提督「朝起きたら艦娘が隣で寝てたんだが」 前編!
睡眠って、大事。イベント中ですが、ちゃんと寝てくださいね…?
提督「ふわぁ~ぁ。これでおーわりっ、と」ノビー
妙高「お疲れ様です提督。現在、海域も安定していますので指揮を執る必要もございません」
長門「あとは引き継ぐ。ゆっくり休んでくれ」
提督「すまんの長門。ちょっち寝るね」
長門「ああ、ゆっくり休んでくれ」
ガチャ…
パタン
長門「……と言って、どうせ鎮守府を見回って女に手を出して、寝るのは深夜なんだろうな」
妙高「セクハラに関しては一日も欠かしませんからね」
長門「それでも総員起こしにはきちんと起きる…。数時間くらいしか寝ていないんじゃないか?」
妙高「そうですね、平均で三時間…長くて五時間といったところでしょうか?大規模作戦中はほとんど寝ませんが」
長門「よくそれで駆逐艦や軽巡たちと走り回る体力があるな」
妙高「本人曰く、体質だそうですよ?寝るのが苦手、だそうで」
長門「寝起きが弱いあたり、いつもの戯言の可能性は高いな。それとも就寝が苦手なのか」
妙高「なんとも。きちんと疲れをとってくださればいいんですけれど」
長門「前科があるのだろう?根を詰めすぎてぶっ倒れた話をいくつか聞くぞ」
妙高「はい。とくに急でもない案件を連日連夜、寝ずに作業なさって…。あなたが提督代理として業務の一部を肩代わりしてくれなければ、提督は敵の砲弾ではなく味方の紙切れによって殺されているところでした」
長門「仕事が出来過ぎるのも考えものだな。こんなに依頼が来るとは」ポスポス
妙高「南西諸島までの貿易航路の維持を成功させているのはここだけですからね。以前は舞鶴様や佐世保様も任されていたそうですが、あちらはやはり…」
長門「大陸国家との軋轢、か」
妙高「安全な陸路を使った貿易ルートを独占したい大陸国家群と、海を奪還し再び貿易航路を確立させたい我が国含めた島国国家群では、経済的な衝突もやむなしです」
長門「海は危険だからこそ、欧州でのあの作戦を大成功以上に納めた提督への期待は非常に重い。良くも悪くも、敵味方問わず、世界中がその一挙手一投足に注目する……。今や「世界の横須賀」とまで称される「不沈」か。少しでも輸送船の安全度を挙げたい貿易会社や、復興の兆しに目敏い投資家たちから仕事が殺到するのも、その手腕を学ぼうと世界中の海軍から艦娘が送られてくるのも…やむなし。提督がここまで称賛されるのは、いち部下としては誇らしいのだがな」フーム
妙高「せめてご休憩の際だけでもゆっくりしてほしいのですが…。やはり、難しいのでしょうか」
長門「気を抜くタイミングはないだろうな。休憩とは言ってもいつ緊急出撃があるとも分からん」
妙高「……」
長門「……」
妙高「夢の中だけでも、平穏を享受してほしいですね」ハァ
長門「なんとかしてやれないものか」ハァ
コソッ…
??「……」
………
……
…
提督「ここか?ここがいいんじゃろ?」ワシャワシャ
夕立「ぽい~♪」
………
……
…
提督「ビス子。ちゃんと入渠してね」
Bismarck「あら。気付いてたの」
………
……
…
提督「……」
加賀「……」
………
……
…
提督「まぁ気にするなって。オレだってよくしたもんだ、おねしょ」
松輪「…ぐすん」
………
……
…
提督「つまりだな?造形的な美とはすなわち…」
高雄「聞いてません!」
………
……
…
提督「ねぇ?夕張のメロンはいつ完熟するの?」
夕張「それホントにただのセクハラぁ!」
………
……
…
提督「お客さん、凝ってますねー」
龍驤「そうそう、巨乳でもないのに困っとるんよ…ってなに言わせとんねん!」
………
……
…
提督「イク…また全裸なのか…」
伊19「洗濯中なのね」
………
……
…
スタスタスタ…
提督「よし、今日もみんな元気に一日を終えられるな。那珂ちゃんと球磨んとこは大丈夫だろう。さて、今日も仮眠室でっと…」
モフッ
提督「もうすっかりここが定位置になっちまった…場所も固定だし、なんか気ぃ使われて毎日ベッドメイキングされてるし。これ高級ホテルとかで使われる素材だろ。なんでオレの私室より質が上になってんだ…」ポフンポフン
モゾモゾ…
提督「あ゛ー癒されるぅ……」
カチ、カチ、カチ……
提督「あれ、明日の予定って…。あ、そっか、あの書類を……。それと支給品の配達が……」ブツブツ…
ブツブツ……
ブツ…
…
提督「……」クカー…
??「……」ソロー…
ノシッ
モゾッ
………
……
…
チュンチュン…
提督「んにゃ…」
ペカー
提督「………あれ。朝だ…。なんで目ぇ覚めたんだ…?」ムクッ
ノシッ
提督「……ん?」ファサッ
川内「……」スゥ…スゥ…
提督「……」
バサッ
提督「……。……」
ファサッ
提督「……。……。……」
バサッ
川内「布団バサバサしないで……この季節でもいきなり捲られると寒いよ…」
提督「なにしとんじゃ」
川内「そっちこそ何してるの。総員起こしまで…あと一時間はあるよ…寝なよ…」
提督「起きんか馬鹿者。オレだって朝は弱いけどこんなコトされりゃ起きるわ」
川内「今なら好きに触りまくっていいからぁ…別におっぱいとか素肌舐めまわしてもいいから……寝かせて…」ムニャ…
提督「……」
川内「…ムニャ」
提督「……。えぇ…?」
イチジカンゴ…
ザザッ
深雪『総員、おこーしっ!朝だぜみんな!』
提督「……」
川内「…あれぇ?おはよう提督。早起きだね」ネムネム
提督「記憶なしかよ」
川内「へぇ?」ムニャ
提督「その反応ガチだな…?」
川内「ン~~っ!よく寝た!こんなに清々しく起きれたの初めてだよ!提督と寝てたからかな…?」ノビーッ
ネエサン…?
コンコン
シツレイシマス
ガララッ
神通「……。姉さん…」
川内「あ。おはよ、神通」キラキラ
提督「おは、神通…」
神通「……ッ!姉さん。これはどういうことですか」
川内「なに?どういうこと?」
神通「どうして提督の寝台にお邪魔をしているのですか、と聞いているんです」
川内「どうして、って。一緒に寝たからだよ?」
提督「正確には寝てるところに入られた、な」ハァ
川内「いやーっ!よく寝れたよ!すごいね、朝ってこんなに気分いいんだ!」
神通「……」ツカツカツカ…
川内「あれ?神通?」
神通「ッ」
ゴチンッ
川内「……ッたぁ!なにすんのさ!」
神通「こちらの台詞です!日々の激務でお疲れの提督に夜這いをかけるなど…!!軍属以前に動物並みの向こう見ず!犬以下ですかあなたは!」
川内「は、はぁ~~!?違うって!別に私は一緒に寝ただけでエッチしてないよ!まだ処女だよ!ただ寝ただけだよ!」
提督「……うん、それはホント。オレが疲れたのはこの一時間の間に、だから。こいつは至って普通に寝てたよ」
神通「ですが提督がお疲れに…っ!これは神通型の不始末です。姉の代わりに深く謝罪いたします…!!」
川内「さらっとネームシップ奪ったね?」
提督「いいっていいって。オレは気にしてない。さ、いい加減ベッドから出るか」
川内「そうだね提督!朝ごはん何だろね!」
神通「……ハァ」グイッ
川内「ちょ、な、なに…?まだ怒ってるの?」
神通「怒っていません。提督はこれより身支度をなさいます。あなたも着替えくらいしてください。廊下で」
川内「廊下で!?」
神通「当たり前です!」グイッ
ズルズルズル…
ガララ
神通「失礼いたしました」ペコリ
ピシャン!
提督「お、おう…。……っと、そんな場合じゃねぇ。早く身支度せんとな」テキパキ
………
……
…
ワイワイ…
川内「でさ~そのとき嵐が~」ケラケラ
提督「あいつもしょうがない奴だなー」モグモグ
ウソデショ…?
ドウナッテルノ…?
ザワザワ
嵐「え?なんで川内さんがあんなに元気なの?朝なのに」
舞風「朝だから、じゃないかな。普通は」
嵐「普通ならね」
萩風「し、失礼ですよ…」
ザワザワ
夕立「ぽい゛~」グダー
時雨「ほら夕立起きて。あの川内さんだって起きてるんだから」
夕立「じゃあまだ深夜っぽい~。寝かせて~」
ザワザワ
川内「なんか失礼な声が聞こえるな…」ムッ
神通「あなたが柄にもなく元気だからですよ」
川内「なんでキレてるの?」
提督「しかしまぁ実際珍しくはある。なんでそんなに元気なのさ」
川内「さぁ?提督と寝たからじゃない?」
ピシ……………………ッ
川内「ほら、提督の匂いってわりと落ち着くじゃん?力が抜けるって言うか、リラックスできてさ」
提督「オレに言われても分かんねぇよ。別になんの手入れもしてねぇよ」
川内「それもどうかと思うけど。そのうち加齢臭とか出始めるよ?」
提督「やめろよ深刻な話するの…」
川内「女の子囲ってるんだから、その辺きっちりしないとダメだよ~」モグパク
提督「うーむ。オレもメンズ化粧品に手を出す頃合いか…」
川内「遅すぎる出発だね」
ソウイウナヨー
アハハハハ
カタ…
カタカタ…
榛名「は」
霧島「は?」
榛名「は、ははははははははははは。は?榛…名、は。だい…だい…だだだ大丈………大丈夫、です……YO?」カタカタカタ
霧島「そんな生気のない顔されても」
ギャリギャリギャリギャリ
ベチィ
金剛「……~~ふぅ。危ない危ない。危うく提督に朝這いかけるところだったわ?提督に罪はないですものね、あの小娘あとで潰す」オホホ
比叡「箸を握りつぶす擬音にしては随分と機械的でしたね…。あと語尾狂ってますよ」
青葉「ブフッ…ゴホッ、ゲホ…!!?」
衣笠「汚いよ青葉…」
カッシャーン
伊良湖「ほ、鳳翔さん!?」
鳳翔「……」ポケー
皿「」サッキマデオサラダッタモノーガアタリイチメンニコローガルー
瑞鶴「うわぁ…」
蒼龍「放心した…」
妙高「………」
足柄「あ。ここにいたのね。お茶もってきt」
妙高「ッ…!!」ガタッ
ダダダダダ…!
足柄「え?ちょ、なんで走って拳握って…?ちょ、助走つけて殴ろうとしてない!?お茶!お茶持ってるからァ!!聞いてる!?ねぇちょっとぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」ドタバタ
時雨「ガルルルルルルルル…!!」
夕立「grrrrrrrrrrrrr…!!」
村雨「フルシュフゥゥゥゥゥ…!!」
白露「みんななにやってんの…?」
対馬「……ハ?」
択捉「ちょ、対馬怖い怖い」
ザワザワザワ…
提督「なんか騒がしくなったね」
川内「ね?」
神通「ドウシテデショウネ。はぁ」
提督「ごォっつぉさん。お前さん方もさっさと食っちまえよ。今日も仕事は山盛り無料なんだから」ガタッ
川内「意味わからないけど気が滅入るね」
神通「私はすでに済ませました。姉さん。ここで針の筵になってくださいね」スタッ
川内「え?」
提督「んじゃ!きょーも一日~がんばろー」
スタスタスタ…
川内「なに言ってんだろ神通…」モグ…
ポン
金剛「はぁい♪ せ・ん・だ・いさん♪ お話、聞かせてもらってもいいですか?」
川内「おはざっす金剛さん。あれ、そんな口調でしたっけ?」
青葉「どーもー青葉でーす。捕まった理由は分かりますよねー?」
川内「あ。パパラッチおはよう。え?えっ?」
龍田「てーんりゅーちゃーん。私この場合どっちの順番から刻めばいいのかしらー?」
天龍「どっちも刻んじゃだめだろ。つか両方確定なのかよ」
龍田「あの小娘、どーせ修復材で再生するんだから腕の二三本、脚の四五本、頭の六七本、削り下ろしてもいいわよねぇ…??」
天龍「頭の数え方は個だろ」
摩耶「違ぇ。そこじゃねぇ」
川内「えっえっえっ…??」
ゴゴゴゴゴ…
エ…??
………
……
…
提督「まだー言わなーいでー呪文めいたその言葉~♪」カキカキ
秋雲「愛ーなんてー羽のように軽い♪」カキカキ
提督「囁いて♪ パパよーり優しいテノ~ルで♪」カキカキ
秋雲「奪う覚悟がーあーるのならば~♪」カキカキ
提督「良く知ってるね」
秋雲「提督こそ。こっち方面まで手ぇ出してたんだ」
提督「知識としては、だ」
春風「有名な…曲なんですか?存じ上げませんでした」
秋雲「あー。そんなに上等なもんじゃないから知らなくて当然だよー」
春風「は、はぁ…?あの。それで秋雲さんは……」
秋雲「あ、デッサンしてるだけー。気にしなくていいよー」カキカキ
春風「はぁ…」
提督「春風。これとこれとこれ。そっちのファイルに入れといて。それと支給品の明細表ね」
春風「はい。ただいま」ペコリ
秋雲「それでー?風のうわさで聞いたよー?川内さんと寝たんだってー?」
提督「お前が言うとどっちの意味にもとれるんだが」
秋雲「どっちなのさ」
提督「言葉通りだ。ただ同衾しただけ…つか向こうが勝手に潜り込んできただけだ」
秋雲「珍しいね。川内さんが夜に正気だったなんて」
提督「な。不思議なこともあるもんだ」ハンコポーン
秋雲「ふーん」カキカキ
提督「よし、これはこっちで…」パサッ
秋雲「で、勃起した?」
提督「は?」
秋雲「だから。女の子と寝ておチンポ元気になった?」
提督「お前は何を言っているんだ」
秋雲「Is your penis fine?」
提督「うるさいよ」
秋雲「その拗らせた貞操観念も、いよいよ納め時かなーって。や、捨て時?」
提督「やかましいわい」
………
……
…
オシゴトチュウ…
………
……
…
提督「おーしまいっ」
長門「今日は少し早く終わったな。やはりあれか、その、川内との…」
提督「は?昨日寝るまでの間に今日分の算段を立ててたからだよ。よし、任せても?」
長門「ああ、請け負った」
提督「潜水艦部隊が帰ってきたら今日は早く寝かせてあげてくれ。明日からは別の海域に行ってもらう」
長門「どこだ?北方か?」
提督「いや。ある程度練度のつんだ湾内警備部隊の昇進テストをしたい。あいつらには事前に伝えてあるから、言えば通じるはずだ」
長門「了承した」
提督「んじゃね」
長門「ああ。ゆっくり休んでくれ…」
………
……
…
提督「ストレイト☆ドキドキする♡恋愛はきっと~レーザービィム♪」ヌギヌギ
??「……」ジー
提督「?……視線?」ピクッ
コソッ
提督「……気のせいか。オレの裸体なんざ誰も得しないしな」ヌギー
テキパキ
提督「やはりこの時期の甚平はいいな。快適だ」
ファサッ
提督「あれ…?シーツ変わってる…。こんなに短いスパンで変わったっけ?……あれか、ついにオレの寝汗が加齢臭を…」ヨヨヨ…
モゾモゾ
提督「はぁ~。オレも歳とったってことかぁ…あ゛ぁ゛……知りたくなかった………」
カチ…
カチ…カチ…
提督「zzZZZ…」
??「……」
………
……
…
提督「んにゃぁ…」ムニャ…
モゾ…
提督「え?また川内?」ファサッ
青葉「ど、どーもー///」
提督「……」マガオ
青葉「あ、青葉、でーす…♡」
提督「……神通」パチンッ
神通「失礼します」ガラッ
提督「神通、この馬鹿を部屋から放り出して」
神通「はっ。……ドウヤッテハイッタンデスカ。テツヤシテオキテイタノニ」ボソッ
青葉「い、いやぁ~。し、司令官の布団に潜り込むの、けっこう恥ずかしいですね///」
提督「じゃあ潜り込むなよ」
神通「キリキリ歩け」グイッ
青葉「ギュッ!?く、首がしまr…」
フワッ…
青葉「ぐ、ぐるじ……あ゛、歩きまずがら…」テイトクノニオイ~
神通「ッ」イラッ
マッテ!
イタイ!
チョット!
オハナシヲ~!!
ガララ
ピシャンッ!
提督「昨日に引き続き…なんなんじゃ」
テイトクキガエチュウ…
青葉「で!お話でふっ!」モガァ!
提督「口にものを入れて話すな。噛んで飲み込んでからにしなさい」
青葉「モグモグモグ…ングッ…ゴクン。べー」
提督「舌を出さない口内を見せない汚いはしたない」
青葉「空っぽなことを証明したかっただけですよ。それで、司令官。お話いいですか」
提督「朝餉の時間で収まる話ならな」
青葉「司令官、昨日は川内さんと同衾しましたね?」
ピタッ
シーーーーーーーーーーーン…
提督「いやあれはあいつが勝手n」
青葉「しましたね?」
提督「……した。だがあいつから入ってきたというのが正しい表現だと主張はする」
青葉「…分かりました。司令官は嘘「は」吐きませんもんね」
提督「それで?」
青葉「気持ち良かったですか?」
提督「意味が分からん」
青葉「だ・か・ら!年若い女性と同じ寝具で朝を迎えて、気持ち良かったですかっ!?」
提督「別に」
青葉「……ッ。そ、そうですか」ズキッ
提督「二極で捉えるなよ。悪くはなかった。物理的な寝心地はともかく、精神的には確かに良かった面もある。朝起きたら女性が同じ寝具にいるというのは、男冥利に尽きる話ではある。あ。青葉お前香水変えた?なんか昨日と今日で違うやん」
青葉「さ、察してくださいよっ!?こっちだって色々考えてるんですから!それを公衆の面前で…マナー違反ですよ!」
提督「む。すまんかった」
青葉「ホントに謝るのはそれを無下にスルーしたことの方なんですけどね…」トホホ
提督「ん?」
青葉「いえいいんです。これしきの小手先で落とせるなら苦労はしませんからね。で、欠点というのは?」
提督「重い」
青葉「ぶっ殺しまs…ア、ジンツウサンゴメンナサイ。ホンシンジャナインデス」ヒッ
神通「……。チッ」
青葉「舌打ち!?」
神通「言葉には気を付けてください」ニゴッ
青葉「それあなたの上官にも言ってくれませんかね…。お、重いとは失敬な!先月よりは痩せたんですよ?…30グラムくらい」
提督「量り売りの鶏肉じゃねーんだぞ。それはまーあれだ、寝るときには誰もいないのに、起きたら胸元に…とか違和感覚えるじゃん?そういうことや」
青葉「寝苦しいと?」
提督「正直に言えばな。寝起きで重量感じるのはちょっとね」
青葉「むーぅ。では、寝るときから一緒なのは?」
提督「おめー、野郎と一緒に寝るとかあれよ?世間一般だと野郎が狼さんになっちゃう案件だからね?」
青葉「ムシロソレヲノゾンデイルンデスガ……。やっぱり、まずいです?常識とか」
提督「それもあるし、オレ自身寝るのがそんなに得意じゃないんだよ」
青葉「……寝るのに得意不得意あります?」
提督「あるある。青狸におんぶにだっこのダメ男日本代表みたいに、寝るのが早い奴もいれば薬がなきゃ寝れん人もいる。オレは後者よりなんだよ」
青葉「あーずっと脳が覚醒してるとかなんとかのですか」
提督「…体質なんだよ」
青葉「つらいとか?」
提督「ない。もう慣れた。話を戻すと、布団に入ってから寝るまでのささやかな時間は、明日以降の事とか整理する時間にしてんだ。あまり誰かといたいとは思わないんだよ」
青葉「女性とベッドインする機会と秤にかけても?」
提督「それで勝てる戦なら、オレは誰とだって寝るさ」
青葉「はーい。じゃ、途中でインするというn」
神通「話をまとめてください。つまり何が言いたいんですか?提督のお食事が終わります」
青葉「司令官、誰かと一緒に寝ませんか」
提督「パス。嫌ってわけじゃないが、わざわざする理由がない。お前らももっと安らげる場所で寝る方がいいだろう?」
青葉「…川内さん」
提督「は?」
青葉「川内さんは司令官とご一緒して、とても安らいだようですね。本人曰く、精神的な回復があったと。キラっキラしてましたもんね」
提督「……ふむ」
青葉「司令官にメリットがなくても、私たち艦娘にはある。……違います?」
神通「傲 慢 で す よ」ビキッ…!
ゾッ…!!
青葉「ヒッ」
神通「数いる艦娘の事情より一人しかいない提督の体調を優先するのが当然でしょう?いつも構ってもらっている分際で、おこがましいですよ」
青葉「じじ、神通さんにもメリットがあるじゃないですか?いつもよりパワーアップとかしちゃったりして…」
神通「私など、いくらでも死んd」
提督「待った」
神通「ッ」ビクッ
提督「朝餉の時間に似つかわしくない発言をするんじゃあない」
神通「……失礼しました」
提督「なるほど、お前ら艦娘のメンタル面においてメリットがあると、そういうわけだな?」
青葉「で、ですです。……どうでしょう?」
提督「…もとから、仮眠室はみんなもんだ。誰が使おうと自由だ」
青葉「じゃ…!」パァ
提督「た・だ・し。オレの寝床に潜り込むなら、オレが完全に寝てからにして。それと、当たり前だけど仮眠室で騒がないこと。オレだけじゃなく、利用する全員の安眠を邪魔しない。おけ?」
青葉「おっけーおっけー!了解しました!良識の範囲内、ってことですね!?」ズイッ
提督「お、おう。そういうことだが…やけに嬉しそうだな?」
青葉「いーんですいーんです!細かいことは!ね!」ニッコニコ
提督「おう…。おう…??」
神通「提督…。英断とは、言えません……」ハァ
提督「え?」
………
……
…
キノウノデキゴトー
金剛『さーて川内さァん。どーいうことか説明してもらいましょーカァ…』コキッ
川内『んぐ!?んぐー!?』
榛名『お姉さま~♪ 熱湯もってきました~』グツグツ
金剛『さすが私のシスターデース♪ さ、まずはかけつけ一杯ドーバーっと海峡しちゃってくだサーイ』
Warspite『そのJakeはあまり面白くないわ』
霧島『こういうときだけ仲いいんですよね』
比叡『止めようよ』
川内『んぐーーーーー!?』ジタバタ
利根『縛り上げるのはよいが轡までしては弁明も聞けんぞ、と言ってはおこうかの。筑摩、吾輩は仕事に出る。お主は好きにせい』
筑摩『えっ。わ、私は……いいです………』
Jervis『のーころっと♪』
Warspite『ほどほどにね』
ザワザワ…
足柄『ッ痛い、ッ熱い…私なにもしてないのに…』ボロッ
妙高『……フゥ。よく考えたら足柄は何もしていませんでしたね。ごめんなさいね』
足柄『八つ当たりよ。やるならそこの縛り上げられてる……なんで縛り上げられてるの』
妙高『……』ジー
足柄『……ああ、提督絡みね。いいわよ、参加すればいいじゃない。私がその間デスクに就けばいいんでしょ』
妙高『……ありがとうございます』
足柄『お礼、期待してるわ~』ヒラヒラ
妙高『……榛名さん。熱湯をかけるのは床が汚れるのでやめてください』
金剛『チッ。タイムアウトデース』
榛名『うぅ。ちょっとだけなら…』
筑摩『とりあえず轡を外しますね』
川内『……~~っぷぁ!!ちょ、バケツで治るからって熱湯かけるの禁止!修復材の無駄遣い反対!』
妙高『海水ならいいですよ』
榛名『はーい♪』タタタ…
妙高『…これで話がこじれそうなのがいなくなりましたね』
金剛『うわぁ』
川内『解決になってないけどね』
妙高『それで?いったいどういうことです。どのような成り行きがあって提督と…ど、同衾なさったんですか』
青葉『ですです。尋問しているうちに早く話すのが吉ですよ?』
川内『脅しが怖い…。ほら、きのう妙高さん言ってたじゃん。提督、疲れがたまってるんじゃないかーって』
妙高『昨日…長門さんとの会話ですか?盗み聞きいていたんですか』ピクッ
川内『違うよ。私が天井の上で控えてたら下で勝手に話し出したんじゃん』
妙高『それを盗み聞きというのでは…』
川内『違いますー。私は昼間からいましたー。あとから来たのは妙高さんたちですー』
妙高『屁理屈を…。いえまぁそれはいいです、提督が咎めていないのであれば。それで?それがどうしたんです』
川内『っとね、だから一緒に寝ればいいんじゃないかなーって』
金剛『飛躍しすぎデース。青葉みたいデス。ちゃんと説明するしてくだサイ』
青葉『あれなんで青葉が』
衣笠『当然』
川内『あにまるせぴらーって知ってます?』
金剛『アニマルセラピー?』
川内『それそれ。動物と触れ合うと心が癒されるってあれ』
妙高『……ふむ』
川内『提督ってさー?私たちのことよく触るでしょ?だからそれを転用して艦娘せぴらって出来ないかなーって』
金剛『セラピー、デス。……どう思いマス?』
妙高『色々と問い詰めたいところではありますが…まず、これが提督を思っての行動だったと、誓えますか?』
川内『うぅん。それを理由にいちゃつきたいだけ』フルフル
金剛『いっそ清々しいネ』
川内『でも提督の疲れを取りたいって「私の我が儘」も、本音。そこに一切の偽りはないよ』
金剛『それは提督のためでは?』
川内『違う。提督が癒される姿を、私が、見たい。私の欲望。提督への奉仕だの忠誠だの、私はそんな言葉で誤魔化す気はないよ?妙高さん』ジッ
妙高『…ッ』
川内『やりたいからやった。それだけだよ。それが罪になるなら…好きにしてくださいっ』プイッ
妙高『(衝動的で向こう見ずな行動力と、欲望を誤魔化しもしない正直さ。寸分の迷いもない思い切りの良さ。これが、闇を駆ける夜戦組の隊長たる所以ですか。たしかに、提督が放任するだけはある即応力です。…………提督を追うことしか出来ない私には持ち合わせていない、大胆な性格。それが、どうしても………うらy)』モヤッ
金剛『妙高サン?』
妙高『…。いえ、大丈夫です。考えてはいたようですね、川内さんにしては』
川内『ひっどーい』
妙高『後ろめたいことが無いのであれば、許可をとりましょう。それが提督のご健勝…精神面においてのご健勝に一役買うのであれば、やらない手はありません。あの人が倒れることと、私たちが倒れることは同義ではありませんから』
川内『私に任せてくれてもいいんですよー?』
妙高『それには及びません。あなただけでは荷が重いでしょう。だって、夜はあなたの時間でしょう?』
川内『いっつも規制してくるくせに』
妙高『資金備蓄を消費するからです』
川内『……』
妙高『……』
ピシッ……
嵐『あの空間、ゾクゾクする』ゾクゾクゾク…ッ
舞風『そーぉ?ビリビリしてるんじゃなくてドロドロしてるでしょ、あれ』
野分『妙高さん相手に引かない人は、川内さんくらいでしょうね』
嵐『引き方を知らないとも言う。だって川内さんだから』
萩風『失礼ですよ…』
アハハハハ
比叡『……はぁ。立候補者もいるようですし、折衷案をとってはどうですか?』
青葉『折衷案?』
比叡『司令のベッドに潜り込むのを日替わりで一人ずつやっていくんです。別に、一人が専属になる必要も、みんなで取り合う必要もないわけですし。例えばシフト表みたいなのを事前で決めて、それで回していくとか』
金剛『比叡、あなた…』
比叡『もちろん、司令のご迷惑にならないように許可をとるのは前提で。それから司令からのご要望をちゃんと聞きましょう?あと身だしなみなんかも気をつけないと……ってあれ?』
金剛『……』ポカーン
霧島『……』ポカーン
妙高『……』ポカーン
川内『……』ポカーン
嵐『( ゚д゚)』ポカーン
舞風『( ゚д゚)』ポカーン
ポカーン……
比叡『えと…どうしました皆さん?そんな鳩が機銃掃射喰らったような顔して』
金剛『それ死んでマス。え、あなたホントに比叡デス?』
比叡『??ええ、比叡ですよ?お姉さま』
金剛『……。ありえない。うちの比叡はこんなに頭良くないデース。ホントは霧島だったr…ダメだ、霧島も榛名もあれデース』
霧島『ひ、ひどい…』
比叡『お、お姉さま…?』ジワッ
金剛『消去法であなたは比叡デース。どうして急に知能指数上がったデース?』
比叡『いえ周りが低くなっただけです』
金剛『唐突に煽りマスネ』
比叡『川内さんのやりたいことはよく分かりませんが、言いたいことは理解できますので。やりたいからやる。それは普段の私も、同じですから』
金剛『真っ直ぐデスネ』
比叡『考えるのは司令の領分です。私はただ突っ走ることしかできませんし、それを任されているのは分かっていますから』
金剛『お、おぅ。そこまで考えているとは』
比叡『だから考えてないですって。決めているだけです。考えるのは苦手なんですよ。だから、正直今みなさんが何を言っているのかはさっぱりです。何を悩んで、何を怖れて、何を欲しているかなんて。なんで牽制しあってるんですか?』
妙高『……』
比叡『やりたきゃやりゃいいじゃないですか。失敗したら失敗したで怒られて反省して、成功したら成功したで喜んで次の糧にして。それだけじゃないですか?』
Jervis『……賛~成。やらなきゃ始まらないし、踏み出さなきゃ進まないもん。ね?』
川内『比叡さんに賛成。妙高さんは?』
妙高『私は……』
………
……
…
提督「おかえり球磨ちゃん」
球磨「ちゃん付けするなクマ。鳥肌ヤバいクマ」
提督「そう?似合ってるのに」
球磨「そう思うのはその頭がイカレぽんちだからクマ。ヒットした頭が今日も健在で、気苦労絶えない部下としては安心したクマ」
提督「…愚痴、聞くよ?」
球磨「なぁーんも。毎日毎日海を走れて、船としては満足この上ないクマ」
提督「すまんな。通信圏内ならまだしも、遠洋はどうしても…」
球磨「分かってるクマ。羅針盤が狂うほどにあいつらの磁気が影響してる海域じゃ、天下の提督様の指示も届かなくなる。自分の判断で任務を遂行するだなんて、「若者」にゃ荷が重いクマ」
提督「早い段階でお前に出会えたのは幸いだったよ」
球磨「逆クマ。逃げ場のない損な役回りを、球磨が引き当てちゃっただけクマ」
提督「オレはお前だからやりきれているんだと思うけどね?」
球磨「どーだか。優秀な後輩も出揃ってきたし、そろそろ引退したいところクマ」
提督「終戦を迎えたら、潜水艦たちと一緒に真っ先に休暇を与えることを約束するよ」
球磨「めいっぱい休んでやる」
提督「上等」ニヤッ
球磨「ふふっ。~はぁ!じゃあ球磨たちは休むクマ。次の任務は…」
提督「ああ。変更はない」
球磨「了解クマ。おやすみクマ」
提督「ごゆっくりクマ」ノシ
パタン…
提督「オレよりもあいつらに必要じゃね?気休め」
神通「本来、艦娘とはこういうものです。提督が優しすぎるだけであって、私たちは連日連夜の戦闘に身を投じなければならないんですよ?」
提督「投じとるやんけ」
神通「そうではなく…」
提督「なにごとも緩急だ。ずっと攻め続けるのは長期的な戦線管理において賢いとはいえない。兵の士気も戦の攻守も、常に「時」が大切だ……と、昔の人が言っていた」
神通「なるほど」
提督「報告にあった敵艦隊の質と量から推測するに、今は「引き潮」だ。この機に一隻でも多くの貿易船を港に入れるのがいいだろう。球磨と那珂には悪いが、馬車馬になってもらうしかないか」
神通「その件ですが、球磨さんのおっしゃる通り軽巡や駆逐全体の練度は上がってきています。遠征隊をもう一つ常設することも可能ではないでしょうか」
提督「一理ある。かさむ燃料弾薬費に関してうちのお財布管理部門が首を縦に振れば、だが」
神通「効率は確実に上がります。初めの一月は厳しい財政になるでしょうが、結果を示せば行政の助力も増えて大本営からの融通も利くのではないでしょうか」
提督「どうだろうか。大本営はいま別の案件に注力しているらしくてな。国外に目を向けているそうだ」
神通「国外というと、南西諸島の島国国家群と連携して海軍の拠点を作るという、あの…?」
提督「ああ。泊地計画が本格的に動いているそうだ。正式な発表は次の演習大会だろうな」
神通「正式な…」
提督「呉様お得意の出歯亀情報だ。だから噂にしては信憑性が高い」
神通「では、今は静観がよろしいですね」
提督「そういうこと。静かなること何とやら、だ」
コンコン
提督「オープンザドーア」
長門「失礼する。長門だ」ガチャ
提督「あれ、もうこんな時間?」
長門「そうだが?仕事に没頭していたのか」
提督「あー、まぁ、そんなとこ。今後の方針についてな」
長門「ふむ?」
提督「貿易船のかきいれ時だ。お仕事じゃんじゃんやりましょうね、ってな」
長門「そうだな。好機だろう」
提督「球磨隊那珂隊の遠征予定に変更はないが、忙しい時期だから休憩をなるべく多くとってやりたい。今一度、補給と入渠をスムーズに行えるように他の出撃予定と照らし合わせて調整しておいてもらえるか」
長門「了解した」
提督「じゃあ交代するとしよう。はぁ~つっかれた」
長門「……ゆっくり休んでくれ」
提督「ぽーい」
神通「……」
………
……
…
提督「あ、そういや今夜から…だっけ?提督さんも匂いに気を付けるべきかしら」
スンスン…
提督「…分からん。でもシャワーに入るのがマナー、なのか?いやでも勝手に潜り込んでくるのにこっちが体裁を気にするものなのか?」ウーン
飛鷹「それでね?そのとき瑞鶴さんが…」キャイキャイ
提督「ねぇ、どう思う?」
飛鷹「え?」
祥鳳「え?」
提督「やっぴー。オレってどう思う?」
祥鳳「エッチだけど憎めない人」
飛鷹「頭のいいバカ。歩くスキャンダル。女の敵。アホ野郎」
提督「飛鷹さん棘が棘が」
飛鷹「正直な意見よ」
提督「否定できないつらみ」
飛鷹「聞いたわよすけこまし。まーた何かやるんですって?」
祥鳳「どなたかと同衾なさっていたとか……キャッ!?て、提督…!?そんな、今は、ダメ、です……ってぇ」ビクッ
提督「良いではないかー良いではないかー」フニフニ
飛鷹「その手の速さは一周回って見習うべきなのかもしれないわね。面の厚さもあわせて」ハァ
提督「寂しがらないで?ちゃーんと飛鷹も愛してるから」ムニー
飛鷹「はいはい。分かったから胸を揉まない」
提督「つれないなぁ」
飛鷹「慣れるわよ、さすがに」
祥鳳「わ、私でしたらいつでも…」
提督「ははは!二人とも愛い奴らめ。そういやお前らみたいな大人げあって清楚な感じの和服女子って地味に少ないよな」
飛鷹「はぁ?」
提督「気品があるんだよ。空母の中で、すなわち艦娘の中でダントツのお嬢様感ない?」
飛鷹「知らないわよ」
祥鳳「私はともかく、飛鷹さんは本物ですよ…?」
提督「隼鷹を知っちゃうと、ね…」
飛鷹「……」グスッ
提督「ま、まー…ほら、生きる喜びに出会えたのはいいことじゃん?あいつ毎日楽しそうじゃん」
飛鷹「周りにどれだけ迷惑をかけているか…!!」フルフル
提督「お、お前は嗜まないの?それなりに飲めるイメージあるけど」
飛鷹「人並みよ。でも飲まれるまで飲まないわよ…」
提督「良識的だ。一番の楽しみ方を分かっていらっしゃる」ポンポン
飛鷹「ぅぅ…情けない…」
提督「隼鷹はなぁ…気さくで裏表ないやつなんだけど…」
飛鷹「裏表ぶっ飛ばしちゃったのよ、お酒で。元はやっぱり「元」よ」
祥鳳「ちょっと破天荒ですけど、根っこの考え方はきちんと飛鷹型ですよ?」
提督「そうなの?」
祥鳳「酔っぱらっちゃうとアレですけど、服装や身なりは着崩さないじゃないですか。胸元はしっかり閉じていますし、脚だって露出は極端に少ないですし。特に長い袴はそうとうな覚悟がないとできませんよ」
提督「ほう」
祥鳳「ちょっと理解されづらいかもしれないですけど、海で航行していると波飛沫がよくかかるんですよ。水にぬれた服って肌に貼り付いて動きづらいし気持ち悪いし重いしで、まぁ邪魔なんです」
提督「お。ああ、なるほどな…」
祥鳳「はい。だから皆さん、なるべく濡れる面積を減らしているんです。太もも付近まで晒しちゃえば動きも楽ですし、羞恥心で言っちゃえば被弾すればどうせ関係なく服は破れちゃいますし。別に提督にアピールしたいだけじゃ、ないんですよ?」
提督「なーる。じゃあビール艦たちが最初から履いていないのは…」
祥鳳「Bismarckさんたちですか?ええ、そういうことだと思いますよ」
飛鷹「さすが合理的よね。邪魔ならいっそ無くしちゃえ、って」
提督「かァー。なるほどなるほど…これはたしかに艦娘以外にゃ分かりづらい観点だ。てっきり提督さん、モテモテだからみーんな足出してるのかと思ったよ」
飛鷹「自意識過剰」
祥鳳「……あ、あはは…」モジ…
飛鷹(…ってわけでも、なさそうね)
提督「だははは!そうかそうか自意識過剰か!じゃあ提督さん、そんなに気にしなくてもいいかもな!」
飛鷹「は?」
祥鳳「そういえば、何を聞いてきたんですか?出会い頭に」
提督「む?そうさな、今夜から…正確には一昨日からなんだが、オレの寝床に何某かが入り込むことが流行りだしたらしくてな?まー青葉が絡んでるあたり一過性のものだとは思うんだが、オレは体臭とか気にした方がいいのかな、って」
祥鳳「っ」ピクッ
飛鷹「当然よ。人と人が交わる…ごめんなさい、そういう意味じゃなくて。交流、するのであれば、やっぱりエチケットは存在するわ。体臭はその最たるものよ?相手を不快にしたいわけじゃないでしょう?」
提督「そ、そうだな。うん、やっぱり必要か…メンドクサイ」
飛鷹「聞こえたわよ。お手入れしないと、その方が面倒くさいことになるんだから」
提督「ちなみにオレの体臭はどうかしら」
飛鷹「普通私たちに聞く…?」
祥鳳「えっと、失礼、します…ね?」ツイッ
飛鷹「えぇ…?」
祥鳳「ぁぁ…ふぅ……。提督の、匂い……ぁぁ…」スンスン
飛鷹「喘ぐな」
提督「耳元で変な声漏らさないでもらえるかな。変な空気になるから」
祥鳳「それでも反応してくださらないじゃないですか。もう」
提督「部下に手を出しちゃあまずいだろう」
飛鷹(そのよく分からないこだわりが皆を狂わせているとは気付かないのかしら)
祥鳳「いたって普通ですよ?少々汗のにおいがしますが…まぁ季節がらですかね」
提督「しとりますやんけ」
祥鳳「そんなの、私たちに比べれば全然ですよ。更衣室とかもう汗の発酵した臭いで…」
提督「やめーやその男子中学生の妄想をぶち壊す発言」
祥鳳「あ、私、臭ってません?」
提督「全然。~ダメだ。オレ達は男女の云々以前に軍属としての生活が染みついちまってる。今更エチケットだのなんだの言っても感覚がズレてる…」
飛鷹「そこは否めないわね。私だって軍属の範囲内で、って話だし」
提督「どーしよ。これ。ねぇ、なんで?なしてオレがこんな事で悩まなあかんの?別にこのあとにゃんにゃんするわけでもないのに」
飛鷹「それが業よ。諦めて受け入れなさい」
祥鳳「どちらにせよ、汗はかいていらっしゃるようですし、シャワーなどは浴びられては?」
提督「うん?うん、そうね。たまには寝る前に浴びますか」
飛鷹「聞き捨てならないことを…」
提督「独り身の野郎なんざこんなもんだよ。ご意ありがとね♪ よい夜を」ノシ
タタタ…
飛鷹「行っちゃった…」
祥鳳「わ、私もお供したほうが…ぁいえ、やっぱりはしたない…」
飛鷹「あれは本当に罪深いわね…」ハァ
………
……
…
提督「ふむ。すっきりした。これで最低限はいいだろう」
ガチャ
書類「」ホウコクダヨ
提督「お。これは…那珂ちゃん隊のとこのか。うん、さすがの成功率だ。この内容で黒字に納めるのはやっぱり経験がなせる業だよなぁ」
ヨミヨミ
提督「よし、今日はこれでいいだろう。寝るとするか」
ゴロン
提督「スゥ…スゥ…」
??「……」ピョコン
………
……
…
妙高『…では。以下の条件にて、提督との同衾を行うことにしましょう』
トンッ
妙高『条件① 提督および他の利用者の睡眠の阻害をしないこと。これはルールというよりもはや常識です。異論は認めません』
金剛『デース』
妙高『条件② 同衾は提督の完全な就寝を確認してから行うこと。提督は眠りにつく直前まで考え事をすることが多いです。お仕事優先です』
Jervis『当たり前よね』
妙高『条件③ 淫らな行いは厳禁です。仮眠室は身を休め心を安らげる場所。似つかわしくない行為は風紀を乱します』
川内『……お、っけー』シブシブ
青葉『迷いましたね今』
川内『やりたいことが半分減っちゃった』
青葉『おい』
妙高『条件④ 順番を守りましょう。決めておいた日程を無視して誰かに割り込む行為は規律を乱します。やめましょう』
金剛『異論はありまセン』
青葉『じゃ、予定通り一番手は青葉で。ちゃあんと許可をとってきますね!』
榛名『海水、汲んできました~。さぁ川内さん!溺れるか氷漬けになるか生傷に刷り込むか!一番嫌なのを教えてください!』
金剛『あ。忘れてマシタ』
榛名『え?』
………
……
…
チュンチュン…
スリ…
スリスリ…
提督「……にゅぅ」ムニッ
??「ぁん…」
提督「……??あれ、あさだ…」
霧島「お、おはようございます…/// 朝から大胆ですね…///」
提督「おお、きりしまか。おはよう…」ネムネム…
霧島「今朝は、私がお供させていただきました…///」
霧島(か、顔が近い…!)
提督「ん~~?」ジー
霧島「ナ、なんでしょうか…?私の顔に、何かついていますか…??寝ている間に何か……」
提督「その隈、寝とらんやろ。いやさ、眼鏡かけてないお前って新鮮だなって。眼鏡っ子は眼鏡が本体とは秋雲の言だが、いやはや信用できんところもあるね。大変もって見目麗しい」
霧島「……っ」カアァ
提督「コンタクトとかしないの?」
霧島「視力が悪いわけでは、ないので」
提督「だったな。なして?」
霧島「初期の装備品として支給されていたからつけているだけで、特に思い入れはないです。これでもしっかり司令のお顔は見えていますよ?」
提督「なんなら部屋にこもりっぱなしの妙高さんのが視力悪いからなぁ…それでも2.0だったけど」
霧島「海は広いですから。広大なサバンナを生きる方々くらいはないと敵を見つけられません」
提督「………綺麗だ」
霧島「へ?」
提督「ああ、いや。こうして霧島の瞳を間近で見ると、澄み渡っているのがよく分かってな。うん、綺麗だ」
霧島「そっ゛、そういうのは金剛お姉さまに言ってあげてくださいっ///」
提督「でも目の前にいるのは霧島だし…」
霧島「ぃ゛!いい゛ですからっ!もう!寝ているときはあんなにも可愛らしかったのに…」
提督「海軍提督を褒める言葉じゃねぇ」
霧島「さぁ司令。そろそろ起きる時分になります。私は、これで失礼しますね」モゾッ
提督「あ、ちょっち待って」ダキッ
霧島「はい…?…キャッ」ギュッ
提督「ありがとね。よかったよ」ササヤキ
霧島「へ、へェッ!?ああああ、ありがとうごじゃいましゅ……!?!?」ボフン
ソウインオコーシ!
コンコン
ガララ
神通「おはようございます提督。ご機嫌、いかがでしょうか」
提督「おっはー神通。すこぶる調子はいいよん」
神通「そのようですね。霧島さんですし、大丈夫だとは思いましたよ」
提督「なんでお前そんな機嫌いいの…?」
霧島「で、では神通さん。私はこれで!」カオマッカ
ソソクサー
神通「……はぁ。また、やりましたね?」
提督「オレ!?」
神通「提督以外にいませんよ…ここで女性をたぶらかすのは。私は外で待機していますので、お早くご準備を」
提督「はーい」
………
……
…
霧島「………///」ポ…ポポポ……
比叡「霧島の頭から蒸気が…」
金剛「う、羨ましくなんか、ないデース!」
榛名「霧島。ウザいから熱湯と海水、どっちがいいですか?」
霧島「ちょっと理不尽よ!?」
榛名「霧島がいい思いするのは榛名大丈夫じゃありませんッ!!」クワッ
金剛「ヘーイ順番デース!」
比叡「榛名はなぁ…心配だよ…」
………
……
…
霧島「距離、速度よしっ!全門斉射ァァァ!!!」ズドーン!!
千歳「あれ?霧島さん…」
千代田「現場ネコじゃない…」
磯風「珍しいな…」
長月「ひどい認識だな。分かるけど」
霧島「なんか今日!当たりますッ!!」キラッキラ
戦艦ル級「……ッ!!?」
ズドオオォォォォン…!!
長月「霧島隊から司令部へ。敵艦隊の掃討を完了。自艦隊の損害はゼロ、完全勝利だ」
大淀『お疲れ様です。引き続き該当海域を哨戒、敵残存勢力を捜索せよ』
長月「了解した」
ザザッ
大淀「これは…」
利根「大戦果じゃの。想定以上の活躍じゃ」
Warspite「命中率が著しく向上していたわね、運がいいわ。それとも早速効果が出たのかしら?」
利根「それを本気で信用しては司令部の名が泣こう。あやつも全くアテにしておらんしの」
Warspite「もちろん分かっているわ。…でも、少し寂しいわね。私たちの「女」の部分を計算に入れてもらえないのは」
大淀「作戦の計画、指揮においては徹底的に理詰めですからね。ある意味、艦娘以上に機械じみてます」
利根「それでこそじゃ。ただの女好きでは世界は救えんからの」
………
……
…
提督「うーちゃん!執務室のカーテンを千羽鶴にするのやめて!提督さん病気じゃないから!」
卯月「そのセクハラ癖はもはや不治の病ぴょん!心からのお大事にを受け取るぴょん!ぷっぷくぷー!!」
………
……
…
提督「伊勢。私服でもタイツなん?蒸れない?」
伊勢「着てると落ち着くんだよね。でも鼻くっつけながら聞くのはマナー違反じゃない?」
………
……
…
提督「ここはこれだろ?んで次の枠はこれ。そうするとここが繋がるから…」
天津風「ちょっと!?一人でクロスワードパズル解かないでよ!?」
………
……
…
提督「お嬢さん?高級缶詰はいかが?倉庫から一個くすねてきたんだ」
秋月「だ、だめです!ちゃんと備蓄しないと…!!」
………
……
…
提督「安全確認ヨシ!明日も一日ご安全に~」オヤスミナサーイ
………
……
…
提督「……ぱっちり」ムクッ
蒼龍「お・は・よ♪」
提督「蒼龍…?」
蒼龍「なんで疑問形なのさ」
提督「や、髪おろしてるから」
蒼龍「しょっちゅう髪型変えてるじゃん。私服の時とか」
提督「…だっけ。あれ?でもなんか違うんだよな」
蒼龍「お手入れしてないからかもね。普段はちゃんとセットしてるけど今は寝起きだからね、寝る前のセットが崩れちゃった」クシクシ
提督「寝るのにセットしてたの?」
蒼龍「お黙り。そこは掘り下げない。提督の閨に忍ぶからわざわざセットしたって、乙女の影の努力は見過ごすのが男の器量でしょ」
提督「おう。自白してるけどな」
蒼龍「解説しないと女心を理解できないでしょ、提督は」
提督「そうだな。ありがとう」
蒼龍「それで?どうだった?私は」
提督「寝心地?……温かかった」
蒼龍「それだけかい」
提督「だって寝てたんだもん」
蒼龍「そうだったね…。ぐっすりだったところ見ると、及第点以上の寝心地だったかな?」
提督「はなから採点する気はない。が、そうだな、よく寝れた気がするし、よかったと思うよ」
蒼龍「それはどうも。みんなに言ってそうだけどね」
提督「霧島はまだしも、川内と青葉に同じ言葉を言うと思うか…?」
蒼龍「あの子たちは…うーん。って、霧島さんもよかったの?」
提督「ん。けど安心感ならお前のが上かな」
蒼龍「無理して言わなくていいんだよ?」
提督「マジマジ。なんちゅーか霧島は「守ってます!」って感じだったけど、蒼龍は「包んでます」って感じ。胸の差かな?」
蒼龍「そこは母性って無理して言おうよ」
提督「マジで柔いな。たゆんたゆん…でも肌に張りがあって、指を沈めても跳ね返る。…いつもより柔い?」ムニムニ
蒼龍「今はさらしもブラもしてないしね。これが本来だよ」
提督「ほえー」ムニンムニン
蒼龍「純粋な目で人のおっぱい弄りまわすのやめてくれない?つか脱がすな」
提督「そっちが襦袢なんじゃろがい」
蒼龍「こっちのが好きでしょ?」
提督「うん」
蒼龍「ご期待にそえたようでよかったよん」
ソウインオコーシ
コンコン
神通「提督。おはようございま…」
蒼龍「……っす」フクヌガサレテル
提督「おはよ」ムネモンデル
神通「提督。朝からそのような行為はいかがなものかと」
提督「むしろ朝だからじゃない?ピロートーク的な意味で」
蒼龍「それ意味変わってくる」
神通「蒼龍さん、お勤めご苦労様です。提督のご準備があるので、そろそろ」
蒼龍「あ、はい。よかった、怒られるかと思った」
神通「蒼龍さんは分別ある方ですので。この場合悪いのは提督です」
提督「そんなぁ。その通りだけどさぁ」
神通「安心してセクハラを任せられる数少ない方ですよ…」
蒼龍「それもそれでどうかと思う。じゃ、提督。今日も一日よろしくね」
提督「あーい。こちらこそ」ノシ
………
……
…
蒼龍「対空見張りも厳として!」パシュン
空母ヲ級「!?」
ズドドドドドド!!!
飛龍「うへぇ」
Richelieu「とんでもない火力じゃない?あれ」
由良「命中率が高すぎます…」
蒼龍「よっしゃあ!もういっちょぉ♪」キラッキラ
重巡リ級「!?」
江風「敵さンが可哀そうすぎる」
ギャースギャース…
大淀「また…」
利根「上機嫌じゃのう」
Warspite「私たちも添い寝すれば良い作戦が思いつくのかしらね」
大井「ふ、ふん…!」
筑摩「……」
利根「なんじゃなんじゃ神妙な顔をして。筑摩、お主また動かんかったのか」
筑摩「…………………はい」
利根「……はぁ」
大井「わわ、私は違うわよ?自らの意思で参加しなかったのよ。名誉ある離脱よ」
Warspite「聞いてないわよ」
大井「っ…!?」
………
……
…
提督「会議を始めま~す」ドンドンパフパフー
長門「開始の音頭くらい真面目にやってくれないか」
提督「どーせ途中でいやでも真面目になるんだし、入りくらい楽にいこうよ」
長門「はぁ」
提督「妙高」
妙高「はい。では今日の議題ですが、まずは先月の戦果と今月分のお給与の配分についてです。全体の収入としてはこちらの資料にある通り…」
カイギチュウ…
提督「…ふぅ。長く苦しい戦いだった」
妙高「少し延びてしまいましたね」
提督「いたしかたあるまいて。今は忙しい時期だし、微調整は必要だ。お仕事の量も右肩上がりだしね」
長門「復興が進んでいるということでいいのか?」
提督「だろうね。詳しくは知らんけど、輸送内容的に生活必需品よりも工業製品の原材料が目立つようになってきた」
妙高「呉様管轄の瀬戸内工業地域が復興および規模の拡大を図っていますから、そのためでしょう」
長門「だんだんと本来の姿を取り戻していくのだな…」
提督「まだまだオレの知っている本来の姿にゃ程遠い。昔は技術大国と呼ばれていたもんだよ」
長門「早く見てみたいものだ」
提督「見せてやるさ、必ずな」
ザザッ
筑摩『司令室から提督へ!伊勢湾沖に進行中の敵影あり!緊急出撃の許可を!繰り返す!伊勢湾沖に進行中の敵影あり!』
提督「向こうさんもたまには休暇をとったらいかがかね。有給ってないの?」ハァ
長門「いいから行ってこい早く。執務室は任せてくれ」
提督「はーい。提督、行っきまーす!」
………
……
…
提督「川内。派手にぶちかましちゃっていいよ」
川内『夜ッ戦だああぁぁぁぁ!!!!』
キーン!
提督「うっさい!音割れしとるわ!!」
嵐『すんませんすんません!うちの旗艦がすんません!』
江風『寝てたのに…。寝てたのにィ…!!』
時雨『緊急なんだから仕方ないよ。というか居眠り航行しないでよ!』
提督「元気だなぁ」
利根「一人眠そうなんじゃが」
提督「とりあえず何も考えずに夜戦組出しちゃった。夜お好きでしょ?」
川内『いやっほおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!』
嵐『川内さんうるさいっす!奇襲になってないっす!』
江風『昼間も出てたのにィ!!』
ズガーン
ズガーン
ズドドドーン…!
提督「ごめんて。提督さんも昼間お仕事してたから許して」
カンムスセントウチュウ…
川内『しょーり!』カンゼンショウリS
提督「長く苦し…くもない戦いだった。さすがは川内だ。指揮しなくても勝手に暴れる」
Warspite「どうかと思うわよ」
利根「夜戦組の正しい使い方ではあったの」
提督「あいつ即決力はあるから奇襲夜襲乱戦にめっぽう強いんだよな。指示を話半分しか聞かない難点はあるけど」
Warspite「重大な難点なのだけれど」
提督「そう悪いとこばっか見るなって。現にこういう夜の緊急出撃では川内以上の「札」はいまい?」
Warspite「神通や摩耶天龍北上がいるじゃない」
提督「どれも切り札級じゃんか。温存温存」
利根「向こう見ずの行動力だからこそ拓ける道もある。「戦」の先鋒としては頼もしいの」チラッ
筑摩「っ」ビクッ
提督「そうそ!暁の水平線に勝利を刻むには、夜戦を切り抜くアホさっぷりが必要なんだよ」
利根「突き抜けたバカは良識ある小者より重宝する、か」
川内『ちょっと!さっきから人のことバカバカ言いすぎじゃない!?』
提督「うるせぇバカ早く帰っておいで。握り飯と沢庵がお前らを待ってるぞ」
川内『うっほーい!』
嵐『川内さん叫ぶのやめてください近所迷惑っす』
利根「それよりお主、よいのか?」
提督「うん?」
利根「ほれ。もう暁じゃぞ」
提督「あ゛」
………
……
…
イーツーモヒトーリーデーアールイテター…
暁「…………クスン」
提督「悪かったぁーーーーー!!!!」ガラッ
暁「!?」
多摩「!?」ビクッ
神通「提督。仮眠室では静かになさるべきかと」
提督「お、お゛お゛。ごめん。緊急出撃で指揮をしていた」
暁「いいのよ。館内放送で言ってたから知っているわ。お仕事、優先だものね……」クスン
多摩「シャー!」
提督「……多摩はどうしたの?」
多摩「一般利用多摩にゃ」
提督「あ、起こしちゃってごめんね」
多摩「あとで撫でまわすにゃ」
提督「請け負った」
多摩「にゃ」ゴロン
提督「それで暁…」
暁「いいのよ司令官。しっかりお仕事しているのは分かってるんだから」クスン
提督「なんでそんな「亭主の帰りが遅かったことを気にしながらも気丈にふるまう人妻」みたいな素振りを…」
暁「気にしてなんかないんだからねッ!」
提督「この埋め合わせはちゃんとするから。ね?」
暁「……うん」
………
……
…
提督「で、次はこれとこの任務に取り掛かりたいわけだが、こっちは那珂隊、こっちはゴーヤに任せようと思ってる」
暁「……」
妙高「は、はい…」
春風「承り、ました…」
提督「で、春風はこの書類を鳳翔さんのとこね。終わったらまた戻ってきて」
春風「はい…」
コンコン
シレーカーン。ハイッテモイイカシラー?
提督「はいどうぞー」
ガチャ
雷「司令官、お疲れ様。お茶とコーヒーとジュースとタピオカ持ってきたわ。アルコールはダメよ?まだ昼間なんだk」ピタッ
提督「さすがの提督さんも昼間から飲まんよ。…ん?どうしたの?そんな鳩が機銃掃射喰らったみたいな顔して」
雷「それ死んでる…。じゃなくって!どうして暁が司令官の膝の上に座っているの!?」
暁「……」ポケー
雷「本人放心してるし!」
暁「…は!なんだか司令官にだっこされてる夢を見たわ!」
雷「現実よ!」
暁「え?」
提督「やっぴー。ご機嫌いかが?」ギュー
暁「ぴ、ぴゃああああああああああああああ!?」ジタバタ
提督「おいおい膝の上で暴れんでくれ。提督さんの机は質はいいけど一人用なんだ」
雷「ちょっとどういうことよ!?私聞いてないわ!?」
提督「え?そうなの?てっきり共通の認識かと」
妙高「いえ共通の認識ではありますが…。寝起きのひと時だけではなかったのですか?」
提督「うーん。昨日の緊急出撃で反故にしちゃったからなぁ。その埋め合わせで」
妙高「提督。それは…」
雷「ず、ずるい…!」
暁「し、司令官?なにもすぐに埋め合わせてとは言ってないわ?しかもこんな形で…」
提督「ダメ?」
暁「だ、だめじゃないけど…」タジタジ
雷「ダメに決まってるでしょう!?」
暁「えっ」
雷「私も司令官を抱っこしたい!」
提督「えっ。……え?」
雷「司令官のお世話をしたいのに!なんで暁がだっこされてるのよ!?これじゃあ司令官のお世話が出来ないじゃない!」
暁「……?……??……???」
提督「…?……??……???」
雷「だーかーらー!司令官がいま暁のお世話をしちゃってたら、私が司令官をお世話できないじゃない!」
妙高「あの雷さん?言ってることがよく分からないのですが」
雷「司令官。暁の時間は終わりよ。今すぐに私にお世話されて」
暁「雷…?」
雷「暁そこをどいて。司令官を甘やかせない」
提督「えぇ…」
雷「どーいーてー!昼間は私の司令官よ!」
暁「ししし知らないわよそんなの!?」
妙高「微妙に会話がかみ合っていませんね」
提督「あーもう滅茶苦茶だよ」
………
……
…
提督「なんだかんだ大変な一日になってしまった。あれから響が昼間から酒を取り出してくるし電には泣かれるし龍田には殺されるし…」ハァ
妙高「最後のはともかく、自業自得では」
提督「悲報:提督さん、何が悪いか分からない」
妙高「…でしょうね。だから悪質なんです」
提督「むぅ」
妙高「むしろこれで今まで間違いを起こしていないのが不思議ですよね。女性なら余るほど…本当に余るほどいらっしゃるのに」
提督「そういう人をモノとして見る考え方はよくないと思いますよ?あと女性を卑下する考え方も」
妙高「いえ上司と部下では決定的な地位の差が…」
提督「パワハラやんけ。よくないわ」
妙高「セクハラしている人が言いますか…?」
提督「提督さんは自分と職務に忠実なんですー」
妙高「はぁ。まぁいいですけれど。最後にこちらにご署名を」ピラッ
提督「はーい」
妙高「提督に寄る女性が多いのは事実です。それもおそらく、艦娘であるとなかろうと。魅力の有無にかかわらず引く手は数多でしょう。「あなたの女」という肩書は、この世界で春を謳歌するには十分すぎますからね」
提督「えー?石油王のが儲かりますよぉ」
妙高「石油王は英雄にはなれませんよ」
提督「セクハラ野郎も英雄にはなれませんよ」
妙高「英雄色好みます」
提督「じゃあセクハラやーめます」
妙高「いえそれはそれで困るのですが…。英雄にはなってくださいよ」
提督「英雄とかそういうのガラじゃないんすよねぇ」
妙高「そうは思いませんが」
提督「本来なら檻の中だってのに…どうしてこうなったか今でも分からんのです。セクハラ見逃してもらってるようなものなのに」
妙高「ご冗談を。いくらセクハラでも檻には入れられませんよ」
提督「えぇ~?セクハラ一つで職を失う時代でっせ?甘く見ちゃいかんでしょう」
妙高「でしたらそれが些末になるほどに提督は有用なんです。この国にも、そして今や世界にも」
提督「うっそだぁ」
妙高「一つ一つ上げていきましょうか?」
提督「パス。一晩はかかるでしょ」
妙高「自覚があるではないですか。あなたはもはや世界を脅かす深海棲艦の、その勢力そのものと対を為す存在。人類にとって大きな希望ではあるのは明白です」
提督「耳くすぐったくなるんですけど」
妙高「世界中の方々があなたについていくでしょう。多くの人があなたを賛美するでしょう。ですが同時にその威光と甘い汁にあやかろうとする不逞の輩もまた数多いのは事実です。それは人も、国も」
提督「それでいいと思いますけどね。夢見るだけでは終わらせないからこそ、人は前に進める。打算なくして世界は救えませんよ」
妙高「誰が敵だか分かったものではありません。あのバカのように考えなしに提督に害をなす存在もいるのですから」
提督「口が過ぎるぞ妙高。その件は終わった」
妙高「ですが根本的な解決は」
提督「くどい」
妙高「……失礼しました」
提督「…妙高さんの言いたいことは分かりますよ。要は、オレの女癖に付け入ろうとする何某かが現れる可能性を示唆しているんでしょう?あいつの件は別として」
妙高「はい」
提督「承知してますよ。重々ね」
………
……
…
提督「って。言ってたのになぁ」
Prinz Eugen「フー、フー…♡ 提督、どうしたんですか?」スーハー
提督「どうしたんですかはこっちじゃバカモン。なに晒しとんじゃい」
Prinz Eugen「えー?私なんかおかしいですかぁ?」
提督「うん、おかしいね。主に恰好が」
Prinz Eugen「えー?私分かりませーん。教えてくれませんか?具体的に♡ 緻密に♡ 精緻に♡ はっきりと♡」
提督「なしてエロ下着なん?」
Prinz Eugen「具体的にって言ったじゃないですか!そんなんじゃ分かりませんよ!」
提督「知るかァ!ンなワインレッドを基調としてアクセントで黒いレースを意匠された上下シースルーのビキニタイプとかなんでいちいち言わなあかんねや!?あれか、紐がゴムじゃなくてちゃんと結んでるとかあえて胸の形が強調されるように輪郭線のラインが濃い色になってるだとか薄い生地にも細かな花の刺繍が施されていて飽きない工夫がなされているだとかそういうのを言えってこと!?」
Prinz Eugen「うん。プリンツ大満足♡」
提督「やかましいわい」
Prinz Eugen「でもこれ寝巻でーす♡」
提督「こいつ…」
Prinz Eugen「ちゃあんと利用規約は守ってますもん。服装は自由、でしたよね?」フフッ
提督「そうだけど。部屋の規約は守ってるけど。それが素ならお前を痴女認定するぞ」
Prinz Eugen「んもう、細かいことはいいですから♡ もうちょっと横になりましょ?さぁさぁ♡」グイー
提督「お、おう」
Prinz Eugen「ね、提督。触ってもいいんですよ?」
提督「密着しておいてなにを」
Prinz Eugen「揚げ足とらないでくださいよ。ほら、触りたいところ触っていいんですよ?いつもみたいに♡」
提督「なんじゃ何が目的じゃ。何を買ってほしいんじゃ」
Prinz Eugen「おねだりじゃないですって!ほら、提督っていつもお疲れでしょう?だからこうやって朝のひと時でも癒されてくれたらなーって、思いましてね?」
提督「それは、うん。聞いてる」
Prinz Eugen「私の体じゃ、癒されません?」
提督「そんなことはないさ。眼福眼福」
Prinz Eugen「にしては反応薄いんですけどー」ジトー
提督「こんな可愛い女の子に寄り添ってもらえるだなんて、提督さん嬉しいわ」
Prinz Eugen「あんまり楽しそうじゃないんですけど」
提督「……ぶっちゃけ言うと引いてる」
Prinz Eugen「!?」
提督「だってこんなあからさまな…。裸よりエロい恰好で迫られましても、提督さんびっくりしちゃうというか、反応が追い付かないというか。ムードの欠片もないし」
Prinz Eugen「じゃあムード作ってくださいよお得意でしょ」ムスー
提督「えー…」
Prinz Eugen「おっ勃てるだけでいいですから!あとはこっちで何とかしますから!」
提督「いだだだだだだ痛い痛い痛い!もっと主砲は丁寧に扱うんや!つかそういうムードにはならないから!」
Prinz Eugen「なんで!?」
提督「横!横!」
Prinz Eugen「…横?」チラッ
球磨「……よぉ」
Prinz Eugen「い、いつのまに!?」
球磨「ばーか先客はこっちクマ。昨日は帰りが遅くなったからこっちで寝ることにしたんだクマ」
提督「おはようクマちゃん」
球磨「クマー。おはようさんだクマ。朝から女侍らせるとはさすがの器クマね」
提督「勝手に侍ってきたんだけど?」
球磨「どっちでもいいクマ。頼むから部屋をイカ臭くすることだけはやめてほしいクマね。もちろんメス犬臭くも」
提督「提督さんその予定はないのでご安心を」
Prinz Eugen「むー」
提督「というかお前もお前でなんじゃ。そんな色気の欠片もない恰好」
球磨「ん?……ああ、すまんくま。シーツ汚れるから服は脱いだんだクマ。風呂、入らんとクマね」ポリポリ
提督「んなインナー姿で…。昨日は南方だっけか。おつかれさま」
球磨「ホントクマ。平和になるのもいいことばっかじゃないクマね」
提督「おいおいそんなこと言わんでおくれよ」
球磨「冗談クマ。パンピーが汗と愚痴たらせるようになってきたのはいいことクマ。血と涙流すよりは、ずっと。今日もあくせく運んで悲鳴上げさせてやるクマ」ノビー
提督「ああ、そうだな。お前の輸送成功率は太平洋イチだ。貨物の損傷率も軽微だし評判は非常にいい。知ってるか?わざわざ名指しまでされてんだぜ?」
球磨「クマ?」
提督「「あのクマクマ言ってるアホ毛の凄い子にぜひ運んでほしい」とな」クスクスクス
球磨「っだよその呼び名。さすがに乙女心傷つくクマ。今度ガチでおめかししてやろうかクマ」
提督「やってやれやってやれ。お前も港ごとに男作るようになったりしてな」
球磨「「も」?」
提督「那珂ちゃんはすでにアイドル稼業で固定ファン作ってやがる。ライブ見たさであいつの請け負う現場の作業効率が右肩上がりなんだ。娯楽もバカにできないね。お前もやった方がいいんじゃねーの?ライブとか。曲芸とか似合いそう」
球磨「お断りクマ。球磨は仕事人なんだクマ」
提督「だったな」
ソウインオコーシ
提督「じゃあ今日も頼むよ」
球磨「仰せのままに、クマ。いい報告楽しみにしておけクマ」
提督「ああ」ノシ
ガララ…
Prinz Eugen「……………………途中から空気だったよぉ」クスン
………
……
…
Prinz Eugen「…」orz
Bismarck「ちょっと。朝から辛気臭いわよ。ご飯がまずくなるじゃない」
Prinz Eugen「お姉さまひどいです」
Z1「なにか、あったのかい?」
Z3「あれでしょう?Admiralと朝の添い寝をするとかなんとか」
Prinz Eugen「それ。それが……」
Graf Zeppelin「失敗したのか」
Prinz Eugen「察してください…」
アレ?
北上「球磨の姉御、なんか今日機嫌いい?」
球磨「なんだその呼び方は。球磨はいつもの球磨クマよ」モグモグ
木曾「そ、そうか…?」
大井「…………まさか」
………
……
…
時津風「しれぇ!」ヨジヨジ
雪風「しれぇ!」グイグイ
提督「こらこら提督さんの体によじ登らない。首にぶら下がらない゛」
陽炎「しれぇ!お小遣いちょうだい!」
提督「こらこらどさくさに紛れて提督さんにねだらない゛」
陽炎「ちぇー」
不知火「平然とやってのけていますが凄い体幹ですね。艤装込みの二人で100キロは下らないでしょうに」
提督「これでも提督さん゛、軍人なのよ゛…」フラフラ
陽炎「普段の行いのせいで忘れちゃうわよね~。意外に鍛えられてるし、傷だらけだし…けっこう好みよ?野性的な男って」キャルーン
提督「まーた変なもの読んだなお前。マセた知識ばかりつけおって」
不知火「しかしよく鍛えられているのは事実です。艦娘として、元軍艦として。逞しい肢体は魅力的です」
提督「あら。上官を褒めるだなんて、随分と生意気な口をきくようになったじゃなーい?」
不知火「ハッ!し、失礼しました!」
提督「ま、本音としてありがたく頂戴しておこうかね。こうやって常人の尺度を越えたお前らとワイワイやるだけで、けっこうな運動になるんだよ。とくに時津風~?お前のことだぞ~?」
時津風「えー?なにが~?」
提督「お前が首にぶら下がるから首が鍛えられてるんだよ」
時津風「えへへ~。また遊ぼ?」
提督「分かった分かった。この書類終わったらね」
テイトクタワムレチュウ…
提督「ハァ…ハァ…た、ただいま……」ガチャ
神通「おかえりなさいませ。いい運動になりましたか?」
提督「オリンピア顔負けの運動能力持った少女たちを追いかけまわすのが「いい運動」ってなら、うん、いい運動だった……」ハァハァ
神通「窓から見ていましたが…よく追いつけましたね」
提督「あの子ら速いし持久力はあるけど、単調な動きだからさ、先読みは簡単なんだよ……回り込んで先回りして、タッチして終わり」
神通「今日は鬼ごっこでしたか」
提督「けっこう楽しいぜ?あいつらは気ままに走るけどこっちは頭脳戦に持ち込める。狭い…海に比べると狭いフィールドでお互いの長所を活かして競えるのはある意味フェアだ。いい訓練になるよ」
神通「今度の催し物はそれにしますか?」クスッ
提督「いいけどお前は投入しないからな。豆まきの前科がある」
神通「あれはいいものでした」
提督「なんで豆まきで前線拠点が出来るんですかね。なんで部隊ごとの乱戦仕様だったのに対神通同盟が結成されたんですかね。なんで大豆を投げるだけのイベントで入渠者が出まくったんですかね」
神通「狙われる立場というのも新鮮で武者震いをしました」
提督「君オレがいなくとも生粋の戦闘狂だよ…」
ガチャ
北上「おいーっす提督ー。お茶飲みに来たよー」
提督「おいーっす。今急須は空だから淹れなおしてもらうしか…あ、オレのがあるけど飲む?そんな口つけてないよ」
北上「飲む~。いただきまーす」ゴクゴク
神通「ここは水飲み場ではないのですが。それとノックをしてください」
北上「ぷはぁ~。やっぱ緑茶だよねー」
提督「提督さん、これから午後のお仕事だからあんまり構えないけどいーい?」
北上「あいあーい。お菓子漁るね~」ガサゴソ
提督「どうぞ~」
神通「ここは執務室であって休憩室ではないのですが…」
北上「緑茶には…かりんとう?お煎餅?チュロス…はさすがにないなぁ」
ガサゴソ
北上「てか執務室なのによくこんなにお菓子あるねぇ」
提督「どこぞの誰かさんのように遊びに来る子がいっぱいいるからね」カキカキ
北上「迷惑かけちゃった?」
提督「いいえ全く」ハンコポーン
北上「はい、あーん…」
コンコン
ミョウコウデス
提督「あ、はーい」
妙高「わざわざありがとうございます。そこの机に置いておいて…」
大井「はい……え?」
北上「ん?おお、大井っちじゃん。おいすー」アーンシテル
提督「お帰りー。ありました?資料」アーンサレテル
妙高「え、ええ。はい、ありましたよ。こちらになります」
大井「……」ジーッ
北上「………およ?どったの?」
大井「いえ、なにも…。提督。北上さんから離れてください。北上さんが汚れます」
提督「えっ。……えっ!?提督さん、今デスクなんだけど…」
大井「あなたが空間にいるだけで空間が染まるのでやめてください」
提督「なにこれ新手のイジメ?」
大井「では私は失礼します!では!!」
スタスタスタ…
提督「……最近の若者はキレやすいなぁ」
妙高「……ドンカン」ボソッ
………
……
…
提督「ぬわーん疲れたもーん」グデー
モフッ
提督「あ゛ー。ふかふか布団さいこー。癒されるー」
スピー…
スピー…
スピノサウルス…
??「……」モゾ
ギュッ
ギューッ…
………
……
…
提督「で」
大井「……ぁによ?」ムスッ
提督「いえ何も。ただちょっと素で驚いてるっていうか何ていうか。ほら、大井っちって自分からこういうことするのって中々ないじゃない?」
大井「…悪い?」
提督「ごっつぁんです。いい体してるよね」
大井「……」ギリギリギリ…!
提督「あががががが鯖折りぃぃ……!?」
大井「……。つまらなかったでしょ。ごめんなさいね」
提督「な、何が…?」
大井「私は無愛想だし、体もとくに発育してないし、地味だし」
提督「低血圧なの?」
大井「違うわよ」ムスッ
提督「なーんだじゃあ拗ねてるのか。おーよしよし」ナデナデ
大井「ちょ、やめ…はぁ!?なんで私が拗ねて…!撫でるのやめなさいよっ!」
提督「いい子いい子」
大井「ちょ、はぁ!?ンゥ…♪ って!私は子供じゃないわよ!」
提督「みなまで言わんでもよい。そういう日もあるもんさ」
大井「……」
提督「……」
大井「……」
提督「……」
ソウインオコーシ
大井「っ。行くわ」
提督「もういいの?」
大井「…ええ。仕事が始まるもの」
提督「そうか。そうだな」
大井「……ありがとう、ござい、ました」
提督「こっちの台詞だ。良い時間をありがとう」
………
……
…
木曾「…あれっ?今度は大井の姉貴が?」
大井「は?」ツヤツヤ
北上「昨日はお楽しみだったみたいだねー大井っち♡」
大井「なななな!?何もなかったです!!あんないい年しておきながら低俗な触れ合いをしてくるようなのとは!」
北上「えー?別に誰と、とは言ってないのになぁ~」プププー
大井「!?」
北上「よかった?提督との同衾♪」
大井「べべっ、別に!?なんともありませんでしたよ!むしろあれですね!ちょっと加齢臭というか!?そういうの気になりましたね!はい!」
北上「え」
木曾「あ」
大井「?」
北上「いや、あっちで聞こえてたっぽい提督が…」
提督「マジかよ…やっぱり…」orz
大井「あっ」
………
……
…
明石「あ゛の」
提督「……」
明石「あの。そんな死んだ目で無言で佇まれても、何も出来ないというか正直ジャマというか」
提督「メンズ化粧品って、ありますか…」
明石「洗顔とか髭剃りとかのいつものでいいなら、いつも通りも場所にいつも通りの数ありますよ」
提督「体臭どうにかしたいんですけど…」ズーン
明石「制汗剤の類でしたらそこに…。いつも同じの買ってません?」
提督「そうなんだけどさぁ。なんか、大井っちに加齢臭が気になるって言われて」
明石「加齢臭ですか…。既存のじゃダメだったっぽいですね。えー加齢臭…?ちょっと失礼」スンスン
提督「……どう?」
明石「これが加齢臭…と、いうものですか」
提督「感心してないで。臭いだろうから何か見繕ってん」
明石「そんなに気になります?私にはとくに…。そもそも、「加齢」ってほど歳とってます?」
提督「まぁ衰えを感じるくらいには」
明石「顔も幼いですし肉体も…。まさか、年齢詐称を」
提督「してないわ。あれだよあれ、訓練生時代にみっちり鍛えられたから、その名残さ。一応これでも提督さん、体育含めて成績は優秀だったのよ?」
明石「まぁその若さで海軍提督に就くには、相応のレースを勝ち残らなきゃですもんね。さぞや過激だったでしょう?」
提督「ああ。同期に舞鶴様や呉様がいるあたりで察しておくれよ。あいつら濃すぎるんだよ…」
明石「同族嫌悪ですね」
提督「うっせ。まーだから肉体はあのころからの名残、運動量で言えばなぜかこっちに来てからのが多いからむしろ昔よりも鍛え上がってるんだよん」ムキッ
明石「私に腕相撲で負けるくせに?」
提督「艦娘と比べないでくださいよ…」
明石「んー。どうしても気になるって言うなら新たに取り寄せますけど…どうします?従来の用品でも対処は可能ですが」
提督「どうしよう…どうしよう…」
明石「個人的な意見ですが、不要だと思いますよ。提督の匂いは人気ですもん」
提督「なにそれ気持ち悪い」
明石「可愛らしい乙女の意見ですのに。なんででしょうかね、不思議と嫌な感じはしないというか、落ち着くというか。言われたことありません?」
提督「あるようなないような」
明石「生物的な相性はいいのかもしれませんよ?体臭が嫌ではないというのは、本能クラスで相性がいいとかなんとか。提督はどうです?私たちの匂い」
提督「いやではない。普通かな」
明石「まぁまぁと。大井さんの意見ですから、とくに気にしなくていいですよ」
提督「なんでやねん」
明石「ささ、冷やかしは帰ってください!」グイグイ
提督「冷やかしじゃないのにぃ~」
………
……
…
はい、こんな感じで。
中途半端なところで切ってごめんなさい。前編はここまでです。後編も比較的すぐに。
…と言いたいところですが、三名ほど艦娘を募集いたします。
川内型姉妹、青葉、蒼龍、暁型姉妹、独国艦、球磨型姉妹、金剛型姉妹、鳳翔、英国艦、妙高、日向、利根型姉妹を除いた2018年冬実装時(第一期終了時)までの艦娘でお願いします。
今月中の投稿を目指しますので、早い者勝ちになってしまうことをお許しください。
これからもよろしくお願いします!
こんばんはです♪
今回も楽しく読ませて頂きました~♪ 後編が楽しみ~♪
リクエストは五十鈴さん希望で!こちらの五十鈴さんは苦労人枠なのでエピソードも色々ありそうですし♡
あくまで希望ですので、無理なら他の艦娘を採用してくださいね~(笑)
春風のお話をお願いします
お久しぶりです!待ってました!
今回も楽しい時間を過ごすことができたことに感謝です!
蒼龍がでたなら飛龍を飛龍がでたなら蒼龍を、蒼龍がでたなら………てことで飛龍を希望します
コメント、応援、評価等をくださりありがとうございます!
五十鈴、春風、飛龍、了解です。付け足しますのでまた少しお時間ください。今月中に投稿できるよう頑張ります。
待ってました!
鳩が機銃掃射食らったら跡形もなくなるんじゃ…
いつも楽しんで読んでます
陽炎 不知火 黒潮の誰かでお願いします
更新されるのを3日に1回、週に2、3回チェックしてるので更新アザス
村雨お願いします。
コメントありがとうございます!
思った以上のリクエスト…。
ちょっと待ってね!!(焦燥)
毎回面白いお話楽しませく読ませて頂いてます(^-^)
まだ間に合うのなら、叢雲、浦風を是非!
天龍、木曽でお願いします
吹雪、鳳翔、大和、加賀、雲龍、リシュリュー、ネルソン、ゴトランドでお願いします。
めちゃくちゃ面白いです!