μ's「収容違反っ!!」
補遺:
SCPとμ'sの愉快な仲間たちのお話をします
第十回までします。
全てのSCiPの設定は、話の都合上ある程度の改変が加えられています。ご査収下さいあはは
加えて、μ'sの愉快な仲間たちも普段以上の性格になっています。
宜しくお願いします。
第一回
SCP-261【異次元自販機】
と
μ'sの愉快な仲間たち
〈本家〉
http://ja.scp-wiki.net/scp-261
「──おや、コレはなんでしょうか」
ことり「え?」
穂乃果「なになに?」
海未「コレですよ、コレ」
穂乃果「ん〜?」
海未「真っ黒い……自販機?」
穂乃果「ホントだ。真っ黒だね」
海未「でも、商品サンプルが全く並べられていない様ですが……」
ことり「もしかして、コレってたばこの自販機なのかな?」
海未「う〜ん……ですが、それでもやはりサンプルが無いと言うのは──」
「あれ?」
海未「?」
穂乃果「へ?」
ことり「あっ」
絵里「貴女たち、真っ直ぐ帰ったんじゃなかったの?」
穂乃果「絵里ちゃん!」
希「ウチもいるよ〜♪」ヒョコ
にこ「私もね」ヒョコ
ことり「やっほ〜♪」
海未「三人とも、どうしたのですか?」
にこ「どうしたのって、それはコッチの台詞」
希「その黒いのって、自販機?」
海未「え、えぇ。恐らくは……」
絵里「恐らく?」
にこ「……んん?」ジッ
にこ「何よこれ。どこもかしこも真っ黒な上、サンプルが全然入って無いじゃないの」
希「有るのはこの、商品が出て来るとこと、変なパネルみたいなのが右側にいくつかあるくらいやねぇ」
絵里「確かに、コレじゃあ何を売っているのかさえ分からないわね」
希「……あ、」
絵里「え?」
穂乃果「どうしたの?」
希「もしかしてコレ……」
穂乃果「なになに?教えて!」
希「……」
\希/ パッ
穂乃果「……なに?そのポーズは」
希「穂乃果ちゃんに伝えたいことがあります」
穂乃果「え?」
希「……エットネ?」ヒソ
穂乃果「う、うん」
希「アレハネ?オト...ノ……オ...ンチ...ニ......セルヤツオ...」ヒソヒソ
穂乃果「──ッ!!?!?」
希「かなぁって」
穂乃果「〜っ///」
海未「ほ、穂乃果?」
ことり「どうしたの?」
穂乃果「ぅえっ!?あ、あのっ!」
穂乃果「……分かりませんっ///」
海未「はぁ?」
ことり(エッチなもの見た時の顔してる……)
「──何してるの?」
にこ「あら、真姫じゃない」
真姫「……」
絵里「真姫。こんな所でどうしたの?」
真姫「私はただの付き添いよ」
真姫「この子のね」
花陽「……は、はぁい」ヒョコ
希「おぉ、花陽ちゃん」
凛「凛もいるよー!」ヒョコ
真姫「で?貴方たちはどうしてここに?」
海未「はい。実は、自販機の様なよく分からない物を見付けまして……」
真姫「自販機……の様なもの?」
海未「コレです」
真姫「──なによコレ。サンプルどころかウィンドウも無いじゃないの」
真姫「オマケに値段表記すらも無いみたいね。コレじゃあ、いくら入れれば良いのかも分からないわ」
穂乃果「……」ジィ-
絵里「本当にコレ、自販機なのかしら?」
海未「すみません。この外観でそうと判断してしまっただけでして、本当のところは──」
「ほい!」チャリン
海未「!?」
絵里「穂乃果!アナタ何やってるの!?」
穂乃果「えへへ。なんか気になっちゃって」
にこ「いくら入れたのよ?」
穂乃果「100円だよ」
凛「でも、なんにも出てこないね」
穂乃果「多分、このパネルで選ぶんじゃないかな?」pipipi
【754】
真姫「……ちょっと、押すにしたって3桁目が7って事はないでしょ」
穂乃果「なんで?」
真姫「あのね。このサイズに何百種類も入ると思う?どう考えたって──」
ガタンッ
真姫「!」ビクッ
海未「な、何か出て来ましたよ!?」
穂乃果「待ってました〜♪」ガタゴトッ
真姫「……まったくぅ、」
穂乃果「お?」
にこ「なに?なんだったの?」
穂乃果「……コーラ。」
にこ「へ?」
穂乃果「ほら、缶のコーラ!」Ϲօϲɑ-Ϲօӏɑ
海未「……」ホッ
にこ「なによ。普通に飲み物が出て来るだけじゃないの」
真姫「要するにコレ、出て来るまで商品が分からない、ただのイタズラ自販機なのね」
希「……」
希("754"で出て来るって事は、一桁目か二桁目辺りに反応してるのかな?)
穂乃果「よっ」カシュ
絵里「ちょっと!?」
真姫「……アナタ、それ飲む気なの?」
穂乃果「え?だってコレ、普通のコーラだよ?消費期限も切れてないし」
真姫「……」
絵里「そう言う問題じゃないでしょ!」
海未「そうです。もしそれで何かあったりしたらどうするのでs」
穂乃果「んっ」ゴクゴクッ
海未「穂乃果!」
穂乃果「──ぷはぁ!コレ美味しい!」
絵里「もぅ……聞かないんだから、」
凛「ねぇねぇ、凛にも一口ちょうだい!」
穂乃果「はい、どーぞ!」
凛「ありがとにゃ♪」
凛(……354ml?すっごく中途半端だなぁ)グビッ
穂乃果「美味しい?」
凛「うん!美味しいよコレ!」
海未「……お腹壊しても知りませんからね」
真姫「鈍いから気付かないんじゃない?」
穂乃果「大丈夫ですよーだ!」ベ-
凛「ふーんだ!」ベ-
海未「……」
真姫「……下剤でも入れてやろうかしら」
希「……」スッ
希(さて、次は何が出てくるやら)チャリン
絵里「のぞみ!?貴方までっ!」
希「うふふ。なんだかんだで、ウチもすごく気になっちゃってねぇ〜」
希(それに、こんなおもしろ自販機、私が試さないワケには行かないじゃない?)
絵里「もうっ」
希「で、数字は適当〜♪」pipipi
【609】
絵里「……適当じゃないじゃないの。」
希「覚えててくれてたん?嬉しいなぁ♪」
絵里「あ、当たり前でしょっ///」
ガタンッ
希「お?今度は何かな〜?」ガタゴトッ
希「……ん〜?Stan-Fizz(スタン フィッツ)?なんやろ、コレ」
花陽「日本の飲み物じゃないのかな?」
カシュッ
花陽「!」
希「ん……っ」グビッ
海未「……なぜ貴方たちは、そこまで躊躇なく飲めるのですか」
穂乃果「でもさ、コーラは美味しかったよ?」
穂乃果「ねー?」
凛「ねー」
海未「……」
希「──んんっ!?」
にこ「なに、毒でも入ってた?」
絵里「にこ!」
希(ヤバッ……凄く美味しい。)
希(──でもコレ、絶対お酒やね)
絵里「だ、大丈夫なの?希……」
希「え?うん。味は全然おかしくないよ」
希「てゆーか、寧ろすっごくウチ好みの味かなぁ」
絵里「……ちょっとだけ飲んでもいい?」
希「おや?もしかしてウチに毒味させたん?」
絵里「ち、違うわよ!ただ、ちょっとだけ気になってたり……とか」
希「うふふ♪はい、どうぞ」
絵里「う、うん。ありがと」ゴクッ
海未「ハァ……」
絵里「っ」グビッ
絵里(あら、本当に美味しいわね♪コr──)ゴクッ
絵里「んっ!?」
海未「!?」
希「〜♪」
絵里「コレ、お酒じゃないの!?」
希「え〜?ホンマに〜?」
絵里「ちょっと希っ!!お酒なんて飲んじゃダメでしょ!?」グビッ
海未「……」
凛「お酒を飲みながらお酒を飲むなって言えるなんて、さすが絵里ちゃんだにゃ〜」
絵里「私達はまだ未成年なのよ!?」グビッ
絵里「未成年での……グビッ、アルコールの摂取は……グビッ、脳の成長に悪影きょん!?」スパンッ
真姫「──バカなの?」
絵里「イッ……っ、ちょっと真姫ぃ!!」
真姫「いきなりポンコツにならないで。コッチもフォローし切れないから」
絵里「ポッ!?……私が気にしてる事をっ」
希「えりち」
希「コーラとかも出て来たんやし、流石にお酒の類は入ってないと思うよ?」
絵里「そ、そうかしら……?」
絵里(……でもコレ、小さい頃飲んだシャンパンの味とそっくりなのよねぇ)
にこ「それにしても、本当に面白い自販機なのねぇ」
穂乃果「なんだかさ?闇鍋みたいでワクワクしちゃうね!」
凛「例えが穂乃果ちゃんらしいにゃ」
真姫(──ま、害は無いみたいね。)
穂乃果「えい!」チャリン
凛「あ!二回目!」
絵里「もう、穂乃果!」
穂乃果「えへへ〜、すみませんね〜」ガタッ
穂乃果「お?コレってもしかしてポカr……」
穂乃果「……」ジッ
絵里「?」
花陽「ぽか?」
凛「あ、ポカリだにゃ!」
穂乃果「……違う、」
凛「?」
絵里「え?ポカリじゃないの?」
穂乃果「うん。これ……」
穂乃果「"ポナリ・スウェット"って書いてる」
絵里「!?」
凛「にゃっはははははwwwッ!!!」
穂乃果「味はポカリなのかなぁ?」カシュ
ガリッ
穂乃果「イッ!?」
凛「えっ?」
絵里「ど、どうしたの!?」
穂乃果「……イタタ。飲み口で指切っちゃったみたい……えへへ。」
花陽「だ、大丈夫!?」
ことり「うわっ、血が出てるよ!?いま絆創膏貼るからね!」
にこ「持ってるわ。貼るから指出しなさい」
穂乃果「あ、ありがとう」
真姫「もう、気を付けなさいよ?」
穂乃果「はーい」グビッ
海未「飲みながら喋らないで下さい」
にこ「ほら、指」
穂乃果「ほい」
にこ「……どこ怪我したのよ?」
穂乃果「へ?ココだよ。人差し指のさk……」
穂乃果「──アレ?」
にこ「なによ」
穂乃果「…………怪我がない……」
にこ「!?」
ことり「ち、違う指とかじゃないの?」
穂乃果「うぅん。だって血が出てたんだよ?」
花陽「え?ぇえ?」
凛「たぶん気のせいだったんだよ」
穂乃果「気のせいじゃないよ!」
にこ「……たまに、違うところから出た血がいま触ってる場所に付いて、まるでそこから出てるみたいに勘違いする事はあるけど」
凛「それにゃ!」
希「……」
穂乃果「ぇえ?ん〜、」チラッ チラッ
穂乃果「……どこからも出てないよ?」
にこ「あんまり小さい傷だから分かんなくなったんじゃない?」
穂乃果「んん〜」
花陽「け、けど、怪我してなくて良かったよ」
真姫「……」
穂乃果「う〜ん……それは良かったんだけど」
海未「にこの言ったように、きっとただの勘違いだったのですよ」
絵里(……あれ?飲み口のとこr)
穂乃果「まぁいっか!全然痛くないし!」
凛「そうそう、気にし過ぎは良くないにゃ」
絵里(──気のせいかな。)
ことり「それじゃあ、次はことりが買ってみよっかなぁ」
海未「え……も、もうやめにしませんか?」
絵里「そうね。なんだか嫌な予感がするわ」
ことり「う〜ん……でも、気になっちゃってしょうがないから」
海未「ですが……」
にこ「まぁいいじゃない。危ないものが入ってる訳でもないんたし」
絵里「それはそうだけど……」
真姫「……」
ことり「じゃあ、ことりは150円入れちゃおっかなぁ」チャリン
ことり「えっと……ピッピッピッ、と」pipipi
ドサッ
ことり「?」
穂乃果「……なんか、缶の音じゃなかったね」
希「なんやろ?」
ことり「んん?」ガコッ
ことり「…………えっ、」
絵里「な、なに?何だったの?」
ことり「……ハンバーガーだ」
絵里「ハンバーガー!?」
海未「──ふむ。高速のパーキングエリアなどでは、そう言ったジャンクフードを販売している自販機は偶に見かけます」
絵里「そ、そうなの?」
海未「はい。なので、ハンバーガーが出て来ること自体は、然程おかしくは無いかと」
真姫「それでも、ハンバーガーとジュースを一緒くたにした自販機なんてある?」
海未「……やはりおかしいですね」
にこ「どっちなのよ」
ことり「……」ジィ-
花陽「も、もしかして……食べるの?」
絵里「やめた方が良いわ。ジュースと違って保存の効く物じゃな──」
ことり「……」ガサガサ
絵里「ことり!聞いてる!?」
海未「やめなさい!」
ことり「大丈夫。ことりはお腹の中もことりだから」
海未「……」
絵里「こ、この子は何を言ってるの……?」
海未「……この状態になってしまったことりは、ある意味穂乃果より聞き分けがないんです」
穂乃果「なにそれー!」
凛「心外だにゃー!」
海未「凛には言っていません!」
真姫(やっぱり猛禽類なのかしら)
ことり「はむっ」パク
にこ「うわ……」
ことり「……」モグモグ
真姫「どう?」
ことり「っ」ゴクンッ
ことり「…………すごい。」
真姫「え?」
絵里「凄い?美味しいの?」
ことり「すごいよ、コレ……」
海未「だから、何が凄いのですか!?」
ことり「すごいんだよ……」
絵里「ことり!答えて!」
ことり「コレ、すっごく……」
ことり「普通です」
絵里・海未『はぁ!!?』
穂乃果「あっははははwww」
凛「にゃはwwwっ!」
ことり「普通のチーズバーガーでしたぁ♪」
海未「なんなのですか!?貴方は!」
絵里「こんなに弄ばれたのは初めてよ!!」
ことり「えへへ〜。ごめんねぇ♡」
絵里「許すわっ!!」
海未「このポンコツっ!!」
真姫「……」
花陽「な、なんともない?大丈夫?」
ことり「うん。ポンポンは平気です♪」
穂乃果「ポンポン!」
凛「ポコリン!」
海未「全く!紛らわしいにも程があります!」
にこ「……にしても、この自販機は一体なんなのかしら?」
希「う〜ん……まるでドラ◯もんのポケットみたいに、色んな食べ物や飲み物を出してくる謎の自販機……」
希「……コレは正しく、」
にこ「な、なによ」
絵里「っ」
【4次元自販機っ!!】
にこ「……」
絵里「……」
希「……微妙?」
にこ「……そうね。」
絵里「……微妙だわ。」
花陽(み、未来の自販機だったりして……)
真姫「……」
絵里「っ」スッ
希「お?今度はえりちが行くん?」
絵里「……だって、なんだかみんな楽しそうなんだもん」
希「ふふ。まぁ、本当に危なそうだったら捨てればええだけやしね」
絵里「……」チャリン
穂乃果「あ、絵里ちゃんは200円かぁ」
にこ「なによ。あれだけ言って結局アンタも買うんじゃないの」
絵里「……次はにこだから」ピッピッピッ
にこ「は!?」
コトンッ
希「……またジュースっぽくない音やったね」
花陽「な、なんか軽い音がした気がする」
絵里「……」ガコッ
にこ「なんなのよ?」
絵里「!」
海未「え、絵里?大丈夫ですか?」
絵里「──やっ、」
希「や?」
海未「矢!?」
絵里「やったぁーっ!!」
真姫「?」
にこ「はぁ?」
絵里「ちょうど食べたかったのよー!」
真姫「……あら、今度はハーシーチョコね」
穂乃果「ハーシー?」
真姫「アメリカで有名なチョコよ」
真姫「う〜ん……。この自販機って、もしかしたら海外製の物なのかも」
絵里「う〜ん♪甘くて美味しい♪」モグモグ
花陽「〜っ」
花陽「じゃ、じゃあ私も……」スッ
海未「は、花陽?貴方まで……」
凛「かよちんはいくら入れるの?」
花陽「は、花陽は……100円にしよっかな」チャリン
花陽「えっと。ピッピッピッ、と」pipipi
ザラザラザラザラッ!!
花陽「ひぃっ!?」ビクッ
絵里「な、なに!?今の音……っ」
海未「なにか……砂つぶのような物が落ちてくる音が聴こえましたが……」
にこ「砂だったりして」
穂乃果「まっさかー!」
花陽「〜っ」
ことり「……ことりが確認してもいい?」
花陽「お、お願いします……っ」
海未「こ、ことり。気を付けるんですよ?」
ことり「……っ」ソッ
ガコッ
ことり「……」
絵里「な、何が入ってる?」
ことり「……花陽ちゃん。」
花陽「は、はいぃ……っ」ドキドキッ
ことり「お米だよ」
花陽「えっ」
花陽「ぇえええっ!!?」ガコンッ
ことり「ね?」
花陽「……ホントだ。」
海未「じ、自販機から生米が出て来たのですか!?そのまま!?」
希「まさかコレ、精米機の役割も果たしてる……とか?」
海未「それにしたって、精米する為の米を入れなければ出て来るはずないじゃないですか!」
希「……う〜ん。」
花陽「〜ッッッ」
ことり「は、花陽ちゃん?どうしたの?」
花陽「こ、これ……っ」
花陽「タイ米ですっ」ギギギッ
ことり「え……そ、そうなの?」
花陽「もう一回やってもいいですか!?」
ことり「へ?こ、ことりはいいけど……」
にこ(なんで怒ってんのよ)
花陽「……」100円
チャリンッ
花陽「……」pipipi
ザラザラザラザラッ
希「!」
真姫「……」
にこ「ま、また出たわね」
絵里「っ」
ガコッ
花陽「……」ザクッ
ことり「こ、今度はどぉ?」
花陽「…………コレ、」
花陽「つや姫です!!」パァ
凛「かよちん……」
にこ「品評会じゃないんだからさ、いちいち調べる必要ある?」
花陽「ダメ!そこにお米がある以上、私はそれを知らなければならないんです!」
にこ「……そう。」
花陽「に、200円ならどうかな!?」チャリン
pipipi
ザラザラザラッ
花陽「わはぁ♪次は何かなぁ♪」ザクッ
ことり「あ、あはは……」
花陽「あ、そうだ!袋とカップ持ってこなきゃ!」
ことり「こ、ことりも行くよ!」
タッタッタッ......
真姫「……」
希「……真姫ちゃん。」
真姫「あら、もしかして貴方も気付いた?」
希「まぁね」
真姫「──おかしいわよね。」
真姫「あの子、3回試して3回とも同じ物が出て来たわ」
真姫「全てバラバラの番号を打ったうえ、最後は金額すら違うにも関わらず。」
希「まぁ、厳密には違うみたいやけど……」
……タッタッタッ
花陽「えへへへ〜。お米ざっくざく〜♪」ザクッ
ことり「す、すごいねぇ」ザクッ
ダンッ
花陽「──よし!コレをお家まで持っていきましょう!」バッ
ことり「う、うん……。よいぃぃぃっしょっっとぉ……っ」ヨロッ
絵里「あ、貴方たち……気を付けて行きなさい」
穂乃果「ダメだったら直ぐに電話してね?」
海未「……」
凛「さっすがかよちんだにゃー」
花陽「行ってきまーす♪」グッ
ことり「はぁ……ふぅ……っ」ヨロッ
希「……もしかして、」
真姫「なに?」
希「"買う人"によって、その商品を定めてる……とか?」
真姫「……誰が?」
希「うぅ〜ん。……AI?」
真姫「判断材料が無いでしょ?──まさか、顔とか指紋とかで?それとも静脈パターン?」
希「怪しげなフレームとタッチパネルがあるから、顔と指紋ならあり得なくはないかも」
真姫「それじゃなに?花陽の顔と指紋をスキャンしただけで、あの子が米狂いだって分かったって言うの?」
希「……」
真姫「そこまで行ったら、最早ファンタジーの世界よ」
希「……えりち、」
真姫「?」
希「えりちが買った時、チョコレートを見て"ちょうど食べたかった"って言ってたやん?」
真姫「!」
希「ただの偶然かもしれないけど、もしかしたら……もしかするのかも知れんよ?」
真姫「じょ、冗談でしょ!?そんなの超常現象も良いところだわ!」
希「でも、否定できる材料もない」
真姫「〜ッッッ」
真姫「わ、分かったわ!もう一回私がやってみるから!」
「えーっ!ダメだよ真姫ちゃん!」
真姫「?」
凛「そろそろ凛にも買わせてよー!」
真姫「あ、貴方……」
凛「ずっと待ってたんだよー?」
希「……ねぇねぇ、凛ちゃん」
凛「にゃ?」
希「ボタンを押す時にさ?好きな食べ物とか飲み物を想像しながら押してみて?」
真姫「……」
凛「なんで?」
希「ひょっとしたら、"ソレ"が出て来るかもね」
凛「……ふ〜ん。面白そうだね」チャリン
凛(えっと、ラーメンラーメン……)pipipi
希「……」
真姫「……」
ドサッ
凛「──ん?また缶っぽくない音にゃ」
希(さて、予想は当たるかな)
海未「凛。気を付けて下さいね?」
絵里「そ、そうよ?もしかしたら変なものが出て来るかも……」
真姫(チョコで大喜びしてたクセに)
凛「ん〜?」ガコッ
にこ「どう?」
穂乃果「なにが出てきた?」
凛「……」
凛「…………カップ麺。」
穂乃果「へ?」
にこ「へぇ」
希「ッ!」
真姫(うそ!?)
凛「ほら、カップ麺だよ」
穂乃果「どんな奴?」
真姫「(の、のぞみ!アレってやっぱり"そう"なのかしら!?)」ヒソヒソ
希「(わ、分かんないけど、もう少し様子を見てみいひん?)」ヒソヒソ
絵里「カップ麺?どんなのが出てきたの?」
凛「んっとねぇ、"インスタント盛岡冷麺"って書いてある」
希(れ、冷麺!?)
真姫(この子、ソレが食べたかったのかしら)
海未「も、盛岡冷麺……ですか?」
穂乃果「美味しそうだねぇ」
凛「ん〜。確かに麺は合ってるけど……」
凛「凛が食べたかったのは、普通の醤油ラーメンだったんだよねぇ」
希(んん???)
真姫(ま、ますます分からなくなったわ……)
凛「──ま、いっか!」
凛「凛。そこのコンビニでお湯入れてくるね!」
にこ「アンタ、せめて商品くらい買ってからにしなさいよね?」
「はーい!」
タッタッタッタ……
にこ「……さて、満を持して私の登場ね。」
真姫「別に待ってないけど」
希「オチ担当やろ?」
絵里「あはは……」
にこ「うっさいうっさい!」
にこ「見てなさいよ!?今までにないくらいスッゴいの出してやるんだからね!」
穂乃果「おーっ!」
にこ「──っと、その前に」
カチャ
真姫「……なんで返却レバーを押すの?」
にこ「何となくよ」
チャリン
にこ「お」
希「えっ」
真姫「は?」
希(う、うそ!?お釣りが出てきた!?……てゆーか!そもそも"どの商品"に対するお釣り!?)
真姫(おかしいわ……、お釣りが出るのなら買った直後に余剰額が出て来るハズでしょ)
にこ「いやぁ〜、儲けちゃったわねぇ」スッ
【零円】
にこ「──はぁ!?零円!!?」
希「ぇえ!?」
にこ「なにコレ!?意味わかんない!!」
バチンッ
にこ「ぶひゅっ!?」
真姫「……」
にこ「え?え??」
にこ「ま、真姫ちゃん?な、なんで……?」
真姫「……それ貸して。」
にこ「は、はい」スッ
真姫「……」スゥッ
真姫「ナニコレ!?イミワカンナイ!!」
にこ「……」
真姫「はい。ありがと」パッ
にこ「……」スッ
真姫「……なによ。」
にこ「……」
希「ぁ……ちょ、ちょっと見せてくれる?」
にこ「……」スッ
希「あ、ありがと」
希「……?」ジィ-ッ
希(手触りや意匠は他の硬貨と大差ないみたいだけど……やっぱり、誰かがこの自販機の為に作ったんだろうなぁ)
真姫「希、その裏側に描いてあるのって、もしかしてマックの赤いヤツ?」
希「う、うん……関係あるんかな……?」
穂乃果「すっごーい!珍しいねぇ!」
海未「と言うか!零円の貨幣などこの世のどこにもありませんよ!!」
絵里「そ、そうよね……存在する意味が無いものね」
希「えりちが言うと説得力あるわ〜」
絵里「でしょー?」
真姫「……」
にこ「……ま、まぁいいわ」チャリン
にこ「……」ピッピッピ
コトッ
絵里「……また缶じゃない物みたいね」
にこ「そ、そうね」
ガコッ
にこ「……なにコレ」
海未「なんだか、茶色くて古ぼけた包み紙ですね。中身はなんでしょう?」
にこ「なんだかんだ言って、アンタも気にはなってるのね」
海未「まぁ、物珍しいものばかりですから」
絵里「あ、あはは……」
にこ「……」ビリビリ
にこ「──うっ!」
絵里「うわっ……と、とんでもなく甘い匂いがして来たわ……っ」
海未「あ、ありとあらゆる甘い物を、目の前で煮詰めている様な匂いです……っ」
真姫「〜ッ」
穂乃果「うへぇ……、穂乃果、なんだか胸焼けしてきたよぉ……」
にこ「と、とにかく開けてみるわよ!」ガサッ
ビリビリビリッ
にこ「……はぁ!?」
真姫「な、なによっ」
にこ「こんな小ちゃいのがコレしか入ってないの!?しかもコレで300円!?」
穂乃果「うわっ!ホントにちっちゃ!!」
にこ(うぅ……それにこの激甘臭……きっととんでもなく甘いに違いないわ……っ)
穂乃果「にこちゃん!早く食べないと!」
にこ「なんでよ!?」
穂乃果「くさいから!」
にこ「ぬぅんっ!!」バッ
穂乃果「むぐぅ!?」
にこ「そんっなに言うならアンタが食べなさいよっ!!」ググッ
穂乃果「おもももももっ!!」モゴモゴ
ゴクンッ
にこ「ふん!」
穂乃果「うぅ……っ、にこちゃn──」
穂乃果「!?」
にこ「どぉ?やっぱ激甘?」ニシシ
穂乃果「……っ///」
にこ「?」
海未「ほ、穂乃果?」
穂乃果「あの……ちょ、ちょっとトイレッ!!」
バッ
にこ「……は?」
海未「にこっ!!」
にこ「え?な、なによ」
海未「あんな物無理やり食べさせて、穂乃果に何かあったらどうするのですか!?」
にこ「いや、だって……激甘臭がするだけで、別に毒とかそんなのでは」
海未「そう言う問題ではありません!!」
にこ「〜っ」
にこ「わ、分かったわよ!!私も食べればいいんでしょ!!」
海未「!?」
絵里「あ、ちょ、ちょっとにこ!」
にこ「はむっ!」
にこ「!!?!?!?」
にこ(んぎぃーッ!?あ、甘い爆弾でも食べてるみたい……っ!)
希「に、にこっち」
にこ「〜ッッッ」ゴクンッ
真姫「……どぉ?」
にこ「はぁ……べ、別にどうって事」
にこ「──んっ!?」
海未「に、にこ!?」
にこ(……ぇ、うそっ)
希「だ、大丈夫なん?」
にこ(な、なんで?そんな感じ全然しなかったのに……)
にこ(てゆーか、先週終わったばっかなのよ!?あり得ないでしょ!?)
真姫「にこちゃん?どうしたの?」
にこ「ちょ、ちょっとトイレ!!」
ダッ
絵里「え?さっき穂乃果も行ったわよね……?」
海未「???」
希「……ねぇ、真姫ちゃん」
真姫「……」
「たっだいまーっ!」
「お、遅くなってごめ〜ん!」
「はひっ、はひぃぃ……っ!」
真姫「あら?」
希「おぉ、凛ちゃん!」
絵里「それに、ことりと花陽も……割と時間がかかったわね」
ことり「う、うん」
花陽「えへへ、ご、ごめんなさい」
海未「凛。ソレは──」
凛「にゃ〜、もちろん盛岡冷麺だにゃ〜」
海未「ちょ、ちょっと良いですか?」スッ
凛「うん。早めに返してね」パッ
海未「……」ヒヤッ
海未「……水で作る物だったのですか?」
凛「ううん。お湯だよ」チクタク
海未「は?有難くもキンキンに冷えてますよ?
どう考えてもおかしくないですか?」
凛「おかしくないです」グゥ~ッ
海未「おかしいですよ!物の10分かそこらで熱湯が冷水になる訳ないでしょ!?シベリアじゃあるまいし!」
凛「……」グゥ~ッ
凛「おかしいのは海未ちゃんだよ!」パッ
海未「はぁ!?そこに直りなさいっ!!」
凛「……」ズルズルッ
海未「なんでっ!!麺をっ!!啜ってるんですかっ!!!」
凛「冷麺ウマー」ズルズルッ
花陽「こ、ことりちゃん……付き合わせちゃってごめんね?」
ことり「ううん。楽しかったから大丈夫♪」
真姫(楽しくなかったらどうなるのかしら)
花陽「でも、いいお米が一杯買えて良かったなぁ」
「ただいまー!」
「……」
絵里「穂乃果!にこ!」
穂乃果「やっほー!」
にこ「……」
穂乃果「いやいや、それにしても大変だったよねぇ」
希「なにが?」
にこ「!」ガシッ
穂乃果「ほぅっ!?」
にこ「(アンタねぇ)」ヒソ
穂乃果「へ?」
にこ「(只でさえ恥ずかしいんだから、あんま大声で言うんじゃないわよ!)」ヒソヒソ
穂乃果「(あ……ご、ごめん!)」ヒソッ
にこ「まったくもうっ」
絵里「二人とも、もしかしてお腹壊したの?」
穂乃果「ぅ……え、えっとね?」
にこ「そうなのよ」
穂乃果「え?」
にこ「多分、甘過ぎたからお腹がビックリしたんでしょうね」
絵里「あぁ、なるほど」
真姫(は?)
海未(何がなるほどなんですか?)
凛「カクテキウマー」モグモグ
ことり「ちょ、ちょっとごめんね?」
海未「え?」
ことり「ことり、少し喉が渇いちゃったからジュース買おうかなって」
真姫「……コレで?」
ことり「うん」
希「えっと、飲み物が出るとは限らないんよ?現にことりちゃんの時だって……」
ことり「あはは……でも、近くにコンビニも自販機もないからさ」
ことり「それに、もう一回くらい試してみたいなって思ってたしぃ……」チラッ
海未「ことり。もう駄目ですよ」キッ
ことり「で、でもぉ」
「──ふんっ!」ガシッ
海未「なっ!?」
穂乃果「ことりちゃん!今だよ!」ググッ
ことり「ほ、穂乃果てぃやん!」
海未「おのれ高坂っ!!」ジタバタッ
にこ「……」
チャリン!
ことり「ピッピッピっと♪」
海未「離しなさいっ!」グイッ
穂乃果「ふぬーっ!」グッ
ドサッ
希「今の音……」
真姫「ジュースではないわね。」
ことり「……」ガタッ
絵里「な、なにが出て来たの?」
ことり「……」
海未「ことり!もうだんまりは無しです!」グッ
穂乃果「あぅっ」パッ
ことり「……なに?これ」
真姫「どれ」
希「っ」
ことり「熱逆転シュークリーム……?」
海未「は?」
穂乃果「シュークリーム!?」
凛「食べたい!」
絵里「ね、熱逆転?一体どう言う物なのかしら……?」
花陽「えっと……持ってみた感じはどぉ?」
ことり「……」
ことり「……少し冷たい。」
真姫「(ねぇ、どう思う?)」
希「(う〜ん……割とふつうかなぁって、)」
真姫「(麻痺してるわね)」
希「(まぁ、今までの奴がアレだったから)」
ことり「……っ!」
ことり「あれ!?」
穂乃果「え?」
海未「ど、どうしたのですか!?」
ことり「え、えっとね?」
ことり「なんか、持ってたら段々と冷たくなって来たってゆーか……」
にこ「は?普通逆でしょ?」
真姫「!?」
希「ね、熱逆転ってまさか……っ!」
絵里「ちょ、ちょっと貸して!」
ことり「っ」スッ
絵里「……」
絵里「……?」
真姫「……あの、手の温度がことりと大差無いのなら、持ってても分かりにくいんじゃ──」
絵里「知ってるからっ!!」
真姫「!?」
絵里「持ってみたかっただけよ!」
真姫「そ、そう」
希(誰が入れたの、ポンコツスイッチ)
海未「ちょっと待って下さい!それって本当にシュークリームなのですか!?」
ことり「と、取り敢えず開けてみるね!」
ことり「……」スッ
絵里「……パッと見はシュークリームね。」
海未「匂いも……クンクン……普通ですね」
真姫「手触りも異常ないわ」
凛「じゃあ食べてみるにゃ!」
希「それは……どうやろ……」
穂乃果「えーっ!大丈夫だよ!」
花陽「あ、あの……一回割ってみるといいかも……なんて」
真姫「そうね。一度中身を確かめた方が遥かに安全だわ」
ことり「よ、よし。半分こにするね?」
パカッ
トロッ
絵里「……普通のカスタードね。」
ことり「はわわわ!た、垂れるぅ!」
ことり「──はむっ!」パクッ
凛「あ!」
にこ「はっ!?」
海未「なぜ口で!?」
ことり「〜ッッッ」
絵里「ことり!!なんで食べちゃうのよ!?」
真姫「割った意味ないじゃないの!!」
ことり「ムグムグッ」
穂乃果「ことりちゃんだけずるーい!」
花陽「だ、大丈夫?」
ことり「──ッ」ゴクンッ
ことり「美味しいっ!」
穂乃果・凛『えっ!!?』
ことり「凄いよコレ!まるでカスタードアイス食べてるみたい!」
穂乃果「ちょーだーい!」
凛「凛も!凛も!」
ことり「はい、どうぞ♪」
凛「はむっ」
穂乃果「ほむっ」
凛「ん〜♪」
穂乃果「冷たくて美味ひぃ〜♪」
絵里「〜っ」
花陽「お、美味しそう……」
「ストップ」
穂乃果「ほぇ?」
ことり「ど、どうしたの?」
真姫「……それ、どう考えてもおかしいでしょ」
凛「なにが?」
真姫「なにが!?常識的に考えてみなさいよ!熱逆転ってなに!?あり得ないでしょ!?」
希「そ、そうやね。今の時代でそんなん作るのは恐らく無理やろうし」
花陽「や、やっぱりこれ……未来の自販機なのかなぁ……」
希「う〜ん。未来のかどうかは分からんけど、なんだかそろそろヤバい様な気がするんよ」
希「──カードも言うてるし。」ピッ
海未「やはりやめましょう。これ以上買ってもメリットがあるとは思えません」
絵里(凄いコレ……口の中でもずっと冷たいままだ……)モムモム
海未「ですよね?絵里」
絵里「!?」ゴクンッ
絵里「あ」
海未「え?」
絵里「……ううん、なんでもない」
海未「?」
穂乃果「お願い真姫ちゃん!最後にもう一回だけ買わせて!」
真姫「中毒者みたいなこと言わないで」
凛「お願いにゃ〜マキぽ〜ん」スリスリ
真姫「引っ付かないで!」
希「……じゃあ、これでホントに最後やで?」
穂乃果「うん!」
真姫「ちょっと!希!」
希「ただし、出て来た物を不用意に開けたり出したり、間違っても食べたりしたらあかんよ?」
穂乃果「わ、分かりました!」
凛「誓います!」
海未「はぁ……どうなる事やら、」
真姫「……ま、何も起こらない事を祈りましょ」
希「で?どっちが買うん?」
凛「凛が買う!」
穂乃果「えー!穂乃果も買いたいよ!」
絵里「貴方もう二回も買ってるじゃない」
凛「そうにゃそうにゃ」
穂乃果「うぅ……」
穂乃果「あ!」
穂乃果「じゃあさじゃあさ!最後はみんなでお金出し合って買おうよ!」
海未「なぜそうなるのですか!」
ことり「わぁ、それいいねぇ♪」
海未「ことり!」
花陽「ひゃ、100円なら……」
凛「楽しそうだにゃー!」
にこ「んじゃ、一人100円ずつでいいんじゃない?」
穂乃果「そうしよう!」
希(500円以上は初めて……どうなるんだろ、)
真姫(取り敢えず、"食品"である事を願うわ)
チャリン チャリン
穂乃果「ん〜、900円かぁ……あと100円アレばちょうど1000円なんだけどなぁ」
チャリン
穂乃果「え?」
真姫「……」
凛「ま、真姫ちゃん?」
真姫「コレで最後なんでしょ?しょうがないから出してあげるわ」
穂乃果「真姫ちゃーん!」ダキッ
真姫「ぐぇ!」
凛「にゃふふ〜ん♪」
真姫「ちょっと!」
ことり「ま、まぁ何はともあれ、コレで1000円になったよ?穂乃果ちゃん」
凛「穂乃果ちゃん、よろしくにゃ!」
花陽「ば、番号はお任せするね?」
にこ「最後なんだし、スッゴいの頼むわよ」
穂乃果「うん!お任せあれ!」
チャリンチャリンチャリン
穂乃果「えっと……番号は、」pi pi……
穂乃果「えへへ、行くよ〜?」
穂乃果「えいっ!」pi!
ドゴッ
穂乃果「!?」
海未「な、なにか凄い音がしましたよ!?」
真姫「なんか、重くて硬そうな音だったわ」
穂乃果「み、見てみるね?」
ガタッ
絵里「穂乃果、気を付けてね」
花陽「穂乃果ちゃん……っ」
希「〜っ」
穂乃果「……」スッ
穂乃果「……なんだコレ?何かのスイッチ?」
にこ「ん〜?」
にこ「……押して下さいと言わんばかりに、真ん中に一個だけ赤いボタンが付いてるわね」
凛「でも、大して大っきくはなかったにゃ」
真姫「どぉ?穂乃果、何か変わったところはあるかしら?」
穂乃果「ん〜?」チラッ
穂乃果「なんか、横に変なマークが付いてる」
にこ「マーク?」
穂乃果「このマーク……どっかで見たことがある様な、無いような……」スッ
真姫「!?」ギョッ
海未「!?」ギョギョッ
「ほ、穂乃果っ!!」
穂乃果「へ?」
真姫「今すぐ離れてっ!!」
穂乃果「ど、どうしたの?」
海未「分からないのですか!?」
海未「ソレは《放射能標識》ですっ!!」
穂乃果「???」
真姫「とにかくそれ捨ててっ!!」
穂乃果「は、はい!!」ポイッ
にこ「はぁ!?な、なんでそんなもん……っ」
海未「捨てましょう!!今すぐ捨てるのですっ!!」
穂乃果「で、でもまだ──」
海未「コレだけ言ってもまだ!そのスイッチを使いたいと言うのであればっ!!」バッ
穂乃果「!?」
海未「……先ずはこの私、園田海未を倒してからにして貰いましょう」……ズズズズッ
穂乃果「う、海未ちゃん!?」
ことり「放射能……?うそでしょ……?」
絵里「ほ、ほ、放射能漏れを防ぐには……っ、うぅ……ふ、震えてフリック出来ないぃ……」
凛(……まてよ?あのシュークリーム、もしレンジでチンしたらどうなるんだろう?)
花陽「ひいぃぃぃぃっっ!!!」
希「み、みんな?ちょっと落ち着いて」
真姫「冗談でしょ……っ、こんな……っ!」
希「ま、真姫ちゃんも落ち着きぃ!」
希「コレは自販機なんやで?そんなもん入ってたらとっくに撤収されとるって!」
真姫「……そ、そうよね。その通りだわ」
希「大丈夫。ただこう言うマークが付いてるってだけだと思うんよ」
海未「さぁ穂乃果!掛かって来なさいっ!」
穂乃果「わ、分かった!もう触んないから!」
絵里「かか、核兵器……っ?アレが……人類最悪の兵器なの……?ミサイルじゃないの?」
希「えりち、ポンコツタイムはそろそろ勘弁して」
にこ「……まぁ、今までの事を考えたらコレも当然ギャグ商品なんでしょうね」
真姫(ギャグで済まない物も何個かあったけど)
希「うん。ウチも多分そうだと思うんよ」
ことり「そ、そうだよね?こんなアニメみたいなスイッチ無いもんね」
穂乃果「そうなの?」
凛「まぁ、食べ物に関係したものだとしたら、少なくとも爆発とかはしないんじゃない?」
にこ「アンタ、たまに核心を突くわよね」
穂乃果「……確かに!」スッ
にこ「!」
穂乃果「やっぱりコレ、ただのおもしろグッズなんだよ!」ケラケラ
ポチッ
希「あっ」
──カッ!
ドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッッッッ
モクモクモク……
海未「……」
希「……」
ことり「……ケホッ!ケホッ!」
絵里「……」
真姫「……オレンジくさ、」
凛「にゃ〜……」
にこ「…………穂乃果……アンタッ、」
穂乃果「…………すっ」
穂乃果「スッゴかったでしょ……?」ニヘ
ポカッ
おわり。
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