2021-01-28 06:38:56 更新

概要

あ ん せ る く ん に え っ ち な こ と が さ れ た か っ た

注意事項

二次創作にありがちな色々
二次創作の薄い本にありがちな様々
都合のいい道具と、唐突な ふたなり
Drはちまっこい 女の子
私のアンセルくんはそんなんじゃないって思う人





「はぁ…」


アンセルが吐き出したため息は、湯気に紛れて溶けていく

いつもはそれで、幾らかの気も紛れるのだが、今日に限っては堆積する気疲れの方が大きい様だ


何をしているんでしょうね…私は…


自分に問い直しても答えはなく

まあ、それでも、言ってしまえば流されてしまっただけではあった





いつものように仕事を終えて、お風呂で今日の疲れを流していた

深夜とも早朝とも付かない時間。人影のない大浴場を独り占めできるというのは夜勤の特権みたいな所はある


明日の予定はなんだったっけ?


確か、ドクターに注射を…と、そこまで考えると少し気が重い

やりたくないというわけではない

むしろ、あの子の体調を考えるとやらないといけないし、それなら自分でやるとは言うけれど


どうにも、注射の度に泣かれるというのは心苦しい


自分が悪いことをしている気分になってくる

そのうち「痛いことばっかりするアンセルくんは嫌い」とか言われそうで


「ああ、それはいつも言われていましたか…」


流した頭と一緒に、苦笑も泡になって消えていく


それが本気で無いことくらいは分かっていた

好きも嫌いもハッキリいうのはドクターの良い所で、個人的にも好ましい

私の事を嫌いと言いながら、なんのかんの注射を受けてくれるのは助かるが


痛くないように しているつもりではある

自分の技術力不足が無いとまでも言わない


ただ、恐怖心に裏打ちされた苦手意識は強固なもので

針を見れば息を飲むし、それが触れれば体が竦む


怖いなら目を閉じていてください


そう言ったこともあったが「余計こわいじゃないのっ、そんなの…」と

見えない恐怖が加味されるのでは、無理も言えなくなってしまっていた


何か手はないかとフェンに相談したこともあったが

「なんですか? 自慢なんですか? 羨ましい…」とか真顔で検討違いな事を言われるし

かと言って、ドクターが注射の度に、医務室の前でウロウロしているカーディにそれを聞いても仕方がない

いっそ二人で一緒に受けさせれば気も紛れるかと思ったが、余計面倒くさくなったのは本当にまいった


結局…


怯えるドクターの小さな体を抱き寄せて

自分にしがみつく彼女を宥めながら、ゆっくり、ゆっくりと、針を進めるのもやっとのこと

何度も何度も頭を撫でて、大丈夫ですからと声を掛け続ける

そうして、針が抜ける頃には、訳もなく二人で息を吐くのが定番にもなっていた



ガラリ…


大浴場の扉が開き誰かが入ってくる

入れ替わった空気に濡れた肌が冷やされて、それを誤魔化すようにシャワーで体を流していると

たたっと、軽い足音が近づいてきた


耳慣れない?


かといえばそうでもない


ロドスには、いや、ロドスだから余計にか

人種も問わず、大人から子供まで、その層は幅広い

こんな時間に子供の足音が聞こえた所で不思議はなく、ただ、少しの注意は必要だろうとシャワーから顔を上げていた


「こら、走ったら…危ないです、よ?」


目が点になる

一瞬、どうして良いかも分からずに体が固まってしまっていた


「アンセルくんみーっけ!」

「ちょっ…え? なんで…ドクター?」


相も変わらず、分からないままの私は置き去りにされていて、飛び込んできたドクターを受け止めるのがやっとだった


「なんでって? この時間ならお風呂じゃないって? 言われたから?」

「いえ、そうではなく…だって…」

「あ、夜ふかしなんかしてないんだから。これは早起きというやつよ、勘違いしないでちょうだい」


違う、全然違います


言われて確かに安心はしたが、それはもう些細な心配だ

聞きたいのそれじゃない筈なのに、うまく言葉が出てこない


何も初めて見るわけじゃない


定期検診の一つもあれば、何も考えずに見れていたし、何でもなく触れてもいたのに

今は抱きついてくるドクターを引き剥がすのにもやっとだった


思いの外小さい肩幅に力加減も覚束ない


ノイズみたいにやかましくも聞こえるシャワーの音

跳ね回る水しぶきがドクターの肌を濡らし、浮かんだ水滴が音もなく流れていく


それを、目で追ってしまっていた


素肌の上を流れていく水滴

いつも子供扱いしている分だけ、なぞられていく曲線が妙に艶めかしい


小さな膨らみの上で弾けた水滴が、乳首をさけて落ちていく

なだらかなお腹をなぞり、おへそに溜まってまた溢れる

そのまま吸い込まれるように鼠径部に流れ込み…


「っ!?」


慌てて目を逸らしていた

いや、逸らそうとはした


だが、自分の意志に反して視線は固く、動かそうとした首もぎこちない

遅れだした まばたきを無理やり閉じて、それでも僅かに見えた女性に顔が熱くなってしまう


「アンセルくん?」

「うっ…」


ドクターの顔が近い、女の子の顔が近い。現金なことを言えば彼女は可愛いのだ


とっても…


あどけなく、まだ幼さの残る表情を傾げてみせる姿が本当に似合っていた



妹ができたみたいだと思えば楽しかったし、実際そんな感じで接していた所もある


普段 軽口を叩きあっている女の子

いつも 自分を嫌いだと口をとがらせている女の子

注射の度に怖がって、自分に縋り付いてくる女の子


毎日コロコロと表情を変えるドクターに、いつしか見とれていたのも事実だ


次善策か予防線。妹みたいだと思うのは、自分に対する言い訳で

そうでも思っていなければ、真っ当に彼女を診察する余裕なんて持っていられなかっただろう


「ここ、男湯ですよ…」


ドクターからの視線を避けながら、なんとか口にした言葉は当たり前のものだった

それでも、当然の事実は僅かなりの理性を回復させて、混乱していた頭も次第に冷えてくる


「それは そうよ。アンセルくんが女湯にいたら大問題だわ」

「…そう、でしょうけど…」


事実には事実なのか?


ドクターの言葉は確かに正しいが、どうにも納得がいかない

まるで自分が男湯にいるのは問題がないかのような言い草だ


小柄だといっても、もうそんな歳でもないだろうに

だったとしても、その自覚がある時点で線引するべきだと思う


「アンセルくん、体はもう洗っちゃった? 背中は私が流してあげるのだわ」

「いえいえいえ、ちょっとまって…」

「あれ? もしかして体から洗っちゃう方?」

「いや私は頭から…ではなくて…」


会話が噛み合わない

明確にNOと言い切れない自分に非があるのも分かるけど

かといって、真正面からドクターの裸を見れるほどの余裕もなく、しどろもどろな返答しか出てこない


これではまるで、ドクターのせいにしているみたいだ


ここで誰かが来たら「だってドクターが…」て言い訳をする自分が目に見える

今ならまだ、無理やり首根っこを引っ掴んでもドクターを放り出せるのに


「ねぇ…アンセルくん…。私だってちょっとは恥ずかしいのよ…なにか言うことはないのかしら…」

「なっ…」


ハッキリしない自分の態度に焦れたのか

それでも、ドクターの口からでた女の子らしい言葉に声が詰まってしまっていた


なんて返したら良いんだろう? どう答えたら良いか分からない

自分を異性だと分かっていて、それでもこうしているんだとしたら…


「恥ずかしいなら…早く、いえ、私が先に上がりますから…」


そっちが早いか、しばらく風呂場の前で陣取るしかなくなるが、最悪の事態だけは回避できそうではある


「イヤ…座ってて…」

「いやって…」


しかし、立ち上がりかけた私の肩は、ドクターに抑えられていた


「だって、いっつもアンセルくんばっかり私の体見ててズルいじゃない…」

「…いつものは検査でしょう。仕方ないじゃないですか…」


一瞬、思い出したドクターの裸を慌てて追い払う


「しかたなくないもの。それにしたって、うんともすんとも言わないで…ちょっと傷つくのよ」

「それは…まぁ…綺麗だとは思いますが…」

「アンセルくんのえっち。次から見せたげないんだから…」

「どうしろっていうんですか…」


結局、ドクターに体を洗われるほかないようだった


「ここで私と問答するより、大人しく洗われた方が早く終わるのよ?」


甘い誘惑にしてはあんまりな言葉でも

正論のような暴論は、それでも言い訳にしては上等のように聞こえてくる


後で思い返しても、それは流されてしまっただけだというのに



「はぁ…」


諦めたようなため息が、湯気に紛れて溶けていく


背中を拭われる感触がくすぐったい


ドクターの力加減じゃ、泡まみれになったタオルで遊ばれてるようなものだった


「アンセルくんの背中って広いのね」

「ドクターに比べたら誰でも そうじゃないですか」

「私の…というか、フェンとか、カーディとか?」

「…」


黙秘権の行使

それは、この状況に置いて学んだ次善策だった

同時に、稼いだ会話の隙間で、想像しそうになった友人達の背中を追い払う


「あ、もしかして想像しちゃったのかしら?」

「はいはい…。妙なことばかり言ってないで、早く終わらせてください」

「もう、つまんないんだから」


からかうようなドクターの声はいつもの もので

けれど、お風呂で二人っきりの状況だけが異様でしょうがない

淡々と返事をする私に飽きたのか、ぶつくさ言いながらも手を動かすドクター


やがて、広い広いと言っていた背中も粗方撫でおわり


「もう良いですか?」


そう言って、塗りたくられた泡を流そうとした時だった



背中に広がる重さ


それが初めてというわけでもない

ドクターにじゃれつかれるのはいつものことで、なんなく受け止めていたはずなのに

今に限っては体が固まってしまっていた


直接、肌が触れ合っている


普段、気にもしていなかった膨らみが、背中の上に押し付けられている

柔らかい。他の体の何処よりも その感触は心地良かった


「ダメよ。まだ前を洗ってないんだから」

「前って…良いですよ。後は自分で…」


逃げるように背中を伸ばしても、抱きついてきた手は ぴったりと離してはくれなかった

肌の感触、指先の感触、お腹のあったかさと、胸の柔らかさ


そして、背中をくすぐる小さな乳首


全身を包む女の子の感触に上せそうになる


するわけにもいかない想像を期待して、それでも次第に股間に血が集まってくるのを止められない


「あ、やっと慌てたわね。なに? 抱きつかれて恥ずかしいの? いつも何でもありませんって顔してるのに?」


胸板を洗われながら、ドクターのからかう声がくすぐったい

その声はあまりにもいつも通りで、まるで無邪気で、無防備で…


「男の子ってほんとにカチカチなのね。なんか変なの…」

「ドクターそろそろ、本当に…」


胸板を撫でていたタオルがお腹の方へと降りていく

くすぐったいのは大きかったが、それ以上に、そのまま先に進まれる事を考えると怖くてしょうがない


ドクターの手を捕まえる


けれど、泡まみれになっていたドクターの手は するりと落ちて、股間の方へと届いていた


「あ、これ…」

「…っっ」


なんと言ったものか、お互いの沈黙が息苦しい

ああ、いっそ「これがアンセルくんの?」なんて いつも通りにしてくれればなんて、勝手な期待さえもあった


ドクターの指先が、中途半端に固くなっていた物に触れている


面白おかしくする風でもなく

何か、確かめるように、背中越しに見えない物を恐る恐るに触っていく


「あ、さっきより固くなって…それに…」


やがて触れていただけの指先が、確かにペニスを捕まえると、泡まみれの手のひらに包まれていった


頭がどうにかになりそうだった


ペニスから伝わる快感に、体がビクビクと震えだし、紙一重で抑えていた勃起が立ち所に固くなる


「ドクター、ほんとに待ってくださいっ…不味いですって…っ」


ドクターの手を捕まえようとして、けれど、泡が滑って上手く掴めない

それどころか、下手についた緩急は予想外の刺激を伴って、快楽を増していく


「アンセルくん、これ…痛いのかしら? すごくビクビクしているのだけど…」

「痛くは…いえ、そうではなく…」

「でも、男の子はこうすると、喜ぶって…」

「そんな物、誰が教えて…」

「んー…フェン、かな?」


後でぶん殴ろう


一瞬の悩んだ素振りが気になるが、問い詰めるだけの価値はあるはずだ


「んっ…んっ…こう、なの? ねぇ、アンセルくん、やっぱり私では気持ちよくない?」

「いえ、そういうわけでは…」


むしろその逆だった


気持ちよすぎて抵抗する気も無くすほど。我慢も忘れて、すぐにもドクターの手の中にぶちまけたくなるほど


「でも、なんだか苦しそうなのだけど…」

「くっ…」


答えようのない質問


気持ちいいからだとか、興奮しているだけだとか

そんな事を言えば行為は更にエスカレートするのは目に見えていて


「ん…アンセルくん。ふふっ…すっごいドキドキしてるのね」


ドクターの耳が、背中に押し付けられている

自分の興奮が言葉以上に伝わってしまって、かといってそれを隠す手段もなく

耐えきれなかった羞恥が、形を変えてペニスに集まってくる


早鐘を打つ心臓は筒抜けで、押し付けられる胸の感触が背中越しに期待を膨らませた

興味本位だった指の動きは、そのうち拙いながらも気持ちよくさせようと明確な行為にかわり

やきもきとしていた快感は、出口を求めてペニスの根本に集まりだす


「ねぇ、これ…どうしたら終わりなのかしら?」

「どうって…」


ここが最後のチャンスだった


「いえ、もう…十分気持ちよかったので…」


適当に言い訳をして諦めさせれば、まあ、後で自分で処理をする程度で終われるはずだった


「でも…射精? しないといけないのでしょう?」

「それは…あーもう…っ」


なんといって良いのか、なんともならなくなってきた

中途半端な知識だけはあるせいで、余計にこんがらがってくる


いっそ出してしまおうかと、誘惑にかられながら、残った理性に邪魔をされる


多分…どうせ…時間の問題ではあったのだろう


緩い刺激でも、続けられれば快感は溜まっていき、射精前のもどかしさは膨れていく

逃げようにもドクターに抱きつかれ、振りほどこうにもあまりの快楽に上手く力が入らない


背中いっぱいに広がるドクターの感触、自分のものを包んでくる手のひらの快感


なんで我慢をしているのかわからない


ドクターが言ったように、さっさとすませてしまうのが簡単だと、自分を納得させてしまいそうだった


「アンセルくん…」


鈴のように転がる声に耳をくすぐられる

続けた行為のせいか、わずかに上がっている吐息に理性を奪われていく


「私、あんまり上手じゃない?」


少し、沈んだ声に胸を叩かれたみたいだった


上手いかどうかは分からない


そもそも私にだって、比較出来るほどの経験がないのだから


ただ、気持ちいいかどうかで言うなら、それはとても気持ちがよく

許されるなら最後まで して欲しいとさえ思ってしまっていた


「もう…少し…」

「へ? このままでいいの?」


適当に答えるのは簡単だった

丸め込んで言いくるめて、この場は収めたとしても

後々、気づいたドクターが、自信をなくしてしまうのは避けたい


「はい…ただ、少し強めに…ぅっ、早く動かしてくれれば…」

「えっと…こう?」


包まれていたペニスが、ドクターの指に握られる

撫でる程度だった動きが次第に速さを増して、脈打つペニスはドクドクと固さを増していった


「あ、すご…。さっきよりビクビクして…ねぇ、大丈夫? このままで平気なの?」

「ん…つづ、けて…わたしは、はぁ…あっ、平気ですから…んんっ」

「う、うん…じゃあ、頑張ってみるね…」


頑張るって、何をだろう?

何処か場違いな台詞におかしくなるが、自分に言われるままにペニスを弄られる快感には抗えなかった


くちゅくちゅ…ぐちゅぐちゅ…


石鹸の泡か、先走りの雫なのか

こすられる度にドクターの手の隙間から卑猥な音が鳴り響き、泡立ちを広げていく

粘つくような音が糸を引き、それに引きづられた快感が射精の刺激へと変わっていった


「ドクター、ちょっ…まって…」

「え?」


ぴたりと、手の動きが止まる

いつのまにか、肩越しに覗き込んでいたドクターの横顔が自分を見つめていた


「あ、ちが…そのまま…」

「うん…」


射精前に止められたら堪ったものじゃない

もう、恥も何もなく、動いた腰はドクターの手のひらを勝手に使い始めている


くちゅくちゅ…ぐちゅぐちゅ…


水音が高まっていき、自分の呼吸も荒くなる

僅かに息の上がったドクターの呼吸を聞きながら、耐えきれなくなったペニスが大きく震えると


ドクン…


そのまま、精液を吐き出していた


「くぅぅぅぅっ!? う、あっ…!」


情けない声だったとは思う

けど、あまりの快楽に自分の状態を振り返ってる余裕なんてなく

声を抑えるのが精々で、ドクターの手の中で暴れるペニスは完全に野放しだった


「うわっ…へ? なに、急に? あ、これ…? これが、そうなの…?」


小さな手のひらに一杯に広がった精液をドクターが見つめていた

興味深そうでいて、それでも僅かに興奮したように眺めていると


ぺろっ…


短い舌が白濁を舐め取って


「うげぇ…美味しくないのよ、これ」

「あぁもう…。なんで舐めたんですか。ほら、うがいして…口を濯いで下さい」


いつものドクターの仕草に、あっさりと覚めた興奮は、ようやくと彼女を妹扱いすることに成功していた






「ダメよ、ガヴィル。痛くしたら嫌なんだから、ゆっくりよ、ゆっくりだからね…」

「うるせぇな。動くなって、変な所に刺さるだろうが」


ガヴィルに捕まえられたドクターの細い腕に、注射の針がゆっくりと近づいていく

音もなく、かといってそれらしい刺激があるわけでもなく

薄い肌に溶けるように針が刺さると、チクリと、嫌な感じがドクターの身体を走り抜けていった


「あ、あぁぁぁぁー…ぅっ…」


怯えから諦観に、涙に変わった悲鳴をドクターが飲み込むと


「あ」


一つ、ガヴィルが不穏な声を漏らしていた


「あって!? ちょっとガヴィルっ。あって何よっ、なんなのよっ。怖いこと言わないでちょうだいっ」


そんなの、たとえ私が子供じゃなくたって怖いだろう

注射の途中で、針が刺さったまんまの状態で「あ」って、目の前のお医者さんに言われたら


「ぷふっ…だから動くなって。冗談だよ…ひひっちょっと…なんだ、面白がっただけだっての…ふふっ」

「面白いわけないじゃないっ。こちとら戦々恐々よっ、末代までたたってやるんだからっ、首を差し出しなさいよっ」


そして何より気に入らないのが、半笑いのガヴィルの表情だった

だからって、針が刺さったままの腕じゃロクな抵抗もできず

この乱暴なお医者さんにされるがままというのが、非常に腹立たしい


「ほい、お終いだ」


針をすっぽ抜き、馴れた様子で片付け始めるガヴィルは、見かけは優秀なお医者さんのようには見える


「聞いてたより大人しかったな、ドクター」

「別に…。あなた相手に甘えて、余計痛くされたら堪んないってだけよ」


よしよしと、ガヴィルに頭を撫でられる

どうせ撫でるなら、もっと優しくしてくれればいいのに

わしゃわしゃかき混ぜるように乱暴で、その手を払いながら私は唇を尖らせていた


「んで、どうして急にアタシなんだ。アンセルはどうした?」

「…知らないわよ、そんなの…。アンセルくんにだって、都合はあるんでしょうよ、ええ」

「知らないって顔じゃねーけどな、それは」


流石に黙秘だ。実際、思い当たる節が無いわけがない


やりすぎたかなって、自覚は今になってからだけど

それでも、どうして? って聞かれたらどうだろう?


どうしたらアンセルくんが喜ぶかなって、いつの間にかそういう事になってた気がする

それにフェンだって「ちゃんと優しくしてあげるんですよ?」とか言ってたし、間違っては無かったはずだ


「ねぇ、ガヴィル…。私ってそんな下手っぴだったかしら?」

「さあ? 誰だって最初はそんなもんじゃねーのか? 知らんけど」


カルテに何かを書き込みながら、片手間な答えは確かにそうだけれども

でも私は「ドクター」で、なんでも上手にして見せなきゃいけなくて

じゃないと、どうして此処にいられたものか、不安でしょうがない


「で、アンセルに何したってんだ?」


パタンっと、乱暴にカルテを閉じると、ガヴィルは真っ直ぐに私を見つめてくる


「別に何も…。ただちょっと、一緒にお風呂に入って…お背中流して、それから前の方も…」

「背中は良いとして…前もなのか?」

「ええ、それはもちろん、アンセルくんの…」

「まてまてまてまて」


そこまで話して、何故か急に慌てだしたガヴィルに遮られる


「なんだこれは? 猥談か? そういう話になるのか?」

「ああ、カテゴリーはそうね。きっとそうなるわ」


言われれば確かにそうだ

何気なく、なんでもなく口にしてはいたけれど、あまり人に話す内容でもなかったか


「んーあー…でもなぁ、聞いちまったしな…ったく」


そうやって、ガヴィルは一人ぶつくさ言い始め、天井を見上げて息を吐く

おもむろに立ち上がったかと思えば、パチリ…ドアの鍵を落として、私の前に座り直していた


「それで、上手く出来なかったって話か?」

「そんな事ないのよ。ちゃんと出していたし…きっと気持ちよかったはずなのだわ」

「まあ…でもなぁ。触ってたら出るもんは出るしな」


つつがなく始まった猥談は、案外とスムーズに進んでいた

妙な空気なせいか、いつもみたいに強くは出られなかったが

それでもガヴィルが真面目に話を聞いてくれていたのは意外に思う


「なによ、それ…。ただの生理現象だったってこと?」

「そこまではな。男だって、萎える時は萎えるし…出るくらいに気持ちはあったんだろ」

「だったら…なんで急に」


距離を取られた自覚はあった

アンセルくんだって、さり気なくのつもりではあったのだろうけど、その結果がガヴィル先生の定期検診だ

一応、嫌がっても見せて、でもそれ以上には出来なかった

あんまり困らせて、これ以上距離を取られるのは怖い。結局、臆病な私は良い子でいるしかなかったのだ


「急だからじゃないか? 普段は気にしないようにしてたとかな…つってもあの鉄面皮が崩れるのは意外だが」

「それは…アンセルくんも私が好きって話?」

「かもってだけだ。単に女慣れしてない可能性もある」

「まあっ、アンセルくんったら、ムッツリだったのね」

「あはははははっ。男なんてそんなもんだろ」




その後、ドクターにとっておきを教えて、笑ってドクターを送り出したまでは良いが…


「ドクターがねぇ…」


子供扱いしていたつもりもないが、流石に感慨深くはある

あの初々しさの前では、自分の重ねた年季が随分なものに思えてしょうがない


「まっ、そんな大層なもんでもないか」


自嘲のような苦笑をこぼし、座っていた椅子に背中を預ける

後はドクターが上手にできるかどうか…ていうより、アンセル次第かとは思う

上手くやれとは言わないが、丸く収まればいいだろう


「まさに丸投げだな、ははっ」


つまらない冗談は誰の耳に届くでもなく、ただ、いつか憧憬のと重なって見えていた






ドクターの体調に問題は無かったかと、アンセルは戻ってきたカルテに目を通していた


「…良かった」


思わず口をついた言葉は、今日一日上の空だった理由を察するには余りある

そんなに身体も強くないくせに、えらく体調に無頓着なのは困りものだ


…大丈夫よ、その時はアンセルくんが治してくれるんでしょう?


その信頼こそは嬉しいが、それで体調を崩されては敵わない

そもそも病気は予防するものだし、何より…


「こっちの気も知らないで。本当に…」


ドクターの、しずくの事が心配でたまらなかった

一日中落ち着かないくらいには気になっていて、そんなに心配なら自分で診れば良かったのは分かるが


あんな事があってから、どう接したものか分からない


表面上は普通にしていたつもりだが、いざ しずくの身体を見るとなると

あの時の光景が脳裏にちらついて仕方が無かった


「あーもうっ…」


苛立ち紛れに首を振り、集まってきた血を追い払う


早くなんとかしないと、どうにもならなくなりそうだった


今回はまだいい、今日は誤魔化せた

他に仕事が溜まっているからと言い訳をして、ガヴィルに変わって貰いはしたけれど

あの時の…ガヴィルに連れて行かれて、泣きそうな しずくの顔を思えば、また同じ手を使うのは気が引ける


だいたい しずくが悪いんだ、急にあんな事をするから


それを言い訳にするには上等ではあったが

美味しい所だけを受け取っておいてからの言い訳は、あんまりにも卑怯だろう

誰の入れ知恵かはともかくとしても、強く引き剥がせなかった自分の責任も認める必要あるはずだ


責任って…どうしろと?


妹扱いを止めて、女の子として…女性として見ればいいのだろうか

子供扱いしないでって、冗談とも本気ともつかない彼女の口癖を真に受けて


でも、それを認めると同時に、甘い期待がざわつき出す

一瞬よぎった想像は、すぐにも しずくを押し倒してしまいそうで怖い


「…優しくなんて、出来ませんよ…」


触られただけで、身動きが取れなくなるくらいの快感だったのに

それ以上なんて、あの子の身体を好きに出来るなんて、想像するだけでも頭がぼうっとしはじめる


その勢いは確かに大事なんだろうけど


今ならまだ冗談で済ませられる

一度一線を越えてしまえば、心情的にも今まで通りとはいかないだろうし

なにより、しずくを傷つけてしまいかねないのが一番怖かった


「あー…だめですね…」


答えは出ない…堂々巡りだ


正直、やってしまいたい自分もいれば、今まで通りでいたい自分もいる

天秤は傾かないし、向けた視線の先で揺れているばっかりだ


それに、しずくの本意が分からないのも問題だ


背中を流してあげたかった、までは理解しても、その後の行為は?

興味本位が手伝ったのか、私の気持ちを確かめたかったのか

本当は、あの場で押し倒される事も考えてたんじゃないかって、都合のいい想像も出来てしまう


どういうつもりだったんですか?


本人に聞いてみようかって…そんなの聞ける訳もなく


「寝ましょう…」


今日はもう、考えることは止めにした

疲れた頭で何を考えても、堂々巡りからは出られないだろう


あるいは、こうして有耶無耶にしている間に問題が霧散するのを期待しているのか

それとも、私に距離を取られた事に気づいた しずくが自重してくれることに期待しているのか


消極的な様子見ですか…


意外と女々しい自分を笑いながらも、カルテを片付けて席を立った





医務室から出た途端、アンセルの足は止まっていた


「アンセルくん…」


呼びかけられた声もそうだし、目に入ったその姿にも視線が縫い付けられてしまう


「ドクター…。また、こんな時間に…」

「良いじゃない…夜ふかしではないのだから」


私の小言に不貞腐れている しずく

それ自体はいつものことだったけれど、そのいつもに比べて元気が無いのが引っかかる


「眠れないんですか? 寝付きが悪いとか?」


きっとこれが職業病とかいうんだろう

自分に用があったなんて露とも考えず、しずくの体調を気にかけてしまうのは


「アンセルくん…」


しずく はこっちを見ない。こっちを見ないまま、どうしてか悲しそうな声をだしている


「病気じゃなきゃ来てはいけないの? 私…注射までされたのに、いつもみたいに褒めてはくれないのね」

「え、あ…いえ、そういうわけでは。とりあえず…中に…」


痴話喧嘩か、痴話喧嘩なんだろう

こんな所、誰かに見られるのも気まずい気がして、無駄に辺りを見回しながら

出てきたばっかりの医務室へと、しずく を促す


抵抗されるか、駄々でもこねられるかと思ったが

あっさりと、部屋に入ってくれたのは正直以外でもあった


「えっと…じゃあ、よく頑張りましたね?」


ぎこちない…


ぎこちないまま しずくの頭を撫でているのは、自分が一番分かっている

いつもこうだっただろうか? もう少し自然に触れられていた筈なのに、それが上手く出来てくれない


「…やっぱりダメなの?」

「ダメって…」

「だってアンセルくん。この間から全然構ってくれないじゃない…それに注射だってガヴィルに任せちゃって…」

「それは…」


言い淀んでそれだけだった

思い当たる節がないでもないし、あれから、なんとなくでも しずく と距離を取っていた事実も感づかれている

早い所自分の気の迷いで済ませたかったのに。この子がそう我慢強くは無いことを、今更になって思い出していた


「ガヴィルに痛くされたんですか?」


しずく の頭を撫でながら、誤魔化すみたいに話題を逸らす

今その話を続けられたら、どうしても どうにもならなくなりそうで


「別に…ちょっとだけなんだから。強引なのも…まあ、あの子の良い所よ、荒療治って言うやつね」


物は言いようだが、医者には必要な部分でもある

患者のためとぶん殴れる気概は、大事な素質なんだろうけど…


「そうですね。検査の結果も問題ありませんでしたし…。ドクター、本当に体調は…」


よっぽどに自分はいつも通りでいたかったのだろう

仕事を口実に結びつければ、頭は確かにハッキリするが、今回に限っては悪手だった


「アンセルくん…」


頭を振り、撫でていた手を振り払った しずくは、泣きそうな顔を浮かべている


「仕事なの? お仕事で私に構ってくれていたの?」

「違います…そういうわけではなくて…」


その悪手に気づいた時には手遅れで、しずくの我慢も良い加減に張り詰めて


「私とお風呂に入ったの、そんなにイヤだった?」


やっぱり…。分かっていたが、そこに起因するんだろう

あれが しずくの精一杯の勇気で、それをなかったことにされて傷つくのも理解は出来る

出来るけど、おいそれと認めて良いものかと自分にはまだ判断が付かなくて


「それとも…私はそんなに下手っぴだった?」

「うっ…」


これが ぐうの音か

何も言い返せない。なんだったら「そんな事ありません」言ってしまいたいが、認めてしまうのは恥ずかしい


頭がグルグルする、目が回る


今までのこと、これからの事が、あの日を中心に混ざっていくみたいだ


自分がどうしたいかなんて、素直になれず

欲望を切り離そうとした分だけ、理想が遠のいて埒が明かない


「アンセルくん…あの、それ…」

「あ、いや…これは…」


そんな自分の葛藤とは裏腹に

指摘され、見下ろした自分の体は確かに期待をしてしまっていた


「アンセルくんがイヤじゃないなら…わたし、きっと今度は上手に出来るから…」


パキっ…


自分の中で何かが砕けた気がした


期待に怯えながら、自分を見上げてくる視線が愛おしくて堪らない

これはダメだ。流石に、これ以上曖昧なままでいるのは、情けなくって自分が嫌いになってしまう


「しずく…お願いしていいですか? 上手じゃなくても…私は、しずくにして欲しいです」


ドクターの名前を呼んで、改めて撫でる彼女の頭は、いつもより自分の胸が温かくしてくれていた


「それはイヤっ。下手っぴって思われたままのは心外だわ」

「下手だった何てことは…」

「い・い・か・らっ。任せてって、見ててって」

「はぁ…もぅ、好きにしてください…」


なにがそんなに しずくのプライドに障ったのか

「上手にするから」って、いつもの言葉は、強迫観念にも近い不安を感じてしまう


失敗するのが怖いのか…違うか

失敗して、可愛がって貰えなくなるのが、いらない子になるのが怖いのか


そんな事ないよ…では、聞いてくれないのでしょうね


ああ…ダメだ。また仕事のことを考えてしまう

今はいい。しずくの事を想えば、自分のことを含めても、それは些事だ

今はただ、彼女の事をちゃんと受け止めていたかった





あのお風呂での事を ぶり返していた身体は既に興奮状態にあった

自分がどう考えていようと、抗いがたい誘惑は、知らずにペニスを勃起させ、ズボンの上からでも分かるほどに膨らんでいる


「なんか…こないだより、大きくない?」

「さあ…そんなには変わらないと思いますけど…」


とは言いつつも、ペニスが脈打つのを止められないでいた

我慢に我慢を重ねていたときと違って、今は受け入れる気でいて

少なくとも、あの日よりは固くしてしまっている自覚はある


正直、いま触られたら何処まで自制していられるのかは自信が無いほどだ


「えっと…じゃあ…」

「はい…」


おっかなびっくりか…


初めてでもないのに、しずくの手は たどたどしく私のズボンに伸びていく


じぃぃぃ…


チャックの開く音が、いやに粘ついて聞こえてくる


前が開き、パンツの隙間を弾かれると、苦しそうなくらいに勃起したペニスが、すぐにも顔を出していた


「? ? ?」


視線がくすぐったい


首を傾げた しずくに、不思議そうにペニスを眺められているとどうにも気恥ずかしくなってしまう


「どうか…しましたか?」

「え…あ…うん。こんなんだったかなって?」


羞恥に耐えかねて声をかけると、とまどった しずくの声が、恥ずかしそうに聞こえてきた


「まあ…あの時は、泡まみれでしたから…」

「それも、そうね、そうだったわ…じゃあ、うん…触っていい?」


嫌な質問だ


もちろんそうして欲しいし、返事の変わりに脈打つペニスももどかしい

自分にだって羞恥心はある。頷くでも恥ずかしいものは恥ずかしいし

かといって 、無反応なのは また 悲しませそうなのが怖い


「ど、どうぞ…」


たったそれだを、ドギマギと頷くので精一杯

それでも、私が頷いたのを見ると、意を決したように しずくの指が伸びてきた



ぴと…ぴと…


最初は突くように、それを確かめるようにして指先で突かれる

弱々しい刺激にペニスが反応して、びくっと撥ねる度に しずくの指先を押し返す


気持ちいいが物足りない


点々と、緩い快楽がペニスの上に浮かんでは消えていくの焦れったかった

もっと、もっとと、心臓は早鐘を打って、ペニスを固くし続ける


しばらくすると、しずくの指先がペニスをなぞり始める


快楽が糸を引き、ペニス全体を痺れさせると「くっ…」と、堪らず上がりそうになった声を飲み込んだ


「あ、痛かった?」

「…いえ。その、気持ちよくて…続けてください…」

「う、うん…」


心配そうに見上げてくる しずくに 首を振り、先を促すと

「頑張るね…」なんて、彼女らしからぬ返答が可愛らしい


ペニスの横を、上っ面を、そして裏筋を

根本から先端へ、指先が雁首に引っかかると強い快楽が明滅する

連続した刺激に、ペニスが射精の準備を始め、その先端から薄っすらと先走りの液が滲み始めていた


「まあ…ねぇ、アンセルくん。なにか出てきたわ…アレ…ではないわよね?」

「そう、ですね…それは、気持ちがいいと出てくるものなので…気にせず、続けて…くれると…」


説明なんてしたくなかった

いや、出来ないのでなくやりたくない

この状況で頭を仕事モードに切り替えて、つらつらと保健の授業を始められる程 朴念仁ではいたくないし

それは後々やらないといけないとしても、ここまできて、中途半端に止められるのは個人的にも辛かった


しずくの指先が、滲んできた先走りを掬い上げると ペニスの上に塗りたくっていく

その感触が面白いのか、ぬるぬるのが楽しかったのか、だんだんと要領を掴むと、断続的な快楽がペニスの上を走っていった


「はぁ…はぁ…」


情けないくらい息を荒げて、ペニスからの快楽に力が抜けていく

壁によりかかり、立つのもやっとになって、そこで快楽が間延びしていく


気持ちいい、確かに気持ちはいいが

指先でいじられているだけじゃ、射精には届かない

ペニスを突き上げてくる衝動に、引きずられそうになる腰を抑えながら、しずくにお願いするしか無かった


「あの、しずく…そろそろ、前みたいに…手で…」

「あ、うん…こう? これで…いいの?」


優しく、柔らかく、ペニスが しずくの小さな手に包まれていく

じんわりと、快楽がペニス全体に広がって、先走りにまみれた部分からは くちゅりと音が立ち始める


頭がぼぅっとしてきた


何も考えられないし、何も考えたくはない


一生懸命に、私のペニスを弄っている しずくを見下ろして、なんともなく その頭を撫で回す


指先を通る柔らかい髪の感触が気持ちいい

指先に撫でられるペニスの感触が気持ちいい


手のひらに広がる温かさが心地よく

手のひらに包まれたペニスが心地いい


広がった先走りが、しずくの手を汚していく

手の平からペニス全体に広がって、それでも溢れた分は、押し出されるように床に落ちていった


びくっと、ペニスが跳ねた


心臓が痛いくらいになっている


押し迫る射精感に腰が撥ねると



コンコン…


医務室の扉が叩かれていた


「っ!? は、はいっ…どうしましたか?」


今にも出てきそうな精液を押し留め、なんとか外へ返事だけは返す事に成功する


「あ、良かった。いえ、ドクターが寂しそうにしてましたから、何かあったのかなと」

「ああ、そうですか…それは、ご心配を…うっ…。ちょ…しず…く」


いいかけた言葉が吹っ飛んだ


突然の大きな快楽


射精前のペニスが、しずくにキスをされていた



未知の快感だった


指で触られるのも、手の平に包まれるのとも違う

ぴったりと、吸い付かれるような刺激に、精液が吸い出されそうな気さえする


「どうかしましたか?」

「いえ…何でも…ぅっ」


今更になって後悔しても遅かった

いつもの医務室で、誰が来るかも分からないまま行為を受け入れてしまったのは不味い

結果として、扉一枚向こう側に誰かの影を立たせながら、今にも射精しそうな快感を必死に止めていた


鍵…は…掛かってる


ギリギリの理性が、もたれかかっていた扉を確認する

それもすぐに、ペニスを吸われる快感にどうでも良くなってしまいそうだった


「しずく…ちょっと…まって…」


頭を抑え、引き剥がそうとしても、しずくが意地になっているのか、自分の力が入っていないのか

まごついたまま、快感だけが大きくなっていく


「アンセルさん?」

「いえ、大丈夫です…ちょっと…ぁぅ、体調…が…ええ」

「ダメですよ、医者の不養生だなんて。医務室に…って此処でしたね」

「あ、はははっ…」


そうですよ、そうでしたね…


咥えられていたペニスの先端が、しずくの舌に舐められる

ざらっとしていて柔らかく、そのまま先走りを舐め取られ、その代わりにペニスがしずくの唾液に塗れていく


「くぅぅ…あの、今日ほもう、片付けて上がりすので…」

「はい、お大事に…。それと、ドクターとは早く仲直りしてくださいね、見てていて可哀想です」

「それは…分かっています…」


それでは…と、足音が遠ざかっていく


肩の力が抜けて、ほっと緊張がほぐれたのと同時に、我慢していた射精感が一気に襲ってきた


「まっ…て、しずく、はなれ…」


どくん…


ペニスが脈打つのを止められない


腰を引こうにも後ろは扉で

逃げ場もないまま、ペニスの先を吸われ続けると、精液が引きずり出されそうだった


どくん…


ペニスの根本に大きな快楽が集まっている

下腹部が渦を巻いたみたいに熱くなって、脈打つペニスが、しずくの手の中で暴れている


どくん…


暴れるペニスに腰が引きずられ、跳ねた勢いで しずくの唇を割り開く

キスをして、舌先で舐められて、中途半端に開いていた口の中に入り込み


どくん…


ペニス全体が口の中に押し込まれ、ここぞとばかりに膨れ上がった快感が出口を求めて吹き出していた


「きゃっ!?」


小さな悲鳴と一緒に、尻もちをつくしずく

しかし、今の自分に彼女を気遣う余裕もなく、射精の快楽に心まで引きずられそうだった


「くぅぅぅ…あっ…はぁはぁ…うっ…」


放心して、脱力して、ずるずると扉を背にしたまま座り込む

ようやくと、意識が戻った頃には、精液まみれになった しずくが驚いた顔をして私を見ていた



ごくり…


喉がなる


それはあまりにも官能的な光景だった


自分の精液で好きな子が汚れている

細い指に、小さな手に、きれいな顔に、白濁の液体が降りかかり

口の中に溜まったそれは、唾液ごと…一緒になって喉奥に消えていった


不味いのは分かっているのに、あの時だって自分でそう言っていて


「えへへ…のんじゃった…やっぱり美味しくないね、これ」


たどたどしい笑顔に気が咎める

しずくにそこまでさせて、罪悪感に胸が締め付けられるが


そんな光景から目が離せないでいた





渋々と、しずくは アンセルに顔を拭かれていた


「ほら、動かないで…」


顔や手ならまだ良かったけど、一度 髪や服にへばりついた精液はしつこくって

なかなかにアンセルくんも困っているみたいに見える


「ねぇ、アンセルくん…。私、上手に出来たかしら?」


そんなことはとにかく、ベタベタのままの髪とか服とかはどうでも良くて

こんなに一杯出したんだから、きっとそれはそうなんだろうけど


やっぱり、アンセルくんから直接聞いておきたかった


「…まあ、はい…とっても、良かったです、よ?」


髪を拭いていた手が止まる

気になって見上げたアンセルくんの頬は赤くなっていて、とっても照れくさそうだった


「そうでしょう そうでしょう」


安心したし、ホッとする

得意げに笑っては見せたけど、内心下手っぴって言われたらどうしようって気が気ではなかった


「調子に乗らないで…。それに、何も飲まなくたって…」

「うん、ぜんぜん美味しくなかったわ…なんか喉に引っかかるし…」


でも…とってもドキドキした…


意外と、私も恥ずかしかったのかもしれない

最後の言葉は口に出さずに、もやもやする鼓動を抑えるみたいに、ぎゅっとスカートを握りしめる


「どこで覚えてくるんですか…本当に」

「あ、それはガヴィルが、必殺技だってっ教えてくれたのよ」

「…」


その瞬間、呆れ混じりだったアンセルくんの顔が引きつって見えた


「わかりました…それは後で、こちらから話しておきます」

「どうして? 実際イチコロだったじゃない? アンセルくん、すごく良さそうだったのだわ」

「別に…ただ、これ以上 しずくが妙なことを覚えるのが…なんかイヤなだけですよ」


あら…?


その表情をどう受け取ったものかしら

珍しい…というか初めて見る感じもする

そっぽを向いて、唇を尖らせたような? 頬を膨らませているような?

言ってしまえば、不貞腐れてしまっている感じで、アンセルくんがいじけるなんて本当に珍しい


「それじゃあ…これからは、アンセルくんに聞いたらいい?」

「え、それは…」


言いよどむが否定もせず、近づけた私の顔から逃げるように顔を背ける


「意地悪なのね。私…キスの仕方も知らないのに、教えてはくれないの?」

「その言い方も…だいぶズルいです…」

「うふふふ。知ってる…だって私は意地悪だもの」


アンセルくんのほっぺにキスをした


ただ自分の唇で触れるだけの、なんて事のない口づけ、なにか変わるでもない ただのキス

それでも、それだけでも、私の胸は ぱっと色づいたみたい浮かれてしまう


胸がもやもやする


何故か もじもじしたくなるような違和感に全身を包まれて、どうにかしたくてしょうがない


アンセルくんって、名前を呼ぶ時も、何でも無い風に抱きつく時だって

抱きしめられながら注射をされるのだって、これ以上無いってくらいドキドキしていたのに

お風呂場でアンセルくんの裸を見た時はもっと、おちんちんに触った時ももっと

今こうやって、彼の精液を飲み込んで、ほっぺにキスをしてからはさらに、ドキドキが収まらない


一人では上手く出来なかった


有り合わせの知識で体中を触ってみて

それで少しは気持ちよくもあったけど、結局、イクとか絶頂とかいう感覚は得られずにそのまんま

疲れて眠って、起きた頃にはそこそこに収まっていて


そんな夜が何回か続いて


繰り返す度に、我慢ができなくなっていって


一人で出来ないなら、誰かにしてもらうしかなくなっていて


「ねぇ…アンセルくん…」


半ば押し倒すつもりで、彼に身体を預けていた

受け止めてくれる、抱きしめられる、背中を撫でられた だけで身体震えて

痒い所に手が届いたような、どれだけやっても自分じゃ得られなかった感触に包まれる


触って欲しい…


何処とは言わなかったけど、アンセルくんならきっと上手にやってくれそうな気がしていた



「じゃあ、しずく…こっちにきてください」

「うん…」


少し戸惑っているみたいではあった

それでも、興味はあったのか、単に私の心配をしてくれただけなのか

一つ息を吐いたアンセルくんがベッドに座ると、程なくして名前を呼ばれていた


膝の上に座り、そのまま背中をアンセルくんに預ける


特等席だ。このまま寝入ってしまうような心地よさに包まれる

だけど、今日に限っては何故か とってもドキドキしていて、私の身体は何かを期待してしまっていた


たぶん、それはとっても えっちな事なんだろう


私がアンセルくんの おちんちんを触っていたみたいに、私の身体も一杯触られて


私もあんなふうになるんだろうか?


焦れたみたいに息を荒げて、切なそうな声を漏らして


イクってどんなだろう? 絶頂するってそんな気持ちいいのかしら?


「しずく? 手を上げてもらえますか?」

「こう?」

「いえ、両手です。ばんざーいって、脱がせますんで」

「うん」


片手に釣られてもう一つ、両手を上に上げると、そのまま すぽっとパジャマが剥ぎ取られてしまう

残ったのは精々、薄い肌着と、可愛らしい下着だけ


ただ、思ってたのとなんか違っていた


たかがパジャマ一枚なんだけど、もう少し風情があってもいいような気もしていて

まるで検査の時のような流れ作業は、胸のドキドキを若干ながら冷ましていた


「アンセルくんはそれでいいの?」

「それでって…何を期待していたんですか…」

「分かんないけど…」


そう、分からない

何がって言われても、なんだかなぁってだけで…

もう少しくらい、いつもと違う何かが欲しかったって


「じゃあ、触ります…よ?」

「え、あ…うん」


そんな不満を抱えていられるだけ、まだ私には余裕があったんだと思う


言われて、自分の身体を見下ろすと

アンセルくんの白い指先が、肌着の上から私の身体に触れていた


とんとん…て、検査の時は軽く叩くだけだったのに

お腹を撫で回されながら、その手がだんだんと おっぱいに近づいてくるのを

すっごくドキドキしながら眺めている


くすぐったい…くすぐったいけど、ドキドキする…


恥ずかしいとか、面白そうだとかじゃなくて

ドキドキして、ドキドキが もやもやに絡みつかれて

何か下に溜まって重くも感じてしまう


かゆくもない、くすぐったくもないのに

触れてるところも、触れられているところも

そのうち何でも無かった所まで、じれったくなってくると

その感覚を誤魔化すみたいに、身体が勝手にもじもじと揺れ始めていた


「あ…」


アンセルくんにおっぱいを触られていた

肌着の上からでも、薄い布の一枚向こう側から、彼の体温がしっかりと伝わってきて

指の一つ一つがハッキリと、私のおっぱいを包んでいるのが分かってしまう


指が沈んでいく


そんなに力も入ってないのに、あっさりと

アンセルくんの思うままに、私の小さな おっぱいは形を変えてしまっていた


「痛くは無いですか?」

「うん…でも、アンセルくんはこれ、楽しいの?」

「いえ、楽しいとかいうのとは…」


言葉をつまらせ、困ったようにアンセルくんは視線を逸らす


やっぱり、大きいほうがいいのだろうか?


ありきたりな話ではあるけれど、やっぱりアンセルくんだって男の子なんだし


「ごめんね…せめてジェシカくらいあったら、よかったのだけど」

「いえ…そういうわけでは。というか、知り合いで例えるのを止めてください…」

「どうして? 分かりやすいかなって思うのだけど…」

「どうしてって…そんなの…」


悩ましいと、アンセルくんの顔に書いてある

胸を触っていた手が止まり、何がどうとは言わないけれど、想像してしまっているようにも見えた


「マトイマルくらいのほうが好き?」

「だから、想像させないで下さいって、分かってて言ってますよね…」

「うふふっ。アンセルくんのえっち」

「それは…認めます。しずくの胸が魅力的に思うくらいには…ええ」


一段と頬を赤らめるアンセルくん

そっぽは向いたままだったけど、その手は正直に私のおっぱいをまた揉み始めていた


「私のおっぱいが良いんだ…」

「そう言ってます…だから…」


ちょっとお腹が冷えた気がした


気づけば肌着が捲られていて

晒されていたのは自分のお腹と、私のおっぱいに触れているアンセルくんの白い手


「見たくもなりますし…もっと触りますね」


いやらしいのかな?

多分そうなんだと思う。いつもとはぜんぜん違う触り方だもの


調べるために触っているんじゃなくて

本当に、ただ触れたいがために触られている


何がそんなに良いんだろう?


楽しくないとは言いながら、いやにその動きは熱心で


分からない、分かんないけど…

そうやって、アンセルくんが喜んでるって思うと、なんだか私までドキドキが強くなってきて

絡みついてくる もやもやは、喉の奥で引っかかりだす


「あっ…ゃっ…」


いつの間にか、には声を上げていた


自分でも聞いたこと無い自分の声

それが誰か別の人見たく聞こえても来るけれど、震えている喉の感覚は間違いなく本物だった

ネコを被っている時だって、こんな甘えた声は出した事ないのに

アンセルくんに おっぱいを触られて、いつしか声までおかしくなってしまったみたい


「あ…痛かったですか?」

「ううん…痛くは。分かんないけど、なんか…うん」


私の声に、一瞬手の動きが止まるけど、すぐにまた おっぱいに指が伸びてくる


「一人では此処までしませんでしたか?」

「…してたもの。アンセルくんみたいにでは、ない…けど…」

「ただ触っていただけ?」

「うん…それで、ちょっとくすぐったくて、変な感じがして…疲れて…そのまま」

「じゃあ…」


じゃあ…なんだったんだろう?


ただ、そんな些細な疑問もすぐに忘れてしまっていた


びくっと、身体が勝手に震えたかと思うと

甘い痺れが、おっぱいから胸の奥へと沈んでいく


「もう一回、いきますね?」

「え、アンセルくん…ちょっと、まっ…ひうっ!?」


慌ててアンセルくんの手を捕まえようとして、それより早くにまた、おっぱいからの痺れに襲われる


「なに…したの? なんで、そんなとこ…」


わからないままを口にして、未だに私のおっぱいに

その乳首を捕まえている アンセルくんの指を、ぼぅっと見つめていた


「なんでって? こうした方が…ほら?」

「んぁっ…ほらって…ゃっ…アンセルくん、だめ…変な声…でちゃ…」


啄まれるように乳首を弄られる

くすぐられて、たまには甘く、たまには強く、アンセルくんの白い指の間に挟まれて

面白いように形を変える乳首は、些細な抵抗でもするように、段々と固くなっているみたいだった


「どうです? 気持ちいいですか?」

「分かんないわよ…なんかピリピリしてて…変なの、もどかしくって…乳首が…」

「はい。固くなっちゃってますね…」

「私…感じちゃってるの? そういうアレなの?」

「そう見えますよ?」


甘い痺れが、絡みつくように全身に広がっていく

アンセルくんにおっぱいを触られながら、乳首も弄られ続けて

ドキドキが強くなっていく、もやもやが溜まっていく

もんもんと募ったもどかしさは、乳首からの刺激と一緒に口から溢れ出す


変な声ばかりが口から出てしまう


恥ずかしい


自分でも聞いたことのないような甘い声を何度も漏らす

それをアンセルくんに聞かれたくなくって、頑張って飲み込もうとはするけれど

堪らなくって声を漏らす度に、少しだけ身体が楽になるのに気づく


恥ずかしい


けど、我慢するのは辛くって


甘い声を飲み込む度に、それが体中に反響して余計に酷くなっている気さえする


「あっ…やだ…はぁっ、んんぅ…」


少し口を開いた

吐息と一緒に甘い声を漏らして、恥ずかしさに身を捩る

それを、おっかなびっくり繰り返す度に、次第に抵抗がなくなっていた


「しずく」

「?」


名前を呼ばれ、ぼぅっとしたまま顔を上げる

目の前にはアンセルくんの顔があって、なんともなしに見つめていると


ちゅっ…


唇が塞がれていた


最初は何をされているのかも分からなかった

ただ唇を塞がれて、アンセルくんの唇が重なっていて


それがキスだと気づくと、急に恥ずかしくなってくる


けれど、触れ合っている唇からは、おっぱいに触れられた時のような甘い感覚も滲んできた


おっぱいに触られてる


アンセルくんの手に包まれて、優しく形を変えられていく


乳首が弄られている


アンセルくんの指に挟まれて、少し意地悪なくらいに弄られて


私は…キスをされている


アンセルくんと唇を重ねて、上げされられた甘い声は、彼の口の中に吸い込まれていった


「んっ…んぅぅぅ…っぅ」


甘い痺れに身体が震える

声をあげようにも唇は塞がれたままで、段々と息苦しさも感じてきた

鼻息がばっかりが荒くなり、息を吸い込む度にアンセルくんの匂いが胸いっぱいに広がって

息苦しさと、恥ずかしさと、初めて感じる気持ちよさに、頭が ぐちゃぐちゃになりそうだった


ぎゅっ…


耐えきれなくなった私の手は、いつもそうしているようにアンセルくんにしがみついていた


「んは…。しずく…大丈夫ですか? 少し…やりすぎましたね」


アンセルくんの唇が離れていく

ほっと、一息ついて安心するかと思えば、意外にも寂しさを抱えている自分がいた


「ううん。へいき…だけど、もうお終い?」


その寂しさを埋めるために、アンセルくんの胸に頭を寄せると

胸を触っていた手が止まり、変わりに私の頭を優しく撫で始めてくれた


「いいえ。これじゃあ、しずくが自分でしていたのと あんまり変わりませんから」

「そんなこと…私、ここまでなんか、全然…」

「そうですね。こうされたいとか、好きな人のこととか考えながらすると、また違うとは思いますけど」

「アンセルくんの事を考えながらしてってこと?」

「あ、いや…。しずくが…いいなら、ええまあ…」


急にアンセルくんが言葉を詰まらせる

白いほっぺを朱に染めて、照れくささを誤魔化すように視線を逃している


「じゃあ、アンセルくんが良いかな…優してくれるんだもの…」

「いや、自信はあんまり…」

「そう?」


頭を撫でてくれていた手が止まった

催促するように身体を寄せると、思い出したように、また撫でてはくれたけど

その動きは、かなりぎこちないものになっている


「あの、しずく…続けていいですか?」

「うん。あ、でも…優しくしてね?」

「はい、努力は…します」


さっきまで散々私の身体を触っていたのに

急に恥ずかしさを思い出したようなアンセルくんの仕草が、妙に可愛くて笑ってしまいそうだった


顔が赤い、預けた胸元からドキドキが伝わってくる


それは多分私も一緒で、アンセルくんとお揃いで

これから何をされるか分からないけど、二人分のドキドキはその先に期待をしているみたい



アンセルくんの手がそっと、下に降りていく

私の髪を梳きながら、おっぱいを通り過ぎ、腰へと流れていく


お尻でも触りたいんだろうか?


ドキドキしながら手の動きを追っていると、そのまま太ももを撫でられて

私がくすぐったがっているうちに、アンセルくんの手は内側へと入り込んでいた


くちゅ…


音が聞こえた気がした


びっくりして閉じた太ももに、内股を擦り合わせる

ぬるりと、濡れた感触が曖昧に下着に張り付き、どこか居心地の悪さを感じてしまう


「もう、こんなに…」

「ねぇ、アンセルくん…これって…」


お腹の奥がむずむず する

その違和感をごまかそうとして足を寄せると、余計なくらいに下着が濡れていった


漏らした? とはちょっと違う


どっちかと言うと、アンセルくんのおちんちんの先から出していたものとよく似ていて

そんな私の感想は、大体合ってはいたらしい


「あ、えーっと、これは…その、愛液って言いますか…。女の子も気持ちよくなるとこうなるんですよ…」

「アンセルくんと一緒ってこと?」

「まあ…概ね」


意外と自分の体は素直なようだ

アンセルくんに身体を触られながら、分からないなりに気持ち良くはなっていたみたい

たぶん、これからされることに身体が勝手に期待して、すっかり出来上がってしまってるんだろう


これから…私、アンセルくんに…


何処まで想像したかはわからない


それを確かめる前に、アンセルくんは私の下着に触れていたし

その感触に戸惑いながらも、私の鼓動は、また一つ高くなってもいた


「…あっ」


思わず声が出てしまった


自分でもあんまり触らないところを、男の子に、アンセルくんに触られていて

しかも、そんなわざわざ、筋をなぞるようにして、指先が私の割れ目に触れている


「しずく、足をちょっと…触りづらいです」

「でも…だって、なんかちょっと恥ずかしいんだもの…」


きゅっと、太ももを固く閉じ、その隙間にアンセルくんの手が挟まれていた

下着の手前、合わせた太ももの間に出来た僅かな隙間の中で、動く指先がもどかしい


私が溢れさせた愛液は、アンセルくんの指に掬われて

くちゅり…粘ついた音を立てながら、閉じた太ももの裏側に、どんどんと広がっていく


止まらない、全然止まってくれない


どれだけ恥ずかしいと思って、恥ずかしいと思っただけ愛液が流れ出してくるみたい

割れ目の隙間から溢れ出し、溢れた愛液が下着を濡らす

濡れた下着越しに、割れ目をそっと撫でられると、お腹がムズムズし始めて、愛液がその量を増していった


「どうですか、しずく?」

「どうって…アンセルくんは、私に何を言わせようというのよ…」

「あ、いえ…そういうつもりじゃ。ただ、痛かったりとかはって…だけです」

「痛くは…ないけど。なんか、恥ずかしいのが苦しくって…それに、お腹の奥のほうが…なんか」

「大丈夫ですよ。そういうものですから…」


不安に耐えきれずに、私がアンセルくんの身体を捕まえると、言いながらも頭を撫でてくれる

だけど、指の動きは止まらず、私が気持ちよくなっているのを確かめるみたいに、触れ続けていた


下着越しに触れられる私の割れ目


続けられていると、最初に会った抵抗もなくなってきて

残ったのは、恥ずかしいような気持ちい良さ といった曖昧な感覚


おっぱいを撫でられていたときとも違う


くすぐったさの延長じゃなくて、もっと えっちな感じのする気持ちよさだった


「ちょっと、びっくりするかも知れませんが…」


何の前置きだろう?


察しの付かないまま「うん?」とか曖昧に返事を返していると、アンセルくんの指が割れ目の上の方へ滑っていく

そのまま終わりの方まで滑っていき、なにか しこりのようなものが、指先と擦れあった瞬間


「ひぃぅっ!?」


頭が真っ白になったみたいだった

その間にも、身体はかってにびっくりして、驚いたままにアンセルくんにしがみついている


「な…いま、なに…アンセルくん?」

「まあ…その、クリトリスって、言いまして。女の子の一番気持ちよくなれる部分といいますか」

「くり? わたし…いま、いっちゃったの?」

「違うと思います。多分ちょっと驚いただけで…イクのはこれから…ですね」

「でも、だって、いまの…あぅぅっ!?」


また、アンセルくんにクリトリスを撫でられていた

下着越しに、愛液に濡れた薄い布地が、私の一番気持ちいい所をくすぐってくる

それだけで、喉がつまり、何も言えなくなってしまう


言葉の代わりに出た声は、次第に驚きが抜けていき

おっぱいを触れていた時のような、ううん、それ以上に甘い声に変わっていた


「やっ…ひゃぁっ!? んんっ、あっぅ…やぁぁぁっ…」


身体が言うことを聞かない

というよりも、何も考えていられなくなっている


クリトリスから広がる甘い痺れ


それが、背筋を伝って、直接頭の中まで痺れさせてくる

これが気持ちいいんだって、身体が感じるままに刷り込まれるみたいで、抵抗する気も麻痺してきた


身体が震える


クリトリスに触れられていると、お腹の奥の むずむずも大きくなってくる

堪らないもどかしさを抱え込み、それを解消しようにも直接触ることも出来なくて、頭が変になりそうだ


「お腹、痛みますか?」

「へ? ちが…くて、だって、なんか…んあぁ…べつに、なんでも…」


知らずに、自分でお腹を撫でていたらしい

それをアンセルくんに指摘されたのが妙に恥ずかしくって、勝手に動きそうになる手の平をぎゅっと押さえつける


「もうちょっと、我慢してくださいね?」


空いた私のお腹の上にアンセルくんの手が添えられる

止めてしまった私の代わりに、お腹を撫でられると、それだけで身体から力が抜けていき


あれだけもどかしかった 感覚が少しだけ遠のいていった


クリトリスに触れられながら、アンセルくんにお腹を撫でられる

抵抗する気力も体力も、次第に薄れていく中

アンセルくんに触られて気持ちいい事だけがハッキリと、私の身体に刻まれていくみたいだった


きゅっ…


撫でられているばっかりだったクリトリスが、軽く摘まれていた

下着越しに摘まれて、愛液で滑ると、ぴんっと弾かれる


身体は大きく震えて、背中が勝手に伸びていた

声が出る、甘い泣き声が止められない


2度と3度と繰り返されて、気持ちの良い痺れに全身が沈んでいく


アンセルくんと重なった肌が気持ちいい、撫でられたお腹が気持ちいい

弄られ続けているクリトリスが気持ちよくって、頭の中までそればっかりになっていた


アンセルくん、アンセルくん、アンセルくん…


自由にならない声の代わりに、何度も心のなかで名前を呼んで

その度に、ドキドキと胸が高鳴っていく


これから、私…イッちゃうんだろうなって、ぼんやりと考えていた


怖くないと言えば嘘だけど

それもアンセルくんにされてるならまだ平気だし、なにより自分じゃもう止められなくなってもいる

いま意地悪をされちゃったら、私はきっと自分で慰めてしまいそうで、それはそれでなんか怖い


火が付いた様な衝動は、かぁっとお腹の奥を熱くする


お腹の奥のムズムズはより強い感覚に取って代わられ、身が竦むような焦燥感に身体が震えだす

縋る先を求めて、アンセルくんにしがみつき、何も言わないままアンセルくんは私を抱きしめてくれる


ふわっとした


高い所から落ちたような不安が胸に広がり、私の身体を竦ませる

大きく震えた身体に、息が弾み。ドクン…と、心臓が跳ね上がった


どれくらいだったんだろう


まるで何も分からなくなって、寝ぼけ眼に身体を引きずられているみたいだった


「しずく…しずく…?」


名前を呼ばれても、頭はぼんやりしたままで、自分の鼓動や呼吸の音がやけにうるさく聞こえてくる


「ぁぁぁ…んっ…やぁぁっぁぁ…」


声にもならない声がずぅっと喉を鳴らしていて、時折、思い出した様な身体の痺れに声が霞む


ふわふわする…


頭がぼぅっとして、何もかもがどうでもいい

今までのことも、これからのことも、全部が皆忘れてしまいそう


「アンセル…くん?」

「はい、此処にいますよ?」


抱きしめられた、頭を撫でられる

いつもアンセルくんがそうしてくれるように、今も変わらず私を甘えさせてくれる人


「えへへ…いっちゃった」

「…みたい、ですね」


ようやく自由になってきた身体で、はにかんでみせると、どこか照れくさそうにアンセルくんは視線を逸らす


「どう、ですか? 少しは落ち着きましたか?」

「うん。なんかすごかった…すごくすごいのよ? アンセルくんもそうだったの?」

「どうでしょうか? 女性の方が快感は強いとは言いますし…」

「もう、そういう事ではないでしょうよ…」


照れ隠しなの何なのか、野暮なことを言うアンセルくんの顔を捕まえる


ちゅっ…


そのまま強引に引き寄せて、私の方から唇を重ねていった



しかし…


そうなると、この自体はどうしたものだろうか?


私も、アンセルくんも、気持ちよくなった後だっていうのに


「いえ、これは…後は自分でしますから」


固くなった おちんちんを隠しながら、私から逃げようとするアンセルくん


「でもアンセルくん。私、わかった事があるのよ」

「なん、でしょうか?」

「あのね。いった後、一人でいるのはちょっと寂しいと思うのよ」


そりゃ、アンセルくんなら一人で上手に出来るんでしょうけど

いった後の感覚はふわふわしてて、確かに気持ちは良い

でも、その時に、誰も隣にいないというのは…なんというか


「それじゃ私がアンセルくんを、放ったらかしにしているみたいじゃない」

「そうは思いませんし。なにも、しずくが無理をしなくても…ですね」

「無理なんかじゃないし。子供扱いしないで欲しいのだわ」

「うっ…」


逃げようするアンセルくんの手を捕まえて、そのまま彼の上に伸し掛かる

振り払おうと思えば簡単に出来たはずだ。私一人乗っかった所で、彼一人捕まえてもいられないだろう

なのに、アンセルくんは抵抗するでもなく、何か堪えるように頑なままだった


このままじゃ埒が明かない


思ったのはきっとお互い様だったかな


無理にでも私がアンセルくんにしてあげた所で、きっと私もなんだかムズムズし始める気はする

それでまたアンセルくんに慰めてもらって、それじゃまたアンセルくんのが固くなってしまう


きっと疲れて眠るまで


そんなんじゃあ私のほうが先にバテてしまうし、そんなんじゃアンセルくんも堪らないはず


「ねぇ…アンセルくん…」


ぼんやりとでも、自分が何を言いたいかは分かっているはずだった

ここまで散々えっちな事をして、お互いが気持ちよくなったんだから、後は二人で気持ちよくなるだけでいい


やり方は…たぶんアンセルくんが知ってるはず


私の身体を私より分かっているんだから、きっと上手くやってくれる

問題は、アンセルくんをどうやってその気にさせるかだけど


意外と、心配はいらなさそうだ


「まってください。しずく、いま自分で何を言おうとしてるかは…冗談じゃすみませんよ、もう」

「冗談でこんな事までしないでしょう? 分かってるつもりなのだわ…たぶん。だから、アンセルくんっ」

「ストップです。そこから先は…その、私から言いますから…」

「なによぅっ。今更格好をつけようというの? 誤魔化そうとしたら怒るんだからね」

「格好くらい付けさせてくださいよ…いまさらでも」


アンセルくんが肩の力を抜いて、私を見つめてくる


目を閉じ、ちょっとだけ待っていると、唇に温かいものが重なった

心がふわりと軽くなり、涙が出そうなくらいの感情がこみ上げてくる頃、そっと唇が離れていった



下着も肌着も、お互い邪魔なものは脱ぎ捨てて…


「そっとよ…そーっとだからね…ゆっくりしてくれなきゃ嫌なんだから」


アンセルくんの上に跨る私の下には、彼の固くなった おちんちんがあった

それはドクンドクンと脈打っていて、今にも私を貫いてきそうな猛々しさも感じられる


「ゆっくりって…私にどうしろと。だから横になってくださいって言ったじゃないですか」

「それはイヤっ。だってなんか、怖いじゃないっ…いつもみたいに捕まえててくれてないと…」


困った顔をしたアンセルくんにしがみつきながらも、なんとかかんとか私は腰を下ろしていき

あとちょっと、もう少しで おちんちんの先端が私の入り口に引っかかるという所で


どくんっ…


急に脈打ったおちんちんに、驚いた私は声を上げて腰を離す


「アンセルくんっ。ちょっとなんで動かすのよ。それ、抑えててよぉ…」

「もう…コレでいいですか?」

「面倒くさいとか言わないでっ」

「言ってないじゃないですか…。まぁ、思わなくもないですけど」


そうは言っても、呆れ顔を隠さないアンセルくんに、流石に私も不安にはなってきていた


「そんなに怖いのなら…」

「だめっ。いまするの、ココでやめるなんて情けないこと出来るもんですかっ」

「いえ、私だって止めませんよ…もう。ただ、こっちからしてしまおうかと…」

「アンセルくんのえっちっ!」

「そうですよ。だから、そろそろ我慢が出来ないんです…」


それを言われてしまうと何も言い返せなかった


アンセルくんのおちんちんを私の中に挿れるだけ

言うのは簡単なのに、いざするとなるととっても緊張した

おっぱいを、クリトリスを触られただけで、自分があんなになるなんて知らなかったのに


おちんちんでされるとなると、自分が自分でなくなっちゃうんじゃないかって…


もう一度、アンセルくんの首に手を回し、強くしがみつく

後ろを向き、大体の位置を合わせながら、おっかなびっくり腰を落としていくと


おちんちんの先端がびくっと跳ねて、私の割れ目を舐めていく


「うっ…」


その声は、どちらからでもなく、初めての経験に一緒になって息を漏らす

気持ちよかったと言うにはまだ温い

でも、それがアンセルくんのおちんちんだと思うと、どうしようもなく気が昂ぶっていた


おちんちんの先端が、割れ目に包まれていく

それはまるで、私が キスをしていた時のようにも思えて、今更に自分が勢いでしていたことが恥ずかしくなってしまう


前に、後ろに、自分の入り口を探すように腰をゆすり

その度に、割れ目の入り口をおちんちんに舐められて、背筋がゾクゾクとしてくる


気持ちいい…というより、無駄に興奮してしょうがない


何度も何度も、肺の中の空気を入れ替えて、なかなか自分の中に入ってこないおちんちんにもどかしさが募っていく


「しずく。そのまま…ちょっと、手を出しますね?」

「あ、うん…ごめんね、上手に出来なくて」

「良いですよ。そのまま、私に捕まっていて下さい」


アンセルくんに頭を撫でられると、その手は私の腰を捕まえていた

抱き寄せられて、ぐっと近づいてくる おちんちん

割れ目に感じる圧迫感が強くなっていくと、それは途中で広がって


ずるり…


私の中に入ってきていた


「あっ…ひぅ…あ、あぁ…」

「大丈夫ですから。力を抜いていて…」

「でも、これ…」


初めて自分の中を開かれる感覚に、上手く息ができなくなっていた

身体は勝手に驚いて、びっくりしたまま震えが止まらない

アンセルくんの言うように、深呼吸を重ねても力が抜けず、初めての異物感に私の身体はすっかり怯えてしまっていた


「ごめんなさい…アンセルくん、私…下手っぴで…」

「大丈夫ですよ。私に任せてていて下さい」


泣きそうになる私に、アンセルくんは何度も大丈夫と声を掛けてくれる

とんとんと、背中をさすられ、いつもみたいに甘えさせてくれて

次第に身体から力が抜けていくと、じんわりとした温かさが、お腹の奥に広がっていた


「少し、慣らしましょうか」

「慣らすって?」


言葉の意味がわからずに首を傾げていると、アンセルくんに唇を奪われていた


「んっ…んふっ…ぁっ、まっ…んんんっ…」


少し乱暴なくらいに唇を押し付けられて、何度も何度も吸い付かれる

驚いて、開いた口にアンセルくんの舌が伸びてくると、私の舌に絡みつく


すっごくドキドキしていた


唾液で汚れた唇同士を押し付け合って、舌を絡め取られる

頬に触れるでも、唇を重ねるだけでも終わらない

自分を求めてくるような、アンセルくんの舌の動きに私の舌はすっかりと虜になっていく


じゅっと、唾液を吸われる


ごくりと、アンセルくんの中に落ちていく


恥ずかしいのに、私がアンセルくんを満たしていると思うと少し嬉しくて、もっと上げたくなってしまう


「あふっ…れぅ…ゃんんぅ…」


唇を奪われ、舌を絆され、唾液を啜られる

それはとっても乱暴なキスだったけど

他のことが気にならなくなるくらいに気持ちよくって、だんだんと頭がぼぅっとしてきていた


息苦しいのもそうだけど…それは、絶頂の予感にも似ていて、このまま流されてしまいたくもある


「ふは…ぁ…あれ? おしまい、なの?」


開放された唇が大きく息を吸い込むと、呆けていた頭もはっきりとしてきた


勿体ない…


もっと、気持ち良くしてほしかったのにと、途中でやめてしまった不満をぼんやりと漂わせていると


「まさか」


私の頭を撫でながら、笑うアンセルくんの笑顔が、なんだか子供扱いされたみたいでくすぐったい

ただ、そんな事を思っていられたのも今だけで、すぐに再開された行為は私の幼心を溶かしていった



「ひゃっ…!?」


アンセルくんの指先が、私のクリトリスに直接触れていた

身体が震え、背筋がくすぐったくなると、堪らず声を上げてしまう


膨らんでいく気持ちよさで、すぐに胸がいっぱいになり、息をするのも辛くなる

胸のドキドキが強くなってくると、甘くなった自分の声が、他人事のようにも聞こえていた


また…絶頂が近づいてきている


ぼんやりとでも、その感覚を思い出すと

味をしめたように、身体はそこに向かって落ちていく


辛くて、苦しいのに、切なくて、もどかしくて…


はやく、はやくと、心臓に急かされて、焦れた身体が揺れ始める


くちゅり…


聞こえた音に、その感触を思い出していた


私の中に先端を埋めながら、ビクビクと震えている アンセルくんのおちんちん…

そのうち、何かの拍子で入ってしまいそうで、クリトリスに触れられる度、震える身体を支えるのに必死だった


私の中が開かれている


ただ、ほんのちょっと先っぽが入っているだけなのに、重く、沈んでいくような感覚がそこにある

私の身体が揺れる度、割れ目から粘ついた音が零れ、割れ目の入り口をおちんちんに突かれる

馴れない異物感も、初めて開かれる圧迫感も、もちろんあったけど


「ふわぁっ!?」


アンセルくんの指の上で、クリトリスが滑る

何かが弾けたように声が上がり、それが頭の中まで響いてきた

彼に抱きつきながら、崩れそうになる体を必死に支えても、膝が笑って仕方ない


身体に力が入らなかった


どれだけ どれだけ頑張っても、ほとんどがアンセルくんに支えられているようなもので

力の抜けた身体が下がると同時に、おちんちんも少しずつ、ゆっくりと…震えながら私の中に沈んでくる


広がっていく圧迫感、強くなっていく異物感


お腹の奥が、じんわりと熱くなっていき、一段と身体から力が抜けていく


もう、私の意志なんて関係ないみたいだった

とめどなく溢れた愛液は、私の太ももを、アンセルくんのおちんちんをベトベトに汚していた

私の身体なのに、そんなになってて、そんなにまでして欲しがって


諦めちゃおうかな…


今すぐ、ほっと息を吐くだけで

きっと、おちんちんは私の奥まで入ってきて

それが、私の中に収まる感覚、それに私の中で動かれる感覚を想像して


体が震えていた、誘惑に流されそうになる


その想像が怖かったのか、知らず アンセルくんに抱きつく腕に力を込めると同時に、キスをされていた

唇にじゃなくって、私のおっぱいに、乳首に吸い付くようにして、彼は唇を重ねている


びくっ…


体が震えて、声が漏れる


「やだっ…はぁ…ぅ、アンセルくんっ、なんで、そんとこ…んあっ!?」


甘い痺れが乳首から胸の中に沈んでいき、私の身体を熱くさせる

堪らず逃げるように身体を反らせると、今度は下から、クリトリスを指で弾かれていた


身体が跳ねる


背筋から、一気に気持ちいいのが這い上がってきて、頭の中をダメにする

何も考えられない、おっぱいが気持ちよくって、クリトリスが気持ちよくって


くちゅくちゅと、えっちな音がいやに耳につく


それは、乳首を吸われる音で、クリトリスを弄られている音で

不器用に甘い声を漏らし続ける私の音、全部全部、私のえっちな音


膝が滑り、体が下る


入ってくる、おちんちんが私の中を広げてくる

その刺激を前に目を閉じて、ぎゅっとアンセルくんに強くしがみつく


けど、少しは奥に進んだだけで、おちんちんは割れ目の浅い所から一向に進まない

もう自分じゃほとんど力を入れられない変わりに、私の身体はアンセルくんに支えられていた


身体が震える、腰が揺れている


私の入り口で、アンセルくんのおちんちんが、脈打ちながら割れ目の浅い所を刺激する

クリトリスを弄られて、おっぱいを吸われて、割れ目の入り口を おちんちんで擦られて


自分じゃどうしようもなかった


身体は気持ち良くなりたがっていて、私もそれに引きずられていて

諦めるように力を抜いても、アンセルくんがそれを許してくれない


だからって、クリトリスもおっぱいも、イジメるのを止めてくれず

耐えかねた気持ちよさは、ふわりと、私をまた絶頂へと押し上げていた


「あっ、だめっ! アンセルくん、やっやっだ、わたし…また、ふわぁぁぁぁぁっ」


身体が沈んでいく


ふわりと高い所から落ちていく

何も考えられなくなって、身体はびくびく震えていて、気持ちいいのも分からなくなる

頭も真っ白、身体も真っ白、全部が全部に染められて


女の子扱いされているのが嬉しかった


こうしてアンセルくんに縋っているだけで幸せにも思える

ドクター、だなんて。そんな訳の分かんない立場も忘れて

アンセルくんに気持ち良くしてもらえている、アンセルくんに求めてもらえている


自分が、ただの女の子でもいいって許してくれる、許されている


ドクターじゃない自分だなんて、きっとこんな事くらいしか出来ないけれど



胸がドキドキしていた


いっぱいになったドキドキが、ぱっと弾けて

広がった幸せに、心も体も震わせながら、私はそんな余韻に泣きながら浸っていた





少しやりすぎたかもしれない


泣きながら大きく身体を震わせた後

ぐったりともたれかかってくる しずくの身体を抱きとめる


息も絶え絶えと、絶頂の余韻に流されている しずくの頭を撫でながら

彼女が落ち着くまでの時間は、幸せでもあり、拷問のようでもある


まあ、自業自得か…


調子に乗ってしまったのは否めない


しずくの声が聞きたかったし、その顔が見たかった

馴れない絶頂に泣きながら身悶えて…たとえ、意地悪だとか後で拗ねられてでも

自分の手で彼女を好きに出来るという誘惑は、あまりにも魅力的で


しずくの小さな割れ目には、自分のペニスの先が引っ掛ったまま、ビクビクと脈打っている

それは、早く挿れさせろと怒鳴っているみたいで、実際、勝手に引きづられそうになる腰を抑えるのが大変だ


もうすぐ、ほんの少しの距離なのに


しずくを支えている手をどかし、その細い腰を抱き寄せたなら

きっとすぐにも、彼女の中に入っていける

そう思うだけで、それを思いとどまるだけで、自分の身体が震えて仕方がない


涙の跡が残る しずくの頬を、指で優しく拭っていく


「ぁ…。あんせる…くん?」

「はい…。大丈夫ですよ、私はここにいますから」


少しだけ力の戻った しずくの指先が、私の身体を捕まえてくる

望まれるままに抱き寄せると、安心したように息を吐き、吐息の掛かった胸元が少しくすぐったかった


「しずく…もう、良いですか?」

「うん…」


問いかけに、小さな頷きが返ってくる


「あの…あんまり優しく出来る自信はないですが…」

「いいの…。アンセルくんの良いようにして? じゃないと私、ダメな子みたいじゃない…」


少し、卑怯な言い訳だったかもしれない


本当なら日を改めるべきで

しずくに無理をさせるのは承知の上で

彼女が意地を張るのは分かった上で


私は、しずくの強がりに甘えてしまっていた



しずくを支えていた手をどかす

ペニスの先端に掛かる彼女の体重が増していき

その細い腰を抱き寄せると、ゆっくりと沈み込んでいった


「くっ…!?」


情けない事に、最初に声を上げたのは私の方だった

あるいは、最初に しずくにして貰っていなければ、この時点で出してしまっていた気さえする


ペニスから伝わる快感に背筋が震えた


目の前がちかちかと、気が狂いそうな感覚は、すぐにも続きを求めて身体を急かしてくる

まるで自分の身体じゃないようで、だからこそ勝手にさせるわけにもいかない


優しくは出来なくたって、乱暴がしたい訳じゃない


ああ、素直に白状するなら、このまま出してお終いでは勿体ない

いま自分の手の中にある しずくの身体を、もっと確かめていたい


ゆっくりと、ペニスが しずくの中に沈んでいく


先走りと愛液とで十二分に濡れた身体は、さしたる抵抗もなくお互いを求めていった


「ん…あっ…」


しずくの口から声が漏れると、その身体を小さく震わせた

同時に、ペニスに感じた行き止まりは、膣の奥に触れていて、とんっと彼女の腰が持ち上がる


どうしよう…気持ちがいい


他にも言い方がありそうなものだったが、それ以外の感想が思いつかない

強いて言えば、風呂場で石鹸まみれにされた時にも近いかもしれないが

熱いくらいに感じる しずくの柔肉に包まれる感触は、それにしたって程遠い


ペニスの全部が包まれている


自分がどう動いても、快感に負けて逃げようとしても

纏わりついてくる柔肉は、ペニスに吸い付いて離してくれない

ちょうど今、自分の中に広がっている感覚に耐えるようにして、しずくが 私にしがみついて来ているみたいに


「入ってるの…これ?」


浮かされたような視線を下げて、つながった二人の部分を見つめている しずく


「入っていますよ、ちゃんと全部」

「えへへ…よかった。ほら、ちゃんと出来るんだから」


泣き笑いか、強がりにも安堵にも見える しずくの笑顔にドキドキさせられる

僅かに揺れる表情は、苦痛のせいなのか快楽によるものなのか

それでも、馴れない刺激に苛まれる彼女の笑顔は何より自分を興奮させていた


「どうでしょう? だってこれからですよ?」


嗜虐心くらい、まがりなりにも自分にだってある

これからこの子の強がりを壊していけるんだって思うと、少しは意地悪だってしたくなるものだ


「大丈夫よ。だってアンセルくんは優しいもの」


揺らがない信頼はこそは嬉しいが、それに応えられるとも限らない

最初に断ったはずなのに、優しく出来る自信はないと


しずくの腰を支えながら、ペニスで膣奥を小突くように持ち上げる

軽い彼女の身体が弾み、泣き声混じりの甘い声が耳朶を打った


意地悪と…言ってられる余裕が自分にどれだけ残っているのか


膣奥の感触が、ペニスの先端にのめり込む


奥だと思っていたそこは、潰れたんじゃないかと思うほどに先があり

互いの恥骨がぶつかって、ようやく沈むこんだペニスが止まる

同時に、動き出した柔肉にペニス全体を舐め上げられていた


快感に身体が震え、しずくの腰を捕まえていた手に力が籠もる


反射的に、だったのかもしれないが

心の何処かで、この子を離したくないと思っていたのは確かにそうでも、それで堪らなかったのはしずくの方だった


腰を捕まえられて、ペニスで中を突き上げられて


目の前の私に捕まるしか逃げ場がないまま、初めての感覚に声を上げる

けれど、絶頂が終わった後、途切れ途切れの体力では、それも長続きはせず

抱きつく力も頼りなく、膣への刺激に上がる声も弱々しくなっていった


「はあ…ぁぁぁ…んんぅ…はぁはぁ…ああっ!?」


ゆっくりと、ペニスを引き抜いていく


恍惚とした溜息が耳元にかかり、不意にペニスが跳ね上がる

抜けていったはずの物に、急に突き上げられて 甘い泣き声が上がっていた


繰り返す、何度も、ゆっくりと…


上に乗られている状況では、そう大きくは動かせなくても

それが逆に、彼女には良かったようで

身体の深い所をゆっくりと広げられる感触に、次第に緊張も抜けていた


上がる声からも固さが抜け、ぼんやりと、まどろんでいるように柔くなってくる


そろそろだろうか?


多分、膣だけの刺激じゃ、今のしずくにはこれ以上の快感は伝えてあげられない気がする

もっと彼女に気持ちよくなってほしい。初めてなら気持ち良く終わってほしいと


それも決して嘘ではないが


自分の中の欲望は、自分のペニスで この子が絶頂する姿を見たがっていた



指先をクリトリスへと伸ばし、ペニスで小突くのと同時に撫で上げる


「ひうっ!?」


詰まるような声、震える身体

急な刺激に、驚いたような しずくの視線には無視をして

さらに、ペニスに動きに合わせてクリトリスを刺激し続けた


きゅぅっと、窮屈さを増してくる しずくの膣内


同時に、柔肉が震える感覚も短くなってきて、絶頂が近づいてきているのを感じさせる


「まっ、まってってアンセルくんっ。いまは、それっ…ふあぁっ!? 触っちゃ…やっやっ…んんんっっ」


しずくの中が締まり、くぐもった声を飲み込みながら身体を震わせる

軽い絶頂でも迎えたのか、溢れた涙がほほを伝っていった


「しずく…もう、出しますね?」


その表情が、ほぼ止めだった


射精の感覚だけならまだ少しの余裕はあったが

好きな子が、自分のもので乱れている姿というのは思った以上に官能的で

もっともっとと、独占的な支配欲を止めたくはなかった


「だすって…いま、なの?」

「はい、今です」

「うっ…えっと、わたし…どうしたら…いい?」

「ふふっ。良いですよ、そのままで…私に任せていてください」

「うん…お願いします…」


しずくの口から出た 似合わない言葉に、思わず顔をほころばせ

初めての経験にすっかりと しおらしくなった 彼女に唇を重ねていく


上がる声も逃さないようにと、ぴったりと唇を押し付けて

その下では、クリトリスに触れながらも、ペニスで割れ目を掻き回す


優しいと、しずくは言ってくれたけど


自分の上で小さな体が揺れている

ペニスの形に広がる幼い割れ目、膣奥を擦る度に上がる甘い声

息もつかせず、重ねた唇の中に響くその声を、誰にも聞かれないように飲み込んだ

その代わりに、しずくの口の中に自分の唾液を流し込んでいく


ごくり…


お互いの喉が鳴る


私はしずくの声を飲み干して、しずくは私の唾液を飲み込んでいて


ビクッと、ペニスが跳ねた


その拍子に指がクリトリスを弾き、しずくの身体が反り返る

外れた唇からは甘い声が溢れ出し、柔肉に締め付けられるペニスからの快感に目の前がぐらっと揺れた


根本までこみ上げる射精感


乱暴になるペニスの動きに、ついには粘ついた水音まで聞こえてくる


しずくの身体を抱き寄せる、抱き寄せた上で突き上げて

逃げ場のない小さな体の その奥に、ペニスを沈めていった


「あっ、あっ…ぅんっ。アンセルくん…はぁぁはぁっ、私、また変なの…きて、いっちゃっ…んんっ!」

「くっ…大丈夫ですよ。私も一緒ですから…」

「ほんとう? わたし…上手にできてる?」

「はい、とっても…上手です…よ…」

「そっか…」


それは、笑顔だったんだろうか?

一瞬だけ、微笑んだように見えた しずくの顔はすぐにまた、快楽に飲まれていった


でも、それで良い


今はその顔が見たいし、自分も一緒に果ててしまいたい


締め付けてくる柔肉を押しのけて、しずくの中にペニスを刻んでいく


アンセルくん…アンセルくん…アンセルくん…


甘い声で泣きながら、何度も何度も名前を呼ばれて、こっちまでおかしくなりそうだ

縋り付いてくる小さな身体を抱きしめる

優しくなんて出来やしない。ただ、逃さないようにと、放さないようにと力を込めて


一際強く、ペニスでしずくの中を突き上げた


「くっ、しずく…っ、うぁっ…」


何かが弾けたような感覚がある


堪らず声が上がり、射精の快感に全身が打ち震えた途端

濁流のように精液がペニスを駆け上がり、しずくの膣の中に注がれていく


ドクンドクンと鼓動に合わせて、ビクンビクンと脈動しながら

さっきだしたばかりの筈の精液は、まるでとどまる様子がない


「あっ、あぁぁっ、ひぅ、やぁぁぁぁ…!?」


止まらないのは しずくも同じようで

何度も声を上げて、体を震わせ、きゅぅっと締まった膣がペニスに抱きついてくる

たとえそれが無意識でも、それが自分の中で暴れるペニスの感触をより強く感じさせて


ドクンっ…


最後に強くペニスが跳ねて、溜め込んだ精液を残らず吐き出した

その刺激に しずくが声を上げ、大きく身体を揺らした後…


糸の切れた人形のように倒れ込む彼女を、慌てて抱きとめていた



すぅ…すぅ…


気持ちよさそうに寝息を立てる しずくを抱きながら、ただ頭を撫でていた

太ももに、どろりとしたものを感じて目をやると


多少は収まった興奮の隙間を縫って、行為の後が二人を白く汚していた





後悔したことがあったとすれば、医務室で続きをしてしまったことだろう

案外自分は流されやすいのだと、嬉しくもない発見はすぐにも戒めに変わっていた


まさか、あのまま寝入ってしまった しずくを起こすわけにもいかず


どうにかこうにか、医務室を片付け終わる頃には夜が明けてしまっていた

交代のハイビスに気づかれてないかとか気が気ではないが、バレた時は開き直ろうとは思う


言い訳なんて…


別にやましいことがある訳ではないし、ただ少し恥ずかしくて照れくさいのと

なるべくなら厄介な人たちには知られなくないという保身はやっぱりある


「カーディ♪」

「ドークター♪」


変わらない朝の挨拶


目が覚めた しずくは案外けろっとしていて、まるでさっきまでが夢のようにも思えてくる

いや、実際夢のような体験ではあった。望むなら、しずくにとってもそうであって欲しいとは思うけど


「上手にできたんでしょうか、私は…」


言葉を形にしてみても、それでもイマイチ自信というものは持てなかった

ああ、でも…少なくとも しずくを傷つけずに済んだという点おいては及第点か


「あれ? なんか、ドクターからアンセルくんの匂いが」

「もう、止めてよカーディ、くすぐったいのだわ」


向こうで不穏な会話が聞こえてくる


口止めをするのを忘れていた


まさか、声を大にして言いやしないだろうが、一応でもその程度の恥じらいくらいはと…

信じたつもりでも、やはり聞く耳は止められず、何でもない振りをしながらも気になってしょうがない


「そりゃ、さっきまでアンセルくんと一緒にいたんだもの」

「さっきって? 一緒に寝てたの?」

「うん。とっても可愛がってもらったのよ」

「可愛がって…。ね、ねぇ…ドクター…それってさ…」


案の定…潜めた声の間から「きゃーきゃー」と、黄色い声が聞こえてきた

大っぴらにはされなかったが、それにしても会話の内容が想像できて頭が痛い


年頃…


というのもあるのだろうが、片棒を担いだ自分が何を言えるでもなく

精々が巻き込まれないように、さっさと退散するのが関の山だろう


「アンセルさん…ちょっとまって、ください…」

「はい?」


控えめなその声に振り返ってみると、そこにはメランサが立っていて

しかし、その様子は何時にも増して大人しく感じる


顔が赤くて視線が定まらない…


熱でもあるのだろうかと、反射的に手を伸ばすが

指先がメランサのおでこに触れる前に、ひょいと避けられてしまう


その身のこなしを見るに、体調不良というでもなさそうだが

それならそれで、言いづらそうにする程の用事は何なのかと、まるで検討が付かなくなっていた


「あの、私は大丈夫だから。でも、その…動かないでくださいね…」

「はい?」


首を傾げてる間にも、メランサの手は伸びていて

分からないなりに、言われるまま彼女の手を視線で追いかけていると

そっと伸びた指先は、私の髪から何かを引き抜いていた


「あの…それは…」

「…ドクターの…髪の毛かな…って?」

「…」


言葉を無くすとはまさに、自分の迂闊さを呪いたくなる


「だ、だだだっ大丈夫です…。私は別に何もっ、誰にも言いませんからっ」

「とりあえず落ち着いて下さい…。それではまるで大丈夫に見えません」

「ほんとですよっ。あ、これ、だって、気分の盛り上がる香水も…是非お納めいただけると良いですねっ」


自分で大丈夫という患者ほど、大丈夫じゃないことは良くあるが

今のメランサはまさにそんな感じで、度を越した挙動不審はいつもの彼女を彼方へと追いやってしまっていた


受け取るべきなのか?


ああ、いや…ここで断ると、それはそれで拗れそうな気がして

とりあえずでも、受け取って置く方が、この場は丸く収まる予感さえする


「…その、一応は預かっておきますね。ありがとうございます…」

「どういたしましたっ。じゃ、じゃあ…その、グッドラック、ですっ」


ぐるぐると、目を回したまんま、ぴゃーっとメランサは走り去っていってしまった

残されたのは妙な気疲れと、持て余すには大きすぎるガラスの小瓶


まぁ、髪の毛に関しては素直に感謝しても良いかもしれないが


「年頃…なんでしょうけど…」


しかしこうなると、しずくとカーディの会話が随分と健全だったことに気付かされていた



ーおしまいー



おまけの没シーン供養



ACL「ああ、ガヴィルさん、一発殴っていいですか?」

GVL「良いぞ、アンセル。ま、それじゃ遅すぎるがな」

ACL「ちっ…。ほんと、なんで医療班をやってるんでしょうね、あなたは…」

GVL「その様子じゃ上手くいったみたいじゃないか」

ACL「おかげさまで。ドクターが余計なことを覚えましたよ」

GVL「あはははっ。私にグーパンくれる度胸があるのに、どうしてこう拗れるんだかな」

ACL「それに関してはまぁ…」

GVL「まぁ、上手く出来たんならちゃんと褒めてやれ、アレは伸びるぞ」

ACL「やかましいですよ…」

GVL「あはははははははっ!


後書き

最後までご覧いただきありがとうございました

前の:



次の:

Fen「で? 次は、上手に出来るようになったか私が診てあげます。とか言いうんでしょう、アンセルは?」
ACL「フェン…。それは、自分が言いたいやつでしょう。一緒にしないで下さい」
Fen「あなたには分からないんですよっ。まいどまいど合法的にドクターの身体に触れられる人にはっ」
ACL「定期検診ですから…。他の人だとドクターが嫌がるのは知ってるでしょう」
Fen「お医者さんプレイですかっ。はぁ? 羨ましいってんですよっバーカっ!」
ACL「面倒くさい…」

Dr.「ねぇねぇ、メランサちゃん」
Cdi「ねぇねぇ、メランサちゃん」
MLT「どうしたの? ドクター、カーディ?」
Dr.「お医者さんプレイってなにかしら?」
Cdi「なんかさっきからフェンが騒いでてさー」
MLT「知らない…」
Cdi「ふーん、そうなんだ」
Dr.「いいえ、違うわカーディ。こっちを見なさいメランサ…それは知らない人の反応ではないのよ」
MLT「ねぇ、ドクター。知らなくても良いことってあるんだよ? だから…ね?」
Cdi「あれ、じゃあどうしてメランサちゃんはそれを知っているの?」
MLT「ねぇ、メイリィ。余計なことは聞かなくていいの…お願いだから、ね?」


このSSへの評価

このSSへの応援

このSSへのコメント


このSSへのオススメ


オススメ度を★で指定してください