2019-05-01 14:01:09 更新

前書き

今回は学園都市sideです。


第一話 御坂美琴、繰り上がりの第一位


御坂「第一位と第二位が居なくなった?」


常盤台校長「はい。突然姿を消したとの事です」


御坂「それで、何故私が第一位に?」


校長「第一位と第二位という抑止力が無くなった事でスキルアウトや学園都市の敵対組織が暴れ出す可能性があるんです。そういった人達が動かないように御坂さんには第一位になって貰いたいんです」


御坂「……」


校長「どうか、お願い出来ませんか?」


御坂「……分かりました。引き受けます」


























御坂「……」テクテク


御坂(…第一位…ね)


御坂(第一位と第三位には絶対的な差があるって聞くけど…)


御坂(今は私が第一位…)


御坂(繰り上がりでなったようなもんだけど)


御坂(でも、第一位として仲間を守れるようにしないとね)


御坂(その為には…)


御坂(強くなるしかない…か)


御坂(でも、練習の相手なんていないし…)


ドン


御坂「あ…すいません」


「気ぃつけろよ…って」


「テメェ、第三位か」


御坂「そうですけど…」


木原「俺ぁ木原数多。これでも一応研究員だ」


木原「これでも俺は第一位を育ててたこともあるんだぜ?」フフン


御坂「!!」


御坂「……あの!」


木原「あぁ?」


御坂「私の能力強化を…手伝ってください!!」


木原「あ?なんだ急に」


御坂「実は--」カクカクシカジカ


木原「ほお…そんな事が…」


木原(垣根に一方通行が居なくなった?どういう事だ…)


御坂「あの、お願いします!!私、第一位の名に恥じないようになりたいんです!!」


木原「……わーったよ。ついて来いガキ」

























〜研究所〜


木原「ほら、着いたぞ」


御坂「でかっ!!」


「おお!木原さんじゃねぇか!!」


木原「声がデケェよ削板」


削板「ん?隣の子は誰だ?」


木原「コイツは第三位…おっと、今は第一位なんだっけな」


削板「おお!第一位だなんて根性あるな!!」


御坂「何この人…」


木原「コイツは第七位。今日からテメェはコイツと一緒に能力開発だ」


御坂「嘘ぉ!!」


木原「まあ、それ以外にも能力者はいっから気にすんな」


木原「勿論レベル5もな…」


御坂「へぇ…」


木原「まあいい、中入るぞ」ウィ-ン


























〜次の日〜


御坂「はぁ…!はぁ…!」


木原「次はあの的にレールガンをぶつけてみろ」


御坂「分かったわ…!」
























木原「ふぅ…」


研究員「お疲れ様です、木原さん」


木原「コーヒー貰えるか?」


研究員「すぐ淹れてきます」スタスタ


「来てやったわよ。顔面凶器」


木原「麦野か」


麦野「で?何の用よ」


絹旗「私達もいるんですか?木原さん」


木原「実は今第三位が来ててな。テメェら仲良くしてやってくれ」


麦野「あぁ?それだけじゃねぇだろ?」


木原「麦野テメェは前に俺が教えた角度の変えれる原子崩し、覚えてっか?」


麦野「一応ね」


木原「アレを第三位に教えて来い」


木原「絹旗はレールガンの受け流しだ」


絹旗「超嘘ですよね!?私死んでしまいますよ!?」


木原「死なねえ死なねえ。ほら行って来い」


麦野「めんどくさ…」



























御坂「はぁ…はぁ!」


木原「んじゃ今日はここまでな。おいガキ、テメェ寮に戻んのか?」


御坂「一応ね…」


木原「じゃ暇な時にまた来いや」


麦野「ばいばーい」


削板「じゃあな!!」


絹旗「超さようなら」


御坂「今日はありがとうね。また来るわ」



























木原「あー疲れた」


絹旗「私の方が疲れましたよ…。レールガン何発も受け流してたんですからね」


木原「良いじゃねぇか。前教えてやった事の実践だ実践」


削板「中々根性のある奴だったな!!」


麦野「でも、なんで垣根のバカと貧弱モヤシ野郎を呼ばなかったわけ?」


木原「アイツらは今居ねえんだとよ」


麦野「ふーん」


木原「なんだぁ?愛しの垣根君が居なくて寂しいのかぁ?」


麦野「殺すわよ」


削板「木原さん!スポーツジム開けてくれ!!」


木原「おっと、残念だったな」


麦野「チッ」


絹旗(麦野相手にこんな超軽口言えるのは木原さんくらいですよね…)


絹旗(ああ、垣根達も超言ってましたっけ)
































御坂「今日は何するの?」


木原「今日はコイツと戦ってもらう」


御坂「……何これ」


木原「第二位の能力で作った戦闘用の人形だ。中々強えぞ?」


御坂「へぇ…」バチ


木原「起動するぞ」カチ


人形「」ジジ…


御坂「……」バチバチ




























実験室、観察フロア


麦野「お、始まったわよ」


削板「みたいだな」ウズウズ


絹旗「アレは最初、超強く感じましたね」


麦野「私の敵じゃなかったけどね」


絹旗「でも麦野、ちょっと押されてましたよね?」


麦野「絹旗、世の中には言って良いことと悪いことがあるの。理解出来た?」


絹旗「はい。超すいませんでした」


木原「どうだ?様子は」ガチャ


麦野「お互いまずはこて試しってとこね」


木原「人形の癖に頭良いからな。人形の癖に」


麦野「普通に会話出来るしね」


削板「……」ウズウズ


絹旗(削板さん小学生みたいです…)



























御坂「ふっ!!」バチィ


人形「!」


人形は抵抗の高い未元物質を散布し、自分にダメージが通らないようにする。


御坂「面倒ね!!」ズバチィ


しかし第二位の人形といってもオリジナルには遠く及ばない。散布した未元物質の出力も低く防ぎきれなかった。しかし人形は一対の翼を広げ上空に昇り回避する。


御坂「ずいぶんメルヘンチックな翼ね!!」


人形は上空から翼を振り下ろし御坂を狙う。対し御坂は自分を帯電させ、電磁石の要領で上空に昇る。


御坂「喰らえぇぇえ!!」


近くまで接近し、帯電したままでの回し蹴りを放つ。人形は咄嗟に腕でガードしたが、御坂が電圧の出力を上げ、電流を無理矢理通した為、ダメージが入り、一瞬痺れてしまった。


御坂「それっ!!」


御坂は追い打ちに雷を落とす。


御坂「知ってる?雷って、電圧や電流の高さよりも衝撃の方が凄いらしいわよ」


人形「っ…!!」


人形は雷によって地面まで叩きつけられる。地面とぶつかった衝撃も加算され、かなりのダメージを負う。


御坂(いける!!)


御坂は電撃を放つ。しかし電撃はあらぬ方向に飛んでいってしまった。


御坂「な…!」


御坂はもう一度電撃を放つが、やはり全く違う方向に飛んでいってしまう。


御坂「まさか…避雷針!?」


人形は避雷針の役割をする未元物質を生成。一瞬焦った御坂だが、すぐに打開策を思いつく。


御坂「ならこうするまで!!」ボッ


地面から大量の黒い何かがコンクリートをぶち破って出てくる。それは大量の砂鉄だった。


御坂「私自身が電気を操れば避雷針なんて関係ないのよね」


御坂は大量の砂鉄を鞭のように振るう。高速振動させている為、鉄さえも容易に切り裂く黒い刃を。

人形は翼を出し、回避態勢に移る。しかし、凄まじい速度で迫る黒刃には敵わなかった。


ドシュ


人形「」ピ-


人形に刃が刺さる。その後無機質な音が鳴り響き、人形が停止する。


御坂「つっかれたぁー」


一息つく彼女に木原が近づいて来る。


木原「よぉ、お疲れさん。中々やるじゃねぇか」スタスタ


麦野「お嬢様の癖に喧嘩慣れしてるなんてね」


絹旗「第三位って超強いんですね」


削板「木原さん!次は俺にやらせてくれ!!」


木原「わーってるよ!うっせぇガキだな!!」


御坂(……ちょっとは私、強くなれたのかしらね…)






































〜垣根達が居なくなってから2カ月〜


白井「お姉様、第一位がようやく板についてきたところですわね」


御坂「ん〜そんな感じはしないんだけどね」


白井「それとお姉様、もうすぐ始まる公演は大丈夫ですの?」


御坂「能力の実演は問題ないし公演っていってもそんなに来ないでしょ。多分だけど」


白井「頑張ってくださいまし、お姉様」


御坂「うん、ありがと黒子」























司会「それでは、只今より第一位、御坂美琴さんの公演会を始めたいと思います!!」


ワ-


御坂(多っ!!常盤台の中によくこれだけ入ったわね…)


御坂「」ス-ハ-


御坂「御坂美琴です。それでは今日は能力についての話を--」


















「おいおい、レベル5ってのはいつから見世物になったんだ?」


「さァな」


「しかも第一位だとよ。最強の座取られてんじゃねぇかよ」


「ハナから興味ねェよ」


「どうする?行ってみるか?」


「任せる」


「じゃ行くわ」




















御坂「では、次に私の能力を見せてみたいと思います」


ワ-ワ-


御坂「それ!!」ズバァン


ワ-



















「ちっ。第三位つってもこんなもんかよ」


女生徒「ちょっとそこの殿方!御坂様に失礼じゃありませんの?」


「いや、正直がっかりだ。これならまだ麦野の方が強かったんじゃねぇの?」


「そォだろうな。つまンねェ」


女生徒「御坂様に向かってその態度!失礼ですわ!!これだから殿方は!」


「なんだ?どうしたんだ?」


「喧嘩か?」


御坂「ちょっとそこ。どうかしたの?」


女生徒「この殿方達が御坂様を侮辱したのです!!許せませんわ!!」


御坂「へぇ…私を侮辱するなんてよっぽど自信があるのね」


「そうだな。テメェ如きならな」


御坂「」カチン


御坂「あったまきた…そこまで言うんなら勝負よ!!」


「おー怖。野蛮だねぇお嬢様の癖して」


「まあいい。受けてやるよ」


「テメェは手ぇ出すなよ?」


「分かってるっつゥの。一々言うンじゃねェようざってェ」

















「頑張ってくださいまし御坂様ぁー!そんな殿方やっつけてしまってくださーい!」


ワ-ワ-


(アウェーだねェ…)














御坂「謝るんなら今のうちよ?」バチバチ


「そうだな、謝ってやるよ。せっかくの公演なのに負け姿晒しちまう事になってすまなかったな」


御坂「」ブチ


御坂「喰らいなさい!!」バチィ


ドゴォン


御坂「手加減はしてやってるわ。これに懲りたら二度と私に喧嘩を売らない事ね」


「せっかちだな。お嬢様」


御坂「!!」


「そんなしょっぺぇ電撃効くかよ。本気でこいよ」


御坂「……後悔しないわね?」


「しねぇよ。テメェ如きにさせられるとも思わねえし」


御坂「」ピキピキ


御坂「死ねオラァァァァァァァァァ!!!」


ドゴォォォン


御坂「ったく…」


「勝ち誇るにはまだ早ぇよ。クソガキ」


御坂「!!?」


御坂(嘘…!確かに全力をぶつけたはずなのに…)


「第一位つっても所詮繰り上がり。代理みたいなもんだからな。でもまさか第一位の野郎の代わりがこんなにショボいなんてな。期待外れだまったく」


御坂「……」


「あ、あのクソアマは何処いんだ?言いてぇ事があるんだけどよ」


「あ、マイク使えば聞こえるか」


「あー聞いてっか?さっきの奴」


女生徒「……」


「上には上がいる。覚えとけクソガキ」


「もォ帰っていいか?」ツカツカ


「そうだな。帰るか」


「あ、公演ぶち壊したのは悪かったと思ってるぞ」


「謝罪は済ンだか?じゃァ帰えンぞ」


御坂「待って!!」


「んだよ」


御坂「……あんた達、何者?」


垣根「元第一位と第二位。一方通行と垣根帝督」


御坂(元…第一位に第二位!?)


御坂「待って!!」


垣根「まだなんかあんのかよ」


御坂「私も連れてって」


一方「はァ?」


御坂「負けっぱなしは性に合わないのよ」


一方「……勝手にしろ」


垣根「オラ行くぞ」ツカツカ













































第一話 完
































第二話、久しぶりの学園都市


垣根「また来たよコイツ」


御坂「うっさい!私が勝つまでやるわよ!!」


垣根「いい加減諦めろよ」ハァ


御坂「絶対嫌!!」


御坂「さあ、どっちが勝負してくれるの!」


垣根「面倒くせぇ。一方通行にしろ」


御坂「分かったわ!」


一方「おい待てふざけンな俺だって面倒くせェよ」


御坂「とりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」ズドォォォン


一方「」キュ-ン


御坂「きぃぃぃぃぃぃぃぃ!!ムッカつくわねその能力!!」


一方「知るかよ」


垣根「なぁ一方通行」


一方「あァ?」


垣根「馬鹿はほっといて久しぶりに研究所に顔出さねぇか?」


御坂「ちょっと!無視しないでよ!!」


一方「木原ンとこにかァ?」

チョット!キイテル!?

垣根「そうそう」

ムシスンナァ!!

一方「ま、イインじゃねェの?」

ネェ!ネェッテバァ!!

垣根「善は急げだ。行くぞ」

キキナサイッテバァ!チョットォ!!

一方「善じゃなくねェ?」

イツマデムシスンノ!?

垣根「細けえこたぁいいんだよ」

イイカゲンナクワヨ!?

一方「まァとりあえず行くかァ」


御坂「何?どっか行くの?私も付いて行くからね!」


垣根「……」


一方「……」


御坂「いつまで無視してんのよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」







































木原「アァ?一方通行達じゃねぇか。今まで何処にいたんだよ」


垣根「よっす顔面凶器。来てやったぜ」


木原「相変わらずムカつくガキだなテメェは」


御坂「えっ!?あんたらここの研究所知ってんの?」


一方「テメェこそなンで知ってンだよ」


御坂「ここで能力の強化を手伝って貰ってんのよ。ちょっと前からね」


一方「手伝って貰ってアレかよ」


御坂「うっさい!!」


木原「ま、入れや」




























絹旗「あれ?超垣根さん達ですか?」


垣根「超のつかねぇ垣根さんだよ」


滝壺「いままでどこにいたの?」


垣根「悪ぃがそれは言えねえ」


垣根「それにまた行くからな」


麦野「そう…」


垣根「そうそう、木原ぁ」


木原「んだよクソガキ」


垣根「最近俺も一方通行も面白え事が出来る様になったんだけどよ」


一方「見てくれねェか?」


木原「あ?じゃあ御坂に削板、相手してやれ」


御坂「分かったわ!」


削板「おう!!」


絹旗「ひゃあ!!いつから居たんですか削板さん!」


削板「今来たところだ!!」


木原「いつもんとこだ。さっさと行け」シッシッ

































垣根「じゃ俺からな」バサァ


垣根(神奈子の能力で良いか。派手だし)


垣根「よっと」ギュォ


木原「!!」


麦野「何…あれ…?」


滝壺「……空?」


御坂「なっ…!?」


垣根「次は大地」グォォ


削板「凄えな…」


垣根「次一方通行な」


一方「俺はこれといったもンはねェンだがなァ…」


一方(咲夜の能力にすっかァ)カチ…


一方(これで木原の目の前に現れればイイだろ)


一方(これでよし)スゥ…


木原「うおっ!!驚かせんなよテメェ!」


滝壺「いつからいたの?」


麦野「空間移動?」


一方「時間を操った」


麦野「は?」


絹旗「ぶっ飛んでますね…その能力」


滝壺「凄いねかきねもあくせられーたも」


木原「どこでそんな力身につけやがった?」


一方「それは言えねェ」


木原「まあいい。お疲れさん」






















御坂「何よあのチート能力!勝てるわけないじゃない!!」


垣根「無くても勝てねえ癖に」


御坂「そもそもどんな能力なのよ」


垣根「未元物質。この世に存在しない素粒子を創り操作する能力」


御坂「おかしいでしょそれ…」


一方「そろそろ帰ンぞ垣根」


垣根「へいよ」


垣根「じゃあな」


ブゥン


垣根「……おい紫、バレちまっただろうが」


紫「別に良いわよ?いずれバレるしねぇ」


御坂「誰!?」


紫「こんにちは第三位さん」


垣根「いいから早く帰せよ」


木原「テメェらコイツのいる所にいたのか?」


一方「……まァな」


御坂「!!ねぇ!」


紫「ん?」


御坂「私も連れてって!!」


垣根「おい御坂、それは「別に良いわよ?」はあ?」


紫「ただし貴女だけね。他の人まで入れる気はないわ」


一方「マジかよ…」


垣根「……はぁ。もうどうでも良いから帰せよ…」


紫「分かったわよせっかちねぇ」


垣根「」イラッ


一方「……じゃァな」


垣根「まぁ近い内に帰る」


御坂「……」ドキドキ


紫「お邪魔しましたぁー」


シュン


木原「……」


麦野「……」


絹旗「……」


滝壺「……」




削板「?」















































紫「改めて第三位さん」


紫「ようこそ、幻想郷へ」















































第二話 完







後書き

ではでは人物紹介を










木原数多 年齢33歳
性別 男

一方通行の能力を開発した優秀な研究者。木原神拳を使い一方通行を殴る事もできる。麦野、垣根、削板やアイテムの面々とは彼らが幼い頃からの知り合い。











麦野沈利 年齢16歳
性別 女

能力「原子崩し」

暗部組織のアイテムに所属しているが汚い仕事はあんまりない。小さい頃に木原に拾われ育てて貰っている為、口には出さないが感謝している。











削板軍覇 年齢16歳
性別 男

能力「???」

能力については本人もよく分かってないが、よくカラフルな爆発を起こし周りを困らせている。口癖は「根性」。一方通行が一番苦手とする人物でもある。












絹旗最愛 年齢14歳
性別 女

能力「窒素装甲」

窒素を操る大能力者。一方通行の演算パターンを植え付けられた後に木原に保護される。一方通行は絹旗に負い目を感じているが本人は気にしてない。C級映画が大好き。













滝壺理后 年齢16歳
性別 女

能力「能力追跡」

能力の乗っ取りもできる大能力者。しかし、自分より上のレベル5の面々には効かない(設定)。天然で、一方通行と垣根が苦手とする人物の一人。



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