2017-10-18 00:18:36 更新

概要

榛名ととある提督の出会いからの物語
日日変わる環境、新たな船、新たな出会いそんな物語
榛名と提督がイチャラブする物語にしたい
完璧な独自設定を持っているので注意
キャラ崩壊も絶妙にあるかも?
そんな物語も3章め!
結論:榛名は可愛くふつくしい!

Twitterやってます→@azusa_agaisuki
コメントや感想待ってます!


前書き

なぜ提督が榛名を選んだのか
そこから長きにわたる物語は始まる
新米提督であった提督が甲提督に成長し榛名とイチャイチャする物語

キャラ説明
ある程度物語に絡むキャラはその都度紹介していきます
榛名
スペック:金剛型高速戦艦3番艦榛名
炊事洗濯すべてをこなす大和撫子
好きなもの提督、金剛型の姉妹、共に戦う仲間
嫌いなもの:周りの仲間が沈むこと、提督が誰かにとられること
提督ラブ勢でもあり行き過ぎるとヤンデレの症状を発病させる
姫級程度であればタイマンで倒す程度の力を秘めている
提督とケッコンカッコカリ(ガチ)をしている

提督
スペック:リンガ泊地 中将 甲勲章をすべてではないがある程度所持
炊事洗濯はある程度こなすことができるがほとんどを榛名に任せている
好きなもの:榛名、アッガイ、ロマン兵器などのロボット系列
嫌いなもの:自分を裏切る存在----過去にトラウマあり
明石に頼んである装備を発注し艦娘と一緒に稀によく海域に出て後方から指示を出す
榛名とケッコンカッコカリ(ガチ)をしている

夕立
スペック:白露型駆逐艦4番艦 夕立
ソロモンの悪夢の異名を持つ。性能は改二でこの泊地で駆逐艦序列2位であり、艦隊のムードメーカーである。口癖は“っぽい“
夜戦連撃で数多の戦艦、姫級を沈める快挙を上げている

時雨
スペック:白露型駆逐艦2番艦 時雨
序列4位の駆逐艦でその運の高さで戦場に出ると無傷で帰ってくることさえある
大きい戦績はないが夜戦での火力を生かし戦艦棲姫などを相手に戦うことが多い


スペック:暁型駆逐艦2番艦 響
あることから榛名と提督との娘として向かい入れられた
Верныйの名を持つが提督にはその名前はあまり好かれていない
この鎮守府きっての古参で駆逐艦では2番目に着任している。1番目は・・・・
序列は6位とあまり高くないが娘として常に提督たちのそばにいる
最近姉妹に改二が来ていることを喜んでいる

綾波
スペック :綾波型駆逐艦第1番艦 綾波
ソロモンの鬼神の異名を持つ。根は優しく誰に対しても心を開いている
性能は改二でかなりの場数を踏んでおり姫級、鬼級を何度も沈めている
そのためか駆逐艦序列1位を獲得している
その成果はわからないが深海側からは一級殲滅対象に指定されてしまっている
海域に出るたびに砲撃のほとんどが綾波に飛んでくる始末(ただ華麗に回避する
提督お気に入りの駆逐艦である
愛称は波(ナミ)で、特別海域に出れる限り毎回参加している鎮守府一の武功艦でもある


スペック綾波型駆逐艦9番艦
特質した能力はないが艦隊でのムードメーカーとしていつもみんなに笑顔を振りまいている
(;>Д<)はにゃ~っ!

瑞鶴
スペック翔鶴型正規空母2番艦
最近改二になり装甲空母になった正規空母
提督の初めての正規空母のため愛着がある
姉の翔鶴より少し遅れて改二になったが姉妹ともに戦の海を駆けている
(甲板胸とか言わない。いいね?


前作品たち↓






 新章スタート


響が娘となって数日が立ったある日


提督「次いつ大規模作戦が来ていいように資材の備蓄、艦隊の練度上げをしないとな」


榛名「今でも十分ですが、備えあれば患いなし。ですね」


提督「霧島のセリフだろそれ。まぁそんなところだ」


二人がいつものように書類を片付けながら話をしているとドアから響が入ってくる


響「おと・・・提督。ここまでくるまでに手紙を渡されたのだが・・・」


入ってきた響は手紙の束を手に持っている


提督「もうここまで来たら皆に言おうかな。響ちゃんを娘として向かい入れましたって」


榛名「それはたぶん鎮守府が終わるかと・・・」


提督「あー・・・でも察しのいい奴はわかってるとは思うぞ?」


響「とりあえずこれ読んでみてよ。両手で持つのいい加減つらい」


響は手に持っていた束を書類の上に置く


提督「んー名前あったりするね。鈴熊達からはお茶会に参加してほしいと。ん?いろんな駆逐艦たちからは遊んでほしいって?それとこれは・・・秋月型の食生活を改善してほしいって鳳翔さんから」


榛名「提督どうするんですか?」


提督「君の許しをもらわないと。だって勝手にあの娘達のところに行くとやばいでしょ?」


榛名「ええ。提督が榛名と違う女のところに行くなんて許しません」


提督「あわわわ。まぁ別に何か起きるわけじゃないし。てか君がいてくれたほうが俺は安心するのだが?」


榛名「榛名は行くなとは言ってませんよ?榛名がついていくだけなので」


提督「そして話してるどさくさに紛れて響ちゃんはいつもの場所に来ると」


二人が話している間に響は知れっと提督の膝の上に乗っている


響「ハラショー。ここはいい場所だよ」


榛名「今の響ちゃんなら許しますよ。でも、お痛をしたら・・・・」じとー


提督「撫ぜたり触ったりするだけだし?それ以上はしないし?てか娘として向かい入れた以上は俺はそういうのしないし」頭なでなで


響「ふにゅぅ~。きもちいい・・・」


榛名「いつみても羨ましいです。で、提督。まずはどれから片付けるんですか?」


提督「そうだな。無難に鈴熊からやってこうと思う。これからはみんなのストレスも俺が減らさないといけないだし。あ、そうだ榛名。俺が襲われそうになったら—-」


榛名「全力で殺しに行きます」


提督「最後まで言わせてくれ・・・守ってくれとは言うけど殺せとは言わないぞ?敵以外は」


榛名「ふふ。冗談ですって。青葉さんみたいなのを増やすと榛名と提督の時間が減るじゃないですか」


提督「それもそうだな。んじゃ妖精さんに鈴熊のお茶会に参加することを二人に伝えてくれ」


榛名「では、観測機を使って知らせますね」


そういうと榛名は観測機を発艦させる


提督「使い方違くねそれ?まぁいいけど。っとちょいと放送室に行ってくる」


榛名「私もお供しますね」


響「あ、まだなでてほしかった・・・ん。私も行くよ」


提督は放送室で放送を始める

内容は次の大規模作戦までの間みんなの相手をしてやるということ

遊ぶのもよし。何かを作るのもよし。それらの旨を伝えたのち放送を終える


提督「これから忙しくなるぞ」


榛名「よろしいでしょうか?私的には5時間までにしてほしいのですが」


提督「俺的にはそんなにもらえるのかと思った。てっきり君のことだから3時間までです。というと思ったが」


榛名「これでも妥協したんですよ?」


提督「まぁ昔と違って今は一緒に寝てるし、ご飯だって食べてる。満足はしてるだろ?」


榛名「はい。かなり満足してます。ですから、このままだとさらに満足したくなると思うので、ですから5時間までにしたんです」


提督「まぁ君がいいのならそれでいいが、明日から忙しくなるから間宮で甘いもの食べよ」


響「ハラショー。うれしい限りだよ」


榛名「いいですね」


そして三人は明日から始まるであろうことに備えて間宮で甘いものを食べることにした



 鈴谷×熊野


ある日の鎮守府の午後

提督と榛名は鈴谷、熊野の招待を受け二人の部屋でお茶会に参加することになった


提督「重巡寮はほとんど来たことなかったな」


普段は戦艦、駆逐、軽巡寮に行っている二人

重巡寮には青葉関係でしか来ることはないのだ


榛名「鈴谷さんたちの部屋は・・・二階の3番目の部屋ですね」


提督「青葉たちの部屋の二つとなりか。発狂しなければいいが」


榛名「ちょっと青葉さんが盗聴しないようにいため・・・言いつけてきますね」


提督「やりすぎるなよ。衣笠が最近俺に相談しに来るんだよ。青葉が夜中大声上げながら泡拭いて失神するって」


榛名「いい気味です。では言ってきますね」


榛名は青葉の部屋の前に来るとノックをして中に入っていく

提督はそのまま鈴熊の部屋の前へと移動する

後ろからは声にもならない悲鳴と衣笠の震える声が聞こえたが気にしないことにする


提督「すぅ・・・女の子の部屋は毎回緊張するな・・・榛名は、も少しかかるだろうな」


提督はドアをノックし返事を待つ


鈴谷「んー?誰?提督?」


熊野「ふぇ!?て、提督ですか!?ちょ、ちょっとお待ちになってください!」


提督がノックをすると中から二人の声がする

待てと言われてドアを開ける馬鹿はいないので提督は待つことにした


榛名「あれ?どうかなさったのですか?」


待ち始めてすぐに榛名が戻ってくる


提督「さっきの声聞こえたぞ・・・また衣笠の相談事が増えるじゃないか」


榛名「先に盗聴するための機材をすべて壊してきました。これで以降盗聴されるようなことはないかと」


提督「しれっと怖いことを言う。まぁいいか」


二人が話しているとドアが開いて中から熊野が顔をだす


熊野「申し訳ありません。時間よりも早かったので少し準備に手間取ってしまいましたわ」


熊野に招き入れられる形で二人は部屋の中に入っていく


鈴谷、熊野両名が過ごす部屋は甘いアロマの香りが漂い、そしてぬいぐるみがたくさん敷き詰めてある


提督「駆逐艦や軽巡とはまた違った部屋だな。このぬいぐるみは鈴谷のでいいのか?」


鈴谷「んにゃ?半分は熊野のだよ」


熊野「え、ええ。わたくしこういう可愛いものを集めるのにはまっておりまして」


部屋の真ん中に机が用意してありその上にはたくさんのお菓子と紅茶、コーヒーが置いてある


提督「今回はお茶会のお誘いありがとな。金剛型のティータイムだと俺たち二人の独壇場になるから」


榛名「まぁ提督のことをお姉さまたちに教えることができるので榛名はいいのです」


鈴谷「なになに?鈴谷気になるんだけど」


提督「そうだな。俺たちのなれそめから話すから」


榛名「8時間は時間をもらいますよ?」


鈴谷「は、はち!?」


熊野「そ、それは勘弁ですわ」


提督「あー差し入れ持ってくるの忘れちまった・・・すまないな」


熊野「いえいえ。お気になさらずに。こう見えてもわたくしお菓子作りには自信がありましてよ」


熊野は机の上にあるお菓子すべてを自分が作ったことを話す


提督「榛名や比叡より上か確かめてみないとな」


榛名「榛名はともかく比叡お姉さまより上かは私も気になりますね」


鈴谷「細かいことはいいから食べようよぉ!」


提督「まぁ見ながら話すのは趣旨が違うからな」


四人のお茶会が始まる

提督と榛名はそれぞれ熊野、鈴谷と話しある程度したら交代する

全員がそれぞれ話したのち今度は四人で話を始める


熊野(やばい、やばいですわ)


1時間を過ぎたあたりで熊野がもじもじし始める


鈴谷「んー?熊野どうかした?」


熊野「え?い、いえなにもありませんわ」


榛名(熊野さんおトイレを我慢してますね)


榛名「提督すみません。榛名ちょっとお花を摘みに行ってきますね」


提督「そうか。くれぐれも青葉に注意しろよ」


榛名「あの様子ならあと1時間は目を覚まさないかと」


鈴谷「え・・・榛名さんなにしたの?」


榛名「ちょっと機材を二つほど壊しましたので」


鈴谷「こ、こわ!?え!?」


榛名「熊野さんもご一緒いしますか?」


熊野「え、ええ!そうですわね!わ、わたくしもお花を摘みに行ってまいりますね」


提督「(あー熊野の様子がおかしいと思ったらそういう)行ってらっしゃいな」


二人は席を立ち部屋から出ていく


熊野「は、榛名さん。ありがとうございます・・・」


榛名「いえ。榛名はただお花を摘みに行きたかっただけなので。偶然熊野さんが一緒になっただけですよ?」


熊野「この御恩忘れませんわ」


榛名「ふふ。いくら提督とはいえ殿方。ましては上司でもある。言いにくいんですよね?」


熊野「ええ。榛名さんのおかげで助かりましたわ」



提督「んー鈴谷と二人きりか・・・襲うなよ?」


鈴谷「はぁ?鈴谷が何で提督襲わないといけないの?むしろ提督が鈴谷を襲うんじゃない?」


提督「そうだな。なぜ青葉があそこまで榛名に恐怖しているか話してやろう」


提督は鈴谷に語り始める


数分後二人が部屋に戻ってくる


提督「―――というわけだ。もしお前が俺に・・・っと戻ってきたか」


榛名「はい。ただいま戻りました」


鈴谷「あ、あはは・・・そりゃ怖いわけだ・・・」


熊野「どうかなさいました?」


鈴谷「て、提督さんごめん。鈴谷ちょっとトイレ行ってくるね!」


二人が戻ってくるとすぐに鈴谷は走って出ていく


熊野「鈴谷ったらはしたないわ。淑女として恥ずかしくないのかしら」


榛名「提督?あのことを話したんですよね?」にっこり


提督「彼女がどうしても聞きたいといってね」


熊野「あのこととは何のことですの?」


榛名「聞かないほうがいいですよ?それとも聞きたいですか?」


提督「そしたらもう一度君はお花を摘みに行くことになる」


熊野「ふぇ!?て、提督意味理解してらっしゃったのですか!?」


提督「俺を何だと思ってるんだ・・・たぶんこの中で理解できてないのは鈴谷だけだぞ?」


熊野「あぅ~恥ずかしいですわ」


その後鈴谷が戻ってきてお茶会の続きが始まる


提督「っともう4時間たったのか。そろそろタイムリミットだな」


榛名「はい。次の予約は・・・明日にしましょう」


鈴谷「なになに?提督もう帰っちゃうの?」


提督「まぁ忙しいのでね」


熊野「次もまた参加してくださいね」


提督「おう。それとお菓子ありがとな。比叡には及ばないけどそれでも美味しかったから」


鈴谷「やったじゃん。熊野。褒められたじゃん」


熊野「ええ。これもすべて鈴谷のおかげですわ」


提督「ん?鈴谷何かしたのか?」


榛名「提督。ここは聞かなかったことにしてあげましょう」


提督「そうだな。んじゃ。俺たちもう行くから」


熊野「ええ。今日は参加ありがとうございます」


鈴谷「また今度一緒に話そう!」


提督「おう。それじゃ」


二人は部屋から出ていく

そして廊下をある程度出たところで


<榛名ちょっと青葉さんの様子を見てきますね

<やりすぎたと感じたか

<いえ。替えを用意したみたいなので替えごと壊してきます

<あ、榛名さ・・・やめ・・・


鈴谷「行っちゃったね」


熊野「ええ。やはりお二人はお似合いですわ」


鈴谷「あちゃぁ・・・熊野スイッチ入っちゃった」


熊野「やはり男女の愛というのは見ていていいですわ」


熊野「でも、わたくし的には百合もいいですわ。薔薇もまた捨てがたいですわ」


鈴谷「前から気になってたけどさ。薔薇とか百合とかって何?花でしょ?それにさっきお花摘みに行くって言ってたけどこの辺詰めるようなお花ないよね?」


熊野「やっぱり・・・わかってなかったのですね。お花を摘みに行くというのはトイレに行くという言葉の比喩表現ですわ。淑女としてこの程度当たり前の知識ですわよ?」


熊野「そして薔薇は男同士の愛。百合は女同士の愛ですわ」


鈴谷「え?男!?女!?え、それっておかしくない?」


熊野「おかしい?でも、わたくし的には男の人は男の人同士で。女の人は女の人同士で恋愛すべきだとも思いますわ」


鈴谷「え・・・でもさっき榛名さんたちが」


熊野「それはそれ。これはこれ。ですわ」


熊野は徐々に鈴谷との距離を詰めていく


鈴谷「え・・・熊野?顔怖いよ?」


熊野「わたくしと鈴谷・・・どっちが受けと攻めになれるんでしょう・・・うふふ」


鈴谷「受け?攻め?どういうこと?か、顔近いよ?」


熊野「そうですわ。今からわたくしが鈴谷と・・・」


鈴谷「く、熊野・・一回落ち着こうよ。そして、よだれふこ?」


熊野「わたくしは落ち着いてますわ。でも、鈴谷が魅力的に見えて・・・」


鈴谷「あー提督さんのところに行ってくる」


立ち上がろうとした鈴谷を熊野が押し倒す


鈴谷「やめてよ!おかしいから!私たち姉妹だよ!?」


熊野「鈴谷の初めてをわたくしが・・・うふふ」


鈴谷「ひぐ・・・熊野が怖い・・・誰か助けて・・・」


熊野「誰も助けてはくれませんよ?ふふふ。ではいただきますわ」


鈴谷「や、やめ・・・」


熊野は嫌がる鈴谷の唇を奪う


熊野「ぷはぁ・・・おいしかったですわ鈴谷」


鈴谷「ひぐ・・・鈴谷の初めてが・・・ひどいじゃない熊野!!」


涙目で熊野に訴える鈴谷

だが、熊野はその手を止めることはなかった


熊野「鈴谷にも百合の素晴らしさを教えてあげますわ」


鈴谷「もうやめよ・・・今なら許してあげるから・・・」


熊野「いいですわ。いいですわ!その眼!わたくしを見るその恐怖に染まった眼!」


鈴谷「提督・・・助けて・・・」


熊野「無駄ですわ。あの人たちなら今頃部屋に戻ってるころですわ」


熊野は動けない鈴谷の腕を縛り上に持ち上げ固定する

片手で鈴谷の服を脱がし始める



青葉「いいですねぇ~。百合百合しいですねぇ」


榛名「青葉さん?」にっこり


青葉「あ~これはその~」


榛名「ほかには隠してませんよね?」


青葉「それ高かったのに・・・」


榛名「隠してませんよね?」にっこり


青葉「・・ハイ」


衣笠「いい加減懲りようよ青葉・・・」


数時間後


鈴谷「もう熊野のことなんて嫌い!!」


熊野「本当に申し訳ありません。歯止めが効かなくなってしまって・・・」


鈴谷「鈴谷の初めて返してよ!!私たち姉妹だよ!なんで!」


涙声で必死に訴える鈴谷


熊野「ええ。悪いのはわたくしですわ。ですから、わたくしもうここから去りますわ」


鈴谷「え・・・」


熊野「このままではまたいつ鈴谷に手を出すかわかりません。ですから」


鈴谷「確かに悪いのは熊野だけど・・・だけど私たち姉妹だし。いつも一緒だったし・・・」


熊野「引き留めると?わたくしを?鈴谷の初めてを奪ったというのに?」


鈴谷「今回は許してあげる。でも次やったら提督に言いつけるから・・・」


熊野「鈴谷!大好きですわ!」抱き着き


鈴谷「あぁ!暑苦しい!」



青葉「・・・合計60万の機材をすべて壊されてしまいました・・・・でも青葉これであきらめません!ネットで新しいのを注文して!」


衣笠「はい。今しがた青葉が。はい。5分後ですか?いつでも大丈夫です」


青葉「き、衣笠?誰と電話してたの?」がたがたがた


衣笠「榛名さんよ。青葉を見張ってるように言われたから」


青葉「そんなぁ~!」


これにて鈴熊終わりとなります

鈴谷受けの熊野攻め。そういう風に書くつもりが純粋に熊野が腐ってしまうという

まぁこれはこれでいいのかな?




 響ちゃんの絵日記 


ある日の午後


提督「流石に大規模作戦前だと忙しいな」


提督は普段の業務に加えてじきに始まる作戦に向けての資材の備蓄の計画を立てていた


榛名「提督がいきなり「改修資材を貯めて装備を一気に改修するか」と言い出したのが原因だと思いますよ?」


提督「まぁそうだな。今までの作戦では何とか勝てたがこれからは厳しくなると踏んだからね。それを計算に入れてメインの娘達の装備はできる限りいいものにしてあげたいから」


響「~~♪」カキカキ


榛名「それで大体の数は出たのですか?」


提督「デイリーでやれる限りやるとはいえさすがにこれだけの数の装備を改修しようとするとネジの数が相当いるからね。ざっと300は超えてまだ増えそう」


榛名「さ、三百!?それはさすがに多すぎるのでは?」


提督「君たち戦艦の主砲。主に41をメインに35.6やダズル、試作を強化。ほかには魚雷や艦載機、ソナーや徹甲弾。それ以外にもまだまだあるぞ?」


榛名「これは骨が折れますね」


響「~♪こうして~こう♪」カキカキ


提督「まぁね。その分戦いやすくはなると踏んでるし」


榛名「それはそうとして響ちゃんは先ほどから何をしてるんですか?」


榛名はソファーに座ってスケッチブックに何かを書いている響に声をかける


響「これかい?二人がイチャイチャしてるのを絵にかいてるのさ」


提督「まぁイチャイチャしてるにはしてるが。見てもいいか?」


響「あんまりうまくないから正直言えば見せたくない」


榛名「でも榛名、気になります」


響「隠していてもあれだしいずれ見せる予定だから。見ていいよ」


ソファから立ち上がった響はスケッチブックを二人のところに持っていきそれを見せる


提督「背景の書き込みすごいな」


榛名「うまいじゃないですか響ちゃん」


響「ううん。私はこれで満足してないよ?だって・・・」


提督「これで?俺から言わせればかなりうまいぞ?人の顔の輪郭を描いてるとリンゴに様変わりする摩訶不思議な画力の俺だぞ?」


榛名「それは何か違うと思うのですが・・・」


響「よく見てよ。絵をかくときに一番必要なものが足りてないから」


提督「足りないものねぇ・・・」


榛名「そうですね・・・」


二人は響の絵をまじまじと見つめる


響「私の絵は一番重要なものが足りてない。それは表情さ」


提督「あ~よく見るとそうだね。顔のパーツのバランスがうまく取れてないね」


榛名「ほかのページのものもそうです・・・ほとんどが榛名たちですね」


提督「だね。これは一昨日の間宮での休憩時」


榛名「これは演習時の会話をしているときですね」


提督「ふむ。こっちは出撃時に榛名が抱き着いてきたときのもあるな」


榛名「どれも顔が隠れてたり、無表情に近いものばかりですね」


提督「キスしてるやつはお互い目を閉じてるから気にならない。が、書き込みがすごいな」


響「どうにも人の表情がうまく書けないんだよ。どうすればいいと思う?」


提督「俺の画力は摩訶不思議だし」


榛名「榛名は絵を描いたことは数えられるぐらいですしあまり上手ではないですので」


提督「この鎮守府で絵がかける奴・・・」


榛名「秋雲さんがいますね」


提督「やつかぁ・・・響ちゃんに悪影響が出なければいいが・・・」


響「どういうこと?」


提督「まぁそこは俺から言っとく」


響「秋雲さんのところに行けばいいの?」


提督「まぁこの時期はあいつは忙しいだろうけどな」


榛名「冬ですからね。今年も多分。秋雲の合併作品を作るのでは?」


提督「あいつのすごいところが同じ顔が集まっていても普通に作品を作り出すところだよな」


提督「まぁいい。行こうか響ちゃん」


響「うん。ありがと。おとうさん」


三人は駆逐艦寮の秋雲の部屋に移動する


<秋雲!トーン書き終えたから次早くして!

<まってって!そんなに早くやってたらミスするぞ!


部屋の中からは秋雲と巻雲の声が聞こえる


提督「あ~楽しそうだな。俺だけど今いいか?」


ドアをノックしたのち声をかける


秋雲「ん~?提督じゃんどうかした?今忙しいんだけど」


提督「まぁ見てわかる。進歩は?」


巻雲「進歩ダメです!」


提督「まじかよ。響ちゃんに絵の描き方教えてあげてほしかったんだが忙しいんじゃ無理そうだな」


響「無理・・・また今度にするね・・・」しょぼん


秋雲「絵を教えてほしいって?い~よ。どこまで書ける?」


響は自分の描いた絵を秋雲に見せる


巻雲「ふぇ~うまいです~」


秋雲「ダメダメだねぇ。全体のバランスが取れてない。それに人が生き生きしてない。モデルは・・・二人ね。表情が硬いというか顔書くの苦手そうだね。」


提督「教えてくれるか?」


秋雲「これはいい人材・・・もとい伸びるぞぉ~!」


提督「先に言っておくが響ちゃんをお前たちのアシスタントとして使わせる気はないからな?」


榛名「その時はどうなるかわかってますよね?」


秋雲「っち。でも基本をしっかり覚えればちゃんとした作品を作れるようになるから」


秋雲「パッと見た限りだと改善点しかないから頑張らないといけないけど大丈夫?」


響「うん。もっとうまくなっておと・・・二人を書きたいから」


巻雲「巻雲より全然うまいです!」


秋雲「嘘いうんじゃない!巻雲のほうがうまいじゃ~ん」


響「まずは何をすればいい?」


秋雲「そうだねぇ~。背景と書かなくていいからさ。まずはデッサンからかな。何よりも表情をかけるようにならないといけないし~」


響「それからそれから?」


秋雲「急いだって絵は簡単にはうまくなれないよ?響ちゃんはすでにある程度うまいからまずはその感覚を一度捨てないと」


巻雲「うまいのはいいんだけど。バランスが取れてないので」


秋雲「そうそう。デッサンを重ねてコツをつかむところからだね」


響「わかった!」


響は秋雲の指示で部屋に置いてあったデッサン用の模型をモデルに書き始める


提督「くれぐれも響ちゃんに変なこと吹き込むなよ?」


秋雲「わぁってるって!あたしゃぁ命は捨てたくないからね」


榛名「では響ちゃんをお願いしますね」


提督「俺たちはまだ仕事が残ってるからね」


秋雲「任せときな!」


それから二人は提督室に戻り仕事を再開する

それから数日間は部屋に響ちゃんが来ると二人をモデルに絵を描くことを繰り返していった


響「どうにか形になったかな」


提督「ん?どうかしたか?」


響「ううん。なんでも。二人を見て絵を描くのが好きなだけだから」


その日もまたいつものように響ちゃんが二人をモデルに絵を描いていく

スケッチブックには様々な場所で書かれた絵が何枚も描かれている

初めのほうはぎこちない笑顔が多かったがそれはいつしか消え幸せそうに笑う二人の笑顔が書かれていくようになる


リクエストにあった秋雲の話を遅れながら書きました

たぶん秋雲が違うとは思うけどこれで満足していただければ幸いです


 姉という存在


11月半ば

戦艦寮:金剛型の部屋

提督と榛名はあれ以降ちょくちょく金剛たちのお茶会に参加している


提督「最近暖かかったり寒かったり温暖さが激しいよな」


比叡「こう差が激しいと風邪ひいちゃいそうで・・・」


提督「体調管理には気を付けてくれよ?じきに大規模作戦が始まるんだから」


比叡「わかってますって!っへくち!」


榛名「だ、大丈夫ですか!?暖房が効いてるとはいえ部屋が寒いのでしょうか?」


比叡「こ、この程度大丈夫だって」


霧島「今の室温は23度といったところですね。もう2度ほどあげますね」


比叡「霧島ありがと・・・」


金剛「ホットなティーが入りましたよぉ!」


金剛「体が温まるように今日は少し熱めデース」


榛名「いい香りです・・・榛名、ミルクを入れますね」


提督「俺はそのままの味を楽しむかな」


比叡「今日は私特製のクッキーがあるからそれ食べながらおしゃべりしよ?」


霧島「比叡お姉さまの!?それは楽しみです!」


金剛「霧島はよほどemptyみたいですね」


霧島「そ、そういうわけでは・・・ですが、比叡お姉さまの作るものはおいしいので」


提督「そういや金剛型で一番料理ができるのは比叡だったな。意外だけど」


比叡「い、意外って何よ!私だってやればできるんだから!」


提督「君の本気で俺は一度サンズリバーを見たのだが?」


比叡「あ、あれは・・・提督が金剛お姉さまと親しげにしていたから・・・」


提督「まぁまだ提督を始めて半年のことだったし。何よりもあの事件が起きる前だったのだからね」


榛名「・・・」


提督「あの味のせいでお前が飯マズ筆頭だと決めつけちまったしな」


比叡「そうですよ!!提督があの時のことを言いふらすせいで私は!私は!!」


金剛「お、落ち着くネー。でも、そのあと誤解は解けたのでしょう?」


比叡「榛名が料理を教えてほしいって言ってきたから教えたんです」


榛名「はい。榛名の料理ではたぶん提督を満足させられないと思ったので比叡お姉さまに教えてもらうことにしました」


提督「そんなことしなくても俺は榛名の料理なら満足するんだけどな」


比叡「そして提督が食べ終わった後に私に教えてもらったって言ったんだっけ?」


榛名「そしたら提督かなり驚いてましたよ」


提督「誰だって驚くさ。あの比叡だぞ?」


比叡「ほんっとひどい!!」


提督「何度も謝ってるだろ。まさかあんなに料理がうまいなんて知らなかったんだよ」


比叡「これでもお召艦だったんですよ!?」


提督「お前第一印象って言葉知ってるか?」


比叡「し、知ってるわよ」


提督「でも金剛よりもうまいとは予想外だったぞ」


金剛「仕方ないネー。たまに比叡に料理をteachしてもらうことがあるネー」


提督「姉より優れた妹なぞっと思った」


提督「姉ねぇ・・・」


榛名「どうかしましたか?」


提督「ふと思ったんだよ。俺たち結婚(仮)してるだろ?」


榛名「してますね」


提督「榛名は金剛型3番艦で金剛、比叡の妹に当たるだろ?霧島とは双子扱いだし」


榛名「榛名は金剛お姉さまと比叡お姉さまの妹になりますね。霧島とは双子みたいなものです」


霧島「まぁいろいろあったからね。事故がなければ榛名が姉になってただろうし」


榛名「榛名の機関担当責任者が自刃する事件が起きなければ霧島が姉になってましたね」


提督「で、俺は3番艦の榛名と結婚しただろ?」


比叡「となると・・・・」


金剛「テートクは榛名のお婿さんだからMeたち二人の弟にあたるといいたいんですカ?」


提督「流石金剛だ。話が早い」


比叡「えぇ・・・提督が弟?・・・提督が?」


提督「不満ありそうだな。しきたり的にもそうなるでしょ」


比叡「不満とかじゃなくて・・・ただ・・・」


提督「ただ?」


比叡「上官が弟とかもう意味が分かんないです・・・・」


提督「まぁ俺もそう思った」


金剛「要するにmeたちを姉呼びしたいってことデスか?」


提督「そうだけど・・・そうとは言いたくない・・・」


金剛「テートクにも可愛いところがあるネー」


提督「か、可愛い言うな!それに恥ずかしいんだよ!今更過ぎて!」


榛名「そうでしょうか?慣れてしまえばどうということはないですよ?」


比叡「提督が弟かぁ・・・」


金剛「さぁテートク!言うネー!」


提督「うぐぐ・・・こ、金剛ねぇ・・・」


金剛「ちゃんと聞えなかったデース!」


提督「金剛ねえ!!」


金剛「いい響きねー!」


提督「まぁ金剛ねえに関しては抵抗はないんだけどね」


金剛「watt!?」


提督「だって金剛ねえだろ?」


金剛「そ、ソウデスネー」


霧島「あの金剛お姉さまを黙らせるなんて・・・さすが提督です」


提督「まぁ悩んでる時にいろいろ呼び方考えてたからね。お姉さまじゃ芸がないだろ?」


金剛「そ、それもそうね」


比叡「ねぇ!私は!私は!?」


提督「っうぐ・・・こっちのほうが抵抗強いんだよ・・・」


比叡「いいじゃん!金剛お姉さまは呼んだんだから!私も比叡姉とかでしょ?」


提督「そ、そうじゃないんだよなぁ・・・」


比叡「遠慮しないで!さぁ!」


提督「お前だけうまく呼び方が決まらなかったからテンプレ見たくなったんだよ」


比叡「ごまかさないで!早く!」


提督「なんでこいつこんなテンション高いんだよ・・・まぁ呼んだらテンション下がるだろうけど・・・」


比叡「御託はいいから!!」


提督「わぁったよ。比叡お姉ちゃん・・・」顔真っ赤


比叡「ひゃぁ!?」赤面


提督「だ、だから恥ずかしいって言ったじゃん・・・比叡お姉ちゃんの馬鹿・・・」


比叡「な、何この背徳感・・・提督が・・・あの提督が・・・」ガタガタガタ


比叡「いつも強気で仏頂面の提督が!今は凄く可愛く見える!ねぇ!だきし—--」


榛名「いい加減紅茶が冷めてしまうのでこの話はやめにしましょうか」


比叡「な、なによ榛名!せっかく人が気持ちよ—-」


榛名「勝手は榛名が許しませんので」ジトー


比叡「うぐ・・・こうなった榛名は手が付けられないからなぁ・・・でもお姉ちゃんかぁ・・・いい響きだなぁ・・・」


響「呼んだかい!?」ドアバーン


全員「!?!?」


響「さっきから何度も響、響と聞こえてたから呼ばれたのかと思ったから」


提督「ひ、響ちゃんか・・・いいところに来たね。お茶していくかい?」


響「うん!!」


榛名「ふふ。お姉さまの弟だろうと提督は提督です」


提督「いつものように膝に乗ってくるのね」


響「うん。ここは響の特等席だから」


比叡「そういってるけどいいの榛名?」


榛名「響ちゃんは特別なので」


提督「比叡のクッキーはおいしいし、金剛が入れてくれた紅茶はおいしいし幸せだな」


響「で、さっきは何の話をしていたの?」


その後日が暮れるまでお茶会は続いた


リクエストとは違うけど金剛、比叡を提督が姉呼びした時のリアクションはどうなるのかが気になって早半月

脱線はいつものことながらどうにか落ちが付けれました

本来はもっと長くなるけどさすがにくどいからここまでということで


 秋月型にご飯を食べさせよう! 前哨戦! 


11月某日

大規模作戦前

ある日の鎮守府


提督「なるほど。そんなことになってたのか」


鳳翔「ええ。あの娘たちったら私たちが何を言っても戦闘糧食以外口にしようとしないから」


間宮「そうなのよ。パフェとか用意しても食べてくれないし・・・」


提督「そして困り果てて俺に相談しに来たと」


鳳翔「本当は迷惑をかけたくないのだけれど」


間宮「私たちではこれ以上どうしようもないですから」


提督「鎮守府の台所とも呼ぶ二人が勝てなかった相手に俺は勝てるのだろうか・・・」


鳳翔「でもあの娘達無理してるから一度食べればちゃんと食べるはずだから」


提督「まぁ任せてくれ。負けるとは思うけどやれることはやりたいからな」


間宮「提督。お願いします」


鳳翔「私からもお願いします」


提督「お二人に頼まれるなんて嬉しい限りさ」


榛名「ですが、どうするんですか?」


提督「まぁ肉でも食わせてやるよ。いつまでも戦争という重力に引っ張られてたら見てるこっちがつらいからね」


間宮「お肉ですか。なら私たちが用意しましょうか?」


提督「それもいいが、それだとあいつらは警戒するだろう?」


鳳翔「何度も食べさせようとしてますからね」


提督「まぁ無理やりは俺が嫌だから」


榛名「お肉ですか・・・となると焼き肉ですか?ハンバーグですか?」


提督「んー焼き肉かな。ちょっと近場の焼き肉店に彼女たちを連れてこうと思う」


間宮「私たちは提督の勝利を願って何か甘いものでも作ってますね」


二人は何を材料にするかを話しながら提督室から出ていく


提督「これは骨が折れるな。あの三人だろ?」


榛名「はい。おにぎりとかを食べてる人に焼き肉をいきなり食べさせるのは苦労しますね」


提督「まぁ一人ずつ堕としていけばいいか」


店の予約をしながら提督たちは駆逐艦寮の秋月型の部屋に移動する


榛名「提督。榛名あまりあの娘たちのこと詳しく知らないのですが聞いていいですか?」


提督「そういえばあまり面識なかったな。うちの対空番長は今や摩耶様メインだからね」


<へくち!今名前を呼ばれた気がしたぞ?

<もう摩耶ったら。冷えてきたんだからそんな恰好で外であるかないことね

<カーニバルダヨッ!!


榛名「提督は彼女たちの砲を回収してそのままでしたから」


提督「大規模作戦に出そうにも波や夕立、時雨に雪風がいるしね」


榛名「でも話に聞くと照月ちゃんと初月ちゃんは間宮で何度かご飯を食べているのでは?」


提督「それがな。秋月がそれを聞いて怒ったんだって。この戦時中に貴重な食料を消費するなって」


榛名「可愛そうです・・・確かに戦時中ではありますが今は供給もはっきりとしていて余裕があるというのに・・・」


提督「まぁ長女としていろいろ来るものがあるんだろ」


榛名「ならなおさら食べさせてあげないとですね!榛名、気合い!入れて!行きますね!」


提督「そして次は比叡のセリフを取ると。まぁ彼女たちの部屋の前だ」


榛名「秋月ちゃんたち?いますか?」


榛名はノックをしたのち声をかける


秋月「!?この声は榛名さんですか!?」


中からは慌てる秋月の声が聞こえる

数分後ドアが開く


秋月「ええと・・・何の御用でしょうか・・・?」


提督「榛名。そのままドアを押さえてろ。駆逐艦の力では戦艦には勝てないからね」


榛名「はい」


秋月「うぐぐ・・・動かない・・・て、提督何の御用でしょうか?もう秋月達からとれるものはありませんよ?」


提督「なんかすごい嫌われてるぅ!!まぁその程度なら何のこともないが。今日はお前たちを外食に連れていくことにしたから」


秋月「え?今なんと?」


提督「これは提督命令だ。照月と初月もいるのだろう?」


中に声をかけると眠そうな目をこすってる初月とインナー姿の初月が現れる

提督を見た初月はものすごい速度で姿を消すが


照月「ん~?何の話?」


提督「焼き肉つれてったる」


照月「焼き肉!?え?ほんと!?・・・ぅぅ」


喜ぶ照月を秋月は一にらみで黙らせる


秋月「遠慮させてもらいます。秋月は間に合ってますので」


提督「それはどうかな?後ろの二人の顔を見てみろ。怖がってるが期待のまなざしを俺に向けてるぞ?」


秋月「行くのなら二人とも行って来ていいよ。秋月はここに残るから」


提督「強情な奴だな。榛名」


榛名「少し失礼しますね」


ドアを止めていた榛名はそのまま秋月を抱きかかえる


秋月「ちょ!?何をするんですか!」


提督「にしてもこの秋月信頼度低いな。餌付けしたろ。という建前は置いといて。本音はな間宮さんたちからお前たちの食生活を改善してくれと言われたんだよ」


秋月「それとこれと何の関係があるんですかぁ!離してくださいぃ!」


いくら暴れても戦艦と駆逐艦。その力の差は歴然である

榛名は暴れる秋月のスカートを片手で押さえながら


榛名「ではこのまま車まで移動しましょうか」


提督「まぁ今回は俺の運転じゃなくて憲兵に任せるし、移動中詳しく話してやる」


秋月「逃げないから降ろしてください」


提督「まぁ逃げたところで何かするわけじゃないし」


提督は榛名に秋月を下すよう伝え、榛名は秋月を地面に降ろす


秋月「秋月は食べませんからね?」


提督「無理やりでもいいが、まぁ食べないなら食べないでいいが」


憲兵「提督殿。車の用意ができましたぞ」


提督「ドーモ。憲兵=サン。今回はよろしく頼むな。さすがに俺の車じゃ5人は乗れないから」


憲兵「これもまた仕方ないことです。ではこちらに」


提督たち5人は憲兵に案内される形に車へと移動する



夕立「提督さんたちどこいくっぽい?」


時雨「あの人数だとどこかに行くみたいだね」


夕立「夕立も行きたいっぽい!」


時雨「なら今度は僕らが提案してみるか」


夕立「いいっぽい!夕立かいてんずしっての行ってみたいっぽい!」



青葉「あれはスクープの予感!青葉見ちゃいました」


衣笠「先に行っとくけど青葉」


青葉「き、衣笠さん?なんで電話なんて持ってるの?」


衣笠「榛名さんにすぐ連絡できるように」


青葉「それだけは!それだけはやめて!!」



憲兵「行先は王様の店でよろしいですか?」


提督「せやな。ほかもあるだろうけど。俺が行き慣れてるのはそこぐらいだしな」


憲兵「では20分ほどで到着できます。すでに予約はしてありますが」


提督「お前も食べていくか?」


憲兵「いえ。私は結構です。変な虫がつかないように見張ってますので」


榛名「榛名焼き肉楽しみです!」


照月「て、照月も楽しみだけど・・・」ちら


初月「僕もだよ。でも・・・」ちら


秋月「なんで秋月を見るのよ・・・好きにしたらいいじゃない」


提督「こりゃぁ強敵だな」


憲兵「では、出発しますぞ」


そして6人が乗った車は鎮守府を出発する


 秋月型にご飯を食べさせよう! 総力戦!


憲兵の運転する車で提督たちは街に出かける

目的地は某王様の焼き肉屋


秋月「これが外界・・・鎮守府から出たことがなかったので初めて見ます」


提督「なら焼き肉という文化も知らないだろ?」


秋月「ええと・・・文字のごとく肉を焼くのですよね?ですが・・・」


照月「照月は知ってるよ。網の上に肉を置いて焼いて食べるんでしょ?」


提督「ああ。そして3時間の食べ放題と来た」


初月「っぐ・・・食べ放題か・・・」


提督「好きなだけ食べていいぞ?秋月は・・・いらないんだよな?」


秋月「あ、秋月はご飯だけで大丈夫ですから・・・はい・・・」


憲兵「着きましたぞ。私はここで待っておりますので楽しんできてください」


提督「一緒に来ればいいのに。まぁこの空気には入れないだろうな」


榛名「提督!早く行きましょう!榛名焼き肉が楽しみで仕方がありません!」


提督「そうがっつくなって。言ってくれればいつでもやるのに」


提督たちは憲兵を車に残して店へと入る


店員「いらっしゃいませー。何名様ですか?」


提督「あ~予約してたものですが」


店員「少しお待ちください。ええと提督?様でよろしいでしょうか?」


提督「そのまま予約したのか憲兵の奴。あってますね」


店員「ではこちらに案内しますね」


店員に案内される形で店の奥にあるテーブルに移動する

榛名、提督と座り反対側に秋月型3姉妹が座る


店員「この店に来るのは初めてですか?」


提督「これで4回目ぐらいなので説明はいいです」


店員「ではじきにタブレットが起動しますので注文はそちらからお願いします」


提督は店員が指さしたタブレットを手に取り画面を触っていく


榛名「これでお肉を頼むのですか?難しそうですね」


提督「君は俺のiPhoneを使いこなしてたでしょ。要領は同じさ。飲み物頼むけどなに飲む?」


榛名「私は・・・烏龍茶にしますね」


秋月「あ、秋月も榛名さんと同じので」


照月「コーラとかあるならそれがいいです」


初月「僕は黒烏龍で」


提督「了解っと。肉は俺が適当に頼むからいいよな?」


秋月「秋月はご飯が食べたいです」


照月「照月も何でもいいです。ハラミとかタンとか興味ありますね」


初月「僕はそうだな・・・牛とか豚の肉があるのだろう?そういうのが食べてみたいかな?・・・けど・・・」


秋月「別に秋月のことは気にしないでいいから」


提督「強情な奴め。まぁ君がそれでいいのなら俺は構わんよ」


榛名「提督?それでいいのですか?」


提督「人間空腹には勝てんさ。肉の焼ける匂いに勝てる奴がいるものか」


提督「ロース、ハラミ、タン、ホルモンっと塩と特性ダレにしてあとは飲み物を頼んでっと」


提督は慣れた手つきで料理を注文していく


提督「これだけじゃ足りないからカルビに地鶏そして極厚ステーキを追加注文」


提督「5人前で頼んだがさらに追加で5人前を注文っと」


提督が三回目の注文を終える直前に店員がやってくる


店員「ロース、ハラミ、タン、ホルモンになります。そして飲み物です」


榛名「すごい・・・早いですね」


提督「まぁ慣れてるだろうからね。そしてキャベツサラダを注文してっと」


提督は軽く肩を回したのちトングを手に取る


提督「焼き加減は注文あるか?ないなら俺の感覚で行くが」


照月「すごい・・・なんていうお肉の数・・・」


見る見るうちにテーブルの上に肉が置いて行かれる


榛名「榛名も手伝いますよ?」


提督「助かる。さすがに俺一人じゃ5人分は返しきれない。それに君ならできるはずさ」


提督「まずはホルモン。焼き加減が人の好みになるから先に入れて好きなタイミングでとってくれ。そしたらロースにハラミを投下。後はこれが焼けるのを待つだけだ」


照月「よだれが・・・いい匂いですね」


初月「だな。このキャベツなかなかにおいしいじゃないか。秋月姉さんもどうだい?」


秋月「あ、秋月は大丈夫だから・・・ふ、二人とも好きなだけ食べるといいわ(ああいってしまった手前食べたくても食べれないじゃない!いつも麦飯ばっかだったから・・・この匂いはやばいわ・・・でも!今は戦時中だから・・・)」


提督「片面がある程度焼けてきたらひっくり返してもう片方も焼くと。片方が焼けているからそんな長時間焼く必要はないからっと」


ある程度焼けた肉を提督は適度に全員の取り皿に分けていく」


榛名「ダメだわ。提督の動きが洗礼されてて手の出しようが・・・」


提督「案外行けるもんだな。食べてていいぞ?」


榛名「ですが、この量をさばいていると提督は食べれないのでは?」


提督「まぁな。網がいい感じに温まったから端のほうにステーキを置いて火を通してっと」


榛名「私たちだけ食べるわけにはいきません」


照月「こ、これがロース・・・口に入れた瞬間に・・・やばい・・おいしすぎる・・!」


初月「ハラミというものもおいしいじゃないか・・・!姉さんも食べなよ!」


秋月「あ、秋月は・・・」


提督「すごい葛藤してるな。確かにお前たちが戦っていた時代に肉は貴重品だったと思う。だが、今の世の中悲しいことに捨てるほど肉が出回っているのだ。辛いとは思うが食べてみるといい。そして世の中の見方を変えてみるのがいいとおもう。妹たちを見てみろ。幸せそうだろ?」


照月「おいひい・・・」


初月「箸が・・・止まらない!!」


提督「駆逐艦といえどこの消費量・・・!肉の焼く速度が追い付かない!榛名好きなもの注文してくれ。俺はこいつらの相手で手一杯だ!」


榛名「はい!ではこれとこれとこれを頼みます!」


提督「あれだけあった肉があっという間になくなった・・・だと!?」


榛名「すごい・・・提督がいつにもまして真剣です。あ、ロースの焼き加減が最高すぎて美味しすぎます」


提督「それはよかった。いい感じにステーキが焼けたな。榛名。そこにあるハサミでカットしてくれ」


榛名「わかりました。こうして・・すごい。ステーキが簡単に切れます・・・」


秋月「二人の息がすごいぴったり・・・そして照月と初月たちはおいしそうに食べてる・・・」


照月「照月たちばっか食べてちゃだめだよね!ほら秋月姉さん。口開けて?」


秋月「え?いきなりな・・・もぐもぐ・・・ん・・・!これは!」


戸惑う秋月の口に照月はすかさず肉を放り込む

肉を口に入れられた秋月は一瞬固まったのち


秋月「おいしい・・・おいしいよぉ・・・」


涙を流し始める


提督「どうだ美味しいだろ?いつもの麦飯なんて目じゃないほどに。今日は好きなだけ食べるといい。何度も言うが間宮さんたちが心配してたんだぞ?」


秋月「はい・・・はい・・・!秋月が間違えてました!過去にとらわれてずっと妹たちを縛っていた秋月が!」


涙をふくことなく秋月は満面の笑みを浮かべながら目の前の取り皿に置いてある肉を食べ始める


榛名「すごい・・二人より食べるスピードが速いです」


提督「そんなにがっつかなくても肉は逃げないぞ?咽たらどうするんだ」


秋月「こんなにおいしいお肉食べたの初めてです!・・・んっ!?・・・けほ・・・けほ・・・!」


勢いよく食べていた秋月は肉をのどに詰まらせてしまう


照月「落ち着いて食べようよ・・・ほらお茶」


秋月「ありがとう・・・こんな姉でごめんね・・・」


咽る秋月を見た照月はすかさずお茶を手渡した


初月「いいんだ・・・分かり合えたんだから」


秋月「肉がこんなにおいしいだなんて・・・提督には感謝しきれないわ・・・」


提督「好きなだけ食べるといいさ。それだけじゃ足りないだろ?」


照月「もちのろん!」


 秋月型にご飯を食べさせよう! 主力戦!


初月「僕たちばっか食べてるけど提督も少しは食べたらどうなんだい?」


提督「そうは言ってられない。お前たちの食べる速度も尋常じゃない。が、分かっていたとはいえ榛名はその上を行ってるのでね」


榛名「ひどいですよその言い方は。この味付けのお肉は鎮守府ではそう食べれないので榛名は箸が止まらないだけなのに」


提督「ふふ。たくさん食べてる君もまた美しいよ」


榛名「提督・・・三人が見てるのに・・・あ、榛名いいこと思いつきました!」


提督「次の肉を焼いてっと。これで数分は手が休めれるな」


榛名「提督。口開けてください」


提督「ん?どうした?」


榛名「ほら。開けてください。あーん♪」


提督「んな!?それは恥ずかしいでしょ!」


榛名「これなら提督も食べれますよ?」


提督「は、はは。まいったなこれは。あ、あーん」


榛名「えい♪ふふ。おいしいですか?」


榛名は提督の口に肉を入れる


提督「おいしいっちゃおいしいが君の唾液も含まれてまた違ったおいしさが・・・」


榛名「ふぇ!?は、榛名失念してました!」


提督の口に入れた箸は当然ながら榛名が使っていた箸である


榛名「はぅ・・・榛名恥ずかしいです・・・」


提督「まぁでもこれで肉が食べれることが分かったし。っと肉が焼けてきたか。あとどれぐらい食べれそうだ?」


秋月「そうですね・・・まだまだたくさん食べれます!!」


照月「照月も!」


初月「僕はデザートも食べてみたいからそれなりに・・・かな?」


提督「榛名は・・・」


榛名「榛名ですか?まだまだどころか普通に足りないレベルですが?」


提督「そして俺はそんなに食べてないと。追加もう一周頼む」


榛名「はい!」


そして5人の焼き肉がようやく開始する

提督たちが店に入って二時間が経過する


秋月「もう食べれないわ・・・」


照月「照月甘いものが食べたいです・・・」


初月「アイスクリームがおいしい」


秋&照月「え!?ずるい!」


初月「さっき頼むって言ったよ?」


秋月「聞いてないから!」


初月「そりゃぁ食べるのに集中してたからね」


照月「それにしても二人はすごいですね」


提督「いい感じに腹が膨れてきたな。榛名は?」


榛名「榛名はまだ七分目ぐらいですね」


提督「おいおい・・あれから4週もしたんだぞ?」


榛名「おいしくてつい・・・」


提督「時間は残り30分か。どうする?」


榛名「あと少し食べたらデザート食べたいです!」


提督「了解。軽く注文してあとは焼くのに集中するか」


榛名「榛名ばっか食べるわけには・・・」


提督「幸せそうな君の笑顔を見てるだけでお腹いっぱいさ」


秋月「すごいイチャイチャしてる・・・」


照月「ずるいです・・・」


初月「え?なにがずるいの?」


照月「照月も榛名さんみたいにたくさん食べたかったのに・・・」


秋月「あー・・・そこは駆逐艦と戦艦の差だからあきらめなさい」


提督「よし。これが最後の肉だ。丁寧に育てていくか」


そして時間がたちモニターにラストオーダー10分前の文字が浮かび上がる


榛名「満足です♪」


提督「俺たちだけでこの店の貯蓄を食い荒らしたレベルだな。まぁ食べ放題にしたこいつらが悪い」


榛名「デザートは・・・ソフトがたくさんですね」


提督「そして三人は談笑を始めたか」


提督が肉を焼くのに夢中になっている間に飲み物を頼んだ三人は女子会を始めていた

普段から縛っていたであろう秋月がようやく二人に心を開いたのではないかと提督は思ったのであった


提督「俺たちは俺たちで食べますか」


榛名「はい。まずはすべてのデザートを二人前頼みましょう」


提督「甘いものは別腹ですか」


榛名「ダメ・・・でしょうか?」上目遣い


提督「あー!もう!可愛すぎか!!」


榛名「注文してっと」


注文して一分もたたないうちに頼んだ品が全部やってくる


提督「早い。いや、早すぎるな」


榛名「おいしいです♪」


提督「まぁそうなるな」


榛名「提督もどうですか?」


榛名はスプーンにソフトをすくうを提督に差し出す


提督「俺の前にも同じのあるんだけどなぁ・・・まぁいいや」


提督は差し出されたスプーンを口にくわえるようにしソフトを食べる


榛名「あ・・・」顔真っ赤


提督「恥ずかしいならやめようよ・・・」


榛名「あ、いえ、これは・・・その・・・」顔真っ赤


提督「てかこれならいつも鎮守府でやってるでしょうに」


榛名「そうでしたね。でも、おいしいでしょう?」


提督「まぁね。でも間宮さんの特製ソフトのほうが数倍はうえかな?」


榛名「それは仕方ないことです」


合計9個のソフトを食べるころにはラストオーダーの時間を過ぎていた


提督「よし。帰るか」


秋月「もうそんな時間なのね」


照月「こんなに食べたの初めてかも」


初月「鎮守府に戻ったら間宮さんたちに謝らないとね」


秋月「提督。今日はありがとうございました。二人とも仲直りできました」


提督「いいってこと。また食べたくなったらいいに来い。好きなところ連れて行ってやるから。あー・・・回らない寿司だけはかんべんな」


店員「お会計ですね・・・」


榛名「すごい顔が青ざめてますね・・・」


提督「これもすべてこいつらが悪い」


会計を終えた提督たちは憲兵の待つ車に乗り鎮守府に戻る


憲兵「着きましたぞ」


提督「今回はすまないな。今度また飲もうぜ」


憲兵「ふむ。お互いの時間ができたら、ですがな」


榛名「前々から思っていたのですが二人は古い付き合いなんですか?」


提督「古い友人ってやつさ。まさか提督になって会うとは思わなかったがな」


憲兵「ですな。では私は仕事があるのでこれにて」


提督「ありがとな。んじゃ秋月達を部屋に送り届けたら俺たちは休むとするか」


その後三人を部屋に送ったのち提督たちはその日の仕事を片付けて自身の部屋に戻る

後日間宮さんたちからお礼を言われたのとその日以降三人が間宮。居酒屋鳳翔に顔を出すようになったことを伝えられる

そしてそのあとの大規模作戦では今回の作戦が功を期したのか秋月型が投入され戦果を挙げたのだった


夕立「夕立かいてんずしっていうのにいってみたいっぽい!」



年末の大掃除 


2016年 年末


提督「今年もあと少しで終わりか・・・」


榛名「はい。今年はいろんなことがあって榛名、忘れられそうにないです」


提督「榛名と一緒に群馬に行って中を深めたでしょ?」


榛名「それ以上のことをしましたよ?ふふ」


年末ということもあって二人は思い出話に花を咲かせ始める


提督「あ、ああ・・・普段の可憐な君からは想像もできないほど乱れてたね・・・」


榛名「そ、それは・・・提督が激しかったから・・・榛名は・・・」


提督「まぁ一線を越えようとしなかった俺が悪かったわけであって。そのおかげかさらに仲良くなれたわけだし?」


榛名「はい。榛名も勢い余って皆がいる目の前で提督と一緒に寝たいって言ってしまいましたし」顔真っ赤


提督「あれは本当に驚いたよ。戦争でも起きるんじゃないのかと思ったぞ?まぁ君の圧に勝てる奴がいなくて戦争にはならなかったけどさ」


榛名「榛名はただあなたと一緒にいたかっただけですよ?」


提督「今では俺の部屋は君と一緒に過ごす空間になったしさ」


榛名「たまに掃除をしても提督の部屋はどんどん汚くなっていきます・・・」


提督「これでもきれいにしてるよ?」


榛名「これのどこが綺麗にしてると?」じとー


榛名は提督の机の上を指でなぞり埃の山を提督に見せつける


提督「は、はは・・・手厳しい・・・」


榛名「機械類は榛名にはわからないのでそちらの掃除は任せます」


提督「ほんと君には迷惑をかけてばっかだね」


榛名「いいんです。榛名はやりたいことをやっているだけなので」


榛名「提督の机も榛名がお掃除します」


提督「引き出しはやめてくれ」


榛名「引き出しの中も、きちんと整理しておきますので、お任せ下さい!」


提督「あー」


提督無言のカバーアクション


榛名「……え、提督? ……あの、ひきだ……提督?」


榛名が提督の机の引き出しに手を伸ばすと提督がそれを阻む

その攻防が数回繰り返される


榛名「何かやましいものが入っているのですか?榛名というものがありながら」ジトー


提督「そ、そんなもんじゃないよ。この中はさ?プラモ作ったりするときの道具とか近場に置いときたいアイテムとか全部入っているからさ。配置とかを変えられると困るのよ」


榛名「そうですか・・・提督ちょっといいですか?」


提督「どうした?」


榛名「掃除機を取ってきてもらえますか?榛名は今から雑巾などの道具を準備するので」


提督「まぁ大掃除になるだろうからね。任された」


提督は掃除機が置いてある別室に移動する


榛名「今です!!」


提督が出て行ったのを確認した榛名は素早く机の引き出しの中身を見る


榛名「え・・・これって・・・」


榛名が中身を見て固まっていると提督が掃除機を持って戻ってくる


提督「あーそんなこったろうとは思ったぞ?」


榛名「これは・・・」


榛名は中に入っていたアルバムを手に取って中を開く

アルバムには榛名との思い出の品や写真が入っていた


提督「俺の秘蔵のアイテムが・・・君との出会いからこれまでのことを全部記録してそこにしまってあったのに・・・」


提督「恥ずかしいからあんまり見ないでくれ・・・」


榛名「提督・・・榛名感激です・・・」


アルバムの中には初めて榛名と会った日からの出来事が全部ノートに書いてある

それ以外にも提督がカメラをもって榛名を映したものや榛名と一緒に行った場所などの記録写真などがぎっしりと詰まっている


提督「君に初めて会って一目惚れした時からずっとそれを書いててね。結構俺の本音とか書いてあるから見られたくなかったんだよなぁ」


榛名「ふむふむ。「初めて榛名に会った時俺は胸を打たれた。体に電撃が走り一目見ただけで惚れたというのが分かった」ですか」


提督「やめてぇ!」


榛名「次は…「五月雨と話をして榛名を秘書艦にすることが決定した。あんな美少女と一緒に仕事できるとか夢にも思わなかった」ですか」


提督「あ・・・あ・・・」


榛名「たくさん書いてありますね提督。「五月雨を失った俺の心の傷を榛名が癒してくれた。彼女もつらいはずなのにそれでも・・・」この辺りはしわしわになっていて読み取れないです・・・」


提督「もうやめない?」


榛名「榛名はこれをずっと読んでいたいです。「今日、榛名に告白した。デリカシーも流れも何もない最低な告白の仕方だった・・」「今度場を改めてちゃんとした告白がしたいです・・・」」


提督「・・・あ、は」


榛名「提督はこんなことを思いながら榛名と接していたのですね。「なんか本部から指輪が届いた。緊張で頭が回らない」「今さっき榛名に指輪を渡してきた。一生懸命考えた流れをことごとく壊されてパニックになったけどどうにか渡すことができた」「こんな俺だけど彼女は付いて来て来るかな・・・?」」


提督「もうどうにでもなっちゃえ!!」


響「なんか面白いことになってるね」


偶然、部屋の前を通りかかった響が話に参戦する


榛名「あら響ちゃんですか。響ちゃんもこれ見ますか?」


榛名は響を手招きし、響とともにアルバムに目を通し始める


提督「おう・・・よりにもよって響ちゃん」

 

響「すごいね。面白いことがたくさん書いてある。それにこれは私がおとうさんに渡した二人を描いた絵まである」


提督「まぁ記録だからね」


榛名「これは榛名の写真・・・」


榛名はアルバムに入っていた写真を手に取る

そこには雪の中可愛い笑顔を向けた榛名が映っている


提督「あーそれか。君の自然な笑顔を取った1枚だね」


提督は榛名の後ろに立ち写真を眺める


榛名「確かこれを撮られた榛名は驚いてバランスを崩してしまって・・・」


提督「それを俺が身を挺して庇ったんだったな」


榛名「その時のけがが原因で群馬で一泊することになったんですよね」


提督「原因とか言わないの。今の君との関係もその事故から成り立ってるんだからさ」


響「ん?どういうことだい?」


榛名「だ、ダメです!響ちゃんにはまだ早すぎます!!」


提督「まぁここからは大人の領域さ」


響「こう見えても私は大人なのだが?」


提督「体はまだまだ幼いのよ」


響「すごい勢いでセクハラされた」


榛名「これは温泉施設ができたとき。正確には榛名の進水日のお祝いの時の集合写真ですね」


提督「懐かしいものが出てきたな。これが4月でそのあとの大規模作戦でポーラにアイオワ、アクィラ、水無月、山風、コマンドー、サラトガと一気に増えたんだったな」


榛名「この日以降榛名は提督と一緒ですもんね」


提督「流石に一人用のベットに二人で寝るなんて狭いけどね」


榛名「ですが、榛名は提督の体温を感じられて幸せです♪」


提督「理性を保ち続ける俺の身にもなってよ」


榛名「別に榛名はいつでも大丈夫です!!」


提督「かなりの速度で搾り取られるから控えてほしいんだがね」


榛名「それでも榛名は大丈夫です!」


提督「まぁ今じゃ響ちゃんも一緒に寝てる日が多いんだけどね」


榛名「流石に一人用のベットでは手狭なので布団を引いて三人一緒に寝てますからね」


提督「いっそ響ちゃんもここで一緒に暮らす?」


響「私がおとうさんのところに行くのにどれだけ暁たちにうそをついてると思うんだい?」


響「初めはお酒を飲んでくるからと言って一泊して。次は映画見てくるって言って一泊して。いい加減ネタが切れそうだよ」


提督「響ちゃんは俺たちと寝たくないの?」


響「響はおとうさん達と一緒の布団で寝るのは嫌いじゃないから」


榛名「あ、響ちゃんのことも書いてありますね「響ちゃんを娘として迎え入れることができた。おとうさんと呼ばれるのはまだ慣れなくてこそばゆいけど響ちゃんが可愛いから問題ない。これで彼女が報われてくれればいいのだが・・・」・・・」


提督「あとでいくらでも読んでくれて構わないから掃除始めない?」


響「掃除なら私も手伝うぞ」


提督「なら響ちゃんは榛名を手伝ってやってくれ。俺はPCのオーバーホールにフィギュアの埃取りに細かい作業をやっていくから手は足りてるのよ」


榛名「ほかにもたくさん入っていますが引き出しの中は提督に任せます」


榛名「響ちゃんは寒いと思いますが雑巾で机の上の掃除をお願いしますね。榛名は掃除機で部屋の掃除をしたのちにごみを片付けるので」


響「了解したよ。冷たいのには慣れっこさ」


三人はそれぞれの仕事をこなしていく

短いようで長かった一年がじき終わりを迎える

いろんなことがあったが三人はより深い中で結ばれることとなった


これにて2016年最後の更新となります

なんだかんだ言って10か月で20万文字以上打ってることになりますが楽しめているでしょうか?

ここまで読んでいるということはそういうことです

来年も飽きるまではずっと更新していくのでこんなSSですが来年もまたよろしくおねがいします!!

2016年12月末日



新年あけましておめでとうございます


2016年12月31日

時刻は22時を回っている


第六駆逐隊の自室にて


雷「響?こんな時間にどこ行くつもり?」


響「おと・・・提督のところさ」


電「響ちゃんはここ最近毎日司令官さんのところに行ってるのです」


響「彼に呼ばれてるからね」


雷「それって不倫ってやつ?」


響「違うよ。はぁ・・・」


暁「響?ため息なんてついたら幸せが逃げちゃうよ?」


響「いつまでも隠し通せる自信はないな。みんなこれから話すことはかなり重要なことだから言いふらしたりしたらダメだよ?」


電「な、なにを話すのですか?」


響「私は提督の娘になったの」


三人「!?!?」


響「おとうさんといろいろあってね。榛名さんにも了承は取ってるから」


雷「も、もしかして最近帰りが遅かったのも!?」


響「そう」


電「はわわわ・・・す、すごい重大なことなのです」


響「本当はもっと早くに伝えたかったのだけれどうまく言葉にできなかったんだ・・・ごめんね」


暁「ふ、ふーん。響が幸せなら暁は別に怒らないわよ?」


響(あー涙目になってる。そんな暁がすごい可愛い)


響「何度も言うけどこれは言いふらしたりしたらダメだからね?」


雷「わかってるわよ。響のお願いでしょ?」


電「なのです!」


暁「ま、まかせなさい!」


響「もし言いふらしたりしたら・・・」


三人「し、したら?」


響「暁がお布団に世界地図を書いてるって私も言いふらすから」


暁「んな!あ、暁はれでぃーだからそんなことしないもん!!」


響「それはどうかな?私は知ってるよ?一昨日・・・」


暁「もうやめ!!ぜっっったいに!言いふらさないから!!」


電「響ちゃんは司令官さんの前でもっと恥ずかしいことしてるなんて言えないのです・・・」


響「電?ちゃんと聞えてるからね?」


電「は、はわわわ・・・ご、ごめんなさいなのです」


響「本当はみんなと一緒に年を越したかったけど今年は提督たちと一緒に超すことにしたから」


雷「いいんじゃない?どうせ私たちは年を越す前に寝ちゃうんだし」


暁「あ、暁は子供じゃないから・・・寝落ちなんて・・・」


電「暁ちゃんは早いのです・・・」


響「それじゃ私は行ってくるね。よい年を」


三人「良い年を」「なのです」



提督の自室にて


響「来たよ」


提督「響ちゃんか。入っていいよ」


ドアをノックして外から響は提督に声をかける」


響「寒い・・・」


廊下を歩いてきた響はそのままコタツに入って暖をとり始める


提督「今年もあと少しで終わりだな」


榛名「はい。今年はいろいろなことがありましたがもう終わりですね」


榛名はキッチンでゆでた蕎麦の湯を切りながら提督の問いかけに応える


提督「新しい年になると毎回思うのは年齢が一つ上がるってことなんだよね」


コタツで丸くなっていた提督は立ち上がり三人分の食器を準備する


響「提督でもそんなことを考えるんだね」


提督「別に今はお父さんって呼んでくれてもいいんだよ?」


響「そうだったね。おとうさん」


榛名「ふふ。響ちゃんもようやくって感じですね」


榛名は準備ができたそばを器に盛りつけていき年越しそばが完成する


提督「待ってました。榛名が作る蕎麦がまたおいしいんだよ」


三人は器をもってコタツに座る


提督「去年は二人だったのに今年は三人か。このコタツも大きいとは言えないけどさすがに三人は狭く感じるな」


響「響はおとうさんとおかあさんのぬくもりを感じられてうれしいよ?」


提督と榛名は向かい合うように座りその間に響が座る


榛名「ですが、響ちゃん。第六駆の皆はいいんですか?」


響「暁たちか。まぁ少しずつだけど響たちの関係を話していっているんだ。みんな渋々だけど納得させてきたんだ」


提督「話していったのか。雷電たちはある程度理解するだろうけど、暁が言いふらしたりしないか?」


響「そこは私もくぎを刺してあるさ。言いふらしたら暁がおも、おっとこれは彼女の尊敬にかかわることだ。やめておくよ」


<あの人の頭も光ってるんです!


提督「榛名に似たのか元々なのか黒いところあるよね響ちゃん・・・」


榛名「榛名は全然黒くはありませんよ?」


<お前は顔が光っているんだよ


提督「見た目のことじゃないんだよなぁ・・・」


年越しそばを食べながら話をしていると新年まであと30分を切っていた


提督「あと少しか」


榛名「流石に今日は夜に叫ぶおバカさんはいないみたいですね」


提督「さっきそばを作ってる時に遠くで鈍い音がしてたぞ」


榛名「あら。ですが、年は越せるみたいですね」


響「~~♪」


提督「で、響ちゃんはいつものように俺の膝に入ってくると」


コタツであぐらをかいていた提督の膝に響がいつものように潜り込んでくる


響「別にいいじゃん。ここは響の特等席だよ?おとうさん」


響は頭を回して提督の顔を下からのぞき込んでくる


提督「まぁいいんだけどさ。榛名はそれでいい?」


榛名「ええ。榛名は提督が響ちゃんに手を出さなければすべてを了承します」


響「ふふ。だってさ。おとうさん。けど響のお尻に固いものが当たってるよ?」


提督「いじめか。まぁ手を出すつもりはないけど・・・」


提督は響をそっと抱きしめる


響「っきゃ」


突然のことに響は顔が真っ赤になる


提督「手は出さない。抱きしめはするけど」


榛名「はぁ・・・まぁいいでしょう。榛名もいつもやっていますから」


提督「響ちゃんはやわらかいねぇ。小さくて力を入れたら壊れそう。守ってあげたくなるタイプだよ」


響「そんなことを言ってると榛名さんに、おかあさんに怒られても知らないよ?」


榛名「別に榛名はこの程度で取り乱したりはしません。ただ・・・ですけど。ふふ」


小さく笑う榛名


提督「まぁその時は俺も付き合うさ」


榛名「提督は榛名のものですから。響ちゃんには渡しません」


提督「ものって・・・」


響「でもおとうさんは響にとってはおとうさんだよ?」


榛名「ええ。それ以上は渡さないということです」


提督「俺はどっちも愛したいんだけどなぁ・・・」


提督「ただ。俺の嫁は榛名だし。響ちゃんは娘だし。そこははき違えないさ」


榛名「もうじき年越しの時間ですね」


三人でわいわいしていると残り5分になっていた


提督「今年一年ありがとな。こんな俺だけどまた来年もよろしく」


榛名「はい。榛名は提督のために全力を尽くします」


響「ひ、響もやれることをやるよ」


提督「無茶な命令を出すかもしれないが付いて来てくれるか?」


榛名「誰に言っているんですか?榛名は提督に一生ついていくつもりですよ」


提督「ほんと君でよかったよ」


響「響もついていくよ」


提督「この一年で榛名と深い関係に慣れたし響ちゃんは娘になってくれたし。うれしい限りだ」


そして時計の針がすべて上を向く


提督「新年だな。まぁこれと言って変わることもないけど」


榛名「明日の朝は忙しいですよ?」


提督「新年のあいさつに駆逐艦の娘達にはお年玉だろ」


榛名「初詣も行かないとですね」


提督「年が変わっても俺たちがやることは何も変わらない。深海凄艦を倒して平和を取り戻すだけだ」


榛名「そのために榛名たちは全力で戦うことになります」


響「でも、おとうさんと一緒なら負けることはないから」


提督「ああ。一緒に暁の水平線に勝利を刻むまで頑張るぞ!」


二人「おー!」



新年あけましておめでとうございます。皆様はどうお過ごしでしょうか?

私は何をすることなく家に引きこもってました

こんなSSですが今年もまたよろしくお願いします


 それぞれの一日 青葉編


朝日が眩しい・・・


青葉「ん・・・もう朝か・・・」


また榛名さんに破壊された機械を直しているうちに寝てしまったんだ


青葉「今は・・・マルナナヨンマルか」


青葉「今日も青葉は元気に取材・・・じゃない。情報収集しますか」


最近榛名さんに機材を壊される頻度が上がってるのだけれどなぜか原因が思い出せないのです


衣笠「はい。おはようございます。青葉ですか?」


自室から衣笠との共同スペースに出たら衣笠が電話をしていますね

たぶん榛名さんと通話をしているであろう衣笠が私のほうを向きながら話を続けます


衣笠「今起きてきたところですね」


衣笠「はい。今日も監視ですか?彼女、もう懲りてると思うのですが」


ここ十日間毎日この会話を聞いている

私としては取材がまともにできないからいい加減やめてほしいのにね


青葉「衣笠さん?相手は榛名さん?」


衣笠「わかりました・・・何かやっていたら報告しますね・・・」


話が終わったのか衣笠は受話器を置いて私のほうを向いて答えてくれる


衣笠「青葉?いい加減榛名さんと提督のことを付け回すのやめない?」


青葉「付け回すなんて人聞きの悪い。青葉はただ二人の関係をもっと深く知りたいだけであってですねぇ」


そう。私は二人がどこまで親密なのかを知りたいだけなのだ

なぜだろう?記憶に靄がかかっていて思い出せないところがある気が・・・


衣笠「榛名さんから毎日電話が・・・それに答える私の身にもなってよ」


青葉「でも衣笠は電話に応えてるだけでしょ?」


衣笠「そうだけどさ・・・声のトーンが・・・その・・・」


青葉「あ~なんかわかりますそれ・・・」


衣笠「わかるんだったらやめてよね」


青葉「それはそれ。これはこれです」


今日も日課の盗聴・・・じゃない。仕事に行きますか


衣笠「どこか行くの?」


私が部屋から出ようとすると衣笠が止めてきます


青葉「ちょっと野暮用を」


衣笠「言い忘れてたけど青葉」


青葉「な、なんでしょう?」


衣笠「あなたもう常に榛名さんに見張られてるって思ったほうがいいわよ」


青葉「えぇ!?どういうこと!?」


衣笠「それは自分の胸に聞くことね」


青葉「青葉は普通のことをしてるだけですが?」


衣笠「念のために榛名さんに連絡―――」


青葉「やめてください死んでしまいます」


衣笠「嘘よ」


青葉「まったくもって嘘に聞えなかったのですが」


正直見張られている気は常にしているから私は気にしません

この時間だとお二人は提督室で執務を始めてるのではないでしょうか?

時刻:マルハチマルマル


青葉「今日の鎮守府は平和かな?青葉取材してきますね!」


衣笠の制止を振り切って私は取材に行きますね!


青葉「このまま提督室に行くと怪しまれるし・・・どうしたものか」


響「む?青葉さん。どうかしたの?」


青葉「っげ。響ちゃんですか」


響「今の“っげ”。はなに?」


青葉「な、なんでもないですよ?そんなことより響ちゃんはこれからどこに行くんですか?」


私の記憶が正しければ響ちゃんと提督たちに何かがあったのは間違いないです

詳しいことがまたしても靄がかかって思い出せませんが


響「今から提督たちのところに行くんだ」


青葉「ふむ。そういえば毎日行ってましたね」


響「まぁね」


響ちゃんから聞き出せば・・・いややめておこう


青葉「青葉はこれから今日の見出しになるネタを探しに行くところです」


響「毎日大変だね。新聞を作るの大変でしょ?」


青葉「ええ。大変ですよ?ですがそれが青葉の使命ですから」


ここ十日間は6時間ほど一日の記憶がないけどそれでも私は新聞を作ることを休んだことはないのですから


響「っといけない。あんまり遅いと二人を心配させちゃうからもう行くね」


青葉「いってらっしゃい」


行ってしまった。もっと聞き出したかったけど無理そうですね


青葉「今日も取材しますか」


鎮守府にある隠し部屋に入って私はいつものように情報を集めることにします


青葉「さてさて。今日も面白いネタはあるかな?」


盗聴器の電源を入れてダイヤルを回していく

これは金剛型の部屋か


比叡「お姉さま?このタイミングでこれを入れてですね」


金剛「ふむふむ。わかったネー」


比叡「火を弱火にして5分煮るんです」


今日も比叡さんに料理を教わっているんですね

ネタにしようにもこれは黙っておいたほうがいいものです


青葉「まぁ青葉が狙っているのは提督たちの会話なので」


ダイヤルを提督室に合わせて盗み聞きを始めます


提督「今日も平和に終わってほしいな」


榛名「はい。青葉さんが何もしなければ平和です」


今日も私のことを話しています


提督「そろそろ響ちゃんが来る頃だな」


榛名「はい。・・・?」


提督「どうした?いやまて・・・」


なんでしょう?音が少し遠くに・・・?


榛名「・・・で・て・・・はい・・・」


提督「ま・・・こり・・・はぁ・・・」


なんか嫌な予感がします


榛名「提督すみません。榛名、野暮用を思い出したのでちょっと出かけてきますね」


これ絶対やばいやつです

ですがここは簡単には見つからないはずです


提督「今日は・・・二階の四番目の部屋が怪しいと思う」


え?今なんて?


榛名「ですね。電探もそこを指してますし」


電探?なんで?いや・・・さっき衣笠が見張ってるって・・・

そういうこと!?


響「あれ?おかあさんどこかいくの?」


お、おかあさん!?!?

どういうこと!?


榛名「ちょっと悪さをする娘を痛めつけに」


響「懲らしめるんじゃなくて痛めつけるんだね」


提督「あいつもほんと懲りないやつだ」


あ~たぶん私の場所もうばれてるんだろうな

逃げなきゃ


青葉「榛名さんがここまで来るのにかかる時間は2分。十分逃げれる!」


「何処に逃げるんですか?」


扉から声が聞こえる


青葉「え・・・」


扉がゆっくりと開き笑顔の榛名が入ってくる


榛名「何処に逃げるんですか?」


青葉「ええとですね・・・」


脱兎!最後のガラスをぶち破ってでも私は逃げます!たとえ逃げ切れなくても逃げます!!


榛名「ダメですよ?鎮守府の備品を壊しては」


あぁ・・・ガラスを破る手前で捕まってしまいました・・・


榛名「はぁ・・・これで連続10回目ですよ?いつになったら懲りるんですか?」


青葉「10回目?おかしいですね。青葉はこれが初めてに感じますが」


榛名「またそれですか・・・まぁ本人が記憶を封印していては思い出したくても思い出せませんし」


榛名さんは何を言っているんですか?


榛名「仕方ないですね。頭は忘れていても体は覚えています」


榛名さんは私を捕まえたまま連行していきます


青葉「ど、どこに行くんですか?」


榛名「どこですかねぇ。お仕置き部屋ですかね」


寮を抜け広場を抜けました

その間も私は抵抗していました


榛名「何度も言いますが戦艦である榛名に力で勝てると思っているのですか?」


青葉「あはは・・・思ってます!!」


そして暴れる私の両手足を榛名さんは無慈悲にも縄で縛ってきました


青葉「ミノムシ・・・」


そして私は工廠の端まで連れてかれました


青葉「おかしいです・・・初めて見るはずなのに何度も見た気が・・・」


榛名「これで連続10回目。合計で36回目ですからね」


青葉「え・・・」


榛名「青葉さん知ってますか?人というのは耐えきれない恐怖などは記憶の奥底に封印してしまうみたいなんですって」


青葉「それとこれと何が・・・?」


榛名「つまりはですね。青葉さんは“何度も同じこと”を繰り返してここで罰を受けて記憶をなくしているんです」


榛名さんは何を言っているのでしょうか。青葉はこれが初めて・・・は、じめて?


榛名「面白いですよね。口では知らないといっても体は覚えているんですから」


なんだろう・・・この体の奥底から湧き出てくる・・・恐怖は・・・


榛名「まぁいいでしょう。この扉を開ければいやでも思い出します」


そういうと榛名さんは倉庫の端の扉を開けた

そこは地下へと続く階段がありました


青葉「あ、はは・・・なんだろう。すごい怖いのですが・・・」


榛名「じきにその恐怖もなくなります」


榛名「だって“また”このことを忘れてしまうのですから」


榛名さんが一歩一歩階段を下りるたびに私の記憶の靄が晴れていきます

え・・・この記憶は・・・


榛名「震えてますね。漏らすのだけはやめてくださいね。榛名の服がけがれてしまうので」


体が震える・・・凍えていく・・・思い出したかったはずなのに思い出したくない!!

怖い・・・怖い!!


榛名「暴れてもいいですが階段に投げ捨てますよ?」


青葉「ひぃ・・・」


階段を下りた先には扉があります

なぜでしょう。あの扉を開けたらもう戻れない気がします


榛名「“今日”の青葉さんはどんな悲鳴を聞かせてくれますか?」


そういった榛名さんは扉をあけました

そこで青葉の記憶はなくなりました


目を覚ました青葉は工廠の椅子に座ってました


青葉「あれ?ここは・・・?」


おかしい。榛名さんにつかまった後の記憶が・・・あれ?私は榛名さんに見つかってから何をしていたんだ?

時刻はヒトナナマルマル


青葉「最後に時計を確認した時がマルハチマルマルでした。九時間の記憶がありません・・・」


隠し部屋に入った後の記憶もなくなりました

なぜでしょう。思い出そうとすればするほど思い出せなくなります


青葉「まぁいいでしょう。それよりも明日の記事を書かなければ!!」


その後私は鎮守府を走り回ってネタをかき集めました


青葉「ふぅ・・・今日も何とか記事が作れました・・・」


時間はフタフタマルマルを回ってます


青葉「それでは壊れた機材を確認して修理しますか」


隠し部屋を回り壊れた機材を手に自室に戻ります


衣笠「こんな時間にどこに行ってたの?はぁ・・・」


部屋に戻った私を見た衣笠がため息を吐きました。幸せが逃げちゃうぞ?


衣笠「これは明日も榛名さんにどやされそうね・・・」


青葉「なにがですか?」


衣笠「また記憶が・・・ほんとあんたは何をやっているのよ・・・」


記憶?今日の記憶がないことと関係しているのでしょうか?

まぁいいです。そんなことより壊れた機材を修理しなければ

そして明日こそは抜け落ちた記憶の謎を解き明かさなければ!

そのあと私は修理中に寝てしまったようです



 それぞれの一日 榛名編


朝です。時刻はマルロクヨンマルです


榛名「提督は・・・まだ寝ていますね」


提督を起こさないように榛名は布団から出てキッチンに向かいます


榛名「今日は和食と洋食どちらを食べるでしょうか?」


念のためにご飯を炊いてパンを焼く準備をしましょう

提督は朝のコーヒーがないとシャキッとしないのでコーヒーの準備を怠ってはいけません


榛名「よし!朝食の準備が終わりました。後は提督が起きるのを待つだけです」


提督はいつも7時前後に目を覚ますので起きるのを待つだけです

はぁ・・・提督の寝顔・・・

眠れる王子は姫の口付で目を覚ます・・・でしたっけ?

流石に私もそんなことはしませんよ?

カーテンを開けて朝日を入れましょう


提督「ん・・・朝か・・・・」


榛名「提督おはようございます」


提督「おはよう。今日も早いね。今日こそは俺が朝食のを作ってやろうおもったのに」


榛名「提督は疲れているんですから。ここは榛名にお任せください」


提督「毎日すまないね。ほんと君がお嫁さんで助かるよ」


榛名「榛名はできることをしているだけです」


提督「というと和洋ともに準備してあるのかい?」


榛名「ええ」


提督「そこまでしなくてもいいのに。ふむ。今日の気分は洋かな」


提督が着替えを済ませる間に食卓にご飯を並べます


榛名「パンを焼いて・・・バターとジャムを準備して」


コーヒーもタイミングがいいですね

私は紅茶を入れてっと


提督「よし。食べますか」

 

今日も軍服が似合ってます


提督「榛名の愛に感謝していただきます」


榛名「はい。いただきます」


そのあとは他愛もない話をしたのち食器を洗いおにぎりを握って提督室に行きます


提督「っといけない。忘れるところだった。榛名おいで?」


部屋から出るときに思い出したように提督が手を広げて榛名を招きました


榛名「提督♡」


日課になってますが私はこれがうれしくていつも飛びついてしまいます


提督「ほんと君はかわいいよ」


榛名「榛名感激です。そういう提督は凄いかっこいいです!」


提督「よしてくれ。照れるだろ」


提督の匂い・・・すぅ・・・はぁ・・・・たまりません

5分ぐらいですか?ずっと抱きしめてくれました


提督「このまま30分ぐらい抱きしめてたいけど仕事しなきゃ」


むぅ・・・これで終わりですか


榛名「ですね。今日は遠征の管理とほかは何をするんですか?」


提督「そうだな。装備の回収に補給艦狩りぐらいかな」


榛名「また潜水艦の娘たちが・・・」


提督「まぁそうはいっても働くときは3時間連続になるけど俺が指示出さなければ1年中ずっと暇するんだぞ?」


榛名「それもそうでしたね。大規模作戦まで残り少しですから少しでも多く稼いでおきたいですね」


提督の自室と提督室は二つしか部屋が離れてません

移動するのにはそんなに時間がかかりません

時刻:マルハチマルマル


提督「今日も平和に終わってほしいな」


榛名「はい。青葉さんが何もしなければ平和です」


提督「そろそろ響ちゃんが来る頃だな」


榛名「はい。・・・?」


この気配・・・盗聴器がまだ生きてたんですね


提督「どうした?いやまて・・・」


榛名「提督こちらに」


青葉さんに聞えないように提督を部屋の端に招きます


提督「おう」


榛名「青葉さんが盗聴器をまた使ってみてるです」


提督「またか・・・ほんと懲りないやつだな。はぁ・・・」


これはまたお仕置きが必要みたいですね


榛名「提督すみません。榛名、野暮用を思い出したのでちょっと出かけてきますね」


提督「今日は・・・二階の四番目の部屋が怪しいと思う」


榛名「ですね。電探もそこを指してますし」


私の電探は青葉さんを探知できるように改造してもらってますから

どうしてですか?彼女が悪さをするからです


響「あれ?おかあさんどこかいくの?」


私が部屋から出ようとしてたら響ちゃんがやってきました


榛名「ちょっと悪さをする娘を痛めつけに」


響「懲らしめるんじゃなくて痛めつけるんだね」


提督「あいつもほんと懲りないやつだ」


榛名「では行ってきますね」


彼女がいる場所までは普通に歩いて2分

けれど彼女のことですから全力で逃げ出すはずです


榛名「すぅ・・・壊れないように最大速度で・・・」


床が壊れないように全速力で向かいます


榛名「ここが青葉さんがいる部屋ですか」


「榛名さんがここまで来るのにかかる時間は2分。十分逃げれる!」


榛名「どこに逃げるんですか?」


部屋の中から青葉さんの声が聞こえました。ここで合ってますね


「え・・・」


ドアに鍵が・・・あら。壊れてしまいました


榛名「どこに逃げるんですか?」


ドアを開けてもう一度言います。彼女はこの流れだと窓に向かって突撃するはずなので


青葉「ええとですね・・・」


走り出しました。でも私の前では止まって見えますよ?

首根っこを捕まえてっと


榛名「ダメですよ?鎮守府の備品を壊しては」


過去に3回ここのガラスを割られているのでこれ以上割らせるわけにはいきません


榛名「はぁ・・・これで連続10回目ですよ?いつになったら懲りるんですか?」


連続10日間毎日この流れをやられる私の身にもなってください


青葉「10回目?おかしいですね。青葉はこれが初めてに感じますが」


榛名「またそれですか・・・まぁ本人が記憶を封印していては思い出したくても思い出せませんし」


榛名「仕方ないですね。頭は忘れていても体は覚えています」


また忘れてしまったのですか。思い出させても忘れてしまうのはほんと大変ですよ


青葉「ど、どこに行くんですか?」


榛名「どこですかねぇ。お仕置き部屋ですかね」


毎日お仕置きしているとなんか変なものに目覚めそうで怖いです・・・後で提督にたくさん抱きしめてもらいたいです

むぅ。抵抗してきます


榛名「何度も言いますが戦艦である榛名に力で勝てると思っているのですか?」


青葉「あはは・・・思ってます!!」


こうも暴れられては疲れてしまうので縄で縛りますか

両手足を縛って・・・ついでに首でも・・・やめておきましょう

提督の仕事を増やすわけにはいきません


青葉「ミノムシ・・・」


目的地まではあと少しです


青葉「おかしいです・・・初めて見るはずなのに何度も見た気が・・・」


榛名「これで連続10回目。合計で36回目ですからね」


青葉「え・・・」


榛名「青葉さん知ってますか?人というのは耐えきれない恐怖などは記憶の奥底に封印してしまうみたいなんですって」


青葉「それとこれと何が・・・?」


榛名「つまりはですね。青葉さんは“何度も同じことを繰り返して“ここで罰を受けて記憶をなくしているんです」


榛名「面白いですよね。口では知らないといっても体は覚えているんですから」


調教を始めてすぐに思い出しては泡を吹くまでが一連の流れです


榛名「まぁいいでしょう。この扉を開ければいやでも思い出します」


青葉「あ、はは・・・なんだろう。すごい怖いのですが・・・」


榛名「じきにその恐怖もなくなります」


榛名「だって“また”このことを忘れてしまうのですから」


忘れるたびにこれを繰り返しますよこの人


榛名「震えてますね。漏らすのだけはやめてくださいね。榛名の服がけがれてしまうので」


前に一度やられたことがあるんですよね・・・

その時は怒りでレベル2から始めたら1時間で失神しましたっけ

3時間は起きなかったんでしたよねあの時


榛名「暴れてもいいですが階段に投げ捨てますよ?」


多少痛めつけても最後は高速修復材のプールに投げ捨てるので問題ありません


青葉「ひぃ・・・」


ようやく黙りましたか


榛名「“今日”の青葉さんはどんな悲鳴を聞かせてくれますか?」


そのあとは・・・まぁすごいことになりましたよ

高速修復材のプールに投げ捨てた青葉さんが回復するのを待って服を着せて工廠の椅子に投げ捨てて私は提督室に戻ります


榛名「はぁ・・・ただいま戻りました」


提督「お疲れ様。今日は3時間・・・ずいぶんかかったな」


榛名「彼女が思い出すまでに時間がかかりまして・・・・」


提督室に戻った私を提督は優しく出迎えてくれました

案の定響ちゃんは提督の膝の上です


提督「昼飯は食べたのかい?」


榛名「いえまだです。提督は食べたのですか?」


榛名は今さっきまで青葉さんの相手で忙しかったので食べる余裕はありません


提督「君を残して食べたりはしないさ。今響ちゃんと何を食べるか考えてたんだよ」


響「カレーもいいけど響はハンバーグが食べたい」


榛名はドリアとかが食べたい気分ですね


提督「では間宮にご飯を食べに行きますか」


榛名「榛名もご一緒しますね」


提督「君無しで食べないって言ったばっかじゃん。ご一緒どころかついてくるの当たり前でしょ?」


なんて当たり前のことを・・・私の馬鹿…


榛名「そうでしたね」


提督「夜は久しぶりに俺が飯を作るからさ。君はやすんでいてね?」


響「響も食べに行っていい?」


提督「もちろん。味は保証しきれないけどね」


響「やったぁ!おとうさんの手料理だぁ!」


提督「こら。膝の上で暴れるんじゃない」


響「ごめんなさい・・・」


提督「間宮に行きますか」


響ちゃんの手を握って間宮に行きました


響「カレーで」


提督「ハンバーグでお願いします」


榛名「榛名はチキンのドリアで」


間宮「承りました」


響「提督ごめんね」


提督「気にしないで」


その後カレーとハンバーグを交換してご飯を食べていきます


榛名「響ちゃん顔にソースがついてますよ?」


お手拭きで響ちゃんの顔に付いたソースを拭いてあげます


響「あ、ありがとう」



<最近提督と響ちゃん一緒にいるのよく見かけるよね?

<こうしてみると親子みたーい



提督「いつまで隠しきれるか。まぁその時はその時だ」


榛名「隠しきれるものではありませんからね」


響「もぐもぐ・・・ん~おいひい」


提督「ほんと美味しそうに食べるよね」


響「おと・・・こほん。提督も食べるかい?」


提督「響ちゃんの分が減るじゃないか」


響「私は構わないから」


榛名「ここでは人の目があるので自室にしてくださいね」


食べ終わった後は提督室に戻って執務をしました


提督「今日の作業終了~」


榛名「お疲れ様です」


提督「あとは夕食を作ってっと」


提督「何が食べたい?」


榛名「そうですね・・・提督ですかね?」


提督「そうか。ハンバーグか」


榛名「むぅ・・・」


提督「あからさまにほほを膨らませて・・・可愛いじゃないか」


榛名「肉じゃがとかが食べてみたいです」


提督「なるほどね。他にメニューを自分で考えて作りますかっと」


その後響ちゃんと一緒に提督の手料理を食べました

比叡お姉さまに比べるとまだまだですがそれでも愛情がこもっているのが感じられました

提督愛してます


提督「風呂どうする?」


榛名「今日は自室で入る予定でしたね。けれど」


横目で響ちゃんを見て考えます


響「今日は暁たちと寝るから」


提督「まぁ響ちゃんがそういうなら仕方ないか」


榛名「じゃぁ提督お風呂入りましょう!」


提督「ここの風呂小さいから二人じゃ小さいよ?」


榛名「提督と一緒がいいです」


提督「可愛い奴め」


提督とのお風呂です

緊張しますけどもう慣れてしまいました


長風呂になりましたけどあとは寝るだけです


提督「寝ますか」


榛名「はい」


寝巻に着替えたらあとは提督と一緒に寝るだけです


提督「一つの布団に二人で入ると狭いけど暖かいよね」


私の顔のすぐ近くに提督の顔があります


榛名「榛名は近くに提督を感じられてうれしいです」


提督「はは。うれしいこと言ってくれる」


榛名「お休みのキスしてください」


提督「わがままなお姫様だこと」


そういいつつも提督はキスをしてくれます

榛名は悪い子でしょうか?

けれど提督が好きすぎるだけなんです

寝ましょう。夜更かしはお肌に悪いです


 それぞれの一日 提督編


朝日が・・・眩しい・・・

今日こそは俺が朝飯を作らなければ・・・


提督「ん・・・朝か・・・」


ん?近くに人の気配が・・・?

まぁ榛名しかいないが。榛名!?また先を越されてしまったようだな


榛名「提督おはようございます」


今日こそはと思ってたのに・・・

時間は?マルナナマルマル手前か


提督「おはよう。今日も早いね。今日こそは俺が朝食のを作ってやろうおもったのに」


榛名「提督は疲れているんですから。ここは榛名にお任せください」


確かに俺も疲れてるが執務に戦闘をこなしている君のほうが疲れてるに決まってるじゃないか


提督「毎日すまないね。ほんと君がお嫁さんで助かるよ」


榛名を嫁にしてからは家事全般を任せきりにしちゃってるなぁ

ちゃんと恩返ししないと


榛名「榛名はできることをしているだけです」


このやり取りは毎日してるようなもんだ

となると・・・


提督「というと和洋ともに準備してあるのかい?」


榛名「ええ」


やはりか

今日の気分的には洋食が食べたいね


提督「そこまでしなくてもいいのに。ふむ。今日の気分は洋かな」


朝食の前に着替えを済まさないと

今では着慣れたこの軍服だけど初めは戸惑ったな

スーツみたいなもんだから着慣れなかったしな


着替えを終えてテーブルに着くとパンとコーヒーが用意してある


提督「よし。食べますか」


朝はコーヒーに限る


提督「榛名の愛に感謝していただきます」


榛名「はい。いただきます」


朝食をとりながら榛名と他愛もない話をする

食器を一緒に洗い、食べなかったご飯をおにぎりにして提督室に持っていくか


提督「っといけない。忘れるところだった。榛名おいで?」


いけないいけない。忘れるところだったぜ

今日のハルナニウムを補給しなければ

これがないとやってられないんだよねぇ


榛名「提督♡」


手を広げて榛名を招くのはいいが毎回とびかかってくる

やわらかくていい匂いなのはいいけど打撃なんだよなこれ

うむ。今日もかわいい。やわらかい


提督「ほんと君はかわいいよ」


榛名「榛名感激です。そういう提督は凄いかっこいいです!」


はは。こんな俺でもかっこいいか


提督「よしてくれ。照れるだろ」


あーすごいにおい嗅いでる・・・

うっとりしてるよ榛名


提督「このまま30分ぐらい抱きしめてたいけど仕事しなきゃ」


このままじゃずっと抱きしめてるからタイミングを計って切り替えないとね


榛名「ですね。今日は遠征の管理とほかは何をするんですか?」


提督「そうだな。装備の回収に補給艦狩りぐらいかな」


巷でブラックブラックと言われる行為だけど

日に3時間連続稼働して他は好きなことしていていいってかなり待遇よくね?

8時間縛り付けられるわけじゃないしさ


榛名「また潜水艦の娘たちが・・・」


提督「まぁそうはいっても働くときは3時間連続になるけど俺が指示出さなければ1年中ずっと暇するんだぞ?」


榛名「それもそうでしたね。大規模作戦まで残り少しですから少しでも多く稼いでおきたいですね」


資材は大事。はっきりわかんだね


俺の自室と仕事部屋の提督室は二つしか部屋が離れてない

大した距離じゃないよね


時刻:マルハチマルマル


提督「今日も平和に終わってほしいな」


榛名「はい。青葉さんが何もしなければ平和です」


最近アイツ悪さばっかするんだよなぁ

榛名の負担がやばい。俺が言っても無駄だから榛名に任せてるんだけど


提督「そろそろ響ちゃんが来る頃だな」


毎日響ちゃんはこの時間帯にここに顔を出している


榛名「はい。・・・?」


ん?どうした?まさか・・・


提督「どうした?いやまて・・・」


榛名「提督こちらに」


提督「おう」


榛名に手招きをされて部屋の端に移動する

どうせ青葉なんだろ?


榛名「青葉さんが盗聴器をまた使ってみてるです」


提督「またか・・・ほんと懲りないやつだな。はぁ・・・」


やはりかぁ


榛名「提督すみません。榛名、野暮用を思い出したのでちょっと出かけてきますね」


提督「今日は・・・二階の四番目の部屋が怪しいと思う」


勘だけどな

ちなみに4回連続で当ててるぜ


榛名「ですね。電探もそこを指してますし」


明石に頼んで“青葉”を探知できように榛名の電探に改造を施してある

まぁ戦闘時のものとは別のものだけどな

戦闘用の電探だったら榛名が青葉を沈めかねないし


響「あれ?おかあさんどこかいくの?」


あら。響ちゃんが来たか


榛名「ちょっと悪さをする娘を痛めつけに」


響「懲らしめるんじゃなくて痛めつけるんだね」


提督「あいつもほんと懲りないやつだ」


榛名「では行ってきますね」


提督「行ってらっしゃいな」


榛名がドアから出ていく

そして響ちゃんが


響「よいしょっと」


俺の膝の上に上がってくる

もうねぇ。いつもなのよこれ


響「ふふふ。今日もおとうさんを半日独り占めできる」


提督「いつもの光景になってきてるな。まぁ仕事しますか」


膝の上の響ちゃん。初めはいろいろとくるものがあったけど今じゃなれたよ

ゆらゆらと揺れる頭をよけながら事務仕事をこなしていく


提督「そうだ響ちゃん」


響「なんだい?」


提督「朝の残りになるけどおにぎり握ったけど食べるかい?」


響「朝食はちゃんと食べたから今はいいや。でも後で食べるね」


ふむ。これでもどいてくれないか

書類仕事は左手が暇になるから響ちゃんの頭でも撫ぜるか


響「むぅ・・・ふみゅぅ♪」


可愛いなぁ。仕事しなきゃ

そのあと2時間ほど響ちゃんと戯れながら仕事をこなしていく


響「小腹がすいたからおにぎり食べるね」


響ちゃんがそういうから机の上に置いてあったおにぎりを渡した


提督「こら。膝の上で食べるんじゃありません。あっちのソファで食べておいで」


響「ごめんなさい・・・」


ようやく響ちゃんがどいてくれたよ。いい加減足がしびれてきたところだったんだよ

終わりも見えてきたし一気に終えるか!


10分ぐらいしたのちにまた響ちゃんが膝の上にのってくる

俺の真剣な顔を見てかじっと座っている

動かれても困るけどこれはこれで困るな


提督「ふぅ・・・作業終わりっと」


提督「今日は何食べる?」


響「響はハンバーグが食べたい!」


こらこら。手を振り回すんじゃありません


提督「俺的にはカレーかな?」


そろそろ榛名が出て行ってから3時間か

今日はやけに遅いな


榛名「はぁ・・・ただいま戻りました」


噂をすれば影。榛名のことを考えてたら彼女がドアを開けて入ってきた


提督「お疲れ様。今日は3時間・・・ずいぶんかかったな」


榛名「彼女が思い出すまでに時間がかかりまして・・・・」


あはは。今日も大変だったね


提督「昼飯は食べたのかい?」


榛名「いえまだです。提督は食べたのですか?」


今さっきまで仕事してたし食べる余裕もなかったなぁ


提督「君を残して食べたりはしないさ。今響ちゃんと何を食べるか考えてたんだよ」


響「カレーもいいけど響はハンバーグが食べたい」


提督「では間宮にご飯を食べに行きますか」


榛名「榛名もご一緒しますね」


提督「君無しで食べないって言ったばっかじゃん。ご一緒どころかついてくるの当たり前でしょ?」


なんかこう他人行儀なところがあるんだよね彼女


榛名「そうでしたね」


提督「夜は久しぶりに俺が飯を作るからさ。君はやすんでいてね?」


久しぶりに腕を振るってみたい気がする

最近は榛名にばっかご飯を作ってもらってるからそろそろ俺が作らなければ

味は保証できないのが痛いけどね


響「響も食べに行っていい?」


提督「もちろん。味は保証しきれないけどね」


響「やったぁ!おとうさんの手料理だぁ!」


提督「こら。膝の上で暴れるんじゃない」


響「ごめんなさい・・・」


提督「間宮に行きますか」


響ちゃんの手を握って榛名と一緒に間宮に行きますか


響「おと・・・提督いいかな?」


提督「どうした?」


響「私の代わりにハンバーグを頼んでくれないか?」


提督「別にいいがどうしてだい?」


響「子供っぽく見られそうだから・・・」


提督「十分子供みたいでかわいいのになぁ」


間宮「ご注文はお決まりでしょうか?」


響「カレーで」


提督「ハンバーグでお願いします」


榛名「榛名はチキンのドリアで」


間宮「承りました」


響「提督ごめんね」


提督「あまり気にしないで」


料理が来るまで暇だなぁ


数分後


間宮「カレーにドリアとハンバーグになります」


ウェイトレスもやってる間宮さん。手慣れてるのか一気に運んできたぞ

各人の目の前に料理が並べられていく


提督「ハンバーグを響ちゃんに回してカレーを取ってっと」


別にあそこで別なのを頼んだところでここで交換するから意味ないと思うんだけどなぁ


響「おいひい」


ほんと美味しそうに食べるねぇ

ほほにハンバーグのソースついてるし


榛名「響ちゃん顔にソースがついてますよ?」


すかさず榛名が拭きにいくと


響「あ、ありがとう」


<最近提督と響ちゃん一緒にいるのよく見かけるよね?

<こうしてみると親子みたーい


周りが騒がしな


提督「いつまで隠しきれるか。まぁその時はその時だ」


いつかはばれるもの。その時がいつになるかがわからないだけであってね


榛名「隠しきれるものではありませんからね」


響「もぐもぐ・・・ん~おいひい」


提督「ほんと美味しそうに食べるよね」


響「おと・・・こほん。提督も食べるかい?」


提督「そんなことしたら響ちゃんの分が減るじゃないか」


響「私は構わないから」


榛名「ここでは人の目があるので自室にしてくださいね」


飯も食べ終わったし部屋に戻って残りの仕事を片付けますか

2時間・・・

ぶっ通しの作業は疲れるねぇ


提督「今日の作業終了~」


榛名「お疲れ様です」


提督「あとは夕食を作ってっと」


提督「何が食べたい?」


榛名「そうですね・・・提督ですかね?」


俺を食べる気かよ。恐ろしい娘


提督「そうか。ハンバーグか」


肉的な意味では変わらないね。ミンチよりひどいのは勘弁


榛名「むぅ・・・」


提督「あからさまにほほを膨らませて・・・可愛いじゃないか」


榛名がどんな顔しても可愛いだけだからね


榛名「肉じゃがとかが食べてみたいです」


提督「なるほどね。他にメニューを自分で考えて作りますかっと」


味噌汁もありだな。肉じゃがのオーダーか

材料は同じだしカレールーでも入れてカレーにしてみようかな

材料にこだわってスパイスを少し調整してみるのもありだな


提督「二人は座ってくつろいでいていいよ」


榛名「わかりました。響ちゃんおいで?」


榛名が響ちゃんを抱きしめてる

眼福眼福っと

さぁてやりますか!


提督「レシピはまだ覚えてる。後は勘と感覚で作るだけっと」


隠し味に蜂蜜とかもありだな

榛名辛いの苦手だしさ


提督「久しぶりの料理は楽しいな」


1時間ほどで人数分の料理が完成する

カレーを主役にサラダに味噌汁・・・あれ?味噌汁邪魔じゃね?


榛名「カレーに・・・味噌汁ですか?」


提督「あ、はは・・・」


響「わーい!おとうさんのカレーだ!」


提督「ちゃんといただきますのあいさつしないさい」


響「ぐぬ・・・いただきます!」


がっつくねぇ。作った甲斐があるわ


榛名「提督のカレー・・・」パクリ


前に辛いの食べさせちゃったから警戒されてる


榛名「んん!!おいひいです!!」


彼女にしては珍しいな


提督「お口にあって何よりです」


その後はまったりと食事をして食器を洗う


提督「風呂どうする?」


榛名「今日は自室で入る予定でしたね。けれど」


榛名が横目で響ちゃんを見て考える


響「今日は暁たちと寝るから」


提督「まぁ響ちゃんがそういうなら仕方ないか」


榛名「じゃぁ提督お風呂入りましょう!」


一人用の風呂だから狭いんだけどなぁ


提督「ここの風呂小さいから二人じゃ小さいよ?」


榛名「提督と一緒がいいです」


提督「可愛い奴め」


響「お二人の邪魔しちゃ悪いから私は帰るね」


すかさず響ちゃんが出てっちゃったよ


提督「入りますか」


榛名「はい」


脱衣所で服を脱ぎ風呂場に入る


提督「いつみてもいい体してるよね」


榛名「そんな見つめられると恥ずかしいです・・・」


浴槽に浸かる

珍しく今日は榛名に抱きしめられる形だ

ふむ


提督「きつくないか?」


榛名「榛名は大丈夫です♪提督を感じられるので」


あ~これはやばい

まぁ仕方ないね




提督「いい風呂だったな」


榛名「はい!」


1時間は入ってたかな?榛名はキラ付けされちゃってるし

いやしたのは俺か


提督「さて寝ますか」


榛名「はい」


お互い寝間着に着替えて一緒の布団に入る

当然ながら向かい合うわけよ


提督「やっぱり一つの布団に二人で入ると狭いけど暖かいよね」


榛名「榛名は近くに提督を感じられてうれしいです」


いつも近くにいるけど今はそれ以上に近くだからね


提督「はは。うれしいこと言ってくれる」


榛名「お休みのキスしてください」


さっきあれほど・・・


提督「わがままあの姫様だこと」


そっと榛名に口づけ

あの日以降欠かさずに毎日寝る前にキスをしてる

ほんと榛名を嫁にしてよかったと思ってる

こんな俺だけどこれからもよろしくな

さて、寝ますか


 それぞれの一日 響編


おはよう。響だよ

本当はВерныйって名前だけど提督が響って呼んでくれるんだ

それがすごくうれしいのさ

今はマルナナマルマル

どうやら私が一番初めに起きたみたいだ


響「ふむ。やりますか。Ура!」


勢いよくカーテンを開けて部屋に太陽を入れる

お寝坊さんを起こすのにはこれが最適なんだよ


暁「な、なに!?」


寝ぼけながらも暁が起きた。今日もかわいい・・・


雷「また響ね・・・」


雷も起きたね


電「もう少し寝ていたかったのです」


電も起きたか。第六駆逐隊全員起床なのです。ふふ。真似してみた


暁「ふわぁ・・・まだ7時じゃない響・・・もう少し寝かせて・・・」


あぁ暁が布団にもぐった・・・はがさなきゃ


暁「寒い!!」


響「Хорошо。朝食を食べようよ」


暁「も、もう!響の馬鹿!」


怒った顔もまた可愛いなぁ・・・

いけない。あんまりからかってるとおとうさんのところに遅れちゃう


電「今日の当番は・・・電だったのです。今作るので待っていてほしいのです」


パンを焼き目玉焼きを焼き。電はそういう才能がこの中で一番あるから羨ましい

響もそんな才能がほしいな


暁「今日はイチゴジャムにしようかしら。むぅ。暁はレディーだからバターにするわ!」


どっちも変わらないと思う。って言ったら暁が怒りそうだからやめよ


電「はわわ。暁ちゃんそれはどちらも変わらないのです」


あーあ


暁「へ・・・?し、知ってるもん!ただ言ってみただけだわ!」ぷんすか!


ムキになってる。ほんと暁はかわいいなぁ


響「・・・」うっとり


雷「どうしたの響?」


響「な、なんでもないよ。私は目玉焼きにしようかな」


電に目玉焼きをトーストの上に乗せてもらいそれをかじる

ん~おいしい


暁「で、今日も提督のところに行くの?」


響「そうだね。おとうさんのところには毎日行ってるもの」


雷「もう違和感もなくなったわ」


電「傍から見ても親子みたいなのです」


そんなにくっついてるかな?


響「ごちそうさま。お皿洗っとく?」


暁「いいわよ。今日の片づけは暁なんだから。それよりも響は提督のところに行ってくるといいわ」


響「ありがと。暁のこと大好き!」


暁に抱き着くよ。小さいながらもこの包容感。私はいい姉を持ったよ

いい匂い・・・ダメになりそう


暁「もう!響は子供みたいだわ」


口ではそう言っても頭を撫ぜてくれる暁は優しいね

周りがなんて言おうと暁は立派なレディだよ


響「ふぅ。(暁分も補充できたし)行ってくるね」


雷「今日の夜は一緒に寝るの忘れてないわよね?」


響「大丈夫。覚えているから」


見送ってくれる三人を部屋に残しておとうさんのところに向かうよ


道中青葉さんを発見

今日は何をしでかすのかな?


青葉「このまま提督室に行くと怪しまれるし・・・どうしたものか」


響「む?青葉さん。どうかしたの?」


すれ違う時は挨拶をするのはマナーだよ


青葉「っげ。響ちゃんですか」


明らかにいやそうな顔してる・・・


響「今の“っげ”。はなに?」


青葉「な、なんでもないですよ?そんなことより響ちゃんはこれからどこに行くんですか?」


響「今から提督たちのところに行くんだ」


青葉「ふむ。そういえば毎日行ってましたね」


響「まぁね」


青葉「青葉はこれから今日の見出しになるネタを探しに行くところです」


響「毎日大変だね。新聞を作るの大変でしょ?」


私は作ったことないけど大変なのはわかる

だって毎日あんな大量のネタを集めるんでしょ?大変じゃないわけないじゃない


青葉「ええ。大変ですよ?ですがそれが青葉の使命ですから」


そしてその結果おかあさんに・・・本人は覚えているのかな?

でも覚えてたらこうやって話してくれないよね

あれは楽しかったなぁ


響「っといけない。あんまり遅いと二人を心配させちゃうからもう行くね」


心配はかけたくないの

青葉さんが行っちゃった。もっといろいろ聞きたかったけど仕方ないなぁ

早くお父さんのところに行かないと


提督室までくると中からおかあさんが出てきた

どこか行くのかな?


響「あれ?おかあさんどこかいくの?」


榛名「ちょっと悪さをする娘を痛めつけに」


誰だろう。青葉さんかな?


響「懲らしめるんじゃなくて痛めつけるんだね」


提督「あいつもほんと懲りないやつだ」


榛名「では行ってきますね」


提督「行ってらっしゃいな」


榛名さんが出て行った。ということは


響「よいしょっと」


むふー。今日もおとうさんを半日独り占めで来る!やったぁ!


響「ふふふ。今日もおとうさんを半日独り占めできる」


提督「いつもの光景になってきてるな。まぁ仕事しますか」


今日は何しようかなぁ~。ふふ


提督「そうだ響ちゃん」


響「なんだい?」


どうしたのかな


提督「朝の残りになるけどおにぎり握ったけど食べるかい?」


響「朝食はちゃんと食べたから今はいいや。でも後で食べるね」


あんまり食べるとバルジが出ちゃうけど。でもおとうさんが握ってくれたおにぎりは食べたい


今日もおとうさんのお膝の上。おとうさんは優しくてすごくいい人なんだよ

む?邪魔だったかな?でも頭撫ぜてくれる。大きくて暖かい手。響はおとうさんが大好きなんだよ


響「むぅ・・・ふみゅぅ♪」


変な声出ちゃった・・・恥ずかしい・・・

2時間の間ずっと撫ぜてもらえた。嬉しい♪


響「小腹がすいたからおにぎり食べるね」


お腹すいてきたらおにぎり食べよ

おとうさんは机に置いてあるおにぎりを取ってくれた


提督「こら。膝の上で食べるんじゃありません。あっちのソファで食べておいで」


響「ごめんなさい・・・」


怒られちゃった・・・膝の上で食べようとしたら誰でも起こるよね・・・

塩加減が絶妙で美味しい。少し硬くなってるけど美味しいものは美味しいんだよ


食べ終わったしおとうさんの膝の上に戻りますか

よいしょっと。すごい真剣な顔。邪魔しちゃ悪いからじっとしてよ・・・


提督「ふぅ・・・作業終わりっと」


終わったみたいだね


提督「今日は何食べる?」


ん~そうだな


響「響はハンバーグが食べたい!」


子供っぽいけど響はハンバーグが食べたいな


提督「俺的にはカレーかな?」


榛名「はぁ・・・ただいま戻りました」


ご飯のこと話してたらおかあさんが帰ってきた。すごい疲れてる。何があったのかな?


提督「お疲れ様。今日は3時間・・・ずいぶんかかったな」


榛名「彼女が思い出すまでに時間がかかりまして・・・・」


毎日すごい会話を二人は繰り広げてる


提督「昼飯は食べたのかい?」


榛名「いえまだです。提督は食べたのですか?」


提督「君を残して食べたりはしないさ。今響ちゃんと何を食べるか考えてたんだよ」


響「カレーもいいけど響はハンバーグが食べたい」


提督「では間宮にご飯を食べに行きますか」


榛名「榛名もご一緒しますね」


提督「君無しで食べないって言ったばっかじゃん。ご一緒どころかついてくるの当たり前でしょ?」


榛名「そうでしたね」


おかあさんすごい疲れてる。いつもならこんなこと言わないのに


提督「夜は久しぶりに俺が飯を作るからさ。君はやすんでいてね?」


響「響も食べに行っていい?」


おとうさんの手料理だって!?食べたいに決まってるじゃないか!


提督「もちろん。味は保証しきれないけどね」


味なんて関係ないよ。おとうさんの手料理が食べたいんだから


響「やったぁ!おとうさんの手料理だぁ!」


提督「こら。膝の上で暴れるんじゃない」


はぅ・・・また怒られちゃった・・・


響「ごめんなさい・・・」


提督「間宮に行きますか」


おとうさんとおかあさんが響と手をつないでくれる

この前までは夢にも思わなかったけど今はこれが現実なんだよね

流石にこれは恥ずかしいな


間宮に着いたよ


響「おと・・・提督いいかな?」


提督「どうした?」


響「私の代わりにハンバーグを頼んでくれないか?」


提督「別にいいがどうしてだい?」


響「子供っぽく見られそうだから・・・」


あんまり子供見たくは見られたくないの・・・


提督「十分子供みたいでかわいいのになぁ」


間宮「ご注文はお決まりでしょうか?」


響「カレーで」


提督「ハンバーグでお願いします」


榛名「榛名はチキンのドリアで」


間宮「承りました」


響「提督ごめんね」


いっつも迷惑をかけちゃってる


提督「あまり気にしないで」


数分後


間宮「カレーにドリアとハンバーグになります」


間宮さんが三人分の食事をまとめて持ってきた

どうやってるんだろ。今度時間があったら聞いてみよ


提督「ハンバーグを響ちゃんに回してカレーを取ってっと」


おとうさんからハンバーグが回ってきた

美味しそう


響「おいひい」


美味しい


榛名「響ちゃん顔にソースがついてますよ?」


は、恥ずかしいな


響「あ、ありがとう」



<最近提督と響ちゃん一緒にいるのよく見かけるよね?

<こうしてみると親子みたーい


ああ・・・他の駆逐艦の娘に見られてる・・・


提督「いつまで隠しきれるか。まぁその時はその時だ」


榛名「隠しきれるものではありませんからね」


響「もぐもぐ・・・ん~おいひい」


あまり気にしてるとご飯がおいしくなくなっちゃう


提督「ほんと美味しそうに食べるよね」


響「おと・・・こほん。提督も食べるかい?」


おとうさんも食べたるかな?


提督「そんなことしたら響ちゃんの分が減るじゃないか」


響「私は構わないから」


榛名「ここでは人の目があるので自室にしてくださいね」


昼食を食べた後は提督室で提督が残った仕事を片付けたよ

邪魔しちゃ悪いから榛名さんのお膝の上でまったりすごしたよ


提督「今日の作業終了~」


榛名「お疲れ様です」


作業が終わったおとうさんとおかあさんが話を始めちゃった

響は早くおとうさんのごはんが食べたいよ

おとうさんの部屋に来るのはこれで何度目だろ


提督「二人は座ってくつろいでいていいよ」


榛名「わかりました。響ちゃんおいで?」


お母さんが呼んでる。抱きしめられちゃった。えへへ~

おとうさんがエプロン姿で台所に・・・普段見れない姿だ

1時間ほどしてご飯ができたよ

カレーにサラダに・・・味噌汁?


榛名「カレーに・・・味噌汁ですか?」


提督「あ、はは・・・」


響「わーい!おとうさんのカレーだ!」


いろんなカレーを食べてきたけどおとうさんのカレーは初めて食べるの


提督「ちゃんといただきますのあいさつしないさい」


響「ぐぬ・・・いただきます!」


出鼻を挫かれちゃったけどいただきます!


程よい辛さで美味しい。


響「おいしいよ。おとうさん」


あまりのおいしさにお代わりしちゃった。最近あんまり運動してないからバルジついちゃう

響も食器洗うよ。食べたら洗うのはマナーなんだからね


提督「風呂どうする?」


榛名「今日は自室で入る予定でしたね。けれど」


おかあさんが響を見てくる。でも今日は響は暁たちと一緒に寝るの


響「今日は暁たちと寝るから」


提督「まぁ響ちゃんがそういうなら仕方ないか」


榛名「じゃぁ提督お風呂入りましょう!」



提督「ここの風呂小さいから二人じゃ小さいよ?」


榛名「提督と一緒がいいです」


提督「可愛い奴め」


響「お二人の邪魔しちゃ悪いから私は帰るね」


お熱いことで

部屋に帰りますか


響「今日は夜風が気持ちいいな。あれは青葉さん?」


遠くで青葉さんが走ってる。忙しそうだから声かけないでおこう

ふぅ・・・今日もいろいろあって疲れたよ


暁「あ、響!遅いじゃない!」


部屋に戻った私を暁が迎えてくれた


雷「夕食は・・・食べてきたみたいね。お風呂どうする?」


響「みんなは入ったのかい?」


電「まだなのです。響ちゃんが帰ってくるのを待っていたのです」


響「待たせちゃったみたいだね。すぐ準備するね」


着替えを持って浴場に移動

二人と入るお風呂もいいけど姉妹と入る風呂もいい

なにより・・・


暁「ふふ~ん♪」


暁の裸・・・成長途中の・・・はぁ・・・はぁ・・・

っは!いけない。私としたことが


暁「響はまたそんなものをつけて。シャンプーぐらい我慢しなさい」


暁が近くに・・・押さえろ私!


響「目に入ると痛いんだよ」


電「お二人とも髪が長くて羨ましいのです」


雷「ふぅ・・・いい湯だわ。みんなも早く入りなさい」


ああ。いい湯加減だ



暁「風呂上りは牛乳に限るわ!もっともっと大きくなって立派なレディになって見せるわ!」


それ以上成長するなんてもったいない


響「誰を目指しているんだい?金剛さん?それともビスマルクさんかい?」


暁「そうね。長門さんみたいにビックになりたいわ!」


響「ふむ。頑張って」


後は部屋に戻って寝るだけ


暁「ふわぁ・・・眠たいわ」ウトウト


電「はわわ・・・暁ちゃんここで寝るのはダメです!」


響「仕方ないな。ほら暁おいで?」


眠そうな暁をおんぶするんだ。これは合法的に暁に触れる!


暁「こ、子ども扱いしないでよ!ぷんすか!」


ちぇ~


眠そうな暁を椅子に座らせて雷たちと布団を引くよ


暁「もう限界~」


雷「もう!私の布団を取らないでよ!」


暁「すぅ・・」


響「寝ちゃったね。仕方ないなぁ」


暁を抱きかかえて布団に入れてっと。柔らかかったよ


響「寝ますか」


電「なの・・・です」


電気を消して今日はもうお休み

明日は何があるかな?

響はおとうさんたちと一緒ならそれでいいけど

おやすみなさい・・・すやぁ



というわけでそれぞれの一日を書いてみました

青葉、榛名、提督と続いて響ちゃんが閉めるお話

いつもとは違った書き方だったけどどうでしょうか?

あまりにも長くなり過ぎたので次はないとは思いますけどね

いつでもリクエストは待っています

それでは。


 バレンタイン前日


2月13日


提督「明日はバレンタインデーか・・・」


そう明日は2月14日。バレンタインデーである


提督「今の鎮守府の艦娘の数は・・・200は超えてるな・・・」


現在提督はキッチンでチョコを溶かしている


榛名「榛名もお手伝いしましょうか?」


榛名は提督の前にあるたくさんの鍋を見て声をかける


提督「別に大丈夫さ。それにみんなは俺の作るチョコが食べたいだろうし」


榛名「確か去年は渡された全員に後日チョコを返していく途中で力尽きてましたね」


提督「おう。さすがに100個以上ももらって誰からもらって誰からもらってないかをすべて記憶しておくのむずいだろ?」


榛名「それで今年はもらったその場で返していくと」


提督「そうなる。駆逐艦、軽巡、重巡、戦艦、飲兵衛とそれらに合わせてチョコを作る」


榛名「それでもかなりの数を作ることになりますよね?」


提督「まぁまだ時間はある」


現在9時


提督「2時間もあればできるだろと」


榛名「ふむ。けれどそれでは榛名がチョコを作ることができません」


榛名は不服そうにそういう


提督「あー・・・すまない・・・」


榛名「いいです。榛名は違うところで作りますから」


提督「ぬぅ・・・とびっきりの作るから許して?」


榛名「許しません♪なぜなら榛名があなたにとびっきりのものを作るのですから」


提督「こりゃ参った」


榛名「せめて火の管理ぐらいはさせてください。さすがに一人では手が回り切らないでしょう?」


提督「そうだな。実際余裕ない」


そして提督たちのチョコ作成が始まる



同じころ暁型の部屋


暁「明日はあの日ね!」


響「何の日だい?」


雷「何よ響。まさかわからないとは言わせないわよ?」


響「冗談さ。バレンタインだろ?」


暁「そうよ。響たちにあげるのはもちろんのことだけど提督にあげないとね!大人なレディーなところを見せないと!」


響「ふむ。私はもう用意してあるさ」


響はそっとウィスキーボンボンのパッケージのチョコを取り出して見せつける


響「このロシア風チョコを提督にね?」


雷「響・・・あなたね・・・」


電「はわわ・・・それじゃダメなのです!」


響「そうか?私ならもらってうれしいけど」


暁「提督に渡すんでしょ?なら手作りじゃないと!」


響「暁はチョコを作れるの?」


暁「無理よ」


胸を張ってどや顔をしながら暁はそう言い放つ


響「即答か。この中で一番料理ができるのは・・・」


響はそっと電のほうに視線を移す


電「ええと・・・知識にはあるのですが実際に作ったことはないのです・・・」


雷「となると誰も作れないのね」


響「雷。そこは「もっと私に頼ってもいいのよ」っていうところじゃない?」


雷「無理よ。私はあまり料理得意じゃないもの」


響「そうだったね」


暁「だったら榛名さんのところに行って教えてもらう?」


響「ほかに手はなさそうだしそうしますか」


暁たちは提督室に移動をはじめる


提督室にて


提督「チョコはすべて完成。包装は榛名に手伝ってもらいながら終わっている。仕分けもすんでいる」


提督の前には小さい箱が4箱ある

那珂にはそれぞれチョコがぎっしりと入っている


提督「あとは冷蔵庫に保管してっと」


榛名「お疲れ様です。私は今から「榛名さん!チョコの作り方を教えて!」」


ノックもなしに暁が部屋に入ってくる


提督「びっくりした・・・ノックをしなさいな」


暁「うぐ・・・」


響「すまない提督。榛名さんにチョコの作り方を教えてほしかったんだ」


提督「だそうだ」


榛名「ちょうど今からチョコを作りに行くところだったのでいいですよ」


榛名「提督。部屋のキッチンを使いますけどいいですよね?」


提督「別に構わないが」


そっと暁のほうを見る


提督「部屋のものに触れないことが条件だぞ暁」


暁「ちょ!!なんで暁なのよ!」


提督「お前ぐらいしか触る奴いないだろ?」


暁「暁はりっぱなれでぃなんだからそんなことしないわよ!」


提督「まぁ榛名がいるから大丈夫か」


榛名「行ってきますね」


榛名は暁たちを連れて部屋から出ていく


提督「仕事しますか」



提督の自室にて


榛名「さっきまでチョコを作っていたので散らかってますが上がってください」


暁「ここが提督の部屋ね!」


雷「散らかってるっていう割にはきれいじゃない」


響「ふむ。いつもよりは散らかっているみたいだね」


榛名「ではチョコを作りますね」


榛名「といっても先ほどまで提督が作っていた残りがあるのですが・・・」


榛名は冷蔵庫から残っているチョコを取り出す


榛名「まぁいきなり凝ったものを作るのは難しいので型に流しいれて固めるやり方で行きましょうか」


引き出しから様々な形をしたものを取り出す


榛名「まずはチョコを細かく均等に切ります」


慣れた手つきでチョコを切り分けていく


榛名「このままではチョコが固まっているのでこれを火にかけて」


綺麗なボウルにチョコを入れて湯煎する


暁「案外簡単そうなのね」


響「ふむふむ」


暁を除いた三人は持ち込んだメモ帳にやり方をメモしていく


榛名「この時お湯を沸騰させないように注意してくださいね」


榛名「そして」


そのあと榛名は丁寧に説明していく


榛名「そしたらチョコを型に流しいれてですね」


実際に4人はチョコを型に入れてみる


暁「ふぅ・・・」


響「難しいね」


榛名「固まったら型から取り出して先ほど溶かしていたホワイトチョコでデコレーションします」


雷「あと少しね」


榛名「文字を書いてもよし。可愛くデコレーションしてもよしです。ほかにもココアパウダーをまぶすのもありですね」


暁「榛名さんは何をしてるの?」


榛名「榛名は提督に渡すチョコを作ります」


榛名「大きめの型に先ほど作ったスポンジ生地を一番下にしてサンド用のチョコクリームを塗ります」


榛名「その上にココアベースの生地を乗せます」


榛名「そしたらチョコクリームを周りにつけていきます。この時村が無いようにするのがポイントですね」


響「す、すごい・・・」


榛名は慣れた手つきでチョコケーキを作っていく


榛名(本来はここで榛名の血でも入れたいのですが)


横目で暁たちを見て視線をチョコに戻す


榛名(それはさすがにやめておきましょうか)


榛名「これを冷蔵庫で冷やして固めます」


榛名は一度ケーキを冷蔵庫に入れてチョコが固まるのを待つ

その間に暁たちのチョコを見て回り包装を手伝う


榛名「固まったのを確認して・・・」


手で固まっているのを確認したのち


榛名「そしたらケーキをデコレーションしていきます」


榛名「可愛く彩ったら最後にDear提督と書いてっと」


榛名「完成です」


暁「私たちのがちっぽけに見えるわ・・・」


雷「実際ちっぽけだわ。二回り以上もサイズが違うもの」


榛名が作ったチョコは普通のホールケーキ以上の大きさのハート型で、暁たちが作ったのはクッキーサイズである


響「そもそも作ってるものが違う」


榛名「比叡お姉さまに作り方を教えてもらってからは自分で調べて工夫してますから」


榛名「あとは包装して明日提督に渡すだけです♪」


響「チョコよりも甘いものが見れそうだな」


暁「ん?どういうこと?」


響「なんでもないさ。私たちも包装を済ませようか」


そして5人は包装を終えて明日に備えた


作り方調べたけどわかんなぁい!


 バレンタイン当日! 神風型


提督「チョコの準備はOK!」


榛名「誰が来ますかね」


提督「まぁどうせ全員来るだろ」


図ったように誰かが扉をノックする


提督「誰だろ。どうぞ」


春風「お邪魔します。この春風、ちょこれいとなるものを作ってまいりした」


神風「今日がばれんたいんっていう日なんでしょう?私も作ってきたわ」


神風型の二人がチョコをもって部屋に入ってくる


提督「最近抜錨したのによく調べてきたな」


榛名「包装もしっかりしてますね」


春風「受け取ってもらえますか?」


提督「もちのろん。かわいい子からもらえるのなら何でもいいさ」


春風「あらあら。冗談がうまいですね。うふふ」


榛名「・・・」じとー


提督「まぁ落ち着けって。こういうイベントでしょうに」


榛名「あとで榛名がとびっきりなのを渡しますね」


神風「わ、私のも受け取りなさい」


チョコを手渡ししてくる神風の顔は少し赤くなっている


提督「チョコという割には大きいな」


神風「ちょこけーきっていうのを作ってみたの」


榛名(いいこと思いつきました)


榛名「お二人とも知ってますか?バレンタインにチョコを渡す意味を」


神風「深い意味があるの?そこまで調べてなかったわ・・・」


春風「残念ながら存じ上げませんわ」


榛名「同性にチョコを渡すのは友達などに感謝の意味もありますが」


提督(榛名は何か思いついたな)


提督はいつもより上機嫌の榛名の顔を見て何かを思いついたことを悟る


榛名「異性にあげるというのはその相手に好意があるということです」


榛名「つまりは意中の男性に気持ちを伝える意味でもあります」


榛名「榛名は提督のことを愛しているので渡すのは当たり前ですね。そして二人は今提督にチョコを渡しました。となると?」


神風「っば!!そ、そんなつもりじゃ!!」


榛名の一言で茹蛸のように顔を真っ赤にさせる神風と


春風「あらあら・・・ばれてしまいましたか。」


平気な顔をしている春風


提督(春風は・・・楽しんでそうだな)


春風(戸惑った神風お姉さまも素敵ですわ)


神風「こ、これはその・・・」


神風「た、確かに司令官はかっこいいし、たくましいけど・・・でもそんなつもりじゃ・・・」


榛名「ではどんなつもりだったのですか?」


神風「え・・・バレンタインはチョコを渡すイベントって聞いてたから・・・」


提督「ちなみにそれは誰から聞いたんんだ?」


神風「春風だけど・・・」


提督「ふむ。春風はちゃんと意味を知っているぞ?」


神風「えぇ!?」


春風「申し訳ありませんお姉様。この春風ちゃんと伝え切れてませんでしたわ」


榛名「ふふ。冗談ですよ。これは義理チョコと言ってですね。深い意味もないんですよ」


神風「え、えぇ!?」


徐々にリアクションが大きくなっていく神風


提督「まぁ一生懸命俺のために作ってくれたんだろ?ちょっと待っててな」


提督は冷蔵庫に保管してある箱からチョコを二つ取り出す


提督「ちょいとここには艦娘が多いからな。もらったらその場で返すことにしてるんだ」


春風「司令官様のちょこれいとですか。嬉しいですわ」


神風「わ、私のより手が込んでるわね」


提督「よしてくれ。俺にケーキレベルのものは作れない」


提督「チョコありがとな。あんまり戦闘に使かってやれなくてすまんな」


神風と春風にチョコを渡して頭を撫ぜる


神風「大きいくて優しい手だわ。何この気持ち・・・・」


春風「ふふ。くすぐったいですわ司令官様」


提督「よし。チョコも返したしほかに用事はあるか?」


神風「それだけだわ」


春風「では、ほかに用事もないので帰りましょうかお姉さま」


神風「司令官ちょこありがとうございます」


二人は部屋から出ていく


提督「二人終わったな。これを後約180名にやるのか」


榛名「愚痴をこぼす割には楽しそうですね」


提督「まぁ普段かまってやれないからな」


ドアがノックされる


提督「次は誰だい?」


 バレンタイン当日! 隼鷹


隼鷹「ヒャッハ~チョコくれるってほんとかいぃ?」


提督「酔っ払いが来たぞ」


隼鷹「つれないこと言わないの~」


提督「渡してもいいがお前は何をくれるんだ?」


隼鷹「何か渡さないといけないのか」


提督「こういうものは等価交換だろ?」


隼鷹「冗談だって。ほらこれ」


丁寧に包装された包み紙を渡される提督」


隼鷹「こう見えても私は元客船だろ?これぐらい朝飯前よ」


提督「意外。もっと雑なものかと思ったのに」


隼鷹「あたしもここまでしたくなかったんだけど飛鷹がさぁ」


提督「包装は飛鷹が手伝ったが中身はあたしが作ったと」


隼鷹「そんなとこよ。いやぁ慣れないことはしないもんだわ」


提督「という割にはしっかりと作りこまれてるな」


包装を崩さないようにきれいに開けて中身を見る


隼鷹「あ、はは。そんな褒めても何にも出ないって」


提督「ふむ。ここまできっちり作ってくるとは予想外だな」


冷蔵庫の中身を見ながら考え始める


隼鷹「あたしは酒のつまみがもらえればいいだけだからさぁ~」


提督「そうはいかない。ちゃんと返さないと」


袋を3個ほど開いて中身を入れ替えていき包装をしそれを隼鷹に渡す


隼鷹「こんなにいいのかい?いやぁ助かるわぁ」


提督「まぁありあわせの組み合わせだから酒に合うかはわからんがな。それと」


隼鷹「ん?ほかに何か・・・!?!」


チョコを手渡すついでに提督は隼鷹を抱きしめる


榛名「っな!?」


提督「まぁ返せるものがあとはこれぐらいしかないからな。いつも酒に付き合ってくれてありがとな」


隼鷹「あ、ば・・・あ・・・ええと・・・」


戸惑う隼鷹をよそに提督は話を続けていく


提督「といっても俺が先に潰れて一人で飲むことになってるけどな」


そういう提督の顔は少し赤くなっている

当然ながら隼鷹は耳まで真っ赤にしているが


榛名「提督?」


提督「まぁいいでしょう。隼鷹?大丈夫か」


腕の中で震えている隼鷹に提督は声をかける


隼鷹「だ、大丈夫なわけないでしょ!い、いきなり抱きしめるか!?」


提督「ああ。それはすまない」


隼鷹(すごい緊張したぁ!!細くて抱きしめたら折れそうな体してるのにがっちりしててやばかったわ)


隼鷹「ちょ、チョコあんがとな!」


提督「おう。今度また飲もうや」


隼鷹「考えとく。というかあんたはもっと酒に強くなってからそういうんだね」


顔を真っ赤にした隼鷹はその空気に耐え切れなくなって逃げるように部屋から出て行ってしまう


榛名「提督。お話があります」


提督「言いたいことはわかる。別にやましい気持ちがあって抱きしめたわけじゃない」


榛名「ではどういう意味ですか?」


提督「よく女の子同士が抱き合うじゃん?そんな感じよ。それに隼鷹にはそういう感情は浮かばないよ」


提督「だって彼女とは戦友であり飲み友達でもある。それに榛名がいる目の前でそんなことすると思うか?いないところですると思うか?」


榛名「それもそうですね。今回は不問ということにしましょう」


提督(にしてもすごく柔らかかったし包容力凄いぞ彼女)


榛名「提督?何かやましいこと考えてませんか?」


提督「な、なんでもございません!!!」


そのあとは60人ほどチョコを渡したところで提督が力尽きてしまう


榛名「お茶入れてきたので一息ついてください。というかもう今日は休んでください」


提督「す、すまない・・・一人一人にちゃんと返して言ってたらすごい疲れたぞ・・・」


提督「これでまだ三分の一。まぁ実際はまとめてきてたりしてたからあと半分は切っているな。持ってこないやつもいるにはいるけどさ」


榛名「あとは後日にして今日は休みましょう」


提督「そうするかね。後で君にチョコ渡すね」


榛名「ならその時は榛名もチョ「司令官!チョコ持ってきたわよ!」


またしても榛名がしゃべっている途中で暁がノックもなしにドアを開けて入ってくる


 バレンタイン当日! 総閉め


榛名「暁ちゃん?」


流石に頭にきた榛名は声のトーンを落として暁のほうを向く


暁「司令か、ひぃぃ!!」


響「これは暁が悪い。が、榛名さんもその辺にしといたほうがいい。暁が漏らしちゃうからね」


暁「だ、誰がそんなはしたないこと!」


涙目になりながらも踏みとどまった暁が響をにらみながら言い返す


響「冗談さ。提督。私たちが作ったチョコを受け取ってほしいんだ」


誰よりも早く響が切り出してくる


提督「まぁそんなもんだろうとは思っていた」


榛名「とりあえず暁ちゃんはあとでお仕置きですね」


響「あれをやるのかい?」


榛名「あれはやりませんね。暁ちゃんが壊れて戻れなくなりますから」


暁「な、何の話をしてるの?」


ただならぬ空気を察した暁は震えながらも疑問を口にする


榛名「なんでもありません。渡す人には渡してきたんですか?」


電「はいなのです」


雷「鳳翔さんに間宮さん」


響「伊良湖さんに普段お世話になっている人たち」


暁「みんなに渡してきたわよ」


榛名「よく頑張りました」


響「というわけで受け取ってほしい」


響を中心に暁方がそれぞれの包装を施した袋を渡してくる


提督「それぞれの個性が出てるな。なら俺も」


提督は冷蔵庫を開きチョコの袋の中身を入れ替えてそれぞれに渡していく


提督「まずは暁。遠征の旗艦で常に働いてもらっているからそのお礼で多めに入れておいた。ご飯の前や寝る前に食べないことを約束に渡すよ」


暁「暁はもうりっぱなれでぃなんだからそんなことしないわ。ありがとう司令官!お礼は言えるわよ」


提督「次は響ちゃんだ。ロシア風チョコということでウィスキボンボンもそれなりの数を入れておいた。大規模作戦の最終海域に出るようになって大変だろうがこれからもよろしくね」


響「やはりそうきたか。これはうれしいな」


提督「雷に電。二人にもそれぞれ言いたいことがあるけど暁や響の相手ありがとな。二人がいるおかげで第六駆があるようなもんだから」


雷「あ、ありがとう」


電「なのです」


提督「それとは別にケーキを用意してある」


提督は小さい箱を取り出して暁に手渡す


提督「カロリーは控えめにしてあるが味は保証する。部屋に戻って食べるといい」


暁「こんなにもらっていいの?」


提督「まぁそういうもんのだ」


暁「部屋に戻って食べましょう」


暁たちは提督にお礼を言って部屋に戻っていく


榛名「はぁ・・・」


提督「お疲れ様。で、さっきは何を言おうとしてた?」


榛名「提督にチョコをもらったら榛名も返すってことです」


提督「今日の業務はすでに終わっている。部屋に戻ってゆっくりするか」


榛名「はい」


二つ隣の部屋に戻りコタツの中に潜る


提督「チョコどうする?」


榛名「榛名から渡しますね」


コタツから出た榛名は冷蔵庫から自分のチョコをもってコタツに戻ってくる


提督「ずいぶんデカいのな」


榛名「榛名が提督に向けている愛の分だけ大きくなりました」


提督「あけても?」


榛名「どうぞ。というか提督に渡すのですから榛名に聞かなくてもいいじゃないですか」


提督「それもそうか」


箱の包装を解いて中身を見る

那珂にはハート型のチョコが入っていた


提督「これはチョコ?このサイズは・・・」


榛名「チョコはチョコでもチョコケーキですね。榛名の愛情をこめて作りました♡」


提督「愛が重い。それだけ愛されてる俺というわけか。うれしい限りだ」


提督「こんなにすごいものをもらったら俺のがちっぽけに見えるじゃないか」


榛名「提督はどんなものを作ってくれたんですか?」


提督「あぁ・・・恥ずかしいな」


冷蔵庫から自分のチョコをもってコタツに戻る提督


提督「ハート形のチョコやクッキーの詰め合わせよ。まさかこんなすごいものが渡されるとは思わなんだ」


榛名「提督が作ってくださったチョコ・・・」


榛名は中にメモが入っていることに気が付きそれを開いて読む


提督『いつもそばにいてくれてありがとう。これぽっちじゃ返せるとは思えないけど感謝と愛をこめて君にこれを作りました。こんな私ですがこれからもよろしくお願いします』


榛名「提督・・・」


提督「はは・・・気が付くの早いよ」


うれし泣きしながら抱きしめてくる榛名を抱きしめ返しながら提督がそういう


榛名「こんな、このようなものを貰えて榛名感激です!!」


提督「君のに比べればまだまだだけどね」


榛名「また思い出ができましたね♪。それで・・・」


榛名は後ろを振り返りそれを見る

そこには様々な艦娘からもらったチョコが箱に入っておいてあった


榛名「榛名が作ったものもそうですがほとんどがチョコレートですね。去年何も考えずに食べた提督はチョコレート依存症、どちらかというとカカオ依存症になってましたね」


提督「面目ない」


榛名「榛名が調べていなかったのが悪いのですが半年はまともにチョコを食べれてませんでしたよね」


提督「今年も食べ方考えないと」


榛名「では榛名のから先に食べてください」


提督「言わなくてもそうするつもり。だって初めては愛する人のに決まってるじゃないか」


榛名がケーキをきれいに切り分けそれを二人で食べる

二人は楽しそうに3時間ほどおしゃべりをしてその日は就寝することとなった

一週間後提督はチョコレート依存症になり明石のもとで治療に励むことになってしまうが


これにてバレンタイン編終了


 結婚記念日


二月某日

いつものように提督室には三人がいる


響「二人に聞きたいことがあったけどいいかな?」


響が改まって二人に質問をする


提督「なんでも聞いてくれて構わないよ」


響「二人のケッコン記念日っていつだい?」


榛名「もうすぐですけど」


提督「2月の21日だったな。大本営から指輪が送られてきたのが14日で一週間俺が悩んでから渡したからな」


榛名「あの時の提督は今でも忘れられません」うっとり


提督「恥ずかしいから忘れてほしいけどなぁ・・・」


響「ふむ。21日ね。あと数日といったところかありがとう」


提督「別にお祝いとかはいいからな?毎年二人でゆっくりと過ごしてるんだし」


榛名「確かにお祝いをされたらうれしいですけれど・・・」


毎年ひっそりと打ち上げをしている関係上お祝いされたことは一度もない二人


響「ちょっと気になって聞いてみただけだよ。別に深い理由はないから」


響「用事を思い出したからもう帰るね」


提督の膝に乗っていた響は膝から降りて部屋から出ていく


提督「何かやるだろうねね」


榛名「まぁ私たちは黙っていましょう」



部屋から出て言った響は適当な部屋に入って青葉を見つける


青葉「えー・・・なぜ青葉がいる場所が分かったんですか?」


青葉は隠し部屋に近いところに隠れていたが響は普通にそこにいる青葉を見つけている


響「まぁそこは秘密ということで」


青葉「そこがすごい重要なんですけど・・・。で、青葉に何か用ですか?」


響「提督と榛名さんのケッコン記念日を祝おうと思う」


青葉「ふむ」


響「青葉さんに私の補佐に入ってほしいんだ」


青葉「なぜ青葉なんですか?ほかにも候補はいますよね?」


響「青葉さんが一番扱いやすいからだね」


青葉「はぁ・・・いいですよ。やりましょう。二人には日ごろから迷惑かけてますから少しでも恩返ししたかったんです」


響「迷惑しかかけてない気がするよ?」


青葉「うぐ・・・規模はどうしますか?」


響「普段から二人に世話になってる人たちでやりたいね」


青葉「大体200人弱と。そうなると浴場の宴会場を借りるのが手っ取り早いですね」


青葉「料理はどうするんですか?間宮さんや鳳翔さんに頼みますか?」


響「いきなり言っても迷惑になると思うから比叡さんに頼もうかと思ってる」


青葉「あの飯マズ筆頭の比叡さんにですか?危なくないですか?」


響「本人にそう伝えておくね。ああ見えて比叡さんは金剛型で一番料理がうまいんだよ?」


青葉「し、信じられません・・・提督は過去数回比叡さんの料理でサンズリバーを見ているといってますよ・・・」


響「まぁとりあえずさ。必要な人数を集めるから場所を確保してほしいんだ」


青葉「会議室でいいんじゃないですか?あそこほとんど使われたことがないじゃないですか」


響「それもありだね。青葉さんは会場の手配と計画を立てて。私は人を集めてくるから」


響は伝えることを伝えたら部屋から出て行ってしまう


青葉「二人はいい娘を持ちましたね。はて。娘?響ちゃんがですか?私は何を言ってるのでしょうか・・・」


自分が知らない記憶に戸惑う青葉



そのあと響は半日かけて鎮守府の第三軍までのメンバーを集めて会議室で計画を立てることにする


響「みんな集まってくれてありがとう。提督と榛名さんの結婚記念日が21日って聞いたからお祝いがしたくて集めたんだ」


比叡「なるほど。普段話しかけてくれない響ちゃんが私たちを集めたのはそういう理由ですか」


金剛「二人のためにサプライズパーリィーですカー」


霧島「式の計画は私霧島にお任せください」


響「頼りになるよ」


比叡「料理はどうするんですか?私が作ってもいいですけど」


響「人数分を作るのは大変でしょ?間宮さんたちに声をかけてたらぜひやらせてくれとのことだったから間宮さん、鳳翔さん、伊良湖さんとあと数名で料理を作ってほしい」


響「そして隼鷹さんと飛鷹さん」


隼鷹「はいな」


響「二人には会場の飾りつけを任せたいんだ。元客船の力を見せてほしい。これには手が空いている艦娘全員をあたらせたい」


飛鷹「腕が鳴るわね」


響「あとの人たちは霧島さんの手伝いに回ってほしいんだ」


霞「わかったわよ。これでもあのクズには迷惑かけてばっかだから手伝ってあげるわ」


漣「またまたぁ~。照れ隠しはいい加減やめたらどうよ」


霞「うっさい!誰が照れ隠しなんて!」


綾波「指令に恩返し♪たくさんやりたいことがあるから迷っちゃいます」


その後数日の間会場の飾りつけが行われる

響が事前に提督に会場の使用許可をもらっているため隠れてやる必要がない


提督「なかなかに大掛かりなことになったな」


榛名「これも提督が信頼されているからです」



そしてついに21日を迎える


響「二人ともおはよう」


いつものように提督室にやってくる響

だが、そわそわしているのが伝わってくる


提督「おはよう。今日は何かあるのか?」


響「え!?あ、あ・・・な、何もない・・・かな?でも午後に付き合ってほしいことがあるけどいい?」


榛名「榛名たちは今日一日書類の整理と片付けだけなので余裕はありますよ」


響「ならその時になったら迎えに来るね!響は片づけたい用事を先に片づけてくるから!」


言いたいことだけ言った響は逃げるように部屋から出ていく


提督「あの響ちゃんが珍しいな」



響は会場となる宴会場に顔を出す


響「飾りつけは・・・完璧だね」


隼鷹「こう見えてもやるときはやるんだから」


響「霧島さんはいる?」


霧島「この霧島をお呼びですか?」


響「近くにいたのね。流れはできてる?」


霧島「抜かりなし。です!」


響「じゃぁ霧島さんに式の司会を任せるね」


比叡「料理の仕込みは終わったよ」


響「あとは時間を待つだけだね。みんな準備はいいかな?」


会場の準備がすべて整った。後は響が提督たちを呼ぶだけとなる


響「へ、部屋の前に来た。緊張するなぁ・・・」


難なく指示だしをこなしているように見える響。だが、本人は本来そういうのが苦手な性格だ

親である二人を祝ってあげたいという気持ちで自分がやれる限りのことをやったまでなのだ

響の鼓動は早くなり緊張で押しつぶされそうになっている


響「すぅ・・・はぁ・・・お、落ち着け私・・・。ここでミスをしたらみんなに合わせる顔がないから・・・」


扉の前で何度も深呼吸をし気持ちを落ち着かせようと頑張るがなかなか落ち着かない


響「はぁ・・・はぁ・・・胸が苦しい・・・姫クラスを相手した時よりも緊張してるのがわかる・・・」


その小さい体には200人にもわたる艦娘の期待が乗っている

その重圧と戦いながら響は扉を開ける


響「ふ、二人に見せたいものがあるから付いて来てほしいんだ」


提督「ようやく来たか。すでに仕事を終えてま・・・だ、大丈夫か!?」


扉を開けて平常心で話しかけているつもりの響。だが、その顔は今にも泣きだしそうですごい量の汗をかいていた


榛名「どうかしたんですか!?」


響「な、何のことだい?私はいたって平気だよ?」


提督「風邪でも引いた?熱を測らなきゃ。その用事は明日にして今は・・・」


響「いいから!いいから私についてきて・・・!!」


普段の響からは想像もつかない気迫を受け黙ってしまう二人


響(二人に心配をかけちゃった・・・でも・・・)


響「私のことは今はいいから・・・二人に見せたいものがあるんだ・・・」


榛名「今は響ちゃんに従いましょう・・・」


提督「何を言っても無駄だろうね」


ふらふらと歩く響の後を二人がついていく

時より倒れそうになる響きだがどうにか立ちなおして宴会場まで二人を案内する


提督「そういえばここを貸し切りで使いたいってこの前響ちゃんが言ってきたけど・・・」


響「はぁ・・・はぁ・・・やっと着いた・・・もうすぐ・・・」


無言で二人の前を歩いていた響はいつの間にか泣き出しそうになっていた

耐えきれない量の期待でつぶされそうになりながら自分の仕事を完遂しきった響


響「すぅ・・・はぁ・・・て、提督たちに見せたかったのはこれだよ」


二人をドアの前まで誘導すると響はおもむろにドアをあけ放つ

それを合図に一斉にクラッカーが二人に向けて放たれる


「二人とも!結婚記念日おめでとう!!!」


クラッカーの音の後に大声で祝福される


提督「・・・」


榛名「すごい・・・」


言葉を失ってしまう二人。提督は下を向いたまま固まってしまう


響「二人ともおめでとう」


提督「・・・がとう・・・」


榛名「どうしました?」


提督「ありがとう・・・俺たちのことを祝ってくれて・・・」


その声は震えていた。あまりの嬉しさで泣いてしまう


提督「うれしくて前が見えないや・・・誰が企画したんだ?比叡か?」


比叡「わ、私じゃないです!企画したのは二人の目の前にいますよ」


榛名「目の前・・・響ちゃんですか?」


響「ハラショー。その通りさ。いつも優しくしてくれてるからせめてもの恩返しさ」


提督「何もここまで大掛かりなものにしなくても。でもありがとう。すごいうれしいよ」


提督「みんなもだ。俺たちのためにありがとうな」


霧島「あー式の流れが・・・まぁいいでしょう。そんなものあってないようなものです」


比叡「私たちが腕によりをかけて作った料理を食べてください!」


その後立食会がごとく全員で立ちながら話しながら式が進んでいく

提督は一人一人と話しながら回っていく

そして料理がなくなり式としても終わりが近づいてくる


提督「霧島マイク」


霧島「はい!」


霧島からマイクを受け取り壇上に提督が上がる


提督「今日は俺たちの記念日のためにありがとうな。あまりの嬉しさに泣いてしまったじゃないか」


提督「ここにいる全員が俺のことを信頼していることを改めて分かった。それぞれ癖があって俺はみんなことが好きだ」


提督「だからこそ隠し事はなしにしようと思う。響ちゃんこっちに。榛名もだね」


提督は近くにいた二人をそばに呼ぶ


提督「たぶん気が付いている奴はかなりいると思うが発表させてもらう」


提督「俺と榛名は響ちゃんを娘として迎え入れた」


<え?

<どういうこと?


その一言で会場がざわつく


提督「軽い気持ちでそんなことは決めない。響ちゃんから話を持ち掛けられ二人で考え抜いた結果の答えだ。これからは響ちゃんを特別視した発言をするかもしれないがそのあたり割り切ってもらいたい」


比叡「だからあの時提督の膝に響ちゃんが入っても榛名が怒らなかったのね」


金剛「MySisterに娘ができてお姉ちゃん嬉しいデース!」


霧島「金剛お姉様その言い方だと榛名が響ちゃんを生んだように聞こえますよ?」


金剛「Oh・・・あまりに嬉しすぎて間違えてしまいました・・・」


瑞鶴「だから響ちゃんが今回企画を立てるのを買って出たのね」


各々思うところがあるが誰一人反対する者はいない


綾波「司令官・・・綾波とは遊びだったんですか・・・?」


提督「言い方があるだろ・・・・響ちゃんとは話し合ったわけで。それに君はそういうの望んでないでしょ?」


綾波「ばれてましたか。綾波はもっと戦いたいから司令官と契約を結んだまでです」


提督「榛名に渡した指輪以外は練度解放以外に意味がないからね。それは本人たち納得のもとに渡してるわけで合って」


青葉「あのー・・・真剣な空気の中悪いのですが・・・」


青葉は手を上げて恐る恐る発言する


提督「文句があるといいたいか?」


青葉「そ、そういうわけじゃなくてですね・・・そろそろ式も終わりなので二人の記念写真を撮りたいのですが・・・。そういう空気じゃないですね・・・」


提督「あー。そういうことね。何かある奴は今じゃなくていいからな」


青葉「いいですか?」


提督「いいとも。な。榛名?」


榛名「ええ」


青葉「ではこちらにー」


青葉があらかじめセットしておいたカメラの前に二人を誘導する


青葉「お好きなポーズをとってください」


榛名「ふむ。えい♪」


考えることなく榛名は提督にキスをする

カシャリと電子音が部屋に響き渡る


提督「い、いきなり来るのね」


流石の提督も不意打ちには弱く顔を少し赤らめてしまう


榛名「好きにしていいといわれたら榛名はこうします」


青葉「いいですねぇ。ばっちりです!後日現像してお渡ししますね」


提督「恥ずかしくない?」


榛名「恥ずかしいですよ?けれど記念です♪」


そして式が終わる

榛名と結婚して早3年。気が付いたら終わっていたともいえる

数日後二人のキスの写真が提督室に飾られる


 榛名さんは辛いのが苦手


提督室でいつものように提督たちは書類仕事を片付けていた

離れたソファに座る響はスケッチブックに二人の姿を描いていた


提督「あとはここにサインをしてっと・・・」


すでに仕事は終盤で提督がサインをすることで終わりを迎えた


榛名「仕事も終わったことですし夕食にしましょうか」


提督「今日は金曜か。カレーの日だな」


榛名「今週は榛名が作りますね」


提督「今週もでしょうに。まだあのこと根に持ってるのか・・・」


響「あのことって?」


ひとしきり書き終えた響が二人に合流する


提督「別に教えてもいいよな?」


念のために榛名に了承を得る


榛名「え、ええ」


提督「榛名はな辛いのが苦手なんだよ」


響「え・・・?」


榛名「意外そうな顔してますね。ですが、真実です」


提督「過去に俺が作ったカレーでひと悶着あったんだよ・・・」



半年前


榛名と同棲して幾月が立ったある日


提督「今日の作業終了っと」


榛名「お疲れ様です。今日はカレーの日ですがどうしますか?」


提督「先週は君に作ってもらってその前は間宮か」


榛名「今週も榛名が作りましょうか?」


提督「いつも作ってもらってばっかで悪いから今日は俺が作るさ」


榛名「え・・・?」


提督「不安?」


榛名「ええと・・・そういうわけでは・・・」


提督「まぁあんまり料理作ってないから不安なのも仕方ないか」


榛名「提督の料理が不安というわけでは・・・」


提督「はぁ・・・なにがあった?」


榛名「いえ!な、なんでもありません!」


提督「ふむ・・・?いろいろと試してみたいことがあってね」


榛名「試してみたいこととは?」


提督「いやね。カレーにはスパイスが結構入ってるじゃん?この前いろいろと購入したからさ試してみたいのよ」


榛名「す、スパイスですか?」


提督「辛さの中にうまみを感じれるように作ってみたいわけよ」


榛名「か、辛いのですか・・・」


提督「もしかして苦手だった?」


榛名「ち、違いますから!」


提督(これは怪しいぞ?)


榛名「そ、そこまで言うのでしたら提督が今日のカレーを作るのを許しましょう」


提督「ま、まぁそうなるな・・・?」


その後自室に戻って提督はエプロンを装備しキッチンに立つ

その間榛名はリビングの掃除をしている


提督(さっきの榛名の反応を見るに辛いのが苦手みたいだな・・・)


不慣れながらもカレーの準備をこなしていく

固形のルーを適度に切り分けスパイスで味を調えていく


提督(辛みの中に旨みがいるねぇ。俺で辛いと感じるとなると彼女には激辛かな?)


四分の一を鍋から取り出し別の鍋に入れる


提督(ここで辛みを押さえるように蜂蜜を入れてっと・・・)


その後試行錯誤をしながら味を崩さないように注意しながらカレー作りをしていく


リビングの片づけが終わった榛名は椅子に座りながら提督の背中を観察している


榛名(い、いろいろと入れてます・・・このままでは榛名が辛いものが苦手なのがばれてしまいます・・・)


榛名(提督が作ってくれるカレー!辛くても榛名は大丈夫です!!)


自然とガッツポーズをとっていたことに気が付き慌てて姿勢を整える


提督(何かやってるな・・・)


一通り作り終えた提督は初めに取り分けておいたカレーをご飯によそい榛名のもとに運ぶ


提督「完成したよー」


榛名「・・・」


そして榛名の前にカレーを置く


提督「自信作だね。辛さの中に旨みがある。俺はこういうのが好きなんだよね」


提督「どうぞ召し上がれ」


榛名「は、はい・・・」


恐る恐る手に持ったスプーンでカレーをすくう

そしてそれを口に入れる


榛名「はむ・・・」


榛名(う・・・!か、辛いです・・・)


提督「どう?ねぇどう?」


榛名「う・・・お、おいしいネー」


提督「金剛が混ざってるぞ?」


榛名「な、慣れてくると美味しいネー・・・」


提督「榛名さぁ・・・辛いの苦手でしょ?」


榛名「うぐ・・・。ばれてましたか・・・」


提督「いや・・・ばれるもばれないも涙目で食べられたら誰でも気が付くでしょ?」


榛名「すみません・・・榛名はどうにも辛いものが・・・」


提督「無理に食べなくていいしそれは試作品みたいなものよ」


榛名「え?し、試作品!?」


提督「榛名が辛いの苦手みたいだからね。試してみただけ」


榛名「ひ、ひどいです!!」


提督「それにさそもそも榛名にだけ料理を出しているのがおかしいじゃん?」


榛名「あ・・・。そういわれれば・・・」


提督「ちょいとお待ちに」


そういうと提督は席を立ち、あらかじめ作ってあったカレーを二人分よそって戻ってくる


提督「そしてこれが完成品。辛さを控えめにしてある」


榛名「い、いただきます・・・」


恐る恐る口に運ぶが言われた通りに辛さが控えめになっている


榛名(から・・・くない!それどころから少し甘い?ような気がします!)


提督「気に入ってくれて何より」


榛名「ええ!美味しい!美味しいですよ提督!!」


普段の彼女からは見ることのできない速度で食べ進めていく


提督「結構結構。ならこっちの試作品は俺が食べるか」


提督は榛名の食べかけの試作品を食べていく


提督「ん~辛いねぇ。けれど辛さの中に旨みがいるからいいアクセントになって美味しいねぇ」


榛名「あ・・・(それは榛名の食べかけです・・・)」


提督「ん?手が止まったけどどうした?」


榛名「あ、い、いえ何でもないです!すごい美味しいです!」



提督「てなことがあってだな」


響「なるほどね。だから前おとうさんが作ったカレーを食べるときに一瞬戸惑ってたんだね」


榛名「み、見てたんですね・・・。けれど提督も辛いのが苦手だと知って榛名嬉しかったです」


提督「辛い物を食べなくて済むからね」


榛名「ええ。そのあとも何度か作ってくれましたけどたまに不意を打つように辛い物を作りましたよね?」じとー


提督「な、ナンノコトカナ?」


榛名「それじゃカレーを作りますね」


提督「あれからスパイスを調整してどんどん上手くなっていくから怖いよ」


榛名「ふふ。今日はどうしましょうか」



カレーを食べててふと思いついたネタ

うちの榛名は辛いのが苦手だからね

そこが可愛いんだよねぇ



 私服榛名


ある日の午後

執務を終えた提督たちは自室でのんびりしていた


榛名「提督。この前頼んだもの来てますか?」


提督「頼んだもの・・・。服だっけ?」


榛名「はい。ネットで見ていて気に入ったものを提督に買ってもらったものです」


提督「確かそれなら今朝方に来てた気がする」


提督は受け取った荷物の中から包装された箱を探し出す


提督「君がどうしても欲しいというから買ったけどどこか行くの?」


榛名「榛名は提督とどこかに行きたいですね。群馬みたいに」


提督「なら今年の夏はみんなで海に遊びに行くか。深海凄艦が現れてないところにでもさ」


榛名「いいですね。それとこれに着替えてきますね」


提督「榛名のことだからここで着替え始めるかと思ったぞ」


榛名「提督?いくら榛名でもそんなことはしませんよ?」じとー


提督「駆逐艦榛名ちゃんは提督の目の前で普通に着替えしてたよ?」


榛名「ふぇ!?そ、それはですね・・・」


提督「今日も榛名が可愛い。ほんと抱きしめたいよ」


榛名「うぅ・・・。今すぐ抱きしめてほしいですけど、着替えてきますね」


榛名は箱を手に持ち隣の部屋に移動する


提督「榛名が選んだ服かぁ・・・可愛いんだろうな」


提督「いやさ?今も十分可愛いし、美人だけどさ」


提督「女の子のおめかしは時間がかかります」


30分が経過したころ扉が開く

そこには黒色のワンピースに白の薄手のコートを羽織った榛名がいた

普段化粧をあまりしない榛名だが、なぜかうっすらと化粧をしていた


提督「で、これからどこか行くの?」


榛名「はぁ・・・。提督?何か言うことがあるでしょ?」


提督「ん?でも珍しく化粧をしてるし金剛たちと買い物でも行くのかなって思ってさ」


榛名「この人はこういう時本当に鈍感になるから・・・」


提督「いやね・・・。言葉が見つからないのよ・・・」


提督「あまりにも似合いすぎてて、あまりにも美人過ぎててさ」


提督「俺の語彙力じゃそれを表現することができないわけ」


榛名「あぁ・・・感激です。それと提督」


榛名「榛名が部屋に入ってから10分ほどの間の独り言すべて聞えてましたよ」


提督「うぇ!?」


榛名「やれ。可愛いだの。やれ美人だの。嬉しすぎて着替えに集中できなかったじゃないですか!!」


榛名「顔は熱くなってきますし、化粧する手は震えてうまく化粧できませんでしたし」


提督「それでそんなに時間がかかったわけか」


提督「そうだな。結婚しよ?」


榛名「私たちはすでにしてますよ?」にっこり


榛名は指輪を提督に見せる


提督「そうだったな。なんか指輪を渡したい気分になってさ」


榛名「榛名はうれしいですよ」


提督「それで買い物「提督に見せたかったんです」


榛名「いつもは制服を着てますし。提督からもらった服もかわいくて素敵です。けれど榛名は自分で服を買いたかったんです」


提督「買ったのは俺だけど」


榛名「ほんと一言多いですよね。似合ってますか?」


その場で一回転して着こなしを見せてくれる


提督「・・・」


榛名「なにか・・・言ってくださいよ」


提督「すまない。テッシュ取ってくれ」


榛名「どうかしましたか?どうぞ」


提督「あまりにも綺麗で見とれてたら鼻血が・・・」


榛名「それだけ榛名に興奮してくれたということですね」


響「おとうさん。今日も遊びに・・・」


偶然にも鼻から血を流している提督とティッシュを手に私服姿で近くにいる二人を響が目撃する


響「・・・」カタカタカタカタ


榛名「響ちゃん?」


提督「この状況だけを見ればなぁ・・・」


響「おかあさんが!榛名さんが提督を”また”悩殺してる!!!!あああああ!!!!」


部屋から全速力で飛び出していってしまう。なお叫び声だけは何度もくりかえしている


<榛名さんが!!提督を!!悩殺してるぅ!!

<あああああああああああ!!!!!!!!!!!


提督「これ前にもなかった?」


榛名「確か榛名が水着を提督に見せたときに一度・・・」


提督「あの時の榛名は魅力的だったなぁ」だらぁ


榛名「提督反対の鼻からも血が・・・」


提督「ほんと榛名が嫁でよかったよ。眼福眼福」


榛名「ほんと提督はこれ以上のものを見ているのにおかしいですよね」


榛名「榛名も提督のお嫁さんでうれしいです♪」



三越コラボです。アベイルコラボじゃありません

榛名の私服です

鼻血ものです

うれしみ

あっがいはごいりょくをうしなった!!


 ある種のトラウマ


ある寒い夜

提督の部屋には今日も響がいる


提督「最近はこっちで寝ることが多くなってきたな」


響「三人と寝るのが嫌なわけじゃないけど、響はおとうさんたちと寝たいんだ」


おとうさんたちと今日も一緒に寝ることにした


響(またあの夢を見ることになるかもしれない・・・けれど)


そっと提督の顔を見る


提督「響ちゃんも眠たそうだし早いけど俺たちも寝るか」


榛名「ええ」


響を中心に提督と榛名が川の字で寝る


やはり私はあの夢を見てしまう

それは今まで幾度となく見てきたものだ

それは夢なのか?現実なのか?

艦である私。艦娘である私。本当の私はどっちなのだろうか・・・


いつもそれは暁から始まる

本来、私は暁の最後は知らない

雷たちから話は聞いているけどそれを実際に見たわけじゃないから

なのに・・・なのにそれは鮮明に私に語り掛けてくる

探照灯で敵を照らし懸命に戦う彼女

徐々に体が欠損していく。けれどあきらめることなく最後まで勇敢に戦った

どこでどう見ているのかわからないけれど彼女がこちらを見て笑いかけてきたあと爆炎に飲まれ視界が暗転する


そこで終わってくれればいいのに、悪夢はまだ終わってくれない

その後、場面は変わり雷の姿が見えてくる

彼女もまた敵潜水艦の雷撃で沈む。私はこの目で見てないのなぜこうもハッキリと見えてしまう・・・

対潜掃討任務に出て消息を絶った雷。もう私たち第六駆は二人なんだよね・・・


ここまでくればもう読めてるさ

次は電の番。輸送船護衛任務についていた私たちは持ち場を変わることにした

いいや、たぶん彼女は私を守ってくれたんだろう。変わった直後に私のいた場所に敵潜水艦の魚雷が直撃したのだから

助けようとした私を見て笑いかけてくれた彼女。電を撃った敵を討とうとしたけどもう敵の姿はない

皆を失ってしまった記憶・・・忘れたいのに忘れられない・・・



提督「響ちゃんうなされてない?」


榛名「すごい汗ですよ」


明け方に目が覚めた提督はうなされている響に気が付く

遅れて榛名も目を覚ます



いつも私はそこで目を覚ます。”はずだった”

悪夢はそこで終わりのはずなのに

なぜか今回は目が覚めない。なぜなら沈んでいった”彼女たち”が目の前にいるから



響「ああ・・・いや・・・」


提督「今は6時か。いつもこうだっけ?」


たびたび響ちゃんと寝ている二人だが、彼女がここまでうなされているのを見るのは初めてである


榛名「いえ。こんな響ちゃんは見たことがありません」


目からはうっすらと涙を流し、徐々に汗ばんでいく



右手がなく顔が半分えぐれている暁。腰より下がなく這いずるようにうごめく雷

笑っているはずなのにどこかおかしい電



響「ああああああああああ!!!!!!!!」


突如布団を飛ばして暴れ出す響


提督「ちょ!?どうしたんだ!!」


押さえつけようにも駆逐艦である彼女の馬力にかなうわけもなく


響「いやああああ!!!!こないでええ!!!」


目は開いている。けれど焦点は合わずただ目が開いているだけで当人は寝たままだ



彼女たちは私が夢で最後に見た姿のままこっちに近づいてくる

電が手招きをしているのがわかる

それは「こっちにこい」と物語っている



響「うわあああああ!!!!」


暴れ狂う響を見かねた榛名が


榛名「おとなしくさせますか?」


力づくで押さえつけようとする


提督「いや。俺がやる」



どんなに後ろに下がっても彼女たちから離れられない

けれど、彼女たちがこちらに来ると距離が狭まる

こんなこと今まで一度も起きたことがない

終わりが見えない悪夢に響はなすすべもなく飲まれていく



響「こ、こないでええ!!!!」


手足をばたつかせ暴れる響


提督「ちぃ。何があったんだ」


近づいた提督は手の甲で顎を殴られてしまう


榛名「提督大丈夫ですか!?」


提督「流石に痛い。けれど響ちゃんはそれ以上に苦しんでいるのがわかる」


顔はもう涙でぐしゃぐしゃに。服ははだけ、汗をびっしょりとかいている


提督「ちょっと響ちゃんごめんよ」


暴れる手足を掻い潜り響を抱きしめる提督



徐々に彼女たちは近づいてくる

物を投げても動じもせず、じわじわと。

そして、抱き着かれる。雷に足を、暁に右手を、そして電に頭をつかまれ押し倒される



響「いやあああ!!!離して!!!」


がっちりと抱きしめた提督。いくら駆逐艦と言えども本気の大人の男の力の前では簡単には引きはがすことはできない



体に力が入らない。振りほどこうにも振りほどけない

電が顔を耳に近づけて「どうして?どうしておいて行ったの?」とそうつぶやいてくる

他の二人も同じようなことをつぶやいている



提督「落ち着くんだ!」


左手を腰に回し右手で頭を支え優しく抱きしめる


榛名「榛名も・・・」


提督「いや。今は俺に任せてくれ」


響「うああああ!!!!」


提督の腕の中でなお暴れる響


提督「あ、いて!!」


両腕で背中をたたき、殴り、提督の首に噛みつく


提督「あいた!?・・・まさか噛みつかれるとは・・・・」



私がどんなに暴れても彼女たちは離れてくれない

ああ・・・声が聞こえる

「・・・き・・ん・・・」「ひ・・き・・・」

誰の声だろう。彼女たちのせいでなにも思い出せそうにないや・・・

「響ちゃん・・・!!」



提督「何があったかわからない。けれど目を覚ましてくれ響ちゃん!!」



この声は・・・

後ろからそっと私を抱きしめてくれるのは・・・

皆が私から離れていく

暖かい手。これはおとうさんの手だ

彼女たちはいなくなっていた



提督「こりゃ俺には手が追えそうにない。このまま抱きしめたまま明石のところに行くぞ!」


榛名「榛名は先に行って明石さんを起こしてきますね!」


提督「頼む!」


響「こ・・・こは・・・?」


悪夢から目を覚ました響


提督「起きたか!?」


響「私はいったい・・・」


榛名「ふぅ・・・よかったです。響ちゃんはうなされていたんですよ?」


響「ああ。やはりあれは・・・」


提督「何があったか話してくれるか?」


響「いつも夢を見るんだ。他の姉妹が沈む姿を夢で」


榛名「それは・・・」


響「けれど今日は違ったんだ。沈んだ姿の3人が私を押さえつけて・・・えぐ・・・」


思い出した響は吐き気に襲われる


提督「そうか。嫌なこと思い出させてしまったな」


抱きしめていた提督は優しく背中をさする


響「そしたら声が聞こえて・・・。あれ?おとうさんケガしてるよ?」


徐々に落ち着いていった響は視線の先に提督の首から血が出ているのを見つける


提督「これね。暴れる響ちゃんを抱きしめたときにちょっとがっつりかまれた」


響「ごめんなさい・・・響そんなつもりじゃ・・・」


提督「いいって。この程度の怪我日常茶飯事だろ?」


榛名「榛名たちと提督を一緒にしてはダメですよ?」


榛名「それにですね響ちゃん。榛名も響ちゃんが見たような夢をたまに見るんです」


榛名「初めは凄い辛かったです。最後まで残ってしまった榛名。呉の大空襲を何度も夢で経験するのはつらいですよ」


榛名「けれど泣きながら目を覚ますと提督が榛名を心配しながら見ているんです」


榛名「ああ。私にはこの人がついていてくれるんだなって目が覚めると思うんです」


提督「恥ずかしいこと言ってくれるね。まぁ俺も何だけどね」


提督「流石に泣きながら目を覚ますとか飛び起きるなんてことはないけどさ。ないよね!?」


榛名「記憶の限りではないですね。夜中に「おかあさん・・」って言って抱き着いてくるのは何度かありますけど」


榛名「あの時の提督は子供みたいですごい可愛かったです。」


提督「うへぇ・・・恥ずかしいや。俺が見てるのは大事な人を失う夢。当たり前が当たり前じゃなくなる」


提督「たまに見るレベルだけれども。それでも見るたびに辛くなる」


提督「けど、目が覚めると君が横にいて今の俺には榛名がいるというを実感するわけさ」


榛名「提督・・・」


響「二人とも・・・同じなんだね・・・」


榛名「たぶん響ちゃんはこれからも見るとは思います。それはある程度艦娘としての練度が上がってきた証拠だと榛名は思います」


提督「その時は飲まれるんじゃなくて俺たちのことを思い出してほしい」


響「響にはふたりがいるんだもんね」


榛名「ええ。これからもずっと響ちゃんは私たちの娘ですから」


提督「それじゃ響ちゃんはお風呂入ろっか」


響「え・・・?」


榛名「あー。そうですね。顔は涙でぐしゃぐしゃになってますし体中汗まみれです」


響「・・・。ほんとだね」


提督「それに仕方ないこととはいえ・・・」


提督は視線を下のほうに動かす


響「つめたい・・・くしゅん」


榛名「響ちゃん立てますか?」


響「ん。大丈夫一人で立てるから」


提督「んじゃ榛名は響をお風呂に入れてやってくれ。俺とは入りたくないだろ?」


響「でもおとうさんも響の・・・汚れてるよ?」


提督「俺はあとで入るさ。それにこの惨状を片付けるのが先」


響「なら3人で入ろうよ」


提督「あの風呂二人でも狭いんだぞ?」


響「でも狭いってことは二人をもっと近くで感じられるってことだよね?」


提督「いろいろ触っちゃうかもよ?」


榛名「その時はその時です」


提督「目が笑ってないですよ榛名さん?」


響「部屋は・・・お風呂入ってから響も手伝うからさ」


提督「まぁ仕方ないか」


そして狭い風呂場に3人で入り体を洗いあった

小さい出来事ではあるがさらに三人の絆は深ることになった



なんかすごい内容に

書いててすごい辛かったけど無事書き終えれてよかった

残響の鎮魂歌を聞いてて書きたくなった

ほんといい曲だよ

書き方安定しないけどこれもまた味があっていいかな?

独自の設定が深すぎるね

更新は不定期だけど思いついたら書くスタイルだからそのうちまた会いましょう




戦艦榛名竣工日2年目



卯月の17日


響は金剛型の部屋にやってきていた


響「比叡伯母さんケーキの作り方を教えてほしい」


比叡「今なんて?」


響「ひぃ・・・」


比叡「確かに響ちゃんは榛名の娘です。そして私は榛名の姉です。響ちゃんから見たら叔母さんなのはわかります」


響「ご、ごめんなさい・・・。比叡お姉さん・・・」


比叡「別に前のように比叡さんでいいんだけどなぁ・・・」


響「比叡さんケーキの作り方を教えてほしい」


比叡「今日が17日だから例の件?」


響「そう。今年はサプライズで私が二人にケーキを作る予定」


比叡「へぇ。まあいいわ。教えてあげる」


比叡「ちょうど今から午後のお茶会用のケーキを作る予定だったから一緒に作ろっか」


響「お願いするよ」


そのあと3時間かけて響はケーキの作り方を比叡から教わる


比叡「お疲れ様。大体はわかったかな?」


響「Спасибо。後は部屋で作るね」


比叡「材料はあるの?」


響「あ・・・」


比叡「余ってるからこれを持ってきなさい」


比叡は先ほどまで使っていたケーキの材料を響に手渡す


響「いいの?」


比叡「うん。この量じゃ明日のには足りないから」


響「今日はありがとう」


そういうと響は部屋から立ち去る


比叡「響ちゃんほんと落ち着いたよね」


霧島「ええ。一時期荒れてたのが嘘のようです」


部屋の奥から霧島が出てくる


比叡「彼女なりに乗り越えたってことね」


霧島「榛名もいい娘を持ちましたね」


比叡「いろいろと私たちは置いてかれてるわね」


霧島「これだけは仕方がないことですよ。お姉様」


部屋を出た響は第六駆逐隊の部屋に戻る


響「この部屋にもキッチンはあるからあとは自分なりに試行錯誤するだけ」


金剛型の部屋に比べれば狭いキッチンに材料を広げ、取ったメモに目を通していく


雷「響どうしたの?」


奥でテレビを見ていた雷が響のもとにやってくる


響「雷か。榛名さんにケーキを作ろうと思ってね」


雷「なるほどね。明後日だものね。手伝う?」


響「いや。いい。これは私の問題だからね」


響「でも試食は手伝ってほしいかな?」


暁「何々?ケーキを作るの?」


甘い匂いに誘われて暁がやってくる


響「そうさ。まぁ見ていてくれ」


それから響は不器用ながら一生懸命ケーキを作っていく


響「か、完成したよ。食べてくれるかい?」


形が少し崩れたケーキを三人の前に置く


暁「形はまあまあね。ぱくり」


暁「ん~!うまい!」


雷「どれどれ?」ぱくり


雷「ちょっと甘すぎるかな?私たちの口にはこれが合うけど大人の榛名さんには甘すぎるんじゃない?」


響「まだまだ改良の余地あり。か」


電「でもはじめてなのに十分なのです」


響「三人ともありがとう。もう一回作ってみるね」


その後何回もケーキを作り自分なりのケーキを完成させる


暁「も、もう無理かも・・・」


雷「さ、さすがに私も無理・・・」


電「な、のです・・・」


ホールケーキをかれこれ6個も食べた三人は動けなくなってしまう


響「無理して食べなくてもいいのに」


三人「おいしいのがいけないのよ」なのです」


響はぐちゃぐちゃにしてしまったキッチンを綺麗に洗い床につく


提督の自室


提督「明後日だな」


榛名「はい。今年は何かやるんですか?}


提督「そうだな・・・。今年は君と二人で過ごしたいかな?」


榛名「提督のことですからまた何かやるのかと思ってましたよ」


提督「やるのなら一月前から準備してるさ」


榛名「それもそうですね」


提督「大規模作戦まであと少し。やれることだけやってあとはまったり過ごそう」


榛名「ええ。もう寝ますか?」


提督「いい時間だし寝るか」


榛名「今日も一緒に寝ます?」


提督「毎日一緒に寝てます」


榛名「提督愛してます」


提督「俺もだよ」


19日


響「朝から張り切ってケーキを作った」


響の前には形が整ったケーキがおいてある


響「あとは包装して二人に渡すだけだ」


ケーキに装飾をして箱にしまい包装をする


暁「頑張って!私たち応援してるから!」


響が部屋から出ようとすると暁たちが声をかけてきた


雷「もう暁ったら。いつもみたいにふるまって渡すのよ」


響「ありがとう」


電「響ちゃんならやれると信じてます」


響「行ってくるね」


部屋のドアを閉めて響は提督たちがいる自室に向かう


榛名の竣工日もあって今日は鎮守府の活動は停止している


提督の自室


提督「誕生日おめでとう榛名」


榛名「ありがとうございます」


提督「いろいろ考えたけどプレゼントが思いつかなかった・・・。すまない榛名・・・」


榛名「いえ。榛名にとって提督と一緒にいられる時間が一番なんです」


提督「そのために今日の活動をやめてるんだけどな」


二人が談笑をしているとドアがノックされる


提督「何かあったのか?入っていいぞ」


ドアが開かれると隼鷹がいた


隼鷹「榛名さん誕生日おめでとう。あたしの好きな酒だけど受け取ってくれるかな?」


隼鷹は自分が普段から飲んでいるお酒を榛名にプレゼントしに来た


榛名「これを榛名にですか?けれど・・・」


隼鷹が普段から飲んでいる酒は製造数が少なくて希少価値の高いものである


隼鷹「いいって。提督と飲んでもらえればあたしはいいから」


提督「お前にしてはめずらいな」


榛名「ならもらいますね。ありがとうございます」


隼鷹「末永くお幸せにな!」


照れ隠しなのか逃げるように去っていく


そのあと様々な艦娘が部屋に来て榛名にプレゼントを渡していく


榛名「こんなにも・・・」


榛名の前にはプレゼントの山ができている


提督「それだけ君が信頼されているってことだ」


榛名「榛名感激ですっ!」


提督「で、部屋の外で響ちゃんは何をしているんだい?」


20分前から部屋の外で立ち止まっている響に提督が声をかける


響「き、気づいてたのかい?」


ドア越しに声が返ってくる


提督「まぁな。さっき来た漣が教えてくれた」


響「お、お母さんに渡したいものがあって・・・」


ドアを開けて響が部屋に入ってくる


榛名「私にですか?」


響「こ、これ・・・」


響は手に持っていたケーキの箱を榛名に手渡す


響「が、頑張って作ったの・・・」


響「不器用な形だけど味は保証するよ」


榛名「これは・・・。ケーキですか?」


榛名は箱を開けて中身を確認する

中にはケーキが入っている


提督「うまくできてるじゃないか」


響「お、お母さんの誕生日だから・・。比叡さんに教えてもらって一生懸命作ったの」


榛名「お姉様にですか。響ちゃんありがとうございます。嬉しいです」


響「やったぁ!」


響「響もう行くね。今日は二人で過ごすんでしょ?」


榛名「そうですね。けどせっかくですから響ちゃんも一緒に食べていきません?」


響「いいの?」


提督「もちろん」


榛名は包丁と皿をもってきてケーキを取り分ける

提督はコーヒーと紅茶を入れる


三人「いただきます」


榛名「これは・・・。美味しいですよ響ちゃん」


提督「だな。程よい甘さだ」


響「えへへ」


提督「でも大変だったろ?」


響「うん。でもお母さんのためなら響、頑張れるから」


そのあと談笑をしながらケーキを食べ終わる


提督「おいしいケーキありがとうね」


響「また作っていい?」


榛名「もちろんですよ!響ちゃんのケーキならいくらでも食べれます」


響「えへへ。それじゃもう行くね」


提督「今日はありがとうな」


響「うん。あとは二人よろしくやってて」


提督「たまに見せる素がまた可愛いよね」


榛名「ええ。それも響ちゃんです」


提督「今は19時か」


榛名「どうします?」


提督「ここに榛名山の地酒があります」


榛名「飲みますか?」


提督「君が良ければね」


榛名「なら飲みましょう」


前から少しずつ飲んでいる地酒をコップに入れて乾杯をする


提督「いつ飲んでもほんと美味しい」


榛名「こうしてるとあの日を思い出しますね」


提督「だな。まさか榛名があそこまで積極的になるなんて思ってなかったよ」


榛名「あ、あれはお酒のせいで合って・・・」顔真っ赤


提督「君は酔うと本音しか言わなくなるんだろ?お酒のせいじゃないよ」


提督「でも押し倒されるなんて思ってなかったよ」


榛名「どうされると思ってたんですか?」じー


提督「まぁそのおかげで君とまた一歩近づけれたからいいじゃないか」


榛名「鎮守府に戻って明石さんに検査してもらったら艦娘と人では子供が作れないってわかりましたよね・・・」


提督「やな。でもいいじゃない。響ちゃんがいるんだし」


榛名「それにできないということはもっと提督に愛してもらえるということです」


提督「はぁ・・・。君もほんと変わったよね」


榛名「そうでしょうか?榛名は初めからこんな感じでしたよ?」


提督「清楚で可憐な榛名さんは夜戦になると乱れに乱れる」


提督「まぁそのギャップもまた好きなんだけどね」


榛名「そ、そんな・・・。榛名恥ずかしくなってきました」


提督「なぁ榛名」


榛名「なんでしょうか?」


提督「えい」


提督は榛名の唇を奪う


榛名「ぶは・・。い、いきなりですね・・・」


提督「去年の仕返しかな?大勢の前でいきなりやられたからね」


榛名「榛名こんなことされたら我慢できません・・・」


提督「我慢しなくてもいいじゃない。二人きりなんだから」


榛名「提督♡」


榛名は提督に抱き着く


提督「あはは。今日は寝れそうにないな」


榛名「今夜は寝かせません」



榛名竣工日おめでとう

こんなSSもなんだかんだ言って2年目に突入しました

くだらない内容ですがこれからもよろしくお願いします


発令!【出撃!北東方面 第五艦隊】 お疲れ様でした


大ホッケ海北方最深部


榛名「基地航空隊きます!!」


敵艦隊と接触してすぐ基地航空隊が支援にやってくる


戦艦棲姫A「オノレー!」中破


戦艦棲姫B「忌々シイガラクタ共メ!!」大破


霧島「戦艦棲姫ともに中破と大破!重巡ネ級1隻撃破です!!」


比叡「そして軽巡へ級撃破しました!」


提督「よくやったぞ!」


遠くにいる提督は無線で歓声を上げている


榛名「勝手は!榛名が!許しません!!」


支援艦隊の砲撃が敵本体を爆撃していく


榛名「駆逐艦ともに撃沈!ほかはツ級が中破です!」


艦隊総旗艦の榛名がそう伝達する


榛名「あとは任せましたよ私。提督に勝利をお願いします!」


第四艦隊旗艦榛名はすべてを総旗艦榛名に託し、撤退する


提督「ここまでは作戦通り、いやかなりいい!あとはお前たち次第だ!」


北上「あたしたちを忘れてもらっちゃ困るねー」魚雷ぽいー


木曾「そうだな!」魚雷投げ


阿武隈「阿武隈、ご期待に応えます!」魚雷投擲


響「これは直撃コースだね」


三人の放った魚雷はは空母ヌ改、重巡ネ級に直撃しヌ改を小破、ネ級を大破まで追い込む」


提督「すべてを託した!この戦い勝ってくれ!」


提督を乗せた護衛艦はさらに距離をとり戦闘の被害が出ないところまで下がる


榛名「皆さん!やれることをやりましょう!」


総旗艦榛名の掛け声で砲撃戦が開始される


金剛「了解ネー!Fire!!」


金剛の主砲はヌ改に直撃し撃破する


霧島「私の計算によればここね」


続いて霧島も主砲を発射するが戦艦棲姫の装甲を抜くことができなかった


霧島「っち。榛名?あとは任せたわよ!」


榛名「ええ!」


霧島の主砲で怯んだ戦艦棲姫を榛名が撃破する


比叡「流石私たち!」


比叡は大破しているネ級を撃破する


北方水姫「オ・ノーレ!ダガ笑止!!」


戦艦棲姫を撃破することに集中していた榛名を北方水姫が攻撃する


榛名「きゃああ!」


その一撃で榛名は中破してしまう

その間千歳と千代田は艦載機を飛ばして攻撃をしていた


榛名「よくも、やってくれましたね!」


榛名はすぐに反撃し中破している戦艦棲姫を連撃で仕留める


比叡「ひえっ。一撃で撃破しちゃったよ」


榛名「お姉さまも続いてください!」


比叡「わ、わかってるって!」


比叡は中破しているツ級を撃破。金剛霧島とともに駆逐古姫を攻撃して中破させる


響「あとは任せて」


待機していた第二艦隊は中破している駆逐古姫を集中砲火し魚雷まで叩き込む


砲撃戦が終わったときには駆逐古姫、北方水姫しか残っていなかった


榛名「あとは任せましたよ。必ず勝って提督のもとに戻りましょう」


響「任された。私たちは強い。必ず勝てるさ」


そして運命の夜戦が開始される


阿武隈「さぁて夜戦ね、どこかの夜戦バカには負けないんだから」


阿武隈の主砲と魚雷の一斉射。そのすべてが北方水姫に当たり小破させる


北方水姫「オロカナ……。ツメタイトコロニシズンデイケッ!」


北方水姫の会心の魚雷が北上を襲い中破させる


北上「やめてよー。装甲薄いんだからさー」


木曾、那智、響、北上と砲撃を叩きこんでいくが撃破するには火力が足りなかった


綾波(あとは私だけ。いつも通りにやるだけです!)


何かを感じ取った綾波は敵の移動先、そして急所が見えた

綾波に装備された6連装酸素魚雷、そして5連装酸素魚雷を北方水姫に向けて放つ


綾波「見えた!よく狙って・・・。てえええい!!」


戦場に響き渡る声。そして放った魚雷は綾波が狙った場所に直撃し爆発する

北方水姫の装甲を、機関部をそして弾薬庫をそれぞれの魚雷がそのすべてに直撃し一撃で轟沈させる


綾波「やぁ~りましたぁ~!」


爆炎が消えたときそこには何も残っていなかった

綾波のカットインにより大規模作戦の幕が降ろされた


夜戦を終えた第2艦隊を第1艦隊が迎えに行き合流したのち提督の待つ護衛艦に帰投する


提督「みんなお疲れ様だ!大変だったと思う。辛かっただろう。それでも俺たちは勝ったんだ!」


比叡「ほんとなんでこの人の作戦は毎回うまくいくんだろうか」


提督「俺の作戦なんてあって無いようなもんだろ。俺の想いに応えるために戦う君たちのおかげで勝利をつかめてるんだよ」


提督「今回のMVPは・・・」


提督は12人の顔を見渡してMVPを発表する


提督「まぁ基地航空隊がうまいことやってくれたが勝ったのはお前たちだからな」


提督「決めた。綾波こっちに」


提督は綾波を手招きする


綾波「あ、綾波ですか?」


提督「ああ。あそこで決めてくれてありがとな」


近くまで来た綾波を提督は抱きしめた


綾波「ひゃっ!?」


榛名「むぅ~」


それを見た榛名は頬を膨らませる


霧島「妬かない妬かない。総合的なMVPは綾波ちゃんだけど。どうせあの人のことだから」


提督「そして次は榛名。君だよ」


綾波を抱きしめながら提督は榛名に声をかける


榛名「は、榛名ですか!?」


戸惑いながら榛名は小走りに提督のもとに行く


比叡「こうなるのわかっててやってるんだよね。榛名は」


霧島「でも、榛名は戦艦棲姫を一人で撃破しましたからね」


提督「ダイソンを撃破したのが一番大きい。ボスを倒したのは波だけどそこまでたどり着くのに君の活躍無くして無理だったよ」


綾波と一緒に榛名を抱きしめる


比叡「こうしてみると親子に見えない?」


霧島「ええ」


比叡「綾波ちゃんと榛名って似てるところあるしね」


比叡「いたい!」


突如比叡の膝裏に痛みが走る

後ろを向くと顔をそらす響がいた


響「な、なんだい?」


比叡「今蹴らなかった?」


響「私が?そんなことするわけないじゃない」


比叡「そうかな?顔には私が蹴りましたって書いてあるよ?」


響「え・・・?まさか・・・」


そういわれた響は自分の顔を触って確認する


比叡「やっぱり響ちゃんじゃない!!もしかして嫉妬?」


響「っふ。まさか。私はそんなことしないさ」


比叡「嫉妬しない。そして響ちゃんはなんで私の足を小刻みに踏みつけてるの?」


提督「鎮守府に戻ったら祝杯を挙げるぞ」


二人を抱きしめたまま提督はそう告げる


毎回お決まりの提督のその一言で大規模作戦が終わったのだと全員が実感する

作戦を通して野分、神威、朝風、ガングート、Roma、国後、択捉、占守、春日丸、伊13、藤波を抜錨し新たな仲間を入れた祝杯兼歓迎会を行うのであった


2017年春イベお疲れ様でした!

今回もオール甲でクリアしてきました

攻略中に新規艦娘がすべてドロップしついでに手にれてなかった艦娘も手に入りようやく完全クリアをすることができました

実体験をもとにSSにラストダンスを書いてます

流石綾波といったところです。可愛くて強い!(響に足をけられ続ける音


久しぶりの更新です


6月某日


提督に2週間の研修任務が与えられた


提督「さらに提督としての練度を上げる研修ねぇ・・・」


榛名「本当は榛名もついていきたいですが上からの命令で艦娘の同行は禁じられてますので・・・・」


提督「まぁ何とかなるさ。俺がいない間は君にここの指揮を頼む」


榛名「榛名では力不足ですがやれる限りやります!」


提督「憲兵がついてるから心配はないと思うけどね」


正門のところで話をしていると憲兵が運転する車がやってくる


憲兵「提督殿。迎えに来ましたぞ」


提督「んじゃ行ってくるね」


榛名「いってらっしゃい提督」


別れの挨拶をしたのち二人は抱き合い短いキスをする


そして提督は短いようで長い遠征を始める

始め1週間は難なくこなせて行けたが徐々に提督自身に負荷がかかっていく

元々提督は人と接するのが苦手なタイプであり、艦娘である彼女たちは上司と部下という感情で接しているから何とでもなっていた

2週間目からは人と接することがメインとなっていきかなりのストレスが提督にのしかかっていく


提督の部屋


提督「あ、あと3日だ・・・」


部屋に備え付けられているカレンダーを見て鎮守府に帰る日までの日数を見る提督


提督「正直吐きそう。辛い。泣きたい。けれど提督としてさらに上に上がって彼女たちの負担を減らすためにはここを乗り越えなければ」


そして3日立った日

研修最終日


憲兵「迎えに来ましたぞ」


全ての工程を終えた提督が門で待機していると憲兵の乗った車がやってくる


提督「よぉ・・・」


憲兵「顔がやつれてるぞ?」


提督「ま、まぁな。でもこれで帰れる」


憲兵「お前がいなかった間嫁さんは頑張ってたぞ」


提督と憲兵は昔からのなじみである

こうして二人きりになる場合は固い口調ではなくなるのだ


提督「はは。自慢の嫁だからな」


憲兵「大切にしろよな。お前にはもったいないぐらいだし」


提督「うるせぇ」


そして他愛もない話をしながら車を走らせていくと鎮守府に到着する

門のところで憲兵と別れた提督は久しぶりの鎮守府の空気を肺がいっぱいになるまで吸い込む


提督「帰ってきた・・・。榛名元気だろうか?」


広場で遊んでいた夕立と時雨がこちらに走ってくる


夕立「提督さんっぽい!おかえりなさ・・・ひどい顔してるよ!?」


提督「あはは。改二の夕立もかわいいよ。時雨もな」


二人の頭を撫ぜながらそうつぶやく


夕立「提督さんくすぐったいっぽい!」


時雨「は、恥ずかしいからやめて」


提督「榛名は提督室か?」


時雨「最近は午前中に作業が全部終わって午後から完全に自由なんだよ」


夕立「夕立はそのせいですごい暇っぽい!!」


提督「なるほどね。んじゃ明後日あたりにかけっこでもするか!」


夕立「やったっぽい!!でも提督さんはもう休んだほうがいいっぽい!」


提督「お前達でもわかるか」


時雨「いや。今の提督の顔を見れば誰でもわかると思うよ」


提督「そんなにか?」


自分の顔を触って確かめるがわからない


提督「まぁ明日一日は休みだからゆっくりしてていいぞ」


そのまま提督室に歩き出す提督


夕立「明後日の約束絶対だからね!」


後ろ手に手を振る提督


そしてそのまま自分の部屋まで向かう

道中様々な艦娘に会い軽く話しながら


提督「慕われてるなぁ・・・。ここが俺の居場所だよ」


自室の前まで行き一度深呼吸をしてドアを開ける


提督「榛名いるか?」


ドアを開けて中を見る

提督が遠征に出た時と変わらない部屋がそこにある


提督「いないわけないよな?」


靴を脱ぎ部屋に入る


榛名「おかえりなさい。あなた」


台所から榛名が出てくる


提督「いるなら返事をしてくれよ」


榛名「す、すみません。今日帰ってくるので腕を振るって料理を作ってたんです」


榛名「ええと。ご飯にします?お風呂にします?それとも榛名に・・・」


榛名が最後まで言い切る前に提督は榛名に抱き着く


提督「やっと帰ってきた・・・」


普段の提督ならしないことに榛名は驚いて固まってしまう


提督「辛かったよ・・・。苦しかったよ・・・」


その声は震えていた


榛名「お疲れ様です。料理の火を消すので少し待っててくださいね?」


料理の火を消すために提督を離そうとするもがっしりと捕まってしまう


榛名「あ、あの・・・こげてしまうので・・・」


提督「ごめん・・・でも・・・。すごい会いたかったから・・・」


一緒に料理をしていた響が見かねて料理の火を消してくれる


榛名「お疲れ様です。いつもの提督らしくないですよ?」


提督「今はただ抱きしめてほしい。君を感じてたいんだ」


榛名「提督、今ひどい顔してますよ?」


提督「皆に言われた。けど完璧になって戻ってきたから」


榛名「榛名は・・・私はあなたが帰ってきてくれさえすればいいんです」


提督「うん。榛名愛してる」


榛名「私こそ愛してますよ。この2週間寂しかったんですよ?」


提督「俺もだよ」


榛名「・・・」


提督「・・・」


そのまま何も言わないまましばらく抱き合う二人


提督「この匂い懐かしい・・・」


榛名「あまり匂いを嗅がれると恥ずかしいです・・・」


提督「しばらくこうさせてくれ。ハルナニウムを補給しないと壊れそうなんだ」


榛名「は、ハルナニウム!?」顔真っ赤


提督「俺の大好きな榛名を抱きしめていたいんだ」


榛名「ふふ。こうしてると子供みたいですよ」


胸にうずくまる提督の頭を撫ぜながら榛名がそうつぶやく


提督「ママー」


榛名「ひゃ!?」顔真っ赤


響「こほん」


提督「!!?」


響「ママー(笑)」


提督「や、やめないか!!」


榛名「そ、そうですよ」


響「おとうさんおかえり」


提督「おう」


榛名「響ちゃんがいたの忘れてました」


響「それはひどくないかい?」


榛名「あなたが帰ってきたのを見たら頭から・・・ね?」


響「はは。おかあさんらしいや」


提督「全部見られてたか。恥ずかしいや」


提督「ほら響ちゃんおいで?」


榛名から離れた提督は両手を広げて響ちゃんを呼ぶ


響「Ура!!」


響は勢いよく飛びつく


提督「いつつ。ほんと響ちゃんはかわいいなぁ」


響「痛かった?」


提督「んや?大丈夫さ」


響「それとお腹に何か当たってるよ?」


提督「まぁ2週間ご無沙汰だったしさ?」


ちらっと榛名を見る


榛名「でも提督は疲れてますよね?」


提督「というかもう何も考えずにずっと榛名のそばにいたい」


響「おとうさんはおかあさんのことほんと大好きだよね」


提督「愛してるし?」


榛名「愛し愛されてますし?」


響「ふふ。ご飯食べよ?お腹すいちゃったよ」


提督「久しぶりの榛名の手料理だ」


榛名「ええ。提督の好きなもの全部作りましたよ」


提督「大変だったろ?」


榛名「でもあなたのためなら頑張れます」


そして2週間ぶりの榛名の料理を食べ一緒に寝る

疲れ果てていた提督は榛名の胸の中でゆっくりと眠りに落ちる

次の日は二人は離れることなくずっと過ごしていた


最近仕事が忙しくて更新する余裕がありませんでした

先日パワースポットを巡ったので今こうして更新します

いやはや榛名のことを考える余裕がなくなるほどでしたよ・・・

今回のSSはそんな状態の私をもとに書きました

皆はうつ病になる前に自分なりの対策するんだぞ!!


綾波のお願い


ある日の夕暮れ


提督「今日の作業は終わりっと。綾波もお疲れ様」


綾波「司令官もお疲れさまです」


提督「榛名を午後から金剛型のお茶会に参加させてるから綾波に秘書を任せてるけど大変じゃないか?」


綾波「大変じゃないです。榛名さんがすべて教えてくれましたし、それにほとんどが終わってましたし」


提督「まぁ簡単そうに見えて書類作業は難しいからな。この後間宮でも行くか?」


綾波「ええと・・・。その前に一つおねがいいですか?」


提督「波が珍しいな」


綾波「司令官は確か檜の風呂とかの家具をそろえてましたよね?」


提督「ああ。目についたものは可能な限り買ってるからな」


綾波「綾波、檜の風呂に入りたいです」


提督「大浴場のじゃダメなのか?」


綾波「あそこのは綾波が求めるものじゃありませんでした」


提督「まぁ根本的な部分から変えれるほど妖精さんも化け物じゃないしな」


綾波「なので提督室の檜の風呂に入りたいんです」


提督「なるほどね。ちょっとまってて」


そういうと提督はあるところに電話を掛ける」


提督「俺だ。提督室の模様替えを頼みたい。~~でそこをーーにしてな」


季節で部屋の模様替えをする提督は妖精さんに直通の回線を用意している


提督「5分待ってくれだそうだ」


そういうと提督は綾波の手を取って部屋の外に移動する


綾波「司令官の手は大きいですね」


部屋の外に出るとふと綾波がそうつぶやく


提督「響ちゃんにもそう言われるよ」


綾波「綾波は響ちゃんが羨ましいです」


提督「というと?」


綾波「綾波も司令官の娘にしてほしいです♪」


提督「ん~確かに波も好きだけど難しいんだよね」


綾波「なぜでしょうか?」


提督「あ、別に波を娘にしたくないとかじゃないからな」


提督「なんて言えばいいかな・・・。波にはまだ早いというか」


綾波「ふふ。冗談ですよ。確かに響ちゃんは羨ましいですけど司令官とは今の関係のままがいいので」


提督「波が冗談を言うの珍しいよな。っと時間だな」


話をしているうちに5分経ってしまう


綾波「楽しみです」


綾波がドアを開けると中に檜の風呂が設置されていた


提督「ほんと異次元だよなこの部屋。普通の構造だと風呂を設置することも湿気に耐えることもできないのに」


綾波「では綾波は入りますね」


提督が椅子に座ったタイミングで綾波が服を脱ぎだす


提督「っておい!!」


流石の提督も目のやり場に困るため目をふさいでしまう


綾波「司令官も入りますか?」


提督「それは榛名が許さない」


目をつぶったまま提督はそう答える


綾波「それもそうですね」


気になった提督は綾波に気づかれないように目を開ける


提督「見るのはダメだと思うけど目をつぶっていても作業が進まないし・・・」


ちらっと綾波のほうを見ると偶然にも綾波と目が合ってしまう


綾波「司令官のエッチ」


提督「す、すまない!」


慌てて目線をはずそうとするが綾波が水着を着ていることに気が付く


綾波「冗談ですって。さすがに裸を見られるのは恥ずかしすぎて死んでしまいますよ」


綾波「秘書艦になると聞いた時に司令官にお願いするつもりで水着を着てきたんです」


提督「よくよく考えたら俺がいるのに脱ぎ始めるわけないよな」


ワンピース状の水着と言えばいいのかわからないが綾波はそれを身に着けていた


綾波「はあ~。生き返ります~」


提督「響ちゃんとは違って出るところは出ているのよなぁ」


綾波「何がですか?」きょとん


提督「なんでもない」


綾波は檜の風呂を堪能し提督は大規模作戦に向けての作戦を立てていく


榛名「提督。榛名ただいま戻り・・・?」


しばらくしてから榛名が戻ってくる


榛名「これはどういう状況ですか?」じとー


ドアを開けた榛名の目に移ったのは肩までお湯に浸かる綾波と椅子に座って作業をしている提督の姿だった


提督「戻ったか」


榛名「説明。お願いしていいですか?」ごごご


提督「説明も何も見ればわかるでしょ」


綾波「榛名さん疲れ様です」


榛名「まさか提督?」


提督「見てないから。それと綾波は水着を着ているから。殺気をぶつけないでくれ」


榛名「はぁ・・・。榛名がいない間に綾波ちゃんのために部屋の模様替えをするなんて」


綾波「ダメ・・・でしたか?」上目遣い


榛名「ダメとは言ってないです」


提督「楽しんできたか?」


榛名「ええ。ですが提督がいなくて寂しかったです」


提督「仕事が残ってたからな。これが終わったら間宮でも行くか」


綾波「やぁりました~♪」


提督「こうしてみるとほんと二人って似てるよな」


榛名「何がでしょうか?」


提督「なんでもない」



響「なんだか私がいないところで起きたみたいだね」



綾波のボイスを聞き続けて早2年半

ようやく筆を動かしました

綾波可愛いですよね。可愛くて強くて最強

駆逐艦は響ちゃんが一番ですが綾波も一番です


榛名たちと海水浴 前編



ある日の朝

提督室にて


提督「最近暑くなってきたな」


提督「梅雨はまだあけてないし、一気に暑くなっていくから体が対応しきれない・・・」


榛名「といっても提督は一日中エアコンの効いた室内にいますよね?」


提督「そのせいで余計暑さに弱くなってるのよ・・・」


二人が雑談をしていると足音が近づいてくる


夕立「提督さん!戻ったっぽい!!」


ドアを勢いよくあけて夕立を含めた艦隊が帰還する


提督「お疲れっぽい。てかもう水着なのか」


夕立、時雨と続き他のメンバーもいつもの制服ではなく水着に着替えている


時雨「こうも暑いと制服で戦うのが馬鹿らしく思えちゃってね」


提督「そのせいで俺は目のやり場に困るぞ」


夕立「提督さん次はどうすればいいっぽい?」


提督「すげぇよ夕立は。単艦で戦艦を撃破するしねぇ。今日の活動は終わりだ。疲れただろうから間宮で冷たいものでも食べてこい」


引き出しから間宮の券を手渡して艦隊を解散させる


提督「水着ねぇ・・・」チラッ


榛名「な、なんでしょうか・・・?}


提督「まぁ無理にとは言わないよ?」


榛名「去年はあの後大規模作戦が終わるまではずっと水着で過ごしてましたよ?」


提督「眼福でした。ごちそうさまです」


榛名「て、提督がどうしてもというのであれば榛名は・・・」


提督「というか普通に海行こ」


榛名「榛名たちは毎日海に行ってますよ?」


提督「戦うためじゃなくて遊ぶためによ」


響「呼ばれた気がした」


夕立たちが出ていったドアから響が顔を出す


提督「ナイスなタイミングだ響ちゃん」


響「どこか行くのかい?」


提督「明日海に行こうと思う」


響「響たちは毎日海に行ってるよ?」


提督「同じやり取りじゃないか。遊ぶために行くの」


提督は響の目を見るためにしゃがんで続けていく


提督「俺たち提督がどこか行くには上に承諾してもらわなくてはならないのは知ってるよな?」


響の頭を撫ぜながら榛名のほうを向く


榛名「ええ。それは提督という立場上何者かに狙われることがあるためそれを守るために軍が警備をするためでしたよね」


提督「そうだ。黒服に囲まれて泳ぎたくはないだろ?」


響「そうだね。それじゃ気疲れしかしない」


提督「そのこともあって大本営が提督たち専用のプライベートビーチを持っているんだ」


提督「軍の監視はあるもののそれは深海凄艦の襲撃を察知するためのものであって提督たちを監視はしていない」


響「なんだかややこしい」


提督「まぁ簡単に言えばだれにも邪魔されない素敵な場所で泳いで遊べるってことだ」


榛名「ですが、先ほどの言い方だと他にも提督がいるのでは?」


提督「まぁそうなるな。特にこの大規模作戦前の時期は多い。夏であり作戦前。最後の息抜きで提督たちが遊びに行くんだ」


榛名「となると他の鎮守府の艦娘もいますよね?」


提督「そうだな。といっても艦娘は最大でも3人までしか連れていけない。それ以上は提督の目が届かなくなるからな」


榛名「確か艦娘はその鎮守府の提督の性格に影響されて多少異なる固体になるんでしたよね?」


提督「おう。自分と瓜二つの相手が目の前にいてもその考え方が違ったらいやだろ?割とそれで喧嘩(戦争)が絶えなかったからそうなったそうだ」


榛名「それはそうですよね。行くのは明日ですか?」


提督「だね。資材もかなりの量の備蓄が終わったからあとは最終調整を済ませるだけになっている。大規模作戦はみんなに負担を。特に榛名はかなりの量の負担をかけてしまうからな」


榛名「榛名はそれでも大丈夫です」


提督「俺が大丈夫じゃない。まぁ何も考えずに遊ぼうよ」


響「当然響も行っていいんだよね?」


提督「逆に聞くけど連れてかないと思う?」


響「だっておとうさんとおかあさんが二人で遊ぶんでしょ?」


提督「そうなるけど響ちゃんは俺たちの娘でしょ?」


響「なら水着準備してくるね!!」


ニカッと笑った響は嬉しそうに部屋から飛び出していく


提督「よかったよな?」


榛名「本当はあなたと二人がいいんですが響ちゃんがいますから」


提督「明日の朝港の船に集合ね」


榛名「わかりました。先走った響ちゃんの後を追って伝えてきますね」


提督「頼んだ」


榛名は響が開けっ放しにしたドアを閉めて部屋から出ていく


提督「念のために救急キットとか輸血用の血でも持っていくか?」


部屋の窓から外を眺めながら明日身に起こることを想像する提督

太陽も真上に上がり徐々に夏になっていく


榛名たちと海水浴 中編


マルハチマルマル

鎮守府の港にて


提督「そろったな?」


提督はすでに準備を終えて30分の時点来ていた

榛名も同じく提督と一緒に移動している


響「はぁ・・・。はぁ・・・。少し寝坊したけど来たよ」


響は集合時間ギリギリに到着する

今日が楽しみで寝るのが遅くなり集合時間ギリギリに起きた響は前日に準備していた荷物をもって全力疾走でここまで来たのだ


提督「大丈夫?」


響「だ、大丈夫さ」


肩を上下に動かす響はビーチボールやウキワなどをもって準備万端だ


提督「別にそんな大荷物にしなくても向こうで貸し出してくれるのに」


響「え?」


提督「まぁ言ってなかったからね。響ちゃんは荷物を船においてく形になるかな」


響「それは無理な相談だ。これは響が選び抜いた精鋭たちだからね」


提督「涼しい顔してるけどすっごい楽しみにしてるよね?」


響「ダメ?」


提督「十分。俺は榛名の水着を楽しみにしてるから」


榛名「ひゃ!?」


突然話を振られた榛名は動転してしまう


提督「そのために今日の企画したんだし」


榛名「な、慣れたとはいえ恥ずかしいものは恥ずかしいんです!!」


提督「ほんと榛名はかわいいよな。船を待たしてるからそろそろ行くか」


榛名「提督は意地悪です。けれど、榛名も楽しみです♪」


船に乗り込んだ三人は目的地までの二時間をゆっくりと過ごした


提督「そろそろ島が見えてきたな」


しばらく船に揺られていると目的地が見えてくる

そこには船が数席停まっていて数名の提督がいることがわかる


提督「着いたことだしまずはホテル行くか」


この島は様々な施設がある

ただ海で遊ぶだけの島ではないのである


榛名「そのあとは遊ぶんですよね?」


提督「そうなるね。荷物おいて持っていくものもってあとはまったりだ」



<ちょっと提督!おいてかないでよ~

<くそ提督!歩くの早いって!



提督「他の提督たちも楽しんでるな」


榛名「私たちも行きましょう。提督♡」



<提督さんよそ見してると翔鶴姉に怒られるよ?

<よ、よそ見なんかしてないから!

<せっかく提督が遊びに誘ってくれたのにこれじゃ先が思いやられるわ・・・



響「Хорошо」


出遅れた響は走ってあとを追い二人の腕をつかむ

受付の大淀に話をして自分たちの部屋に移動する



??「いやぁついてきたかいがありますねぇ。これは取材の価値がありますね!」


提督たちが乗っていた船からある艦娘が下りてくる

三人まで艦娘を連れていけるルールのため誰もそれを気にも留めなかった



榛名「海が見れるんですね」


部屋の窓からは海が一望できる

といっても海に面して部屋を作ってあるためすべての部屋が同じつくりである


提督「温泉もあるんだってさ。今日と明日はオフだからゆっくりしようか」


榛名「では榛名は水着に着替えますね」


そういうと榛名は提督の目の前で着替え始めてしまう


提督「恥じらいを持ちたまえ」


提督は目を伏せることもなく榛名を見ている


榛名「そういう提督は目線をはずしてくれませんよね?」


提督「だって君が服の中に水着を着ているの知っているから」


榛名「ちぇー」


響「え・・・。ちょっとまってて!!」


響は慌てて浴室に入ってしまう


提督「意外だな。響ちゃんのことだから水着を着てくるものかと思ったぞ」


榛名「そして提督が着替えるはずだった場所を響ちゃんが占領しました」


提督「残念ながら俺もすでに水着を着ているんだよ。まぁ高校の奴をどうにか見つけたんだがな」


手早く服を脱いだ提督は型の古い水着を身に着けている


榛名「ピッタリなところを見ると体系は変わってないんですか?」


提督「少し肉が付いた以外は健康診断の結果を見る限りは変化ないな」


二人が雑談をしていると響が水着に着替えて浴室から出てくる


響「に、似合ってるかな?」


そう小さくつぶやく響は顔を赤く染めていた

響はビキニタイプの水着を身に着けていた


提督「似合ってるじゃないか!すごい可愛いよ」


響「か、かわ・・・。恥ずかしいじゃないか」


榛名「ワンピースタイプの水着を着てくるかと思ったら違いましたね」


響「それにしようとしたら暁が「司令官と海に行くんでしょ?だったられでぃらしくこれにしなさい!」って言ってきかなかったんだ」


提督「榛名とお揃いで二人ともにあってるぞ・・・?」


提督が響に見惚れているうちに榛名はパーカーを着ていた


提督「ちぇー」


榛名「は、恥ずかしいんです!」


提督「まぁ俺の嫁の素肌を他の男に見せるわけにはいかないかなら」


響「おとうさん!早く海行こ!!」


すでにハイテンションの響は提督の腕を引っ張ている


提督「こらこら。あんまはしゃいで怪我したらどうするんだよ」


響「ご、ごめんなさい・・・」


提督「飲み物はクーラーボックスに入れてあるし」


榛名「その他のものは受付で借りる手はずができています」


提督「行きますか!」


提督たちはドアを開けて廊下に出る

すると廊下にいた他の提督と顔があってしまう


N提督「あ、どうも」


その提督は鳳翔と朝潮を連れていた


N提督「榛名さんと響ちゃんですか」


提督「そちらは鳳翔さんに朝潮ちゃんですか」


お互いの艦娘を見てその力量を図る

提督の持つ技能の一つである


N提督「まるで親子みたいですね」


響の手を握っている榛名を見てN提督がつぶやく


提督「まぁ親子みたいなもんですかね」


N提督「海でまた会うかもしれませんしその時に話しましょう」


朝潮と響が我慢しきれないのを悟った二人は少し話したのちに分かれる


榛名「知り合いですか?」


提督「初対面」


榛名「優しそうな人でしたね」


響「早く!早く海行こう!!」


待ちきれない響は提督の手を引っ張って走り始める


提督「あはは。普段の響ちゃんから見れないや」


<くそ提督!抱きつくなし!!

<こらぼのたん。提督を殴っちゃだめだよ


榛名「あちらはあちらで楽しそうですね」


受付の大淀に話を通してパラソルやシートなどを借りる

それらの荷物を提督が持ち海に移動する


提督「ここら辺にするか」


見晴らしのいいところにシートを引きパラソルを立てる


響「何して遊ぶ?」


提督「ん~。まぁ普通に泳ぎますか」


<提督さん!そっちいったよ!!

<ふふふ。俺にかかればこれくらい楽勝よ!


遠くで別の提督がビーチボールで遊んでいた


榛名「なんだか楽しそうですね」


提督「あとで俺たちもするか?」


榛名「何かの視線を感じる気がします・・・」


提督「榛名は美しいから他の提督とかの視線じゃないのか?」


榛名「美しいだなんて・・・。ですが、それとは違う気がします」


響「速く泳ごうよ」


ストレッチをしている響が声をかけてくる


提督「泳ぐのなんて5年ぶりか?」


榛名「そういえば提督は泳げるのですか?」


提督「人並みにはな」


提督「ここら辺の海は綺麗で透きとおってるって言ってたから潜ってみてみるか?」


榛名「そうですね」


響「どこか行くの?」


提督「海の中を見に行くから響ちゃんもおいでよ」


響「やった。お魚さんとか見える?」


提督「見えるよ。ほんと響ちゃんはかわいいな」


その後提督たちは海に潜り海中の様子などを見て回る


提督「ふぅ・・・。さすがに疲れたぞ」


榛名「途中で提督の足が攣ったときはどうなるかと思いましたよ」


提督「日ごろの運動不足が祟るとはな。そろそろ昼飯でも食べるか」


10時ごろから海で遊んでいたのだがいつの間にか太陽が真上を超えていた


榛名「榛名が買ってきましょうか?」


提督「俺じゃないと物は買えないから一緒に行くか」


提督は部屋のキーを手に持つ


提督「基本的にこれの中のICでこの島のすべての物が買えるようになってる。費用は給料から天引きって形だってさ」


響「かき氷が食べたいな」ちらり


提督「ご飯を食べた後ならいいよ」


響「やったぁ!!」


榛名「ほんと提督は響ちゃんに甘いですよ」


提督「榛名にも甘いけどなぁ」


はぐれないように響の手を握って海の家に移動する


榛名「何か騒がしいですね」


海の家に近づくと何やら人だかりができていた


青葉「ですから!私はただお茶を買いたいだけで!」


明石「はいはい。なら提督に買ってもらってください。艦娘だけでの飲み食いはできない仕様なんですよ」


青葉「ぐぬぬ。うまく忍び込んだのに・・・」


そこではラフな格好をした青葉(自分の鎮守府)と大本営所属の明石が軽く言い争いをしていた


榛名「青葉さんが何か騒いでるみ・・・提督」


提督「ああ。あの青葉は多分うちの青葉だ。首筋に傷があるのはそういないだろう」


過去に榛名が間違えて青葉の首筋に傷をつけてしまった。その傷が目の前の青葉にもあるのだ


<提督さん。なんか混んでそうだから他行かない?

<といっても海の家はここだけだし・・・

<私は提督と一緒ならどこでもいいんですよ?


提督「放っておいても俺の評価が下がりそうだしなぁ」


青葉「ああもう!このわからずや!青葉は取材に戻りますのでお騒がせしました!・・・あ」


あきらめた青葉が振り向いた時に提督と目が合ってしまう


提督「その反応やはりうちの青葉か」


青葉「あれぇ?提督奇遇ですねぇ」


榛名「奇遇も何もついてきたんですよね?だってここは提督と一緒じゃなければこれない場所ですから」


青葉「あはは・・・逃げれますかね?」


提督「逃げてもいいがここに置いていくからな」


青葉「すみませんでした!!」


公衆の面前で綺麗な土下座をし始める青葉


提督「っば!!」


<あらあら~

<朝潮ちゃんは見ちゃいけませんよ

<お・・・。提督!何も見えません!!


榛名「うふふふ。青葉さん。提督に恥ずかしい思いをさせたのでどうなるかわかってますよね?」


青葉「ひぃぃ・・・」


提督「はぁ・・・。今日は遊びに来てるんだから騒動を起こすな」


響「おとうさん。お腹すいたよ」


<夕張今聞いた?

<ええ。おとうさんですって

<くそ提督!こっちみんなし!


提督「青葉も立て」


青葉の腕をつかむと無理やり立ち上がらせる


青葉「痛いのはやめて!!」


提督「お前さ・・・。俺の評価がどんどん下がるから少し黙っててくれない?」


榛名「今日は何もしませんが戻ったらわかってますよね?」


青葉「・・・」


提督「ここでじょばるなよ?」


青葉「のどかわきました・・・」


提督「はぁ・・・。これから昼だからお前も一緒にどうだ?」


榛名「提督!?」


青葉「い、いいんですか?」


提督「ついてきたんだから仕方ないことだろ」


青葉「青葉は・・・焼きそばとお茶が飲みたいです」


響「響は焼きそばとかき氷がいい」


全員の料理の注文をした提督は席について青葉に話しかける


提督「なぜついてきた?」


青葉「面白そうだったので!」


提督「はぁ・・・。だからか。大淀が部屋のベットの数増やすとか言ってたのは」


榛名「大本営にはすべてまるわかりですね」


青葉「それにしても美味しいですね」


いつの間にか出来上がった料理を食べている青葉


提督「こうしてお前とゆっくり話すのも初めてか」


青葉「そうですよぉ。いっつも提督が青葉をむちゃくちゃにするんですから」


提督「精神と体どっちを痛めつけてほしい?」


青葉「冗談ですって!!」


提督「はぁ・・・。カメラは持ってるか?」


青葉「もちろん!!カメラマンとしてそれを持たないなんて死んだも同然!」


提督「罰として今日一日の記録写真を撮ることを命じる」


青葉「そ、それだけですか?」


提督「もっと欲しいか?やっぱりお前Mだったのか」


青葉「冗談が通じない人ですねぇ」


榛名「・・・」(#^ω^)ピキピキ


青葉「ひぃ・・・」


響「おいひい」


響「・・・ん!」


隣でかき氷を食べていた響が頭を押さえ始める


提督「午後は何する?」


響の頭を撫ぜながら午後の予定を榛名に聴いていく


榛名「先ほど見たビーチボールを投げあうのをしてみたいですね」


提督「了解。ついでに他の提督も誘っていろいろやってみるか」


周りを見渡すと6組ぐらいの提督が目に入る


提督「まぁその時になったらな」


青葉「がたがた」


提督「トイレ我慢してるのか?」


青葉「違いますよ!ほんとデリカシーのない提督ですよね」


榛名「・・・」にっこり


青葉「ひぃ・・・」


S提督「お!ここの席空いてるじゃないか!」


翔鶴「隣失礼しますね」


提督たちが談笑をしていると違う提督と瑞姉妹が隣に座る


提督「あー。確かさっきビーチバレーしてた提督さんか」


S提督「どこかで会いました?」


提督「いえ。さっき三人で遊んでるのを見てたので」


瑞鶴「あはは。見られてたんだ」


響「すごい面白そうだった」


青葉「ビーチバレーですか。いい絵になりそうですね」


提督「この後どうですか?」


料理の注文を終えたS提督を遊びに誘う


S提督「俺はいいけど翔鶴がなんて言うか」


翔鶴「私はいいですよ」


提督「私たちは先に砂浜にいるのでよかったら来てください」


軽く話したのちに分かれる


章タイトル 榛名たちと海水浴 後編


その後砂浜で合流しビーチバレーをする


提督「お互いに嫁とペアだ。かっこ悪い姿見せたくないよな」


S提督「ふふふ。こう見えて俺は鎮守府で鍛えたんだからな!」


提督「まぁお手柔らかに」


ゲームが開始される


榛名「榛名がサーブ行きますね」


空高く上げたボールを勢いよく打ち込む


翔鶴「は、やいけど!」


飛び込む形で何とか打ち返すがすでに榛名が構えている


榛名「まだ榛名の全力はこんなものではないですよ」


そう笑顔でいうとスマッシュを打ち込み点数を取る


提督「流石」


後ろで傍観していた提督


提督「俺が変に動くより榛名が動いたほうが点数は取れるからな」


S提督「それ卑怯じゃん!!」


提督「卑怯も何もれっきとした作戦さ」


S提督「今度はこっちのサーブだから翔鶴はあっちの提督を狙って!」


翔鶴「はぁ・・・。それではゲームが変わると思いますけど提督の命令なら」



青葉「いやぁ揺れますねぇ。いい絵になりますねぇ」


各人のサーブに合わせて青葉は高速で移動して写真を撮っていく


響「青葉さんがすごい速度で動いてる」


榛名「はぁ・・・。はぁ・・・。やりますね」


提督「押されているわけではないが榛名が息を上げるなんて珍しい」


翔鶴「これは先輩たちを超える強さ・・・」


肩を上下に揺らして息も絶え絶えに翔鶴がしゃべる


S提督「あの翔鶴が押されてるなんて・・・」


青葉「お互いにいい勝負ですねぇ。青葉はいい絵がたくさん撮れて満足です」


そういいながらもコートの周りを高速で移動しながらシャッターを切る


榛名に翔鶴二人を前から後ろから上から下からと撮りまくる青葉


提督「あんまり二人の邪魔をするなよ青葉。というか榛名の邪魔しないほうがいいぞ」


榛名「これを決めればゲームセット(けど青葉さんがいい加減うっとうしいです)」


何度も見たフォームでサーブを打ち込む榛名

翔鶴の後ろからそれを取ろうとしていた青葉だが


青葉「おお!今までで一番大きいサーブ!これはいい絵にな・・・ひぃぃぃ!!」


青葉の顔すれすれにボールが飛んでいき後ろにめり込んでしまう


榛名「っち。青葉さんすみません手が滑ってしまいました」


尻もちをついて固まっている青葉をS提督が起こそうとする


提督「あー。すまんけどそいつは放っておいてほしい。というか見ないで上げてほしい」


S提督「でも女性が倒れてるのなら紳士である僕が助けないわけがないじゃないか!」


翔鶴「提督?あちらの提督がああいっているので放っておきましょう」


提督「響ちゃんすまないけど青葉に肩を貸してやってくれ」


青葉「ガタガタガタガタ」じょばー


響「ヒェッ」


榛名「ふふ。少し弱いですけど今回はこれで勘弁してあげます」


響「青葉さん立てる?」


青葉「な、なんとか・・・」


それでも青葉はカメラから手を離さず守りとおす


提督「冷えてきたから早いとこ切り上げて温泉行くか」


榛名「ええ。次で終わらせます!」


つぎで終わることなく1時間ほどずっと遊んでしまう


提督「いやぁ疲れたなぁ」


ネットを片付けた後S提督たちと別れた二人


提督「あれ?響ちゃんは?」


榛名「青葉さんを連れて行ったままですね」


提督「あれ?部屋に戻るのって提督と一緒じゃないとだめじゃなかったっけ?」


それを思い出した提督は榛名の手を握って走り出す

しばらくすると玄関で座っている響を発見する


響「おそい」


響は頬を膨らませながらつぶやいてくる


提督「熱中しすぎちまったからな。待った?」


響「待ったよ。青葉さんはそこに寝かせてあるよ」


響が指をさしたほうを見ると横たわってる青葉を発見する


榛名「はぁ・・・。手間のかかる子ですことで」


青葉のそばでしゃがむと耳元に近づきそっと何かをつぶやく


青葉「それだけはご勘弁を!!」


その一言で青葉が目を覚ます


提督「青葉も目を覚ましたことだし飯食べに行くか」


青葉「心配してくださいよ!」


提督「ん?青葉居たのか」


青葉「いましたよ!さっき提督いいましたよ!!」


提督「っとこのままじゃ流石にダメだから部屋に戻って服に着替えますか」


流石に水着のまま食堂に入るのはマナーとしてあれなので大淀に事情を説明して青葉を連れて部屋に戻る四人


提督「俺は脱衣所で着替えるから三人はここで着替えていてくれ。終わったら声をかけてくれ」


流石に青葉がいる以上提督は脱衣所で脱ぐしか選択肢がない


榛名「青葉さんのせいで提督が狭いところで着替えることに・・・」じろ


青葉「別に青葉は船で過ごしてもよかったんですが・・・」


榛名「それは提督が許しません」


響「んしょんしょ・・・」


先に響が着替えを始めていく


榛名「あまり提督を待たせるわけにはいきませんね。それと青葉さんはカメラから3m離れていてください」


青葉「別に撮ったりなんてしませんよ。そんなことしたら命が4回ほど散りますし」


榛名「よくお分かりで」


青葉(あれぇ?おかしいな。忘れてきちゃった!?)


服を手に持って青葉が固まってしまう


榛名「提督が待っているんです早くしてください」


青葉「わかりましたって!(ズボンはいてるから見えないよね?)」


青葉が着替え終わったところで提督に声をかける


榛名「全員着替え終わりましたよ提督」


提督「んあ・・・。ちょっと寝てしまったぞ」


部屋から出てきた提督はあくびをしてる


榛名「珍しくはしゃいだからですよ」


眠そうな提督の手を引っ張りながら榛名が歩き始める


青葉(やはり下がすーすーしますねぇ)


食堂


提督「バイキング形式だから好きなもの食べていいぞ。艦娘ようだから量はかなりあるし」


大和「4名様いらっしゃいませ」


榛名「あの大和さんの料理ですか」


大和「言っておきますがホテルなんて言わないでくださいよ?」


響「すごい美味しそう」


各人食べたいものを手に持って空いているテーブルを探す

昼間姿の見えなかった提督たちも夜にはここに集まるためほとんど席が空いていない


提督「四人座れるのは・・・あそこか」


提督は空いている席を見つけて三人を集める


提督「今日はお疲れ様。楽しかったか?」


響「うん!すごい楽しかったよ!おとうさんといろんなところに行けたしおかあさんといっぱい遊んだもん!」


提督「響ちゃんもほんと素直になってくれたよね」


榛名「榛名もすごい楽しかったですよ。特にビーチバレーが楽しかったです。あなたと一緒にやれたのがうれしかったですし」


青葉「青葉は・・・満足できる写真を取れたのでそれだけで十分です」



T督「夕張今の聞いた?」


夕張「ええ。昼間小さい騒ぎを起こしてた提督さんたちですよ」


提督たちの隣には何度か姿を見ていた夕張と曙を連れていた提督たちが座っていた


提督「騒がしかったですか?」


T督「いえ。むしろ見ていて楽しいです」


T督「あーぼのたんにお父さんって言われたいわ」


曙「うっさい!くそ提督!だれが・・・誰がそんな恥ずかしいこと言うもんか!」


夕張「はいはい。机の下で暴れるのはやめようねぼのたん」


提督「面白い人たちだ」


その後その提督と談笑をしたのちに分けれ風呂にはいる


提督「まぁ他の艦娘もいるからこれは仕方ないか」


提督専用の風呂


S提督「おや奇遇ですね」


提督が中に入ると昼間遊んだS提督がいた


提督「ここでも会いますか」


S提督「立ち話もあれ何でお風呂入りますか」


提督「他の提督の話も聞いてみたかったのでいいですよ」


二人は服を脱いで浴室へ移動する


N提督「朝と昼間に見た提督ですか」


すると中には朝潮と鳳翔を連れていた提督が先に風呂に入っていた


提督「顔見知りとは言えないけど話せそうな相手がいてよかった」


1時間にわたってお互いの経歴を語り合い提督がのぼせたことで解散となった


提督「いやはやいい話を聞けた」


N提督「こちらこそ。まだまだ弱小提督ですが先人の知恵はほんと頼りになります」


S提督「年が近いのに倍以上も力量差があるなんて驚きましたよ」


三人が風呂から出ると休憩室にそれぞれの艦娘が待機していた


翔鶴「そうなんですか。うちの提督は根はやさしいんですが抜けてるところがあるというか・・・」


鳳翔「あらあら」


榛名「榛名の提督はもう榛名だけを愛しているので他には見向きもしませんよ?」


瑞鶴「なんか知れっと話してるけど怖いよ?」


提督「あちらも女子トークに花を咲かせてるな」


榛名「あ!提督!」


浴衣姿の榛名は提督が出てきたのを見て抱き着いてくる


榛名「・・・」ちらり


抱き着いた榛名は横目で今まで話していた三人をみる


瑞鶴「ほんとにアツアツなんだね」


S提督「さぁ!翔鶴も来て!!」


S提督は手を広げて翔鶴を呼ぶ


翔鶴「み、みんなが見ている前でそれは恥ずかしいです・・・」顔真っ赤


鳳翔「ふふふ」ちら


N提督「あははは・・・」


提督「楽しそうに話していたけどもういいのか?」


榛名「ええ。響ちゃん行きますよ」


朝潮と戯れていた響を榛名が呼ぶ


響「おとうさんやっと出てきた」


S提督「ずっと気になってたんですが響ちゃんとは本当の親子なんですか?」


提督「かりそめの形だけどね。戦争が終わったら本当に娘にする予定」


S提督「娘かぁ・・・」


提督「隠れてる青葉も行くぞ」


青葉「か、隠れてたわけじゃ・・・」


響「ほら青葉さんも行こ?」


響は青葉の手をそっと握ると提督たちのもとへ歩きはじめる


提督「なんだかんだあの二人は仲いいよな」


その後軽く話したのちに他の提督たちと別れて部屋に戻る


青葉「青葉はソファで十分です・・・」


人数が増えたことを伝えたところで替えの部屋があるわけではないためベットは三つだけとなる


提督「別にそのベット使っていいぞ。俺は榛名と一緒に寝るし」


響「響も一緒じゃダメ?」


提督「ダメじゃないけどさすがに狭いぞ?」


響「ん~。でも二人の時間をそれなりに奪っちゃってるから今日は遠慮するね」


榛名「提督と一緒に寝れるんですか」


提督「青葉がいるんだからわきまえてよね」


榛名「なんなら青葉さんを縛り上げて・・・」


提督「ストップ。遊びに来てるの忘れないでよね」


榛名「ちぇー」


提督「明日も一日オフだから早めに休んで明日遊びますか」


青葉「あ、青葉は・・・取材を・・・」


別途に腰かけていた青葉であったが徐々に眠りについていく


提督「根はいい奴なんだがな。こっちに踏み込んでこなければひどい目を見ないのに」


榛名「踏み込んでくる以上榛名は手加減しません」


響「・・・」うとうと


隣にいる響だが立ちながら寝ている


提督「今日はお疲れ様。明日も一緒に遊ぼうね」


響を抱きかかえるとベットに寝かせて榛名と一緒に床につく

次の日も何事もなく一日中遊び通して他の提督とも情報を交換していく


最終日


提督「三日間があっという間だったな」


すでに太陽が沈み始め空が夕焼けに染まり始めている


榛名「名残惜しいですがここまでですね」


響「すごい楽しかったよ!!来年もまた来ようねおとうさん!」


提督「来年・・・か。絶対につかみ取らなければいけない」


響、榛名と淳に顔を見て提督の顔をが険しくなっていく


提督「負けるわけにはいかない。戻ったらすぐに大規模作戦だ。気を引き締めていくぞ」


榛名「ええ。今回も提督に勝利をお届けします」


青葉「あ、あの~。青葉のこと忘れてませんか?」


提督の視界に入らないため青葉が恐る恐る声をかける


提督「お前も出番があれば出撃させるから心しておけよ」


青葉「で、できれば戦いたくないのですが・・・」


提督「それは敵次第だ」


そうこうしているうちに船の準備ができてしまう


提督「さぁ我が家に帰りますか」


ひと時の夏の思い出

短かったが四人は十分に遊び通したのであった



提督「日焼けが染みる・・・・」


榛名「榛名たちは艦娘なので日焼けはしないのですが大丈夫ですか?」



榛名の水着姿を見てずっと書きたかったけど時期を逃して早一年

ようやく・・・ようやく書ききることができました

ちょっとした挑戦で他のSSの作者さんのキャラを借りました

似てるかどうかはわかりませんがね


大規模イベントお疲れ様です



榛名「提督。大規模作戦お疲れ様です」


提督「俺は指揮をしてただけさ」


榛名の活躍により夏の大規模作戦を完遂させた提督たち


提督「まさか榛名が昼戦でボスをワンパンするとは」


榛名「榛名はただやれることをやったまでです」


響「今いいかな?」


二人が話をしていると響が部屋に入ってくる


提督「響ちゃんもお疲れ」


響の頭を撫ぜながら労う


響「ん。くすぐったいよおとうさん。今明石さんからこれをもらったんだ」


そういうと響は手に持っていた用紙を二人の見える位置に広げる


提督「なになに・・・。「夏の大規模花火大会」だと!?」


榛名「花火大会・・・ですか?」


提督「まぁみんなよく戦ってくれたし許可する。というかすでに準備終わってるのかよ」


日付は今日の夜を指している


榛名「はぁ・・・。また提督に迷惑をかけるのですか明石さんは」


提督「作戦も終わったことだしいい羽休めになるか」


響「あ。響は暁たちと花火を見るから二人と一緒に行けないの・・・」


提督「あー。俺たちといるのもいいけど姉妹たちといるほうも大事だしな」


榛名(要は二人きりにしてくれるということですか)


提督「ならこの花火は榛名と二人で見るとするか。打ち上げる場所がここだとするとあそこが一番きれいに見える」


ちらりと榛名を横目で見て意図を伝える


榛名「あそこですか。あまりうるさくするのはどうかと思いますがいいと思います」


提督「なぁ榛名。いいかな?」


榛名「なんでしょうか」


提督「榛名の浴衣姿を見てみたい・・・」


榛名「えぇ!?ですが榛名着付けは・・・」


提督「比叡ならできるだろ?」


榛名「比叡お姉様ならできますけど・・・」


提督「普段と違った装いで普段と違うものを見る。たまにはいいじゃないか」


榛名「ですね。榛名は比叡お姉様に着付けてもらえるように話してみますね」


榛名は足早に部屋から出ていこうとする


提督「まだ花火まで時間あるから焦らなくていいからな。打ち上げの30分前に例の場所集合な」


榛名「榛名了解しました!」


返事をした榛名は比叡のいる金剛型の部屋へと向かう


提督「気を使わせてすまないね響ちゃん」


響「な、何のことかな?」


提督「ふふ。お小遣い上げるから暁型のみんなで楽しんでくるといい」


響の目線に合わせてしゃがんだ提督は響の手にお金を握らせる


響「こんなに・・・いいの?」


提督「いいの。ここ最近遊べてないんでしょ?」


響「うん・・・」


提督「思う存分遊んでくるといい」


響「おとうさんありがとう!!」


満面の笑みを浮かべて響がそう答える

部屋から出ていく響の後姿を見送った提督は


提督「今までの大規模作戦にすべて参加してその半分は完遂をした。どうにかここまでこれたな」


いつものように窓の外。その先を見つめながらの独り言が始まる


提督「俺一人ではここまで絶対にこれなかった。総勢200を超える艦娘。俺の信頼する部下たちの力があって初めてここまで来れたんだ」


提督「ははっ。何話してるんだろうな。花火までまだ時間があるけど屋台でも見て回るか」


軍服から気慣れた普段着に着替えて広場へと足を運ぶ


熊野「鈴谷あれを見てください!」


鈴谷「あーもう!わかったからくっつかないでよ。暑苦しいったら!」


遠くのほうに抱き合っている鈴谷と熊野が見える


提督「最近あの二人の距離おかしいまでに縮まってるのよな」


熊野「これは神戸牛ですか?」


大和「違いますが柔らかくておいしいですよ」


鈴谷「熊野ーあたしお腹空いたいんだけど」


提督「着任してから一度も出撃してない大和はここぞというばかりにその力を発揮してくるよな」


大和ホテルと言われるまでの技量を持っている大和はこういう行事には欠かさず参加しその力をふるまっている


秋月「ほら二人ともそんな焦らないで!」


照月「だってこのお肉柔らかくておいしいんだもん!!」


初月「そうだね。姉さんも食べたらどうだ?」


周りを見渡していると秋月型の三人が目に入る


秋月「お肉は逃げない。でしょ?焦って食べたら美味しいものもおいしく感じられないじゃない」


照月「これ食べたらあそこの屋台のを食べてみたいんだけど・・・」


秋月「はいはい。秋月が取ってくるから二人は食べてて」


提督「仲も戻ったしさらに深まった感じだな」


青葉「あれ?提督じゃないですか」


周りを見ていると青葉に声を掛けられる


提督「まぁお前もいるよな」


青葉「榛名さんは・・・・いないみたいですね」


周りを見渡しそっと胸をなでおろす青葉だったがその手にはリンゴ飴が握られていた

他にも屋台の品をたくさん手に持っていた


提督「満喫してるなぁ」


青葉「えへへ。今日はカメラマンとしてではなく普通に参加してますので」


提督「こうしてれば普通にかわいいのに」


青葉「ふぇ!?」


その一言で青葉は顔を真っ赤にしてしまう


提督「そのまま固まってろ。俺はある程度買い物が済んだら行くところがあるから」


固まった青葉をその場に残して提督は立ち去ってしまう


青葉「か、可愛いって言われた・・・」


衣笠「青葉遅いじゃ・・・何があったの!?」


青葉を待っていた衣笠が心配して見に来ると地面に座り込んで固まってる青葉を発見する


提督「ま、冗談だけどな。たまには簡単な仕返しでもしてやらないとな」


普段迷惑をかけられている提督は稀に青葉に仕返しをしている


提督「全体の屋台は見渡した。時計は予定の1時間前を指している。買いたいものも決まったし買っていきますか」


一通り見渡した提督は榛名と食べるものを決めて屋台巡りをしていく

両手いっぱいに袋を抱えた提督は広場から離れて榛名との集合場所に移動する


提督「時間はあと10分あるか。さすがの榛名もこんなに早くはいないよな?」


慰霊碑が見える距離まで来たが人影が見えない


提督「缶ビールやらチューハイやらを軽く買ってきたから先に呑むか」


袋を地面に降ろした提督は慰霊碑に缶ビールを置き2本置き片方を飲み始める


提督「君がどの酒が好きかわからなかったから許してくれよな」


夜の海を眺めながら感傷に浸り始める

提督の頭の中では着任してから今までの思い出が巡り始める


提督(君を初期艦にし、榛名と出会い今がある。俺を本当に変えたのは君かもしれないな)


榛名「提督お待たせし・・・。なぜ飲んでるのですか?」


一本目がなくなるタイミングで榛名がやってくる


提督「まぁいいじゃないか。君も飲むかい?」


そういうと袋からチューハイを榛名に差し出す


榛名「べつにいいですけど・・・」


提督「いままでありがとうな」


榛名「突然どうしたんですか?」


提督「いろいろあるんだよ。これからもよろしくな」


榛名「榛名でよければずっとお供しますよ」


提督「そういうところが君らしいよ。よければじゃなくて君じゃないとだめなんだよ」


隣に座った榛名の肩を抱き寄せて抱きしめる提督


榛名「提督が珍しいですね」


提督「たぶん酔ってるんだろうな」


榛名「ふふ。もうすぐ花火が上がりますよ?」


提督「今日は終わるまでこのままでいいかな」


榛名「榛名は提督が感じられればなんでもいいです」


そのまま抱きよせていると花火が上がり始める


提督「お~。なかなかに派手なの上げるじゃないか」


すでに2本目を飲みきりかけている提督は府と榛名の横顔を見る


提督「浴衣凄い綺麗だ」


榛名を抱きしめたまま目線を合わせる

意図を察した榛名は目をつぶり提督に身をゆだねる

そして花火が間近で上がる中二人はゆっくりと唇を重ねる


これにて第三部終了となります

ここまでお付き合いいただきありがとうございました

次はいずれ・・・


後書き

文字数制限で最後まで書ききれなかったです。はい
ちょうど3部もいい感じに終わり書くネタも枯渇したので続きを書くかは考えてます
限定グラ、季節ボイスなどなどいいネタが来たら続きを書くとは思いますが来なければ更新自体が停止すると思います
書きなれない頃から付き合ってくれた方はここまでありがとうございます
途中から読んでくださった方はお目汚し申し訳ありませんでした。そしてここまで読んでいただき恐縮です
まだまだ榛名と提督、そして娘である響ちゃんの物語は終わることなくずっと続いていきますのでどうか忘れることなく見守ってくださるとありがたく思います
続けてほしいという声が大きいのであれば頑張ってネタを考えるけどたぶんないと思うのでここでいったんの締めとさせてもらいます
ここまでお付き合いいただきありがとうございました


このSSへの評価

13件評価されています


SS好きの名無しさんから
2018-03-31 01:33:16

SS好きの名無しさんから
2017-05-26 06:01:55

ハルのキノナカさんから
2017-04-19 22:34:52

SS好きの名無しさんから
2017-02-26 11:26:40

金属製の餅さんから
2017-02-13 23:27:42

SS好きの名無しさんから
2017-02-04 23:49:47

SS好きの名無しさんから
2017-01-22 23:15:41

SS好きの名無しさんから
2017-01-21 23:57:45

SS好きの名無しさんから
2017-01-07 18:55:37

SS好きの名無しさんから
2016-12-29 22:32:39

みいにゃんさんから
2016-12-22 01:02:13

SS好きの名無しさんから
2016-12-03 10:26:07

FLANさんから
2017-03-19 00:42:36

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2018-03-30 19:07:08

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金属製の餅さんから
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2016-12-03 10:25:48

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8件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2016-10-26 20:22:26 ID: -bqnaGVP

どうも、いつも楽しませていただいてます!
最近絵描いてるので秋雲を出して貰えたらなと。いつも騒ぎを起こしそうな秋雲だけど響が絵日記的なのを始めて絵の書き方とか教えてる秋雲が見たいです。これからも頑張ってください!

2: アガイスキー 2016-10-28 12:28:21 ID: -nWs0RVd

応援ありがとうございます
巻雲・・・じゃない秋雲ですね
書きだめを消費したのちその話を投下しますね

3: SS好きの名無しさん 2016-11-11 18:39:19 ID: sCOaqFOe

いえいえとんでもない!リクエストを受けてくださっただけでもありがたいのに!
今回もとてもよかったです!これからも頑張ってください!

4: FLAN 2017-03-19 00:42:07 ID: JVZeElNg

響「おかあさんが!榛名さんが提督を
また悩殺してる!!あああああ!!」

響の混乱ぶり可愛いっすねぇ

5: SS好きの名無しさん 2017-03-21 11:17:21 ID: sS_xQZLw

多分アベイルと三越間違えてますよ

6: アガイスキー 2017-03-21 12:31:43 ID: y_xMUBHY

なんだと!?
嬉しさのあまり間違えてしまいました!!
指摘ありがとうございます!

-: - 2017-03-29 22:59:30 ID: -

このコメントは削除されました

-: - 2017-03-30 15:42:34 ID: -

このコメントは削除されました


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