青葉「ずばり!司令官の好みとは!?」 能代のなやみ編!
読んでくださった方々の投票によって選ばれた能代のお話です!過去編です!
この作品はフィクションです。実在する人物、団体には一切関係がありません。
能代(世の中というのは、不思議なものだ)
ザザーッ…
能代(終わったはずの「私」が、記憶を引き継いで「来世」に再誕してしまうのだから。「かつて」の敵が味方になり、今は団結して「人類の敵」と対峙しているのだから)
ブゥゥゥン…
能代(この世界は、いくつもの線と線が、複雑に絡まって存在している。だから数十年の「空白」は、私の理解を越えてしまうには十分すぎる時間だ)
阿賀野「能代!ボサっとしてないで!」
ザッパーン!
能代(物言わぬ鉄の体はいまや人の四肢を与えられ、姉はよく喋るようになった。不可解にもほどがある)
大和「能代さん!そっちは任せ…能代さん!?」
能代(だがもう会えなくなってしまったと思った仲間に会えたのは嬉しい。私の体が、憧れの元旗艦と少しだけ…ちょっとだけ似ているのも…嬉しい)
パパッパパパパッ…!
阿賀野「能代ーッ!!」
大和「能代さんッ!!」
能代(だがどうしても理解できない…いや、理解したくないことがある)
ボカーンッ!!
能代「……」
Game Over!!
阿賀野「もー!ちゃんと避けないとダメだって言ったじゃん!」
大和「そこと、そこは確定で航空機が来ますよ」
阿賀野「はい!じゃあもっかいね!」ピコッ
大和「繰り返しやりましょう!」
能代(どうして私は、蘇ってまでゲームをしているんだろう…)トホホ
………
……
…
Game Clear!!
阿賀野「やたー!クリアできたー!」バンザーイ!
能代「難しいよぉ…」
漣「時間かかりすぎじゃないっすかね」
大和「もう、漣さんと一緒にしないでくださいよ」
漣「そことそこはショートカットできまっせ。あと、別に燃料気にしなくっていいから、最初っからフルスロットルで突撃でおk」
阿賀野「やってー」スッ
漣「いいっすかー?ここをー、こうやるとー」
カチャカチャカチャ…!
阿賀野「おお…?おおおおお!?」
大和「すご…」
能代「やりこんでる…」
漣「場所はランダムだけど出てくる敵は確定してるから、装備はあらかじめ決めておいて、使いどころを考える感じ。あとは先制攻撃仕掛けて、ヒットアンドアウェイ。重火力もいいけど、RTAするならやっぱ軽巡で回した方が速いっすよー」
カチャカチャカチャ…!
Game Clear!!
漣「はい、ざっとこんなん」
能代「わ、私たちの一時間が…」
大和「たったの数分で…」
漣「何回もやるだけっすよ」
阿賀野「すっごーい」
漣「そいや、お二方ってもう訓練始めたんで?」
阿賀野「うぅん。まだ」フルフル
能代「少し待って…と言われたんですが、本当にいいんでしょうか、こんなに寛いで…何か自主練でも始めたほうがいいですか?」
漣「あー…オススメはするけど、別に今からやらなくてもいいっすよ。どうせ始まれば死ぬ直前まで訓練ですし。寛げるうちは寛ぐにかぎりまっせ」
能代「は、はぁ…」
大和「ええ、本当に死ぬ直前まで追い込まれますよ…」ドンヨリ
阿賀野「どんな敵だって阿賀野がやっつけちゃうんだから!」
漣「本当にやべーのは敵より味方だってすぐに分かりまっせ」
阿賀野「えっ」
大和「みんな最初、勢いはいいんですよ…」
能代「えっ」
漣「でも大丈夫!そのうち腕が吹っ飛ばされても笑って流せるようになるから!」
阿賀野「なにそれ怖い」
漣「うちのご主人s…提督様と秘書艦様はね、とーっても優しいの。とっても優しいから、「五体満足でピチピチなうちに地獄を教えてあげよう!」ってポリシーなんだZE☆」
能代「ち、ちなみにその秘書艦様とは…?」
大和「あれ、お会いしてなかったんですか?神通さんですよ」
能代「じ、神通さ…ッ!?」
漣「そ、かつて世界を震撼させた「華の二水戦」、その旗艦様の覇気と辣腕は、現世においても健在っすよ」
………
……
…
ザザーッ…
神通「……」
シュウウゥゥゥ…!
Bismarck「……ッハ…」グフッ
Гангут 「ウ…ァ……」ガハッ
神通「まだ、息をしていますね?」ガシャコン
ズドンッ!!
Bismarck「ウ゛ッ……!!」バシャンッ…
神通「頭を垂れて水面を見ても、敵は見えませんよ」ザッ
Bismarck「……ッくしょう…ッ!!」ガバッ
Гангут 「馬鹿!!避けろッ!!」
Bismarck「えっ?あッ…!!」
ズゥンッ…!!
Bismarck「……ッ」タイハ!
神通「……これが限度ですか。さてГангут さん、休憩は済みましたね?いきますよ」ガシャコン
Гангут 「…!!来いッ!!」
神通「ええ、いきます」ザッ
Гангут 「速ッ…!?」
ズゥンッ…!!
Гангут 「……」タイハ!
神通「口だけですか。戦艦ともあろうものが、情けない」
Bismarck「……」プカーン…
Гангут 「……」プカーン…
………
……
…
摩耶「おー、やってるやってる」
阿賀野「あわわわわわわ」ガタガタ
能代「あわわわわわわ」ブルブル
摩耶「相変わらず死屍累々だ。容赦ねーなァ」アハハハハ!!
能代「ちょ、あれ、生きてるんですか…!?」
摩耶「あーん?あぁ、演習弾だから死にゃしねーよ。死ぬほど痛いけど。あ、でも生身の人間はアウトらしいな。昔提督の奴が誤爆して入院したんだよ」ケラケラ
能代「……」マッサオ
摩耶「ンだぁ?怖いのか」
阿賀野「ここここここここ怖くない!……です!」ガクブル
摩耶「無理もねぇよ。あれが、世界最強…少なくとも環太平洋においちゃ無双の艦娘だ。深海棲艦もケツまくって逃げる化け物さ。よかったな、敵じゃなくって」
能代「ソウデスネ、ハイ」
摩耶「怖がらせちまったか。ま、安心しろよ。お前らがあいつのサンドバッグになるのは、もちっと訓練してからだ。うちはみんな、あいつにボコられて強くなる。勝てるたァ思っちゃいねぇが、ま、初戦で10分もったら飯おごってやるよ」
阿賀野「ワ、ワーイ。アガノタノシミー」
摩耶「自己紹介が遅れたな。あたしゃ摩耶。「調子乗って上から目線で攻撃してくる頭の高い奴ら」を叩き落とすのが大好きな対空要員だ。あたしゃバカだから、困ったことあっても何でもは聞くなよ?」
能代「よ、よろしくお願いします!」
阿賀野「ます!」
摩耶「歓迎するぜ。んじゃ、頑張れよ~」ノシ
テクテクテク…
阿賀野「……」
能代「……」
阿賀野「ね、ねぇ能代」
能代「なぁに阿賀野姉ぇ」
阿賀野「阿賀野たち、ひょっとしたらヤバい所に来ちゃったんじゃ…」
能代「否めない…」
阿賀野「ううう、せっかく人の体になったんだから、ゆっくりしたいのに…」
能代「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ。これ、ちょっとでも自主練しといたほうがいいよ…」
………
……
…
曙「クソ提督!!」ドロップキック!
提督「待って何の前振りも無しィ!?」ドンガラガッシャーン!
曙「しらばっくれるんじゃないわよッ!!」
提督「あたたたた…ぼのたん、罪状も明かさず裁判も無しに刑罰ふるうのはDVですのよ…」ヨロヨロ
曙「よくンなこと言えたわね!!あんたさっき潮に何したか分かってるでしょ!!」
提督「なんでやちょっと股下リンボーダンスしただけやん…触ってないやん…」
曙「立派なハラスメントじゃない!!性的いじめじゃない!!精神的な苦痛を受けたわ!!」
提督「お前にゃやってないのに…」
曙「うっさい!!バカ!!」
提督「じゃあ分かったよお前にもやるよ…」
曙「そうよ私にもやってよ…じゃない!!調子に乗るな!!クソ提督!!」
提督「ピンク。……あれ、柔軟剤変えた?前よりも甘い匂いになってる」クンクン
曙「死ねッ!!」グリッ
提督「あふん」ビターン
曙「どさくさに紛れて何やってんのよ!!」
提督「だってぼのたんガニ股になってやってほしそうな顔してたから…」
曙「か、監視カメラないからって勝手な事ほざいてんじゃないわよ!!」
提督「えぇ?だってちょっと股開いt」
曙「うるしゃい!!///」ボカッ
妙高「……あの。そろそろいいですか」ハァ
提督「待ってください。顔拭くから待ってください」スクッ
曙「そうよ、その靴跡ダサいから拭きなさ…私のスカートで拭くんじゃないわよっ!!」
提督「お前の靴跡やんけ!」
妙高「その茶番早く終わらせてください。報告が滞ってます」イライラ
提督「はい、はい!お待たせしました!」
妙高「はぁ…まったく。改めまして、先だっての欧州作戦、作戦成功おめでとうございます」ビシッ
曙「おめでとうございます」ビシッ
提督「やぁやぁどーもどーも。お前らもお疲れちゃんね」
妙高「この大規模作戦において大勝利を納める結果となったことは、人類にとっての大きな希望となったでしょう。事実、劣勢だった欧州海域も、再び反撃の炎に燃えているそうです」
提督「そりゃよかった。…っても、オレの手柄だと言う気もありませんがね」
妙高「何を仰いますか」
曙「間違いなく、提督の手柄でしょ」
提督「うちにスパ姐がいなかったら、こうは上手くはいかなかったよ。完璧な地理把握と的確な戦術具申。MVPはオレじゃなくスパ姐にこそ与えられる誉れだ」
曙「それを指揮したのは総大将のあんたでしょうが…ふふっ、これで我らがクソ提督も立派な元帥になれるんじゃないかしら?」フフッ
提督「ははは!だったら最高だな」
妙高「……。それで、提督。各方面から祝電が届いております。民間の貿易会社、軍需企業から陸海空軍、政府、そして各国正規軍や首脳、果ては王室まで。とくに英国王室と海軍は、此度の参戦と多大なる協力に最大限の謝意を示すそうです」
提督「「多大なる協力」、ね」フフッ
妙高「英国政府としても、今後とも良好な協力関係を築いていきたいとのことです。つきましては、新たな戦力をこちらに送り届けたいとも」
提督「艦娘?」
妙高「おそらくは」
提督「政府からってことは外務省ルートか。オレは口出しできるかしら」
妙高「出来ないはずは、ないかと」
提督「外務省に通達してください。大本営は介さず、直接こっちに連絡回すように。大本営に絡まれると厄介ですので」
妙高「はい。ただちに」
提督「Go fast。Hurry up」
妙高「はい。では失礼します」
ガチャ
バタン
提督「ふぃ~。かたっ苦しい話題はやだね。あ、ぼのたん、今の話は内密にね?まだ確定した話じゃないし」
曙「分かってるわよ」
提督「いい子だ」ナデナデ
曙「ンンゥ…♡って、撫でないで。子供じゃないんだから」ペシッ
提督「しばらくは備蓄の回復に専念だ。ゆっくり休みなされ」
曙「ええ、そうするわ」
………
……
…
能代「く、訓練教官の、五十鈴さんですよね!?」
五十鈴「…?ええ、いかにも。あなたたちが、新人の?」
能代「はい!阿賀野型二番艦、能代です!」
阿賀野「一番艦、阿賀野です…」
五十鈴「よろしく。長良型の五十鈴よ。それで?どうかしたのかしら?」
能代「えっと…ですね。その、訓練の方を…」
五十鈴「訓練?」
能代「はい…。その、先ほど神通さんの演習を拝見しまして…。まだ訓練が始まる前ですけれど、自主練をやったほうがいいなと思いまして…」
五十鈴「……あは。随分意欲的ね」
能代「あの…訓練はいつもあんな感じなんでしょうか…?」ビクビク
五十鈴「ああ、安心して。死にかけるのは彼女の時だけよ。私の時は…そうね、別に辛くはないわ。基礎教練だし、艦娘に必要なことを覚えるだけ。必要最低限よ。……もっとも、地獄じゃないとは保証しないけど」ニヤッ
阿賀野「うう…」
五十鈴「そんなに落ち込まないの。これでもかなり優しくなったんだから。前までなんか着任後すぐ前線行きなんて珍しくなかったのよ?」
能代「……」マッサオ
五十鈴「実戦を前に緊張できるのは、命の価値を分かっている証拠よ。元が「元」なだけに、新人艦娘には珍しいことね。大事になさい」
能代「はい」
五十鈴「そうね、プログラムの前倒しをしてもいいけど…今は備蓄期間なの。あまりお金のかかる「課外授業」は薦められないわ。だから、海には出せないわね…」
能代「そうですか…」
五十鈴「基礎的な体力トレーニングとかかしらね。いずれちゃんと教えるけど、私たち艦娘は艤装と肉体で出来てるの。その区別は見れば分かるで流すけど、艤装を使いこなすにはこの肉体を、まずは使いこなせなきゃいけないの。分かるかしら?」
能代「えっと…なんとなくですが、はい」
阿賀野「………は、い」
五十鈴「偉いわ。鉄の体だった「あの頃」と違って、今の私たちは人の姿を模している。まずは、今の自分の「使い勝手」を覚えてみるのはどうかしら」
阿賀野「使いこなせてるとは思うけど…?」
五十鈴「…うふっ」
ヒュンッ
阿賀野「あがっ!?」ゴンッ
ゴッシャアァァ
能代「あ、阿賀野姉ぇ!?」
五十鈴「使いこなせてる?こんな「ちゃちな」パンチを躱せないのが?」
阿賀野「ちゃちじゃないよぉ…思いっきりストレートだったよぉ…!痛いィ…!」ジタバタ
能代「阿賀野姉ぇ、言葉遣い…!」アセアセ
五十鈴「今のが砲弾だったら、確実に首もぎ取れてたわよ。悲惨な末路をたどりたいなら否定はしないけど、「不沈」の横須賀鎮守府の名、汚さないでよ?」
能代「すすすすすいません!うちの姉が…!」
五十鈴「いいのよ、怒ってないわ。ここでは口調は自由よ」ニコッ
能代(え、じゃあ怒ってないのに阿賀野姉ぇの顔面殴ったの…?)
五十鈴「人間の体っていうのは、鉄の体よりも鍛えるところが多いわ。筋力だけじゃなく持久力、動体視力、反射神経、思考力…それから根性。ちょうどその手のが大好きな姉がいるから、ちょっと今からやらない?」クイッ
長良「……あれ?お客さん?」ノビー
………
……
…
蒼龍「あ、提督~」ノシ
提督「ようスケベドラゴン」
蒼龍「誰がスケベドラゴンじゃ」
提督「じゃあスケベかどうか確かめてやるからブラ見せてみ?」
蒼龍「はいっ!今日は無地でーす!残念でしたー!」ペラッ
提督「わー自分から下着露出してるー変態だー」パシャ
蒼龍「やらせといて何言ってんじゃこら!あと写メるな!」
提督「今の時代って写メって言うの?」
蒼龍「知るかンなこと。はよ写真削除しろ」
提督「おかずにするから許して?」
蒼龍「じゃあ一晩だけね?」
提督「やったー!」
飛龍「……あほくさ」
提督「飛龍のも見せてー」
飛龍「見せるか」ベシッ
蒼龍「ノリ悪いなぁー」
飛龍「蒼龍、あんた男の趣味悪いって」
蒼龍「そぉ~ぉ?」
飛龍「だって提督だもん…」
提督「えっ提督心外」
蒼龍「でもエッチに積極的な夫ってよくない?お金も稼ぐし地位もあるし、顔はパッとしないけど及第点だし」
提督「えっ提督傷心」
飛龍「でも案外こういう「雰囲気でモテる」男のが、女癖酷いって言うじゃん。事実、提督色んな娘に手ぇ出してるし」
提督「提督さんのライフをがりがり削るんじゃないよ中出しドラゴンズ」
飛龍「その不名誉なあだ名を次も使ったら憲兵に訴えるよ」
蒼龍「そうだよ無根な事実を有根にして提督には婿に来てもらうよ。種付けなだけに」
提督「振っといてなんだけど蒼龍の返しがえぐすぎる」
蒼龍「教育したのはあんたじゃ」
飛龍「蒼龍が毒されたのは私の悩みの種だよ…」
提督「オレが悪いの…?」
飛龍「あんた以外に原因があったら海軍は壊滅しとるわ」
提督「現にしかかってるわけだが」
飛龍「知らんがな」
提督「あ、そうそう。今週の雑誌見た?次に来る流行りもの予想、オレ当たってやん」
蒼龍「なんで当てちゃうかな…」
提督「つーわけでオレの勝ちな!ほれ、間宮さん奢りなさい」
蒼龍「えー!」
提督「予想当てたら奢るって約束やん!」
蒼龍「まさか当てる奴があるかい!なぁんで私よりも詳しいのよォ!?」
提督「ばっきゃろい!戦は情報を制したものが勝つんじゃ!オレが週に何冊の雑誌を読んでると思っていやがりゅ!」
蒼龍「こんな時だけ提督面しないでよ!?」
提督「いっつも提督ですー!年中無休で提督やってますー!」
蒼龍「うー!」
提督「がー!」
飛龍「会話を圧縮すな」
提督「……こほん。まぁ、何事もより多くの情報を収集し、分析し、計算する。これが基本なわけだ」
蒼龍「いい話風にまとめおって」
提督「口紅から機関車まで。いい勉強になったろ?さ、はよう特大間宮さんパフェ」
蒼龍「よりによって一番高いの選びおって。えー待って。今月きついんだけど」
提督「もしくはパフパフ」
蒼龍「よっしゃそれで」
提督「わーいパフパフ~」
飛龍「え゛。ここでやんの?」
パフパフパフ…
…
テレレッレッテッテー
飛龍「レベル上げんな」
提督「ふぅ。また経験値が溜まってしまったようだ」
蒼龍「変態度を上げてどうするのさ」
提督「気持ちよかった」
飛龍「また直球な」
蒼龍「ありがと!」
飛龍「また素直な」
提督「お前また大きくなったか?前よりも乳圧上がってたぞ」
飛龍「前もやったのか」
蒼龍「まーね。おっきくなったかなぁ?あーでもブラはきつくなったかな」
提督「合わないサイズは体に悪いぞ。パフェ代はブラ代にしておきなさい」
蒼龍「はぁーい」
提督「ふっ。提督はクールに去るぜ」
飛龍「女の子のおっぱいを好き勝手やっておきながら何を…」
テクテクテク…
飛龍「嵐みたいだ」
蒼龍「そぉ?髪の毛赤くないよ?」
飛龍「そっちじゃない。ああ、ツッコミが追い付かない…!」
………
……
…
不知火「……ッ、……ッ」タッタッタッ…
ハヤイー!
不知火「……ッ、……ッ」タッタッタッ…
ツカレター!
不知火「……ッ、……ッ」チラッ
阿賀野「待って…!も、無理…!」ゼェゼェ
能代「阿賀野姉ぇ、頑張ろうよ…!」ゼェゼェ
不知火「……フゥ」タッ
黒潮「気になるなら話しかけてくれば?」
不知火「気になりません。気に障るんです」イラッ
黒潮「コミュ障やんなぁ」
不知火「放っておいてください。不知火は訓練に集中したいんです。タイムは?」
黒潮「10分32秒22。前回より3秒早いね」
不知火「そう、ですか」
黒潮「ずっと同じコースだったん?」
不知火「ええ。彼女たちは…新しく来た方々で?」
黒潮「みたいね。見たとこ駆逐じゃあなさそうやな」
不知火「軽巡か重巡か…まさか戦艦では…?容姿が少し…」
黒潮「あー大和さんのと似てるなぁ。けど大和さんってそんなに大家族じゃなかったやろ」
不知火「かの大戦艦が私たちほどにあれば、過去も今も大きく違っていたでしょうね。もっとも、資源の問題は解決されそうには思えませんが」
黒潮「終わったこと考えてもしゃーないやろ。どっちにしろ、うちらがこんなんになってまうんやろし」グパグパ
不知火「……司令も、ずいぶんと変わり者です。不知火のような者に対して、分け隔てなく…」
黒潮「司令はんはなぁ…。あの困った癖さえなきゃかなりええ人なのに、残念やなぁ」
陽炎「逆にあれで真面目だったら面白みがないって。淡々と執務こなすだけなんて機械みたいで嫌よ」
不知火「陽炎が言いますか」
陽炎「私たちだから、言えるのよ。身も心も鉄だった、私たちだから」ニシシ
不知火「…」フン
陽炎「で、あれが阿賀野さんたちかぁ。うわぁ、おっぱいおっきいなぁ」
黒潮「司令はんに似てきたなぁ…」
不知火「恵体であることは認めますが、精神面で少々幼いところがあるように思います。特に片方が」
陽炎「そうやって人を自分の物差しで測ってる時点で、あんたも半人前よ」
不知火「不知火が一人前だとは思っていません」ムッ
黒潮「ギスギスすな。姉さんはどこで仕入れてきたん?その情報」
陽炎「そりゃ司令に聞いてね?なんでも片っぽの能代さんは二水戦旗艦、神通さんの後輩だったんだってさ」
不知火「…ほう」
陽炎「「あの時代」には即さなかったらしいけど、見ての通り艦娘になったんだって。司令…ってより、神通さんが、かなり興味を示したわ」
不知火「一度、手合わせを…」
黒潮「いや、さすがにまだ早い」ベシッ
陽炎「この前の作戦で、一時的にとはいえ戦線を欧州まで延ばしちゃったから、戦力不足は司令部の死活問題なんだって。多分、もうちょっと増えると思うわ」
黒潮「どんどん大所帯になってくなぁ」
陽炎「うちは特にね。そのうち遍く艦娘が揃っちゃったりして」
黒潮「ハーレムやん」
不知火「不埒な…」
陽炎「こン中で一番不埒なこと司令としたくせに」
不知火「あれはッ…!司令が一方的に…!!」
陽炎「司令に汗だくぐちょぐちょにされて…やーらしんだ」ウフッ
不知火「言い方を考えてくださいッ!」ガルルルル!
黒潮「秋雲が相当興奮してたあたり、もう予想はついとるから…」
不知火「ぬゥああああああああああ!!!!」ジタバタ
………
……
…
阿賀野「ぷへぇあ…ぷぁ…」ゼェゼェ
五十鈴「なんて声だしてるの」
阿賀野「待って。も、待って…!」タンマタンマ
長良「飛ばしすぎちゃったかな?」
五十鈴「いいえ。軽く流しただけなんだけどね」
阿賀野「きっつい…!」ゼェ
五十鈴「ここに来てから一回も訓練してないとこうなるのね…」ハァ
能代「すいません!本当にすいません!」ペコペコ
五十鈴「大丈夫。……スタートラインがちょっと後ろなだけだから、うん、大丈夫」
能代(めちゃくちゃ気を使われてる…!)
長良「ほ、ほら艦娘は海の生き物だし、ね?慣れてないだけだよ」
五十鈴「海ならもう少しうまくいくと思うわ。……きっと」
阿賀野「うん!阿賀野さいしんえーだもん!」ガバッ
五十鈴「え、ええ。期待してるわ」
阿賀野「うん!」キラキラ
五十鈴(この子…アホの子…?)
長良(ちょろいなぁ)
能代(絶対あきれられてる…!)ウウウ…
五十鈴「い、勢いがあるのはいいことだわ。最新鋭さん、まだいけるかしら?」
阿賀野「いく!阿賀野できる子!」
五十鈴「そ。じゃあ今度は「もっと楽」なのにしましょうか」
阿賀野「わーい!」
五十鈴(これは…相当かかりそうね…)
………
……
…
神通「……以上が、今回の演習で指摘すべき反省点です。あなたがたは戦闘が始まると冷静さを失う傾向にあります。相手が同じく獣並みのバカならまだしも、鬼や姫といったネームド達は未熟で小賢しくも頭を使った戦い方をしてきます。目先の動きに囚われ、直情的に反応するようではこの先の生、長くはありませんよ」
Bismarck「……分かってるわよ」プクー
Гангут「……う、む…」
神通「純粋な膂力で我々は深海棲艦に後れをとっています。そうそうタイマンで勝てるとは思わず、連携を何よりも大事にしてください。先ほどの演習では、2対1ではなく、1対1を二回繰り返しただけにすぎませんよ」
Bismarck「だから、分かってるって…!」
神通「は い ?」ゾッ
Bismarck「……反省します」
神通「天下に名高い戦艦なら、もっと威厳と重厚感を持つべきです。戦艦とはその純粋な砲火力よりも、その名と姿にこそ人々は畏敬の念を抱きます。あなた方が今世においてもその名を掲げたいならば、もっと頼れる背中になるべきかと」
Гангут「……もっともだ」
神通「今回はこれで終わりとします。明日も同刻に演習ですので、遅れないように」
ガララ
ピシャンッ
Bismarck「……明日もやるの」
Гангут「道は遠いということか。ま、でなければ私がここにいる理由がない」
Bismarck「気取らないでよ。アカのくせに」
Гангут「喧嘩なら喜んで買うがしかしBismarckよ、またぞろ備品を壊したら次に壊されるのは私たちだぞ」
Bismarck「じゃあ運動場行くわよここではっきりさせようじゃない!」ベッ
手袋「」ナゲナイデ…
Гангут「よし乗った」ヒロイッ
手袋「」ヒロワレタ…
Bismarck「上等よッ」
タッタッタッ…
………
……
…
白露「……あのさ」
提督「なぁに?」
白露「聞きたくないんだけど…何やってるの?」
提督「ん?見ての通り陸上で背泳ぎをする練習だ」スイー
白露「……なんでまた」
提督「新しいセクハラを模索していてな。ほら、あんまりワンパターンだと飽きられちゃうだろ?」
白露「その気遣いいらない」
提督「とくにほら、駆逐艦は触っちゃダメじゃん?だからこう、触らずに見る方法を研究しなきゃいけないんじゃ」
白露「触らなきゃオッケーって訳でもないけどね?」
提督「まぁそう言うな白露よ。男にはな、どんなにくだらなくても己が己であるための自分ルールってのが必要なんだ。己を律さなきゃ、我が道を見失ってしまう」
白露「提督を律するのは法律だと思うけどね。だいぶ路頭に迷ってると思うけどね」
提督「ふふふ。言うようになったじゃないか。お、これってもしかしてドルフィンキックすれば効率的に進めるのでは…?」ビッタンビッタン
白露「なんか、打ち上げられた魚みたいだよ」
提督「お。慣れてきた」ウネンウネン
白露「変な順応力発揮しないでよ。見てるこっちはわりと修羅場だよ…」コンワク
提督「白」
白露「そりゃ支給品のだし」
提督「色気ねぇなぁ」
白露「色恋にかまけてられるほど、平和じゃないしね」
提督「時雨とか村雨とか、だいぶ際どいの履いてたぞ?夕立は相分からずだが」
白露「妹のパンツ事情なんて知りたくないよ。あと提督はいつか刺されるよ」
提督「突然の殺意が提督を襲う」
白露「愛しさ余って憎さ百倍とかって言うらしいけどさ、提督も可哀想な事はしないであげてね?なにも関係を持てとは言わないから」
提督「関係を持ったらそれこそ刺されそうなんだが」
白露「今の段階でもだいぶ溜まってる子は多いと思うけどね。釣り餌を前にした魚みたいに。……それが疑似餌じゃないことを願うけど」
提督「釣られたらまな板の上の恋ってか」
白露「恋愛処女のあの子たちはそうなりそうだよね。受け身100%」
提督「村雨とか特にな。あいつ耳年増だもん」
白露「あの子は初心なんだから、傷つけないでよ?」
提督「そのつもりはないよ」
白露「どーだか」
提督「最近、変わりはないか?」
白露「うち?うちは無いかなぁ。ボロボロになって帰ってきたのはいつものことだし、傷ももう塞がったよ。艤装は点検待ちかな」
提督「毎度待たせてすまんな。技術持ちが圧倒的に少なくてな」
白露「いいって。だから人数で補ってるんでしょ?」
提督「理解があって助かるよ。欧州戦線はかなり消耗した。平常運転にしてもしばらくはエコにやらんとな。つかの間ではあるが、お前らもゆっくり休んでくれ」
白露「うん、言っとく」
提督「あ、お前またブラつけてないだろ」
白露「会話のアップダウン激しすぎない?」
提督「ダメだぞ~?身だしなみは見えないところにこそ品性を問われるんだぞ」
白露「提督だってブラつけてないじゃん!」
提督「つけろと!?あーいいぞ、それでお前がきちんとブラつけるんならオレもやぶさかじゃねぇ!」
白露「言ったね!?じゃあつけてよ!?ほら時雨!時雨のブラちょうだい!!」
提督「おう時雨!すまんが頼m…」クルッ
時雨「……」
提督「……よう時雨」
時雨「やぁ提督。本日はお日柄もよく」ニコッ
提督「いつからいた?」
時雨「たった今通りすがったところだよ。ねぇ、提督。ボク怒ってもいいかな?」
提督「はい?」
時雨「そんなにそこの駄姉の股がいいのかい?支給品なんかでぱっぱと済ませてあげくブラもつけない常識人モドキの股のが、ボクより、提督のためにこんなにお洒落をしてるボクのよりいいのかい?」ビキッ…
提督「ちょ、言いすぎ…」
白露「提督はそろそろ起き上がった方がいいと思うよ。あと駄姉はひどい」
時雨「ねぇ?提督は努力をしない人が嫌いなんだよね?どんなに非力でも必死に己を磨こうとする精神を至高とする人だよね?見てよ。ボク、ちゃんと手入れしてるんだよ?体脂肪率、お肌、諸々…」ピラッ
提督「わ、わーい。たくし上げだぁ~」
時雨「こんなに頑張ってるボクを捨て置いて、そこの面倒くさいからで女捨てた行き遅れをとるのかい?そんな体勢になるほど、そこのサゲマンがよかったのかい?」
白露「そろそろキレるよ」
提督「まぁ待て。こんなのいつものことじゃないか。いまさら女の股を見てサカるほど思春期してねぇ。これはあくなき理想を求めた男の一つの極致であって、誰か特定の女子に狙いを定めているわけじゃない。それにたった今来たのなら誤解するのもせんなきことだが、オレは注意をしていたんだぞ?見えないところの手入れこそ品性が問われると。その点、お前は、なるほど確かによく行き届いた手入れが施されている。己の肌色を十分に理解し、うまく下着とコントラストがとれるようになっている。まず初手で相手の目線を引き付け、そして全体像を理解させる上手い手法だ。ショーツも単に黒一色ではなく、レースと生地の厚薄も利用し立体的な理解を導かせる。うまく局部を隠す仕様になっているが、だからこそ視線を釘付けにするよう計算されている。ふむ、セックスアピールとして中々の仕上がりだ」
時雨「……っ!でしょ!!」キラキラ
白露「よくもまぁこんなに舌が回るもんだよ…」ボソッ
提督「だがな?言ったろう?品性とは見えないところで決まると。それは何も、下着だけじゃない。その言動の、裏側も然りだ。時雨よ、あまり汚い言葉を使うものじゃないぞ。言葉には力がある。人を呪わば穴二つと言うが、それは普段の言葉もそうだ。人を貶める言葉は、己をも貶める。あまり、品がいいとは言えないぞ」
時雨「んっ…」
提督「賢い時雨なら、次にどうするか分かるね?」
時雨「ごめん…白露姉さん…」シブシブ
提督「よしよし。時雨はいい子だな」
時雨「えへへ…///」
白露「私は将来が心配だよ…」ハァ
提督「む。時雨なら大丈夫だろ」
白露「提督だよ。時雨よりも提督のがタチ悪いっての。ペラペラと歯の浮くことを…」
時雨「もはや、私生児とか隠し子がいるって言われても驚かないよ」
提督「提督、責任のとれないことはもうしないの」
時雨「過去に過ちありか。じゃあ、今の歯の浮いたセリフも責任とれるんだろうね?」フフッ
提督「え、ちょ」
時雨「いつまでも寝っ転がってると、ぶち犯すよ♡」
提督「分かった、分かったよ起きるよ…あーダルい」
白露「だらけ切った正義でも掲げる気か」
提督「それもいいね」スクッ
時雨「あーほら、背中。汚れついてる」パサパサ
白露「見えてるところも、品格だよ」パサパサ
………
……
…
金剛「なかなか来ないと思ったら…」
神通「……はぁ」
Bismarck「……ハァ、ハァ」ボロッ
Гангут「フゥ…フゥ…」ボロッ
金剛「これはあれデスか?私闘ってことでいいんデスか?」
神通「どうとでも。まだ元気なようですね」
Bismarck「お言葉ですが秘書艦様ァ…これは合意による戦闘よ」
Гангут「規律違反ではない、はず…ッ」
神通「ええ。それは分かっています。条件を設けた合意の私闘は提督によって許可されています。戦力不足な現状を打開するためには、私闘であれど鍛錬にはいい機会。私としてもむしろ推奨していることです」
Bismarck「じゃあ…ッ!」
Гангут「口出し無用…ッ!」
神通「が。規律は規律。私にはこの状況を咎める義務があります」
Bismarck「……は?」
Гангут「ま、待ってくれ!言ってることに矛盾が…!」
神通「私闘よりも、与えられた責務を全うすることが優先されるべきでは?」クイッ
金剛「座学の時間、忘れてまセンカ?」トントン
Bismarck「……あ」
Гангут「……あ」
金剛「日本語の命令文書を正確に素早く読み取れるなら、私の授業は免除してもいいデスが…?」ジロッ
Bismarck「うっ」
神通「…熱くなる傾向がある、と言ったはずですが。罰は後ででいいです。今から座学をしなさい」ゴン
Bismarck「いだっ!」ドシャッ
Гангут「うぐっ!」ビタンッ
金剛「じゃ、こっち来るデース」ズルズルズル…
アレ、バツジャナカッタノ…
アノテイド、バツニナランダロウ…?
神通「…はぁ。まったく、困った教え子です」
………
……
…
五十鈴「はーいおしまーい」
阿賀野「……」ポケー
能代「ハァ…ハァ…!」ガクガク
五十鈴「いい感じじゃないかしら。これからも頑張りなさい」
能代「ありがと、ござい、ました…!」ゼェゼェ
阿賀野「……」ポケー
五十鈴「じゃ、ケアは大切にね~」タッタッタッ…
阿賀野「は、はんぱない…」
能代「そ、そりゃ、ここ、横須賀だもん…」
阿賀野「うへぁ…」グター
能代(こ、この先、やってけるのかなぁ…)グスン
………
……
…
漣「お、おおう…」
大和「まぁ…」
能代「…と、いった具合でした…。阿賀野姉ぇは、もう寝ています」
漣「まーそんなもんじゃないっすか?訓練なんだから、きつくて当然っすよ」
能代「でもまだ本番じゃないって…。本番は、もっと厳しいんですよね?」
漣「まぁ…そうっすね。少なくとも訓練終わりに駄弁る暇はないっすね。帰った直後に寝るか、それとも真っただ中で意識を失うか。どっちかだったなぁ」
能代「うう…」
大和「で、でも五十鈴さんはすごくいい人ですよ?指導力と観察力は提督が認めるほどですし、「過去」やスペックにとらわれず、「今したいこと」に向き合ってくれるお方です。やる気のある人を絶対に無下にしないし、嗤わない人ですよ」
能代「それは…はい」
大和「心配ですか?」
能代「え?」
大和「ここでやっていけるか、心配ですか?」
能代「はい…。自分なんかが、ここでどうお役に立てるか…。また「前」のように、時代に即さず大した戦果もあげられないんじゃ…。私が、阿賀野型は、ここの皆さんと並び隊に加わるには、ふさわしくないんじゃないかと…」
漣「…フムン」
大和「時代に即す…ですか。果たして、艦娘という概念が、この戦争、この時代に適しているかどうかは分かりません。でもそんなことはどうでもいいじゃないですか」
能代「え?」
大和「私たち…能代さんを、阿賀野さんを、私を、漣さんを、そして他の皆さんを使役し指揮するのは、我らが大艦隊が提督、あの海軍大将様です。私たちはただ、与えられた仕事を、使命を、懸命にこなす。ただそれだけなんです。そこに「かつて」の貴賤も、優劣も、どころか出身国でさえ、些末な事なんじゃないでしょうか」
能代「……」
大和「できるできないではなく、やる。厳しく言ってしまえば、そうなりますかね」
能代「はい…」
大和「きっと今感じている不安も、提督にとっては想定の範囲内。いえ、そうなることこそ望んでらっしゃいます。私たちが悩み、苦しみ、もがき、そして成長することを。提督は最初から出来よくまとまった部下よりも、たえず努力し成長する部下を求めています。能代さんはただ、スタートラインに立ったにすぎませんよ」
能代「そう、ですか…」
漣「ご主人様は、海軍将校…どころか軍人としてはかなり……あー、「型破り」っす。けど、だからこそ、同じく「型破り」な漣たち艦娘を指揮することができると思うんすよ。あの人以外にもこの国には「提督」が何人かいますが…正直、ご主人様クラスは舞鶴様くらいっす。その舞鶴様も、ご主人様と肩を並べているとは言い難いっす」
能代「そ、そんなに…」
漣「私たち艦娘を、本当の意味で指揮…導くとまで言えるほどに扱えるのは、もしかしたら世界でもあの人だけなのかもしれないっすね。だから、んーなんだろ。ま、大船に乗ったつもりで頑張ればいいんじゃないっすかね」
能代「はぁ…」
大和「百聞は一見に如かず。能代さん、提督に相談してみては?」
能代「え、でも、お手を煩わせるわけには…」
漣「あー大丈夫っす。ご主人様は蹴っても殴っても悦ぶ変態なんで」
能代「え゛」
漣「うちのツンデレっ娘もよく出入りしてるんすけど、あれの一番凶悪なところは、女たらしなんすよ。うっかりすると惚れまっせ」
大和「……まぁ、そう…ですね」モジモジ
漣「ほらここにも一人」
能代「え、そうなんですか?」
大和「わ、私はいいですから…!」
漣「顔じゃなくって雰囲気でモテるタイプっすからねぇ。その場にいるだけで範囲型恋愛ダメージ振りまく覚醒型リア充みたいな奴っすよ」
能代「範囲型恋愛ダメージ…?」
大和「そ、そのうち絶対わかりますよ…」
漣「あれパッシブスキルなのが極悪。無自覚で落としにかかってきますからね。例えがゲームで申し訳ないっすけど」
大和「でも正しいと思います」
漣「能代さんはどうなるっすかねぇ」ニヤニヤ
能代「わ、私は恋愛とかそういうのは…」
漣(あっこれ秒で落ちるやつだ)
大和「兵器として、部下として、……その、女として。艦娘を構成するありとあらゆる部分で、その…お、お慕いするに……ソノ…」ゴニョ
漣「重症っすね」
………
……
…
能代(…だ、なんて。とんでもないことを聞いてしまった気がする。英雄色を好むってやつなのかな)テクテクテク…
スタッ
能代(で、でも。どっちにしろ、提督とは一度お話をしておいた方がいい。こんな自分に、過度な期待を抱かれないように。……二水戦だったからといって、神通さんほどを望まれないように)
コンコン
能代「の、能代です!入室を許可していただいてもよろしいでしょうか!?」
??『……どうぞ』
能代「失礼しますッ!!」
ガチャ
能代「て、提t…ッ!?」ビクッ
神通「……こんばんは。能代さん」
能代(あ、あれ!?提督が…いないッ!?っていうか…神通さん、しか、いない…)
神通「提督は現在、新しく着任された艦娘の対応に当たっています。ご用件なら、私がうかがいます。それとも、緊急の案件で?」
能代「……ッ。っっ!!」ドクンドクン
能代(どうしようどうしようどうしよう!!よりによって一番会いたくない人に会っちゃったヤバい人に会っちゃった二人きりだどうしようどうしようどうしようマズいよこれ阿賀野姉ぇ助けてどうしようどうしようどうしよう)グルングルン
神通「……??どうしました?顔色が、優れませんが??」ツイッ
能代「ぅひゃぅ!?」ビクン
能代(いいいいいいいいいつの間に近づいてきたの歩いてくるの見えなかったどうしようどうしようどうしようやっぱり怖いよこの人むりむりむり私なんかがここにいちゃダメなんだぁ!!)ナミダメ
神通「呼吸も荒い。体調が悪いんですか?意識はきちんとありますか?」
能代「ごめんなさい!」
神通「ダメみたいですね」
能代「ひいいいぃぃぃ!!」
神通「あの。落ち着いてください。前兆…ではなさそうですね。能代さん、とりあえず座ってください」
能代「ヒィ」カクン
神通「……そこのソファに腰掛けて欲しかったのですが…。腰が抜けましたか。では運ぶので失礼しますね」ヒョイッ
能代「あばばばばば」ストン
神通「鎮静剤……が必要なんでしょうか。ああ、こういう対処はまだ知らないのですが…」
提督「たっだいまー。いやー神威ちゃん、けしからん身体してるわ。ありゃ生足魅惑のマーメイドっすわ」ガチャ
能代「んぎゃあ!!」ビクッ
神通「あ、提督」
提督「……え、なにこの状況」
能代「あばばばばば」
神通「それが、私にもよく…分かりません。ひどく混乱しているようでして」
提督「ふぅん?やっぴー能代。元気ー?」
能代「えっとあのそのこれはえっと違うんですごめんなさい」ワタワタ
提督「なんかこれシュールだな。じゃなくって。能代、こっち見て。目ぇ合わせて。オレの声、聞こえる?」クイッ
能代「えっとあのその…はい……」ガタガタガタ
提督「目線合わせたまま。深呼吸して。吸ってー吐いてー、吸ってー、息止めて。……………吐いてー」
能代「スゥー…ハァー…スゥー……………ハァー…」
提督「落ち着いた?」
能代「は、はい…」
提督「そ。神通、お茶淹れて」
神通「はい、ただいま」
提督「話はお茶でも飲みながらしようか。能代は和菓子だと何が好き?」ゴソゴソ
能代「お菓子はあまり…知りません」
提督「生まれは?」
能代「横須賀…です」
提督「おお、そりゃ奇遇。同郷だね」
能代「提督もなんですか?」
提督「まーね。少し前までは三笠焼とかあったんだけど…あそこ閉店しちゃったんだよねー。いい味だったんだが…残念だ。んー…鳩サブレ?鎌倉だけど」
能代「はぁ…?」
提督「甘いものが好きでね。っても、甘すぎるのは嫌。和菓子くらいの、簡素な甘みが好きなんだよ。昔は平気だったホイップクリームが胸焼けするあたり、年取ったって思うよ。どうぞ?」カタン
能代「え、あ!い、いただけませんよ…」
提督「上司の菓子が食えんのかー、ってな。まぁ食べなって。見たところ、だいぶ消耗してる。何か腹に入れたほうがいい」
能代「……」
提督「ま、無理にとは言わんけどね」
能代「……」チラッ
神通「……」トポトポトポ…
提督「……なるほどね」
神通「お茶が入りました」スッ
提督「神通。悪いが工廠に用事がある。明石んところに行って、神威の艤装の状態を確かめてほしい。補給艦は稀だ。速吸も呼んで、細かいところまで精査してほしい。明石が希望するなら、データを取らせても構わん。とにかく補給艦に関しては深刻なデータ不足だから、ありとあらゆる情報がほしい。それを後でまとめて提出してくれ」
神通「了解しました。では」
ガチャ…
シツレイシマス
パタン
提督「神通が怖い?」
能代「っ!…そ、そんなことは…!」ワタワタ
提督「いい。あいつはなんていうか、逸脱しているからな。同じ艦娘でも、一線を画す。圧倒されるのも無理はないよ」
能代「……ごめんなさい」
提督「あはは!謝るこっちゃない。人間誰だって、苦手な人の一人や二人はいる。ま、あいつは悪い奴じゃないんだがな?少しばかり…ストイックなだけだ」
能代「それは…二水戦、だからですか?」
提督「二水戦?」
能代「はい……華の二水戦であるから、あれほどの覇気があるんですか?」
提督「んんん…?まぁ、それもある、の…かな?そこまでは知らんけど」
能代「……」
提督「なるほど。何か悩んでるっぽいね。話してみそ?」
能代「わ、私能代は、二水戦旗艦だったんです…。その…神通さんの、後釜で…。でも私たち阿賀野型は、生まれたときから時代遅れで、大した活躍もできず、二水戦の名を汚してしまったんです」
提督「…続けて」
能代「誉れ高くも私はまたこうして御国のために身を捧げる機会をいただいたのですが…。その……あの……」モジモジ
提督「いいよ。言葉を飾る必要はない」
能代「ふ、不安…なんです。またお役に立てないんじゃないか、また名を汚してしまうんじゃないか。私一人が無様を踏むだけならまだしも、阿賀野型を、ひいてはこの鎮守府を貶めてしまうのではないかと…」
提督「……ふむ」
能代「自信が、ないんです。神通さんが演習をしているのを見ました。それに触発されて五十鈴さんにトレーニングもしてもらいましたが、どうしてもあの…神通さんのような、華になれる未来が見えないんです。どころか、二水戦の恥さらしとして、また…今度は神通さんの足をも引っ張ってしまうのかと思うと…」フルフル
提督「おーけーおーけー。大体わかった。とりあえずお茶飲んで」コトン
能代「いただきます…」
提督「そうか神通の後輩だったか。二水戦旗艦が新旧揃ったってわけだ」
能代「っ」ビクッ
提督「ま、それはどーでもいいんだけどね」
能代「え?」
提督「まずはっきりさせておこう。能代お前は…「かつて」の生まれと二水戦であったこと、そしてその戦績、そして今現在神通と籍を共にしていることにプレッシャーを感じている。これでいいかい?」
能代「はい…」
提督「そうか。なら一つ一つ応えよう。まず、時代遅れ云々だが…オレからすると、神通の名も能代の名も、生まれる数十年前のものだ。両者ともオレからすると「紀元前」の話だ。よくある恐竜物の創作物のように、時代なんかごちゃ混ぜだ。遅れもなにもあったもんじゃない」
能代「……」
提督「それにうちにゃ、神通以外にも手練れはいる。なかにゃ、石炭で動いてた時代の名を冠するのもな。艤装スペックはあくまで「数字」であり、つまりは参考資料でしかない。オレは最初からあてにはしていない」
能代「……はい」
提督「二水戦か。あぁ…すまんな、オレは見ての通りピッチピチの三十代で、つまりは過去の歴史や威厳を無視する、老人に嫌われるタイプの若者だ。華の二水戦だの連合艦隊旗艦だのと言われたところで…あくまでそれは「勲章」に過ぎないと思っている。勲章とは総じて誇らしいものだが、「偉い」のと「出来る」ってのは案外比例しない。とくに、汚濁と混迷極めるこの時代はな?だから申し訳ないが、お前たちの自己紹介は、実は聞き流していたりする」
能代「ええっ!?…あっ、はい…」
提督「ごめんな?だが「勲章」は、なんら軍事的優位性はない。誇らしくその豊満な胸に掲げるのは自由だが、オレは「無冠」の子たちと優劣の差はつけない。お前も、「無冠」の子たちを差別しないことをお願いしたいね」
能代「それは…っ。はい、勿論です!」
提督「ありがとう。それで最後に、神通か。「かつて」の神通については…なんとなくは聞いているが、相当苛烈極まる艦だったようだな。能代だけでなく、多くの艦娘が神通の名を聞いて震えあがる。長女が嫉妬していたよ。ネームシップは私なのに~ってな」ケラケラ
能代「聞き及ぶ神通さんは、それはもう勇猛で…」
提督「だが、「過去」だ」ピッ
能代「っ」
提督「言ったろう?オレからすると、それに実用性はない。時代も進み技術も進歩した現在において、その情報は何ら「数字」にすらなりゃしない。由来する精神性や矜持においては最大限の敬意をはらい尊重はするが、それはそれ、これはこれ。生きる指標にしてもらう分にはかまわないが、根性論で戦争に勝てるとは思っちゃいない。それになにより、そんな事を言ったら始まる前に不幸をみた子や、時代に即さず陽の目を見れなかった子たちが、生まれながらにして無能だと判断するようなものだ。違うか?」
能代「そう、ですね…確かに…」
提督「だからオレは、「かつて」の神通に、興味がない。「かつて」のお前たちに、興味がない。伝説は伝説で、歴史は歴史だと、割り切っている。いいね?」
能代「……はい」
提督「興味があるのは「今」だ。オレがお前に、「能代」に注目するのは、今この場にいる、「お前」だ。お前がいかに成長し、あらがい、戦うか、非常に興味深い。能代よ、時計の針を進めろ。お前は今に生きる能代だ。過去は過去だと割り切ってしまえ」ズイッ
能代「……っ。そう、したいです…」
提督「自信がない?」
能代「……はい」
提督「よく見ろ能代。お前は「かつて」と今では、まったく別物じゃないか」スッ
能代「えっ!?きゃっ……!?」ビクッ
提督「いったい「かつて」のお前のどこに、こんなに柔い双丘があった?知るところ船とは、こんなにも沈み込むような部分はなかったように思うが?」モミッ
能代「て、提督何を…っ!?」
提督「こんなにも華奢で、儚く、同時に全てを包み込む腰はあったか?こんなにも熱く、蠱惑的で、手折れそうだったか?」
能代「ンッ…やっ、く、くすぐったい…ッ」ゾクッ
提督「ああ能代よ、美しく強い艦娘よ。「かつて」のお前に、こんなにも艶やかな唇はあったか?輝かしく、潤んだ瞳はあったか?しっとりとした髪は?腕は?太ももは?どれも今のお前にしかないものでないか?」サワサワ
能代「ウ…アッ……ヤッ…」ビクッ…ビクビクッ…
提督「能代。もうお前は過去の存在などではない。オレはお前が必ず期待に応えてくれる部下であると、確信している。もしお前が自分を信じられないのだとしたら、お前を信じる、この指揮官を信じてはくれまいか?この提督に、全てを託してはみないか?」
能代「エ…アッ…ハイ……」ハァ…ハァ…
提督「能代…お前は、もう…」
カタンッ
妙高「この鳩サブレ、美味しいですよね」サクサク
能代「あっ…!?あ、あれ!?」ビクッ
提督「んもぅ、いいとこだったのに。いつからいたんです?」
妙高「神通さんと入れ替わりで。どうやらお話し中だったようなので、気配を消していましたが…。そのまま能代さんをどうするおつもりだったんですか。こんなにも肌蹴させて…天下の執務室で、不埒なことを始めるおつもりだったのですか?」ジトー
提督「ちょっとした挨拶じゃないですか。今後長い付き合いになるんです、部下を隅々まで理解するのは、上司の責務では?」
妙高「その心掛けは大変すばらしいものですが提督、それはセクハラでは?」
提督「つまり平常運転じゃないですか」
妙高「ワタシニハシナイクセニ…」ボソッ
提督「ん?」
妙高「いーえ!とにかく提督、能代さんから離れてください。運営総括として、風紀を乱す行為を容認するわけにはいきません」
提督「ちぇー」
妙高「能代さんも。いつまでも呆けてないで、服装を直してください」
能代「えっ!?あ、はいっ///」バッ
妙高「提督はこういうお方です。世界に名を轟かせる実力は持ち合わせていますが、こういった困ったこともします。いちいち流されていては、その身を堕落させますよ」
能代「は、はい…///」
提督「責任のとれないことはしませんのに」
妙高「どうだか。私が制止していなければ、下着まで剝ぎ取らん勢いだったではないですか」
提督「芸術鑑賞に余計な布切れでしょう?」
妙高「はぁ…っ!あなたという人は…毎度毎度、呆れてものが言えませんよ」
提督「嘘は言ってません」
妙高「嘘がないから問題なんですよ」
能代「あ、あの……直し、ました…」
提督「すっきりした?」
能代「あ、ありがとうございました!わ、私はこれで…っ!」
ガチャ
バタン
提督「ありゃりゃ。行っちゃった」
妙高「当然です」
提督「いい子だね。優しい子だ」
妙高「…もう少し、やり方を変えられないんですか?」
提督「やだよ。これがオレだもん」
妙高「見ているこちらは、心配ですよ」
提督「それで?結果は?」
妙高「はい。両外務省の許諾を得て、英国海軍と直接お話が出来るそうです。むしろ、英国海軍としては提督をご指名のようで、一度直接感謝の言葉をお伝えしたいそうです」
提督「名誉なことだね」
妙高「それと、新たにこちらに送り届けられる艦娘が判明しました。これを」スッ
提督「あーく…Ark Royal?」
妙高「はい。資料の通り、正規空母とのことです」
提督「了解。こちらとしても異存はないね。妙高、受け入れ態勢の準備を開始しろ。外務省には快諾すると返答、英国海軍との電話会談後、大本営に通達。頭飛ばしたつじつま合わせにかかれ」
妙高「はい」
提督「これに関する、他勢力の動きはないな?」
妙高「今回は。珍しく何の動きもありません。あれほどまで大々的に活躍なされば、あれらも傍観者になるしかないかと」
提督「そうか。ならいい。……じゃ、新しい女の子のご尊顔に期待しようかにゃん」
妙高「はぁ…くれぐれも、粗相のないようにしてくださいね」
提督「はぁい♪」
………
……
…
能代「……」
キィ…
パタン
ボフッ
能代(「私」…かぁ。「かつて」と今を切り離して考えるだなんて、考えてもみなかった。私は私で、私でしかないのかと思っていた…けど提督は、まったく別物だと言いたがっていた。そして、そのうえで、私が「能代」であることを許してくれた)
シーン…
能代(当たり前のことだったのかもしれない。まだ訓練は始まっていなくて、これはただの前提条件の確認だったのかもしれない。私の悩みは、本当に些末だったのだろう。だけど…)
能代「私は、能代だ」
能代(そう、私は能代だ。言われるまでもなく、そうだ。だけどなんでだろう。さっきと今では、その意味が違って思える。鉄だった「能代」は、もう終わったのだ。これからは、提督に、あの人に認められた能代なのだ。それがなぜか、妙に嬉しい)
ポロッ…
能代「能代は、私だ…」ポロポロ…
能代(本質は何も変わらない。きっと結果も、過程も。でも、目線は変わった。時計の針は、進んだ。たったそれだけのことで、それだけが全てなんだ)
能代「能代だ…。能代なんだ…っ!!」
………
……
…
ソウインオコーシ!
能代「おはよっ阿賀野姉ぇ」
阿賀野「おはよぉ。ン眠い…」
能代「もう総員起こしだよ。ほら!起きて起きて!」
阿賀野「昨日はあんなに疲れたのに…能代元気すぎぃ…」
能代「阿賀野姉ぇが元気ないんだって。ほらっ、朝ごはん食べにいこ?」
阿賀野「ん~……??」マジマジ
能代「どうしたの?」
阿賀野「能代、なんか変わったぁ?」
能代「能代は能代よ。何も変わってないわ?」
阿賀野「そぉーお…?うーん、そっか…」
能代「ええ。そうよ。さ!寝ぼけてないで食堂に行きましょ?今日も走らなきゃ!」タッ
阿賀野「なぁんかおっきくなった気がする…おっぱいかな?」トテトテトテ…
オハヨー
キョウノエンセイハー?
アー、オリョクルイキタクナイデチ…
ワイワイガヤガヤ
能代「あっ」
神通「はい…?ああ、能代さん、おはようございます。昨日のはもう大丈夫ですか?」
能代「ええ、ご迷惑をおかけして…申し訳ありませんでした」
神通「いえ。健康ならなによりです。これから、よろしくお願いしますね」
能代「はい!よろしくお願いします!」ペコリ
神通「では、私はこれで」テクテクテク…
阿賀野「能代ーッ、早くーっ!」
能代「あっ、ちょっ!?や、やめっ!お腹触らないで」
阿賀野「お腹空いたあァ~」
能代「分かった!分かったから!」
阿賀野「やっぱ能代ちょっと変わったってぇ」モミモミ
能代「あぁん、動きづらい!」
サワッ
能代「うひゃあ!?もぉ~、阿賀野姉ぇ!私の太もも撫でるのやめてって!」
提督「そうだぞ阿賀野姉ぇ。太もも撫でるのやめて」サワサワ
能代「…あれ?…提督?…失礼致しました!…あ、あれ?あれ?」
提督「阿賀野ならあっちぞ」ピッ
ゴハン~
能代「ああ、すぐふらふら行っちゃう…っ」
提督「蝶みたいな奴だな。……あの後、よく寝れたか?」
能代「はいっ!」
提督「そっか。ならよかった」
能代「あの…その、それで、提督?いつまで私の太もも…」
提督「肌触りがいいんだ。もうちょっと筋肉が欲しいところだが…今後に期待か」
能代「そそそ…そう、ですか…」
蒼龍「あ゛ー!!提督、まぁた新人の子に手ぇ出してる!」
飛龍「昨日の子からも聞いたよ?なんだか色んなところを触られたって」
不知火「……」ムスー
黒潮「ほらぁ司令!うちのぬいぬいが不機嫌になったやん!」
不知火「しっ不知火は関係ありません!あとぬいぬいではありません!」
金剛「提督ゥ!!私がいながら何で色んな子に色目使うデース!ちょっとこっち来るデース!」グイーッ
提督「うわっちょっ、まっ…!」
ワイワイガヤガヤ…
能代「行っちゃった…」
阿賀野「能代っ!!早くゥ!」ピョンピョン
能代「……うんっ!」タッ
キョウノメニューハー?
オサカナダッテ
ワイワイガヤガヤ…
………
……
…
はい、こんな感じで。
阿賀野型ってホントに見てて飽きないエッチな体してますよね(冒涜)。
着任時の能代のお話でしたが、同時期に「あの娘たち」のお話も進行していたり。気付きましたかね?いずれ、彼女たちのお話も投稿します。
これからもよろしくお願いします!
陽炎型読んでたら投稿されるとは何という僥幸
能代えろくていいです(迫真)
誤字報告をば。
妙高さんのセリフ。
×「…、私が静止していなければ」
○「…、私が制止していなければ」
誤字報告ありがとうございます!すぐに訂正します!
くそっ!更新に気付かなかった!
今回も楽しく面白かったです!
阿賀野型はエッチはっきりわかんだね
お気に入り、コメント、評価等を下さり、ありがとうございます!
残された選択肢の大淀、山城編は、またいつか投稿します。個人的には、よくピンポイントで能代編になったなと、驚いています(実は、大淀、山城編は物語の核心に迫るエピソードで、能代編はノーマルな過去編でした)。なのでご希望通り、もう少しだけ話を先に延ばさせていただきます(笑)。
二月はあともう一回、夕雲型編を予定しています!先月はお待たせしてしまい、本当に申し訳ありませんでした!まだまだ続くので、よろしくお願いします!
こういうこの鎮守府の普段の生活みたいなのが見られるのは新鮮で面白いですね。
提督のon・offの切換え凄い...