八幡「あ、あれは…………」陽乃「」テクテクテク
文句なら色々うけつけます。
陽乃「ひゃっはろー、やあやあ偶然だね?比企谷くん」
八幡「…………うす」スタスタ
陽乃「およ?ちょっと待ってよー、なにか急ぎの用事でもあるのかな?」
八幡「(この人とは極力かかわりたくなかったんだが、逃げられるわけはないか)
」
八幡「いや、今日はちょっと、あれでして 」
陽乃「ん?ならひまってことだね?じゃあ、いくよー。」
チラチラ
八幡(周りの視線がうっとおしい、この人偶然とかいいながら、今日で5日連続だぞ、それはもう必然だわ)
陽乃「ん?なんか今失礼なことかんがえてなかった?」
八幡「いえいえ、まったく」(そして、その度におもちゃにされるんだよな)
陽乃「今日はどこいこっか?」
八幡「どーせおれがいってもきかないでしょ?」
陽乃「だって、どーせ、家とか言うし 」
八幡「わかってるなら聞かないでくださいよ」(いい加減我慢ならないな)
八幡「(でも、この人と、戦うならそれこそ決死になるだろう。それなら、俺は、こうしよう)」
八幡「(命をかける!!!)」
陽乃「へぇ、お姉さんにさからっていいんだ?そーゆーこといっていいとおもってるのかなぁ?」
八幡「(まずは、小手調べ)」
八幡「っひぃ!!ごめんなさいごめんなさい、そんなつもりはなかったんです」ペコペコ
陽乃「それほんきでいってるのかなぁ?」(おねーさんは、そんなんじゃ騙されないぞ♪)
八幡「ホントにごめんなさい、許してくださいとはいいませんから、もう関わりません」ドゲザー
陽乃「こんなところで土下座なんて、私に恥をかかせるつもりなのかな?わざとだよね?」(比企谷くんのやりそうなことなんて、シミュレーション済みだって)
八幡「っひぃ!!」(やっぱりこの程度じゃ…………ならっ)
俺の必殺、最強の自己完結型
八幡「じゃ、じゃあ、どうすれば…………あ、僕の存在がいけないんですよね。陽乃様の前なんかに存在しちゃうから、ごめんなさい」(念のため持ってきたカッターを使って)
陽乃「え、いや、」(この子急になにを…………。)
八幡「僕が生きてるからいけないですよね、わかりました。陽乃様の命令は絶対ですから」
陽乃「ちょ、ちょ 」
八幡「死にます」グサァ
八幡「(あぁ、首にささってる、死ぬかもなぁ、死ぬんだろうなぁ。ごめんな小町、おにぃちゃん先いくわ)」
八幡「(陽乃さん慌ててくれてるかな?やべ、キツくて見ることもできねぇわ、なんだこれ、意味ねーじゃ )」ガクリ
陽乃「」
陽乃「……………………え?」
陽乃「え?え?比企谷くん?なんで?え?嘘でしょ?」
陽乃「なんで急に、そんな、嘘だ!」
陽乃「だって、昨日だって普通に 」
陽乃「」
陽乃「…………わ、私の、せ、い」
陽乃「私が、八幡が、苦しんでること、気づいてあげられなかったから、」
陽乃「私が、八幡をころしたんだ。」ボー
通行人「おい!何やってんだ。早く応急処置しろよ!」
陽乃「」ボソボソ
通行人「おい、きいてんのか?」ガシッ
陽乃「ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ 」ボソボソ
通行人「なんだこいつ、おい、あんた、救急車を、おれが、応急処置すっからーーーー」
陽乃「ゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイゴメンナサイ」
このとき、私は何もできなかった。
最愛の人を、仮面のせいで殺してしまったことを
結局、主人公補正(笑)もあり、一命はとりとめたものの、お兄ちゃんは、未だに目を覚まさない。
小町は、お兄ちゃんのためなら何だってできた、だからこそ雪乃さんや結衣さんを煽ったりして、お兄ちゃんが幸せになれるように努力した。
今回の陽乃さんの話も同じようなものだと思ってた。でも、違った。お兄ちゃんは苦しんでた。
唯一積極的にいく人だったから期待していたのに
許せない
復讐してやる。あの女が大切にしているものすべてを奪って壊して
小町の『大切』を奪った罪を償わさせてやる。
まるで、死人のように眠るお兄ちゃんの側で私はそう誓った
ーーーーーーー
あれから数字たった。
これほど自分の仮面が恨めしいと思ったことはない、どうして、どうしてなのだろう。
しかも、あんなことがあったにも関わらず、仮面はとれない。
そのせいで、お見舞いにも行けていない。悲しい、悔しい、逃げ出したい。
ピロリーン
メールが届いた。彼の妹、小町ちゃんからだ。なんやかんや私を助けてくれていた、可愛い女の子、私を心配してメールをくれたのだろう、そんな軽い気持ちで、メールを開いた。そして、私はその内容に恐怖を覚えた。
『許さない』
たったその四文字だった。私はなにを甘えていたのだろう。あの子にとって、私は敵。家族を、兄を死に追い詰めた仇。謝罪すらしていない、いや、お金という形で、《雪ノ下》から、払った。
そんなのいっそう怒りを増させるだけだろうに
あやまらなくちゃ、そう頭では考えているのに、行動できない。
こんな感覚初めてだ。
このときになって私は実感した
『壊す』ということの意味を
謝らなくちゃ、その一心で頑張って家を飛び出し比企谷君の家までやってきた。
今までの幾度となくここには来た。もちろん彼に会うために、
その時も、今みたいにインターホンの前に立ち止まり、心を落ち着かせていた。私は、その時間が嫌いじゃなかった。
好きな人を待つ時間が楽しい、というやつだ。
そうして、小町ちゃんの比企谷君を呼ぶ声が聞こえると、比企谷君がしぶしぶと言った声と、いつものように死んだ目でドアを開け、嫌な顔をしつつも私の言う通りにしてくれるんだ。
でも、今日は、ちょっと違う。この
心臓をバクバクさせているのは、比企谷君に会えるからという理由から来ているものではなく。純粋な緊張からきているものだ。
本当に私が緊張するなんていつぶりだろうか、私をこんなにするなんて、比企谷君は、やっぱり悪い子だな
いまは、そんなことを考えてないとここにいられない
小町ちゃんのからのあのメール。正直。怖い
でも、ここで謝らなきゃ本当に終わっちゃう気がするから…………
ピンポーン
押した。押してしまった。
ハーイ
小町ちゃんの元気な声が聞こえる、比企谷君は、まだ寝てるんだろう、今日は、日曜日だ。
ガチャ
扉があく。そして、小町ちゃんが顔を覗かすと、一瞬で外用のあざかわいい笑顔を消して、まさしく、ゴミを見る目でこう言った
「どちらさまですか?」
怖い、怖い。いつもは、怖がらせている私がこんなに…………
だからかもしれない、私は、気が動転してた
「ど、どうしちゃったの、小町ちゃん、私だよ?陽乃だよ?お義姉ちゃんだ よ 『やめてください』」
「え?」
凍えるような冷たい声で最後の言葉は遮られた
「あなたみたいな人を家族として扱おうと思ってたのは、ましてや、兄の妻としてなんて…………本当に妹として最悪なことをしたとものすごく後悔してるんです」
「今、あなたの顔を見て、兄があの事を思い出して、私があなたを兄に推していたのを思い出されたりなんかしたら…………」
「それで、兄が小町のこと嫌いになったらどうするんですか!そんなことになったら、小町、生きていけません。だから、早くかえってください!」
もう、なにも言えなかった。メールだからなんて甘えてた。メールが来たとき甘えは捨てたはずなのに。今はまさしく立ち尽くしているだけ、生きながら死んでるみたい
それなのに……………………
コマチーダレカキテルノカァ?
“彼”の声が聞こえた瞬間私の心は踊り出してしまう。あんなことをさせてしまったのに、どうしようもなく好きなのだと実感してしまう。
もう起きてたのかな。小町ちゃんがおっきい声を出したから起きたのかな?
そんな場違いな思考が頭のなかで駆け巡る。もしかしたら現実逃避だったのかもしれない
「いや、なんでもないよ~」
小町ちゃんが私に向けていたのとは全く違うんだ、猫のようなかわいらしいこえで返答する
「なんでもないってことはないだろ。朝からあんな声出してんだから 」
「いや、本当にお兄ちゃんは本当に心配さんだなぁ。大丈夫だって」
小町ちゃんは、どうしても私を会わせたくないようだ
でも、私は、会いたい
「ひ、ひきがっ」
大きな声で呼ぼうとしたときに思い出した、『あのとき』の映像。忘れたくて忘れたくて、でも、いざ彼の前にたとうとなると、鮮明に再生される
怖い、壊すことへの恐怖が、会えなくなることへの悲しみが、怒濤の勢いで私の胸のなかに流れ込んでくる。
その間にも、声をあげようとした、私を人を殺せるんじゃないかと思うくらいの視線で見たあと、必死に止めようとしてる
「で、だれがきてるんだ?」
「えっと、それは…………」
「なんだその反応は、まさか、男か?くそ、こんなところまで押し掛けてくるやつがいるのか、そういうときは俺にいえっていったろうが」
「ち、違うよ!!“小町の”知り合いではあるけど、女の人だよ。それに、コマチハオニーチャンガイレバイイカラ」ボソ
ズキッ
遠目に聞こえた『小町の』という単語に少しむねがいたむ
「そ、そうか、なんかいつになく必死だな」
「そうだよ、これ以上しつこくしたら嫌いになるから 」
「……………………そうか」
「あっいや、嘘、嘘だよお兄ちゃん。嫌いになるわけないじゃん。小町がお兄ちゃんのこと嫌いになるなんてピカチ○ウがモンスター○に入るくらいありえないから」
「そ、そうか、まぁいいや。大丈夫なら」
一通り終わったと思われる兄弟のやり取りは、小町ちゃんが玄関のドアを閉めて幕を閉じた。私は、結局こえを出せなかった。
「あ、あのね小町ちゃん、私は、あや『帰れ』」
「かえってください!」
「………………………………」
「ごめんね、本当にごめんなさい 」
そう言って、私は、逃げた。こんなことで償えるなんておもってないけど、ごめんなさいと一回だけでも言えただけよかったと思う
走りながら、私は、泣いた
続きお願いします!
え?終わり?
大好物です。
なのでこっちも続きを