八幡「もう俺にかかわらないでくれ」
「雪ノ下、由比ヶ浜」
「俺の願いは、奉仕部の退部を認めろってだけだ」
「……………………」
「わかったわ、あなたの退部をみとめましょう」
「ちょ、ちょっと、ゆきのん!?いいのそれで??」
「ええ、私は虚言は吐かないわ」
「そーゆうことじゃなくて」
「ええ、仕方ないわ。これはあなたが入ってくる前から、決まっていた、なんでも言うことを聞くという約束だもの」
「これを拒否してしまっては、私は虚言をはいたことになるわ」
「…………しかたないって、そーゆーのゆきのんらしくないよ!!」
「あ、あのー、ヒートアップしてること悪いんだが、俺はもうこの部員じゃないってことでいいんだよな?」
「ええ、」
「なら帰っていいな、じゃ」
「あなたは、またそうやって逃げるのね」
「なんのことかわからんな、だいたい逃げるって言うのも大切な戦略のひとつだろ?」
「よく言うじゃねーか、戦略的撤退とか、」
とか、あとはえっと、まぁそんなんだよ、だ、だよね?
「またそうやって屁理屈ばっかり」
「いや、これだけじゃないぞ、」
「どこぞのすごいひとがいってた、刀を抜いてそのまま降り下ろすのは勇気が必要だが、、それを、鞘に納めるのも勇気である」
つまり、今の俺は勇気で一杯、なんなら、バイキンマン倒せるまである。もしくは、愛と勇気だけが友達の人と友達になれる。っあ、友達できた。さらば、材木座よ。俺は、ボッチ脱却に成功した。トラトラトラ
「っつー訳だ、じゃな」
俺がまた、扉に手をかけたとき後ろから聞こえた。
「あなたのそのやり方が私たちにも通じるとは思わないことね、」
「ゆ、ゆきのん、それって…………」ガララ
通じる?通じない?そういうことではない。これはもとに戻るだけだ。俺は、ぼっちに。そう、ただそれだけだ。
~~~数日前~~~
ガラララ
「おーう、君たち、やってるかい?」
「平塚先生ノックを」
「まだそれを言うのか、いい加減諦めろ雪ノ下」
「女ってのは、細かいことを気にしてたら、どんどんにげられていくんだぞ」
重い、なんか来て早々重いよ.ほんと誰かもらってやれよ。
「はぁ」
雪ノ下は、なんのことやら、という顔で返事をする。まぁ、なんだ、このままだと、重すぎて、ナメック星にフリーザ様倒しにいくのかと勘違いしそうになるから、話題を変える
「それより、平塚先生、なんかようですか?」
「そうだ、比企谷、いやー、勝敗のことをすっかり忘れていてな」
「しょうはい?」
「勝ち負けのことだ。すまんな、難しい漢字使って」
「は、はぁ?そーゆーこといってんじゃないし、てか、ヒッキーうちのことばかにしすぎだし、キッモ!」
おいそんなに自然にきもとかいうなよ。うっかり死にそうになっちゃうじゃねーか
「すまんな、由比ヶ浜はしらなかったな」
「比企谷が入部するに当たって、勝ち負けをもうけたんだよ」
この言葉を引き継ぐように雪ノ下がいった。
「より多くの人に奉仕できた方が、相手になんでも言うことを聞かせられる、でしたね、」
「平塚先生の、独断と偏見で」
「あぁ」
「ななななななな、なんでも?!ヒッキーの変態、バカ、キモッ!!」
「いや、意味わかんねーから、てか、由比ヶ浜今日きつくない?」
「で、先生、それがどうしたんですか?」
「あぁ、いや、それを、そろそろ決着つけようと思ってな」
「それはまた、唐突に」
「いや、ちょっと、めんど、コホン、そろそろ決着つけとかないと、気になって目が腐っていかないか心配になってな」アハハ
「いえ、そういうわけでも、ですが、目が腐るということなら、その男は、すでに手遅れなのでもんだいありません」
「いや、手遅れなので、問題ないっておかしいだろ」
ほんとあいつは、人をこけにするとき楽しそうにしてるよな。てか、平塚先生めんどくさいって言おうと…………。ま、まさかなっ
「まぁ、いいではないか、それで、結果なんだが、今伝えても構わんかね?」
「はい」
「いいですけど、」
「ちょっとまった!!」
「それほんとに先生の独断なんですよね?」
意義ありっ!ありありでーす、と来るとおもったら、由比ヶ浜だった。わーびっくり
「あぁ、それは、保証しよう」
「なら大丈夫かな?」ボソ
平塚先生の返事を聞いて由比ヶ浜が何事かを呟いた気もしたが、構わず平塚先生が発表に入った
「では、発表しよう、勝者は」
「………………………………比企谷だ。」
「「「………………………………」」」
「意義あり」
「意義あり」
「意義なし!!! 」
おっと、つい力が入ってしまったぜ。いや、べ、別に、雪ノ下にあんなことやこんなことができるからってわけじゃにいんだからねっ! ってこのツンデレ、キモいな。むしろ、人生つんでる。
「その決定に関して、私たちが納得するような、理由があるのですよね?」
ここで雪ノ下が引き下がった。顔を見て、ヒッキーの、SAN値も下がった。
きゃー、SAN値ピンチ。
「理由?何をいっているんだ、雪ノ下。君らしくもない」
「私は先程もいったはずだが、私の、独断と偏見で、と」
「そ、それは、…………そうですが」
「で、でもっ!!」
今度は由比ヶ浜か、なにか、言いたいけど言えないみたいに、アホの子には、珍しく葛藤していた。気になって問いかけてみる
「なんかいいたいのか?由比ヶ浜」
「あ、あの、えっと、」
「ひ、ヒッキーが、そ、そのエッチなことゆきのんにしようとしたら危ない…………かなぁって、」
「だ、だって、さっきだってゆきのん、<虚言は吐かないわキリッ』とか言ってたし、なんやかんやで、ヒッキーにされたいようにされそう…………とゆーか」
「なんだ、そんなこと考えてたのか、やっぱビッチだな」
「はいそこ!ビッチゆーなし!」
「由比ヶ浜さんのなかで、私はどういうあつかいなのかしら?すごく気になるわ」
由比ヶ浜にあまあまの雪ノ下には珍しく若干怒ってる?のかもしれないし、ないのかもしれん
「それに、流石の私でも抵抗するわ。自分の身を守るすべくらいはみにつけているわ、」
「それに、そこの、ひ、ひ、引きこもり君?に負けるほど、ひ弱じゃないわ」
「あんまり、同じような間違え方すんなよ、反応被らないようにとか努力しちまうだろ」
やだ。いまの八幡的にポイント高い
「雪ノ下、由比ヶ浜」
「君たちは、本当にこのヘタレが、そんなことするとでも、おもっているのかい?」
「い、いや、あの、それは……………………」
「ならば、よし、比企谷は、ひとつ雪ノ下に命令してOKだ、明日まででいいかね?」
「いいですよ」
「君たちも、もし、本当にこの男が性的なことをしようものなら私にいってくれ」
「その場合はどうなるんですか?」
「代わりに私が相手になってやる 」
「「「…………」」」
由比ヶ浜さん、そんな顔しないの、雪ノ下さんも、あなたたちも、わからにいんだからね。
「平塚先生、それは…………」
「じょ、冗談だ、冗談」アハハ
いや、あんまり、そんな気は…………。考えるのはやめよう。
「大丈夫、そのときは、わたしの左手が黙ってない」
何で右腕じゃないのだろう、まさか、薬指…………、まさかな、いや、さすがにな
「では、明日そういうことにしておこう」
「もういい時間だ、雪ノ下、鍵は私がやるから、そのままかえっていいぞ」
「では、さようなら」
「平塚先生さよーならー」
「」ぺこっ
ガラガラガラ スタスタスタ
部室を出た俺たちは、妙な静けさにつつまれていた。
三人とも同じタイミングで、同じとこめざしてんだから、そりゃ、こーなるわ。
それを察してか、流石の由比ヶ浜が口を開いた。
「ヒッキー、ちゃんと考えてよね?!ホントに変なこととかしたら、許さないから」
内容は、最悪だったが
「安心しろ、もう決まってる。というか、最初から決めてたことだ。」
「もっと言えば、これは卑猥なことじゃない、」
「あら、そうなの?なら、安心したわ」
「私も同じ部活から、犯罪者を出すのは、心が痛むからとおもっていたもの」
怖い、でも、こいつなら、やりかねんからなお怖い
「あたりまえだ、そんなの考えるのは、ビッチくらいだ」
といって、由比ヶ浜をみたのだが、いつもみたいに、ヒッキーの変態キモッとかかえってくるかと思ったら、珍しく、考えてる顔をしていた
「ん?ひ、ヒッキー?そんなにみられると恥ずかしいってゆーか…………」
すると、雪ノ下が、なるほどというかおになったかとおもうと、氷の女王よろしく冷たい目線で言ってきた。
「私でなく由比ヶ浜さんに手を出すと言うことだったのね。」
「そんな考えはやめなさい。いくら、頭が悪いからといって、そんなのは、わたしがゆるさないわ」
「いや、違うから、なんか珍しく、由比ヶ浜が、頭使ってるなぁとおもってな」
「てか、いま私がいじめられてない!?」
「ヒッキーが、わるいんじゃなかったの?」
「それはそうとどうしたんだ?由比ヶ浜 」
「いや…………、んーん、なんでもない 」
「そうか」
こいつが言わないと言うなら踏み込まない。他人のなかに無理やり入っていくほど、嫌悪感を覚えることはないからな
ほどなくして、昇降口につき各々、駐輪場、校門にあるきだそうとする
「じゃ、おれこっちだから、」
「ええ、では」
「ヒッキーまた明日ね」
~~~~~~~~~~~~
そうして、翌日。今に至る
ーーーーーーーーーー
「おにーちゃん、あの雌犬どもとはちゃんと縁を切ってきた?」
「あぁ、お前に言われた通りにしたよ、小町」
「よぉーしえらいえらい。」
「じゃあ、これからおにーちゃんは、小町のもなんだね?」キャピルン
「きゃー今の小町的にポイントカンスト」/////
「八幡的にも、カンストしてるぞ。」
あぁ全くだ。カンストしてるせいで、もう一人のおにーちゃんが張り切っちゃってるよ
「じゃあ、明日から、帰宅は、4時まで。土日は小町とデート。約束守ってね?」
「あぁ、もちろんだ。ぼっちは、助けてくれる人がいないからな。こと、約束ごとに関しちゃ記憶力はありあまるまである」
いや、ほんと忘れたら。洒落にならんかったな。あれは…………いや、思い出すのやめよ
「そうかぁ、もう小町明日からが楽しみでしかたないよぉ」
「そうか、でも子供みたいなこといってないで、早く寝ろよ?」
「でも、小町子供だからなーー寝れるかなぁー」チラッチラッ
「ん?どうした?」
「もう察してよ、おにーちゃんのばかっ!」バタン
そう叫んで、勢いよく俺の部屋から出ていく小町。たまにワケわからんのだよな
「もう!!なんでおいかけてきてくれないの!!」
「いや、わけわからないから、もうほんとに」
小町が、顔を赤くして入ってきた。かわいいやつめ。いや、ホントに可愛い。
「いまのは、おにーちゃんが、小町を引き留めて、仲直りして、一緒に寝て、初夜を過ごすってながれだったでしょ!」
「いや、わかんないから、おにーちゃんぼっちだから」
「それとな、小町。最後のやつ、下に親いるんだから、声押さえなさい」
「それは、俺たちが、ある程度成長して、覚悟を決めてからだと言っているだろ?」
「そうやって、ゆっくりしてるからとられそうになったんじゃん」ボソ
「ん?なんだって?」
「…………だから、覚悟はできてるよっていったの。もし、今おにーちゃんの子供授かったとしても、小町は産むよ。」
「なんなら、22週間待って、世間的にも生まざるを得ない状況にする自信だってあるもん!」
「まて、確かに小町は妊娠できる体にはなってる。でも、影響がないわけないだろ?」
「それは、俺がお前を傷付けることになる」
「おにーちゃんにそれができるとおもうか?」
「できるわけないよね、ごめんなさい。小町、ちょっとあせってたみたい」
「いいんだよ。ゆっくりで、ましてや、俺らは実の兄妹だ。慎重にしないといつぼろが出るかわからない」
我ながら、流石の口ぶりだと思う。いまさらながら、雪ノ下との、口論(たたかい)が役に立っているのだと実感する。こーゆーので、実感するのってへんかな?いや、変ではない。おっと、反語で否定してしまった。わらわら
まぁ、一点だけ、嘘をついたとすれば、俺と小町はほんとは…………いや、この話はよそう、またのきかいということで。
「こまち、今日は寝ような」
「一緒に寝て」
「いやだから、それはーー」
「なにもしない、だから、一緒に寝て」
「でも、明日もいそーー」
「一緒に寝て」
「わかった。わかった。一緒に寝ような。ほんとになにもするなよ?」
「了解した」
ーーーーーーーーー
おにーちゃんは、しらないのかもしれない。いや、たぶん知ってるんだと思う。それでいて、知らないふりをしてる。全部小町のため、なんだよね?
でも、小町は全部知ってるんだよ?衝撃的だった。両親から
“八幡は君とは血の繋がりがない。私たちの子ではないんだよ。私達の子供は、小町、君だけだよ。だからいいこと、八幡には、あまりちかずかないこと、わかったね?”
その当時、私は、まだ幼なかった。でも、おにーちゃんのことは、大好きで、でも、知識として兄妹では、結婚できないことを知っていた。調べるくらい本気だった。 だからこそ、それを聞いたとき、おにーちゃんと結婚できると、喜びの感情でいっぱいになった。
でも、翌日。 小町は知った。いや、理解した。あの人たちのいった、最後の言葉の意味を
兄は、おにーちゃんは、愛されていなかった。最初はそういった距離なのだとおもっていた。誕生日、小町のためには、両親で開いてくれる、でも、そこに兄は、いない。無論、兄の、誕生日など祝った覚えはない。
旅行なんか、一緒にいった記憶すらない
なぜ気づかなかったのか、恨めしくなる、胸が苦しくなる。だからこそ、決めた。
《あんな人たち、いなくなればいい》
小町は、両親を殺そうとした。でも、おにーちゃんが、止めてくれた。いや、決して故意ではなかったのだろう。だって、兄は、ただ私にこう言っただけなのだから
《チョー愛してるぞ、小町のことは。命はれるまである》
冷静に考えれば、わかったことだ。でも、その時の私には、それが嬉しくて、ただ嬉しくて、泣いてしまった。それを見たおにーちゃんは、焦っておもしろかったんだけど、それはまた別のはなし
私は、その時決心した。
《私がおにーちゃんを幸せにする。人から悪意を受けるなら、愛を知らないなら、私がそれらを忘れるほど、愛してあげようと、それが、なにも知らずに過ごしていた、10年のおにーちゃんへの贖罪であり、小町の本音だと》
でも、高校に入って、おにーちゃんと初めて離れた。毎日心配だった。
おもったとおり、変な虫がついてきた。
おにーちゃんを理解できるのは小町だけなのに、おにーちゃんは、小町のものなのに。
でも、やっぱり、おにーちゃんは、小町を優先してくれた。やっぱり、おにーちゃん大好き!!
来年小町も、総武高校に、入学する。絶対。あー楽しみだなぁ。
でも、あんしんしてね、おにーちゃん。小町はいつもおにーちゃんをまもってるからね?
ーーーーーーーー
次の朝
ヂヂヂヂヂチ
「ッたくうるせえな、もう少しやさしくおこせねぇのか?」
毎朝のように繰り返す、目覚まし時計との会話。いや、まぁ携帯なんだけど ボッチだからかな?いやそんなことはない…………はずである。
と、いつものように考えていると何やら布団の中が妙に暖かいような…………
っはもしや!! バスゥァ←布団を投げ飛ばした音
「こここここ、こまち!?」
そこにはあられもない姿をした小町が…………いなかった
「ったく、かまくらかよ、」
そう吐き捨てかまくらを蹴飛ばす
鎌倉を蹴飛ばすってすげーなおれは、なんなら、京都はシャーマンでもかますまである。
「おにーちゃーん?起きてるの~?」
「おーう」
朝から小町のエンジェルボイスが聞こえてきた。ってか、俺も昨日のことがあったせいでたかが外れてるな
「朝ごはんできてるよ」
「おう、いつもすまないね」
「もう、それは言わない約束でしょ?」
「すまないねぇ」
「もぉー、謝るのも禁止!!」
「次謝ったら…………」
「次謝ったら?」
「……………………キスしちゃうから」テレ
「…………………………………………は?」
「いいいいいや、なんでもない、くわないけど、忘れて!」ッダ
なんかよくわからないことをいって駆け出していってしまった小町。なんかさっきすごいことをいわれたようなぁ。まぁ忘れろと言われたことをおぼえるひつようもなし。だな
そうこうして、朝飯を食ってるとちゅう
「そういえば、今日おにーちゃんすぐにかえってくるよね?」
「ん?まぁ必然的にそうなるだろうな、特に用事もないし」
「じゃあさ、小町と夜どこか外で食べない?」
「急にどうしたんだ?」
「オンナノコニハいろいろあるのです!」ビシっ
「お、おうそうか。まぁわかったよ」
「ホントにすぐに帰ってくるんだよ?」ジトー
「当然!ステルスヒッキーの名は伊達じゃないからな」
なんなら、幻のシックスメンよりすごいまである。
「…………おにいちゃんがそんなんだからしんぱおなんだよ」ボソボソ
「ん?なんかいったか?」
「んん、なーんでも」ニヒヒ
「それより、おにーちゃん!」
「じゃーーーーん!!さて、これはなんでしょう?」
そこには、風呂敷で包まれた箱?らしきものがあった、
「んー、わからん」
と、3秒もたたないうちに答えてやった。
「もー、すこしぐらい考えようとは思わないのかなぁ?」ジトー
「いや、かんがえたぞ?その上での判断だ」
「ウソツキ」
「なぁーんとこれは、お弁当でした!!」ジャーン
そ、そんな、小町が俺のために弁当なんて食べられない、が、がくぶちはあったか?か、飾らなければ。とかアホなこと考えてると、
「朝早くにおきて、たった一人の兄のためにお弁当を作る妹、なんて健気っ」
とか言うので、失せた。ので、適当にお礼をいって受けとる
「小町、こんな兄のためにわざわざありがとうな。なんとお礼をしていいか、わからない。ホントに今の気持ちをあらわすとしたら、小町、愛してるよ」
「そんなの、小町的にポイント高いよぉ」/////
っは、ついうっかり本音が出てしまった。まぁ、感謝の意を伝えることはわるいことじゃない、よな?
「じゃあ、いってくるな?」
「うん、いってらー…………じゃなかった、おにーちゃん今日のせていって?」
「??いいけど、小町は嫌じゃないのか?」
おにーちゃんは、大歓迎だけどね!!
「うん、ちょっと待ってて、にもつとってくるー」
まぁ、前、荷物全部忘れるとかあったしな、思うところがあるのだろう。妹の成長を促すおれ、健気っ。
「ごめん、おにーちゃん、じゃれっつごーー!!」
ーーーーーーーー
「おにーちゃんありがとねー」
「いや、これぐらいなんでもない、ついでだ」
「じゃ、おにーちゃんもがんばってね」
「おう、小町もな、いってらっしゃい」
「ニヒヒいってきまーす」
あー今日もいいことした。てか、奉仕部でもないのに奉仕するとか、やっぱおれ社畜の才能が…………。わすれよう
そんなこんなで、総武高校に向かうと、前を由比ヶ浜が歩いていた。
「あ、ヒッキーおはよー」
「お、おう」アセアセ
昨日関わるなといったから、挨拶なんてしてこないとおもってたから、どもってしまった
「ヒッキーなにどもってんの??」キャピキャピ
だから、それはいま説明したっての
「別にどもってない」
いや、ホントにどもってなんてないし、挨拶されてうれしかったわけじゃないんだからねっ グヘ
「あ、ゆきのんだ、おはよー」
「ええ、おはよう、由比ヶ浜さん」キー
とか、由比ヶ浜に挨拶しながら、ものすごい見幕で俺をにらんでくる。なんだよ、許可したのおまえじゃん
スタスタ
それも束の間俺は無視して駐輪場へいく
スピードワゴンはクールに去るぜ。いや、クールじゃねーな。ほんとに
キーンコーンカーンこーん
いつもと同じ時間にでたのにちょっと遅いというのは、なぜかと、チャイムを聞いて思ったが小町を送ったからだとすぐに理解できた。
でも、雪ノ下がこの時間とは珍しい、普通ならあうはずはないのだ。それにあいつさっき、目元が…………まぁ関係をたったんだ。考えても仕方のないことだろう。
教室に着いた俺は特にやることがなく、やはり人間観察をした。するとおかしなことに気づいた。
由比ヶ浜がいない
別に、存在してないと言うことではない
ただ、三浦葉山その他もろもろのやつら、いわゆる、『とっぷかーすと笑』にいないのだ。
気になって探すと、そこにやつはいた!!
「っっっ!!!!!!」
それを見て、俺は声のない絶叫をあげた。声のない絶叫ってなんだよ。無声なら絶叫じゃねーし。
あーもう癖が抜けない
そこには、自分の席に突っ伏してイヤホンを耳に寝ている姿があった。いつものバカっぽ…………もとい、可愛らしい団子もやめてすとれーとにしている
おいおい、冗談やめろよ
それじゃあ、それじゃあまるで
俺。
そこで、俺はあるひとつの仮説をたて、用としたが止めた。というより、中止にせざるを得なかった。
「おはよう、八幡」
だって、天使がおりてきたから
もう少しこの余韻に浸っていたいとだまっていたら、
「んーもう、なんで無視するのさ!」
「八幡のばか」
ぐふぉあ
「ごめんよ、さいか」
もう、いいんじゃないかな。男の娘。ssだし。
「八幡、久しぶりにさいかってよんでくれたね」
渋谷区マジで認めてくれないかな、うん。
「い、いや、そ、それはその、デュららららが、tmjad5pg4tnwtj5pbxkp」
キーンコーンカーンこーん
「あ、チャイムなっちゃったね、席もどるね??」
おっと、俺としたことが取り乱してしまった。天使をほっとくなんざ男の風上にもおけんやつだ、反省せねば。
おれは、この時忘れてしまっていた。そして、考えないように放っておいてしまった。由比ヶ浜の状態を。雪ノ下の行動を。
ーーーーーー
ブーブー
放課後頭のすみに追いやっていたことを思い出されるメールが届いた
葉山からだ
「結衣に関してはなしたいことがある」
だそうだ。さすがだな、もうお気づきになるとはそういっていつぞやの屋上に向かう
ギー バタン
「やぁ」
「ん」
「で、話ってなんだ」
「言っただろう?結衣のことだよよ」
「さて、なんで俺が呼ばれたのかわからんな」
「そうか、君は逃げるのか、また」
葉山はいつだったか聞いた言葉を発した。
「結衣から言われたんだよ。なにも言わないでくれ、わたしがどうなろうと。ってね」
あいつ…………
「そこに、君が奉仕部をやめるたということを聞いたものでね。」
「俺は知らんぞ」
「そうだね、君はしらないかもしれない」
「関係も…………ないぞ」
少し考えてしまったせいで間が空いてしまった
「いや、それは違う、君もわかってるんだろ?」
仕方ない…………か
「…………」
「本物が欲しい」
「これは君がいった言葉らしいね。ほんとに羨ましいよ」
誰だよ言ったやつ、もしかして、みんな知ってるの?常識なの?えなにそれ、八幡怖いってそんな感じじゃないな
「あぁ、そうだ。でも、お前こそわかってるんだろ?」
「あぁ、だから、こうして話したいと思った」
さすがだ、とっぷかーすとさまは違うな
「悪いが言えない、これは」
「協力も…………」
「…………悪いな」
「そうか」
「でも、いざとなったら頼ってくれ」
「ぼくも一応本物を探し求めてるつもりだからね」
やはり、さすがだ。こういうところが葉山が葉山たるゆえんなのだろう。だが、そうある時点でこいつは無意識に本物を遠ざけている。近づきたいと思いながらいやがっている。それは俺の嫌いな欺瞞だ
「じゃあな」
そういって、あいつの前から去る
「あ、あぁ」
そういったあいつの顔はひどく悔しそうな顔をしていた。
翌日、登校していつものように教室で聞き耳をたてていると、驚かされる情報が入ってきた
「ねぇねぇ聞いた?あの、国際教養科の雪ノ下さんの話」
「うん、聞いたよぉ。何でもおかしくなったんだって?」
「そうそう、なんか雪ノ下さんのファンクラブが喚いてたよ。我らが姫がぁ、だって」
「えぇ、なにそれマジキモいわ、てか、雪ノ下さんってあの美人さんでしょ?いい気味だわ」
「ええ、それはちょっとひどくない?」
「あんたもそう思ってるくせに」
「あは、ばれてましたかぁ」
「「あははははははは」」
とうとうこうなったか、昨日の由比ヶ浜の様子を見て若干予想はしていたが、あまりにも早すぎる。
てか、どうでもいいけどやっぱりあいつファンクラブとかあったんだな。
女子からはずたぼろに嫌われてるみたいだけど、相変わらず…………女子怖い
少し、考えを巡らせていると、平塚先生が教室にはいってきた。そして、早々に朝のHRを終わらせると去り際に
「あー、比企谷、きみは今日放課後私のところに来てくれ。」
と言っていった。おれの予定は聞かないんすね。まあ、用事なんてないですけど
授業中、葉山とは何度かめを合わせることはあったが、由比ヶ浜とは、ならなかった。徹底しているな。
昼休みも何処かにいったようだし、おそらくは、奉仕部の部室だろうが
コンコン
こうして職員室の扉を叩くのは何回目だろうか。
「あぁ、比企谷か、入りたまえ」
「うす」
いつものように、向かい平塚先生の真正面に座った。いつもは、俺が何かしらしたとき呼ばれていたので煙草を吸っていたが、今回に限ってそうではなかった。
「さて、比企谷、説明してくれるな?」
「はい。まず、平塚先生には、俺が奉仕部を出なきゃいけないことは説明しまさたよね?」
そう、平塚先生には、俺から“依頼”したのだ。手伝ってくれと
「あぁ、理由は聞いてないがな」
「それは、ちょっと…………」
「構わんよ、私も教師という立場上君たちの個人情報とは関わることがあるが、そこまで立ち入ろうとも思ってはいない」
「それに、君がそれだけが言葉を濁すほどだ。軽率に言っていいことではないであろうことぐらい想像はつく」
「ありがとうございます」
流石は、まだ若い?だけあって話が進みやすい。いや、ほんとにお若いですからね?
「だが、それとこれとは話が別だ 」
とはいっても、そう上手く物事は進まないらしい
「聞いたぞ.由比ヶ浜と雪ノ下のこと。」
やっぱりその話か
「どうするつもりなんだい?」
「いや、どうするつもりと言われても、あれは、あいつらの決めたことですし」
「君にはどうにもできないと?」
「はい」
「確かに雪ノ下は、なかなか曲げない奴ではあるし、由比ヶ浜もなやかんや言って、芯の通った人間だ」
「それでも、心というのは、存在する、君はまた計算を諦めているのではないのかね?」
「数学は苦手なんで」
「そういうことを言っているのではない、君もわかっているのだろう?」
あぁわかっている。計算というのは、一色の依頼。いや、その少し前からか、その時からちぐはぐだった奉仕部の関係に対して、平塚先生がアドバイスをくれたときの話だ。
「…………はい。」
「こちらも、ある程度のことは知っている。時期的に考えてそれが関係していると仮定して、話しても構わないかね?」
「…………はい」
「そうか。では、私から言えるのは、環境が変わったというのは、その中の人間も変えてしまうと言うことだ」
「それは、同時に、今までの計算が無意味に帰すことだ。また、やりなおしってことだな」
「それは…………はい」
「やり直し、できそうかい?」
「それは…………」
「以前言ったことがあったな、私は贔屓もするし、優遇もする。特にきみは私のお気に入りだ。迷ったら、何でもきいてくれたまえ」
「解決方法を見つけ出すヒントぐらいなら、くれてやってもいい」
「それ、結局俺が一人でやるのとかわんないですよね?」
「つまり、そういうことだよ、比企谷 」
その話を聞きながら、俺は先生の話を否定していた。確かに、俺を取り巻く環境は大きく変わったが、今回に限って先生の話は的外れと言えるだろう
今回は、環境は大きく変わった。が、それは、突然でも、偶然でもなく、故意にだ。
故に、中にいる人間は変わらない。いや、適応するために変わらないだけであって変化はした。
そう、本性を露にした。
ーーーーーーーーーー
2週間前、両親が亡くなった。
両親がという言い方は少し他人行儀っぽいかもしれんが、実際それぐらいの関係だったので別に構わんだろう。
小町が学校から帰ってきたとき、家で死んでいるのを見つけて警察に連絡したそうだ。その日家に着くと警察だらけだったので流石に驚いた。
うちは、共働きでなぜこの時間に両親が揃っているかなど、様々な不審点があったので、今も捜査は続いている。
葬式やその他もろもろの儀式が終わりようやく自宅のベットで休めるというとき、部屋を暗くして睡魔に負けるのをじっと待っていた。
そのとき、小町が部屋に入ってきた。
「おにーちゃん寝てる?」
俺はとっさに寝てる振りをした。普通なら両親がいなくなり不安になっていると考えるものだが、なぜか俺はそのとき、恐怖していた。
返事がないことに安心したのか小町は寝ている俺の横までやって来た。
「んふふ、よかった気持ちよく寝てるみたい」
その声を聞いて、俺は背中から冷や汗をかいた。が、次の言葉には度肝を抜かれた。
「やっと二人っきりになれたね」
ーーーーーーーーー
その日小町は、お父さんとお母さんに、いや、正確に言うならお父さんに呼び出されてそこには、お母さんもいたというのが、正しいと思う。
「小町、座りなさい」
父のその一言で今回なんの話なのかわかってしまった。そのときの声のトーンがあの時とそっくりだったから。お兄ちゃんの話のときと。
「最近、ずいぶん仲良くしているみたいだね?パパの言ったことわすれたのかい?」
父は、自分のことをパパという。まだ私を子供と思っている証拠。甘やかしている証拠。そして、
一人の子供となめている証拠
「なんの話?」
私はとぼけて見せる。何時もの父ならこの笑顔ですべて解決できた。けど、この日だけは違った。
「いい加減にしないか、あいつとは関わるなと言ったろう…………」
「確かにお前にとってはいい兄だったかもしれん、だか、あいつは悪影響にしかならん」
「あなた…………もうそのへんで」
「まぁいい、アイツはもうじき我々の家族ではなくなるからな」
……………………え、今なんて お兄ちゃんが家族じゃなくなる?てことは結婚できる?
この時は浮かれていた。いや、変に補正がかかって一瞬頭の中がピンク色になってしまった。でも、すぐにわかった
お兄ちゃんにあえなくなる
おそらく、この人はどこまでも非道なことをするだろう。それこそ、私がどんなに頑張っても会えなくなるくらいのところにおいてくるとか。
まぁそれでも絶対に会いに行くけど
会いづらくなるのはやだ、一緒に暮らせないのはやだ、絶対にやだ
「小町も一回離ればなれになればあいつは要らないということに気づくだろう」
この人は何をいっているんだろう?お兄ちゃんと離ればなれになる?
そんなことはありえない。お兄ちゃんはいつだって隣にいてくれた、助けてくれた、守ってくれた。…………あ、今度は小町の番だ。小町がお兄ちゃんを守らなきゃ
うふふ、これで小町もお兄ちゃんと同等だな。後ろじゃなくて隣を歩けるのかな。でも、お兄ちゃんに小町がやったなんて伝えたら…………。
嫌われる、無理そんなのむり、自殺する。間違いなく。お兄ちゃん変なところは一般人だから。あ、そうだ。これもお兄ちゃんが言ってたな
ばれなきゃいいんだ
小町は何年も親の目を欺いてきた。まぁ今日ばれたけどテヘ だから、警察を欺くのなんて簡単だった。そもそも女子中学生が…………なんて、生憎小町の近所での評判は最高。疑われるはずもなく、通り魔ということで、落ち着いた
ごめんなさい、どこかの通り魔さん
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その日、私とゆきのんは、作戦について話し合っていた?とはいっても、話しているのは、全部ゆきのんで私はきいているだけだったけど。
内容はこうだった。
何らかの理由があって、離れていくヒッキーのために、私たちが、ヒッキーの真似をして、関わらざるを得ない状況に追い込む
聞いたときは気づかなかったけど、自己犠牲の物真似よ、とゆきのんが教えてくれた。とても寂しげな表情で。
その表情を見たときなぜかわかってしまった。ああ、この子も彼のことが好きなのか、と。なぜこの時この表情なのか分からないでも、私には理解できた。そこに、理由なんて必要ない
だだ、負けられない
ヒッキーへの皮肉を込めた物真似をしはじめて 数日、平塚先生がヒッキーのいない部室にやって来た。
いつものように、ノックのない入室と共に第一声は
「私は、すべての事情を知っているわけではない。ただ、あいつを苦しめないでやってくれ」
始めは何でだろうと思った。だって
苦しんでるのは、苦しめられているのは私たちなんだから
そういった思考はゆきのんの言葉で一回打ち切られた
「すべてではなくとも、ある程度は知っていると言うことですね?」
やっぱりゆきのんはすごいや、こんな状況でも頭を回転させているなんて
「否定はしない」
「教えてください」
冷たい声色。ヒッキーにばせい?を浴びせるときとは、全く異なった。本気の冷たさのある、言葉
「それはできない、あいつからそう言われている」
「そうですか、ならしかたありませんね」
「でも、なぜ苦しめないでやってくれと?」
そう、そこが一番気になっているところだ
「あいつから、相談を受けていてなーーー」
ずるい。ヒッキーと自然に話せるなんて、この時私は、先生に嫉妬するというお門違いなことをしていた
「ーーーー今日のあいつの顔が、見てられなかった」
「教師としての立場上、私は、こうすることしかできない」
だから頼む、先生は、続けてそう言った。
私たちは、お互いに顔を見合わせて、意見の食い違いがないことを確認して言った
「「断ります(らせていただきます)」」
「な、なぜだ!」
そこからは、ゆきのんの容赦のない言葉が、ずらずらと並んだ。結局、私たちの意思に曇りがないことを確信したらしく、後悔だけはするなよ、と一言残して帰っていった。
ここでやらなかったほうが、後悔しますよ
先生のせなかに向かってこっそり呟いたのは私しかしらないことだった。
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今日も今日とて、小町を後ろにのせ学校に向かっていた。心なしか、俺の腰に回す手は、以前よりも強く感じる。いや、思い違いではないのだろう。《あれ》を聞いたあとでは、勘違いもくそもない
「おにーちゃん、今日は、何時に帰ってくるのかな?」
後ろからかわいくささやかれる、素直に可愛い、ああホントに。なんで妹なんだろう、義理だけど
「16時だよ、おにーちゃんが約束忘れないのは小町もよくしってるだろ?」
「小町との約束、でしょ?」
なんか怖い、怒らせたか?なんか悪いこと言った?おれ
「あ、ああ、そうだな、小町とのやくそくだな」
「小町との約束だけ、だよね?」
なぜそこにこだわるのだろう、何て疑問は浮かばない。俺は知っているから。鈍感主人公でない。敏感であるゆえに鈍感を装う者だ、なんかそーいうとかっこいいな
「そうだよ、小町だけだよ」
気持ち心を込めて優しく囁く。こうしなければならない。壊れてしまった小町は、どうなるかわからない
「んっふふー、ありがとーおにーちゃん。またもや、ポイントかんすとだよおー」
あぁ、そのポイントが、小町のために使えたらいいのに
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妹を送り、自転車をおいて、昇降口に向かい、靴を履き替える。教室に向かう。いつもは、その流れで、いくはずだった。ほんと、そのはずだった。いとしの天使に会うために…………。
とは、問屋がおろしてくれない
下駄箱を開けて入っていたのは、1通の手紙、宛名はまだない。素早くポケットにしまい、上履きをはいてチクリ、え?チクリ?
見ると、そこには、はたまた、底には、画鋲が。また、古典的な。むしろ古いわ、時代遅れめー何て言いたくなる。これぐらいなれている、だから、慌てない。対処法はこうだ
一度脱ぐ
あたかも砂が入っているように、履き口
をしたにしてもち、トントンとしてやる
画鋲が集まる
下駄箱に向かい、放り込む
以上
だがそこで、新たなるはっけんに気づく。八幡驚愕
画鋲が落ちない
おそらく両面テープかなにかだろう。ここまで来るとあれだな、あれ
おもいつかないから、そのままあれでいいや、とにかくあれなんだよ
非常事態に際し、来客用のスリッパをはいてまず、男子トイレに向かう。その時、八幡の得意技《人間観察 》発動、視線は確認した。どんなやつか覚えた。だいたい事情は把握した。
やっぱおれかっこよくね?
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手紙を開く。そこには
放課後、屋上で待ってます(はーと)
と、女の子らしい、丸文字で書かれた可愛らしい文章ではなく
放課後 屋上
のみの簡素なものだった。殴り書き。ふっ小細工は不要ってことか。これ、八幡の八万の死ぬまでに言ってみたいことのひとつ、うそです、八万もありません
「はぁーーあぁ~~~~~」
思わずため息が出る。日頃の疲れも手伝って。
そして、こういうときあいつはやって来る
「しぇ、せーんぱーい」
最初ちょっとかんだのを笑いそうになるがかみしみて無視する
「聞こえてないんですか~?無視するんですかー?」
なんか、毎回これやってるよな飽きないのかなあいつ
「そうですか、ならそろそろ、返事しないと」
殺しちゃいますよ
ゾクゾクッ
その言葉は俺の耳元でそっとささやかれた。い、いつのまにっ。だの、俺の背後をとるとはなかなかやるな。何てのは今出てこなかった。あったのは、本当の恐怖。なまじ、小町のあれを聞いたせいで、生死に関することに敏感になっているのかもしれない。
「あはは、なにホントにびびっちゃってるんですかー?」
「…………」
答えられない。なんでだ。声がでない
「え、先輩ホントにどーしたんですか?」
あの一色が心配している、そんなにひどいのか今のおれ、と一瞬思ったが、こいつの顔を見て理解する。あいかわらず、あざいとい
「な、なんでもねーよ、それよりいいのか?生徒会長。もうHRだろ?」
ぷくーと頬を膨らまして返事をしてくる、あざとい
「やっとしゃべってくれたと思ったらなんなんですかー?さっきは無視したくせに」
いじける一色が少し可愛い、あざとい
もうこいつとはなすときは、語尾に『あざとい』つけなきゃいけないみたいになってきてるな。なに、おれびょうき?
「いや、考え事しててな」
一色が驚いたような顔をする、心底
どうしたんだよ、と聞いてみる と
「いつもなら、先輩って俺のことじゃないと思った、とかよくわかんないこと言うじゃないですか?ーーーー」
おい、よくわかんないってなんだよ、よくわかるだろ。て、照れてる訳じゃないんだからねっ。やっぱり、男がやるもんじゃないな、これ
「ーーーーなのにフツーにごまかしてきたのでびっくしてます」
いや、別にごまかしてないよ?ほんとに、う、うそじゃねぇって …………誰に言い訳してんだろ、おれ
「まぁ、な」
当たり障りのない返答をする。こういッ た時は、流すに限る。
「ほれ、始まるぞ、俺はこっちだから、じゃな」
そして、逃げる。完璧。なんならケインコス○より完璧である。
「ぶーーじゃ先輩放課後、用があるんでかえらないでくださいよっ」
そう言って自分の教室に向かう一色
すまんな、今日は、大事な用事が入ってるんだ。心のなかで謝罪した。
「ハルヒだな」憂鬱だな
ssあるあるの、心の声と実際の声が逆転してしまう現象が起こった、まさか俺がたいけんするとは…………。
近くにいた、女子生徒(2人)に変なものを見るような目で見られながら、俺も教室に向かう
ご、こ褒美ですっ
いや、嘘だからね?
こんな日常が崩れるのは、容易い
ーーーーーーーーー…
久しぶりの更新になりましたね。誤字が多いのは素直に謝ります。申し訳ございません。
もし、読んでくれているかたがいらっしゃるならほんとにありがとうございます。他でも小説とか書いてたりはしますが、ここでは紹介は控えさせていただきます。拙いものですが、楽しんでいただければ幸いです。
よく内容が理解できないのですが
それは俺の理解力が足りないからでしょうか
まぁ、どうにかなるといいですね笑笑
これはもう完結されたのですか?続きがあるなら読んでみたいですが
小町が怖いガクガク(((n;‘Д‘))ηナンダカコワイワァ
続きはよ
unko漏らした
完結しねーねら書くなや
なぁにこれぇ?
まるで意味がわからない
序盤の親がいるってのは時系列的にもっと前なのか?義理の親?
pixivで書いてみませんか?なかなか面白いので、続きがみたいです、
続きを待っていますよ
ゆっくりでいいので完結を期待します
つまんな
時間の無駄やったわ
いいんじゃないかなぁ
原作ファンの心を踏み躙った愚かな行為である。いやマジで。