ラブライブif 第13話
!注意!
オリジナルキャラ有り
オリジナルの設定有り
設定の一部変更有り
非公式の情報の抜粋
基本アニメ版設定を軸に展開
ネタバレ有り
"ラブライブ!"の世界観とズレる可能性有り
以上、よろしければお付き合い下さい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ラブライブif主人公 "北河 ひかり" プロフィール
年齢 16才 (高校2年生)
誕生日 2月29日
血液型 A型
身長 162cm
3サイズ B72 W56 H80
好きな食べ物 ない (本当は甘いもの)
嫌いな食べ物 ない (本当は辛いもの)
趣味 テレビゲーム
特技 人の選別眼。目を見ればそいつがどんな人間か大体わかるぞ。
チャームポイント ない、よく男に間違われる。
得意科目 基本どの教科もそつなくこなす
子供の頃の夢 正義の味方、だったかな?
得意料理 日本食なら基本なんでも
備考
高坂穂乃果の唯一無二の幼馴染
冷静沈着な性格の持ち主
外見の第一印象は、花の女子高生と言うよりは、美少年を彷彿させるが、正真正銘の女子高生
相手のことは名字で呼び、心から気を許している相手のみ名前で呼ぶ癖がある
制服姿の際は、ブレザーの前のボタンは開けており、スカートの下にはスパッツを着用
男口調で話し、服装も男物を好むため、プロフィール上のチャームポイントに、よく男と間違われると記している
人の説得に長け、かつ下手な大人の男性よりも力がつよく、「弁解力と力ずくを兼ね揃えている」
彼女の目は常に物事の核心を見抜いている
A-RISEのメンバー、綺羅ツバサ、優木あんじゅ、統堂英玲奈の3人を引き合わせたのも彼女である
幼馴染の穂乃果とは、生まれこそ彼女より遅いものの、彼女の姉のように振舞って同じ時間を過ごしてきた
西木野大病院に投資もしている、北河財閥跡取り候補であり、当主、北河 護皇の孫娘
小学生の頃に両親を失い、一時期は祖父のもとに引き取られていたが、幼馴染の穂乃果の頼みで音ノ木に戻り、祖父の援助を受け、一人暮らしをしている
周りの人間と距離を置こうとしているのには、昔何らかの理由で他人を傷つけてしまったことが原因のようだが、本人は多くは語っていない
現在、北河財閥の跡取りの話を持ちかけられており、音ノ木坂学院にはあまり顔を出せていない
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーー屋上ーー
パアァン!!
穂乃果「・・・!」
海未「・・・!」
海未「・・・あなたがそんな人だとは思いませんでした・・・!」
穂乃果「・・・!」
海未「・・・最低です・・・!あなたはーー」ポロポロ
海未「あなたは最低です!!!」
穂乃果「・・・うん・・・」
海未「・・・?」ポロポロ
穂乃果「・・・わかってるよ・・・そんなこと・・・」
海未「・・・穂乃果・・・?」
穂乃果「・・・全部・・・私のせいだもんね・・・」ポロポロ
海未「・・・!」
穂乃果「・・・サヨナラ・・・!」ダッ!
海未「穂乃果!!」
タタタタタ・・・
海未「・・・穂乃果・・・!」
#13 report5 高坂 穂乃果 追記
ーーことりの家ーー
ことり「・・・・・」
コンコン
ことり「はい?」
ガチャッ
ひかり「・・・よぉ」
ことり「ひかりさん・・・?どうしてここに?」
ひかり「すまない、お前に話しておかなきゃならないことがあってな」
ひかり「・・・入っていいか?」
ことり「はい・・・どうぞ、と言ってももうこの部屋には何もありませんが・・・」
ひかり「・・・そうだな・・・」
ひかり「・・・μ'sは活動を休止することになったそうだ」
ことり「え・・・!?」
ひかり「私も園田から話を聞いただけだから、詳しくは知らないが・・・」
ことり「・・・・・」
ひかり「・・・私たちはあいつらに何を与えてしまったんだろうな・・・」
ことり「・・・私・・・"たち"?」
ひかり「そうか、南にはまだ言っていなかったな」
ひかり「私も音ノ木坂を離れることになった、お前と同じだ、最後の最後で話す形になってしまったよ」
ことり「そう・・・ですか・・・」
ことり「・・・ごめんなさい・・・私のせいでーー」
ひかり「それは違う、南だけのせいではない、あれは不幸に不幸が重なっただけ」
ひかり「あの事態を招いたのはあいつらの責任でもあり、私の責任でもある」
ことり「・・・・・」
ひかり「だが私はこうだとも考えている」
ことり「・・・?」
ひかり「これほどの事態を目の当たりにした時、果たしてどうするのか」
ひかり「どのような答えを出すのか、自分たちが納得できる道を選べるのか・・・」
ひかり「今まさにそれを試されているのではないかと」
ひかり「あいつらも、そして・・・南もな・・・」
ことり「・・・私は・・・もう・・・」
ひかり「どんな答えに向かって進むかは自分次第だ、そのことに手遅れなどという言葉はない」
ひかり「留学してみたらみたで、今までと違う景色が見えてくるかもしれない」
ひかり「または、今からでも違う答えを見つけることもできる」
ひかり「何が正しいのかなんて私にもわからないし、誰にもわからない」
ひかり「だからこそ正しいと信じて、自分の意思で決める必要があるんだ」
ことり「・・・ひかりさんは・・・どうなんですか・・・?」
ひかり「・・・私?」
ことり「ひかりさんも音ノ木坂を離れるんですよね・・・?穂乃果ちゃんも、みんなも置いて・・・」
ことり「それは・・・あなたの意思で決めたことなんですか・・・?」
ひかり「・・・・・」
ひかり「・・・私に自分の意思で物事を決める資格はない・・・」
ことり「どうして・・・?」
ひかり「私は3年前、1つの大きな罪を犯した・・・」
ひかり「決して許されるべきではないほどの・・・」
ひかり「本来だったら、私はμ'sと共に活動していることのほうがおかしかったんだ」
ひかり「この手を血に染めた私に、選ぶことは許されていないのさ・・・」
ことり「3年前・・・何かあったんですか・・・?」
ひかり「・・・余計な詮索はやめろ、つまらん話になる」
ことり「でも・・・」
ひかり「・・・少し話し過ぎたな」
ひかり「私のことはいい、それよりまず自分のことを考えろ」
ひかり「今の自分にとって、正しいと信じることができる選択は何かーー」
ひかり「自分が今どうしたいのか・・・」
ことり「・・・・・」
ひかり「だから忘れるな、南」
ひかり「"常に自分の道を決めるのは、周りの人間や状況ではなく、自分自身の意思であるべき"」
ひかり「・・・決して私のようにはなるな・・・」スタスタ
ことり「ひかりさん・・・」
ひかり「・・・また会おう」ガチャッ バタン
ことり「・・・・・」
ーー翌日 音ノ木坂学院ーー
海未「・・・・・」
ヒデコ「穂乃果、今日も休み?」
フミコ「うん・・・なんでも、風邪をぶり返したって話だけど・・・」
ミカ「ホントかなぁ・・・?なんだか最近すごく落ち込んでたし・・・他に理由があるような気もするけど・・・」
海未「・・・穂乃果・・・」
ーー穂むらーー
ほのママ「穂乃果?具合はどう?」
穂乃果「・・・・・」
ほのママ「・・・ご飯ここに置いとくから、食べたくなったら食べなさい?」コトッ
スタスタ
穂乃果「・・・・・」
絵里『・・・ラブライブ!には・・・出場しません・・・』
にこ『許さないって言ってるでしょ!!?』
海未『あなたは最低です!!!』
ひかり『私のことは心配しないでくれ、1人でもうまくやるさ』
ことり『聞いて欲しかったよ・・・!穂乃果ちゃんには・・・!一番に相談したかった・・・!』ポロポロ
穂乃果「・・・・・」グスッ
穂乃果「もう・・・頭の中・・・メチャクチャだよ・・・」ポロポロ
ーー翌日 音ノ木坂学院 生徒会室ーー
絵里「・・・・・」
希「・・・本当にこれで良かったのかな・・・?」
絵里「・・・わからないわ・・・でも、あのまま無理に続けたら余計に悪い方に進んでいたと思うの・・・」
希「そうかもしれないけど・・・」
絵里「・・・正直穂乃果が言い出さなくても、いずれこの問題にはぶつかっていたと思う」
絵里「来年までだけど学校が存続することになって・・・私たちは何を目標にこれから頑張るのか考えなきゃいけない時が来てたのよ・・・」
希「・・・・・」
絵里「でも・・・それより問題なのはーー」
希「穂乃果ちゃん・・・」
絵里「・・・えぇ・・・」
絵里「ひかり・・・あなたならこんな時・・・どんな答えを出すの・・・?」
ーーファーストフード店ーー
にこ「あんたたちはどうするつもり?」
花陽「・・・どうするって・・・?」
にこ「アイドルよ、決まってるでしょ?」
にこ「続けるつもりはない?」
花陽「・・・・・」
凛「・・・・・」
ーー音ノ木坂学院 音楽室ーー
カタッ
真姫「・・・・・」
ーー北河財閥ーー
北河当主「・・・本当に良いんだな?ひかり」
ひかり「・・・はい」
北河当主「跡を継ぐことを選べば、もう音ノ木坂に戻ることも難しくなるぞ?」
ひかり「・・・構いません」
北河当主「あの娘たちを・・・穂乃果君たちを置いてあの場を離れても構わないと?」
北河当主「あの娘たちはお前が思っている以上に、お前のことを必要としているのではないか?」
ひかり「・・・いえ、もうそんなこともないでしょう、彼女たちはもはや私がいなくともしっかり動くことができるようになっています」
ひかり「今こそ落ち込んでいる時期かもしれませんが、生きている限り誰しも落ち込む時期はあるというもの・・・」
ひかり「今はそれを乗り越えるように試されているだけのこと」
北河当主「・・・・・」
ひかり「それに・・・また3年前のようなことはしたくない・・・見たくはないのです・・・」
北河当主「・・・お前も頑固だな、ひかり」
ひかり「・・・そうでしょうか・・・?」
北河当主「あぁ、何故自覚がないか不思議なくらいだ」
ひかり「・・・・・」
ーー翌日 音ノ木坂学院 生徒会室ーー
タタタタタ
ガタン!
海未「絵里!希!」
希「海未ちゃん?」
絵里「どうしたの?そんなに慌ててーー」
海未「穂乃果が・・・穂乃果がまた学校に来ていないんです!」
絵里「え!?今日も!?」
海未「はい・・・!3日も前からずっと連絡しているんですが、一度もつながらなくて・・・!」
絵里「本当に?まったく・・・!」ピッ ピッ ピッ
ーーおかけになった電話番号は、電波が届かないところにあるか、電源が入っておりませんーー
絵里「・・・!」
希「・・・思ってたよりまずいことになってるのと違う?」
絵里「えぇ・・・とにかく放課後、穂乃果の家に向かいましょう!」
海未「はい!」
ーー穂むらーー
ドンドン!
絵里「穂乃果!いるんでしょう!?出て来て!」
海未「穂乃果!」
希「穂乃果ちゃん!」
ドンドン!
穂乃果「・・・!」
絵里「穂乃果!」ドンドン!
穂乃果「・・・・・」ガクガク
海未「・・・返事がないですね・・・」
希「・・・・・」
雪穂「・・・絵里先輩たちでもダメでしたか・・・」
絵里「・・・?雪穂ちゃん?」
雪穂「・・・降りてきてください・・・」スタスタ
海未「一度も?」
雪穂「はい、3日前からずっと顔を見せてもくれないんです・・・」
絵里「家族とも顔を合わせないなんて・・・」
雪穂「風邪をぶり返したってことになってますけど、もうとっくに治ってるはずだしーー」
雪穂「やっぱり・・・ことり先輩やひかりさんが音ノ木坂を離れるって聞いてからずっと落ち込んでいたみたいだし・・・原因はそれかと・・・」
希「・・・ごめんなさい・・・ウチらやっぱり、穂乃果ちゃんを追い詰めてーー」
雪穂「いえ!そんなことはないですよ!」
雪穂「ただ・・・お姉ちゃんって良いことも悪いことも、一度考え始めるとそのことしか考えられなくなるところがあって・・・」
雪穂「それで今回のことがあって・・・ショックが強すぎたんだと思います・・・」
絵里「・・・・・」
雪穂「お姉ちゃんって何も考えてなさそうに見えるかもしれないですけどーー」
雪穂「あれで結構・・・繊細なんですよ・・・」
穂乃果「・・・・・」
海未『・・・あなたがそんな人だとは思いませんでした・・・!』
絵里『ほら見なさい・・・所詮素人の遊びだったじゃない』
希『穂乃果ちゃん・・・ウチ・・・信じてたのに・・・!』
穂乃果「もうやだ・・・やめてよ・・・!」グスッ
穂乃果「やめて・・・!」ポロポロ
ーー北河財閥ーー
ーーおかけになった電話番号は、電波が届かないところにあるか、電源が入っておりませんーー
ひかり「・・・ダメか・・・」
ひかり「穂乃果のやつ・・・あれ以来まったく連絡がつかないな・・・」
ひかり「そうだな・・・園田にかけてみーー」
ドンドン!
北河当主「ひかり!すまない!すぐ来てくれないか!?」
ひかり「お爺様!?わかりました!」バタバタ
ガチャッ
タタタタタ
ーー翌日 放課後 神田明神ーー
花陽「はぁ・・・!はぁ・・・!はぁ・・・!」タタタ・・・
凛「かよちん遅いにゃあ」
花陽「ご・・・ゴメン・・・!」
花陽「久しぶりだときついねぇ・・・!」
にこ「ったく、しっかりしなさいよねぇ」
花陽「・・・・・」クルッ
凛「・・・?かよちん?」
花陽「なんだか・・・寂しくなっちゃったね・・・」
凛「・・・・・」
にこ「・・・そんなこと考えてるヒマないわよ?次のラブライブ!に向けて気合い入れるわよ!」
ーー音楽室ーー
♪ 愛してるばんざーい!♪
♪ ここでよかった 私たちの今がここにある ♪
♪ 愛してるばんざーい!♪
♪ 始まったばかり 明日もよろしくね まだゴールじゃない ♪
♪ さあ! 大好きだばんざーい!♪
♪ まけないゆうき 私たちは今を楽しもう ♪
♪ 大好きだばんざーい! ♪
♪ 頑張れるから 昨日に手をふって ほら前向いて ♪
真姫「・・・・・」
ーー生徒会室ーー
絵里「・・・・・」
希「・・・・・」
ーー弓道場ーー
ギリギリッ!
海未「・・・・・」
バシュッ!
ーーUTX前ーー
キャー! キャー!
ーー WINNER A-RISE!! ーー
キャー! キャー!
ひかり「・・・・・」
ひかり「本当に立派になったよ・・・お前たちは・・・」スタスタ
ーー穂むらーー
にこ『あんたのせいよ!あんたのせいでラブライブ!に出られなかったのよ!!』
花陽『こんな悲しい結果を見せるために・・・あの時私の手を取ってくれたんですか・・・?』
希『こんなことになるなんて・・・信じてたのに・・・!』
穂乃果「やめてよ・・・!やめて・・・!」
穂乃果「ごめんなさい・・・!ごめんなさい・・・!!」
真姫『やっぱりダメだったじゃない・・・呆れて物も言えないわ』
凛『せっかくみんな一緒で楽しかったのに・・・ガッカリにゃ』
穂乃果「やだ・・・!やだよ・・・!」
穂乃果「やだ・・・!もう聞きたくない・・・!!」
絵里『あなたは、あなたを信じた仲間を裏切った・・・どれほどの罪かわかるかしら?』
海未『あなたさえいなければ・・・あなたは最低です!!!』
穂乃果「いや・・・!いやあぁぁぁぁぁっ!!!」
ことり『サヨナラ』
ひかり『サヨナラ』
ブチッ
ーーひかりの家ーー
ザーッ
クサフグ「・・・・・」プクーッ
ひかり「・・・よし、荷物はまとまったな」
ひかり「・・・・・」ピッ ピッ ピッ
ーーおかけになった電話番号は、電波が届かないところにあるか、電源が入っておりませんーー
ひかり「・・・結局最後までダメだったか・・・」
ひかり「穂乃果・・・一体何かあったのか・・・?」
ひかり「・・・いや、もはや私にしてやれることは何もないな・・・」
ひかり「あいつらが穂乃果を守ってくれると信じるしかーー」
ピリリリリ! ピリリリリ! ピリリリリ!
ひかり「ん?穂乃果?」
ーー園田 海未ーー
ひかり「園田か・・・?」ピッ
ひかり「よぉ、どうした?」
海未「ひかり・・・」
ひかり「・・・明日は私が音ノ木坂に通う最後の日、しっかり出迎えてくれよ?」
ひかり「私は行けるはずだが、南は難しいかな?あいつは確か朝早かったはずだ」
海未「・・・・・」
ひかり「そうだ、ここ数日穂乃果と連絡がつかないんだが、園田は知らないか?」
海未「・・・やはりひかりでもダメですか・・・」
ひかり「というと園田もか?まったくどこで何をしているんだか・・・」
ひかり「あ!まさかお前ら、学園祭と南の件で穂乃果を変に追い詰めたんじゃないだろうな?」
海未「・・・!」
ひかり「ダメだぞ?穂乃果は何も考えてなさそうに見えるが、あれで結構繊細なんだよ」
ひかり「考え方が良くも悪くもまっすぐだから・・・昔からだが、そうだと思い込んだことしか見えなくなるとこがあってな」
ひかり「頼むぞ?これからはお前たちがあいつの側にいることになるんだから、しっかり支えてやってくれよ?」
海未「・・・・・」
ひかり「・・・?園田?」
海未「そこまで知っているなら、どうしてあなたが穂乃果を支えようとはしないのですか・・・?」
ひかり「・・・何が言いたい?」
海未「言葉通りの意味ですよ・・・何故幼馴染のあなたが、進んで支えになろうとせず、穂乃果を置いて行ってしまうのですか?」
ひかり「・・・もうあの場所に私は必要ないはずだ・・・」
ひかり「最初こそあいつのそばには私しかいなかったが、今は違うだろう?」
ひかり「今はお前たちという仲間がいる、ならもう私にこだわる必要はないはずだ」
ひかり「そもそも私はお前たちの側にいること自体がおかしかったんだ」
ひかり「私は疫病神だからーー」
海未「あなたは何もわかってない!!!」バンッ!!
ひかり「ど・・・どうした園田・・・?」
海未「ひかり!あなたはどれだけ私たちに・・・穂乃果に必要とされているかが全然わかっていません!!」
ひかり「一体何をーー」
海未「穂乃果は、あなたがいなくなることで立ち直れなくなったのですよ!!?」
ひかり「・・・!」
海未「・・・近くにいるんでしょう?今すぐ穂乃果に会ってきなさい!ひかりならできるはずです!」
ひかり「あ・・・?だ、だがーー」
海未「はやく!!!」
ひかり「あ、あぁ!わかった!」
ツーッ ツーッ ツーッ
ひかり「・・・園田・・・一体何をーー」
ガシャーン!!
ひかり「!?」
ひかり「・・・穂むらの方から・・・?」
ひかり「まさか・・・!」ガタッ
ガチャッ バタン!
タタタタタ・・・
ーー穂むらーー
ザーッ
ひかり「はぁ・・・!はぁ・・・!はぁ・・・!」タタタタタ
ガラガラッ!
ひかり「穂乃果!!」
雪穂「・・・・・」ガクガク
ひかり「・・・雪穂!?」
雪穂「・・・!ひかりさん・・・」
ひかり「一体何があった!?」
雪穂「・・・・・」ポロポロ
ひかり「お、おいーー」
ガバッ
ひかり「うぉっ?」
雪穂「お願い・・・!お姉ちゃんを・・・助けて・・・!」ポロポロ
ひかり「・・・・・」
ザーッ
タタタタタ
ーー気がついた時には、私は穂乃果を探すために走っていたーー
ひかり「はぁ・・・!はぁ・・・!はぁ・・・!」タタタタタ
ーー私が穂むらに着いた時、穂乃果はすでに家を出て行ったことだけはわかったーー
穂乃果「・・・・・」ペタ ペタ ペタ
ーー穂乃果が今どこにいるのか、どこに向かっているのか・・・その手がかりは何一つないーー
ひかり「はぁ・・・!はぁ・・・!はぁ・・・!」タタタタタ
ーーだがーー
穂乃果「・・・・・」ペタ ペタ ペタ
ーー私には穂乃果がどこへ向かっているのか、不思議と手に取るようにわかったーー
タタタタタ
ガチャッ!
ひかり「穂乃果!!」
穂乃果「・・・・・」
ーー音ノ木坂学院 屋上ーー
ザーッ
穂乃果「ひかり・・・ちゃん・・・?」
ひかり「・・・何してるんだ・・・?こんな夜遅くにこんな場所で・・・」
ひかり「風邪引いたらどうするつもりだ?」
ザーッ
穂乃果「・・・そっか・・・そうだったよね・・・」
ひかり「穂乃果・・・?」
穂乃果「前に雨が降った日に・・・ひかりちゃんに練習はしないって・・・言われてたじゃん・・・!」
穂乃果「私・・・ホント・・・ダメだなぁ・・・」ポロポロ
ひかり「一体何があったんだ?」
穂乃果「・・・・・」ポロポロ
ひかり「穂乃果!」
穂乃果「もう・・・いやなの・・・」
ひかり「・・・何がだ?」
穂乃果「私のせいで・・・私が周りを見てなかったせいで・・・何もかもダメになっちゃった・・・!」
穂乃果「学園祭のライブも・・・ラブライブ!出場も・・・!」
穂乃果「ことりちゃんも・・・ひかりちゃんもいなくなっちゃうし・・・!」ポロポロ
ひかり「・・・・・」
穂乃果「・・・最後にはみんなとケンカしちゃって・・・みんなに嫌われちゃって・・・!」ポロポロ
穂乃果「・・・私がちゃんと周りを見てれば・・・」
穂乃果「学園祭の前に無理せずに休んでれば・・・!」
穂乃果「もっとことりちゃんの声を聞いてれば・・・!!」
穂乃果「もっとひかりちゃんのことを気にかけてれば・・・!!!」
穂乃果「こんなことにはならなかったのに!!!」ポロポロ
ひかり「・・・穂乃果・・・」
穂乃果「ねぇ・・・ひかりちゃん・・・私・・・どこで間違えたのかなぁ・・・?」ポロポロ
穂乃果「押しつぶされて・・・何もかも壊れてしまいそう・・・」
穂乃果「・・・今まで自分がしてきたこと・・・全部が憎い・・・!」
穂乃果「私がいなければ・・・こんなことにはならなかった・・・!!」
穂乃果「ひかりちゃん・・・私ーー」
穂乃果「もう・・・やだよ・・・!!!」ポロポロ
ザーッ
ひかり「・・・・・」
ピチャッ ピチャッ ピチャッ
穂乃果「・・・?」ポロポロ
ガバッ
穂乃果「・・・!」
ひかり「・・・・・」ポンポン
ザーッ
♪ 挿入歌 もうひとりじゃないよ ♪
ひかり「・・・良くも悪くも考えがまっすぐにしか向かないのは、昔から変わっていないな?穂乃果」
穂乃果「ひかり・・・ちゃん・・・?」
ひかり「一度そうだと思い込んでしまうと、それが正しいと信じ込んでしまう」
ひかり「自分が悪いと思い込むと、それを信じて自分を追い詰め続けてしまう」
ひかり「だからありもしない幻想に脅かされるんだ」
穂乃果「え・・・?」
ひかり「いいか穂乃果、はっきりと言っておいてやる」
ひかり「学園祭でのライブ、南の留学、私の家庭の事情・・・」
ひかり「どこを取ってもお前のせいだと考えているやつは、あの中に一人もいないぞ」
穂乃果「・・・どうして・・・?」
ひかり「学園祭の件だって、穂乃果に無理を敷い過ぎたんだとみんな後悔していた」
ひかり「南だって、お前のことを恨んでなどいないだろう」
ひかり「私のことなんか論外だ、私は・・・私の意志で決めただけ、穂乃果は何も関係ない」
穂乃果「・・・どうして・・・そんなことが言えるの・・・?」
ひかり「ん?」
穂乃果「私がちゃんと周りを見てれば・・・こんなことにはならなかったんだよ・・・?」
穂乃果「私が自分勝手に無理しなければ・・・学園祭のライブもうまくいったし、ラブライブ!にだって出れた・・・」
穂乃果「ことりちゃんもひかりちゃんも・・・もっと私が気にかけてれば・・・引き止められたかもしれない・・・!」
穂乃果「全部・・・私のせいじゃん・・・!!」ポロポロ
ひかり「穂乃果・・・あいつらがお前に何を期待していたのかーー」
ひかり「何故私がお前を尊敬しているのか、その理由を教えてやろう」
穂乃果「・・・?」
ひかり「穂乃果、あいつらも私も、お前に全てを抱え込んでほしいとは期待していない」
穂乃果「・・・・・」
ひかり「お前にはそんなものより大切な・・・お前にしかできないことがある」
穂乃果「・・・?」
ひかり「穂乃果は自分が正しいと思ったことを、一切迷うことなく信じ抜くことができる」
ひかり「お前自身は何も考えていないのかもしれないが、それは誰もが容易にできることではない」
ひかり「お前と違い、自分の中にどれだけ大きな、尊い夢があろうとも、それを追いかけることに迷ってしまう人間もたくさんいる」
ひかり「それは私もそうだし、少なくとも私が見た限りではあいつらは全員そういう考えのやつらばかりだ」
ひかり「そんな時人は、道を照らしてくれる光を求める」
ひかり「自分が進みたい道を示す光を追いかける」
ひかり「その光を追いかけて行き、前へ進む」
ひかり「その"光"の正体がお前だ、穂乃果」
穂乃果「私・・・?」
ひかり「信じた道を迷わず進み、私たちの行くべき道を照らしてくれる」
ひかり「その光を辿ることで、私たちは迷うことなく前へ進める」
ひかり「穂乃果、お前は前に進むことを恐れる私たちを、外の世界へ連れて行ってくれているんだよ」
ひかり「今までも・・・そしてこれからも・・・」
穂乃果「・・・・・」
ひかり「・・・そんな穂乃果だからこそ、私はお前を心から尊敬している」
ひかり「だからお前は、ただ迷うことなく私たちの道を照らしてくれればいい」
ひかり「それが私たちが穂乃果に期待する、穂乃果にしかできないことだ」
穂乃果「でも・・・もう遅いよ・・・!全部・・・私が壊しちゃったんだもん・・・!」ポロポロ
穂乃果「私が周りを見ていなかったせいで・・・」
穂乃果「ラブライブ!もダメになって・・・ことりちゃんも・・・ひかりちゃんもいなくなって・・・」
穂乃果「・・・みんなにも嫌われて・・・!」
穂乃果「もう私・・・輝けないよ・・・!」
ひかり「だから全てを抱え込んでほしいとは言っていないだろう、苦手なことは苦手と言ってくれればいい」
ひかり「穂乃果は昔から周りへの気配りは苦手だっただろう?ならそんなことは他の人間に任せてしまえばいい」
ひかり「周りを見るのは私の仕事ーー」
ひかり「・・・!!」
穂乃果「・・・ひかりちゃん・・・?」
ひかり「・・・そうか園田・・・まったくお前も人が悪いな・・・」
ひかり「・・・そういうことならそうだと言ってくれればいいだろうに・・・!」
穂乃果「・・・?」
海未『あなたはどれだけ私たちに・・・穂乃果に必要とされているかが全然わかっていません!!』
ひかり「・・・穂乃果、一つ言っておきたいことがある」
ひかり「南のことだ・・・」
穂乃果「ことり・・・ちゃん・・・?」
ひかり「今回の留学の件、あいつは最後まで行くかどうか迷っていた・・・」
ひかり「いや、むしろ行きたがっていなかった」
穂乃果「・・・・・」
ひかり「あいつは今も、自分の意志で道を示すことができずに迷っている」
ひかり「その道を、お前が照らしてはくれないか?」
穂乃果「え・・・?もう無理だよ・・・!だってことりちゃんはーー」
チチチチチ・・・
ひかり「・・・夜明けだな・・・」
ひかり「・・・南は今日の早朝、この音ノ木坂を離れる」
ひかり「彼女に穂乃果の思いをぶつけるのなら、まだ間に合う」
穂乃果「でももう・・・私には・・・」
ひかり「私の言ったことを信じてくれとは言わん、だがーー」
ひかり「"常に自分の道を決めるのは、周りの人間や状況ではなく、自分自身の意思であるべき"だ」
ひかり「今一度自分に聞いてみろ、自分がどうするべきなのか・・・」
ひかり「自分がどうしたいのかを・・・」
ひかり「そして・・・お前の本当の気持ちを、あいつらに吐き出してみろ・・・!」
穂乃果「・・・・・」
ーー穂むらーー
雪穂「・・・・・」グスッ
ガラガラッ!
穂乃果「はぁ・・・!はぁ・・・!」
雪穂「・・・!?お姉ちゃん!?」
ひかり「よぉ・・・!待たせたな雪穂・・・!」
雪穂「今までどこ行ってたの!?すごい心配したんだかーー」
穂乃果「ごめん雪穂!!」バタバタ
ひかり「すまない!説教なら後でいくらでも聞く!時間がないんだ!」バタバタ
タタタタタ・・・
雪穂「ちょっと!?ひかりさん!?お姉ちゃんっ!?」
穂乃果「はぁ・・・!はぁ・・・!はぁ・・・!」タタタ
ひかり「はぁ・・・!はぁ・・・!」タタタ
キキーッ!
穂乃果「わっ!?」
ひかり「・・・!?」
ガチャッ
バタン
黒服の男「お嬢様!」
穂乃果「だ・・・誰?」
ガチャッ
バタン
北河当主「・・・ひかり」
ひかり「!?・・・お爺様!?」
黒服の男「お嬢様、事情は西木野 真姫様から伺っております、乗ってください」
穂乃果「真姫ちゃんが・・・!?」
ひかり「・・・ありがたくて涙が出るよ、西木野!」
ガチャッ
バタン
ブロロロロ・・・
ーー空港ーー
ことり「・・・・・」
理事長「みんなにさよなら言わなくていいの?」
ことり「・・・うん、会うと私・・・またきっと泣いちゃうと思うから・・・」
理事長「そう・・・」
ことり「・・・お母さんも、ここで大丈夫だよ?」
ことり「着いたらすぐ連絡するね・・・」トコトコ
理事長「ことり!」
ことり「・・・?」
理事長「・・・・・」
理事長「・・・体に気をつけてね?」
ことり「・・・・・」
ことり「うん・・・!」
ことり「・・・・・」ウルッ
ことり「・・・!」クルッ
トコトコ・・・
理事長「・・・・・」
ーー車内ーー
ブロロロロ・・・
穂乃果「・・・ことりちゃん・・・!」ソワソワ
プルルルル・・・
ひかり「・・・よぉ、私だ」
穂乃果「・・・?」
ひかり「・・・あぁ、今代わる」
スッ
ひかり「穂乃果・・・園田だ」
穂乃果「・・・!」ビクッ!
穂乃果「・・・・・」
ひかり「大丈夫だ、さぁ」
穂乃果「・・・・・」スッ
穂乃果「海未ちゃん・・・」
海未「・・・・・」
穂乃果「ご・・・ごめんね・・・こんな朝早くに・・・」
海未「・・・いえ・・・」
穂乃果「・・・・・」
海未「・・・穂乃果・・・」
穂乃果「・・・私ね・・・3人であの時、ファーストライブやって・・・ことりちゃんと海未ちゃんと歌った時に思った・・・」
穂乃果「もっと歌いたいって・・・スクールアイドルやっていたいって・・・!」
穂乃果「・・・辞めるって言ったけど・・・それにみんなには続けても意味ないとか・・・酷いこと言ったけどーー」
穂乃果「本当は気持ちは変わらなかった・・・」
穂乃果「学校の為とか・・・ラブライブ!の為とかじゃなくーー」
穂乃果「私好きなの・・・!歌うのが!」
穂乃果「それだけは譲れない・・・だからーー」
穂乃果「ごめんなさい!!」
海未「・・・・・」
穂乃果「これからもきっと迷惑かける、夢中になって誰かが悩んでるのに気づかなかったり、入れ込み過ぎて空回りすると思う!」
穂乃果「だって私・・・不器用だもん!」
ひかり「・・・・・」
穂乃果「でもやっぱり・・・本当は追いかけていたいの!」
穂乃果「ワガママなのもわかってるけど・・・許してもらえないだろうけど・・・!私ーー」
海未「・・・ふふっ」
穂乃果「・・・?」
海未「ふふっ・・・ふふふっ・・・!」クスクス
穂乃果「う・・・海未ちゃん・・・?どうした・・・の・・・?」
海未「・・・ごめんなさい・・・!」クスクス
海未「・・・穂乃果、ハッキリ言いますがーー」
穂乃果「・・・・・」
海未「穂乃果にはずっと迷惑かけられっぱなしですよ?」
穂乃果「え・・・?」
海未「ひかりとよく話していました」
海未「穂乃果と一緒にいるようになってから、いつも大変なことになると」
海未「どんなに止めても、夢中になったら何にも聞こえてなくてーー」
海未「ひかりもさぞ昔苦労していたのでしょうね?」
穂乃果「・・・!」クルッ
ひかり「・・・まさか本当に気づいていなかったとは・・・わかってはいたけどな」
海未「私やひかりだけでなく、きっとみんなそう思っていますよ?全然気づいていなかったでしょうけど」
穂乃果「・・・・・」
海未「・・・ですが・・・穂乃果は連れて行ってくれるんです」
穂乃果「・・・?」
海未「私たちでは勇気がなくて行けないような凄いところに・・・!」
穂乃果「・・・海未ちゃん・・・!」
ひかり「ふっ・・・」
海未「私が怒ったのは、穂乃果がことりの気持ちに気づかなかったからじゃなくーー」
海未「穂乃果が自分の気持ちに嘘をついているのがわかったからです」
海未「穂乃果に振り回されるのは、もう慣れっこなんです」
海未「だからその代わりに連れて行ってください!」
海未「私たちの知らない世界へ!」
穂乃果「・・・!」
海未「それが穂乃果のすごいところなんです」
海未「μ'sのみんなも、ひかりもそう思っています!」
穂乃果「・・・・・」
海未「きっとみんなも、穂乃果にそれを望んであの場所に集まっているんです」
海未「あの場所はもはやあなただけのものだと思わないでくださいね?」
穂乃果「・・・うん・・・」
海未「今穂乃果がどこへ向かっているかはわかっています」
海未「・・・必ず、迎えに行ってくださいね?」
穂乃果「・・・うん!」
海未「それと、最後に一つ言わせてください」
穂乃果「・・・?」
海未「・・・無事で良かった・・・本気で心配したんですからね・・・?」グスッ
穂乃果「・・・ごめんね海未ちゃん・・・ありがとう・・・!」
ツーッ ツーッ ツーッ
ひかり「・・・言ったとおりだろ?」
穂乃果「・・・・・」コクッ
ひかり「・・・穂乃果」
穂乃果「・・・・・」
キキーッ!
ガチャッ
ーー空港ーー
ひかり「・・・行ってこい!」
穂乃果「・・・うん!」
タタタタタ
ことり「・・・・・」スクッ
ことり「・・・・・」スタスタ
穂乃果「ことりちゃんっ!!」パシッ
ことり「・・・!」
穂乃果「ことりちゃん・・・!」
ことり「・・・・・」
穂乃果「ことりちゃんごめん!私・・・スクールアイドルやりたいの!」
穂乃果「ことりちゃんと一緒にやりたいの!!」
ことり「・・・・・」
穂乃果「いつか・・・別の夢に向かう日が来るとしても・・・!」
ガバッ!
穂乃果「行かないで!!!」
ことり「・・・・・」ポロポロ
穂乃果「・・・!」ギュッ
ことり「・・・ううん・・・!私の方こそごめん・・・!」
ことり「私・・・自分の気持ち・・・わかってたのに・・・!!」
理事長「・・・・・」
ひかり「・・・娘さんにせっかく訪れたチャンス・・・無駄にしてしまい申し訳ありませんでした」スタスタ
ひかり「ですが音ノ木坂に残り、仲間たちの元へ戻ることを彼女自身が望んでいたことは本当です」
ひかり「・・・どうか彼女のワガママを聞いていただいてはくれませんか・・・?」
理事長「・・・・・」クルッ
ひかり「・・・・・」
理事長「・・・ありがとう、ひかりちゃん」
ひかり「やはり・・・あなたも気づいていましたか」
理事長「穂乃果ちゃんといいひかりちゃんといい、μ'sのみんなといい・・・ことりはいい友達を持ったわ」
理事長「大丈夫、手続きの取り消しはしっかりやっておくからーー」
理事長「これからも・・・ことりのことをよろしくね?」
ひかり「・・・伝えておきます・・・」
スタスタ
穂乃果「ひかりちゃん!」タタタ
ことり「はぁ・・・!はぁ・・・!」
ひかり「・・・本当にやって退けるとは・・・それでこそ私が尊敬した穂乃果だ」
穂乃果「ううん、気づかせてくれたひかりちゃんや海未ちゃん・・・それにみんなのおかげだよ」
穂乃果「・・・ありがとう、ひかりちゃん!」ニコッ
ひかり「・・・私のことはいい、それより音ノ木に戻ったら、まずみんなに謝らないとな」
ひかり「園田の言うとおり、スクールアイドルグループμ'sは穂乃果だけのものではない、あいつらの夢でもあるのだからな」
穂乃果「・・・うん!」
ことり「・・・・・」
ひかり「・・・また会えたな」
ことり「・・・ごめんなさい・・・色々と迷惑をかけてしまって・・・」
ひかり「何を言う?むしろ私はお前に感謝している」
ひかり「ありがとう・・・友よ、穂乃果の・・・μ'sのみんなの夢を守ってくれて」
ことり「ううん・・・お礼を言うのは私です」
ことり「本当は私・・・自分がどうしたいのかわかっていたのに・・・自分で決めるのが怖くて・・・怯えていたんです・・・」
ことり「でも穂乃果ちゃんやひかりさん・・・それにμ'sのみんなと一緒にいたから、私はこの選択ができたんです・・・!」ウルッ
ことり「本当に・・・ありがとう・・・!」ポロポロ
穂乃果「ことりちゃん・・・!」ウルッ
ひかり「例えお前にとっては仲間の助けあっての選択だったとしても、そのお前の勇気が穂乃果やμ'sの夢を守ってくれたことに変わりはない」
ひかり「そして・・・これほどの状況でその勇気を出すことができたお前を、私は心から尊敬する」
ひかり「・・・ありがとう、ことり」
ことり「ひかりさん・・・!」ウルッ
ひかり「・・・さぁ行ってこい!あいつらが音ノ木坂で待っている!」
穂乃果「う・・・うん!」
ことり「ひかりさんは?」
ひかり「私は・・・ケジメをつけてくる・・・」スタスタ
ことり「え・・・?」
穂乃果「・・・・・」
ひかり「・・・・・」スタスタ
穂乃果「ひかりちゃん!!」
ひかり「・・・・・」クルッ
穂乃果「・・・また・・・会えるよね!!?」ポロポロ
ひかり「・・・あぁーー」
ひかり「・・・また会おう・・・!」スタスタ
ことり「・・・穂乃果ちゃん・・・」
穂乃果「・・・・・」ポロポロ
ーー翌日ーー
あの後、私はことりちゃんを連れて、μ'sのみんなに謝りに行きました
続けても意味が無いなんて言ったこと・・・みんなの夢のことも考えず、辞めるなんて言ったこと・・・
私が・・・私の気持ちに嘘をついていたこと・・・
もう許してくれないと思っていたけど、みんなは笑って私を迎えてくれました
・・・ホント・・・ひかりちゃんの言うとおりだったなぁ・・・
それと・・・あの後ひかりちゃんは戻って来ませんでした・・・
ひかりちゃんのおかげで、μ'sも・・・ことりちゃんも・・・大切な仲間も取り戻すことができたけど・・・
ひかりちゃんだけは・・・取り戻せなかった・・・
"また会おう"って約束したけどーー
・・・もう・・・会えないのかな・・・?
穂乃果「・・・・・」グスッ
海未「穂乃果?」
穂乃果「わっ!?」
花陽「どうしたの?考え事?」
穂乃果「あ・・・いやぁ、何でもないよ!ごめん・・・」
にこ「しっかりしなさいよね〜!今からμ'sの復活ライブ、しかもあんたはセンターなんだから、そんなしけた顔されちゃあこっちが迷惑なんだからね?」
穂乃果「・・・うん」
ことり「・・・もしかして・・・ひかりさんのこと?」
穂乃果「・・・!」
凛「結局昨日、ひかりちゃん戻ってこなかったもんね・・・」
真姫「来るって言ってたのに・・・最後の挨拶くらいしていきなさいよね・・・」
穂乃果「・・・・・」
希「・・・穂乃果ちゃん・・・」
絵里「・・・穂乃果?平気?」
穂乃果「・・・うん!大丈夫!」
穂乃果「ひかりちゃんの分まで・・・私たちが頑張らないと!」
穂乃果「そのためにひかりちゃんは、私たちのために頑張ってくれたんだから!!」
???「・・・そうだ、それでいい」
μ's「えっ!?」
穂乃果「この声・・・!」
スタスタ
???「・・・また会えたな」
穂乃果「あ・・・あぁ・・・!!」ポロポロ
???「・・・・・」ニコッ
穂乃果「ひかりちゃあぁぁぁん!!!」ダキッ!
ひかり「おっと?まったく・・・その癖は直りそうにないな?穂乃果」ポンポン
ことり「ひかりさん・・・どうして・・・?」
ひかり「・・・今回の一連の事象を鑑みて、まだお前たちには監視役が必要だと判断した」
ひかり「メンバーの中ではなく、外から最善の判断を下すことができる監視役がな」
海未「それって・・・」
絵里「つまりーー」
ひかり「・・・お前たちに、まだプロデューサー(親)離れは早いと言うことだ」
ひかり「いいか?今後一切勝手な判断で活動はさせない、プロデューサーである私がいる限りはな」
ひかり「もし次があったら見逃さん、わかったな?」
凛「じゃあプロデューサー先輩は!」パアァッ
花陽「一緒にいてくれるんですね!?」パアァッ
ひかり「・・・そういうことだ、今後ともよろしく頼む」
穂乃果「よかったあぁぁぁ!ひかりちゃああぁぁん!!」ポロポロ
ひかり「あぁ・・・よしよしよし」なでなで
にこ「ったく、そういうことならハッキリ言いなさいよ」
真姫「面倒な人・・・」
ひかり「・・・言ってくれる・・・」
絵里「でもひかり・・・大丈夫なの?」
ひかり「何がだ?」
希「だって、お爺さんの家を継ぐって話はもう決まってたんじゃ・・・?」
ひかり「お爺様に無理を言って、跡継ぎはもう少し見送らせてほしいと頼んできた、お前たちの面倒を見なきゃならんからとな」
ひかり「財閥の人間は本当にガッカリしていたよ」
ひかり「お爺様を除いてな」
絵里「そうなの?」
ひかり「あぁ、お爺様だけが満足した顔をしていた・・・お爺様も私が跡継ぎになることを望んでいたはずなのに・・・」
ひかり「まぁ私のことはいい、それより今日は大事な日なんだろう?」
にこ「えぇ!μ'sの復活ライブ、しっかり見届けなさい!」
ひかり「あぁ、楽しみにしているよ」
ひかり「さぁそろそろ時間だ、矢澤、部長らしく一言頼む」
にこ「ふっ・・・!任せなさい!」
バッ!
にこ「今日みんなを、1番の笑顔にするわよ!!」
穂乃果「1!」
ことり「2!」
海未「3!」
真姫「4!」
凛「5!」
花陽「6!」
にこ「7!」
希「8!」
絵里「9!」
ひかり「・・・さぁーー」
ひかり「伝説を紡ぎ出せ!!」
♪ エンディングテーマ START:DASH!! ♪
♪ I say… ♪
♪ Hey,hey,hey,START:DASH!! ♪
♪ Hey,hey,hey,START:DASH!! ♪
♪ うぶ毛の小鳥たちも ♪
♪ いつか空に羽ばたく ♪
♪ 大きな強い翼で飛ぶ ♪
♪ 諦めちゃダメなんだ ♪
♪ その日が絶対来る ♪
♪ 君も感じてるよね ♪
♪ 始まりの鼓動 ♪
♪ 明日よ変われ! ♪
♪ 希望に変われ! ♪
♪ 眩しい光に照らされて変われ ♪
♪ START!! ♪
♪ 悲しみに閉ざされて ♪
穂乃果「私たちのファーストライブは、この講堂でした!」
♪ 泣くだけの君じゃない ♪
穂乃果「その時、私は思ったんです!」
♪ 熱い胸 ♪
♪ きっと未来を切り開く筈さ ♪
穂乃果「いつか、ここを満員にしてみせるって!」
穂乃果「一生懸命頑張って・・・今私たちがここにいる」
♪ 悲しみに閉ざされて ♪
穂乃果「この思いを、いつかみんなに届けるって!」
♪ 泣くだけじゃつまらない ♪
穂乃果「その夢が今日、叶いました!」
♪ きっと (きっと) 君の (夢の) ♪
穂乃果「だから、私たちはまた駆け出します!」
♪ チカラ (いまを) 動かすチカラ ♪
穂乃果「新しい夢に向かって!!」
♪ 信じてるよ…だから START!! ♪
♪ またひとつ 夢が生まれ… ♪
♪ 悲しみに閉ざされて ♪
♪ 泣くだけの君じゃない ♪
♪ 熱い胸 きっと未来を切り開く筈さ ♪
♪ 喜びを受けとめて ♪
♪ 君と僕つながろう ♪
♪ 迷い道 やっと外へ抜けだした筈さ ♪
♪ 喜びを受けとめて ♪
♪ 君と僕 進むだろう ♪
♪ それは (それは) 遠い (夢の) ♪
♪ カケラ (だけど) 愛しいカケラ ♪
♪ 彼方へと…僕は DASH!! ♪
♪ Hey,hey,hey,START:DASH!! ♪
♪ Hey,hey,hey,START:DASH!! ♪
キャーッ!!
亜里沙「わぁ・・・!」パチパチ
雪穂「・・・!」パチパチ
ワーッ! ワーッ!
ほのママ「ほのかーっ!」
ほのパパ「・・・・・」ツーッ
キャーッ! ワーッ!
パチパチ!
ひかり「・・・・・」ニコッ
海未「穂乃果!」
ことり「穂乃果ちゃん!」
穂乃果「みなさん!今日は本当にありがとうございました!!」
穂乃果「あ!そうだ!大事なことを言い忘れてました!」
ひかり「・・・?」
海未「穂乃果?」
穂乃果「えへへ♪」
穂乃果「さぁみなさん!ご一緒に!!」
μ's!ミュージック!!スタート!!!
♯13 report5 高坂 穂乃果 追記 「ゼロからのSTART:DASH!!」fin
ーー翌日 とある定食屋ーー
ガラガラッ
おやじ「らっしゃい!」
ひかり「・・・・・」スタスタ
おやじ「・・・!」
おやじ「・・・おかえり、ひかりちゃん」
ひかり「・・・おやじ、いつものを頼む」
おやじ「あいよっ!」
ひかり「・・・・・」ニコッ
このSSへのコメント