「エリチカ・フール」
楽しいエイプリルフール
絵里『いやぁ!!いやよにこぉ!!!いやぁあああ!!』
にこ『』
絵里『お願いしますっ!!お願いします神様!!!』
絵里『にこを…っ!私の親友を助けて下さいっ!!』
にこ『』
絵里『どうか…っ、どうかっ!!』
《三日前》
【アイドル研究部・部室】
絵里「…にこ」
にこ「あら、どうかしたの?」
絵里「え…えっとね」
にこ「…どうしたのよ?なんかあったの?」
絵里「あの…その……」
にこ「なんなのよ?歯切れが悪いわね」
絵里「じ、実はね?」
絵里「にこの…伝伝伝を……ね」
にこ「え…」
にこ「で、伝伝伝がどーしたのよっ!?」
絵里「…ふ」
にこ「ふ!?」
絵里「踏ん付けちゃった…」
にこ「」
にこ「はぁああああっっ!!?」
にこ「うそうそうそっ!?嘘でしょ!?」
絵里「…」
にこ「馬鹿なんじゃないの!?この馬鹿ぁあああ!!」
絵里「な〜んちゃって!」
にこ「あああぁぁ……ぁ…?」
絵里「あっははは!引っかかったー!」
にこ「え…えっ!?」
絵里「びっくりした?にこびっくりしたでしょ?」
絵里「きゃはははは!」
にこ「……」
絵里「ドッキリ成功〜♪」
絵里「次は誰にやろっかなぁ」
ガチャ
絵里「ハラショー♪」
バタンッ
にこ「…っ」ギリギリッ
《二日前》
【生徒会室】
絵里「あの……希…?」
希「ん?どーしたんえりち?」
絵里「実は私ね…」
希「うん」
絵里「来月、ロシアに帰らなくちゃいけないの…」
希「……へ?」
希「え、えりちの実家って日本じゃ…」
絵里「お祖母様がどうしても一緒に暮らしたいって…それで…」
希「嘘やろ…?」
絵里「…」
希「な、なんで?急過ぎるよ…」
絵里「…私だって」
絵里「私だってまだ…居たかったよ…」
希「そんな…」
絵里「…」
希「あの…え、えりち…?」
絵里「……プッ」
希「え…?」
絵里「あははははは!!」
絵里「うっそでーす!」
希「え?え??」
絵里「そんな話はひとつもありませーん!」
希「…」
絵里「いぇ〜いドッキリ〜♪」
絵里「きゃははははは!」
ガチャ
絵里「ウラー♪」
バタンッ
希「…っ」ギリギリッ
《前日》
【屋上・貯水タンク脇】
にこ「…」
希「…」
希「…ねぇ矢澤さん」
にこ「…なに」
希「絢瀬って奴…知ってる?」
にこ「…知ってる」
にこ「エイプリルフールが近いからって、しょうもないウソ付きまくってるクズよね?」
希「そう。そのロシア製のクズやね」
にこ「この数日間何べんも何べんも…っ」
希「…お陰様であの○○○は四六時中○○みたいな嘘ばっかついとるわ」
にこ「…」
希「ホントいい加減にして欲しいんわ、あの○○の×××は△△△△△△△△△っ!」
にこ「…希?」
にこ「私ら仮にもアイドルなんだから、あんまり下品な言葉は…」
希「今の私の感情を表すのに最適な言葉が、お上品な項目の中に見当たらないのよ」
希「…だから、今日だけは許して頂戴?」
にこ「名前を外したらもはや誰だか分からない口調よ?」
「本気の私はこんなもんじゃないから」
希「次に絢瀬が視界に入った時はきっと…」
にこ「…空気がざわつくのが分かるわ」
希「…」
にこ「…」
希「このノリ止めよう?」
にこ「うん。空気がざわついてるのなんて分かんないもん」
希「ウチ、ちょっと落ち着いた」
にこ「私も」
キャッハハハハハ!!
希「っ!?」
にこ「っ!!」
ザンネンウソデシター!
モー!エリチャンヒドーイ!
にこ「……」
希「……」
にこ「ごめん…さっきのウソ」
希「うん…」
にこ「あのきゃははって笑い声聞く度…」
希「呪い殺しそうになるわ…」
にこ「あのポンコツに制裁を」
希「異議なし」
コソコソッ
「…で?実際どーする?」ヒソヒソ
「ここは一つ…」ヒソヒソ
『リベンジドッキリや』
【4月1日】
希「なぁなぁえりち〜」
絵里「なぁに?」
希「な〜んか今日ね?にこっちの元気が無いんよ」
絵里「へ〜、何でかしら?」
希「わかんない。ウチも極力話しかけてるんやけどねぇ」
希「良かったらえりちも声掛けてあげて?」
絵里「う〜ん…」
希「"イタズラ"でもしてちょっかいかければ、少しは元気出るかもよ?」
絵里「!」
絵里「…分かったわ」ニヤッ
絵里「ふんふふんふふ〜ん♪」
絵里「…うふふ、やっとこのビックリ箱をお披露目する時が来たわ」
絵里「雑貨屋で衝動買いしたのはいいけど、イマイチ使いどこがなくて困ってたのよね」
絵里「これでにこに…くふふ」
ガチャ
絵里「ハロー!」
にこ「……」
絵里「ねぇねぇにこ!」
にこ「……なに」
絵里(うわ、ホントに元気ない)
絵里(…でも、こんな時こそこう言う面白いドッキリで…っ)
絵里「あのね?貴方にコレをあげます!」
にこ「…?」
にこ「これは?」
絵里「元気の無いにこを励ます為に買ってきました!」
にこ「え…」
にこ「……っ」
絵里(お?)
にこ「あ、ありがとね…絵里…」
絵里「どう致しまして」
絵里(よしよし、いい感じね)
にこ「開けてみてもいい?」
絵里「もちろん」
にこ「えへへ…」パカッ
ビョーンッ
ボコッ!
にこ「ふぐぅっ!?」
絵里「きゃはははははははは!!」
絵里「引っかかったわね!」
にこ「いった…っ」
絵里「どお?少しは元気出…」
にこ「う…っ」ジワッ
絵里「…え?」
にこ「……あんたも…」
にこ「あんたも私のこと…いじめるのね…」
絵里「え…い、いじめ…?」
にこ「信じてたのに…」
にこ「信じてたのにっ!!」
絵里「あ…あの…」
にこ「もう…いいや…」
絵里「え…?アナタ…何言って…」
にこ「……うぅ…っ」
絵里「っ!」ドキッ
ダッ
絵里「あ!に、にこ!?」
バタンッ
絵里「え……嘘…でしょ…?」
絵里(私はただ…励ますつもりだったのに…)
絵里(それにいじめって……まさか…)
絵里(だとしたら私…)
絵里(とんでもない事を…っ!?)
絵里「に、にこぉっ!!」ガタンッ
…タッタッタッタッ
絵里「ハァッハァッ…っ」
絵里「こ、ここにもいない…っ!?」
絵里「…どこに行ったのっ」
「あ!やっほーえりちー!」
絵里「!」
希「そんなに走ってどーしたん?」
絵里「の、希!!」
絵里「にこを見かけなかった!?」
希「え?にこっち?」
希「さっき屋上の方に走ってったけど…」
絵里「屋上ね!?ありがと!!」ダッ
希「……」
prrrr!
ガチャ
希「…準備するね」
『了解』
絵里「ハァッ!ハァッ!ハァッ…」
絵里「…くっ!それにしてもなんで屋上なんかに…っ」
絵里「!?」タッタッ
絵里「え…ちょっと待って…」ザッ
絵里「屋上って……」
<わああああああああっ!!!!
絵里「っ!!?」
絵里「にに…っにこぉおお!!!」ダッ
ガチャッ
【校舎・屋上】
絵里「ハァッ…ハァッ……っ」
ヒュウウウゥゥゥゥゥ…………………。
絵里「だ、誰もいない…」
絵里「ま……まさか…もう…っ」
絵里「そそそ、そんな筈無いわよね!?」
絵里「さっきの声はトイレとかから聞こえたのよ…っ!」
絵里「そうだわ、そうに違いない…」ブツブツ
ソロ…ソロ…
絵里「いないいない…絶っ対下になんか……」
絵里「〜っっ」ググッ
絵里「…っ」チラッ
にこ『』
絵里「」
スゥ…
絵里「いやぁああああああああああああああああああああ!!!!!!」ダダッ
ガチャンッッ
「にこぉおおおおおおおおおおっっっ……」
「…」スッ
pi!
「行ったわよ…」
『りょ〜かい♪』
…ダダダダダダダダッ!
絵里「ダメッ!ダメダメッ!!絶対ダメよっ!!!」
絵里「そんなの認めない!!認めるわけないでしょっ!!!」
絵里「親友なの!!これからもずっと私の親友なんだからぁああ!!!」
絵里「にぃいいこおおおおおおおおっっっっ!!!!」ズダダダッ
ズザァッ
絵里「ぁ…っハァッハァッハァッ!!」
絵里「にぃ…にごぉ…ゲホッゲホッ!」
にこ「」
絵里「あ……あぁ…っ」ヨロッ
絵里「に…こ……にこ…?」ソッ
にこ「」
【冒頭】
絵里「いやぁ!!いやよにこぉ!!!いやぁあああ!!」
にこ「」
絵里「お願いしますっ!!お願いします神様!!!」
絵里「にこを…っ!私の親友を助けて下さいっ!!」
にこ「」
絵里「どうか…っ!どうかっ!!」
絵里「そそ、そうだ救急車!!今ならまだ間に合うわっ!!」バッ
絵里「うぅぅっ…て、手が震えて…っっ…止まって…!止まってよっ!」
ポロポロ
絵里「な…涙…でっ…そ、操作……でき…っ」ジワッ
「ばあっ!!!」
絵里「あきゃああああああああああああああっ!!?!?」
絵里「なん…っ!?ぇええっっ!!?」
にこ?「残念でしたー!」
絵里「!?」
パサッ
希「ウチでーす!」
バッ
にこ「にこでーす!」
絵里「……!?……っ!?」
にこ「そしてー!」
希・にこ『ドッキリでぇーす!!』バ-ンッ
希・にこ『きゃはははははは!!』
絵里「…………」
絵里「……ぅ」
希・にこ『え?』
絵里「うぅぅぅっっ」
絵里「うわぁああああああん!!!」
にこ「なっ、別に泣く事ないじゃない!?」
絵里「あうぅぅ…っ」
希「ほらほら!えりち!」
絵里「うぅぅぅ…?」
ババッ
希 「幽体離脱〜♪」
にこ「幽体離脱〜♪」
絵里「」
バチンッ!バチンッ!!
【放課後・屋上】
凛「やっと放課後だにゃ〜」
穂乃果「ねぇねぇ、絵里ちゃんは?」
海未「おや、そう言えば」
真姫「あんた達、一緒だったんじゃなかったの?」
にこ「…」
希「…」
ことり「どーしたの?」
花陽「もしかして…ケンカでもしちゃった…とか?」
にこ「ん〜ん…」
希「なんでもないんよ…」
凛「なんかあった様にしか見えないけど?」
海未「その右頬…どうしたんです?」
にこ「蚊」
希「口内炎」
海未「……」
海未「何かあったのなら相談して下さい」
にこ「実は私たちね?」
希「μ's抜けるんよ」
海未「…は?」
にこ「のぞにこポンってお笑いコンビでやってこうって」
希「そう決めたんよ」
海未「…」
海未「つまらない冗談ばかり言ってると張り倒しますよ?」
にこ「はーい…」
希「うっそでーす…」
海未「…」スッ
バチンッ!バチンッ!!
《一時間前》
【UTX高校・入口】
絵里「…」フラッ
絵里「ふぁ〜……」ボォ-
絵里「ついた〜…」
ガコン…ガコンガコン……。
絵里「……」ガコンッ
絵里「…生徒証無いと……入れないチカァ…っ」ジワッ
「あら?貴方は…」
絵里「ふぁ〜」
英玲奈「絢瀬さん?」
ツバサ「こんなとこで何してるの?」
あんじゅ「ど、どーしたの?何だかすっごく面白い顔になってるけど?」
ツバサ(こんな顔文字見たことある様な…)
英玲奈「何か御用でも?」
絵里「……」ボォ-
ツバサ(…思い出した!)
ツバサ(コレよコレ!)→( ´_ゝ`)
絵里「私を…」
『え?』
絵里「私をA-RISEに入れて下さい」ペコッ
ツバサ「…は?」
英玲奈「この人は一体何を言ってるんだ?」
あんじゅ「と…取り敢えず中へ入って?」
絵里「……」
あんじゅ「詳しい事は紅茶でも飲みながら聞きましょ?ね?」
絵里「へ〜い…」フラッ
ツバサ(絶対似てる…)
英玲奈(絶対面倒事だ…)
【UTX高校・ラウンジ】
あんじゅ「はい、どうぞ」
絵里「ありがとう…」
あんじゅ「で?どうしたの?」
絵里「…」
絵里「…ハメられたんです」
ツバサ「は?」
あんじゅ「ハメ…っ///」
英玲奈(…またピンク脳が働いてるな)
あんじゅ「あ、あの…もう少し詳しく」
絵里「にこが希で、希がにこでした」
あんじゅ「??」
英玲奈「…」
絵里「奴らは私をハメたんです…っ」
あんじゅ「あ、あのね?その単語あんまり」
絵里「っ!」ダンッ
絵里「いい歳して未だにツインテールのちんちくりんと!下品なバストした牛女にハメられたんですっ!」
ツバサ「ちんちく…?」
あんじゅ「ちょっと!変なとこで切らないでよっ!」
ツバサ「ご、ごめん…」
英玲奈「…」ズズッ
絵里「いくらエイプリルフールだからってやっていい事と悪い事があるって分からないんですよ!あの二人はっ!!」
あんじゅ「あ、あぁ…」
ツバサ「なんとなく分かった…かも」
英玲奈「…要するに、矢澤さんと東條さんにからかわれたって事かい?」
絵里「からかわれたぁ!!?」バンッ
ツバサ「ひっ!?」
英玲奈・あんじゅ「っ」
絵里「そんな可愛いもんじゃないわっ!!」
絵里「あの二人はね!?人間じゃないのよっ!!」
絵里「悪魔式外道塾の塾長と!その助手なのっ!!」
英玲奈「…えっと」
絵里「あんっなに心配したのに……っ!!」
英玲奈「も、申しわけ…」
絵里「ホントにホントにホントにホントにホントにホントにほんっっとぉーーーに心配したのにっ!!!!」
英玲奈「……」
絵里「幽体離脱〜♪って……」
絵里「〜っっっ!!!!」ギリギリッ
あんじゅ「あ…あの」
ツバサ「絢瀬さ」
絵里「バッッッッッッッッッッカじゃないのっ!!?!?」ガォッ
あんじゅ「〜っ!」キ-ン
ツバサ「うわっ!」キ-ン
英玲奈「っ!」キ-ン
絵里「ホントバカッ!大バカッ!!バカツートップ丸出しセールよっ!!」
あんじゅ「ち…ちょっと落ち着いて」
絵里「あーもー決めた!!いま私が決めたわっ!!エリチカ宣言よっ!!」
絵里「あの悪魔二匹に【私はバカです】ってプラカード持たせて秋葉原を一周させてやるわっ!!」ギャンギャン
ツバサ「それはちょっと…」
絵里「もしゴネたりなんかしたら!あの二人のパンツに住所と名前書いて駅前でばら撒いてやるんだからぁ!!」ギャンギャン
絵里「それさえ出来れば例え逮捕されようとも私は一向に構わないっ!!」ギャンギャン
ツバサ「〜ッッッ」
あんじゅ「あ、あの…」
コンコンッ
英玲奈「だ…誰か来たのかな?」スッ
あんじゅ(ナイスタイミング!)
ツバサ(誰でもいいから早く連れてって下さい…っ)
英玲奈「ど、どうぞ」ガチャ
にこ「…」
希「…」
英玲奈「」(シロメ)
ツバサ(oh…)
あんじゅ(神よ…)
絵里「あんた達…っ」
絵里「一体何しに来たのよ!!」
あんじゅ「あ…ち、ちょっと落ち着いて…?ね?」
ツバサ「それより二人とも…」
ツバサ「その顔どうしたの?」
にこ「…」
希「…」
希「右はえりちに引っ叩かれました」
にこ「左は海未に引っ叩かれました」
希・にこ『本当にすいませんでした』
英玲奈(コント…か?)
絵里「よく私の前に顔を出せたもんね?」
絵里「ホント…あんた達いい度胸してるわ」
希「ごめんなさい」
にこ「反省してます」
絵里「謝るだけなら猿にだって出来るから」
希「…」
にこ「…」
絵里「いえ、あんな幼稚なイタズラする時点であんた達はサル以下よ」
希「…っ」ギリッ
にこ「…っ」ギリッ
絵里「大体恥ずかしいと思わないの?高校三年生にもなってあんな子供みたいなイタズラしてさ?」
希「っっ」ググッ
にこ「っっ」ググッ
あんじゅ「あ、あの…」
絵里「付き合わされる私の身にもなってよ、それでなくてもあんた達二人ともお馬鹿なんだから」
希「〜っっっ」メラメラッ
にこ「〜っっっ」メラメラッ
英玲奈「あ、絢瀬さん…?」
絵里「…ほんと」
絵里「ドッキリなんて下らないわ」
希・にこ『っ!!』ブチッ
ドガンッッッ
にこ「あんたが言うなぁあああああああああああっっ!!!」
希「どの口が言っとるんやあああああああああっっっ!!!!」
絵里「っ!!?」
ツバサ「…」コソコソ
にこ「小学生みたいなイタズラ!?あんた人のこと言えんの!!?」
にこ「今日まであんたが私達にやって来たイタズラ全部言ってあげましょうか!!?」
にこ「ほんとサル以下の出来栄えだったわよっ!!!」
希「ドッキリなんて下らない!?あーそうよ!その通りよっ!!」
希「そんな下らない事にコッチは一週間以上も付き合わされとるんよ!!」
希「誰かさんのせいでなっ!!」
絵里「う、うるさいうるさいうるさい!!」
絵里「なによ!自分達だって最初は楽しんでたクセにっ!!」
にこ「そりゃ最初の一回くらいは大目にみるわよっ!!」
希「けどなぁ!えりちの嘘は基本面白くないんよっ!!」
希「やれロシア帰るだの3日前からピロシキしか食べてないだの…っ」
にこ「私らどー反応すりゃいいのよっ!?」
あんじゅ(お願いだから早く帰って…)
英玲奈(随分とまたつまらない嘘を…)
絵里「そんなの可愛い嘘じゃないの!笑って受け流すくらいの度量を持ちなさいよ!!」
にこ「最初はそーしてたじゃないのよ!!あんたのツッマンないクソドッキリにも愛想よくしてたわよ!!」
あんじゅ「あ、あの…仮にもアイドルが…」
絵里「つまんないってゆーなぁ!!」
あんじゅ「ひぃっ!」
英玲奈「…」フルフル
あんじゅ「…はい」シュン
にこ「つまんないからつまんないって言ってんでしょーが!!」
希「だからウチらもドッキリでお返ししたんやん!?これでおあいこやないの!?」
絵里「おあいこなワケあるかーっ!!」
希・にこ『っ!?』
絵里「重さが全然違うじゃないのよっ!!」
英玲奈「…避難しよう」コソコソ
あんじゅ「う、うん」コソコソ
あんじゅ「…あれ?ツバサは?」
英玲奈「あのデコ助…一人で逃げたな」
あんじゅ「帰ってきたらお仕置きね」
英玲奈「それよりも…」
絵里「ぎゃー!!ぎゃー!!
にこ「わーっ!!わーっ!!」
希「そいや!!そいや!!」
英玲奈「アレはもう私達の手に負えないな」
あんじゅ「どうする?」
英玲奈「…呼ぶしかないか」
あんじゅ「それが一番かもね…」
〜20分後〜
コンコンッ
英玲奈「おっ」
あんじゅ「やっとね」
絵里「しゃー!!しゃー!!
にこ「おらっ!!おらっ!!」
希「ファックス!!ファックス!!」
『そこまでです』
絵里「っ!」
希「あ…」
にこ「…」
海未「貴方たち…」
真姫「一体何やってんの」
ことり「もう…」
花陽「あの…ケンカは駄目だよ?」
絵里「な、なんで貴方達が…?」
海未「そこの二人から大凡の顛末を聞きました」
にこ「…」
希「…」
海未「…ですが」
海未「喧嘩両成敗。先ずは三人とも…」
海未「正座です」
絵里「うぅ…」
にこ「ふんっ」
希「…」
真姫(え…?)
ことり(ここでお説教するの…?)
海未「いいですか?そもそも今回の事は…」
英玲奈(帰らないのか…)
あんじゅ(もう疲れたわ…)
〜30分経過〜
海未「…以上です。分かりましたか?」
絵里「…」
にこ「…」
希「…」
海未「分かりましたか!?」
絵里「…なんか」
海未「はい?」
絵里「なんか、私だけ悪者みたい…」
海未「ですから、喧嘩両成敗だとあれほど」
絵里「…でもさ!?」
絵里「私、ホントに傷付いたんだもん!」
真姫(子供みたいに愚図り始めたわ…)
絵里「にこがイジメられてるだなんて聞いた時!私心から心配したもんっ!!」
希「…」
絵里「屋上からにこを見た時…目の前が真っ暗になったもんっ!!」
絵里「そして…下まで降りてる間…ウゥッ…走馬灯みたいに…にことの思い出が浮かんで……」
にこ「…」
絵里「た…倒れてる…ヒグッ…にこ見たとき…」
絵里「本気で祈ったもん…っ!」ポロッ
絵里「私の親友を…助けて下さいって…っ」ポロポロ
絵里「本気で祈ってたんだからぁっ!!」ポロポロ
にこ「…」
希「えりち…」
絵里「これは…エグッ…嘘なんかじゃないからぁ……お願い…っ信じてよぉ…」グスッ
花陽「絵里ちゃん…っ」ウルッ
ことり「……」
ことり「…にこちゃん、希ちゃん」
にこ「なによ…」
希「…」
ことり「まだ、怒ってる?」
にこ「…」
希「…っ」
絵里「のぞみぃ…にこぉ…」ポロポロ
絵里「ごめんなさいぃ…」ポロポロ
ギュッ
絵里「!」
にこ「…」ギュ
希「…」モギュ
絵里「ぁ……え…」
にこ「…絵里」
絵里「な、なに…?」
にこ「私らのエイプリルフールは…さっき終わったのよ」
絵里「……っ」
希「そ。だからね?」
希「仲が悪かったウチらも、もう終わり♪」
絵里「…のぞみぃ…にこぉ…っ!」
絵里「ごめんねぇっ!!」ギュ
にこ「はいはい。私らも悪かったわ」ポンポン
希「ごめんね、えりち」ナデナデ
絵里「もう絶対…絶っ対あんな事しちゃ駄目だからねっ!!」
にこ「やんないわよ…ばか」
希「充分身に染みたよ」
絵里「うぅぅ…っ!」
海未「やれやれ…」
海未「一時はどうなるかと思いましたが」
ことり「はぁ…良かったぁ」
花陽「ふうぅ…っ、本当に良かったですぅ」
真姫「心配させるじゃないわよ…もう…」
英玲奈「…何だか良く分からないが」
あんじゅ「まぁ…丸く収まって良かった…のかしら?」
海未「…さて」
海未「三人とも」
『え?』
海未「あまり此処に長居してはご迷惑になってしまいます」
海未「穂乃果たちも待たせていますし、そろそろお暇致しましょう」
真姫(此処でお説教始めた貴方が言うのね)
絵里「そうね…そうしましょう」
希「お二人とも、本当にごめんなさい」
英玲奈「いや、気にしないで欲しい」
あんじゅ「私達は別に……?」ポヨン
にこ「どうしたの?」
あんじゅ「…いえ、LINEが」
キラりん:暇だから音ノ木坂行ってるね
あんじゅ「…」
英玲奈「もしかしてツバサか?」
あんじゅ「…英玲奈」
英玲奈「ん?」
あんじゅ「私達もお邪魔する事になるわ」
英玲奈「…あのデコ助」
絵里「?」
希「えりち、行くよ?」
絵里「あ…うん」
にこ「さ、帰りましょ」
【アイドル研究部・部室前】
海未「漸く帰って来ましたね」
ことり「お疲れさま♪」
花陽「随分遅くなっちゃったね…」
真姫「はぁ…疲れたわ」
にこ「何だかんだでUTXも楽しかったわね」
希「やんね〜」
英玲奈「またいつでも来て欲しい」
あんじゅ「今度はゆっくり歓迎するわ」
絵里「ふふ、ありがとう」
あんじゅ「それにしても、私音ノ木坂来るの初めてかも…」
英玲奈「私もだ」
にこ「お茶くらい出すから飲んで…」
ワーワー!
にこ「ん?」
にこ「なんか…部室の中が騒がしい様な…」
ガチャ
穂乃果「モノマネ対決第2だーん!!」
ツバサ・凛『イェーッ!!』
ツバサ「それじゃあ凛ちゃんどうぞ!」
凛「はい!ポンコツ生徒会長のモノマネしますっ!」
凛「スク〜ゥアイドゥ?みとぅめられないわ〜ん♪」
穂乃果「グックックッwww似てるぅwwwっ」ゴンッゴンッ
ツバサ「あ、絢瀬さんってこんなんなのぉwww」バンバンッ
穂乃果「そっくりwwwっ!」
絵里「…」
ことり「あ、あはは…」
凛「じゃあ次はツバきゅん!」
ツバサ「イエッサ!!」
ツバサ「にこちゃんのモノマネします!」
ツバサ「ぬぅいっこぬぅいっこぬぅい〜」
凛「wた、たまにそんな顔してるにゃwww」
穂乃果「すんごぃにこちゃんっぽいwwっ」
ツバサ「こんな顔してるのwww?」
にこ「…」
花陽「に、にこちゃん…っ」
ツバサ「じゃあ次、穂乃果ちゃん!」
穂乃果「よぉーし!」
穂乃果「決めポーズで間違ってトランプ出しちゃった希ちゃんのモノマネ!」
穂乃果「カードが…言うてるんよ…キラッ!」
凛「wwwっ!!」
ツバサ「ハートの3が一体何言ってんのwwwっ!!」
穂乃果「希ちゃんたまにやらかすからwww」
希「…」
真姫「希…凄く怖い顔よ…?」
凛「…よし!」
凛「次はお笑い部長のモノマネします!」
ツバサ・穂乃果『おーっ!』
凛「ぬわぁんですt……っ!!?」
絵里「…」
にこ「…」
希「…」
凛「…ぁ……わ……っ」
凛「わ、私達の部長は…と、と、とても聡明で気高くて…まるで地上に舞い降りた天使の様な人…です……」
凛「元生徒会長様も…とても凛々しく大変勤勉なお方で…」
凛「元副生徒会長様に至っては…ぼ、菩薩の様な…広い御心の持ち主…です」
穂乃果「凛ちゃ〜ん、確かに今日はエイプリルフールだけどさぁ」
穂乃果「流石にその嘘は…」クルッ
穂乃果「っ!!?」
ツバサ「ちょっとそのギャグは面白くな…」チラッ
ツバサ「っ!!?」
「あら…どうしてやめるのかしら?」
絵里「ねぇ、あなた達」
にこ「気になるじゃない?」
希「もっと見せてくれてもええんよ?」
穂乃果「あ…っ」ガクガクッ
凛「〜っっっ」ブルブルッ
ツバサ「……わっ」
ツバサ「わたし帰ります!」ダッ
ガシッ
ツバサ「ひっ!?」
英玲奈「迎えに来たぞ?」
ツバサ「え、英玲奈…」
あんじゅ「私もいるわよ?」
ツバサ「あ、あはは…」
絵里「…さてっと」
にこ「それじゃあ放送室に行きましょうか」
穂乃果「え!?」
凛「な、なんで…?」
希「決まってるやん」
希「これから三人に下校のアナウンスをして貰うんよ」
ツバサ「は?わ、私ここの生徒じゃ…」
英玲奈「大丈夫。制服なら借りて来たぞ?」
あんじゅ「頑張ってね?聴いてるから」
穂乃果「あの…下校時刻ですって…言うだけだよね…?」
絵里「もちろんよ」
絵里「…ただし」
ツバサ「な、なに…?」
にこ「ちょっと面白く言って貰うにこ♪」
希「大丈夫、すぐ終わるから」
凛「し、信用出来ないにゃ!」
穂乃果「だ、大体面白くってなにさ!?」
海未「私が考えてあげますね?」
穂乃果「うぇえ!?」
ことり「頑張ってね?」
花陽「ご、ごめんね…凛ちゃん」
凛「かよちんが裏切ったにゃ!?」
真姫「自業自得でしょ」
ツバサ「…」ソソッ
あんじゅ「今度は逃がさないから」ガシッ
ツバサ「やだー!帰るーっ!」
英玲奈「心配しなくてもちゃんと聴いてるからな?」
『いやぁああああっ!!!』
ピンポンパンポーン♫
プツッ
<……
<ハヤクシャベリナサイヨ
<ウゥ...
<か、完全下校時刻になります…
<まだ校内に残ってる生徒は、速やかに帰りま……え?
<こ、これ言うの…?
<……くっ
<か…完全下校時刻に…なるにゃ…
<まだ…校内に残ってる生徒は…す、速やかに……帰るにゃ…っ!
ゴトッ
<リンモウガッコウコナイ-ッ!!
<リ,リンチャン!?
<ハイ,ホノカチャン
<エッ!?ツギホノカナノ!?
<ウミチャンガカイタヤツトカ...
<モンクアルンデスカ?
<うぅ…
<い、いつまでも残ってると…あの…
<わ…わ、和菓子屋の…看板娘が……お…っ
<おしおきしちゃう…ぞ…?
<き……キュンっ!
ガタンッ
<シヌ-ッ!! ホノカモウシヌ-ッ!!!
<ウルサイデスッ!!!
<ツギ,アナタヨ
<ニシキノサンヤッテヨ-!
<ヤルワケナイデショ!?
<ウゥ...ヤダナァ...
<………えっと…
<…嘘でしょ…これ読むの…?
<うぅ…っ
<み、みんなのアイドル…
<デコっち…です……
<ま、まだ白馬の王子さまが…む、迎えに来てない淑女の…皆さん…っ
<夜道の一人歩きは…大変危ないので…
<は…はや…く、貴方だけの…
<プリンスを見つけて下さい……っ!
<い、以上!エイプリルフールの特別放送でしたぁ!!!
ゴトッ
<オツカレサマデシタ
<ホシゾラリンハフィクションデアリ ジッサイノジンブツトハカンケイアリマセン...
<ワタシ..アイドルヤメマス...
<ワタシモヤメヨッカナァ…
<ダ.ダメデスッ!!!!
<チョット!マイクオンノママヨ!?
パンポンピンポーン♫
【部室】
にこ・絵里『あっはははははwwwっ!!』
希「ほ、放送でにゃってwwwっww」
あんじゅ「王子さまぁwwwっwwっ!!」
英玲奈「…っw」
にこ「ひぃーっ…しぬぅ…w」
希「はぁ…w」
英玲奈「…ふぅ、さてと」ガタッ
あんじゅ「それじゃ、そろそろ帰るわね」スッ
絵里「えぇ。今日はありがと」
にこ「プリンセスにも宜しく言っといてね」
あんじゅ「ふふっ、了解♪」
希「今度はちゃんと遊びに行くねぇ」
英玲奈「あぁ、またな」ガチャ
バタンッ
絵里「…」
絵里「…なんかさ」
にこ「え?」
絵里「今日は凄〜く濃い一日だったわね」
希「ほんと、長くて忙しい一日だったねぇ」
にこ「多分一生忘れないわ」
絵里「…ねぇ」
希「ん?」
絵里「私達のエイプリルフールは…もう終わったのよね?」
希「うん。もう終わりだよ」
にこ「そうそう、疲れるからもうやんない」
絵里「私…今日まで散々酷いウソ付いちゃったけど」
絵里「これからも…その…えっと」
希・にこ「え?」
絵里「よ、よろしくね?」
にこ「しょうがないわねぇ」
希「こちらこそ」
絵里「ハラショー♪」
おわり
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