提督「いや、どうしちゃったの？」

川内「私は今まで『夜戦』に全精力を注いできた。でも、特別夜戦に秀でているわけでもない…。」

提督「いや、でもさ、夜戦あってこその川内じゃない？」

川内「もういいの。今まで、夜中に騒いだり、みんな疲れているのに夜戦に無理やり突入したり、迷惑ばかりかけてきた…。」

提督「それじゃ川内じゃないよ！」

川内「私の存在価値は、夜戦だけなの？」

提督「いや、そういうわけじゃないけどさ…。」

川内「まあ、そういうわけで、今度から夜戦しないから。」ﾄﾞｱﾊﾞﾀﾝ

提督「はぁ。まったくどうしちゃったんだ、 川内は。」

川内「はぁ…」

神通「どうしたんですか？」

川内「戦いに疲れた…。」

那珂「疲れなんて吹き飛ばす、☆那珂ちゃんスマーイル☆！」ﾆｺﾆｺｫ

川内「あんたの面なんか拝みたくもない」

那珂「………。」ﾁｰﾝ

川内「はぁ…」ｶﾞﾁｬﾊﾞﾀﾝ

神通（本当に、どうしたんでしょうか。）

川内「はぁ…」

明石「あら、川内さんどうしたんですか？」

川内「はぁ…」

明石「何かあったようですね。」

川内「夜戦に自信がないの。」

明石「また、どうして？」

川内「神通が改二になって、雷装も火力も私より強くなった。もう、私は夜戦能力に秀でているわけではない…。」

明石「そんな、そんなことないですよ！」

川内「慰めはいらない。私に力がないのはわかってる。」ﾀﾞｯ

明石「あ、川内さん！川内さーん！」

川内「はぁ…」

川内「こんな沖にまで、1人で出てきちゃった。」

川内「私はどうするべきなんだろう。」

川内「うるさいし、無能だし、得意と言っている夜戦すら妹に劣る…」

川内「もう、私なんて消えた方がいいのかな…」

？？「ハハハハハ。艦娘ヨ、悩ンデイルノカ？」

川内「誰っ？」ﾐﾏﾜｼ

レ級「私ハ、戦艦レ級。」

川内「敵っ！」ｶﾞﾁｬ

レ級「大丈夫ダ。取ッテ食オウトイウワケデハナイ。」

レ級「人間ガ、オマエヲ必要トシナイナラ、私タチガ受ケ入レテヤル。」

川内「人間を倒そうなんて私にはできない！」

レ級「オマエハ必要トサレテイナインダロ？」

川内「だけど…」

レ級「私タチニハ、オマエガ必要ダ。オ前ハ活躍デキル。」

川内「やっぱり人間を殺すなんて…」

レ級「私タチハ、オマエヲ暖カク迎エ入レル。オマエガ悩ンデイタラ、助ケル。」

レ級「オマエノ”仲間”タチトハ違ッテナ。」

川内「それでも、人間を殺すなんて…」

レ級「人間ガ何ダトイウノダ。」

レ級「奴ラハ陸ノ生キ物、我ラハ同ジ 海ノ生キ物デハナイカ？」ﾆｺｯ

川内「………。」

提督「何っ！川内が単艦で出撃しただと！」

明石「はい。桟橋で私と話した後、出撃されました。」

明石「引き留めようと思ったのですが、速力が足らず…。申し訳ありません。」ﾍﾟｺﾘ

提督「いや、明石の責任ではない。どこへ向かっていた？」

明石「東の方です。」

提督「何っ！あそこでは、戦艦レ級の姿が確認されている！」

提督「空母部隊に告ぐ、直ちに艦載機を発艦、川内の捜索に当たれ！」

空母「了解！」

提督「川内の捜索のため、二個艦隊を派遣する！」

提督「先遣艦隊、高速艦によって構成し、本艦隊が到着するまでの時間稼ぎをする。」

提督「旗艦、金剛。比叡、翔鶴、瑞鶴、島風、天津風」

提督「本艦隊を以って、レ級と周辺の敵を叩きのめし、川内を救う。」

提督「旗艦、霧島。加賀、赤城、大鳳、蒼龍、飛龍。」

赤城「提督、川内さんを発見しました！」

提督「どこだ？」

赤城「鎮守府の東20浬、戦艦レ級が付近にいます！」

提督「了解！先遣艦隊、本艦隊出撃！」

金剛「川内まで、あと少しネ！」

翔鶴「川内さんとレ級を発見しました。」

金剛「先制攻撃ネ！」

瑞鶴「攻撃隊、発艦始め！」ﾌﾞｰﾝ

レ級「ククク、来タナ。川内、見テイロ！」

レ級「コレガ、我ラノ戦イ方ダ！」ﾌﾞｰﾝ

瑞鶴「敵戦闘機！数が多すぎる！」

金剛「相手の気をそらせれば、それで良いネ！」ｶﾞﾁｬ

島風「魚雷はっやーい！」ﾊﾟｼｭ

金剛「Fireネ！」ﾊﾞｰﾝ

比叡「ひぇー！」

レ級「ハハハ、弱イ弱イ！」ﾌﾞｰﾝ

レ級「コンナ攻撃、誰ガ当タルカ。」ﾊﾟｼｭ

レ級「川内、見ロ、コレガ我ラノ"力"ダ！」ﾊﾞｰﾝ

瑞鶴「そんなっ!?全機落されたっ！」

天津風「全部よけられたわ。もう一回雷撃してっ！」ﾊﾟｼｭ

金剛「この攻撃を避けるとは、さすがだネ！」ﾊﾞｰﾝ

翔鶴「今！敵機の隙をついてっ！急降下爆撃よ！」

レ級「ハハハ、対空戦闘ダ！撃チ落トシテヤル！」ﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞ

翔鶴「艦爆隊が全部、対空砲火で…」orz

金剛「倒すのは絶対にむりデース！時間稼ぎネ！」ﾊﾞｰﾝ

瑞鶴「早く本艦隊が来ないと、私たちがやられる！」

レ級「クハハハハ！クラエッ！魚雷ダ！」ﾊﾟｼｭ

金剛「Shit ！雷撃ネ！」

翔鶴「回避できないっ！」ﾄﾞｰﾝ

瑞鶴「翔鶴姉ぇ？翔鶴姉ぇ！」

加賀「五航戦の練度で大丈夫かしら？」

赤城「あら、加賀さんったら心配なんですね？」

加賀「そういうわけでは…」

霧島「敵発見です！だいぶ、やられていますね…」

赤城「早速、攻撃した方がいいですかね？」ﾌﾞｰﾝ

霧島「加賀さん、赤城さん、発艦おねがいします！」

レ級「オオ、増援ガ来タカ。オモシロイ、マトメテ葬ッテヤル！」

レ級「全機発艦ダ！敵機ヲ全テ、叩キ落トセ！」ﾌﾞｰﾝ

大鳳「敵機200ないし250！」ﾌﾞｰﾝ

蒼龍「発艦はじめっ！落されるな！」ﾌﾞｰﾝ

飛龍「発艦！敵の数が多すぎる！」ﾌﾞｰﾝ

加賀「だいぶまずいわね。」ﾌﾞｰﾝ

レ級「ハハハ、砲撃デモシテヤロウカ！」ﾊﾞｰﾝ

大鳳「なっ！砲撃です！」ﾄﾞｰﾝ

霧島「大丈夫っ？反撃よ！」ﾊﾞｰﾝ

赤城「加賀さん、劣勢です！隙をついて攻撃を！」

加賀「分かったわ！艦攻隊、水平雷撃！」

蒼龍「囮をするので、早く！」

レ級「ハハ、小賢シイマネヲ。忠実ナルシモベヨ、彼奴ラヲ屠リサレ！」

加賀「なっ!? 全て落される！」

赤城「加賀さん、せめて一発だけでも！」

加賀「よしっ、抜けた！雷撃！」

レ級「対空砲火ヲ浴ビテミロ！」ﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞ

レ級「オオ！3機ホド、潜リ抜ケテキタカ！ダガ、当タラン！」

加賀「そんな!? 回避されたっ！」

飛龍「もう持ちこたえられない！何とかしてっ！」

大鳳「上から敵機来ますっ！」

霧島「対空砲火！」ﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞ

赤城「直上！急降下爆撃機！間に合わない！」ﾄﾞｰﾝ

加賀「赤城さん！大丈夫ですか！」

加賀「なっ！私もっ！」ﾊﾞｰﾝ

霧島「ここにいては、やられます！先遣艦隊と合流を！」

レ級「ハハハハハッ！アッハハハ！」

レ級「見ロ、川内！オマエノ”仲間”タチハ、アンナニ弱イゾ！」

川内「………。」