2016-08-25 00:27:20 更新

概要

榛名ととある提督の出会いからの物語
日日変わる環境、新たな船、新たな出会いそんな物語
榛名と提督がイチャラブする物語にしたい
完璧な独自設定を持っているので注意
キャラ崩壊も微妙にあるかも?
結論:榛名は可愛くふつくしい!

Twitterやってます→@azusa_agaisuki
コメントや感想待ってます!


前書き

なぜ提督が榛名を選んだのか
そこから長きにわたる物語は始まる
新米提督で会った提督が甲提督に成長する物語(にしたい


キャラ説明

ある程度物語に絡むキャラはその都度紹介していきます

榛名

スペック:金剛型高速戦艦3番艦榛名

炊事洗濯すべてをこなす大和撫子

好きなもの提督、金剛型の姉妹、共に戦う仲間

嫌いなもの:周りの仲間が沈むこと

提督ラブ勢でもあり行き過ぎるとヤンデレに近い症状を発病させる


提督

スペック:リンガ泊地 中将 甲勲章をすべてではないがある程度所持

炊事洗濯はある程度こなすことができるがほとんどを榛名に任せている

好きなもの:榛名、アッガイ、ロマン兵器などのロボット系列

嫌いなもの:自分を裏切る存在----過去にトラウマあり

明石に頼んである装備を発注し艦娘と一緒に稀によく海域に出て後方から指示を出す




序章:出会いそして別れ


2016年2月某日


榛名「提督礼号作戦お疲れ様です!」


提督「お疲れ様。榛名は疲れてない?」


榛名「はい!榛名は大丈夫です?」


提督「ん~榛名さんはたまにそういって無茶をする時があるから心配だなぁ・・・」


榛名「いえ。今回は提督の指示が的確で苦戦することなく終わりましたからほんとに榛名は大丈夫です!でも、ありがとうございます!榛名にまで気を使っていただき」


提督「榛名にまでというより私は榛名が大事だから気を使っているのだがねぇ」


榛名「て、提督///榛名感激です!」


提督「まぁ仮にもケッコンしちょるからねぇ。失いたくはないのよ・・・」


榛名「提督すみません。榛名のせいで」


提督「ん。気にしないで。他の娘たちも元気そうやね」


榛名「はい。提督から頂いた間宮券でみんなキラキラしてます」


提督「それはよかった。じき俺が着任してから3年になるんだな」


榛名「はい。榛名が来てからあと半年で3年です」


提督「短かったようで長かったよな。そもそもここに着任したのはある意味事故だったようなものだしな・・・」


榛名「え?」


提督「ああ。榛名にはちゃんと話してなかったな」

 

提督「あれは2年前・・・深海棲艦が本格的に活動を始めて人を襲い始めた時だ」


時は逆戻り2年前某所


俺は社会人をしていたそんな時町にある広告があった


提督「鎮守府?提督?なぁにそれ?まぁでも募集してるから覗いてみるか」


広告に書いてある住所に行くとほとんど人はいなかった。建物の中に入ると端末がありその画面には様々な泊地の名前があった

適当に触ってみるが反応がない。要は募集を締め切っているということだ


提督「(´・ω・`)ま、まぁこんなことあるよね・・・まぁあまり興味ないからいいんだけどさ」


一月後


提督「ん?この広告どこかで・・・あぁ!思い出した!この前見た奴やん!まぁどうせ今回も入れないだろがな!」


一月後同じ広告を街で見かけ前回とは違う建物に俺は向かった

そこにはある程度人はいたが端末の台数に空きがあり、俺は端末の前に立ち前回と同じ手順で操作していく


提督「ん?ここだけ色が違う・・・まぁ押してみるか」


リンガ泊地の文字が他の泊地と違い青く光っていた。何の疑問もなく俺はそのボタンを押した

そしたら「提督が着任しました!」という文字が出て来て(´・ω・`)!?と俺はなった


提督「ぬ?これはどういうことだ?」


着任の文字の下にあいてる日時を入力する欄があり日時とある程度簡単な個人情報(名前と年齢と性別と連絡用メールアドレス)を入力した


提督「細かい説明見ずに登録しちゃったやん!あ、すいませーん!説明とか乗ってる紙ってありますか?」


俺は受付のお姉さんから半分睨まれながら(まぁ何も知らずに登録したからね)紙束を渡された

正確には説明とかが乗っている紙ではなくこれからのことを決める紙であった

そこには「あなたはこれから艦娘という艦を率いて深海棲艦と闘ってもらいます!」という怪しげな文字が


提督「あ・・・これあかんパターンや」


仕事がうまくってない俺は正直やめようかと考えていた。ただ周りへの迷惑を考えると簡単には踏み出せない

ただこの説明だとある程度の給料が出て住む場所、食べるものその他すべてが支給され秘書艦なるものもつくそうだ


提督「秘書艦?秘書官じゃなくて?この漢字軍艦のものだよな?どういうことだ?」


受付の人から何も情報が得られずとりあえず家に帰り一度情報を整理した

家に戻りPCを立ち上げ資料に書いてあるものを調べていく

ここ数年新しい生物が発見されたのちに深海棲艦と呼ばれる

現代技術ではダメージを与えることができても致命傷とまではいかないそうだ

本気で仕留めようと思うと町一つを吹き飛ばすほどの火力出ないといけないそうだ

ただ向こうから積極的に攻めてこず半年前までは大きい脅威となっていなかった

しかし、つい最近になってから一気に新種・・・改め新型が発見されるようになった

それは海から現れ人の生活圏を侵略し始めた

一度は国が対処したが前回との結果とは違い人型のものにはミサイルでさえかすり傷を与えられなかった

そんなあるとき第二次世界大戦の時に沈んだ軍艦がいる地域からその軍艦に似た装備を持った娘たちが現れた

娘たちはたちまち新しく出てきた新型を仕留めていった

そして日本を・・・世界を守ると宣言し、軍の指揮下に下った

ここまでを調べることができた


提督「ふむふむ。軍を指揮するものが提督と呼ばれる・・ね。ん?提督?もしかしてこれって!?」


そこまで読んで俺は初めて事の重大さに気付いた


提督「これって・・・俺が指揮するのか?できなくは・・・できないね!てかコミュ損な俺にできるか!」


資料を読み解き自分が何に登録したかを知る

そして最後にいやな文字を見つける「徴兵令」


提督「徴兵令?え?まって!?これマジあかん奴やん!俺死にたくないぞ!?」


提督「ま、まぁいいか・・・断ればいいだけだし・・・てか徴兵令って断れなくね?やばいやん!・・・てか人生面白いこと何もなかったしそんときゃそんときか・・・この人生まともに彼女とかできてなかったし(いるにはいるが・・・)お国のためにがんばりますか!」


細かい説明はその時聴けばいいと考えいつものゲームを始めた


数日後

アドレスにメールが届き詳しい面接の日程が決まった


提督「にゃるほど二日後の2時に登録した建物に身分証をもっていけと・・・ね」


二日後登録した建物に行き軽く面接を受けた。なぜ応募したのかとかを聞かれると思ったが


面接官「君みたいな若い子が来るのを待っていたのだよ。ちょうど前任の奴が問題を起こして艦隊が解体されて場所が空いたんだよ」


提督「え?なんで応募したとかそういうの聞かないんですか?」


面接官「ん?もう登録した時点で応募とか関係なしに提督という職業に務めてるよ?」


提督「え?やっぱ拒否権ないんですか?てか会社にどう説明しろと?「私提督になったのでやめまぁす!」とでもいえと?」


面接官「そんなことはないですよ?私たち軍のものが直接話しますので」


提督「へぇ軍の人が・・・え?軍!?」


面接官「えぇ。まぁ私は雑用担当ですがね」


提督「え?え?ことが飲み込めないのですが?」


妖精さん「あぁ。私たちのことは妖精とお呼びください。他の提督からはそう呼ばれているので」


提督「え?妖精? !?小さくなった!?」


妖精さん「これが元のサイズですので」

(・ワ・)

提督「うん。脳裏に違うのがよぎったけど大丈夫です」


妖精さん「まぁあとは移動しながら話しましょう。時間が惜しい!」


提督「え、どういう・・・」


そのあと小さくなった妖精さんを肩に乗せ軍の人が乗る車に乗って移動を始める

そのあとの話はいたって簡単。軍の指揮経験があろうがなかろうが妖精さんの仲間が手取足取り教えてくれるそうだ

まず初めは鎮守府近海の警備に当たってほしいとのこと

俺が働く・・・否、提督としてやっていく場所はリンガ泊地にある小さな鎮守府だ

規模としてはほんとに小さいが艦隊が大きくなり戦果が認められると徐々に大きくなるそうだ


妖精さん「あと1時間で着くからね」


提督「あ、はい。えーと何時間かかってます?もう暗くなってきますが」


妖精さん「ん~だいたい車の町を離れてから5時間かな?」


提督「ふぁ!?ご、5時間!?めっさ長い時間のっとるやん!」


妖精さん「いやぁごめんね。初日にいきなりこれで。あ、荷物大丈夫?」


提督「あ・・・」


妖精さん「親御さんには事情説明既にすましてあるから大丈夫。荷物は明日部屋の中身全部持ってくるから」


提督「あかん・・・それ非情にあかん奴や・・・」


妖精さん「大丈夫個人情報に触れるようなことは何もしない。中身なんて特に」


提督「鎮守府には電波は届きますか?WIFIは?」


妖精さん「もちろんあるよ。君の情報を軽く見ただけでもゲーマーというのがわかったから。事前に準備しといたよ」


提督「さらば我が家。もう会うことはないでしょう」


妖精さん「有給上げるからたまには帰りなよ」


提督「あいさー」


妖精さん「話が脱線し過ぎたね。初めに秘書艦を一人選んでほしい」


そういうと横に置いてあったリストを見せてくれる


妖精さん「叢雲、漣、吹雪、電、五月雨この5人の中から好きな娘を選んでくれ。感覚で言えばポケモンのご三家と同じと思ってくれると嬉しい」


提督「え?この娘達からですか?あー思い出した昔の軍艦の装備を身に着けた女の子・・・そういうことね」


妖精さん「あ!今私たちのことを幼女を戦わせる変態と思ったでしょ!」


提督「(´・ω・`)ちがうん?」


妖精さん「違いますよ!この子たちは駆逐艦です。軍艦の種類はわかりますか?」


提督「(´・ω・`)NO!」


そのあと無茶苦茶全力で説明された


妖精さん「はぁはぁ・・・わかりましたか?」


提督「(´・ω・`)あい!」


妖精さん「いい加減その仮面外してください」


提督「(´・ω・`)」


家にいる時から常に持ち歩いてるマイ装備それが豚のペルソナだ

まぁあるゲームやってる時に日常的に使ってたこの顔文字

いつしか気に入って仮面として作る始末

困ったときのお供に!


提督「で、この娘たちは性能的にちがいがあるんですか?」


妖精さん「何も?まぁ強いて言うなら趣味?好み?ですかね?」


提督「えぇードン引きですわー」ジトー


妖精さん「わ、私に言われても困りますよ!ポケモンのご三家も最終的に趣味になるじゃないですか!」


提督「(´・ω・`)あっはい」


妖精さん「で、決めました?あと30分で着くので早くしてください」


提督「切れちょる。怖いん。ん~誰がいいんやろうな」


吹雪は丸顔であまり好きじゃないし・・・叢雲?漢字すごいのだけど頭のファンネルっぽいの気になるけど目つき怖いん((((;゚Д゚))))

漣・・・活発そうだけどなんか違うんよなぁ。電かがちがちのロリやん・・・わいロリコンやないねん

となると五月雨?髪綺麗やなぁ


提督「五月雨に決めましたわ」            無意識に漣と打ったのは内緒


妖精さん「五月雨ですね。はい。私です。新任の提督の秘書官を五月雨にお願いします」


提督「簡単に決まるんですね」


妖精さん「はい。もともと待機させてありましたからね」


提督「あ、森抜けましたね。あそこに光ってるのが私が勤める鎮守府ですか?」


妖精さん「ハイ。鎮守府についたらあとは秘書官の指示に従ってください」


提督「ここまでありがとうございました。勉強になります。そしてさらに勉強して早く提督として成長したいです」


妖精さん「そのこころがけやよし!がんばってくださいね」


しばらくしてから俺は鎮守府に着いた

そこには写真より少し幼い五月雨?という娘がいた


五月雨「五月雨っていいます! よろしくお願いします。護衛任務はお任せください!」


時は一度現代に戻る


榛名「それが五月雨ちゃんとのでありですね!榛名感激です!昔の提督今とあまり変わってないんですね」


提督「ん?いや変わってるよ?榛名がいるし」


榛名「て、提督榛名照れてしまいます」/////


提督「あ~榛名さん?二人きりの時は一人称は榛名はやめてって言ったよね?」


榛名「あ!?す、すみません。私としたことが」


提督「それでいい。そのほうが榛名にあってる。一人称が自分の名前は幼さが残ってていいけど私が好きな榛名は大人な榛名だから」


榛名「提督も提督ですね。緊張が現れてますよ。一人称が安定してません」


提督「ぬ。悟られないようにしてるんだがやはりわかるものか」


榛名「はい。榛名・・・私にはわかりますから。提督のこと」


提督「ふふ。俺はとても幸せなやつだな。君という人をそばに置いている時点で」


榛名「提督・・・。あれ?その話おかしくないですか?」


提督「お?気付いた?」


榛名「はい。なぜなら子の鎮守府には五月雨ちゃんが今いないのですから」


提督「うん。そうだ」


榛名「て、提督もしかして・・・」


提督「大体あってるよ。その通り。近代化改装したとか解体したとかじゃない。てか榛名キミ覚えてないの?」


榛名「え?えぇと提督待ってください。今思い出すので」


提督「いやいいよ。君が着任してすぐに僕の初期艦・・・もと秘書艦五月雨は海に沈んだ。悲しいけどこれは現実だし事故でもない。俺のミスだ。船のシステムを理解しきれてない俺の」


榛名「思い・・・出しました・・・あれは、榛名が、沈めたようなものです・・・」


時はもう一度遡る


提督「君が五月雨っていうのね」


五月雨「はい!提督!よろしくお願いします!」


提督「ん~まだ提督って呼ばれるのなれないな」


その後五月雨ちゃんにいろいろと艦隊の指揮の方法を教えてもらった

秘書艦として過ごしていくうちにだんだんと提督としての自覚を持っていくことができた

五月雨ちゃんがドジッ娘ということもわかり徐々に艦隊が大きくなっていった

軽巡、重巡と着々と船を増やしていき鎮守府近海の制海権を何とか取り戻すことに成功できた


提督「な、なんとか鎮守府近海を守れるようになったぞ・・・」


五月雨「もうドジッ子とは言わせませんから!五月雨にお任せください!」


提督「だんだん提督としてのシステムを理解することができてきたぞ。ええと?海域のボスと呼ばれる一番強いやつを倒したから船が抜錨するだっけ?」


五月雨「新しい仲間ですか?」


榛名「高速戦艦、榛名、着任しました。あなたが提督なのね?よろしくお願い致します。」


提督「!?ふつくしい・・・・なんとふつくしいのだ・・・」


その時俺の体に一筋の電撃が走った。今まで複数の艦娘たちとあってきたが彼女だけは今までとは違ったのだ

うまく伝えれない自分が悲しいがこれだけはわかる。そう一目惚れだ


榛名「え、提督?どうかなさいましたか?」


提督「あ、いえ。何もありませんが」


五月雨「むぅ~提督さんなに見とれてるんですかぁ!」


提督「す、すまない。榛名か・・・わが艦隊にようこそ歓迎しよう」


榛名「はい!榛名感激です!」


そのあと艦隊は鎮守府に戻り榛名の手続きをすました後各自解散となった

時間が空いた俺は高速戦艦榛名という彼女のもとになった船を調べることにした


提督「にゃるにゃるねぇ・・・金剛型最後の船で沈むことなく終戦を迎えれたと。でも福邦、高角砲、機銃の大半が外された状態で最後の戦いになったのか。敵編隊隊長機を砲側標準で吹っ飛ば舌という逸話ねぇ」


提督「他にも「着底したのだからもう沈まない」と言って士気が高まる・・・泣ける話ではあるが搭乗していた兵士たちは素直にかっこいいと思う。最後まで戦い抜いたのが本当にかっこいい!あぁ!すばらしい!本当に素晴らしい!」


提督「俺が感じた電波はこれなのかもしれない。勇敢にたたかった人たちの思いを受け継いだ船。ゆえに俺はすごいと感じそしてそれに惚れたと。なるほどね」


その後五月雨ちゃんには悪いと思い一度彼女と話して承諾を得たのち榛名を秘書官に命名した


榛名「高速戦艦榛名参りました!提督今日から榛名が秘書艦とのことなのですが、本当に榛名で大丈夫でしょうか?五月雨ちゃんのほうが向いてるとは思うのですが・・・」


提督「五月雨には私から直接話してある。まぁ・・・彼女はすこしドジなところがあるが確かに秘書官としての腕はある」


榛名「なら断然榛名より」


提督「この鎮守府初の戦艦だぞ?君は。むしろ今まで駆逐艦としての目線でいろいろ見てきた。戦艦としての目線も見てみたいではないか」


榛名「えぇと・・・おっしゃってる意味がよくわからないのですが・・・」


提督「・・・・。はぁ・・・」


榛名「え!提督大丈夫ですか!?榛名何かひどいことをしてしまったのでしょうか!?」


提督「あ、いや違うんだ!僕が悪いんだよ。僕の人生で榛名・・・榛名さんみたいに美しい人を身近で見たことがなくて::・その・・・緊張しているんだよ」


榛名「は、榛名が美しいなんて。榛名より金剛お姉さまのほうがもっと凛々しくて美しいのに。」


提督「あ、いやすまない。まだその金剛?には会ってないもので」


榛名「はい。ぜひ会ってもらいたいものです。なんたって金剛お姉さまはーーーーーー」


その後榛名は金剛について長時間話してくれた

具体的に言えば昼食をとってから夕食を食べるまでずっとだ

金剛の勇志、他の姉妹艦のことをじっくりと


榛名「は!?もうこんな時間!提督すみません!榛名お話に夢中でつい!」


提督「んや大丈夫。いやぁ金剛のことになるとここまでしゃべる娘だったんだって知れてよかったよ。」


榛名「あぁ榛名の印象が・・・提督にいいところをお見せしようと思ってたのに・・・」ッボソ


提督「ん?何か言った?」


榛名「あ、いえ何も。こんな時間までしゃべってしまったんですね。時刻はフタフタマルマルです」


提督「フタフタ?ごめんまだその呼び方慣れてないんだよね。五月雨ちゃんにも言われたけど」


日数にして一週間のためまだ時間の表記になれない。    ゲーム時間的に言えば三日


榛名「では、榛名と一緒にこれから覚えて慣れていきましょう」


提督「うん。よろしくね榛名」


榛名「?榛名。と呼んでくださる時と榛名さん。と呼んでくださる時があるのですが、それはどういう意図があるのでしょうか?榛名このままでは混乱してしまいます」


提督「ん~深い意味はあまりないかな?まだ出会って間もないし俺の中の葛藤かな?提督として上に立たなければいけない俺と美人で年上のお姉さんに敬語を使わなければいけないという自分自身のね」


提督(本当は・・・)


榛名「そうなんですね。でも提督は私たちを指揮するものですから。敬語などは使わないほうがよろしいかと」


提督「ん~そこなんだよね。難しいところだよねぇ~。まぁそのあれだ・・・これからもよろしく榛名」


榛名「はい!榛名にお任せください!!」


その日はフタサンマルマルに話を終え解散とした

次の日からは初めて手に入れた戦艦がどういうものかを知るために近くの海域に出向く予定である

新たな仲間である金剛型高速戦艦その三番艦榛名。彼女とともに明日から暁の水平線に勝利を刻む

俺たちはそう誓いあった。その後あんなことになるとは知らずに・・・


それから数日後


提督「戦艦を艦隊に入れると戦略の幅が広がるな。ただ資材消費が駆逐艦の比じゃないからそこを考えないといけない


榛名「提督さっきから画面をにらんで何をなさってるんですか?」


提督「あぁ。榛名か。これは簡単に言えば家計簿みたいなものさ。その日の資材消費量や今日以降の供給量などを見ているのだよ」


榛名「なるほど。となると戦艦である榛名が原因で資材が消費されてませんか?」


提督「ん~否定したいのにできないのがつらい・・・」


榛名「別に榛名は大丈夫なので艦隊から外してもらっても構いませんよ?」


提督「そうしたいんだけど・・・ねぇ?」


榛名「外せない理由でもあるんですか?先ほどおっしゃっていた戦略の幅が広がるというのに関係しているのでしょうか?」


提督「それもあるんだけどね。一番の理由は榛名。君だ」


榛名「は、榛名ですか?」


提督「そう。今私の艦隊の中で一番練度が高いのは誰だ?君ならわかるはずだ」


榛名「五月雨ちゃんじゃないですか?提督の一番初めの秘書官ですし。それか重巡の愛宕さんですか?」


提督「惜しいがどれもはずれだ。というよりなぜ自分だと言わないのだ」


榛名「は、榛名が一番だなんて考えられないです」


提督「ところがどっこい君がナンバーワンだ。艦隊のせいでもあるがね。戦艦の火力と駆逐、軽巡の火力では差が大きい。そして射程でも差がある。駆逐、軽巡は中距離砲撃がメインだが戦艦は切込み役でもあるため遠距離からの砲撃の頻度が多い」


提督「ということは戦艦が必然的にMVPを一番戦果を稼ぐことになる」


榛名「榛名はもしかしなくても他の人たちの迷惑になっているのでしょうか」


提督「逆だよ逆。駆逐艦の子からよく聞くんだよ。今までだったら雷撃まで持たなかったり雷撃で初めて倒せる相手を榛名さんが倒してくれるって」


榛名「榛名はお役に立ててるということですね!!」


提督「故に資材消費が多くても使わなければならない。これに関しては私が上に認めてさえもらえれば供給量が増えるということを最近知ったからその点は私がどうにかするさ」


榛名「あまり無理はなさらないでくださいね。提督に倒れられると艦隊活動、それ以前の問題で鎮守府の機能が止まってしまいます」


提督「心配ご無用。私は昔から無駄に耐久力はある方でね。昔、まぁ学生時代の時だがね。4時間睡眠を3か月続けてそれでいてスポーツとかをやっても倒れなかった人間だ。ここで無理をしても多少は融通が利くはずさ」


榛名「提督が大丈夫でも榛名が大丈夫じゃありません!寝る時は寝る頑張るときはがんばる日常のメリハリをちゃんとしてください!このまま提督を放っておくといつか大事になりかねないので榛名が見張ります!」


提督「えぇ・・・四六時中見張られても私にもプライバシーというものがあってでね・・・」


榛名「その点はご安心ください。提督が寝る時間を榛名が指定します。その時間以降起きているようであれば寝るまで榛名がそばにいます」


提督「寝るまで?」


榛名「はい。寝るまでです」


提督「俺寝つき悪いよ?」


榛名「榛名は大丈夫です!」


提督「そういう問題かなぁ」


榛名「そういう問題です」


提督「・・・。」


榛名「・・・。」


提督「は、話を変えよう。そうだ。そうしよう。明日の件はわかっているな?」


榛名「はい。明日はかねてから考えられていた作戦ですね」


提督「あぁ。鎮守府近海の制海権は取り返した。明日からは南西諸島の海域の警戒、可能なら敵の鎮圧、撃破をしてもらう」


提督「これまでは私も後ろから駆逐艦に守られながら遠巻きながら戦況を見て指示を出していた。だが、これからはそれができない。理由は簡単だ鎮守府近海は敵はさほど強くない。そして数も少なく最低限の数でも対処ができたからである。」


提督「そこを離れればどこに何がいるかわからない。よって提督本来の席である提督室から旗艦の情報を頼りに戦況を分析。指示を出していく」


榛名「なるほど。となると旗艦は誰にしますか?やはり慣れている五月雨ちゃんですか?」


提督「彼女には荷が重いと感じる。何より駆逐艦が戦艦に指示を簡単に出せるのだろうか?射程も違うのに。私は榛名。君にしようと思う。君は常に周りを見てそれぞれの立場に立って物事を考えている。向いていると思う。つらいと思うが頼めるか?無理にとは言わないが」


榛名「榛名がんばります!提督のご期待に応えられるよう全力でやりますね!」


提督「くれぐれも無理はしないでくれよ。うちのエースなんだから」


榛名「はい!」


今になって思う何故俺はここでこんな選択をしたのかと。悔やむに悔やみきれない。五月雨・・・うぅ。


次の日


提督「各自準備は済んだか?」


戦艦を旗艦に重巡1軽巡2駆逐2の編成を組みカムラン半島の哨戒作戦を組む


提督「榛名を旗艦に艦隊を組み作戦に挑むように!」


榛名「はい!勝っては榛名が許しません!」


その後艦隊を組みカムラン半島へと移動を始める


提督「執務室からの指示はあまり経験がない。普段より負荷をかけるかもしれないと思うがみんな頑張ってくれ」


榛名「みなさん。これより敵の海域となりますので警戒を怠らないように。念のために天龍さんは偵察機を飛ばして索敵してください」


天龍「おうよ!俺に任せな!」


提督「映像がないのがつらいところだな・・・中破艦が出たら撤退するようお願いするよ。まぁいつもと変わらないがね」


天龍「偵察機の情報では敵影は見えないぞ。どうする?」


提督「なら前進してくれ。今回はこの海域の全域を確認するのを優先してくれ。どこに敵の補給場所があるのかを把握しておきたい」


榛名「敵影がなくても各自、警戒を怠らないでください。敵はまだ未確認の部分のほうが多いので慎重に行きます」


提督「今までだと敵と遭遇するぐらいなのだが場所が違えばこうも違うというのか?」


榛名「提督どうかないましたか?」


五月雨「!?今何か聞こえたような!」


榛名「五月雨ちゃんどうかしました?」


五月雨「今4時の方向から何かが聞こえた気がしたんです」


榛名「電探には反応がありませんが」


提督「音・・・・海上ではないとしたら。ん?艦種はまだあったような・・・やばい!これは――――」


榛名「気のせいとは言えないので3時の方角の警戒をしながら進んでください」


天龍「榛名!いいか!?」


榛名「はい。天龍さんどうしました?」


天龍「さっきから偵察機から反応が返ってこないんだ。やばくないか?」


提督「空母だ!俺の鎮守府にはまだいないが空母に違いない!」


榛名「空母!?失念してました!ということはさっきの音というのは!」


榛名が気づくと同時に敵艦載機が急降下しながら爆雷を放つ


榛名「各自散会!対空砲火打ち方始めてください」


五月雨「ってぇー!!」


提督「敵艦載機を放っている個体がいるはずだ!索敵してくれ」


響「いたよ!3時の方角音が聞こえたって言っていた場所よりさらにおく。距離にして400m!」


榛名「っ!敵艦隊島、影から出てきました!」


提督「編成は!?」


五月雨「あ、あれは!?」


提督「どうした!?っく!うまく聞き取れない!電波が悪いのか!」


榛名「提督!?聞こえますか敵は空母ヲきゅ―――――」


提督「通信が切れた!?くそ!」


提督「空母ヲ?最近聞いた気がするぞ。資料をあさってみるか。大丈夫だと思うが通信はこのまま切らずにこの場で敵の情報を探ろう。みんな・・・無事でいてくれよ・・・」


空母ヲ級とは最近確認された新しい個体で今までの個体と違いより人に近い

特徴は頭にかぶっている帽子に近いものである

詳しいことはわかっていないがそこを拠点として艦載機を飛ばしているということだけだ


提督「なるほど。近海では見なかった個体だな。勢力を広げてきているのか?」


「・・・く・!てい・・!・・・聞こえますか!提督!」


提督「!?この声は榛名か!」


榛名「提督!?ようやくつながった!」


時間として20分であるが俺からしてみれば2時間に感じた。みんな無事でいてくれよ!


提督「榛名!無事か!?」


榛名「っ!は、榛名は無事です・・・」


提督「ならよかった・・・じゃない!榛名は無事でも他は!?」


榛名「榛名は小破です。天龍さん、響ちゃんが中破。愛宕さんが大破、夕張さんは無傷です」


提督「被害はデカいが最悪な事態に・・・え?今なんていった?天龍、響、愛宕、夕張、榛名・・・足りなくないか?五月雨は?五月雨はどうしたんだ!?」


榛名「うぅ・・・五月雨ちゃんは・・・五月雨ちゃんは・・・」


その場で泣き崩れてしまう榛名


天龍「いっつ!この程度なんてことないからここからは俺が話すぜ。提督。榛名には荷が重すぎる」


提督「っ!ということはやっぱり五月雨は!」


本当はここからはききたくなかった。だが聞かなければいけないんだ。五月雨の最期を・・・


天龍「提督との通信が途絶えてすぐ――――――」


榛名「敵は空母ヲ級です!至急指示を!提督!聞こえますか!?」


響「これは・・・敵の妨害電波で通信が切れたようだね」


榛名「なんてこと!そういえば前提督が・・・」


提督「もしも俺から指示が受けれない状態になった場合は各自で行動するのではなく旗艦に指揮権を渡す。旗艦に負荷がかかるかもしれないがやみくもに戦うよりましだと俺は思う」


榛名「思い出しました。各自に通達!提督からの指示が受け入れない状態になったのでこれより指揮権は榛名に移りました!私の指示に従ってください!」


榛名「響ちゃん!敵の編成は!?」


響「了解だよ。敵の編成はヲ級を旗艦に空母ヲ級、軽母ヌ級、重巡リ級、駆逐ハ級、駆逐ハ級だよ!」


榛名「空母が三隻ですって!?敵の艦載機の攻撃をよけながら響ちゃんと五月雨ちゃん対空砲火をしてください!夕張さんと愛宕さんは敵の重巡、駆逐を狙ってください。天龍さんは駆逐艦に砲撃が行かないように守ってください!榛名は空母の注意を引きながら敵を撃ちます!」


五月雨「でもそれって!榛名さんに敵の艦載機が行きますよ!」


榛名「はい!榛名は大丈夫です!ですから五月雨ちゃんたちはそっちに行った艦載機を叩いてください!二人が砲撃に集中できるように!」


響「わかった。不死鳥の名は建てじゃない」


夕張「くれぐれも無茶はしないでよね!」


天龍「はぁ!?俺がこいつらのおもりだぁ!?しゃぁねぇな!しっかり俺が守ってやるよ!」


愛宕「そっちは任せるわよぉ。こっちを早く終わらせて援護に行くまで頑張ってね!」


五月雨「無茶はしないでくださいね!」


榛名「わかってます!では皆さんお願いします!」

                                                              2

榛名「撃ち方はじめぇ!!」


榛名の掛け声を合図に戦闘の火蓋が切って降ろされた

敵はすでに展開していた艦載機は榛名たちに向けて飛び、空母を後ろに前を重巡たちが守る複単陣を組む


榛名「少しでも響ちゃんたちの負担を減らすためにもここは榛名が艦載機の数を減らさないと!三式弾装填!てぇ!」


空を覆いつくすような数の艦載機の中心に向かい三式弾を放つ

三式弾の中に山なりを描くように徹甲弾を織り交ぜ空と海を同時攻撃する


榛名(この光景・・・私が軍艦だった時に見た時と同じ・・・でも!あの時も今回も守るものがあるから!榛名は負けるわけにはいきません!」


響「敵艦載機数を減らしながらでもこっちに来るよ。榛名さんの頭上に数40。残りの30機はこっちに向かってきてる。やれるな五月雨」


五月雨「わかってます!やるしかないでしょ!」


響「空は私たちに任せてみんなは敵機をお願いするよ」


天龍「おうよ!って俺はお前たちの援護か。対空砲弾幕切らすなよ!」


夕張「大丈夫!私たちも守るから!」


榛名を先頭に駆逐艦を守るように輪形陣を取り、砲撃戦を始める


榛名「他の皆さんは・・・大丈夫みたいですね。妖精さん対空砲をお願いしますね。榛名は敵空母を狙います」


対空砲の妖精さんに対空射撃を任せ榛名は三式弾を撃ちながら距離を詰める


響「榛名、敵の攻撃を躱しながら敵に接近してるよ。私たちは空に集中しないといけないから愛宕さん達は援護射撃をお願いするよ」


愛宕たちの援護射撃が始まり軽母ヌ級を中破させ、そして駆逐艦を大破と轟沈までダメージを与えた


榛名「これなら!」


大破してる駆逐と無傷の重巡に向かって全門一斉射撃をし、駆逐を轟沈させ重巡を中破まで追い込むことに成功する


五月雨「榛名さん!2時の方角から魚雷来ます!」


榛名「!?油断した!」


敵の魚雷が命中するが、当たり所がよく小破だけで済んだ


榛名「五月雨ちゃんありがとうございます!そっちの数はどうなってますか?」


一度敵から距離を取り艦載機部隊の攻撃に力を入れる榛名


五月雨「こっちはあらかた片づけたといいたいんだけど。残ってた艦載機がヲ級の護衛に戻ったの」


榛名「一度合流してから再度攻めましょう!と言いたいんですけど敵機艦載機もう一度来ます!」


響「敵さんは榛名さんが危険だと認識したみたいだよ。残ってた艦載機の半数以上が榛名山のところに向かったよ。私たちはどうする?援護に行った方がいい?」


榛名「いえ、この程度榛名は大丈夫です!それよりも敵空母の殲滅をお願いします。長くはもたないので!」


天龍「やっと俺の出番だぜ!世界水準軽く超えてる俺の力を見せてやるぜ!」


夕張「私もいるって!っておいてかないでよぉ~!」


響「皆行ったようだね。私たちも行くよ」


五月雨「でも榛名さんが心配!」


響「彼女なら大丈夫だと思うけど。でも念のために行ってあげて」


五月雨「はい!」


天龍「おらよ!」


天龍、愛宕、夕張の飽和攻撃で敵に少しずつ被害を与えていく


夕張「敵は残り4隻よ!一気に畳みかけましょう!」


榛名「敵艦載機のこり30!三式弾の残りは5発・・・やれる限りやるまでです!もう二度とあんな悲しいことは繰り返したくはないから!」


五月雨「榛名さん少しずつ焦ってるの?今助けますから!」


榛名「はぁ・・・はぁ・・・残弾は残りわずか・・・。提督すみません・・・」


体力が限界に達し片膝をついてしまう榛名

そこを狙ってか敵艦載機が直上から爆撃体制に入る


五月雨「榛名さぁん!」


すんでのところで五月雨が敵艦載機を撃ち落し榛名を救う


榛名「五月雨ちゃん!?なんでこっちに!」


五月雨「えへへ。榛名さんが危なかったから助けに来たの」


榛名「五月雨ちゃん・・・そうよ!榛名はまだ負けられません!」


三式弾を発射し避ける艦載機を2番砲塔の砲側照準で狙い撃破する


榛名「勘はまだ衰えてない!榛名はまだやれます!」


その一瞬の油断を見逃さなかった敵は榛名の後ろから接近し魚雷を落としていく


五月雨「榛名さん危ない!」


カバーしていた五月雨はそれに気づくが時はすでに遅かった

避けれないと察した五月雨は榛名を突き飛ばす


榛名「え・・・なんで・・・」


五月雨「榛名さんは提督の大事な人です。五月雨は提督の悲しむ姿を見たくないんです。だって五月雨は提督のことが―――――」


その言葉を最後まで聞く前に魚雷が五月雨に直撃する

側面からの一撃。それは船を沈めるには十分な威力を持っている


榛名「五月雨ちゃぁぁん!!」


五月雨が直撃したのと同じとき天龍達は空母ヲ級の撃破に成功する

指揮官を失った深海艦載機はそのまま海へと落下していく


榛名「なんで私をかばったんですか!私は戦艦ですよ!?あなたは駆逐艦!かばわなくても!」


沈みゆく五月雨を無理やりにでも抱える榛名。その声は震え、戦場に響き渡る


五月雨「ダメ・・・なんですよ。それじゃ・・・榛名さんは提督にとって大事な方なんです。あなたに万が一があっては・・・ダメなんです」


榛名「ですが!あなたは一番初めから提督を支えてきたんですよ!?提督はあなたを失う方がもっと悲しむんですよ!!」


五月雨「!?っはは・・・そう・・・ですよね・・・榛名さんに自分の場所を取られた。もう自分はいらないんだとそう思ってたんですよ。最後は提督の大事な人を守って散ろうってそう考えちゃったんですよ・・・」


響「え・・・五月雨が・・・沈む・・・?」


敵を撃破した響たちだがそれと同時に榛名の声が聞こえたから急いで戻ってきた

戻ってみると蹲っている榛名と榛名に抱えられる体の半分が沈んでいる五月雨を目にする


天龍「おいおい・・それってあんまりだろ」


榛名「なんで散ろうって考えるんですか!なんで!あなたは提督のことが好きなんでしょ!なら!」


五月雨「あーやっぱわかりますよね。でもあの人鈍感でアピールしても反応してくれなかったんですよ・・・」


榛名「話してる時間が惜しい!今から陸に戻ってあなたを修理します!」


五月雨「もう・・・遅いんですよ・・・船が沈むということはあなたもわかっているはずです」


榛名「でも!まだ間に合うはずです!」


五月雨「もう間に合わないんです!」


榛名「!?」


五月雨「榛名さんすみません。最後まで守れずに・・・これからはあなたがあの人を・・・私たちの暮らす場所を守ってください」


榛名「な、なにを言ってるんですか!あなたも一緒に行くんですよ!?あなたがいないと・・・うぅ・・・」


五月雨「あの人にお別れ言いたかったなぁ・・・ちゃんと思いを伝えたかったなぁ」ボロボロ


榛名「なら伝えましょう!今からでも」


響「榛名さん・・・もう楽にしてあげよ・・・」


榛名「ダメです!まだ・・・まだ助かるんです!」


天龍「お前は!」


沈みゆく五月雨を必死に支える榛名に痺れを切らせた天龍は榛名を掴み上げそして殴り飛ばす


天龍「お前は!なんでわかってやらないんだ!五月雨の気持ちがぁ!」


五月雨「みんなの声が聞こえる・・・今行くよ・・・」


五月雨は浮いていられなくなり、沈んでいく


五月雨「提督・・・ごめんなさい・・・私・・ここまでみたいです・・・」


榛名「五月雨ちゃん!」


五月雨のそばに駆け寄ろうとした榛名を天龍と響が止める


榛名「離してください!五月雨ちゃんが!」


響「か、彼女はもう助からない。沈み始めた時点でもう手の施しようがなかったんだよ・・・」


天龍「お前も軍人だろ!なら!」


榛名「うぅ・・・」


榛名はその場に蹲って泣き、他の4名は沈みゆく五月雨に敬礼をする


それからしばらくして妨害電波の影響がないところまで榛名を連れていく


天龍「そのあと榛名が回復するのを待ってからお前に連絡を入れたんだ。そのあとはお前も知っている通りになる」


提督「ぅぅ・・・」


天龍「つらいと思うが耐えてくれ。お前は俺たちの指揮官だ」


提督「あぁ。わかっている!大破している愛宕を中心に陣を組み警戒体制のまま鎮守府に戻ってくれ。戻り次第入渠をし各自休んでくれ。榛名にはフタフタマルマルに提督室に来るように伝えてくれ」


天龍「了解。通信終わり」


提督「五月雨が・・・か。な・・んで・・・だよ。なんで!」


そのまま机に伏せて泣き始める。五月雨と出会い、新しい艦娘に出会い、五月雨との楽しかった思い出を思い出しながら提督は泣き続けた

涙が枯れ、時間を見ると3時間以上も泣いていたということを知る

だが、五月雨のことを忘れられずまた泣いてしまう


榛名「提督・・・」


予定より1時間も早く来てしまった榛名は提督の声をドアの外でじっと聞くことしかできなかった・・・


提督「・・・」


泣き疲れじっと固まった提督。時計を見るとさらに30分も泣いていたことになる


提督「そろそろ・・・・約束の時間・・・準備しなきゃ・・・」


席を立とうとしたとき扉の向こうからかすかな声が聞こえる


提督「こんな時間にだれが・・・って榛名しかいないよな・・」


相手に聞こえないようなか細い声で呟き、慣れない手つきでお茶を二人前入れる

準備ができたらドアの前に行き榛名に声をかける


提督「予定より少し早いな。まぁいい入ってくれ」


榛名「気づいていらっしゃったんですね」


提督「女の子の泣く声を聴いて無視はできないさ」


榛名「榛名は泣いてなんて」


提督「ならなぜ目が赤いんだ?」


榛名「うぅ・・・」


提督「やめてくれ。泣かないでくれ。こっちだって泣きたくなる」


榛名「提督は御強いんですね。榛名は仲間を失った悲しみでもう・・・」


提督「俺は強くなんてないさ。船を沈めるなんて提督として失格だよ。まぁ座ってくれ。お茶でも飲みながら話をしよう」


榛名「はい・・・」


提督「あいつは・・・五月雨は最後になんて言ってた?つらいと思うが答えてくれ。俺には聞く義務がある」


榛名「さ、五月雨ちゃんは・・・最後まであなたの…心配をしてました」


提督「そうか・・・あいつらしいな。最後の最後まであいつの期待に堪えられなかったなんてな・・・」


榛名「提督は彼女の気持ちわかってたんですか?」


提督「あぁ。彼女が私のことが好きということまでな。ドジで頑張り屋だった。一生懸命アピールもしてた。だが、私は答てやれなかった。答えられなかったんだよ。船としての年齢ではそっちが上、見た目で見ればこっちが上。どうやればいいかわからなかったんだよ」


榛名「・・・」


提督「それに俺はもう裏切られたくないんだ。誰かを信じた時。それを裏切られた時の衝撃、辛さを俺は知っている。だから」


榛名「なら、ならなんで答えてあげなかったんですか!」


提督「!?」


榛名「彼女は提督が鈍感で自分に興味がないとそう思ってた!自分がいた場所に私が来て居場所を取られたとそう感じてた!自分はもう必要ないと!あとは全部榛名さんに任せてもいいやと!そう思ったんですよ!!だから!だから彼女は私をかばって沈んだんです!戦艦である私なら耐えれた攻撃をあえてかばって!私が傷ついた姿を提督に見せたくないという理由で!提督の大事な人を守って散ろうと考えたんですよ!」


提督「私は彼女をそこまで追い詰めていたのか・・・私が答えてやらなかったことで・・・いうならば私が殺したと同じ・・・か」


榛名「すみません・・・取り乱してしまいました・・・」


提督「俺は・・・俺は彼女が好きだった。恋愛感情とかじゃなく娘を見る意味で、だ。結婚なんてしてない。あいてさえいない。だが、それでもだ。娘ができたらこんな風に育ってほしいなと思った。榛名が来たとき俺は一目惚れをした。そこで夢を抱いたんだ」


榛名「夢・・・ですか?」


提督「ああ。夢と言ってもちっぽけだがな。おままごとみたいなもんさね。私が父親、榛名が母親、そして五月雨が娘という夢だ。そんな幸せな世界を願ってしまった。それが結果として五月雨を沈める原因になっていたとは・・・素直に話しておけばよかったな・・・」


榛名の前ということで無理にでも泣くのを我慢していた提督。すでに榛名は泣いていてずっと声は震えている。それでも無理やりにでも平然を装っていた

だが、榛名からの告白、そして自分の思いの告白。それは涙腺を崩壊させ、涙の雨を降らせるには十分だった


提督「私は・・・俺は・・・僕は・・・彼女にひどいことをしてしまった・・・うぅ・・」


そのままうずくまるように泣き始めてしまう。自分の好きな人の前で泣いてはいけないという自分ともう何も気にせず泣きたいという自分との葛藤があったが、それ一瞬で終わってしまう


榛名「提督・・・提督はそこまで思っていたんですね・・・私がちゃんと五月雨ちゃんと話していれば・・・」


そしてすでに泣いていた榛名は提督の涙に影響されさらに泣いてしまう

泣きじゃくり嗚咽交じりに声を上げる提督を榛名は優しく抱きしめる

その晩、鎮守府全体を涙で震える声が支配する。

初めて仲間を失った者はそれぞれの場所で泣き続けたのであった


次章:託された想いそして


提督「・・・」


提督(俺は・・・泣きながら寝てしまったのか・・?昨日泣きまくったから瞼が重い・・・そして後頭部に柔らかい感触が・・・!)


昨晩榛名とともに泣き続けた提督

しばらくして泣き疲れたのか、または安心したのか榛名の胸の中で眠りについてしまったのだ

榛名は提督をそっと抱きしめたのち自分の膝の上に乗せそのまま眠りに落ちていた

一日に起きる情報量としてはあまりにも多すぎそして激しい戦闘それは彼女を眠りに落とすのには十分だった


提督(あかん・・・あかんねん・・・これどういう状況や・・?)


中途半端に眠りから覚めてしまったため瞼は重くそして窓から入る日差しがまぶしいためほとんど目が見えない

目が見えたのは数分後でその数分で物事を理解していく


提督(!?目の前にあるのは足?誰の?まぁ榛名しかおらんわな・・・ふぁ!?あばばばば!!お、俺!俺今膝枕されとるん!?)


ようやく自身の状況を理解した提督


提督(あぁ・・・やわらかいんじゃぁ^~・・・じゃぁねぇよ!!まぁそうだけど!てか俺なんでこうなっとるん?)


榛名「ん・・・っは!もしかして榛名寝てた!?あ、あのまま!?ということは!?」


提督(あー・・・寝たふりしよ)すぅ・・・」


榛名「よかったぁ・・・まだ寝てた・・・起こさないように・・・って今榛名の膝の上に提督がいるから榛名動けないのでは?どどどどどうしましょう!!」


提督(起こさないようにってそれだけ騒いで揺らされれば誰でも起きることね?)


榛名「っは!騒いでは提督を起こしてしまいます!し、静かにしなければ!い、一度深呼吸をしましょう・・・すぅ・・・はぁ・・・」


提督(ぬ~今の一連の動きで横を向いていたのに仰向けになってしまったではないか・・・っは!もしや!今榛名の胸の下にいるのでは!?)


恐る恐る目を開ける提督。そこには正面から見るものより大きい山がそびえたっている


提督(わぁ~い大きい山が二や」


榛名「!?」


提督「!?!?」


榛名「て、提督。もしかして起きてます?」


提督「( ˘ω˘)スヤァ」


榛名「・・・」


提督「( ˘ω˘)スヤァ」


榛名「気のせいですね」


提督「気のせいですよ」


榛名「!?」


提督「( ˘ω˘)スヤァ」」


榛名「・・・これは独り言です。提督が寝ている今のうちに榛名は思いを伝えます。提督は優しい方です。榛名にもいろいろしてくださいました。他の皆さんにもそれぞれ注意を向けて一生懸命頑張っていました。五月雨ちゃんはそれをいつも助けてました。私が来てからは提督は私を見ていました。五月雨ちゃんの変化には気づいていませんでしたね」


提督「・・・」


榛名「榛名は悪い子です。提督には五月雨ちゃんがいるのに。榛名は提督に見てほしいと常に頑張ってました。その結果が彼女を死なせてしまうとは知らずに。」


提督「ふむ・・・」


榛名「榛名は・・私は悪い子なんです・・・」


提督(俺のほほを伝うもの・・・それは彼女の涙・・・か)


榛名「うぅ・・・」


提督「はぁ・・・聞くに堪えない・・・辛すぎる」


榛名「提督・・・」


提督「お前が起きる前から起きていた。面白そうだから寝たふりをした。今は反省している。確かにお前は悪い。だが、何よりも悪いのは俺自身だ」


榛名「いえ提督は悪くありま――――」


提督「悪いのは俺だ。君が何と言おうともな。榛名。君がすべてを背負う必要はない。提督である俺自身に問題があるのだよ。指揮もまともにできないで提督か・・・提督失格やな」


榛名「・・・」


提督「あ~やめだやめ!このままじゃ永遠と続くぞ。しばらくは出撃は控える。いいな?」


榛名「榛名・・・待機命令了解です・・・え?榛名にバツはないんですか?」


提督「罰?あるとでも?君は仲間のため最後まで戦いとおした。勲章ものだぞ?それに」


榛名「それに?」


提督「罰ならすでに受けているはずだぞ?」


榛名「え?すでに?」


提督「おう。膝枕だ。俺はこれで十分だ。」


榛名「はわわわわ・・こ、これでよろしいんですか?」


提督「俺がいいと言ったらいい。今日の午後開けておけ」


榛名「出撃がなければ基本あいてますが・・・金剛お姉さまたちがいないからティータイムは開けないし。それと提督。榛名の膝の上でかっこいいこと言っても締まりませんよ?」


提督「ぐぬぬ」


榛名「ふ、ふふふ」


提督「やっと笑ったか。やはり君には涙より笑顔のほうが似合う」


榛名「ですから、膝の上では・・・ふふふ・・・し、締まらないですから・・・ははは」


提督「そうだな。ありがとな」


榛名「何のことでしょうか」


提督「昨日の晩だよ。君に抱きしめられていたとき暖かくそして安心した」


榛名「あ・・・////あ、あれはですね////」


響「ん~いい加減いいかな?」


提督、榛名「!?!?」


響「かれこれ10分は二人のイチャコラを見せられても困るのだが」


提督「っえ!」っば!


榛名「!?」っが!


いきなりの響の登場で焦った提督は自分の状態を考えずに起き上がる

当然ながら楽しく榛名と談笑していたためその頭上には榛名の顔がある

いい音を出しながら思いっきり頭と顎をぶつけてしまう


提督「あががががががg・・・・・」


榛名「うにゅぅ~・・・・・」


頭を押さえながらのたうち回る提督。顎を抑えながらうずくまる榛名


響「はぁ・・・五月雨を失った後だというのに暢気なものだよ司令官」


提督「いつつ・・・泣いているより笑っている方がアイツのためだろう響。で、どういう要件だ?」


響「まぁ昨日の報告だよ。あの後話が終わってるだろうと思って提督室に行ったら中から二人の鳴き声が聞こえたんだ。邪魔しても悪いと思って部屋に戻ったんだ。報告を忘れてね」


提督「なるほどね。まぁ確かに泣いてたから話は頭に入らなかったな。そして響」


響「なんだい?司令官」


提督「目が晴れてるぞ?一晩中君も泣いてたんだろう?帽子があるのだからせっかくなら隠せばいいのに」


響「!?////み、見たね?」


提督「見てない。帽子を深くかぶってたからそう思っただけだ。もしかして当たってた?」


響「・・・」


提督「あ・・・無言でこっちに来ないで。小さくても怖いから・・・え?小さいで怒こった?やめて!痛い!痛いから!本気でたたかないで!あ、髪の毛引っ張るのやめて!抜けるから!あ・・・抜けていくぅ・・・」


響「司令官の馬鹿!馬鹿!毛根全部引っこ抜いてやる!」


提督「うん。響は可愛いな」


榛名「・・・」


提督「あかん・・・殺気が飛んできてる・・・提督命令だ!敷地内での偽装装備を禁止だ!」


榛名「っち」ッボソ


提督「・・・」


響「まぁいい。報告書はそこに置いておくから。あとは榛名さんとよろしくやっているといい司令官。」


提督「・・・」


榛名「・・・」


提督「工廠に行こう。船を作るぞ」


榛名「え?出撃しないのにですか?」


提督「ああ。君の姉妹艦を作ろうと思う。君も今のままでは寂しいだろう」


榛名「ということは金剛お姉さまに会えるんですね!」


提督「ああ。そうだ。といっても演習で何度かあってるみたいだがな」


榛名「ですが、あれはよその金剛お姉さまです」


提督「そうだ。この鎮守府の金剛を作る」


妖精さんに聞いた話では艦娘には自我が存在する

ただし同時に複数の船が世に存在することになる

それは大きな矛盾となる。個々に物が存在する。なのに自我を持っている

妖精さんでも理解できてないようだが鎮守府で登録を済ませるとそこでちゃんとした自我を持つそうだ。他の鎮守府とは違った自我を。それは彼女たち自身の防衛システムとでもいった方がいいと思う

ゆえに前他の鎮守府との合同演習では向こうには金剛型がいた。が、彼女たちは榛名に大きな興味を向けていなかった。


提督「これで金剛型のティータイムが開けるな」


榛名「はい!」


満面の笑みを向ける榛名。それを見た提督は・・・提督はただ見つめそして笑ったのであった

1


過去の過ち


時は現代に戻る


榛名「提督・・・話盛らないでください」


提督「そうだっけ?こんな感じじゃなかったっけ?」


榛名「違いますって。それに榛名は提督に殺気なんて向けたことありません」


提督(これまでに何度も感じたあれをさっきと言わなければなんなんだろう・・・)


提督「あのあと戦艦を作りに工廠に行ったな」


榛名「はい。少ない資材をやりくりしながらの鎮守府でしたし。提督が榛名のために一生懸命なのは感じました」


提督「榛名が一人は寂しいだろうと俺もがんばったよな。結果は扶桑だったけど」


榛名「扶桑さんを悪く言うのはやめてください。結果的に戦力としては一気に上がりましたし」


提督「そのあと五月雨を失った海域を再度攻略し終わったら比叡を抜錨したんだっけか」


榛名「はい。金剛お姉さまではなく比叡姉さまでした。金剛お姉さまがいないと聞いて肩を落とした比叡に提督は言いましたよね」


提督「ああ。「今はいない。そう“今”は。すぐに君たち姉妹をそろえてやる」ってな」


榛名「戦艦四隻での艦隊での作戦は資材の消費は激しいですが被害のほうはほぼありませんでした」


提督「長門が先に出た時は驚いたな。そのあとすぐに金剛が出たし」


榛名「提督・・・出たなんて言わないでください」


提督「おうすまない。まぁ一番謝らなければいけないのは霧島が半年も行方不明だったことだよな」


榛名「はい。でもようやく金剛型四姉妹がそろいました」


提督「それからは姉妹独自の連携で数多の敵を倒していったな」


榛名「はい。金剛お姉さまが提督のことを好きと言ったときは榛名どうしてやろうかと考えました」


提督「あの時の二人の形相は怖かったのだけは覚えている。提督命令でその場を抑えていなければ・・・」ガタガタ


榛名「この鎮守府の秘書官は榛名です。たとえお姉さまであろうとそれを譲る気はありません。それに榛名は提督のことが好きなので取られたくなかったんです」


提督「おう。堂々と告白してきたぜこいつ。まぁ俺も好きだぜ。ケッコンしてるんやし」


榛名「て、提督///」


提督「俺の前では裏表はっきりしてるからね。昔はやばかったよ」


榛名「榛名はそんなにやばかったですか?」ジトー


提督「あ、あぁ。誰の前でも常に笑顔初めのアレ以降泣くこともなくなったしくらくもならなかった。ゆえに俺は怖かったんだよね(主に俺に向けてくる殺気が)」


榛名「榛名のせいで五月雨ちゃんをしずめてしまいました。もう二度とそれを繰り返さないと心に誓いましたから」


提督「地獄榛名に鬼金剛」ボソ


榛名「提督?今なんて言いました?」


提督「いえ何も?」


榛名「それを口にするということは海軍式のシゴきをしてあげましょうか?」


提督「かんべんオナシャス」


提督「まぁそのあと大事件になったな」


榛名「はい。主に私のせいで」


提督「あぁ。比叡が(なぜか俺に飲ませるために)持っていた薬を榛名が譲り受けて」


榛名「はい。榛名はその薬を金剛お姉さまの紅茶に溶かしました」


提督「その薬は自分が一番愛する者の記憶をじわじわと溶かして最後には向けていた感情ごと消してしまうという薬。麻薬よりもさらにたちの悪い薬だ。入手手段がどこか最後までわからなかったが」


榛名「あの時の榛名は異常でした。金剛お姉さまに提督を取られてしまうかと常に心配でした。結果あんなことを・・・」


提督「あの薬の一番怖いのは副作用だ。まぁ副作用というよりじわじわと自分の愛する者が消えていく恐怖。人間それに耐えられるものはいないだろう。どんな拷問よりも一番ひどい」


事件時


榛名(金剛お姉さまの紅茶に比叡姉さまから頂いた薬を混ぜました)


榛名「お姉さま。今日は榛名が紅茶を入れてみました。お姉さまみたいにうまくはないですが榛名一生懸命頑張りました!」


金剛「Oh!榛名が入れてくれたティーなら絶対に美味しいネー」


榛名(薬は少しずつ効いてくるはずです。これでもう心配いりません)虚ろ目


金剛「!?ん~!美味しいネ~。榛名今度これ入れ方レクチャーお願いネ」


榛名「よろこんで!お姉さますみません。提督に呼ばれているので榛名失礼します」


金剛「了解ネ」


榛名(あとは薬が効くまで提督とお話しするだけです)虚ろ目


提督室内


提督「で?あの薬は誰に渡したんだ?」


比叡「そもそもなんで提督が薬のことを知ってるんですか?」


提督「誰がこの鎮守府のトップか行ってみろ!話を逸らすんじゃない!誰に渡したんだ!」


比叡「そんな怒鳴らなくてもいいじゃないですか!」


提督「これを怒鳴らずにいられるか!俺なりに調べたぞ。あの薬の効果」


比叡「飲んだ人の大事な人の記憶を消すんですよあれ」


提督「そんなこと知っている。お前はそれ以上知らないみたいだな」


提督室前


榛名(中で提督が比叡姉さまとケンカしてる?内容は・・・あの薬のこと?)


提督「はぁ・・・よく調べもせずよく薬に手を出したものだ。この馬鹿野郎が!!あの薬はな飲んだ相手の記憶を“じわじわ”と消していくやつだ。むしろあれは薬物だ。それも自白剤以上の劇薬だ」


提督「当然ながらそれに抗おうと戦う。だが、本人の意思と関係なしにどんどん消えていく。そうなったら人はどうすると思う?」


比叡「私ならその記憶を抱いて死にます・・・」


比叡「な!?なら金剛お姉さまが危ない!」


提督「金剛だと!?」


真実を知った比叡は一目散に金剛のいるところに行こうとした。だが扉の向こうで話を聞いていた榛名と出くわしてしまう


榛名「そ・・・んな・・・」


比叡「榛名!?榛名がここにいるってことは!」


榛名を見た比叡は一目散に部屋へと走っていく。高速戦艦の名は伊達ではなかった。みるみると見えなくなっていった


榛名「あ・・・ぁ・・・ぁ」


比叡に押されてか、はたまた自分で崩れたのか榛名はその場に座り込んでしまう


提督「あいつ・・・結局誰に渡したか聞きそびれたぞ・・まぁこれを見る限り相手はわかるが」


榛名「は、榛名が金剛お姉さまを・・・」


提督「今は御託はいい。見るからにお前が金剛に飲ませたみたいだな。話はいいから行くぞ。立てるか?」


榛名「提督・・・」虚ろ


提督「ちぃ!ここにきて幾分は鍛えているんだよ!俺をなめるなよ!榛名すまん!」


動けない榛名を見た提督は榛名をお姫様抱っこをし持ち上げる


榛名「きゃぁ」


提督「やっぱ・・・きついね・・・もっと筋肉つけなきゃ。揺れるが我慢しろよ」


榛名「い、今榛名は提督にお姫様抱っこを」目トローン


榛名を抱えた体制のまま全速力で部屋まで走る


提督「嬉しがってんじゃねぇ。自分がやったことを認識しておけ。このあといやというほど実感するからな」


榛名「なら私を叱ってください。じゃないと気がすみません」


提督「叱るのは俺じゃない。金剛だ。そして壊れていく金剛を最後まで見るといい。自分がした罪を実感できるぞ」


榛名「っ!」


しばらく走ると大声が聞こえてくる


提督「手遅れではないがここからが大変だぞ。俺は一度実験で見たことがあるんだ」


提督は榛名に語りながら距離を詰めていく


提督「まぁネットに上がっていたのだがな。あれはひどいなんてものじゃなかった」


提督「体が溶けていく。四肢を切断される。あれに比べればある意味楽だろうな。金剛に投与されたのはかなり薄いんだろうが」


提督「その被験者。まぁ死刑囚だが。そいつは頭の中の記憶をすべて消されたそうだ。ただ完全に消えるのではなくものとして認識できなくなるそうだ。記憶としてはあるが認識はできない。好きという感情は少しあるがそれが何かがわからない」


金剛「離して!いやぁ!提督が消えていく!」


提督「説明できない恐怖。お前にはそれがわかるか」


部屋の前に着いた提督はゆっくりを榛名を地面におろす


提督「さぁ。自分がやった罪を見届けろ」


榛名「・・・」


そこには泣きじゃくり顔の皮膚が一部えぐられている金剛を右ほほから血を流している比叡が抑えている


金剛「嫌デス!消えないで!私の大好きな提督!」


比叡「落ち着いてください!あばれないでください!」


訳も分からずあばれる金剛。比叡はそれを無理やりにでも止めている。自分が傷つくのを顧みず


提督「俺の話した意味は分かっているよな?言ってやれよ「大好きな提督が消える気分はどうですか?」ってな」


榛名「わ、私は・・・榛名はこんなことになるなんて」


提督「目をそらすんじゃねぇ!自分の罪から逃げるな!」


比叡「その声は!あぅ!提督!お姉さまを抑えるの手伝ってください!」


提督「やめてくれ。それは俺が死んでしまいます」


比叡「っぅ!痛い!でも!負けませんから!」


榛名「ぁ・・・ぁ・・・」


提督「一か八かだな。比叡離れてくれ」


比叡「できません!今離れたら金剛お姉さまが!」


提督「俺に考えがある」


比叡「それダメなやつです!でも提督にかけてみます!」


提督「すまない。金剛ぉ!」


金剛「!?提督の声が聞こえる!でも!消えてほしくない。私の記憶が・・・提督との記憶が・・・もういやです!」


自分の首に手をかけ始める


提督「落ち着くんだ!無理でも落ち着くんだ!俺はここにいる」


金剛「もうだめなんですネ。提督が見えないんです!声は聞こえるのに」


提督「なら!」抱き付き


金剛「暖かい・・・これは・・・提督・・・」ッガク


提督に抱きしめられた金剛は安心したのかそのまま寝てしまう


提督「比叡。あとは任せた。起きたら俺のことは忘れているだろう。だが、お前たちのことは覚えている。俺を好きではない金剛だが、お前の好きな金剛に変わりない。好きにしたまえ」


比叡「え?好きにしていいんですか?やったぁ!」


提督「・・・(そっとしておこう)榛名に悪気があってこうなったんじゃない。彼女を恨まないでくれ」


比叡「え?恨むも何ももともと私がお姉さまに飲ませる予定だったんですが・・・」


提督「・・・よぉしお兄さん頑張っちゃうぞぉ!比叡!提督命令だ。明日からグラウンド10万週を一日3回2時間以内に行え」


比叡「ヒェー!そんな無茶苦茶な!」


提督「無茶でもなんでもない。罰だ」


比叡「ヒェーーーー!!!」


提督「榛名。提督室に行くぞ。詳しく話そうじゃないか」


榛名「はい・・・・」


提督「どうだ?愛する者が苦しむ姿を見るのは」


榛名「胸が・・・痛いです・・・」


提督「なら二度とするな」


榛名「はい・・・」


提督「一ついいか?今回悪いのは誰だ?」


榛名「私です・・・榛名が全部悪いです」


提督「よろしい」


榛名「罰はないんですか?」


提督「すでに今この状態が罰だ。自分のやった罪に押しつぶされろ。そしてそれを乗り越えろ」


榛名「はい・・・」


後日


あれから数日。最低限の任務だけやって他はゲームをやってつぶしてた。秘書官の榛名は部屋に閉じこもったまま出てこない

昨日の夜、比叡から「お姉さまの状態が落ち着いたから明日あってください」と言われたから今から会いに行く


提督「私だ」


比叡「あ、提督が来たみたいですよ。お姉さま。入ってください」


提督「おう。ここに来るのはいつ以来だ?先週のティータイム以来か」


金剛「Hey!提督!元気そうですね!」


提督「金剛も相変わらずだな。どうした?いつもみたいに抱き付いてこないのか?」


金剛「why?なぜ?まぁ英国でのあいさつはそうですが、なぜ会うたびに剥ぐしなければならないんですか?もしかして提督Meの匂いをかぐつもりですね!」ドンビキ


提督「えぇ・・・その言われようはひどくないか?」


比叡「薬の影響もほぼほぼなくなったみたいです。まぁ提督に向けていた感情だけはないですがね!」ドヤァ


提督「お前・・・めっちゃキラキラしてるな・・・察しとくは」


比叡「そんなことより提督榛名に何かしたんですか?秘書官の仕事をさぼってニートしてますよ彼女」


提督「ニートっていうのやめてやれ」


比叡「榛名ぁ!提督が来ましたよぉ!」


榛名「!?」


提督「榛名・・・ひどい顔してるぞ・・・」


榛名「榛名は・・・榛名は大丈夫です」


提督「ご飯はちゃんと食べたか?日を浴びたか?髪は手入れしてるか?まぁいい浜を軽く歩くぞ。運動は大事だ」


榛名「榛名はそんな気分じゃありません。ほっといてください」


提督「二度は言わない。30分だけ待ってやる。30分経ったら門のところに来てくれ。比叡」


比叡「なんでしょう」


提督「榛名を手伝ってやれ」


榛名「榛名は行かないです」


金剛「榛名?どうしました?」


榛名「ぅ・・・わかりました・・・」


提督「よろしい」


30分後


提督「来たな」


榛名「はい・・・」


提督「気分が落ち込んでいるときは日を浴びるのがいい。自然の中を何も考えずに歩くのがいい」


榛名「・・・」


提督「まぁ無理もないか・・・・」


提督「昔話をしよう。君は過去に私が女性と付き合っていたと言ったらどうする?」


榛名「提督にですか?想像できません」


提督「(´・ω・`)被るか。まぁ付き合ってたんだよ。トラウマのことは話したっけ?」


榛名「いえ・・・提督。それはなんですか?」


提督「(´・ω・`)気にしないで。俺にもこれをかぶりたい時がある。付き合っていたことが大きくトラウマに関係してるのよ


榛名「はぁ・・・」


提督「中学の時かな。付き合い始めたのは。まぁ今思えば間違いなんだけどね」


榛名「・・・・」


提督「一度別れたんだ。まぁそもそもそんなんじゃなかったんだけどね。あの時点では。高校になってたまに連絡するぐらいの中だった。いろいろ話していくうちに相手から告白された」


榛名「妄想とかじゃなくて?」


提督「今日の榛名さんきつくね?そのまま付き合い始めたよ。うれしかった。あの時は。相手の時間を見つけてはまったり会う。これを繰り返してたね。メールや電話で通じ合っていた。初めは」


榛名「初めは?というと?」


提督「今のようにLINEなんていう便利なものはなかった時代。と言っても3年前なんだけどね。メールを送ってもなかなか返事が来なかった。正直それを1年続けてたから気にならなかったんだよね」


榛名「・・・・」


提督「ある程度してから相手から連絡が来た。会わないかって。予定もなかったから会ったよ。そしたらそれは別れ話だった。まぁ今は余裕がないから余裕が持てるまで待ってくれってね。俺は「いつまでだって待ってるよ。今までだってそうだったんだから」そういってやったよ。待ってれば次が来るって思った」


提督「1年後。違う相手と付き合ってたっていう落ちさ。3年も待った。いろいろあった。正直俺は馬鹿だった。まぁ何も知らない餓鬼ともいえたがね。結果裏切られた。そう思った。信じて信じ抜こうと思った相手に、だ。言い知れぬストレスが俺を襲ったよ」


榛名「・・・え」


提督「それ以降・・・誰かに・・・う、裏切られるんじゃないかって・・・そう・・・はぁはぁ・・・思い・・・初めて・・・・」


榛名「提督!大丈夫ですか!?過呼吸になってますよ!」


提督「き、気にしないで!乗り越えなきゃいけないことでもあるんだから・・・そう・・・俺は誰かを信じるということは信じる強さによって裏切られたときに反動が来るんだって・・・そう思った。人と付き合うのが怖くなったよ。言わば対人恐怖症に近いものさね。」


榛名「そんなに・・・・」


提督「この話を思い出すために泣けてくるし、過呼吸にもなる。一度は壊れたほうが楽だって思ったこともあった。だが、悪いのは俺なんだよ。何も考えてなかった俺が。方向性は違うが君の気持ちはわかる。君の場合は裏切ってしまったんだけどね」


榛名「はい・・・」


提督「泣きたければ泣けばいい。俺は泣いた。だが、乗り越えなければいけない」


榛名「うぅ・・・・」


提督「俺もこのトラウマを乗り越えなければいけない。提督を始めてからも何度も、そう何度もこれが頭の中にフラッシュバックするんだ。いい加減乗り越えなければいけないんだ」


提督「ようやくついた」


榛名「ここは・・・?」


そこは鎮守府の端の方にある海を見渡せる崖の上だった

※イメージはアニメの吹雪がよくいた崖の上?


提督「俺が落ち込んだ時に来る場所だ。見晴らしもいいし、いい感じに太陽が沈む場所だ。綺麗だろ?」


榛名「榛名、感激です・・・」


提督「ここはたぶん俺たちだけしか知らない場所だ。ここで俺はトラウマを乗り越える」


榛名「え・・・?」


提督「その前に君には誓ってほしい。もう二度と今回のような過ちは繰り返さないと」


榛名「はい!榛名は二度と繰り返しません!誰かが悲しむ姿は見たくないです!」


提督「よろしい!暁の水平線に勝利を刻むぞ!」


榛名「はい!」


提督「・・・くそ!あと一歩が出ない・・」


榛名「え?どうしました?」


提督「榛名が・・・榛名が乗り越えたのに・・・俺は・・・」


榛名「でも・・・提督のトラウマって・・・」


提督「榛名」


榛名「は、はい!」


提督「なぜ私がここに君を連れてきたと思うか?」


榛名「それは榛名を元気づけるためですか?」


提督「それもある。だが一番の理由は・・・」


榛名「理由は?」


提督「・・・俺は・・・俺は乗り越えるんだ!」


提督「すぅ・・・はぁ・・・よし!」


榛名「?」


提督「俺のトラウマそれは人に裏切られることへの恐怖。それに勝つ方法それは人を信じ抜くと決めることにある!」


提督「榛名。私は君のことが好きだ」


榛名「え?・・・榛名も、榛名も好きです」


提督「俺は君のことを愛してる。一方的かもしれないが」


現代に戻る


提督「あの時のことは忘れられないな」


榛名「はい。私と提督が誓い合った日ですからね」


提督「あれから1年後本営からケッコンカッコカリの指輪が届いたな」


榛名「はい。提督は「これは偽りだ。戦いが終わったら本当の式を上げよう」と言ってくれました。榛名はそれを今でも覚えてます」


提督「それまでは君を守る。そして誰も沈めない」


榛名「はい」


提督「っと。もうこんな時間か」


榛名「時刻はマルフタマルマルですね」


提督「話し込んだみたいで申し訳ない。明日からもまたよろしく頼むよ」


榛名「榛名にお任せください。ではおやすみなさい」


提督「おう。おやすみ。っといけない。一番の用事を忘れるところだった」


榛名「なんでしょうか?」


提督「来月の12日あけておいてくれ。行きたいところがあるから」


榛名「榛名は出撃命令以外は予定はありませんが」


提督「そういやそうだったな。君の名前のもとになった神社に御参りに行こうと思う」


榛名「それはいいですね。どうやっていくんですか?」


提督「私の運転だ」


榛名「提督運転で来たんですね」


提督「俺をなんだと思っているんだ」


榛名「私の大好きな提督です」


提督「しれっと恥ずかしいことを言わないでくれ。照れるじゃないか。まぁ他の誰にも邪魔されないと思ったのだが君はどう思う?」


榛名「確かにそうですね。軍の人に連れて行ってもらえば楽ですが、それだと監視とかつきそうですからね」


提督「ああ。まぁそもそも監視はつかないと思うけどね。公には」


榛名「確かにですね」


提督「新婚旅行というか婚前旅行というか。まぁ君と旅行に行ってみたかったっていうのが本音だ」


榛名「榛名、感激です」


提督「なら決まりだ。12日のマルフタマルマルに出発をする予定だ。後日本営に話を通してから再度連絡する。長く引き留めてすまない。ゆっくりと休んでくれ」


榛名「おやすみなさい。提督」


提督「あぁ。明日の艦隊活動は午後ヒトサンマルマルからにするからそれまで休んでいてくれ」


榛名「はい!」



これにて過去編は終わりかな?やりたいことはやり切った感があるし

もしかしたらまたやり始めるかも?

次からは単発形式にしていきたいと思います

地味に私の史実が入ってたりは行ってなかったり・・・





群馬編 序章:聖地順礼数日前


数日前


提督「あ~マイクチェック。ワン、ツー。大丈夫そうだな。急な招集で済まないな。今度の12日のことで連絡がある」


提督「榛名と出かけることにした。上には話を通してあるから心配しないでくれ」


夕立「提督どっかいくっぽい?」


提督「どっかいくっぽい。群馬の榛名神社まで榛名と旅行しに行く」


提督「普段から活動をあまりしてないが一日自由にしてていいぞ。と言っても警戒は怠らないように」


夕立「お土産期待してるっぽい」


提督「期待しててくれ。気になるもの全部買ってきてやるから」


隼鷹「提督ぅ~酒買ってきてくれよぉ~」


提督「昼間から飲んどるやつが数名いるみたいだな。まぁそこも期待しといてくれ」


提督「短くて一日長いと数日開けることになる。その間指揮官が不在となる。提督代理として比叡。君に任せたいと思う」


比叡「ひ、ヒエー!わ、私ですか!?」


提督「きついと思うが君が最適だと思う。これまでの大規模作戦常に榛名の隣で戦っていた君に頼もうと思う。榛名ほどではないが私の性格を理解し、指示を出す力がある」


比叡「なら、金剛お姉さまのほうが最適じゃないんですか?」


榛名「榛名もそう思いました。けど、比叡お姉さまのほうが長いとのことでした」


金剛「なら仕方ないネー。比叡のBackupは任せるネー」


比叡「お、お姉さま!」


提督「勝手に決めてしまったが、異議があるものはいないか?」


「「「・・・」」」


提督「いつものんびりやっているこの鎮守府。大規模作戦の時だけ忙しなく動く鎮守府。俺はここが好きだ。俺が出かけている間任せてもいいか?」


「「「はい!!」」」


提督「あまり予算はないが個人個人に土産を買ってくる。期待していてくれよな」


夕立「提督さんたまには休っぽい!群馬?には温泉とかいろいろあるっぽい!鎮守府は夕立たちに任せて榛名さんと一緒に楽しんでくるっぽい!!」


時雨「僕も夕立に賛成だよ。さすがにこの数の艦娘を指揮してるから疲れはたまっていると思う」


瑞鶴「そうよ。提督さんはいつも考え込んでるから今回は休むべきだわ」


提督「みんな・・・ありがとう。今回は羽を休めるとするよ。だが、戻ったら一つやりたいことがある」


「「「?」」」


提督「この鎮守府には入渠という名の風呂があるのは知っているな。あれは回復として使っている。それ以外には個人の部屋に風呂がある程度だ」


提督「いつも俺だけ安全なところから指揮をして君たちを危険な目に合わせている。明石と話して温泉をこの鎮守府に建てようと思う。幸いなことにまだまだ土地に余裕がある。旅行から戻ったら建築に力を入れるから一月後には出来上がると思う」


響「提督。それはどれくらいの広さだい?」


提督「それは現地でいろいろ見て回ったアイデアを明石と相談するから今の段階では言えないな。だが、予定では約30人は入れる規模のものを3つほど。4~8人までは入れるものを10個ほど作成しようと思う。土地はたくさん余っている。姉妹艦とまったり入るもよし。酒を飲み明かすもよし。だ」


提督「他に質問はあるかね?ないなら解散だ」


皆それぞれ話をした後全員がそれぞれの持ち場に戻った


榛名「提督。お疲れ様です」


提督「ああ。ありがとう。といってもまだ何も始まってないがな」


榛名「提督が集会を開くこと自体が稀じゃないですか」


提督「そうだったか?」


榛名「はい。いつもは連合艦隊規模でしか開いてませんよ?」


提督「そうだったな。出発予定日まであと数日。やれる仕事は全部やっておきたいからこれから俺はこもる。君は自由にしてていいぞ」


榛名「ダメです。提督は目を離すとすぐ無茶をします。どうせ来週分までの書類を片付けようとしてましたね?」


提督「な、なんのことかなぁ~。私はただ先に面倒ごとを片付けようと思っただけだが」


榛名「はぁ・・・やっぱり榛名が付いていないとだめですね。榛名もお手伝いします」


提督「なんか毎回すまないね。今回の旅行だって半分巻き込むような感じだし」


榛名「榛名は大丈夫です。提督との旅行。楽しみです」


提督「そういってくれると助かるよ。まぁ運転久しぶりだからまじどうなるかわからないけどね」


榛名「一応榛名も運転できますが」


提督「それりゃぁ初耳だ。だが、君に任せていたらダメだ。ダメになりそうだ」


榛名「榛名ペーパードライバーですが・・・」


提督「なら余計ダメだ。まぁ俺もそんな多く運転してないがな」


榛名「運転の方法を記憶しているだけなので実際運転できるかと聞かれると違いますよね」


提督「まったりゆったり行けば大丈夫さ。みんなに了承だってとっているし。いざとなったら向こうで止まればいいし」


榛名「お泊りですか。そういえば荷物などはどうすればいいのでしょうか?」


提督「そういやそうだったな。荷物としては着替えといるもので十分だ」


榛名「それだけで大丈夫なのでしょうか?薬とか他にもいろいろいると思うのですが」


提督「それらは俺が準備する」


榛名「わかりました」


提督「では邪魔な仕事をかたずけるとしますか」


その後5時間かけて仕事の山をかたずける

さすがに来週分の書類は届いていなかったため手近なところで4日先まで終わらせる

その後榛名と間宮で夕食を取り金剛型のティータイムに参加しフタフタマルマルまで談笑したのち解散した

その後の数日間は最低限の遠征演習だけを済ませるだけの日を過ごした


キャラ紹介

夕立

スペック:白露型駆逐艦4番艦 夕立

ソロモンの悪夢の異名を持つ。性能は改二でこの泊地で駆逐艦序列2位であり、艦隊のムードメーカーである。口癖は“ぽい“

夜戦連撃で数多の戦艦、姫級を沈める快挙を上げている


時雨

スペック:白露型駆逐艦2番艦 時雨

序列4位の駆逐艦でその運の高さで戦場に出ると無傷で帰ってくることさえある

大きい戦績はないが夜戦での火力を生かし戦艦棲姫などを相手に戦うことが多い



スペック:暁型駆逐艦2番艦 響

Верныйの名を持つが提督にはその名前はあまり好かれていない

昔からの馴染みかよくビッキーと呼ばれている

この鎮守府きっての古参で駆逐艦では2番目に着任している。1番目は・・・・

序列は6位とあまり高くないが何かと提督と絡むことが多い娘でもある

最近姉妹に改二が来ていることを喜んでいる


群馬編:次章いざ群馬へ!


提督「さて、準備の時間だ」


現在の時刻はマルマルサンマルだ

予定の時間はマルフタマルマルあと二時間はある

久しぶりの長距離ドライブだから今のうちに準備しないとな


提督「持っていくものはリストに出してあるからまとめるかな」


提督「榛名は・・・・・時間かかるだろうから俺はやれることをやるかな」


着替え、痛み止め、金、サイフ、カメラ・・・・・あとは何がいるかや

出発までに必要なものをそろえていく


提督「あかん・・・・・気合入れて準備してたら予定より一時間も早く準備終わっちまったぞ・・・・・」


気合いを入れて準備をしたため物の5分ですべての準備が終わってしまう


提督「車の準備するか。久しぶりに乗るから運転できるか心配だな」


榛名「あ、提督!」


荷物を持って車を保管してある倉庫に移動してる時に榛名に声をかけられる


提督「ん?榛名か。早くないか?」


榛名「前日に準備は済んでましたので。榛名は大丈夫です」


提督「まだゆっくりしてていいぞ?これから車の調整するから時間かかるし」


榛名「榛名もお手伝い・・・・・は出来ないですね。榛名には難しいです」


提督「なんかすまんね。まぁ一時間ほどゆっくりしていてくれ」


榛名「はい。榛名待機命令了解です」


その後榛名と別れてから車に数カ月ぶりにエンジンをかける

音は悪いがエンジンのかかりは以前とさほど変わらない

型落ちではあるがまだ動く愛車をまずは洗い始める

長距離ドライブに備えて綺麗にするだけきれいにし、エンジンオイルがヘタってないか、タイヤの溝はあるか、空気圧はちゃんとしているか。明石と一緒に覚えながらやった作業を復習しながらこなしていく

安全のため冷却水とエンジンオイルを新しいのに変えガソリンを満タンまで入れておく


提督「さぁてとできる限りに準備を終わらせたぞ。案外工業高校出なだけあってやれるもんだな」


整備をあらかた終えた時時間はマルヒトヨンマルを回っていた


提督「もうこんな時間か。車でも温めて時間を待つかや」


iPhoneを車とつなげて曲を流しながら時間をつぶす

マルフタマルマル予定通りの時間にトレンチコートを着た榛名がやってくる


榛名「提督お待たせしました」


提督「またせたもなにも予定通りの時間じゃないか」


提督「まぁエンジンをかけている室内だからと言っても外は寒いから車に乗りたまえ」


榛名「今日は運転よろしくお願いします。本当は榛名が運転したほうがいいのでしょうが」


提督「まぁ前話した通りだ。俺が運転したいから運転するんだ。それとコートは脱いだ方がいい。車内は暑くなるからな。それと外気と内気の温度差で風邪をひくかもしれないし」


提督「脱いだコートは後ろに置いといてくれ。まぁ俺のも置いてあるし。荷物は念のために座席の下側においてくれ。ブレーキで飛びかねないから・・・」


榛名「わかりました」


榛名は一度車から降りて後ろに自分の荷物とコートを置いてから助手席に座る


提督「ん?中は私服ではないのか?」


コートを脱いだ榛名は普段と同じ格好だった


榛名「はい。あまり外に出ないので制服以外に合うものがなかったんです・・・・」


提督「それはすまない・・・。今度買いに行くか。冬用と夏用両方とも」


榛名「え?よろしいんですか?榛名感激です!」


提督「ああ。さすがに制服ばっかでは悪いからな」


提督「っと。準備は済んだか?なら出発するぞ」


時刻はマルフタマルマルを回っていた


提督「iPhoneのナビ、カーナビともに機動を確認。目的地までは予定では5時間半。実際は休憩を複数回取る予定だから多く見積もって7時間。到着予定時間はマルキュウマルマルだ」


榛名「榛名了解です。運転がんばってください」


提督「怖い思いをさせるかもしれないがよろしく頼む」


アクセルを踏み車を発進させる。何か月ぶりかの運転。何か月ぶりかの鎮守府外。不安と期待を胸に二人は出発する

鎮守府内から聞こえるいつもの軽巡の叫び声をバックに


「夜はいいよねぇ!夜は!」

「姉さん!それはわかりましたから!今日は提督と榛名さんが旅行に行く日ですよ!今日ぐらい静かにしてください!」

「えぇ~!二人ともいいなぁ!私も行きたい~!」

「姉さん。お許しを!」

「ゴフッ!」

「外に向かって走る車は提督たちですか。鎮守府は私たちに任せてください。そして楽しんできて下さいね」



群馬編 次章:不慮の事故は突然に


鎮守府を出てしばらくして


提督「榛名大丈夫か?」


榛名「何がでしょうか?提督の運転は大丈夫です」


提督「そうか。あまり人を乗せて運転することないから緊張してるのよね」


榛名「となると榛名黙っていた方がいいでしょうか?」


提督「それはそれで気が散りそうだ。極力しゃべっていてほしい。そのほうが集中できる」


榛名「榛名了解です。でも何をお話しましょう」


提督「それもそうだな。前回の大規模作戦の反省会とかはどうだ?」


榛名「それはいいですね」


提督「前回は酒匂を手に入れるために結構資材を消費したな」


榛名「ですね。榛名は作戦海域に出れませんでしたからあれですが、みなさんよく頑張ってくれましたよね」


提督「毎度毎度俺の無茶に付き合わせていて毎回すまないと思ってる。まぁ夕立が練度限界まで達成できたからいいが」


榛名「これで20隻目ですね。提督はすごいです」


提督「まぁそれしかやることなくなるとやるしかないし。っとそろそろ高速に乗るか。ETC機械起動確認。よし。カード挿入。よし。行けるな」


普段でもやっていることではあるが今回は人を乗せているためより念入りに確認をすます


榛名「駆逐艦は夕立ちゃん。響ちゃんそれに綾波ちゃんでしたっけ?」


提督「ああ。夕立は毎回大規模作戦に出撃させてたのに時間かかっちまったよな。波はすごいよな。小さいのに戦艦とかを夜戦でオーバーキルしたりするし」


榛名「はい。綾波ちゃんは連合艦隊で一番活躍してますね。遠くから見ててもわかります。ボス級の相手に止めを刺しているのはほとんど北上さんと綾波ちゃんですし」


提督「結果、前回は敵が綾波ばっか攻撃してたからな。敵に最重要攻撃目標にでもされたかね?これからはさらに運用と考えないとな」


榛名「一人で敵を壊滅させたりとかしてますし。攻撃目標にされるのも無理ないかと」


提督「波も大変だな。まぁ海域に送ってる俺が悪いんだがな」


榛名「いえ。私もですが皆さんは提督の指示のもとというより提督に活躍した姿を見せたいから頑張っているんです」


ナビ「次○○SAまであと5kmデス」


提督「っと。そろそろ鎮守府を出てから一時間か。次のSAで休憩するか」


榛名「はい」


提督「止めれる場所は・・・」


榛名「提督!そのまま進むと本線に戻ります!」


提督「うぉ!あぶねぇ!ありがと。助かった。後ろに戻れそうにないからここは仕方ないが大型を止めるほうに駐車するか。別に問題はなかろう」


榛名「現在マルサンマルマルです。気温は・・・5度ですね」


提督「外寒そうだな。車の中でコートを着たほうがよさそうだな」


榛名「ですね。榛名・・・裾が長くて着れそうにないです・・・」


提督「俺もだな」


中で着るのをあきらめて車から降りて着ることにした

普段暖かいところで生活してるため、寒さが身に染みる

俺は手袋を。榛名はマフラーをしてSAの中を散歩し始める


提督「寒いな。榛名のマフラーの柄って」


榛名「はい。ダズル迷彩です。に、似合いますか?」


提督「似合わないわけがない。君の艤装と同じ柄じゃないか」


榛名「この日のために榛名頑張って作りました」


提督「編み物で来たのか?という質問はさすがに失礼かな」


榛名「いえ。比叡お姉さまに教えてもらって頑張って作りました」


提督「え?比叡だって?アイツ器用だったんだな。なぜその才能が料理に向かないのか・・・」


榛名「比叡お姉さまは本当は料理うまいんですよ?ただ提督に作るときだけ何か入れてるみたいですが」


提督「え?なに?あの味俺限定だったの?ひどくね?」


榛名「っあ!・・・内緒にしてるように言われてたの忘れてました・・・・お姉さまには言わないでくれますか?」


提督「まぁ言ったところで一つ面倒ごとが増えるだけだからなぁ。それよりそのマフラー長くないか?」


榛名「あ・・・やっぱりわかりますか?」


提督「わかるも何も三重に巻いてそれでも腰までの長さあるしさすがに・・・ねぇ?」


榛名「榛名途中から作るのが楽しくなってしまい気が付いたらこの長さになってました」


提督「まぁその気持ちはわからなくもない。プラモとか作りだすと俺もそんな感じになるし。てか車に乗るときに長さ気づかなかったぞ」


榛名「乗るときはカバンにしまっていたので。さすがにこの長さは持ち歩くのに不便でしたので」


提督「ふむ。そこまで長いと俺も一緒に巻けそうだな」


榛名「え?今なんて言いました?」


提督「ん?マフラー長いなら二人で一緒に巻けばいいんじゃないかなって」


榛名「榛名失念してました。その手がありましたね」


提督「まぁもう施設につくから外さなければいけないんだけどね。マフラーとコートも持つよ?」


榛名「いえ。榛名は大丈夫です」


提督「俺が大丈夫じゃない。女性に持たせるのもあれだろ?それとここまで厚着だと中と外の温暖さもあるだろうし」


榛名「提督は優しいですね。榛名にまで気を使ってくださって」


提督「何度言ったらわかる?榛名だから俺はやっている。まぁ確かに俺のモットーは“誰に対しても紳士であれ”だけどさ。榛名はそれ以上に気を遣うさ」


榛名「榛名・・・榛名、感激です!」


提督「大声は・・・ああ・・・注目の的になった・・・」


榛名「はう・・・////す、すみません」


提督「まぁこんなこともあるさ。何か飲みたいものはあるかい?俺の分と一緒に買ってくるから」


榛名「飲みたいものですか?今はないですが」


提督「次の休憩まで1時間あるから買っておいた方がいいと思うよ」


榛名「ならお言葉に甘えさせてもらいますね。紅茶が飲みたいです」


提督「おう・・・紅茶かぁ。SAに置いてあるものなんかあれ?ペットボトルの奴さがしてくるからそれでもいいか?」


榛名「はい。榛名は大丈夫です」


手ごろな店に入り自分が飲みたいコーヒーと紅茶のペットボトルを手にもってレジで買い物を済ませる

時間としては5分に満たないのに事件が発生してた


提督「榛名これでも大丈夫かな?いつも金剛が入れてる紅茶は結構値が張るものだし。てか高級茶ばを半月で消費するとかどんだけだよ・・・ん?榛名の周りに人がいるな」


野郎A「おう。ねぇちゃん一人か?俺たちと遊ばない?」


榛名「いえ。私は人を待ってますので」


野郎B「彼氏持ちか。じゃぁ彼氏が戻ってくるまで話でもしない?」


榛名「やめてください。人を呼びますよ?」


提督「あ~・・・何してるの?」


榛名「あ、提督!」


野郎A「あぁ!なんだてめぇ!お前がこいつの彼氏か?こんなやつより俺たちと遊ぼうぜ」


提督「テンプレタイプのやろうか。俺はどうなろうといいが彼女に手を出すなよ(棒読み)」


野郎B「俺たちとやろうってのか?そんなひのきの棒の体で勝てるとでも思ってるのか?」


提督「やっぱ人と話すの苦手だなぁ」


野郎B「無視してんじゃねぇよ」


提督「逆に言う榛名を無視しないほうがいい」


野郎B「あん?女無視して何が悪い。今はお前に話があるんだよ!」


榛名「・・・」


提督「宇宙の法則が乱れる。ジョークを言ってる状態でもないな。空気が変わってきたな。周りにいると思うんだけどなぁ・・・やっぱ手を出してこない限りは動かないんかな?」


野郎A「さっきから独り言うるせぇんだよ!」


野郎C「お前たちどうした。女一人にてこずってんじゃねぇぞ」


野郎B「あ、兄貴・・・こいつがさっきから独り言言ってるんですよ」


野郎C「見たまんまのオタクじゃねぇか。こんな時間にどうした?迷子か?ははは」


榛名「・・・さない」


野郎C「あん?なんか言ったか?」


提督「けんぺーい!」


野郎C「いきなり叫ぶんじゃねぇよ!」


Cが殴りかかると同時に奴が来た


憲兵「ドーモ。フリョウ=サン。憲兵です」


突如現れた憲兵はアイサツをしたのちオジギをした

アイサツは大事だ。そう古事記にも書いてある


提督「やっと来た。てかこの状態になる前に止めようよ。艦娘だよ?手を出したらどう責任取ってたの?」


憲兵「面目ない。こいつらは吾輩が責任をもって預かります」


提督「瞬きする間に倒れちゃってるよ・・・後ろ気を付けてね」


憲兵「すでに殺気で分かってますとも」


榛名の攻撃を難なくかわす憲兵


榛名「ゆるさない・・・ゆるさない・・・提督を傷つけるものは・・・ゆるさない・・・」


提督「あ~・・・スイッチは行っちゃってるねぇ。まぁ落ち着こうか」


目から光を失い殺気を飛ばしまくっている榛名を抱きしめながら憲兵に言う


提督「まぁそいつらの始末は任せるから早く離れるといい」


憲兵「今の吾輩では束になってもかないませぬ。それでは」


提督「どうどう・・・落ち着け。俺は大丈夫だから」


榛名「ゆるさない・・・ゆるさ・・・あれ?榛名は何を・・・」


提督「落ち着いたか?」


榛名「お、落ち着きはしましたけど・・・提督に抱きしめられているということは“また”榛名はやってしまったんですか?」


提督「今回は邪魔が入って大事にはならなかったぞ。そんなに俺が馬鹿にされるのがいやか?」


榛名「はい・・・私がどんなに馬鹿にされても大丈夫なのですが、提督が馬鹿にされると銅にも許せなくて・・・」


提督「鎮守府を出て1時間ですでに事件発生か。これは参ったな」


榛名「強制送還ですか?」オロオロ


提督「それはない。こういうのも踏まえて上に話は付けてあるからね。まぁ護衛?もついてるから」


榛名「そういえば、先ほどの方たちは?やっぱり榛名が?」


提督「だから落ち着けって。お前の手は深海意外に汚れてはいないって」


榛名「それはそれでいやなのですが・・・・」


提督「嫌も何も文字通りに殴ったり千切ったりしてたでしょう?」


榛名「そ、それは昔の話であって!」


提督「今でもやってるよね?てかアレ以降何回か報告に上がってるよ?駆逐艦のトラウマになるかもっていう意味でも」


榛名「はうぅぅ・・・」


提督「ぐぇ!三十分もまったりしてたのかよ・・・」


榛名「提督すみません・・・・榛名のせいで」


提督「だから気負うなって。今回は俺にも責任あるんだから。半分は背負わせろよ」


榛名「はい・・・」


その後車に戻り冷えてしまった飲み物を飲んだ後SAを出発する

SAの奥から男の甲高い叫び声がしたことに気付かぬまま・・・・


群馬編 中章:榛名山手前


あれからしばらく談笑が続いた

2回のSA休憩を経て現在の時刻はマルロクイチマル時だ


提督「まぁ結果がボス級を撃破できたんだがね」


榛名「はい。あの時は何度もリベンジをしてようやく勝利を掴めましたか。資材もあとわずか榛名負けるかもと考えしまいました」


提督「波が空母戦姫をスナイプしなかったらやばかったな」


榛名「ええ。っと提督車のナビがこの次で降りるとのことです。・・・・?iPhoneのナビはこのまま直進とのことですが。どうしましょう」


提督「車のナビは7年前の型落ち品。かたやiPhoneを入れたばっかのナビ。どちらが正しいとは言い切れない」


榛名「どうします?車とiPhoneでは30分も違いますが」


提督「ん~下道かぁ。上で走っていたい気分だしなぁ」時速120km


榛名「ならこのまま直進で大丈夫ですね」


提督「だな。報告ありがとな。助かった。一人だったら混乱してたところだ」


榛名「いえ。榛名にできることを下までです。それが提督のお役に立てたなら本望です」


提督「やはり榛名で良かったな。五月雨には悪いことしたが。彼女も見ていてくれてるだろうし」


榛名「でしょうね。あの後五日で抜錨したとは言えませんしね」


提督「彼女は彼女ではない。私たちが失った五月雨は二度と帰ってこない」


榛名「この話やめません?」


提督「だな。楽しい旅行が湿っぽくなる。五月雨に悪いことしたかな・・・」


ナビ「ここを左折して高速道路を降りてください」


提督「降りるのか」スゥ~


榛名「提督!?なんで降りたんですか!?」


提督「ん?ふぁ!?無意識って怖い!」


ETC「ここまでの料金は1780円です。ご利用あじゃっしたぁ~」


提督「こうなったら下道か?いや高速のほうが絶対早いだろ。速度出てるはずだし」


榛名「提督・・・iPhoneのナビも下道を推奨し始めました」


提督「おぅ・・・いや・・・俺は上で走りたいんだ!」


榛名「ならここを右折した後横道で方向転換してみてはどうでしょう?そうすれば元の道に戻りますよ?」


提督「まぁそうなるな。やっぱり榛名は頼りになる」


榛名「提督・・・榛名照れます。て、提督・・・」


提督「ん?どうした?」


榛名「さらに1時間到着時間が遅れました」


提督「ふぁ!?!?なんでぇ!?」


榛名「iPhoneもカーナビもともに1時間ずれました」


提督「こうなったら・・・どうしよう」


榛名「上で走るしかないですよ?」


提督「まぁ乗っちゃったし行くしかないね」


提督「榛名」


榛名「はい。なんでしょう?」


提督「昔から俺な。自分で進路を決めたらロクな目にあってないんだよ。渋滞に突っ込んだり曲がれなかったりいろいろ(´・ω・`)」


榛名「え・・・なんでそうなるんですか?それと器用に仮面つけないでください。道路交通法に引っかかります」


提督「(´・ω・`)まぁこうなったら行くしかないね!」


榛名「次のSAまではあと15kmです。休憩なさりますか?」


提督「もちのろん。てか休憩しないとつらい」


その後ある程度会話が続いたもののSA5km前で二人とも無言になってしまう


提督「どこが空いてるかな?あそこかな?あそこしかないね・・・」


榛名「日が上がってきましたね。ただ今の時刻はマルナナマルマル。提督朝食を食べてはどうでしょうか?」


提督「食べたい。でも空いてるん?」


榛名「たぶん?」


提督「まぁ腹が減っては何とやらやな。何食べたい?」


榛名「提督が食べるものが食べたいです」


提督「一番困る答やな。ようは俺が食べたいもの選んでええと」


榛名「はい。そうなります。榛名ご当地の料理は詳しくないので


提督「残念ながら俺も詳しくないぞ?まぁ今は軽いものが食べたいかな」


榛名「ならうどんとかはどうでしょうか?」


提督「うどんか・・・よし決まりやな」


その後近くの食堂でうどんを食べて自販機で飲み物を買う


提督「車にはまだ残ってたっけ?まぁ勝っていって損はないかな?」


榛名「ですね。榛名ちょっとお花を摘みに行ってきますね」モジモジ


提督「おっと。それは気付かなくてすまない」


榛名「では行ってきますね。飲み物は提督が決めてください」


提督「おう。っと駆け足?で行っちゃったぞ。さすが高速戦艦だもう見えない。」


提督「カフェインは尿意を促進?させるんやっけ?なら控えたほうがいいかな」


提督「俺的にはまだコーヒー飲んでたいけど。でも、これ以上取るとテンション下がるやろうし・・・ならコーヒーと一緒に炭酸をば。コーラかな?レモンかな?何にしようかな」


提督「ん~気分的には何が飲みたいとかないしなぁ~じゃぁコーラ、レモン、ジンジャーを同時押しして出てきたのにするか。我ながら餓鬼やな」


提督「レモンか・・・レモン大好き!・・・あれから五分か。さすがに遅くないか?」


榛名が出てくるのが遅いため出入り口まで移動する


提督「まっさかさっきと同じことになって―――――」


榛名「?」


提督「俺の早とちりやな」


榛名「提督?どうかしましたか?」


提督「いんや。休憩も終わったことだし行くかや」


榛名「はい。休憩時間は40分ただ今の時刻はマルナナヨンマル。です」


その後車に戻った二人は他愛もない話を続けていったがいつしかネタが尽きて黙ってしまう


提督「さすがに5時間も話してると話しなれて来てネタがなくなってくるね」


榛名「はい・・・榛名が不甲斐ないせいで・・・」


提督「なぜ毎回自分を責める」


榛名「提督に運転を任せている身として提督を楽しませないといけませんよね?」


提督「色々と誤解を招きかねない発言だが間違いではないな」


榛名「それなのに榛名は最後まで任務を遂行できませんでした」


提督「これ任務だったの?さすがに傷つくなぁ」


榛名「あ!?す、すみません!」


提督「まぁ君の一番悪い癖は気負うところかね。気負いすぎること。意識してるみたいだけど昔から大きくは変わってないし」


榛名「すみません・・・・提督いいですか?」


提督「ん?なんだい?」


榛名「今のSAが次の休憩ポイントです」


提督「ふぁ!?またかよ!まぁ疲れはそこまで出てないから次まで飛ばすかや」


榛名「榛名がきずかなかったせいで提督に迷惑が・・・」


提督「だぁ!気負うな!あれか?命令でもしたほうがいいか!?ならもういい!命令だ今日一日楽しめ!気負うな!提督命令だ」


榛名「ひゃ、ひゃい!」


提督「はぁ~これじゃぁ先が思いやられる・・・俺は榛名と二人でまったりと旅行がしたいだけなのに。あれか?俺の思い込みだったか?」


榛名「い、いえ。榛名も・・・私も提督と旅行がしたかったです」


提督「やっと本音を言えたか。まぁある意味俺のせいでもあるんかや」


榛名「?」


提督「なんでもない。ってよくよく考えたらこの車この日のために曲を120曲も入れてきたんじゃねぇか。なんで忘れるんだよ俺」


榛名「え?今なんと?120曲?さすがに多すぎませんか?」


提督「これでもノンストップで聞けば6時間持つか持たないかだぞ?まぁ話しながら聞く程度だからあれだが」


榛名「なるほど。榛名感激です」


提督「一人称が自分の名前は幼く見える。見た目とのギャップがすごいから俺は好きだけど」


榛名「て、提督いきなりなんですか!///」


提督「単なる感想やね。まぁこれでも聞いてリラックスしな」『進め!金剛型四姉妹!』


榛名「え?この声は金剛お姉さま?」


提督「見たいやな。違う鎮守府が曲出したそうだ」


榛名「私知らなかったです」


提督「そこの鎮守府はいろいろとはっちゃけてるそうだって。他の船もボーカルとして曲出してるそうだし。まぁ不慮の事故で数名沈めてるいわくつきの鎮守府ではあるみたいだけど」


榛名「ふむふむ。この曲いいですね。私こういうの好きです」


提督「まぁそこ深海棲艦に爆撃されて一度無能の烙印押されてたみたいだけどね」


榛名「なるほど。え?この声私!?」 『恋の弾丸あなたに届かない~』


提督「見たいやな。恋の弾丸あなたに届かない。ねぇ俺には届いてるよ?もちろんヘッドショットで」


榛名「もう!提督!」


提督「ははは。やっと笑ってくれた。2時間以上は笑ってなかっただろ?」


榛名「え・・・そうみたいですね」


提督「榛名。君にはうつむいた顔は似合わない。やはり笑顔が一番だ」


榛名「提督・・・榛名!うれしいです!」


提督「ふふ。まぁこのように他の鎮守府の曲をほとんど集めてきたから聞きながらまったり行こう。今まで曲なかったことに驚きだよ」


榛名「はい。でもこの曲ほんといいですね。お姉さまのシャウトがよく響きます」


提督「そうか?まぁ確かにそうだが。俺的には榛名の相槌とかがいい味出してると思うけど」


榛名「はぁ・・・これだから提督は。いいですか?金剛お姉さまは――――――」


この後無茶苦茶説明された


榛名「であって金剛お姉さまは――――」


提督「榛名?いいか?」


榛名「はい?なんでしょう。まだ榛名の話は終わってませんが」


提督「君の姉妹愛はよくわかってるよ。でも忘れたのかい?君のお姉さまのことを」


榛名「あ・・・」


提督「まぁそうなるな。だが、今日はわかってるな?」


榛名「はい・・・一日楽しめ。そして気負うな。ですよね?」


提督「君に無茶を言ってるかもしれないがね」


榛名「頑張ります。お姉さまの分まで」


提督「ああ。気負いすぎてる部分を直す意味もある」


榛名「はい!」


提督「次の曲が流れ始めてたのか」 『提督との絆』


提督「これか。この曲俺好きなんだよね」


榛名「この声は・・・他の鎮守府の金剛四姉妹ですか?」


提督「逆に言うがうちの鎮守府の金剛型四姉妹か?」


榛名「違いますね。私はこういう公の場で何かをするというの苦手ですから」


提督「変なところで俺に似たのかね」


榛名「艦娘は提督それぞれの性格に感化されて細かい性格が変わるみたいだそうです」


提督「いいことなのか悪いことなのか」


榛名「この曲って・・・」


提督「ああ。君たちの思いを唄に乗せてるそうだ」


榛名「・・・・」ブワァ


提督「ほい。ハンカチ。観賞に浸るといい」


榛名「はい・・・ありがとうございます・・・・」


榛名「いい、歌ですね・・・・」


提督「だろ?君たちの思いが伝わってくるいい歌だよ」


榛名「私たちの思ってることを唄にできるんですね・・・・それとあと10kmでSAです」


提督「ありがと。これが下りる前の最後の休憩か」


榛名「はい」


提督「降ろすものは降ろしてから榛名さんに向かうか」


その後車のゴミを捨てた後トイレ休憩を終わらせ飲み物を買ってから車に戻る


提督「忘れ物はないな?じゃぁ出るぞ」


その後順調に車を走らせていった。が、あるトンネルを抜けたところで事件が発生する


提督「ん?なんか白くない?」


榛名「ですね。太陽が出てるからなのでしょうか?」


提督「にしては白すぎる・・・ぐぇ」


提督「トンネルを抜けると一面雪景色・・・勘弁してよぉ!」


トンネルを抜けた先は一面とは言い切れないがそれなりに雪が積もっていた


提督「こいつノーマルタイヤだぞ?まじで?かんべんよ?」


榛名「スタッドレスは積んでるんですか?」


提督「さすがにそこまで考えてなかったよ?」


榛名「三月の群馬ですよ?もしかしたらを考えてなかったんですか?」


提督「もしかしたも何も振ってるとは思ってないし?」


榛名「なんなんですかこの質問に質問で答えるの」アキレ


提督「っと。速度を落として車間距離を多くとる。そして周りと速度を合わせる。事故要因を最大限減らさねば」


榛名「無理しなくてもいいんですよ?一度休憩したらどうですか?」


提督「やれるだけはやるよ」


その後30分走ったところで車の流れが悪くなってくる


提督「ん?渋滞?」


榛名「先ほどから標識に出てました」


提督「なんでそれ言わない?」


榛名「いえ。見てると思ったので」


提督「(´・ω・`)そんなぁ~」


榛名「次のICまで3kmです。目的のICまでは15kmどうします?」


提督「どうしますもこうしますも次で降りるしかないよ。渋滞20kmやし」


榛名「では、左に移動していきましょう」


提督「今いるのが追い越し車線。うまいこと移動していくか」


提督「車の動きはいい。これなら移動・・・なんでこいつ中途半端な速度で走ってるん?抜くに抜ききれないぞ?」


左後ろ車「そろ~り」


提督「無理やり行くか?いや事故ったら元も子もない。ウインカー出して速度落としてもらうしかないな」


左後ろ車「のろ~り」


提督「イラ☆」


榛名「抑えてください」


提督「まぁもう予定も何もないからまったりでもいいけど。怖いのはガソリンなんだよねぇ。あと二本」


榛名「それはどれぐらいの距離が走れますか?」


提督「わからん。うまいこと言っても60km行ったらいい方だ」


榛名「次のガソリンスタンドがどこかわからない状態で無理は禁物ですね」


提督「ああ。っといいタイミングができた」


榛名「移動成功ですね」


提督「第一射線は・・・流れがすごいな」


榛名「次のICまで3kmですからね」


提督「これならすんなり・・・いけました」


榛名「あとは降りて給油だけですね」


提督「おう」


その後何事もなく高速を降りることができた二人

途中一度停止してからナビを更新してルートを作り直し、途中のスタンドで給油を済ませる


提督「一応満タンまでは入れておいた。あとは・・・」


榛名「はい。榛名山まであと90kmです」


提督「あんがと。まぁまったりと行きますか」


榛名「提督一ついいですか?」


提督「ん?」


榛名「榛名山まではこんなに遠くありませんよね?」


提督「だな」


榛名「どこかよるんですか?」


提督「おう」


榛名「どこにですか?」


提督「群馬でのお土産が集まっている場所だ」


榛名「お土産ですか?」


提督「ああ。みんなに頼まれててな。運がいい?ことに雪が降っているから気温は低いに三日は持つでしょう」


榛名「なるほど。ですが、提督。ここでこれだけ雪が降っているということは頂上ではがっつり降っていませんか?」


提督「あ・・・」


榛名「まぁ今は考えててもらちがあきませんから進みましょう。ここまで来たら戻れません」


提督「それ俺のセリフじゃね?まぁ最後までよろしく頼むよ。怖い目に会わせかねないけど」


榛名「榛名は大丈夫です。提督のお傍にいられるだけで幸せですから」


提督「あはは。まぁ道案内頼むよ」


榛名「はい!」


群馬編 中章:お土産タイム


提督「あとは下道で土産屋まで移動やな」


榛名「ですね。ここまで長かったですね」


提督「ああ。予定より2時間は遅れてるんかや?」


榛名「そうなりますね。すみません。榛名のせいで」


提督「だからさ・・・・悪いのは俺でもあるんだぞ?下準備ちゃんとしてなかったし」


榛名「ですが――――」


提督「悪いのは俺のせい。異論は認めない。ドライバーが道を間違えたのが悪い」


提督「あと60kmかや。お?」


榛名「提督どうしました?ナビを見ながら運転は危ないですよ?」


提督「いや、見知った名前を見つけてな」


榛名「見知った名前?ナビにですよ?そんな・・・あ・・・」


提督「利根川やな。『ちくまー(裏声)』」


榛名「ふふ。似てませんよ提督」


提督「似てないも何も似せてないもの」


榛名「ならなんでやったんですか」


提督「気分?利根川だよ!ハルナアアアアアアアアアア!!!」


榛名「えぇ!?きゅ、急に叫ばないでくださいよ!びっくりましたよ!」


提督「なんか急に叫びたくなった。反省はしている」


榛名「やめてください。嫌いになりますよ?」


提督「本当にそれだけはやめてください。マジで死んでしまいます!」


榛名「それよりも運転に集中してください」


提督「はい・・・」


そのころ鎮守府では


マルキュウマルマル


夕立「あれ?提督さんがいないっぽい!」


時雨「君ねぇ・・・提督たちは夜中のうちに群馬に行ったんだよ?忘れたの?」


夕立「あ、思い出したっぽい!提督さん早く帰ってこないかな?夕立暇っぽい!」


時雨「はぁ・・・早くても今日の夜だとおもうけど、二人きりだし泊まってくるんじゃない?」


夕立「時雨疲れたっぽい?」


時雨「君のせいでね」


夕立「夕立のせいっぽい?」


時雨「まぁ暇なのは僕も同じなんだけどね」


夕立「なら演習するっぽい!二人じゃ寂しいけどいっぱい運動するっぽい!」


時雨「いいね。僕の本気を見せてあげる」


夕立「ソロモンの悪夢見せてあげる。素敵なパーティーしましょ!」


川内「あれ?昨日の記憶がないや。いつもならこの時間までは夜戦してるのに」


神通「・・・」


川内「神通何か知らない?」


神通「私は何も」


川内「そうかぁ。あれ?提督たちは?」


神通「旅行に行きましたよ」


川内「いいなぁ私も行きたい!」


神通(イラ☆)


那珂「な、なんだかおかしな空気な気がする。でも那珂ちゃん負けませんから!」


青葉「ふむふむ。なかなか面白い空気ですね。青葉聞いちゃいました!(盗聴)」


いつもと少し違う鎮守府。だが、大きくは変わらない


提督「目的地まであと少し」


榛名「本当にこの付近なんでしょうか?住宅街に見えますが」


提督「住所で検索してるからね。iPhoneのほうでナビ頼む」


榛名「あと10kmです」


提督「全然違う!」


提督「・・・」


提督「雪が軽く積もってるのぼりほど怖いものはない」


榛名「がんばってください。あと少しですから」


提督「見えてきた」


榛名「大きい・・・」


提督「手前の空いてるところに停めてっと。よし降りて買い物と行きましょうか」


榛名「はい」


店員「いらっしゃいませー」


榛名「にぎやかですね」


提督「離れないように手でもつなごうか。と言いたいけどさすがにお互い迷子にはなるまい」


提督「榛名。金持ってるか?」


榛名「え?榛名はある程度お金をもってきてますが」


提督「まぁそうだよな。万が一の場合は俺が出してやろうと思ったがそこは榛名。抜け目がない。というか俺が馬鹿なだけだ」


提督「よし。一時間後にここに集合だ。欲しいものを買うといい」


榛名「榛名了解です」


提督「行ったか。よし。目的の物を探そう」


しばらく店の中を歩いて物を探す

菓子から漬物様々なものがある中目的の物を見つける


提督「おし。これやこれ。これがほしかったんや」『榛名山 本醸造』


提督「榛名の地酒。これだけ聞くとヤヴァイな」


提督「まぁこれ目当てでここに来たようなもんだしなぁ。あとは・・・名月赤城山?そういやとなり赤城山だったな。隼鷹たちに買っていってやるか。他にも数本買ってっと」


提督「酒だけで籠がいっぱい。まぁもう一つにお土産たんまりと入れていくか」


提督「駆逐艦たちはどれが好みかや?チョコ?クッキー?まぁ買うだけ買っていくか。天使のショコラケーキ・・・ショコラ・・・チョコ・・・あ!バレンタインのお返ししなきゃ」


提督「忘れるところだったな。確か・・・100人以上からもらってたな。明らかに一人一人に買って行ったら足りないな。まぁそこは提督どうにかして見せる」


提督「気になるもの全部手に取っていったら籠二つ分あふれたぞ・・・さすがに持てんぞこれ一度会計済ませるか」


榛名「提督何か買う・・・って多くないですか!?」


提督「ほしいの全部手に取ったらこうなっちゃった☆」


榛名「ああもう!籠三つを持とうなんて無茶にもほどがあります!榛名が持ちますから」


提督「ぬ。それは済まない。まぁ一度これを車に運ぼうとしたんだけどね。買ってから」


提督「レジ済ませた。店員にすごい顔された(´・ω・`)」


榛名「それはそうですよ。量だけでも20人分以上ですよ?」


提督「まぁそうなるな」


榛名「袋が5個これ車に乗るんですか?」


提督「乗るよ?中身がどうなるかは知らないけど」


榛名「え・・・ここは榛名にお任せください」


提督「何から何まですまないね」


榛名「ビン類などの割れるものは足元の場所に。他の溶けるチョコなどはシートの上にあと寒くても暖房はあまり高めにしないほうがいいですよ。チョコなどが溶けてしまいます」


提督「了解。ではエンジンをかけておくから車で待っていてくれ」


榛名「榛名もおともしますよ?」


提督「大丈夫だよ。君には運ぶの手伝ってもらってるしあとは休んでて」


榛名「はい。榛名待機命令了解です」


提督「じゃぁ行ってくるね。10分ぐらいで戻ってくるから心配しないでね」


提督「ふぅ・・・さすがにこれは榛名に見せれないな。耐性あるかないかわからないから」


提督「もの探してる時に見つけて手だしてなかったけど驚かせる道具になりそうやな」『蚕チョコ』


提督「蚕チョコ、繭チョコ、蚕の一生チョコ・・・3個入りと6個入りとがあるのか。まぁ駆逐艦に悪戯用に3個入りを5個ほど買って行くかや」


提督「レジを済ませました。店員にすごい顔されました。驚きと微笑と哀れみの顔でした(´・ω・`)」


榛名「あ、提督お帰りなさい」


提督「ただいま。違う気がするけどいいや。買う物かったし行きますか」


榛名「はい」


提督「その前に榛名。君酒大丈夫だっけ?」


榛名「ええと・・・どちらとも言えません」


提督「というと?」


榛名「強いのか弱いのかと聞かれると弱いです。すぐに酔ってしまいますので」


提督「酔いどれ榛名。ふむ。いけるな」


榛名「いかないでください!恥ずかしいです!でもこの話前にもしましたよね」


提督「ああ。あの時は飲ませてないからね。俺も飲んでたけどコップ一杯それにがっつり割った奴だし」


榛名「提督はお酒弱かったんでしたっけ?」


提督「どうだろうね。ちゃんと飲んでないからわからん。それに俺は飲めば飲むほど無口になるし」


榛名「信じられません。饒舌になると思ってました」


提督「俺もそう思ってた。あること無いこと言いまくるかと。そしたらあら不思議だんまり」


提督「で、榛名さんは酔うとどうなるんですか?脱いじゃいますか?」


榛名「人を露出狂みたいに言わないでください!ええと・・・言えません」


提督「どうして?やっぱ脱ぐより上?」


榛名「いえません!もうこの話終わりにしません?」


提督「なんかすまんな。こんなことになるとは思ってもなかった。これを見てくれ」


榛名「もう。提督の馬鹿・・・これって・・?」


提督「そう。榛名山の地酒だ」


榛名「私の名前の由来になった山の伏流水から作ったお酒ですか。榛名感激です!」


提督「そういってくれて助かるよ。これを買うのが一つの目的でもあったから」


提督「まぁ行こうか」


榛名「榛名このお酒が気になります。鎮守府に戻ったら榛名にも飲ませてもらえますか?」


提督「酔うのに?」


榛名「提督になら酔った榛名を見せてもいいかなと思いました」


提督「嬉しいと言っておくよ。まぁ無理はしないでくれよ。それにこの地酒俺用というより君と飲むために買ったものだし」


榛名「私とですか?」


提督「たまにはいいだろ?二人酒に酔うってのも」


榛名「ですね。そして・・・」


提督「そして?」


榛名「な、何でもありません!は、早くしないと遅れてしまいますよ?」顔真っ赤


提督「?おわ!?予定よりも遅れ取るやん!ってここまで来たらもう遅れてもいいやと思い始めました」


提督「残り20kmいよいよ山道になってきた。まだまだよろしく頼むよ」


榛名「榛名は大丈夫です。どこまでもお供します!」


群馬編 中章:雪化粧 榛名山


提督「なんでや!なんでこうなるんや!」


提督たちの乗った車は山の中腹まで来ていた


普通に走ればすでに頂上なのだが、速度を出せない理由が二つある


一つ目は雪が降っていて滑るから。それに関してはそもそも安全運転だから気にはしていない


二つ目のほうである


それは軽い峠道である


片方ならある程度は走れる二つ同時はもうどうしようもない


提督「ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガ」


榛名「て、提督落ち着いてください」


提督「お、俺は落ち着いてるし?全然大丈夫だし?」


榛名「全然大丈夫じゃないですよ!ヘアピンをあと3回曲がればあとは直線ですからがんばってください」


提督「お、おう」


雪道をノーマルタイヤで走るバカげている挑戦者


後悔先に立たずとはこのことを言うのだろうか


提督「・・・・やっと直進や・・・真っ白や」


幾度もなく続くヘアピンを超えたその先


雲なのか霧なのかわからないがそれが一面広がっていた


榛名「真っ白ですね」


提督「あびゃぁー」


榛名「目的地まであと5kmです。あと少しです」


提督「雪道では少しのハンドルミスが即事故につながる。特にこの場合はどこに路側帯・・・って路側帯ないやん。道路の端に落ちないように走らないと」


提督「霧が出ている場合は車幅灯をつけるほうがいいと」


榛名「前から対向車です」


提督「   」


榛名「FXで有り金全部とかした人の顔しないでください。すごい心配になります」


提督「な、なんとかやり過ごしたぞ」


榛名「ロープウェイ?乗り場が見えます」


提督「ようやくか」


榛名「駐車場の半分が雪に埋まってますね」


提督「そして榛名山の頂上は霧がかかっていると」


提督「係りの人に聞いているか。すみませんロープウェイに――――」


係員「すまないね。この時期は乗れたり乗れなかったりなんだよ。少し前までは乗れてたんだけど見てわかるように山頂に雪が積もっていて今どういう状況なのかわからないんだよ」


提督「大体毎年こんな感じなんですか?」


係員「まぁ毎年こんな感じだね」


提督「(´・ω・`)ありがとうございます」


榛名「乗れませんでしたね」


提督「動いてませんでしたね」


榛名「これからどうします?」


提督「榛名神社まで行こうかと思う」


榛名「寒いですね」


提督「風邪ひいたらあれだから早く車に乗ろう」


提督「行こうとしてた店が潰れてたからほかの店を探すけどいいよね?」


榛名「榛名は大丈夫です」


提督「おk。ここに駐車場か。止めるか」


提督「ほんとすまない。俺が不甲斐ないせいで」


榛名「いきなりなんですか。私は楽しいですよ?提督との旅行」


提督「雪が積もってるのに?予定が狂ったのに?」


榛名「はい。提督はこの日のために一生懸命予定を立ててくれました。それだけで榛名はうれしいですから」


提督「やっぱ榛名を好きになってよかったよ。君にはいつも助けてもらってばかりだ」


榛名「いえ。榛名のほうが提督に助けてもらってますから」


店主「おやおや。昼間から見せつけてくれるねぇ」


提督、榛名「!?!?」


店主「おや?お邪魔だったかな?それよりもご飯は食べたのかい?人気はないけどうちで食べていったらどうだ?」


提督「な、ならお言葉に甘えさせてもらいます」


店主「なんだい。さっきの元気はどうしたんだい」


提督「気にしないでください」


店主「外は寒かっただろ。お茶でも飲んでリラックスしな」


提督「ありがとうござ・・・アツイ!」


榛名「だ、大丈夫ですか!?」


提督「あ。ああ」


店主「メニューとなります。お決まりになりましたらお呼びください」


提督「接客モード入ってるすごい」


提督「いろいろあるねぇ。せっかく榛名山来たんだし榛名という名前が入ったものが食べたい」


榛名「い、いきなりなんですか。た、確かにそうですけど」


提督「私的には榛名の親子丼とかがいいんですけど」


榛名「本気で怒りますよ?」


提督「すみませんでした!まぁメニューにないんですけどね」


提督「じゃぁ榛名コケッコー丼にしよう」


榛名「では私もそれにします」


店主「あいよー」


提督「すみません。ちょっといいですか?」


店主「なんだい?」


提督「少し調べたんですけど3っか前までは雪降ってなかったんですか?」


店主「そうだな。ここ数日の低気圧で一気にぶり返して一昨日からかな?積もったんだよ」


提督「ということは数日前にずれてたら晴れてたというより積もってなかったと」


店主「おう」


提督「(´・ω・`)」


榛名「元気出してください」


提督「あ、ああ。とことんついてないな俺。不幸だわ」


榛名「扶桑さんの真似はやめてください」


店主「にしてもカップルでこんな田舎の山にきて何が面白いんだ?」


提督「榛名神社に参拝に。思い入れというか近いものがあるので」


提督「それとカップルじゃありませんよ?これを見てください」


店主「指輪か。若いのにお盛んだこと」


提督「訴えますよ?」


店主「おお怖い怖い。っと榛名コケッコー丼お待ち」


提督「言い切れない気持ちや。ふむふむ。うまそうやな」


榛名「とてもおいしそうです」


提督「榛名を食べる・・・・やばいな」


榛名「・・・」ゴゴゴ


提督「頼むから怒らないでくれ。無理を言うかもだけど。デリカシーのかけらもないけど」


榛名「・・・にほしいですか?」


提督「え?」


榛名「どこに一発欲しいですか?お腹ですか?顔ですか?」ニッコリ


提督「やめてください。ただの肉解になります」


この後無茶苦茶どんぶり食べた


提督「飯も食べたし榛名神社に向かいますか」


榛名「・・・」


提督「俺が悪かったから。怒らないでくれ」


榛名「榛名は別に怒ってませんから」


提督「怒ってる・・・」


榛名「さぁ行きましょう」


提督「おう」


榛名神社着


提督「空いてるのここだけか・・・あかん・・・駐車スペースの半分が雪に埋もれとるぞ」


榛名「他を探してみてはどうでしょうか?」


提督「もうここでいいよ」


提督「滑らないようにゆっくりと停めてっと。よし駐車終わり。行きますか」


榛名「はい。提督?その鞄はなんでしょうか?」


提督「ああこれ?カメラ鞄よ。この前新調した奴」


榛名「提督カメラマンでしたっけ?」


提督「見習いというか予定というかね。提督業になってなければ趣味としてカメラ使ってたと思うし」


榛名「なるほど。榛名、提督の写真きになります!」


提督「大したものじゃないよ?まぁ構図考えたりとか楽しいけどね」


旅行客「あ、そこの人。写真撮ってもらえますか?」iPhone渡し


提督「別にいいですよ。どこまでを入れて取りますか?」


旅行客「えぇと・・・鳥居を中心に私たちを取ってもらってもいいですか?」


提督「わかりました。念のために数枚とりますね。では笑ってください。3.2.1」カシャ


旅行略「ありがとうございます」


提督「どういたしまして」


榛名「・・・」


提督「どうした?嫉妬でもしたのか?」


榛名「違いますけど・・・榛名もとってもらえますか?その・・・・・提督のカメラで」


提督「ああ。そういうことね。そもそも榛名を取るためのカメラだけどこれ」


榛名「えぇ!?」


提督「おう。榛名ほど美人でモデルに向いてるのほかにいないし(俺の中では)」


榛名「榛名でも大丈夫でしょうか?」


提督「榛名にしか任せられない」


榛名「では写真お願いしてもいいですか?」


提督「お願いされなくてもとってるから。あ、自然にふるまってていいよ?」


榛名「し、自然にと言われましても・・・緊張します」


提督「まぁ普通はそうなるね。でも最後には榛名の笑顔を取らないと」


榛名「善処してみます」


提督「ええと、なになに?榛名神社のご神徳は本当にオールマイティで、どんな願いも叶えてくれる「万能神社」と言っても過言ではない力がありますっと。すごいな」


榛名「どんな願いも。ですか」


提督「関東屈指のパワースポットだそうだ。確かに鳥居を潜ってから力を感じるな」


榛名「はい。ネガティブな考えが吹き飛んだ気がします」


提督「戦艦榛名が太平洋戦争での激しい砲撃船を潜り抜けて生還したのもこのご神徳だそうだ」


榛名「榛名は守られていたんですね」


提督「そしてその魂を受け継いだ艦娘である榛名がこうしてお参りに来ていると」


榛名「気づいてみればすごいことですね」


提督「だな。最後まであきらめずに戦い抜いた英雄たち。命を散らしていった英雄たち。その人たちがいたからこそ俺たちは今ここに立っていると」


提督「自然の中にいると気の流れを感じる気がする」


榛名「はい。心が洗われていく気がします」


提督「では参拝しに行きましょうか。っと写真撮るのを忘れずに」


榛名「提督。滑らないでくださいね」


提督「大丈夫。そうそう滑りはしないはず。あの岩を右下において・・・そしてこうして・・・」


榛名「提督がいつになく真剣。大規模作戦の時と変わらない気がします」


榛名「提督はいつも真剣に私たちに向かってくれます。私はそこが好きです」


提督「ん?何か言った?集中してて聞こえなかった」


榛名「いえ。何でもありません。そろそろ行きません?」


提督「だな。まだまだ道は長い」カシャ


榛名「え?」


提督「いい笑顔だったよ今。すごく美しくて可愛かった。矛盾してるようだけど言葉は」


榛名「榛名、て、照れてしまいます・・・」顔真っ赤


提督「そんなに動いたらこげ―――――」


榛名「あ――――」


提督「あぶない!」


バランスを崩して倒れかけた榛名を提督が身を挺してかばう


榛名「て、提督!?大丈夫ですか?」


提督「いつつ。榛名怪我はない!?」


榛名「榛名は、榛名は大丈夫です!提督こそ大丈夫ですか?榛名をかばう形で下敷きになりましたから」


提督「ならよかった。俺のせいですまないな」


榛名「悪いのは榛名です」


提督「コート汚しちまったな」


榛名「いえ榛名は大丈夫です」


提督「・・・」


榛名「・・・」


提督「気を取り直して参拝の続き行こうか」


榛名「はい・・・」


その後榛名や景色の写真をとり本宮での参拝を終える


神社の売店でお守りを買い車に戻る


榛名「やっと戻ってこれましたね」


提督「ああ。事故があったけど車までは戻れたな」


榛名「本当に大丈夫ですか?」


提督「大丈夫だって」


榛名「いえ。榛名には無理をしてるように見えます。左足をかばうように歩いていますよね?」


提督「榛名にはお見通しか。こげた時に左足をくじいてたみたいだ。まぁ運転には支障は出ないと思う」


榛名「ダメです。怪我をしている状態で長時間の運転は無理です。仕方ないですが今夜はどこかに泊まりましょう」


提督「まぁいくらシップで誤魔化そうとも悪化したらやばいからな」


榛名「現在の時刻はヒトゴウマルマルです。榛名が運転しましょうか?」


提督「いやいい。大丈夫だ。1時間程度ならまだ走れると思う。それに左足は添えるようなもんだし運転中は」


榛名「ですが提督に無理をさせるわけには」


提督「俺的にはペーパードライバーに無理をさせたくはないかな?雪道だし。すべるだろうし」


榛名「うぐ・・・・そう言われると榛名何も言えません」


提督「まぁ運がいいことに宿泊施設は近くにあるし。そこに厄介になろう」


榛名「近い場所だと5kmの場所に宿屋があります」


提督「iPhone使えるようになったんだな。俺のだけど」


榛名「はい。今日一日使っていたらある程度はできるようになりました」


提督「じゃぁ移動するか」


榛名「はい。くれぐれも無理はしないでくださいね?」


提督「わぁってるって」


その後シップを張ってだましだましで運転をし旅館に到着する


群馬編 終章:旅館にて


車を走らせること20分ナビに案内された俺たちは旅館へと到着する


提督「ここがその旅館か」


榛名「はい。今日はここで一泊していきましょう」


提督「そうするしかないしな」


車から持ち運べる荷物をもって旅館へと入る


提督「お邪魔しまぁ~す」


女将「はいは。お待ちを」


提督「今日部屋空いてますか?」


女将「空いてるというか誰もいないというか・・・」


提督「え?ということは休みですか!?」


女将「いえ。営業はしています。今月末で終わりますが・・・」


提督「え・・・え?何があったんですか?立地的にもいいと思いますが」


女将「そういってくださりありがとうございます。それがですね。榛名山の付近に大きな宿泊施設ができまして」


提督「あ~調べた時に出てたところか。日帰りのつもりでスルーしてたというか雪でそもそもつけなかった場所。最近できたそうだし」


女将「そうなんです。そこができてからというものこのあたりの施設のほとんどが廃業しまして」


提督「時代の流れってやつなのかね・・・」


女将「湿っぽい話はやめましょう。せっかくのお客さんです。私たちのできうる限りの最大の御もてなしをさせてもらいます」


提督「最大・・・ですか」


女将「お部屋のほうはどうしましょう」


提督「二人一緒で。というかそれ以外は俺的にはダメだな。榛名は大丈夫か?一緒の部屋にするが」


榛名「はい。榛名は大丈夫です」


女将「では○○号室にご案内しますね」


女将に連れられて二人は部屋に移動する

荷物を召し使いに持ってもらいながら


女将「この部屋となります」


提督「おお!」


通されたのは和式の部屋で歴史を感じる


提督「でも俺たちあんまりお金ないんですが・・・」


女将「最後になるかもしれないお客様なのでサービスします」


提督「具体的には?」


女将「電卓を」


召し使いに電卓を持ってきてもらい女将は電卓をたたき始める


女将「色々とつけてこの額となります」


提督「え?こんなにですか?」


女将「この部屋のほかにもマッサージや懐石料理なども含まれてます」


提督「なら安いのか」


提督「まぁここまで来て冷やかしはあれだしな。ではそれでお願いします」


女将「かしこまりました。お風呂のほうはどうします?お食事の後にしますか?」


提督「さすがに雪の中を移動してたから冷えてるし。榛名はどうしたい?」


榛名「え?あ、はい。榛名は提督にお任せします」


提督「なるほどね。とりあえず荷物を置かせてもらいますね」


靴を脱いで部屋に上がる

畳の感覚を足の裏で感じると同時に足の痛みが一気に来る


提督「あっ―――――」


提督はそのままバランスを崩して倒れてします


榛名「て、提督!?大丈夫ですか!?」


提督「いつつ。もう休めると気を抜いたらこれだ・・・」


女将「大丈夫ですか?少し見せてもらいますね」


提督が痛む足を女将がしばらく見てから


女将「足をくじいてますね。それも無理をしたため悪化してます」


榛名「やっぱり榛名のせいで」


提督「まぁ・・・そうなるな」


女将「温泉で暖まった後私がマッサージをして痛みを和らげますね」


提督「何から何まですみません」


女将「いえいえ。そうですね温泉は・・・・」チラッ


女将「お前たちこの方を4番浴場に連れて行ってあげて」


榛名「いえ。大丈夫です。私が運びますから」


女将「本当に大丈夫ですか?お手伝いしますよ?」


榛名「榛名は大丈夫です。その4番浴場というのはどこにありますか?」


女将「ここを右に出て突き当りまで行っていただきまして、そこを左に曲がると看板があります」


榛名「ありがとうございます。提督?肩を貸します。歩けますか?」


提督「すまないな。榛名。足をつけなければ痛みはさほどない」


榛名「提督失礼します」


倒れてる提督を起こした榛名は提督に肩を貸したのち4番浴場へと移動する


女将「では私たちはお客様が出てきたらすぐにマッサージができるように準備しておりますので。何かあったらお呼びください」


提督「ありがとうございます」


榛名「では、行きましょうか」


提督「あ、ああ(榛名の顔が近い。いいにおいがする・・・)」


榛名「提督?大丈夫ですか?痛みますか?」


提督「痛いは痛いが榛名に支えてもらってるおかげでそこまでではないよ」


榛名「無理そうなら言ってくださいね。榛名が提督を運びますので」


提督「そこまでは・・・その時は頼む」


榛名「はい。榛名了解です」


しばらく歩き角までたどり着く


提督「ええと。ここを左に・・・あったアレか」


榛名「はい。ここみたいですね。4番浴場と書いてあります」


提督「ここまでで大丈夫だ。離してくれ榛名」


榛名「いいんですか?」


提督「むしろそれは俺が聞きたい。君は男湯に入るつもりかね?」


榛名「あ・・・///」顔真っ赤


提督「じゃぁ風呂から出たら部屋で落ち合おう」


榛名「わかりました」


榛名と別れた提督は脱衣場で服を脱ぎ、タオルを片手にもう片手で手すりを持ち足を引きずる形で湯まで移動する


提督「ん?少し遠くないか?」


脱衣場を仕切っていた扉を潜るとそこには変に長い道が続いていた。奥からは水が流れる音が聞こえてくるからこの先に温泉があるのは間違いない


提督「はぁ・・・はぁ・・・な、何とかたどり着いたぞ・・・」


距離にして10m普段なら何も気にはしないが足を痛めているため今回はそれがとても長く感じた

通路を抜けた先には結構な大きさの湯舟とその脇には髪を洗うスペースがある


提督「中々に広いじゃないか。効能はよくわからないがとりあえず髪を洗ってから入るか」


足をさらに傷めないよう注意しながら髪を洗い。湯舟につかる


提督「あぁ~生き返るんじゃぁ^~。ほんと今日はいろいろあったな」


星が一面に広がる空を見ながら提督は今日の出来事を思い出しながらまったりとする

そこに聞こえるはずのない声が聞こえてくる


榛名「て、提督!?」


男湯であるここに女性であるはずの榛名の声は聞こえない


提督「榛名?でもここは男湯だし・・・あれか?ここの隣に女湯があってそこから声をかけているとか?にしても声が近いようだし・・・」


榛名「はわわわわ・・・」


1日中眼鏡をかけていた提督はすでに2m先のものがぼやけて見える状態にまで視力が下がっている

上を向いていた提督は見えない眼で声のした方向を見る


提督「湯気のせいもあって視界がぼやけるな・・・このシルエットは女性やな・・・え?女性!?おかしいだろ!てか今日いる客は榛名だけ・・・もしかして・・・」


榛名「て、提督・・・そ、そんなに見ないでください・・・」


提督「あー目が・・・何かを察知した俺の目が視力を取り戻していく・・・」


ぼやけてシルエットしか見えていない提督。そのシルエットはすでに見慣れたものであったことと声の方向が一致していることを考えると榛名である


提督「ふむふむ。徐々に見えてきた。カチューシャで整えられた髪と違い降ろしてある髪。モデル体型であり、スリムなスタイル。そしてまぶしい太もも。前はタオルで隠されているがこれは間違えようももない」


榛名「で、ですから・・・見ないでくださいよぉ~恥ずかしいですって!」


提督「ふむ。なぜ榛名がここにいるんだ?」


榛名「榛名にもわかりません!それと目線を外してください!」


提督「うわぉ!す、すまない」


榛名「/////」


提督「/////」


提督「本当に済まない。悪気はなかったんだよ!」


榛名「そ、それはわかりますが・・・」


提督「でも、なんで榛名が・・・・あ・・」


榛名の後ろを見た提督は原因を突き止めた

自身が出てきたところのすぐ横に同じように道があったのだ

そしてその上にはでかでかと「家族風呂」の文字がある


提督「あの野郎・・・」


榛名「ど、どうしたんですか?」


提督「後ろを見てみるといい。答えがわかる。それとタオルで体全体を隠しなさい。目のやり場に困る・・・」


榛名「ひゃっ!」


提督が伏せてすぐ布がこすれる音が聞こえる。それがしばらく続いたのち榛名から声がかかる


榛名「か、家族風呂。ですか」


提督「温泉の話の時これに目線を感じてたがまさかこうなるとは」指輪チラ


榛名「夫婦と勘違いされたのでしょうか?」指輪ガン見


提督「こうなったら終わりだ。髪を洗ってからゆっくりと今日の疲れを癒してくれ。その間俺は向こうを見ているから」


榛名「は、はい!」


提督「あんまり走るんじゃないぞ。転んで君も怪我したら鎮守府のみんなに合わせる顔がない」


榛名「き、気を付けます」


提督(サラシで抑えていたのは知っていたが予想より大きいぞ・・・あ~あかん奴やこれ)


後ろから聞こえる髪を洗う音を聞きながら高まる鼓動を抑えようとする


榛名「て、提督大丈夫ですか?」


提督「ん?何がだ?(何がだ?)」


榛名「足です。痛みは引きましたか?」


提督「(それ以外のところがやばいがな)あ、ああ。緊張していた筋肉がほぐれて痛みがある程度は引いたぞ」


榛名「それはよかったです。そっちに行ってもいいですか?」


提督「いや俺がそっちに行こう。背をつけないとつらいのでね」


湯舟の端に二人並んで座り体を温める


榛名「な、何か言ってください////」


提督「この状態で何を言えという!?あ、あれだ。今日は楽しかったか?」


榛名「はい。とても楽しかったです。充実しました。それはすべて提督のおかげです」


提督「そういってくれるとほんと助かる。だが俺は自分に点数をつけるのなら30点をつける。俺も楽しかったが計画性の無さを実感した」


提督「山の天気、道路状況、交通順路、場所の予約、そもそもの予定の立て方。そのすべてが甘く自分の不甲斐なさを実感した:


提督「初めての好きな人との旅行。それを成功させようと努力して、失敗する悲しいかな」


榛名「提督はちゃんとやりました。それは榛名が証明します!榛名のために一生懸命考えてくださったのですよね?榛名は、私は楽しかったですよ。提督との旅行」


提督「榛名・・・ありがとう・・・」


榛名「て、提督なぜ泣くのですか!?榛名何か言いましたか!?」


提督「いや・・・違うんだ・・・うれしくて・・・涙が止まらないんだ・・・」


榛名「榛名もうれしいです。提督と旅行ができて・・・」


提督「あ・・・やべ・・・」


榛名「どうなさいましたか?お気分でも悪いんですか?」


提督「俺さ・・・逆上せやすいんだよ・・・・」顔真っ赤


提督「すこし・・・風を浴びるか」


足を湯舟につける形で提督は座りなおす


榛名「て、提督////それ////」


提督「すまない。生理現象だ」


榛名「榛名を見てそうなったんですね」


提督「逆にならないとでも。そして俺は君を襲わない。断じてそれだけは誓う」


榛名「なんでですか?」


提督「理由は言えない」


榛名「そう・・・ですか・・・」


提督「悔しそうな顔をしないでくれ。こっちが悪いみたいじゃないか。まぁどっちだろうがこっちが悪いに決まってるが」


榛名「す、すみません」


提督「謝らないでくれ。悲しくなる」


榛名「・・・・」顔真っ赤


提督「顔が赤いぞ?逆上せたのか?」


榛名「い、いえ違います!」


提督「体も温まったことだし上がるか」


榛名「は、はい///」


その後温泉から上がった二人は浴衣に着替えて部屋で落ち合った

そのあと無茶苦茶マッサージされた


提督「足の痛みも引いたことだし飯にしますか」


榛名「はい・・・」


提督「元気がないぞ?どうした?」


榛名「は、榛名は大丈夫です!」


提督「そうか・・・」


二人は出てくる懐石料理を食べ終わったのち持ちよった酒を飲み始める


提督「これ飲んでみたかったんだよね」榛名山地酒を開ける


榛名「も、持ってきたんですか?」


提督「ああ。もう車のらないし飲んでもいいかなと思ってな」


榛名「なるほど」


提督「コップを用意してっと。君も飲むかい?」


榛名「榛名は・・・どうしましょう」


提督「一人酒もいいがたまには誰かと飲みたいし。まぁ普段から飲まないからあれだが」


榛名「では榛名も飲みます」


提督「ノリがいいね。じゃあl乾杯しますか」


榛名「はい!」


二人「かんぱーい!」


コップに入った酒をゆったりと飲む二人

そのあとに起きることをまだ二人は知らない


青葉「青葉聞いちゃいます!」盗聴


群馬編終章:酔いどれはるにゃん


提督「ふむ。酒はあまり飲まない方だがこの味は嫌いではないな。飲みやすい」


榛名「はい。榛名もあまり飲みませんがこれならいけると思います」


二人はコップに継がれた酒をちびちびと飲んでいく


提督「一気飲みとかは怖いからしないけど、まったりと俺は飲むぞ」


榛名「ですね。榛名もお供します」


そのあと二人はまったりと酒を飲みながら談笑をし始める


提督「あの時はほんとひやひやしたよ。あそこでボス級を撃破できてなかったらどうなっていたことか」


榛名「はい。榛名も遠くから見てましたからわかります。綾波ちゃんの必殺がボスに直撃して撃破しましたから」


提督「あそこで終わらなかったらどうなっていたことだか」


榛名「たぶん貯蓄してた資材の半分は費やしていたかもですね」


提督「だな。榛名?顔が赤いぞ?」


榛名「♪~~」


提督「おいおい・・・まだコップ一杯半だろ・・・さすがの俺でも酔いは・・・来てるのかな?」


榛名「なんだかこの部屋暑いですね」


提督「そうか?まぁ酒飲んで体が温まってるのもあるしな」


榛名「お酒のせいか榛名体がポカポカしてきました」浴衣脱ぎはじめ


提督「榛名!?なんで脱ぐの!?祥鳳さんなの!?榛名は酒を飲むと脱ぎ魔になる!?」


榛名「人聞きの悪い!。榛名は暑いから脱ぐんですよ。それにサラシを巻いてますので恥ずかしくはありません」


提督「oh・・・それは上着を着ている人が言っていい言葉であって今の君が言っていい言葉ではないよ?それとサラシは本来下着の役目も兼ねてるんだよ!?」


榛名「榛名は~大丈夫です~」


提督「俺は大丈夫じゃない!あれか?君は俺に襲われたいのか?」


榛名「そうですけど?」


提督「本気?」


榛名「本気です」


提督「はぁ・・・俺は君を襲うつもりはない。なぜだかわかるか?」


榛名「全然」


提督「俺は君を守れないから」


榛名「提督が榛名を守れなくても榛名が提督を守ります」


提督「そうじゃない。男というのは愛する人を守りたいものなんだよ。今の状態を考えてくれたまえ。私より榛名のほうが強い。ということは守る立場より守られる立場になるということだ」


榛名「そうなりますね」


提督「君を戦場に出すのは私だ。そして指示次第では君を沈めてしまうかもしれない。君がいなくなったあと俺はどうすればいい?」


榛名「・・・」


提督「俺は確実に君の後を追うと思う」


榛名「残されるものの気持ちを考えてください」


提督「みんな納得してくれるはずだよ」


榛名「提督。私は提督が好きです。提督は私のこと嫌いなんですか?私が一生懸命アピールをしているというのに」


提督「それは出会った時から知っているし。俺は君のことが好きだ。だが、ここで踏み込めば何かを失いそうで怖いんだ」


榛名「提督は私に約束してくれましたよね?榛名と一緒に「暁の水平線に勝利を刻む」と」


提督「ああ。だからなんだよ。君には君でいてほしい。俺はこれ以上踏み込みたくはない」


榛名「提督が私を襲うつもりはないんですよね?ここまでやって」


提督「ああ。酒の力に頼るつもりはない」


榛名「なら。なら、榛名が提督を襲えばいいんですね」


提督「ふぁ!?」


榛名「提督が襲う気がないということは榛名が襲って既成事実を作ってしまえばいいと」


提督「君は何を考えているんだ。それは何かが違うとお

もうぞ!」


榛名「いえ。榛名は引けません。なぜなら提督が好きだからです」目のハイライトが消える


提督「あ・・・これあか――――」


提督が言い切る前に榛名が提督を押し倒し馬乗りになる


榛名「はぁ・・・はぁ・・・提督♡」


提督「あかんあかんあかんあかんあかん」


榛名「好きです提督♡」


提督(スイッチ入っちゃったかーこれ止まらないかもな)


提督「榛名一ついいか?」


榛名「なんでしょうか」


提督「俺を襲うのは八歩譲っておいとくとして。なぜ君は泣いているんだ?」


榛名「うぐっ!」


提督「ヤンデレモードの入り方がいつもと違う。俺が何回ヤンデレ化した君を見てると思うんだ?」


榛名「ええと・・・10回ほどですか?」


提督「もっと多い。君が気づいてないだけでも20回は超えている。正直もう慣れたともいえる。それはそれで可愛いし」


榛名「な!////」


提督「だが、今回は違う。いつも以上に積極的になっている。むしろガチのヤンデレよりも恐ろしく感じる」


榛名「は、榛名は無理なんかしていません!!」


提督「ならなんで泣いているんだ?」


榛名!?」


提督「声は震えてない。だから気付かないそう思ったんだろ?俺とお前付き合い長いだろ。気付かないわけがないだろ!」


提督「無理して頑張らなくていいんだ。悪いのは俺なんだから」


榛名「悪いのは榛名です!榛名が変なことを考えたせいで提督に迷惑を・・・」


提督「いいや悪いのは俺だ。君の期待に応えられないせいでこうなった。それといい加減服を正してくれ。目のやり場に困るぞ」


榛名「ダメです。直しません」


提督「頑なに拒むか。ならどうしてほしい?」


榛名「襲ってください」きっぱり


提督「それはできない」


榛名「なんでですか!」


提督「俺の覚悟が足りないからだ。今はまだ早いとそう感じる」


榛名「榛名は、私は構いませんから!」


提督「そうじゃないんだ!これは俺の問題なんだ・・・あいつの・・・奴のせいで・・・う・・・ぐ」


榛名「て、提督!?大丈夫ですか!?」


提督「あ、ああ。俺は君のことが好きだ。それは君も同じだろ?」


榛名「はい。榛名は提督のことが好きです」


提督「ゆえに君を失いたくはない。何かを残してから君を失ったら俺は壊れると思う」


榛名「大丈夫です。榛名は沈みませんから」


提督「喉が渇いた・・・酒しかないがこれでいいか」


そういうと提督はコップ一杯に継がれている酒を一気飲みする


提督「う・・ぐぅ・・・効くぜ・・・」


榛名「だ、大丈夫ですか!?」


提督「ああ。俺も酔ったようだ。ここからの言葉は嘘偽りのない俺の本音だ」


提督「俺は過去のトラウマのせいで君との距離をいつも測っていた。君を失いたくなかった。失ったら今度こそ壊れると思ってたんだ」


提督「だが、君のおかげでだんだんとトラウマがなくなっていくのを感じてた。一線を越えていいかもと。そしてそれは君の方からやってきた」


提督「もうさ・・・いいんだよね?」


提督「ゴールしてもいいんだよね?」


榛名「それはやめてください。フラグです」


提督「もう一度聞く。俺にどうしてほしい?」


榛名「榛名を襲ってほしいです」


提督「そこなんだよ。なぜ俺が君を襲わなければいけない」


榛名「提督が私のことが好きだから?」


提督「ああ。俺は君のことが好きだ。愛してる。ならなぜ襲うという言葉になる?」


榛名「では襲わないのであればどうなるんですか?」


提督「襲うというのは相手の了承を得ずにやる行為だ。ならだ」


榛名「ということは!」


提督「そういうことだ。君のおかげで俺はトラウマを乗り越えられた。感謝している。そして一歩踏み出そうと思う」


榛名「提督!」


提督「榛名!君は俺のことが好きか?一生愛せるとそう誓うか?」


榛名「榛名は・・・私は提督のことが大好きです!何があろうと一生愛せます!」


提督「本当にいいのか?」


榛名「いいんです!」


提督「改めて思う。君を選んでよかったと」


榛名「私もです。提督に選ばれてよかったと思います」


提督「なら始めるとしよう。まずはキスからでいいか?」


榛名「私は提督に身をゆだねます。提督の好きにしてください」


榛名は目をつぶりじっとしている


提督「わかった。これから俺は君を無茶苦茶にしようと思う」


榛名「・・・」


提督「無言は了承と受け取る」


提督「行くよ」


ゆっくりとだが、しっかりと二人の距離は縮まっていく

そして二人の唇がふれる


提督(君を感じる・・・君の鼓動を)


榛名(!?い、今榛名は提督をキスを・・・榛名、幸せです)


長いようで短いキスを終えた二人は次の行動に移る


提督「脱がすよ?と言いたいけどすでに脱げているようなもんか」


榛名「どうぞ」


布がこすれる音、そして服が地面に落ちる音それが部屋に響き渡る


提督「風呂で見ていたと・・・おきい・・・なまで・・・な・・・」


榛名「て、てい・・・・や・・・め・・・あ・・・」



青葉「え?ノイズが入ってる!?」



提督「あ・・・・・き・・・・」


ざーーーーーー



青葉「えぇ!?通信遮断!?なんでぇ!」



憲兵「ふむ。このあたりから怪しい電波が!念のために妨害電波を出しておくとするか。この場所は・・・なるほど」



青葉「ど、どうしよ!画面にはエラーが出てるし・・・今回はばれないように細工もしたのに何で!でも妨害電波だしばれたわけじゃ・・・」


                  -‐‐─--

               ´           `  、

                /                   ヽ

             /       ___

.            !     - ‐艦 |\/| こ   、        \

           │ //    _ \ /    れ  、      ヽ

           ! / , -‐/. / ̄i  !  ̄ i ‐        ヽ

              〉/   / ./     〉 λi  ヽ !`丶   \      }

          / i′ /| /へ、  \ ヽ廾弋   i   ヽ  丶     i

           ! ! / リ∩      ー‐ゝ、.\ヽ |     |\   ヽ    !

.            i  i i   | |       |│  `.|    !巛 ヘ  i   /          通信エラーが発生した為、

          !  〉亅.  ∪         |│   i   入ミミミ∧ |

           ,‐| / ヽ            `´    i   γ¬ミミミ 〉|ノ 廴__      お手数ですが、お手元のマニュアルより           ! i .!        __       .!   / ノ 巛へ/弋廴__く

         〉、y ゚。         ヽ丿         !  /- く⌒《》  入 \          パソコンの再起動をお願いいたします。

         ! |ヽ `=- _,、 ___ ,、 _   -‐/ /彡彡\/ ̄ \i´

.        i  .! \! / ミ〉 .〈 \ ! !  ソ/-‐  ´  ! `、

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           ヽ杁__ ゝ:;:;:;:;:;  i(´A`)  〈     ´ /   ノ

                   | :;:;:;:;  /ニニ二ニニl     メ´

               ノ _  ./ ! |  |  i ヘ

                 / ノl l│.  i  |.  |  i ヘ

             し.´│|.i 入 !  |  .i  i   〉

                    し   `ト ┴-‐┴ー‐ ´

                    | |     | |

                         !ー|    !ー|

                    | |     | |

                    し    し


次の日


提督「朝・・・か」


提督「おかしいな。酒を飲んだ後の記憶が・・・うまく思い出せない・・・」


提督「今わかっていることはいつの間にか俺が寝ていたのと・・・」チラ


提督「榛名と同じ布団で寝ているということ。そして榛名の髪が乱れているということだ」


榛名「ん・・・提督?」


提督「起こしてしまったかい?」


榛名「はい。昨日の提督が激しすぎましたので///」


提督「激しい?ん?・・・記憶が・・・思い・・・だした!」


榛名「提督?どうかしましたか?」きょとん


提督「いや待てよ。夢の可能性があるぞ」


榛名「何の話ですか?昨日のアレは夢ではありませんよ?」お腹さすり


提督「ま、まじかー。いや逆に考えるんだ!今が夢だという可能性もあるんだ!」


榛名「提督は起きていますよ?私の大好きな、て・い・と・く?」キラキラ


提督「なるほど。夢ではないと」


榛名「はい。榛名は昨日のことを覚えてます。提督は最後まで激しかったです///」顔真っ赤


提督「ふむ。いつにもまして榛名がキラキラしているのはそのせいか。そして榛名がいつにも増して可愛く見える」


榛名「か、可愛いなんて!榛名うれしいです!」


提督「あぁ^~やばい。二回戦目突入したくなってきた」


榛名「に、二回戦目ですか?////でも昨日は5回戦目まで行きましたよ?///」


提督「なんと!それは失礼」


二人「はははは」


憲兵「こほん」


二人「!?!?」


憲兵「昨夜は御楽しみでしたな」にやにや


提督「あ・・・」


榛名「提督!榛名の後ろに!」


憲兵「そう硬くならないでください。何がとは言いませんが。そして榛名殿。前を隠してください」


榛名「////」ッバ


提督「よし。今ならお前をセクハラで捕まえることができるぞ!」


提督「なんのようだ?俺を捕まえに来たのか?」


憲兵「いえ。そうではありません。貴殿とは契約がありますので」


提督「契約?覚えて・・・思い出した」


憲兵「まぁそういうだろうと思い常にコピーを持ち歩いて居る所存」


提督「なになに?私たち憲兵隊はこの契約書を描いた提督を捕まえることはできないねぇ」


提督「条件として自身の愛する艦娘を一生守ること」


提督「戦争が終わり結婚し一生を終えるまで傍にいることが条件・・・か」


憲兵「ええ。ゆえに」にやにや


提督「なるほど。榛名に手を出しても俺は捕まらないと。そういうわけだな」


憲兵「はい」


提督「なら俺は捕まらないのか」


憲兵「彼女以外に手を出さなければ」


提督「なるほどねぇ」


憲兵「それと昨日二人がやらしくやり始めたあたりに」


提督「その言い方は・・・間違いではないな」


憲兵「こほん。二人が始める前あたりに部屋から怪しげな電波が出ていることがわかりました」


提督「陸だぞここ?深海棲艦が何を・・・」


憲兵「それがですな。受信元があなたの鎮守府なんですよ」


提督「榛名ぁ!」


榛名「はい!」


提督「青葉にもう一度あれをやってやれ!」


榛名「かしこまり!」


憲兵「それと、一つ愚申いいですかね?」


提督「なんだ?」


憲兵「私がいるということが車があるということです。その意味が分かりますか」


提督「あ・・・」


榛名「帰れたんですね」


憲兵「そうなります。まぁ二人の愛の巣をつくることができたのであればいいですがね。それでは」脱兎


提督「あいつ!逃げやがった!」


榛名「追いますか?」


女将「こほん」


二人「!?!?!?」


女将「昨日は御楽しみでしたね」にやにや


提督「な・・・なんで・・・」


女将「なんでと言われましても。この広い旅館あんな大声を出しましたら聞こえないほうが難しいですよ」


榛名「な!」顔真っ赤


提督「まじかー」顔真っ赤


女将「どうします?今夜も泊まって愛をはぐくみますか?」


提督「帰らさせてもらいます」


女将「でしたら会計ですね」


提督「あれ?半額?」


女将「最後にいいものを見させてもらいましたから」


榛名「////」


提督「最後にこんな変な客ですみませんでした」深くオジギ


女将「いえいえ。いい思い出になりましたよ」にやにや


提督「私たちもです。内容はともかく施設としては最高級だと感じられましたし」


女将「今日もまた冷えますので気を付けて帰ってくださいね」


二人「ありがとうございます!」深くオジギ


荷物をまとめて早歩きで車に向かい女将たちをしり目に車のエンジンをかける


提督「酒の力ってスゲーな」


榛名「はい。提督に榛名が酔ったらどうなるか言ってませんでしたね」


提督「昨日のでよくわかったよ。積極的になるんだろ?」


榛名「あってますが違います。本音しか言わなくなるんです」


提督「え・・・ということは襲われたいのは本気?」


榛名「昨日言ったとおりです///」


提督「酔った榛名は可愛かったな」


榛名「やめてくださいって!///」


提督「腹を割って話すにはいいかもな。酔うってのも」


榛名「提督?いいですか?」


提督「なんだ?」


榛名「昨日のあれが忘れられないです」


提督「車だぞ今?」


榛名「なら!ならキスをしてください!もう一度!」


提督「すごい積極的だな榛名。そして俺の記憶が確かなら昨日散々したはずだぞ?」


榛名「ですから!ですからもう一度」目つぶり


提督「すごい色っぽくて可愛いよ榛名」


提督「でもさ。忘れないでほしいここは車の那珂だ」


榛名「それの何か問題でも?」


提督「俺も君とキスがしたい。でもさ。外見てよ」


榛名「そと?ですか?あ・・・」


女将「」にやにや


榛名「あわわわわ」顔真っ赤


提督「すげぇ・・・車の中が一瞬で曇ったぞ」


榛名「わわわ私なんてことを・・・・あばばばば」


提督「まぁ落ち着け。あとは帰るだけなんだからさ」


榛名「そ、そうですよね。あはははは・・・」


提督「一度して味を占めたのか・・・はぁ・・・榛名」


榛名「なんでしょう?」


提督「戻ったらもう一度しよう」


榛名「そ、そんな!榛名心の準備が・・・」


提督「ことが行き過ぎてるぞ榛名!キスだよ!キス!」


榛名「え?あ、はい!」


提督「ここであれだけ響いてたのに鎮守府でしてみろ。暴動が起きるぞ」


榛名「そ、それもそうですね。では早く帰りましょう!」


提督「あ、ああ」(これはあかんやつやろうな)


車を発進させ鎮守府へと戻る二人


(´・ω・`)せっかくいい作品ができたのにバックアップもなしに吹き飛んだよ

本来は今回の半分で今回以上のいい出来の物語になってたんだよ?

ゆるして?(´・ω・`)らんらん♪


群馬編:終章 鎮守府帰還 前編


しばらく車を走らせる

榛名山を降り下道を走ること40分


榛名「さぁ早く鎮守府に戻りましょう!」


提督「榛名さん?鎮守府まであと5時間かかるよ?」


榛名「そうでした・・・提督。あまり無理はしないでくださいね?」


提督「ある意味君が俺を無理させてるようなもんだけどね」


榛名「すみません・・・」


提督「気にしないで。昨日はなんだかんだ二人とも無理したようなもんだし」


榛名「あ・・・///」顔真っ赤


提督「あ~///」顔真っ赤


提督「普段はおしとやかな榛名が夜戦になるとあんなに変わるなんてな」


榛名「わ、忘れてください!///」


提督「いいの?忘れちゃうよ?」にやにや


榛名「忘れて・・・ほしいようでほしくないような・・・」


そのころ鎮守府では


夕立「提督さん遅いっぽい!夜には帰るっていってたっぽいのにもう朝っぽい!」


時雨「まぁあの二人だし・・・ね?」


夕立「ん?よくわかんないっぽい!」


比叡「ん?二人ともどうしたの?」


夕立「あ、比叡さんっぽい!提督たちが帰ってこなくて夕立暇っぽい!」


時雨「僕は夕立をなだめてるだけだけどね」


比叡「そう。別に提督たちと連絡取れるよ?」


夕立「えぇ!?初めからそれを言うっぽい!」


比叡「えぇ~提督にはもしもの時に使えって言われてたんですよ?」


夕立「早く連絡入れるっぽい!


比叡「でも、何か起きたわけじゃないし・・・」


時雨「帰りが遅いのを心配して何が悪いの?」


比叡「それもそうですね。簡単に人集めてくるので通信室で待っていてください」


夕立「わかったっぽい!」


その後比叡は提督の行方が気になる艦娘を複数人集めて通信室に向かう


通信室には時雨、夕立、綾波、響、瑞鶴、比叡、漣とすこしの艦娘が集まった

当然そこには青葉の姿もある


青葉(提督と連絡するというので青葉来ちゃいました。もしかしたら・・・カモが気になりますし)


比叡「それでは提督にかけますね。提督の通信機との周波数を合わせてください。大淀さん」


大淀「わかりました・・・・通信、つながりました」


通信機とつながり提督の声が聞こえてくる

だが、内容は予想のはるか上を超えたものであった


提督『とろけた顔の榛名もかわいかったぞ』


榛名『て、提督!やめてくださいって!恥ずかしいんですよ!?』


提督『可愛いのは変わらないよ。実際今だってかわいいんだし。』


榛名『そういう提督は激しかったですよ?///』


提督『それは君が魅力的なのがいけないんだよ!?』



比叡「・・・・は?」


通信機から聞こえてくるのはのろけ話であった


夕立「提督さんたち何話してるっぽい?」


綾波「ええと・・・夕立ちゃん?あっち行ってよっか///」


夕立「なになに?綾波ちゃんどうしたっぽい?顔が赤いっぽい!」


綾波「と、とりあえず話は向こうでしよ?ね!?」


夕立「なんかよくわかんないけどわかったっぽい!時雨も一緒に行くっぽい!」


時雨「僕は・・・効いててもあまり面白くないから僕も行くよ」


綾波を先頭に駆逐艦のほとんどが部屋から退出する


比叡「・・・あの人は・・・あとで綾波ちゃんに何かおごってあげましょう」


大淀「ええと・・・二人に何かあったのですか?」


比叡「私にはよくわからないけど・・・」


響「まぁ察してあげようよ」


比叡「え?響ちゃん!?なんでいるの?みんなと一緒に出ていったはずじゃ」


響「私はもう響じゃないよ。Верный(ヴェールヌイ)だよ。いい加減覚えてほしい」


比叡「でも私たちの間じゃ響ちゃんのほうが呼びなれてるんだよ」


響「ムスー」ほほ含まらせ


比叡「さぁ。ここは私たちに任せて響ちゃんはみんなのところに戻って」


響「私は大丈夫だよ。Спасибо(スパスィーバ)。会話的にも・・・ね?」


比叡「私はわかってますが」


響「マイク借りていいかい?」


大淀「別にいいですが・・・まさかこの会話に割って入るんですか!?」


響「そのまさかだよ。連絡もせずみんなを待たせてよろしくやるなんて・・・すぅ」


響は大淀からマイクを受け取るとその小さい胸いっぱいに空気を吸い込み声として吐き出す


響「Ураaaa!!!(ウラー!)」


二人『!?!?!?!?』


その声量は響の怒りがこもっていたのか砲撃時の音よりも大きく、当然談話を続けていた二人にとっては不意の一撃となる


比叡「ちょ!?え!?今の響ちゃんの声!?」


提督『な、何今の!うわ!バランスが!』


榛名『て、提督大丈夫ですか!?前!前!』


提督『まがれぇぇぇぇぇ!!』


響の声に驚いた提督は車を左右に振りながらどうにか体勢を立て直そうと努力する


響「あ・・・」


比叡「響ちゃん!?何したかわかってる?提督たちすごい声上げてるよ!?」


響「до свидания(ダスビダーニャ)」脱兎


比叡「あ!響ちゃんが逃げた!」


瑞鶴「あ、あたし追いかけてくる!」


比叡「瑞鶴さんお願いしますね」


全速力で逃げ出した響の後を瑞鶴が追いかける

外からは瑞鶴の叫び声と声が震えている響の声が聞こえてくる


比叡「あ~マイクチェック!提督!?大丈夫ですか!?」


提督『な、なんだったんだ今の!』


榛名『わ、私にもわかりません。でも後ろから聞こえましたよ』


提督『さっきの声って・・・響か!?』


榛名『今の響ちゃんだったんですか!?でも、すごい声でしたよ!?』


提督『響の声・・・あ・・・思い出した』


榛名『提督?何を思い出したんですか?』


提督『榛名。後ろの俺のかばんから通信機を取り出してくれ』


榛名『提督のかばん・・・ですか?』


提督『万が一の時連絡ができるようにと通信手段を用意しといたんだ・・・あれ?ということは』


榛名『どうかしましたか?』


提督『昨日の電波の話だけどさ榛名』


榛名『昨日の電波・・・あ~あれですよね』


提督『そうあれよあれ。これもうたぶん声は言ってると思うから内容は伏せるけどあれ』


榛名『はい///・・・・まさかこれに仕掛けて・・・』


青葉(やば・・・)


提督『機械を見つけたら横のインカムを俺の耳につけてくれ』


榛名『つけましたよ』


提督『どさくさに紛れてほほにキスをするでない!つけるの意味が違いではないか!』


比叡「・・・・・・」


提督『あ~あ~こちら提督鎮守府聞こえますか?』


比叡「こちら鎮守府全部聞こえてますよ?」


提督『ぐぇ・・・比叡さんなんで怒ってらっしゃるん?』


比叡「怒らないとでも?妹に手を出しておいて」


提督『どこから聞こえてた?』


比叡「榛名の顔が~から全部です」


提督『\(^o^)/オワタ』


榛名『提督落ち着いて!比叡お姉さま?榛名です』


比叡「なんです?」


榛名『怒らないでというのは無理でしょうが、ここはなんとか・・・』


比叡「はぁ・・・帰ったら詳しく話聞きますから覚悟しておいてね榛名」


榛名『榛名・・・了解です・・・』


比叡「それと。提督には本当に詳しく聞きますからね?」


提督『ぐぬぬ・・・今はそんなことはいい!青葉はそこにいるか!?いなければ捕まえて来てくれ』


比叡「何が!今はそんなことはいい!だ!ふざけんじゃねえよこのクソ提督が!!」


提督『ひえええええ!こえええ!』


比叡「っち!青葉ならここに・・・あれ?」


青葉(こんなこともあろうかとすでに撤退済みです!)


漣「ご主人様?青葉さんならすでに逃げてますよ?」


提督『ならここにいるやつに青葉を捕まえてもらいたい。報酬は間宮の食事券だ。奮発して3枚つけてやろう』


3枚という言葉を聞くと同時に比叡と大淀以外のメンバーがすごい速さで移動する

間宮券一枚は2千円までの食事券だ

甘いものに目の無い艦娘はすごい速度で包囲網を縮めていく


青葉(あ~・・・・これ絶対やばいよね・・・)


数分後艦載機を使った包囲作戦を成功させた空母部隊が青葉を捕らえる


青葉(死ぬかと思った・・・まさか逃げようとしたら爆撃されるなんて・・・・)ガタガタガタガタガ


榛名『提督。次を右折したのち2kmの地点で左折してください』


提督『おう。毎回ありがとな。上乗るまではお願いな』


榛名『上にのるなんて・・・///』顔真っ赤


提督『やめてぇ!!比叡が聞いてるから!誤解を招く発言はやめて!!!』


比叡「・・・」ゴゴゴゴ


提督『っは!これは殺気!?』


比叡「・・・・」ゴゴゴゴゴ


榛名『提督大丈夫ですか!?汗がすごいですけど』


提督『通信が終わるまで君は変なこと言わないで!それこそ俺が比叡に殺されてしまう!』


榛名『比叡お姉さまが提督を?なんて言いました?』何かが壊れる音


提督『あ・・・やべ』


比叡「あ~私やばいかも・・・・」


榛名『比叡お姉さま?提督に何かしたら榛名が許しませんから』ゴゴゴゴ


比叡「え?榛名!?この声榛名だよね!?すっごい別人に聞こえる不思議!」


提督『比叡?今はしたがっとこう?っな?』


榛名『提督は静かにしてください。私は今比叡お姉さまにお話ししてるんです』


比叡「ええと・・・なんかすみません。私はただ提督にお話があるだけなんで・・・」


榛名『それで私が許すとでも?』


比叡「す、すみませんでしたぁ!」ガタガタガタガタガ


提督『あの姉あってこの妹あり。だな。それで青葉は捕まったんだよな?』


青葉「・・・・」ガタガタガタガタガタガタ


漣「ご主人様ー青葉さんならここにいますー」


提督『この声は漣か?お前が捕まえたのか?』


漣「お?間違え?(゜∀゜)キタコレ!」


赤城「提督!」加賀「青葉さんを!」飛龍「捕まえたのは!」蒼龍「私たち」瑞鶴、翔鶴「です!」


提督『おぉ!?だ、誰だって?』


漣「(-_-)えー主力正規空母の方です。ご主人さま」


提督『えぇ・・・赤加賀達かよ・・・』


加賀「今の発言には頭に来ました」


提督『悲しいけどこれ現実なのよね。全員にではなくこれ個人なのよね』


赤城「え?今なんと?個人にくれるんですか??」


提督『おう!お前たち合わせて三枚な!』


瑞鶴「え?て、提督さん!それ聞いてないよ!」


提督『そもそも一人で捕まえるものだと思ってたからな』


提督『なんなら俺たちが帰った後の話が終わった後に青葉におごってもらえ』


青葉(なんで私なんですか!?この人たちですよ!?)「んむむ~んごごん~」口も縛られている


提督『青葉・・・言いたいことはわかる。って?え?なに?何されてるの?』


加賀「頭に来たので口を閉じさせてもらいました」


提督『外してやってくれ。それと正規空母隊はもう解散してくれ。そしてこれから青葉と話すけど生々しい話になるから苦手なやつは出ていってくれても構わない』


瑞鶴「あ、忘れてた。提督?響ちゃん捕まえてきた」


提督『響?ええと・・・思い出した!』


榛名『響ちゃん?あなたなにしたかわかってる?危うく私たち事故るところだったのよ?』


響「はわわわわ・・・」ガタガタガタガタ


瑞鶴「あ・・・響ちゃんが電ちゃん化しちゃってる・・・」


比叡「無理もないかと。あの榛名を見た後にこの声のトーンで話されるとほとんどの駆逐艦はこうなるんじゃないかな?」


瑞鶴「あの榛名さん?ええと・・・あー・・・思い出した・・・」ガタガタガタ


比叡「忘れてた方が楽なのに何で思い出すかな・・・」


榛名『響ちゃん?聞こえてますよね?通信機で話してるので顔は見えないんですから答えてください』


響「・・・」じょばー


提督『榛名。落ち着いて。確かに響も悪いけど。これじゃ響がかわいそうじゃないか』


榛名『なんでかばうんですか?』


提督『提督としてだ。それと瑞鶴?響のこと任せたからな』


瑞鶴「え?なんで私なの?」


提督『捕まえたのはお前だ。瑞鶴、響の足元見てあげてくれ。他の奴は見ないように』


瑞鶴「足元?あ・・・え?ちょ!?響ちゃん!?大丈夫だから!ほら行こう!?ね?」


響「ぐすっ・・・うぅぅ・・・」


瑞鶴「て、提督、響ちゃん医務室連れていくね!」


提督『頼んだ!』


泣きじゃくる響を抱えて瑞鶴は大急ぎで医務室に急ぐ


提督『君はなんでこう同じこと繰り返すかな・・・・』


榛名『す、すみません』


提督『あの場に俺がいなかっただけ響には救いだろうけど・・・あの現場を見たひとりだから君のその声のトーンには耐えられないんだよ?』


榛名『ですが、響ちゃんは提督を危険にさらしたんですよ!?』


提督『現にこうして俺たちは無事だ。攻めるにしても君ではなく俺がやるべきだと思うけど?』


榛名『き、気を付けます・・・』


提督『(あの件で一部の駆逐艦は榛名のあの声のトーンにトラウマを覚えてるのがいるよな・・)』


群馬編:終章 鎮守府帰還 後編


提督『青葉?』


青葉「な、なんでしょう?」オロオロ


提督『君は昨日何をしていたのかね?詳しく教えてくれ。これはセクハラとかじゃないからね』


青葉「あ、青葉は昨日は・・・」


榛名『何をしてました?ちゃんと答えないとまた“アレ”やりますよ?』


青葉「“アレ“?あれって・・・あがががっががががが」ガタガタガタガタガタ


提督『答える前にトラウマスイッチを入れるんじゃない!』


榛名『大丈夫ですよ。バケツぶっかければ戻りますから』


提督『そういう問題じゃないと思うが・・・そして君はヤンデレスイッチが入ってるみたいだね』


榛名『何か言いましたか?』


提督『ナンデモアリマセンヨー』


榛名『さぁ。青葉さん?今なら正直に言えばレベル2で抑えますよ?』


青葉「れ、レベル2?あ、あ、あ、あああああ!」


榛名『3ですか?3がいいんですか?』


青葉「こ、答えますから!答えますから!!あれだけは!あれだけはああああ!」


提督『いやいやいや!この反応尋常じゃないよね!なにやったの!?』


榛名『提督には教えられません。これは生々しいので』


提督『しれっとすごいこと言ったよ!?』


榛名『青葉さん?早くしてください』


榛名「提督。あと600mで高速です」普通のトーン


提督『あ、ああ。ありがとう』


青葉「すみません。すみません。すみません!昨日は盗聴してましたぁああああああ!!!」ガタガタガタガタガタ


榛名『仕方ないですね。正直者にはレベル1で我慢してあげましょう』


青葉「よかったの・・・かな?」


榛名『盗聴と言いましたよね?どこからどこまでですか?正確にお願いしますね?』にっこり


青葉「そそそそれは・・・・」


榛名『レベル2(ボソ』


青葉「いいますから!いいますからああ!!ご飯を食べ終わったあたりかな?」


榛名『レベル3がいいって言いました?』


青葉「あわわわわわわ!!!!は、初めからです!提督たちが高速乗ったあたりからずっと盗聴してましたぁあああああ!!」涙


榛名『はぁ・・・・仕方ない子ですね。お仕置きとしてレベル2で勘弁しといてあげます。提督もそれでいいですよね?』


提督『それでいいと言われても俺には何とも?具体的には何をするん?』


榛名「やることなんて簡単ですよ?レベル1は普通の調教です。快楽もありますがほとんどが苦痛ですがね。レベル2は・・・まぁ榛名のストレス発散用として使う?ですかね?ふふっ」


提督『えぇ・・・・レベル3は?聞きたくないけど』


榛名『提督ご存知ですよね?高速修復剤の効果。艦娘の傷をいやす効果が一般ですが、ごく短時間であれば膜とかも回復できるんですよ?』


提督「ほ、ほぉ?え?膜?なんでここでそんな話に?もしかして・・・」


榛名『はい。そのもしかしてです。レベル3は精神が壊れるまで痛めつけるです。高速修復剤をかけると壊れた精神さえも回復させるんですよ?軽く記憶障害になりますが。榛名初め間違えて青葉さんの精神を壊してしまったことがあったのですが、その時知りました』


提督『しれっと怖いこと言ったぞこの子』


榛名『記憶障害と言っても一時的なものですし、あるワードで記憶が戻るみたいなんですよ。それを人為的に縫い付けてあとはそのワードを言えば完成です』


提督『な、なるほど?』


榛名『あとは精神を壊すように膜を破いてあげたりほかには・・・』


提督『もうこの話やめよ?あと青葉がたぶん息してない』


青葉「・・・」泡吹き&白目


提督『はぁ・・・たまにバケツが減ってると思えばそんなことを・・・』


榛名『全部青葉さんが悪いんですよ?なんども提督に迷惑をかけて』


提督『だからってここまではしないでしょ普通。とりあえずさ榛名』


榛名『なんでしょう?』


提督『SAついたことだしここで一度話を終わらそ。そしてあっちで抱きしめてあげるから。戻っておいで?』


提督『比叡はそこに横たわる青葉だったものを医務室に連れて行ってあげてくれ。俺は榛名を元に戻してくるから』


比叡「りょ、了解です」


青葉「・・・」じょばー


比叡「ひぇ・・・」


その後提督は榛名をどうにかヤンデレ状態から戻したのち車を走らせ鎮守府に戻ることができた


提督「つ、つかれた・・・」


榛名「すみません・・・また榛名暴走していたみたいで・・・」


提督「榛名の闇を見たよ・・・」


榛名「闇・・・ですか?」


提督「この話はやめよう。俺は青葉と響の様子を見てくるから君は休んでいてくれ」


榛名「わ、私も行きます!」


提督「それはやめておいた方がいい。少なくとも君は一週間は駆逐艦達と青葉との接触を禁止するから。君自身がちゃんと落ち着いたら許可するよ」


榛名「りょ、了解しました・・・」


正面玄関のところで別れた二人

榛名は自室に提督は二人の眠る医務室に移動する

目を覚ました青葉は全力で土下座をし、響はさらに幼児化してしまっていた


提督「人の闇には触れてはいけないな」


そして長い二日間が終わる


その夜


提督「んあ~やっと自室に戻れた・・・あの後報告書を10枚書いてやれる仕事をかたずけたからな・・・このにおい・・・帰って来たって気がする・・・おねむです」


さすがに長時間の運転をしたため提督はベットに横たわってすぐに寝てしまう


その数分前、金剛型の部屋にて


金剛「HEI!比叡!?榛名はどうしたんですか?」


比叡「榛名?ですか・・・そういえば見えませんね」


霧島「榛名ならさっき枕を持って出ていきましたよ?」


比叡「あの野郎また榛名を・・・」


金剛「比叡?無茶はNO-!ね!榛名には勝てませんよ」


比叡「ぐぬぬ・・・」


霧島「そうですよ。私の分析でも今のお姉さまでも榛名に勝つことはできないです」


比叡「霧島まで・・・」


提督が寝て数分後、榛名は提督の自室のドアを開けて中に侵入する


榛名(寝てますね・・・昨日提督と寝てから一人じゃ寝れなくなったみたいです)


榛名(金剛お姉さまに頼んでもよかったんですが・・・・提督のほうがいいです///)


榛名(可愛い寝顔・・・ふふっ。提督お隣失礼しますね)


静かに忍び寄った榛名は一人用のベットに潜り込み眠りに落ちる


提督(人が寝てるのをいいことに・・・隣に榛名の体温を感じる・・・あーいろいろ来るものあるけど無理・・・眠い)


二日間という短いはずの時間は二人にとっては長いものとなった


群馬編終わり


キャラ紹介

綾波

スペック :綾波型駆逐艦第1番艦 綾波

ソロモンの鬼神の異名を持つ。根は優しく誰に対しても心を開いている

性能は改二でかなりの場数を踏んでおり姫級、鬼級を何度も沈めている

そのためか駆逐艦序列1位を獲得している

提督お気に入りの駆逐艦である

愛称は波(ナミ)で、特別海域に出れる限り毎回参加している鎮守府一の武功艦でもある



スペック綾波型駆逐艦9番艦

特質した能力はないが艦隊でのムードメーカーとしていつもみんなに笑顔を振りまいている

(;>Д<)はにゃ~っ!


瑞鶴

スペック翔鶴型正規空母2番艦

最近改二になり装甲空母になった正規空母

提督の初めての正規空母のため愛着がある

姉の翔鶴より少し遅れて改二になったが姉妹ともに戦の海を駆けている

(甲板胸とか言わない。いいね?



榛名の闇は深い



群馬から帰ってから数日

温泉施設の建設が始まってすぐのできごと


提督は温泉施設建設予定地で妖精さんと会話をしていた


提督「来月には完成できるのか?」


妖精さん「無茶すればできますよ」


提督「まぁそうなるな。可能な限りで頼む。怪我をしてもらっては困るからな」


妖精さん「下っ端にも優しい提督は好かれますよ」


提督「好かれたくてやってるのではないかな。部下は大事。OK?」


妖精さん「OK!!(ズドン!)」


提督「あっぶな!本気で撃つヤツいないだろ!」


妖精さん「そんな空気だったので」


提督「頑張ってくれよ。こっちにも段取りがあるから。できたら褒美をやろう」


妖精さん「おまかせあれ」


妖精さん達と別れた提督は自室へと向かう


提督「大規模作戦までは艦隊を動かす余裕はないからやることないな」


暇をしている提督は声をかけられる


漣「あ!ご主人様!」


提督「ん?漣か。いい加減その呼び方にもなれてきたぞ」


漣「少し疑問に思ったことがあって来たのですが、今いいですか?」


提督「ん?どした?」


漣「いやぁ〜それがですなぁ〜」


提督「お前にしては珍しくはぎれが悪いな」


漣「聞いていいものかと思いましてぇ」


提督「もったいぶらなくてもいいぞ?何でも聞いてくれ。答えられる限り答えてやるから」


漣「なら・・・・・皆さんの中で榛名さんを怖がっている人がいますけど何かあったんですか?」


提督「そこか。まぁあったと言ったらあったなんだよなぁ。君の練度を上げる前に1つ事件が発生してね」


漣「事件・・・・・ですか?」


提督「トイレは行ってあるか?行ってないなら行っておけ。これからの話はショッキングな内容だからな」


漣「セクハラで訴えますよ?てか殴りますよ?」


提督「君ってぼのよりなんだね」


漣「いえ。つい反射的に」


提督「君になら殴られたいけどね」


漣「榛名さん呼びますよ?」


提督「勘弁してくだァさい」


漣「はぁ・・・・・私は大丈夫なので話してください」


提督「まぁあれは数年前の大規模作戦の時だ」



提督「やっと海域の最深部だ。これで終わらせる。あと少し頑張ってくれ!」


みんな「はい!!」


提督「艦隊編成は連合艦隊の水上打撃部隊とする」


提督「編成は第一艦隊に金剛型四姉妹、隼鷹、瑞鶴だ」


金剛「私たちの出番ネ!」


比叡「お姉さまと一緒なら比叡どんなやつにだって勝てます!」


榛名「榛名にお任せ下さい。提督に勝利をプレゼントします!」


隼鷹「終わったら祝杯上げるんだろ?じゃぁあたし頑張っちゃうよぉ〜」


提督「旗艦は当然榛名だ。異議は・・・・・無いよね?」


霧島「私の計算では提督は榛名を旗艦にすると踏んでいましたから」


瑞鶴「本来は空母とかの方がいいけど榛名さんだったら任せられますよ!」


提督「予想通りの答えか」


提督「続いて第二艦隊行くぞ」


提督「ナミ・・・・・こほん。綾波、夕立、響、川内、北上、大井だ」


綾波「やぁりましたぁ〜」


提督「むしろ序列一位のお前を抜くわけがなかろう」


綾波「それもそうですよね!」


夕立「今回も素敵なパーティーになるっぽい?」


提督「好きなだけ暴れてこいっぽい」


夕立「イエイっぽい!」



響(ヴェールヌイ)「司令官いいかい?」


提督「なんだい?ビッキー」


響「私はもう響きではないのだが。ヴェールヌイと呼んで欲しい」


提督「えぇービッキーのほうがかわいいやん!それに名前が変わろうと君は響さ。それ以外の何者でもない」


響「そう言われると恥ずかしいのだが」


川内「やったぁ!待ちに待った夜戦だァ!」


提督「だぁ!うるさい!いつも夜戦やっとるだろテメェ!」


川内「毎回楽しいの!」


提督「はぁ・・・・・相変わらずだなお前は」


川内「えっへん!」ドヤァ


提督「褒めてない!神通を呼べ!」


神通「何でしょう?」


提督「音もなく現れるな。怖いだろ!あー川内を任せた。作戦までに黙らせておけ」


神通「はぁ・・・・・またですか姉さん。さぁこっちに来てください」


川内「え?なに?わたしなーーーーーー」ゴフッ


神通「少し借りますね」


提督「毎回えげつないね。一切の迷いもなく腹パンするとか」


北上「提督いいー?」


提督「ん?」


北上「あたし達駆逐艦と一緒?あたし嫌なんだけどー」


大井「そうですよ!北上さんの言う通りです!」


提督「お前達は・・・・・今回は何を要求する?」


北上「間宮」あっさり


大井「北上さんとの二人きりの時間」あっさり


提督「このクレイジーサイコレズめ」ボソッ


大井「ア゙ア゙?もういっぺん言ってみろゴラァ!」


提督「このやり取り毎度だからさ。お前のその態度しだいでは木曽と交代することになるぞ?」


大井「あらいやだ!私ったら。うふふふ」


提督「おーこわ」


提督「間宮二枚で手を打とう」


大井「3枚で」


北上「大井っちー長くなるから2枚でいいよー。毎回それのやり取りで疲れるからさー」


大井「北上さんがそういうのでしたら・・・・・」


提督「交渉は成立したな」


提督「あとは羅針盤との戦いだ。敵主力まで被弾無しで行きたいのが本音だ」


全員「了解!」


提督「敵の編成は本部からの連絡でわかった」


提督「戦艦棲姫を旗艦に新型のヲ級、戦艦ル級2隻、そして重巡ネ級が2隻だ」


榛名「予想以上の編成ですね。勝てるのでしょうか?」


提督「いい質問だ。勝てるのか。ではなく、勝つのだ」


比叡「負けること計算してないよこの提督」


提督「聴こえてるぞヒエー」


比叡「聞こえるように言ってるんですよ!」


提督「負けることは考えたくない。勝って君たちの笑顔が見たいんだよ。泣き顔なんさ見たくない」


提督「理想としては夜戦までに敵戦艦勢を中破無いし撃破。それ以外を撃破が理想的だ」


夕立「提督さん!それ厳しいと思うっぽい!」


提督「それはわかってる。だが、そうして初めて勝てると俺は計算したのよ」


提督「できるならば戦艦、空母達は敵の戦艦、空母勢を攻撃。駆逐、軽巡は残った相手を全力攻撃。これで勝てると思う」


霧島「私の計算ではそれが一番最善だと思いますね」


提督「艦隊の頭脳(物理)がそういうんだ。みんないいか?」


全員「はい!」っぽい!」


提督「乱戦になるから無理はしないでくれ。いざとなったら逃げてもいい。全員無事に帰ってきてさえすればまた考えるだけだからね」


提督「毎回無茶苦茶な命令で済まないな」頭下げ


大井「頭を上げなさい!あなたは提督。私たちは艦娘。でしょ?提督の命令は絶対」


提督「それもそうだが俺はもう誰も失いたくないんだ・・・・・」


全員「・・・・・」


提督「この気持ちわかってくれ。途中まではついていくから検討を祈る!」


全員「」っば 敬礼


その後提督は船に乗り護衛艦とともに艦隊の後方からついていく


道中隼鷹中破、綾波中破と被害が出るがなんとか敵主力までたどり着くことが出来た


提督「なんとかここまでこれたな。ここから先は君たちの戦いだ!俺は後ろで待機してる。勝って笑顔で帰ってこい!」


例の一件で調べた結果、戦闘海域には特殊磁場が発生し通信が遮断されるようだ


榛名「提督に勝利をプレゼントします!皆さんがんばりましょう!」


全員「おー!!」ぽい!」


その後連合艦隊は敵主力艦隊がいるであろう地点まで移動する


この時あんな悲惨な結末になるとは提督は知るよしもなかった


榛名「隼鷹さん瑞鶴さん艦載機飛ばしてください。索敵をお願いします」


隼鷹「あいよー」


隼鷹「敵さん補足したよー。距離500」


榛名「皆さん戦闘準備お願いします。私の合図で撃ち方始めてください」


比叡「榛名慣れてきたね」


榛名「旗艦を任されている以上当然です」


瑞鶴「敵艦載機くるよ。多分見つかったと思う」


榛名「なら挨拶ですね」


川内「アイサツは大事。そう古事記にもそう書いてある」


戦艦棲姫「マタ来タノネ」


榛名「提督のためなので何度でも戦います!」


戦艦棲姫「期待ハズレダワ。大和型ヤ長門型トヤレルト思ッテタノニ」


戦艦棲姫「貴方ノ提督ハ無能ナノネ。ソレトモ指揮ヲスル力ガ無イノカ。タカガ高速戦艦ゴトキデハ相手二ナラナイワ」


榛名「今なんと?榛名たちのことなら我慢できますがなんて言いました?」ごごごご


比叡「あー触れちゃいけないところ触れたよ。敵さん」


戦艦棲姫「何度デモ言ッテアゲルワ。貴方ノ提督ハ無能ネ!」


榛名「榛名たちなら我慢できますが、提督を馬鹿にされては榛名頭に来ました」


場の空気が変わっていく

榛名からは普段の先頭から感じる殺気とは格段も違う殺気が放たれる


響「え・・・急に寒気が・・・」


戦艦棲姫「タカガ高速戦艦デ私タチノ相手二ナルトデモ?」


榛名「・・・」主砲発射


戦艦棲姫「ッナ!自分タチノルールヲ自分タチデ破ルカ!」至近弾


海軍は完全な奇襲以外では相手に礼儀を払うためにも対話から戦闘が始まる

ものによってはそれで戦いが終わるときもあれば、話がこじれ戦いになることがある

故に奇襲以外で話し終わる前に攻撃をするというのはタブーとなっている


榛名「今のが攻撃ですって?威嚇射撃ですよ?」にっこり


榛名「みなさんいいですか?榛名があいつの相手をしますので他の敵が近寄らないように、それでいて提督の指示を守って戦ってもらえますか?」


瑞鶴「むしろ榛名さんが提督さんの指示を無視してる気がするんだけど・・・」


榛名「あいつは榛名がやるんです。異論はないですよね?」にっこり


全員「・・・」


榛名「沈黙は肯定ということですね。お姉さま方はル級を。瑞鶴さんたち空母は新型ヲ級の足止めと攻撃をお願いします。駆逐艦の皆さんは重巡の注意を引きながらやれる限りやってください」


夕立「榛名さん大丈夫っぽい?顔が怖いっぽい!」


響「夕立。今はやめておいたほうがいい。自分のためだから」ガタガタガタ


夕立「じゃぁ夕立は素敵なパーティーはじめるっぽい!」


それを合図に戦闘が始まる


お互いの空母は制空権をとるために艦載機を飛ばし、戦艦勢は打ち合いを始める


戦艦棲姫「貴方ヒトリデ何ガデキルトイウノ?」


榛名「ええ。貴方に勝つことはできます」


戦艦棲姫「ナラソノ望ミヲ打チ砕イテアゲル」主砲発射


榛名「榛名を甘く見ないでください。高速戦艦は伊達じゃありません」華麗に回避


戦艦棲姫「バカナッ!早スギル!!」


そのあとの戦いは一方的だった

敵の主砲を榛名は軽々とかわし距離を詰め、そして至近距離まで迫る

榛名は自身の砲を使うことはせず、こぶしで殴り始める

その一撃は相手を後ろに吹き飛ばすほどである

体勢を立て直す間もなく連撃を決めていく

戦場に鈍い音が鳴り響く

瑞鶴「な、何とか制空権は取れた!金剛型のみんな!やっちゃって!」


比叡「それを待っていました!」弾着


霧島「相手の逃げる先を読んで攻撃!」弾着


弾着観測射撃によりル級を沈めることに成功する比叡と霧島


金剛「撃ちます!Fire~!」弾着


艦載機に気を取られていたヲ級を金剛が弾着観測射撃を決める。だが、決定打としては威力が足りず中破させるだけだった


金剛「なんてarmorネ!」


川内「金剛さん!私に任せて!」


川内は全速力でヲ級に接近し主砲と魚雷を放つ

機関部を負傷していたヲ級は回避行動が間に合わず直撃。撃破に成功する


夕立「いい加減しつこいっぽい!」


駆逐艦たちは速力の限り回避をしながら重巡に攻撃をしていた


響「援護射撃もない。私たちでやるだけやるよ」


綾波「はい!」


敵にダメージは入っている。片方は小破、もう片方は中破まで追い込んでいる

それでも敵は攻撃の手を緩めない


北上「よぉし。よく頑張ったよ~」


大井「駆逐艦のくせによく持ちこたえてくれましたね」


北上&大井「これで決めちゃうよ~」ます!」


二人の息の合った魚雷一斉射

駆逐艦に気を取られていた重巡たちは接近する魚雷に気付くのが遅れ直撃をしてしまう

大爆風のあとそこには敵の姿はなかった

駆逐艦と重雷装巡洋艦による攻撃により敵重巡の撃破に成功する


夕立「楽しかったっぽい!でも遅いっぽい!」


大井「貴方たちが私たちの射線に入るのがいけないのよ!」


北上「大井っち~長くなるから今は抑えて~」


綾波「なんでしょうこの音は・・・」


榛名以外の戦闘が終わりいったん静かになった海

だが、一定の周期で鈍い音が響いてくる


響「比叡さん。この音は何だい?」


比叡「あ!響ちゃんたち!ダメ!こっちみちゃ!」


集まっていた比叡達のもとに響たちが合流する

だが、比叡は青ざめた顔で駆逐艦たちに注意を促す


夕立「なになにっぽい?」


響「ひぇ」じょばぁ


響が見た光景

それは戦艦棲姫と呼ばれていたものを殴り続ける榛名の姿だった

白く美しかった服は敵の血に染まり、その髪は黒から茶色がかった色に変色していた


榛名「これで終わりですか!その口で!もう一回!言ってみてください!提督の悪口を!!」


戦艦棲姫と呼ばれたものからの返事はない。むしろ片腕が付け根からもげ、足がぐにゃぐにゃになっている“それ“から返事があるとは思えない


夕立「なんかすごいっぽい!」


霧島「夕立ちゃんたちは見ないほうがいいと思いますよ」


夕立「夕立はああいうの見慣れてるっぽい!」


綾波「そうですね。戦っていればいずれはああいう姿にはなりますし」


響「・・・」


比叡「あちゃー。響ちゃんはあんまり耐性なかったね。それにここにいても肌を突き刺すような殺気だし」


霧島「あ!お姉さまどこに!」


無言のまま金剛は榛名のもとに移動を始める


榛名「なんで黙ってるんですか!!」ぐちゃ


その一撃で戦艦棲姫だったものの顔が砕けちる

さらに拳を挙げて殴ろうとする榛名


金剛「もうやめるネー榛名」


体を持っていかれそうになりながらも金剛は榛名を止める


榛名「離してください!こいつは!」ギロッ


榛名「あ・・・」


止められたことによりその怒りを金剛に向ける榛名

だが、目に涙を浮かべる金剛の顔を見て榛名はうつむいてしまう


金剛「もうやめるネ。Battleは終わったのだから」


榛名「はい・・・」


その後榛名をつれ艦隊に戻った金剛は提督が待つ場所に移動する

その場に動けなくなっていた響を霧島がおんぶしていく


比叡「見えましたよ」


比叡達の目の前には昔使われていた護衛艦はるなを改造した提督用の船が見える


提督「みんな無事か。戦いは終わったんだ」


榛名「提督!」


提督「榛名。君も無事・・・」


榛名「提督!やりましたよ!榛名は提督の敵を倒しました!」


提督「ぉぅ・・・なんて格好なんだ・・・」


吐き気を抑えながら提督は榛名の姿を見る


榛名「榛名は頑張りました!ですから!」


喜ぶ榛名を提督は平手で顔をたたく


榛名「てい・・・とく・・・?」


提督「・・・誰が・・・誰がそこまでしろといった!!!」


榛名「え・・・・?」


提督「俺は戦いに勝てとは言った。だが、そこまでやることはないだろ!一度自分の姿を見ろ!」


榛名「榛名の・・・あ・・・」


そこでようやく榛名は自分の姿を認識する

全身を敵の血に染め、その姿で提督に抱き着こうとしていたのだ


提督「俺はお前たちの笑顔が見たくて、勝つために作戦を立てているんだぞ!なんだお前の姿は!」


榛名「てい・・・とく・・・」涙目


提督「無事帰ってきてさえいれば俺は怒りはしない。だが!敵に煽られただぁ?それで一騎打ちをしたと。そして肉塊に変えたと?ふざけてるのか!!」


提督「なんで俺は血に染まった愛する人の姿を見なければいけないんだよ!!俺の気持ちを考えろよ!この馬鹿野郎!!」


榛名「・・・」しょぼーん


提督「はぁ・・・怒鳴って悪かったな・・・榛名は俺の部屋にある浴室で血を洗い落とせ。比叡達は替えの服を榛名に貸してやれ」


提督「他の奴は間宮を連れているから疲労回復もかねて好きなものを食べてくれ・・・俺のおごりだ・・」


提督は無言のまま去っていく


その後血を洗い落とした榛名たちは鎮守府に戻りことの発端を提督に報告する



提督「てな話があったんだよ。その時の榛名を思い出せばああなるさ。一部の駆逐艦は声のトーンだけでも壊れそうになるがな」


漣「・・・・・」耳まで顔真っ赤


提督「どうしたスカートを握りしめて。言ったとおりだろ?このことは黙っておいてやるからお手洗いに行っておいで」


漣「・・・・」猛ダッシュ


提督「聞きたいって言ったのはあいつなのにな。てか、別に途中で話をさえぎってもらっても構わないのにね」


提督「彼女が座っていたいすねぇ・・・誰呼ぼう・・・」


榛名「呼びました?」


提督「はぅあ!呼んでないよ!?」


榛名「提督が困っていたので来たのですが・・・」


提督「何も聞いてないよね?」


榛名「何がですか?」きょとん


榛名「榛名はただ涙目で走っていく漣ちゃんとすれ違ったので気になってきただけですよ?」ごごご


提督「俺は何もしていない。あいつが怖い話に興味があるから聞かせてくれと頼まれたんだよ」


榛名「そして・・・」じとー


提督「お、俺は悪くないぞ!?事前に手洗いに行っとくように言っといたし」


榛名「はぁ・・・榛名が片付けますので提督は仕事をやっていてください」雑巾準備


榛名「ご自分でやるとか言いませんよね?」にっこり


提督「ま、まさかそんな怖いことしないよ」


榛名「ならいいですが」


提督「やっぱり榛名さんの闇は深いです」



ガチのヤンデレモード書こうとしたら俺自身が病んでることに書いてて気が付く始末

ふつうこんな文章書けないでしょ・・・

元ネタは前回のイベント最終海域にて榛名がダイソンを昼で連撃で落としたのをうまいことネタにできないかなぁと思って書いた物語

誰だよ!ヤンデレ書くって言ったの!!ざっけんじゃねぇぞ!!


戦艦榛名竣工日


群馬から帰って早一月がたとうとしていた

当初からの予定通り提督たちが帰ってきた次の日に明石、夕張に温泉施設の建設案をだし、以降建設を続けている


提督「時がたつのが早いな。もう群馬から帰って来て一月だ」


建設途中の施設の前でそうぼやく


提督「完成予定日は4月19日か。どうにか間に合ってほしいものだな」


提督が一人で考えているとそこに榛名が現れる


榛名「提督?どうかなさいましたか?」


提督「いや。なんでもないよ。もうじきこいつが完成するかと思うとね」


榛名「ですね。完成予定日は4月19日・・・でしたね」


提督「あぁ。完成を記念してその日は祝杯を上げようと思う」


榛名「祝杯・・・ですか?」


どうにも歯切れの悪い榛名


提督「どうかしたのか?」


榛名「は、榛名は・・・大丈夫です・・・」


提督「熱でもあるんじゃないのか?っと少し失礼するよ」


熱を測るために榛名のでこに自分のでこを当てて確かめる提督


榛名「え・・・え?て、提督!?」


提督「ん?どうした?熱はないようだが」


榛名「い、いえ。提督の顔が近くて榛名・・・恥ずかしいです」顔真っ赤


提督「今更だな。本当に。キスとかもう何回もしたじゃないか」


榛名「そ、それとこれとは違うんです!!」


提督「まぁ熱がないならいい。毎日秘書官の仕事を一生懸命やるのはいいがちゃんと休むんだぞ?」


榛名「それはわかってますが・・・」


榛名(提督は榛名の進水日をご存知じゃないんでしょうか?)


提督「19日な。その日はちゃんと開けとけよ?といっても俺が命令ださなきゃ出撃も何もないがな」


榛名(この様子では・・・なんか榛名悲しくなってきました・・・)


提督「・・・今日はもう休め。あとの仕事は俺がやるから」


榛名「そ、それはダメです!榛名は秘書艦なのですから提督と・・・」


提督「君は無茶をすることが多い。今日ぐらいは休んでくれ。君だけの体じゃないんだから」


榛名「て、提督///榛名。待機命令了解です」


提督「待機命令じゃないんだけどな・・・何なら間宮でも行ってみたらどうだ?」


榛名「なら提督もご一緒してください」


提督「俺はまだ仕事があるから・・・榛名は休むように」


榛名「むむむ・・・わかりました」


榛名を間宮のところに送り届け提督はある場所に来る


提督「ふぅ・・・純粋な彼女をだますのは心が痛い」


明石「そうでしょうか?サプライズパーティーを開くといったのは提督でしょ?」


提督「それもそうだが・・・彼女には内緒に事は進んでいるんだろうな?」


夕張「その点は大丈夫です。私が鎮守府を走ってみんなに伝えてますから」


提督がやってきたのは工廠の端にある一つの倉庫だ

そこには比叡、明石、夕張の三名が既にいた


比叡「本当この提督は・・・それで榛名にプレゼントするものは決まったんですか?」


提督「それがな・・・まだなんだよ」


明石「え?まだなんですか?明後日ですよ!?」


提督「わかっているんだよ・・・でも何も思いつかないんだよ」


比叡「それで私を呼んだと」


提督「はい・・・比叡なら榛名の好きなものわかると思って」


比叡「この提督馬鹿だろ・・・あのね提督?あなたは仮にも榛名とケッコンしてるんでしょ?なら私よりわかるはずでしょ」


提督「そうだけどさ・・・これがなかなか出てこないんだよ・・・」


比叡「はぁ・・・私はもう行きますね。ここにいてもらちが明かないので」


提督「え?教えてくれないの?」


比叡「提督はまず乙女心を理解するところから始めてください」


提督「本当に行っちゃったよ。明石は・・・ダメそうだな」


明石「なんでですか!?私も乙女ですよ!?」


提督「いやなんとなく?」


明石「でも榛名さんへのプレゼントですか・・・提督からのプレゼントなら彼女全部うれしいと思いますが」


提督「そうかや?そうだろうな。新しい装備でもあげようかしら」


明石「今の彼女が持っているのは最新鋭のですよ?」


提督「あ・・・」


夕張「最新鋭でもまだ強化はできますが」


提督「資材足りるの?」


夕張「遠征班に無茶をさせれば足りますよ」


提督「それはできそうにないな。彼女たちは常に頑張ってもらってるもの」


夕張「でもそれが提督の出した案でできうる最善案ですよ?」


提督「無茶はさせない。次の大規模作戦までに一定量になるように俺が頑張るだけだ」


明石「話は終わりましたね。なら榛名さんから装備を貰ってきてください」


提督「なんで?」


明石「なんでって・・・彼女の装備を改修するんですよ?」


提督「そうだったな・・・でも今の榛名は俺が竣工日を知らないと思って落ち込んでるんだぞ?そこに追い打ちをかけるように装備を奪うなんて・・・」


明石「奪うなんて人聞きの悪い。私はただ改修するだけなんですよ」


提督「でも榛名から装備を貰うとしてどういえと?改修したいからと言ったらバレバレじゃないか」


明石「考えてくださいよ。彼女は常に装備を身に着けています。整備をしないといけませんよ?」


提督「それもそうだな。整備すると偽って貰えばいいんだな」


明石「はい。代わりの装備は私が手配しますので」


夕張「腕が鳴るわね」


提督「俺は怖い・・・鎮守府一のマッドサイエンティストの二人に榛名の装備を預けるのが・・・」


明石「ひどいですよその言い方!」


夕張「私たちはただ装備の改修をするだけなのに!」


提督「とにかく装備を変更してもらってからももう一度ここに来るから」


そう言い残して提督は倉庫を出ていく

その後間宮にいた榛名に事情を話して装備を交換してもらう

榛名がどうしてもというので間宮でスイーツを食べたのは二人に内緒


提督「あとはこれを改修するだけだな」


明石「ネジはそんなに数がないですから私たちが全力で対処しますね」


夕張「任せてください!」


一晩中工廠からの音は止まず榛名の装備の改修が行われた


次の日


提督「完成したのか?」


明石「は・・・はい・・・休まずに改修するのってこんなにつらいんですね・・・」


夕張「いつもならミスしても平気だから楽しんでやってたけど・・・こればっかりは・・・」


提督「二人ともありがと。目の下のクマがひどいぞ。てか温泉施設のこと忘れてたが大丈夫なのか?」


明石「はい・・・あれは今妖精さん達が最終調整をしてますので・・・」


提督「そうか・・・装備改修ありがとなゆっくり休んでくれ」


夕張「そうさせてもらいますね・・・」


明石「もうだめ・・・眠たい・・・」


提督「ここで寝るなよ!?あぁもう!」


その場に崩れ落ちるように寝てしまった二人を提督はソファに移動させて目の前のテーブルに間宮券を置いてそっと倉庫を出る


提督「いよいよ明日か・・・緊張してきたな」


妖精さん「提督さん施設のチェックをお願いします」


提督「もう完成したのか?」


妖精さん「チェックをお願いします。それで完成です」


提督「なるほど・・・大きくない?」


妖精さん?「楽しくて作りまくったです。後悔はしています」


妖精さん?「お菓子くれます?」


提督「違うの混じってるけど建設お疲れ様。急ピッチで作ってたんだったよね」


妖精さん「はい。本来は半年かかるんですよ?」


提督「妖精さん達の腕を見込んで任せたんだ。はい。これお礼」


胸ポケットから間宮券を3枚取り出す


提督「君たちのサイズでどこまで食べるのかわからないけど足りないようなら言ってくれ。あと5枚ほどなら出せるから」


妖精さん「ありがとうございます。祝杯を挙げる部屋は二階の三番目の部屋です」


提督「ありがと」


妖精さん達と別れた提督は言われた部屋に行く


提督「施設的に言えば宴会部屋的なものかここ」


比叡「ですね」


提督「!?いつからいた?」


比叡「提督が入っていくの見えたから後ろから」


提督「しれっと怖いことしてくれるよ」


比叡「明日の準備をするんでしょ?」


提督「あぁ。手伝ってくれると助かる」


比叡「いくら提督でも一人でやるのは無理でしょ?こんなこともあろうかと事前に作業を手伝ってくれる人を集めておきましたよ」


提督「それは助かる。まぁ準備と言っても料理や飾りつけとかだけだけどな。あと必要なものはすでにこの部屋に揃ってるし」


比叡「料理は私に任せてください」


提督「は?今なんと?」


比叡「ですから、料理は私に任せてくださいと」


提督「お前にか!?まだ鳳翔さんと間宮さん達にやってもらった方がいいのだが・・・」


比叡「私をなんだと思ってるんですか・・・」


提督「飯マズ筆頭?」


比叡「ひどくないですかそれ!?私だってやればできるんですよ!?」


提督「お前が料理を作るとましなものができないじゃないか!」


比叡「あれは・・・あれはアレンジのし過ぎでああなったんです!これでも金剛型では料理の腕は一番なんですよ!?」


提督「霧島より上ってのはわからんでもないが、榛名よりもか?」


比叡「はい。基本的に私がご飯を作ってますので」


提督「まじかよ・・・念のために間宮をつけさせてもらうぞ?」


比叡「まだ疑ってるよこの人!アレンジ加えなければ美味しいんですよ?」


提督「ほんとにか?一度俺はお前の料理でサンズリバーを見てるんだぞ?」


比叡「そ、それは・・・提督が金剛お姉さまと親しげだったからであって・・・」


提督「それで俺を殺そうと?」


比叡「わ、悪気があってしたんじゃないんですよ?」


提督「悪気があってしたんだったら榛名にこのこと話すことになるぞ?」


比叡「ひえぇぇぇぇ!!!」


提督「まぁいいよ。料理は比叡、鳳翔、間宮の三名で行う。飾りつけなどは普段から榛名の世話になってる者たちでやる。それでいいな?」


比叡「了解です」


提督「作戦開始は・・・今がヒトヨンマルマルか。ならヒトロクマルマルに人数を集めて榛名に見つからないようにやるぞ」


比叡「はい!気合い!入れて!行きます!」


提督「声が大きいっての!」


その後比叡は間宮たちのところに話を持ち掛け料理を作り、提督は自身のメイン艦隊から第3艦隊までの艦娘を集め総勢20人を超える人数で部屋の飾りつけをする


そのころ金剛部屋の部屋の榛名はというと


榛名(いよいよ明日です・・・榛名の進水日。本当に提督は・・・忘れてしまっているのでしょうか?そもそも知らないとか?)


間宮から戻った榛名は金剛たちとお茶会を楽しんでいた。が、ヒトゴウマルマルに霧島、金剛の両名が部屋から出ていってしまった


一人ぼっちで寂しいという気持ちと提督に進水日を忘れられているのでは?という感情で榛名は今にも泣きだしそうだった


榛名(まだ・・・寝るのには早いですが榛名はもう寝ます・・・起きていてもやることはないですし・・・)


まだ日も高いのだが、榛名はベットに潜り寝ることにした



提督「三時間かけてまだ半分か」


響「なんでこんなにへやが大きいんだい?」


提督「君も本調子に戻ったみたいだね」


響「本調子・・・?」


提督「思い出さないほうがいい。なんで大きいかって言われるとこれからここで打ち上げとかをするからさ。大規模作戦が終わった後食堂で宴会を今までしてただろ?」


響「あそこにはもう全員入れないからね」


提督「そうだ。そこで妖精さん達に頼んで250人までは入れる大きな部屋を作ってもらったわけだ」


瑞鶴「提督さん?いくらなんでもこれは大きすぎるって。飾りつけだけでも大変じゃん!」


提督「俺もまさかここまで大きいのを作るとは思ってなかったんだよ。だが、俺たちはいつも榛名に助けてもらってるだろ?その恩を返すって考えればまだまだの大きさだと思わないか?」


瑞鶴「そ、それもそうだけど・・・でも私だって活躍してるんだよ?」


提督「なんだ?褒めてほしいのか?」


瑞鶴「そうだけど・・・そうじゃないような・・・」


提督「明日まで残り少ないんだ。頑張って作業してくれよ。お礼は俺が出すから」


瑞鶴「提督さんがお礼?めっずらしい!」


提督「俺をなんだと思ってるんだ・・・君たちは」


瑞鶴「榛名さんの尻に惹かれる提督?」


提督「そうか。瑞鶴はお礼がいらないのか」


瑞鶴「う、うそだって!」


提督「終わったら軽く打ち上げ上げるから頑張ってくれ。あと2時間で仕上げたいんだ」


全員「わかりました!」なのです!」


その後料理の仕込みを終えた比叡達が参加しどうにか5時間の作業で部屋の飾りつけを終える


提督「みんなお疲れ。間宮には俺から事前に話を通してるから今日は俺のおごりで好きなものを食べるといい」


間宮「珍しいですよね。提督さんが奢るなんて」


提督「そうか?まぁ今まであまりしてこなかったしな」


響「司令官も当然来るんだよね?」


提督「俺か?俺は今回は遠慮するよ。明日の準備もあるし」


響「そうか・・・」


瑞鶴「響ちゃん。そんな落ち込まないで。ほら第六のみんなも先に行ってるから一緒にいこ?」


提督「あの件から響と瑞鶴の距離は縮まってるんだな」


全員の後ろ姿が見えなくなるまで見届けた後提督は移動をする


比叡「明日がんばってくださいね。私は応援してますから」


提督「!?お前も行ったんじゃないのか!?」


比叡「私はこれから行くんです。最後に提督に言いたかったんです」


提督「本当の最期みたいに言うなよ」


比叡「そうですか?提督は今まで頑張ってきましたもん」


提督「だから俺を殺そうとするな!1時間後ぐらいには俺が行くと伝えておいてくれ」


比叡「わっかりました!」


そう言い残すと比叡は凄まじい速度でみんなの後を追いかける


提督「やっと一人になれたか・・・久しぶりにあそこ行くか」


提督は昔榛名と誓ったあの丘へと移動する


提督「ここまで長かったな。本当に。彼女を失ってから無我夢中に頑張ってきて。鎮守府はここまで大きくなったよ」


そこにはあの時なかった慰霊碑があり、五月雨の文字が刻まれている


提督「これも君のおかげかな?はは・・・しみったれた話は君は嫌いだったな」


提督「あれ以降誰も沈めてないし、沈めるつもりはない。だから君は見守っていてくれ」


一人で黄昏ていると後ろから声を駆けられる


榛名「て、提督?こんなところでどうしたんですか?」


提督「は、榛名!?なんでここに!?」


榛名「は、榛名は早く寝すぎてこの時間に目が覚めたんです。提督に寝るように言われてたので」


提督「そう・・・だったな・・・」


榛名「で、提督はどうしてここにいるんですか?私は夜風を浴びようかと思ってここに来たのですが」


提督「ちょっと・・な。彼女にお礼がしたくなってな」


榛名「五月雨ちゃん・・・ですか・・・?」


提督「あぁ・・・うちで唯一の轟沈艦だからな・・・」


榛名「榛名は・・・彼女に悪いことをしてしまいました。本来なら提督の横には彼女がいるべきだったんです」


提督「彼女が生きていても俺の横には君がいると思うよ?」


榛名「私のせいで彼女を沈めたんですよ!?」


提督「落ち着けって!何があったかは知らないけどここで言い争っても彼女に悪い」


榛名「でも・・・」


提督「君に涙は似合わないって言ってるだろ?」


提督「彼女のためにも笑っていてくれ。俺は笑顔の君が好きなんだから」


榛名「は・・・はい」


提督「いよいよ明日だ。準備はできてるか?」


榛名「な、何の準備ですか?」


提督「心の準備だ」


榛名「まだ・・・無理そうです・・・」


提督「明日は俺にとって重要な日だ。君に欠けてもらっては困る」


榛名「はい・・」


提督「起きたところ悪いけど今日はもう休んでくれ」


榛名「榛名・・・了解です・・・」


丘で別れた二人はそれぞれの自室に戻る


提督「合流するとは言ったけど榛名に会っちまったから気分が乗らないな・・・」


提督「まだ早いけど俺も寝るかな」


今日は普段よりも3時間早い就寝となった


次の日


提督「いよいよ例の日だ」


比叡「はい!では私はみんなを集めて最終準備をしますので提督は1時間後に榛名を連れてきてください!」


提督「おう!そっちは任せるぞ」


比叡「榛名を泣かしたらただじゃおかしませんからね!」


提督「それをやったら君がただじゃすまないと思うけどな」


比叡「この空気でそれを言いますか!?じゃ、お願いしますね!」


足早に比叡はその場を立ち去る

会場の準備はすでに最終段階だ。あとは榛名を連れていくだけとなる


提督「榛名は部屋にいるのだろうか?」


戦艦寮の金剛型の部屋の前に来る提督


提督「榛名?起きてるか?」


ノックをしてみるも反応がない


提督「お?おかしいぞ。いつもならとっくに起きている時間だし。というより他の三人は榛名が寝てるなんて言ってなかったし」


不安を覚えた提督は彼女には悪いと思いながら部屋の扉を開ける

扉の先にはバスタオル一枚の榛名の姿が


榛名「え?えぇぇ!?提督!?」顔真っ赤


提督「は、榛名!?いたのなら返事をしてくれ!」


榛名「わ、私はただ準備のためにお風呂に入っていたのであって!」あたふた


提督「そ、それは済まなかった!外で待ってるから着替えてくれ。目のやり場に困る!」


榛名「でも、提督は見慣れてるはずでは?」きょとん


提督「そういう問題じゃない!」


きょとんとしている榛名を部屋に残し提督は外に出る


榛名「て、提督!?10分で準備するので待っていく手ください!あ、きゃぁ!」


那珂から大きな物音ともに榛名の悲鳴が聞こえる


提督「そんなに急がなくていいからゆっくりと準備をしていいぞ」


榛名「ですが提督をお待たせするわけにはいきません!」


提督「まだ時間はあるんだ。だからさ」


榛名「わ、わかりました」


三十分後扉が開く

そこにはいつも以上にメイクを施した榛名がいた


提督「うん。いつも以上に綺麗だ。っとこれは失礼かな?」


榛名「は、榛名照れてしまいます」


提督「君にしては珍しいな。寝坊でもしたのかい?」


榛名「い、いえ・・・少し考え事を・・・」


提督「それもそうか・・・では姫。会場までエスコートします」


榛名「ひ、姫って!?い、今姫って言いましたよね!?」顔真っ赤


提督「まぁ気分だけでも味わっておくものだぞ」


榛名「そうなのでしょうか?」


榛名の手を引きながら温泉施設にある会場へと向かう二人


提督「っと。ここで少し待っていてもらえるかい?」


榛名「え、はい。榛名は大丈夫です」


提督は会場内に入り状況を聞く


響「すべての準備は終わっているよ」


瑞鶴「あとは提督さんと榛名さんの二人が入ると完成だよ」


提督「ありがと。あとは手筈通りにお願いするよ」


軽く会話をすまし、提督は榛名の元に戻る


提督「榛名いいか?少し目をつぶっていてもらいたいのだが」


榛名「ど、どうしてでしょうか?」


提督「どうしてもだ。君に見せたいものがあるんだ」


鉢巻を使い榛名に目隠しをし、提督は榛名の手を引きながら会場の自分たちの席に移動する


榛名(榛名はどこに連れていかれるのでしょう?周りには人の気配はしますが)


提督「ここに座ってもらえるかな?」


榛名(な、なんだかドキドキします)


提督「よし。みんな準備はいいか?よし!榛名、目隠しを外してくれ」


榛名は目隠しを外す

すると目の前には「榛名進水日おめでとう!!」の垂れ幕、そして


全員「誕生日おめでとう!榛名!!」さん!」


榛名「え、え・・えぇ!?」


提督「驚くのも無理はない。君に内緒で企画してたのだから」


榛名「あ・・・あぁ・・・提督・・・」


提督「な、なんで泣くんだよ!」


榛名「は、榛名はうれしくて・・・うれしぐで・・・提督に忘れられているのではと思っていだので」ずびー


提督「忘れるわけがないだろ。俺の未来の嫁だぞ?いやもう嫁なのかな?」


榛名「は、恥ずかしいですよ。提督///」


響「イチャイチャしやがって。早くプレゼントを渡したらどうだい?」


提督「そ、そうだったな。というか最近君俺に厳しくない?榛名これが俺からのプレゼントだ。本来はもっと洒落たものがよかったんだがな。俺が不甲斐ないせいで」


提督から渡されたのは榛名が普段から身に着けていた装備である

違う部分があるとすれば最大まで改修がすんでいるところである


榛名「こ・・れは・・?これは榛名の装備です」


提督「あぁ。君のために新調させてもらった」


榛名「榛名、感激です!」


提督「よかった・・・喜んでもらえて」


榛名「でも・・・榛名はまだ足りません。すみませんわがままを言ってしまい」


提督「ん?大丈夫だが。何でも言ってくれ。可能な限りかなえてあげるから」


榛名「では・・・今日から榛名を提督の部屋で寝させてください!!」


みんな「!?!?!?」


提督「え?ちょ!?今なんて!?」


榛名「ですから、榛名は提督とこれから毎日一緒に寝たいんです!」


提督「ははは・・・これは参った。暴動が起きかねない発言だな」


榛名「大丈夫です。その時は榛名が全部仕留めますから」


提督「そのトーンはやめてくれ。ここには駆逐艦がかなりいるんだぞ?」


榛名「なら提督は榛名を受け入れてください」


提督「すごい積極的になったな。まぁ俺もそうしたいとは思っていたから別に構わないぞ」


天龍「おう!昼間から見せつけてくれやがって!」


みんな「そうだ!そうだ!」


提督「ははは。すごいことになったな榛名」


榛名「榛名は大丈夫です。立ちはだかる壁はすべて榛名が壊しますから」


提督「頼むから鎮守府を壊すようなことはやめてくれよ」


榛名「あと一つお願いいいですか?」


提督「なんだ?俺は別に構わないが」


榛名「ここで榛名とキスをして下さい!」


一同「!?!?!?!」


提督「すっごい大胆な発言!?」


榛名「榛名もう我慢できません!」


提督「お、俺は心の準備がな・・・」


提督が渋っていると榛名が接近してくる


提督「ま、まて。駆逐艦の目があるんだぞ!?」


榛名「関係ありません」


提督「おっかしいな。榛名ってこんな大胆なことをする娘だっけかな―――――――」


おどおどしている提督の唇を榛名が奪う


響「大胆だね」


瑞鶴「ちょ!・響ちゃん!?見ちゃダメだって!」顔真っ赤


響「あ、ちょ。瑞鶴さん前が見えない」


瑞鶴「見ちゃダメだって!!」


提督「ぶはぁ・・・い、いきなり来るとは・・・」顔真っ赤


榛名「提督・・・榛名まだ物足りないです・・・」


提督「よしてくれ。ここでこれ以上おっぱじめようというのか君は」


榛名「はい」


提督「まじめに返さないでくれよ・・・俺が恥ずかしいじゃないか。今夜から一緒に寝るんだろ?そのときでもいいじゃないか」


榛名「え?いいんですか?」


提督「いいに決まってるだろ」


榛名「やったぁ!」


夕立「今榛名さん何をしたっぽい?いいところで見えなかったぽい!」


時雨「君にはまだ早いよ。まぁ僕も目をつぶってたんだけどね」


綾波「お二人とも大胆です///」


提督「空気が変わったぞ」


提督「マイクチェック・・・よし!これより榛名の進水日記念日及び温泉施設完成を祝っての宴を始める!各々グラスは持ったか?」


その場にいる艦娘全員が自分の飲みたい飲み物が入ったグラスを上に掲げる


提督「今まで本当にありがとう。君たちのおかげで俺はここまで来れた。そしてこれからもよろしく頼む。乾杯!!」


みんな「乾杯!」


金剛「HEI!榛名ぁ!さっきの話はなんなんですか!?私聞いてませんよ?」


榛名「あの場で初めていいましたもの」


金剛「watt!?成長しましたね榛名」


比叡「金剛お姉さま?いいんですか?」


金剛「YES!Meがもう何を言っても提督は振り向いてくれないのを知ってマス。ならMysisterの幸せを祝うまでDEATH!」


比叡「お姉さま・・・微妙に隠しきれてませんよ?」


榛名「いくらお姉さまと言えども榛名は手加減しませんよ?」


金剛「Oh・・・今日の榛名いつも以上にデンジャーね」


提督「姉妹仲良くしてるねぇ」


響「で、君たちはどこまで進んでるんだい?」


提督「なぜそこを気にするのだ?そしてだれか瑞鶴を連れて来てくれ。この子を任せたい」


響「いつまでも私を子ども扱いしないでほしい」


提督「君はいつまでたっても子どもさ。だって榛名の声でおも・・・ごふ!」


響「うるさいよ。私はもうしない」


提督「ほ、本当かな?まぁ今日以降は悪戯とかをあまりしないほうがいいと思うよ。榛名はたぶん君にさえも調教をしかねないから」


青葉「!?!?」ガタガタガタ


提督「あ・・・まぁいいか」


青葉「なんでですか!?」


提督「おう。青葉いたのか」


青葉「初めからいましたよ!?もう。なんなんですかこの人は」


提督「お前写真撮るの得意だったよな?」


青葉「と、得意ではありますが・・・」


提督「なら俺のカメラで俺と榛名を取ってくれないか?これだけはお前にしか任せられないから」


青葉「私にしか任せられないのならしょ、しょうがないですね!」上機嫌


提督(ほんと扱いやすいなこいつ)


提督「お楽しみ中すまないが榛名今いいか?」


榛名「榛名はいつでも大丈夫です」


提督「おう。お互いの思っていることがずれてるぞ」


提督「記念写真を撮ろうと思うんだ」


榛名「記念写真ですか?」


提督「ああ。今日この日を迎えられたことを祝ってな」


榛名「なるほど」


提督「じゃぁここに座ってくれ」


榛名「は、榛名緊張してきました・・・」


提督「大丈夫俺もだ」


青葉「じゃぁお二人とも笑ってください」


榛名「なんで彼女なんですか?」不機嫌


提督「残念ながら一眼を扱えるのがアイツしかいなかったんだよ」


青葉「聞こえないと思ってますよね!?全部聞こえてますよ!?」


榛名「あんまりうるさいとまた“アレ”やりますよ?」


青葉「ひええええええ!!」


提督「ほんと君は青葉に対しては恐ろしいほど強気で行くよな」


榛名「彼女が悪いんです」


青葉「・・・」ガタガタガタガタガタ


提督「おーい戻って来い。早く写真を撮ってくれ」


青葉「あ、青葉・・・了解です・・・」


青葉「わ、笑ってください・・・3・・・2・・・1」カシャ


提督「念のために複数枚とってくれ」


青葉「は、はい」


青葉「取り終わりました。これで大丈夫でしょうか?」


提督「ふむふむ」


榛名「どうでしょう?」


そこには不愛想な提督と笑顔の榛名が写っている


提督「ここまで来て俺は写真写りが悪いのか・・・」


榛名「でも提督はこっちのほうがあってると思いますよ?変に笑顔よりも」


提督「褒められてるのかなそれ・・・まぁ榛名がそういうなら」


提督「次は全員でだな。あらかじめ台は作ってあるからみんな好きなところに座ってくれ」


総勢150人を超える大移動を終え全員が座り終わる


提督「三脚はすでにセットしてあるから・・・レリーズをつけてッと。よし試しにとるからみんな笑顔ではい。ちーず」カシャ


提督「外部ストロボをつけてバウンスさせてっと。これで全体を綺麗に取ることができるな」


提督「よし。各々好きなポーズをとってくれ。3!2!1!」カシャ


提督、榛名を中心にそれを囲むように艦娘が座る

鎮守府で初めての集合写真。そこには全員が笑顔で写っている


その後榛名の誕生日会は無事終わり榛名は終始笑顔であった

榛名と出会ってから三年。数々の出来事があったがこうして今を迎えることができた

榛名という存在に感謝を込めて提督はこれからを生きる決意をする

そして次の日榛名はキラキラしていた

提督は眠そうな顔をしながら


榛名誕生日おめでとう!途中からすごい内容に変わっていたけど俺の気持ちは変わらない!

これからも一緒に頑張ろう!榛名!




この話をもってこのSSを終わりとします

文字数的な意味もありますがため込んでたネタ全ブッパしたのでネタ切れって感じです

ファンと書いたのかといわれると微妙ですけどここまで読んでくださりありがとうございました

またいつかお会いできることを楽しみにしていください

それでは長い間(2か月)お疲れ様でした!!


後書き

文字数的な意味もあるけどこれで終わります
といっても次の作品というか第2部すでに作成始めてますので
イベントが終わり次第日常物語を挙げていきますので

時系列を調整しました
8月 名前を変更しました


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このSSへのコメント

9件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2016-02-28 02:33:53 ID: EKATTD-1

更新楽しみに待ってる

2: ユピテル 2016-02-28 02:42:19 ID: EKATTD-1

更新楽しみに待ってる

3: SS好きの名無しさん 2016-04-21 18:04:37 ID: 9u8sr8TL

完結っぽい?

4: マツ 2016-04-22 01:02:53 ID: NF2Gn4s4

これは続くのか?

更新頑張って下さいよー

5: SS好きの名無しさん 2016-06-20 23:02:37 ID: Iwd2LJNX

嫁が榛名の俺大歓喜

6: SS好きの名無しさん 2016-10-20 00:47:11 ID: _aKP6y9J

中学生か、高校生が書いたのかな?
内容は良いが誤字脱字多すぎないかい?

-: - 2016-11-18 23:18:09 ID: -

このコメントは削除されました

8: ハルキ@艦これユーザー 2017-03-14 00:35:56 ID: 9wrHKKHo

とても俺得な内容でした
自分も今執筆中なので色々と真似させて
貰ったりしてます
これからも頑張ってください

-: - 2018-06-02 13:44:19 ID: -

このコメントは削除されました


このSSへのオススメ

1件オススメされています

1: SS好きの名無しさん 2016-06-20 23:03:08 ID: Iwd2LJNX

榛名のキャラ、提督の立ち位置が素晴らしいと思います!


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