女「お話がしたいです!」 part4
女『男くん、通話しよ!』
男「いいよー!」
最近、通話の頻度が高くなってきている。
俺の自由時間が削れているように感じてきてしまっている。
このままでは嫌な感情が膨れてきてしまう。
女「・・・男くん、私ってメンヘラなのかな?」
男「急にどうしたのwそんなことないよ。」
女「なんだか拘束しているみたいで、依存しているみたいで・・・。
あ、こう言ってる今もメンヘラなのかな。」
男「いやいや、俺は普通に通話できてうれしいよ。すごく楽しいし。
けど、俺はこのままだと少しまずい気がしている。」
女「え?」
男「毎日通話していて、もしも「飽き」というものが来てしまったら、それこそ関係が終わる。
俺は適度な通話頻度が一番いいと思う。俺は女ちゃんとの関係が終わるのが一番嫌だ。」
女「・・・。」
男「だから、少し通話の頻度を落とそう。」
俺は言った後に事の重大さを思い知った。
これはメンヘラへ対しての答えではなく、俺自身の今思っていることを話していたのだ。
つまり、まったく脈絡もなく自分の言いたいことを言ってしまった形になった。
女「そっか、そんなふうに思ってたんだね。分かった。
じゃあ頻度減らそう。じゃあね。」
男「え、ちょっとーーー」
男「切れちゃった・・・。」
これじゃメンヘラを肯定していると言わんばかりの言い分だった。
あまりにも最低な男だと我ながら思った。
女性経験が皆無でも人を気遣うことなんて誰でもできるのに。
俺はなんてことをしてしまったのだろう、ものすごく後悔した。
男「・・・。今日は配信なしだな。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
男「なんて謝罪文を送ろうか・・・。よし。」
女『わっ』
男「え?」
女『先に男くんに書かれちゃったw
私も勝手に怒って勝手に通話切ったこと謝りたくて文を考えてたの。
そしたら、先に男くんからLINE来ちゃって。
先に私が言うべきだったのにね、ごめん。』
男「・・・。ちょっと通話しようか。」
女「うん。」
俺はこういうときなんて声をかければいいのか分からない。
なぜなら女性経験がないからだ。なにも分からない。だから俺は自分なりの言葉で伝えた。
男「まあ、喧嘩するほど仲が良いって言うし、これでまた仲良くなったんじゃないの?
俺はハッキリと言ってくれた方が分かりやすいし、助かるよ。
そもそも、どうでもいい奴だったらこんな事言わないしな~w」
女「励まし方が下手wでも、ありがとう。嬉しい。」
男「複雑な気分だなwまあ、これからも何かあったら何でも言ってよ。
あと、女ちゃんはメンヘラじゃないから。大丈夫。」
女「うん、ありがとう。」
遅かれ早かれこういう展開はあったのだろう。
自分の言葉で相手に言うのは大事だということが分かっただけで充分だ。
それより、今まで以上に彼女と仲良くなれたと思う。
喧嘩は避けたいが避けられない。
喧嘩を乗り越えてこその信頼関係が築き上げられるのだろう。
part5へつづく。
このSSへのコメント