2018-03-11 22:59:46 更新

概要

深海棲艦との激戦の末、勝利した人類。
しかし、資材も食料も底を尽きかかった飢餓時代に直面する。
一方で元提督も敵との激戦の末、重体となり・・・


前書き

参考までにキャラ紹介。

提督:提督業を辞めて料亭に転職した元提督、人類の最後の総攻撃に元提督も参戦。
    上位種(鬼・姫)との激戦を繰り広げ、勝利したが元提督も重体になる。

村雨:提督の事が好きな駆逐艦で、一番提督の元で仕えていた女の子。
    重体になり、1人で生活ができない元提督の看護をしている。

海風:料亭で働いていた元従業員、村雨と何かあったのか2人の間に亀裂が出来ている。

白露型の皆:白露含む皆、ずっと村雨の事を心配している。


のんびり更新していきます。


深海棲艦との戦闘が繰り返される中、敵は大軍を引き連れて総攻撃を開始。


人類側も全艦娘を投入し、最後の抵抗を試みる・・・


敵主力には上位種(鬼・姫)も存在しており、艦娘たちは次々と大破・中破に追い込まれるも、


艦娘たちの的確な戦略と連携によって、見事勝利! 人類は深海棲艦殲滅を達成した!


しかし、喜んだのも束の間・・・資材や食料は全て深海棲艦側の手中にあり、勝利は絶望的と判断した敵残存部隊は自爆。


奪還予定だった資材と食糧をすべて失う事態となった・・・


勝利の代償はあまりにも大きく、翌日から艦娘たちの順次修復、僅かながらの資材と食糧の配給が始まろうとしていた・・・


・・・・・・

・・・



「提督、朝ですよ・・・起きてます?」


村雨が車椅子に座っている提督を起こす、


「あら・・・もう起きていましたか、相変わらず早いですね。」


村雨の呼びかけに提督は言葉を発しない。


「今日はどうします、外に出て気分転換でもしますか?」


しかし、村雨は提督の許可を貰わずに車椅子を勝手に外まで移動させた。


「あっ、 太陽が眩しいです、いい天気ですね!」


村雨が手で光を遮る、


「・・・・・・」


提督も光を発する太陽をただじっと見つめていた。


・・・・・・


(数日前、病院で)


「えっ・・・今何と?」


医師から告げられた突然の一言・・・


「彼は・・・提督は、もう歩くことも話すこともできないでしょう。」


「・・・そんな。」


村雨は耳を疑う。



この提督は他の提督と違い、”艦娘と同じ戦闘が可能な提督”である。 過去に何度も敵部隊を殲滅した戦果を持ち、


「艦娘以上の戦士」 「死神を殺す死神」とまで言われた提督である。


今回の総攻撃戦でも提督は人類側に参戦、上位種(鬼・姫)数十体との激戦を繰り広げ各個撃破していき、


人類に勝利をもたらすきっかけを与えたが・・・提督自身も修復不可能な甚大な損傷を受ける結果となった・・・


・・・・・・


現在提督は下半身不随、片腕も麻痺、声帯も損傷して話すことが出来ない。耳と片腕のみが機能して


村雨からメモとペンを貰って”文字”だけで気持ちを伝えていた。


当然ながら、料亭での仕事も出来ず、残りの人生を車椅子の上で生活せざるを得なくなった。


元々提督達との仲は悪く、彼が負傷したにも関わらず誰も心配する素振りすら見せず、


その上司令官からの命令によるものか、艦娘たちも提督を突き放し・・・孤立した状態になってしまった。


唯一提督に一番仕えていた村雨が看護を引き受け、今に至っている。


・・・・・・


(ここから現代)


「今日の配給として、1日分のおにぎりを貰って来ました。」


飢餓時代に突入し、人々にはわずかながらの食糧が配布された。


「提督、お腹は空いていませんか?」


村雨の言葉に、


「・・・・・・」


提督が文字を書く。


”空いていない、村雨が食べなさい”


「私は大丈夫ですよ・・・じゃあお昼まで保存しておきますね。」


と、冷蔵庫に入れて保管した、


「提督、寒くないですか? 寒ければ毛布を被せますが?」


「・・・・・・」


”寒くないよ、村雨が寒いんじゃない?”


「私は大丈夫ですよ♪」


と、村雨は笑顔で答えた。


・・・・・・


「海風・・・」


車椅子を押している途中で海風に出会う。


「お久しぶりです、村雨さんに・・・そして提督も。」


料亭で働いていた仲間と久々の再会である。


「提督・・・お辛いですか? 私に出来る事があれば何でもおっしゃってください。」


「・・・・・・」


提督は文字を書く。


”何もないよ、どこも痛くないし辛くもないよ”


「そうですか・・・」


何か言いたげだが、言葉に出せない海風。


「ごめんなさい、これから提督と辺りを回るから・・・じゃあね。」


村雨は車椅子を押して海風と別れた。


・・・・・・


「夜になりました、早いですね。」


村雨は料亭のカーテンを閉めて明かりをつけた。


「朝に配給されたおにぎりを食べましょう。」


冷蔵庫から取り出して少し温め、テーブルにおにぎりと緑茶を置く。


「いただきます、提督もどうぞ。」


村雨はおにぎりを差し出すが、


”オレはいらない、村雨が食べなさい。”


「でも、食べないと元気が出ませんよ?」


”元気が無いのは村雨だろ? だから村雨が食べればいい。”


「・・・わかりました、先にいただきますね。」


テーブルに座って提督が見つめる中、おにぎりを食べて夕食を摂った村雨、


「・・・・・・」


提督がまた何かを書いた。


”村雨は良かったの?”


「・・・何がです?」


”オレは構わないけど、村雨まで孤立してしまったじゃないか。”


「・・・・・・」


提督の看護を引き受けると任命した瞬間、姉妹艦や仲間の艦娘が次第に離れて村雨までも孤立してしまった・・・


提督はそのことで申し訳なく思っていた。


”いいよ、オレの事は。 村雨がオレの事を好きでいてくれる事はわかった、それで十分だよ。”


「・・・・・・」


”だからって村雨まで皆に嫌われる必要はない、村雨は鎮守府に戻ったほうがいい。”


「・・・・・・」


提督の思いやり・・・村雨を自分のせいで一人にさせたくないと思った故の行動だった・・・しかし、


「大丈夫です・・・私は提督の側にいます。」


村雨も自分なりの決意を持っているようで、ここに留まると言った。


「私の意思で決めた事です、誰から命令されたわけでも頼まれたわけでもありません、私が決めたことですから!」


「・・・・・・」


「提督は心配性ですね、大丈夫・・・私が提督の最後まで見届けます。 だからもうこれ以上そんな


 悲しいことを言わないでください。」


「・・・・・・」


”そうか・・・わかった、ごめん。 ・・・ありがとう。”


「気にしてませんよ・・・さぁ、もう遅いので寝ましょう。」


村雨は車椅子を押して寝室まで連れて行き、提督の側で一緒に就寝をした。


・・・・・・


翌日、


「では、また配給の食糧を貰って来ますね。」


そう言って、出て行った村雨。



「うわぁ~・・・たくさん並んでる、これじゃあいつ帰れるかわからないわ。」


配給場所に並ぶ長蛇の列、最後尾がわからない程に列を作っていた。


「でも、仕方がないですね・・・素直に並んで順番を待ちましょう。」


一番端まで進んでいき、最後尾であろう場所まで到達、並び始めた村雨。


・・・・・・


「もう2時間経ってる・・・早く帰って提督に水を上げないと。」


早々に帰ろうとして、


「村雨さん。」


呼ばれて振り向くと、


「・・・海風。」


昨日会った海風と再会した。


「・・・・・・」


しかし、村雨の表情は何故か険しい。


「村雨さん、私にも提督のために出来ることはありませんか?」


海風は提督のために何かしてあげたいようだ、でも・・・


「何もないわ、私たちの事は放っておいてくれる?」


海風を貶す村雨、


「村雨さん・・・」


心当たりがあるのか、無言になる海風。


「仕方がなかった・・・って言いたいんでしょう? でも、提督はずっと皆のために戦って・・・皆を護るために


 自ら敵主力部隊と対峙して・・・その結果、提督はあんな状態になってしまった・・・」


「・・・・・・」


「そんな提督を皆は支えるどころか・・・突き放した。 その状況を見て見ぬ振りをした海風、あなたもね!」


「・・・村雨さん。」


「もう放っておいて! そしてもう二度と私たちの前には姿を現さないで!!」


村雨は海風の前から立ち去る。


「・・・・・・」


村雨は配給で貰った食料を持って料亭へと戻っていった。


・・・・・・


「提督、遅くなってごめんなさい。」


村雨が帰って来た。


「待っててくださいね、すぐに昼食の準備をしますから♪」


「・・・・・・」


提督が文字を書く。


”何かあったの?”


「・・・何故です?」


”泣いているから。”


「・・・・・・」


無意識に涙を流していた・・・村雨はすぐにタオルで拭いた。


「何でもないです・・・目にゴミが入っただけですよ。」


咄嗟についた嘘、もちろん提督にはお見通しであったが、


”そう、わかった。”


何も聞かず、村雨と一緒に昼食をとった。


・・・・・・


半月が経過、


飢餓状態は変わらず・・・いや、更に食料調達が困難となり、並んでいる全員に配給をするのが難しくなっていた。


「今日も並びましたが・・・貰えませんでした。」


いつもなら笑顔で振る舞う村雨も、最近はやつれて辛そうである。


「・・・・・・」


提督が文字を書く。


”ごめんな。”


「提督が悪いわけではありません、ただ運が悪かっただけです・・・明日はもう少し早く並びます。」


「・・・・・・」


提督は考えた末に、


”厨房の隣にある棚の左から2番目の引き出しを開けてみて。”


「?」


村雨は首を傾げる。


「え~っと・・・隣ですから・・・ここですね、それで左から2番目・・・ここかな?」


「何かあるのかな?」と思いつつ引き出しを開けてみると、


「!? す、すごい!」


村雨が見たものは・・・


料亭で使う調味料や、その他非常食用の缶詰が多数入っていた・・・2人でなら1か月は余裕で暮らせるほどの量だ。


「これなら当面の食事が何とかなりそうです!」


いつもの笑顔に戻った村雨、


「・・・・・・」


”良かった、村雨に笑顔が戻って”


提督は安心した。


・・・・・・


「今日の夕食は・・・牛缶とスープにみかんを開けてみました。」


缶詰を開けた食べ物であるが、今の状況ではこれは十分なご馳走である。


「提督は溜め込む性格でしたっけ? 意外ですね。」


村雨は笑いつつ、食事を楽しんだ。


・・・・・・


「提督、おやすみなさい。」


就寝時間になり、村雨は灯りを消した。


「・・・・・・」


提督はずっと考えていた。


”オレがいたらこの子はずっと孤立したまま・・・残酷だろうけど・・・ここは村雨のためだと思って・・・”


提督は何かを決意したようだ。


・・・・・・


翌朝、


朝早く、提督は文字を書いた。


”村雨、頼みがあるんだ。”


「何ですか、提督?」


村雨が傍にやってくる。


「・・・・・・」


”海風をここに連れてきて欲しい”


「・・・・・・」


村雨の表情が険しくなり、


「何故です? どうして海風を・・・」


「・・・・・・」


”ダメかな? 彼女に頼みたいことがあるんだ。”


「・・・・・・」


村雨は少し考えた末に、


「提督が何を考えているかはわかりませんが・・・わかりました、海風をここに連れてきます。」


”ありがとう。”


そう言って、村雨は外に出た。


・・・・・・

・・・



「提督、お元気でしたか?」


海風が提督の前に立つ。


「・・・・・・」


提督が村雨を見る、


「・・・わかりました、私は部屋にいますので何かあれば呼んでください。」


と、海風を睨みつけ部屋に戻って行った。


「すいません・・・あの時は見て見ぬ振りをしてしまって・・・本当に、申し訳ありません!」


海風は提督に向かって深く頭を下げた。


「・・・・・・」


”いいんだよ・・・あの時は本当に仕方なかったと思う”


「・・・提督。」


”後、村雨も本当は海風の事が嫌いじゃないんだ、そこは分かってほしい。”


「分かっています・・・それで、海風に何の御用でしょうか?」


「・・・・・・」


”実は・・・”


・・・・・・

・・・



「提督、もう遅いですからそろそろ就寝しませんか・・・提督!?」


村雨は驚く・・・車椅子に座っていた提督が突如いなくなったのだ。


「村雨さん・・・提督は・・・」


海風が説明しようとするが、


「提督はどこ、どこに行ったの!? 説明して!」


襟を掴んで睨みつける村雨、


「て、提督は・・・「もう村雨さんに迷惑は掛けられない」と言って、杖をついて料亭から・・・出て行きました。」


「・・・・・・」


「「もうオレの事は忘れて欲しい」と・・・言ってました。」


「嘘・・・嘘でしょ・・・ねぇ海風! 嘘って言ってよ!!」


「村雨さん・・・」


「海風! あなた・・・いつから嘘を言うようになったの!? ねぇ! 嘘って言ってよ! 海風!」


「・・・・・・」


「じゃあ何で・・・何で引き留めてくれなかったの!? 何で引き留めようとしなかったの!!?」


「・・・ごめんなさい。」


「ねぇ何で! 何で止めてくれなかったの!? ねぇ答えてよ! 海風! 何で!!」


「・・・・・・」


「答えてよ・・・ねぇ・・・お願いだから・・・うううっ。」


襟を掴んでいた腕は次第に力なく下がり、その場に泣き崩れた。


「村雨さん・・・本当に・・・本当にごめんなさい。」


泣き続ける村雨に、海風は抱き寄せる。


・・・・・・

・・・



その後、村雨は海風と一緒に鎮守府に帰還、部屋に戻ったが・・・


「・・・・・・」


毎日のように窓の外を眺める村雨・・・まるで魂が抜けた屍のように表情が無い。


「村雨さん、お昼のおにぎりをお持ちしました。」


海風が入って来て、おにぎりを差し出すが、


「いらない・・・私の事なんか構わないで。」


海風を貶す村雨、


「・・・ここに置いておきますね。」


机におにぎりを置くと、海風は部屋から出る。


・・・・・・


飢餓状態は改善される見通しが無く、鎮守府内でも対策が出される中・・・


「えっ、村雨さんには支給しない!?」


海風は驚く、


「どうしてですか? 村雨さんだってこの鎮守府の艦娘ですよ!」


「ずっと部屋に籠ったままで何もしていません、そんな彼女に食べ物を分け与える義務がありません。」


戦艦の艦娘から告げられる一言・・・海風は何も反論できなかった。


「村雨さん・・・」


海風が部屋に入って来て、


「村雨さんの食事が・・・今日から出なくなりました。」


海風が渋々と語ったが、


「別に、構わないわ。」


相変わらず、心を閉ざしたままだ。


「・・・・・・」


その場に居づらかったのか、海風は部屋から出ようとして・・・


「海風、もういいから・・・」


「?」


「私に構った事で、あなたまで皆に嫌われる必要は無いのよ。」


「・・・・・・」


村雨なりの気遣いに、


「・・・大丈夫です、私は全然・・・平気ですから。」


と、礼をして部屋から出て行った。


・・・・・・


数日後の事、


「村雨さん!」


海風がまた部屋に入って来て・・・


「・・・・・・」


無言で振り向く村雨、


「村雨さん宛てにお手紙があります!」


「? 私宛に?」


海風から手紙を受け取ると、


「私はこれで失礼しますね。」


と、早々に立ち去った。


「・・・・・・」


村雨は手紙を見る。


「・・・・・・」


そこには・・・


・・・・・・

・・・



ここは白露たちの部屋・・・敵の総攻撃が始まったと同時に、各鎮守府で生活していた白露型の皆が全員集まっていた。


「そう・・・村雨はまだ落ち込んでいるんだ。」


「村雨・・・気持ちはわかるけど・・・」


「村雨の姉貴・・・」


「私たちで何とか助けてあげたいですけど・・・」


皆、村雨の事をとても心配している中で、


「・・・・・・」


海風は何も言わずに何かを待ち続けていた。


「・・・・・・」


しばらく待ち続けて、



バタンッ!!(扉を開ける音)



村雨が部屋に入って来た。


「!? 村雨、どうしたの!?」


「村雨・・・大丈夫っぽい~?」


「・・・村雨さん。」


「・・・・・・」


皆が見守る中で・・・


「・・・どうしても、皆に助けて欲しいことがあるの・・・」


皆「・・・・・・」


「私を助けて・・・貰えないかしら?」


皆「・・・・・・」



今更、皆に助けて欲しいだなんて・・・そんな都合良く行くはずもないけど・・・


それでも村雨は皆に願った・・・



「あったりまえじゃん! 何? 何でも言って!」


白露が傍に来て、


「白露・・・」


「村雨、もう1人で悲しむ必要はないよ、皆がいるじゃないか。」


「・・・時雨。」


「村雨~夕立も相談に乗るっぽい~、っぽい~♪」


「夕立・・・」


「・・・・・・」


残りの海風たちも笑顔で伝える。


「うん・・・皆、ありがとう。」


村雨は泣きながら感謝した。


・・・・・・


「提督からの手紙!?」


白露たちは驚く、


「うん・・・内容は私宛だったけど、もう1つが・・・」


そう言って、村雨は皆にあるタグの付いた鍵を見せる。


「鍵? どこの鍵?」


皆はタグを見るが・・・


「・・・何これ? なんて書いてあるかわかんない!」


タグには言葉以外の模様だったり、何かの記号だったりと複数書かれていた。


「これが何の鍵・・・ってことですよね?」


「そう・・・提督はこの鍵を私に託した。」


「でもさぁ、何でこんな暗号みたいな表記しているのさ?」


「・・・多分だけど・・・」


村雨は確信していて、


「”誰でも開けられると困る場所がある”ってことじゃないかしら?」


皆「・・・・・・」


村雨の言葉に納得した皆。


・・・・・・


「じゃあ、この暗号を解かないと場所がどこかもわからないわけね・・・」


白露たちは記号をメモして心当たりのありそうな場所や、意味を図書館で調べてみることにした。


「・・・・・・」


白露たちは図書館で記号を探してみるが・・・


「・・・ダメ、そんな記号見つかんないよ!」


白露が愚痴をこぼす中、


「もしかしてですが、これは記号ではなく”単語”ではないでしょうか?」


五月雨が答える、


「? 単語?」


「はい、例えばですけど・・・日本語とか英語とかありますよね? もしかしたら他の言語とかは・・・考えられませんか?」


「・・・あっ!」


白露は何かを思い出した。


「そう言えば、この記号・・・どこかで見た事あると思ったら!」


白露は走り出す。


・・・・・・


「? 私に何か用か?」


話しかけた人間、それは暁型2番艦のヴェールヌイ。


「あのさ、この単語ってわかる?」


ヴェールヌイに単語らしき記号を見せる。


「・・・ああ、これ。 うん、ロシア語だね。」


「本当!? それで、何て言う意味?」


「え~っと確かこの単語は・・・”地平線”って意味だったと思う。」


「地平線・・・うん、ありがと!」


白露は意味を知ると、皆の元へと戻ろうとした。


「ちょっと待って。」


ヴェールヌイが止めて、


「実はその単語・・・少し妙でね・・・」


ヴェールヌイは気になった事を話してくれた。


・・・・・・


「皆ぁ~! この単語の意味が分かったよぉ~!」


白露が部屋に戻ると、他の皆も戻って来ていた。


「本当かい・・・実はこっちも他の記号の意味が分かった所だよ。」


時雨が答え、白露の情報も兼ねてタグの意味に迫った。


「最初の記号はロシア語で意味は・・・”地平線”」


「2番目の記号はドイツ語で意味は・・・”陽炎”だった。」


「3番目は、日本語で意味は「村雨のネーミングシップは?」と書かれていたから素直に”白露型”ね。」


「最後は、イタリア語で意味は・・・「月」でした。」


タグの記号は各国の単語で構成されていた。


「”地平線” ”陽炎” ”白露型” ”月”・・・」


皆はこの4つの共通点を探るが・・・


「・・・わかんない、本当にこの意味で合ってるの?」


白露が愚痴を漏らす、


「合っているはずです、ちゃんと意味は聞いてきましたから!」


五月雨が答える。


「でも・・・この4つの言葉から連想されるものって・・・何かあるかな?」


時雨もお手上げで、


「でも、何かが隠されているはず・・・それさえ分かれば。」


村雨が考える、


「そう言えば、皆・・・意味を聞いた時に他に何か気になることはなかった?」


村雨に言われ、皆は考える・・・すると、


「あっ、そう言えば!」


白露が何かを思い出した。


「ヴェールヌイが言っていたんだけど・・・」


・・・・・・


白露が意味を知って戻ろうとした時、


「ちょっと待って。」


ヴェールヌイが止めて、


「実はその単語・・・少し妙でね・・・」


「? 妙?」


白露が首を傾げて、


「うん・・・普通1つの単語には同じ小文字を使うはずなんだけど、その単語は「最初が大文字になっている」んだ。」


・・・・・・


「最初が・・・大文字?」


村雨はその言葉が気になり、


「あっ、そうそう・・・ビスマルクさんも言ってました!」


五月雨が言うには、意味を聞いた時にヴェールヌイと同じで「最初の単語が大文字」と共通点があった。


最後のイタリア語も「最初が大きかった」と。


「・・・・・・」



村雨は考える・・・最初が大文字・・・大文字・・・最初が・・・



「・・・・・・」



最初が大文字・・・最初が・・・頭文字? ・・・もしかして!?



何かに気付いて村雨は先ほどの4つの単語を整理する。


「地平線の頭文字は”ち”・・・陽炎の頭文字は”か”・・・白露型の頭文字は”し”・・・月の頭文字は”つ”・・・


 つまり、この4つを順番通りに並べると・・・」


4つを並べると、答えが浮かび上がった。


「ち・か・し・つ・・・地下室!!」


「つまりこの鍵は、地下室の鍵ですか!?」


謎が解けた、後は地下室へと行くだけだが・・・


「鎮守府の地下室・・・ではないですよね?」


「うん、この鎮守府の地下室は開けっ放しだし・・・」


「じゃあどこの地下室を言ってるの?」


皆が考える中、


「・・・1つ思い当たるわ。」


村雨が確信して外に出て行った。


・・・・・・


着いた先は・・・料亭(艦娘)。


村雨は鍵を開けて中に入る。


「この店に1つだけ、”開かずの間”があって、それが確か地下に繋がっている様に思える扉だったの!」


村雨は料亭の奥へと進んでいき、


「・・・あった。」


村雨が言う「開かずの間」・・・そこに先ほどの鍵を入れてみる、



カチャッ(開錠音)



「!? 開いたわ!」


ゆっくりと扉を開ける・・・中は真っ暗だ。


「厨房に懐中電灯があるから慎重に進みましょう!」


村雨たちはゆっくりと中へ入って行った。


・・・・・・


「・・・結構下まで続いているね。」


時雨が呟く。


「・・・私も初めて知った、料亭にこんな地下があったなんて・・・」


村雨たちは進んでいき、


「! ねぇ、あそこにスイッチがある!」


山風がスイッチに気付き・・・押した。


明りが点き、全体を照らしていく。


「!? こ、これは!?」


「す・・・すごい!!」


皆が驚く、そこで見た物は・・・


目の前には大量の資材が山のように積まれ、資材の隣には大量の食料の山が積み重ねられていた。


「・・・海風の姉貴! 見て見ろよ! この食料・・・冷凍保存してあるみたいだよ!」


江風が見つけた場所は確かに冷凍機が稼働していた。


「・・・資材がこんなにたくさん!!」


今ある資材はこの世界の全鎮守府に譲渡しても有り余るほどの量だ・・・


「・・・提督はもしかして、最初からこの世界が飢餓になることを予想してたのかな?」


時雨は思う・・・逆に予想していなければ、こんな量は保管できないはずである。


「なぁ海風の姉貴・・・ここにある冷凍保存された食い物、少し食べてもいいかい?」


江風は今にも涎を垂らしそうな表情をしていたが・・・


「いけません、江風!」


海風が止める、


「ちぇっ、何だよ姉貴! ちょっと位いいじゃんか!」


江風が噛みつく、


「これは全部提督が備蓄していたものです・・・それに、この地下の秘密を託した人は村雨さんです・・・


 ですから、この資材と食糧は全て・・・村雨さんの所有になるはずです。」


「・・・・・・」


白露たちは、皆村雨の方を見た。


海風の言うことは最もだった・・・だがそれ故に皆が心配した。


村雨は提督の看護をしたことで、この場にある物全ての所有権を得た・・・


この資材と食糧を世界に分け与えれば、飢餓時代から脱せると皆は思った。


でも、鎮守府の皆は提督と村雨を突き放し、孤立させてしまった。


その結果、ずっと辛い目に遭っていた村雨が果たして世界に分け与えるであろうか・・・と。


「・・・・・・」


村雨は目の前の光景をしばらく見た後、口を開く。


「私1人ではこんな量・・・使い切れないわ。」


そう言いつつ、


「全鎮守府に譲り渡しましょう、それが提督の望んだ事ですから!」


村雨は世界に分け与える事を望んだ。


・・・・・・


「提督(司令)がこれを!?」


当然ながら、呼ばれた艦娘たちは驚きを隠せない。


「村雨さん、本当にいいのですか? 私たちは、提督とあなたを・・・突き放したのに・・・」


更に驚いたのは、村雨が全鎮守府に譲渡すると言った事、辛い目に遭った彼女がそんな決断をするなんて・・・


「はい、提督は最後まで私を含める皆の事を大切に想っていましたから・・・」


村雨は一番提督に仕えていた、だから提督がどれだけ皆の事を想っていたのかは側にいた村雨だからこそわかることだ。


「今までずっと酷いことをしてごめんなさい、村雨さん! そして・・・ありがとうございます!!」


それからは大忙しだ、


鎮守府から人手を集め、料亭の地下から資材と食糧が分配された。


その結果、各鎮守府の資材状況は一気に回復の兆しが見え、出撃と遠征が出来るようになった。


食料も各鎮守府に分配、鳳翔さんや間宮の店も再稼働し、飢えの時代が幕を閉じた・・・


「・・・・・・」


村雨が手にしていた物・・・それは、提督が村雨のために残していた預金通帳。


「・・・・・・」


記されていた金額は・・・かなりの額で、村雨が一生働いても稼げない額だった。


「提督・・・」


普段から贅沢をしたことが無かった提督・・・昔は副業で鎮守府の生活を保ち、料亭に転職しても、


皆の日給のために稼いでいた提督・・・自分のために使ったこと等見たことが無かった。


「提督・・・私・・・決めましたから。」


村雨は何かを決意したようで、


「私が・・・あの料亭を・・・引き継ぎます。」


提督が皆を笑顔にするために建てた料亭(艦娘)、提督がいなくなって閉じていた料亭・・・


あの場所を・・・村雨が引き継ぐと決意した。


・・・・・・

・・・











1年後、


村雨は猛勉強の末、調理師の免許を取得・・・提督から貰った財産を使って料亭を改築、


名前は”村雨”・・・彼女は1人で料亭を切り盛りしている。


「あら、海風・・・いらっしゃい。」


料亭”村雨”に海風がやって来た。


「開店おめでとうございます! これ・・・改白露型からのお祝いです!」


そう言って、海風から花束を貰う。


「うふふっ、ありがとう♪」


村雨はとても喜んだ。


「どうですか、お客さんは来ていますか?」


前とは違い、かなり規模が縮小された料亭・・・この店に来るのは白露型の艦娘か他の酒好きな艦娘位である。


「ぼちぼちね、まぁ、それなりに経営は続けられるわ。」


「大丈夫ですか・・・生活できていますか?」


「うん、大丈夫。 提督が私のために蓄えを残してくれているから・・・生きていくには困らないわ。」


「そうですか・・・もし、1人で大変でしたら海風もお手伝いしますから、遠慮なく言ってください!」


「ふふっ、ありがとう♪」


村雨は笑顔である。


「村雨さんはやっぱりその笑顔がいいです! 最近は良く笑うようになりましたよね? 何かあったのですか?」


「そう? ふふ・・・な・い・しょ♪」


村雨は笑いつつ答えた。


・・・・・・


(過去に遡って)


村雨が提督の手紙を受け取った時の事・・・


「・・・・・・」


裏を見ると、そこには・・・


<差出人:提督>


「!? 提督!?」


村雨はすぐに手紙の中を見る。


「・・・・・・」


中には、謎の記号が付いたタグの鍵と手紙が1通入っていて・・・


「・・・・・・」


村雨は手紙を読んだ。



村雨へ、


あの時、急に村雨の前からいなくなったこと、本当に申し訳ないと思っている。


あの時の村雨の気持ちを考えると、深く傷つけてしまったと今でも後悔している。


村雨には言ってなかったけど聞いて欲しい・・・本当はオレはあの戦闘の時に死ぬ覚悟でいた。


提督達には嫌われていたし、今更仲良くなろうなんて思ってなかったからね・・・素直に平和のため、


村雨たちのために命を捧げようと死ぬ気で戦ったんだ。


だがオレは障害を残して生還した・・・皆がオレを突き放したが・・・でも君は・・・村雨はそんなオレを必死に看護してくれたね。


それでオレは君のためにもう一度、怪我を治療して生活したいと思ったんだ。


場所は言えないけど、今は療養所で治療しながらリハビリをしている。


村雨が新しい人を見つけたならそれでも構わない、オレは君が幸せならそれでいいのだから・・・


でも、もし・・・君がオレの事を待っていてくれるなら、治療が完了したらまた料亭に戻ろうと思っている。


もちろん、いつになるかわからないけど・・・選択は村雨に任せる、それまで・・・さようなら。



「・・・提督。」


読み終えた村雨は手紙を強く握りしめる。


「・・・待っています・・・提督が戻って来るまで・・・待っていますから。」


・・・・・・

・・・



(ここから現代)


「提督・・・」


店を閉めて、1人カウンターで上を向き・・・


「体の傷は癒えましたか・・・村雨は待っていますから、ゆっくり体を休めてくださいね。」


村雨は提督の無事を祈った。


・・・・・・

・・・







2年後、


「・・・・・・」


料亭”村雨”に1人の人間が立っていた。


「さて、今日も1日頑張りますか!」


村雨が出てきて、


「あら、すいません・・・料亭は今準備中です、開店まで、もう少し掛かりますよ。」


そう言って、村雨は振り向いて中に戻ろうとしたが、


「・・・・・・」


何か懐かしい感じがしてその人を見た。


「・・・・・・」


服装、見た目が全て違うが村雨には覚えがあった・・・それは、昔村雨が仕えしていてそして・・・好きだった人間。


「提督・・・提督、ですよね?」


「・・・・・・」


提督と呼ばれた人間は帽子を取って、


「久しぶり・・・村雨。」


「提督ぅ!!」


村雨は提督に飛びついた。


「提督・・・ずっと・・・ずっと待っていました!」


嬉しさのあまり涙を流す村雨、


「オレもだ・・・村雨に・・・ずっと会いたかった!!」


互いに強く抱きしめていた。


・・・・・・


まだ開店前だが、村雨は提督を店に入れた。


「人助け・・・ですか?」


「うん、傷が完治してすぐにここに戻るつもりだったんだけど、困っている人たちがいてね・・・


 助けたら次から次へと依頼が殺到してね・・・それで戻るのが遅れたんだ。」


「そうだったんですね・・・提督も相変わらず人がいいですね♪」


そう言って、グラスに焼酎を注ぐ村雨。


「最近では、各地に出没するモンスターを退治して欲しいと依頼が殺到してね・・・今は旅をしつつ、モンスター狩りをしているよ。」


「狩り・・・ですか・・・危険ではありませんか?」


「危険だよ、もちろん下手をすれば死ぬことだってある。 でも、人を助けることに関してはやりがいのある仕事だよ。」


提督は笑いながら答えた。


「・・・・・・」


「だから・・・せっかく戻ってこれたけど・・・明日になったらまた旅に出てモンスターを狩りに行かなければいけない・・・


 戻ったら料亭を開く約束をしたのに・・・ごめんな。」


「いえ、いいですよ・・・提督はやっぱり誰かのために役立つ仕事が合っているんです・・・私が止める理由なんてありませんよ。」


村雨は素直に言ったが、しばらくして提督の方を見つめて・・・


「提督・・・その・・・その旅には、連れがいても問題ありませんか?」


「?」


しばらくの沈黙・・・


・・・・・・


深夜、


「またこうして提督と一緒に寝られるなんて・・・」


村雨は提督の隣に寝そべった。


「オレも・・・村雨の温もりを感じられて・・・嬉しいよ。」


「ふふ・・・どうです? 久しぶりに夜戦しますか?」


「今日はいいよ・・・今は村雨の素顔を間近で見ていたい。」


「あら・・・提督ったら♪」


「ははは・・・」


しばらく会話をした後、2人は就寝した。


・・・・・・


翌日、村雨は料亭の扉に伝言書を張り付けた。



”お客様へ・・・しばらく旅に出ますので、当分の間料亭は休業します”



「これでよし・・・提督、行きましょう!」


適当に荷物を用意して提督と一緒に歩いて行った。


・・・・・・


「本当に良かったのか、村雨?」


提督が尋ねる。


「せっかく料亭を開いたのに・・・しかも免許だって取っていたんだろう?」


「大丈夫です、私は提督と一緒に行きたいんです♪」


「・・・・・・」


「それに・・・あんな言い方をすれば「一緒に来て欲しい」と言っている様なものじゃないですか♪」


「ははは、バレたか。」


「分かりますよ、提督の事だったら何でも♪」


村雨は提督の手を掴み、


「ついて行きます・・・どこまでも・・・ずっと。」


この手を放すまいと、村雨は強く握り、提督も村雨の手を放すことはなかった・・・


・・・・・・

・・・









ここはある海に面した孤島、


「村雨! 標的の火竜を追い詰めた! 準備は出来てるか?」


提督が無線で伝える。


「こちら村雨! ルートに落とし穴を仕掛けて準備が整いました・・・後は私に任せてください!」


「・・・わかった、オレはつがいのもう1体の火竜を捕獲してくる!」


提督は残りのモンスターに向かって走って行く。


瀕死の火竜が巣に向かって進んでいく中、



ドサッ!!



村雨が仕掛けた落とし穴に引っ掛かり、もがき苦しむ。


「はいは~い、見事に引っ掛かっちゃって♪ でも、大丈夫、すぐ楽になるわ。」


村雨は銃を向けて、


「捕獲用麻酔弾発射!」


数発の捕獲弾を発射・・・火竜は昏睡状態に・・・捕獲成功である。


「こちら村雨! 火竜リオ〇イアは無事捕獲しました・・・あなたの方はどうですか?」


村雨が無線で伝える、


「ああ、こっちもちょうど戦いが終わったところだ・・・任務は無事達成だ!」


「わかりました・・・村雨、キャンプへと帰還しますね!」


村雨は銃を下ろして集合場所へと歩いて行った。


・・・・・・




提督と村雨はその後、各地を旅しつつ困った人たちの支援や村を脅かしているモンスターたちの狩猟などを行っていた。


2人は旅に出て間もなく、夫婦となり生涯を共にした。


白露たちとはずっと交流があり、月に1回の手紙を送ってお互いの安否を確認しつつ任務に励んでいたのだった。












「提督が遺した最高の贈り物」 終













後書き

モンハンワールドでハンター名を「村雨(むらさめ)」にするので、
メインストーリー最後の締めくくりとして、提督と村雨が夫婦でハンターになった感じの示唆を
書こうと思い、この結末と致しました~。
メイン以外のサブやらオリジナルやらはまた書くので、時間がありましたら読んでください~♪



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1: 五月雨改 2019-12-24 20:55:37 ID: S:eEMTSB

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