2020-06-11 06:29:25 更新

概要

異世界料理人がすでに死んでしまったと言う事を聞いてしまった鳳翔だがやはり信じられずにいた、真相を確認するために帝国領内に潜入しようと考えるが・・・











鳳翔

「クリスさん、やはり私は信じられないでいます、異世界料理人が死んでしまったということに何か理由があるような気がしてしょうがないんです」


クリス

「しかし鳳翔様潜入は流石に危険だと思います、確かに真相を確認するまで帝国に連れて行かれてしまった異世界料理人様がお亡くなりになったとは私でも信じられません」


鳳翔

「そこでなのですが、潜入と言う行動以外確認する方法はないと思います」


クリス

「・・・鳳翔様」


鳳翔

「大丈夫です、考えはあります、この道のプロに任せればいいんです!」


クリス

「鳳翔様、身元がしれない人物に依頼するのはかなり危険ではありませんか?」


鳳翔

「クリスさんは言いましたよね?ここにはギルドがあると」


クリス

「まさか鳳翔様、ギルドに頼んで情報入手する依頼を出すつもりですか?」


鳳翔

「えぇ、ですが依頼内容は彼らに会ってから本当の狙いをお知らせするというのが目的ですが」


クリス

「ダメです」


鳳翔

「どうしてですか?」


クリス

「あのですね鳳翔様、よく考えてみてください、依頼を出し受けてくれた人に本当の狙いを伝えるにしてもどのようにして伝えるのですか?それに城に侵入するにしては相当な手慣れな方でないと・・・」


鳳翔

「そうですよね・・・では私が直接行かなければいけませんね」


クリス

「はい?」


鳳翔

「はい?」




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深夜  01:00   城外璧付近



ゴソゴソ



ゴソゴソリンコ




ゴトッ



鳳翔

「・・・・・・大佐、スニーキングポイントに到着した・・・・・なんてね」ヘラッ


クリス

「樽なんか被って何をしているんですか鳳翔様・・・」細目


鳳翔

「え?えぇっとですね、まぁその・・・私の世界に居る伝説の傭兵の真似・・・です」


クリス

「樽なんか被って潜入する変質者みたいな人が伝説ですか・・・?」


鳳翔

「この世界にはダンボールもドラム缶がありませんから、敵の目を欺くには樽しかありませんからこれを利用して潜入です!」


クリス

「ダンボール?ドラム缶?・・・そんな事より、本当に潜入するんですか?」


鳳翔

「流石に中も見れない状態で潜入はできませんからね、ですがちゃんと考えておりますよ」


クリス

「それは一体・・・と言うよりその鏡は?」


鳳翔

「クリスさんは合わせ鏡はご存じですよね?」


クリス

「はい、双方合わせる事によりドレスの着付けが楽になる事ですよね?」


鳳翔

「その通りです、ここに3枚の鏡があります、それをこうやって・・・」ゴソゴソガサゴソ


クリス

「それは・・・望遠鏡ですか?」


鳳翔

「正確にはスパイグラスですね、これを壁の角や下から入れることにより奥を見る事が可能なのです、鏡の大きさによっては部屋や空間を確認することも可能です」


クリス

「・・・それも伝説の傭兵と言う方が?」


鳳翔

「いえ?これは映画で見たことを真似しただけですよ」


クリス

「映画?」


鳳翔

「物語を映像に流す物と言ったほうがいいでしょうか、いざ説明するとちょっと長くなりますので説明は別の機会にいたしましょう・・・まずは・・・この時間は正面の門はしまっていますね、どこか水抜けがあるはずです、大きさ次第ではそこからの侵入は可能でしょうが」


クリス

「手分けして探してみましょうか?」


鳳翔

「そうですね、それでは私は左側から回ります」


クリス

「それでは私は右側から回りたいと思います」


-----------------------------------------------------------------------------------

数分後...............






鳳翔

「どうですか?」


クリス

「右側なのですが、一つ大きなトンネルがありました、恐らく水抜きのトンネルではないでしょうか」


鳳翔

「ではそこから潜入いたしましょう!」


クリス

「・・・・鳳翔様」


鳳翔

「どうしました?」


クリス

「もし・・・もし本当に異世界料理人の方が亡くなっていたのが本当だとしたら、鳳翔様はどうするのですか?」


鳳翔

「・・・そうですねぇ・・・その時になってみないと分からないですね、それにこの国の王様にもあってみたいですね」


クリス

「王に会ってどうなさるおつもりですか?」


鳳翔

「それもその時になってみないとわかりませんね、ただ・・・そうですね・・・落ち着いて話し合いはできないでしょうね」


クリス

「戦争沙汰になるようなことだけは避けてくださいね・・・絶対に」


鳳翔

「そこは安心してください、そこまで荒々しくしないように致します・・・向こうの出方次第ですが」



-----------------------------------------------------------------

トンネル前にて.............................



鳳翔

「鉄格子ですか・・・年月も経っているみたいで錆びてますね」


クリス

「どのようにして外すんでしょうか?」



ガコンッ!!



鳳翔

「え?」


クリス

「・・・・。」


-------------------------------------------------------------------

トンネル出口......................................



クリス

「足がヌルヌルします・・・妙な生物もいましたし・・・二度と入りたくないです」


鳳翔

「シッ・・・見てください」


クリス

「・・・巡回ですね・・・しかも結構な数ですよ」


鳳翔

「困りましたね・・・入口のように力で開けるのもいいのですが、見つからず静かに侵入するにはどうしたら・・・」


???

「おい」


クリス

「っ!?」


鳳翔

「見つか!・・・あら・・・貴方は・・・」


マルコ

「お二人は一体何をしているんですこんな所で・・・しかもクリスお前は何をしているかわかっているのか?」


クリス

「私はこの国の異世界料理人が亡くなったという事で真実かどうかを調査する為に潜入しているんです」


マルコ

「異世界料理人が亡くなった!?誰がそんなことを?」


鳳翔

「この国の帝国兵が言っていました、プラテンを提供しているお店から出た時に出会った帝国兵が言っていました、それを含め、どうやら私たちが来ることを知っているみたいでしたし」


マルコ

「つまり、帝国の密偵が我が国に居ると?」


クリス

「恐らくそういう事になります」


鳳翔

「なるほど・・・ところでマルコさん、なぜ貴方がここに私たちがいると思ったんです?」


マルコ

「え?それはどういう」


鳳翔

「分からないんですよ、仮にマルコさんが私達の言葉を聞いていたとしてトンネルから潜入または音もなく私たちの背後に立つなんて・・・貴方は一体・・・」


マルコ

「・・・・今は言えません、ですがここから出ましょうどの道潜入路はこの道以外にもあります」


クリス

「え?マルコ今なんて・・・」


鳳翔

「一度出ましょう、話はその後でもいつでも聞けますから」


クリス

「はい」


-------------------------------------------------------------------

城門前にて


マルコ

「城に侵入するには後ろの庭園から潜入が一番手っ取り早いと思います、まずそこの通路を」


鳳翔

「貴方は誰ですか?」


マルコ

「え?」


鳳翔・クリス

「・・・・・。」


マルコ

「・・・・先ほど言いました通り、今は話せません・・・ただこれだけは言えます、私は王に絶対的な忠を尽くす者だとだけ言っておきます」


クリス

「今言って」


マルコ

「だから今は言えな」


クリス

「言って」ギロッ


鳳翔

「クリスさん・・・」


マルコ

「・・・鳳翔様は聞きたいですか?」


鳳翔

「・・・教えてもらえますか?クリスさんの事もあります、お願いします、貴方は一体」


マルコ

「・・・はぁ・・・わかりました、それでは翌日近くの酒場にてお話いたします、それではまた明日」コツッコツッコツッ







クリス

「鳳翔様・・・申し訳ありません・・・」


鳳翔

「大丈夫です、でもクリスさん貴女も何か隠していますね?彼と貴女の間に何があったのかを」


クリス

「・・・それを今ここで話してもいいですが、明日彼にも突きつけたいと思います、ですが、一つだけ約束してください」


鳳翔

「・・・できる限りしますが、一体何を?」


クリス

「・・・今日は一人にさせてください・・・」コツッコツッコツッ


鳳翔

「・・・はぁ・・・面倒な事になったわね・・・サーモン海域北方にレ級が出た時みたい・・・一体・・・何だって言うのこの世界は」



-------------------------------------------------------------------

翌朝、酒場前にて



クリス

「おはようございます、鳳翔様」


鳳翔

「おはようございます、クリスさんよく眠れましたか?」


クリス

「はい、昨日は・・・申し訳ありませんでした」


鳳翔

「気になさらないでください、まずは・・・中に入りましょう」


クリス

「・・・・はい」





-------------------------------------------------------------------

酒場内にて....................




クリス

「・・・・マルコ」


マルコ

「っ、おはようクリスそして鳳翔様」ペコッ


鳳翔

「おはようございます、マルコさん」


クリス

「それじゃ話して、貴方一体何者なの」


マルコ

「・・・・」周囲に誰も居ないのを確認し


マルコ

「では、私・・・いや俺の正体を教える」


鳳翔

「貴方は・・・」


マルコ

「・・・鳳翔様の世界には偵察する機関は存在しますか?」


鳳翔

「えっ・・・はいあります、と言っても公には存在しているかいないかは定かではありません、それが何か?」


マルコ

「俺は、王直属の偵察組織クリードの一人なんだ」


クリス

「・・・・」プルプルプル


鳳翔

「クリスさん?」


マルコ

「・・・無理もないさ、クリスの家庭を崩壊させてしまったのは俺達なんだ・・・」


鳳翔

「え!?」


クリス

「くぅ!!!!!」ガタッ


マルコ

「ガッ!!」ドタッ!


鳳翔

「クリスさん!!」


クリス

「お前が!!お前が私の人生を狂わせた!!お前のあの行動がすべて!!すべて!!!!!」


鳳翔

「クリスさん落ち着いて!!」


???

「おぉ~あの嬢ちゃんがこんなに立派にねぇ・・・」


クリス

「っ!!!?」ギロッ


マルコ

「遅かったな・・・分かるだろ彼女の怒りがまさか押し倒されたうえ、首まで絞められてるんだぜ」


鳳翔

「貴方は?」


???

「初めまして異世界料理人様、俺はクリードの一人、モルデンってんだ」


マルコ

「俺の上司になる男だ・・・」



-------------------------------------------------------------------

しばらくした後....................



モルデン

「ってことになる、俺たちは逆にこの帝国に踊らされていたって訳よ」


マルコ

「我々クリードは王の決断により行動に移るが、場合によっては目先の目的より最優先な行動をする事がある、つまり、あの時の戦争は」


クリス

「帝国が仕組んだプロパガンダ・・・私達の友人・・・家族はすべて・・・」


モルデン

「ここ、帝国の肥溜めから生まれたクソ共がやった事」


鳳翔

「・・・・」


クリス

「・・・私の家族は・・・」


モルデン

「あ~それなんだがな、生きてるよ」


クリス

「!?」


マルコ

「モルデン!まだそれは!」


モルデン

「もうここまで来ちまったんだ、教えてもいいだろうが」


マルコ

「お前!王の命令に!」


モルデン

「じゃぁどうしろってんだぁ?また嬢ちゃんに首絞められたいかよ、いい加減学習しろよマニュアルバカが」


マルコ

「なにっ!!」


モルデン

「んでだ、え~っと?鳳翔さんよあんたに一つ言いたいことがあるんだけどよ」


鳳翔

「なんでしょうか?」


モルデン

「あんたぁ、帝国にいる異世界料理人について調べてるんだろ?」


鳳翔

「そうですが何か?」


モルデン

「生きてるぜ、ボロボロだがな」


鳳翔

「その人はどこに?」


マルコ

「情報では帝国領土内の犯罪者を閉じ込める難攻不落の牢獄、ヘルゲート、そこにその人はいる」


鳳翔

「難攻不落の牢獄・・・ヘルゲート・・・」


クリス

「鳳翔様、どうしますか?」


鳳翔

「このまま入るのもいいでしょう、しかし、ここからは・・・あの人にも協力してもらいます」


モルデン

「ほぉ?その人ってのは?」


鳳翔

「・・・王の許可が必要になります」


マルコ・クリス

「っ!?」


モルデン

「面白いな続きを教えてくれ」


鳳翔

「帝国の王、私たちを慕う王、彼ら二名の対談を申し出るんです」


クリス

「鳳翔様!一体何をもうし・・・あっ・・・」


鳳翔

「クリスさん・・・いえ、クリス・・・私はね、犯罪者は犯罪者なりの処罰、厳罰、刑罰、なんでもあればいいと思っているの、だけど、異世界料理人であるその人が何をしたかは知らない、情報も打ち明けていないのに犯罪者扱いとして牢獄へ閉じ込め、ここの兵士たちに死んだと言われてしまうのは間違っていないかもしれない、でもね、私には知らなければならない事があるの」ギロッ


マルコ

「鳳翔・・・様」


モルデン

「・・・こりゃぁ・・・やべぇ奴が来ちまったかもなぁ・・・予想斜め上だわ・・・」


鳳翔

「さぁ、行動しましょう、1秒も惜しい」


マルコ

「なら、俺は馬車を門の前に手配しておく」


モルデン

「それじゃ俺はこのまま調査と牢獄に関する情報をつかめるか調査を進める、外に待ってる奴らにも伝えておく」


クリス

「私はどうすれば」


鳳翔

「貴女は私の執事なんでしょ?執事なら執事らしく私に着いてきて、これから忙しくなるわ」


クリス

「・・・一体これから何が起きるんですか?鳳翔様」


鳳翔

「これだけは言えるわ」


クリス

「それはなんですか?」


鳳翔

「・・・血が流れるって事、料理を広めるという優しい世界じゃなかったって事、結局はどの世界でも血が流れる事は避けられないのね・・・」


































                          提督・・・貴方ならどう判断しますか?

                             指揮をください・・・。





















 





                                                   to be continued.....



後書き

登場人物


モルデン

王直属偵察機関クリードのリーダー、マルコを息子のように慕っているが、冷酷な性格故マルコからは恐れられている


マルコ
王の執事は表の顔、裏に動いている偵察機関クリードの一人、元々1兵士だった彼を引き抜いたのは王だったというのはモルデンも知らない


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