2021-07-01 22:46:03 更新

概要

主人公視点での物語です


前書き

オリジナル設定ガンガンありの滅茶苦茶な物語ですがどうぞよろしくお願いします
戦闘演出に関しては東京喰種などの漫画を参考にしてください
誤字脱字があると思いますが海のように広い心でお許し


プロローグ:始まり








俺はずっと独りぼっちだった。思い当たることは二つかな?一つは俺自身が常に1人だったこと。姉さん二人は俺が小さいときから艦娘として働いてたから俺は家に1人。親がいるじゃないかって?両親は俺が産まれて物心つく前にでてったわ。それが一つ目の理由。二つ目は小学生の時に同級生と喧嘩になったときに姉さん達が無駄に頭下げてそれを見て俺は喧嘩ができなくなった。迷惑をかけたくないって気持ちが子供ながらにあったんだろうね。それから中学卒業までずっとイジメられてたってわけさ。今は高校に入る前の期間で誰とも関わらないで済むから嬉しい



~~~~~~~~



誠「暇だからって浜辺に来たけどなんもねーや。しかもここ立ち入り禁止区域だし」


何で浜辺にいるかと言うと暇だから。家いてもやることないし出掛けるかって思ったけど友達いないから1人で浜辺に来たと言うわけ


誠「てかまだ風少し冷たいな」


当たり前だ。まだ春になって間もないから風が冷たいのは確か。そんな事を愚痴ってたら1人の女の子が浜辺で城を作ってるのが見えた。ここホントに立ち入り禁止区域かよ。それからしばらくはその子を眺めてた。やることねーし見とくかみたいな感じだよ。


誠「そろそろ暗くなるし帰ったほうがいいんじゃない?」


俺は女の子にそう言った。本当は俺が帰りたいだけなんだけど1人にしたままで何かあったらめんどくさい。女の子がこっちを見たときに何かが飛んでくる音が聞こえた。例えるならバスケットボールをかなりの速さでぶん投げたとかそんな感じの。俺は慌てて音のするほうを見た。音のする方には女の人が立ってた。海の上に。俺はすぐに察した。こいつは深海棲艦だって。俺は女の子を逃がしたあと時間を稼ごうと思った。


誠「こっちだ!俺を狙え!」


深海棲艦「ニタァ」


奴は笑ってた。とてつもなく不気味に。俺はその時死ぬのを覚悟して殴りかかった。案外浜辺から近。でも俺は知ってるはずだった。深海棲艦には通常の攻撃は効かないことを。それでもそれ以外の方法がその時にはなかった。だから殴った。けど起こった事は想像とははるかに違う事だった。


深海棲艦「ポタポタ」


深海棲艦は無言で血を流してた。なぜか俺の拳が効いたらしい。そのあとはタコ殴り状態だった。殴り続けて五分くらいしたときに鎮守府から艦娘のお姉様方がきた。俺の知ってる人達だった。それから俺は訳を話したらすぐに鎮守府に連れてかれて色々検査をした。すると驚くことに俺は艦娘(艦野郎?)の適性があったのだ!。いや~なんか複雑な気持ちになったよ。それでまぁ2日後から鎮守府で生活しろって言われたけどいかんせん俺は人付き合いと言うのがよくわからない。しかも女の子達と一緒に生活するとなったら色々問題があるよね?俺だって男だからね?そんなこんなで2日経って俺は鎮守府で生活することになった




一章:出会い



誠「本日よりここの艦隊でお世話になる戦艦誠です!よろしくお願いします!」

 

俺はそう言って周りを見渡した。元帥の爺様気を利かせて姉さん達のいる鎮守府に俺を送ったみたいだ。ここの鎮守府にいる戦艦、正規空母のお姉様方と大淀さんとは俺が小学校入る前からチョイチョイ遊びに来ては相手してもらってたっけな。


金剛「ヘーイ誠!久しぶりデース!元気にしてましたカー?」


誠「金剛さん!お久しぶりです!元気にしてました!金剛さん達は元気でしたか?」


金剛「もちろんネー!私達はいつも元気デース!」


比叡「はい!お姉様!」


榛名「それにしても誠さんも色々大変そうですね。男の方で艦娘と言うのはやっぱり不安ですか?」


誠「確かにかなり不安です」


金剛「そんなに不安だったら昔みたいにまた一緒に寝ますカー?」


誠「ちょっ金剛さん!」


案の定駆逐艦の子達がざわついた


霧島「確かに今の発言はあれですね。お姉様」


金剛「ごめんなさいデース」シュン


誠「謝らないでくださいよ金剛さん。俺別に怒ってるわけじゃないですし」


金剛「ありがとデース!」ハグ


誠「あっ・・・あの金剛・・・さん?!///」


島風「金剛さんだいたーん」



その後俺は駆逐艦の子達と色々お話ししてた。白露型の子達とは好きな季節の話。陽炎型の子達とは好きな食べ物の話。睦月型の子達とは何をするのが好きなのか。色々有意義な時間だったし何よりみんな超が何個もつく程かわいい。だってさ?話してるときほかの子が自分のほっぺスリスリしてくるんだぜ?気に入られたのはよかったけど理性飛びそうで怖い


~~~~~~~~


コンコン


誠「失礼します」


提督「どうぞ」


カチャ


提督「君が大和と武蔵の弟の誠か~。確かに二人の面影あるな~。」


誠「そうですか?」


提督「うん。髪の毛は大和の色に近いかな?」


誠「そうですね。大和姉さんの色ですね」


提督「それにその眼差し。完全に武蔵そっくりだ!すぐにわかりそうだハッハッハ」


武蔵「そうだろう?なにせ私の弟だからな。」ガチャリ


誠「武蔵姉さん!久しぶり!」


武蔵「久しぶりだな誠よ。まさかお前が艦娘になるとは思わなかったぞ」


大和「まぁまぁ。多分一番驚いてるのは当の本人でしょ?久しぶりね、誠」


誠「大和姉さん!」


提督「いやぁ~姉弟仲がいいのが一番だねぇ~。まぁそのうち俺が君のお兄さんになるわけだからよろしくね?」


誠「え!?提督さん姉さんと結婚するんですか!?」


武蔵「何をふざけたこと抜かしてる。私達はお前とは結婚しないぞ?」


大和「そうですよ。それにあまり弟を困らせるような冗談はやめてください。変態提督」


提督「あ!?大和お前今変態って言ったな!?」


大和「事実他の子達におさわりしてるじゃないですか」

 

提督「ぐぬぬぬ。まぁそれは置いといて誠君よ。あしたのマルハチサンマルに演習所に来てくれないかな?君の装備を調べたい」


誠「わかりました。マルハチサンマルですね」


提督「うむ呼び出したのはそのためだ。今日はこの後の歓迎会をした後は自由に過ごすといいよ」


誠「ありがとうございます。でわ失礼しま・・・提督あまり姉さん達にイタズラしないでくださいよ?俺も男なのでわからなくはないですが限度があるので。改めて失礼します。」ガチャ



提督「・・・・」


武蔵「まぁそんな時もあるだろう」



~二時間後~


誠「完全に迷った」


はい。いい年して迷子です。しかもさっき時間と場所聞くの忘れたしここどこだろ。とりあえず人さえいてくれればなぁ~。


誠「ん?」

女の子を見つけた。いやまぁここ俺と提督さん以外女の子だから男の人だったら色々あぶねーけど。それにしてもずいぶん小柄な子だな。駆逐艦の子かな?・・・巫女服の駆逐艦?やべぇ、なんか興奮してきた。いや何で興奮してるし俺。とにかく声かけてみるか


誠「あの~ちょっといいですか?」


???「?何ですか?」


誠「迷っちゃったみたいで・・・食堂ってどこですか?」

 

???「食堂でしたらこの先を右に曲がってずっと進んでいくとありますよ~」


誠「わかりました!ありがとうごさいます!・・・ところでお名前は聞いてもいいですか?」


瑞鳳「瑞鳳よ」満面の笑み


誠「ありがとう瑞鳳ちゃん!これからよろしくね!」


瑞鳳「え?・・・あっこちらこそよろしくお願いします!」



~~~~~~ 


誠「瑞鳳ちゃんかぁ・・・可愛かったな~」←駆逐艦だと思いこんでる


武蔵「む?誠よ、ここにいたのか」


誠「完全に迷ってました」


武蔵「ハッハッハ!なるほどな。ではこれから鎮守府の中を見て回るか?」


誠「かまわないけど歓迎会やるんじゃないの?」


武蔵「あれはあと二時間位後だ」


誠「じゃあ案内して貰おうかな~?」


武蔵「任せておけ」


~~~~~~


武蔵「ここがドックだ。海から帰ってきたら直行できるようになっている」


誠「なんか風呂みたいだね・・・ハ!?」


武蔵「?どうした」


誠「いやその・・・俺もそのうち海にでるんだよね?」


武蔵「ああそうだが?ちなみにここは風呂の役割もはたしているぞ」


誠「///」


武蔵「何を考えてるかはだいたい想像できたが多分混浴だろう」


誠「嬉しいような申し訳ないような」


武蔵「なに。これも役得だぞ?女の裸などそう見れるものでもないであろう」


誠「いやでもさ?そのために俺ここに来たわけじゃないし・・・」


武蔵「男は度胸であろう」


誠「うっ・・・」


武蔵「次行くぞ」


~~~~


武蔵「ここは道場だな。空母達が発艦の稽古をしたりしている」


誠「格闘技的なのはやらないの?」


武蔵「基本的には金剛型がサンドバックを殴ってたりするくらいかな?」


誠「なるほど」


武蔵「次行くぞ」

 

~~~~~  


武蔵「ここは工廠だ。我々の装備を開発したり治したりするところだ」


誠「ふーん(´_ゝ`)」


武蔵「なんだその顔は」


誠「いやなんでもない」


武蔵「最後に食堂だが時間も丁度いい。ソロソロ歓迎会が始まる。いこうか」


誠「うん!」


~~~~~~


提督「え~昼にも言った通り彼が誠だみんな仲良くしろよ~。それじゃカンパーイ!」


誠「うお!?始まったと同時に赤城さんと加賀さんが凄い勢いで食べてる!?」


提督「あの二人と一部の戦艦達の食事で資材も結構ヤバいのさ。おかげで毛根逝きそうだよ」


誠「ははは・・・」


提督「誠君もみんなと食べてきな。コミュニケーションとるのが今は一番だからね」


誠「わかりました」


~戦艦達の所~


金剛「ん?誠どーしたデース?提督にスケベされましたカ?」


誠「いや俺男なのでスケベされませんよ。提督がみんなと仲良くしろって言ってたのでみんなとお話しようと思いまして」


金剛「なるほどデース!ならここではなく空母達の方へ行くデース!」


誠「そうですか?皆さん昔と変わってないのですね・・・何かほっとしました」


金剛比叡榛名霧島(可愛い」


誠「じゃあ俺他の所いってきますね」


金剛「やっぱり昔から何一つ変わらないデース」


比叡「可愛いですね~お姉様」


榛名「替わったと言ったら身長と髪型位ですかね?」


霧島「あの子戦艦らしいですけどあんなに小柄で平気ですかね?」


金剛「霧島は心配症ネー!あの子なら大丈夫デース!」


霧島「ですよね!お姉様!」


榛名「さ!私達も食べましょ?せっかくのご馳走が冷めてしまいます」


比叡「気合い!入れて!食べます!」


~~~~


誠「金剛さん達にはああ言ったけどやっぱり一通り顔見せておこう」


長門「む?誠か。久しぶりだな」


誠「長門さん!お久しぶりです!」


長門「あぁ。まさかお前がここに来るとはな・・・」


陸奥「あらぁ?さっきまで誠が来たぞって言って喜んでたくせに~」


長門「なぁ!?陸奥!余計なことは言うな!」


陸奥「まぁまぁ。そんなにカッカしなくてもいいじゃない」


誠「相変わらず仲いいですね」


陸奥「あらぁ?あなたも大和達と仲いいじゃない?」


誠「そうですけど・・・隣の芝は青いとかって言うじゃないですか?」


陸奥「ふふっそうね」


長門「わからない事があれば何でも相談してこい。」


誠「ありがとうございます!それじゃそろそろ他の所行くのでこの辺で」


長門「あぁ」


陸奥「じゃあね」ヒラヒラ


~空母達の所~


誠「ホゲェ・・・相変わらず凄い量食べますね・・・赤城さん、加賀さん」


赤城「お久しぶりですね。誠さん」


加賀「食べる量に文句は言われたくないのだけれども」


誠「文句じゃないですよ。いっぱい頬張ってて可愛いなぁ~って思っただけですよ」


赤城「あらぁ///」


加賀「流石に頬が紅揚します///」


誠「ハハッ」


瑞鶴「加賀さん照れてやんの~」ケラケラ


加賀「・・・頭に来ました」


翔鶴「もう瑞鶴ったら・・・すみません加賀さん」


加賀「妹の面倒位ちゃんと見てなさい」


誠「ははは」


赤城「誠さん?向こうに軽空母の方達がいるのでそちらに行ってきてはどうですか?」


誠「あっ・・・はい」


赤城「蒼龍と飛龍は今は見回りでいないから後日お話ししてくださいね?」


誠「わかりました」


~軽空母達の所~


隼鷹「ヒャッハー!酒がうまいぜ!」


千歳「そうね~」


誠「・・・パスろ」


~重巡達の所~


那智「む?」


誠「?」


那智「ふむ・・・足柄!」


足柄「何?那智姉さん」


那智「こいつお前の彼氏にしたらどうだ?」


誠「!?」


足柄「んーそうねー可愛らしくていいけど私的にはもう少したくましい方が好みだわ」


妙高「二人とも誠さんを困らせないでください」


那智足柄「妙高姉さん」


羽黒「すみません姉達が」


誠「あー。俺は平気ですよ?それよりお名前は・・・」


妙高「申し遅れました。妙高型1番艦の妙高です」


那智「同じく那智だ」


足柄「足柄よ」


羽黒「羽黒です」


誠「誠ですよろしくお願いします!」


那智「うむ。元気があっていいな」


足柄「そうねぇ~」


妙高「私達の所はこれくらいにして他の方達の所へ行ってはどうですか?」


誠「ではお言葉に甘えて失礼します」


羽黒「・・・いい子そうですね?」


足柄「あら羽黒・・・惚れた?」


羽黒「ふぇ!?いや、その・・・」


那智「まぁこれから仲良くしていけば良い」


妙高「そうですね」


~~~~


誠「ずいぶん大人びた人達だったな~」


愛宕「あらぁ?」


誠「ん?・・・えっと愛宕さんでしたっけ?」


愛宕「そうよ~よく覚えてくれてたわねぇ~ウフフ」


誠「ええ・・・まぁ(だって男の欲望そのまま映し出したような人だったら嫌でも覚えてるだろ)」


愛宕「そうだ!私の姉妹を紹介しとくわぁ~」


誠「それはありがたいです」


~~~~


愛宕「私の姉の高雄~」


高雄「高雄です。慣れないと思うけど無理しない程度にね」


愛宕「続いて摩耶~」


摩耶「摩耶だ。・・・お前男のくせに少しひょろくねぇか?」


愛宕「ラストは鳥海~」


鳥海「鳥海です。よろしくです」


誠「こちらこそよろしくです(胸部装甲がデカい・・・)」


愛宕「それじゃ私たちはこの辺で。誠君バイバーイヨーソロー」

 

~軽巡達の所~


誠「ある意味目の毒だった気がする」


川内「君が新しい戦艦だね?私は川内。よろしくね」


誠「誠です。こちらこそよろしくお願いします」


川内「ところで誠はさぁ夜戦すき?」


誠「夜戦・・・?」


川内「そう!夜戦!いいよねぇ~やっぱり夜はさぁ~」


誠「えっと・・・」


神通「姉さん。誠さんが困ってます。」


川内「おっ神通だ」


神通「もう姉さんったら」


誠(どっちが姉なのかわからんな)


神通「誠さんが今何を考えてるのかだいたい予想はつきますよ」


誠「!?」


川内「そう言えば神通?那珂はどうしたの?」


神通「一番前で歌ってますよ」


川内「あれが私と神通の妹の那珂」


誠「はぁ・・・」


神通「そのうちお話ししてあげてもらえますか?」


誠「俺で良ければ」


神通「ありがたいです」


川内「じゃあね誠!よーし夜戦だー!!」


誠「夜戦って・・・提督とか?」


~駆逐艦達の所~


誠「いっぱいいるなぁ~」


夕立「あ!誠さんっぽい!」

 

誠「夕立ちゃん」


夕立「どうしたっぽい?提督さんにスケベされたっぽい?」


誠「いや金剛さんにも言われたけど俺男だからスケベされないよ」


夕立「そうなんだ~」


誠「ところて夕立ちゃん。ここの駆逐艦って白露型と陽炎型と睦月型だけ?」


夕立「そうだよ~」


誠「えっとじゃあ瑞鳳ってゆう駆逐艦の子知ってる?」


夕立「え?瑞鳳さんは軽空母っぽい!」


誠「!?」


夕立「どうしたっぽい?」


誠「いやなんでもないよ(まさか駆逐艦みたいに小さい瑞鳳ちゃんが軽空母だったとは)」


夕立「誠さん悪いんだけど夕立他の所行くからごめんなさいっぽい」


誠「大丈夫だよじゃあね」


~歓迎会が終わり~


誠「ふぅ。こんなに大勢でご飯食べたの生まれて初めてじゃねーか?」


間宮「そうなんですか?」ヒョコ


誠「うお!?間宮さんいつの間に」


間宮「いまですよ」


誠「そうですか」


間宮「さっき大勢でご飯食べたこと生まれて初めてって言ってたのは・・・」


誠「俺今まで友達とかいなかったので・・・それに親もいなかったのでほとんど1人で食べてましたね」

 

間宮「そうなんですか・・・けどもう1人で食べることなんてないと思いますよ?」


誠「それは今日思いましたよ。みんないい人ですね」  


間宮「それならよかったわ」


誠「おやすみなさい」 


間宮「おやすみなさい」


~翌日~


誠「おはようございます」


提督「おう。おはよう。昨日は眠れたかい?」


誠「はい。お陰様で」

 

提督「そりゃよかった。これからやってけそうか?」


誠「みんな優しいのでやっていけそうです」


提督「ならよかった。それじゃ始めるぞ。明石、大淀」


大淀「おはようございます」


誠「おはようございます」


明石「それでは早速艤装を纏ってください」


誠「はい」艤装展開   


提督「む?」


大淀「この主砲は見たことがないですね」


明石「何でしょう?長門さんの41㎝砲にも大和さんの、46㎝砲にも該当しない。一体コレは・・・」


大淀「せっかくなので誠さんが名前を付けたらどうですか?」


誠「んーそうですねー41.7㎝連装砲ってゆうのはどうですか?」


提督「いいんじゃね?」


大淀「そうですね」


明石「それでは艤装を完全展開してください」


誠「はい」完全展開


大淀「艤装の形状的には比叡さんたちのクロス式ですね」


明石「てっきり大和さん達と同じかと思ったんだけどな~」


提督「とりあえず艤装はこのくらいでいいな。それじゃ今マルキューマルマルだからヒトマルマルマルになったら工廠に来てくれ。次は身体測定だ」


誠「わかりました」


~お昼を食べて~


誠「すみませんお待たせしまし・・・・何で姉さん達もいるの?」


大和「弟の成長を見るためよ?」


武蔵「まぁそうゆうことだ。気にするな」


提督「まずは身長からだな。そこに立ってくれ」


誠「わかりました」スタ


提督「えっとー・・・160㎝だな」


大淀「160っと」


武蔵「一部の駆逐艦と同じくらいの背だな」


誠「チーン」


大和「精神的に大破しちゃったみたいね」


提督「次は体重な」


誠「はい」フラフラ


武蔵「相当ショックだったんだな」


提督「体重は・・・58キロだな。男ならこの位あっても足りないくらいだな」


大淀「58っと」


提督「まぁこの位だな。明日からは戦闘の訓練な」


誠「わかりました」


武蔵「ふむ。明日からか」


大和「今日はゆっくり休めって事ですね」


提督「そうゆうことだ」


誠「それでは失礼します」


~それから速くも一週間が経ち~


提督「今日は誠に駆逐艦達と哨戒任務についてもらう」


誠「わかりました」


提督「編成は旗艦に誠。他は天津風、島風、睦月だな」


誠「頑張ります」


天津風「初めての任務でしょうけど頑張ってね」


睦月「睦月がいるから大丈夫にゃしぃ~」


島風「誠さん速く~」


誠「提督。それでは行ってきます」


提督「おう。気ぃつけろ」


この時俺はもう少し周りに頼っていた方がよかったのかもしれない。初めての任務だから言えば金剛さんたちや姉さん達ご来てくれたかもしれない。今となってはもう遅い。運命は気まぐれだ




二章:狂演



哨戒任務が始まって一時間位が経った時に異変に気付いた。通常哨戒任務は鎮守府近海を主におこなう。その鎮守府近海の海の色は透き通るような青色だ。だが俺達が今いる場所の色は赤だ。


誠「・・・」


天津風「海の色が・・・変わってる?」


睦月「羅針盤が狂った訳でもって無さそう・・・一体どうゆうこと?」


誠「わからない・・・だけどここに居たらマズいことだけはわかるよね?」


島風「・・・ンデ?」


誠「島風ちゃん?」


島風「何で戦艦クラスがこんな所にいるの?」


誠「!?」 


島風ちゃんが見つめる先を見たときに俺は背筋に鋭利なナイフを突きつけられたら気がした。通常鎮守府近海は深海棲艦の戦艦クラスはほとんどいないはず。なのに今俺達の目の前に居るのは戦艦クラス。それもレ級と呼ばれる種類らしい。本来レ級は南方の方にしか生息しないはずだ。なぜ奴がここに?


誠(旗艦の俺が今一番にやることは・・・)


天津風「二人とも!誠さんをここから離脱させるわよ!」


誠「天津風ちゃん!?何言ってるんだ!?」


天津風「実戦経験がほとんどないあなたにアイツの相手なんてできっこない!」


睦月「睦月了解!」


島風「天津風ちゃんの判断に賛成!」


誠(いいのか?こんな俺より小さい子達に時間を稼いで貰って俺だけが生き残るなんて・・・いや。俺の判断は・・・)


島風「天津風ちゃん!そっちに砲撃くるよ!」


天津風「!?(あぁ・・・これ避けられないや。短い命だったな)」


ダーン!!


天津風「・・・え?」


誠「・・・どこ狙ってるんだよ・・・俺を狙えよ・・・」中破


睦月「誠さん!?」


天津風「何で逃げてないの!?」


誠「こんな艦娘になりたての俺でも一応戦艦だよ?・・・戦うのが無理でも盾にならなれる!旗艦命令です!総員直ちにこの海域から撤退してください!時間稼ぎは俺がやります」


天津風「・・・わかりました。総員撤退!絶対応援連れてきます!それまで待っててください!」


これでいいんだ


誠「待たせたな・・・さぁ来いよ」


レ級「ニタァ」


3分も持たなかった。コイツは本物の化け物だ。


誠「うっ・・・」


レ級「アッケネェナァ?ソンナモンカヨ?」


誠(ダメだ。意識が飛ぶ)


レ級「トドメヲサシテヤルヨ・・・ン?・・・・ッチ」


誠(ん?レ級が逃げた?みんなが来てくれたの・・・か?)


ブウォーーーーーン



~~~~


提督「・・・それはマズいな」


天津風「提督!速く応援を!」


提督「・・・大淀。電波は?」


大淀「残念ながら遮断されてますね。きっとどこかの建物かどこかに拉致られてるのかもしれません」


提督「天津風。気持ちは痛いほどわかる。だが打つ手がない以上無闇に動けない。わかるね?」


天津風「・・・はい」


提督「ごめんな?無能な提督で」


~~~~


誠「んん・・・ここ・・・は?」


???「気がついたか」


誠「あんたは?」


???「俺は船長だ。ついでにここは奴隷密売船だ」


誠「!?」


船長「海で浮いてたから助けてやったんだ。感謝くらいしろ」


誠「そうですね。俺をどうするつもりですか?」


船長「オメー艦娘だろ?ちょっとした実験に付き合って貰うだけよ」


誠「・・・」


船長「お前はこれから旦那に拷問され続ける。それたけだ」


誠「俺は何もしらない」


船長「そんな事はどうでもいい。言ったろ?実験だって」


誠「クソ」


船長「・・・旦那。入ってくれ」


旦那「ほう?コイツが俺の実験体か?」


船長「そうだ。バケツなら山ほどあるからガンガン使っていいぞ」


旦那「そりゃいい。オラ、とっとと歩け」


誠「うっ」


船長「そいつに色々教えてやってくれよ」


旦那「任せな」


~~~


誠「ガハッ!?」ダン


旦那「いいかよく聞け?お前は毎朝六時に起きて牢屋からでる。そして俺の部屋に来てひたすら拷問だ。わかったな?」


誠「・・・」


旦那「まぁいい。明日から楽しみだ。フフフ」


誠「クソが」


~~~~


提督「大淀・・・」


大淀「・・・何でしょう」


提督「次に誠の電波を察知したらすぐに救助部隊を送りたい・・・」


大淀「奇遇ですね。私も同じ事を考えてました」


提督「・・・編成は金剛、榛名、大和、武蔵、明石、そして旗艦に大淀・・・君だ。質問はあるか?」


大淀「ありません」


提督「向こうでは君が俺の代わりに指揮を頼む。」


大淀「わかりました」


~翌日六時~


旦那「よぉ・・・寝心地はどうだった?」


誠「深海で寝た方がまだ気持ち居かもしれねぇな」


旦那「ハッハッハ!そんくらい大口叩けりゃこれから楽しみ概がありそうだぜ」


そう言ってこの爺さんは椅子に固定されてる俺の左手に注射を打ち込んだ。十数秒しか経ってないのに身体がかなりダルくなった。


俺「何を打ち込んだ」


旦那「身体の動きを鈍くする薬さ。まぁそれ以外も・・・」


そこで会話は途絶えた。だけどその瞬間指の先にものすごい激痛が走った。言うならば電撃を指先で受け止めたかのような。


誠「!?」


旦那「コイツは身体を鈍くすると同時に感覚を鋭くする薬だ。今もお前の指先にはマチ針を刺しただけだがかなりの痛みだろぅ?」


誠「・・・悪趣味な野郎だぜ」


旦那「さぁ・・・地獄を楽しみなぁ!!」


そこからはまさに地獄だった。こいつはまず俺の爪を全て剥いだ。剥ぎ終わったら元々爪が生えていた所に釘をぶち込んで指を動かせなくした。そこからは電流を流していた。電流は徐々に強くなっていき俺は気づいたら気を失っていた。次に目覚めたときは肉を鉄で叩く音で気がついた。音のする方を恐る恐る見てみると奴が俺の腹をハンマーで容赦なく殴っていた。音の正体は俺自身だった。目覚めたと同時に奴は持っていたハンマーを投げ捨ててまた爪を剥がした。気を失ってる間にバケツをぶっかけられてたらしい。


誠「はぁ・・・はぁ・・・」


旦那「今日はこのくらいだな」


時計は夜の八時を記してた


旦那「明日も来いよ」


奴は短くそう言うと俺を牢屋に椅子にくくりつけたままぶち込んだ。翌日も同じ事の繰り返しだった。その翌日もさらに翌日も。気が狂いそうになったある日に船長が来た。


船長「だいぶしごかれてんな」


誠「・・・笑いにきたのか」


船長「いや?ルームメイトを連れてきてやったのさ」


???「うっ」


誠(女の人?)


船長「まぁせいぜい仲良くするんだな」ガゴン


誠「大丈夫ですか?」


???「ええ・・・なんとか」


誠「お名前何て言うんですか?俺は誠です」


???「私・・・名前ないのよね。ただ奴らには『試作大和型プロト』って言われてたの」


俺は驚いた。彼女は深海棲艦だった。それに奴らも最強の戦艦を作ろうとしてるということに動揺を隠せなかった。


???「私怖くなって逃げ出してきたところをこの船に捕らわれたの。間抜けよね」


誠「・・・俺は艦娘です。」


???「そう・・・けどそれがどうしたの?今ここで私を殺すの?」


誠「いいえ。むしろあなたと居たいと思いました。可笑しいかもしれませんけど」


???「フフッ。何よそれ。友達ってこと?」


誠「友達・・・なってくれますか?」


???「ええ・・・初めての友達にね」


誠「俺も初めてよ友達です」

 

???「そうなると名前が欲しいわね。何かない?」


誠「そうですね・・・リゼって言うのはどうですか?」


リゼ「いいわね。何か理由でもあるの?」


誠「いえ?ありませんよ」


リゼ「あなたってホントに面白いわね」


誠「そうですか?」


リゼ「そうよ」


誠「・・・二人でここを抜け出しましょう。そしたら俺の所属してる鎮守府で一緒に戦いましょう」


リゼ「約束よ?」


誠「はい」


それから何日経ったかわからない。明くる日に俺達は脱走した。


誠「このまま逃げ切りましょう!」


リゼ「ええ!」


希望が見えた。けど希望はいつでも絶望に変わることを知った。 


船長「よぉ・・・助けてやったのにこの仕打ちはねぇよなぁ・・・お二人さんよぉ?」


???「右の女か?儂の買った玩具は」


船長「はい。そうですオーナー」


オーナー「人の玩具で遊ぶとどうなるか教えてやるわい」ガシッ


誠「うっ」


オーナー「死ね!」


そう言うなり俺は近くの窓から冷たい水面に投げ捨てられたら。


~~~~


大淀「・・・提督!誠さんの電波を受信しました!」


提督「よし。これより救助部隊の出撃を許可する!絶対助けてこい!


救助部隊「はい!」


~~~~


また海か。気がつくと海に浮かんでる気がするのはなぜ?俺が弱いから?これで誰を守るの?守れるの?何のために守るの?何の為に守るの?戦うために守るの?


誠「戦うしかない・・・か」


金剛「誰とデース?」


誠「金剛さん?」


明石「助けにきましたよ!」


武蔵「大丈夫だったか?」


誠「姉さん」


大淀「さぁ。速く鎮守府に戻りましょう」


誠「できない」


大淀「え?」


誠「約束を守らないといけない。あの人を助けないといけない。奴らを殺さないといけない!」


大和「・・・提督」


提督「「多少の殺しなら認めてやるよ。だから悔いの残らねぇようにやれって伝えとけ」」


大和「悔いの残らないようにやれですって」


誠「・・・明石さん。簡易的な改装ってできますか?」


明石「任せてください!」


誠「それと・・・刀が欲しいです。鉈のような形で大きい刀を」


武蔵「差し詰め誠改武者と言ったところか?」フフッ


榛名「かっこいいですね」


~改装終了~


誠「この力なら・・・皆さん。力を貸してください」


金剛「ノープログレムネー!」


榛名「榛名!がんばります!」


武蔵「可愛い弟のためだ。一肌脱ごう」


大和「任せて」


~船上~


オーナー「それにしても呆気ないガキだったな。遊びのあの字にすらならなかったわハッハッハ!」


船長「そうですね」


ドガーン!


オーナー「ム?どうした」


船長「何でしょうね」


オーナー「全く漂流した氷山にでも乗り上げたの・・・か・・・・」ブシューーー


船長「オーナー!?」


???「遊び相手にすらならなかったな」


船長「お前!?クソガキ!」


誠「よぅ。二時間ぶりくらいだな?船長」


船長「こんな事してただで済むとおもうな・・・」チャキ


誠「リゼさんはどこだ?」


船長「こんなおもちゃで俺が引くとでも?」


誠「・・・もう一度聞く。リゼさんはどこだ?」ブォォ


船長「!?(炎!?炎を纏った刀!?)ち・・・地下牢だ」


誠「そう・・・ありがとう。そして死ね」ザクッ


船長「っ・・・・」


~海上~


榛名「この位当てれば大丈夫でしょうか?」


大和「そうですね。それにしても・・・」


武蔵「あの刀は凄いな。あんな分厚い装甲を物ともせず切り裂くとは・・・」


金剛「それに炎を纏ってたネー!明石!あれどうやって作ったデース?」


明石「実は作ったのは刀だけで炎を纏うようにはしてないんですよ」


榛名「ではどうやってるのですか?」


明石「誠さんが自然発火を使ってるとしか言いようがないですね・・・」


武蔵「ふむ・・・」


~~~~


誠「リゼさん!」


リゼ「あら・・・生きて・・・たの?」


誠「(薬を打ち込まれたか)はい!約束守りに戻ってきました。さぁ行きましょ?」


リゼ「私は敵よ?敵を招く何て・・・」


誠「俺が守ります」


リゼ「・・・行きましょ?」


誠「それでいいんですよ」


~~~~


金剛「あっ!戻ってきたネー!」


誠「すみません。待たせてしまって」


武蔵「なに。心配はいらない。・・・そっちの黒髪の女は?」


誠「リゼさん。俺の最初の友達。この人も鎮守府に住まわせて欲しいんだけど提督許してくれるかな?」


大和「悔いの残らないようにって言ってたから大丈夫よ」


金剛「それに誠の初めての友達デース!提督を殴ってでも頷かせマース!」


リゼ「・・・面白そうな人達ね」


誠「俺の自慢の人達です」


リゼ「それじゃあ。改めて。戦艦リゼです」


誠「戦艦誠です」


リゼ・誠「よろしくお願いね(します!)」


大淀「では帰りますか」


大和「そうね」


誠「行きましょう」


リゼ「ええ!・・・危ない!」カバイ


誠「え?」


グサッ


無慈悲に響いたその音は今までの楽しみをそれからこれからの時間を壊すには余りにも十分すぎだ。


誠「リゼ・・・さん?」


リゼ「フフッそんな悲しい顔しないで?これから帰るんでしょ?」


誠「ですけど・・・リゼさんが・・・」


リゼ「ごめんなさい・・・私ここまでみたい。最後に夢を見させてくれて・嬉しかったわ」


~~~~


???「ふむ・・・これは非常に使いやすいな」


~~~~


誠「うっうう」ポタポタグズッ


リゼ「泣かないで・・・笑ってるあなたが一番よ?」


大淀「なぜですか?何で以上近ずくことができないんですか!?」


武蔵「結界か!?」


誠(・・・集中しろ!リゼさんを攻撃した奴は近くに・・・見つけた!)


???「気づいたか」


誠「お前か!!お前がリゼさんを!!」


旦那「やぁ。随分立派な刀じゃないか」


誠「燃やし殺してやるよ!!」ブォォ


旦那「それは楽しみだ。だが」パチン


誠「ぐはっ!?」


旦那「生憎私は1人じゃない。組織で行動している。今の狙撃手は本部にいるからここからでは狙うに狙えまい」


誠「それでも所詮ただの人間だろうが!てめぇは!」ガギン!


旦那「あぁそうだ。艤装を再利用し纏って戦うただの人間だが?」


誠「艤装の・・・再利用?」


旦那「次はハンマー!」ダン!


誠「ぐはっ!」ゴロゴロ


リゼ「あなたも・・・死ぬの?」


誠「・・・みたいですね」


リゼ「ねぇ?私の最初で最後のお願い・・・聞いてくれる?」


誠「何ですか?」


リゼ「私を・・・喰べて」


誠「(あぁ。そうするしか生きられないのか)わかりました。」


リゼ「ありがとう」ガブガブゴリゴリ


誠「ゴクッ。ご馳走様でした」


旦那「共食いとは・・・面白い物を見せてくれるな!御礼にたっぷりいたぶってから殺してやるよ!」ギュイーーーーン


誠「いたぶる?御礼?」ガギン!


旦那「な!?」


誠「そんなのはどうでもいいんだよ。ただ・・・」


武蔵「な!?」


大淀「うそ!?」


金剛「WHY!?」


旦那「なぜ!?」


誠「ここで死ね!」ブオッ!


誠以外「なんで左目が蒼く光ってる(の)(んだ)!?」


誠「来いよ・・・怖いのか?」


旦那「怖い?まさか!ここでこれを使うとは思わなかったが・・・使わせて貰うぞ51㎝砲!」


誠「・・・」


旦那「囁くように死ね!」ドガーン!


誠「っ・・・」


旦那「流石にこれを食らって生きてるわけが『そんなもんか?』・・・え?」


誠「効かねぇんだよ・・・そんな甘い砲撃」


救助部隊(四本ある砲身が触手のようにうねってる?それに槍のようになってる)


旦那「な・・・なんだその艤装は!?・・・狙撃手!真横からぶち込め!」


バーン!


誠「だから・・・効かねぇんだよ」


旦那「!?(大剣が四本!?それが空母の飛行甲板みたいに!?)」


誠「鉈はなくなったけど・・・主砲で殺せる・・・」


旦那「まっ待ってくれ!」


誠「リゼさん・・・もし俺の中で生きてるなら力を貸してください」


リゼ《もちろんよ》


誠「貫け!」グサグサグサグサグサ


旦那「うっ・・・ぶはぁ!?」


誠「・・・リゼ・・さ・・」バシャーン!」


武蔵「結界が・・・はっ!誠!!」


大淀「・・・気を失ってるみたいです!」


大和「帰ったらドッグにすぐ入れるわよ!」



三章:覚醒



~鎮守府に帰投後~


武蔵「大和!速くドッグへ!」


大和「言われなくてもわかってるわよ!」


提督「全員無事か!?誠は!」


榛名「今ドッグで回復させてます!」


金剛「しばらくは他の子達を近づけないようにしてくだサーイ!」


大淀「そうゆうことですので。それから提督・・・少しお話が」


提督「わかった」


~~~~


大淀「まず・・・誠さんは今後戦闘に参加できないと考えた方がいいと思います」


提督「覚悟はできてる」


大淀「それから・・・彼の艤装なんですが・・・」


提督「艤装がどうした?」


大淀「実は・・・」


~~~~


提督「なるほど。共食い・・・か。それで形状が触手のように自在に動いてなおかつ槍のようだった。それでいいのか?」


大淀「はい・・・彼は本当に今まで人間だったのでしょうか?」


提督「何言ってるんだよ。共食いの結果だろ」


大淀「・・・ですね!」


~それから三日経ち~


誠「うっ・・・んん・・・」


加賀「気がつきましたか?」


誠「あれ?・・・加賀さん?・・・なんでここに?」


加賀「提督が大型艦にあなたの看護をたのんだのよ」


誠「・・・どの位眠ってましたか?」


加賀「三日くらいだとおもうけど・・・」


誠「やっぱり弱いな・・・俺。守りたい人1人守れないでさ・・・」


加賀「それは違うと思うわ」


誠「え?」


加賀「私も大和さんや金剛さん達に聞いた事しかわからないけど大切な人を守ろうとして帰投を遅らせたのでしょ?ならあなたは弱くない。もし・・・あなたを弱いって言う人がいるなら・・・私達が許さないわ」


誠「加賀さん・・・」


瑞鶴「なんかいい雰囲気ね~」


誠「瑞鶴さん!?」

 

加賀「・・・何しに来たの?五航戦」


瑞鶴「次の看護は私よ。速く帰りなさい」


加賀「頭に来ました。あなたこそ今まで姉に変わってもらってたくせに今頃何の用?」


瑞鶴「気分よ気分。悪い?」


加賀「ええ・・・気分で看護されては彼が可哀想よ」


瑞鶴「何よ!」


加賀「何ですか?」


誠「あの・・・二人とも」


???「二人とも喧嘩するためにここに来たんですか!」


加賀「赤城・・・さん?」


赤城「怪我人(?)の前で位仲良くしたらどうですか」


瑞鶴「うっ・・・今回は私が悪かったわ」


加賀「そうね。私にも否があったわ」


赤城「それでいいのよ」


誠(赤城さんすげぇ。伊達に一航戦じゃねぇ)


赤城「誠さん?お体は大丈夫?」


誠「えっと・・・まだ少しだるいかなって感じですね」


赤城「そうですか・・・もう一眠りされてはどうですか?」


誠「すみませんそうさせていただきま・・・す」コテン


加賀「そうとう疲労が酷かったみたいね」


赤城「それに顔色も余り良くなかったわ」


加賀「兎に角一旦提督に伝えときましょう」  


赤城「そうですね」


~~~~


提督「目が覚めたのか」


加賀「はい」


提督「わかった。ありがとう」


加賀「いいえ」


~~~~


何だろ・・・凄く心地いい感じがする。例えるなら干し草の上で眠ってるような・・・それに女の子の話し声も聞こえる。天使かな?気持ちいい。



誠「んん・・・いい夢見た気がする」ザパーン


???「え?」


誠「!?」


???・誠「うわぁぁぁーーーー!?」


長門・金剛「どうした(ネー)!?」


???「長門さん!」


長門「どうした!?何があった!」


???「知らない男の人が!浴槽から!」


長門「男?誠か?」


誠「あっはい」


長門「目覚めたのか!よかった」


誠「心配お掛けしました」


金剛「イヤー無事でよかったデース!それより・・・」


誠「?」


金剛「その股間にぶら下がってる41㎝砲を隠すデース」タオル


誠「え?あ///」カァーー


~~~~


長門「うむ。では改めて彼は戦艦誠だ」


誠「誠です」


長門「でもってこの子達は」


吹雪「ふっ吹雪です!」


叢雲「叢雲よ」


大鳳「大鳳よ」


誠「えっと・・・全員駆逐艦の子?」


金剛「大鳳は空母デース!」


大鳳「そうよ。装甲空母って言うの。全く失礼しちゃうわ」プンスコ  


誠「あーすみません。(瑞鳳ちゃんと同系統の子だったか)」


大鳳「まぁいいわ。これからよろしく」


誠「こちらこそ」


吹雪・叢雲(入りにくい)


誠「そっちの子は二人とも駆逐艦・・・でいいのかな?」


叢雲「何よ。文句あるわけ?」


誠「いや・・・叢雲ちゃん?だっけ。凄く大人びてるからてっきり軽巡クラスかと思ったから」


叢雲「わ、悪かったわね!駆逐艦で!」


誠「いやそんな事ないよ」


吹雪「あの~・・・」


誠「吹雪ちゃんだったね。君は年相応って感じで可愛らしいよ」


吹雪「はう///」


長門(落としたな)


金剛(落としたデース)


長門「それより誠。提督が呼んでいたぞ」


誠「わかりました。それじゃ皆さんまた」


~~~~


コンコン


提督「どうぞ」


誠「失礼します」


提督「おう。身体どうだ?」


誠「おかげさまでだいぶいい感じです」


提督「そう。それはなにより。・・・本題に行こう。君は誰を喰らった?」


誠「リゼさんの事ですか?」


提督「そうだ。そのリゼは自分のことを何て言ってた?」


誠「試作大和型プロトって言ってました。深海棲艦の」


提督「なるほど。わかった。ありがとう・・・今回はこれだけ聞ければいいや」


誠「失礼します」ガチャ


~~~~


加賀「提督は何て?」


誠「身体の事を聞かれました。それ以外は何ともなかったです(リゼさんの事は黙っとくか)」


加賀「・・・そう。赤城さんが呼んでたわ。食堂に居ると思うわ」


誠「わかりました。行ってきます」


~食堂にて~


誠「で食堂に来てみた訳だけど・・・」


赤城「モグモグガツガツ」


誠「食ってるだけじゃないっすか!?」


赤城「ゴクッ誠さん!やっときましまか!待ちくたびれて先に食べてました」


誠「見ればわかりますよ。それで要件って何ですか?」


赤城「強く・・・なりたいですか?」


誠「!」


赤城「ここから少し離れたところに雲龍型の子達が住んでいます。あの子達に弟子入りすれば今より多少なりとも強くなれるはずです。どうしますか?」


誠「そんなの決まってます。俺は強くなりたいです!」


赤城「上々ね。それじゃ明日の朝にここから南に向かったところにある島に行ってください。島は見ればわかると思います。


誠「わかりました。ありがとうございます」


~~~~


赤城「と言うことで雲龍さんの所に預けることにしました」


提督「わかった。こちらでも把握しておく」


赤城「すみません私の独断で」


提督「いや。今のアイツは何かさせておかないとダメだと思う・・・いい判断だ」


赤城「恐れ入ります」


~翌日~


誠「では行ってきます」


赤城「気をつけてくださいね」


大和「無理は禁物よ?」


誠「大丈夫だよ。姉さん」


加賀「雲龍に連絡は入れといたわ」


誠「ありがとうございます。それでわ」


~出港後~


赤城「・・・青葉さん」


青葉「はいはい。青葉ですぅ」


赤城「あなたの偵察機であの子を見守っててくれる?」


青葉「おやすいご用です!発艦!」ブオオオオオン


加賀「私達の艦載機だとすぐにバレてしまうから助かったわ」


大和「それに青葉の事はまだ知らないから気づいても誰のかわからないはずよ」


赤城「そうですね」


~海上~


誠「そう言えば1人で海に出るのって初めてだな~」


実際初めてだった。理由は艦娘になってから間もない時はみんな付きっきりで教えてくれたから1人で海に出ることがまずなかった。それにしても・・・


誠「やっぱり海は気持ちい」


~それから数時間経ち~


誠「ん?島ってあれか?」


島と言うよりはもはや要塞の方が近い気がする。こんな所に住んでるのか?・・・人がいる。結構大柄な人だ。


誠「すみません。あなたが雲龍さんですか?」


???「ニタァ」


俺はこの不気味な笑みを見たことがあった。そう・・・深海棲艦だ。


誠「お前は!?」


???「何だ何だ?人様の家に来て俺のことをお前呼ばわりとはなぁ・・・」

 

誠「雲龍さんはどこだ!」


???「知るか。誰だそれ」


誠(ここでこいつを倒しておかないとヤバそうだ)


???「おい聞ぃてんのか?」

 

誠「全主砲!貫け!」ダーン!


???「あぁ?」


誠「お前は今倒す」


???「やってみろよ。雑魚が」


そう言うとそいつは腰の辺りから白く太い生物を二匹生み出した。形状的にはレ級のあれに似てるけどレ級はこんなにゴツくない。こいつは一体何者なんだ?


???「考え事かぁ?随分余裕じゃねぇかよ!オラァ!」


誠「ブッハ!?」


???「よーし決めた。お前しばらく俺のオモチャになれ」


誠(また・・・意識が)


~~~~


雲龍「遅いわね・・・」


天城「一度加賀さん達に連絡入れてみてはどうですか?」


雲龍「そうね」


~~~~


加賀「赤城さん。まだ誠さんが着いてないらしいわ」


赤城「あら?そこまで離れてないのだけれども・・・」


青葉「大変です!誠さんが!」


赤城「どうしたの!」


青葉「正体不明の深海棲艦に拉致られました・・・」


加賀「なんであの子ばっかり・・・」


赤城「場所はどこですか!」


青葉「すみません・・・電波を妨害されてカメラしか・・・」


赤城「・・・・兎に角提督に知らせなければ」


提督「大丈夫だ。今ここで聞いてた。また救助部隊を編成する」


赤城「提督・・・」


提督「場所がわかり次第突撃だ。今回は連合艦隊で行くぞ。旗艦は赤城・・・お前がやれ」


赤城「はい!」


加賀「赤城さんが旗艦と言うことは空母機動部隊での出撃ですね」


提督「そうだ・・・しかしあいつは何でこの短期間で二回も拉致られるんだ」


~~~~


俺が目を覚ますきっかけになったのは天井から降ってくる無数の水滴だった。ポタポタというひたすら続く音に苛ついて目覚めたのだ


誠「・・・ここは?」


???「ようクソ雑魚・・・目が覚めたかぁ?」


誠「テメェ何者だ?」


???「俺は試作型レ級改二だ。尻尾の奴見覚えあるだろ?」


誠(やっぱりレ級だったか)


レ級改二「さてと・・・そんじゃ細かいことはいいとして・・・お前これからどうなるかわかるよなぁ?」


酷くキツい目つきだ。マジで獣に睨まれるのはこんな感じなのか?


誠「知るかボケカス」


レ級改二「ほぅ?おもしれぇなお前。なら今から説明してやるよ」


そう言うとこいつはデカいドラム缶を一つ取り出した。どこにあったかしらねーけど。


レ級改二「今からこのドラム缶をテメェの手足の指でいっぱいにしたいんだ」


何言ってるんだこいつ。頭狂ってやがるぜ。


レ級改二「さて・・・じゃあ1000-7は?」


誠「あ?」


バチン!


誠「!?」


レ級改二「ここからは千から七ずつ引いていけ。そしてそれを声に出して言え」


最初は全く意味が分かんなかったけど七百代位になるとこの数字は俺の気が狂わないように縛り付けているいわば鋼の鎖だと察した。


誠「うっ・・・ぅう」


レ級改二「バケツブチ撒いてやるから適当に回復しとけ」


とりあえず一周目は耐えれた。けど痛みが尋常じゃない・・・体がダルい   


~~~~


レ級改二「よう。指完全に生え替わってるじゃねーかよ」


誠「誰が仕組んだ事だボケカス」


レ級改二「まだそんな口利けるのか・・・面白い」


ブスッ!


誠「!?」


レ級改二「今お前にぶち込んだ注射は艤装を発動させないようにする薬だ。これで無駄に抵抗できなくなったな」

 

誠「艤装を?」


レ級改二「それから・・・」


バチン!


誠「あ″あ″あ″あ″!?」


レ級改二「この部屋にはとある薬を撒いていてな・・・まぁ成分は言わねーけど大体わかるだろ」


誠「はぁ・・・はぁ・・・」


レ級改二「さぁ・・・1000-7は?」


そこからはまたひたすら指をペンチでねじ切られるだけの地獄の時間だった。一周目と違ったことは指を切り終わった後にすぐバケツをかけたことだった。指がすぐに生えてきた。これをずっと繰り返していると血がかなりの量床に溜まって軽い水溜まりになっていた


レ級改二「ふぅ・・・おもしれぇな」


誠「・・・」


レ級改二「しばらくしたら戻ってくる」

 

がちゃん


???「大変そうね・・・」


・・・助けて


???「大丈夫?」


助けて!


誠「姉・・・さん・・・!?」


幻覚だというのはすぐにわかった。だって目の前にいたのは・・・


誠「リゼ・・・さん」


そう。俺が喰ったはずのリゼさんだった。


リゼ「辛そうね・・・大丈夫?」


誠「大丈夫じゃないですよ」


リゼ「そうよね・・・見たらわかるわ」


そう言うと彼女は苦笑いしてた


誠「あの時の判断に後悔はしてないですか?」


俺に自分を食べさせた事を問う


リゼ「いいえ?むしろよかったと思うわ」


意外な返答だった。こんなに拉致られてばかりの奴に喰われたこと後悔してないとは・・・


誠「・・・ホントに弱いですね・・・俺」


リゼ「弱くたっていいじゃない。そこから学べる事だって色々あるわよ?」


誠「そうですか?」


リゼ「そうよ」


誠「・・・」


リゼ「強くなると言うことは他者を喰らい殺す事。弱い弱いって言ってるあなたは強くなる覚悟はあるの?」


覚悟・・・


誠「わかりません・・・・ただ」


リゼ「ただ?」


誠「俺は自分の好きな人達を脅かす存在や脅威を見過ごしたくないだけです。そのためには強くなるしかないんです」


リゼ「・・・答え方としては甘々のお子様ね」


誠「お子様だとしてもこれが俺の強くなりたい理由です」


リゼ「悪くはないかもね・・・それ、誰かに言える?」


誠「言えませんよ。恥ずかしいですから」


リゼ「そう言うものよ。理由なんて人に言わなくていいもの」


そう言うとリゼさんは再び苦笑いをして見せた


リゼ「来たわよ・・・あなたの守る物の脅威が」


そう言うとリゼさんは消えた


レ級改二「調子はどうだ?」


誠「最悪に決まってるだろ」


レ級改二「・・・吹っ切れた感じの顔つきだな」


誠「お陰様でな」


レ級改二「まぁいいや。今回のは少しやり方を変えようと思うんだ」


そう言えばコイツの後ろにデカい袋があるの事に今気づいた


レ級改二「さぁ!」


そう言うとコイツは袋の中を広げた。中に入っていたのは・・・


誠「!?」


艦娘だった・・・


レ級改二「すぐ近くに水雷戦隊がいたから拉致って来た」



だがいるのは軽巡と駆逐艦一隻ずつだった


レ級改二「他の奴は牢屋にぶち込んでる」


二人は神通さんと白雪ちゃんだと言うことにすぐ気づいた。他の鎮守府の人だというのは言うまでもない


レ級改二「さて・・・それじゃあ・・・『どっちを助けたい?』」


誠「・・・は?」


一瞬頭が真っ白になった。確かにここ3日位のやり方とは違った。だけどこんなことはやっていいはずない


レ級改二「ほら。さっさと選べ」


誠「選べるわけねぇだろ!馬鹿かテメェは!」


レ級改二「ほぅ?」


その時俺は後悔した。今の俺はコイツに生かされてる。だから逆らったら・・・


レ級改二「わかった。なら・・・こっちでいいな?」 


白雪「!?」


誠「やめろ!」


二人の口にはテープが張ってある。無駄に騒げないようにだろう


レ級改二「こっちていいよなぁ!なぁ!?」 


そう言った瞬間神通さんと目が合いこう訴えられた


神通『わたしをころしてあのこをたすけて』


俺は両方救う方法をそれでも考えた。しかし奴は悪魔だった


レ級改二「時間切れだ!」


バクリ


奴の尻尾のウナギ二匹が上半身と下半身を同時に食いちぎった。周りには夥しい量の血。それと同時に神通さんのテープが外れた


神通「あっ・・・あぁ・・・」


レ級改二「よく見とけ。これがお前の選択した未来だ」


バクリ


二人とも喰われた。俺のせいだ


誠「ちくしょおおおおおおおおおおおおお!!!」


叫ぶことしかできなかった


レ級改二「それとお前の左腕にコイツを取り付けたい」


奴が取り出したのは探照灯だ。神通さんの物だろう


誠「どうやって・・・取り付けようっていうんだよ!」


レ級改二「どうやって?こうやってだよ!!」


コイツホントに狂ってやがる。俺の腕に穴を空けて探照灯を無理やりねじ込んだ。それも三カ所に。手首付近に一つそこから五㎝感覚に2つ。左手が一気に重くなった


レ級改二「しばらくこれで固定しといてやるから感謝しろ」


黒いサラシだった。多分他の鎮守府の加古さんの奴をひん剥いてきたんだろう。それを俺の探照灯付きの左手につけて固定した


レ級改二「疲れたから寝てくる」


がちゃん


誠「俺が強ければあの二人は死なずに済んだ」


リゼ「そうねぇ。それで?どうするの?」


誠「・・・アイツを殺す」


リゼ「できるの?あなたに?」


誠「できるかどうかはわからない。でも」


パキン


誠「俺の中にいるあなたと力を合わせれば・・・負けない」


鎖って千切れるのね。最も今は自分の中の幻想に浸ってるからだろうけど


リゼ「そうね・・・私とあなたなら負けないわね。それじゃあ・・・」


リゼさんはおもむろに服を脱ぎだした。胸元の二つの塊が露わになったときにリゼさんは言った


リゼ「また私を・・・食べて?」


誠「・・・頂きます」


ガツガツムシャムシャガリガリゴリゴリ


俺はリゼさんの全てを喰らった。この幻想は大体一時間位だった


がちゃん


重々しい鉄の扉の開く音が現実に俺を戻した


レ級改二「どうした?ストレスで白髪になったか?笑えるな」


大和姉さんと同じ色の髪は何者にも染まらない白に変わっていた


レ級改二「まぁいいや。寝起きで腹が減ってるんでな・・・お前を喰わせろ」


誠「喰う?」


バグッ


レ級改二「なっ!?」


誠「こんな風に?」


レ級改二「俺を・・・喰った?」


誠「まっじぃな・・・肉は腐りきった魚の味だし血は腐ったガソリンみたいな味だ」


レ級改二「てぇんめぇ!!」


パキン


誠「来いよ」


レ級「な!?がぁっ!?あ・・・うぉおおお!!」


スタッ


レ級「また・・・喰われた!?」


誠「あぁ・・・喰った」


レ級改二「許さねぇ!」指パッキン


誠「・・・」指パッキン


レ級改二「殺す!・・・殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す喰う!喰い殺す!」


そう叫ぶと奴のウナギ二匹は右腕に絡みつき巨大な白い腕になっていった。だけど今の俺には邪魔でしかない


誠「俺は速く雲龍さんのところに行くんだ・・・邪魔するなよ」


今はただ強くなりたいだけだ


レ級改二「うぉおおお!!」


威力任せの単純な攻撃。右、左、下・・・上に腕を振り上げた瞬間懐に潜り込んでボディブローを叩き込んだ。だけど

 

レ級改二「効かねぇんだよおおお!!」


ぐちゃぐちゃぐちゃ


レ級改二「うおおおお!!」


バァン!


デカい右手で握り潰されてその後滅茶苦茶投げられた。普通なら死んでるけど俺は違う


レ級改二「無傷!?・・・テメェ何者だ」


そう俺は何者か・・・俺は


誠「俺は・・・化け物だ」左目が蒼く輝る


艤装はすでに旦那と殺し合ったときと同じ触手で槍の形状


誠「次は・・・俺のターンだ」指パッキン(次からパキン)


~~~~ 


ガキン!ガキン!


レ級改二「ナメルナァ!!」


攻撃は通る。けどすぐに回復する


誠「(一カ所に集中攻撃でどうにかなるか?)これでどうだ?」


レ級改二「ニタァ」

 

グサグサグサグサ


誠「浅いか」ゴポォ


やっぱりあの右手が邪魔くさい。周りは壁・・・引きずり回して剥がすか


誠「撃て!」ドーン!


レ級改二「あ?」


誠「うおおおお!!!」


レ級改二「な!?クソがぁ!」


誠「手数で押し切る!」


壁ドーーーーーン


レ級改二「かっは!?」


誠「もらった!!!」


ズリリリリリリリリリリリ!


レ級改二「あ″あ″あ″あ″あ″!?」


後少し!


誠「零距離砲撃で決める!!」ダーン!


バタリ


レ級改二「はぁ・・・はぁ・・・」


誠「わりぃな・・・ここ3日位何も口にしてねぇからすげぇ腹減ってんだよ」


レ級改二「え?」


ブチィ!


レ級改二「あ″あ″あ″!?」


誠「ゴクンふぅ・・・10000-7は?」


レ級改二「あ・・・ぁあぁあ・・・」


-~~~~ 


誠「やっぱりひでぇ味。吐きそうだ」


レ級改二「うっうぅ・・・ヒックヒク」


誠「最後にテメェの心臓喰って終いだ」ブス!


レ級改二「あがぁ!?」


誠「何回喰っても慣れねぇわ。速く間宮さんや鳳翔さんの飯喰いてぇや」


けど・・・


誠「雲龍さんのところに言って修行するか・・・」


~鎮守府~


青葉「!?映像は見えませんが音声は聞こえます!」


赤城、加賀、大和、武蔵、金剛型、提督「聞かせろ!(て!)(てください!)」


誠『俺は・・・化け物だ』


~~~~


提督「なるほど。雲龍の所に行くのか」


赤城「大丈夫でしょうか?また敵に拉致られたりするのでわ?」


加賀「多少強引でも今は彼を連れ戻すのが最善かと」


金剛「無闇に誠と戦ってもやられるだけネー。今は誠のやりたいようにやらせるのがいいことネー!」


大和「私もそう思うわ」


武蔵「右に同じく」


提督「と言う事だ。今は雲龍に連絡を入れて迎えに行かせろ」


一航戦「わかりました」


~雲龍達~


雲龍「なるほど」


天城「大丈夫でしょうか?姉様」


雲龍「平気よ・・・多分」


~誠~


誠「そろそろ行くか・・・そう言えば」


牢屋の子達を助けてくるか


がちゃん


誠「生きてる・・・よね?」


???「お兄さん・・・誰?」


誠「俺は誠。君たちは?」


朝潮「朝潮・・・です」


秋月「秋月です。それから妹の照月と初月です」


照月初月「コクリ」


誠「四人とも・・・今から言う場所に言ってくれる?俺に言われたって言って」


~~~~


誠「じゃあね!」手フリ


四人手フリ


朝潮「行きましょう」


照月「あの人のこと信じるの?」


秋月「悪い人には見えなかったけど・・・」


朝潮「けどあの大きなレ級を倒したのは本当でしたよ。実際私達に見せてくれたのですから」


初月「今は従おう」


三人「賛成!」


~~~~


雲龍「あなたが誠?」


誠「そうですが・・・あなたは雲龍さんですか?」


雲龍「そうよ。それから妹の天城」ドタプーン 


天城「天城です」ドタプーン


誠「ま、誠です(おっぱい大きい・・・)」


雲龍「もう一人妹がいるけど今は留守番よ」


誠「そうですか。これからよろしくお願いします!師匠方!」


天城「師匠って・・・フフフ」


誠「おかしいですか?」


雲龍「いいえ?それよりも・・その手に持ってるのは?」


誠「これですか?・・・これは」スッ


雲龍「へぇ」


天城「まぁ」


誠「ちょっとした戦利品の刀です」



刀は朝潮達と会う前に武器庫で頂戴してます。


四章: 学校へ



雲龍さん達との修行を終えた俺は鎮守府に戻ってきた。まぁ修行の事は別の機会に話すよ


誠「もう六月か・・・速いなぁ」


鎮守府正面入り口で俺はそう呟くと姉さん達が出てきた 


大和「誠?ひさしぶりに帰ってきたの・・・?」


武蔵「なんだ。言えば迎えに行ったのに・・・」


誠「えっと・・・なんで無言?」


武蔵・大和「髪の毛が真っ白!?」


誠「あぁ・・・これね。今は話したくない・・・かな」


武蔵「そうか。それにしてもかなり逞しくなったんじゃないか?」


大和「確かに・・・それにその刀は?雲龍達にもらったの?」


誠「これ?俺が拉致られた時に相手をボコった戦利品みたいなものだよ」


武蔵「そんなに強くなったのか!」


大和「凄いわねぇ・・・」


提督「よう。随分雰囲気変わってるじゃないか」


誠「お久しぶりです。提督」


提督「おう。帰ってきて早々悪いがお前の話し聞かせてくれないか?」


誠「俺もそのつもりです。場所は・・・」


提督「俺の私室でいいだろ」


~提督私室~


提督「さて・・・話してくれるか?」


誠「はい。まず俺を拉致ったのは深海棲艦の試作型のレ級改二でした」


提督「レ級改二?特徴は?」


誠「従来のレ級は子供のような体に対して改二は凄く大柄でした。それに尻尾が二本でした」


提督「・・・そいつはどうなった?」


誠「アイツは俺が喰らい殺しました」


提督!?・・・そうか」


誠「それから・・・幻覚のリゼさんを食べました」


提督「わかった。すまないな・・・帰ってきて早々」


誠「いえ・・・そう言えば朝潮ちゃんと秋月型の子達はどうなりました?こちらに送ったはず何ですけど」


提督「あの子達ならここで暮らすことにしたらしい。元々居た鎮守府はいわゆるブラックだったらしくてな。逃げ出した所をレ級に捕まったらしい」


誠「そうですか」


提督「二~三日ゆっくりしな・・・それから」


誠「何ですか?」


提督「お前高校どうなった?」


誠「あぁ~そう言えば退学になってました」


退学でした。理由は休みすぎ。酷いよなぁ・・・人が死にかけて学校に来れなかったのに退学なんて。そもそも行く気なかったけど


提督「もし・・・お前が嫌じゃなければ学校に行かないか?」


誠「行った方がいいですか?」


提督「まぁ色々学べるぞ?」


誠「行きたいです」


正直なところかなり行きたかった


提督「任せろ。一週間後位には高校に行かせてやるからそれまで妙高や羽黒、鳥海や大淀、霧島等から勉強を教えてもらえ」


誠「はい。ありがとうございす」


やったぜ学校だぜ


~~~~


大和「提督との話の内容どんな事だったの?」


武蔵「まぁ捕まってた事だろう」


誠「それもあるけど学校に行かないかって言われた」


武蔵「学校か!」


大和「何て答えたの?」


誠「行きたいって答えた。そしたら一週間後には手続き済むみたいな事言われた」


武蔵「少し寂しくなるなぁ・・・」


誠「何言ってるんだよ。ここで住みながらでも通えるよ」苦笑い


大和「そうね」


誠「・・・そう言えばさっきからこそこそ盗み聞きしてるのって誰かな?駆逐艦の子?」


武蔵「多分青葉だろう」


青葉「はい!青葉です!」


誠「俺と入れ違いでここに来た人?」


青葉「そんな所です!にしても・・・」


誠「ん?」


青葉「その左手は何ですか?黒いサラシぐるぐるに巻いて・・・何か隠してます?例えば鱗とか」


誠「みたいですか?」


青葉「はい!」


武蔵「まぁ少々気になってたからな」


誠「・・・駆逐艦の子達には絶対言わないでくださいね」


シュルシュル


青葉・大和・武蔵「!?」


誠「まぁその反応が自然だよね」


左手は探照灯をねじ込まれているから端から見たら化け物の腕だ。それに肘から下は俺の肌の色よりも白い。元々色白の方だけどさらに白い


武蔵「確かにこれは駆逐艦には見せられないな」


誠「それからもう一つ」


大和「?」


バチバチバチ


武蔵「な!?」


誠「電気を体の中で生成できるようになったんだ・・・」


旦那の電流の拷問とレ級の探照灯で主に左の肘から下で電気を生成可能になった。ほんとに化け物の領域だな

 

誠「じゃあこれから霧島さんに勉強教えてもらうから俺はこれで」


武蔵「・・・強くなるしかなかったのだな」


大和「そうね・・・」


~金剛型の部屋~


コンコン


金剛「はいネー!」


誠「金剛さん、誠です。霧島さんいますか?」


ガチャ


金剛「ひさしぶデース!霧島は今哨戒任務でいまセーン。どうしたデス?」


誠「実は来週から学校行くことになって勉強教わりたくて・・・」


金剛「oh!そう言うことなら私と榛名に任せるネー!」


榛名「はい!お姉様!」


誠「うお!?榛名さんいつの間に・・・」


金剛「それで?何の勉強ですカ?保健体育の実技なら余裕デース!」


誠「さらっと下ネタぶち込まないでください。基本的に国語数学英語あたりですかね?」


榛名「なら榛名が教えて差し上げます!」


誠「ありがとうございます!」


~in金剛型の部屋~


榛名「ではまずかけ算からですね」


誠「はい」


数学・・・数字・・・頭の中で何かが・・・


金剛「計算苦手デスカ?」


誠「実は計算できないんですよ」


榛名「それでは今まで砲撃などの計算はどうしてたのですか?」


誠「練習の時は何となく感でやってましたしこの前拉致られた時は零距離で叩き込んだのでまともな計算はほとんどしてないですね」アハハ


~二時間が経ち~


誠「あーー!もう集中できないです!」


金剛「二時間も集中してれば上等デース!」


榛名「それに計算もほとんど合ってるので数学はとりあえず大丈夫そうですね」


誠「お二人とも勉強に付き合ってくれてありがとうございます」


金剛「お礼ならいらないネー!今度デートしてくれればいいデース!」


誠「俺は構いませんけど金剛さんは提督のこと好きなんじゃないんですか?」


金剛「提督と同じ位大好きデース!」


誠「えっと・・・ありがとうございます///」


榛名「榛名も行きたいです!」


金剛「なら三人で行きましょう!」


誠「そうですね」


~~~~


誠「数学はまぁどうにかなるとして・・・英語は金剛さんに教えてもらうか。国語は感でいこう」


朝潮「あ!誠さん!」


誠「おぉー!朝潮ちゃん!元気だった?」


朝潮「はい!あの時はありがとうございました!」ペコリ


誠「俺は当然の事をしただけだよ。それより他の三人も元気にしてる?」


朝潮「安心してください!元気にしてますから!」


誠「そうか・・・」


時雨「朝潮?走ってどこへ・・って誠さん!?戻ってたのかい?」


誠「時雨ちゃん。ひさしぶりだね(犬みたいでかわいいな)」


時雨「うん・・・ってこんなことしてる場合じゃないよ!朝潮!島風に捕まったら今日の分のおやつ全部持ってかれるよ!」


朝潮「そうでした!それでは誠さん失礼します!」


ニゲロー!?ゲッ!?シマカゼ!?オッソーイ!


誠「駆逐艦はかわいいな」


長門「そうだろう?駆逐艦はかわいいだろ?」


誠「はい・・・長門さん!?」


長門「む?どうした?」


誠「いえ・・・何も(長門さんロリコンかよ!?)」


長門「それにしてもひさしぶりだな。それに雰囲気も大分変わったな」


誠「そうですか?」


長門「あぁ。・・・駆逐艦眺めるか」


誠「そうですね」


それから俺と長門さんは30分位駆逐ちゃん達を眺めてた。島風ちゃん圧倒的なスピードで天津風ちゃん以外のおやつ根こそぎ狩ってた。やべぇな。それを見て長門さんはあの足で蹴られたいって言ってたからもう末期だということはわかった。にしても瑞鳳ちゃんに会いたい。あの子こそ俺の中のキングオブ駆逐艦(軽空母だけど)なのだから


~~~~


誠「今何時だよ・・・腹減ったわ」


昼飯は食べたけど何か物足りない。体が艦娘として機能してきたのか?それとも共食いのせい?


榛名「あ!誠さん!」


誠「榛名さん?何か用ですか?」


榛名「お姉様が誠さんを誘ってティータイムをしたいと言うので探してました」天使のような微笑み


誠「そうですかならご一緒させてもらいます(出会って三秒で息子が・・・今はやめとくか)」


榛名「はい!榛名は大丈夫です!」


~再び金剛型の部屋~


比叡「あ!誠と榛名がきましたよ!お姉様!」


金剛「hey!誠!よく来てくれマシタ!」


誠「こちらこそお誘いありがとうごさいます!・・・あ!スコーンだ!」


金剛「誠は昔からスコーン好きでしたヨネ?」


誠「大好きです!」


霧島「それにしても誠さんと榛名が横並びになると姉と弟みたいな感じで微笑ましいですね」


誠「え?」←160㎝


榛名「誠さんのお姉さんですか・・・榛名は大丈夫です!」←170㎝


誠「・・・身長のことはあまり言わないでくださいよ。割と気にしてるので」


金剛「でも二人ともかなりお似合いヨー?」


誠「まぁそれは嬉しいですけど」


比叡(嬉しいのかよ!?)


霧島「まぁ与太話はこの辺にして紅茶飲みません?冷えたら美味しくないですよ」


金剛「そうネー!」


誠「ではいただきます」


楽しかった。金剛さん達とこんなに喋ったのって多分小学生位の時以来だよな・・・やっぱり変わってなくて安心した


~~~~


誠「そろそろ食堂行くか・・・!?」


あの巫女服は!瑞鳳ちゃんだ!


誠「瑞鳳ちゃん?」


瑞鳳「え?あ!誠さん!ひさしぶりです!」


あぁ・・・かわいい


誠「ひさしぶり~って言っても話すことないんだけどね」アハハ


瑞鳳「あはは・・・そういえば今からご飯ですか?」


誠「そうだよ?何で?」


瑞鳳「提督のご飯作り過ぎちゃって・・・たべりゅ?」


!?!?!?!?何この可愛い生き物!?え?天使?姉さん!天国ってここにあったんだね!


誠「いただきます」


瑞鳳「ありがとうございます♪」


~提督室~


瑞鳳「提督ー?ご飯持ってきましたよ?」


提督「おぉ!ありがとう!」


瑞鳳「えへへ~」


提督「ん?誠もいたのか?どうした?」


誠「あ~えっと・・・」


瑞鳳「ご飯作り過ぎちゃってそれで頼んだの」


提督「ほう・・・瑞鳳。食器は後手返す。住まないが席を外してくれないか?」


瑞鳳「わかりました!失礼しました」


パタン


誠「えっと・・・」


提督「とりあえず食おう」


玉子焼美味しいな・・・それ以外にも味噌汁に漬け物。全部瑞鳳ちゃんが作ったのか?


~食事が終わり~


提督「ふぅ・・・勉強教わってたんだってな」


誠「榛名さんに数学を教えてもらいました」


提督「ん・・・そうか」


誠「はい」


沈黙が続く


提督「・・・なぁ」


誠「何でしょう」


提督「俺から学校行かせるように言った上で申し訳ない。今な・・・その世界ではな艦娘っていうのはかなりあれなんだ」


あぁ・・・理解できた


誠「・・・」


提督「人気過ぎるんだ」


誠「え?」


予想の斜め上来たぁ


提督「だから人前で自分の身分を明かさないでくれ。頼む」


誠「わかりました」


提督「それから名前だが名字どうする?」


誠「そうですね・・・加賀美?赤城?辺りがいいですかね」


提督「ほう。まぁいいだろ。じゃあお前は表の世界では赤城誠だ。いいな?」


誠「はい!」


まぁそれから早くも一週間経ち俺は晴れて高校生になりました。


~~~~


誠「んん~やっぱり緊張する」


特にこの制服が何かあれだ。普段鎮守府ではデニムにYシャツだからこういうブレザーみたいなのは初めてなんだよな。中学の時?学ランだよ。さて・・・先生に会うか。六月に転入とか笑えねぇな


担任「貴方が赤城さんですね?」


誠「赤城誠です。よろしくお願いします」  


担任「私は一年間貴方の担任になる者です。まぁ先生と呼んでください。」


一言で言うなら旦那みてぇな感じだけど滅茶苦茶人が良さそう


誠「よろしくお願いします。先生」


担任「うん。じゃあこれから教室に行くから呼ぶまで廊下にいてください」


~教室~


誠(1ーA・・・か)


担任「えーみなさん。今日から新しくこのクラスに転入してきた子がいます」


生徒一同「!?」


担任「それでは入ってきてください」


ガラッ


誠「初めまして。赤城誠と言います。よろしくお願いします」


女子一同「男の子!男の子よ!カワイイ系の男の子!」


男子一同「男かよ~つまんねぇなぁ」


何?俺分類的にはカワイイ系になるの?


女子a「質問!赤城君って彼女いるの?」


誠「残念ながらいませんよ」苦笑い


男子1「はい!赤城の髪の毛って地毛?」


誠「あー・・・えっと・・・」


担任「みんなそんなに質問攻めしないであげてください。それじゃ彼の席は・・・白沢さんの隣でいいかな?」


白沢「どうぞ」


誠「すみませんこれからよろしくお願いします」


白沢「ええ。こちらこそ」


何だろう?この白沢さんって子親近感ある


担任「HRはこれで終わりです。今日も一日がんばってください」


~休み時間~


モブ「ねぇ?その髪地毛なの?」


誠「そうですよ?」


キャーハクハツノオトコノコ!?


不良「おい」


誠「何ですか?」


不良「転校初日から調子乗ってんじゃねぇぞ」


なんだコイツ


誠「何のことですか?」


不良「お前今から校庭こい」


モブ「あいつ教師ですら手付けられないからどうしようもないよ」


取り巻き「転校初日から校庭でボコされちまいな」


誠「そうですね。校庭行きましょう」


白沢「・・・」


いっぺん調教してやるか


~校庭~


ナンダナンダ?テカダレダアノシラガ?aニテンコウシテキタコデショ?マジデ?ショニチカラボコラレルノカヨ


不良「ここに来たこと後悔するんだなぁ!」ブン!


誠「遅いよ」スッ


不良「ほぉ・・・おもしれぇ・・・あれもってこい!」


取り巻き「これっすね!」ポイ


不良「ナイス」パシ


誠「釘付きバットね・・・」


不良「死ねゴラァ!」


パシ


誠「太刀筋も威力も子供以下じゃねぇかよ。そんなんでよく・・・」


バチバチバチ


誠「俺に喧嘩売れるよな」


生徒「何?髪型変わってない?」


生徒「しかも今バチバチっていったよな?」


不良「なめんなよ!」ブンブン!!


すんげぇ大振りな太刀筋


不良「うおおおお!!」


振り上げた・・・今だね


誠「そろそろ疲れた」ボディーブロー


不良「ぶっは!?」


誠「君はこないの?」


取り巻き「ひっ!?」


不良「おい・・・」


誠「まだやるの・・・」


おいおい。高校生がナイフ持ってるのかよ


不良「死ね!」


誠「ふぅ・・・」


ガキン!


不良「な!?」


誠「君だけがナイフ持ってる訳じゃないんだよねー」スッスッスッ


不良「ナイフのジャグリング・・・」


誠(転校早々目立ちすぎたな)


~昼休み~


生徒「さっきのやつどうやってたの!?」


誠「え?」


生徒「ジャグリングだよ!あれかっこよかったなぁ」


誠「あれはまぁ住んでた環境がそうしたような物だからどうやったって聞かれても説明のしようがないんだ・・・ゴメンね」


生徒「ううん!大丈夫だよ!」


誠「そろそろご飯食べていいかな?」


生徒「ああ!ごめんね」


誠「大丈夫だよ」微笑み


女子一同「キャア!カワイイ!」


誠(やっと食える・・・ん?)


白沢「モグモグ・・・」


誠「隣いいですか?」


白沢「どうぞ」


誠「ありがとう」


白沢「君強いんだね」


誠「そうかな?」


白沢「うん」


誠「その・・・良かったら友達になってくれないかな?」


白沢「友達?私が?」


誠「ダメかな?」


白沢「いやダメじゃないけど」


誠「やった!友達できた!」


白沢「変わってるね。君」


そう言って彼女は微笑んだ


~帰りのHR後~


誠「白沢さん一緒に帰らない?」


白沢「別に構わないけど」


誠「じゃあ帰ろ?」


~帰り道~


誠(話題がない)


白沢「赤城はさ・・・何か変わってるよね。他の男子とは何か違う」


誠「そうかな?」


白沢「うん・・・じゃあね。私の家こっちだから」


誠「あ・・・うん。明日も学校で」


~鎮守府~


誠「学校疲れたよ榛名さーーーーん!!」抱きつき


榛名「大変そうですねぇ・・・」ナデナデ


誠「大変ですけど友達一人できましたよ?」


榛名「それはよかったですね!」


誠「はい!なんか不思議な子なんですけどね」HAHAHA


榛名「一度会ってみたいですね・・・」


誠「俺も会わせてあげたいです・・・」


~食堂~


誠「鳳翔さん?弁当ありがとうございました!美味しかったです!」


鳳翔「それはよかったです。作ったかいがありました」


誠「その・・・」


鳳翔「?」


誠「明日の分も頼んでいいですか?」


鳳翔「全然構いませんよ♪」


誠「ありがとうございます!」



まぁこんな感じで一週間位学校生活が続いた。鳳翔さんの弁当マジ旨し。それに白沢さんとも仲良くなれた。けどやっぱり勉強は苦手だ。数学と英語は不得意だけどそれ以外はなんとかこなしてる。そんなある日の事、いつも通り学校から帰ってきて部屋に戻ろうとしたら提督がいた。



提督「学校帰りで疲れてる所悪いんだがこれから司令室に来てくれ」


誠「わかりました」


~司令室~


誠「提督、失礼します」ガチャ


提督「悪いな」


誠「平気です・・・それより何かあったんですか?」


提督「実はお前の通ってる学校が深海棲艦に狙われてると言う事を上の奴らがこの間とっ捕まえたヲ級を尋問して吐かせたらしい」


誠「それは本当ですか?」


提督「さぁな・・・とにかく奴らが攻め込んでくるかもしれないからお前も軽い武装位しといたらどうだ?いざとなったらナイフ三本じゃ戦えないぞ」


この前の喧嘩の事バレてた。しかもナイフの本数も


誠「なら俺の刀の使用を許可してください」


提督「おう任せろ」


とまぁこんな事言われたら警戒心を強くしなきゃいけないよな

 

~翌日学校にて~


誠(確かにこの学校は海に面してるから奴らはこの辺から陸にあがりたがると思うけど何でこの学校なんだ?下手な話鎮守府壊滅させてそこから攻め上がるってのも一つの手だろ・・・)


白沢「赤城?何かあったの?」


誠「白沢さん?いや別に何もないよ?」


白沢「それにしては怖い顔してたけど?」 


誠「うっ・・・それは・・・」


白沢「まぁそれより今度の休みに遊園地行かない?」


誠「別にいいけど・・・二人?」


白沢「悪い?」


誠「別に悪くないけど」


白沢「良かった!貰ったチケット来週いっぱいだったから助かったよ」


誠「そう言う事か」


白沢「それよりその布に入ってるのって何?剣道の竹刀?」


誠「まぁ・・・そんなところかな」


嘘です刀です


白沢「とにかく次の休みは空けといてね?」


ファーーーン!ファーーーン!ファーーーン!


担任「皆さん急いで逃げてください!深海棲艦がここを攻め込んできます!」


やっぱり来たか!


誠「すみませんちょっとトイレ・・・」


担任「そんな時間ありません!」


誠「oh・・・」


戦わなきゃだけどあからさまにでてったら正体ばれるし・・・


白沢「赤城!こっち!」


誠「わかりました!」


~深海棲艦~


ヲ級「イクゾ」


タ級「アソビマワシテヤルヨ!」


ル級「ホドホドニナ」


ヲ級「陸ハタ級、ル級を中心ニ人型デ攻メル。私は海上カラ艦載機デ壊シテイク」


深海棲艦「了解!」


~~~~


誠「ねぇ!」


白沢「何!」


誠「俺たち以外来てないよ!?」


白沢「みんなと同じルートで逃げても道が詰まって逃げれないでしょ!」


ごもっともで何も言えない。それにしても奴らが攻め込んできたって事は鎮守府から姉さん達がくるって事かな?さっき表見たときかなりの数がいたからな・・・


白沢「止まって!」


誠「・・・へぇ」


タ級「ナンダナンダ?カップルデコンナ人気ノナイトコロデ何ヤッテタンダァ?」ゲラゲラ


ル級「ソンナ変ナ質問シテドウスル?」


誠「白沢さん・・・ここは俺がなんとかするから先に行ってて」


白沢「何バカなこと言ってるの!?相手は深海棲艦の戦艦なんだよ!?人間がまともにやりあって勝てる訳ないじゃん!」


誠「まともな人間ならね・・・」


白沢「え?」


誠「生憎俺はまともな人間じゃないからさ!」


白沢「それって・・・」


誠「とにかく今は俺に任せて早く行って?」


白沢「うん・・・」


誠「ありがとう」


タ級「女ヲ逃ガシタッテコトハオ前ハ負ケル前提デ挑ンデルノカ?笑エル」


誠「なら好きなだけ笑えよ。俺は負ける気なんてサラサラないけど?」


ル級「刀カ・・・」


誠「こいよ?」


タ級「オモシレェ!」ブン!


誠「!?」ガキン!


タ級「コイツチビノクセニナカナカ耐エルゾ!」


誠「クッ・・・」


ル級「早クソノデカイ腕デネジ伏セロ」


タ級「ウオオオオオ!」ガキン!


誠「チッ!」


タ級「刀はナクナッタ!コレデ防御ハデキネーナ!先二殺サレル事ヲ悪ク思ウナヨ!」


ブスブスブス


タ級「エ?」


誠「こっちこそ悪く思わないでくれよ?」


ル級「ナイフ!?オイ!大丈夫カ!?」


タ級「クソガキガ!ナメヤガッテ!コンナノスグ治ルンダヨ!」


誠「治る?」


ル級「ナ!?」


タ級「!?」


誠「この数で?」ナイフ×50本


タ級「コンノヤロウ!」


ザクザクザク


タ級「カッ・・・ハ」


誠「まだまだいくぜ?」


ザクザクザクブスブスブス


タ級「ウッ・・・オェェェ」ボタボタ


誠「タ級轟沈。次はお前だ」


ル級「クソガ!!」


誠「新技試すか」


バチバチバチ


ル級「左手二電流ガ?」


誠「貫け!」


ズボ!


ル級「ガッ・・・・ハ」バタン


誠「ふぅ・・・次は表の奴らか」


???『ねぇ?』


誠「何ですかリゼさん」


リゼ『このまま海で戦ったら貴方多分学校退学することになるわよ?それでもいいの?』


誠「まぁ良くはないですけど短いけど俺に色々教えてくれた場所と初めての友達・・・いや2人目かな?その友達を守るためならって思っちゃったんですよ」


リゼ『妬けちゃうわねフフフ』


誠「すみませんね」


何でリゼさんと喋れるかというとよくわからんけど前に幻覚のリゼさんを喰ったのが理由だと思う。それから俺の中にリゼさんは居てこうやってたまに喋ってる。周りから見たら誰と喋ってんだってなるけどね


~~~~ 


担任「皆さんいますか!?」


白沢「赤城が深海棲艦と戦ってます!」


誠「正確には戦ってました」


白沢「赤城!?え?何で生きてるの!?」


誠「だからさっき言ったじゃん?俺まともじゃないって」


白沢「まぁ・・・よかった」


担任「とりあえず皆さん無事ですね」


誠「先生~」


担任「何ですか?赤城君?」


誠「フゥーちょっとゴミ掃除するの忘れてたので今からゴミ掃除してきます」


担任「え?ちょっと!?何言ってるんですか?!」


誠「それでは!」


生徒「海にダイブしたよ!?」


ザバーーーン!


生徒「え?海に立ってる?」


担任「まさか彼は」


白沢「艦娘?」


まぁここからはだいたい10分位で全滅させたよ。途中鎮守府から赤城さん加賀さん金剛さん比叡さん榛名さん霧島さんが合流したのもあるけどね


~~~~


担任「みなさんに悲しいお知らせがあります。赤城君は自主退学しました。理由は自分のせいでみんなを危険な目に遭わせて申し訳ないと言う事でした」


俺は退学した。まぁこれでみんなを巻き込まないって思えば軽いものだよ。提督には怒られたと同時に褒められたけど。


~~~~


誠「はぁーーーーーーーー」


夕立「ここ2日くらい誠さんずっとため息してるっぽい」


時雨「噂じゃ初めてできた友達にお別れ言えないで戻ってきたらしいからね」


夕立「ちょっと可哀想っぽい」


武蔵「何だ・・・また黄昏ているのか?」


誠「姉さん」


武蔵「今門の前を通って来たら憲兵が誰かと話してたぞ?」


誠「それがどうしたの?」


武蔵「まぁ行ってみてこい」


~門前~


誠「見てこいってなんだよまったく・・・」


憲兵「あ!誠さん!ちょうどいいところに」


誠「憲兵さんどうしました?」


憲兵「実はこの子が赤城さんに会わせろって」


誠「赤城さんに?その子どこにいるんですか?」


憲兵「そこです」


誠「赤城さんに会いたいって子は君?」


白沢「そうです。私が会いたいのは学校を勝手にやめて友達との約束を守らない赤城君です」


誠「白沢さん?どうして?」


白沢「だって約束したからさ?それに初めての友達なんでしょ?なら友達らしく遊びにきたってところ」


憲兵「誠さんの友達でしたか」


誠「憲兵さんありがとうございます。それから提督に言ってこの子の出入りの許可を貰ってきてもらえませんか?それまで俺が門番しとくので」


憲兵「わかりました!」


誠「次の休みだっけ?白沢さん?」


白沢「友達なら敬語じゃなくてタメ口でしょ?」


誠「・・・白沢」


白沢「何?」


誠「次の休みに遊園地だっけ?」


白沢「そうだよ~それと集合時間と場所決めないとね?」


誠「そうだね」


初めて友達と建てる予定はなんだかいい気分がした



番外編:秘密のお茶会




これは誠が学校をやめた次の日の出来事デース!


誠「あーーーーーーーーーーー」


大和「うるさいわよ」


武蔵「うるさいぞ」


誠「だってさぁーーーーーーー!俺初めての友達だったんだよ!」


武蔵「リゼがいたではないか」


誠「リゼさんはもう友達の領域じゃなくて相棒みたいなものだからノーカウント」


大和「そうかもしれないけど・・・」


誠「駆逐艦の子達誘って間宮さんとこ行ってくる」


武蔵「駆逐艦を誘拐やお持ち帰りしたりするなよ?」


誠「しないよ!?何で同じ鎮守府内の子達を誘拐したりお持ち帰りしなきゃいけないの!?やりそうな人1人知ってるけど」


~長門の部屋~


長門「ふぇっ・・・・クシュン!あぁ駆逐艦の子達が噂をしているのかな?」


陸奥「はぁ・・・」


長門「む?どうした陸奥?ため息なんかついて」


陸奥「いいえなんでもないわ」


~~~~


武蔵「今頭の中に1人でてきたよ」

 

大和「奇遇ね。私もよ」


誠「とにかく間宮さんとこ行ってくるね」


武蔵「そうだ誠。今夜私と大和は哨戒任務があるから帰ってくるのは明日の明け方だ」 


大和「1人で心細いと思うけど留守番頼むわ」


誠「OKわかった!じゃあ行ってくるね!姉さん達も気をつけてね!」


~廊下~


誠「さて・・・朝潮ちゃんと秋月ちゃん、照月ちゃんそれから初月ちゃんは確実に誘うとしてあと誰を誘おう・・・」


天津風「誠さん?何してるの?」


誠「いやこれから駆逐艦の子達誘って間宮さんとこ行こうと思ってね・・・くる?」


天津風「今13:45よ。いくら何でもお腹空くの早くない?」


誠「なんでだろね?戦艦だからかな?」


天津風「まぁとにかく誘われちゃったから一緒に行くわ」


誠「イエーイ。他にも朝潮ちゃんと秋月型の子達も誘う予定だから」


天津風「わかった」


~~~~


コンコン


朝潮「はい!」


誠「朝潮ちゃん?今みんな暇してる?」


朝潮ちゃんと秋月型の子達は同じ部屋で部屋分けされてる


朝潮「誠さんですか!今みんな暇してますよ」


誠「良かった。なら俺と間宮さんとこ行って甘いものでも食べない?天津風ちゃんもいるよ」


照月「甘いもの!」


誠「くる?」


照月「行きます!」


秋月「ご一緒させてもらいます」


初月「僕もいこう」


朝潮「ご一緒させていただきます!」


誠「んじゃいこうか」


~甘味処間宮~


誠「間宮さーん?アイスクリーム6つと羊羹5つお願いします。あと珈琲と・・・オレンジジュース5つで」


間宮「わかりました・・・それにしても今日は大勢ですね」フフフ


誠「単純に俺が1人で居たくないだけなんですけどね」アハハ


間宮「ここでの生活に慣れたみたいですね」


誠「なれたと言っても三分の一位拉致られてましたけどね」


間宮「そうでしたね・・・っと他の子達が待ってるみたいですよ?早く掛けて待っててください」


誠「そうですね」


~onthe机~


誠「勝手に注文しちゃったけどアイスと羊羹で平気だった?」


秋月「平気どころか十分すぎますよ!」


天津風「それと羊羹一つ足りないわよ?」


誠「あぁ・・・俺の分はいらないから」


朝潮「どうしてですか?」


誠「なんとなくアイスの気分だったから?」


照月「それにしても間宮さんのところくるの初めてでわくわくしちゃいます!」


誠「マジで?」


初月「流れ者の僕達が使っていいのかよくわからなくてな」


間宮「流れ者なんかじゃありませんよ。あなた達は立派なここの仲間です」


誠「だってさ。これからは好きに使えるよ?やったね」


4人「はい!」


間宮「それでは羊羹とアイスもオレンジジュースどうぞ♪」


誠以外「いただきまーす!」


照月「んーーー!おいしい!」


天津風「やっぱり何度食べても間宮さんのアイスはおいしいです!」

 

間宮「それは良かったです」


秋月「それにこの羊羹も程よい甘味で凄く美味しいです!」


初月「両方ともちょうど良い甘さで食べやすい」


間宮「ふふふ」


誠(可愛いなぁ・・・)

 

~食後~


誠「会計してくるね」


秋月「あ!お金お金・・・」


誠「大丈夫だ世。今回誘ったの俺だしここは俺に任せて」


天津風「わかったわ。ありがとうございます」


照月「ラッキー!」


初月「ありがとう」


秋月「ありがとうございます!」


そっから俺は凄く眠くなって部屋で昼寝をした


~~~~


『さぁどっちを選ぶ!』


『どっちも選べない!』


『ならこっちだな・・・』


『!?やめろ!よせ!殺すなら俺を殺せ!』


グチャァ


強くなると言う事は全てを喰らい尽くすと言うこと


あなたにその覚悟はあるの?


いつまで寝てるまた電撃で叩き起こすぞ


~~~~


誠「はぁ・・・はぁ・・・夢?」


時計は19:00を指していた。どんな夢だったか思い出せないけど酷い悪夢だったことはシャツの汗を見ればわかる


誠「飯・・・食わなきゃな」


そう思ったとき脳裏にレ級が白雪ちゃんを引き裂いたときの事がなぜか鮮明に映し出された


誠「うっ!?・・・うぇぇぇ」


吐くほど酷い精神状態らしい・・・もう一眠りするか



次に目覚めたのは20:53だった。やっぱり夢は思い出せないけど汗の出方からみて悪夢だった。


誠「何でこんな日に姉さん達がいないんだろ」


姉さん達がいないから不用意に泣きつけないけど1人じゃ多分今日は寝れない


誠「・・・シャワー浴びて着替えよ。そしたら・・・」


~~~~ 


コンコン


金剛「はいネー」


誠「すみません実は・・・」


時刻は21:45流石に申し訳ないと思ったども頼れるのがこの人達しかいない


金剛「つまり怖くて1人で寝れないと言う事ですカ?」


誠「恥ずかしいですけどそうなりますね」


金剛「大丈夫ネ!心配ナッシングヨ?」


誠「ホントですか?」


金剛「けど寝る前にこれからちょっとしたパーティーみたいなのに行くけど一緒に行きますカー?」


誠「行きたいんですけど・・・」


金剛「?」


誠「なんか・・・安心したら力が抜けちゃって・・・あはは・・・どこまでもカッコ悪いなぁ」


金剛「カッコ悪くなんかないデス!」


誠「そうですか?」


榛名「そうですよ」


誠「榛名さん?」


金剛「まぁ何が格好悪くないかは今は置いといてパーティー会場行きましょう」ヒョイ


誠「え?えっと・・・金剛さん?」


金剛「何ですカ?」


誠「行くのはいいんですけどお姫様抱っこは・・・///」


金剛「oh!誠は恥ずかしがり屋さんデース!行きマース!」


榛名「榛名は大丈夫です!」


誠「ひええええええ!」


~食堂~


金剛「ついたネ」


隼鷹「お!今日は誠もいるのか!」


金剛「そうネー!」


愛宕「けど誠君未成年でしょぉ?」


榛名「男の子は少しくらい冒険した方がいいと思います!」


隼鷹「ならいっか!」


酒飲みの集い・・・隼鷹さんを始めに千歳さん那智さん足柄さん愛宕さん金剛さん榛名さんがいる


那智「まず何を飲む?」


誠「いや何と言われましても・・・」


那智「そうかそうか。ならこれを飲め!」


誠「うぉ!?」


ウォッカストレート!?この人頭イカレてやがるのか?


誠「えっと・・・」


足柄「男は度胸よ!グッとイっちゃいなさい!」


誠「いただきます!」ゴクゴク


隼鷹「いい飲みっぷりだねぇ!」


誠「うーーーー」


愛宕「あら?」


榛名「もう酔っちゃったみたいです」


誠「なんか・・・あれっすよ。女の人ばかりで目のやり場に困りますよ。服がかなり際どい人とかいますし」


金剛「誠は酔うと愚痴るタイプデスね」


誠「多分俺や提督じゃない人がいたら皆さん犯されてると思うんですよね」


愛宕「まぁ」フフフ


誠「だって愛宕さんなんか男の欲まんま形にしたような人ですし足柄さんは普通に綺麗な女の人ですし那智さんは気使ってくれるし金剛さん美人で滅茶苦茶話しかけてくれるし榛名さん超可愛いですしみんなそろって言えるのは優しいんですよね。千歳さんと隼鷹さんはあまり絡んだことないんでわからないですけど多分優しいですよ。だから思っちゃうんですよ。俺みたいなヘタレで弱くて何もできないチビ助がここにいていいのかなって」グスッ


金剛「大丈夫ですヨ」


榛名「誰もあなたのことをヘタレで弱くて何もできない何て思ってませんから」


愛宕「初めて哨戒任務にでたときレ級と遭遇して死ぬのを恐れないで島風ちゃん達をにがしたんでしょ?」


那智「それに友人を守るために拉致られてた船に戻ったり」


足柄「女の子逃がす為に学校辞める覚悟で奴らに立ち向かったんでしょ?」


千歳「それは弱さじゃなくて・・・」


隼鷹「強さって言うんだと思うぜ」


誠「皆さん・・・ありがとう・・・ござい・・ま・・・・」スースー


金剛「寝ちゃいましたネ」


榛名「私達はこれで帰りますか。お姉様」


金剛「そうネ。皆さんはお楽しみくだサーイ」


隼鷹「じゃーなー」


~金剛型の部屋~


金剛「安心してる顔デース」


榛名「かわいい顔ですね」


金剛「・・・襲いたくなっちゃうネ」


榛名「流石に寝込みを襲うのは・・・」


誠「こん・・ご・・・さん・・・・はるな・・・さん・・・大好き」スースー


榛名金剛「ムラッ」


~翌朝06:30~


誠「・・・頭いてぇし那智さんにウォッカ飲まされた後の記憶がねぇしここどこだよ」


金剛「おはようございマース!」


誠「金剛さんおはようございます・・・あの昨日俺何か失礼な事してないですか?何も思い出せなくて」


金剛「特に何もなかったヨー?」


榛名「確かに何もなかったです」


誠「そうですか・・・あ。一緒に寝てもらってありがとうございました。多分もう平気だと思います」


金剛「それはよかったネー!」


榛名「ではまたあとで朝食の時にお会いしましょう」


誠「それじゃあ」


ガチャン


~自室~


誠「ああは言ったけどやっは学校辞めたのは辛いな。白沢さんに会いたいな・・・はぁぁぁぁぉぁぁぁぁ」


~金剛型の部屋~


金剛「誠にお酒を飲ませるのは面白いことになるネ」


榛名「そのうちまたやりますか?」


金剛「もちろんネ!」




五章:2つの約束3つの想い


それは休日の二日前の出来事


提督「今日の出撃、遠征演習は全部中止だ。だから各々好きにしてていいぞ。外出するやつだけ知らせてくれ」


何でかと言うと新種の深海棲艦がでたらしく中将以上の提督方は呼び出されてるらしい。意外にもうちの提督は変態だが実績はあるようで中将なのたそう


金剛「Hey提督!私と榛名と誠は外出するヨー!」


ここぞとばかりに金剛さんがこの前勉強の時の約束を提案してきた


提督「おうわかった。夕飯どうするんだ?」


金剛「食べないで帰ってくるネー!」  


提督「わかった。外出を許可する」

 

こうして0730をもって俺は今日1日の行動が決まった


金剛「0830に門の前で待ち合わせでいいですカー?」


誠「俺は平気ですよ」


金剛「OKネ!これから準備するので首を長くして待っててくださいネー!」

 

誠「わかりました!」


ウィンクの似合う綺麗な人を選ぶなら金剛さんは一位かな。ちなみに二位が陸奥さん三位が愛宕さん



~大和型の部屋~


誠「デート・・・デート?んん~~?」


ここに来るまでほとんど友達がいなかった訳でデートなんてもってのほかだったからこういう時の服装がわからない


誠「下はジーンズでいいとして上は・・・これかな?」


手にとったのは薄緑色の半袖のパーカーに白の無地のタンクトップ。6月中旬ってのもありかなり暖かい  


誠「よしこれで行くか」


時刻は8時5分を回ったところ。そろそろ行くか


~門前~


誠「憲兵さんおはようございます」


憲兵「誠さんでありますか。おはようございます。お出かけですか?」


誠「金剛さんと榛名さんとちょっと街へ」


憲兵「羨ましいですなぁ~両手に花ではないですか?」


誠「花よりも綺麗ですよ・・・あの人達は」


憲兵「それもそうですな!」


誠「それより憲兵さん、許可証ありがとうございます。おかげで助かりましたよ」


憲兵「いえいえ!なにせ誠さんの初めてのお友達と言う事で提督殿も了承していただきました」


誠「とにかく本当にありがとうございます」


憲兵「誠さんは律儀でありますなぁ~それよりあの子とはどういう関係でありますか?もしや彼女さんでありますか?」


誠「だったら嬉しいですよ。友達ですよ」


憲兵「つまらないでありますなぁ」


誠「つまらなくて結構です」


金剛「Hey!待たせましたネー!」

 

誠「金剛さん?別に待って・・・」


一言で言うなら綺麗。これ以上でもこれ以下でもなくただ綺麗というしかなかった。服に関してはよくわからないけど似合ってる。いつもの巫女服にスカートとは違い洋服に白のジーンズ。綺麗な足が布越しでもわかるくらいだ


金剛「ん?どうしましたカー?」


誠「あ・・・いえ。凄く似合ってると言うかいつもと違って凄く新鮮って言うか何というかその・・・綺麗です」


金剛「フフンそう言ってくれると思いましたヨ?」


榛名「お待たせしました!」


この姉妹は何でこう美形なのだろう。ワンピースにピンクの物を羽織ってて綺麗

 

誠「・・・」


榛名「?どうかされました?」


金剛「私達があまりにも綺麗すぎて驚いてるんデース!」


その通りです


榛名「綺麗だなんて・・・榛名感激です!」


誠「とっ取り扱い行きましょう」


こうして街に出かけることになりました


~街~


誠「結構人いますね~」


金剛「平日何ですけどネー」


榛名「まずどこに行きます?」


金剛「アクセサリーをみたいネ!」  

 

誠「アクセサリーなら・・・あの店に入ってみますか?」


榛名「行ってみましょう!」


~アクセサリーショップ~ 


店員「いらっしゃいませー」


誠「結構種類ありますね」


金剛「デスネー」


榛名「・・・」


誠「榛名さん?どうしました?」


榛名「いえ・・・このネックレスが気になって・・・」


誠「薄い赤色のネックレスですか・・・わかりました!俺が買います!ついでにこの緑色のも金剛さんに買います!」


榛名「ええ!?いいのでしょうか・・・」


金剛「リアリィ!?サンキューネ!」

 

誠「すみません。これとこれください」


店員「こちらの二品ですね。合計3万円です」


誠「お願いします」スッ


店員「ちょうどお預かりしますり。ありがとうございました」


榛名「一気にあれだけ使って平気でしたか?」


金剛「確かに気になりマース」


誠「平気ですよ?それより一瞬だけ捨てられたら子犬みたいな顔をした榛名さんを我慢させたくありませんでしたから」


榛名「ふぇ?・・・あ!///」


実際榛名さんに我慢させたくないけどそれ以上に金はある。一応艦娘にも給料はでるからね。月いくらかは言えないけど


金剛「次は私達が選んであげるネー!誠は向こうに行っててくださーイ!」


誠「わかりました!楽しみにしてます」


~五分後~


金剛「これデース!」


誠「おぉ~?」


金剛「あ。これ絶対何かわかってないやつデスネ」


榛名「これはブレスレットって言うんですよ。腕につけるやつです!」


誠「なるほど!ありがとうございます!ちなみに色に意味ってあるんですか?」


金剛「ン?気に入りませんデシタカ?」


誠「いや逆に嬉しいんであれですけど・・・何となく懐かしい感じなんで。この蒼色」


榛名「喜んでもらえたのなら榛名感激です!」


金剛「そうデスねー!」


誠「ブレスレットかぁ・・・初めてかなぁ?こうゆうの貰ったり身に着けたりするの」


『私がいるから・・・安心して』


誠「え?」


金剛「?どうしましタァー?」


誠「金剛さんか榛名さん今何か言いました?」


金剛「何も言ってマセンヨ?」


榛名「榛名も何も言ってませんが・・・」


誠「そうですか・・・」


いや今のは完全に聞き間違いじゃない。だとしたら一体何だ?俺の過去?姉さん達?いや・・・思い出せない


誠「とりあえずどこかご飯食べに行きません?少し早いですが」


金剛「それがいいと思いマース!」


榛名「ではあそこのお店に行きましょう!」



そこからはあまり何をしたか思い出せない。理由はブレスレットから読み取った言葉が忘れられなかった。何かを忘れてる・・・肝心な何かを・・・昔の事・・・


~~~~


金剛「今日は楽しかったデース!また一緒に行きたいデース!」


榛名「榛名もまた行きたいです!」


金剛榛名(それに私達がこの子を支えてあげたい・・・みんなでこの子を)


誠「また機会があればよろしくお願いします!俺でよければいつでも行きますよ!」


金剛「サンキューネー!それじゃぁグンナーイ!」


榛名「お休みなさい」


誠「お休みでーす!」


~~~~


提督「大淀・・・そのうち大きな作戦が発動されるぞ」


大淀「・・・何かあったのですか?」


提督「大将方がつい最近深海棲艦の一体を捕らえたというのは知ってるよな?」


大淀「はい」


提督「そんでその深海棲艦を尋問したらな・・・奴らはやっぱり作ってるんだよ。こっちに対抗するための戦艦を・・・大和型を」


大淀「・・・」


提督「それだけじゃない。今奴らが一番必要としてるのは誠と同等の平気だ。しかも奴らはそれを造り終えてトライアル段階に移行してるらしい」


大淀「そうなると・・・」


提督「・・・新しい装備の試作をうちの鎮守府で行うことになった」


大淀「明石と夕張を連れてきます」


~~~~


翌日目を覚ますと変に体が冷えてた


誠「6時半・・・飯食ってトレーニングでもすんか」


~~~~


誠「オッシャ!飯食ったし目覚めたからトレーニングすんか!」


島風「誠さん気合い入ってるね」


天津風「明日が初デートだかららしいわ」


島風「なるほどねー」


~演習所~


誠「前にやった雷纏って突くやつの名前は『雷斬』でいいか。昔読んだ漫画に似たような技あったし。それから・・・」


ダーーン!!


誠「!?敵襲!?」


~~~~


長門「はぁ・・・はぁ・・・」ポタポタ


加賀「はぁ・・・はぁ・・・」ポタポタ


誠「どうしたんですか!?」


大淀「新装備の試作運用です」


明石「自動着脱式装甲『天照』です」


誠「天照?」


夕張「詳しくは私から説明するわ。この天照は装備する事で装備した人の身体能力の限界を超える装備なの。さらに装備する事である程度耐久も上がります」


誠「なるほど・・・それ俺で試作運用してもらえませんか?」


大淀「元々そのつもりですよ?長門さんと加賀さんは試作運用の試作運用みたいなものです」


誠「わかりました。天照をお借りします」


明石「元々彼専用の装備でしょ?」」ヒソヒソ


大淀「そうですよ・・・ただあれを使いこなすには・・・」ヒソヒソ


夕張「それでは試作運用始めます!そのトランクのボタンを押せば装備されますから!それと天照の耐久を知りたいので金剛型四姉妹と赤城さん、二航戦、五航戦の方達と演習してもらいます!」


誠「わかりました!天照装着します!」


ギュィィィィィンン!!ガチガチ!!


誠「装備完了しました!」


明石「誠さーん!ついでにこのハンマーも使ってーー!!」


そう言われて投げられたのは円錐状の物体がおよそ1メートル弱で取っ手も含めたら2.5メートルはありそうな物だった


誠「了解です!」パシ!


誠「さぁ!どこからでもきてくださ・・・い?」


何だ?この気持ち悪い感覚。身体が気持ち悪い・・・


誠「うっ・・・」


大淀「始まりましたね」


明石「なんなの?何が起こってるの?」


大淀「あれは自分のトラウマを再現させる装甲なの。トラウマと待遇しながら敵を倒さなきゃいけない装備を作るなんて大本営も狂ってるとしか言いようがないわ」


明石「使わせたくないわね・・・」


大淀「それは私もよ」


誠「あっ・・・うぅ・・・」


気持ち悪い。最悪な気分だ・・・畜生


『それでいいんだよクソ野郎』


誰だ


『もう忘れたのか?俺だよ・・・



レ級改二



今とてつもなくキレそう何だろ?やり場のない怒り。憎しみ。怨み。その装備のせいだ・・・そいつは俺たち深海棲艦の骸やおまえ達艦娘の屍をかき集めて作ったもんだ。怨みや憎しみの塊じゃねぇかよなぁ!』


う・・・うぅ・・・


誠「うぉおおおおおおおおおおおおお!!!!」


金剛「始まったネ!赤城!」


赤城「空母機動部隊!全機発艦してください!」


バシュン!


誠「うおおおおおおおおおお!!!!」


ずるずるずるずる


大淀「レ級の尻尾!?」


明石「しかも二本!?」


誠「ぁぁあぁあ・・・摘まなきゃ・・・」


ブウォン!!


蒼龍「艦載機が!?」


飛龍「全滅!?」


瑞鶴「冗談じゃないわ!」


赤城「私達はもう退きましょう・・・金剛さん!あとはお願いします!」


金剛「OKネ!全砲門!ファイヤー!」


ダダン!!


誠「うぐっぁ!?」


やれよ


誠「やる・・・殺る!!」


ブッシューーーーー!!※誠の大量出血音


誠「らぁぁああああぁあ!!!」


榛名「な!?」


霧島「いくら何でも!」


比叡「速すぎる!」


大淀「・・・これが天照の代償効果。自分の身を削って身体能力を上げる」


明石「おぞましい武器ね」


金剛「うっ・・・はぁ・・・はぁ・・・」大破


誠「うぐ・・・・あっ・・・助け・・・・・・て・・このままじゃ・・・・グァアァアアア!!」


大淀「見てられない!夕張!強制解除を!」


夕張「それがさっきから全然反応しないの!」


誠「頭が・・・うぅ・・・」


かち割れそうだ・・・身体ももう俺の意志で動かせない


レ級(誠)「半殺しの定義ってのはぁなぁ!殺しの半分・・・つまり殺すことの半分をすりゃいいんだよぉ!!」


榛名「目つきが変わった!?」


比叡「それに口調も!」

 

レ級(誠)「どうやって半分殺すかなぁああああ!!」


誠「違う!殺さない!この人達は絶対殺さない!」


レ級「いいや殺す!今すぐ殺す!」


誠「だめだ!絶対殺さない!」


明石「人格の暴走!?」


大淀「そう言えば前にレ級改二を喰ったって言ってましたし・・・まさか今その反動が!?」


誠「ケハハハ!!1000引く・・・7・・・引く・・・7はぁ!?」


霧島「完全に人格が乗っ取られてる!」


誠「まずわぁ・・・あんたからだァアァァァ!!」


霧島「!しまっ・・・」


誠「・・・・絶対やらせねぇ・・・」

 

比叡「押さえ込んでる!?」


誠「邪魔すんなよおおぉ!!」


力が必要?


誠「ありったけの力をぉおぉお!!」


一緒に押さえましょ?


誠「一緒にぃぃぃぃぃぃぃ!!!」


誠『押さえつける!』


早くレ級を追い出して!


誠「俺の身体から出て行け!」


レ級「なぁ!?く!」


あと一息よ!


誠「うおおおおおおおおおお!!!!」


レ級「くっそ!」


明石「レ級!?」


大淀「誠の中にいたレ級が実体化した!?」




俺は今思い出したあの時ブレスレットから読み取った声の主を・・・あれは俺が小学生の時イジメられて海に行った時に会った女の人だった。今思い出すと不思議な人だたったなぁ~けど凄く優しくて綺麗でいい人だった・・・



ねぇ?俺の中にいるあの時のお姉さん・・・聞こえてますか?聞こえてるのなら教えてください・・・あなたのお名前を


私の名前?


そうです。あなたのお名前です


驚かない?


驚きませんよ・・・だって俺の中にはもう1人いますから・・・リゼさんが


そう・・・ならいいわよ・・・私の名前は・・・





深海棲艦・・・軽巡棲姫


あぁ・・・どうりで神通さんに似てる訳だ・・・ねぇ?軽巡姫さん?俺にあなたの力を貸してもらえませんか?


良いわよ・・・それに前にも言ったじゃない・・・私がいるから安心して





誠「・・・よぅ。レ級」


レ級「んだぁ?前とは雰囲気ちげぇなぁ」


誠「やっぱり俺は周りに恵まれてんだよ」蒼眼発動


榛名「髪の毛が長い?」


金剛「それに黒髪デース・・・」


誠「俺はお前を倒す!リゼさん!神藤さん!俺に力を!」


リゼ「もちろんよ」


神藤「ええ!」


レ級「来いよぉ!」


比叡「レ級の形態が」


霧島「変わった・・・」


誠「天照は脱げてるのか・・・なら」


大淀「まさかまた天照を!?」


誠「来い!天照!」


ギュィィィィィンン!!ガチガチ!


誠「ん?ハンマーにも装甲が?なんか槍みたいだ」


レ級「うおおおおおおおおおお!!!!」


誠「貫く!」


ヅプッ!


レ級「がぁあああああ!?」


大淀「!?高速移動に高火力・・・」


夕張「それに雷を纏ってる」


明石「でもここからよ」


レ級「ぬおおおおおおおおおおおお!!!」


明石「俵藤太の百足退治」


誠(前に使ったときの気持ち悪さはなく今はただ心地がいい。例えるなら誰かに抱きしめられてるみたいに)


レ級「うおおおおおおおおおお!!!!」


誠「だいたい10メートル弱か?百足の頭のがあいつの下半身みてぇだ」


神藤「勝機は?」


誠「雷を纏わせたこの槍で貫く」


神藤「あなたらしいわね」


誠「ありがとうございます」


リゼ「良いことを教えてあげる」


誠「何ですか?リゼさん」


リゼ「今あなたは私達を憑依させてるわね?これには能力みたいなのがあるの」


誠「と言いますと?」


リゼ「私を憑依させてると瞬間の速さが増の。簡単に言うと通常のあなたが槍を突くとただ突くだけになるけど私を憑依させた状態で槍を突くと風を穿つ速度で突くことが可能なの」


神藤「私の場合は物体の強化ね。ライターで火を付けるか火炎放射器で火を出すかの違い」


誠「わかりました」


リゼさんの能力で電流の伝達速度を強化して・・・神藤さんの能力で電流を稲妻にする


レ級「しねぇ!」


誠「おせぇ!」


レ級「な!?消えた!?」


誠「こっちだ!」


レ級「上!?いつの間に!?」


誠「前回みたいに剥がしてから潰すんじゃ時間がかかるからな!今回はその百足ごと貫く!」


レ級「させねぇ!」


グルグルグルグル!!


百足を楯のようにしたのか・・・百足って結構堅かったよな・・・


誠「回すか」


昔見てた漫画にこんな必殺技があったな・・・槍を持って空高くに飛んでマントで体を覆ってそのまま回転して敵に突撃するあれ。確か名前は・・・


誠「飛翔斬!」


大淀「高くに飛んで雷を纏って回転してる?」


明石「そのまま突っ込む気よ!」


誠「貫け!」


ギュィィィィィンン!!


レ級「舐めんな!」


ガギィン!


摩擦で火花が散ってる・・・見る人によっては酷い鍔迫り合いと言うかも知れないけどまた見る人によっては・・・


夕立「あれ何?」


時雨「花火かな?」


花火のようにみえ


浦風「こんな昼間から花火じゃけん?」


浜風「そうみたいですね」


磯風「何だか流れ星にも見えそうだな」


谷風「いやそりゃないっしよ」


流れ星のようにもみえ


雪風「わぁぁぁぁ!凄く綺麗です!」


時津風「きれー!」


吹雪「綺麗ですねー」


鳳翔「本当ですね・・・とても綺麗」  


綺麗と言う


誠「・・・」


レ級「二回も負けるなんて情けねぇなぁ」


誠「情けねぇな」


レ級「早く煮るなり焼くなり好きにしな」


誠「ならまた俺の中に来い」


レ級「あぁ?また暴れんぞ。何考えてんだ」


誠「力が必要なんだよ・・・それに」


レ級「あ?」


誠「またお前が俺を乗っ取ってもこの鎮守府のみんなに俺を殺させる。だから問題ない」ニッコリ


レ級「くっ・・・あっははははは!お前ホントにおもしれぇな!いいぜぇ!力ならいくらでも貸してやんよ!だからもっとおもしれぇもんを魅してくれよ!」


誠「おう・・・さぁこい」


レ級が俺の中に戻り俺の中の人達は三人になった


レ級「俺には名前とかねぇのか?」


誠「あ?名前か・・・そうだな」


ウナギが白いし白龍?いや龍がついてると色々ややこしいから・・・


誠「白虎だな」


白虎「センスねーな・・・まぁいいや」


誠「そうか」


こうして1日は早くも終わった


そしてデートに行った。始めは凄く楽しかったけど1つ問題が生まれた。夕方だった


誠「深海棲艦!?」


デートしてて脳みそがピンクに染まってたが一瞬で戻った。なぜならここは陸地。そこに深海棲艦が出くわして俺と 対峙している


誠「白沢・・・いざとなったらこれを使って自分の身を守って」


白沢「う・・・うん」


提督が渡してくれた20.3cm砲。通常なら艦娘しか使えないが脅し程度には使えそうだ



だけど艤装なしの天照なし。手持ちはナイフ一本。勝負は火をみるより明らかだった



誠「が!?あっ・・くっ」


深海棲艦「シネ!」


誠「ァアァァァ!!」


あぁ・・・もう死ぬんだなって思ったその瞬間


ダーーン!!


深海棲艦「ク!?ナンダ!」


白沢「え?・・・撃てた?」


人間のはずの白沢が艦娘の艤装を使った。その一瞬の隙を突いて形勢逆転した俺はすぐに鎮守府に戻った



誠「こちら誠です!至急適性検査の準備をしてください!白沢が艦娘の可能性があります!」


当の本人は鳩が豆鉄砲を食らった顔をしている。まぁ無理もない俺だって最初の時はそうだった


誠「行こう・・・しっかり捕まってて」


白沢「うん」





六章:正義の犠牲



俺は全力で鎮守府まで戻った。走るのじゃ時間がかかるから海を駆ける事にした


誠「多分船酔い(?)するかもしれないから遠慮なく吐いてね」


白沢「え?ちょっとそれどういう・・・」


誠「抜錨!」


白沢「きゃあ!?」


誠「しっかり掴まっててね」


白沢「う・・・うん」


誠「ん?吐きそう?」


白沢「いやそうじゃないんだけど・・・」お姫様抱っこnow


誠「ホント吐きそうなら吐いた方がいいからね」

 

~鎮守府前~


誠「着いた!」


白沢「うぅ・・・」


誠「一回も吐かないとは予想外だったよ」


白沢「そう・・・?」


提督「おいあの話本当なのか?」


誠「本当ですよ!大淀さんは?」


提督「準備だ。それにこれから大本営が指定したヤツらの改二実装を始めるんだよ」


なるほど


誠「わかりました」


提督「こっちだ。それから白沢さんもこっちに」


白沢「はい」


~検査室~


提督「大淀、連れてきたぞ」


大淀「また大本営に送るややこしい資料を書かないといけないのですね」


誠「なんかすみません」


大淀「まぁなってしまった物は仕方ありませんよ。白沢さん?こちらへ」


白沢「は・・・はい」


大淀「検査するので提督と誠さんは表へ」


提督「おう」


誠「わかりました」


パタン  


大淀「さてと・・・」


~改二準備者達~


金剛「やっと私達に改二が来マース!」


比叡「そうですね!お姉様!」


隼鷹「え?あたしにも改二実装?」


千歳「私にも?」


川内「改二!?やった!これでもっと夜戦ができる!」


神通「もう・・・姉さんはそればっかり」


那珂「那珂ちゃんはアイドルだから当然でしょ!」


明石「それにしても大本営も急に改装させるなんて何の気まぐれかしらね」


夕張「わからないわよ。あんなイかれ爺共の考えなんて」


明石「まだ来てない子とかもいるんでしょ?」


夕張「先に始めますか」


~提督達~


誠「俺は改二実装ないんですね」


提督「お前中にいる奴ら憑依させるんだろ。ならいいだろ」  


誠「まぁそうですけど・・・」  


提督「それにここ意外の鎮守府はお前を建造すらできてないから仕方ないっちゃ仕方ないんだけどな」


誠「なるほどです」  


提督「それにしても・・・女だらけの職場ってのはキツいな。色々と」


誠「それよくわかりますよ」


提督「辛いよな」


誠「・・・話変わりますけど今回の改二実装だれなんすか?」


提督「本当に変わるのな・・・確かうちの鎮守府だと戦艦から金剛型4姉妹、空母は二航戦、五航戦、千歳、隼鷹。重巡は摩耶、鳥海、妙高型。軽巡は川内型。駆逐艦は夕立、時雨、吹雪、叢雲。これくらいかな」


誠「軽巡と重巡うち少ないっすね」  


大淀「まぁそれは仕方ないことですよ」


提督「そうなんだよ・・・って大淀!?お前いつの間に」


大淀「今ですよ。それに適性検査も終わりました」


提督「結果は?」


大淀「艦娘でしたよ。艦種は軽巡」


誠「軽巡・・・」


大淀「今艤装の種類を見てきましたが・・・何ですかね。類は友を呼ぶ的なあれですか?また見たことない艤装でしたよ」


誠「まじっすか」


大淀「とりあえず20.3㎝連装砲+15.5㎝三連装砲と言う風に名付けました。見た目的には摩耶さんの連装砲の上に15.5㎝砲が乗ってる感じです」


提督「えげつないな」


大淀「ちなみに搭載数は私と同じくらいですよ。雷装は神通さんクラス。火力も最高クラスです」


提督「ホントにえげつないな」


誠「ですね」


明石「改二実装終わりましたよ」


誠「両方とも速いッスね」


提督「とりあえず全員今日は休め。白沢さんは今日から軽巡寮で住まわせてくれ。ルームメイトは神通と大淀だ」


大淀「わかりました」


~翌日~


提督「ようみんな・・・おはよう。本当は昨日言おうと思ったんだけどみんなに伝えることが2つある」


夕立「スケベしすぎて憲兵さんに捕まったっぽい?」

 

提督「ちげーよ。改めて1つ目。新しく軽巡が1人加わる。来てくれ」


白沢「本日よりこちらの艦隊でご一緒させてもらいます軽巡の・・・えっと」


誠「下の名前言いたくないなら上の名前でいいんじゃない?」


白沢「・・・軽巡の白沢です!よろしくお願いします!」


提督「てことだ。みんな仲良くな。それと2つ目」


時雨「今度こそスケベのしすぎで憲兵さん送りだね」


提督「だからちげーよ。実は他に何隻か加わるんだ」


赤城「増えますねぇ」


提督「こっちに来てくれ」

  

ゾロゾロ


誠「9人?」


提督「自己紹介していってくれ」


暁「暁よ!1人前のレディとして扱ってよね!」


響「響だよ。不死鳥の通り名もあるよ」


雷「雷よ!カミナリじゃないわ!そこのところよろしくね!」


電「電です。どうかよろしくなのです」


翔鶴「第六駆逐隊ですか・・・可愛らしいですね」


提督「まだいるぞ」


???「・・・」


提督「自己紹介してくれ」


ビスマルク「私はビスマルクよ」


レーベ「駆逐艦レーベレ・ヒトマース。レーベでいいよ。よろしく」


マックス「マックス・シュルツよ。よろしくね」


プリンツ「プリンツ・オイゲンです!よろしくお願いします!」


グラーフ「グラーフ・ツェッペリンだ。よろしく頼むぞ」


長門「む?ドイツ艦か」


提督「馴れないこともあると思うからみんな教えてやってくれよ」


ビスマルク「何なの?この貧弱そうな艦隊は」※ドイツ語


グラーフ「そんな事を言うな。なかなか良さそうな艦隊ではないか」※ドイツ語  


ビスマルク「甘いわね。こんな艦隊1日あれば余裕で私色に染め上げられるわ」※ドイツ語


レーベ「そんな事言わないでよビスマルク」※ドイツ語


大和「何か話してるみたいね」


武蔵「やはりまだ不安なのだろう」


ビスマルク「不安?まさか!日本の艦娘はドイツ語を話せないのかしら?それにわからないみたいね!」※ドイツ語


マックス「ビスマルク。せっかく心配してもらってるのにその言いぐさはないでしょ」※ドイツ語


誠「全くだ」※ドイツ語


プリンツ「!?あなたドイツ語を話せるの?」※ドイツ語


誠「多少ですけどね・・・それにしても」※ドイツ語


ビスマルク「・・・なによ」※ドイツ語


誠「ドイツの方はもっと礼儀正しいと思ったのですが俺の勘違いみたいですね」※ドイツ語


ビスマルク「誰に言ってるの?」※ドイツ語


誠「貴女ですよ。他の4人は日本の礼儀をわかってるみたいですが貴女は違うみたいですね」※ドイツ語  


ビスマルク「私に喧嘩を売ってるの?」※ドイツ語


誠「喧嘩を売ってるのはそっちだろ?人の善意をその人のわからない言葉で嘲笑う。お前はヌルいビールの飲みすぎて頭のネジまで緩くなったか?」※ドイツ語


グラーフ「確かにそいつの言うとおりだ。ビスマルク、今回はお前が悪いぞ」※ドイツ語


ビスマルク「チッ!行くわよ!プリンツ」※ドイツ語


プリンツ「うぇ!?待ってください姉様!」


大和「何か怒ってどこかえ言ってしまいましたね」


武蔵「誠よ。お前ドイツ語で何か失礼な事を言ったのではないか?」


グラーフ「安心しろ。むしろ失礼な事を言ってたのはうちの戦艦だ」


武蔵「そうなのか」


提督「歓迎会あるから1800に食堂に来いって言っといてくれないか?」


グラーフ「あぁ。わかった、では失礼する」


誠「クソッタレが」


~ドイツ艦寮~


ビスマルク「全く何なの!?あのちび助は!」


プリンツ「いやでもあれは姉様が悪いですよ」

 

ビスマルク「プリンツ!貴女まで向こうの見方なの!」


プリンツ「いえそういう訳では」


ガチャン


グラーフ「今戻った。ビスマルク」


ビスマルク「何よ」


グラーフ「歓迎会をやるそうだ。時間は1800だそうだ」


ビスマルク「行ってやろうじゃないの」


プリンツ「相変わらず切り替え早いですね」


~大和型の部屋~


誠「姉さんまじかよ!?あんなクソ戦艦これからここに置くのかよ!?」


武蔵「いやそう言ってもだな」


大和「あの時何を言い争ってたの?」


誠「人の善意を踏み倒すのが我慢ならなかっただけだよ」


大和「優しいのね」


武蔵「優しすぎるだろ」


誠「白沢の所行ってくる」


~演習所~ 


神通「次!次発装填に時間をかけないで!」


白沢「はい!」


相変わらず神通さんの訓練容赦なさすぎだろ・・・おう!?今日来た六駆の子もやってるのかよ!?


神通「あら?誠さん?どうしたのですか?」


誠「あ~いや様子見にきただけですよ」


神通「せっかくなので誠さん?私と演習してもらえませんか?」


誠「俺でよければかまいませんよ?」


神通「では5分後にここへ。みなさん?今日の訓練はおしまいですよ」


~演習終了後~


白沢「はぁ・・・はぁ・・・」


誠「キツい?」


白沢「キツい」


誠「知ってた」


電「お兄さんは誰なのです?」


誠「俺?俺はここの戦艦だよ」


響「男の人なのにかい?」


誠「ね?不思議だよね」


電「強いのですか?」


誠「多分ここにいる誰よりも弱いと思うよ・・・あ」


電「どうしたのです?」


誠「あのクソビール戦艦よりは強いよ」


白沢「小さい子の前でクソはダメでしょ」


誠「すんません」


神通「お待たせしました。さぁ始めましょう」


誠「うっす」


暁「さっき一番弱いって言ってたのに神通さんとやり合うの?」


神通「え?誠さんそんな事言ってたの?」


暁「言ってましたよ」


神通「あの人の多分この鎮守府・・・いえこの世界で一番強いかもしれませんよ?」


六駆「!?」


白沢(まぁ私はそれ知ってるから驚かないけど)


誠「準備できましたよ~」


神通「とにかく見てればわかりますよ」  


~三分後~


神通「はぁ・・・はぁ・・・やっぱり強いですね。形態変化と憑依を使われないでこの様なんて」大破


誠「いや俺も結構キツかったですよ。改二になって火力も雷装もかなり上がってますね」


六駆「ポカーン」


誠「疲れましたね」


神通「私もひさびさに興奮しちゃいました」


誠「間宮さんのところにでも行きますか?」


神通「これから歓迎会ですよ?」


誠「それもそうですね」


暁「あ・・・暁は」


誠「ん?」


暁「暁は認めないから!」バビューン  

 

誠「早!?・・・んーーー何を認めないんだろ」


響「誠さんが強いって事をじゃないですか?」


誠「んーーーわからんな」


~歓迎会~


ワイワイガヤガヤナノデスナノデス


長門「群れてる駆逐艦・・・いいな!」


陸奥「もう・・・長門ったらそればっかりなのね」


長門「む?何か問題でも?」


陸奥「いいえ。貴女らしいなぁって」


島風「みんな食べるのおっそーい!」


天津風「あなたが早いだけなのよ」


赤城「やっぱり食事は大勢で食べた方が美味しいですね」


加賀「そうですね」


黒潮「お好み焼きまである!鳳翔はん!ありがとう!」


鳳翔「ふふっ冷めないうちに召し上がってください」


黒潮「やっぱりお好み焼きって言ったら大阪やなぁ~」

 

浦風「お好み焼き言うたら広島じゃけんの」


黒潮「大阪!」


浦風「広島!」


青葉「そう言えば誠さんと白沢さんの姿が見えませんねぇ・・・何やらスクープの予感です!」


~演習所~


誠「もう食わないでいいの?」


白沢「赤城・・・」


誠「空気合わない?」


白沢「今まで極力人と接したくなかったから」


誠「なるほどねぇ・・・」


白沢「・・・あのね?実は私の中にねその・・・」


誠「言いたくないなら言わないでもいいよ?」


白沢「ううん。言わせて・・・実は私の中にはある人が入ってるの」


これって・・・


誠「・・・」


白沢「その人って言うのは・・・でてきて?」


???「珍しいわね。あなたが私を呼ぶなんて」


誠「やっぱりか」


白沢「この人は私の友達の赤城。でもってこっちは軽巡棲鬼の那賀野」


誠「なら俺も教えとく。出てきてください」


リゼ「この子が貴方の友達?」


神藤「可愛らしい子ね」


白虎「類は友を呼ぶのか」


誠「左の黒髪の人がリゼさん。右の癖っ毛の女の人が神藤さん。でもって真ん中のゴツいのが白虎」


白沢「赤城も宿してたの・・・なら安心できそう」


誠「安心したのならそれではそれでいいかな」


白沢「そうだ!ねぇ今から演習しない?」


誠「今から?」


白沢「そう!私も憑依させたいし」


誠「いいよ!どこからでもかかってきな!」


~10分後~


両者「はぁ・・・はぁ・・・」


誠「まさか那賀野さんの能力が窒素を纏う事だなんて」 


白沢「そっちこそ高速移動に自然発火、挙げ句に電流何て」


両者「面白いね!」


パシャリ


誠「あ?」


青葉「いやぁ~いいものが撮れましたよ!これは明日の青葉新聞が楽しみですねぇ」


誠「おい青葉」


青葉「え?(声のトーンが)」 


誠「どこから見てたかしらねぇけどお前それ回してみ?どうなるかわかるか?」


青葉「えっと・・・どうなりますか?」ダラダラ


誠「・・・お前そう言えば俺が捕まってるとき偵察機で様子見てたんだったよな?」


青葉「助けに行けなくてすみませんでした!!」


誠「いやあれは仕方ない。偵察機で見てたなら・・・今から言うことの意味がわかるでしょ」


パキン


誠「1000-7は?」蒼眼


青葉「ヒッ!」


誠「1000から7ずつ引きたくなかったらあの写真今すぐ消せ。わかったな?」


青葉「わかりました!おやすみなさい!」


白沢「行っちゃったね」


誠「そうだね」蒼眼オフ


白沢「ねぇ?1000-7って何?」


誠「世の中には知らない方が良いこともあるよ」


白沢「わかった」


~工廠裏~


青葉「誠さんの目・・・まじだったよ・・・」


~食堂~


グラーフ「む?貴女が赤城か」


赤城「あら?あなたはグラーフさんでしたっけ?何かご用でも?」


グラーフ「あぁいや・・たいしたことじゃない」


加賀「確か貴女は赤城さんの技術を交えて造られたのよね?言わば赤城さんの妹のようなものね」


赤城「それほんとうなのですか?」


グラーフ「本当だ」


赤城「それは嬉しいですね!これからよろしくね!」


グラーフ「あぁ!こちらこそ!」


隼鷹「これが本場のビールかぁ~旨いねぇ・・・ヒック」


千歳「そうねぇ~焼酎とは違った美味しさねぇ~」


那智「うむ!悪くないな!」ガブガブ


プリンツ「喜んでもらえたなら嬉しいです!」


レーベ「うーん何だか話しかけづらい」


時津風「ねー」


レーベ「なんだい?」


時津風「レーベは好きな食べ物とかってあるのー?」


レーベ「あるよ?ソーセージとか」


時津風「ドイツっぽーい」


マックス「賑やかね」


翔鶴「賑やかなのは嫌いですか?」


マックス「いいえ。慣れてないだけよ」


翔鶴「そうですか・・・ねぇ?貴女さえよければあっちに行って少しお話しない?」


マックス「構わないわ」


翔鶴「ふふふっありがとう」


金剛「・・・慣れないですカ?」


ビスマルク「馴れる気がないのよ」


金剛「冷たい人ですネー」


ビスマルク「冷たくて結構よ。私は戻るわ」


~翌朝~


白沢「ふぁ~」


大淀「おはようございます。ずいぶんお早いのですね」


白沢「大淀さんおはようございます。だいたいいつも6時半頃には起きてましたから」


大淀「これから朝食なので準備してきてください。待ってますので」


白沢「わかりました。ありがとうございます」


大淀「いえいえ」


~食堂~


提督「今日は鎮守府内で演習をする。演習をするのはビスマルク、暁、響、電、雷それに対して相手は誠1人だ」


誠「ふむ・・・」

 

ビスマルク「あら?舐められたらものね。私の相手があんなちび助1人なんて」

 

長門「安心しろ。今のお前なら10秒で轟沈判定になる」


白沢「1人で平気なの?」


誠「平気だよ」


~演習終了後~


5人「ぜぇ・・・ぜぇ・・・」


長門「ほらな?言っただろ」


ビスマルク「開幕砲撃でこの私が轟沈判定何て・・・信じられない」


暁「しかも無傷なんて・・・」


響「かすりもしなかいなんて・・・」


電「やっぱり強いのです」


雷「魚雷も全部たどり着く前に壊されちゃったし何て強さなのよ・・・」


武蔵「ビスマルクは油断しすぎだ」


ビスマルク「こんなちび助1人の砲撃だったら誰でも油断するわよ!」


武蔵「ならなぜ六駆は避けられたのだ?」


ビスマルク「駆逐艦何だから速さでいくらでもなるでしょ」


長門「お前も一応高速戦艦だろう」


ビスマルク「くっ・・・」


長門「ちなみに何で避けれたのだ?」


響「前に神通さんと誠さんが戦ってるのを見てるから一応広範囲砲撃には警戒してたのさ」


長門「うむ!学習する事は良いことだ」


大淀「提督からの伝言です。明日近海海域の偵察に今日の5人とレーベを出撃させるように・・・と」

 

ビスマルク「わかったわ」


レーベ「ja」


六駆「はい!」


~甘味処~


誠「明日の偵察何もなければいいけど・・・」


白沢「何で?」


誠「いや何となく?」


白沢「なら心配ないよ!・・・多分」


間宮「特製パフェお待たせしました!」


誠・白沢「いえい!」


その夜俺はふと考えた。天照について。あれは装備して時間が経つにつれ肉体貪り蝕む。俺の身体だと10分あれば吐血するくらいまで持ってかれる。ここで疑問・・・手負いの状態で天照を使ったらどうなるのか。まぁ手負いって言っても軽く腕の肉を削いだ位なんだけどね・・・そして試した。そしたら俺は・・・


~偵察直前~

 

提督「偵察頼むぞ。無理な戦闘は絶対避けろ」


ビスマルク「大丈夫よ!この私がいれば!」


レーベ「高をくくらないでよビスマルク。昨日それで誠さんに負けてるんだから」


ビスマルク「うるさいわね!昨日は昨日よ!」    


電「がんばるのです!」


六駆「エイエイオー!」


提督「おう頑張れよ」


~近海海域~

 

ビスマルク「深海棲艦ねぇ・・・この辺ならイ級とかかしら?」


レーベ「見つけたら戦うの?」


ビスマルク「当たり前よ!この私がいれば相手が戦艦でも負けないわ!」


電「できれば戦いたくないのです」


ビスマルク「何を言ってるの?戦うに決まってるじゃない」


響「けど提督も無理な戦闘は避けるようにって」


ビスマルク「無理じゃなければいいのよ」


暁「困った戦艦さんだわ。レディとは程遠いわね」


ビスマルク「程遠くて結構よ・・・っとお出ましのようね!」


イ級「キィーーーー!」


ビスマルク「イ級だけなら雑魚ね!ファイヤ!」


ダーン!


イ級「イイイーーーー!!」轟沈


ビスマルク「ふん!この私の前に来るなら連合艦隊できなさい!」


~ところ変わって白沢~


白沢「さてと・・・弾着観測射撃の方法を探しに図書室に来たのはいいけど・・・」


大量の本


白沢「どこかな?」


~詮索5分後~


白沢「ん?何だろこの本・・・」


ぺり・・・ぺり・・・


白沢「・・・え?これって本当なの・・・・?」


???「本当だよ」


白沢「貴方は?」


~再びビスマルクサイド~


ビスマルク「ちぃ!いつの間に!」


6人を囲むのは敵水上打撃部隊


レーベ「どうするのさ!ビスマルク!」


ビスマルク「全員戦闘用意!ある程度やりあったら全速力でこの海域から離脱するわよ!雷は鎮守府へ打電!」


雷「わかったわ!」


ビスマルク「重巡三隻は私がやるわ!ファイヤ!」


ダーン!


レーベ「残りは僕達でやろう!」


六駆「うん!(なのです!)」


~鎮守府~


大淀「提督!偵察中の雷から入電!敵水上打撃部隊と遭遇至急応援を要求!」


提督「誠1人で他は待機!それから赤城と加賀に索敵を・・ビスマルクは帰ってきたら説教だ」


~母港~


誠「戦艦誠!抜錨します!」


バシャーーン!


誠「リゼさん!」


リゼ「わかってるわ!」


誠「憑依させて・・・っと!」


多分島風ちゃんより速いかな?


~近海海域~


ビスマルク「く!?なめないで!」小破


暁「うっ」大破


響「く・・・」大破


電「はぁ・・・はぁ・・・」中破


雷「ったた・・・」大破


レーベ「みんな!・・くっそ!?」大破


ビスマルク「レーベ!そっちに砲撃が!」


レーベ「え・・・」


ビューン


レーベ(あぁ・・・僕もう沈んじゃうのか・・・短い命だったな・・・)


誠「むぅうん!」


スパン!


響「刀で」


暁「砲弾を」


電「斬ったのです?」


誠「待たせた!全主砲!貫け!」


ババーン!


敵水上打撃部隊大破


誠「・・・帰ろう」


~鎮守府帰投後~


誠「ビスマルク以外はドックでゆっくり休んでて」


ビスマルク以外「わかった」


スタスタスタ


誠「さて・・・」


ビスマルク「・・・何よ」


誠「お前提督に何て言われて偵察に行った?」


ビスマルク「がんばれよ」


誠「その前だ!お前提督に無理な戦闘を避けろって言われたんじゃねぇのかよ!」胸倉掴み


ビスマルク「旗艦は私よ!私が平気だと思ったから戦ったのよ!」


誠「その結果がこの様じゃねぇかよ!いい加減自分の力量を知れよ!」


ビスマルク「ふざけないで!海上じゃないと艤装もろくに出せない奴が私のやり方に口を挟まないで!」


カチーン


誠「・・・ほう?」


その場に居合わせた戦艦や正規空母(火に油・・・)


ビスマルク「図星?当たってて何も言えな・・・」


バァーン!


ビスマルク「え?」


誠「これで満足かジャガイモ頭・・・次はそのふざけた面すっ飛ばすぞゴラ」


ビスマルク(艤装転換の瞬間が見えなかった・・・?何て速さで艤装を出したの!?)


ビスマルク「かかってきなさいよ!所詮脅しの発砲が限界でしょ!」


スッ


誠「もういい加減黙ってろよ・・・殺すぞ」蒼眼


ビスマルク「その眼!(こいつ・・・何人葬ってきたのよ!)」


誠「眼がなんだよ」


ビスマルク「貴方もしかして深海棲艦?」


誠「少し違う・・・俺は」


天井裏の青葉(これは!)


誠「俺は化け物だ」


その場に居合わせた艦娘達はみんな心の中でこう囁いた


(誠の格言いただきました)と


その直後


赤城「大変です!先ほどの海域に戦艦三隻と重巡二隻空母一隻の主力艦隊が!」


誠「俺が行きます・・・よく反省して自分の立場を考えろジャガイモ」蒼眼睨み


ビスマルク「ひっ!」


白沢「私も行く」


誠「白沢?けど・・・」


白沢「私も行く」


誠「・・・わかった。一緒に行こう」


~近海海域~


ぷすぷすぷす


誠「雑魚が群れやがって」


白沢「・・・」


誠「さ!帰ろ・・・」


バキッ!


誠「ぶっ!?・・・ブハァッ!」


ボトボト


誠「げっほ・・・白・・・・沢?」


白沢「ごめんね?私もこんな事したくないの・・・でもね?知っちゃったんだ」


誠「知ったて何を?」


肋が逝ったか


白沢「元が人間の艦娘が2人存在すると世界が崩壊に向かうって」


はぁ?


誠「おい誰だよ!そんなデタラメ言ったやつ!そんなんだったら俺の姉さん達はどうなるんだよ!」


白沢「結果がどうであれこうするしかないの!だから潔く殺されて?」


くっそ


誠「・・・俺は理由が何であろうとそう易々と死ねないよ」


白沢「・・・じゃあ」


カチ


白沢「殺し合い・・・だね!」


那賀野の窒素か・・・本気なんだな


誠「こいよ」


白沢「フッ!」


誠「!?」


白沢「遅いよ!」


バキッ!


誠「くっ!・・・でも軽いんだよ!」


バチバチバチバチ


白沢「きゃ!?・・・電流!?」


誠「からの!」


スパン!


白沢「斬撃なら!」


誠「甘い!」


ぶおおおおお!


白沢「炎!?」


誠「燃えろ!」


白沢「ふっ!」


ピシピシ


誠「窒素の鎧・・・」


白沢「はぁ!」


バキッ!


誠「がぁ!?」


ヒューン・・・・ガン!


誠「つっ・・・・かっは!?」


白沢「殺す気で来ないと死んじゃうよ?」


カツーンカツーン


誠(海上なのにコンクリートの上をヒールで歩くみたいな音だな)


白沢「これで!」


誠「まだ死ねるか!」


すっ・・・・バキバキバキバキ


誠「天照!」


ギュイーーーーーン!


誠「死ね!」


グサッ


白沢「っつ・・・・ゴルパ!」


ボタボタボタ


白沢「ふふっ・・・やっぱり強いね・・・・・ゲッホゲホ」


誠「くっそ!」


白沢「私もう死ぬのね」


誠「・・・・」


白沢「最悪な人生だったけど貴方に出会って少しはましになったよ・・・ありがと」


誠「・・・1つ教えて?」


白沢「なぁに?」


誠「君にデマを教えた奴ってどんな感じの人間たった?」


白沢「確か白髪で背が高くて右手と左脚が義手義足だった・・・ゲッホおぇぇぇぇ」


ビチャビチャ


誠「・・・ありがとう」


白沢「・・・私のお願い聞いてくれる?」


誠「何?」


白沢「今すぐ私を・・・食べて?」


何で俺は毎回失う選択しかできないんだよ


誠「・・・わかった」ポタポタポタ


白沢「ありがとう・・・」


誠「・・・・・ゴクッ」


殺す


誠「ごちそうさま・・・美味しかったよ・・・」ツーーーー


涙が止まらない


~~~~


???「これで私の実験が成功する!」


ヴァン!!


???「何だ!?」


誠「てめぇ・・・生きてたのか・・・旦那」


旦那「クソガキ・・・久々だなぁ」


誠「てめぇが白沢にデマ吹き込んだのか」


旦那「ああ!そうとも!私の実験のためになぁ!」


誠「くだらねぇ・・・・死ね!」


バチバチバチバチ


旦那「電流じゃ死なねぇなぁ!」


誠「だったら!」


ピシピシ


誠「窒素の装甲だ」蒼眼


旦那「来いよ!」


誠「むぅうん!」


バチ・・・バチバチバチバチ!!!


誠「雷斬!!」


旦那「貫けるかなぁ!」


誠「・・・白沢!力を貸してくれ!」


旦那「死人に口無しだぞ!」


誠「口はねぇかも知れねーけど」


ボオッ


誠「想いは届くんだよ」左目『蒼眼』右目・・・『紅眼』


旦那「なぁ!?何だその眼は!?」


誠「ぶち抜け!」


ブチブチブチ!!


旦那「ぐ!?おえぇぇぇ」


バタン


誠「はぁ・・・・はぁ・・・・」


失って生きるしかないのか・・・俺は喪いながら生きてくしかないのか


誠「うっ・・・・うわぁぁあああああ!」


その鳴き声は獣の咆哮の如く響き轟いた




最終章:歪んだ世界の貴女達との絆


私達は未だに驚いています。鎮守府最強の戦艦・・・大和型戦艦三番艦の誠さんが壊れた玩具を抱えて帰ってくる子供のように大泣きしながら鎮守府に帰還してきたのが


誠「うっぐ・・・うぅ・・・」


武蔵「おいどうした!?何があった!!」


大和「その抱えてる人ってまさか・・・」


誠「・・・」コクリ


武蔵「お前でも手に負えない相手が現れたのか!?」


誠「違うんだよ・・・姉さん。俺が・・・俺が・・・!」


大和「まさか・・・あなたが?」


誠「俺が・・・あの時ちゃんと殺しとけばこんな事にはならなかった!あのクソ野郎が!あいつが!クソがぁぁぁぁぁぁ!!」


武蔵(あの時殺しとけば?レ級・・・もとい白虎はもうあいつの中で大人しくしてる。と言うことは・・・)


武蔵「お前をいたぶり回した旦那と言うやつか?」


誠「そうだよ・・・」


大和「待って武蔵!あいつはあの時確実に誠が殺してたじゃない!」


誠「原理は知らないけど生きてた。多分轟沈して使用できなかった応急修理員女神でも積んでたんだろ」


武蔵「悪魔のような連中だな」


カツーンカツーン


提督「お前・・・平気か?」


誠「平気じゃないっすよ・・・友達を自分の手で葬ったんすよ?」


提督「だよな」


誠「・・・すみません席外します」


提督「・・・」


それからの事はよくわからないが大和や金剛型の話によれば鎮守府裏に墓を作ったらしいな。ちゃんと埋めてやりたかったんだろうな。


誠「白沢・・・ごめんな。殺す以外の方法が思いつかなくて」


少し離れた木の影


夕立「可哀相っぽい」


時雨「そうだね・・・」


雪風「こういう時こそ遊びに誘いましょう!」


夕立時雨「うん!」


ピカァーーーーーーーーーー


時雨「お墓の方から?」


夕立「眩しいっぽい!」


お墓


誠「これは?」


墓の前には刀が刺さっていた。眩い光を発しながらまるで俺に抜かせるかの如く


誠「白沢・・・ありがとう」


スッ


その刀は俺の持ってる刀よりも重く大きい大刀だった


~司令室~


プルルルルルルルル


大淀「はい。こちら●●鎮守府です。・・・?はい・・・はい・・・ちょっと待ってください!それは貴方達の部下が勝手に起こしたことじゃないんですか!こっちは何も悪く無いじゃないですか!ふざけないでください!」


提督「ん?」


大淀「現に死んでるって・・・それは貴方達の部下が勝手に起こしたことと言ってるじゃないですか!」


提督「大淀変われ」


大淀「提督・・・」


提督「おうこっちの責任者みてーなのだ。何だ?うちのが何かやらかしたのか?そもそも誰だテメェ」


中央憲兵「中央憲兵の人間だ。お前の所の戦艦がうちの部下を1人殺していてな。その責任をとってもらいたくてな」


提督「戯れろ。それならこっちだって勝手に建物の中に入られてんだよ。その責任はどうしてくれるんだ?あ?」


中央憲兵「それとこれとは話が違うんだよ」


提督「違わねぇだろ。そっちの動きに気づいたうちの戦艦が行動を起こしてそれでその結末がテメェの部下の死だろうが。なめたこと言ってんじゃねーぞ」


中央憲兵「ふむ・・・そうだな。まぁいい。ところでだな・・・今度うちの憲兵とそっちの艦娘で合同演習なんかどうだ?」


提督「やだね。明らかに罠だろ」


中央憲兵「まぁまぁそう言わずに・・・でなきゃテメェのとこの艦娘全員解体処分の後に人身売買で売り飛ばすぞ」


提督「ッチ・・・いつだ」


中央憲兵「詳しくはまた後日それでは」


ガチャン


提督「雑魚が・・・・大淀。誠を読んでくれないか?」


~数分後~


誠「失礼します」


提督「おう・・・」


誠「提督?俺に用ってなんすか?」


提督「用と言うかな・・・お前に少し休暇をやるからしばらくどこかに旅にでも行ったらどうだ?」


誠「またえらく急っすね・・・わかりました。休暇の期間はどの位ですか?」


提督「お前の気が済むまで。だが最低一週間だ」


誠「わかりました。明日から行ってきます」


ガチャン


大淀「なぜ休暇を与えたのですか?」


提督「中央憲兵共の狙いはあいつだ。それに演習は恐らく3日以内のうちに行われる。その期間あいつを遠ざけておけば何とかなると思った」


大淀「優しいんですね」


提督「何となくな・・・昔の俺に似てるからよ」


大淀「・・・なんとなく想像できます」


~鎮守府内ベンチ~


誠「ふぅーーーーー」


吹雪「あ!誠さん!」


誠「吹雪・・・ちゃん?」


吹雪「聞きましたよ!明日から1人で旅行何ですってね!羨ましいです!」


誠「えっと・・・そうだね」


吹雪「?何で嬉しそうじゃないんですか?」


叢雲「あんたがバカみたいなテンションで喋りかけたからでしょうね」


吹雪「叢雲ちゃん・・・一応私の方がお姉ちゃんなんだよ?その・・・言葉とか少し位・・・」


叢雲「文句あるの?」ギロッ


吹雪「ヒッ!」

 

誠「まぁ多少遠出するからお土産とか買ってくるよ」


吹雪「ホントですか!?」


誠「うん!少し期待してて」


吹雪「わかりました!他の子達にも言ってこよ!」


誠「元気だなぁ」


叢雲「・・・まぁ少しくらいは期待しとくわ」


誠「期待しといて」


叢雲「・・・ふん!」


誠「・・・・怒らせた・・・のかな?」


~翌日~


誠「それじゃ提督。しばらく留守にします」


提督「おう。リフレッシュしてこいよ」


~~~~


誠「とは言ったもののどこに行くかな・・・」


ひさびさに陸の奥の方に行ってみるか


~鎮守府~


提督「・・・タイミングを読んだかのように深海棲艦の奴ら大規模反抗作戦に出てきやがったな」


大淀「誠さんを連れ戻しますか?」


提督「いや今回はあいつなしの作戦でいく。大本営からの情報だと絶対防衛ラインに到達するのは大体三日後らしい」


大淀「・・・三日後?」


提督「あぁ・・・三日後だ」


~本土内陸部~


誠「ずいぶん海から離れたな~。山の空気がうまい・・・って何言ってんだろ俺」


???「やっと逃げ延びれたら・・・」


???「追っ手が来るなんて・・・不幸だわ」


誠「・・・あのぉ?」


???「ヒッ!?新手!?」


???「不幸だわ!!」


誠「お・・・落ち着いてください!俺別に敵じゃないですから!」


???「ほんとぉ?」


誠「ホントです!名前わからないので自己紹介してもらえたら助かります」


扶桑「扶桑型戦艦の一番艦・・・扶桑よ」


山城「同じく二番艦の山城・・・貴方本当に鎮守府からの追っ手じゃないでしょうね」


誠「逆に聞きますけど何で追われてるんですか」


扶桑「私達よく欠陥戦艦とか言われていてね?」


山城「不幸艦だのなんだの」


扶桑「それで今までは言われても無視してたのだけど」


山城「うちのクズ司令官が・・・


『今回の作戦もお前ら欠陥戦艦のせいで大失態をおかしてしまった!』


・・・なんて明らかに指揮が下手くそだったのに理不尽なこと言い始めて挙げ句に


『貴様等はもう海にでないでいい!変わりに憲兵や俺の慰安艦になれ』

 

・・・って腐った事を戯れ始めたからムカついて殺したら憲兵みんな私たちを追いかけ始めたのよ」


誠「何というか・・・可哀相ですね」


扶桑「心配してくれるの?」


誠「しますよ」


山城「どうして?私達は上司殺しなのよ?」


誠「それでも貴女達が女の人に変わりはないですよ。女の人の心配をしない方がおかしいですよ」


扶桑型「あっははははは!!」


誠「!?」


扶桑「あー面白い。貴方それ本気で言ってるの?だとしたら貴方面白いわよ」


山城「そうですね姉様・・・ふふふ・・・艦娘の私達を心配するなんて」


誠「俺も艦娘(?)ですから。仲間を思いやるのは当然です。それに2人とも凄く綺麗な方なのでなおさらです」


山城「それ・・・口説いてるの?」


扶桑「この子が艦娘って言うところにはツッコミをいれないのね・・・山城」


誠「まぁ俺のことはどうでもいいとして・・・これから行くところあるんですか?」


扶桑「ないわよ?」


誠「一週間俺と一緒にいてもらえれば俺のいた鎮守府でかくまえます。それに俺なら貴女達を守れます。これは断言できます


扶桑「あなたは一体・・・」


誠「俺は・・・化け物で大和型戦艦の三番艦。戦艦誠です」


~三日が経ち~


提督「これより本土防衛作戦を開始する!」


大淀「今回の作戦は深海棲艦の全駆逐および迎撃です!期間不明なため短期決戦での決着を目指します!誠さんはいませんが全力でいきます!」


艦娘「おぉ!!」


~誠サイド~


誠「ふぅ~」コトン


やっぱり金剛さんが入れてくれる紅茶の方が全然旨いや。本当に久しぶりだなぁ~1人になるの。まだ三日しか経ってないけどみんなは元気かな?


TV「次のニュースです。ただいま午前8時30分より海軍の●●鎮守府による本土防衛作戦が開始されました。海岸付近にお住まいの皆様は───」


扶桑「誠?またこの喫茶店に来てたの?」


誠「・・・なきゃ」


扶桑「?」


誠「俺が行かなきゃ!みんなじゃ絶対防衛ラインを守りきれない!」


扶桑「ちょっと!どうしたの?」


誠「奴らの反抗作戦が始まったみたいなんです。けどあいつらの本気の艦隊だと艦娘だけじゃ一時間も保ちません」


扶桑「何でそう言いきれるの?」


誠「俺に力をくれた人達が残したこの両眼でわかるんですよ」両眼発動


誠「とにかく俺は今から鎮守府に戻ります」


扶桑「わかったわ・・・気を付けてね」


誠「それじゃあ」バチバチ


山城「嵐のような流れでしたね。姉様」


扶桑「・・・追いましょ?」


~戦闘開始五時間~


提督「こいつら・・・一体どれだけの戦力をここに集中させてるんだ・・・」


~海上~

【前衛迎撃部隊】旗艦長門 夕立時雨

長門「怯むな!数は多くても所詮雑魚の塊だ!一体ずつ倒していけば必ず勝機は見えるぞ!」


夕立「・・・そう言いますけどまだ敵に姫級も鬼級も戦艦も空母もいないっぽい!」


時雨「流石にこれはマズいですよ!長門さん!」


長門「一旦空母の航空攻撃で数を削るぞ!」」


夕立「本当に3人で大丈夫だったっポイ!?」


長門「この私がいるだろう。心配するな」


時雨「!敵の艦載機の攻撃が来るよ!」


長門「・・・三式弾を積んでくればよかったな」


ダダダダダダダダダタ


長門「うむ!」


【防空部隊】旗艦摩耶 秋月照月初月


摩耶「長門さん!待たせました!」


長門「防空は任せたぞ!」


防空部隊「はい!」


~別方面~

【機動部隊】旗艦赤城 加賀蒼龍飛龍翔鶴瑞鶴

【護衛水雷戦隊】旗艦神通 島風天津風川内


赤城「全機発艦始め!」


バビューン!ブロロロロロロ


瑞鶴「改二になった私達の力見せてあげる!」


加賀「調子に乗らないで。私達が終われば制空権を失うことになるのよ」 


瑞鶴「わかってるわよ!」


赤城「2人ともその辺にしてください」


翔鶴「来ましたね」  


【敵機動部隊】


ヲ級改F「ヲ・・・」


神通「私達が貴女達を全力で守ります・・・なので貴女達も全力で空を!」


赤城「攻撃隊発艦始め!」


加賀「瑞鶴!貴女は翔鶴と一緒に烈風で艦載機を撃ち落として!」


翔鶴「言われなくても!」バビュン!


瑞鶴「わかってるわよ!」バビュン!


蒼龍「二航戦の本当の力見せつけます!」


飛龍「全力でいきます!」


~更に別方面~

【水上打撃部隊】旗艦金剛 比叡榛名霧島


金剛「こっちに戦艦がかたまってるトハ・・・」


榛名「榛名は問題ないです」

 

霧島「金剛姉様?あれを使いますか?」


比叡「あれ・・・」(あれって何だっけ?)


金剛「そうネ・・・AGP(アーマーガールプロジェクト)艤装の力見せるネ」


バキバキバキ


金剛「誠が帰ってくるまでには決着をつけたいネ」AGP盾  


比叡「その前に大淀も言ってたように速めに決着をつけましょう!姉様!」AGP翼

 

榛名「この先は榛名達が通しません!」AGP掌


霧島「早いところ終わらせて他の所に合流しましょう。お姉様」AGP鋏


金剛「ル級が気づいたネ・・・全砲門!ファイア!」


ダーーン!!


~更に一時間間後の司令室~


長門『こちら前衛迎撃部隊長門。敵を全滅した』


赤城『こちら機動部隊赤城。長門さんと同じく敵を全滅しました』


金剛『こちら水上打撃部隊金剛デース!取り扱い全滅したヨー!』


提督「みんなご苦労様。第二波がいつ来るかわからない以上気を抜くな」


全員『はい!』


提督「・・・いややっぱり一回全員戻ってこい」


全員『・・・?』


~その頃~


誠「・・・ガツガツムシャムシャゴキュッゴキュッ」


回りにはレ級の死骸が3つとバケツ一つが転がっている。鎮守府に戻る途中陸にいたレ級を放置できないため轟沈に追い込んだ。そこまでは良かったけど燃料切れを起こした。そこで俺は沈めたレ級をひたすら貪ってた


~鎮守府~


提督「金剛、比叡、榛名、霧島・・・まだ戦えるか?」


金剛「もちろんデース!」


比叡「まだまだ!気合い!入れて!いきます!」   


榛名「榛名も大丈夫です!」


霧島「お任せください!」


提督「心強いな・・・補給を済ませたら最前線に四人で出撃してくれ。危うくなったら速攻戻ってこい」


金剛型「はい!」


~最前線~


金剛「次は主力達が来るネ」


霧島「私達は悪魔で削りですよ」


榛名「早く終わらせたいですね・・・」


比叡「・・・主力のお出ましみたいです・・・」


金剛「姫級に・・・鬼級」


榛名「・・・形態の違うレ級?」


霧島「砲台小鬼やPT小鬼まで・・・」


比叡「・・・気合い!入れて!いきます!」


空母棲姫「シズメ!」


榛名「いきなり発艦!?」


金剛「三式弾で応戦ネ!」


ババーーーーン!!


金剛「比叡!霧島!空母の姫や鬼は任せるネ!私達は戦艦と駆逐をやるネ!」


軽巡棲鬼「大型艦だけだと思ったか!」


軽巡棲姫「私達も忘れてもらっちゃ困るわぁ!」


金剛「!?軽巡の鬼、姫級!?」


戦艦棲鬼「舐められたらものだな・・・我々が金剛型のみで足止めされるとは」


金剛「足止め?・・・フフっ舐めてるのはあなた達デース」


榛名「ここであなた達を倒せば!」


比叡「本土にいる長門さん達が必ず仕留めてくれる!」


霧島「最も私達がここでしくじらなければですけどね!」


戦艦棲鬼「なめやがって!レ級!」


レ級「・・・」


戦艦棲鬼「しばらく手前の二人(金剛、榛名)で遊んでなさい」


レ級「どこまでしていいんだ?」


戦艦棲鬼「やりたいところまでやりなさい。あなたが望なら内臓をぶちまけでもって構わない」


レ級「了解」ニタァ


そのレ級は姿がこれまでのレ級と全く異なっていた。例えるなら獣の混じった深海棲艦。足元なんて特に野生の肉食獣のそれだ


金剛「全砲門ファイア!」


ダダーン!

 

金剛の渾身の一斉射撃も獣のレ級にとってはドッチボールの玉と同じ。避けることなど雑作もない


レ級「遅せぇ!」


ダダーン!


榛名「!?お姉様!」


バァン!!


榛名「まだ戦える・・・」小破


レ級「そうか」ヌッ     


榛名「!?いつの間に」

 

レ級「確か何でもしていいんだったなぁ・・・それじゃあ」


ガシッ!


榛名「グッ!?あ・・・・」


レ級「息ができねぇだろ?このまま空に飛んでそっから突き落としてやんよ。いくら艦娘でも空から落とされたら大破じゃあスマネェダロウナァ!」


そう言うとレ級の背中からは本来生えることのない翼が生えそのまま榛名の首を掴みながら天高く舞っていった


レ級「こいつぁたけぇな」


榛名「あっ・・・がっあ」


レ級「んじゃあ・・・死ね!」


パッ


榛名「きゃあああああああ!?」


金剛「榛名!?」


比叡「榛名!」


空母棲姫「よそ見をしてる暇はないぞ!」


バキバキバキ


比叡「!?艤装が」


榛名(これでもう死んじゃうのですね・・・まだお姉様達やみんなと戦いたかったな・・・)


レ級「ただ眺めるのもつまんねぇな。全主砲!ぶちかませ!」


ダダーン!


榛名(終戦まで生きてたかったなぁ)ツゥーーー


???「この人はまだ死なせない!」


バキバキバキ!


レ級「俺の弾幕を主砲で弾いた?」


榛名「誠・・・さん」ポロポロ


誠「手を握ってください!着地しますよ!」


スゥーーバシャーン!  


金剛「なんで・・・誠が?」


誠「ニュースで反抗作戦が行われてるって聞いて来ました」


榛名「あの!・・誠さん」


誠「感情に浸るのはあとです。後は俺がやります」


比叡「あの数を!?」


霧島「無理しないでください!私達4人でも無理なのに」


誠「・・・無理なんかじゃないですよ。あなた達こそもう無理をするのはいいんじゃないですか?」


金剛型「え?」


誠「深海棲艦との開戦いらいずっとずっと戦ってきて・・・今くらい俺に任せてもらえませんか?」


金剛「・・・その言葉は卑怯デース」


榛名「でも・・・」


比叡「昔からそんなところが変わってないんですよね」


霧島「ですね」


誠「いきますね」


レ級「お前が例の人混ざりか」  


誠「行くぞ」双眼解放


レ級「来いよ!」


誠「天照!」


バキバキバキ!


レ級「んぁ?」


誠「貫け!」

 

バチバチバチ!!


レ級「まさか!?」


誠「死ね!!」


ズプッ!

 

レ級「ゴプアッ!」轟沈


戦艦棲鬼「馬鹿な!?」


空母棲姫「これ以上やらせない!発艦!」


誠「ナイフは・・・八本でイケるな」


空母棲姫「終わりだ!」


誠「そっちがな!」


バチチ!


ナイフを八本投げた。ナイフとナイフの間には電流の糸が流れているそれが艦載機の間を通過するとたちまち艦載機は真っ二つ。空母棲姫の艦載機は0に


空母棲姫「バカナ!?」


誠「雷斬!!」


空母棲姫「グアッ!?」轟沈


戦艦棲鬼「くっ・・・引くぞ!」


~深海棲艦撤退後~


誠「俺達も一旦戻りましょう」


~鎮守府~


提督「一週間は戻ってくるなって言ったろ」


誠「ニュース見ていても経ってもいられなくて」アハハ


提督「ったくよ」


プルルルルルルル


ガチャン


提督「誰だ」


中央憲兵「よう」


提督「なんのようだボケ」


中央憲兵「演習の日にちが決まった。今から二時間後だ」


提督「ざけんなゴラ!テメェ今こっちが何してるかわかってんだろうがよ!」


中央憲兵「そっちの都合なんて知らねーよ。それとも何だ?全員売り飛ばされたいのか?」


提督「テメェ・・・」


中央憲兵「二時間後だ。いいな?」


ガチャン


提督「こんな時に」


誠「二時間後に憲兵共が来るんですね?」


提督「ああ・・・」


誠「皆さんだけ逃げてください」


提督「戯れろ。明らかにお前をはめる罠だ」


誠「それでももう誰も傷付けたくないんです」


提督「・・・好きなようにやれよ」


誠「わかりました」


金剛「・・・今から私たちの部屋に来てもらえませんか?」


誠「俺ですか?」


金剛「YES」


誠「わかりました」


~金剛型の部屋~


金剛「紅茶淹れましたヨ~・・・榛名?スコーンはどうですカー?」


榛名「ちょうどできました!」


誠「榛名さん?傷平気ですか?」


榛名「ええ!榛名は大丈夫です!」


金剛「それじゃ飲みましょう!」


誠「比叡さんと霧島さんは?」


金剛「あの二人は今ドッグデース!」


誠「そうですか」


金剛「それにしても・・・」ジー


誠「な・・・何ですか?」


金剛「昔から何も変わってませんネ」


榛名「そうですねぇ」


誠「そうですか?」


金剛「そうデース。昔から自分よりも他人を優先させる。他人を守ろうとする所。そのままデース」


誠「なんか照れますね///」


金剛「私達はいまだに覚えてマース。貴方に出会った最初の日を」



あの日は雪が降ってた日でしたネー。私達はまだ現れたばかりの深海棲艦達と戦って連日ボロボロになりながらこの国を守ってました。それなのに当時の人達ときたら『化け物』だの『怪物』だの。そんな中貴方と出会いマシタ


金剛「また言われましたネー」


比叡「まったく誰があなた達を守ってると思ってるんでしょうかね」


榛名「もう自信がなくなってきちゃいました」


霧島「そうね」


ワイワイ


そこで場違いの男の子の声を聞きましタ。近くには大和と武蔵がいました


男の子「お姉ちゃん寒くないの?」


武蔵「何だ?心配してくれるのか?」


大和「誠は優しいのね」


誠「お姉ちゃん達みたいに強くて優しくなりたいの!」  


武蔵「そうかそうか!私達みたいになりたいのか!」


ワイワイ


金剛「ごらん?榛名。あれが私達の守ってる存在ネ。ホント馬鹿馬鹿しくなってくるデース」


誠「?」


榛名「こっちに走ってきましたよ?」


誠「お姉さん達はお姉ちゃんのお友達なの?」


金剛「まぁ・・・」


誠「へー・・・」


金剛(この子も私達を化け物と思ってるノ?)


誠「お姉さん達寒くない?」


金剛型「え?」


誠「・・・」チラッ


大和型「・・・」コクリ


誠「手、前に出して?」


榛名「えっと・・・」


誠「速く!」


榛名「は・・・はい!」スッ


誠「んしょっ・・・と!はい!次のお姉さん!」


比叡「ひえ!?」


誠「ちょっと小さいけどはい!次のお姉さん!」


霧島「ええっと・・・」


誠「速く!っ・・と!・・・・あ」


金剛型「?」


誠「手袋足りないや・・・そうだ!」


手をつなぐ


金剛「!?」


誠「お姉さんごめんね?手袋ないから・・・これで許して?」


金剛「わかったデース・・・」





誠「そんな事もありましたね・・・紅茶美味しいですね」  


金剛「それは良かったデース」  


誠「これも覚えてますか?大きくなったら結婚するって」 


金剛「覚えてマース!あれは驚きました」


誠「まだあの約束・・・有効ですか?」  


金剛「まさか」


誠「今回の戦いが終わったら・・・俺と結婚してもらえますか?・・・許されるかわかりませんが貴女達全員と」  


金剛「構わないデスヨ・・」


榛名「大丈夫ですよ・・・」


誠「いつ戻るかわかりません・・・ですが必ず戻ってきます」


金剛「待ってますヨ。それが何時間、何日、何週間、何ヶ月、何年、何十年かかってもずっと待ってるヨ」


この歪みきった世界で一つだけ歪んでないとすればそれはきっと・・・


誠「この約束が俺と貴女達との絆ですね」


~~~~


誠「貴女達はここから逃げてください。駆逐艦の子は全員ドラム缶に入れてバレないように。もうじき俺の新しい仲間が来ると思います」


金剛「わかったネ。約束・・・忘れないでヨ?」


誠「優しい微笑みですね。忘れませんよ・・・・行ってきます」バチバチ


金剛「フフッ」


~鎮守府前~


憲兵「さっさと始めようぜ?」


憲兵「速く艦娘共を輪姦したいぜ」


誠「んなことやらせるかよ」


憲兵「あ?・・・ぶはっ!?」


憲兵「てぇんめぇ!・・ぶはっ!」


誠「だいたい百人位か?」


憲兵×百「うおおおおお!」


誠「化け物・・・舐めんじゃねーぞ!」双眼発動


~同時刻鎮守府~


扶桑「ここが誠の鎮守府?」


山城「そうみたいですね・・・」


金剛「貴女達デスカ?誠の新しい仲間って言うのハ」


扶桑「そうですが・・・あなたは?」


金剛「金剛デース。とりあえずあの子からの伝言ネ。ここの駆逐艦を全員ドラム缶に入れて事が冷めるまで一旦私達ごとどこかへ避難。そして我が鎮守府にようこそデース」


山城「あの子は・・・」


扶桑「よろしくお願いします・・・金剛」


金剛「貴女達は改二デスカ?」


扶桑型「そうよ」


~戦場~


誠「はぁ・・・はぁ・・・」


そこには100個の無惨な死骸が四肢バラバラに転がっていた


誠「・・・これで平気か?・・・ん?」


視線の先に何か蒼く揺らいでる光を見つける。無意識にそっちに進んでいくと・・・


誠「・・・」


???「・・・」


今まで見たことのない姿の深海棲艦がいた


誠「・・・誰だお前」


???「・・・お前か・・・あいつが言ってた例の人混じりってのは」


誠「あいつ?南西のレ級?」


???「俺の名前は深海棲艦・・・戦艦棲皇子。またの名を・・・大和武尊(ヤマトタケル)」


誠「お前が深海の大和型って事か・・・」


ヤマトタケル「いくぜ!」


ガツーン!


誠「くっ!」


速いだけじゃなくて一撃が重い。白虎の所の刀でギリギリ耐えられるかってところか


ヤマトタケル「どうした!?そんなものかよ!」


ガキン!ガキン!


誠「うっ・・・」


ヤマトタケル「オラオラ!」


ガン!ガキン!


誠「舐めんな!」


俺は右の腰に帯刀してる白沢の大刀に手をかけそのまま引き抜いた


誠「解放しろ!『黄泉戸喫(ヨモツヘグイ)』!!」


キェアアアア!!


ヤマトタケル「な!?」


大刀の刀身からレ級の鰻みたいなのが三匹出てきて攻撃を弾いた


誠「ぶっ飛べ!!」


メキメキメキメキ!!


ヤマトタケル「ガァ!?」


明石さん特性のハンマーで上空にぶっ飛ばして


誠「逃がさない!探照灯照射!」


左腕にはまっている三つの探照灯で曇りきってる空を照らしあいつがどこに飛んでいるのか明確にし・・・俺は飛んだ


誠「死ね!!」


飛翔斬でトドメをさした・・・だが


ヤマトタケル「くくくくく!ハッハハハ!!お前面白いなぁ!次会うときが楽しみだぜ!」


フッ!


そういい残すとやつは消えた


誠「はぁ・・・はぁ・・・足りねえ・・・燃料が・・・鎮守府に戻って・・・・・補給を・・・!?」


俺はその時謎の違和感に襲われた。違和感のする方を恐る恐る見ると腹に穴が空いている


誠「グァアアアアアアアアア!」


~~~~


ヤマトタケル「戦艦誠・・・人混じり・・・ハハハ!やっぱりおもしれぇな!」


~鎮守府工廠付近~


誠「はぁ・・・はぁ・・・みんなは・・・・・・逃げてくれたかな?うっ!?・・・おぇぇ」ビチャビチャ


???「あらら・・・結構やられてるね」


誠「・・・だ・・・・れ?幻聴が聞こえる・・・」


那珂「艦隊のアイドル!那珂ちゃんだよー!」


那珂さん?そう言えば川内さん達と初めて会ったときに話してみるって言って一回も話したことなかったっけ


那珂「ずいぶんボロボロだねぇ?どうしたの?」


誠「少し・・・色々ありまして・・・」


那珂「ふぅ~ん?これからドッグに入るの?」  


誠「こんな風穴の空いた胴体じゃ敵陣に突っ込めないじゃないですか」


那珂「きゃー!かっこいい!じゃあそんなかっこいい君にアイドルである那珂ちゃんからのプレゼントをあげちゃうよぉー!」


そこで俺の意識は途絶えた。意識が戻った時俺の目の前にいたはずの那珂さんは消えていた。口の中には苦い血と鉄の味がほのかに残っている。俺は訳の分からない道をひたすら歩いていた。まるで不安から逃げ出すためにただひたすら



しばらく歩き続けると広い空間が広がっていた。熟した甘い薫りに綺麗な華畑。だけど俺は気づかなかった。いや気づけなかった。俺の意識はまだ完全に戻ってなくまだ寝ぼけた状態だった。華だと思っていたそれは夥しい量の骸。熟した甘い薫りと感じ取った物は腐りきった血液。寝ぼけ眼で見ていた華畑の世界の中心には白いコートを着た大柄な男が立っていた。どうして美しいと感じる物は死を連想させるのかな?俺は自然と大男のことを美しいと感じた。ホモ的な意味じゃないよ?華の正体の骸はすべて艦娘だった。それもすべて死後半年以上が経過したもの。俺は感じた。次は俺が殺される。揃える気のないパズルが独りでにできあがるのと同じで頭の中の思考が独りでに揃っていった。揃えたくないパズルはやがて揃い俺は一つの答えを出した。いや出してしまった



俺が着任した時に一つの話題が出ていた。中央憲兵最強の戦士が誕生した・・・と言う話題。俺は今まで気にもとめてなかったけどこいつがその最強の戦士だと本能で察した。理屈とかじゃなく本能で。



誠(何だ?この気持ちの悪い感覚・・・あいつ本当に人間なのか?いやそれよりもあいつを今ここで殺さないと後々鎮守府のみんなが殺される。俺が殺さないと・・・)

 

大男「・・・」


誠(気づかれた!?もうやるしかない・・・最強って言っても所詮人間だ!一発叩き込めば何とかなる!何とか不意をつけば!)


大男「・・・スゥー」※一服


誠「(今だ!)死ね!」


大男「・・・ふぅ」


グサグサグサグサグサグサ


誠「もらっ・・・・!?」


確かに貫いたはずの奴には傷一つ付いていない。なら音の出た物は?恐る恐る見てみる。すると・・・


誠「ぐ!・・ブハァ!?」ビチャビチャ


俺の腹が貫かれてた。それも一回じゃなく複数


誠「がぁ!?・・・まだだ!まだ!」


大男「・・・スゥーーー・・・フゥ」


誠「戦え・・・ザクッ・・・る」


え?眼が?


誠「グアアアアアアアアアア!?」


左目を貫かれてた。やつの手には黒いランスのような物が握られてる


誠「クォロス!殺す殺す殺す殺す殺す!」紅眼発動


大男「・・・お前が・・・・・・そうか・・・そうか!ハッハッハ!!お前がか!」


誠「あ″ぁ″!?」


大男「お前が俺の息子か!」


誠「・・・はぁ?」


こいつ・・・俺を息子って


大男「はぁ~ん・・・なるほどなぁ。確かに似てるなぁ・・・特に炎を出すところとかか?」


誠「!?」


大男「何で分かったかって?焦げ臭いのと右手の焼け跡か?」


右手の焼け跡?・・・こんな小さな焼け跡で俺が炎を出すのを察した?


大男「自己紹介がまだだったなぁ・・・俺は中央憲兵幹部の1人。海原将深(うなばらしょうみ)だ」


誠「海原将深?」


海原「まぁ憲兵幹部よりもこっちの方がしっくりくるか?・・・『深海の提督』」


こいつが?深海の提督?なら俺や姉さん達は深海の・・・


海原「にしてもお前の母親もバカだよなぁ・・・前の旦那に逃げられたらからって俺に抱かれるとはなぁ。その結果がお前だよ」


誠「待て!じゃあ俺は・・・」  


海原「大和と武蔵の姉弟であって姉弟じゃない!最高にオモしれぇなぁ!あの女が産んだお前は俺が実験して作り上げたんだよ!感謝しろよ?」


誠「俺が・・・・実験・・・・?」


海原「人間の艦娘化実験・・・・てのは悪魔で表向き。本当は深海棲艦の細胞移植」


誠「俺が・・・深海棲艦」


海原「ちなみにこれまでのお前の選択肢も俺が全部仕組んだ!気持ちいいよなぁ・・・自分が仕組んだ事がそのまま行われるんだからさぁ」


誠「・・・」


海原「まぁ何が言いたいかってお前は人間でも艦娘でもなく深海棲艦だって事だ。気づいてるんだろ?眼の事や左腕の色・・・俺と来て人間を滅ぼすぞ」


誠「・・・なぁ」


海原「あ?」


誠「お前が深海の提督ってのが本当だって前提で話すけどよ・・・何でお前らは人間を襲う?それとお前らは何なんだよ」


海原「そいつにゃ答えられねーなぁ・・・だって俺自身分かってねーから」


誠「え?」


海原「気づいたら深海の提督になっていたって訳だからよぉ・・・まぁアイツらの中の最強と戦えば分かるんじゃねぇか?」


アイツらの中の最強?戦艦棲姫とかか?それともまだ俺が知らない深海棲艦がいるのか?


海原「とりあえず・・・」


メリメリメリメリ


誠「ぶっ!?・・・・オエェ」ビチャビチャ


海原「テメェはその辺でくたばっとけ。俺は艦娘共を狩ってくる」スッ


消えた?いやそれどころじゃない。速く助けに行かないと・・・


誠「左目・・・見えないし腹はまた穴ぼこだらけ・・・ハハハ」


やるしかないか


誠「天照!!」


ギュイイイイイイイン!!


誠「・・・・」


天照は装備してる時間が長ければ長いほど身体を蝕む。ならすでにボロクソの状態で使ったら?って言う疑問を昔抱いた。そして試した。試した結果は


誠「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」


化け物だ


~金剛~


金剛「こんなに大量のドラム缶を担ぐのなんて初めてデース」


榛名「これを担いで東京急行に行く水雷戦隊さん達を尊敬しますね・・・」


山城「何で駆逐艦をドラム缶に突っ込んで輸送するの?」


金剛「それが私達にもよく分からないデース。多分人数が多いから隠すために入れたんだと思いマース」


扶桑「確かにこの大きさなら駆逐艦の子達なら2人~3人は入れそうね」


霧島「・・・!?お姉様!後方から深海棲艦の反応が!」


金剛「!?やられましたネ・・・私達は今主砲はどころか機銃さえ積んでまセーン」


比叡「・・・ひえぇ」


榛名「先に長門さん達を行かせておいて良かったですね」


扶桑「とりあえず全速力で逃げましょう!」


~~~~


海原「あれが金剛型4姉妹か・・・タケル潰してこい」


ヤマトタケル「分かってる」


~~~~


金剛「!?すごく速いのが来マース!」


ヤマトタケル「ラアァ!!」


バキバキバキ


金剛「っ!?・・・まだまだ耐えれマース!比叡!榛名!霧島!貴女達は先に行くデース!ここは私が食い止めマース」


ヤマトタケル「1人で何ができるんだ!あぁ!?」


メキメキメキ


金剛「ぶっはぁ!?」


ヤマトタケル「ッチ。人混じりの方がやりがいがあったわ・・・死ね!」


バキバキバキ


ヤマトタケル「・・・あ?何で俺の艤装がぶっ壊れてんだ?」


???「ヤラセネェゾ」


ヤマトタケル「・・・人混じり」


金剛「誠!?」


誠「逃ゲテください・・・金剛さン」


金剛(カタコト・・・?)


誠「速く!」


金剛「分かったネ!」


ヤマトタケル「テメェ・・・よくもまぁ俺の艤装をぶっ壊してくれたなぁ」


誠「ココから先には絶対行カセナイ!」


ヤマトタケル「ほざけ!」

 

誠「シズメ!」


メリメリメリ


ヤマトタケル「ぶっはぁ!?」


海原「テメェ追ってきてたのか」


誠「テメェ如きに姉サン達や金剛さン達ヲ狩らせる訳にはイカナイ!」


海原「まぁそんな立派な事言ってもな」


バキバキバキ


誠「ガァ!?」


海原「力の前じゃ無力なんだよ」


そう言い放った海原の眼は蒼く光っていた


誠「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・」


どうすりゃ勝てる?道連れか?うん道連れ位しかもうねぇや


ドクンドクン


それでいいでしょ?みんな


ドクンドクン


金剛さん達との約束は守れそうにないけど


ドクンドクンドクンドクン


ここで奴らを食い止める


ドクンドクンドクンドクン


誠「モウ・・・二度ト・・・モドレナイかもしれないけど」


海原「あ?」


誠「ココで食い止める!」


海原「・・・人混じりの半水鬼ってところか?出来損ない」


誠「出来損ないダロウガナンダロウガ俺がヤリタイコトハ俺が決める。テメェに選ばせるダケノ人生ナンテクソツマラネェ」


ヤマトタケル「ん?・・・右目の様子が変わってきたぞ」


誠「俺は俺だ。俺の道は・・・」


ガチャン!


誠「俺ガ決メル!」


そう言った俺の右目は紅くなっている。今までと違うのは眼の中に錨が4つ。ちょうど上下左右で綺麗な十字に円。


海原「・・・半殺しだ」


誠「リゼさん!神藤さん!白虎!那賀野さん!ミンナ俺の力に!」


4人「言われなくても!」


ヤマトタケル「こいつまじかよ・・・」


誠「@#↑←**#≠&/ら/;;♧▽♢▼▼◁♤?!!」


この時の俺の身体には鎧が巻き付いてた。左の顔には紫の梟の顔みたいな面で目元に三カ所の爪痕があってそこから蒼い光が零れてた。胴体の鎧は龍の鱗みたいなのと俺の元々来てたコートが融合してなんか凄くかっこいい紅黒いコートになっててそこに白のラインが何本か入ってる


海原「言葉すら喋れてねーじゃねぇかよ」


誠「♢▼▼///◁♤;/#」

 

~~~~


金剛「無事たどり着けましたネ・・・」


扶桑「・・・ここは?」


金剛「トラック泊地ネ」


大和「みなさん速く艤装を」


長門「分かってる」


加賀「流石に頭に来ました。あの子は一回シバきあげなければ」


武蔵「む?鳳翔さんも行くのか?」


鳳翔「手数が必要ですよね?」


金剛「助けに行きますカ」


大和「ええ」


~~~~


誠「・・・・」


海原「俺にここまで傷を付けたのはお前が初めてだ・・・流石俺の息子だな」


ザクッ!


海原「そう言えばお前うちの憲兵軽く100人位始末したんだってな?」


誠「・・・・」


海原「新しい人員がいるな」


ザクッ!


両目は貫かれて何も見えないし舌も切り落とされて何も喋れない。頭の中で1000から7ずつ引いてく中で俺は深い眠りに落ちた。俺は目覚めることはできなかった。だって・・・次に目覚めたら俺は・・・・


~~~


金剛「誠?」


そう言いながらその場に崩れ落ちる金剛はそこに落ちていた誠の天照と大刀二本を抱えて涙で顔を歪めていた。提督は今回の作戦の失敗の責任を取るために国からの死刑を言い渡され首を打ちはねられた。残った私達はトラックでひっそりと身を隠しながら生きてくしかなくなった。誠は死んだと思っていいだろう。あいつが交戦していたと思われる場所には大量の海水に溶けた血液と武装があった。


~金剛型の部屋~


金剛「・・・まだデース」


比叡「?どうしたんすか?お姉様」


金剛「あの子は帰ってくると約束シマシタ。だから私はずっと待ってマース。それが何年かかろうとあの子が約束したのならそれを待つだけデース。仮に死んだとしてもその時は幽霊になって誠を呪いマース」


榛名「・・・そうですね!あの子はあんなに自信を持って約束をしたんですからきっと戻ってきますよね!」


金剛「そうデース!だから気長に待ってマショ?ね?みなさん」


優しい笑顔で言ったその言葉にはなんの根拠もなかった。だけど彼女を見ているとその根拠のない言葉も本当になりそうだった



エピローグ:彼の名は



少年にはまだ名前がない。何のために産まれ何のために生き何のために死ぬのかもまだわからない。少年期は父親以外のこの世界のことをまだ知らないのだ。それでもこの世界は待ってはくれない。交わした約束を果たすために。止められた時間は動き出す


ガチャン!


重たい鉄の扉が開かれる


???「出ろ」


少年「何ですか?」


???「お前にはこれから憲兵で働いてもらう



少年「・・・わかりました」


???「ふぅー・・・憲兵に入るに当たって名前がいるな」


少年「名前・・・ですか」


???「何かあるか?好みの名前とか」


少年「いえ・・・わからないです」


???「なら俺が付けてやる。お前の名前は・・・」


少年「名前は・・・」


???「加賀美翔誠だ」


翔誠「加賀美・・・翔誠」


海原「俺はお前の上司。んでもって親父の海原将深だ」


翔誠「よろしくお願いします!父さん!」


海原「父さんはやめろや。むず痒いから」


翔誠「なら海原さんで!」


海原「おう。改めてよろしくな。翔誠」


翔誠「こちらこそ!」


少年はまだ知らない。これから起こる数々の試練を。だがその方が今の彼には良いのだろう




to be continue
















後書き

続編も書きましたののでそちらも良ければ見てください!


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1: SS好きの名無しさん 2016-02-11 21:19:49 ID: xjYUyecu

誠死ね
っておもったら別人だった

2: matu 2016-02-27 01:42:21 ID: POApma0e

なんか新しい部門が生まれた

3: SS好きの名無しさん 2016-04-09 20:55:08 ID: yp-kwiuF

まじかよ誠最高だな

4: 名前のない戦艦 2016-04-10 00:33:09 ID: OvwnzdQ4

コメントくださる方々ありがとうございます!申し訳ないのですが返事の仕方がわからないのでこの場でお礼を言わせてもらいます!


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1: SS好きの名無しさん 2016-05-09 00:20:07 ID: kg-HY9E1

タイトルあのさあ…

2: SS好きの名無しさん 2016-05-09 20:02:10 ID: s4ft0I6f

↑…?別に普通の、タイトルじゃ…むしろカッコいいと思ったんだが…

それにタイトルだけで判断したのならぜひちゃんと読んで欲しい。いつの間にか夜になるぜ、引き込まれ過ぎて(笑)


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