狐と蔑まれた少女[chapter5:ごうも・・・尋問でしたかそうですか]
フクスはザッツ中将の不正を暴くことに成功。だがまだ片付けは終わっていない・・・
まだこれからなのである。
なんとか日を跨ぐ前に執筆完了!この調子より少しマシに、余裕をもって投稿できるようになりたいです。
裁判の後自室へ戻ったフクスは扉をゆっくり閉じ、
静かに耳を澄ませドアの周りに人がいないことを確認すると・・・。
「うーまくいったあああ!」
前回裁判で被告ザッツ中将が汚い・・・もとい策略で乗り切ろうとした所。
フクスに看破され、あろうことか閣下に連れ去られるという事態が発生したが。
「『フクス、計画通りにしたけどあれでいいかしら?』」
「ありがとサーナイト。もうバッチシ!」
フクスの影からサーナイトとルカリオ、それとゾロアークが出てくる。
それぞれザーナイトはコロコロと笑うように、ルカリオは無言で尻尾を振り、
ゾロアークは少し不機嫌そうである。
「『あれだけの人数に幻影見せるの大変だったんだよ!』」
「ごめんごめんホントたよりにしてるからさゾロアーク!
あれくらいなら大丈夫だと信じてたよ!」
「『まったく・・・なんなら連れ去る係もやってあげたわよ・・・(ボソ・・)』」
「ん~?何か言った?」
「『何も言ってないわよ!』」
所持ポケモンの中でもよくわからないコであるが、
なんやかんやで手伝ってくれるいい子なので助かる。
戦闘以外ではダントツの実行担当回数である。
幻影サンクス
「『カーサン、ラチ、かんりょうシタ。』」
「ありがとールカリオ。んん~シャーシャシャシャシャシャ」
「『ヘッヘッヘッヘ』」
ちょっとインディアン調だが犬のように可愛いやつである。
なぜか拾った当初・・というか喋れるようになってからカーサン呼びであったが。
まあ些細な問題なのである。
そもそも喋れるようになったのはサーナイトに進化してからなぜか進化済のポケモンが喋れる・・・
というより念波なのか頭にダイレクトに伝わるという便利機能。
何気に人間の会話も言語が違っていてもそもそもポケモンの言語が違うのか、
サーナイトはフクスの言葉をしゃべっているのではなく、気持ちを伝えているそうで。
相手の言葉も普通に通訳された状態で通じる。
なんなら分かり辛いイヤミも通訳してくれる
「大きなお世話である。」
「『フクス。途中から口に出てる』」
「おっといけない。」
「『なんなら考えていること初っ端から通々だったわ。』」
「プライバシーなんてなかった。」
話がそれたが要はあのザッツ中将の拉致はこの3匹のポケモンが実行したことである。
閣下の言葉をサーナイトが、影の幻影はゾロアークが、拉致はルカリオともう一匹。
「それとお疲れさまクチート」
部屋の奥から通常とは違う変わった色のクチートが
ゲリゲリっと嬉しそうにこっちまでテテテっと駆け足で寄ってくる・・・
ザッツ中将の頭を後頭部の口でくわえながら・・・引きずって・・。
「ほらそんなばっちいモン口にいれちゃメッ。ペッです、ペッ。」
ペッとザッツ中将を吐き出しゴッと地面に頭をぶつける。
ン”ン”っと何か聞こえた気がするがまあ気のせいだろう。
なんせザッツ提督はロープで簀巻きにした上で口と目を布で巻いている状態なのだから。
「さてここからだけどあたしの立場上無念に散った兵たちのために、
この転がっている問題を片付けないといけない、それも皆納得するように。」
* * * * *
【?????】
ザッツ中将はそれなりに暖かい空間・・絨毯が敷いている所をしばらくの間運ばれ。
途中から寒い石造りなのか目隠しされていても少しは光を通していた所、
暗い所なのか少しの光も入らないようになって数十分。
扉を閉めたと思ったらゆっくりと椅子の上に下された。
シュルシュルシュル・・・
目隠しを外され、なぜか椅子に足の部分と胴体の2か所を簀巻きにされた状態の上からロープで巻かれて固定されていた。
「ン”ン”~!」
口を布で巻かれて喋れないがとりあえず助けを呼ばなければならないと思い、
めいいっぱい叫ぶ。口を塞がれた状態で。
女狐・・・フクスは何かゴムのようなものを用意しこちらを見た瞬間・・・
ゾクッ・・!
そのフクスの企んだような笑顔を見て背筋が凍るようなものを感じた。
「fn~fnfn~♪」
何か鼻歌で上機嫌になりながらそのゴムの・・・包帯のように長いものの端をザッツ中将に銜えさせ。
まあゴムパッチンである。
「さあ言え!なぜあんな裁判を陥れるようなことをした!吐け!」
フクスはゴムのもう一方の端を思いっきり引っ張り、もうビンビンに伸びた状態で待機する。
「(パッ)わしはn(バッチイイイン)「痛ったあああああ!」
弁明しようとしたザッツ提督は口を開いた瞬間、当たり前のことだがフクスにゴムパッチンが行った。
「ええい反抗するかあああ!」
「ま!まて話をモガガ」
先ほどと同じように銜えさせられた上に、
近くにいたルカリオが下あごが下がらないように押さえつけてくる。
「強情なやつめさっさっと吐け!」
「ン”ン”~!ン”ン”!ン”ン”ン”~!」
「ハッキリしゃべらんかぁああ!」
バッチイイイイイン
「ン”ン”ン”~!」
今度はフクスがゴムパッチンを離し顔面にゴムを叩き付けられる。
鼻のあたりが当たったのか真っ赤になりもうザッツ中将は涙目になっていた。
「もう一回するぞ!いいのか!・・・ん?何サーナイト?」
ちょいちょいとサーナイトがフクスの耳元に手を添えて耳打ちしている。
とりあえず下手な拷問よりタチが悪い。どうやっても拷問を実行される。
「あー、そうね流石サーナイト。あれじゃあ喋れないもんね。」
そう言って今度はフクスはサーナイトにゴムパッチンの端を持たせ。
壁のほうに歩いていくと今度はもっと分厚いゴムパッチンを持ってきて。
そのゴムパッチンの端々がザッツ中将の各耳の左右真横5mの所に固定・・・
そして真ん中の部分をサーナイトの所まで思いっきり引っ張る。
その様はまるでパチンコのようだった。
「ン”ン”ン”~!」
「あとはサーナイトの持ってるコレのこうして・・・はい出来上がり。」
なんということでしょう。サーナイトが代わりに持っていたゴムパッチンが壁の棒を経由し、
あのパチンコ状に伸びたゴムパッチンの真ん中に括りつけられた状態・・
つまりザッツ中将が口を開けば顔面にぶっといゴムパッチンが射出される状態になったのである。
「さあ話せ!悪いのはこの口か!この卑しいやつめ!」
「(パッ)いっそころs(バッチイイイン)「痛ったあああああ!」
「お前は一体何がしたいんだあああああ!!!!!」
あんだけ凝った仕掛を作っておいて吐けと言った瞬間にいたフクスの立ち位置がまさかのザッツ提督の前・・・つまり真っ先にぶっといゴムパッチンが当たる位置にいたのである。
「ええい小癪な!まだ反抗するかああ!」
「さっさと吐くからまともな尋問をしろおおおお!!!」
「ん・・・ふぅ・・・おっふ・・・・」
フクスのおしりに当たったのかかなり悶絶しだし始めた。
どうやら後から痛みが来たようだ・・想像を絶する。
「サーナイト・・・ごめんもう無理任せていい?」
「『いいわよそのまま仰向けになっておしり冷やしてなさい。』」
そのままフクスはコートを脱いで床に敷き、上半身はその上に寝そべりおしりから下は床に直接ゆっくりつけようとしていた
「『それではザッツ中将には私から聞きます。
なぜあなたは「ア”・・・ぎぐうう!」したのでしょうか?』」
「すまんあのバカモンのせいで一番聞きたいところ聞こえなかった。」
「『反省の色が見えませんね。ルカリオ例のもの持ってきて』」
「本当なんだ君だけはシッカリしてくれ!」
引き継いでサーナイトが尋問したところ、残念なことにフクスが最悪なタイミングでおしりを冷えっひえの床にズボン越しとは言えイキナリ劇物を押し付けられたように悶絶。
サーナイトの尋問と被るようになってしまった。
悲劇なのだから仕方がない。ザッツ中将はおしおきを食らう目にあう
「な!なんだそれは!」
「『熱々のおでんです。おいしいですよ?』」
ちなみに補足としてヨーロッパでは沸騰するくらいまで煮込むものがない地域があり。
「な、なんだ驚かせよって・・寒くなってきたしな丁度良い。」
「『はいアーン』」
「あー・・・アファアファアアアアアアア!!!」
「『あー卵が・・・勿体ない・・。』
「熱すぎるわ!・・・まてなんだそれは」
「『だいこん、はんぺん、油揚げにうどんもあります。』」
「あ、サーナイト油揚げ欲しい。」
「『・・・・はいフクス。アーン』」
「あ、まって自分で食べアファアファアアアアアアア!!!」
「貴様らホント何がしたいんだあああ!」
尋問は続く。夜は長いのである。
ちょっと1話跨ぎますがケリは・・・果たしてつくのだろうか・・・次回!こうご期待!
どうも!新着SS読ませていただきましたよ。
もうね……あれですね。
やってること、完全にダチョウ倶楽部さんじゃないですか!(ヤダー)
しかも、割とサーナイトが情け容赦ない……
次話で聞きたいことを訊き出せるのか……この後の物語がどう動くのか
楽しみに待機させていただきますです。
ありがとうございます!
もはや真面目にしているのかおバカなのか(´・ω・`)
うちのサーナイトは仕えながらさりげなく主人にも牙をむく系のコです。
やだたくましい・・・
果たして吐かしきれるか!?こうご期待!