???「いかりくん」シンジ「綾波?」
SSデビュー作。大目に見てやってください・・・
1/1 話のくくりを修正。久し振りにここに手をつけましたね。
結局、『運命』は変えられなかった。
本来の支配者を差し置き、その文明を拡大し支配者として振舞っても、
『使徒』の襲来という運命から逃れることはできなかった。
だが、『変化』はあった。
汎用人型決戦兵器、人造人間『エヴァンゲリオン』。
-それは、人類の希望となった・・・はずだった。
???「・・・そうよいかりくん、どこにいるの?」
シンジ「・・・本当に綾波?何か感じが違うような・・・」
???「うるさいそんなのどうでもいいからさっさといばしょおしえろや」
シンジ「うん絶対綾波じゃないよねさっきから平仮名表記だし」
ドーン!
サクラ「きゃあああ!!」ガラガラ
シンジ「くっ!!」バラバラ
ミサト「鈴原少尉何があったの!?」
ゴゴゴゴゴ・・・
シンジ「これは・・・エヴァ?」
???「いかりくん、こっち」ウィーン
ミサト「何よこれ!?ネルフがこんなモノを所有しているなんて報告にはなかったのに!!」
シンジ「どういうことですかミサトさんここはネルフじゃないんですか!?」
ミサト「答えている暇はないわ、リツコ!!」
リツコ「わかっているわ。二号機に出撃命令を出して、アスカに向かわせているところよ」
ミサト「あの機体については!?」
リツコ「先程から分析を行わせているけれど、何度やっても結果はコードオレンジ。新たなネーメジスシリーズではないようね」
ミサト「じゃあ何だっていうのよあの球形のデカブツは!?」
リツコ「まさか・・・ありえないわ!!」
ミサト「知ってるのリツコ!?」
リツコ「ええ、日本政府が秘密裏に開発を進めていた巨大兵器『オブジェクト』。幾重にも重ねられたその装甲は核の一撃にも耐え、連合軍を一網打尽にした次世代兵器・・・サードインパクト後にその技術が流出して、世界中の戦場でスタンダードになっているとは聞いていたけど・・・」
ミサト「まさかこれが!?」
リツコ「ええ、恐らく。まさか飛行できるまでにテクノロジーが進んでいるとは思わなかったけど。そしてこれは、『正統王国』第37機動整備大隊所属の第一世代型・『ベイビーマグナム』、あらゆる戦場に対応できるマルチタイプのオブジェクト」
ミサト「正統王国・・・!」
リツコ「・・・そうよね、この機体のパイロットである『エリート』・ミリンダ=ブランティーニ中尉」
ミリンダ「ごめいさつ。とうとつだけど、いかりシンジをこちらへ引きわたして」
ミサト「・・・従わなければ、その巨砲で丸焼きにするって事かしら?」
ミリンダ「そういうことでかまわないわ」
シンジ「どういう事だよ!ちゃんと説明してよ!!」
ミリンダ「・・・いまはそんなよゆうはない」
シンジ「くっ・・・!」
ミサト「でも残念ね、もう既に援軍が向かっている。痛い目に遭う前に撤退するのね」
ミリンダ「・・・むだだよ、おうえんはこない」
リツコ「・・・どういう事かしら?」
日向『艦長!東側上空に謎の飛行物体が出現、二号機と戦闘を開始!!』
ミサト「何ですって!?」
~ヴンダー東側上空~
アスカ「わかってる!すぐにでもそっちに行きたいわよ!!・・・でも」
ゴゴゴゴゴ・・・
???「おほほ、そうかんたんには通さなくてよ・・・」
アスカ「・・・そういうこと!悪いけどコネメガネに頼んで!!」
ミサト(頼んだわよアスカ・・・)
マリ『ごめ~ん大佐、こっちも行けそうにないわー』
ミサト「!?何があったのマリ!?」
~8号機内部~
マリ「私も8号機も準備オーケー!なんだけど、カタパルトに不具合があるみたいで発進出来ないんだよねー」
リツコ『そんな!今朝のメンテナンスでは何の異常もなかったのに!!』
青葉『こちらでも、8号機格納庫周辺の異常は確認できません。これは一体・・・』
???(ふぅ~、どうにか間に合った。あの赤いのは間に合わなかったけど、これでお姫様の手を煩わせずに済みそうだな)
???(しばらくこのデカブツは動かせない。やることやったし、とっとと脱出ポイントへ向かいますかね)
???(その前に、アイツに信号送っとかないとな)ピピピ
リツコ「何者かが異常感知用のセンサーを切って、カタパルトに細工をしたのね・・・」
ミサト「ということは、まさか・・・」
リツコ「艦内に工作員が侵入している・・・?」
???「そういうことだ!」ジャキ!
全員「!?」
~ヴンダー上空~
???「おほほ、たかがへいきにくせんするなんて、こうめいなエヴァンゲリオンも大したことありませんのね」
アスカ「ああもうさっきから何よその笑い方はムカつく!」
???『まあそう言ってやるな、今回は最新鋭のブースターに対エヴァ用の特殊装備で挑んでるんだ、手こずるのも無理はない』
アスカ「ATフィールドに対抗できるってどんな変態技術よバッカじゃないの!?
あとさっきから通信に割り込んでるアンタ、あたしと『同類(ツンデレ)』の声がするわねいつまでカマトトぶってんのかしらぁ!?」
???『あん?コインの弾丸でブッ飛ばされてえのかナメてんじゃねぇぞ』
アスカ「ようやく本性現したわねラノベヒロイン6回目のグランプリオメデトーゴザイマスぅ!」
チュドーン!
アスカ「くっ!!」
???「てきを目のまえにしてくちげんかとはなめられたものですわね。よそみなどしていてはあっという間にげきちんですわよ、おほほ・・・」
~ヴンダー艦内~
ミサト「・・・後ろを取られたか・・・!」ボソ・・・
リツコ「・・・まさか増員した衛生兵に紛れ込んでいたとはね・・・」ボソ・・・
ミサト「(こうなってしまったのは仕方が無いわ。私がケリをつける!)」スッ
???「おっと!ヘタな真似はよせよおばさん!火を噴くのはこいつじゃなくて股間のマグナムだけにさせてくれよな!」
ミサト「フン、随分と汚いジョークがお得意なのね小便クサい少年兵さん?」ムカッ
リツコ「なるほど、あなたが噂に聞く『ドラゴンキラー』の片割れって事ね。銃器の扱いに手馴れたあなたは、ヘイヴィア=ウィンチェル上等兵・・・で合ってるかしら?」
ヘイヴィア「へっ!流石は『ヴィレ』の頭脳、赤木リツコ博士だな、良くご存知で!って事は当然、俺の相棒についても調査済みってわけだ!」
リツコ「ええ。確か名前はクウェンサー・バーボタージュ。正規軍人のあなたと違って、オブジェクト建造を専攻している戦地派遣留学生。爆発物の取り扱いに長け、その技術とオブジェクトの知識を駆使して数多の敵軍オブジェクトを破壊してきた『ボマー』・・・だったわよね?」
ヘイヴィア「ご名答!どうするクウェンサー、こっちの事はあちらさんに筒抜けらしいぜ!」
クウェンサー『光栄な事だね。まあ功績の割には見返りが無さ過ぎるけど。ここまでお姫様のお膳立てをしたんだから、流石に今回はご褒美があるよね?』
ヘイヴィア「ケチな上官どもの事だ、きっとハンドアックスの詰め合わせに新たな戦場への片道切符だろうよ!まー俺はァ?あの爆乳がヒールの踵であちこち踏んでくれるっつ~んならどこでも行ってやるけどよ!」
クウェンサー『いいのかヘイヴィア。この通信だってフローレイティアさんに聞かれてるんだろ?後で半殺しにされても知らないよ?』
ヘイヴィア「構うもんか!俺は淑女からの罰には甘んじて受ける方だからな!・・・それより、そっちは首尾よく脱出できたみてぇだな!」
クウェンサー『ああ、計画通り。人員にシロウトが混じってるから、警備にスキがあって助かったよ。お前も早くケリつけて降りてこいよ!あんまりお姫様をじらせんなよ!』
ヘイヴィア「それはこっちの台詞だクウェンサー、本来のお相手はお前なんだからな!帰ったらちゃんと褒めてやれよ!!」
ミサト「・・・随分と余裕かましてくれるじゃない、敵を前にして長話なんて・・・」
ミリンダ「・・・ヘンなこといわないでよヘイヴィア///」ウィーン
ヘイヴィア「照れながらレーザー砲向けてくんじゃねぇよ!危ねぇじゃねーか!!」
ミリンダ「・・・はやくおわらせるよ、待ちくたびれた」ウィーン
ヘイヴィア「やれやれだぜ・・・、というわけで全員、両手を頭の上に組んで跪きな!もちろん、武器は全部捨ててもらうぜ!」
ミサト「・・・仕方ないわね」カシャ
リツコ「万一彼を突破できたとしても、あの巨大レールガンで塵にされてしまうしね」カシャ
サクラ(うう、うち空気やん。本家ではええポジションやのに・・・)ガサゴソ
日向『艦長・・・』
ミサト「あなたたちも動かないで。この船とあっけない最期を迎えたくなかったらね。」
ヘイヴィア「おりこうさんだ。さて碇シンジ、こっちに来てもらおうか!」
シンジ「・・・その前にいいですか」
ヘイヴィア「ん?」
シンジ「あなたは、ボクが眠ってる間に何があったか知っているんですか?」
ヘイヴィア「・・・まあサードインパクトは俺の小さいころにあったからそん時のことはよく覚えてるし、軍に入ってから一通り聞かされたからな。この世界のこと、『島国』のこと、ネルフのこと・・・もちろんエヴァについてもな」
シンジ「じゃあ、ボクが知りたいことに答えてくれるんですか!?」
ヘイヴィア「いいぜ、だがここではダメだ、ジャマが多すぎる。・・・コイツらにとって都合の悪い話もあるってこった。その度に割って入られたらキリがねぇしな」
ミサト「あなた達、碇シンジを連れ出してどうするつもり!?」
ヘイヴィア「うちの爆乳上官の話だと『責任』を取ってもらうんだとよ。もちろん、あんたら『ヴィレ』の思惑にそぐわないやり方で・・・らしいぜ?」
リツコ「まさか、彼をネルフに連れて行ってエヴァに乗せる気じゃ!?」
ヘイヴィア「それはないと思うぜ?『今の』ネルフは俺達にとっても敵だ。間違っても、敵に塩送るようなマネはしねぇだろうよ」
シンジ「・・・わかりました、行きます」
ミサト「・・・シンジ君・・・!」
ヘイヴィア「よし、じゃ後ろ向け」
シンジ「・・・はい・・・」
ヘイヴィア「これを担ぐんだ」ドサッ
シンジ「・・・これは?」
ヘイヴィア「ここから出るのに必要なモンだ。前にベルトがあるから、外れないように長さはお好みで調節してくれ」
シンジ「・・・できました」
ヘイヴィア「よっしゃ、じゃあお前はここに立っててくれ!」
シンジ「ど、どうするんですか!?」
ヘイヴィア「それはもちろん、」ガコッ
リツコ「!!」
ミサト(非常口を!!)
ヘイヴィア「こうするんだよッ!!」ドンッ!
シンジ「へ?」
ゴオオオオオオ!
シンジ「うわああああああ!!!」
サクラ「シンジさん!!(アカン、ここで何か言っとかな存在意義なくなってまう!!)」
ヘイヴィア「じゃあな、あばよヴィレ御一行さん!!」バッ!
ゴオオオオオオ!
ヘイヴィア「よし、姫さんも撤退してくれ!」ガー
ミリンダ「りょうかい」
ゴゴゴゴゴ・・・
リツコ「ミサト!早くDSSチョーカーを!!」
ミサト「・・・・・・!」
リツコ「葛城艦長!!!」
ピ―――――――――――!
ミサト「・・・・・・」
リツコ「・・・追尾は不要、襲撃者は撤退。総員、第2種警戒態勢に移行せよ。繰り返す・・・」
サクラ(シンジさん、直接言えませんでしたけど・・・)
サクラ(エヴァにだけは乗らんで下さいよ・・・!)
ミサト「・・・ありがとうリツコ」
リツコ「構わないわ、あなたの補佐をするのが私の勤めよ。・・・それより、彼は諦めて次の段階へ移る?」
ミサト「とんでもない。人の船で好き勝手やられて、黙っているわけにはいかないわ。必ずシンジ君は取り返す」
リツコ「しかし、時間が無いわ。『例の機体』はもう完成まで秒読み段階に入っているそうよ」
ミサト「ええ、そっちに遅れないように早急にケリをつける。作戦会議の準備をしておいて」
リツコ「相変わらず無理強いをするわね、わかったわ」
ミサト(ポッと出の癖にやってくれるじゃない、フローレイティア=カピストラーノ少佐・・・)
ゴオオオオオ!
シンジ「うわああああああ!!!!!!!!」
ヘイヴィア「そんなにビビりなさんな!背中に背負わせたのは最新鋭のパラシュートだ、一定の高度で開くようになってる!」
シンジ「一定の高度ってあとどれくらいなんれしゅか!?」
ヘイヴィア「どんだけビビりなんだよ滑舌が乱れてやがる!!!」
クウェンサー(いや、お前もけっこうビビり倒してるよな、毎回)
ミリンダ(ビビりのくせに)
フローレイティア(何を偉そうに)
ヘイヴィア(ホントに俺らの『年上』なのかァ?見た目からもそうだがこのザマじゃ信じられねぇぜ)
ピピピピピ、ピ―――――ッ!
ヘイヴィア「おっと、首に付けてる爆弾チョーカー、遠隔操作範囲を超えたみてぇだぜ!安心しな!」
シンジ「え?・・・今まで付けてるの忘れてたよ、実感湧かないや、ハハハ・・・」
ヘイヴィア「ったく、先が思いやられるぜ。・・・っと!こっちもそろそろだな!」
カチッ! バッ
ヘイヴィア「ほらな!アンタのもじきだ、もう少し待ってろ!」
カチッ! バッ
シンジ「あっ、ホントだ・・・」
ヘイヴィア「だろ?こう見えても俺達、結構な死線潜り抜けてきてるんだぜ!」
シンジ「俺達?さっき通信してた人とですか?」
ヘイヴィア「ああ!ま、主に敵オブジェクトを狩るのは相棒なんだけどよ!俺はそれをバックアップする勇敢な兵士様ってわけだ!」キリッ
クウェンサー(いやまあ間違ってはいないけども)
ミリンダ(ビビってるくせに)
フローレイティア(何を偉そうに)
シンジ「へぇー、それじゃ頼もしいですね。」
ヘイヴィア「アンタだって結構な功績立ててきてんだろ?胸を張っていいと思うぜ!」
シンジ「・・・でも、結局は皆に冷たくされてるし・・・」
ヘイヴィア(やっべ、気に障ってるトコ掘り返しちまった)
クウェンサー(おいおい何やってんだよヘイヴィア)
ミリンダ(やくたたず)
フローレイティア(ゴミめ)
シンジ「・・・・・・」
ヘイヴィア「・・・下に降りたら、何がどうなってんのか全部説明してやる。だから今は気を落とすな、持たねぇぞ」
シンジ「・・・はい・・・」
ヘイヴィア(あーあ、完っ全にテンション下がりきっちまいやがった。この状態で大丈夫か?)
ヘイヴィア(・・・まぁ、普通の人間なら聞いたら即発狂レベルの話だ、遅かれ早かれ、だけどな)
ヘイヴィア(・・・俺だって、コイツと同じ立場ならショックを隠せねぇよ、あんな話・・・)
ヘイヴィア(・・・ま、あとはコイツ次第ってトコだな)
~どこかの上空~
綾波?「出番を取られてしまったわ、こういう時、どうすればいいのかわからないの」
ゲンドウ『・・・笑えばいいと思うよ?』
To be continued…
<次作>
初SSなのにそこそこ長くなってしまった・・・
まさかのヱヴァQ×HOのコラボ。
一発短編ネタのつもりが、書いてたらストーリーが膨らんでしまった、後悔はしていない。
『このラノ』ネタについてですが、作中では罵倒させていますが、私としては素直に嬉しいです。
ただし自分は佐天さん押しですw
続編については構想はあるので、評判次第で書くかもしれません。⇒12/23シリーズ化決定!応援ありがとうございます!!
HOのバカ2人は、単なるエロバカ要員だけではなく『鬱クラッシャー』として機能してくれそうなので、SSどんどん増えてほしいですね。
また何か思いついたら書きに来ます。そのときはどうぞお手柔らかに・・・
このSSへのコメント