希「収容違反やん!?」
補遺:
SCPと希とμ'sの愉快な仲間たちのお話をします
第十回までします。
全てのSCiPの設定は、話の都合上ある程度の改変が施されています。
加えて、希とμ'sの愉快な仲間たちも普段以上の性格になっています。
宜しくお願いします。
第三回
SCP-978【欲望カメラ】
と
希とμ'sの愉快な仲間たち
〈本家〉
http://ja.scp-wiki.net/scp-978
「〜♪」テッテッテッ
「きぃみぃに〜グッドラック♪いっつ〜でも〜♪」
「待ってるんだ〜うぃーあーざの〜ん♪」
希「スペッシャル〜な〜リッd」
ガツッ
希「うぇ!?」ヨロッ
希「とっ、とっ、とっ!とぉっ!!」ザザッ
希「な、なんなん!?一体……っ」バッ
ゴトッ
希「あ、アタッシュケース?なんでこんな道端に……」
希「……」
希(も、もしかして……これ)
希(現金ごっそり入ってる奴じゃないの!?)
希「──ッ!」バッ
希(……周り、よし。)
希(指紋……よし。)
希「……」スッ
ガチャ
希「……ぉお?こ、コレって」
希「ポラロイドカメラ……?」
希(なぁ〜んだ。てっきり1億円くらい入ってるのかと思った)
希(まぁ、そんなの危な過ぎてネコババ出来たもんじゃないけど)
希「それにしても、なんでこんな道端に……思いっきり蹴っぽってしまったし」
希「どれどれ、大丈夫かな?」スッ
希「──ムムム、細かい傷はあるけど、大丈夫そうやね。」
希「しかし、なんだかお高そうな感じがするカメラやんねぇ」
希「んっと……フィルムは有る、か」
希「そんじゃ拾った記念に、ピース♪」
パシャ
希「どれどれぇ、100%JKな希ちゃんは可愛く撮れてるのかなぁ」チラ
希「……あ、これポラロイドやった」
ジィ-ッ
希「お、出た出た」
希「乾け乾け〜!」ピラピラッ
希「──足りんなぁ、」
グッ
希「サイクローーーーンッ!!!」ブォオオッ
希「……よし。どんな感じかなぁ」スッ
希「ん〜?」
希「…………ぇ」
【両親と共に笑顔でピースしている東條希】
希「私と……お父さんと、お母さん……?」
希「ぇ……ど、どうして?なんでこんなの……っ」
希「──ッ!!」ドクンッ
バッ
希「ッッッ」スッスッ
prrr! prrr! prrr!
希(い、嫌な予感がする……っ!)
prrr! prrr! prrr!
希(うそっ、うそっ!なんで出ないの!?この時間は出るはずでしょ!?)
prrr!prrr!prrr!
希(やだ!やだやだっ!そんなのやだよぉ!!お願いだから電話に出てよぉ!!)ジワッ
prrガチャ
希「!」
「もしもし?」
希「お、お母さん!大丈夫!?」
「希?どうしたの?」
希「何ともない!?平気!?」
「な、なに?私はなんともないけど……」
希「よ、良かったぁ……」
「……貴方、泣いてるの?」
希「!?」
希「な、泣いてへんよぉ!」
「なに?その関西弁。」
希「はわっ、い、いや……別に……っ」
「──まさか、そっちで何かあったの?」
希「!」
希「う、うぅん!そんな事ないよ!?」
「隠しても分かるんだからね?」
希「ぅ……ホントに違うんだって!」
「怪しいわね〜」
希「ふ、二人とも何してるのかなって思って……それで、ね?」
「今はお父さんと買い物してるけど」
希「そっか……、」
「……本当に大丈夫なのよね?」
希「う、うん!大丈夫大丈夫!」
「そう。それじゃあ、来月の頭にそっちに行くからね?」
希「ぅえ!?な、なんでいきなり!?」
「決まってるじゃない。希のところに行きたいから行くのよ」
希「ぃ、いや〜、コッチに来ても別にやる事ないから暇だよ……?」
「そんな事ありません。とにかく、来月の始めあたりに二人で行くから」
「それまでに部屋を片付けておく様に、分かった?」
希「は、は〜い……」
「それじゃあ、危ない事したらダメよ?」
希「もう!分かったってば!」
「──ふふ、それじゃまたね。」
希「うん、じゃあね」
pi!
希「…………はぁ、何やってんだ私」
希「でも、それじゃこのカメラって……」
希「……」グッ
パシャ
ジィ-ッ
希「……」スッ
希「今度は私だけだ。──ん!?」
希「ば、場所が違う!?」
希「此処じゃない、コレ……」
希「私の部屋じゃん!!」
希「……」
希(……もしかして、)
「ニャ〜ォ」
希「……」スッ
パシャ
ジィ-ッ
希「……」
【海岸沿いで日向ぼっこをしている被写体】
希「……は〜ん。」
テクテク
希「!」
女の子「〜♪」テッテッテッ
希「……」スッ
パシャ
ジィ-ッ
希「……」
【黒い羽根を付けて儀式をしてる被写体】
希「……ほ〜ん。」
希「……」
希「な・る・ほ・ど・ね♪」
──────
───
─
〜翌日〜
(え〜皆さん、おはようございます。)
希(今日から私は、本物のスピリチュアルライフを送ることになります)
希(と言いますのも、先日拾ったこのマジカルカメラ。コレのお陰です)
希(そして今、私は格好の獲……被写体を発見しました)
絵里「……」
希(それでは早速、彼女の"願望"をパシャって行きたいと思いまーす♪)
絵里「はぁ……眠い……」
「えりち〜、おはよう」
絵里「あら希。おはよう」
希「ハイ、チーズ」
絵里「え?え??」
パシャッ
絵里「ちょっ!?」
ジィ-ッ
希「どれどれ〜♪」スッ
絵里「のぞみ!そのカメラなに!?」
希「ポラロイド〜♪」ピラピラ
絵里「じゃなくて!なんでいきなり撮るのよぉ!!」
希「……」
【パジャマ姿で熟睡している絢瀬絵里】
希「……あ〜は〜♪」
絵里「なに笑ってるのよ!」
希「ほな〜」タッ
絵里「待ちなさいっ!!」ダダッ
希「スタコラほいほい!」ササッ
絵里「!?」
絵里「……くっ!どこ行ったのよ!」
<ノゾミ-ッ!デテキナサ-イ!!
希「……ひゃ〜、しつこい女は嫌われるで?えりち〜」
希「しかし……んふふ。やっぱりコレ、写った人が"その時に何をしたかったか"って言う、その気持ちが写真に写るみたいやね」
希「ほんまスピリチュアルやわぁ〜。面白いから色んな人の写真撮ろうかなぁ♪」
希「──お、アレは」
にこ「ふあ〜ぁ……」
「にこっち!」
にこ「へ?」クルッ
パシャッ
にこ「ちょっ」
ジィ-ッ
にこ「の、希!?」
希「……」ピラピラッ
にこ「なんなのよ!?いきなり!」
希「なんなのよ!にこっち!」
にこ「アンタがなんなのよぉ!!!」
希「あ、乾いた」スッ
【バストサイズが劇的に増えた矢澤にこ】
希「……た〜のし〜♪」
にこ「聞いてんの!?コッチ向きなさい!」
希「に、にこっち!」
にこ「な、なによ!?」
希「アレ見て!アレ!」スッ
にこ「はぁ!?」バッ
希「ほな〜」タタッ
にこ「……なにも無いじゃないの、」クルッ
にこ「……」
にこ「引っ叩くっっ!!!」ダンッ
<ゴルァアアアアッ!!!
<ヒイィィィッ!!?
希「うわぁ……ヤンキーみたいな声出しとる。一年生が怖がっとるやん」
希「し、しかしにこっちっw。やっぱりと言うかなんと言うか……っw」スッ
【バストサイズが劇的に増えた矢澤にこ】
希「不自然過ぎて笑えてくるわwww」
希「あっはっはっはっwwwこ、こんなんただのオッパイおばけやんwwwっ!!」
希「wっ……ww!っ……ゲホッゲホッ!」
希「あ〜……笑い過ぎた。」サスサス
希「……お?腹筋割れた?」サスサス
希「…………気のせいやった。」
希「さてさて、次は誰を──」
希「ん?」
海未「……」
希「……うみゃみゃ。」
「う〜み〜ちゃん♪」
海未「はい?」
希「やっほ〜」
海未「希、お早うございます。」
希「おはよう」
希「ねぇ、海未ちゃん。ちょ〜っとだけ目を瞑ってくれる?」
海未「何故ですか?」
希「チューするから」
海未「は、ハァッ!?///」
希「うそうそ。ちょっとだけおねがぁ〜い」
海未「な、なんなのですか!?貴方は!」
希「3秒だけでいいからさ」
海未「???」
海未「……」スッ
パシャッ
海未「んっ!?」ビクッ
希「キス顔、頂きました〜♪」
海未「はぁああああああっっっ!!?!?」
海未「よ、寄越しなさいっ!!今すぐ!!」
希「ダメです!お断りします!」
海未「何を畏っているのですかぁ!!」
希「コレは売れるでぇ〜♪」
海未「!!?」
ジィ-ッ
希「来た来た〜」
海未「──ふんっ!」ズバッ
希「おっと!」
海未「はぁっ!!」バシュッ
希「うわっと!」ピラピラッ
海未「せいっ!!」ブンッ
希「よいしょーっと!」
海未「おのれぇ……っ!!」ギリギリッ
希「はぁ〜危なかったぁ」
希「どれどれ」スッ
【衣装姿で踊る園田海未と多種類の野菜】
希「???」
海未「のぞみっ!!」
希「海未ちゃん!」バッ
海未「!?」
チュッ
海未「なぁ!?」
希「これで堪忍して?」
タッタッタッ……
海未「……」
海未「……頬に……チュウされた。」
───
─
希「……う〜ん。衣装着て踊ってる海未ちゃんはともかく、このカボチャとかきゅうりとかは一体なんなん?」
希「畑で踊りたい……とか?それとも、野菜にチヤホヤされたかった?」
希「……あ、分かった。」
希「サラダが食べたかったんやね!」
希「しょうがないなぁ、それじゃあ後でお姉さんが買ってきてあげ──」
ことり「〜♪」
希「……カバンちゃん。」
ことり「えーっとぉ……この資料は予算ファイルにまとめてぇ、コッチはぁ」
「ことりちゃん」
ことり「え?」クルッ
希「ハイ、チーズ♪」
ことり「っ」バッ
パシャッ
希(……この子、あの一瞬でポーズとったよ)
ことり(なんか今……嫌な気配がした気が……)
希「やぁやぁことりちゃん」
ことり「もぉ、突然どうしたの?」
希「あぁ、ごめんごめん」
希「そういやことりちゃん、最近穂乃果ちゃんちと海未ちゃんちに変わりばんこに泊まってるんやって?」
ことり「……そうです。」
希「な、なんでなん?」
ことり「しばらく自分の部屋に帰りたくないんです……」
希「???」
ジィ-ッ
希「おっ」
ことり「ソレって、ポラロイドカメラ?」
希「うん。親戚から貰ったんよ〜」ピラピラ
ことり「へぇ、高そうなカメラだねぇ」
希「う〜ん……どうなんやろねぇ」スッ
希「!!?!?!?」
ことり「?」
【 (・8・) 】
希「こ、こ、ことりっ……ちゃん……っ!」
ことり「ぇ……え?どうしたのっ?」
希(ど、どーゆーこと!?なんでことりちゃんじゃなくて……このよく分かんない生き物が写ってるの!?)
ことり「あ、あの……ま、まさか……っ心霊写真、とか……?」
希「ま、まさか!」
希「神田明神で働いてるウチが撮ったんやもん!霊なんて写るはずが無いやん!?」
ことり「んっと、じゃあどうして……」
希「〜ッッッ」
ことり「の、希ちゃん?」
希「あ!レアチーズケーキ!」
ことり「!?」
ダッ
ことり「──何処にもないよぉ?」クルッ
ことり「……」
ことり「…………気になる。」
───
─
希「はぁ、はぁ……あ、ある意味心霊写真が写ってもーたやん」
希「……てゆーか、コレ一体なんなん?」
【(・8・)】
希「鳥……?鳥の様ななにか?」
希「……あ、ことりちゃんのトサカがある」
希「え、じゃあこれってやっぱり……ことりちゃんなん?」
希「ことりちゃんは、鳥になりたかった……?」
希「……あ、」
花陽「……」
希「……狩りごっこだね。」
花陽「はぁ……凛ちゃん何処行ったんだろ」
「はーなよちゃん♪」
花陽「へ?」
希「セイ、チーズ♪」パシャ
花陽「わひゃあ!?」
希「激撮り〜」
希「うん。やっぱ可愛いわ〜♡」
花陽「の、のぞみちゃん!?」
ジィ-ッ
希「お、来た来た」
花陽「……あの、ソレって」
希「うん。ポラロイド」ピラピラッ
花陽「うぅ……は、恥ずかしい」
希「可愛いから大丈夫やで?」
花陽「大丈夫じゃないよぉ〜っ///」
希「モーマンターイ♪」スッ
希「……え"っ」
【無造作に転がっている一俵の米俵】
希(……なんで?)
花陽(や、やっぱり可愛くなかったんだ……)
希(米俵……?やっぱりお米好きだから?真姫ちゃんは米狂いとか言ってたけど?関係ある?)
花陽「の、のぞみちゃん?」
希「……」
花陽「写真……見せて貰ってもいい?」
希「……」
花陽「うぅ……」
希「……花陽ちゃん」
花陽「は、はい」
ゴソゴソ
希「ウチいま、こんなん持ってるんやけど」
花陽「……?」
スッ
花陽「!!?」
希「食べる?」
花陽「黄金米のおにぎり!?」
希「ボクオタベテクダサ~イ」クイッ
花陽「いただきますっ!!!」ガバッ
希「ほな〜」タタッ
花陽「はぅ〜っ金色の味がするぅ〜!」モグモグ
希(深く考えるのや〜めた♪)
───
─
「へい!」パシャ
「ハァイ!」パシャ
「ソヤーッ!」パシャ
希「ん?この子お菓子食べたかったんや」
希「お、この子付き合ってるんやね〜」
希「うわぁ///この子エッチ過ぎひん!?」
スッ
希「……はぁ〜面白かった」ストッ
希「やっぱり音ノ木の子らは一癖も二癖もあるから、見てて飽きないもんやねぇ」
「──ッ」
「──ッ!」
希(お、仲良さげにお昼食べてる子達を発見)
希「どれどれぇ?君らの願望、ちょっとおじさんに見せてみぃ」スッ
パシャ
希「げっへっへっ。お嬢ちゃん達のあ〜んなところまで見ちゃうで〜?」ジィ-ッ
希「…………へ?」
【お互いの首を絞め合っている被写体たち】
希「ぇ……な、なんで?」
希「あんなに……楽しそうにしてるのに……」
「──ッ」スッ
「──ッ!」スッ
希(あ、どっか行くのかな)
スタッ スタッ スタッ……。
希(あんなに笑い合ってたのに……本当は……)
希「……」
希「……た、」
希「たまたまだよね!もしかしたら喧嘩中なのかも知れないし!」
希「そうそう、たまたまだよ……」
希「……」
……カツッ カツッ カツッ。
希「あ、先生」
「……」
希(餌箱持ってる。アルパカ小屋に行くのかな?)スッ
パシャ
希(先生を撮るのは初めてだなぁ)
ジィ-ッ
希(大人の人はなに考えてるんだろ……)スッ
希(まぁ、あの先生は優しいし、多分他愛もない写真だと)チラッ
希「──うっ!」
【アルパカを[削除済み]している被写体】
カツッ カツッ カツッ
「せ、先生っ!!」
「はい?」
希「〜っ」
「なんですか?」
希「あ、アルパカ小屋に行くんですよね?」
「そうですけど」
希「……何するつもりなんですか」
「はぁ?」
希「アルパカに何するつもりなんですか!」
「ど、どうしたの?貴方」
希「っ」
「ご覧の通り、アルパカ小屋の餌袋に餌を補充しに行くところなんだけれども」
希「──本当にそれだけなんですか。」
「……ちょっと待って。」
「その言い振りだと、これから私が何か良からぬことをしに行く様に聞こえるのだけど」
希「……」
「どうして貴方がそんな勘違いをしているのかは分からないけれど、そんなに疑うのなら貴方が餌を補充しに行ってくれるかしら」
希「!」
「私としてもその方が助かるわ」
希「……それじゃあ、私が行きます」
「そ、宜しくね」スッ
カツッ カツッ カツッ……
希「…………防げた……のかな?」
希「信じたくはないけど、この学校にもあんな人がいるんだ」
希「さっきの子達だって、互いの事をあんなに憎み合ってたし……」
希「も、もしかしたら……μ'sにも……」
希「──ッ!」
希「バカ!そんなワケ……っ」
希「!?」
穂乃果「〜♪」
凛「……」ブツブツ
希(ほ、穂乃果ちゃんと凛ちゃん!こ、このタイミングで……っ!)ササッ
希(お互いまだ気付いてないみたいだけど、あの二人は何を考えてるんだろ……)
穂乃果(昨日の映画面白かったなぁ)
穂乃果(真姫ちゃんそっくりのヒロインが大迫力でバンバン敵をやっつけてって)
穂乃果(穂乃果もあんな風に強くなれたら、アッチコッチで悪者をやっつけられるんだけどなぁ)
凛(はぁ、あの映画気持ち悪かったなぁ……)
凛(学園オブ・ザ・デッドって……お母さんなんであんなの借りて来たんだろ)
凛(うぅ……頭パーンとかお腹パーンとか、夢にまで出てきそうだにゃ……真姫ちゃんならあーゆーの平気で見れそうだけど)ブツブツ
希(あの二人の願望……もしかしたら……)
希(うぅん!そんな事ないっ、そんな事……)
穂乃果「ん?凛ちゃん?」チラッ
凛「あ、穂乃果ちゃん」チラッ
希「……っ」グッ
穂乃果・凛『……』
パシャ
希(大体あの二人だよ?穂乃果ちゃんと凛ちゃんだよ!?)
ジィ-ッ
希(大丈夫……大丈夫……っ)スッ
【超常的な力で生徒達を[削除済み]している西木野真姫に似た人物と、それを茫然と眺めている高坂穂乃果と星空凛】
希「…………なんで……」
希「──ッ!こ、コッチに来る!?」ササッ
スッ
穂乃果「……」
凛「……」
凛「あら、高坂さん。ご機嫌よう」
穂乃果「まぁ、星空さん。ご機嫌麗しゅう」
穂乃果・凛『……』
穂乃果・凛『wwwッ!』ドッ
───
─
希(……なんで、どうして?)
希(ふ、二人とも……真姫ちゃんにこんな事させたいの……?)
希(……知らなかった。二人とも普段からああ言うこと考えてたなんて……っ!)
希「!?」
真姫「……」
希(──ま、真姫ちゃん!?)バッ
希(真姫ちゃんなら……真姫ちゃんならきっと大丈夫なはず……)コソッ
真姫(はぁ……昨日見た医療系の映像、中々ハードな中身だったわ……)
真姫(それにしても凄かったわね、あの手捌きと言うか……あんな、あっという間に……)
カァ-ッ カァ-ッ
真姫(あ、カラスだ)
希(真姫ちゃんっ、信じてるよ!)グッ
パシャッ
真姫(……カラスは無理よね。)
希(お願い……っ!お願いっ!)ジィ-ッ
希「〜ッ」スッ
【カラスを手術器具で[削除済み]している西木野真姫】
ガシャ
真姫「ん?」
希「……」
真姫「あら、希じゃない。どうしたの?」
希「……」
真姫「……希?」
希「…………信じてたのに……」
真姫「は?」
希「っ」ダッ
真姫「ちょっ!希!?」
タッタッタッタ……。
真姫「……なんなのよ。」
〜アイドル研究部・部室〜
ガチャ
絵里「お疲れさま」バタンッ
穂乃果「あ、絵里ちゃんお疲れ!」
凛「希ちゃんは?」
絵里「……はぁ」ドサッ
凛「?」
絵里「そう……そうなのよ!」
穂乃果「へ?」
絵里「これから練習だって言うのにあの子!教室にも何処にもいないのよ!」バンッ
真姫「……」
花陽「ど、どうしたんだろう?」
ことり「……ねぇ、みんな」
花陽「なに?」
ことり「今日、希ちゃんから写真撮られなかった?」
花陽「と、撮られました!」
海未「貴方もですか!?」
絵里「みんなもなの!?」
穂乃果「え!?穂乃果撮られてないよ!?」
凛「凛も!」
にこ「……なるほどね」
にこ「今ごろアイツ、調子乗ってアッチコッチで写真撮りまくってるのよ」
絵里「……あり得るわ。」
「そうかしら」
絵里「え?」
にこ「真姫?」
真姫「……」
穂乃果「どう言うことなの?」
真姫「……ついさっき希に会ったんだけど、彼女、なんだか凄く思い詰めた顔をしていたわ」
ことり「な、なにかあったのかな?」
真姫「それは分からないけど、少なくとも私は、彼女のあんな顔初めて見たから」
真姫「だから……心配なのよ」
絵里「……っ」スッ
prrrr! prrrr! prrrr! prrrr!
絵里「……出ないっ」
海未「どうしたのでしょう……。朝にあった時はいつも通り……いえ、いつもより元気なくらいでしたが」
花陽「ぐ、具合悪くなっちゃったのかも」
ことり「お家に帰っちゃったのかなぁ?」
穂乃果「……」
にこ「アッチコッチにふらふらして、気楽なもんだわ」
海未「希の放浪癖にも困ったものですね」
穂乃果「ねぇ!みんn──」
にこ「しょうがないわねぇ」ガタッ
穂乃果「え?」
ことり「えへへ」スッ
凛「ま、ユニットメンバーでもあるし」スッ
花陽「大丈夫。わかってるよ?」
穂乃果「みんな……」
真姫「ふふ。考えてる事は同じね」ガタッ
絵里「まったく、見つけたらお説教よ!」
海未「さぁ、穂乃果」スッ
穂乃果「──うん!」
穂乃果「探しに行こうっ!!」
〜神田明神〜
希「……」
希「……みんな、あんな事考えてるんだ」
希「みんな……」
希「!」
希「も、もし……っ」
希「もしも……お父さんとお母さんもあんな事考えてたら……っ!」
希「ヤダ……ッ、ヤダよぉ……」
希「〜ッッッ」
希「……こんなカメラ、拾わなければ良かった」スッ
ゴトンッ
パシャ
希「──ッ」
希「な、なに……?」
希「あ、衝撃でシャッターが押されたのかな……?」
ジィ-ッ
希「…………ぁ、」
【笑顔で踊っているアイドル研究部の9人】
希「…………うぅっ」
希「うぅぅ……っ、なん……で……っ」
希「知らなければっ……あんなの見なければ……こんな事に……っ」
希「信じたいのにっ……みんなの事、普通に見れなくなっちゃったよぉ……っ」グスッ
希「もう……戻れないのかなぁ……っ」
希「…………戻りたいっ」
「希ちゃんっ!!!」
希「!」
穂乃果「ハァッ、ハァッ……や、やっと見つけたよっ!!」
絵里「まったく……っ、アッチコッチ探したんだから!」
希「み、みんな……っ」
海未「ハァ……ッ、のぞみっ!貴方と言う人は……っ!」
ことり「ハァッ、ハァッ、ハァ……」
花陽「はひぃっ!はひいぃぃ……っ!」
凛「かよちん。少し休も?」ポンポン
真姫「ハァ……ふぅ……、も、もう逃がさないからねっ?」
にこ「ゴホッ!ケホッ!……と、とにかく!部室に帰るわよ!」ザッ
希「……寄らないで」
にこ「はぁ!?」
希「これ以上、みんなの汚い部分を見たくないの……」
絵里「ど、どう言う意味なの……?」
希「……」
真姫「のぞみ……?」
スッ
希「──このカメラね?」
ことり「あ、それ!」
希「このカメラは、撮った人の願望を写し出してくれる物なの」
にこ「はぁ!?アンタなに言ってるの!?」
「にゃ〜ぉ」
穂乃果「あ、」
希「……」スッ
パシャ
絵里「?」
海未「ど、どうして猫を撮ったのですか?」
ことり「確かに可愛いけど……」
ジィ-ッ
希「……はい。」
絵里「え?は、はい」パッ
にこ「なんなのよ」スッ
真姫「……」ジッ
【川辺で小魚を食べている被写体】
真姫「えっ!?」
絵里「!!?!?」
にこ「はぁあああ!!?!?」
希「これで分かったでしょ」
絵里「な、なんで?どうしてこんな……っ」
にこ「川!?ここ神社よ!?こんなアングル何処にもないじゃないの!!」
真姫「……この間の自販機と言い、なんだか変なものがこの街に出廻ってるみたいね」
穂乃果・ことり(鳥の餌とかね)
凛「アレは面白かったねぇ〜」
海未「うぅ……被曝してなくて本当に良かったですぅ……」
にこ「3日間オレンジの匂いが取れなかったけどね……」
花陽「あ!あの素敵なお米マシー」
真姫「花陽」
花陽「あぅ……ご、ごめんなさい」
絵里「そんな事はどうでもいいの!」
絵里「──で?そのカメラで私たちを撮ってたみたいだけど、それが原因なの?」
希「……」
海未「……何があったのか、どうか教えては頂けませんか?」
希「…………コレ、」スッ
海未「ん?コレは……」パッ
海未「うっ!?」
【超常的な力で生徒達を[削除済み]している西木野真姫に似た人物と、それを茫然と眺めている高坂穂乃果と星空凛】
絵里「な、なんなの……これ」
希「……」
真姫「これ……私?」
花陽「ひいぃぃっ!!?」
ことり「ピイィィィィッ!!?」
希「……穂乃果ちゃんと凛ちゃん、普段からこう言う事考えてるんでs」
「あーっ!コレって!」
希「!」
穂乃果「昨日見た映画と似てるー!」
凛「学園オブ・ザ・デッドだにゃー!」
希「……え?」
穂乃果「そうそう!主人公が真姫ちゃんとそっくりだったんだよー!」
穂乃果(……でも、こんなに似てたっけ?)
凛「なんか穂乃果ちゃんのと混ざってるけど、大体こんな感じのこと考えてたにゃ」
希「あ、あの……それっt」
真姫「──ん?この写真」スッ
【カラスを手術器具で[削除済み]している西木野真姫】
海未「ひ、ひいぃぃぃぃ……っ!!?」
花陽「」フラッ
ことり「は、花陽ちゃん!」ダキッ
絵里「ま、真姫……あなた……っ」
真姫「……」
希「……真姫ちゃん。」
「なるほど」
希「え?」
真姫「分かったわ」
絵里「な、なにが?」
真姫「希。アナタ勘違いしてるみたいね」
希「か、勘違い……?」
絵里「どう言うことなの?」
真姫「えぇ。さっき貴方はこのカメラの事を"願望"を写し出す為の物って言ったけど」
真姫「多分コレ、叶えたい願いを写し出す物ではなくて、満たされない気持ちを写真として形にする為の道具なのよ」
希「……」
真姫「だから、これは願望ではなく差し詰め──」
真姫「【欲望カメラ】ってところね」
穂乃果「ど、どう違うの?」
凛「全然分かんないにゃ」
真姫「つまりね。コレに写ってる私や、このおバカ二人の写真──」
穂乃果「っ」カチン
凛「……マ-ォ」
真姫「コレは、現実的ではないけどとにかくやってみたい、なってみたい。そう言う思いを大雑把に表した物なワケで」コチョコチョコチョコチョ
真姫「ちょっ!?触んないでっ!!」
穂乃果「ふ〜んだ」
凛「♪」
にこ「アンタら!お座り!」
真姫「──だから、必ずしも写った本人の人間性を示す物ではない。と言う事なのよ」
希「じゃ、じゃあ3人とも……」
真姫「私がカラスにこんな事するって、本気で思ってる?」
希「……」
穂乃果「穂乃果だってこんな事しないよ!」
凛「すぐ影響受けるのも考えものだねぇ」
絵里「……ん?ちょっと待って」
真姫「え?」
絵里「この、穂乃果と凛の欲望が混ざってる写真……」
海未「コレがどうかしたのですか?」
絵里「う、うん」
絵里「コレに写ってる、真姫にそっくりな人が生徒たちを……その、アレしてるのは……」
絵里「も、もしかして……凛の欲望なの?」
凛「……」
真姫「だから、必ずしもその人の人間性を」
海未「──り、凛?」
ことり「凛ちゃん……?」
希「うそ……」
花陽「……」
「フシャーッ!」
希「!?」
凛「そんなワケ無いにゃー!」
穂乃果「え?ぇえ?」
凛「この時は!真姫ちゃんだったら、もしかしてこんなグロいのも大丈夫なんだろうなぁ〜羨ましいなぁ〜って!」
凛「そんな感じで考えてたんだにゃ!」
花陽「えへへ♪花陽は最初から信じてたよ」
凛「かよち〜ん!」
真姫「まったくもう」
穂乃果「あ、だからこんなに真姫ちゃんにそっくりなんだ」
穂乃果「穂乃果が見た映画もここまで似てなかったから、なんかおかしいなって思ってたんだよ」
希「ご、ごめん……私ちょっと頭が混乱してて……よく分からない」
真姫「恐らくコレ、同時に二人以上写すとお互いの欲望が混ざって、しっちゃかめっちゃかな結果が出るみたいね」
真姫「だから、穂乃果と凛の写真がこんな支離滅裂なものになったんだと思う」
真姫「私のはカラスと一緒に写ってるしね」
海未「さ、さすがは真姫ですね」
絵里「こう言う時の洞察力と判断力は、μ'sでもピカイチだと思うわ」
真姫「い、いいから!」
真姫「──希。これで納得した?」
希「……」
絵里「希……」
海未「お願いします。どうか私たちを信じて下さい」
にこ「希」
希「……」
「わかった!」
穂乃果「じゃあさ!そのカメラでもう一回私達のことを撮ってみてよ!」
ことり「わぁ♪それいいねぇ」
絵里「まぁ、それが一番の証拠になるのなら、私はそれで構わないわ」
花陽「の、希ちゃん。それでいい?」
希「……」
希「……ありがとう、みんな」
穂乃果「よし!じゃあそこのガラガラがある前で撮ろうよ!」
海未「……アレは本坪鈴(ホンツボスズ)と言うのです」
希「おぉ。さすが海未ちゃんやね」
真姫「まぁ、今までの写真とカメラの効果を鑑みると、多分場面はここじゃなくなるのでしょうけど」
絵里「それもなんだか面白いわね」
ザッ
希「……えっと、それじゃあ撮るけど、穂乃果ちゃん。凛ちゃん」
穂乃果「へ?」
凛「なに?」
希「もう映画のこと考えるのは無しやで?」
穂乃果「はーい!」
凛「ほいほい」
希「──じゃ、撮るね?」スッ
絵里(……映画。)
海未(映画ですか……)
真姫(言わなきゃ忘れてたのに)
穂乃果(映画と言ったら……)
凛(アメリカ?)
ことり(アメリカかなぁ……)
にこ(行ってみたいわねぇ)
花陽(いつか行けたらいいなぁ……)
希「撮りまーす!」グッ
「ハイ、チーズ♪」
パシャ
ジィ-ッ
希「……」
希「は?」
穂乃果「なになに!?」
絵里「今度はなに!?」
海未「や、やはり9人一辺に写したのが良くなかったんですよ……っ」
真姫「変な欲望なんて私はないけど」
にこ「わ、私だってないわよ!」
凛「どんなの写ってるの!?」
希「……ふふ。」
希「アッハッハッハッハッ!!!」
ことり「へ?」
花陽「希ちゃん?」
希「な、悩んでたのがバカバカしくなってきたわ!うっくっくっww」
海未「ど、どう言うことですか?」
にこ「見せなさいよ!」
穂乃果「見せて見せて!」
希「ふふふ。やっぱりコレ、欲望なんやね。こんなんあり得ないもん」スッ
希「あり得ないけど、あり得たらいいね♪」
ピラッ
【ニューヨークで踊る9人の部員たち】
うーん、セーフとかユークリッドクラスですか…
「パッチワークの心臓があるテディベア」とか
どですかね?
無理だったらサーセン!
あ、質問なんすけど、こういう感じって
パク…ゲフンゲフン…リスペクトしていいっすけ?
よかったらご返事お願いします!