提督タ級「!?」


運転手「元帥と大将達の会話を偶然聞いてしまいましてね.....続ける気力がなくなってしまいました」


提督「そうだったんですか.....」


運転手「でも未だに元帥からしつこく連絡が来るんですよね.....君ほどの憲兵はそうそういない、ぜひ戻ってきてほしい、と」


提督「.....名前を聞いても?」


運転手「藤本 徹です」


提督「徹さん、本当にこの世界を守りたいですか?」


徹「もちろんです、私はもとより人々を守るために、軍を正すために憲兵になりました。そのためだったら何でもやります!」


提督「ならば.....」


提督「元帥の告発を手伝ってもらえませんか?」




渋谷ヒカリエ前


徹「さて、着きましたよ」


提督「ありがとうございました。」


タ級「ありがとう!」


徹「それでは、手はず通りに」


提督「はい、頼みました」


ブゥゥゥゥン



提督「それじゃ、ショッピングと行くか?」


タ級「うん!」




タ級「この服どう?」フリフリ


提督「......」


タ級「あれ?あんまり良くなかった?」


提督「いや.....可愛すぎて言葉を失ってた」


タ級「.....そういうの反則だってば」カァァァ




提督「このクレープ美味しいなぁ」モグモグ


タ級「私のも食べる?」


提督「いただこう」パクッ


提督「うん、うまいな」


タ級「あれ、提督クリームついてるよ?とったげる」


提督「ホントか、ありが」


チュ


タ級「なーんてね♪」


提督「おいおい.....」



数時間後



提督「そろそろ帰るか」


タ級「あ、もうそんな時間?分かった」


提督「今日は楽しかったか?」


タ級「そりゃもう!他の皆に申し訳ないくらいだよ」


提督「それなら良かった」


タ級「夕日が.....きれいだね.....」


提督「そうだな.....この景色を守るために、頑張らなきゃな」


タ級「そうだね.....」


提督「手、繋ぐか?」スッ


タ級「...!うん!」ギュ




ザー



提督「帰ってきたな」


タ級「そうだね」


提督「これからも変わらず皆の笑顔を見られるよう、頑張っていくから、タ級も付いてきてくれよな!」


タ級「もちろん、私達全員でね!」



翌日 食堂


ヲ級「朝ごはんの支度しなきゃ.....」


提督「お、ヲ級おはよう」


ヲ級「提督?まさか私寝坊した!?」


時計 06:00


ヲ級「良かった.....だとしたら何で提督が?」フゥ


提督「食事はヲ級に任せっきりだったのを思い出してな。一緒に作ろうかと」


ヲ級「そんな、提督は毎日作戦を考えて疲れてるんですから、私がやりますよ」


提督「毎日7時間は演習してる奴がそれ言うか?」


ヲ級「そ、それはそうですけど.....」


提督「それとも俺の料理って美味しくない?」


ヲ級「それはないです!.....そこまで言うなら、提督は下準備をお願いします」


提督「よし、任せてくれ!」



30分後


提督「よーし、完成だな」


ヲ級「提督、ありがとうございました!」


提督「おう。そうだ、調理開始の時間を教えてくれるか?」


ヲ級「えーっと、朝はマルロクマルマル、昼はヒトヒトマルマル、夜はマルロクマルマルですね」


提督「分かった。あ、そうだ」ゴソゴソ


ヲ級「?ペンダント?」


提督「昨日買い物に行った時に買ってきたんだ。ヲ級に似合うと思ったんだが.....」スッ


提督「どうだ?」手鏡渡し


ヲ級「.....!」


ヲ級『月のペンダント.....』


提督「どうかな?」


ヲ級「嬉しいです!大切にします!」


提督「喜んでくれて良かった.....」



朝食中



時雨「あれ?ヲ級さん、そのペンダントは?」


ヲ級「これ?提督に貰ったの」


ガタッ


時雨「ふーん」チラッ


提督「皆のもあるから.....」


ヲ級「提督がペンダントつけてくれてあの時はドキドキが止まらなかった.....」ポヤー


夕立「いいこと聞いたっぽい!」


提督『ヲ級なんて事を.....(建前)ナイス!(本音)』



執務室 10:00



ザァー


提督「結構降ってきたな.....」


吹雪「今日の演習は無理そうですね.....」


ビーッ!ビーッ!


吹雪「警報!?」


提督「神通、綾波!至急執務室へ来てくれ!」マイク


提督「他の者は湾内での迎撃準備を!」


1分後


神通「神通、参りました!」


綾波「綾波、到着しました!」


提督「よし、これより俺と吹雪、神通、綾波で洋上での迎撃を行う。敵の数は不明、場所は湾正面だ」


提督「これ程の悪天候での出撃は何が起こるか分からない。油断するな!」


吹雪神通綾波「了解!」



ユナスカ島 湾正面


提督「この辺りだ」


神通「雨が強すぎてよく分かりませんね.....」


綾波「!探照灯の光!」


提督「どこだ!?」


綾波「距離は400、2時の方向です!」


提督「よし、いくぞ!」


ザーッ


??「逃げ切れたかな.....」ボロボロ


オーイ


??「この声は.....」フラッ




吹雪「!目標、倒れました!」


提督「あれは.....」


綾波「雷ちゃん!?」


神通「艤装に呉鎮守府のマークがあります。私達の知っている雷ちゃんかと」


提督「にしても何でこんなところに.....」ヨイショット


吹雪「とにかく、一同鎮守府に戻りましょう!」


提督「よし、撤退する!」


提督「妖精さん、聞こえるか!」ガチャ


工廠妖精「てきはどうでした?」


提督「敵じゃなかった。柳原んとこの雷を保護した、大破してる。入渠の準備を頼む!」


工廠妖精「りょうかいです!」




ユナスカ島 埠頭


提督「お前らも風邪引かないように風呂入っとけよ!」


吹雪「司令官は?」


提督「柳原と連絡を取る。盗聴の可能性もあるがしょうがない!」


神通「雷さんはこちらで担当します、提督は早く連絡を!」


提督「ありがとう!」タッタッタ



執務室


プルルルルルル プルルルルルルル ガチャ


提督「クソッ、何故通じない......?」


ガチャ


電「司令官さん!お姉ちゃんを保護したってホントですか!?」


提督「あぁ、今入渠ドックにいると思う。電が一緒にいてやってくれないか?その方が雷も安心すると思う」


電「任せるのです!」タッタッタ


提督「.........」


提督『何か、物凄く嫌な予感がする.....』



工廠妖精「ていとくさーん」


提督「妖精さん!雷はどうだ?」


工廠妖精「なんとかいちめいはとりとめました」


提督「良かった.....」


工廠妖精「ただ.....」


提督「どうした?」


工廠妖精「.....雷さんのぎそうにみられたそんしょうなんですが.....」


工廠妖精「深海棲艦ではなく、艦娘からのほうげきによるそんしょうであるかのうせいがきわめてたかいです」


提督「嘘だろ.....」


工廠妖精「くわしくみてみないとわかりませんが、おそらくそうだとおもいます」


提督「分かった、妖精さんは艤装の修理及び調査を引き続き頼む」


工廠妖精「わかりました!」


バタン


提督「.....」ガチャ


提督「ゴーヤ、繰り返す、ゴーヤ、至急執務室まで来てくれ」



ガチャ


ゴーヤ「ゴーヤ、出頭したでち!」


提督「早速だがゴーヤ、聞きたいことがある。」


ゴーヤ「なんでち?」


提督「ここ最近、ここ近海で深海棲艦を見たか?」


ゴーヤ「いや、ほとんど見ないでち、艦娘はたまに見るでちけど.....」


提督「.....ありがとう、戻っていいぞ」


ゴーヤ「わかったでち!」


バタン


提督「.....柳原と俺が繋がってるのがバレたのか?」


提督『大本営なら執務室に盗聴器ぐらいあってもおかしくない.....クソッ、考えておくべきだった!』


提督『だがまずは雷の回復を待って、話を聞くとするか。今のままでは情報が足りなさすぎる』


提督『願わくばこれが俺の推測でしかないことを祈ろう.....』




プリンツの自室


プリンツ「それでは、これより第3回ブルネイ会議を始めます!」


サラトガ「今回の議題は?」


プリンツ「すばり!秋月さんの行方です!」


古鷹「え!?まだ秋月さん見つかってないんですか!?」


鳳翔「秋月さんって最初に行方が分からなくなりましたよね.....」


プリンツ「そこで、今いるとしたらどこなのかを絞ろう、というのが今回の議題です!」


サラトガ「あまり考えたくありませんが.....沈んでいるという可能性は?」


古鷹「あの秋月さんがそう簡単に沈みますかね?小型艦に対する砲撃能力、大型艦対策の魚雷、艦載機に対する対空能力。それに何より、特別海域での実績の数々...それらを考慮すると可能性は限りなく低いのでは?」


鳳翔「他の鎮守府にいる可能性は?」


プリンツ「正直それが一番可能性高そうよねー」


サラトガ「でもそれって探しようが無くないですか?」


古鷹「ですよね.....鎮守府にいた頃ならもう少し簡単だったんでしょうけど.....」


鳳翔「というかこの世界にいる確証ってどこからでてきたんですか?」


サラトガ「工廠妖精さんが言ってたんです、ここ以外にも僅かに私達と同じ反応がある、と」


古鷹「早く見つかるといいんですけど.....」




執務室


ガチャ


工廠妖精「ていとくさん!雷さんがめをさましました!」


提督「良かった!話は出来そうか?」


雷「問題ないわ!」


工廠妖精「雷さん!?なんでいるんですか!?」


雷「御島司令官に伝えなきゃいけない事があるの!」


提督「.....それは柳原に関係することか?」


雷「え、えぇそうよ。よく分かったわね」


提督「出来れば外れて欲しかったんだがな.....」


雷「それじゃ、話すわね」



数時間前 呉鎮守府



雷「司令官、お茶よ!」コト


柳原「お、ありがとう。雷は気が利くなぁ」ナデナデ


雷「えへへ、もっと頼ってもいいのよ!」


柳原「んじゃちょっと休憩にするか」


雷「分かったわ、ちょっとお手洗いに行ってくるわね」


柳原「おう」


ガチャ バタン


柳原「このお茶ほんとに美味いよなぁ」ゴクゴク


コンコン


柳原「いいぞー」


ガチャ ドタドタ


柳原「.....どういう事ですか元帥閣下?」


元帥「何故こうなってるのかは君が一番理解しているのでは?」


柳原「.....」


憲兵A「柳原守、現時刻を持って貴様を逮捕する!」


憲兵B「分かったらさっさと....」


柳原「ふんっ!」ブン!


憲兵B「ゴハッ!」バタッ


元帥「あくまで抵抗するか」


柳原「大人しく捕まってやるかよ」スッ


ガチャ


長門「失礼.....一体どういう状況だ?」


元帥「丁度いい、こいつを試してみるとするか」ポチ


長門「っ!何を.....した.....」ドクン ドクン


柳原「おい、やめろ!」ダッ


元帥「長門、あいつを気絶させろ」


長門「......了解」ヒュッ


柳原「グフッ.....」


バタ


元帥「よし、例の地下牢に打ち込んでおけ」


憲兵A「了解しました」


ドアの外


雷『そんな.....司令官が.....』


雷『御島司令官に伝えなきゃ!』


タッタッタ



呉鎮守府近海


雷「急がなきゃ.....」


ドォン


バシャーン!


雷「んな!?深海棲艦!?」


雷『いや.....あれは長門さん?それに多摩さんまで...』


雷「逃げなきゃ!」




ユナスカ島近海

     

雷「ハァ.....ハァ.....」ボロッ


雷『スコールのおかげで助かった.....』


雷『でも.....もう限界』フラッ



雷「で、目覚めたら入渠ドックだったわけね」


提督「.....妖精さん、例のジャミング装置は?」


工廠妖精「すいません、まだできてません.....」


提督『ジャミングなしではリスクが高い.....か』


提督 ガチャ


提督「呼ばれた者は至急執務室まできてくれ、プリンツ・オイゲン、サラトガ、古鷹、鳳翔、白露、村雨、春雨、電、以上だ」



5分後


サラトガ「全員、集合完了しました」


提督「それでは、これよりブリーフィングを行う」


提督「目標は柳原の救出。場所は大本営の地下牢だ」


鳳翔「提督、この人選にはなんの理由が?」


提督「雷からの話を聞く限り、敵は艦娘をコントロールできる装置を持っているようなんだ。そこで、別世界線から来たプリンツ、サラ、古鷹、鳳翔、プロトタイプである白露、村雨、春雨、電がコントロールするための装置が埋め込まれていない事を確認した。そういった理由だ」


白露「あの時撮ったよく分かんないのはそれを調べてたわけかぁ」


提督「俺が脱走した時とは違って今回は昼間だ。前回のようなガバ警備は期待できない。激しい戦闘が予想される。警戒を怠ること無いように頼む!」


一同「了解!」




大本営近海



提督「小規模な戦闘はあったがここまでこれたな」


鳳翔「それでは、作戦通りに行きますよ」


提督「よし、突入部隊は俺に続け!」ザーッ


白露村雨春雨電「了解!」ザーッ


鳳翔「私達はこの辺りの制海権の確保をします。」


サラトガ「空は私と鳳翔さんにまかせてください!」


プリンツ「サラと鳳翔には指一本触れさせないよ!」


古鷹「ブルネイ一軍の力、見せつけてやりましょう!」


一同「オーッ!」




大本営入口前


提督「オラッ!」ドゴォ


憲兵「ゴハッ」バタッ


白露「制圧完了!」


村雨「こっちもよ〜」


春雨「ドアは厳重に鍵がかかってます.....」


電「少し待ってください.....ブリーチングチャージ、セット完了なのです!」

   

提督「了解、リロードは済ませたか?神様にお祈りは?

海の底でガタガタふるえて命乞いをする心の準備はOK?」


一同「OK!」


提督「起爆!」


ドォーン!


提督「突撃ー!」



Ураааааааа!!!!




地下牢



柳原「な、なんだ!?」ズズーン


??「爆発音.....ですかね?ついに来ましたか」


??「御島司令の居場所を教えてもらうためにも頑張らなきゃ!」


柳原「.....え?」



大本営 エントランス



提督「どけどけー!」バキッ


憲兵「ゴフッ」


村雨「アハァ♪この銃もなかなかイケるわね!」ズドドドドド


春雨「この弾重いですね.....」ガチャ


バシュゥー ドゴォン!


白露「何でランチャーなんて持ってきたの!?」


プラズマ「お姉ちゃんの司令官さんをいじめた奴らなんて消えればいいのdeath」ドン!ドン!



憲兵s  チーン


提督「よし、行くぞ!」タッタッタ




大本営 近海


プリンツ「よく狙って......Feuer!」ドーン


サラトガ「数が多いですね.....」バシュ


鳳翔「何も沈める必要はありません、艤装を集中的に攻撃しましょう」


古鷹「このライフルが大活躍ですね!」ドォン


鳳翔「その調子です、油断せずにいきましょう!」


一同「了解!」




地下ニ階 地下牢



??「.....」カチャ


柳原『御島の名前が出たような.....気のせいか?』


扉 ガン! ガン!


ガシャーン!


柳原「んなっ!?」


ダッダッダッ


提督「柳原!大丈夫か?」


柳原「何とかな、それより警備がいるから気をつけろ!」


春雨「艦娘.....ですかね?」


提督「あれは.....秋」


ズダッ!


白露「打つよ!」ズダダダダダ!


ヒュン ヒュン


村雨「早い!」


春雨「それならこれで.....どうですか!」バシュ!


バァン ドゴォン!


電「撃ち落とされたのです!?」


提督「来るぞ!」


ガシャン!


柳原『艤装を捨てた!?何故?』


ダキッ


秋月「やっと.....やっと見つけました!」グスッ


提督「へっ?」


その他「えっ?」



提督「オーケー一旦落ち着こう、まずは柳原を.....」


秋月「ダメです、私がまだ満足してません」ギュー!


提督「えぇ.....」


白露「鍵とかないのかな?」


秋月「それなら.....」ゴソゴソ


秋月「これです」チャリン


提督「春雨、任せた.....」ハァ


春雨「はい!」ガチャン


柳原「サンキューな」


村雨「.....こんな所でイチャイチャしないで貰えるかしら?」イライラ


秋月「私と司令はケッコンしてるんですから問題ないです!」


電「司令官さん.....?」チラッ


提督「.....心当たりが無いと言えば嘘になるな」


提督「秋月、いくつか質問に答えてくれ」



恒例の質問中



提督「.....間違いなさそうだ」


秋月「当然です!」


提督「これでブルネイの一軍が揃ったわけか.....」


秋月「え!?鳳翔さん達もここに?」


パッ!


柳原「なんだ.....?」


コツコツコツ


提督「.....元帥」


元帥「やぁ、反逆者諸君。感動の再開は楽しんでもらえたかな?」


柳原「俺の艦娘達は無事なのか!?」


元帥「まぁ落ち着きたまえ。別に酷いことはしてない」


元帥「それより秋月くん、君には失望したよ。まさか反逆者達に味方するとはね」


秋月「そんなの知りませんよ。私は御島司令を見つけるためにあなた達と手を組んだだけですから」


元帥「ふん、まぁいい。裏切り者には.....」スッ


柳原「!御島、気をつけろ!」


提督「..........」


元帥「制裁を下さなければな!」


カチッ カチッ カチカチ


元帥「.....何故.....何故反応しない?」


提督「元帥ー、この四人に見覚えないかー?」


白露「.....」


村雨「.....」


春雨「.....」


電「.....」


元帥「.....あるわけ無いだろう、同じ艦娘など幾らでも.....」


提督「そうかー、ならユナスカ島って言えば分かるかぁー?」


元帥「.....」


提督「思い出したか?」


元帥「.....あぁ」


提督「自分の過ちを反省する気になったか?」


元帥「.....過ち?私は何も間違っていない!」


元帥「私はこの国を誰よりも愛している!この国を一番にしたい、それの何が悪い!」


元帥「こうなったら.....お前らも道連れだ!」ブスッ


柳原「何を.....」


提督「皆、逃げるぞ!」


柳原「えっ!?元帥は!?」


提督「戦うにしても地下は危険すぎる!一度鳳翔たちと合流するぞ!」


艦娘一同「了解!」




ユナスカ島 執務室



吹雪「.....」


吹雪『戦いに行けないのがもどかしい.....』


ガチャ


工廠妖精「みなさん!かんせいしました!」


神通「ホントですか!?」


工廠妖精「ドックにおいてありますから、しっかりとそつびしてからいってください!」


リ級「早く行こう!」


ドタドタ



工廠妖精「やっぱりはやいですねー」


工廠妖精「わたしもじゅんびするとしましょう」





大本営 近海



サラトガ「提督!無事でよかった!」


秋月「古鷹さん!お久しぶりです!」


古鷹「秋月ちゃん!?一体どこにいたの?」


秋月「その話は後で!」


提督「皆もよく耐えてくれた!」


鳳翔「撤退しますか?」


提督「そうしたい所なんだがな.....」


ウォォォォォ!


プリンツ「な、なに今の!?」


元帥(深海化)「コロース!」ドォーン!


白露「街が......」


提督「チッ、迎え撃つしかないか.....」


提督「白露、村雨、春雨、電!」


白露村雨春雨電「はい!」


提督「市民の避難を頼む!指揮は柳原に任せた!」


柳原「任された!四人とも、こっちに来てくれ!」


白露村雨春雨電「了解!」


提督「プリンツ、サラ、鳳翔、古鷹、秋月!」


五人「はい!」


提督「五人は俺とヤツの無力化だ!ブルネイ一軍の力を見せつけてやるぞ!」


五人「了解!」



[Save the world ]



提督「ヤツは動きが鈍い、適切な距離を保ちながら砲撃を打ち込め!」


プリンツ「Feuer!」ドーン!


古鷹「主砲狙って、そう...。撃てぇー!」ドーン!


元帥「グギャア!」


サラトガ「効いてます!」


提督「いや.....ダメだ」


元帥 シュー


秋月「再生している.....?」


鳳翔「これじゃ幾ら攻撃しても......」


キュイーーーーン


提督「っ!来るぞ!」


ビーーーー! ドカーン!!


プリンツ「レーザー!?」


古鷹「もう何でもありじゃないですか!?」


サラトガ「制空権は拮抗.....上空も警戒してください!」


提督「秋月!防空は任せた!」


秋月「了解です!」ドン! ドン!


提督『このままではジリ貧だ.....何か反撃の手立てを考えなければ.....』


提督『だが圧倒的に火力が足らない.....どうすれば』


古鷹「提督!危ない!」


提督「っえ....」


元帥「シネェェェェ!」ブン


提督『太い腕が.....』


提督『避けられなさそうだ.....』


提督『すまん、皆。先逝ってるわ』スッ



提督『......あれ?』


元帥「ウゴァ!」


提督「何故あいつが.....?」クルッ


榛名「勝手は、榛名が、許しません!」ドーン!


レ級「提督に手を出して....許さない!」ドドーン!


タ級「あーあ、皆を怒らせちゃった。もう助からないよぉ!」ドーン!


提督「榛名、レ級、タ級.....!」


吹雪「司令官!」


神通「何諦めてるんですか!私達より先に逝くなんて許しませんよ!」


提督「吹雪.....神通!」


工廠妖精「まにあいましたか!」


提督「妖精さん!装置ができたのか!」


工廠妖精「はい、ギリギリでしたけどね」


オーイ!


白露「ただいま戻りました!」


村雨「市民の避難、完了よー」


春雨「あ!雷ちゃん、柳原司令の所に行ってあげて!」


雷「ありがとう!行ってくるわ!」ザーッ


綾波「司令官、全員集合完了です!」


提督「よし、それでは.....」


提督「反撃といこうか!」


一同「オー!」



提督「青葉、時雨!ヤツの目を潰してくれ!」


青葉「海の上での狙撃は初めてですが.....」カチャ


時雨「外すわけ無いね!」カチャ


バァン!


元帥「グワァーッ!」


提督「総員.....」


提督「撃ち方はじめ!ってー!」ドーン


一同「ってー!」ドドドドドドーン!!!


元帥「ギャァァァ!」


提督「あれは何だ!?」


工廠妖精「おそらくあれがげんすいのしんぞうぶです!あれをつぶせれば!」


提督「そういうことなら.....!」


提督「大鳳、鳳翔、ヲ級、空母棲姫!艦載機で俺をコアの所まで連れて行ってくれ!」


大鳳「任せて!発艦開始!」ブゥゥゥゥン


空母棲姫「まさか艦載機で提督を運ぶことになるとはね」ブゥゥゥゥン


鳳翔「まぁ、あの方なら.....」ブゥゥゥゥン


ヲ級「不思議じゃないですね!」ブゥゥゥゥン


提督「ほっ!」ピョン


提督「乗れた!」ブゥゥゥゥン




集積地棲姫「あと少しだ!」


艦娘&深海棲艦「いっけぇぇぇぇぇ!」


提督「元帥、これが俺の、俺達の」


提督「絆の力だぁぁぁぁぁぁぁ!」


ドスッ!


元帥「......ヴアアアアアアアアア!!!!」


ピカー!



元帥(通常)「.....」


提督「.....戻ったか」


元帥「私は.....間違っていたのか?国を一番にしたいという思いは間違っていたのか?」


提督「いや、素晴らしい愛国心だ。尊敬するよ」


提督「だが、そのためにした事は本当に誇れることなのか?檻の中でしっかりと考えてくれ」


タッタッタ


徹「御島提督!大丈夫ですか!?」


提督「はい、何とか。それよりも、元帥を頼みました」


徹「はい、お任せください!」


提督「.....後は妖精さんを.....」


工廠妖精「ていとくさーん!ようせいたちのきおくがもどりましたー!」


提督「え!?装置を使ったのか?」


工廠妖精「いえ、くわしくはわかりませんが、かんりしゃコードというのがじっこうされて、きおくがもとにもどったようです」


提督「そうか.....」


提督『元帥、アンタもわかってくれたようだな.....』


キラキラ


吹雪「提督!?体が光って....」


工廠妖精「.....ていとくさんはこのせかいのひとではない。もとのせかいへのきかんがはじまりました。」


提督「.....残り時間はどれくらいだ?」


工廠妖精「もって10ぷんです」


提督「.....吹雪、皆を集めてくれ」


吹雪「.....了解しました」



3分後



夕立「提督さんが消えちゃうってどういうことっぽい!?」


提督「全員、集まったな。」


提督「おそらく察してると思うが、俺はそろそろもとの世界に戻ってしまう」


提督「思えばこの世界での生活は新しいことの連続だったな」


提督「白露!一番を目指すその姿勢、忘れるなよ」ナデナデ


白露「うん!うん!」ポロポロ


提督「村雨!細かいところまで気にかけてくれてありがとな、村雨のちょっといいところ見せてもらったぞ!」ナデナデ


村雨「提督.....」ポロポロ


提督「春雨!健気で料理ができる、もっと自身を持て!春雨はできる子なんだからな!」ナデナデ


春雨「司令官.....大好きです!」ポロポロ


提督「電!小さい体でよく頑張ったな!牛乳飲みすぎてお腹を壊すなよ!」ナデナデ


電「もう....司令官さんったら」ポロポロ


提督「プリンツ!俺が落ち込んだときに元気づけてくれてありがとな!これからも、皆を元気にしてくれ!」

ナデナデ


プリンツ「Admiralさん....」ポロポロ


提督「サラトガ!ちょっと俺が頼り過ぎたところもあったけど本当にありがとう!これからも皆を任せた!」

ナデナデ


サラトガ「はい!サラに任せてください!」ポロポロ


提督「古鷹!初めてあった時は突然抱きついてきてびっくりしたけど、嬉しかった!これからも皆と仲良くしろよ!」ナデナデ


古鷹「提督.....愛しています!」ポロポロ


提督「鳳翔!戦闘から駆逐艦の子たちの世話まで本当に世話になった!これからも頼んだ!」ナデナデ


鳳翔「本当に.....貴方という人は」ポロポロ


提督「秋月!出会ってすぐ別れになってしまってすまない。まだみんなのことをよく知らないと思うけど、少しづつでもいいから打ち解けていってくれ!」ナデナデ


秋月「司令.....」ポロポロ


提督「ヲ級!思えば深海棲艦の皆と会えたのはヲ級と会えたからだったな!飯も美味かったし本当に世話になった、ありがとう!」ナデナデ


ヲ級「お世話になったのは私の方ですよ.....」ポロポロ


提督「タ級!お忍びデートは楽しかったな!彼女なんていたことなかったけど上手く行って良かったと思ってるよ!」ナデナデ


タ級「うん!私も本当に楽しかったよ!」ポロポロ


提督「レ級!鳳翔さんのお手伝いをしてるって聞いたぞ!その心がけを忘れるなよ!」ナデナデ


レ級「提督.....行っちゃやだよぉ!」ウェーン!


提督「空母棲姫!深海棲艦達のリーダーとして色々取り仕切ってくれて助かった!空母棲姫の肉じゃがも本当に美味しかったぞ!」ナデナデ


空母棲姫「私の力なんて大したことないわ、あなたのおかげよ.....」ポロポロ


提督「ネ級!俺にちょっと甘えすぎなところもあったなぁ、俺がいなくなっても寂しがらずに、皆と仲良くしてな!」ナデナデ


ネ級「うん.....分かった!」ポロポロ


提督「集積地!俺の命を救ってくれてありがとう!皆を守れたのも集積地がくれた力のおかげだ。本当にありがとう!」ナデナデ


集積地棲姫「私はほとんど何もしてない.....提督、貴方の力だよ.....」ポロポロ


提督「榛名!いつも俺の事を気にかけてくれてありがとな!でも、ちょっと内側に溜め込む癖は良くないぞ。もっと素直になるんだぞ!」ナデナデ


榛名「榛名は......大丈夫じゃないです.....」ウェーン!


提督「大鳳!よく筋トレに誘ってくれてありがとう!大鳳が作るカレーも本当に美味しかった!」ナデナデ


大鳳「提督、筋トレやり過ぎないようにね!」ポロポロ


提督「ゴーヤ!毎日の偵察本当にご苦労だった!ゴーヤのおかげで色々と助かった、ありがとう!」ナデナデ


ゴーヤ「助かってたのはゴーヤのほうでち.....」ポロポロ


提督「時雨!いつも冷静で、周りへの気配りを忘れない。そんな時雨が俺は大好きだ!これからもそれを続けてくれ!」ナデナデ


時雨「提督ぅ!」ウェーン!


提督「夕立!いつでも元気いっぱいで戦闘でも頑張ったな!これからも時雨と仲良くな!」ナデナデ


夕立「うん!提督さん大好き!これはぽいじゃない!」

ポロポロ


提督「島風!結局島風にはかけっこで勝てなかったな...いつか勝てるように頑張るから、島風も走るのをやめるなよ!」ナデナデ


島風「うん!約束だよ!」


提督「リ級!初めてあった時はあんなことをして悪かったな。もうあんな事言うなよ?」ナデナデ


リ級「分かった!提督も死んじゃだめだよ!」ポロポロ


提督「青葉!思い出の写真の数々をありがとう!この集合写真はありがたく貰っておくよ」ナデナデ


青葉「司令官.....!青葉との思い出、忘れないでね!」ポロポロ


提督「綾波!秘書艦の時に出してくれたお茶は本当に美味しかった!吹雪と仲良くな!」ナデナデ


綾波「綾波は...絶対に司令官を忘れません!」ポロポロ


提督「神通!俺が出れないときは旗艦としてよく頑張ってくれた!これからも皆から頼られる存在でいてくれ!」ナデナデ


神通「はい!お任せください!」ポロポロ


提督「吹雪!俺が鎮守府に来たときから今まで、一番長いこと一緒だったな.....本当にお世話になった!ありがとう!」ナデナデ


吹雪「こちらこそ!本当にありがとうございました!」

ポロポロ


工廠妖精「ていとくさん、そろそろです....」グスッ


提督「.....俺は絶対に皆のことを忘れない!俺はもとの世界に戻るけど、いつかきっと会えると信じている!」


吹雪「っ!お世話になった司令官に、敬礼!」ビシッ!


一同 ビシッ


吹雪「本当に!お疲れ様でした!」


提督「あぁ!達者でな!」


パァァァァァァ!




視界が光で包まれた.....


















エピローグ[新たな生活]




朝日が差し込み、鳥が爽やかな朝の訪れを告げる。


何か物凄く長い夢を見ていた気がする.....


いつもなら布団にもう一度潜り込むところだが、

今日に限ってはそんなことはなかった。何故なら...


母 「陽登〜!入学式、遅れるわよー!」


...高校の入学式だからだ。


陽登「っとと、遠征出しとかないと」


慣れた手付きで艦これを起動し、遠征に出す。

今日のメンバーは神通、吹雪、綾波、時雨、夕立、島風

ものの数分で済ませ、真新しい黒の制服を身にまとう。


これまで白だったからかあまり慣れない.....


下に降りて朝食の席につく。


父「大丈夫か陽登?目が赤いぞ?肌も何か白いし...」


御島「大丈夫、早く食べよう」


母の食事も久々だな.....


父「慌てすぎて事故るなよ?」


陽登「大丈夫だって」


母「気をつけてね?」


陽登「わかってる」


この会話も懐かしい.....


食事を終え、家を出る。


しばらく自転車で走っていると交差点で止められた。


陽登『ついてないなぁ』


??「小学校、楽しみ!」


ふと見ると、真新しいランドセルを背負った子供が、親らしき人と手を繫いでいた。


その姿が可愛らしく、ついつい微笑んでしまう。


信号が青になったのを確認して走り出した。


......突っ込んでくるトラックの姿は無かった


何事もなく高校についた


御島「写真でも撮るか....」ポトッ


写真?


提督「.....」


ありがとう、皆。俺はこの世界で新たな生活への一歩を踏み出そうとしている。俺は君たちに会えるまで、進み続ける。それが俺の、新しい生きる目的だから


誰に言うでもなくそう誓い、俺は高校の門をくぐった




トラックに跳ねられた先は鎮守府でした 完!




後書き

工事完了です..... 例のウイルスの影響で休校が続き、高校生活を楽しめていない私ですが、こちらを完結させることができました。初投稿でお見苦しい点も多々あったと思います。ですが、完結させられたのは他でもない閲覧してくださった皆様のおかげです。本当にありがとうございました!コメント、評価にて感想をいただけると嬉しいです。
さて、次回作についてですが、実はすでに決まっております。というか次回作を作るために本作を書いたようなものです。次回作も前半コメディからの後半シリアスになる予定です。こんな私ですが、次回作も見ていただけると嬉しいです。
最後に、本作品、トラックに跳ねられた先は鎮守府でしたを閲覧いただき、本当にありがとうございました。


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RYTBARIさんから
2020-05-19 12:40:24

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2020-05-14 10:06:55

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このSSへのコメント

6件コメントされています

1: 頭が高いオジギ草 2020-04-04 21:26:00 ID: S:mxFTCq

日常ほのぼのから………燃えてキタ――(゚∀゚)――!!

2: はるちょ 2020-04-04 22:45:57 ID: S:LhTNTu

→1 初コメント嬉しいです!ここからもどんどんアツい展開になる予定ですので、気長にお待ちください!

3: 獄都の憲兵 2020-04-06 22:02:36 ID: S:u0YVXl

ナジェナンディスカゲンスイザン!!
ナンデッ!ナンデ提督と艦娘たちとのLOVEを邪魔スルンディスカッ!?

いいぞぉ、その調子だ提督=サン・・・・・・
どんどん好かれてしまえぇぇぇぇぇぇ!!!(更新お疲れ様です(*- -)(*_ _)ペコリ)

4: はるちょ 2020-04-06 22:55:46 ID: S:D2SMsL

→3コメントありがとうございます!
これからもゆるゆると更新していきますので、本作品をよろしくお願いします!

5: 頭が高いオジギ草 2020-04-15 18:51:38 ID: S:oBl0u4

工事完了お疲れさまでした。
転生、チートが破綻しないで見事にまとまって面白かったです。
ありがとうございました。

6: DELTA ONE 2020-05-14 10:07:13 ID: S:njzuaB

とても素晴らしいです!
(*´꒳`ノノ゙パチパチ


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