ラブライブif 第2話
!注意!
オリジナルキャラ有り
オリジナルの設定有り
設定の一部変更有り
非公式の情報の抜粋
基本アニメ版設定を軸に展開
ネタバレ有り
"ラブライブ!"の世界観とズレる可能性有り
"おまけ"は著しくイメージを崩す可能性有り
以上、よろしければお付き合い下さい。
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ラブライブif主人公 "北河 ひかり" プロフィール
年齢 16才 (高校2年生)
誕生日 2月29日
血液型 A型
身長 162cm
3サイズ B72 W56 H80
好きな食べ物 ない (本当は甘いもの)
嫌いな食べ物 ない (本当は辛いもの)
趣味 テレビゲーム
特技 人の選別眼。目を見ればそいつがどんな人間か大体わかるぞ。
チャームポイント ない、よく男に間違われる。
得意科目 基本どの教科もそつなくこなす
子供の頃の夢 正義の味方、だったかな?
得意料理 日本食なら基本なんでも
備考
高坂穂乃果の唯一無二の幼馴染
冷静沈着な性格の持ち主
外見の第一印象は、花の女子高生と言うよりは、美少年を彷彿させるが、正真正銘の女子高生
相手のことは名字で呼び、心から気を許している相手のみ名前で呼ぶ癖がある
制服姿の際は、ブレザーの前のボタンは開けており、スカートの下にはスパッツを着用
男口調で話し、服装も男物を好むため、プロフィール上のチャームポイントに、よく男と間違われると記している
人の説得に長け、かつ下手な大人の男性よりも力がつよく、「弁解力と力ずくを兼ね揃えている」
彼女の目は常に物事の核心を見抜いている
A-RISEのメンバー、綺羅ツバサ、優木あんじゅ、統堂英玲奈の3人を引き合わせたのも彼女である
幼馴染の穂乃果とは、生まれこそ彼女より遅いものの、彼女の姉のように振舞って同じ時間を過ごしてきた
現在は訳あって祖父の仕送りで生計を立て、一人暮らしをしている
中学生時代になんらかのトラブルがあったのか、それ以来他人はおろか、幼馴染の穂乃果とさえ距離を置こうとする節が見られるが、その理由を知る者は少ない
幼馴染の穂乃果が一人でスクールアイドルをやっていこうとしている姿を見て、彼女のプロデューサーを引き受ける
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ひかり『よし!そのまま行けっ!』
女子生徒『きゃあっ!?』
ガラガラガラッ!
ひかり『・・・!?大丈夫か!?』
???『お前のせいだ!お前がみんなに無理をさせたから!』
???『この疫病神めっ!!』
ひかり「・・・!」ガバッ!
ひかり「・・・また同じ夢か・・・」
穂乃果「ひかりちゃん!次の授業始まっちゃうよ?」
ひかり「あ、あぁ・・・すまない、穂乃果」
穂乃果「ひかりちゃん・・・泣いてるの?」
ひかり「・・・あ・・・」ツーッ
穂乃果「・・・またあの夢?中学校の、バスケ部のーー」
ひかり「大丈夫、あくびが出ただけだ」
穂乃果「でも・・・」
ひかり「さぁ、もう行こう、授業に遅れるぞ」スタスタ
穂乃果「・・・ひかりちゃん・・・」
♯2 report2 南 ことり
ーー放課後ーー
穂乃果「う〜ん、今日はどうしよっか?ひかりちゃん」ハムッ
ひかり「またパンか?昼飯でも食べただろうに・・・よく飽きないな」
穂乃果「いやぁ、ちょっとお腹空いちゃって」
ひかり「まったく・・・しかしそうだな、スクールアイドルをやると言ったが、現状何一つできていないからな」
ひかり「活動場所の確保まで失敗するとは盲点だったが・・・」
穂乃果「そうだよねー」ハムッ
ひかり「こうなれば、あの堅物に結果で示す算段をしつつ、他の必要なものの確保をしていかなければならん、思っている以上に時間も余裕もーー」
穂乃果「ん?」
ことり「・・・・・」チラッ チラッ
穂乃果「・・・・・」
ひかり「どうかしたのか?穂乃果?」
ことり「・・・・・」チラッ
穂乃果「あの娘、さっきからこっちを見てるよ?」
ひかり「南が?・・・確かに・・・」
ことり「・・・・・」チラッ チラッ
ひかり(・・・この季節に・・・膝かけ・・・?)
穂乃果「ねぇ、あなた」
ことり「・・・!は、はい・・・?」
穂乃果「確か、南 ことりちゃんだったよね?私たちに何か用があったの?」
ことり「え・・・?えっ?な・・・なんのこと・・・ですか・・・?」
穂乃果「いやぁ、さっきからこっちを見てたみたいだから、なにかあったのかな〜って」
ことり「み・・・みみ、見てないですっ!」
穂乃果「えー?絶対見てたよぉ!ねぇひかりちゃん!」
ひかり「おい穂乃果ーー」
ことり「し、失礼しますっ・・・!」ガタッ! タタタタタ・・・
穂乃果「あ、行っちゃった・・・どうしたんだろ?」
ひかり「なぁ穂乃果、今日はそんなに寒い日だったか?」
穂乃果「え?そうだねぇ、むしろ今日はあったかいくらいだったよ?」
ひかり「・・・だよな・・・」
ーーひかりの家ーー
ガチャッ バタン
ひかり「ただいま、おとなしくしてたか?」
クサフグ「・・・・・」スイスイ
バサッ
ひかり「さて、どうしたものかな」
ひかり「スクールアイドルとして活動すると言ったものの、衣装や曲どころか、活動場所すら確保できていない」
ひかり「・・・むしろ生徒会長と真正面からぶつかるより、一度遠回りして、出来るだけ多くの理解者を集めて回ったほうがいいのか・・・?」
ひかり「なぁ、お前はどう思う?」コンコン
クサフグ「・・・?」プクーッ
ひかり「それと、気になるのは南だな・・・」
ひかり「私たちの様子を伺っているようだったし、心境が気になるところではあるがーー」
ひかり「もし理事長の娘である彼女をこちらに引き入れられれば、事が有利に進みやすくなるかもしれないし、単純に理解者が一人増えることにもなる」
ひかり「それになにより、彼女には見込みがありそうだ、私も穂乃果も持ち合わせていない見込みが・・・」
ひかり「南のこと、もう少し詳しく調べてみるか」
クサフグ「・・・・・」プクーッ
ーー翌日の昼休みーー
ことり「・・・・・」キョロキョロ
ガヤガヤガヤ
ことり「・・・はぁーー」
ひかり「いつも一人でいるよな、お前」
ことり「ひゃあぁっ!?」ガタッ!
ことり「いたたた・・・」
ひかり「・・・そんなに驚くことないだろ?人を怪物みたいに」
ことり「いや・・・あのーー」
穂乃果「ちょっとひかりちゃん!なんでことりちゃんをイジメてるの!?」
ことり「え・・・?いや、そのーー」
ひかり「ひどい言われ様だな」
穂乃果「ねぇことりちゃん!一緒にごはん食べよ!」
ことり「え・・・私と・・・?」
穂乃果「うん!」
ひかり「そうだな、南には聞きたいこともある、お前の迷惑でなければの話だが、どうだ?」
ことり「・・・・・」コクッ
穂乃果「ホント!?やったー!ありがとう!ことりちゃん!」ダキッ
ことり「ひゃっ・・・!///」
ひかり「あぁ、すまない、こいつの癖でな」
穂乃果「あーん♪」ハムッ
ことり「あ・・・あの・・・」
穂乃果「ん?どうしたの?」
ことり「パン・・・好きなんですか・・・?お昼に、よく食べて・・・ますよね・・・?」
ひかり「ん?よく見ていたな?」
ことり「・・・!///」
穂乃果「んー、まぁねー、ウチ和菓子屋だから、パンってあんまり食べないから珍しくて」
ことり「・・・和菓子屋?」
ひかり「和菓子屋の穂むら、聞いたことぐらいあるだろ?」
ことり「あ・・・穂むらって、あの・・・?」
穂乃果「え?ことりちゃん知ってるの?いやぁ、うれしいなぁ!」
ひかり「あれほどの老舗、このあたりで知らないほうが珍しい気もするがな」
ことり「・・・・・」
穂乃果「ふーっ、お腹いっぱい!」グデーッ
ひかり「みっともないぞ、穂乃果」
穂乃果「もー、いいじゃんお昼休みくらい」
ことり「あ・・・あはは・・・」
ひかり「それにしても、今日も一段とあったかいな、いや、むしろ暑いくらいか?」
ことり「そう、ですね・・・春の陽気にしても、ちょっと暑いかも、しれませんね・・・」
ひかり「そうか?それにしては南は、膝かけを使っていて寒そうに見えるが?」
ことり「・・・ッ!」
ひかり「ただの寒がりかとも考えたが、どうやらそうじゃないらしいな」
ことり「いや・・・!あの・・・えとーー」
穂乃果「もー!ひかりちゃん!さっきからなんでことりちゃんをイジメるのさ!?ことりちゃん困ってるでしょ!」
ことり「高坂・・・さん・・・」
ひかり「うーん、まぁいいだろう」
ことり「・・・ごめんなさい・・・」
穂乃果「いいよ、気にしなくて、悪いのはひかりちゃんなんだから」
穂乃果「それよりあなた!」ガタッ
ことり「ひっ!?は・・・はい?」
穂乃果「アイドルやってみたいって思わない?」
ことり「アイ・・・ドル・・・?」
ひかり「穂乃果、いきなり過ぎはしないか?」
穂乃果「えー?そうかなぁ?」
ことり「あ・・・あの、私・・・」
ひかり「すまんな南とつぜん、実は私たち、スクールアイドルというものをこの学校に設立しようと考えていてな」
ことり「スクールアイドル・・・?」
穂乃果「うん!スクールアイドルって、今すごい人気があるんだ!それが成功すれば、入学希望者が増えるかもしれないんだよ!」
ひかり「もっとも、活動場所の確保もできていなければ、メンバーも穂乃果一人というのが現状でな」
穂乃果「えー!ひかりちゃんもいるじゃん!」
ひかり「私はメンバーには入らない、私がやるのはサポートだけだ、アイドルらしく言えばプロデューサーってとこだな」
穂乃果「えー?」
ひかり「"えー?"じゃない」
ことり「あ、あの・・・」
ひかり「なんだ?」
ことり「北河さんは、アイドル・・・やらないんですか・・・?」
ひかり「そう言ったろう?」
ひかり「ま、"やらない"と言うよりは、"やれない"と言ったほうが正しいか・・・」
穂乃果「あ・・・」
ひかり「・・・・・」グイッ
ことり「え・・・?」
ひかり「中学の頃やってたバスケ部で事故にあってな、左腕が肩より上に上がらないんだ」
ことり「あ・・・」
穂乃果「ご、ごめんひかりちゃん、私・・・」
ひかり「気にしないでくれ」
ことり「私と・・・同じ・・・」
ひかり「ん?」
ことり「あの・・・その、今から私が言うことを・・・笑ったり・・・軽蔑したり・・・しませんか・・・?」
穂乃果「え?どうしたの急に?」
ひかり「大丈夫だ、犯罪癖があるとかでもなければ軽蔑なんかしない」
穂乃果「なにそれ・・・」
ひかり「例えだよ、例え」
ことり「・・・わかりました・・・」スルッ
ひかり(膝かけを取った・・・?)
ひかり「足になにかあるのか?」
ことり「・・・・・」
穂乃果「ほぇー、綺麗な足だねぇ」
ことり「ピッ!?///」
ひかり「おい穂乃果」
穂乃果「えー?ホントにそう思ったんだもん!」
ことり「///」
ひかり「で?足がどうかしたのか?」
ことり「・・・あの・・・」トントン
穂乃果「え?膝?膝にーー」
ひかり「ん?」
穂乃果「どしたのひかりちゃん?」
ひかり「膝に・・・傷・・・?」
ことり「・・・・・」
穂乃果「えー?・・・あ、ホントだ、でもちっちゃい」
ひかり「あぁ、確かにこれだけ顔を近づけてようやくわかるくらいの大きさだな」
ことり「私、子供の頃・・・足が弱かったんです・・・」
ことり「今では、歩けるようになったんですけど・・・傷はまだ・・・残ってて・・・」
ひかり「・・・それで傷を隠すために膝かけを・・・」
ことり「・・・はい・・・」
ひかり「そうか・・・そうとは知らずデリカシーのないことを聞いてしまったな、すまない」
ことり「い・・・いえ・・・」
ひかり「まだ痛むのか?」
ことり「いえ・・・」
ひかり「では後遺症か?負担をかけると問題が?」
ことり「いや・・・お医者さんの話では、もう普通の人と変わらない状態だと・・・」
ひかり「では何だ?何を懸念している?」
ことり「・・・見せたく・・・ないんです・・・」モジモジ
穂乃果「見せたくない?傷を?」
ことり「はい・・・」
ことり「アイドルの衣装とかだと、やっぱり・・・足が、出るじゃないですか・・・」
穂乃果「まぁ、そうだよね」
ひかり「ジーパン履いて踊るアイドルなんて聞いたこともないな」
ことり「私、この傷のせいで・・・ずっといじめられてて・・・周りに気持ち悪がられて・・・だから・・・人前で足を見せるなんて・・・できなくて・・・!」グスッ
穂乃果「そっか・・・でもやっぱり、もしいじめられてなくても肌の傷とかって気になっちゃうよね」
ひかり「やっぱり"女の子"ってのはそういうのを気にするものなのか?私は気にしたこともなかったが」
穂乃果「ひかりちゃんは下手な男の子よりも男らしいからね〜」
ひかり「一応褒め言葉として受け取っておこう」
ひかり「つまり、その傷さえ隠せればどうにかなるんだな?」
ことり「・・・・・」
ひかり「穂乃果」
穂乃果「え?なになに?」
ひかり「私のカバンに化粧道具が入っているはずだ、持ってきてくれ」
穂乃果「はいっ!」ビシッ! タタタタタ
ことり「お化粧・・・道具・・・?」
ひかり「私自身はしないんだが、中学時代に周りによく頼まれてな、それで上手くなったんで、普段から持ち歩いている」
ことり「はぁ・・・」
ひかり「・・・"常に自分の道を決めるのは、周りの人間や状況ではなく、自分自身の意思であるべき"」
ことり「え・・・?」
ひかり「それに気づかずにいる、馬鹿な女を一人知っているから、南には、そいつと同じようになって欲しくはない」
ことり「え・・・えと・・・」
穂乃果「ひかりちゃん!持ってきたよ!」
ひかり「ありがとう、穂乃果」
ことり「あの・・・何を?」
ひかり「じっとしててくれ、くすぐったいかもしれんが、我慢して欲しい」スッ
ポンポン
ことり「んっ・・・///」
ポフポフ
ひかり「・・・よし、こんなとこだろう」
穂乃果「お〜!さすがひかりちゃん!」
ことり「え・・・?傷・・・?」
ひかり「もとが小さいから、そこまで手を込まずに隠すことができた」
ひかり「まぁこれが上手くいかなかったとしても、長いソックスで隠すとか、むしろ医者とかに頼んで完全に消し込んでもらうとか、やりようはある」
ことり「・・・・・」
穂乃果「どう?これなら一緒にアイドルできるよね?」
ことり「・・・私なんかに気を使ってくれたのは・・・ありがとうございます・・・」
ことり「それに、傷を見ても・・・軽蔑しないでくれたのも・・・嬉かった・・・」
ことり「でも・・・アイドルの件は・・・ごめんなさい・・・」
穂乃果「え〜?なんでなんで?」
ことり「・・・失礼します・・・」ガタッ タタタタタ
穂乃果「あ!待ってよことりちゃん!」ガタッ
ドンッ
ことり「ひゃっ!」
フミコ「あ、南さん?」
ことり「ご、ごめんなさい・・・!」タタタタタ
ミカ「あ、南さん!走ると危ないーー」
ことり「きゃっ!?」コケッ
ズサーッ
ことり「・・・っ!」
ひかり「南!」
穂乃果「ことりちゃん!大丈夫?」
ことり「高坂さん・・・」
ヒソヒソ ヒソヒソ
ことり「・・・!」
穂乃果「・・・?ことりちゃん?」
ヒソヒソ ヒソヒソ ヒソヒソ
ことり「・・・ッ・・・グスッ」タタタタタ
穂乃果「あ!ことりちゃん!待ってよ〜!」タタタタタ
ひかり「・・・・・」
ヒソヒソ ヒソヒソ
ひかり「おい、お前ら」
ヒデコ「え?なに?」
ひかり「・・・南のことで話がある・・・」
ーー放課後ーー
ことり「・・・・・」ガタッ
穂乃果「あ!いたいた!ことりちゃ〜ん!」
ことり「・・・!」タタタタタ
穂乃果「え!ちょ、ちょっと待ってよ〜!ことりちゃ〜ん!」
タタタタタ
ことり「はぁ・・・はぁ・・・」
ことり「・・・ふぅ・・・」
ひかり「穂乃果を振り切るとは、案外足が速いんだな」
ことり「ピィッ!!?」ビクッ!
ひかり「・・・話がある、ついてこい」
ことり「あの・・・ごめんなさい!失礼します・・・!」クルッ タタターー
ひかり「私もなーー」
ことり「・・・?」ピタッ
ひかり「南が、心から私たちと共にスクールアイドルをやりたくないと知っていたら、こうもしつこく付け回したりしない」
ことり「あ、あの・・・」
ひかり「だが私には、とてもそうには見えないぞ、南・・・」
ことり「・・・・・」
ひかり「立ち話も難だ、ついてきてくれ」
ことり「あの・・・私ーー」
グゥーッ
ことり「・・・!?///」バッ
ひかり「・・・なんだ?腹減ってるのか?」
ことり「うぅっ・・・///」
ひかり「いい店がある、招待しよう」
スタスタ
ことり「あの・・・北河さん、高坂さんは・・・置いていってよかったんですか・・・?」
ひかり「大丈夫だ、ちゃんと先に帰るように連絡してある」
ことり「そうですか・・・」
ことり「あ・・・」
ひかり「もう少しでつく、それまで待っててくれ」
ひかり「ん?南?」
ーーブティック前ーー
ことり「ふあぁぁぁ・・・かわいい・・・♡」
ひかり「どうした?南」
ことり「あ・・・ごめんなさい・・・」
ひかり「・・・こういうの、好きなのか?」
ことり「は、はい・・・私、将来服飾の仕事で、服のデザインがしたくて・・・よくお裁縫で、服を作ったりしてるんです・・・」
ひかり「なに・・・?そんなことができるのか!?」
ことり「は・・・はい、まぁ・・・」
ひかり「なるほど・・・ますます野放しにしておくのがもったいなく思えてきたな・・・」
ことり「へ・・・?」
ひかり「あぁ、なんでもない、気にしないでくれ」
ーーとある定食屋ーー
ガラガラ
おやじ「へい!らっしゃい!・・・おぉ!ひかりちゃん!」
ひかり「邪魔するぞ、おやじ」
ことり「こ・・・こんにちは・・・」
おやじ「おぅおぅひかりちゃん、またこんな可愛らしい彼女さんを連れて来てくれたのかい?」
ことり「か・・・かの・・・!///」
ひかり「茶化すな、いつものを頼む」
おやじ「あいよっ!」
ことり「あの・・・北河さんーー」
ひかり「あぁ、私のことは気にしないで、南はゆっくり決めてくれ」
ことり「え・・・えとーー」
おやじ「あいよ、ひかりちゃんはいつもの」ゴトッ
ひかり「ありがとう、おやじ」
おやじ「んで、お嬢ちゃんにはこっち」コトッ
ことり「え・・・?」
ひかり「チーズケーキ?おやじ、あんたの店にそんなメニューあったか?」
おやじ「いや、オレのおやつに買っておいたんだけど、お嬢ちゃんのかわいい顔を見てたらあげたくなっちまってよ!」
ことり「あ・・・ありがとう・・・ございます・・・///」
ひかり「・・・・・」
おやじ「おや?もしかしてひかりちゃんも欲しかったのかい?悪りぃな、ひとつしかなくてさ」
ひかり「な・・・!何も言ってないだろ別に・・・!///」
ことり「ふふっ♪」
おやじ「お、やっと笑ってくれたねぇ」
ことり「あ・・・えと・・・」
おやじ「う〜ん、困った顔もキュートだけど、お嬢ちゃんはやっぱり笑ってるほうがかわいいねぇ」
ことり「///」
ひかり「ナンパかおやじ?彼女とおやじじゃ、犯罪級の歳の差があるだろうに」
おやじ「別にいいじゃねえか、オレだってたまには青春したいんだよぉ!」
ひかり「まったく・・・」
おやじ「へへっ、んじゃごゆっくり〜!」
ひかり「さて南、食べながらでいいから聞いてほしい」
ことり「・・・はい?」
ひかり「南に話したいことは他でもない、お前をスカウトしたい」
ことり「・・・・・」
ひかり「スクールアイドルを立ち上げた私たちの現状は説明したな?活動場所も設備も、理解者さえもない状態だ」
ひかり「ただ単に理解者を増やしたいという意図もあるが、もちろんそれだけじゃない」
ひかり「今まで南のことを見せてもらってきたがーー」
ひかり「臭いセリフにはなるが、お前には見込みがある、私にも穂乃果にもない見込みがな」
ことり「そんな・・・私なんてーー」
ひかり「謙遜か?それも自信がないのか・・・まぁそれも南の魅力の一つだろう」
ことり「え・・・?///」
ひかり「謙虚な態度、気配り上手、恥じらい、おまけに裁縫が趣味、俗に言う"女の子らしさ"というものなんだろうな、南はまるで、それを体現したような人柄だ」
ひかり「それは私にも穂乃果にもない魅力と言えるだろう」
ことり「・・・///」
ひかり「・・・強要する気は一切ないが、南はスクールアイドルを絶対やりたくない、という訳ではないのだろう?」
ひかり「むしろ、興味がありそうにも見える」
ことり「どうして・・・そう言えるんですか・・・?」
ひかり「目を見ればわかる、人間ってものは、肯定にしろ否定にしろ、意思の強い意見を持つ者の目はまっすぐ前を向いているものだ」
ひかり「だが対して、南の目には、迷いがある」
ことり「・・・・・」
ひかり「お前の意思を邪魔するものがあるなら、私にできることならそれを払拭する手伝いをしたい」
ひかり「その上で、もし南の迷惑でなければ、私たちに協力してはくれないか?」
ことり「・・・どうして?」
ひかり「ん?」
ことり「どうして北河さんは・・・私なんかのために・・・そこまで・・・?」
ひかり「・・・南には、南の意思に正直に生きてほしい、助けたいと思ったからだ」
ことり「・・・!」
ひかり「さぁ、教えてほしい、南の意思を邪魔するものは、一体なんだ?」
ことり「・・・・・」ポロポロ
ひかり「・・・!?南!どうした!?」
おやじ「おいおいひかりちゃん!なんで彼女さんを泣かせたりしたんだい!?」
ひかり「いや、ちょっと待ておやじ!私にもさっぱりーー」
ことり「・・・嬉しい・・・」グスッ
ひかり「え・・・?」
ことり「今まで・・・そんなことを・・・言ってくれる人・・・いなかったから・・・」グスッ
ひかり「南・・・」
ことり「私・・・ずっといじめられてて・・・友達も・・・一人もいなかったから・・・!」ポロポロ
ひかり「思ったことを言っただけだが、泣くほどのことなのか・・・?」
おやじ「しかし友達が一人もいないなんて意外だなぁ・・・それにこんなかわいい娘をいじめるだなんて、周りの人間はセンスがねぇなぁセンスが!」
ことり「・・・中学生の・・・時は・・・"態度が気に入らない"って・・・女の子たちからいじめられて・・・!」ポロポロ
ひかり「どうせ自分たちより男にちやほやされていることに対しての嫉妬ってところだろう」
おやじ「かぁーっ!!ひねくれた奴らだぜ!俺だったらお嬢ちゃんの魅力的なチャーミングボイスが毎日聞けるならそれほど幸せなことなんざーー」
ひかり「おいおやじ」
ことり「声も・・・"変な声"って・・・ずっといじめられて・・・きました・・・」グスッ
ことり「それに、膝の傷も・・・」
ひかり「・・・・・」
ことり「だから私・・・人が・・・怖いんです・・・もしアイドルになって、私なんかが・・・ステージに立ったら、お客さんになんて言われるかーー」グスッ
ことり「考えちゃうと・・・怖いんです・・・!」ポロポロ
おやじ「お嬢ちゃん・・・」
ひかり「いいか南」
ことり「・・・?」グスッ
ひかり「人をいじめるような低俗な連中ってのはな、いじめるための理由なんてもんはどうだっていいんだ」
ひかり「そもそも南のことを、本気でそう思っている連中の方が少ないだろう」
ひかり「奴らは所詮、相手を下に見て優越感に浸ることでしか自分を高めることができない、弱いやつらなんだよ」
ひかり「南がそんなクソったれな連中に虐げられる必要はない」
ことり「北河さん・・・」
おやじ「へぇ、言うじゃないかひかりちゃん」
ひかり「いじめられているクラスメイトを助けた時に、加害者のくだらない言い訳を散々聞いてきたからな」
ひかり「あと南、お前は過去に引きずられるあまり、まるで周りの人間が見えていないみたいだな」
ひかり「少なくとも音ノ木坂の連中は、お前の思ってるような低俗な人間じゃない」
ことり「そう・・・かもしれない・・・ですけど・・・人が・・・何を考えてるなんて、わからないじゃないですか・・・」
ことり「自分がどう思われてるかなんて・・・」
ことり「だから・・・人と関わるのが・・・怖いんです・・・!」
ひかり「なるほど、ならまずは人とまともに話せるようになる必要があるわけだな」
ことり「・・・・・」
ひかり「・・・あ」
ことり「・・・?」
おやじ「どうした?ひかりちゃん」
ひかり「いい方法を思いついた、しかも南好みのやつ」
ことり「え・・・?一体ーー」
ひかり「ついてきてくれ、そこで話す」ガタッ
ひかり「おやじ、お代置いとくぞ」ジャラッ
おやじ「おう!ありがとよ!」
ことり「あ・・・チーズケーキ、ありがとうございました・・・美味しかったです・・・」
おやじ「そうかい!そりゃあよかった!」
ことり「あ・・・お金ーー」
おやじ「いらんよ、俺からのサービスだ」
ことり「え・・・!?でもーー」
おやじ「もともと近くのケーキ屋で買ったもんだしな、お嬢ちゃんのかわいさに免じてと、なによりお嬢ちゃんの新たな門出の祝いとしてな!」
ことり「え・・・えと・・・///」
おやじ「そのかわり、またいつか来てくれよ?その時は友達もつれてさ!」
ことり「・・・・・」
ことり「はい・・・!」ニコッ
おやじ「がんばれよ!お嬢ちゃん!」
ことり「はい!ありがとうございました!」
トコトコ
ことり「北河さん・・・一体どこへ・・・?」
ひかり「お、ここだ、ついたぞ」
ーーメイド喫茶ーー
ガチャッ
メイド「お帰りなさいませ、あら?ひかりちゃんじゃない!」
ひかり「よぉ、前に人手が足りないって言ってたよな?」
ことり「あの・・・北河さん・・・これってーー」
ひかり「・・・上玉を連れてきた、とびっきりのな」ズイッ
ことり「ひゃっ!?き、北河さぁん・・・!」
メイド「わぁ!かわいい〜♪名前は?」
ことり「えと・・・南・・・ことり・・・です・・・」
メイド「ことりちゃんね、よろしく!早速で悪いんだけど、アルバイト体験してみない?」
ことり「そんな・・・わ、私・・・アルバイト・・・なんて・・・」
メイド「大丈夫!仕事なら手取り足取り教えてあげるからさ!ことりちゃんほどのかわいさなら即戦力間違いなしだよ!」
ことり「で・・・でも・・・」
ひかり「おい、制服を持ってきてやってくれ」
メイド「え?まぁいいけど、ちょっと待ってて!」スタスタ
ことり「あのぉ・・・北河さん・・・」
ひかり「大丈夫、絶対気に入るはずだ」
ことり「え〜・・・?」
メイド「お待たせ〜!」
ひかり「お」
ことり「・・・!」
メイド「早速着替えてみる?」
ことり「ふあぁぁぁ♡かわいい♡」
ひかり「ほらな」
メイド「それじゃあことりちゃん、ちょっと来てもらえる?」
ことり「は、はい!」
ひかり「それじゃあ、私はここで待たせてもらおう、お茶くらいいただいていく」
ひかり「・・・・・」ズズズッ
ひかり「ふーっ」
ガチャッ
ひかり「・・・ん?」
スタスタ
ことり「お帰りなさいませ、2名様でよろしいでしょうか?」
ことり「それでは、ご案内致します」
ことり「こちらのお席へどうぞ」
ことり「メニューでございます」
ことり「ただいまお冷をお持ち致します、失礼致しました」
ことり「・・・・・」ニコッ
客1「か・・・かわいい・・・!」
客2「あんな綺麗なメイドさん、今までいたかしら・・・?」
客3「笑顔だけで癒されるわぁ♪」
ザワザワザワザワ
ひかり「・・・ふっ」
メイド「お客さんみんなことりちゃんの話題で持ちきりだよ、助かったわ!ひかりちゃん!」
ひかり「そうか、それはよかった」ガタッ
メイド「あら?ひかりちゃんどこへーー」
ひかり「・・・南のことを頼む」ジャラッ ガチャッ
メイド「あら・・・」
ーー翌日ーー
穂乃果「もー!ひかりちゃん!昨日一人でどこ行ってたの!?」
ひかり「すまない、ちょっと野暮用でな」
穂乃果「なら私も一緒に行きたかったよぉ!おかげで店番手伝う羽目になっちゃったじゃん!」
ひかり「そうか、よかったじゃないか、親孝行できて」
穂乃果「ぶーっ!昨日も結局ことりちゃん見失っちゃうしさー」
ひかり「あぁ、そのことなんだがーー」
ガラガラ
ことり「おはようございます♪」
ヒデコ「え?」
穂乃果「あ、ことりちゃん!」
スタスタ
ミカ「南・・・さん?」
ことり「おはようございます♪今日もいいお天気ですね♪」
フミコ「・・・・・」
ことり「あ・・・!///ご、ごめんなさいっ!私ったら、ついーー」
ヒデコ「おはよう!南さん!」
ことり「へ・・・?」
フミコ「いやぁ、南さんから挨拶してくれるなんて嬉しいよ!」
ことり「え、えと・・・」
ミカ「南さんとずっとお話ししたいって思ってたんだよ!」
ことり「え・・・?みんな、私のことを嫌ってたんじゃーー」
ヒデコ「あちゃー、そう見えてたか」
フミコ「南さん、ずっと私たちに怯えてるみたいだったから、どう声をかければいいかわからなくてね」
ミカ「でもそういうことだったら、もっと早く話せばよかったね〜」
ことり「みんな・・・!」
ミカ「ねぇ、"ことりちゃん"って呼んでもいい?」
ことり「は、はい!是非!」
フミコ「わかったよ!ことりちゃん!」
ヒデコ「よろしくね!ことりちゃん!」
ザワザワザワザワ
ことり「うん・・・うん・・・!」ポロポロ
穂乃果「・・・ねぇひかりちゃん、どういうことなのかな?」
ひかり「あらかじめ私が、南の評判をクラスの連中に聞いておいてな」
ひかり「みんなに嫌われてるってのは、南の勘違いで、あいつらはもともと南と仲良くしたかったんだよ」
ひかり「あとは私が、南をちゃんとクラスの連中と話せるように背中を押しただけだ」
穂乃果「ほぇー?」
トコトコ
ことり「おはようございます♪高坂さん♪北河さん♪」
ひかり「おう、おはよう、うまくいったみたいだな」
ことり「はい♪北河さんのおかげです♪ありがとうございました!」
ひかり「私は手助けしただけだ」
ことり「それで、あの、高坂さん!」
穂乃果「ふぇ?どうしたのことりちゃん?」
ことり「この間のスクールアイドルのお誘い、受けさせてもらってもいいですか?」
ひかり「何?本当か?」
ことり「はい!私、ようやく自分に向き合って、やりたいことがわかったんです!」
ことり「衣装作りでもきっと役に立てるはずです、だからお願い!」
ひかり「願ったり叶ったりだ、嬉しいよ南、もちろんーー」
穂乃果「やだ」
ことり「え・・・?」
ひかり「!?」
ことり「そ・・・そんな・・・」
ひかり「穂乃果!一体何の真似だ!?そもそも最初に南を誘ったのはお前だろう!何が不満だって言うんだ!?」
穂乃果「・・・名前で呼んでくれなきゃやだ」
ひかり「は?」
ことり「え?」
穂乃果「だって!ことりちゃんったらずーっと高坂さん高坂さんってーー」
穂乃果「せっかく一緒に活動するんだからさぁ!そんな他人行儀はなしだよ!」
ことり「え、えと・・・」チラッ
ひかり「いいんじゃないか?本人がそう言ってるんだ」
ことり「は・・・はい、穂乃果さん」
穂乃果「あと丁寧語もなし!友達なんだから普通に話してほしいなぁ」
ことり(友達・・・!)
ことり「うん・・・うん!穂乃果ちゃん!」
穂乃果「うん!よろしくね!ことりちゃん!」
ことり「えへへ♪」
ことり「・・・・・」チラッ
ひかり「・・・・・」
ひかり「・・・ふっ、好きにしろ」
ことり「はい♪ひかりさん♪」
ひかり「よろしく頼む、南」
web NEWS
〜幻のメイド、ミナリンスキー現る!〜
・アキバに突如現れた天使過ぎるメイド、その名はミナリンスキー!
・喫茶店に来た全ての客が、彼女の魅力にメロメロ!
・経歴、プライベートなどは一切不明、まさに地上に舞い降りた天使か!?
ひかり「・・・・・」
ことり「穂乃果ちゃ〜ん!」
穂乃果「あ!ことりちゃ〜ん!」
ひかり(・・・南を紹介してまだ3日と経ってないぞ・・・!)
ひかり(だが、これは間違いなくーー)
穂乃果「ひかりちゃん?」
ひかり「・・・!」ガタッ
ことり「どうかしたんですか?ひかりさん」
ひかり「い・・・いや、何でもない」
穂乃果「ねーねー!それより早くお昼ご飯食べに行こうよ〜!」
ひかり「あぁ、そうだな」
穂乃果「よ〜し!じゃあ屋上まで競争だよ!」タタタ
ことり「あ、待って〜!穂乃果ちゃ〜ん!」タタタ
ひかり「やれやれ・・・」
ひかり(穂乃果、私たちは、とんでもないダイヤの原石を拾ってしまったのかもしれないな・・・)タタタ
ことり「・・・えへっ♪」ニコッ
♪ エンディング曲 ぶる〜べりぃ とれいん ♪
♯2 report2 南 ことり 「産毛のことりが羽ばたくとき」 fin
おまけ
ーーひかりの家ーー
ガチャッ バタン
ひかり「ただいま、おとなしくしてたか?」
クサフグ「・・・・・」プクーッ
ひかり「どうした?機嫌悪いな?」
クサフグ「・・・・・」プクーッ
ひかり「ん?そっちに何かあるのかーー」
???「おい」
ひかり「・・・?」
???「おい、お嬢ちゃん、俺だよ」
ひかり「・・・・・」ポチポチ
???「ちょっとお嬢ちゃん待って!通報しようとしないで!」
クサフグ「・・・・・」プクーッ
ひかり「・・・今すぐ出てくれば命だけは保証してやるぞ」
???「おぉ怖っ、まぁ出て行くってのはちょっと無理なんだよね〜」
ひかり「どういうことだ?」
???「俺、実体がないからさ、実はすでにお嬢ちゃんの目の前にいたりするんだけど、見えないでしょ?」
ひかり「・・・何者だ?」
???「俺は、この家にずっと住み着いている者です」
ひかり「・・・"南○一間"みたいな展開だな」
???「そうそう!そんな感じ!」
ひかり「"そんな感じ"じゃないだろうが、何なんだ一体?」
俺「うーんそうだな、とりあえずわかりやすいように"俺"とでも名乗っておこうかな」
ひかり「・・・訳がわからん・・・」
ひかり「結局何しに来たんだお前は?」
俺「実は俺ね、このSS、"ラブライブif"の著者であり、君の産みの親でもあるんだよ」
ひかり「SS?何のことだ?それにお前が私の親だと?そんなわけないだろう」
俺「まぁ確かに君の両親は別の人だろうし、その考えは間違ってはないよ」
俺「SSって言葉に関しては、まぁ君は気にしないほうがいいかな」
ひかり「・・・・・」
俺「まぁ今回、この場を借りて、ラブライブifの著者である俺が、この世界観に関する質問があれば答えたいと思って、この機会を設けてもらったんだよ」
ひかり「私は許可していないぞ」
俺「さぁさぁひかりちゃん!何か質問はないのかね?今回は初めてってことで時間を長めにとったから、ドンドンきなさい!」
ひかり「・・・聞いてないな」
クサフグ「・・・・・」プクーッ
Q1
ひかり「そもそも"ラブライブif"って何なんだ?何のためにこんな企画を出して実行したんだ?」
俺「まぁ俺もラブライバーの端くれで、アニメも一期、二期含めて何度も見たし、劇場版だって映画館に行って見させてもらったよ!」
ひかり「映画館に行ったのは何回だ?」
俺「・・・2回」
ひかり「ヘタレ」
俺「ま、まぁそれはともかく、何度も見返してく中で、"実際はこう描かれてるんだと思うけど、あまり多くは語られていない"ってシーンが俺なりにあったのよ」
ひかり「ほう、例えば?」
俺「ほら、生徒会長のエリーが理事長に、生徒会も学校存続のために活動したいって言った時、理事長に止められたことあったでしょ?」
ひかり「"思いつきで行動しても、簡単に状況は変わりません"、だったな」
俺「それを、アイドル部を設立しようとした穂乃果たちに、エリーがそっくりそのまま言って反対するところがあったんだけど、本編だと触れられてないんだよ」
ひかり「あぁ、私が指摘したところだな」
俺「そういったのを掘り下げたり、μ'sのメンバー一人一人のエピソードも自分なりに描けたらなぁって考えてねぇ」
ひかり「なるほど、お前なりに意図はあったわけだ」
俺「まぁ一応ね!」
Q2
ひかり「よし、だったら私の産みの親を自称したなら、私について聞こうじゃないか」
俺「いいよ、どうぞ〜」
ひかり「何でも"本編のラブライブ!"には私はいないみたいだな」
俺「そりゃそうだよ、そもそも俺が産みの親だからね、ってかひかりちゃんも本編のほう知ってるんだね?」
ひかり「あぁ、ブルーレイでしっかり確認している」
ひかり「"ラブライブ!"は彼女たち9人で充分成り立っていただろう?なんでわざわざ私を呼びつけた?私の役割は何なんだ?」
俺「それはさっきも言ったはずだよ?多くは語られなかったエピソード掘り下げたい、君にはその代弁者になってほしかったんだよ」
ひかり「あぁ、だがそれだけか?それだけなら私がいなくても彼女たちだけで出来るはずだが?」
俺「そうだね、確かに他にも、"男性主人公のような役割"を持ってもらいたいって意図もある」
ひかり「"男性主人公のような役割"?」
俺「あぁ、なんて言うのかな?"周りの人間を説得して、成長させるキャラ"ってとこかな」
ひかり「なるほど、言いたいことはわかる」
俺「本家"ラブライブ!"だと穂乃果が限りなく近い位置だったけど、あくまで彼女もスクールアイドルのメンバーでしょ?」
俺「ひかりちゃんには、もっとアウトサイドから彼女たちを見守る存在になってほしいんだ」
ひかり「ほぅ、まぁ任せておけ」
Q3
ひかり「私が聞くのも変な話だが、"北河 ひかり"って名前に何か由来ってあるのか?」
俺「北河って名字のほうは、あの9人にゆかりがあるんだ」
ひかり「・・・?」
俺「メンバーの名字の中に、方角の漢字が入ってる娘たちがいるはずだけどーー」
俺「東、西、南が入ってるメンバーは既にいるんだ」
ひかり「あぁ、誰とは言わんがわかるぞ」
俺「ただ、"北"っていないんだよ」
ひかり「ほう、それで私を?」
俺「"北"が含まれる名字、"北河"にしたってことさ!」
ひかり「なるほどな、名字のことはわかった」
ひかり「だが私のような日陰者の名前を"ひかり"にしたのは皮肉のつもりか?」
俺「いや、それにもちゃんと理由があるけど今はまだ言えないな、その機会になったら教えるよ」
ひかり「・・・?」
俺「ちなみに俺は、"北河 ひかり"の名前で"ラブライブ! スクールアイドル フェスティバル"をプレイしてます!見かけたらちょっとでもいいから意識してくれると嬉しいです!」
ひかり「おい!人の名前を勝手にーー」
俺「いいじゃん!俺が産みの親なんだし!」
Q4
ひかり「そう言えば、穂乃果の幼馴染は私だけだよな?」
俺「あぁ、"ラブライブif"ではね」
ひかり「だが本来の"ラブライブ!"では穂乃果の幼馴染は"南"と"園田"のはずだろう?何でわざわざ変えたんだ?」
俺「いや・・・その・・・何だ・・・その方が、おもしろいかなーって・・・」
ひかり「・・・・・」
俺「・・・・・」
ひかり「それだけか?」
俺「それだけ・・・」
ひかり「今までの受け答えで少しでも関心した私が馬鹿だった」
俺「いやいや!あるとこではことりちゃんと海未ちゃんだけじゃなくて、エリーも幼馴染だったりする世界線もあるしーー」
俺「今まで設定も色々変わったりしてるみたいだし、そんなとこ今更言われてもねぇ・・・」
ひかり「それ、本家原作者に言ったら怒られるぞ」
Q5
ひかり「第2話のメインキャラは南だったな」
俺「あぁ」
ひかり「それにしても南のやつ、本編のラブライブ!と比べるとだいぶ印象が違ったな、あんなに内向的じゃなかっただろう?」
俺「それはあの娘があんなに明るい娘になったのは、穂乃果に大きく影響されたからなんじゃないかって思ったから、ちっと変えてみたんだよ」
ひかり「そうなのか?」
俺「今回ことりちゃんは穂乃果と幼馴染じゃなく、彼女と関わっていない、そのまま成長していたら、もしかしたらこうなってたんじゃないか、ってね」
俺「まぁ本当にそうかと言われたら、俺の妄想でしかないからわからんけど、あの娘が穂乃果に強い影響を受けてるっていうのは何となくわかるっしょ?」
ひかり「まぁ、多分な」
ひかり「あと、南は昔いじめられてたみたいだが?」
俺「俺の中で、ことりちゃんみたいな女の子らしくて、かわいくて、これでもかってくらい良い娘ってのは、同性のクラスメイトにいじめられるってイメージがあるんだよ」
俺「だから今回、ことりちゃんには悪いけど、勝手にそんな設定を付け加えさせてもらった」
ひかり「アニメ版では膝に傷なんてなかったはずだが?」
俺「それはことりちゃんが昔、足が弱くて、膝に傷があった、っていう話をどこかで聞いたんだ」
ひかり「・・・聞いた?知ってたんじゃなくて?」
俺「聞いた・・・だから確実な情報じゃない、多分、メイビー、わからん」
ひかり「にわか」
俺「・・・それは否定できない・・・」
俺「よっし!お嬢ちゃん!」
ひかり「何だ?」
俺「俺そろそろ時間だから帰るよ!」
ひかり「帰る?どこに?」
俺「それはプライバシーに関わるから教えられないねぇ」
ひかり(地縛霊みたいな類じゃなかったってことか・・・)
俺「それじゃあまたヒマを見つけてここに来るから、その時までに質問考えておいてね〜」
ひかり「おい待て、次があるのか?」
俺「そうだけど、何か?」
ひかり「それこそ私のプライバシーに関わることだろう!勝手なことはーー」
俺「大丈夫大丈夫!俺は決まった時間にしか来ないから、その時間を覚えておいてくれれば問題なし!」
ひかり「いや、どう考えても問題あるだろーー」
俺「そんじゃね!バイバ〜イ!」
ひかり「あ!おい!待て!」
クサフグ「・・・・・」スイスイ
ひかり(・・・いなくなった・・・のか?)
ひかり(妙なことになったな・・・)
ひかり(・・・穂乃果たちには黙っておくか・・・)
クサフグ「・・・・・」スイスイ
おわり
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