アッサム「ミッドナイト・ティーパーティー」
ダージリン達が胆試しするだけ
聖グロリアーナ戦車道部合宿にて・夜
アッサム「皆さん集まりましたわね?」
オレンジペコ「そのようです」
ローズヒップ「はやく出発したいですわー」
ダージリン「落ち着きなさいローズヒップ、持ち物を確認しましょう。お茶の葉は誰の担当だったかしら?」
ルクリリ「私です」
アッサム「カップ等の茶器類は私が持参しましたわ。お菓子はオレンジペコの担当でしたわね」
オレンジペコ「持ってきております」
アッサム「それからロウソクは」
ローズヒップ「わたくしですわー」
ダージリン「揃っているようね」
アッサム「それでは出発しましょう」
オレンジペコ「しかし、いいのでしょうか・・・宿舎を抜け出したりして・・・」
ローズヒップ「5人ぐらいいなくなっても誰も気づきませんわよ」
オレンジペコ「そういう問題じゃ・・・」
アッサム「あら、ペコが言い出したのではないですか。合宿所の近くに古びた洋館があるから行ってみたいと。」
オレンジペコ「私は興味があると言っただけで、そこで真夜中にお茶会をしようと言い出したのはアッサム様ですわ」
ローズヒップ「そんなこと言って、今になって怖くなったんじゃありませんのー」
オレンジペコ「そ、そんなことないですわ!」
ルクリリ「でも確かに、私達幹部が規則を破ってしまうというのは少々後ろめたいですね。」
ダージリン「うふふ。こんな格言を知ってる?」
ダージリン「きゅうりは、盗んだものが最もおいしい」
オレンジペコ「え?そんな言葉ありましたっけ?」
アッサム「自分で格言を創作しないで下さいませ」
ダージリン「あら?私が作ったとしても名言は名言だわ」
ルクリリ「へ、へぇ...」
ローズヒップ「おっ、喋ってるうちにお目当ての館に着きましたわよー」
オレンジペコ「思ったより近かったんですね」
アッサム「ローズヒップと一緒に歩いていると、こっちまで速く歩いてしまうような気が致しますわ」
ダージリン「この建物、遠くからだとすごく大きいように見えるけど、どうやら2階建てのようね」
ルクリリ「門がありますけど、鍵がかかってたら入れませんよ」
オレンジペコ「確かめますわ」グイ
オレンジペコ「あきましたわ。鍵はかかってませんでした」
ダージリン「どうやら使われなくなってから久しいようね」
アッサム「庭も荒れ放題ですわ」
ルクリリ「では、建物の中に入りましょうか」
オレンジペコ「え、ま、まだ先に進むんですか?」
オレンジペコ「お茶会なら庭でやっても・・・」
アッサム「ここまで来たんですもの。屋内にも入ってみたいですわ」ガチャ
ダージリン「建物の扉にも鍵はかかってないのね」
ローズヒップ「入ってくれと言ってるようなものですわー」
ルクリリ「皆さん足元に気を付けて下さいね」
アッサム「今ロウソクをつけますわ」
ルクリリ「やっぱりこういうのはロウソクじゃないと雰囲気が出ませんね」
オレンジペコ「暗くありませんか?懐中電灯に比べて・・・」
ルクリリ「この建物、月明かりも結構入ってくるみたいだし、十分だろ」
オレンジペコ「そ、そうですか」
アッサム「さっきからなーにを怖がってるんですの、ペコ?あなたがそんな調子だと、こっちまで怖くなってくるじゃありませんの」
オレンジペコ「すいません・・・」
ダージリン「ロウソクは蝋がこぼれると火事の危険があるから、そこだけ気をつけてくださる?アッサム」
アッサム「どんな走りをしようとも何とやらはあなたのお言葉ですわよ」
ダージリン「そうでしたわね、ふふ」
ローズヒップ「まずは一階を探索ですわー」
ルクリリ「広い玄関ですね」
ローズヒップ「でもあとは小部屋が並んでるだけって感じですわね」
アッサム「広い部屋は無いのかしら」
ダージリン「これではTOG内の方が広いですわ」
ルクリリ「確かに」
アッサム「2階にあるのではなくて?」
ダージリン「そうですわね・・・階段を上がってみましょうか」
ローズヒップ「このボロい階段、走ったら崩れそうでこわいですわー」
ダージリン「走らなければいいのよ」
オレンジペコ「あの・・・」
ダージリン「何かしら?」
オレンジペコ「そ、そろそろ戻りません?なんか、そろそろ何か出そうで・・・」
アッサム「あら、まだお茶会の場所を探してる段階よ?帰るなんてありえませんわ」
ルクリリ「それに出るって、何が出るんだ?幽霊でも出るって言うんじゃないだろうな?」
ローズヒップ「オマエノウシロニイルゾ...」
ルクリリ「ひいいっ、後ろ!?」
ローズヒップ「あっはははは、ひっかかりましたわねー」
ルクリリ「あっ、こら!くそっ」
ダージリン「ルクリリも意外と怖がりなのね」
ルクリリ「そんなわけないです!今のは不意討ちだったからで・・・猫だましに面食らったみたいなものです!」
アッサム「ふふ。でも幽霊だって突然出てくるかもしれませんわよ?」
ローズヒップ「幽霊とか死後の世界なんて存在しませんわー。死んだらそれでオシマイですわよー」
ルクリリ「キリスト教の学校の生徒として、それもどうかと・・・」
オレンジペコ「あはは・・・」
ガタンッ
オレンジペコ「!」
オレンジペコ「ね、ねえ今、物音がしませんでした?」
ローブヒップ「え?いや?何も聞こえませんでしたわー」
アッサム「気のせいでは?」
オレンジペコ「ふ、ふうん・・・」
謎の声「アッハハハハ」
オレンジペコ「わ、笑わないで下さい!そりゃ、私は、ちょっと、怖がりかもしれませんけれど・・・」
ルクリリ「ん?誰か今笑ったか?」
ダージリン「いいえ。誰も笑ってないわ」
アッサム「オレンジペコだけに笑い声が聞こえたってことですの?なんだか寒気がする話ですわね」
ローズヒップ「人を驚かせようとするなんて、私の真似ですのー?」
ダージリン「まあまあ、この場を盛り上げようとしてくれてるのよ」
オレンジペコ「ち、違いますよそんなこと・・・」
オレンジペコ「だって確かに・・・」
謎の声「オネエチャンタチ,イラッシャイ」
オレンジペコ「きゃーーーー!!!!!!」
ルクリリ「うっっっるさい!!!!」
ダージリン「今度はどうしたんですの?ペコ」
オレンジペコ「たたたた確かに聞こえたんです!今、はっきりと。幼女の声で!」
ローズヒップ「幼女の声で、なんて言ってましたの?」
オレンジペコ「『いらっしゃい』って・・・」
アッサム「はぁ、まったく馬鹿馬鹿しい」
アッサム「ここに幽霊がいて、私達を歓迎してるとでも?そのわりには、誰も出迎えに来ないわね」
オレンジペコ「そういう自分から変なものを呼び寄せるような発言はやめましょう?てかもう帰りましょうよお」
アッサム「くどい!わたくしイライラしてきましたわ」
ルクリリ「ペコもいい加減なこと言うなよな」
オレンジペコ「そんなぁ」
アッサム「それとも、宿舎まで一人で戻ります?ろうそくとか無しで」
オレンジペコ「それは・・・」
ダージリン「確かに今日のペコはローズヒップよりも騒がしいわね。そんなに怖いのかしら?」
ダージリン「でも大丈夫よペコ、私がついてるわ」
オレンジペコ「はい・・・」
ローズヒップ「あー、わたくしもダージリン様に慰めてもらいたいですわー。わたくしも怖いですわー」
ルクリリ「変なこと言うな。それよりそろそろ2階に着くぞ」
アッサム「ちょうど良い広い部屋がありましたわね」
ダージリン「では、お茶会を始めましょう。適当なテーブルと椅子を探して」
ローズヒップ「ありましたわー」
アッサム「お皿を並べて、お菓子を出して・・・ほら、ペコも手伝いなさいな」
オレンジペコ「は、はい」
ダージリン「ルクリリ。お湯をわかして頂戴な」
ルクリリ「はい。この電気ポット、よく見るとうちの戦車に積んであるやつですね。取り外しできたのですか」
ローズヒップ「持ち運びが出来て便利ですわ」
アッサム「さて。あとはお湯が沸くのを待つだけですし、他の準備は出来たので皆さん席につきましょうか」
ルクリリ「いい感じの大きさの円卓を持ってきたな、ローズヒップ」
ローズヒップ「快足はマップ探索が得意ですのよー」
アッサム「ふふふ」
ボコボコボコボコボコ....
ダージリン「あ、お湯が沸きましたわ」
オレンジペコ「わたくしがお入れ致しますわ」
アッサム「お願いしますわ」
オレンジペコ「では」トポトポトポ...
オレンジペコ(さっきの声は何かの音の聞き間違いだったんだろうか・・・)
オレンジペコ(この部屋に来ても何も起こらないし、私がビクビクしすぎなだけなのかな?)
ルクリリ「そういえば、みんなおかしいと思いませんか?」
アッサム「何がです?」
ルクリリ「この館、ずいぶん荒れているようなのに、この机は埃1つついてないじゃないですか。机だけでなく、椅子とか、この2階にあるもの全部そうですよね?」
アッサム「い、言われてみれば・・・」
ローズヒップ「風が吹いてるとかじゃありませんの?」
ダージリン「いや、窓は閉めきられているわ。風は来ないわね」
オレンジペコ「誰かが使った・・・とか?」
アッサム「幽霊がですか?」
オレンジペコ「そうかも・・・」
アッサム「はぁ・・・あなたがそんな調子だから、ルクリリまで変なことを言い出すんじゃないの」
ルクリリ「えへへ」
謎の声「ウシロ...ウシロ...」
ルクリリ「・・・ん?」
ダージリン「どうしたの?ルクリリ」
謎の声「オマエノウシロニイルゾ...」
ルクリリ(ははあ、さてはまたローズヒップの悪戯だな?)
ルクリリ「馬鹿め!2度も騙されるか!」バッ
シーン...
アッサム「ど、どうしたんですの?急に立ち上がって」
ルクリリ「え?だ、だってさっきからローズヒップが・・・」
ローズヒップ「わたくしですか?何もしてませんわよ?」
ダージリン「ローズヒップは砂糖が紅茶に溶けてく様子を観察して遊んでたしたわ」
ルクリリ「え?だって今声が・・・」
謎の声「ヨンダカイ?」
ルクリリ「わああああああああああ!!!!!!」
オレンジペコ「な、何事・・・」
ルクリリ「声が!!!声がああああ!!!!!」
アッサム「おお落ち着きなさいルクリリ!」
ルクリリ「声が聞こえたんです。この場にいる誰のものでもない声が。いや、見えないだけでいる。声の持ち主はこの部屋にいる!」
ダージリン「座りなさい!ルクリリ!」
ルクリリ「そんなこと言ってる場合じゃないです!まずいですよ、ここ!早く帰りましょう!」
ダージリン「いいえ続けるわ。お茶会が中断されるなど、あってはならないことだわ」
ルクリリ「ちょっと!信じてないでしょう私のこと!本当なんですってば!!」
ローズヒップ「ペコに続いてルクリリまで。皆さんメンタル弱いですわねー」
ルクリリ「うるさい!聞こえたんだはっきりと!後ろから!」
ローズヒップ「後ろからってことは、あの肖像画っぽのがある壁の方からってことですの?」
ローズヒップ「なんにもいませんわよ・・・?」
肖像画「ニタア...」
ローズヒップ「!!!???」
アッサム「どうしたんですのローズヒップ?いきなりびくっとして」
ローズヒップ「いや、今、あそこの肖像画が笑ったように見えましたので・・・」
ローズヒップ「多分見間違いですわ」
肖像画「チガウゾ オレハココニイル」
ローズヒップ「ぎゃあああああああ!!!!」
アッサム「今度はローズヒップですの?」
ローズヒップ「肖像画が喋りましたわ!あ、ありえませんわ!」
アッサム「はぁ・・・今日はどいつもこいつも・・・」
オレンジペコ「待ってくださいアッサム様!」
オレンジペコ「これで5人中3人が妙な体験をしたことになるんですよ!流石におかしいですって」
ルクリリ「先程までは何も感じませんでしたが、今は感じます。ここには私達以外の何かがいます!」
ダージリン「紅茶を飲みなさいな二人とも。冷めてしまいますわ」
ルクリリ「とてもそんな気分じゃ・・・」
アッサム「それでも聖グロリアーナの生徒ですの?恥ずかしいですわよまったく」
人形「オネエチャン オコッテルノ?」
アッサム「怒ってますわよそりゃ・・・ん?」
人形「ナラ イッショニ アソビマショウ? オニンギョウアソビ」ガタガタガタ...
アッサム「きゃーーーー!!!!!!」
ルクリリ「ついにアッサムにも!」
オレンジペコ「何があったんですのアッサム様!」
アッサム「あ・・・あそこの人形がひとりでに動いて・・・喋りましたわ・・・」
ルクリリ「ん?どこですか?」
ローズヒップ「また、他の人には見えないんですのね」
アッサム「そんな筈は・・・ダージリン!」
ダージリン「落ち着きなさいアッサム。データ主義のあなたらしくないわ」
アッサム「確かにわたくしはデータを重視して、目で見たものを信用しないようにはしていますわ。しかしそれは状況が移ろいやすい戦場での話であって・・・今、こんなにもはっきりと見えているものがダージリンには見えないなんて・・・そんな可能性はあるの・・・?」
ダージリン「こんな言葉を知ってる?サンドウィッチはきゅうりが一番おいしい」
アッサム「楽しくない!はさまれても全然楽しくありませんわ!!」
ダージリン「つまらない反応ね。アッサムなら、ここで気のきいたジョークでも言ってくれると思ったのだけれど」
ダージリン「そういえば、このお茶会が始まってからアッサムはまだ一回もジョークを言ってないわね」
ダージリン「いつもはとっておきのものを毎回用意してくれるのに」
ルクリリ「ジョーク・・・ですか・・・」
オレンジペコ「この状況で・・・」
ローズヒップ「正気ですの?」
ダージリン「アッサム、さぁ。何か言ってくださいな。ネタはあるんでしょう?」
アッサム「・・・い、いいですわよ・・・」
アッサム「真夜中の12時に霊が現れるという心霊スポットに、イギリス人、ドイツ人、アメリカ人、イタリア人の四人で行こうということになりました」
ダージリン「真夜中のお茶会にぴったりの話ですわね」
アッサム「しかし12時になっても幽霊が現れません。慎重なイギリス人は、これから先現れるかもしれないから、もう少し待ってみようと言いました。」
ダージリン「ほう?それで?」
アッサム「ドイツ人は自国製の正確な時計を指差して言いました。12時に現れる幽霊なのだから、12時を過ぎた今日はもう出ないのだろう、帰ろうと。」
ダージリン「几帳面ね」
アッサム「アメリカ人はそもそも時計を持っていませんでした」
ダージリン「ふふ。アメリカ人らしいわね」
ダージリン「それで、イタリア人は?」
アッサム「イタリア人は・・・」
人形「フフ,オモシローイ」
肖像画「アッハッハッハ」
謎の声「フフフフフフフ」
オレンジペコ「!」
ローズヒップ「!」
ルクリリ「!」
アッサム「!」
オレンジペコ「今、全部聞こえましたわ」
ローズヒップ「後ろで囁かれるって、こんな感覚ですのね・・・」
ルクリリ「ホントに人形が動いた・・・」
アッサム「肖像画が・・・肖像画が・・・」
ダージリン「アッサム?話の続きを言って下さらない?」
アッサム「つ、続きですか?え、えーと・・・」
アッサム「イタリア人はそもそも・・・」
人形「ウフフ」
アッサム「そもっ・・・そそそそ・・・そもっそっ・・・ウーン」
アッサム「もっ、申し訳ありません・・・こっ、これ以上は・・・」ガタガタガタガタ
ダージリン「あら残念」
ローズヒップ「てか本当にダージリン様は何も見えないんですの!?他の四人は怪奇現象をまさに目の前にしているというのに!」
ルクリリ「よく目を開けてご覧ください!」
オレンジペコ「ダージリン様!もう帰りましょう!」
ダージリン「なんのことだか分からないけれど、あなた達紅茶がまだ残ってますわよ?」
ローズヒップ「だからそんなこと言ってる場合じゃねーんですわ!!!」
人形「アハハハハ ニギヤカ ダネ」
ルクリリ「うるせーー!気持ち悪い人形め!消えろ!消えてくれ!」
人形「カナシイコト イワナイデ. アソビマショウ イッショニ」フワーッ
ローズヒップ「おっ、人形が浮いてこっちに向かってきますわ!」
オレンジペコ「ルクリリ様が余計なこと言うから!」
ルクリリ「えっあっうっ」
アッサム「これはまずいですわ!に、逃げましょう!」ダッ
ルクリリ「あっ、待って!」
ローズヒップ「私も同じくですわー!」
ダージリン「お茶の途中に立ち上がって歩き回っては駄目よ、3人共」
オレンジペコ「何言ってるんですかダージリン様。あなたも逃げるんですよ!」ギュッ
ダージリン「オレンジペコ、そんなに手を強く引っ張らないで。わかった、分かりましたわ。一緒に走りますから」ダッ
人形「イッチャッタ...」
その後、一行は無我夢中で宿舎まで駆け戻った。宿舎では、意外な人物が待っていた。
ダージリン「あら?四人とも何処へ行ってらしたの?」
ローズヒップ「あれ、ダージリン様。いつの間にお戻りになってましたの?私より足が速いとはオドロキですわね」
ダージリン「わたくしはずっとここにいましたわ?」
アッサム「うそ・・・ダージリン様はずっとわたくし達と一緒にいたじゃありませんか!」
ダージリン「そんなはずはないわ」
ローズヒップ「ということは・・・わたくし達が茶会の間に見てきたダージリン様は・・・幻覚・・・?」
ルクリリ「実在しなかったということか!?」
オレンジペコ「いや、それはおかしいです!」
オレンジペコ「だってわたくし、洋館からここへ戻る間ずっとダージリン様のお手を握っていましたもの!」
ダージリン「そう言われても・・・そういえばペコ、さっきから右手を強く握りしめていますけれど、一体何を持ってるのかしら?」
オレンジペコ「え?なんだろうこれ・・・」
ローズヒップ「!これは!」
ルクリリ「これはダージリン様の十字架ではないですか!」
アッサム「そういえばダージリン。昼間これがないないって言って探したたわね」
ダージリン「ええ。見つかってよかったわ。でも、なんでペコが持っていたのでしょう・・・?」
オレンジペコ「さあ・・・」
十字架がどうやってダージリンの手を離れたのか、それは分からなかったが、その十字架がダージリンに姿を変えて四人を守ってくれていたのだと、誰もが察した。
イタリア人はそもそも12時に遅刻した。
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