渚~another sea~ 0-0
※・本作は艦隊これくしょんの二次創作作品です。
・原作と異なる設定を含む可能性があります。
・本作に登場する“潮田渚”は暗殺教室に登場する潮田渚の姿をしています。しかし、原
作のキャラ設定は一切存在しません。お先に潮田渚の容姿を調べることをお勧めしま
す。
・執筆スピードは遅めです。
僕は・・・僕達は、誰に望まれたんだろう。
0-0『プロローグ』
ドオォォン。
ドゴォォォン。
遠くから戦いの喧噪が聞こえてくる。
きゃあぁぁぁぁぁ。
それに加えて幼い悲鳴も。
少年は暗い洞窟の岩場に横たわっていた。
目が見えない。
血が眼球にこびりついているのだ。
しかし、その少年にはその目を拭うことのできる手は既になかった。
少年「あっ・・・がふっ!」
声の代わりに血反吐が出る。
少年(戦わなきゃ・・・僕が・・・。)
意識は混濁しているが、自分のすべきことはわかっていた。
少年(守らないと、彼女(・・)を・・・。)
ズリィ・・・。
少年(!)
物音がした。
自分に向かって何かが這ってくるような音が聞こえる。
何かが、近くにいる。
??「・・・は・・・る。」
その何かはブツブツと呟きながら自分の方に近づいてくる。
明らかに仲間の気配ではない。
逃げなければ。
しかし、逃げようにも体に力が入らない。
さらに声が近づいてきた。
ズリィ・・・ズッ・・・。
少年(・・・止まった?)
そして、その何かは自分の耳元で囁いた。
??「お前は、俺の心になる。」
その瞬間、意識が急激に遠のいていく。
微睡みゆく意識の中、辛うじて瞳に映ったのは、おぞましい姿をした黒い化け物だった。
-続く-
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