今日も鎮守府は平和です
「ご主人様のペットにしてっワン!」
「……………」
出だしがこんなのでほんとすんません、マジでごめんなさい
そこには金髪でロングヘヤーの、左右に大きく髪が跳ね、赤い真紅の様な瞳に、セーラー服を身にまとった駆逐艦、夕立が立っていた
しかも最近改二になったばかりの超絶美少女だ
首に犬専用の首輪とリードを付け、「ハァハァ」と息を荒らげながら、まるでご主人様に構ってほしそうな犬のように潤んだ瞳
「…………」(これはこれで………は!?)
俺はそう思った直後、思いっきり自分の顔面を殴りつけた
「て、提督!?」
ダメだ、それはダメだ絶対にあってはならん事だ
こんな純粋な少女をいかがわしい目で見るのは本当にやばい
マジで憲兵が拳銃持って俺のところに来るレベルだ
と言うかどうしてこうなったんだ?
そう思い、今朝のことを思い出す
§
コンコン
今朝、俺は確か新聞とコーヒーを飲んでいたら、朝から俺のところに誰かが訪ねてきたので、俺は快く迎えた
「入ってまーす」
それだけ言うと、扉を開けて入ってきたのは夕立改二だった
夕立は凄い勢いで俺の方にっこんできた
「提督さん!」
「おうおうどうした」
そう言うと、夕立はどっから出したか分からん首はとリードを出して俺に見せつけた
もしやペットを飼いたいとでも言うつもりかこのぽい犬
しかしまぁ改二にもなったし、結構こいつは駆逐艦なりに活躍してくれてるし良いか
事実こいつは相当演習も出撃も頑張ってくれた、このくらいのご褒美は必要だろう
「………ちゃんと責任持てるか?」
「ハイっぽい!」
しかし時雨や鳳翔ママには怒られるかなぁ………いいや!これはこれまで頑張った夕立へのご褒美だ、誰にも文句は言わせん
「良いだろう!今回だけだ!誰がなんと言おうと俺が味方してやるからな!」
「提督さん、嬉しいっぽい!」
そう言うと、夕立は俺を強く抱き締めた
にしても夕立がこんなに笑うなんていつぶりだろうか?この頃の夕立は難しい顔ばかりしていて少し心配したが、まぁこんな夕立の顔を見れんなら鳳翔ママや時雨達にどやされるのも軽い軽!
そう思っていると、夕立は一度俺から離れ、“自分”の首に犬専用の首輪をハメ、両手を床につけたまま膝を床につけず、まるで『犬がお座り』したような体制をとり、夕立は舌を出して、その紅い真紅の美しい瞳をハートにさせて、「ハァハァ」と息を荒らげながら
「これから『ご主人様』のペットとしてよろしくお願いします♡︎ワン♡︎」
「………………ごめん今なんて??」
§
そして俺から導き出された四つの回答
答え1:飼う
答え2:正気に戻す
答え3:明石に夕立の頭の修理をお願いする
⇒答え4:へっへっへ、この俺様が立派な雌犬に調教して、俺無しじゃ生きられない体にしてやる
グヘヘヘヘ、それじゃぁお望み通り可愛がってやろう
まさか朝からこんな上玉が手に入るなんてなぁ、まずはそこに裸になってから四つん這いになって……………って何考えてんじゃ
「すまん、もう一度言ってくれると助かるんだ」
「分かったぽい!」
白露型四番艦 駆逐艦 夕立改二
彼女はかつて、ソロモンの狂犬とまで恐れられた夕立のプロトタイプ
まぁ簡単に言えばコピーのようなものだ
そもそも艦娘とは、女の子なら誰でも言い訳だが、稀に、本当にごく稀に適合者が現れる
元々女の子なら誰でもなれる艦娘だが、普通の女の子に艦としての力は強すぎるため、リミッターと言い、力を制御される
まぁ普通の艦娘が使ってる力は100分の1くらいかな?
しかし、適合者は、ほぼ全ての100%を使うことが出来る
とまぁ小難しい長ったらしい話はここで終わりとして
夕立の話に戻ろう
彼女は本当に人懐っこく、優しくて、まるで自分の娘のように可愛がって育ててきた
彼女も自分のことを本当の父親のように懐いてくれた
戦場でも数々の島を取り戻し、人々を助けてきた、実際彼女の火力も実力も駆逐艦を大きく上回る
ついでに言えば、そう言ったR18の知識は全くと言ってもいい程無く、俺も、そんな無知で可愛い娘の細い首に、犬の首輪を付け、リードで散歩なんて言う俺の趣味はありません
「これからご主人様じゃないと満足出来ないほどメチャクチャに壊して全てをご主人様の色に染めてくださいワン♡︎♡︎♡︎♡︎♡︎♡︎」
「なんかもっとヤバくなってない!?」
「どうかこの雌犬をメチャクチャにしてワン♡︎♡︎♡︎」
「体を俺に押し付けながら体をくねらせるな」
ヤバい、何がやばいって?まずは夕立の柔肌が俺に当たってて気持ちいいから俺の息子がヤバい
もう1つは夕立の目が♡︎マーク浮かべながら俺に顔を近づけているのがヤバい
もう1つは夕立がどこか遠くにいってしまった様な気分で自我が保てん
もうやばいことだらけだよ
「そもそもなんで夕立はいきなりハード&鬼畜プレイを強いる結果になったんだ?まさか!俺の知らないところで他の奴とこんなプレイを………!」
「ご主人様?」
「あ、そう言うNTRプレイは知らないのね」
「ねと、何に・・・?」
夕立は提督の言ってる意味が理解出来ておらず、可愛らしく子首を傾げながらハテナマークを浮かべる
「お願いだ夕立、そう言うのだけは覚えないでくれ」
「分かったっぽい!」
夕立は可愛らしく返事を返すと、再び提督に体らを擦り付けながら、まるでご褒美をねだる子犬のような期待に満ちた目でリードを提督に渡そうとする
その瞳の奥にはピンク色のハートが写っているようにも見え、左右はねた寝癖がどこか犬の耳の用で、その白く、白雪の様な肌に細い首に付けられた犬用な首輪に繋がるリード
それを自分に握ってくれとねだる夕立
まるでそれは自分を襲ってくれと言わんばかりに、また誘っているようだった
「・・・・はぁ」
提督は知っていた
夕立は一度言い出すと絶対に実行するまで辞めることはなく、こうなると回避方法はなく、絶対に夕立のゆうことを聞いてあげるまで辞めることは無い
しかし、元は夕立に頑張っているからと、日々夕立に甘い自分にも非はある
だから提督はわけを聞くことにした
「なんで夕立は俺のペットになりたいんだ?」
「提督さんは夕立の頭を撫でてくれたっぽい!」
「・・・・・・え?それだけ?」
「ほ、他にも褒めてくれたっぽい、一緒にご飯を食べてくれたっぽい、優しくしてくれたっぽい!」
夕立は続けたが、どれもこれもにちじょうてきに日常的におこなっているものばかりで、これと言って夕立がこんなあられもない姿になる理由がいっこうにでてこない
「夕立、みんなに怖がられてたっぽい」
「そういやそうだったなぁ」
昔の夕立は元々戦闘の素質があったらしく、物凄い勢いで敵を倒し、海域を取り戻して行った
しかし、駆逐艦である夕立のその戦闘は駆逐艦ではなく、また別の何か・・・それはまるで化け物の様だったと聞いた
そのせいで鎮守府の仲間とも馴染めず、ずっと一人で今の今まで生きてきた
鎮守府の仲間とも馴染み始めたのが本当に最近なのだ、だから夕立にとってはこんな些細な日常的なことでも嬉しかったんだろう
「提督さんはとっても優しくて、夕立のことをいっぱい褒めてくれたっぽい、優しくてくれたっぽい」
「・・・・そうか」
「だからご主人様のペットにしてワン♡︎」
「まて、そこでだからはおかしい、と言うかどうしてそこで道を踏み外した」
提督はともかく体を自分に擦り付けながら抱きつく夕立を拒む
もしも今の状態で受け入れてしまったら自分は社会的にも現実的にも死んでしまう
というか憲兵さん待ったなしなだからな?今状況
「・・・・・怖いっぽい」
「・・・・?」
正気に戻ったのか、さっきまで強かった力は緩み、一度夕立は提督から離れる
「提督さんがいつも夕立を連れていこうとする変な人達から守ってくれてるって、私知ってるっぽい」
「・・・・・・」
夕立を連れていこうとする変な人達、それは海軍で機密に動く研究部隊
今人類は、深海棲艦は愚か、艦娘のことまで、何も明かされておらず、分かっているのは、艦娘の中に、稀に適合者がいて、その適合者は艦の力を100%使えることだけ
そしてその部隊はかつて“絶対にありえない”とまで断言された艦の適合者が見つけた
大和型戦艦 一番艦 大和
プロトタイプだけでも大和の力は絶大だ
しかし、その大和が100%の力を使ったのならば、それは正しく最強の“兵器”と言っても良いだろう
しかし、適合者には一つだけ欠点がある
入渠しても、高速修復材を使っても傷が治らないということだ
つまり、大和は一度出撃し、傷を負ったならば、治るまで待たなければならい
ましてやその大和は人類最最強の兵器であり、日本そのもの、それを沈めたとなれば、その提督は孫の第まで罰せられるだろう
そして何より、他国が大和をほうっては置かなかった
他国の者たちは喉から手が出るほどその大和を欲しがった。
しかし、初代元帥は他国に大和を渡そうとせず、轟沈したと偽りの情報を流し、どこかへ隠した
その場所は誰にもわからず、今も大和が生きているかすらわからない
そしてその日を境に、適合者がめっきり消えてしまった
しかし、これはあくまで噂話であって、本当に大和の適合者がいたかどうかは未だ分かっていない
さて、話を戻そう
その機密部隊が夕立を狙っているのは、うちの鎮守府は艦娘は結構多い方で、その中でも夕立は性能が断トツで良かったらしい
難しい専門用語や国家だの天皇だのよく分からんことを並べても、俺は馬鹿だから俺にはそんなことは理解出来ん
しかし、何を言いたいかは分かる
性能のいい夕立を実験体のモルモットをよこせとでも言いたいのだろう
無駄に愛想のいい笑顔が、俺には汚ぇクソ顔にしたか見えなかった
『すまないが君の所の夕立さんを私たち預けてはくれないだろうか?』
『断る』
『なーに、心配するな。夕立さんを私たちに預けてくれるなら、それ相応のお礼をしようじゃないか』
あの時は怒りを押さえるのがやっとだった
まるで遠回しに金をやるから夕立をよこせと言っているようなもので、そのイケすかねぇ顔に拳を叩き込みたくなった
所詮他人の、人類の為だと言っているが、こいつらの頭ん中には自分のことしか入っていない
そんなクソ共には死んでも絶対に夕立を渡さない
と言うかそんな汚ぇ手で夕立に触れようとしたらぶん殴る
そして何より
『・・・提督、さん・・・』
本人の、夕立のいる目の前でそれを簡単に言ってのけやがるこいつらが心の底から生簀かねぇ
すると、男たちは夕立に手を伸ばした
夕立は自分の顔に近づいてくる男の手を見ると、強く俺にしがみつき、顔を真っ青にしながら、目尻に涙を浮かべて震えていた
『さぁ、おいで』
そう言って男が夕立に触れようとした直後
そいつの顔面を思いっきり俺がぶん殴ってやった
男はまるでバスケットボールのように床をバウンドしながら、壁に叩きつけられた
男たちは数秒ほど何が起こったのか理解出来ず、今の目に映る状況を必死に理解しようとする
『き、貴様!何をしたか分かっているのか!?』
『てめぇらこそ分かってんのか?』
俺はその時の俺はびっくりするほど低い声がでた
男たちに関して小さく「ひっ」と小さな悲鳴を上げていた
『俺の夕立に次近づいてみろ?深海棲艦の餌にしてやるから覚悟しとけ!!!』
それを聞くと、男たちは尻尾を巻いて倒れた男を連れて逃げていった
あの時は懐に隠しておいた拳銃、もしくは刀を出さなかった俺偉くね?褒めて欲しいくらいだぜ
だが、殴るならまだもみ消せるがら、やっぱり相手は味方なので、殺すのはさすがにマズいと俺でもわかる
そのあと憲兵から事情聴取を受けて、元帥に叱られたのは言うまでもない
§
「その時の提督さんは本当にかっこよかったっぽい」
「まだ覚えてんのかよ」
出来れば今すぐにでもこんな話は忘れて欲しかった。あんな胸糞悪い話は
「嬉しかったっぽい。あの時提督が私を守ってくれて、本当に、嬉しかったっぽい」
「そうか」
「だから私は提督のペットになりたいっぽい!」
「まて、その理屈はおかしい」
夕立は提督の言葉は理解している
だが話が通じない
「なんでっぽい!?私は提督さんのために頑張りたいっぽい!!提督さんはいつも一人で頑張ってるから、だから夕立にはこれくらいしかできないっぽい!」
「馬鹿野郎、俺はお前らが幸せならそれでいいんだよ」
夕立は両目から少量だが涙を流し、提督の手を掴んで話さない
一方提督は、そんな夕立の頭を小さく微笑みながら撫でる
※これは夕立をペットにするかしないかの話です
「でも、それじゃぁ提督さんが・・・・」
「俺は大丈夫だ、何度も言わせんな、お前らが幸せならそれでいいんだよ」
「提督さん・・・・・」
※これは夕立をペットにするかしないかの話です
「そもそもお前もいい年頃だろ?そんなはしたない格好するな」
今思い直せばこれはマジでヤバい、ヤバすぎる
他人がみたら変態の中年男性が幼い少女に、しかも結構鬼畜でハードなプレイをしている光景にしか見えない
と言うかそれ以外のなんでもない
「そもそもそんなもんどっから持ってきた」
「時雨がいつも山城に使ってるのを借りたっぽい」
「よーしあのバカップル、後で覚悟しとけよ」
山城と時雨はこの鎮守府では定番のバカップル(時雨の一方的な愛だが)2人ともところ構わずイチャイチャしている
だからって妹に犬の首輪はまずいだろ!?
「ねぇ、ダメっぽい?」
夕立は俺の服を強く掴みながら、上目遣いで提督を見つめる夕立はまるでご主人様にすがりつく子犬のようだった
その姿が酷く愛おしく、気がつけば提督は夕立の頭を優しく撫でていた
「ん、気持ちいいっぽい·····」
そう言いながら提督の手をその小さな手で掴み、そのまま俺の手を、夕立のとても柔らかく、雪のように白い肌で、俺の手を犬が甘えるように顔に擦り付けた
────ああ、ヤバい
俺は心の中でそう呟き、理性の糸がさっきっからギチギチと千切れる一歩手前まで来ていた
もしもこのまま俺の欲に従って夕立を襲い、このまま自分だけのものにしてしまおうか、そう思う自分もいて、夕立を俺だけのものにしたいという独占力も芽生えている
夕立もそれを望んでいる
「夕立、手を離せ」
「········はい」
夕立は聞き分けが悪く、俺のお願いをなかなか聞いてくれない
しかし、提督である俺の“命令”ならば直ぐにそれを実行する
夕立はどこか寂しそうな、悲しそうな、もっと触れていたいと言いたそうな顔でゆっくりと手を離してくれた
その顔を見ていると、胸が痛い
俺も大概夕立や、ここの艦娘には本当に甘いな
もう少し厳しくなるべきか?いいや、こんな可愛い娘たちにこれ以上厳しくなんてできるか?出来るわけないだろう!!
さて、話はそれたが、
「首輪を外せ、これは"命令"だ」
そう言うと、床にペタンと座り込んでいる夕立は、涙目になりながらも、首輪に段々と手が伸びていき、そのまま首輪を外そうとした時だった
暁「提督ーー!朝ごはん一緒に食べましょーー
!!」
「··········OMG(オーマイガー)」
そう言えば今朝の八時だった。
暁が入ってきたタイミングは、夕立が泣く一歩手前で、しかも首輪のリードは俺が持っており、しかも、夕立は首輪を外そうとしていたタイミングで、俺は椅子に座り、夕立は床に座り、その高さはちょうど俺の股の近く。言わば、『へっへっへっ、さーて俺の息子を可愛がってもらおうか?』とか言うエロ同人でよくありありな状況である
完全に鬼畜プレイをしている提督の絵面にしか見えなくね?
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