提督「抱かせろよ」
穢れを知らない艦むす達の無垢な身体に、欲望に塗れた提督の魔の手が、今まさに伸ばされようとしていた……。
概要はいいから早く抱かせろよ(ゲス顔)
3/23 完結
くぅ〜疲(以下略 みなさん応援ありがとナス!
3/28
復活ッ のわっち復活ッッ
所謂オムニバス形式。出てくる提督と艦むす達はそれぞれ異なる鎮守府の所属の別人と考えてください。
前書きはいいからさっさと抱かせろよ(ゲス顔)
山城「なっ……!?」
提督「聞こえなかったのか?ならもう一度言ってやる。……『抱かせろよ』、山城」
山城「あ、あんた……、自分が今何を言ってるか分かってんの……!?」
提督「当然だ。何たって俺は、これが楽しみで提督になったようなもんだからな」ニヤニヤ
山城「最低……!私達を都合のいい情婦か何かだとでも思ってたっていうわけっ!?」キッ
提督「さて、どうだろうな?しかし、俺はお前達の提督で、お前達は俺の艦むすだ。それは今更どう足掻いても変えられん。そして、それが故にお前達は絶対に俺には逆らえないという事実も……な」
山城「……てたのに」
提督「ん?」
山城「信じて、たのに……!あんたは違うって……あんただけは私達の味方だって、信じてたのに……!」ポロポロ……
提督「……」
山城「嘘、だったの……?初めての戦闘で大破して帰ってきた私のこと一切責めないで、それどころか夜遅くまで痛みに呻く私のことを看病しながら慰めてくれたのも……。弱い上にまるで愛想も無かった私のことを一度も見捨てないで、それどころか今ではこの鎮守府で初めての改二になれるほどにまで私のことを根気強く鍛えてくれたのも……。わ、私が初めて誰かを……姉様以外の誰かを!あんたを好きになれるってことを教えてくれたのも!!全部、全部嘘だったの!?」ポロポロ……
提督「……」
山城「答えてよ……。ねぇっ……!」ポロポロ……
提督「……最後にもう一度だけ言う」
提督「『俺に抱かれろ、山城』」
山城「……っ!………………は、い」ポロポロ……
山城(ごめんなさい、姉様……。私は……山城は……もう、清い身体ではいられないようです……。ああ、でもせめて……)
山城(せめて好きな人との『初めて』くらいは、もっとロマンチックに迎えたかったなぁ……)ポロポロ……
山城「……あの、提督?」
提督「ん?」
山城「一つ聞いてもいい?」
提督「何だ?」
山城「……何で私は今、あんたに体を抱きしめられながら、その上優しく頭まで撫でられているの?」
提督「そりゃあお前、俺が有言実行したからに決まってるだろう?」ナデナデ
山城「いやいや……いやいやいやいやいや!え、何?さっきの『抱かせろよ』ってそういう意味だったの!?」
提督「分からなかったのか?」ナデナデ
山城「分かるわけないでしょ!?あんな少し先にベッドがある部屋の前で『抱かせろよ』なんて言われたら、そりゃああんた、普通の人なら『そういうこと』だって勘違いしちゃうに決まってるじゃないの!」
提督「ん?そういうことって?」ハグハグ
山城「い、言わせんじゃないわよ、この変態っ!後、頭は撫でる手は止めないで下さい!」
提督「はいはい。……何時もありがとうな、山城」ナデナデギュ〜ッ
山城「……こちらこそ。私達のために何時もありがとうございます、提督」ギュ〜ッ
提督「は〜、癒された〜……。やっぱり艦むすを抱くのはいいリフレッシュになるな〜」ツヤツヤ
山城「……それ、聞こえによってはかなり最低な発言ですけどね」ジト……
提督「ハッハッハッ、そう硬いことを言うな。半日休すらまともに取れない軍人生活にあって、お前達との触れ合いは俺の唯一の癒しなんだからさ」ニコッ
山城「……そ。ま、別に何でもいいですけど」プイッ
提督「そうそう。それに、山城だって満更じゃなかったみたいだしな」ニヤニヤ
山城「は、はぁっ!?そ、そんなことあるわけないじゃない!あんたなんかに無理やら抱かれて、こっちはいい迷惑だってのよっ!」///
提督「ハッハッハッ!照れるな照れるな」ニヤニヤ
山城「照れてないっ!っていうか今すぐその不愉快なニヤニヤ笑いを引っ込めないと、このままあんたの顔面ごと砲撃で吹き飛ばすわよっ!?」///
提督『え〜やだ〜、山城ちゃん怖い〜』
山城『ちゃ、ちゃん付けするなぁっ!!』
電(は、はわわっ……!い、電はとんでもないことを聞いてしまったのです……!まさか司令官さんと山城さんが……)
電(所謂『男女の営み』をするほど親密な間柄だったなんて……!)
その後、見るからに挙動不審な電の姿にスクープの匂いを嗅ぎつけた青葉が、そのまま彼女から聞き取った鎮守府始まって以来の大ニュース(勘違い)を翌朝の青葉新聞の一面で大々的にぶっこぬいた結果、何やかんやあって提督と山城は無事に結ばれ、金剛他多くのLOVE勢は血の涙を流すことになった。
千代田「え……?」
提督「おや、どうやら聞こえなかったようだね。ではもう一度繰り返そうか。千代田、私は今から君を……『抱くよ』」ニコニコ
千代田「え……え?な、何で私……?だって提督には千歳お姉ぇが……」オロオロ
提督「千歳?ああ、彼女のことはいいんだよ、別に」ニコニコ
千代田「別にってそんな言い方……!お姉ぇは提督の……!」
提督「そう、確かに私は千歳とケッコン済みだよ……カッコカリ、のね」ニコニコ
千代田「……っ」
提督「だから彼女と私の間には法的な拘束は一切無いし、倫理的な束縛もまた皆無だ。当然だね……所詮はカッコカリなんだから。ま、そこは千歳も承知の上だから、君は何も気に病むことはないんだよ?」ニコニコ
千代田「……」ウツムキ
提督「……」ニコニコ
提督(ふふふっ、信頼していた提督と実の姉の間には一切の絆が無いことを知り、千代田もかなり参ってしまっているようだね。……だがこれも私と千歳の立てたドッキリ作戦を遂行させるための必要な犠牲……所謂一つのコラテラルダメージというものに過ぎない)
提督(後は私が彼女に向かってもう一度『抱く』という言葉を掛ければ、それを合図に扉の前で待機している千歳が執務室の中に入ってきて盛大にネタばらし!ドッキリ大成功&千代田へのハグハグ攻撃のダブルアタックというわけだ)
提督(まぁ普段から何かと私に突っかかってくる千代田のことだ。ネタバラシの瞬間にはグーパンの一発や二発は覚悟しなければならないだろうが、それもその後に渡す千歳と二人で行く姉妹水入らずの温泉旅行券を渡してやれば、すぐに機嫌も良くなることだろう)
提督(今まで彼女の素っ気ない態度に対する意趣返しという面は多少なりともあるものの、それでも一番は、普段から頑張ってくれている君へのサプライズプレゼントというのが主題。悪く思わないでくれ給えよ、千代田)
提督「だからさ、千代田?私は今から君を……」
提督「『抱くよ』」
提督(よし、扉の向こうの千歳には合図を送った。後は……)
千代田「……くすっ」ウツムキ
提督「ん?」
千代田「くすくすくすっ……」ウツムキ
提督「……千代田?」
提督(え?何でこの子顔を俯かせたまま小刻みに笑ってるの?何か普通に怖いんだけど)
千代田「なーんだ……そういうこと……。なら、私ももう……お姉ぇに遠慮しなくて……」カオアゲ
千代田「いいんだよね?」ハイライトオフ
提督(アカン)
千代田「私のことを抱いてくれるんだよね?千歳お姉ぇじゃなくて私を、私だけを、私だけのことを。そんな優しい提督のためなら私も何でもしちゃうよ?言ってくれればどんなことだって……。ねぇねぇ子供は何人欲しい?私は沢山欲しいな。だって私と提督の子供なら何人いても絶対可愛いはずだもん。それで提督は最初の子は男の子と女の子のどっちがいい?あ、どうせなら双子でどっちも産んじゃおうかな?明石とか夕張に頼めば何とかしてくれるはずだもんね。あー楽しみだなぁ、提督と私の赤ちゃん。提督も嬉しい?嬉しいでしょ?嬉しいに決まってるよね?なら、早くベッド……行こっか?」ハイライトオフ
提督「お、落ち着け千代田……兎に角一旦落ち着こう?な?」
千代田「ん?私はすごく落ち着いてるよ?だから早くベッド行こ?」ハイライトオフ
提督(そんなハイライトさんが長期オフに突入したかのような目で言われても何一つ説得力がないんですが!?つーか千代田って実は私のことを好きなヤンデレさんだったの!?普段は全然そんな素振りなかったんですけど!?)
提督(い、いや、だが今はそんなことはどうでもいいんだ、重要なことじゃない。大切なことは如何にして今のこの状況を抜け出すかということだ)
提督(幸い、執務室の外には千歳がいる。ヤンデレ対象の私からは兎も角、最愛の姉である彼女からの言葉であれば、きっと千代田も耳を貸してくれるはず……!)
提督(というわけで、カモン千歳!早くこのカオスな状況から私を救い出しておくれ!)チラッ
千歳(扉(0M0) 扉)ジーッ
提督「」
提督「(w0; )ヂトゼザァンッ!?ナゼミティルンディス!?」
千代田「も〜、提督!余所見しちゃダ・メ♡」ガシッ
提督「(w0; )アンダドオレヴァ!ナガマジャナガッタンディズガ!?」ズルズル……
千歳(扉(0M0) 扉)ジーッ
提督「(w0; )ヂトゼザァン!」ズルズル……
千代田「じゃ提督……しよっか♡」ガチャ
提督「(w0; )ヂトゼザァァァンッ!!!」バタン
千歳(扉(0M0) 扉)……
千歳(扉(0w0) 扉)ニヤリ
その後、寝室での激しいライダーバトル(意味深)を終えた後に部屋から出てきたツヤツヤの千代田は、そんな彼女とは真逆の見るからに精魂尽き果てた様子の提督の腕を上機嫌に抱きながら執務室を後にし、その先で出くわした千歳とまるで「計画どおり」といわんばかり満面の笑みを浮かべながら、何とも小気味いいハイタッチを交わしていた。
その時の二人の姿を一部始終見ていた提督は、後に彼への独占取材を敢行した青葉からのケッコン艦二人に関する問いに対し、何とも力ない笑みを浮かべながら言葉少なにこう答えた。
やはり、チトチヨ8315です……と。
比叡「はい、いいですよ!」ニコッ
提督「え?」ヒキ
比叡「え?」クビカシゲ
提督「何それ怖い」
比叡「な、失礼な!」
提督「……え、何?それマジで言ってるの?」
比叡「あ、はい。割とマジで言ってますよ?」コクコク
提督「えー……」
比叡「む、何ですかその態度は?」ムッ
提督「いや、だってさ……比叡って金剛のこと大好きだろ?」
比叡「勿論です!金剛お姉様以上に素晴らしい人は世界広しといえども絶対にいません!……と司令の前で断言できるくらいに大好きです!」フンスフンス
提督「うん、知ってた」
比叡「ご存知でしたか!流石は私達の司令です!」キラキラ
提督「ありがとう。……ところでさっきの話題のことなんだけど」
比叡「はい!いつでもどうぞ!」
提督「えー……」ヒキ
比叡「だから、その『えー……』ってのは何なんですか、司令〜!」プンプン
提督(まぁ確かに多少失礼な言い方だったかもしれないけど、それでもそれは、普段の比叡のことをなまじ知っているからこその反応だったんだけどね……)
提督(だって相手はあの比叡よ?金剛お姉様大好きな我が鎮守府きってのガチレズ戦艦様よ?そんな子が笑顔で俺のことを全肯定してくれるとかあり得るの?)
提督(いやまぁ、確かに俺とも意外とフレンドリーに接してくれてるし、文句も言わずに秘書艦も務めてくれているくらいだから、そこそこ仲良くなれてはいるんじゃないかな〜とは思ってはいるよ?でもさぁ……)
提督(だからって年頃の女の子がそう簡単に男からの『抱かせろ』発言に応えちゃいけないと、ぼかぁそう思うんだなぁ……)
比叡(全くもう、何なんですかさっきから!いくら私といえども、ここまで揶揄われてしまったら流石に怒っちゃうんですからね!)
比叡(それに司令も司令です!突然妙なことを言い出したかと思ったら、それと同じくらい妙な態度で私のことをおちょくってきて……!何だか無性に腹立たしいです!)
比叡(そりゃあ確かに私と司令も随分と長い間一緒にいますよ?この鎮守府では私が初めての戦艦でしたし、秘書艦としても既に何年もこの人のことを支えて来ました!そういった要素を鑑みても、私は司令ととても仲良しのつもりです!だから……)
比叡(そんな指令から『抱きしめたい』って言って貰えて、本当に……本当に嬉しかったのになぁ……)
提督「あー……まぁ、なんだー……」ポリポリ
比叡「?」キョトン
提督「比叡は、さ。本当に……俺でいいのか?」
比叡「質問の意図はよく分かりませんが……でも、私は基本的に司令のことを信じていますよ?だから、そんな司令からのお願いとあれば大抵のことなら叶えてさしあげたい心持ちです!」ニコニコ
提督(笑顔が眩しい……。つーか本当に可愛いなこいつ。うっかりガチ恋しちゃいそうだ。相手ガチレズなのに)
提督「いや、その気持ちは普通に嬉しいんだけど……。それでも、さ」
比叡「?」クビカシゲ
提督「やっぱり大切なものだろ?その……女の子にとっての『初めて』は」
比叡「!」
比叡(何と!司令は私のことを案じてくれていたのですか!)
比叡(確かに私は艦むすとしての生を受けてからというもの、これまで一度も男性に抱きしめられたことはありません。所謂ハグバージンという奴です!)
比叡(そんな私の心の内を的確に見抜いているからこそ、司令は私を抱きしめることに戸惑いを覚えてしまったのでしょう。本当に優しい人です、貴方は。……だから)
比叡「……大丈夫ですよ、司令」ギュッ
提督「……比叡?」
比叡「先程も言ったとおり、私は司令のことを信頼しています。それも金剛お姉様と同じ……いえ、もしかしたらある意味ではお姉様以上に」
提督「……」
比叡「確かに全く不安がないと言ったら嘘になりますが、そんな不安も司令と一緒なら……きっと大丈夫です!だから、ね?」
提督「……?」
比叡「司令……おいで?」ニコッ
提督「」
提督「」
提督「」プチッ
比叡「……?どうしたんですか司令?急に私の手を掴んだりして」
比叡「え?寝室へ行こう?あ、分かりました!お夕飯の後だから眠くなっちゃたんですね!」
比叡「勿論いいですよ!添い寝くらいなら幾らでも……え、違う?『添い寝だけじゃ終わらせない』?それって一体どういう……」
比叡「ヒ……ヒエ〜……ッ♡」
その後、互いに顔真っ赤にした状態で寝室から出てきた提督と比叡は、そのままこの鎮守府の所属している全ての艦むすを大会議場に集めた後、その場で突然の婚約発表を行った。
その内容の詳細は青葉通信にて全世界にへと広められ、一面には幸せそうな笑顔を浮かべる一組の夫婦の写真と共に、そんな二人の後ろで虚無の表情を浮かべる金剛を筆頭とした幾人もの敗北者達の顔が写り込んでいたのだった。
大井「は?絶対に嫌ですけど(真顔)」
提督「まぁ、そうだろうね」
大井「っていうか何なんですか急に。寝言にしても全く面白くないんですけど?」
提督「いやね、何でも秘書艦の子に『抱かせろよ』と言った後にその子達の反応を見るドッキリが提督仲間の間で流行っているらしくてね。それならば、と僕も乗ってみたわけなんだよ」
大井「くっだらない。その上品性まで無いとか、やっぱり提督になる男なんて皆ろくでもない奴らばっかりなのね」
提督「ははっ、耳が痛いよ。でも、おかげで大井さんがそういうドッキリには引っかからない人だと分かったのだけは、僕としても僥倖かな?」
大井「当たり前じゃない。大体、貴方みたいなうだつの上がらない奴なんかに抱かれてやるほど、私は安い女じゃないわよ」
提督「うんうん、そうだね、そのとおりだ。……ところで大井さん?」
大井「何よ?」
提督「そろそろ僕の膝の上から退いてくれません?(懇願)」
大井「嫌です(断言)」
提督「何で?(困惑)」
大井「何よ、何か迷惑なことでも?」
提督「迷惑なんてことは無いのだけれど、ただ目の前で大きなダブルメロンがフルフルと揺れる様を見せつけられるのはすごくドキドキします」
大井「この変態」ムニュムニュ
提督「そう言いながら僕の顔に胸を押し付けてくる大井さんにだけは言われたく無いかなー」ウホッ
大井「でも嬉しいんでしょ?」
提督「それは勿論」
大井「このド変態」ペロペロ
提督「そう言いながら僕の耳を舐め回してくる大井さんにだけは言われたく無いかなー」ゾクゾク
大井「童貞の日本代表みたいな提督に勘違いされたく無いので予め言っておきますけど、この行動にはちゃんと理由があるんですからね?」
提督「ほう」
大井「まずは私が提督の膝の上に座っている理由について。これは貴方が業務中に執務室から抜け出して、私の愛する北上さんにちょっかいを出すのを防ぐため。つまりは監視です」
提督「ふむ」
大井「次に私が提督の顔に胸を押し当てた理由。これは貴方の情欲に塗れた視線が、何時執務室に入ってくるか分からない北上さんに向けられるのを防ぐため。要は目隠しです」
提督「成る程」
大井「最後に、私が提督の耳を舐めていた理由について。これは単純明快、貴方の耳に北上さんの美しいお声が入ることを防ぐため。敢えて表現するとすれば耳栓の代わりのようなものです」
提督「いや、それは流石に無理があるんじゃ……」
大井「お黙りなさい」ムチュ〜
提督「だふぁらってきふでくひをふはぐのはどうはんですはね?(だからってキスで口を塞ぐのはどうなんですかね?)」チュッチュ
大井「全く、これだから情けない童貞野郎の相手は嫌なのよ」ガタガタ
提督「うん」
大井「ちょっと優しくしてやったらすぐに自分に気があると勘違いしてさ」ギシギシ
提督「そうだね」
大井「見当違いも甚だしいとはまさにこのことよね。本当、気持ち悪いったらないわ」ゴトゴト
提督「全くもってそのとおりだ。……ところで大井さん?」
大井「何よ?」
提督「もうそうそろ朝礼の時間になりそうだから、いい加減野戦(意味深)は止めにしません?(哀願)」
大井「嫌です♡(拒否)」
提督「何で?(諦観)」
その後、約二時間の追撃戦(意味深)を経てから漸く朝礼台の前に立った提督の顔はげっそりと窶れており、逆に大井の顔と肌は艶かしいほどキラキラと輝いていた。
そんな二人の姿を見た北上は「また何時ものか」と盛大なため息を吐き、彼女以外の艦むす達は、朝っぱらから胸焼けのするような惚気を見せ付けてくる壇上のおしどり夫婦の姿を死んだイ級のような目で見つめていたのだった。
なお、鎮守府の出歯亀マスゴミことブルーリーフさんは大井の開幕雷撃によって爆発四散した。残当。
筑摩「ごめんなさい提督……。私、そういうことは余り……」
提督「そうか……ならば仕方ないな」
筑摩「申し訳ありません……」
提督「何、気にすることはないさ。こちらこそ、急にこんな話をしてしまってすまなかったな」
提督「なので、君の代わりに利根にお願いすることにしよう」クルッ
筑摩「待って下さい」ガシッ
提督「どうした筑摩。というか、そう手に力を入れられると少し痛いのだが」ミシミシ……
筑摩「そんなことより、何故そこで利根姉さんの名前が出てくるのですか?その訳……話していただけますよね?」ハイライトオフ
提督「分かった。分かったからそろそろ肩から手を離してくれ。真面目に痛い」ミキミキ……
筑摩「あ……も、申し訳ありません。思わず力が入ってしまって……」パッ
提督「いや、分かってくれればそれでいいんだ……」サスサス
筑摩「本当に申し訳ありません……。それで、あの……」
提督「ん?ああ……さっきの話の流れで何故私が利根の名前を出したのか、についてだったな」
筑摩「はい。それで、どうしてなのでしょうか?」
提督「簡単なことだ」
筑摩「?」
提督「彼女なら特に問題なく抱くことが出来そうだからだ(ハグ的な意味で)」
筑摩「……!?と、利根姉さんが簡単に抱けそうな人だからですって……!?(ビ○チ的な意味で)」
提督(何だろう……何故か今、私と筑摩の間でとんでもない認識の差が生まれてしまったような気がするのだが……)
筑摩「い、いくら提督でも言って良いことと悪いことがあります!」プンプン
提督「ど、どうしたんだ?何か君や利根の気に障るようなことをいってしまったのなら謝るが……」
筑摩「確かに利根姉さんは意外と抜けているところはありますし、お風呂上がりには下着も付けずに寝てしまうようなズボラな面もあったりする上、実は未だにピーマンが食べられないというような何とも子供染みた弱点もあったりもしますが、だからと言ってそう簡単に殿方へ体を許してしまうほどいやらしい人ではありませんよ!」プンスカ
提督「お、おう、そうなのか……。というより、私よりも君の方が余程利根に対して酷いことをいっているような気がするのだが……」
筑摩「気のせいです」キッパリ
提督「……そうか」
筑摩「兎に角、利根姉さんに酷いことをするのはやめて下さいね?さもないと……うふふっ……」ジリッ……
提督「わ、分かった、分かったからそんな感情を根こそぎそぎ落としかのような無表情を浮かべながらこちらににじり寄ってくるのは止めてくれ」
筑摩「そうですか。それならば良かったです」ニコッ
提督「うむ」
提督「なので、利根の代わりに駆逐艦の子達を抱いてこようと思う(ハグ的な意味で)」クルッ
筑摩「待って下さい」ガシッ
提督「か……肩がッッッ!!!」バキバキ刃牙……
筑摩「ふふっ……提督は本当に面白い人ですね……。利根姉さんがダメなら次は更に小さな子に食指を伸ばすつもりなのですか?節操なしもここまでくると呆れを通り越して笑えてきてしまいますね……」メリメリメリ……
提督「悪かった!何が悪いのか自分でも全く分からないが、兎に角私が悪かったっ!!だから早くその手を肩から離してぇぇぇっ!!!」ベキベキベキ……
筑摩「……本当に反省していますか?」ミシミシミシ……
提督「してますっ!マジで反省してますっ!!何なら君の言うことを何でも聞いちゃう位に反省してるからもうその手を離してぇぇぇっ!!!」ベキョベキョベキョ……
筑摩「ん?今何でも私の言うことを聞いてくれるって言いましたよね?」ニッコリ
提督「え」
……アーッ♂
その後、どういうわけか艶々の筑摩と共に休憩室(意味深)の中から出てきた提督の目からは一切の光が失われており、嗜好もこれまでの子供好き(健全)から何故か黒髪ロングの重巡洋艦好きな好青年にへと生まれ変わっていた。なお、それによって利根の片思いは見事に撃沈した模様。ちかたないね。
因みに、そんな彼の変貌ぶりの理由を突き止めようと暗躍していた某ブルーリーフ記者は、笑顔の筑摩パンチによって見事にワンパン大破した。ワザマエ!
霞「は、はぁっ!?あ、あたしのことを抱きたいとか……あんたバカなんじゃないの!?」プリプリ
提督「駄目なのか?」
霞「当ったり前でしょうが!普段からネジが緩みまくってるその腐った頭でも少し考えれば分かるでしょ!?」フンッ
提督「霞は相変わらず厳しいなぁ〜」
霞「常識的且つ当然の反応よ、このクズ!大体あんたって奴は何時も何時も……!」ガミガミ
提督「……」
提督(あ〜……完全に怒っちゃってるよこの子。つーかこの反応じゃあ、とても霞との大人の組体操(意味深)は出来そうもないか……)
霞「ちょっと、聞いてるの!?」バンッ
提督「ああ、今日の昼食のことだろ?俺はラーメンの予定だけど、霞はどうする?」
霞「それなら今日はお蕎麦でもたぐろうかしら……ってやっかましいわ!というかあんた、さては全然あたしの話を聞いてなかったわね!?」バンバンッ
提督「そーでもないぞ?……多分」メソラシ
霞「だったらちゃんとあたしの目を見て話しなさいな!」カオツカミ
提督「かふみはん、いはいへふ(霞さん、痛いです)」フガフガ……
霞「人の話は黙って聞く!」
提督「ふぁい(はい)」フガ
霞「前々から思っていたことだけど、あんたには真面目さってもんがまるで足りてない……」クドクド
提督「……」
提督(それに俺の『抱かせろ』発言を聞いても、霞の奴は全然照れてもいないみたいだし……。この前の提督会議の中で話題に上がっていたから試しに言ってみたけど、流石に早計だったかね……。仕方ない、今日のところは霞との夜の二人三脚(意味深)は諦めるとするか……)
霞「全くもう……!」プンプン
霞「そういうことはせめて夜まで我慢しなさいよね!」プリプリ
提督「うん……」
提督「……」
提督「ん?」
霞「……?何よ、そんなイ級が41cm砲を食らったような顔をしたりして?」キョトン
提督「イ級への過剰なオーバーキルは止めて差し上げろ。いや、そんなことより……」
霞「?」
提督「さっきの話、マジか?」
霞「マジって……何がよ?」クビカシゲ
提督「いや、だから……」ゴニョゴニョ
霞「……」イラッ
提督「えっと、何だ……」ブツブツ
霞「……」イライラッ
霞「……あー、もう!男ならはっきり言いなさいったら!」バンバンバンッ
提督「わ、分かったからそう何度も机を叩くんじゃない。結構高いんだからな、これ」アセアセ
霞「ならさっさと口を開いてちゃきちゃき喋る!時間は有限なのよ!」フンッ
提督「りょ、了解……。で、だ……」
霞「何っ!?」クワッ
提督「その……。よ……夜なら……」
霞「?」
提督「夜なら、霞のことを……抱いてもいいのか?」オソルオソル
霞「……はぁ?あんた何言ってんの?」アキレ
提督「だ、だよな!すまん、どうやら俺の聞き間違い……」
霞「……そんなの」
提督「……?」
霞「そんなの、勿論良いに決まってんじゃないの……このクズ旦那……」プイッ
提督「……」
提督「やったぜ」
その後、普段の三倍はあろうかと思われる程の超スピード!?でこの日の業務を終わらせた提督は、先ほど素晴らしいツンデレを披露してくれた霞と共に深夜の大運動会を敢行、見事にこれを成功させた。
なお、どこからかその情報を聞いて出歯亀に現れた某重巡洋艦の○葉さんは、何故か夜戦(意味心)明けにも関わらず最大キラ付きの霞が放った先制雷撃によって哀れにも爆発四散した。インガオホー!
龍田「あらあら〜?ごめんなさいね〜、提督〜。よく聞こえなかったんだけど〜……さっき私に向かって何と言ったのかしら〜?」ニコニコ
提督「おや?我らが筆頭秘書艦殿の聞き逃しとは珍しいこともあるものだな?」ニコニコ
龍田「嫌味を言えだなんて一言も言ってないわよ〜?……それで、さっき貴方が吐いた巫山戯た言葉は一体何だったのかしらね〜?」ニコニコ
提督「これは失礼した。ではでは、うっかり屋の龍田の為に、私がその巫山戯た言葉とやらを今一度繰り返して差し上げよう」ニコニコ
提督「私はお前を『抱きたい』……そう言ったんだ。理解出来たか、龍田?」ニコニコ
龍田「あらあら〜……つまりさっきのは聞き間違いではなかったというわけね〜」ニコニコ
提督「ああ、そのようだ。良かったな、龍田。どうやら君の耳は正常のようだぞ?」ニコニコ
龍田「そうみたいね〜、これで一安心だわ〜。……尤も、提督の頭の方は正常とはいかなかったみたいだけどね〜?」ニコニコ
提督「はははっ、相変わらず龍田は面白いな〜」ニコニコ
龍田「いえいえ〜。提督の頭ほどじゃないわ〜」ニコニコ
提督・龍田「……」ニコニコ
提督(……っべーわ、マジっべーわ。さっきの呟き龍田に聞こえちゃってたよ……。確認されちゃったから思わず嫌味な言い方しちゃったけど、もしかしなくても怒らせちゃったかな?)
提督(何で私って奴はいつもこーなんだ……。異性に話しかける時は笑顔が一番という何処かの本を受け売りを真似してみれば、顔に浮かぶのはぎごちなく不気味な笑みばかりな上、ガサツな性格を隠す為に極力丁寧な言葉遣いを心がけてみれば、口から出てくるのはどうにも嫌味じみた言葉ばかり)
提督(そして挙げ句の果てには、好いている女性に向かって『抱かせろ』なんていうゲスの極みのような言葉を投げかけてしまう始末だ。このままじゃあ……)
龍田『それじゃあお望みどおり、提督にはこの特大コンクリートの塊を抱いたまま海水浴に行ってもらおうかしら〜』
提督(……とか言われちゃいそうだな、それも真顔で)
提督(嫌だなぁ……。軽口を叩かれるのは兎も角、大好きな龍田にこれ以上嫌われたくないなぁ……)グスッ
龍田(あ、あらあら〜……?どうしましょう……てっきりさっきのは私の願望が引き起こした幻聴か何かと思っていたのだけど、まさか本当に提督が私のことを抱きたいとか言ってくれていただなんて思わなかったわ〜)
龍田(だって私は天龍ちゃんみたいに可愛くもなければ明るくもないし、提督と顔を合わせれば照れ隠しに嫌味なことばかりしか言えないような嫌な女だし、何より天龍ちゃんほど、その……お、おっぱいも大きくはないし……)
龍田(勿論、さっきの提督の言葉が嬉しくないわけじゃないのよ〜?寧ろその逆で、好きな男性にそんな言葉を掛けて貰ってすっごく嬉しいわ〜。……でも)
提督『ま、全部冗談だけどな。誰が好き好んでお前みたいな嫌味で可愛げもない上、天龍よりも胸が小さい女なんか抱くものかよ』
龍田(……とか言われちゃいそうよね〜、それも真顔で)
龍田(嫌だなぁ……。元々全部私が悪いのだけれど、それでも大好きな提督にこれ以上嫌われたくないよぉ……)グスッ
提督・龍田「……」
提督・龍田「……あの」
提督・龍田「……!」
提督「は、話があるのなら龍田からどうぞ?」アセアセ
龍田「い、いえいえ〜。ここは提督からどうぞ〜?」アセアセ
提督「そ、そうか……」
龍田「え、ええ……」
提督・龍田「……」モジモジ
提督「……なぁ、龍田」
龍田「な、なんでしょうか〜、提督〜?」
提督「今から私は、君に向かって初めて心からの言葉を贈る。なので君も、それを聞いたらYESかNOの2択だけで答えてくれ。……いいかな?」キリッ
龍田「……。……分かり、ました」ドキッ
提督「……ふぅ〜」
龍田「……」ドキドキ
提督「……龍田」
龍田「……はい」
提督『私は、君のことが好きだ。艦むすとしてではなく、一人の女性として、君のことが大好きだ。だから……君を、抱かせてくれ』
龍田『……。は、い……喜んでっ……!』
天龍「……」ドアゴシ
天龍(……漸くくっ付きやがったか。ったく、好き合ってんのはバレバレなんだからさっさとやることやれっての)ヤレヤレ
天龍(しかし、ま。ヘタレ同士にしては中々の進歩じゃねーか。……お幸せにな、愛する妹と未来の義弟よ。んじゃま、天龍様はクールに去るぜ……)スタスタ
その後、見るからにデレデレ且つキラづ付け完了(意味深)の龍田と共に日課の朝礼を行った提督は、その場で彼女との婚約発表を行い、一部を除いた殆どの艦むす達から盛大な祝福を受けた。
そして金剛をはじめとした一部のLOVE勢達は、目の前で幸せそうにはにかむ提督に対する祝福と失恋の涙を流していたのだった。
なお、恒例のマスゴミことブルーリーフ=サンはイケメンおっぱい天龍パイセンの拳骨の前に倒れ伏すこととなった。当たり前だよなぁ?(無慈悲)
衣笠「え……うぇぇぇっ!?え、な、えっ!?」カオマッカ
提督「おーおー、面白いくらい取り乱してるなー、がっさん」
衣笠「いやいやいや、何を冷静に人の様子を解説しちゃってるわけ!?そもそも全部提督が変なことを言い出すのが悪いんじゃない!」プンプン
提督「そんなに変なことだったか?」
衣笠「そりゃあそーでしょうが!だって急に衣笠さんのことをだっ、だっ、だっ……!」プルプルプル
提督「スクランブル〜♪」
衣笠「ダッシュ〜♪……って誰がグレートマ○ンガーか!?」
提督「いや〜、拾ってくるね〜。俺、がっさんのそーゆーノリのいいところ大好きよ」ニコッ
衣笠「そりゃーどーも!衣笠さんだって、提督のそういうゆるーいところ大好きだよ!」ニコッ
提督・衣笠「えへへっ……」テレテレ
衣笠「……って違ーう!こんな緩い空気に流されちゃダメだーっ!」アタマカカエ
提督「今日のがっさんは何時にも増して賑やかだなー。何か良いことでもあったのかい?」
衣笠「い・っ・た・い!誰のせいだと思ってんのよ、このゆるゆる提督が〜!」ヘッドロック
提督「お〜、痛い痛い。でもがっさんのふかふかおっぱいが顔に当たってちょっと幸せなのが悩ましいね〜」ニヤニヤ
衣笠「そ、そーゆーことは思っても口にしないのがお約束でしょーがー!」ムニムニ
提督「そー言いつつもさりげなく胸を当ててくれるがっさんまじ天使。結婚しよ?」キリッ
衣笠「こんな場面でプロポーズされてもちっとも嬉しくないよ!っていうかもうケッコン済みだし!カッコカリだけども!」プリプリ
提督「……いや、俺本気だよ?」ヘッドロックスリヌケ
衣笠「へ?」ピタッ
提督「思えば、俺とがっさんがケッコンカッコカリしてからもう1年も経つんだよね」
衣笠「う、うん、そうだね。提督が戦艦や空母の子達じゃなくて衣笠さんを選んだくれた時には、正直タチの悪い冗談か何かかと思ったよ」
提督「確かに、あの時のがっさんは滅茶苦茶テンパってたよね〜。まぁそんながっさんも可愛かったけども」
衣笠「うぅっ……あ、あんまり思い出させないでよ〜。あれは衣笠さんの中でもかなりの黒歴史なんだから……」
提督「月光蝶である?」
衣笠「誰がヒゲガ○ダムか。……でも、そっか〜。提督とケッコンしてもう1年も経つのか〜」シミジミ
提督「色んなことがあったよね〜」
衣笠「だね〜」
提督「ケッコンして初めての夜戦では、旗艦のがっさんがちゃんと無事に帰ってきてくれるかどうかずっと執務室の中でハラハラしたり……」
衣笠「ケッコンしても提督へのアタックを止めない金剛さんや加賀さんを姿を見ては、それを止めもしない提督に対してついついキツいことを言っちゃったり……」
提督「執務が滞った時には二人で鎮守府を抜け出して、近くのコンビニで買った肉まんを食べながら夜の街を手を繋いで歩いたり……」
衣笠「提督が風邪を引いてダウンちゃった時には、衣笠さんが付きっ切りで看病してあげたんだけど、何故か次の日には逆に提督に看病してもらう羽目になっちゃってたり……」
提督「がっさんの誕生日に予約した街のレストランで出てきた料理をお互いに食べさせあいっこしたりした時には、その場にいた客全員に致死量の砂糖を吐かせてしまったり……」
衣笠「休日の鎮守府デートで提督と腕を組みながらあちこちを見て回った時には、すれ違う子たち全員から物凄い視線を貰っちゃったり……」
提督「他にもがっさんとケッコンしてからは色んなことがあったけど……」ニコッ
衣笠「提督とケッコンした後に過ごした時間は全部……もう本当にぜ〜んぶ楽しかったよ!」ニコニコ
提督・衣笠「……」ミツメアイ
提督「……ね、がっさん」
衣笠「……なーに、提督」
提督「俺と……カッコカリじゃない結婚、してくれる?」ユビワサシダシ
衣笠「……うん、勿論!」ユビワウケトリ
その後、1発夜戦(意味深)を終えた翌日の定例集会で改めて衣笠との婚約を発表をした提督は、その場にいた艦むす全員から「今更かよ!?」という熱いツッコミを食らう羽目になった。
それを聞いた提督は恥ずかしげな笑みを浮かべながら隣の衣笠に目をやり、そんな提督の視線を優しく受けとめた衣笠の薬指には、真新しいラピスラズリ……永遠の誓いを意味する指輪が、美しく輝いていたのだった。
因みに、今回は愛する妹の晴れの日ということで、某青い葉っぱさんは普段よりも多少は大人しくしていたようである。
曙「真昼間っから何言ってんのよ、このクソ提督!」ビンタ
提督「ありがとうございます!」バシーン
曙「ビンタされて喜んでじゃないわよ、このマゾ提督!」プンプン
提督「駆逐艦の、それもぼのたんからのビンタは我々提督業界ではご褒美です」キリッ
曙「やだ、かっこいい……」キュンッ
曙「……なんて言うわけないでしょーが、この変態提督!」ビンタ×2
提督「ありがとうございますっ!」バシーンバシーン
曙「はぁ……それで?」アキレ
提督「ん?それで、とは?」ムクッ
曙「な・ん・で!急にアタシのことを『抱きたい』だなんて世迷いごとを言い出したのかってことよ!」ホホツネリ
提督「いひゃいいひゃい!……でほぼほはんのてほはんひょくがきもひひ(痛い痛い!……でもぼのたんの手の感触が気持ちいい)」ゾクゾク
曙「……(蔑みの視線)」
提督「ああ、その目!まるでゴミ箱の近くで踏み潰されているゴキブリの死骸を見つけた時のような冷たい視線が堪らない!」ハァハァ
曙「……(無言のタイキック)」
提督「あぁん!」ビクンビクン
曙「で、さっきのアンタの発言にはどういう意図があったわけ?(On the Teitoku)」
提督「ああ、ぼのたんが僕の背中に乗ってくれている……!ちっちゃくて柔らかいお尻の感触が直に伝わるっ……!(Under the Bonotan)」ハァハァ
曙「質問への答え以外の発言を許可した覚えはないわよ、この椅子提督」ケツビンタ
提督「ありがとうございますっ!!」バチーン
曙「ほら、分かったならさっさと答えなさい」
提督「はいっ!……あ、でもその前に」
曙「ん?何よ?」
提督「出来ればもう少しだけ強めにお尻を叩いてくれない?もっとこう……バッチーン!って感じで」チラッ
曙「……(無言の全力ケツビンタ)」
提督「んほぉっ!」バッチーン
曙「……これ以上は言わないわよ。さっさとアタシの質問に答えなさい、このクソマゾ提督」
提督「分かりました!」
提督「えっと、何で僕が急にぼのたんのことを抱きたいと言い出したのか、ってことだったね(膝の上にぼのたん)」ナデナデ
曙「そうね(膝の上のぼのたん)」
提督「まぁ理由は色々とあるんだけども」サラサラ
曙「うん(髪を梳いてもらって若干ご機嫌)」
提督「一番の理由は、僕がぼのたんにムラムラしたからかな」キリッ
曙「台無しだわ」アゴヅツキ
提督「痛いけど気持ちいぃぃぃっ!!」ガゴッ
曙「本当にどうしようもないわね、このロリコン提督(ゴミを見る目)」
提督「ロリコンは……褒め言葉だ(正座中)」
曙「開き直ってんじゃないわよ、この犯罪者予備軍」ギロッ
提督「せめて提督は付けてっ!」
曙「いっそこのまま憲兵に突き出しちゃおうかしら」
提督「憲兵さんはらめぇぇぇっ!」ビクンビクン
曙「はぁ……。全く……何でアタシはこんなのとケッコンしちゃったのかしら……」アタマカカエ
提督「でも僕は、大好きなぼのたんとケッコン出来て嬉しかったよ?」ニコニコ
曙「……」
曙「ま、今日の業務はもう終わってるし……」
提督「ん?」
曙「ちょっと長めの休憩しても……バレないわよね……」ボソッ
提督「……」
提督「そうだよ(肯定)」ニッコリ
その後、遠征から帰ってきた曙以外の第七駆逐隊を二時間以上も待たせてから漸くやって来た提督と曙は、どういうわけかどちらにも最大キラ付けが完了していた。
無論、それを見た漣達(というか漣だけ)から激しいシュプレヒコール……ではなく、ヤることをヤってる曙への軽快な煽りが入ったのだが、翌日の朝には所々焦げた状態で海に浮かぶ漣と「ワレアオバ!」の姿が発見されたのだった。なおその日の遠征は休めん模様。
満潮「抱かせてくれ……ですって……?」
提督「ああいや、でも抱きたいとはいってもそれはハグ的なアレであって、別にやましい意味合いのものじゃ……」アセアセ
満潮「もしかして……」ボソッ
提督「へ?」
満潮「もしかして、もう我慢できなくなっちゃったのかしら?……昨日あれだけ搾り取ってあげたのに」ブツブツ
提督「え」
満潮「で、でも司令官だって男の人だものね、仕方ないわよ、うん」テレテレ
提督「ちょ」
満潮「よし、そうと決まれば早く休憩室に行きましょ?仕事はまだまだあるから、そんなに長くは出来ないけどね」ソデクイクイ
提督「待って」
満潮「ん?どうかしたの?」キョトン
提督「ごめんな、満潮。何だか今日は耳の調子が悪いみたいで、どうにも幻聴を聞いてしまったみたいなんだ」
満潮「そうなの?無理しちゃダメよ?」ウワメヅカイ
提督「(上目遣いのミッチー可愛いヤッター!)心配してくれてありがとう。そこで満潮に聞きたいことがあるんだけど……」
満潮「何かしら?」
提督「さっきの、特に俺の『抱かせろよ』っていう発言を聞いた後、満潮は何て言ったんだっけ?」
満潮「ああ、それなら……」
提督「うんうん」
満潮「昨日あれだけ司令官の司令官を搾り取ってあげたのに、って言ったけど?」
提督「聞き間違いじゃなかった!?」
満潮「……?どうしたの司令官?さっきから何だか変よ?」
提督「変なのはお前だよ!つーか俺の知らぬ間というよりも寝てる間に何やってくれちゃってんの!?」
満潮「何ってそりゃあ……ナニだけど」テレテレ
提督「何故照れる!?そこは普通に恥じらう場面でしょ!?」
満潮「司令官の初めてを貰うと決めた瞬間に恥じらいは捨てたわ」キリッ
提督「そんな燃えるゴミの日みたいにお前の中の乙女な部分を捨てちゃダメだろ!?」
満潮「今の私は乙女の殻を脱ぎ去った一人の女だから」ドヤッ
提督「脱ぎ去ったんじゃなくて捨て去ったの間違いだるぉっ!?」
満潮「あ、今の捨て去るの部分はさっきの燃えるゴミとかけてるのね?結構上手いじゃない」パチパチ
提督「うるせぇよ!でもありがとうっ!」
提督「少し状況を整理しようか(正座)」
満潮「いいわよ(正座)」
提督「じゃあまずは根本的なところから。……何で俺に夜這いをかけたりしたの?」
満潮「司令官の寝顔を見ていたら急にムラッと来て、つい」テヘッ☆
提督「可愛らしく生々しいことを言うんじゃないよ!ま、まぁでも、今はそれどころじゃないから追求は一旦置いておこう」
満潮「はい」
提督「はいじゃないが。じゃあ次……これまでに一体何回くらい俺の息子♂を搾り取ってきたの?」
満潮「昨日までの分を合わせると、合計114回くらいかな」シレッ
提督「多過ぎぃっ!つーか何でそこまでされても気付かないんだよ、俺のバカ!!」
満潮「まぁほんの一つまみでインド象も昏倒させる明石さん特製の睡眠薬を司令官の夕食に盛っていたからナニの最中に目が覚めないのも多少はね?」ニコッ
提督「ヤダ……この子いい笑顔で何てこと言ってるの……?」ドンビキ
満潮「嬉しかった?」クビカシゲ
提督「(そんなわけ)ないです」
満潮「えー?」ブーブー
提督「えー?じゃないよ!」
満潮「……仕方ないじゃない」
提督「ん?」
満潮「だって……」
満潮「だってこうでもしないと、私みたいなちんちくりんじゃあ司令官のお嫁さんになれないんだもん……」グスッ
提督「……」
提督「ああ^〜(理性崩壊)」
満潮「」ニヤリ
その後、満潮の健気さに胸を打たれた提督は、その日の業務をほったらかしにした状態で彼女とのシエスタタイム(意味深)に突入し、そのまま幼気な少女を襲う一匹の野獣と化した。
そしてその事実は秘密特班員アオバ=サンの手によって広く鎮守府中に知られることとなり、翌日からの彼のあだ名がロリコンで固定となったのは言うまでもない。
しかし、そんな不名誉なあだ名をつけられた男の側には、常に不敵な笑みを浮かべる少女の姿があったのだった。
瑞鶴「え、普通に無理だけど」ヒキ
提督「ですよねー、知ってた。……因みに、何で無理なの?」
瑞鶴「だって提督さんって甲斐性とか全然無さそうだし」ズケズケ
提督「うっ(小破)」ズキ
瑞鶴「他の子達のこともしょっちゅういやらし目で見てるし」ビシビシ
提督「ううっ(中破)」ズキズキ
瑞鶴「何より、加賀さんや赤城さんの胸をチラチラ見てて気持ち悪いし」ザクザク
提督「うううっ(大破)」ズキズキズキ
瑞鶴「そういった諸々の点から見て絶対に無理だと判断したの。分かった?甲斐性無しな上に巨乳好きのムッツリ提督さん?」ニッコリ
提督「もう止めて!提督さんのライフは0よっ!!(轟沈寸前)」
瑞鶴「あら、何を勘違いしているのかしら?」
提督「ひょ?(HAGA)」
瑞鶴「まだ提督さんへの諌言フェイズは終了してないわよ?(暗黒微笑)」
提督「……」
提督「むーりぃー……(半泣き)」
瑞鶴「……ふぅっ。言いたいことを全部言えたおかげでスッキリしちゃった♪」スッキリ
提督「それは良かった。……おかげで俺のメンタルは再起不能状態だけど」ボロボロ
瑞鶴「そんなの、全部提督さんの自業自得じゃない」ズイッ
提督「それは……」
瑞鶴「違うの?」ズズイッ
提督「いえ……仰るとおりです……」
瑞鶴「ふんっ!……ま、これに懲りたらもう私達のことをいやらしい目で見ないでよね?」
提督「はい……すんませんでした……」
瑞鶴「分かればよろしい。それじゃ、また後でね」スタスタ
提督「うん、また……」バイバイ
提督「まぁ、瑞鶴のことだけはそんな目で見たことは一度もないんだけどな」ボソッ
瑞鶴「……は?(威圧)」ギロッ
提督「ず、瑞鶴!?先に執務室へ戻ったはずじゃ……!」アセアセ
瑞鶴「残念だったわね、トリックよ」
提督「トリックって何だよ(当然の疑問)」
瑞鶴「そんなことより提督さん?私に向かって何をボソボソと呟いていたのかな〜?」
提督「い、いや別に……ただの独り言だよ」ギクリ
瑞鶴「そう。なら別に私が聞いても問題ないはずよね?だからもう一回言って♡」ニッコリ
提督「嫌です……(徹底抗戦)」
瑞鶴「言え(真顔)」
提督「……はい(無条件降伏)」
瑞鶴「へ〜……提督さんは私のことは、私のこと『だけ』はいやらしい目で見たことが無かったんだ〜。ふ〜ん……へ〜……」ビキビキ
提督(ヤベェよヤベェよ……何かよく分かんないけど瑞鶴さん超キレてるよ……。何かいい感じの言い訳考えなきゃ……(使命感))
瑞鶴「……でよ」ボソッ
提督「え」
瑞鶴「何で私のことだけはいやらしい目で見ないのよっ!」ムナグラツカミ
提督「えぇっ、キレるとこそこ!?普通は自分だけは大丈夫だって安心するとこなんじゃないの!?」
瑞鶴「うるさいうるさいっ!全部提督さんが悪いんだからっ!」カラダユサブリ
提督「謂れのない暴力的な振動が提督を襲うぅぅぅっ!!」ガックンガックン
瑞鶴「何がダメなの!?一体私の何が提督さんの琴線に触れないっていうの!?」ギリギリ
提督「よ、世の中には『無い乳は抱けない』という格言がございまして……」ギチギチ
瑞鶴「『無い袖は振れない』みたいな言い方してんじゃないわよ!……って誰が無い乳よっ!!これでも少しはあるってーの!」グイッ
提督「ちょっ!?急に腕を引くんじゃ……」
モニュン
提督「」つ瑞鶴's πタッチ
瑞鶴「ど、どうよ?」モニュ
提督「」
瑞鶴「そりゃあ確かに大きさだけなら加賀さんや翔鶴姉ぇには敵わないかもしれないけどさ」モニュモニュ
提督「」
瑞鶴「それでも、胸の形だけならそこらの巨乳共にも負けない自信があるんだから……って何時まで人の胸揉んでのよっ!?」モニュモニュモニュ
提督「……瑞鶴」
瑞鶴「な、何よ?」モニュモニュモニュモニュ
提督「前言撤回する……美乳な瑞鶴は抱けるっ!」キリッ
瑞鶴「……」モニュモニュモニュモニュモニュ
瑞鶴「え、これ素直に喜んでいい場面なの?」モニュモニュモニュモニュモニュモニュ
その後、なんやかんやあって無い乳瑞鶴の隠れ美乳っぷりに気付いた提督は、その宣言通りに一昼夜通して彼女とのレイテ沖海戦作戦(意味深)を実行。見事な大勝利を収めた。
その大戦果に喜び勇んだ提督は、聞いてもいない青葉に対して延々と瑞鶴の可愛さを語りまくるという暴挙に打って出てしまい、その結果、数時間後に解放された彼女の目には一切の光が無くなってしまっていたのだった。
なお、一月後に任された結婚式のカメラウーマン役の仕事は全うする模様。
不知火「……?『抱かせてくれ』、ですか?」キョトン
提督「うむ。君に問題なければ是非頼みたい」キリッ
不知火「しかし、まだ今日の業務が……」
提督「それなら先ほど全て終えたところだよ。ついでに、明日の分も併せてな」
不知火「ということは、今日のこの後の予定は……」
提督「何も無い。俺も、そして不知火もな」
不知火「……」ジーッ……
提督「(な、何かすごい見られてる……)ま、まぁ勿論、無理にとは言わんがな?俺としても双方の合意がある状態でしかしたくはないし」アセアセ
不知火「……それが」ジーッ……
提督「ん?」
不知火「それが本日最後の不知火への命令なのでしょうか、司令?」ジーッ……
提督「え?あ……ああ、うん、そうだな。それが不知火への今日最後の命令だ」
不知火「そうですか……ふむ……」カンガエコミ
提督「……」
提督(あっれー?おっかしーなー、何か俺の予想していた反応と違って微妙に受け入れてくれそうな雰囲気が目の前の不知火から漂っているぞー?)
提督(いやね?俺としては『余計なことを言わずに真面目に業務をこなして下さい』的なマジレスをしてきた不知火をおちょくってやろうかと思って口にしたただの冗談だったわけよ)
提督(それがまさか、こんな予想の斜め上をいく前向きな対応を取ってくるとは思いもしないわけで……)
提督(ヤバイ……マジでどうしよう……)ドキドキ
不知火「……司令」
提督「ど、どうした?」ドキドキ
不知火「先ほどの命令について一つお伺いしたいことがあるのですが、よろしいでしょうか?」
提督「お、おう勿論だとも。何でも聞いてくれ」ドキドキ
不知火「ありがとうございます。それでは……」
不知火「抱きたいとはつまり、司令が不知火のことを抱っこしたいという意味だと理解してよろしいのでしょうか?」クビカシゲ
提督(ヤダ……この子すごく純粋)キュン
不知火「正直に言うと、司令から抱っこされるという行為については、不知火達駆逐艦がその見た目以上の意味で不当に子供扱いされているようで少し気恥ずかしい思いがあるのは確かです」
不知火「それでも、日々の軍人生活の中でふと人肌が恋しくなってしまう瞬間があることは不知火にも多少理解出来ます」
不知火「で、ですので、不知火のこの体で司令がご満足いただけるというのなら……その……」
不知火「ど、どうぞ?(精一杯の笑顔+抱っこしてのポーズ)」
提督(何この天使可愛すぎる)キュンキュン
提督「あー……あのな、不知火?」
不知火「何でしょうか、司令?(抱っこしてポーズ継続中)」
提督「その……真面目なお前がここまでしてくれているのに大変申し訳ないのだが、俺の言う抱くとは、いままさにお前がしようとしてくれている抱っこのことではないんだ」
不知火「そう……なのですか?(ポーズ解除中)」
提督「うむ」
不知火「では、司令の言う抱くとは一体……?(解除)」
提督「それなんだが……詳しい説明をしたいから少し耳を貸してくれないか?」オイデオイデ
不知火「?」トテトテ
提督説明中……
提督「……ということなんだ(説明終了)」
不知火「……」
提督「……不知火?」
不知火「……」
提督「……?」
不知火「…………」
不知火「………………しらにゅいにおちどはありましぇん(気絶)」カオマッカ
提督「不知火ぃぃぃっ!?」
その後、30分程してからようやく提督の膝枕の上で目を覚ました不知火は、先程の認識違いと現在進行形の膝枕からくる気恥ずかしさのあまり、真っ赤に染まった顔を両手で覆い隠しながら執務室を飛び出していった。可愛い。
その愛らしい姿に改めてキュン死した提督は、翌日の朝礼の場で不知火に公開プロポーズを行い、それを受けた不知火は今度は嬉しさのあまりに紅潮気絶した。可愛い。
なお、ニヤニヤと笑いながら今後の夜戦(意味深)の予定は聞いてきた某葉っぱさんは、戦艦並みの眼光を取り戻した不知火の一睨みの前にあえなく失禁した。ショッギョムッジョ!
初月「……お前は何を言っているんだ?」ジトッ
提督「い、いきなり辛辣だな……」ヒクッ
初月「それはそうだろう?何せまだ日の昇る内から夜伽の誘いを口にするような馬鹿者を叱りつけているんだ。これでもまだ優しい方だと思うが?」フンッ
提督「それは素直に申し訳ない……」シュン……
初月「分かればいいさ。ほら、そんなところでしょげてないで早く残りの仕事を片付けてしまおう。時間は有限だぞ?」
提督「だな」
〜提督&初月仕事中……〜
提督「それにしても意外だったな」カリカリカリ……
初月「何がだ?」ペラ……
提督「初月が『抱く』という言葉の意味を知っていたことがだよ」カタカタカタ……
初月「うん?……ああ、そのことか」ペラ……
提督「誰かから聞いたのか?それとも何処かで見たとか?」カキカキカキ……
初月「半分正解、といったところだな」ペラ……
提督「というと?」カチャカチャカチャ……
初月「誰かに聞いたわけではなく、最近とある書物で見たことがある……ということだよ」ペラ……
提督「へぇ、そうだったのか。……ところで初月?」ピタッ
初月「何だ、提督?」ペラ……
提督「何でお前はさっきから仕事の手伝いもせずに、俺の膝の上で官能小説なんぞを読んでいるんだ?」ジトッ
初月「何だ、お前も読みたいのか?」シレッ
提督「犯すぞ」
初月「夜まで待て」
提督「どんな回答だ」
初月「だが嬉しいだろう?」ウワメヅカイ
提督「まぁな」ナデナデ
初月「ん……お前の手の感触は悪くないな」スリスリ
提督「それは何より」ナデナデ
初月「次は頬の辺りを頼む」ペラ……
提督「はいはい。……にしても、こんな時でも本を読むのは止めないんだな」ナデナデ
初月「意外と面白いからな。読み始めると止まらないというか……」ペラ……
提督「ふーん。どんな話なんだ?」ナデナデ
初月「一人の男を取り合う四姉妹の話で、最終的には末っ子が大勝利する話だ」ペラ……
提督「何だろう、すっごいデジャブ」ナデナデ
初月「まぁお前と僕達姉妹のやり取りに多少の夜戦要素(意味深)を加えた話だからな。それも当然だろう」ペラ……
提督「マジか。……因みに、作者は誰なんだ?」ナデナデ
初月「ん?それは勿論……」パタンッ
初月「僕だが」シレッ
提督「何やってんだお前(真顔)」
初月「驚いたか?」フフンッ
提督「お前の考えている驚きとはまるで違う意味で驚いているよ」
初月「因みに、姉さん達からも中々好評の作品なんだ」
提督「話聞けよ。つーか秋月達に何てもの見せてんだよ」
初月「特にお前の主砲からの砲撃(意味深)の描写が秀逸だと大絶賛でな」
提督「マジで何やってんだお前(真顔)」
初月「心配するな。今のところは僕達姉妹の間のみで楽しんでいるだけの作品だから」
提督「そういう問題じゃねぇ」
初月「……ふぅん?」
提督「……何だよ、その意味深な笑い方は?」
初月「いや何、口では嫌だ嫌だといいながら……」
初月「お前の『ここ』は随分と元気だなと思ってな」サスサス
提督「(自分の嫁が俺との行為を詳細に纏めたエロ小説を自作して姉妹間でシェアしていると聞いたら元気(意味深)になるのも)まぁ多少はね?」ビンビン
初月「正直な奴だ。……なぁ提督?」サスサス
提督「何だ?」ビンビン
初月「夜にはまだ少しばかり早いが……」サスサス
提督「?」ビンビン
初月「『僕の体を抱かせてやろうか』?」ウィスパーボイス
提督「……」
提督「オッス、お願いしま〜す!(大興奮)」
その後、妖艶な微笑みを浮かべる初月と共に休憩室(意味深)の奥に消えた提督は、それから翌日の朝になるまでそこから出てくることはなかった。
中でナニが起こったのかについては定かではないが、ただ一つだけ分かることがあるとすれば、この一件だけで初月が執筆している自作官能小説の厚みが少なくとも5cmは増したはず、ということだけである。
因みに、この小説の噂を聞いてその内容の一部を盗み見た某青い人は、任務の際にも提督の主砲(意味深)の脳裏に思い浮かべしまい、その日は一日中悶々とした時間を過ごすハメになってしまったという。ジゴージトク!
矢矧「そう、溜まってるのね」ポッ
提督「矢矧さん」
矢矧「恥ずかしがることはないわ。だってこんな女所帯の中で男は提督の一人だもの。性欲のやり場に困るのも当然というものよ」イソイソ
提督「ねぇ、矢矧さん」
矢矧「それじゃ、早速提督の中に溜まったものを発散させましょうか。場所はどこがいい?寝室?それとも休憩室かしら?……なんなら、このまま執務室の中でも」ヌギヌギ
提督「おい、矢矧ぃっ!」
矢矧「あら、何かしら?」ピタッ
提督「まぁさっきの抱かせろ発言は素直にお前とハグがしたくて言ったんだとか、もしもそれでお前にあらぬ誤解を与えてしまったのなら素直に申し訳なかったなとか、俺としても色々と言いたいことがあるんだけど……」
矢矧「?」
提督「取り敢えず、服着ろよ(真顔)」
矢矧「私はこのままでもいいと思うのだけど(下着姿)」
提督「言いわけねぇだろっ!」
提督「つーか、何で矢矧は俺の目の前で服を脱ぎだしたんだよ?」
矢矧「提督が心の内に秘める獣のような情欲を滾らせてあげようと思って……」シレッ
提督「言い方」
矢矧「失礼、言い換えるわ」
提督「うん」
矢矧「提督の主砲を臨戦状態にしてあげようと思って」キリッ
提督「ますます酷くなってるじゃないかっ!(驚愕)」
矢矧「ダメだったかしら?」クビカシゲ
提督「逆に聞くけど、どうしてダメじゃないと思ったんだよ!?」
矢矧「下着までならセーフかと思って」
提督「余裕のアウトだよっ!」
矢矧「……」ジーッ……
提督「な、何だよ?」
矢矧さん「もしかして……」
矢矧「提督ってホモなの?」クビカシゲ
提督「何でそうなるんだよぉっ!」
矢矧「あら、違うの?」
提督「当たり前だ!俺は普通に女の子に興味津々だよ!」
矢矧「なら、どうしてさっきから私の方に目を向けてくれないの?」
提督「下着すらも脱ぎ捨てた年頃の娘の体を凝視するほど落ちぶれた人間じゃねぇからだよっ!(目逸らし)」
矢矧「女体に興味無し……やはり提督はホモ、っと……」メモメモ
提督「何をメモってんだ矢矧ぃっ!」
矢矧「冗談よ」シレッ
提督「えぇ……何で今日に限ってそんなに元気なんだよお前……。後マジでそろそろ服着ろよお前……」ゲンナリ
矢矧「……なるほど」
提督「?」
矢矧「提督は着衣プレイが好みなのね?」キリリッ
提督「もうそういうことでいいよ……。後頼むからマジで服着てくれよ……」アキラメ
矢矧「ねぇ、提督」
提督「どうした矢矧」
矢矧「さっき貴方から渡された服を着てみたのはいいのだけど」
提督「うん」
矢矧「これは流石に露出が過ぎるんじゃないかしら?(紫のパレオ付きビキニ着用中)」
提督「数分前まで裸だった奴が何を言う(ガン見)」
矢矧「何だか全体的にスースーするわ(ポージング中)」
提督「そりゃあ水着だからな(ガン見)」
矢矧「特に胸やお尻の辺りが妙に強調されている気がするわ(ポージング中)」
提督「そりゃあ水着だからな(ガン見)」
矢矧「水着、好きなの?」
提督「正直、超好き(ガン見)」
矢矧「そう……」
矢矧「なら、この服のまま私と着衣プレイ……しよ♡(パレオたくし上げ)」
提督「ヤりますねぇっ!(即答)」
その後、矢矧のビキニ姿に欲情した提督は、彼女からの誘いを二つ返事で受けると、そのまま彼女の豊満な肢体を朝まで貪り続けた。
無論、そんな彼の趣味が明るみに出ないはずがなく、今回のやり取りを盗み聞きしていた某重巡洋艦によるすっぱ抜きスクープによって、周囲からの提督の評価は「女体に興味がないホモ」から「ビキニ好きのホモ」にへと挿げ替えられることとなった。やっぱりホモじゃないか(呆れ)
なお、当の本人は矢矧とのケッコンに胸を躍らせていたため気にしていない模様。
金剛「漸くミーの出番が来たね〜!」ガッツポーズ
提督「え、どうしたの急に(困惑)」
金剛「聞いてよ提督ぅ〜!やっと私にスポットライトが当たる時が来たんだよ〜!(歓喜)」
提督「えっと……良かったね?」
金剛「Hai!というわけで提督ぅ!」
提督「ん?何?」カキカキ
金剛「早速私のことを抱いて下さ〜い!(ウェルカムポーズ)」
提督「いや、女の私にそんなこと言われても……」
金剛「ファッキン!」バンッ
提督「仕事中なんだから机を揺らさないで」
金剛「何で提督は女の子なの!?Why!?」
提督「何でって……そりゃあそういう風に生まれたからとしか……」コマリガオ
金剛「このSSに出てくる提督は全員Manだと思ってたのに……!とんだ貧乏くじを引いてしまったネ〜!」アタマカカエ
提督「唐突にメタいことを言うんじゃないよ」
金剛「む〜……。ねぇ提督ぅ?」
提督「何?」カタカタ
金剛「Youは本当にWomanなの?(提督の胸を凝視しながら)」
提督「私のどの部分を見てそんなことを聞いてきたのかについては敢えて触れないでおいてあげるよ」ペッタン
金剛「だって提督ぅのバストはアダルトな女性にしてはあまりにも……(哀れみの視線)」
提督「喧嘩売ってる?あといい加減私の胸を凝視するのは止めて」
金剛「本当はManだったりしない?」ジーッ……
提督「無いよ」
金剛「不幸ネ〜……」ソラハアンナニアオイノニネ〜……
提督「あの子達のネタを取るのは止めなさい」
金剛「そもそも、ミーがこんなにも不幸なのは全部提督ぅに原因がありマス!」プンプン
提督「私が?何で?」
金剛「だってそんなにキリッとしてカッコいいのに実は女の子でしたーなんて、私達艦むすにとっては拷問にも等しい苦痛だからだヨー!」プリプリ
提督「そんなこと言われても……生まれ持った見た目は私じゃどうにも出来ないし……」ニガワライ
金剛「それにバストもまな板みたいにペッターンだし……」
提督「まだ言うか貴様(真顔)」
金剛「もう提督が女の子でもいいからミーのバージンを貰ってヨー。ネーネー」ユサユサ
提督「女の私にそういうことを求めないで。それと肩を揺らさないで、字がぶれちゃう」
金剛「もうもう!提督は私のバージンと今日の報告書、どっちが大事なノ!?」ウガーッ
提督「報告書」キッパリ
金剛「……そこは嘘でもミーだと言って欲しかったネー」ションボリ
提督「……はぁ」
提督「金剛」
金剛「……何デスかー、提督ぅ?」
提督「ん」
金剛「……?急に両腕を左右に広げたりしてどうしたんデース?」
提督「見れば分かるでしょ?」
提督「抱いてあげるよ」
金剛「それは本当デスか!?」クワッ
提督「うん。ハグまでだけどね」
金剛「それでもいい!十分デース!そ、それじゃあ早速……」ソワソワ
提督「何時でもどうぞ」
金剛「ふわぁ〜……提督ぅとハグしちゃったヨ〜……」ムギュ〜
提督「ハグ位で大袈裟だなぁ」
金剛「そんなことはないデス!だって……」ギュッ
提督「……金剛?」
金剛「だって私は、提督ぅとこんなに至近距離で触れ合うのは初めてだから……」スリスリ
提督「……!」
金剛「大好きな貴女の温かさをこんなに近くで感じられる。女の子なのに私達のためにいつも頑張ってくれる貴女の優しさを間近で感じられる」
提督「……」
金剛「だから、今のミーはとっても幸せデ〜ス」ニコッ
提督「……そっか」ナデナデ
金剛「Hai!……ねぇ、提督ぅ?」
提督「何?」
金剛「これからも……ううん、時々でいいから……また今みたいに私のことを抱きしめて欲しいネ〜」ギュッ
提督「……うん、いいよ」ギュッ
金剛「YES!じゃ、じゃあついでにKissも……」ン〜ッ
提督「それはダメ」キッパリ
金剛『提督ぅは照れ屋さんネ〜』
提督『普通だよ』
青葉「……」
青葉「……」ニヤリ
その後、金剛との約束を守ることになった提督は、それからは事あるごとにハグを求めてくる彼女の対処に頭を悩ませることになった。
しかし、天真爛漫な金剛との触れ合いは提督が知らぬ間に溜め込んでいたストレスの解消にも役立ったようで、提督自身も彼女とのハグを楽しんでいる様子も垣間見えた。
何にせよ、我が鎮守府の長と最高練度の艦むすの関係が良好であることは、広報担当の私としても喜ばしい限りである。
今後も彼女達二人が織り成す百合百合しい絡みに期待せざるを得n
……この文章を最後に、青葉は鎮守府の広報係(非公認)から無期限の一人遠征部隊に配置換えされることになった。出歯亀は重罪だからね、ちかたないね(無慈悲)
飛龍「はぁ〜……(クソデカため息)」
提督(な、何か急に重めのため息吐かれ始めたんですけど!?何これ怖いっ!)
飛龍「いやさぁ……提督も男の人だからそんな気分になっちゃうのも分からなくは無いよ?分からなくは無いんだけど……」ヤレヤレ
提督(し、しかも呆れ気味に首まで振られ始めたんですけど!?何これ辛いっ!)
飛龍「ただ、そういうことはさぁ……」ジトッ……
提督(な、何を言われるんだろう……)ドキドキ
飛龍「せめて多聞丸くらい偉くなってから言ってくれないかなぁ?」アキレ
提督「僕の提督人生最大の無茶振りが来ちゃったんですけどーっ!?」ガーンッ
飛龍「え、そんなに無茶振りかなぁ?」クビカシゲ
提督「当たり前なんですけど!?というより無茶振り以外の何があると言うのか気になるところなんですけどっ!?」
飛龍「提督を志すのなら多聞丸越えは寧ろ通常ノルマかなーって」シレッ
提督「あり得ないんですけどーっ!?」ガガーンッ
飛龍「そうかなぁ?」
提督「そりゃあそうなんですけど!?多聞丸さんは栄光の日本海軍中将にして大英雄!対してこちとら民間からの中途採用にして肩書きだけのなんちゃって大佐!」
飛龍「そうだね」
提督「ならここまで言えば、聡い飛龍さんなら僕の言わんとすることも分かるはずなんですけどっ!?」クワッ
飛龍「うん、よく分かったよ」
飛龍「取り敢えず、まずは准将への昇進を目指して頑張ろっか?」ニッコリ
提督「全然人の話を聞いてくれて無いんですけどーっ!?」ガガガーンッ
飛龍「えー、そこはもっと頑張ろうよー。出世は男の本懐なんでしょう?」ムーッ
提督「今の立場でさえ恐れ多いと日々胃壁をすり減らしているヘタレには思いもつかない思考なんですけど!?」
飛龍「大丈夫大丈夫!仮にお腹が大破しても、すぐに明石や夕張辺りが直してくれる筈だからさ」ケラケラ
提督「人間の僕にはバケツもダメコンも無用の長物なんですけどっ!?」
飛龍「でも人間の中にもすごい人がいるじゃない。例えばほら……」
飛龍「『セタップ!』とか言いながらXカイゾーグに変身する人とか」
提督「リアルとフィクションを混同しないで欲しいんですけどーっ!?そもそもその人変身する前からどチート設定の文字通り以上の化け物なんですけどーっ!?」
飛龍「……さっきから無理無理言ってばっかりだね、提督」
提督「だって事実無理なんですけど!?僕みたいなヘタレじゃあ多聞丸さんみたいな将校になれないし、だからといって天才科学者の父親に改造されて秘密結社GODと戦う水陸両用のサイボーグになれるわけでもないし……」ブツブツ
飛龍「……」
提督(うぅっ……飛龍さんの無言の視線が痛いんですけど……。これは完全に失望されてますね、分かります……。でも……。でも……無理なものは無理なんですけど……)プルプル
提督(ただ、これ以上飛龍さんに嫌われたら僕はもう生きていけないんですけど……。というよりもいま時点で既に轟沈寸前のメンタルなんですけど……。……なら)プルプル
提督(なら、やることは一つなんですけど……)
提督「ごめんなさい、飛龍さん……。こちらから言いだしたこととは言え、僕みたいな奴じゃあこれ以上貴女の期待に応えることは出来ないんですけど……」
飛龍「……ふぅん、ならどうするの?」
提督「……辞めるんですけど」ボソッ
飛龍「は?(真顔)」
提督「(真顔超怖いんですけど……!)ぼ、僕みたいなウジウジした奴が鎮守府にいると他の皆の士気に関わるので、もう提督を辞めるんですけど……」ボソボソッ
飛龍「……提督を辞めて、その後はどうするの?」
提督「幸い多少の蓄えはあるので、そのお金を使って元々やりたかった喫茶店でも始めようかと思うんですけど……」ボソボソボソッ
飛龍「……そ。なら好きにすれば?」
提督「……止めたり、しないんですね」
飛龍「生憎、やる気が無い人を引き止めるほど私も暇じゃ無いからね」
提督「……そう、ですか」グスッ
飛龍「……ただ」
提督「……?」
飛龍「提督だけ好きなことをするのはずるいから、その時は私も付いていくけどね!」ニコッ
提督「え……。ど、どうして……?」
飛龍「そりゃあ提督業を続けるのなら多聞丸みたいになって欲しいとは思ってるよ?……でもそれ以上に」
提督「……?」
飛龍「提督のやりたいことが、私のやりたいことだから。……だから、例え死んでも付いていくからね、アナタ♡(左手の指輪見せながら)」
提督「……ひ"り"ゅ"う"さ"〜ん"っ"!!(号泣)」ダキッ
飛龍『あ……もう、甘えん坊さんなんだから……』
提督『ひ"り"ゅ"う"さ"〜ん"っ"!!』
蒼龍「……」ドアゴシ
蒼龍「……私も付いて行っちゃおうかな?」ボソッ
その後、先の宣言通りに提督として地位を大本営に返上した提督は、同じく解体を経て普通の人間に戻った飛龍と共に小さくも温もりのある喫茶店を開くことになった。
ただその際には、何故か蒼龍も彼らに付いて来てしまい、一時は元二航戦の間で壮絶な修羅場が巻き起こされる事態となった。
しかし幸いなことに、嫁である飛龍の計らいで蒼龍も元提督の嫁になることを許されたため、今では三人で仲良く喫茶店を切り盛りしているのだとか。平和だなー(ほっこり)
因みに、三人の抜けた後の鎮守府では密かに元提督への想いを募らせていた艦むす達の奮闘という名の八つ当たりの成果もあって、鎮守府周辺の海域はイ級の一匹すらもいない修羅の国と化したという噂である。……平和だなー(白目)
提督「は?(難聴)」
松風「おや、慎重な君にしては珍しい反応だね」フフッ
提督「は?(困惑)」
松風「そんな君の顔をもう少しだけ見てみたい気もするが……まぁ、まずは僕の当初の目的から果たすことにしようかな」
提督「は?(疑念)」
松風「というわけで、先ほどの僕の言葉をもう一度繰り返させて貰おう。今度は聞き逃さないでくれよ?」
提督「はぁ……(混乱)」
松風「では早速……。なぁ、司令官」フゥッ……
松風「今夜辺り、僕のことを抱いてみないか?」
提督「は?(唖然)」
松風「うん、いい顔だね。僕は君のそういう顔が見たかったんだ」フフッ
提督「は、はぁ……(疲労)」
松風「……でもね、さっきの言葉に嘘偽りはないよ。僕は本気で……君に抱かれたいと思っているんだ」ニコッ
提督「は?(驚愕)」
松風「どうしてって顔をしているね。まぁその疑問も当然と言えば当然かな」
松風「僕がこの鎮守府に配属となってからはまだまだ日が浅いし、君の秘書艦になった日数だって他の先輩方に比べれば若輩いいところだ。それを考えれば、君が先の僕の言葉や態度に違和感を持つのは寧ろ当たり前のことだと言える」ウンウン
提督「はぁ……(同意)」
松風「だが、それでも僕は、この胸の中で高鳴る心の臓の音とはまた違った温かな鼓動に抗うことが出来なかったんだ」
松風「だってそうだろう?一体この世のどこに自分の心を裏切れる者がいるだろうか?……いや、そんな奴はこの世のどこにもいやしないだろう。少なくとも、僕はそんな剛の者を知らないからね」フフッ
提督「……はぁ(反語)」
松風「だからこそ僕は、この心の内で芽生えたこの感情を大事にしたい。一瞬の気の迷いだとか、若さゆえの過ちだなんていうありきたりな言葉なんかで、この胸の中で燃える温かな感情を誤魔化したく無い」
提督「はぁ……(理解)」
松風「……ね、司令官?」
提督「は?(応答)」
松風「好きだよ。君のことを愛している。一人の女性として、君という一人の男性を」ニコッ
提督「……」
提督「……ありがとう」カオマッカ
松風「ふふっ、可愛い奴だ。じゃあ後は、君の口から僕の一世一代の告白に対する答えが聞きたいな」
提督「……ああ」
提督「俺も……松風のことを好ましく思っている、よ……。勿論、異性として、だ」キリッ
松風「……」
松風「わ、分かってはいたが……。やはり改めて言葉にされると、少しばかり気恥ずかしいものがあるね……」ポッ
提督「……」
松風「でも……うん」トテトテ
提督「……?」
チュッ
提督「……は?」
松風「……ぷはっ。……うん、やはり悪くない。全く悪くない気分だよ、司令官」ニコッ
提督「……」
チュッ
提督「……俺もだ」ギュッ
松風「……ん♡」ギュ〜ッ
その後、松風からの告白を快く受け入れた提督は、鎮守府の皆にはお忍びで、度々彼女との背徳的な逢瀬を楽しむようになった。
松風曰く、「愛とは障害があるほど熱く燃え上がるものなのさ」とのことである。
いいセリフだぁ……(感動)アオバもそう思うだろ?
「イチリアル」
サンキューアオバ。
因みに、最近何かと怪しい二人を追跡して特大のスクープを取ろうとした某マスゴミ重巡は、翌日の訓練中に謎の開幕雷撃を受けて無事大破した。ファッキューアオバ。フォーエバーアオバ。
秋月「分かり……ました……」ブルブル
提督「え」
秋月「この秋月の体でいいのなら、提督の好きに使って下さい……」グスッ
提督「いや、あの……」タジタジ
秋月「ですから……ですから……!お願いですから……!」
秋月「私以外の子達には手を出さないで下さい……!」グスグスッ
提督「ちょ……!?」ギョッ
秋月「お願いします!私のことは好きにしてくれていいですから、どうか他の子達のことは何卒……!何卒っ……!」エグエグッ
提督「お願いだから一先ず俺の話を聞いてくれませんか秋月さんっ!?」
秋月「な、何でしょうか……」ビクビク
提督「(そこまで怯えられると流石に堪えるなぁ……)いやさ、何だか君と俺の間で何だか凄まじいレベルの認識の齟齬があると思うわけだよ」
秋月「認識の齟齬……?」
提督「そそ。もっと噛み砕いた言い方をするなら、俺が君に誤解されてると言うか……」
秋月「……っ!?わ、私の体に、提督が採れたてのゴカイを這わせる……!?」ブルブル
提督「何それ怖い。つーかゴカイじゃなくて誤解ね」
秋月「い、一回だけじゃなくて五回もですかっ……!?」ゾワゾワ
提督「うん、一旦落ち着こうか」スクッ
秋月「ヒッ……」ズザザッ
提督「……椅子から腰を浮かせただけで後退りされるのは初めての経験だわ」ガックリ
秋月「あ……ご、ごめんなさい……」シュン……
提督「いやまぁいいんだけどさ……」
秋月「うぅっ……」
提督「……そもそもさ」
秋月「は、はい……」ビクッ
提督「(また怯えられてる……)秋月はどうして俺のことをそんなに怖がってるんだ?」
秋月「えっと……それは、その……」タジタジ
提督「正直な話さ、俺はお前に対して何もした覚えが無いんだけども」
秋月「……!?あ、秋月に『は』した覚えがない……!?」ギョッ
提督「訂正しよう。秋月も含めて、俺は誰にも怖がられるようなことをした覚えはない」キッパリ
秋月「そ、そうですか……」ホッ……
提督「……真面目なお前のことだ、恐らくは妙な噂でも聞いて俺のことを誤解しているんだと思うが」
秋月「は、はい……そのとおりです……」コクコク
提督「どんな噂なんだ?怒ったりしないから言ってくれ」
秋月「わ、分かりました……えっと確か……」
提督「うん」
秋月「提督は駆逐艦相手に欲情する上、サディスティックな趣味も持ち合わせたど変態」
提督「どうしようもなくヤベー奴として認識されているじゃねぇかっ!」アタマカカエ
秋月「……だと、青葉さんが仰っていました」
提督「あのマスゴミ、マジでいっぺんシメたろうかな……」ビキビキ
秋月「ヒッ……」ビクビク
提督「あ、ああ、怖がらせてごめんな……」
秋月「い、いえ……。ですが、それならば何故先程は私を抱きたいなどと……?」
提督「ああ、いや……あれは親愛を込めたハグ的な意味の抱きたいであって、決して性的なサムシングではなくてだな……」
秋月「え……そう、なんですか……」
提督「まぁあの言い方じゃあ誤解されても仕方ないが……」
秋月「……」
提督「……」
提督(き、気まずい……)
秋月「……あの」
提督「お、おう、何だ?」
秋月「先程は失礼な誤解してしまって申し訳ありませんでした……」
提督「いや……分かってくれたのなら別にいいよ」ハハハッ……
秋月「それで、その……」
提督「ん?」
秋月「提督はまだ私のことを……その……」モジモジ
提督「?」
秋月「抱きたい、ですか……?」ウワメヅカイ
提督「……ああ、秋月さえ良ければ俺はお前を」
提督『抱きたい』
???(……っ!?て、提督って……)
照月(本当に駆逐艦相手に欲情する上、サディスティックな趣味も持ち合わせたど変態だったの……!?)ドアゴシ
その後、ドア越しに聞いた提督と秋月の会話を曲解した照月の吹聴によって、あくまで可能性程度に収まっていた提督の性癖に関する噂はほぼほぼ確定情報として鎮守府中に広まることとなった。スッゴイカワイソ。
それによって「もうどうにでもなーれ」とヤケクソ気味になりかけていた提督であったが、見かねた秋月からの「お世話させていただきます」宣言によって一転妻帯者になることが出来たので、結果的にはこれで良かったのかもしれない。オシアワセニー。
なお、ことの元凶である青葉=サンは無期限の特命遠征部隊(所属人数一名)に配属となった模様。チカタナイネ。
今後しばらくはお断り勢とか裏LOVE勢とかを中心に書いていこうと思います。見たい艦むすがいたら是非コメントしてね!
後書きはいいから兎に角抱かせろよ(ゲス顏)
3/14 山城編投稿
3/15 千代田編投稿
3/16 比叡編投稿
3/17 大井編投稿
3/18 筑摩編投稿
3/19 霞編投稿
3/20 龍田編投稿
3/21 衣笠編投稿
3/22 曙編投稿
3/23 満潮編投稿
3/28 瑞鶴編投稿
3/30 不知火編投稿
3/31 初月編投稿
4/1 矢矧編投稿
4/3 金剛編投稿
4/4 飛龍編投稿
4/5 松風編投稿
4/8 秋月編投稿
「抱かせろよ」とかいうど直球なゲス発言の下には提督からの親愛の念が隠れていたんだよ!なんだこれは…たまげた純愛だなぁ…
1さん
コメントありがとうございます!
4章は純愛だってはっきりわかんだね(確信)
オススメもありがとナス!
ヂトゼザァンッ!オンドゥルラギッタンデズカァ!
山城編も千代田編も最高です( ^∀^)
seiさん
コメントありがとうございます!
貴方のコメントと評価のおかげで……オデノガダダハボドボドダッ!
続きもお楽しみに!
大井っちが楽しみですなぁwww(ゲス顔)
いいゾ〜これ!やっぱり…お断り勢とのイチャコラを…最高やな!
あ、そうだ(唐突)次は筑摩ネキが見たいゾ
比叡ちゃんが眩しすぎて目ぇ潰れたわ。
5さん
6さん
コメントありがとうございます!
大井っちと筑摩さんのリクエストいただきました!参考にさせていただきますね!
seiさん
比叡さんは普通に良妻になれるポテンシャルの持ち主。可愛いし優しいし……うん、いいね!
ちょっと待って!大井っちとの濃厚な夜戦の描写が入ってないやん!いやらしい文章が見たかったからこのssを開いたの!分かるこの罪の重さ?
でも次に筑摩さんを書いてくれたら勘弁してあげるわ
やったぜ。大井っちありがとナス!
筑摩ネキの後でいいので霞ちゃん書いてください!
お願いします!何でも島風!
9さん
10さん
コメントありがとうございます!
やっぱり……大井っちのツンデレを……最高やな!(ご満悦)
よし、じゃあ(筑摩ネキの後に霞ちゃんネタを)ぶち込んでやるぜ!
ん〜?何だこの筑摩ネキは〜?証拠物件として押収するからな〜?(ねっとり)
じゃあ俺、傷心の利根さんを慰めて帰るから…
12さん
コメントありがとうございます!
結局筑摩ネキにも利根姉さんにも手を出してるじゃないか!たまげた強欲だなぁ……
ファッ!?何だこの更新速度は…たまげたなぁ…
駆逐艦が本領発揮するのは夜なんだってハッキリわかんだね。
あっ、そうだ(唐突)次は龍田さんを書いてくれよな~頼むよ~
無理のない程度に更新して、どうぞ。
ああ^〜霞ちゃんかわええんじゃ^〜
これは彼女がママになる日も近いですね…間違いない(確信)
もし…衣笠の場合だったら
どうなる?
14さん
15さん
16さん
コメントありがとうございます!
(更新が早くて)嬉しいだるぉっ!?じゃけん次も見てくれよな〜頼むよ〜。
よし、じゃあ(次は龍田さんネタを)ぶち込んでやるぜ!
霞ママ^〜(幼児退行)
(衣笠さんも)あ^〜いいっね^〜
本当は提督の事が好きだけど天龍ちゃんと自分を比べてコンプレックス
感じて本心を押し殺してしまっている感じの龍田さんが
もう、気が狂うほどかわええんじゃ。(隙自語)
龍田さんが可愛すぎる、訴訟(敗訴確定)
次はぼのたんかみっちーを見てぇけどな〜俺もな〜
18さん
19さん
コメントありがとうございます!
(龍田さんが可愛いのは)当たり前だよなぁ?(自明の理)
何にせよハッピーエンドが一番!終わり!閉廷!
ぼののとみっちゃんはちょっと待っててくれよな〜
龍田さんが可愛くて、天龍ちゃんはカッコいい!
それにしても青葉、良くゲンコツで済んだな…。
50AEPさん
コメントありがとうございます!
龍田さんが可愛いのの天龍ちゃんがかっこいいのも彼女らが世界基準な証拠ですね。
青葉さんは……まぁうん、拳骨で済んだというか、拳骨以上の攻撃は避けるからというか……(笑)
衣笠さんと明るい家庭を築きたいだけの人生だった…(純愛)
ぼのっちとの騒がしいながらも楽しい家庭を築きたいだけの人生だった…(浮気)
じゃけん、次はみっちゃんをお願いしますね^〜
このぼのたんのツンデレにはケンペイ=サンもニッコリ
みっちーが楽しみだゾ~^
23さん
24さん
コメントありがとうございます!
浮気はあかんで!でもジュウコンは……ナオキです(許可)
ぼのたんはツンデレだってはっきりわかんだね。
みっちーもああ^〜〜いいっね^〜〜
瑞鶴のがみたいですね
ツンツンしてるのが
…………
完結おめでとナス!
やっぱり…みっちーのデレ(?)を…最高やな!
でも艦むすにはまだまだ抱きたい娘達がたくさんいるって俺知ってるんですよ〜?(ねっとり)
だからさっさと次を書くんだよ、あくしろよ
26さん
27さん
コメントありがとうございます!
思った以上に好評をいただけて嬉しい限りです。更には続きのリクエストまで……!とても嬉しいです!
瑞鶴の件、了承いたしました。少し充電期間を頂いてからゆっくり書いていきますね!
評価と応援しなきゃ
もうしてた
16ですが衣笠ありがとうございました!
この場合の青葉は複雑な心境だろうな。
ぬいぬいファンクラブさん
コメントありがとうございます!
お気に入りいただけたなら幸いです!何時かはぬいぬいも出してあげたいと思っておりますので、その時は是非またお立ち寄りください
30さん
コメントありがとうございます!
衣笠さんのリクエストを下さった方でしたか!お気に入りいただけたなら嬉しいです!
この時の某ブルーリーフさんの心情を表すとすれば、おいしいネタには間違いないけど身内故に中々踏み込めないもどかしさって感じですかね(笑)
ファッ!?いつの間にか復活しとるやんけ!
それは兎も角瑞鶴いいぞ^〜
巨乳より美乳が正義だってはっきりわかんだね
お前のSSを待ってたんだよ!(大胆な告白)
瑞鶴は貧乳じゃなくて美乳なんだってハッキリわかんだね
最高っ
32さん
33さん
34さん
コメントありがとうございます!
復活しちゃいました……(半笑い)
瑞鶴は美乳だってはっきりわかんだね。でも貧乳ならそれはそれでいいゾ〜これ
尊い
あのさぁ…好き(唐突な告白)
応援してるゾ
これマジ?クールな外面に反して中身が可愛すぎるだろ…(不知火)
じゃけん、次は初月でお願いしますね^〜
はーキュン死した
最高っす
矢矧なんてどうですかね
大和ばっかみてそうですし……
見てみたいです!
焼き鳥さん
コメントありがとうございます!
お前のことが好きだったんだよ!(大胆な告白はSS投稿者の特権)
これからもよろしくお願いするゾ
37さん
コメントありがとうございます!
ぬいぬいは可愛いからね、ちかたないね。初月も可愛いからね、ちかたないね。
ぬいぬいファンクラブさん
コメントありがとうございます!
ぬいぬいの抱っこしてポーズを想像したら絶対キュン死する。誰だってそーなる。俺だってそーなる。
39さん
コメントありがとうございます!
お褒めの言葉ありがとナス!
矢矧さん……阿賀野型のヒロイン属性持ちの本領発揮みせてやるからな〜
癒されるわ~
最高
>提督「犯すぞ」
>初月「夜まで待て」
こ↑こ↓のやりとり死ぬほど好き。やっぱ好きなんすね^〜
あ、そうだ(唐突)次は後語りでネタにされまくってる金↑剛↓が見たいけどな〜俺もな〜
40さん
41さん
コメントありがとうございます!
私のssで少しでも心が癒されたのなら幸いです!
ああ^〜クーデレの初月可愛ええんじゃ^〜
金剛さんのリクエスト、了解しました!
サッ最高ッス『鼻血ドブシャ(*´ノi`)・:▃▃▃▅▆▇▉』
自分は飛龍さんを希望するであります!
(*`・ω・)ゞ
俺も矢矧と着衣ックスしてぇけどな〜俺もな〜(羨望)
今回も良かったゾ〜
毎回楽しみにしてます!
可能なら松風が見てみたいです...!
44さん
45さん
46さん
47さん
コメントありがとうございます!
出血多量には気を付けよう!(YUSK)
飛龍さん、了解です!
いいね〜ヤりてぇよ〜(着衣プレイ好き)
松風さん、承りました!
あら~^いいですわゾ~^
やっぱり…艦娘との百合を…最高やな!(百合豚並感)
病みつきになりソース…(百合好き並みの感想)
次も期待してるゾ^〜
49さん
50さん
コメントありがとうございます!
やっぱり……女提督と艦むすとの百合を……最高やな!(ご満悦)
次回もよろしくナス!
提督が某森久保で草。しかも提督辞めてて更に草。まぁ軍人なんていつまでも続けられるもんじゃないしセカンドライフを満喫するのも多少はね?
次回も楽しみにしてるぞ^〜
最高だ……
たまらん……
秋月お願いします!
52さん
53さん
コメントありがとうございます!
森久保ォ!の口調は癖になる上改変のしがいがあるから多用しちゃうのもまぁ多少はね?
秋月了解しました!
松風って宝塚風の僕っ子ってイメージしかなかったけど、それがいい意味で覆されたわ。めっちゃ可愛いやん。
ということで、次は僕っ子繋がりのレーベが見たいです!
55さん
コメントありがとうございます!
それな(完全同意)
レーベ、了解しました!
_(´ཀ`」 ∠)_グハッ
最高すぎる…………
青葉をやっちゃってください
ここの秋月は耳年増なのかな?確かにそんな感じはあるけど
何にせよ青葉は許されないからね、一人遠征も仕方ないね
次もよろしく頼むゾ^〜
コウイウノ スキ
翔鶴姉をお願いします!
金剛のとこの女提督さん、メイドラゴンの小林さんにしか見えなくなったわ。
男前ェ
57さん
58さん
59さん
コメントありがとうございます!
お気に入りいただけて幸いです!また、青葉のリクエストも了解いたしました!
確かに、何となくですが秋月は耳年増な感じがします。本当に何となくですが(笑)
ワタシモ ケッコウスキ。翔鶴さんのリクエスト、了解いたしました!
seiさん
金剛さんとこの女提督さんは私の中ではこれといったキャラのイメージがあったわけではないのですが、言われてみればそんな感じもしますね。お気に入りいただけたなら幸いです!
どれも面白スギィ!
葛城編もオナシャス!
最高です(*´ω`*)
長波をお願いしたいです、、、