2022-07-26 11:14:52 更新

概要

海自陸戦隊所属の19歳中尉が呉に着任しました!...陸戦隊...?
初投稿です!コメント沢山欲しい!
ちょっとずつしか更新できません。結構皆さんに頼ります。(むしろ後書きで常に何か聞いてます。)


前書き

はじめましてよろしくお願いします。初めて小説を書きます。文才は無く、下手の横好きです。面白い、続きが気になると思った方は応援して下さると嬉しいです。
また、アドバイスや「こうして欲しい」と言う方はコメントお願いします。
また、自衛隊式の階級ではありません。
あと、安価(?)が後書きにあるんで、お願いします。
※追記。ミリタリーガバガバです。キャラ崩壊ご注意ください。










俺は和泉昌一。海自の陸上戦力の1つ(海兵隊に近い)の「海自第11陸戦隊」に所属している19歳中尉。なぜこんなに階級が高いかというと、深海棲艦の陸上戦力との戦闘で現場指揮官の多くが殉職したためである。


凛「隊長」


基地を歩いていると、同じくらいの歳の女性隊員に声をかけられる。


昌一「おう、なんだ凛」


彼女は清水凛(しみずりん)。同じ分隊でマークスマンを勤める女性隊員だ。


凛「金沢少将がお呼びです。1300時までに会議室へ」


金沢少将はこの基地の司令官である。


昌一「わかった」

凛「では、また後で」


敬礼する凛。俺も敬礼を返す。

1300に会議室だな。





少将「君は呉基地に転属してもらう」


こんなことを金沢少将が言う。


昌一「はい?」


失礼だとわかって居ても聞き返すしかなかった。




いきなり呉基地の所属にされた。

しかも呉基地は艦娘達がいる「鎮守府」だ。

いきなり転属って言われても...

まあ、いいや。えーと、確か駆逐艦が出迎えしてくれるって聞いたが、誰だろう...?





秋雲「新しい提督、まだかな!」


呉基地の門では、1人の艦娘が提督の着任を待っていた。彼女の名は秋雲。この基地でこの日唯一暇な艦娘だったらしく、提督の迎えと案内を任された。


秋雲「早く新作のテーマ決めないと行けないのに!」


彼女は趣味で同人誌を書いていて、それはかなり人気らしい。主に、基地開放日などに販売している。


秋雲「ん?あの人かな?」


海軍陸戦隊の迷彩服を着たかなり若い男性を見つけたので、近寄って


秋雲「提督ぅ!」と言うと、

昌一「うわ!?」


とかなり驚かれた。





秋雲「提督ぅ!」

昌一「うわ!?」


いつの間にか近くいた少女に元気な声で挨拶され、びっくりしました。うん。


昌一「えーと、確か駆逐艦の」

秋雲「夕雲...じゃない、陽炎型駆逐艦、秋雲さんだよ!提督、よろしくね!」

昌一「お、おう」


かなり元気な艦娘らしい。


秋雲「へぇ...」


急にこちらをジロジロと見てきた。


昌一「どうした?」


気になるので聞いてみると、


秋雲「本当に若いんだねえ」


と、言ってきた。


昌一「まあ、19歳だし」

秋雲「へえ!」


興味深そうにこちらを見上げる。


昌一「あ、俺は和泉昌一。中尉だ。艦隊の指揮は、後に来る月見中佐が採るから、実質的な提督は中佐になる」


そういうと、秋雲は首を傾げ、


秋雲「じゃあ提督は何するのー?」


と言う。


昌一「俺は艦隊の[陸戦]の訓練と指揮だな」




「提督が鎮守府に着任しました!1000時から第1会議室で挨拶を行います!」


呉基地にアナウンスが流れる。俺はそのアナウンスを聞きながらもう一度正門に向かっていた。この基地に配属される呉基地警備隊と陸戦隊の受け入れを行う為だ。基地警備隊は1個小隊32名、陸戦隊は2個中隊192名が着任予定だ。

それの車列に同乗して月見中佐がこちらに来るらしい。

お、早速見えてきた。

87式偵察警戒車を先頭に、軽装甲機動車、高機動車、73式小型トラックが次々と基地に到着した。

そのうちの73式の1台が俺の前に止まり、中から1人女性が降りてきた。


月見「和泉中尉」


月見中佐だ。実はこの人とは家族同然な程、仲がいい。


昌一「お待ちしておりました中佐」


敬礼。中佐も敬礼を行う。


月見「少し遅れてしまったな。済まない」

昌一「いえ。...どうされたのですか?」


すると中佐は頭を抱えて


月見「プレスの連中に邪魔された」


と言う。


昌一「プレス...報道陣ですか」


今の危機的状況下の日本でも、一部マスコミの軍に対する偏向報道が後を絶たない。しかも、そのマスコミはかなり大手企業の為、かなりタチが悪い。


月見「ま、気にするな。艦隊の指揮は私が行うから、小銃関係の訓練とか任せる」


昌一「は。...さ、1000から第1会議室で挨拶になります。」

月見「ああ。わかった。」


そう言って中佐は鎮守府施設に入って行った。

俺も第1会議室へ向かおう。








月見「私は月見中佐だ。本日より呉基地鎮守府に着任した。艦隊の指揮は私が採る。」


会議室で中佐が挨拶する。それに合わせて、会議室にいる艦娘達が敬礼。さっき何人かの艦娘は廊下ですれ違ったが、礼儀正しい人達だ。


榛名「呉基地鎮守府第一艦隊所属、巡洋戦艦、榛名です。貴女が提督なのですね。よろしくお願いします!」


長い黒髪を揺らしながら挨拶する榛名さん。実はこの人とは親しい仲だったりする。

めっちゃこっちちらちら見てるし。


昌一「俺は和泉昌一。中尉です。艦娘の皆さんとは小銃訓練などで関わると思います。」


俺も挨拶をする。

その後は、各艦娘の自己紹介などで会議は終わった。

...艦娘って美人しかいないのな。




唐突だけど、時雨だよ。

今、僕は基地内の屋内射撃場の入り口にいるんだ。

「暇な時に来ていい」って、和泉中尉は言ってたけど、僕は入って大丈夫かな。


昌一「入っていいよ」


いきなり後ろから声をかけられた。振り返ると中尉だ。


昌一「銃は申請すれば貸すし、君たち用の銃もあるから」

時雨「えっと...和泉中尉」


少し気になるので聞いてみる


昌一「僕達にも銃は支給されるのかい?」

時雨「うん。MP5が配られるよ。」


...?


時雨「中尉。...MP5って、なんだい?」

昌一「...まじですか?」





MP5知らないって...まじですか?

いや、これまで艦娘は銃使ってないって聞いてたけど、まじか...


昌一「時雨...でいいんだよね。知ってる銃ってある?」

時雨「...99式20ミリ機銃?」


お、おう。


昌一「人が持てるやつです」

時雨「...26年式拳銃?」


いつの銃だよ。


昌一「ま、いいや。とりあえず、みんなの教官は俺だから、訓練は月1は来いよ〜」

時雨「うん。了解だよ。」





榛名「昌一!」


ん。聞き慣れた声。


昌一「榛名?何?」


時雨と話していると榛名が来た。


榛名「しょーいち!何してるんですかー?」

昌一「ん、射撃場を見にきた」


そう答えながら射撃場の鍵を見せる。


昌一「お前ら用の武器庫も開けないといけんし」

榛名「...艦娘は陸上でも艤装を使いますよ?」


首を傾げながら言う。可愛い。


昌一「もし、敵に人質取られたらどう対処するんだよ?」

榛名「...専門の部隊を待つ!...ですか?」


そう答える榛名。


昌一「そんな時間ないときもあるかもしれん。」

榛名「なるほど...」


榛名さん納得の様子。

俺は射撃場の鍵を開け、扉を開ける。


榛名「わぁ...広いんですね。」

時雨「本当だ。僕らもここで撃つんだよね。」

昌一「そうだぞ時雨。」


俺は持って来ていたケースを開ける。


時雨「中尉。それは?」

昌一「これか?これは3自衛隊の主力小銃、89式小銃だ。陸上自衛隊から20式小銃に代わっていってるけど、まだこっちが主力だな」


そう言いながら小銃を組み立てる。海自の陸戦隊は二脚を外してピカティニーレールを付けている。俺はそこにレーザーポインター、グリップポッドを付けている。ちなみに、光学照準器にはホロサイトを付けている。


時雨「僕達の銃は?」

昌一「ん。ちょいまち」


そう言いながら武器庫にMP5を取りにいく。






...すげぇ。ここの弾薬庫。自衛隊なのにめっちゃ弾ある...!え?基地内で作ってるって聞いてたけどこんなに!?見たところ、5.56mm弾の他に7.62mmNATO弾、9mmPARAなどがある。とりあえず、各300発くらい貰ってもいいだろう。(この後めちゃくちゃ始末書書いた)






時雨「へぇ。軽い銃だね。」

昌一「まじですか?」


びびった。MP5を軽々と持ち上げる時雨さん。


榛名「艦娘の艤装はもっと重いんですよ!」


榛名が教えてくれたことをまとめると、艤装は大体榛名5人分の重さらしく、3、4キロ程度の銃は軽いらしい。一通りの操作を教えるとすぐ上達した。


昌一「距離50、単連射!撃て!」


9mmの軽い銃声が響く。今ので10発連続して撃ったが、マンターゲットの致命部に当てた。


昌一「いいじゃん」

榛名「いいですか?」


頷くと榛名は笑顔で


榛名「これでみんなを守れます!」


と、言った。可愛い。





はじめまして、榛名です!

まず初めに、私にとっての和泉昌一について説明しなければなりません。

彼との出会いは5年前。私は知らない砂浜に座っていました。私は軍艦として武装解除を受けたあと、気が付いたらあの砂浜にいたんです。(後で知った事ですが、あの日は4月19日。私の艤装が終了した日でした。)

そこをしばらく歩いていると、男の子が1人、座っていました。私はどこか儚いその男の子に話かけて見ました。


榛名「すいません。」

昌一「ん、はい」


彼は顔をあげ、こちらを見た。


(あれ、この人どこかで...)


その顔を見覚えがある気がしました。まあ、気のせいでしょう。


榛名「何をしているのですか?」


気になって聞いてみました。


昌一「...海を、見ていたんです。」

榛名「そうですか。海、好きなんですか?」


私は彼から情報を聞き出そうとしました。こうやって世間話から情報を知ろうと。

昌一「...いいえ。昔は好きでしたが、今は嫌いです」

榛名「...ならどうして、海を見ていたんですか...?」


彼は一瞬、言うか迷ったみたいです。一瞬、間を置いて


昌一「...ここにいたら、家族が帰ってくると思って」


と言いました。


榛名「...ご家族は、どうされたのです?」

昌一「...戦死しました。...轟沈した『みょうこう』の乗組員でした。」


彼はそう言いました。どうやら、両親は重巡『妙高』の乗組員だったようです。

...しかし、何か引っかかります。それならご両親が亡くなった理由にはならないはず。

なぜなら、我が帝国海軍は女性の徴兵を行っていないから。

それに『妙高』は戦後まで生き残ったはずです。轟沈はしていません。

その事を伝えると、


昌一「もしかして、艦娘の方ですか?」


と、彼は言いました。


榛名「艦娘...?」


彼はこの世の中について説明してくれました。艦娘のことに自衛隊のこと。戦後のことに世界情勢。

...この世界の敵のことまで。





深海棲艦。突如、ハワイ沖に現れた謎の生命体。

当時、海自が米海軍と合同演習を行っており、これに『みょうこう』が参加していた。

『みょうこう』は米海軍相手に対潜戦闘訓練を行っていた。ソナーでは相手の潜水艦が映っている。

あとはピンガーを打つだけだ。

その時。


ソナーにもう1隻の反応が現れた。

この潜水艦はとても音が大きく、記録には「大戦中の潜水艦のように大きい音」とあった。

この一瞬後、『みょうこう』の対艦レーダーに巨大な艦影が映る。しかも30キロ圏内。おかしい。近すぎる。唐突に現れた。これに対して、アメリカ空軍がスクランブル。警告しに向かった。


...3分後。警告しに向かったP8が撃墜された。それと同時にレーダーに小型の飛翔体が映った。

ミサイルかと思ったがロックオンされてない。

...その飛翔体は16inch砲弾だった。





...目が覚める。いつもこんな夢を見る。

両親はこんな光景を見ていたと思う。


昌一「そろそろ総員起こしか」


時計を見て身体を起こす。

さて、射撃場の鍵を取りに行こう。




射撃場の鍵を持って射撃場に向かうと、先客がいた。


昌一「えっと、明石さん?」


そう呼びかけると明石さんはビクッとこちら向いた。


明石「あ、中尉さんでしたか!」


俺を見て安心したように笑顔になる明石さん。


昌一「どうしたんですか?」


そう聞くと彼女は


明石「銃を一丁貸して欲しいです!」


と言ってきた。


昌一「何故?」


理由を教えてもらう。


明石「私はこの鎮守府の工廠責任者です。」

昌一「うん」

明石「分かりませんか?」

昌一「分かりません。」


それくらいわかんだろって言われた気分。


明石「私が銃の改良しますよ!」

昌一「ダメです」


改良してくれるのは嬉しいが、この銃は呉基地鎮守府の物。そのため月見中佐の許可が必要...月見中佐...あれ?いけるかも...


昌一「...いや、いいかも」

明石「じゃあ!!」


詰め寄ってくる明石。


昌一「いや、月見中佐の許可が必要ですよ」

明石「じゃあ、許可取って来ます!」


そう言って明石は執務室へ向かった。




その頃。榛名は昌一に会うために射撃場に向かっていた。


榛名(...?話し声がします)


榛名は息を潜めて廊下の角を覗いた。すると昌一が工作艦の明石と話している。その距離はかなり近い。


榛名(...え?)


榛名は少し、嫉妬心を抱いた。


榛名(...いいなあ。あんな近くで...)


榛名はこの時、何故こんな気持ちになっていたかわからなかった。


榛名(なんで?私、昌一にあんな近くで話されたことないのに...)


そのまま見ていると明石が離れていった。榛名は我慢出来ずに昌一の元へ向かった。




榛名「昌一」


明石さんを見送った後、射撃場の鍵を開けると榛名が来た。...一瞬、寒気がしたがまだ夏だ。気のせいだろう。


昌一「なんだ?榛名」


そう聞くと榛名は少し俺に寄りかかって来た。


昌一「おっと。本当にどうしたんだ?」

榛名「...昌一...少しだけこうさせて...」


何かあったのだろうか?


昌一「うん。いいよ」


榛名を支えると、榛名は少し安心したように目を閉じる。


昌一「...何かあった時は俺を頼っていいよ...?」


そう言うと、榛名はこくん、と頷いた。



0700

俺と榛名は食堂「間宮」に来ていた。朝ごはんを2人で食べていた。

ちなみに、艦娘は男性のほとんどが苦手らしく、唯一好かれるのは1割の「妖精さんが見える」男性だけらしい。(ちなみに俺は見える)それゆえかどうかは知らないが、結構艦娘が話しかけてくる。駆逐艦に至ってはスキンシップを取ってくる。

(ああいう小さい子に抱きつかれたら微笑ましい気分になるのって俺だけ?)


時雨「あれ、中尉さん」

夕立「ぽい?」


知っている声がするので顔を上げる。時雨と....誰?


昌一「おはよう時雨。その子は?」

時雨「おはよう中尉さん。この子は僕の妹の」

夕立「白露型駆逐艦四番艦、夕立っぽい!」


赤い目をした夕立。もしかして。


昌一「昨日、芝生広場で寝てた子?」

時雨「...夕立...」


そう言うと夕立は焦ったように


夕立「時雨、落ち着くっぽい!昨日は天気が良かったからつい...」と言った。

時雨「だから昨日の雷撃訓練に遅刻したんだ...」


時雨は夕立にこう言い放った。


時雨「夕立。今日のおやつは無しだよ。」

夕立「ぽいいいいいい!?」


なんか、仲良いな。


時雨「ところで中尉さん。」

昌一「ん、こういう時は昌一でいいよ」

時雨「...昌一。今日の射撃訓練、夕立達も参加していいかな。」

「うん。もちろんいいよ!」

「いいっぽい?」

「うん。...夕立?」


いつの間にか夕立が俺の膝の上で丸くなっていた。

気づかなかった。


夕立「なんか、昌一、いい匂いっぽい...」


そう言うと、寝息を立て始めた。


昌一「総員起こし過ぎてるぞ....?」


なんか、榛名にめっちゃ見られてる。


榛名「...昌一?後で榛名も甘やかしてくださいね?」

昌一「あっはい」


この後めちゃくちゃ甘やかした。





この鎮守府の射撃場は100mレンジ×20レーンの射撃場で実弾射撃用の的も多い。


昌一「総員弾込め!」


俺がそう言うと、皆一斉に装填する。


昌一「距離100!単連射!」


セレクターを「タ」に合わせる。


昌一「撃て!」


一斉射撃。みんな射撃の腕はいいが、早撃ちする奴もいる。ここは注意しなければ実戦ではすぐに死ぬ。


昌一「拳銃射撃!」


伏せていた隊員達が一斉に立ち上がる。腰からUSP9を取り出して素早くセレクターを「FIRE」の位置に変え、撃ち始める。距離は15mだ。


昌一「よし、状況終了!」





武器庫に89式小銃とUSP9を返し、昼飯を食べに行く。今日は我が隊のマークスマン、清水凛に脅され...誘われて昼を一緒に食べに行く。


凛「隊長」


来た。今は彼女も俺も海自のデジタル迷彩の作業服を着ている。


昌一「はやいな。まだ15分前だぞ」


凛「いえ、本当は隊長より早く待っていたかったのですが。」


その時。

警報音が鳴り響いた。


『鎮守府に侵入者です!警備隊及び陸戦隊1班は至急確保もしくは制圧を!』


そのアナウンスが終わる前に俺達は走り出した。






昌一「侵入者の数は!?」


インカムに呼び掛ける。すると艦娘の青葉から返答があった。


青葉『侵入者は4人、年齢は10代から20代と思われます!現在、駆逐艦寮に入りました!』

昌一「武器は!?」

青葉『持っていないかと』

昌一「了解!」

青葉『あ、でもスマホで鎮守府内を撮影してます。機密情報保護法違反で警察に叩き出せます!』

月見『中尉、月見だ。相手側が抵抗してきた場合、空に向けて威嚇射撃しても構わない。必ず確保しろ。』

昌一「了解」


俺達陸戦隊1班と警備隊は侵入者がいる駆逐艦寮に入る。すると青葉から


青葉『あ!連中時雨ちゃんを発見したみたいです!殴ろうとしてます!』

昌一「どこだ!」

青葉『廊下の突き当たりを左です!』


一気に走り抜ける。


昌一「うごくな!!基地警備隊だ!....あれ?」

時雨「あ、昌一、ちょうどよかった。この人たち、連れて行って欲しいんだけど。」


時雨が4人を気絶させていた。


隊員「と、とりあえずこの人達は確保しました。」


警備隊の隊員が折りたたみ式の手錠をつける。


昌一「お、お疲れ様ですー?」

時雨「?」


微妙な空気の中、時雨だけは微笑みを浮かべていた。





昌一「青葉、どうだ?」

青葉「どうやらあの人たち、鎮守府に侵入するって動画を配信してたみたいですよ」


青葉はその動画を見せてくれた。どうやら艦娘反対派の人間らしい。いや、自衛隊反対派か。


青葉「あの人たちは国の最重要防衛機密情報を配信しちゃったのでかなりの重罰が下ると思います。」

昌一「でも、これのおかげでマスコミとか基地を囲み取材しそうで怖い。」




数日後。

その通りになりましたぁ。

おしごとたくさんある(疲労)




「人間に攻撃した艦娘を解体しろ!!」

「艦娘の使用反対!!」


基地の入口付近で「艦娘反対」とか、「自衛隊反対」とか色々なプラカードを掲げて立ち往生する人達。正直、これだけの人が来られると基地警備隊だけじゃ手が回らないので、陸戦隊がお手伝い。


隊員『隊長、やばいですよ。多分1500人くらい来てます。平日なのに暇なんすかね』


昌一「こちら和泉、やべえな。マスコミも何社か来てるわ」


俺達、呉鎮守府陸戦隊(正式に結成)1班は鎮守府の屋上から双眼鏡でだいたい1.5キロ離れた基地の入口付近を監視していた。隣にいるのは清水凛。陸上自衛隊に装備されている対物狙撃銃「M82」を土嚢に載せスコープを覗いている。


昌一「清水、定時報告」

凛「異常なし。強いて言うならさっきから同じ黒いバンがウロウロしてる」

昌一「了解」


それを大淀さんに報告する。


昌一「大淀さん。こちら監視チーム1班。異常なしですが黒いバンがウロウロしてます」

大淀『了解です。ひき続き警戒を。』

昌一「了解です。交信終わり。」


俺はホロサイトを外してACOG4倍スコープを付けた89式小銃改のグリップポッドを開き、スコープを覗く。


大淀『こちら大淀。和泉中尉、提督に呼ばれています。』

昌一「?了解です。向かいます。」




昌一「艦娘陸戦隊の設立?」


執務室へ行き、月見中佐に渡された書類にはそう書かれていた。


月見「そうだ。呉鎮守府には保有する4個艦隊以外にも艦娘はいる。そこから1個小隊の艦娘陸戦隊を結成する。まあ、実際は臨検隊のようなものだ。」

昌一「その隊はどういう運用をされるのですか?」

月見「主に不審船の対処や敵基地への潜入、上陸作戦の支援等、様々な任務だ。」


そう言うと、今度は別の書類を見せられる。


月見「今度着任する艦娘だ。この子達は3か月陸上自衛隊で訓練を受けている。彼女達を中心に隊を創設する。訓練を君達陸戦隊に任せる。」

昌一「了解しました。...古鷹、神通、白露ですか」

月見「なお、装備はまだ決まっていない。外国から買うか、既存の小銃を使用するか。君の意見を聞かせて欲しい。」


俺は少し考え、


昌一「でしたら、89式小銃で良いと思います。」

月見「ふむ、何故だ?」

昌一「部品の統一も出来ますし、訓練で教えやすく、陸上自衛隊が20式小銃を配備し始めたので、簡単に用意出来るからです。」

月見「ふむ、たしかに。では、拳銃は?」

昌一「そこはUSP9で良いでしょう。海自陸戦隊ではUSPを装備していますし、信頼性もある。」

月見「そうだな。その方向で行こう。」







屋上の監視所に戻り、凛に話しかける。


昌一「凛、戻ったぞ。何もなかったか?」

月見「隊長、おかえり。向こうのデモ?隊の女性が倒れた。多分熱中症」


俺は双眼鏡でそちらを見た。ちょうど救急車が到着したみたいだ。


隊員『こちら監視チーム2班。陸自の「ニンジャ」から報告です。デモ隊が一部基地の反対側、鎮守府が1番近くに見える所に移動しました。そちらから約900mです。警戒を。』

昌一「こちら監視チーム1班。了解。...だそうだ凛、見えるか?」

凛「見えてる。...多分マスコミ、パンツァーファウストみたいなカメラで鎮守府を撮ってる」

昌一「なんだそりゃ」


双眼鏡で見てみる。


昌一「....いや、あれはグスタフだろ」

凛「どっちでもいい」


のってやったのに。


隊員『こちら監視チーム5班。...交代の時間です。』

昌一「お、了解」





時雨「昌一。ちょっと僕達に付き合ってくれないかな」

食堂行こうとしたら時雨、白露、夕立に捕まった。

昌一「なんだい皆」

時雨「あの、昌一は今週の土曜日、お仕事はあるのかい?」

昌一「ん?あー...休暇申請出せばいいかもしれん」

夕立「じゃあ、申請出しに行くっぽい!」

え、いま?

白露「いっちばーん!!」

白露が走り出す。

俺と夕立、時雨は歩いて行く。






榛名「...榛名は大丈夫じゃないです...」

夕立「あ、榛名さんも行くっぽい!」

榛名「...はい!榛名は大丈夫です!」




身分証を警備隊員に見せ、正面入口から出る。


昌一(うわ、めっちゃこっち見てる...)


デモ(?)隊はこちらをめっちゃ見てきた。中には写真を撮る者もいる。あれからデモ隊はここに4日留まった。

俺達はバスに乗ってとある場所へ向かう。この時に多くの人が声を掛けてきた。殆どの人は「この街を守ってくれてありがとう」という物だった。やはり、地元の人たちは艦娘に感謝しているらしい。

...たまにナンパもあったが、俺が追い払った。






昌一「着いたぞー」


夕立「着いたっぽい?」


俺たちは森林広がるサバゲー場にきた。


時雨「ここは...?」


時雨が尋ねる。


昌一「サバゲー場。中学生の時に参加したことあったから来た。みんなに言っとくけど、基本的なルールはあとで教えるけどそのルールは絶対厳守でお願い。あと、大きな声で挨拶する事。皆さんと仲良くゲームする事。」

「「「はーい!」」っぽい!」


よし。


昌一「銃借りに行こうか」






借りた銃はM4とCQB-R(俺はもちろん89)。


昌一「よろしくお願いします!」


とみんなで挨拶する。するとすぐに「よろしく!」とか

「頑張ろー!」と返事がくる。

今回は殲滅戦。俺たちの方針は「生き残る」ことだ。


「間もなくゲームスタートでーす!」


ピーーーーー!


「スタート!!」

「よしゃ、行くぞ!」


この後、俺は地獄を見ることになる....


昌一「は?弾速おっそ」

時雨「本物じゃないんだから」

昌一「あ、忘れてた」


べしっ!!


昌一「!?ヒットー!!」

榛名「昌一!?」

時雨「昌一ー!!」



2戦目


昌一「今度は行ける!!」パシュパシュ!!

『アイムヒットー!』

昌一「勝てる!勝てるぞおぉ!!」

??「あれ、中尉?」

昌一「ん?あれ?夕張?」

夕張「...」

昌一「...」


ぱしゅ!


昌一「どーしてだよおおぉ!!」


ヒットーー!!




今日の教訓。

みんな強い。





『和泉昌一中尉、至急射撃場まで来てください!』


基地に帰ると呼び出された。榛名達とはここで別れ、射撃場に向かう。




古鷹「あ、中尉。艦娘陸戦隊の装備届きました!」

昌一「はーい。中身確認したら試しに300発づつ撃ってくれ」

古鷹「了解です!」


この子は古鷹。艦娘陸戦隊2班のリーダーで階級は少尉相当艦。すごい優しい子だが、訓練ではかなり目がいいようで89式小銃の300m検定射撃では180発中178発を当てる。


昌一(...あれ?)


なんか頼んでない拳銃がある。M1911...?いや、そのシリーズではあるのだろうが、違う。


昌一「なあ神通、その拳銃なに?」

神通「ああ、M2011です。M1911の近代化モデルです。」

古鷹「中尉、神通のCQBは凄いんですよ!」

昌一「へえ」


スマホで神通の訓練を見せてもらう。


昌一「...神通って格闘徽章持ってんの?」

神通「はい」


こえええ!こんな穏やかそうな神通が格闘徽章って...

さっきの映像は陸自の隊員達を訓練用の模擬銃でばったばったとなぎ倒す物だった。

特殊作戦群で訓練でもしたのかな...


白露「中尉、はいこれ」

昌一「ん?」


白露が拳銃を渡してきた。件のM2011だ。


昌一「なに?」

白露「だから、これ中尉の」

昌一「え?」

白露「え?」

昌一「そうなの?」

白露「そうだよ」

昌一「聞いてないよ?」

白露「サプライズだもん」


...聞けば、榛名や時雨、その他艦娘が月見中佐に頼んで購入したらしい。ご丁寧にホルスターと予備弾倉もつけてくれた。


白露「私達はこれ」


そう言うと、白露はケースからGlockを取り出した。...17?...いや、少し違う。


白露「これはG34。命中率も高いし扱いやすい。」

昌一「へえ」

神通「提督、M2011の試し撃ちをしてはどうです?」

昌一「そうだな」


神通に言われて射撃レーンに向かう。






M2011を撃ってみる。思っていたよりも重い反動だが激しく銃が動く訳でも無く、ソフトな反動だ。グリップが手に良く馴染む。この銃、意外と好きかもしれん...




時刻は2000。もう自由時間だ。この鎮守府内では自衛隊の厳しさが多少軽減されている。日付が変わるまでは何をしていても構わない。


榛名「昌一」


廊下を歩いていると声を掛けられた。榛名だ。


昌一「どうした?榛名」

榛名「少し、付き合ってくれませんか?」

昌一「いいよ」


榛名はこっちです、と踵を返す。しばらく歩くと戦艦寮に着いた。その中の『金剛型』と書かれた部屋に入れられた。


昌一「榛名、用事って...?」

榛名「昌一。今日は何の日か、わかりますか?」

昌一「へ?」

榛名「ですから、今日は何の日かわかりますか?」

分かりません!

昌一「えっと、何の日?」

榛名「それはですね...」


そう言った瞬間、


「「「Happybirthday!!!」」デース!!!」


と、金剛型の3人がクラッカーを炸裂させて入ってきた。


昌一「おわああああ!!????」


ついみっともなく叫んでしまった。







昌一「とりあえず、祝ってくれてありがとう。金剛のスコーンも美味しかったよ」


あの後。俺たちは金剛が淹れてくれた紅茶を飲みながら1時間程話した。


金剛「どういたしましてネー!また来てヨー!!」

昌一「うん、また今度な」


昌一「比叡に榛名、霧島もありがとう」

比叡「昌一、また来てくださいよー!」

榛名「ええ、榛名でいいならお相手しましょう!」

霧島「ええ隊長、では」


そう言って、俺は自室へ向かおうとした。


が。


響き渡るサイレン。窓の外にぽつんと小さい明かりが一瞬灯る。...爆発..!?


『沿岸部に敵が出現!!これは訓練では無い!!陸戦隊及び全艦娘は装備を整え待機せよ!!これは訓練では無い!!』


放送が流れる。


昌一「榛名達は艤装を装備して艦隊に合流しろ!!」

榛名「は、はい!」





月見『中尉、今、海田市駐屯地から第46普通科連隊が向かっている。だが、確実にこちらの方が近い。彼らが着くまで呉の防衛を行ってもらう。』

昌一「了解。あと、艦娘陸戦隊を1班同行させます。」

月見『わかった。交信終わり』

昌一「よし行くぞ!全員乗車!!87式偵察警戒車を先頭に呉へ向かう!!」






呉の一般人はすぐに避難したかシェルターに入ったらしい。普段から避難訓練を行っているおかげだ。


昌一「全員暗視装置持ってるよな」

隊員「あります」


時刻は2130。街灯はまだ着いているが、それでも暗い。


昌一「艦娘陸戦隊のみんなはそこの建物の屋上からオーバーウォッチ。なんかあったらすぐに報告して」


古鷹『了解です』


今日俺たちに同行しているのは艦娘陸戦隊2班。班長は古鷹。主に狙撃任務を担当する。古鷹はB&T社製の「SPR300」消音狙撃銃を装備している。他の艦娘は「20式2型7.62mm小銃」を装備している。これは豊和工業の「20式5.56mm小銃」の口径変更版で艦娘陸戦隊に試験配備となっている。




古鷹「中尉、こちらオーバーウォッチ。敵発見しました。第1小隊の北東、11時。800mまで接近しています。」

昌一『了解。そちらからの狙撃は可能?』

古鷹「こちらからは1200m。できなくもないですが初弾を外す可能性が高いです。」

昌一『了解。ありがとう古鷹。頼りにしてる。』


古鷹は測距装置付き双眼鏡で敵を発見した。もっとも、最初に肉眼で発見していたのだが。


古鷹(昌一さんに頼りにされた...頑張ろう!!)


彼女は和泉昌一とは、彼が中学生の時に会っていた。古鷹は元々、ブラックな運用を行う、いわゆる『ブラック鎮守府』の所属で、戦闘中に気を失って砂浜に流れ着いた古鷹を保護したのが和泉昌一である。


古鷹(彼はもう覚えてないかもしれない。でも私は彼を忘れられない。彼は私の光。彼は私が護って見せる。)




古鷹は気を失って眠っている時、真っ暗な海をゆっくりと沈んで行く夢を見ていた。古鷹は


(ああ。私は沈んでいる...)


と他人事の様に感じていた。それもそれでいい、と。


(私の目が...明るい世界を見ることはなかった...)


そう思って目を閉じようとした。

しかし。古鷹の目に一筋の光が見えた。

その時、古鷹の心にある感情が生まれた。

それは生きたい、という強い願いだ。

それに応えるように光はどんどん大きくなる。

その後、目に入ったのは和泉昌一だった。

暖かい。そう思った。

彼こそが光。私の生きる理由。

古鷹は心からそう思った。





古鷹からの報告を受けて敵が居る場所へ向かう。


隊員『隊長、こちら第2小隊。陸自から連絡です。海田市駐屯地から対戦ヘリ含むヘリコプター部隊が向かっています。10分後に到着予定です。』

昌一「了解。」


深海棲艦が現れて以来、対戦ヘリ部隊が各地に配備された。


隊員「敵発見、200m、おそらくスナイパーです...!」


隊員の1人が発見の報告をする。


隊員「敵発見!」

隊員「隊長、撃ちますか!?」

昌一「...凛、狙えるか?」

凛「大丈夫です」


そう言って20式2型小銃を壁に委託し構える。敵は商業施設の屋上にいる。こちらは地上なので撃ち上げる形になる。


昌一「撃つぞ、周辺警戒!」

隊員「「「了解」」」


しばらくして、凛が狙いを定める。

バアァン!!

撃った。


凛「命中。」

昌一「よし、移動だ、行くぞ!」






隊員「敵部隊発見!!150m!!」

昌一「しゃがめ、しゃがめ!!」

昌一「単連射、撃て!!」


連続する銃声。

相手も撃ってくる。銃声を聞いた限りMG42はいなさそうだ。


「しっかり狙え!!」


敵は突然の攻撃に混乱しているらしい。見当違いなところに撃ってくる。


凛『こちら凛、狙撃援護を行います。』

昌一「了解、アーマーに赤い線が入ってる奴見えるか?それがリーダーだ!!」

凛『...確認しました。狙います。』






凛「当たる...当たる...」


凛はビルの3階から敵兵を狙撃している。


凛「当たる...当たる...当たらない...」


凛には、特殊な技能が有った。それは《自分が撃った弾がどこに当たるか分かる》というものだ。

そのため、弾着観測が必要無い。


凛「当たる...よし、全滅」


凛は敵を殺す事に何も抵抗を感じない。それで昌一を守れるなら何人でも殺す。でもそれで昌一が悲しむなら殺さない。そういう子だ。


凛「こちら凛、敵兵なし。」

昌一『了解、戻ってこーい』

凛「了解、です」





古鷹『古鷹です。狙撃地点1に到着しました。』


古鷹から無線が入る。俺たちは海岸近くの大型ショッピングモールで敵の前線指揮所と思われる陣地を発見、指揮官の殺害と陣地の制圧を行う。


昌一「狙えるか?」

古鷹『290m。余裕です。』

昌一「じゃあ、好きに撃て」

古鷹『了解。』


30秒程間を置く。俺たちは上手く隠れながら古鷹が撃つのを待つ。


古鷹『撃ちました』

昌一「突入」


古鷹の狙撃銃、SPR300は消音狙撃銃でありほぼ無音のまま敵を殺害できる。その銃声は市販の電動ガン程度である。

俺たちはショッピングモールの扉を開け、侵入する。

先頭の隊員は拳銃と小銃を使い分けながら進む。

陣地は屋上にあったので、階段を目指す。途中まで進むと敵を発見。警備のようだ。指揮官が殺されたのにのんびり銃も構えずに歩いている。


昌一(寺田、新田、ナイフであいつ殺ってこい)

隊員((了解。))


ハンドサインで隊員に伝える。2人の隊員は後ろから近付き、口を塞ぎ心臓をナイフで3回。死体は部屋に隠し階段へ向かう。


昌一(階段のドア開けて)


先頭の隊員がドアを開ける。先頭の2人が銃を構える。

誰もいないことを確認し、侵入する。すぐに屋上まで着いた。ドアを少し開けて覗き込む隊員。


隊員(敵兵12人、死体が1つ。敵兵は土嚢に隠れながら周りを伺ってます。)

昌一(よし、手榴弾、投げろ)

隊員(了解です)


先頭の隊員2人が手榴弾を同時に転がし、ドアを閉める。爆発。


昌一「よしっ行け行け!!」


小銃を構えながら進む。敵は全滅した。


「クリア!」

「クリア!」

「オールクリア!」





川内「敵艦隊見ゆ!!距離3600!」


この時、瀬戸内海では水雷戦隊と水雷戦隊の戦いが起きていた。


川内「てー!!」


川内率いる第3水雷戦隊は夜戦という事もあり、敵を一方的に蹂躙した。


月見『川内、聞こえてるか?』

川内「聞こえてるよ、提督。」

月見『そこから呉の海岸近くに泊まってる揚陸艦を撃破して欲しい。』

川内「揚陸艦?それなら潜水艦達に頼めばいいじゃーん」

月見『その揚陸艦、少し特殊でな』

川内「何が?」

月見『潜水艦なんだ。その揚陸艦。』





川内「対潜戦闘よーい!!」


川内達第三水雷戦隊は普段あまり行わない対潜戦闘を行っている。と言っても、訓練自体は行っているので、十分に対応できる。


川内「爆雷投下!」


ドボン。発射された爆雷は海中い潜む敵潜水艦へーーー

命中。


那珂「敵潜水艦の圧壊を確認しました」

川内「よしっ!」


ガッツポーズを決めた川内だが、その元気が消える。

理由は、第三水雷戦隊はみんな分かった。


川内「ふえぇ、もう朝...?」


朝日が昇ったのだ。




陸自のヘリ部隊が到着した。陸自と一緒に残党の掃討を行った。

報告。

陸自すごい...

強すぎません?




呉鎮守府に帰還した。装備の返納の前に銃に弾が入っていない事を確認する。鎮守府の執務室に向かい中佐に報告する。


昌一「和泉中尉です!」

月見『入れ』

昌一「失礼します!」


ドアを開けて中に入る。中佐は机に向かい仕事中だった。


昌一「月見中佐、和泉中尉以下呉鎮守府陸戦隊192名!全員帰還です!!」

月見「よくやった中尉、防衛大臣からお褒めの言葉を頂いている。それと、1週間。陸戦隊は休みだ。」

昌一「ありがとうございます!!報告をしても宜しいでしょうか!」

月見「ああ。話してくれ」


俺は今回の戦闘について全て話した。

艦娘陸戦隊の活躍も。







昌一「傾注!!」


会議室に集められた呉鎮守府陸戦隊の隊員が気をつけの姿勢をとる。


昌一「今回の任務、ご苦労だった!!おかげで呉の街を守る事ができた!!俺からはあまり長く話さない!しっかり休め!!」

隊員「了解!!」

昌一「それと、明朝0800から1週間!!休みだ!!」

隊員「了解!!!ッシャ!!!」

昌一「気をつけ!!敬礼!!別れ!!」







榛名「昌一!無事でしたか!?」


廊下を歩いていると、榛名に呼び止められた。榛名は腰にUSP9を腰にさしていた。今は「警戒状態」であり、基地内での護身用として拳銃は所持が許されている。俺もM2011を持っている。


昌一「榛名!大丈夫だよ。榛名こそ無事?」

榛名「ええ、榛名は鎮守府の警備だけですから」

昌一「そっか、良かった...」


俺と榛名はそれからずっと一緒に話し込んだ。


昌一「俺これから1週間休みなんだー」

榛名「ならずっと一緒に入れますね!!」

昌一「えっ?」

榛名「えっ?」

昌一「...榛名はどっか行きたいとこ無いんか?」

榛名「昌一の半径3メートル以内ならどこでもいいです!!」

昌一「えっ??」

榛名「えっ??」


榛名はどこでもいいみたい。じゃあ、どこに行くか...


昌一「榛名、旅行行こっか?」

榛名「!!...一緒に、ですか?」

昌一「嫌ならーー」

榛名「行きます」

昌一「お、おう。行きたいとこある?」

榛名「そうですね...榛名は...」







大淀「提督、和泉中尉他4名の艦娘が外出申請を出してます。」


執務室で仕事中の月見中佐に同じく仕事中の大淀が話しかける。


月見「ん?誰だ?」

大淀「榛名、時雨、夕立、古鷹ですね」

月見「うん、その3人なら1週間は遠征、出撃は無いから許可していいぞ」

大淀「はぁ、提督、貴女がやるんです!」

月見「印鑑ならそこにあるから押しておいてくれ」

大淀「ていとく?」


大淀がただならぬオーラを醸し出す。


月見「すいません、私がやります。」

大淀「お願いしますね」


大淀が月見中佐に書類を渡す。受け取った中佐はその書類を見て、


月見「...外出先に呉市街地って書いてるんだが」

と言った。







って訳で休みだ!!

朝は起床ラッパが鳴る前に全員起きた。多分、08:00時になったらすぐに出かける予定なのだろう。


榛名「しょーいち!!おはようございますっ!!」

昌一「お、おはよう榛名、準備終わってるか?」

榛名「はい!榛名は大丈夫です!」


榛名と食堂に行くと古鷹と時雨、夕立が俺を待っていた。


古鷹「昌一、おはようございます」

時雨「おはよう昌一。」

夕立「昌一、おはようっぽい!」


こちらに気づいた3人が挨拶してくれる。


昌一「うん、おはよう」


挨拶を返す。夕立が俺にしがみついてくる。


夕立「昌一は今日もいい匂いっぽい...」

昌一「ははっ、なんだそりゃ」


よっ、と夕立を抱えあげる。榛名、時雨、古鷹がこちらに「私も!!」という目でこちらを見ているが、先にご飯食べるし。


???「失礼する。貴方がイズミ・ショウイチか?」


振り向くと金髪の艦娘がいた。見覚えが無い。


昌一「ええ、和泉です。貴女は...?」

グラーフ「私はグラーフ・ツェッペリン。ドイツ軍の航空母艦だ。」






昌一「グラーフ・ツェッペリン?」


聞いた事がない。そもそもドイツに空母ってあるのか...?


グラーフ「知らない、という顔だな。それもそうかもしれない、私は1度も実戦に出ていないのだから。」

昌一「そうなんですか」


....ん?

なんでグラーフは俺の名前を知っている?


昌一「なあ、グラーフ」

グラーフ「なんだ?イズミ・ショウイチ?」

昌一「なんで俺の名前を知っているんだい?」


そう言うとグラーフは少し呆れたような顔をして


グラーフ「知らないのか?貴方は私達の間では有名人だぞ?」

昌一「えっ」

グラーフ「ああ。私達ドイツ海軍のように世界中の海軍の間でな」

昌一「そうなん?」


知らなかった。まさかそんなに有名人になっていたとは....恥ずかしい....じゃねえや。


昌一「そういや、何か用?」

グラーフ「ああそうだ。今日の着任と同時にドイツからG36Cが届くと思うのだが、保管庫に置けばいいか、それとも自室で管理すればいいか、分からないんだ。」

昌一「なら、保管庫でお願い。他に届くのある?」

グラーフ「ああ、HK45が一丁届く。」

昌一「了解しました。じゃあ、後で腕前を見るから1000時に射撃場でお願い」

グラーフ「ああ。分かった。」






昌一「構え!」


俺の声でグラーフ、ビスマルク、プリンツ・オイゲンがそれぞれのG36Cを構える。


昌一「撃て!!」


一斉に射撃。3人の射撃の腕は「初心者に毛が生えたレベル」とドイツ海軍の報告書に書いてあったが、なるほど確かにまだまだ上手い訳では無い。

...俺が自衛隊に入って最初に銃を撃った時と同じくらいのスコアだ。プリンツに至っては射撃する時、一瞬だけ目を閉じている。


昌一「状況終了!!弾抜け!!」


全員がコッキングレバーを引き、弾を抜く。銃自体の操作は問題ないようだ。


昌一「うん、各90発ずつ撃ってもらったけど、ドイツで訓練してた?...軍属とは思えないぐらい当たってないけど...」


正直に話す。グラーフ達は


グラーフ「私達はドイツ海軍でGewehrの射撃訓練を受けたのは2回だけだ。他の訓練は全て海上戦闘訓練だ。」


と言った。






...3時間後。グラーフとプリンツだけどんどん上手くなっていく。ビスマルクの的は相変わらず綺麗なままだ。


昌一「ビスマルク?あんま無理しないでな?」

ビス「い、今に当てて見せるわ!!見てなさい!!」


撃ち始めてから3時間、グラーフ達が帰ってから2時間がたってる。あまり無理させる訳にはいかない。


昌一「ビスマルク、そろそろ終わろう?」

ビス「ダメよ!!」


少し涙目になりながら拒否するビスマルク。

...気になる。何故、そんなにむきになってまで撃ちたいのか。


昌一「ビスマルク、なんでそんなに撃ちたいの?」

ビス「決まってるじゃない!私は強くなくちゃいけないの!!」

昌一「どうして?」

ビス「私は、仲間を守りたいの!!もう、誰も失いたくないから!!」


どうやら、ビスマルクは過去に仲間を失った経験があるようだ。

...後で調べて分かったことだが、その艦娘はとある男軍人に暴力を何度も受け、自殺したらしい。その時、ビスマルクは拳銃でそいつを撃ち殺そうとしたが、使い方が分からず、逆に撃たれて死にかけたらしい。


ビス「仲間を守れない者の、何が戦艦よ...!?」


俺は泣き続けるビスマルクの手を取り頭を撫でる事しか出来ない....






ビスマルクはその後、30分泣き続けた。


ビス「...ありがと。もういいわ」


そう言って涙を払い立ち上がる。ビスマルクが射撃場から出ていく。少し振り返り、


ビス「その...嬉しかったわ。じゃあね。」


と言った。


昌一「....また泣きたい時は来てもいいぞ」

ビス「ええ、また甘えに来るわ。」






...やべえ。榛名との約束すっかり忘れてた...

案の定、榛名はかなり怒っていた。


昌一「すまん榛名...」

榛名「昌一なんて知りません!4時間も遅刻するなんて!」


すっかりご立腹の様子。


榛名「榛名だって我慢出来ないこともあります...」

昌一「ごめん榛名、お詫びにって言っちゃなんだけどなにか欲しいものとかある?」

榛名「なら、昌一が欲しいです!ずっと一緒にいて欲しいです!!」

昌一「俺以外で頼む」

榛名「なら...何もいらないです」


ふむ、榛名は俺の着任以来、好意を隠そうともしない。それ自体は嬉しい。でも、こういうお願いされるとどうすればいいか分からない。


榛名「ふふっ。冗談ですよ、昌一」


どうすればいいか悩んでいると榛名が笑いかけてくれた。


昌一「冗談かよ、真剣に悩んだやん」

榛名「それより、早く行きましょう!!」


榛名に手を引かれ走り出す。その横顔は1点の曇りも無い笑顔だった。








夕立「時雨、行ったっぽい」

昌一「じゃあ、僕達も行こう」


今回、榛名と外出する事を知った時雨と夕立は護衛として二人に付いて行った。


時雨「いいなあ榛名さん。昌一とあんなに楽しそうに...」

夕立「っぽい...」







昌一「榛名、最初はどこいく?」


俺と榛名は基地を出てバスに乗った。そこから呉の市街に行ってぶらぶらする。


榛名「誰かさんが遅刻したせいでもうお昼なのでご飯を食べに行きたいです!!」

昌一「まじでごめんなさい」


まだかなり怒っていた。


昌一「...何食べる?」

榛名「昌一が食べたいものならなんでもいいです!!」


...怒っていても榛名は優しかった。

ショッピングモールに行ってから決めよう。






夕立「...見失ったっぽい...」

昌一「いや、僕達が迷ったんだ...」






榛名「昌一!似合ってますか!?」


ショッピングモールに入って榛名が服を買いたいと言ったので、服屋さんに来た。


昌一「おう。榛名らしいよ」


榛名が着ているのは白を基調としたシャツと黒いスカート。清楚な感じが実に榛名らしい。


榛名「...榛名は可愛いかどうか聞いてるんです!」


可愛いなぁ。榛名は。


昌一「可愛いよ」


そう正直に言うと榛名は顔を赤く染め、嬉しそうに笑った。


榛名「この服にします!!」

昌一「いくらぐらい?」

榛名「上下で2万9000円ですね!」

昌一「...俺が払う」


想像の倍は高ぇ。そう思ったが榛名に見栄を張りたくてそう言った。


榛名「昌一、無理しないで下さいね?こう見えても艦娘も給料はあるんですよ?」


知らなかった。そうなのか。

ちなみに俺の月給は25万の基本給とその他手当だ。


昌一「ちなみに月給はいくらぐらい...」


榛名「ええと、基本給が50万円、それと航海手当、出撃手当、危険手当などで100万円くらいですっ!!」


え?耳がおかしくなったかな?


昌一「え、いくらって?」

榛名「ですから、100万円くらいですっ!!」


すげえな。俺の4倍だわ。


昌一「...それでも俺が払うから」

榛名「いいんですか!?」

昌一「たまにはかっこいいとこ見せないとな」


そう言うと、榛名はまたしても顔を赤くした。






その後は榛名と喫茶店で軽食を取り、適当にショッピングモールを周った。途中、榛名が時雨と夕立を発見したらしいが、プライベートなので放っておいた。


榛名「昌一、移動しませんか?」

昌一「ん、行きたいとこでもある?」


榛名は周りを見ながら、


榛名「少し、この建物内がおかしいです」


榛名は少し怯えたように言う。

....言われて見れば、確かに違和感がある。さっきから団体客の様な人達が行ったり来たりしている。

めっちゃムキムキだし。


昌一「...離れよう」

榛名「...はい」


その時、


夕立「あ!昌一いたっぽい!!」


夕立だ。どうやら、俺を探していたらしい。時雨も一緒だ。


時雨「僕達、昌一達の事探してたんだ。昌一、僕達を置いて...昌一っ!!」


時雨が叫びながら俺の後ろを指さす。

見ると、


榛名「昌一....!?」


榛名が、さっきの団体客に連れ去られていた。


昌一「榛名ッ!!」


しかし、1台のバンがショッピングモールに突っ込んで来た。榛名はそれに乗せられた。


榛名「しょーいち...!!」


榛名がこっちに手を伸ばす。が、そのまま連れ去られてしまった。


昌一「....時雨、夕立!!鎮守府に帰って装備を整えて追うぞ!連中、組織的な犯罪グループかもしれん!」

時雨「り、了解!!」


俺は鎮守府に電話する。


夕張『はいこちら夕張』

昌一「夕張、おれだ。榛名が誘拐された。追跡できるか?」


艦娘は外出の際、GPSを付ける。こういう時、追跡が容易にできるからだが、使うことになるとは...


夕張『できます!榛名さんは幹線道路を南へ時速70キロで移動中です!』

昌一「了解、中佐に代わってくれ」

月見『私だ中尉、今回の艦娘誘拐は警察では手を出しにくい。自衛隊の最高機密だからだ。よって救出作戦を行う。今、そちらに高機が向かってる。装備もあるから車内で着替えろ』


準備の良さに面食らう。まるで誘拐されると知っていたように。


昌一「了解」







高機の中には艦娘陸戦隊1班、つまり、神通の部隊がいた。


神通「中尉、装備です。着替えてください」

昌一「ありがとう神通」


俺は受け取った装備を身につける。89式改、M2011、USP9。それにボディーアーマー、各種ポーチなど。

USP9は左側の太腿につけたホルスターに入れて、M2011は腰の右側だ。USPはクロスドロウする形になるが、こっちの方が抜きやすいのでこうしている。


夕張『中尉、榛名が止まりました。場所はそこから3キロの廃ビルです』

昌一「了解」

神通「中尉、廃ビルならCQB、及びCQCになります。私達はその為に訓練しています。私達を使ってください。」


神通がそう言う。神通は拳銃格闘が凄まじく、CQB訓練を見ていると、C.A.Rシステムを多用していながら近すぎる敵は柔道のように投げていた。


昌一「分かった。頼む」

神通「はい!」








昌一「全員降車、展開しろ」


俺の指示で全員が車から降りる。周囲を警戒しながら建物に近づく。


月見『中尉、敵は拳銃だけでは無く、AKなどで武装している可能性が高い。どうやら外国系のマフィアらしい。』

昌一「...」

月見『...はあ。昌一、気持ちは分かるけど返事しなさい。』

昌一「あ...すいません、榛名の事で頭いっぱいで...」

月見『まあ仕方ないわね。今青葉が廃ビル内の監視カメラをハッキングしてる。口径不明の拳銃を持ってる奴も多い。榛名は3階の物置部屋にいるわ。』

昌一「榛名に怪我は!?苦しがってませんか!?」

月見『大丈夫よ』

昌一「良かった...」

神通「中尉、そろそろ作戦開始です。」


神通の言葉で無線を切る。


昌一「よし、行くぞ。装填。」


ガチャッとボルトを引き弾を薬室に送る。弾は6弾倉180発持ってきている。

狙撃班が門番を狙撃したら突入だ。








待ってろ榛名。

絶対助けるからな。










古鷹「こちら狙撃1班、目標確認」

昌一『了解、いつでもいいが、全員同時に殺せ』


古鷹はSPR300で狙いを定める。正直、榛名は恋敵だ。

それでも仲間だし、何より同じ鎮守府の家族だ。絶対助ける。

レティクルに敵歩哨を合わせ、引き金に指をかける。


『10、9、8、7....』


狙撃を一斉に行うのは難しい。だが、古鷹達は出来る。


『4、3、2、1』

『撃て』


全員が同時に引き金をひいた。








『正面入口クリア。』

昌一「了解、侵入する。」


俺たちは神通を先頭に建物に侵入する。入口に入って二手に分かれる。神通達はこの建物内の敵の制圧。俺たちは榛名の救出だ。


青葉『その先の角を左に曲がって階段を上がってください』


青葉が無線でナビしてくれる。角に敵が居ないか確認する。先頭に立つ不知火はカッティングパイを利用しながら曲がり角を確認する。カッティングパイとは、曲がり角に差し掛かる時、上から見てパイを切り分けるように

何°かずつ区切って確認する方法だ。パイを切り分けるとき、小さめな扇子型に切り分けるように確認する。


不知火「前方クリア」

昌一「進め」


俺たちは階段を登る。








「!?侵入者だ!!」


敵の1人が神通を発見した。マカロフ拳銃やM1911を撃ってくる。

神通は即座に89式を床に置き、GLOCK34を抜いた。抜いて目の前にいた敵の腹に2発と頭に1発。

続けて体当たりしてこようとした敵を背負い投げの要領で抑えつけ、頭に1発。


「なんだ...なんだこいつ!!?」


敵が2人神通に拳銃を向けるが、


「いっ!?」

「がっ!?」


長良が気づいてG34で手と頭を撃った。

(ありがとう)

神通は目線で長良に伝えた。

敵がAK47で突っ込んで来た。神通は銃身を掴んで片手でG34を腹に3発撃ち、頭に2発撃った。

...それ以上敵は来なかった。








青葉『その先のドアの向こうに榛名さんがいます!』

昌一「了解、敵は?」

青葉『いません!榛名さん1人です』


不知火がドアを調べると、鍵はされているが扉は脆弱だ

と言ってきた。

不知火はドアノブを銃床で叩き折る。中を確認すると、確かに榛名1人だ。


不知火「クリア!」

昌一「榛名!!」


俺は小銃を下ろし榛名に駆け寄る。榛名は眠っていた。


昌一「榛名、起きて」


俺は榛名を起こした。


榛名「ん...昌一...?」


うっすらと目を覚ました榛名。俺を見るとすぐに


榛名「昌一っ!!」


俺にしがみついて来た。


昌一「すまん、遅れた」

榛名「本当にっ..!遅いっ...!」


ポカポカと叩いてくる榛名。


昌一「ごめんって」


榛名は俺の体に身を預けて


榛名「恐かった....」


と言った。


昌一「何もされなかったか?」


こくんと頷く榛名。


昌一「こちら突入1班、目標確保に成功。」

『こちら呉司令部、了解、基地まで護送せよ』

昌一「了解」


榛名はまだ俺に抱きついたまま動こうとしない。


昌一「榛名、帰るぞ」


そう言うと、やっと離してくれる。


『こちら護送車、現着しました』


車が到着した。

榛名に88式鉄帽を被せ、車へ向かう。












その頃の呉近海





『こちらは海上自衛隊護衛艦、いなづま。貴艦の艦名を答えよ。』


JMSDFの駆逐艦から無線が入る。そういえば、私の呉寄港は内緒だった。


ウォースパイト「...こちらRoyalNavy、HMS、battleship《Warspite》」


私は正直に答える。


『....了解、呉基地へ誘導する。』


私は少々驚いた。呉へ行く事は内密だったはず。

私が呉に行く理由は例の中尉の調査の為だ。

そのことを伝えると、


『ああ、既にドイツ海軍が3隻派遣してます』


との事。彼は妖精さんが見えるらしく、ロシア海軍などはなんとしても彼を手に入れたいらしいと言う事は諜報機関から聞いているが、ドイツも...


ウォースパイト(まあ、会ってみれば分かるでしょうね)


私は海上自衛隊の護衛艦について行った。






昌一「こちら和泉、護送車は鎮守府正門に到着した。」

『お疲れ様、任務完了だ。』


榛名を乗せた軽装甲機動車が鎮守府に入り、任務は完了だ。各自武器庫に装備をしまいに行く。


月見『和泉中尉、装備をつけたままでいいから執務室に来い』


中佐に無線で呼ばれる。どうしたんだ?

まあ、行って見れば分かるか....


昌一「了解」







昌一「失礼します!和泉中尉です!」

月見『入れ』


ドアを開けて執務室に入る。そこには、金髪の艦娘がいた。


月見「紹介する。彼女はイギリス海軍の戦艦、ウォースパイトだ。」

ウォースパイト「貴方が和泉昌一ね。私はHMS,Warspiteよ。よろしくね」


にこり、と笑顔で挨拶してくるウォースパイト。


昌一「はじめまして、和泉昌一中尉です。よろしくお願いいたします。」


少し緊張しながら挨拶する。


月見「彼女は呉で1ヶ月過ごす。その間はこの鎮守府の案内をして欲しい。」

昌一「了解です」











ウォースパイト「これからよろしくね、和泉中尉」

昌一「ええ、お願いします。...呼び方は好きに呼んでください。」

ウォースパイト「じゃあ、昌一さんと呼びますね。あと、もう少し砕けた話し方で良いですよ?」

昌一「じゃあ、ウォースパイト。これからよろしく」








夕立(....昌一は忙しいっぽい?)

時雨(僕達も甘えたかったね)









昌一「ウォースパイト、ここが君の部屋だ。好きに使ってくれ。でも銃とか持ち込む時は俺に言えよ?」


ウォースパイトを案内することになり、今は彼女に与えられる部屋に案内している。


ウォースパイト「ええ、ありがとう昌一さん。それで、少しお願いなのだけれど」

昌一「なんです?」

ウォースパイト「後で私のお茶に付き合っていただけないかしら?」


そんなことか。このあとの予定は寝るだけなので、全然構わない。


昌一「良いですよ。」

ウォースパイト「Really?感謝するわ。少し待ってね」


そう言うと彼女はカバンからティーセットを取り出してお茶の用意を始めた。


ウォースパイト「昌一さんは妖精が見えるの?」


お湯を沸かしながら質問してくるウォースパイト。


昌一「うん、見えるよ」

ウォースパイト「それならどうして提督にならなかったの?」

昌一「妖精見えるようになったのが陸戦隊入ってからなんだ。」

ウォースパイト「...そうなの」


陸戦隊入って小銃を撃っているとき、小銃の上に妖精が乗っているのが見えて本当にびっくりした。


ウォースパイト「...もし。もしも貴方にイギリス海軍で提督をやって欲しいって言ったら。...貴方はどうするの...?」


...?


昌一「俺には艦隊の運用方法がわかんないし、専門でも無い。俺に出来るのは艤装を展開してない君達を守ることぐらいだ。」

ウォースパイト「...つまり?」

昌一「俺より提督に向いてる人はいっぱいいるよ。」

ウォースパイト「...そう。どうぞ紅茶よ。今日はアッサムの気分だからアッサムの茶葉を使ってみたわ。」

昌一「ありがとう。...美味しいな!」


ウォースパイトの淹れた紅茶はすごく美味しかった。鼻から香りが抜けて行く。


昌一「ありがとう。また淹れて貰ってもいいかい?」

ウォースパイト「ええ、喜んで。おやすみなさい。」










その頃、ポートモレスビー沖


「敵潜水艦探知!数3!」

「警戒!」


5人の艦娘がこの海域で哨戒任務に当たっていた。


スチュアート「こちら哨戒艦隊、嚮導艦スチュアート!敵潜水艦隊を発見しました!」

『了解。可能なら撃破せよ。不可能なら救援を呼べ。』


この艦隊の旗艦、スチュアートはオーストラリア海軍に所属する艦娘だ。


ヴァンパイア「司令部はなんて?」


スチュアートに話しかけたのは同じくオーストラリア海軍のヴァンパイアだ。


スチュアート「可能なら撃破せよ、だって。」

ヴォイジャー「なら撃破しましょうか」

ヴァンパイア「ヴォイジャーはやる気あるなあ」


好戦的な姿勢を見せるヴォイジャー。彼女はいつもおっとりしているが、戦闘になると悪魔のように敵を痛めつけながら沈める。


ウォーターヘン「...ん?」

スチュアート「ウォーターヘン?どうしたの?」


聞くと、ウォーターヘンに搭載されている対水上レーダーに反応があったらしい。


ウォーターヘン「重巡4とおそらく輸送船団。この編成はおそらく....」

スチュアート「...上陸作戦部隊」










「防御陣地、準備よし!」


此処はポートモレスビーのパプアニューギニア国防陸軍は海岸部に機銃陣地を設けて上陸作戦を水際で阻止しようとした。


「中隊長!後方支援の部隊がまだ到着してません!」

「中隊長!通信隊が逃亡しました!」


戦闘が始まる前からこのザマだ。国防軍の士気は最悪。これでは最初の戦闘で首都を奪われる。


「前線から報告!敵発見!」

「まだ撃つな!充分に引き付けろ!」


中隊長はそう命令するが、

ドドドっ!

前線は勝手に撃ち始めた。


「ちっ!おい馬鹿野郎共!今すぐ後退しろ!砲撃が来....」


前線で爆発が起こる。防御陣地は壊滅状態だ。


「敵に上陸されました!」


部下が悲鳴をあげる。


「狼狽えるな!前線を下げる!お前ら!着いて来.....」


中隊長は言いかけて、8inch砲の榴弾に吹き飛ばされた。









昌一「パプアニューギニアが壊滅状態!?」


ウォースパイトを部屋に案内した後、自室で眠り、朝起きると基地全体が喧騒に包まれていた。起床ラッパがなる前に起きたので、何があったと思って部下を捕まえて話を聞くと、


「パプアニューギニアに深海棲艦が上陸」


という事らしい。


月見「ああ。今はオーストラリア海軍が奪還を試みているが、敵には重巡洋艦や戦艦、空母もいるらしく、オーストラリア海軍の艦艇やミサイル、艦娘では歯が立たないらしい。それで、自衛隊の艦娘が支援に向かう事になった。陸戦隊にも行ってもらう。水陸機動団と一緒に上陸作戦だ。」

昌一「水陸機動団がいるなら我々は何をするんです?」

月見「主に偵察や陣地設営、まあ要はなんでも屋だ。」

昌一「...了解です。出発はいつですか?」

月見「明日だ。それまでに準備しろ」

昌一「了解」


中佐と別れ、陸戦隊の元へ向かう。明日の説明をしなければ行けない。









昌一「聞いているかもしれないが、明朝0900にパプアニューギニアに向かう。自衛隊初の攻撃作戦だ。気を引き締めろ」


俺は中隊に集合を掛け、ブリーフィングを行った。


昌一「なにか質問は?」


隊員が手を挙げる。


昌一「田中」

「はい。上陸は海からボートで行いますか?」

昌一「揚陸艦のヘリで行く。」


これに隊員達はざわつく。輸送船は数あれど、海上自衛隊に揚陸艦は1隻しかない。先月就航したばかりの

『しののめ』だけだ。


「『しののめ』で行くんですか!?」


隊員の1人が嬉しそうな声で言った。


昌一「嬉しそうだな。そうだ、新鋭艦に乗れて浮かれるのはわかるが、気ぃ引き締めろ?」


まあ、気持ちは分かるけどね。










「隊長、訓練場のCQBエリア使っても良いですか?」

昌一「いいぞーってか俺もやるわー」


CQBエリアとは、この鎮守府の妖精さんに頼んで作って貰ったものだ。ここは本来増設予定だったヘリコプター格納庫らしく、かなり広い。

装備を付けて隊員達の元へ向かう。


昌一「状況開始」


俺の声で全員が壁に張り付く。先頭の隊員がドアを開けて全員が静かに室内に入る。

廊下のT地路で止まる。先頭の隊員が立ったまま壁を覗き込む。俺はその隊員の後ろでしゃがんで89式を構えて援護する。ほとんどの軍は先頭がしゃがんで後ろの隊員は立って撃つことが多いが、これだと先頭の隊員が不意に立ち上がった時、誤射してしまう事があるので、俺達はこうしている。


訓練は完璧だった。

あとは実戦で上手く行けばいい。









「隊長、空自のF35ですよ!」

昌一「俺達の護衛機だ。心強いだろ」


俺達は今、航空自衛隊のC2輸送機に乗っている。沖縄に停泊中の「しののめ」に向かうためだ。

C2輸送機2機とF35の護衛機4機の飛行編隊。傍から見れば壮観だろうな。いや、この窓から見ても壮観だわ。


「おうお前ら静かにしてろ!」


第2小隊長の宮部少尉が怒鳴る。するとすぐに静かになった。


昌一(さすが元陸自レンジャー...怖い...)


宮部少尉は陸上自衛隊のレンジャーとして5年間、水陸機動団で過ごし、今は海上自衛隊の陸戦隊創設に貢献した(ちなみに海上自衛隊に陸自のレンジャーにあたる資格はない。)。


『和泉中隊長、意見具申します。こいつら叩き落としましょう』

昌一「え、どこから?」

『冗談です』


....怖っ!








沖縄に着き、息つく間もなく揚陸艦「しののめ」にヘリで向かう。

「しののめ」型航空揚陸艦は「ひゅうが」型護衛艦にウェルドックを持たせて上陸作戦を行えるようにした護衛艦。

ウェルドックとは、艦尾に設置されている格納庫で主に上陸用舟艇や戦車などを搭載している。

ヘリの窓から「しののめ」が見えてきた。全長260mと海上自衛隊最大級の護衛艦。ヘリコプターを23機搭載し、さらにF35Bを7機搭載している。


「でけえ...」


隊員の1人が呟く。無理もない。ヘリで見下ろすだけで圧倒される。


昌一「もうすぐ降りるぞ!」

「了解!」









〜呉海自工廠にて〜


「我々の特二式内火艇は火力が足りません!」

「37ミリ砲ではシ型中戦車には歯が立たない!」

「至急改善をよーきゅーする!」

明石「わかったから落ち着いて〜!!」


呉鎮守府の工廠で、明石が妖精達に囲まれていた。

何やら、特二式内火艇という揚陸戦車の火力不足が不満らしい。


明石「そうは言っても火力あげる為には設計変えないと行けないからなぁ....夕張に頼んで見るか....」

月見「なんだ、面白そうな事をしているな」

明石「ひゃああ!!!」


いきなり耳元で囁かれる。振り向くと提督がいた。


明石「て、提督〜!!」

月見「はは、すまんすまん」


提督は楽しそうに笑った。


月見「で、どうした」

明石「特二式内火艇の火力不足を改善して欲しいそうです。でも大口径の砲を積むと、どうしても砲弾のスペースを確保できず、また速度も低下するので設計を見直さないといけなくて」

月見「ふむ、確かにこんな貧弱な砲では駄目だな。」

明石「今のところ、76mm砲を考えてます」

月見「よし、開発を始めてくれ。資材は必要なだけ出す」

明石「はい!」









揚陸艦「しののめ」に乗り込む。「しののめ」の周りには佐世保鎮守府の長門、陸奥、龍驤、吹雪、白雪、深雪が護衛としてついている。


「中隊長、あれはなんですかね?」

昌一「あれは紫電改二だな。呉鎮守府は烈風が主力だから見慣れないか」

「あっF35Bについて行きますね」

昌一「不思議な絵面だな」

「和泉中尉!」


名前を呼ばれて振り向くと


昌一「艦長!」


なんと「しののめ」艦長の大佐だった。

皆一斉に敬礼する。


「和泉中尉、少し良いですか?」

昌一「は。どうされました?」

「少し話したいです。私の部屋に来てください。」

昌一「了解。」







「和泉中尉、貴方のお父さんの和泉勝大佐にはお世話になりました。」


艦長室に入ってすぐに「しののめ」艦長の大佐に頭を下げられる。


「貴方のお父さんには私が『みょうこう』勤務の頃にお世話になりました。」

昌一「大佐は『みょうこう』に乗っておられたのですか?」

「はい。その時の艦長がお父さんだったんです。お父さんの事は本当に残念です...。」

昌一「いえ、もう慣れました。」

「そうですか...」


こういうと少し薄情者みたいに思えてしまう。


昌一「艦長、そろそろ戻ります。」

「ええ、何かあったらいつでも頼ってくださいね」

昌一「はい。失礼します。」






船尾にあるウェルドックと言われる格納庫では、20式水陸両用戦闘車が並んでいた。この車両はAAV7の後継車両として開発された。35mm機関砲が一門と対戦者ミサイル発射機を4つ搭載している。この車両には水陸機動団が乗り込む。我々はヘリコプターで上陸作戦を行う。







『第2小隊、市街地に侵入、目標建物内に敵無し。狙撃拠点とする』

昌一「了解、第2小隊はそのままそこで戦場を監視せよ」

『了解、監視します』

『第3小隊、敵発見、敵およそ3個小隊』

昌一「了解、そこは近くに水陸機動団が上陸する。障害となるなら水陸機動団と協力して撃破せよ」

『了解』

昌一「こちら呉陸戦1、敵およそ3個小隊を上陸地点の近くに発見。こちらの戦力では対処出来ない。応援を頼む」

『こちら水機1、了解。』

「こちら第2分隊長から小隊長へ、米空軍のA10攻撃機が接近。」

昌一「了解。」









『デビル1からデビル2。目標視認。対空砲の射程に入る。』

『デビル2了解。』


まだ夜が明けきっていない空に2機の攻撃機が現れる。

この攻撃機は米空軍のA10という攻撃機で、戦車キラーと言われる戦車の天敵。


『デビル1から2、目標にヘルファイアをロックオン。』

『了解。ロックオンします。』


ヘルファイア対戦車ミサイルを敵の野砲陣地にロックオンする。


『発射』


ミサイルを発射。ミサイルは目標に吸い込まれて行った。


『対空砲火確認!』


ようやく対空砲がこちらを撃って来る。

しかしA10パイロットはこれを狙っていた。

この作戦は敵の隠蔽された対空砲を発見し、撃破するための作戦だったのだ。


『デビル1から2、30ミリで対空砲を破壊する。』

『了解。破壊します。』


機首に搭載している30ミリガトリング砲で対空砲を破壊する。これで対空砲は全て潰した。


『ミッションコンプリート。退避する。』











「隊長、水陸機動団が上陸しました。」

昌一「抵抗がほとんどないな。待ち伏せか?」


俺達の小隊は水陸機動団が上陸する砂浜が見える崖の上に陣取っている。


『こちら水機、敵はどこにいる?』

昌一「こちら陸戦1、そちらから11時方向、約500mに伏せている。」

『...発見した。ミサイル発射する。』

昌一「了解。」


水陸機動団の水陸両用車からミサイルが発射される。


昌一「ターゲットキル。敵は全滅しました。」

『了解。前進する』


全ての車両は前進する。


『...中隊長、敵の野砲陣地発見。恐らく、88mmFlak36です。』

昌一「え、アハトアハト?」


なぜ知ってるかは、某戦争アニメの影響だ。


昌一「え、不味くない?」

『やばいです』


すぐに報告しなければ。









『こちらCP(前線指揮所)。敵は74式戦車を撃破しうる砲及び戦車を持っている可能性が高い。注意されたし。』

「戦車隊了解。」


輸送艦『おおすみ』から上陸用舟艇で上陸した74式戦車改二、4両が市街地に入る。砲塔前部に追加のM2重機関銃を載せた74式が隊列を成しているのは壮観だ。


「ん...?」


車長がキューポラから顔を出して双眼鏡で索敵していると、遠くに煙のようなものが見えた。

双眼鏡で目視すると、


「...!!!敵戦車発見!!正面1500m!!」


エンジンから出る、戦車の煙だった。


『敵戦車!!数5!!』

『全車、対榴(対戦車榴弾:HEAT)装填!!』

「敵戦車発砲!!」


敵の戦車が撃ってきた。


『4号車、被弾!!履帯が切れました!』


4号車が動けなくなった。


『敵戦車特定!!六号戦車、ティーガーⅠです!!』

『....!?なんだと!?くそ、本部に報告しろ!!!』









「隊長、敵の戦車隊を発見。現在、74式戦車隊が応戦中です。」

昌一「敵の戦車は?」

「ティーガーです。」


最悪だ。ティーガーなら74式戦車を正面から撃破できる。90式戦車や10式戦車も側面なら可能だ。


「隊長!新しい任務です!オーストラリア陸軍が上陸するので、上陸地点の威力偵察をして欲しいと....」


その時、ものすごい爆発が起こった。

155mm榴弾ってレベルじゃない!!


「砲弾落下!!」

「対爆防御!!」


目を開けると、


昌一「なんだこれ...」


散々に破壊された市街地があった。















昌一「報告!!」

「砲弾落下!!1名戦死!!負傷者7名!!うち重症2名!!」


さっきの砲撃で小隊が壊滅状態だ。1人死人も出た!!


「くそっ!!どこからだ!!」

「田中が!!くそ、モルヒネを打て!!」

昌一「CP!!こちら陸戦隊!!砲撃を受け、第1小隊が壊滅!対砲レーダーは捉えたか!?」

『....こちらCP、対空レーダーが捉えている。砲撃発射地点はそこから北東、47キロだ。対戦車ヘリが向かってる』


47キロ!?遠い!なんの砲だ!?


昌一「それと救急ヘリを要請する!!被害は負傷者7名!!うち重症が2名!!」


涙を堪えて答える。


『...了解!チヌークが向かってる!!』














『アタッカー1、目標付近に到着....』

『なんだあれ....』


攻撃ヘリ、AH64のパイロットは呆然とした。

目の前に巨大な建造物がたっている...。

巨大な砲口がそそり立つ。


『あれ、野砲か!?』

『あれが野砲?冗談だろ!?』


司令部に報告しようと考えた、次の瞬間!


『!?対空砲だ!!』

『米軍が破壊したんじゃねえのか!?』


対空戦車だ。それを見たガナーが叫ぶ。


『...クーゲルブリッツ!!ナチス・ドイツの対空戦車です!!』














月見『榛名、緊急任務だ。』

榛名「はい、なんでしょう?」


敵の輸送船を破壊する任務を行っていた榛名率いる第一艦隊に、月見中佐から無線が入る。


月見『敵の野砲を海上から砲撃してもらう。砲弾の観測は水陸機動団が行う。』

榛名「榛名了解です。」

月見『それでな....』

榛名「?はい?」


一瞬、月見中佐が言い淀む。


月見『その野砲によって、我が鎮守府の陸戦隊が被害を被った。...和泉中尉の班だ...』

榛名「え....」


榛名は海の上で立ち尽くす。


榛名「...和泉中尉は無事なんですか?」

月見『無事だよ。』

榛名「良かった...」


昌一が無事だとわかった。安堵する榛名。


榛名「わかりました!向かいます!」

月見『ああ、頼む』



















「おーい!!向こうの陣地に84(84mm無反動砲)持っていけ!!」

「こちら3班!!機関銃陣地の構築完了!!」


水陸機動団が掌握した市街地では、防御陣地の構築が始まっていた。


「和泉中尉!!」


唯一、あの砲撃で無傷だった俺と清水凛はしばらくこの陣地で待機せよ、という命令が下った。


「中尉、水機の相内曹長です。ここが襲撃を受けた場合、第2機関銃班と行動してもらいます。」

昌一「了解です曹長」


第2機関銃班は米国から購入したM240B汎用機関銃を装備している。

M240Bは自衛隊の62式機関銃では隊員から不満があったこと、MINIMI軽機関銃だと、射程や威力が足りないことから採用された。


昌一「皆さん、よろしくお願いします!!」


俺は隊員の皆さんに挨拶する。


「よろしくお願いします!!」「ほんとに若いんですね!」


等、歓迎された。















榛名「こちら第1艦隊!旗艦榛名です!」

『...こちら観測班、配置に着いた。いつでもどうぞ』


第1艦隊は月見中佐の指示を受けて敵の野砲を破壊しようとしていた。


榛名「砲撃用意!!」

榛名「1番砲、2番砲旋回中、発射可能まで40秒〜」

榛名「三式弾、揚弾!!」


第1艦隊の戦艦、榛名と金剛が主砲を旋回させる。2人とも41センチ連装砲を装備しており、副砲に155mm近代副砲、高角砲に5inch高角速射砲、対空機銃にMG151/20三連装機銃を装備している。


榛名「主砲、用意よし!」

金剛「主砲、発射可能デース!!」


2隻の戦艦が主砲を構える。


榛名「撃てー!!」

金剛「fire!!」


主砲から放たれた三式弾が遥か彼方の地上に向かう。











「やっと終わった...」

「死者は出てない...良かったです」


74式戦車の搭乗員は戦ったティーガー1の残骸の写真を撮っていた。本部に資料として送るのだ。


「しかし、4号車が脱落か...痛いな...」

「まだ敵も戦車を持ってるはずだ。普通科の連中は1両でも戦車を必要としてるはずだろうな..」


しばらくして、戦車は前進しだす。










榛名「弾着まで5秒!3,2,1!!」

『弾着!!...!?初弾、全弾命中!?』


自衛隊員が驚くのが無線越しに伝わってくる。

無理もない。弾着修正を行わずに初弾を命中させたのだ。


『連続で射撃してください!』

榛名「了解!てー!!」ドオン!














「中尉、その89、どうなってんすか!?」

「見せてくださいよー!」

昌一「別にカスタムは20と変わんないよ?」


第2機関銃班。ここの隊員は、若い人が多い。

そのためか、俺としては話しやすい。


「うわっ...すごい!」

「こんな89見たことない...」

昌一「この89式小銃は海上自衛隊向けに改造された小銃だからね。」


この89式小銃はハンドガードがHK416に近い物になっている。そのためか、遠目から見ると89式小銃に見えない。


「中尉、俺にもみせt...」


















昌一「....なんだ!?」


爆発音がした。しかもかなり近い!

サイレンが鳴り出した。


『...敵です!数、およそ300!!』

「なっ..!?みんな戦闘準備!!いけ、いけ!」

「まずい!!おい、陣地にいけ!機関銃を撃つんだ!!」


俺は草むらに伏せてACOGスコープを覗く。


「敵車両3!おそらくテクニカルと思われる!!清水!狙撃支援!!」

『了解』

『後方ヨシ!84撃ちます!』


味方の陣地から84mm無反動砲が発射される。3発撃って3発全て命中した。


「歩兵接近!!機関銃、撃てー!!」

昌一「清水!無線機を背負った敵はいるか!?」

凛『...見つけました。撃ちます。』

『ああ、クソ!!全員!対爆防御!!』


俺は咄嗟に頭を抱えて伏せる。

爆発音。


昌一「なんだ!?」

『ああ、クソ!!スツーカだ!!』

『爆撃機だ!!』


まずい!!航空支援を要請しなければ!!


昌一「清水!航空支援は!?」

凛『もう呼んでます。もうすぐ...』


その時。空中の爆撃機が爆散する。

頭の上を、6機のプロペラ機がフライパスする。


榛名『昌一!!無事ですか!?』

昌一「!?榛名か!?」

『はい!貴方の榛名です!!そちらに向かった戦闘機は瑞鶴の烈風です!』

昌一「そうか、助かったよ榛名!瑞鶴にもお礼言っといて!!」

凛『...隊長!!まずいです!敵の一部が陣地内に侵入!!』

昌一「やばっ...!!!榛名!また後で!!」

榛名『はい!』













「撃て!!撃ちまくれ!!」ドドド!!


M240Bを撃ちまくる隊員。ほかの隊員も20式小銃のグリップポッドを開いて単発で撃つ。


凛『隊長、2キロ先から接近中の戦車があります。数3。』

昌一「まじか、凛!対戦車誘導弾の班に報告しろ。」

凛『了解』

「中尉!!まずいです、敵歩兵が前の陣地に入ってます!!」

昌一「やべえ、援護しろ!!前にいる隊員を守れ!!」

「了解っ!!」


パン!!パン!!

俺も89式小銃を撃つ。


昌一「くそっ!!前に出る!!誰か援護頼む!!」

「任せてください!!」

「俺も行きます!」


隊員2人が付いてきた。


昌一「おい、大丈夫か?」

「舐めないでください!これでも俺たちはレンジャーです!!」

「そうっすよ!!」

昌一「...よし、行くぞ!!カバーしろ!!」


前の陣地に行くと、敵の兵士と曲がり角で遭遇した。

俺は小銃から手を離してUSP9を腰から抜いた。


バン!!バン!!バン!!


神通に教えて貰った撃ち方を実践した。

敵とはかなり近距離だったので、拳銃を自分の体に貼り付けるように撃った。こうすると、拳銃を奪われる可能性が低くなる。


昌一「よし、2人とも対戦車ミサイル発射陣地に行くぞ!!」

「了解!!」





















『メイジ1からメイジ2、敵の爆撃機の編隊を目視。全機撃墜せよ』

『メイジ2了解』


メイジ隊。彼らは、「しののめ」F35B航空隊である。

現在、ウエポンベイに4発の対空ミサイル、腹に25mm機関砲を抱えている。


『ロックオン。FOX2』


ミサイル発射。ミサイルはしばらくして白煙が消える。


『キル』


そしてマッハ1.0で敵爆撃機に接近、距離1キロで機関砲を撃つ。


1秒間撃った。


『キル』


一瞬の交差で爆撃機を2機撃墜した。


メイジ1も同じように撃った。























〜強襲揚陸艦しののめ〜


昌一「え、あいつ生き返ったの?」


ヘリでしののめに戻ってきた俺たちは、驚きの報告を受けた。

なんと、戦死判定だった隊員が息を吹き返したというのだ。


「はい。おそらくショックで心配停止になったのでしょう。ほかの隊員で重症なのは田中上等士です。彼は爆風をモロに受けてます。てっぱちがなければ頭がやられてました。」

昌一「わかった。医務室はどこだ?」

「2ブロック先です。」

















昌一「渡辺!!生きてたか!!」

「中尉!!心配かけました!!」


医務室に行くと、死にかけた隊員が元気そうにしていた。


昌一「田中、腕折れたか」

「すみません中尉、俺は2ヶ月何もできません...」

昌一「安静にしてろ。」


田中は、頭に包帯を巻いていた。


昌一「まあ、とりあえず、呉陸戦隊の任務は完了。あとは水機と米軍の任務だ。帰るぞ。もうすぐヘリで輸送船に移動する。いいな」

「はい!」























「アノ人....モシカシテ....」




























ビスマルク「....」パン!パン!


呉基地の射撃場。ドイツの戦艦、ビスマルクは1人、黙々とG36Cを撃っていた。


ビスマルク(...やっぱり、中尉がいないとやる気が出ないわ...)


ウォースパイト「あら?ビスマルク?」

ビスマルク「?....あら、ウォースパイトじゃない。どうしたの?」


撃っていたら、入口ウォースパイトが入ってきた。


ウォースパイト「私は射撃しに来たわ。まさか、ビスマルクがいるなんて」

ビスマルク「なによ、私がいたら悪い?」

ウォースパイト「いえいえ違うわ!仲間がいて嬉しいのよ!」ニコッ


ウォースパイトは持っていたガンケースから銃を取り出した。


ビスマルク「M4...?」

ウォースパイト「いえ、M6A2よ。第22SAS連隊から貰ったの。」


なるほどM4系の銃なのか。


ウォースパイト「ビスマルク、良かったら勝負しない?」

ビスマルク「勝負...?」

ウォースパイト「そうよ。」

ビスマルク「ごめんなさいウォースパイト。私は今そういう気分じゃないの。」

ウォースパイト「あら、ショウイチが帰って来なくて寂しいの?」

ビスマルク「ちがっ....ええ、そうね。寂しいわ....」


















『右舷後方より魚雷接近!!』

『衝撃に備え!!』

昌一「聞いたか!?掴まれ!!」


ドオオン!!!


昌一「ああくそ!!最悪だ!」

「やばいっす、どうしますか中尉!」

昌一「俺たちにできることはない!とりあえず、艦内の状況を確認するしかないな。ちょっと艦橋行ってくる!」








〜艦橋〜


「ああくそ!!護衛艦挺はどこだ!!」

「艦娘艦隊は現在、後方に待機していて、対処できません!!」


艦橋に上がると、大混乱だった。周りに艦娘はおらず、現在そばにいるのは護衛艦「あたみ」しかおらず、魚雷接近に気づけなかったことから、深海棲艦の新型潜水艦、もしくは他国の潜水艦である可能性が高い。


昌一「っ!!」


俺は艦橋脇の機関銃座に出る。

備え付けの双眼鏡で周囲を見渡す。


昌一「...!?やべえ、深海棲艦だ!!」


おそらく、深海棲艦だと思われる人型の化け物がいた。





















金剛『輸送船の船体が真っ二つデース!』

榛名「そんな...昌一....!!」
























「....フフフ....彼ヲ回収シタワ....」




















ヤット....ヤット手ニ入レタ!!アア...5年ブリネ....彼ト会エナクナッテカラ.....

デモ、コレデマタ毎日オ話シデキル...!!


モウ、我慢シナクテイインダ...!!

















昌一「あう....どこ...ここ」


目が覚めると、真っ暗な場所にいた。


昌一「いてて....体は動くな....銃がないな...」















「...フフフ」









アア、ヤット、ヤットアエタ....ズットサガシテタノヨ?















榛名「....昌一、どこにいるんですか?」


榛名は船の残骸を目の前にして呟いた。

























「....目ガ覚メタカシラ?」

昌一「え....だれだ....!?」


目の前に、深海棲艦がいた。しかも、人型だ。


「オチツイテ。敵ジャナイワ。」

昌一「敵じゃない...?でも、体が全体的に白っぽいし、カタコトだし....」

「アア、カタコトジャ聞キ取リヅライワネ....」


そう言って、深海棲艦は、俺の腕を掴み、


「アーン....」ガブッ!!

昌一「ぐあ!?」


思いっきり噛み付いた。


昌一「いってえ!!何するんだ!」

「貴方の体に私の血を混ぜたわ。これで聞こえるはずよ」

昌一「あれ、ほんとだ」


って、それってまずいんじゃ....他人の血を体に混ぜるなんて、HIVを引き起こすかもしれない。


「大丈夫よ。私たちの血はあなたたちの言う血ではないの。....まあ、それはまた今度。」


彼女はこほん、と咳払いをして、


「あなた。私のものになりなさい。」


と、言った。













昌一「....は?」


何言ってるのか分からない。

私のものになれ?

奴隷か?


昌一「....まず、ここはどこだ?」

「ここは深海...って言うほど深くはないわ。場所はまだ教えられないわ。」

昌一「じゃあ、あんたは誰だ?」

「私はこの辺りの深海棲艦の頭よ。名前は.....」


深海棲艦が突然上を見上げる。


「.....潜水艇2隻。距離2キロ。まずいわね...」

昌一「どうかしたのか?」

「ほかの深海棲艦が攻めてきたわ。あなたも手伝って」

「ほかの深海棲艦って..?」


彼女が銃を渡してくる。


「死にたくなければ戦って!!」

昌一「お、おう」ウケトリ

「私の部隊を貸すわ。」パチン


彼女が指を鳴らすと、部屋の奥から深海の兵士たちがやってきた。


昌一「......!?」


俺は驚いた。彼らが持っていたのは89式小銃だったのだ。



















昌一「なんで...89を....」

「....驚かないで聞いてね」


深海棲艦はゆっくりと口を開く。


みょうこう「私は、『みょうこう』なの」





















昌一「え...?」

みょうこう「私は、海上自衛隊の《みょうこう》。その生まれ変わりね。」

昌一「《みょうこう》って...イージス艦の...?」

みょうこう「そうよ。あなたのお父様やお母様も知っているわ。」


絶句した。両親の艦が目の前にいる。敵として。


みょうこう「あなたのことはご両親からたくさん聞いたわ。それに....」


みょうこう「昔、あなたとはよく遊んだわ。」

昌一「え?」

みょうこう「ほら、昔あなたの家によく忍び込んでたじゃない。本土にいる時はいつも行ってたわ。」

昌一「ええー.....」

みょうこう「覚えてないの?」


顔を見ても思い出せない。俺はこんな子とあったことはないはずだ。


みょうこう「本当に思い出せないの?」

昌一「ああ...」

みょうこう「じゃあ、今はいいわ。まずは敵を倒すことよ。はい、あなたの銃」ポン


みょうこうが俺の89を取り出して渡す。

受け取った89は対して傷もついてなかった。


昌一「....俺はあんたに従えばいいのか?」

みょうこう「そうよ。お願いね」























凛「隊長が...行方不明...!?」

「はい。先程の攻撃で負傷者12名が出ましたが死者は出ず。和泉中尉が行方不明です。」


先程の攻撃で輸送船1隻が轟沈。艦娘達と護衛艦「あたみ」がソナーで潜水艦を捜索したが、何も見つからなかった。


凛「....捜索は『あたみ』のヘリに任せるしかない。今は私たちには何もできない。」


凛は諦めるしかなかった。

















榛名「提督!!昌一を探させてください!!」


榛名は呉にいる月見中佐に和泉昌一の捜索活動の許可をもらおうとしていた。


月見『...ダメだ、先程の深海棲艦がまたくるかもしれない。その時はお前らが護衛艦「あたみ」を守らなければならない。呉陸戦隊員が乗った「あたみ」をな。』

榛名「ですがっ...!!榛名はっ...!!」


昌一を探さなければならない。そう言おうとした。


月見『...私だってッ!!』

榛名「!!」ビクッ





月見『...私だって探したいさ。私は昌一のことを2人に任されたんだ。』


月見『だから榛名、今は我慢してくれ。「あたみ」のヘリが捜索中だ。既にUS-2も飛んでる。』

榛名「...はい」



















昌一「なんだあれ...」


俺は絶句した。敵が来るからと身構えていれば、洞窟に入って来たのは歩兵10名と...


昌一「戦車じゃねえか....」

《二尉、あの戦車はどうします?》


岩陰から深海の兵士...いや、深海の自衛官?が話しかけてくる。


昌一「あー、今の自衛隊の階級では中尉です。」

《中尉、どうします?対戦車兵器はないですよ?》

《あるのは辛うじてキャリバー(M2重機関銃)だけです。》

昌一「え?キャリバーあんの?」

《はい。あとあの戦車は側面ならキャリバーで抜けます》

昌一「...いいこと聞いたわ。戦車は1両、歩兵10名。戦車が角から飛び出してくる時に見せる側面を撃てるようにキャリバー配置してくれ。キャリバー担当は3人、他の5人は俺と一緒にそこのくぼみに伏せてキャリバーが戦車撃破したら敵を殲滅。いいね?」

《了解》
















「ソナーに感あり!!」

「音源は!?」


『あたみ』のソナーが不思議な音を捉える。


「なんだこれ...潜水艦の音じゃない...?」

「貸してみろ」


「...これ、銃声か?」






















昌一「なんだこれ」


俺は撃破した戦車を調べている。


昌一「装甲がもうただのトタンじゃん。主砲も小さくね?」

《この戦車は旧軍で使われていた軽戦車です。何故撃って来なかったかは知りません。》

昌一「ほーん...って、撃って来てたらどうなってた...?」

《さあ?撃って来なかったのでいいのでは?》

















みょうこう「さて、そろそろ貴方に話さないといけないわね。」

昌一「みょうこうの話か?」


みょうこうは静かに頷く。


みょうこう「まず、何故私が深海棲艦なのに深海棲艦に狙われるのか。そこから説明するわ。」











みょうこう「まず、沈んだ私がどのように深海棲艦になったのか説明するわ。

《みょうこう》という艦が沈んだあと、私は深海棲艦に鹵獲される。本来なら、そこから深海棲艦として該当する艦種になるの。

駆逐艦が鹵獲されたら基本はイ級になって量産される。空母が鹵獲されたらヲ級になって量産される。」


昌一「つまり、見方の駆逐艦は鹵獲されたら敵の駆逐艦に変わるって言うことか?」


みょうこう「そう。私の話に戻るけど、私の場合該当する艦種がなかった。だから、私はイ級やヲ級のような量産艦じゃなくて《みょうこう》として生き残った。」


昌一「そうなのか...」


みょうこう「そして私は深海棲艦の活動に参加せず、この洞窟で妖精さん達と一緒に過ごしてた。」


昌一「妖精さんって、さっきの隊員?」


みょうこう「ええ。そしたら近所で大規模な陸上戦闘が起きたじゃない?だから覗きに来たら、あなたがいたの。


私がよく知るあなたが....」


昌一「そういや、俺の事昔から知ってるって言ってたよな?どういう意味だ?」


みょうこう「言葉通りよ。よく艦長達が話してるから気になって会いに行ったじゃない?覚えてない?」


昌一「んんん....覚えてない」


みょうこう「そう....まあ、後で思い出してもらうからいいけど」


昌一「....」ブルッ























「スクリュー音探知!!近づいて来ます!」

「音源の主は!?」

「現在照合中...出ました!!これは...ッ!?」

「なんだ!?どこの艦だ!?」

「...海上自衛隊、《こんごう》型の音です!!」


















みょうこう「見えてきたえわよ」

昌一「本当だ」


みょうこうが俺が乗るボートを曳航してくれている。


みょうこう「さて、撃ってくるかしら?」

昌一「え?」

みょうこう「向こうからしたら私は深海棲艦よ。」

昌一「あ、そっか」

みょうこう「あら、〖あたみ〗主砲旋回。」

昌一「ちょ」


やばいって。


みょうこう「ロックオンされたわ」

昌一「やばいやばい!」

みょうこう「落ち着いて。発光信号を送るわ」













榛名「昌一!!」


艦隊接近すると、榛名が飛びついて来た。


昌一「ちょ、危ないって」

榛名「心配したんですよ!?大丈夫でしたか....誰ですかその女」

みょうこう「昌一の姉です」

昌一「後で説明する。」





















ー〖あたみ〗艦内ー


凛「昌一!!」ダキッ

昌一「おう、凛」


ちょ、一応人前だし勤務中だから。


「隊長!!無事でしたか!?」

「隊長!!」

「隊長!!」


隊員達が心配そうに話しかけてくる。


昌一「俺は無事だよ。お前らは?」

「陸戦隊に損害はありません!!」

昌一「そら良かった。このまま帰るぞ」
















月見「...そうか!!昌一は見つかったか!!」

榛名『はい。ですが、深海棲艦と思われる艦艇と一緒でした。呉に入れます。』

月見「了解。ありがとう榛名」

榛名『では、また鎮守府で』









榛名「....早く昌一と話したいな....」











〜呉基地到着!!〜




昌一「帰ってきた...」


俺は呉基地に到着した「あたみ」を降りる。


月見「中尉!!無事か!?」


月見中佐が駆け寄ってきた。俺は慌てて敬礼する。


昌一「はっ、無事です。」

月見「良かった...」


月見中佐は俺の肩を叩いて離れていった。



















みょうこう「ふーん...彼女が月見中佐ね....」
















ビスマルク「中尉!!」ダキッ

ウォースパイト「ショウイチ!!」ダキッ

昌一「あっ死ぬ」バキッ!!


ビスマルクとウォースパイトが抱きついてきた。彼女達とは出会って間もないはずなんだが...























榛名「昌一っ!!」ダキッ!!!!

昌一「ぐはぁっ!?!?」


報告書を書きはじめた時、榛名が部屋に入ってきた。


榛名「久しぶりです!!!!!」ギュウウウウウウ

昌一「ちょ...ギブ....」メキメキ


榛名は俺の体をこれでもか!と抱きしめる。いや、締め付ける。


昌一「あかん...死ぬゥ...」

榛名「あれっ!?昌一!?大丈夫ですか!?昌一!昌一ィー!!!!」











榛名「ごめんなさい...」

昌一「反省しなさい。まじで痛かったからな!」


やっと離してくれた。


昌一「まあ、反省してるなら許しても...」


許してもいい。


榛名「昌一の苦悶する顔...もう一度だけなら...」

昌一「」












昌一「報告書...終わった...!!」

榛名「お疲れ様です!」


榛名に手伝って貰って報告書を終わらせた。もう日が上り始めた。


榛名「あら...もう朝ですね...ふわぁ...」

昌一「ん、総員起こしまでベッドで仮眠してて。俺は執務室に報告書出してくる。」

榛名「はい...ありがとうございます...」ネコロガル













榛名「...昌一の匂いに包まれて..眠れません...」ハァハァ





















昌一「失礼します。」

月見「入れ...どうした?こんな朝早くに」

昌一「報告書を出しに来ました。」

月見「...寝てないのか?」

昌一「はっ。何故か眠れませんでしたので。」


そう言って報告書を手渡す。


月見「中尉、総員起こしのあと、新し装備品が届いたから0900に射撃場に全員集めろ。」

昌一「はっ。了解です。...新しい装備とは?」

月見「89式小銃の後継だ。今までの89はこれのツナギだからな。...それにお前の89は廃銃寸前だからな」


うぐ。すんません。










『総員起こし、配置につけ』














みょうこう「ですから、私はこんごう型イージス艦の『みょうこう』です。」

月見「いや...しかし...うーん...」

みょうこう「昌一からもなにか言いなさいよ。」

昌一「うん。俺も信じられん。」

みょうこう「ええ...」























昌一「全員集まったか?見たところ1人足りないけど」

隊員「えと、今井がトイレです」

昌一「...あいつ舐めてんな。鎮守府外周10周させるか」

昌一「つーわけで、小銃更新な」

隊員「ええ...」

隊員「銃替えるとか聞いてねえどす」

昌一「じゃあお前らは89のままな」

隊員「ちょ、勘弁!」

隊員「冗談ですよ!」

昌一「言葉遣い直せよお前ら」

















隊員「すみません、遅れました!」

昌一「あとでお前ランニング10周な」

隊員「」















ビスマルク「....」パン!パン!パン!


...うん、前よりは当たるわね。ちゃんと腕は上がってる。


ビスマルク「リロード...」


マガジンを外して新しいマガジンを取り付ける。


ビスマルク「射撃用意...」

昌一「失礼するぞ」

ビスマルク「!?」














昌一「あれ、ビスマルク?」

ビスマルク「えと...ショウイチ...?帰って来てたの?」

昌一「おう、昨日の夜中ね。」


俺は武器庫の鍵を開けて中にある大量のガンケースを見て、うえ、となった。


昌一「ちょ、ビスマルク手伝って〜」

ビスマルク「あ、ええ。任せなさい」


ビスマルクとガンケースを1個づつ運び出す。


凛「隊長!陸戦隊1班、到着しました」ビシッ

昌一「お、ちょうどよかった。みんな、このガンケースに銃入ってるから1人1個持って射撃場に入って〜」


そういうと隊員たちがガンケースを持ってそれぞれ射撃場に向かう。


ビスマルク「ショウイチ、私の訓練に付き合って」

昌一「あー、今は無理。また後でな」

ビスマルク「...絶対よ?」

昌一「おう」ナデナデ

ビスマルク「ん...//」

凛「....随分仲がいいですね、隊長」ジ-


凛がそんなことを言ってくる。


昌一「あー、そうね」ナデナデ

ビスマルク「ふふん!...//」

昌一「...まあ、色々あってね」

凛「...榛名に言いますよ?」

昌一「すんません許してくださいなんでもしますから」

凛「ん?今なんでもするって」

昌一「あ」
















月見「え、対艦ミサイル撃てるの?」

みょうこう「そりゃあ、イージス護衛艦ですし」

榛名「中佐、そしたら5インチ単装速射砲だけで戦うんですか?」

みょうこう「たった一門の砲で何ができる!」


















昌一「ガンケース開けろ!」


みんなでガンケースを開ける。中に入っていたのは今までの小銃とは明らかに違う銃だ。


隊員「隊長...なんすかこれ」

昌一「HK416Dだ。月見中佐がこの鎮守府のために予算通してくれた。」

隊員「中佐ってすげぇ!」


俺はHK416を持ち上げる。


昌一「お前ら、笑ってるけどいいのか?」

隊員「え?」

隊員「なんですか?」

昌一「これから完璧になるまで毎日銃の解体、組み立てが行われる訳だが....」














それは隊長、和泉昌一のつぶやきから始まった....


昌一「ハイポート走やるか。耐久で。3km走らなかったやつ腕立て300回ね」




























月見「おや、陸戦隊が走ってるな」


榛名「あら、本当。昌一もいますね」


みょうこう「ランニングかしら。心配ね」


月見「なんでだ?」


みょうこう「昌一は深海棲艦の血が体に入ってるから、10kmどころか20kmは余裕よ。みんなついていけるかしら」


月見「は?」


榛名「え?」


















隊員「やっば....ギブ...」バタッ

昌一「おーい、いきなり倒れたりしないで100m位は歩いて息整えろ!!」


5km地点からみんなが倒れ始めた。28人中26人が走るのをやめた。


昌一「なんでかな、俺まだ平気なんだけど...こないだまで7kmくらいで死にかけてたのに」

凛「隊長そろそろ終わってみんなを休ませましょう」


10km走ったところで汗だくの凛が言う。てかよくついてこれたな。


昌一「よし、帰るか」

凛「はぁっ...はぁっ....」











隊員「ああ...しぬ...」

昌一「大丈夫か?」


死にかけてる隊員がめっちゃおるんだが。なんで俺無事なん?


隊員「なんで...全力疾走のハイポート....」

昌一「すまんすまん、つい全力で走りたかった」

隊員「みず...」

月見「はい、大丈夫か?」

隊員「ありがとう....って中佐!?」


いつの間にか中佐がいた。急いで起き上がって敬礼する隊員。


月見「ああ、休め。おら、水」

昌一「中佐、何用ですか?」

月見「いや、ハイポートしてるのが見えてな。暇だからきた。」

昌一「月見中佐....執務は?」

月見「サボってる。気にするな」



















大淀「....中佐ァ....」




















昌一「よし、撃つか」

隊員「まじすか...」

昌一「あ、疲れて動けない奴はキャリバーの組み立てでもしといて」

隊員「了解...」


隊員のほとんどがM2重機関銃の組み立て訓練をするようだ。じゃ、俺は凛と撃つか。


ビスマルク「遅いわ!ショウイチ!」

昌一「あ、すまん」

月見「おい、訓練を見学させろ」

みょうこう「お邪魔します」


うん、なんで来た。















ビスマルク「180発中150発命中したわ!」

昌一「はーい、偉い偉い」

ビスマルク「む、頭を撫でてくれてもいいじゃない!」

昌一「危ないわ。またあとでな」

榛名「....榛名は大丈夫...榛名は大丈夫...」ブツブツ

みょうこう「...アノオンナ...ダレ....?」

月見「....」ブルブル























昌一「お前ら、なんで普通に小銃解体できてんの?」


翌日。新しい小銃を解体させようと思ってたら全員迷いなく解体してた。


隊員「昨日、月見中佐に許可取って消灯時間後も練習してたんです!」

昌一「お前ら...」

隊員「中尉に迷惑はかけれませんから!」









昌一「俺も誘えよッ...!!」

隊員「え?」



















月見「つーわけで取材来るからよろ」

昌一「え?」


















昌一「えー...取材が来るらしいです。」

隊員「聞いてないっすよ!!」

昌一「こっちも聞いてねえよ!?」

榛名「ははは...」ニガワライ

ビスマルク「私はその時は来ない方がいいかしら...?」




















[〜取材中〜]




記者「じゃあ、質問から行きますね。」

昌一「お願いします」


記者サン....なんかすごいにこやか...


記者「なぜ自衛隊に入ったんですか?」


思った通りの質問からだ。


昌一「運動が大好きだったので!」

記者「はい?」

昌一「あ、すみません。体を動かすのが好きだったので」


記者さんがちょっと引き気味なんだが。おれそんな変なこと言った?


記者「えと、随分お若いですが、お幾つですか?」


昌一「20歳です。」


記者「何歳から自衛隊に?」


昌一「えーと、15で当時新設された海上自衛隊の学校に通ってまして、警備・警衛科にいました。」


記者「すごいですね!!倍率とか高かったのでは?」


昌一「いえ、推薦でした。」


記者「あっ...(察し)ふーん...(尊敬)」


昌一「警備課は倍率少ないんですよ。そういうのはみんな陸自に行きますし」


記者「あ、そうなんだ」


記者「...うん、次はそこの彼女」


凛「...は、少尉相当官、清水凛です。」


記者「えーと、なんで海上自衛隊に入ったの?」


昌一(余計なこと言うなよ...)


凛「...気分です。」


記者「え?」


凛「その時の気分です。」


記者「あ、はい」
















昌一「うん、これからは広報班に任せよう。俺は絶対案内しねえ。」
















記者「ここが隊舎ですか?」

広報「はい。隊員はここで生活してます。」


うん、やっぱ広報班は違うな。手馴れてる。


記者「あ、あそこにいるのは...」

広報「艦娘ですね。」


おや、時雨と夕立だ。


記者「取材...いいですかね?」

広報「...中尉...聞いてきてもらっても」

昌一「りょ」


時雨と夕立に近づく。


昌一「おーい!2人とも〜!」

夕立「昌一っぽい!!」トビツキ

昌一「グハァッ!?!?」


ゆう...だち...


記者「(oh......あれ大丈夫なんですか?)」

広報「(中尉は艦娘に毎日飛びつかれてますし、大丈夫でしょう。)」


あれ?見捨てられた?



















時雨「僕たちの戦う理由?」

記者「なにかないかな?」


取材は時雨が受けることに。夕立は俺に抱きついて喉を鳴らしている。


時雨「...昔はなかったけど、今は夕立やほかの姉妹を守るためかな?」

記者「でも、姉妹艦でしょ?本当の姉妹じゃないんじゃ...」

時雨「...艦だった頃はそうだったけど、今はたしかに大事な姉妹なんだ。」

記者「そうなんだ....(いい子達だなぁ...)」グスッ


記者さん泣いてる...やべ、俺も泣けてきた...


夕立「....ポイ」グスン























隊員1「...なあお前ら...」

隊員2「おん?」

隊員3「なんだ?」


隊員たちは中尉がいないのをいいことに、小銃の分解中に喋っていた。


隊員1「気づいてたか...?この小銃に『明石印』が付いてること...」

隊員2「えっ!?」

隊員3「まじか?」


明石印...それは明石の工廠で作られたものに付けられる印!

自衛隊の装備の極々1部についているのだ!


隊員2「『HK-416AKS』って書いてある...」

隊員1「なんで明石印が付いてるか...気になるよな?」

隊員3「...調べるか...」
























古鷹「....」パスッ

凛「ヒット」


古鷹は射撃場で300mの射撃訓練をしていた。使っている銃はSPR-300。消音狙撃銃だ。


古鷹「....」パスッ

凛「ヒット」


今日は偶然用事が空いていた凛に頼んで一緒に訓練することに。


古鷹「.....ッ」パスッ

凛「ヒット」

古鷹「リロードします」


ボルトハンドルを引いて弾倉を抜き、替えの弾倉を入れてボルトハンドルを戻す。


凛「...少し休憩しましょう」

古鷹「...はい...」

凛「...どうしました?疲れ気味ですが...」

古鷹_「....昌一の顔を1週間ほど見てないんです...」

凛「それは....お疲れ様です」


普通の人なら首を傾げるだろうが、2人にとって基本の会話だ。凛も昌一の顔を見れなかった期間は本当に苦しかった。


凛「...次は私が撃ちます」

古鷹「了解です」






















???「....イズミショウイチ...」


???「監視されてるのに気づいていないな...」


???「私が貴様の元に行くまで...」


???「誰のものにもなるなよ....」








昌一「...?」ゾクッ


夕立「昌一?どうかしたっぽい?」


昌一「...いや、なんでもないや」






















「艦娘はんたーい!!」


「戦争はんたーい!!」


「艦娘は全員解体しろー!」




記者「すごいですね...」

昌一「すみません、今日の取材なんですが、出来れば室内の方でお願いします。今日はデモ隊が来ちゃって、俺たちは警備に行かないとダメなんで」


はい、来ましたデモ。やっぱニューギニアに俺たちが行ったことをバラすからこういう面倒なことになるんだね。



凛『1班は入口付近の監視を行ってください。和泉中尉、戻ってください』

昌一「りょ。」

記者「あの...ついて行っちゃだめですかね?」

昌一「ええ!?...分かりました、危険な場合は俺の指示にしたがってくださいね」












ビスマルク「...驚いたわ。日本ってこんな国だったかしら」


ウォースパイト「それだけ戦争したくないってことよ。」


ビスマルク「それでも『艦娘反対』とか聞こえるし...ドイツではそんなことなかったのに...」


ウォースパイト「私たちはそれだけ国民に愛されてるってことよ。今日は部屋で大人しくしてましょ」














月見「...暇だ...」

大淀「外の騒ぎに気づいてないんですか...」


月見が執務が全て終わったからと言ってソファに寝転がる。


月見「慣れろ。これからはもっと沢山来るようになるさ。」

大淀「...と言うと?」

月見「防衛大臣殿が記者会見で言っちゃったのさ。『呉にドイツとイギリスの艦娘がいる』ってな。」





















昌一「...え、それまじ?」

隊員「まじっす!!昨日の会見で言っちゃったんすよ!!」


うん、仕事絶対増えるだろ。


昌一「...やってやらぁ!!」

隊員「何をです!?」


















凛「....」


「ここの陸戦隊は海外で戦争してきたんだぞ!!人を殺してきたんだ!!」


「陸戦隊の指揮官は出てこい!!」


凛(狙撃してもいいよね?)

昌一「やめろバカ」

凛「だって、昌一も嫌でしょう?ああいうの」

昌一「慣れたからいいって」

凛「...了解(チッ)」














大淀「月見中佐、今日着任する艦娘のことは中尉に話したんですか?」


月見「誰か来るっけ?」


大淀「来ます!!まさか、話してないんですか!?」


月見「....すまん」


大淀「っはあああああああああ!?!?」



















昌一「...?輸送機...?」


飛行機の音が近付いてくる。見ると、輸送機が飛んできた。


昌一「....C-2か?」

凛「...イリューシンですね」


知らない名前だ。


昌一「イリューシンって何?」

凛「ロシアのイリューシン設計局です。あれはそこが作ったIL-76です」

昌一「へえー」


そうなんだぁ....ん?


昌一「ロシア?」

凛「あ、ロシア空軍の所属ですね、あれ」

昌一「は!?」

凛「貨物室開いてますね」


ちょ、え?


昌一「空挺部隊でも下ろす気か!?」

凛「...いえ、空自のF-15も一緒にいます。領空侵犯ならもう落としてるはずです。」

昌一「あれ、パラシュートが見えるんだがきのせい?」

凛「たった1人ですよ」



















??「久々の空挺降下だな....懐かしい」


クルー「お前まだ4歳だろ!」


??「それでもやったことは何回もあるんだよ」


クルー「あ、銃は後で降下させるから今は持たなくていいぞ」


??「こいつがあった方が降りやすい」




















昌一「ちょ、あれ降りてきてるじゃん」


凛「ですね」


昌一「やばくない?」


凛「やばいです」


昌一「デモ隊は?」


凛「気づいてませんね」


昌一「ちょ、2班、聞こえる?」


隊員『こちら2班、なんです?』


昌一「デモ隊に拡声器で「空から人が降ってきます」って伝えといて」


隊員『あっ....りょ』



















???「む?地上が騒がしいな...って民間人が沢山いるな。」


???「まあ、いいか。ロシアでも大丈夫だったんだし。」



















昌一「渡辺!!高機持ってきて!!」

隊員『りょ。高機動車持っていきます』

凛「隊長、例のパラシュート、降りました。銃持ってます」

昌一「警備隊、民間人をできるだけ下げろ。敵かもしれん」

警備『り、了解』


ああ、くそ。取材だっているんだぞ今日。

ん、待て...取材...?


昌一「...やばい...」

凛「どうしました?」

昌一「取材で来てた記者!!どこいった!?」















記者「チャンスだ...!!」

カメラマン「やばいですよ!!あいつが銃持ってたらどうするんですか!!」


記者は降下してきた人間から100mの近距離に居た。


記者「これを撮れたら俺たちは会社の英雄だぞ!!やるしかねえだろ!!」

カメラマン「....わかりました!!撮りましょ!!」


















???「よし、装備は壊れてない。行くか」


装備の確認をして鎮守府の司令部に向かおうとする。


昌一「動くなっ!!」

???「ッ....!!」


聞き慣れているが、久々に聞く声だ。そちらに目を向けると


昌一「銃を捨てろ!!」

???「...あ....」


彼がいた。間近で見るのは久しぶりだ。
















昌一「銃を捨てろ!!」

凛「Выбросить винтовку!!」


凛がロシア語で呼びかけてくれる。

え、ロシア語できんの?


???「...すまない。驚かせたかな?」

昌一「両手を上げろ!!」

凛「 Подними свою руку!!」

???「安心しろ。日本語はわかる」


なら安心だ。


昌一「お前は何者だ!!」

???「私はロシア海軍の艦娘、ガングートだ。ここに着任すると連絡済みのはずだが....」


聞いてない。中佐が言い忘れたという考えは....あるな。有り得るわ。


月見『あー...中尉。すまん。今日ロシア艦くるから。』

昌一「....事後報告やめてください....」












ガングート(...しかし...)チラッ


ガングート(やっと会えたな...昌一...)


ガングート(愛おしい...貴様は私が守ってやる...)






















昌一「なーんか、見たことある気が...」

凛「昔あったことあるんじゃないですか?」


ええ...?ロシア海軍と接する機会なんてなかっt...


昌一「....あるかも」

凛「....モテモテですね(チッ)」

昌一「ちょ、怖い」

















月見「お?来たか」

ガングート「貴様がツキミ中佐だな?私がガングートだ。よろしく頼む」


ガングートを執務室に案内した。凛は記者を探しに行った。


月見「さて、ガングートの部屋はビスマルクと同じ部屋になる。喧嘩するなよ」

ガングート「わかった。昌一、案内してくれ。」

昌一「了解....なんで俺の名前知ってる?」

ガングート「肩に書いてある」

昌一「あっ」

















ガングート「すまないな昌一。先程は驚かせてしまって。」

昌一「いえ、大丈夫ですよ」


ふむ...こうして昌一と話すのは何年ぶりか...懐かしいな...


昌一「着きましたよ。」

ガングート「ん、ああ、ありがとう」

昌一「ビスマルクー?入っていいかー?」コンコン

ビスマルク『ふぇっ!?昌一!?ちょっと待って!!』

昌一「...ちょっと待ってましょうか。」

ガングート「...ふふ」






















ウォースパイト「ついに赤色海軍が来たわ...」


ウォースパイト「この鎮守府にスパイにでも来たのかしら...?」


凛「最近はロシアと仲がいいんですよ。合同軍事演習も近くやるみたいですし」


ウォースパイト「...Really?」


























ビスマルク「ま、待たせたわね!昌一!」

昌一「お、おう。」


5分後。ビスマルクがドアを開けた。


ビスマルク「それで、なんの用かしら?」

昌一「実はね...」















昌一「...と言う事なんだ。」

ビスマルク「つまり、新しいく来たロシア艦と一緒に生活して欲しい?」

ガングート「そういうことだ。よろしく頼む。」

ビスマルク「いいけど...」



















凛「...隊長、正門に戻ってください。」


昌一『どした?』


凛「デモ隊が基地に入ろうとして警備隊とトラブルになってます」


昌一『すぐ行く!』





















「おい指揮官だせよ!!」


「邪魔だどけ!!」


隊員「落ち着いてください!!」


隊員「ああ、どうします!?」


隊員「敷地に入ったら警告射撃します!?」


昌一「敷地に入ったら銃向けて警告、その後に警告射撃だ!」


隊員「りょ!」


隊員「落ち着いてください!!下がって!!」





















ガングート「しかし...随分と騒がしいな。」

ビスマルク「正門にデモ隊がいるのよ。艦娘反対派だったかしら?」


ふむ。日本ではそんなのにも対処しなきゃダメなのか。


ガングート「ロシアではそういうのはほっといて基地に入った瞬間確保していたからな。」

ビスマルク「ええ...」
























紫電改妖精「....敵爆撃機、距離3000」

『了解、AAM撃ち込む。』


航空自衛隊のF-15Jが対空ミサイルを発射する。敵爆撃機の群れに突っ込んで爆発、2、3機の爆撃機のエンジンに火が着く。


紫電改妖精「命中。B-17を2機撃墜。」

『了解、あとは任せる』

紫電改妖精「了解」























紫電改妖精「しかし、敵の艦載機が増えてきたな...」


烈風妖精『呉の機動艦隊が南方にいるんだ仕方ないよ』


紫電改妖精「もしかしたら本土に近づいてるかもしれんな」


烈風妖精『そうだったら俺たち航空隊の出番だよ!』


紫電改妖精「そうだな!」




























妖精さんと航空自衛隊は完全に油断していた。


彼らは気づかなかった。


高高度を飛行する爆撃機隊をよそに、超低空を飛行する攻撃機隊がいた事を....































凛「....?」

昌一「凛、どうした?」


凛が海の方を向く。


凛「....敵」

昌一「え?でも警報もなってないし」

凛「敵機、今すぐ警報鳴らして...!」


凛が珍しく大声で話す。


昌一「...わかった。月見中佐、こちら和泉中尉。敵機接近のため、警報鳴らします。」

月見『了解、市民を避難させるか、ウチのシェルターに誘導してくれ。』

昌一「了解」






















「なんだ...サイレンか...?」

「妙に慌ただしいな」


隊員「...なんだ...?」


サイレンが鳴り出す。同時に無線も慌ただしくなる。


昌一『2班、こちら1班、デモ隊を基地のシェルターに誘導してくれ。』

隊員「中尉、一体何が」

昌一『空襲だ、今すぐシェルターに誘導してくれ。お前らも入れ』

隊員「り、了解」


空襲なんて来るわけないと思っていたので、どうすればいいか一瞬迷う。


隊員「...皆さん!!空襲です!!基地のシェルターに誘導します!!着いてきてください!!」



















みょうこう「対空戦闘ー!!」

榛名「主砲、三式弾装填!!」


月見中佐の指示で榛名とみょうこうが出撃した。


みょうこう「スタンダード発射はじめ!!」

榛名「てーッッ!!」















昌一「2班、民間人は無事か?」

隊員『は、全員怪我はありません。』

昌一「そうか、良かった」


月見中佐によれば、敵の攻撃機は榛名とみょうこうが全て撃墜したらしい。


隊員『一般の方はもう帰します』

昌一「了解」


























昌一「ガングート、ちょっといい?」

ガングート「ん、いいぞ」

昌一「ガングートには来週から陸戦隊の訓練に参加してもらうからな。基地を案内したいんだけど、いい?」

ガングート「ああ、了解」


ガングートはそう言って銃を持って部屋から出てくる。


昌一「その銃は?」

ガングート「これか?こいつはAK-19。私物だ」

昌一「私物!?」


私物...って不味くないか?

私物の銃で人を撃ったら殺人罪で起訴された筈...


ガングート「安心しろ、人ではなく深海棲艦を撃つんだ。殺人にはならないさ」

昌一「そういうもん...なのかね?」


昌一「あ、その銃ってなんの弾使ってるの?」

ガングート「そこも大丈夫だ、89式実包も使える」

昌一「了解。じゃ、行こうか」



















ビスマルク「昌一、遅かったじゃない」

昌一「ん、どうしたビスマルク」


射撃場に行くとビスマルクがG36Cを持っていた。どうやら俺たちを待っていたらしい。


ビスマルク「ルームメイトとしてガングートの案内を手伝いたかったの!」

昌一「ありがとう。じゃあ、色々ガングートにここのルールとか教えてくれる?」

ビスマルク「了解よ!!」





















ガングート「撃ってもいいのか?」

ビスマルク「ええ、撃つ時はそこの書類に名前を書いてね!」

ガングート「ああ。ありがとう」


ガングートは書類に名前を書いてAK-19を取り出す。


ビスマルク「こっちよ!」


ビスマルクもG36Cを取り出し射撃レーンに向かう。





















昌一「榛名ー?いるー?」

榛名「あ、昌一ですか?どうぞー!」


榛名の部屋のドアを開ける。榛名は迷彩服を着ていた。


榛名「どうでしょう?」

昌一「え、どうしたのその服」

榛名「艦娘全員に配られました!」

昌一「その迷彩服....マルチカム?」

榛名「はい!」

昌一「....なんでも似合うな」

榛名「....ふふ。ありがとうございます」


榛名は照れ笑いする。うん、似合ってる。


榛名「さて!榛名たちは他にも色々もらいました!!」

昌一「お?どれどれ?」

榛名「じゃーん!!プレートキャリアでーす!!」

昌一「おお!」

榛名「早速訓練施設に行って装備しましょう!!」



















榛名「似合ってますか?」

昌一「うん、似合ってる」


今まで弾帯だけの装備だったからか、一気に装備が近代化された。


昌一「んじゃ、俺も着てこようかな」

榛名「一緒に写真撮りましょう!!」

















凛「...あれ、隊長?」

昌一「お、凛。どした?」


プレートキャリアを着て榛名の元に向かっている途中、凛に会った。


凛「月見中佐に呼ばれた。どうやら朝霞の人が来たみたい」

昌一「そうか。んじゃ、また訓練で。遅刻するなら連絡して」

凛「了解」



















榛名「昌一、おかえりなさいっ!!」

昌一「ただいま....ってここ家じゃないんだから」


榛名は89式小銃を持っていた。そうか、銃が更新されたのは陸戦隊だけか。


昌一「さて、まずは何する?」

榛名「CQBエリアつかって訓練しましょう!!」











その後、榛名と3時間ほど訓練して自室に戻った。

















〜翌日〜


ガングート「私が呉陸戦隊に一時入隊するガングートだ。よろしく頼む」

昌一「ガングートは1週間ウチの隊で訓練するからよろしく」


ガングートはマルチカムの戦闘服を来ている。俺達が着ている灰色っぽいデジタル迷彩服とはかなり違う。


昌一「今日の訓練内容は室内戦闘及び格闘戦闘訓練、今日は空包つかってやる。午後から艦娘陸戦隊のメンバーと対抗訓練、バトラーつけて第3倉庫でやるからよろしく」

凛「実弾射撃はいつも通り、訓練全部終わったら中尉の許可取って射撃場に来ること」

隊員「「「「了解」」」」













ガングート「室内戦闘か。私はあまりしたことがないな」

昌一「最初はモニタリングしてていいから、わかって来たら訓練受けてみ」

























昌一「お前ら、ちょっと鈍ってない?」


昌一「あのさ、敵の射線に入るんだぞ?最低限カバーしろよ」


味方が前身する時、敵に射撃してカバーするのは当然だが、適切な方向にカバーされていなかった。


昌一「田中、お前ちょっと敵役としてそこのバリケードからこっち見てろ」

隊員「はいっ」

昌一「で、田中、まあ敵はこっちを見て出てきたら撃つ。俺がここから1人で出ると確実に死ぬ」


昌一「だから敵が頭を出せないようにカバーするんだ。」


昌一「分かったら最初からやり直せっ!」





















ガングート(...貴様が欲しい...)


ガングート(あの時、貴様を見て同じことを思ったな)


ガングート(海上自衛隊との合同警備訓練。あれが貴様との出会いだったな.....)


ガングート「...はたして貴様が覚えているのか...」

















昌一「ガングート、どんくらい分かった?」

ガングート「ああ。基本はだいたい分かった。あとは慣れていくだけだ。」


慣れれば問題ないとガングートは言う。


昌一「銃には慣れてるのか?」

ガングート「ああ、こいつはもう身体の1部さ」













昌一(ふむ...随分景気よく撃つな)


ガングートはAKをフルオートで撃ちまくっていた。あれではすぐに弾も無くなってしまう。


凛「...彼女はガンハンドリングの技術は素晴らしいですが、少し無駄撃ちしますね」

昌一「そうだな...って凛、いつの間に...」

凛「今来ました。艦娘陸戦隊の古鷹ですが、長距離狙撃の才能があります。」

昌一「やっぱり?じゃあ、銃器倉庫で埃被ってる対人狙撃銃持ってって」

凛「了解」















昌一「よし、今日の訓練は終わり。今晩俺は居ないから自主訓練は月見中佐に許可取ってくれ。」

隊員「帰るんですか?」

昌一「おう。家の掃除をしなきゃな」

凛「着いてく」

昌一「...分かった」
















昌一「凛、晩飯はどうする?」


俺は自分の軽自動車で自宅に向かっていた。


凛「どこか食べに行きたい」

昌一「んじゃ、何食べたい」

凛「ファミレスでも行こう」

昌一「了解」












昌一「着いたぞ」


来たのは一般的なファミレス。来るのは久しぶりだ。


凛「昌一は何食べる?」

昌一「ハンバーグ定食でも食う」

凛「了解。すみません」


凛がウェイトレスを呼ぶ。


ウェイトレス「いらっ....チッ」


ちょ、今舌打ちしたろ


凛「ハンバーグ定食を2つ。あとホットコーヒーお願いします」

ウェイトレス「すみません、人殺しはお断りなんですよ」


ああー...こういう人かー...


凛「...は?」

ウェイトレス「ウチは人殺しの方に食べ物は提供しないんです」

昌一「凛落ち着け」


確かに俺たちが作業服のまま来たのも悪い。先に家帰って着替えた方が良かったな。


客「おい、アンタ」

ウェイトレス「なんでしょう?」

客「そういうのはどうかと思うぞ」

ウェイトレス「なら貴方が自分で接客すればいいでしょう」

客「おい、オーナー呼んできて!」

昌一「あの、大丈夫ですので、」


あまり騒ぎを起こしたくないので店から出ようとする。


客「おい、アンタはここで食事する権利がある。だからそこに座ってな」

昌一「あ、ありがとうございます」

凛「ありがとうございます」

客「なに、気にすんな。俺もこういうことはされたことがあるからな。」


この方も元自衛官なのか。そう聞く前に


客「俺は現役の海兵だ。アンタは?」


と言われた。


昌一「海上自衛隊です」

海兵「呉か。」

凛「はい」


どうやら彼は広島出身の海兵隊員でたまたま帰省中だったらしい。


海兵「またいつか訓練で会うかもな。」

昌一「ありがとうございます!」

海兵「ooh rah」



















昌一「ただいま」

凛「ただいま」


ドアの鍵を開けて家に入る。


昌一「あれ、電気ついてる」

凛「まさか先月からつけっぱなし...?」

???「そんなわけないでしょう」


家に誰かいた。


昌一「えっ誰っ!?」

みょうこう「私よ昌一」

昌一「...なんでウチにいんの?」


彼女は今日外出願いも出てない...はず。


みょうこう「脱走よ」

昌一「おい」
















昌一「すみません中佐」

月見『あああああああああ.....仕事が増えた....』


一応基地に電話で伝えておく。月見中佐は『頼むから事後報告は勘弁してくれ』と言われた。


昌一「みょうこう、次からは気をつけろよ」

みょうこう「ええ、次からはちゃんと手紙を残していくわ」

昌一「うーんそうじゃない」

凛「そんなことよりミルクでも飲みますか」

昌一「あ、コーヒーがいいな」

みょうこう「私も」

凛「ダメです。明日も勤務はあります。あとみょうこうは自分でやってください」

昌一「はい。すんません。」

みょうこう「はい。」















隊員『隊長!!届きました!!』

昌一「マジで!!」

隊員『課業時間外ですが、これならマウト使って訓練してもいいですよね!!』

昌一「いいけど、終わったらバッテリーは抜けよ?」


基地の隊員から電話が来た。内容は「電動ガン届いたのでマウト(市街地訓練場)使います」というものだった。

















昌一「じゃあ、深海棲艦の陸上部隊には世界大戦中に存在した部隊と似ているものもある...?」

みょうこう「ええ、そうよ。それに対して、AK-47やIMIガリルなどで武装した近代的な部隊も見たわ。」


俺はみょうこうと深海棲艦の陸上戦力について話していた。彼女曰く、かなり近代的な武器、兵器を装備した部隊があるらしい。


みょうこう「戦車に関しては、第1〜第2世代主力戦車をみたことあるわ。」

昌一「まじか...ニューギニアでティーガー戦車を見たが、あれは序の口か...」


大戦中の戦車と戦後の戦車の性能は雲泥の差だ。


昌一「やっぱり、対戦車戦闘の訓練を増やすべきか....」

みょうこう「昌一、貴方の部隊は対戦車戦闘は本来ないはずよ」

昌一「まあ、そうだよなぁ...」


うーむ、と考えを募らせていると、


凛「昌一、お風呂お先に入りました。沸かし直したのでどうぞ」

みょうこう「ちょっ...!?」

昌一「おい」








真っ裸の、凛がいた。












昌一「前隠せバカ。てか腹筋バキバキじゃねえか。シックスパックじゃねえか。」

凛「...昌一、恥ずかしいんですか?」

昌一「...榛名にバレたらどうする」

凛「関係ありません。」

みょうこう「あんたらはもうちょっと恥ずかしがりなさいっ!!」


いや、まあ、なんだ。





慣れたし。









榛名「...へくちっ」

金剛「オウ、榛名風邪デスカー?」

榛名「...なんか、嫌な予感がします」

金剛「?」






















昌一「スゥ...スゥ...」zzz....


昌一は...うん、よく寝てる。


凛(...昌一が悪いんです。さっきだって勇気出したのに...)

凛「...横、失礼します」ぎゅう

凛(...あったかい)

凛「...すぅ」











昌一「...はぁ...何してんだか」ナデナデ























月見「...はい、わかりました。では。」


ガチャリ、と電話を切る。


大淀「今のお電話は...」

月見「...台湾だ。」

大淀「...まさか」

月見「...陸戦隊を招集、4時間後に空自の輸送機に乗せて台湾に向かわせる」





月見「台湾が、大規模攻勢を受けている....!!」


























隊員「和泉隊長!!」

昌一「お前ら、支度は済ませたな。武器を持って10分後に陸自のトラックに乗る。忘れ物したやつは輸送機から空挺降下してもらうからな!!」


基地からの招集を受けて自宅から飛んできた。装備1式を装着して月見中佐の元に向かう。


月見「中尉!!今はトラックに乗れ!!作戦については後で連絡する!!」

昌一「了!!」

凛「昌一、陸戦隊第1、第2、第3小隊準備出来ました。」

昌一「よし、各自陸自のトラックに乗れ!!」

















昌一「お前ら、ちゃんと寝たか?」

隊員「寝ました!!」

昌一「よし、後で月見中佐から今回の作戦についての連絡があるはずだ。」

凛「昌一、弾薬は現地で調達ですか?」

昌一「さすがに持ってきてる。輸送機から降りたら全員弾を持て」









輸送機内で月見中佐の説明が始まる。


月見『現在、深海棲艦の大規模攻勢を南シナ海で確認した。フィリピンのバブヤン諸島と西沙諸島が完全に制圧された。今、台湾の高雄市が猛攻撃を受けており、上陸されるのは時間の問題だ。』

昌一「我々はどこへ?」

月見『台北だ。我々の任務は日本人の救出と現地で国軍と台北を守ることだ。米軍が到着するまでな』


最初は日本人や民間人救助に徹するか。他の国の軍はいるのだろうか。


昌一「他の国の軍隊はいますか?」

月見『居ない。中国軍は西沙諸島の奪還作戦を立てている。場合によっては中国軍と共同でフィリピンの深海棲艦撃滅に向かう可能性がある。』
















「...こちら偵察隊から本部、応答せよ」


『こちら本部』


「敵、深海棲艦の陸上部隊を発見。かなり大規模だ」


『編成は』


「敵はMBTを持ってる。繰り返す、敵はMBTを持っている」


『...了解、種類はわかるか?』


「...おそらくT-55だ。共産党の古い戦車に似ている」


『了解、撤退し防衛部隊と合流せよ』





















昌一「速やかに弾薬を持て!!情報によると既に台湾軍は台北市内まで撤退済みだ!!すぐそこまで敵が来ている!!」

隊員「急げ!!LAVに乗り込め!!」


空自が輸送機で軽装甲機動車を持ってきてくれた。ありがたい。M2も付いてる。


昌一「急げ!!台湾軍の防衛部隊に合流する!!」

凛「隊長、台湾軍から報告、敵はT-55戦車を所有している模様。」

昌一「...まじか」

















台湾軍兵士「敵発見ーッ!!」

台湾軍兵士「撃てーッ!!」バババッ!!


敵が市街地に侵入してくる。敵は明らかに近代的な戦闘集団だ。


台湾軍兵士「しゃがめ!!死ぬぞ!!」

台湾軍兵士「ぐあっ!!」


敵の銃弾を浴びて兵士が倒れる。


台湾軍兵士「退避ーッ!!退避ーッ!!」

台湾軍兵士「下がれーっ!!」


















昌一「失礼します!!」

台湾軍将校「ああ、日本の方か。ようこそ、大層な歓迎はできませんがご了承ください」


俺は凛と一緒に台北防衛指揮所に来ている。


昌一「状況は」

台湾軍将校「非常にまずいです。台北市のメインストリートを巡って銃撃戦が起きています。」


将校が地図を指さす。


昌一「敵の規模は?」

将校「偵察隊とUAVの情報によれば、1個大隊規模です。そして....」


彼は写真を出した。


将校「台湾の空軍基地全てが攻撃を受け、戦闘機が数機を残して全滅、輸送機は1機だけです。ヘリはまだ部隊を保っています。」

昌一「絶望的ですね...」

将校「この残った戦闘機を空にあげれたら、いくらか優勢になるのですが...」

昌一「飛ばせないんですか?」

将校「残った滑走路が、このメインストリートだけなのです....」
















昌一「凛、みんなに食事を取らせるように。30分後に出発だ」

凛「了解」
















凛「隊長、そこの建物屋上からオーバーウォッチする」

昌一「了解、あと2時間で日が沈む。気をつけろ」

凛「了解」


凛が1人で屋上に向かう。


隊員「...中尉、彼女なんですが1人で大丈夫なんですか?」

昌一「ああ。あいつは特別なんだよ」

隊員「特別...ですか?」

昌一「あいつはな、同時に両方の目を利き目にできる。つまり、片方で索敵してもう片方で狙うことができるんだ。」


まあ、凛が自分で言っていたので間違いはないんだろう。


















凛「〜♪」


今のところ敵は見えない。


凛「昌一、こちらは異常ありません。そちらは?」

昌一『問題ない。こちらに台湾軍兵士が合流した。』

凛「了解。」


...ん?


あれは...敵か?


凛「昌一、敵発見。狙撃しても良いか」

昌一『いいぞ。撃て』

凛「了解。.....ばぁん」パシュッッ


サプレッサーが付いた20式2型小銃から7.62mmNATO弾が発射される。


凛「.....命中」





















みょうこう「...あの子、大丈夫かしら...」

榛名「昌一ですか?」

みょうこう「ええ。...心配だわ...」

榛名「昌一は大丈夫ですよ」

みょうこう「そうね...って、貴方、特殊部隊そのまんまじゃない」

榛名「そうですか?」クルッ


榛名はマルチカムのプレートキャリアに各種ポーチを付けて腰にはタクティカルベルト、腿に拳銃を付けていた。


榛名「昌一が通販で色々装備を買ってくれたので!」

みょうこう「...私も欲しいわね...」

榛名「小銃の練習しますか?」

みょうこう「いいわ。私は9mm機関拳銃で」

榛名「そうですか」













昌一「...台湾軍のUAVが敵の部隊の接近を捉えた。備えろ」

隊員「了解」

凛『こちらオーバーウォッチ、敵の偵察が来てる。準備して』

昌一「了」














兵士「敵!!距離1000!!」


台湾軍が発砲を開始する。敵はすぐに建物の影に隠れる。


昌一「凛、敵の銃見えたか?」

凛『おそらくIMIのガリル。装備も80年代の米軍のものに似てる。迷彩はなし、オリーブドラブの戦闘服』

隊員「隊長、2班が接敵しました。現在交戦中、援護を求めています」

昌一「了解、凛、見えるか?」

凛『見える。援護する』












凛「2班、こちらオーバーウォッチ。援護する」

隊員『助かる、ありがとう』


距離は690m...無風...これなら簡単に当たる。


凛「...ばぁん」パシュッ


命中。


凛「次....」


敵に狙いを定め、引き金を絞る。


凛「....ばぁん」パシュッ


命中。


隊員『こちら2班、援護感謝す。突入する』

















昌一『ナイスショット、凛』

凛「次の目標を探します」


昌一からお褒めの言葉を頂いた。嬉しい。


凛「....ん...?」


今、なにか光った?


凛「...ッッ!!」


咄嗟に頭を下げる。


ピシッ!!


パァン!!


凛「スナイパー!!距離600!!」

昌一『大丈夫か!?』

凛「大丈夫、大丈夫....スナイパーは私が倒す」

昌一『...わかった、任せる』


















榛名「...昌一が心配です」

月見「榛名、出撃が明日には第一艦隊の出撃があるから大丈夫よ。」

榛名「それでもですよ」


はぁ。昌一が心配でなかなか落ち着けない。


















凛「あいつ...キルフラッシュをスコープにつけてない...」

凛「...やれる」


凛は物陰を伝って移動し、先程発砲したところから30m離れたところで敵を狙う。


凛「ふー...ふー...ふー...」

凛「...ばぁん」


パスッ!!


乾いた音が響く。銃口から出ていった7.62mm弾は敵狙撃兵の頭部へとーーーー




命中。















昌一「了解、凛よくやった」


狙撃兵は心理的効果も絶大だ。存在するだけで恐ろしくなる。


昌一「2班、建物内のクリアリングは終わったか?」

隊員『こちら2班、建物内に残敵無し。』

昌一「了解、そちらに台湾兵が向かっている。援護しろ」

隊員『了解』


さて、俺たちはどうする?
























月見『中尉、よく聞くんだ』


月見『台湾に特殊作戦群が入った』


月見『2330の輸送機に乗って帰って来てくれ』

昌一「りょ、了解です」




















月見「中尉、よく聞いてくれ」


月見「呉基地が襲撃予告を受けた」


月見「声明を出した組織は所在不明」


月見「なので帰って来て基地の警備に当たってくれ」



















榛名「艦娘陸戦隊及び基地内の担当は武装して待機...ですか?」

月見「ああ。最低でも陸戦隊が帰ってくるまでは和泉中尉の元で訓練を受けた君たちにもそれをお願いしたい。」


基地に襲撃予告を受けた翌朝。月見中佐に呼ばれて執務室へ行くと、基地を警備して欲しいと頼まれた。


榛名「...了解しました。私の他にみょうこう、時雨、ビスマルクとオイゲンに声をかけておきます。」

月見「ああ、頼んだ。君たちには臨時で艦娘陸戦隊1班の指揮下に入ってもらう。」

榛名「了解、失礼します」











後書き

みょうこうちゃんの装備は図書隊って覚えてね


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2021-08-31 06:12:05

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蒼天さんから
2020-08-06 22:34:30

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1: 蒼天 2020-08-06 22:35:22 ID: S:1fKQcH

………秋雲ァ!!









執筆頑張ってください。

2: 昌一 2020-08-06 22:52:59 ID: S:icRlgR

ありがとうございます!秋雲さんですか〜分かりました!

3: K,E 2020-08-07 02:25:54 ID: S:-Whdkd

初コメです!

現代銃とか出てきて面白そうですね~

アンケートは、迷いますね…
(89式小銃とSCARはガスブロで持ってます 416は持ってません… どれも好きな銃です)

自分が考えたのは、一般隊員は、(89式小銃)
優秀な隊員は、(HK416D) マークスマンは、(SCAR-HorHK417)
でどうですか?
個人的な考えなので、気に入らなかったらスルーしてください。

執筆頑張って下さい!

4: SS好きの名無しさん 2020-08-07 03:32:00 ID: S:uBObbv

19で中尉とか無理がありすぎる

5: 昌一 2020-08-07 06:37:23 ID: S:UjdClj

コメントありがとうございます!19歳で中尉はちょっと無理しすぎたかな...小銃は89式と416了解しました!あと、出して欲しい艦娘がいたらどんどん言って下さいね!

6: K,E 2020-08-08 06:53:36 ID: S:upzhPO

投稿お疲れ様です!

艦娘には、SMGの方がいいかな?(駆逐艦なので…)

階級に関しては、気にしなくてもいいと思います。
(某ステルスゲームで二十歳位で少佐になっている奴がいたので…)

そして質問です。
作者さんは、サバゲーとかやりますか?
(自分は五年目です)
もしやってるなら、愛銃とか知りたいです!
自分は、M4系統の銃が好きです!

7: 昌一 2020-08-08 08:57:23 ID: S:3xd7KN

主はまだサバゲデビューはまだですが、家にタボール21Cがあります。...早く89式小銃欲しいなぁ

8: 一飛曹 2020-08-09 17:17:03 ID: S:6zhEQM

艦娘がそのまま上陸して戦ったりするなら、艤装の砲と機銃等プラス、携行しやすそうなH&kのMP7とかどうでしょう。陸戦隊の後方支援的な?

拳銃は同じメーカーのUSP.45やMK23。
弾を揃えるなら、USPの9mm版とMP5とか!


階級は、ラバウル帰りのパイロット達が二十歳そこそこで士官だったりするから気にしなくてもいいかと。というか、書きたい様に書けばおけですよ!

9: 昌一 2020-08-09 20:13:35 ID: S:vjT4U3

ありがとうございます!艦娘携行装備はMP5とUSP9ミリにします!例外的にB&TのSPR300とかを考えてます!


あ、あと敵の装備(歩兵用)を募集します!

10: K,E 2020-08-10 01:26:47 ID: S:qGhxqm

投稿お疲れ様です!

敵の武器は「ガリル」「MG42」とかどうですか?
(マニアックですけど…)

作者さんはミリタリー映画とか見ますか?
自分的には、「ブラックホークダウン」「ローンサバイバー」「アメリカンスナイパー」等がオススメです!
是非お時間があったら見てください!
(装備などが欲しくなる可能性がありますのでご注意を…)

11: 昌一 2020-08-10 09:41:08 ID: S:BOArVh

IMIガリルとヒトラーの電動ノコギリ了解しました!「ローンサバイバー」、「ジャーヘッド」等は見ました!

12: 一飛曹 2020-08-22 19:13:50 ID: S:tSJzRB

自分の作品じゃけ、

自分がヤンデレの子を出したいか?

で決めていいと思いますよ!

13: SS好きの名無しさん 2020-08-23 10:44:02 ID: S:YSLK8x

そうですね(笑)ヤンデレ候補としては榛名、時雨、春雨、後々出す予定のグラーフ・ツェッペリン、ガングートを考えています!

14: K,E 2020-08-30 05:57:34 ID: S:Xy3LFY

投稿お疲れ様です!

「古鷹、神通、白露」でどうですか?

作者さん 御時間あったらで良いので、「ジョン・ウィック」って言う映画も是非見てください!
主人公がめちゃくちゃカッコいい作品です!(見たことあったらすいません…)

質問です 作者さんは”89式小銃”が好きみたいですが、”固定銃床式”or”折曲銃床式”どっちが好きですか?

15: 昌一 2020-08-30 09:02:28 ID: S:YAUhoQ

コメントありがとうございます!
「ジョン・ウィック」は好きな映画のひとつですよ!
「古鷹、神通、白露」了解致しました!

89式小銃は折曲銃床式が好きです。(もちろん、固定銃床式も好きですが)

16: ロイヤルミルクティー好き 2020-08-31 22:08:06 ID: S:PqKxhr

投稿お疲れ様です!

行き先はサバゲーでお願いします!(`・ω・´)キリッ

作者さんは好きな部隊とかありますか?

(自分は士魂部隊が好きです)








17: 昌一 2020-09-01 01:06:29 ID: S:ViOBHs

サバゲー了解です。好きな部隊...部隊!?
5普連と第9戦車大隊、海自の第7護衛隊かなあ...

18: K,E 2020-09-01 13:51:22 ID: S:yoOdiz

投稿お疲れ様です!

今さらですけど、神通には”ガンフー”覚えてもらいましょう。

19: 昌一 2020-09-01 22:14:24 ID: S:lQQfDn

...え?ジョン・ウィックみたいなあれすか?
良いですね!拳銃はどうします?今のところ、
45口径の拳銃でM45A1とか、ベレッタAPXとかを考えてます。あ、サバゲーの拳銃はUSPです。

20: SS好きの名無しさん 2020-09-01 22:58:20 ID: S:gszMIc

投稿お疲れ様です!

借りる銃は定番のM4とかどうですか?

艦娘は夕張とかどうでしょう?こういうの好きそうですし...(偏見)

21: 昌一 2020-09-01 23:54:17 ID: S:oNNQdi

コメントありがとうございます!そうですね、M4でもいいですよね(笑)

22: SS好きの名無しさん 2020-09-02 14:13:54 ID: S:pEUJU2

初コメントです


m4がいいです

23: K,E 2020-09-03 06:46:07 ID: S:QMZE6k

投稿お疲れ様です!

ここは、あえてジョン・ウィック2にて大活躍した”G34”でどうですか?
(自分自身、最近ジョン・ウィック使用のG34買ったばかりです)

いつかでいいですけど、主人公のハンドガンを”コンバットマスター2011”にして欲しいです!
(ジョン・ウィック3にて、主人公のジョン・ウィックが使用した拳銃です)

作者さんは、89式小銃を買うなら電動orガスブロどっちにしたいですか?
自分的には、ガスブロの方が楽しいです!(ただし、夏限定)

24: 昌一 2020-09-03 16:10:57 ID: S:_6v5Vv

コメントありがとうございます!!2011了解です!
自分は電動ですね笑

25: ロイヤルミルクティー好き 2020-09-05 22:29:20 ID: S:13Gl3b

投稿お疲れ様です!

ついに戦闘ですか!楽しみです!

市街地戦といえば、作者さんはheatという映画は見たことはありますか?

見たことがなかったら見てみてください!白熱の市街地戦がみれますよ!

26: 昌一 2020-09-05 23:38:18 ID: S:agVA6u

了解です!見てみます!

27: ロイヤルミルクティー好き 2020-09-10 20:22:06 ID: S:5UsrRR

投稿お疲れ様です!
潜水艦で揚陸艦...もしや伊900型か?!
もしオリジナルでこの発想にいたっていたのでしたらすみませんm(_ _)m
オリジナルで考えていたらとても想像力豊かですね!

28: 昌一 2020-09-10 22:24:02 ID: S:NYgAtt

伊900...まさかの正解です

29: ロイヤルミルクティー好き 2020-09-13 19:54:18 ID: S:z_nVUZ

投稿お疲れ様です!
正解でしたか!ヤッタゼ
アンケートは1がいいです

30: 昌一 2020-09-13 22:28:05 ID: S:X59SLj

G36Cですか!了解しました(。•̀ᴗ-)و ̑̑✧!

31: 予科練 2020-09-19 02:43:22 ID: S:PHkUes

タイトル詐欺ですね。
でも面白いので好きです!これからも頑張ってな!!

32: 昌一 2020-09-19 02:45:42 ID: S:a4u5pP

予科練さん、コメントありがとうございます!!
確かにタイトル詐欺ですね...

33: K,E 2020-09-19 09:02:54 ID: S:XGm09H

投稿お疲れ様です!

G36Cですか…
いいですね!

ちなみに、自分はサバゲーをするために初めて買った銃は”G36K”です。

射撃練習のシーンで”脇が開いている”と指摘するのが言いかもしれませんね。
(※脇が開いていると銃の衝撃や反動を押さえ込めず全く安定しなくなるそうです←個人によって脇を開いて撃つ人もいます。
自分は、矯正しました)

34: 昌一 2020-09-19 23:19:05 ID: S:5tKvvT

K,Eさんありがとうございます!
いいですね参考になります!!

...サバゲーしてみたいなぁ。

35: SS好きの名無しさん 2020-09-20 22:14:21 ID: S:MJqWqa

続き楽しみにしてます!

36: 昌一 2020-09-21 09:33:36 ID: S:K7y5kl

ありがとうございます!
応援してくれる人がいるとやる気が出ます!

37: ロイヤルミルクティー好き 2020-09-25 22:17:02 ID: S:8kmSdo

投稿お疲れ様です!
ウォースパイト期待してます!

38: 昌一 2020-10-06 22:14:27 ID: S:36UxEy

コメント返し忘れてた....
ウォースパイトは....いつか必ず....

39: K,E 2020-10-14 01:35:53 ID: S:TVH16x

投稿お疲れ様です!

CQB良い感じに書けてますね!

付け足すと、先頭の人は銃を構えて動きますが二列目の人は、銃口を上にあげて動くことが多いです。(誤射を防ぐ為だった気がします…)

サバゲーでも、CQBフィールドが増えてきたので、機会があったら是非行ってみてください!
(自分は、初めて行った際 一メートル先(壁越し)に敵がいて相手の人と一緒に悲鳴を上げたと言う少し恥ずかしい思い出があります…)

40: 昌一 2020-10-14 06:42:50 ID: S:c8elZF

コメント及びアドバイスありがとうございます!

実は最近近くにCQBフィールドができたので、いつか絶対行きます!

41: SS好きの名無しさん 2021-03-29 15:52:16 ID: S:An_oN8

とても面白かったです

42: 昌一 2021-03-29 17:06:09 ID: S:N1qpvQ

やったぜ☆

43: SS好きの名無しさん 2021-07-06 22:10:01 ID: S:juyEei

Super SASSとかどうですか? スナイパーライフルです。「M110狙撃銃」
詳細
種別 セミオートマチックライフル
口径 7.62mm
銃身長 20インチ
ライフリング 5条右回り1;11
使用弾薬 7.62x51mm NATO弾
装弾数 10/20発
作動方式 作動:ダイレクト・インピンジメント方式
閉鎖:ロータリーボルト式
(マイクロロッキングラグ型)
全長 46.5インチ(1,118mm)※床尾板最大伸長時
40.5インチ(1,029mm)※床尾板収納時
重量 15.3ポンド(6.94kg)※光学照準器および二脚、20連弾倉装着時
銃口初速 2,570フィート/秒(783m/秒)※M118LR弾(175グレイン)使用時
有効射程 800m
間違ってたらすいません

44: 昌一 2021-08-03 13:45:43 ID: S:YD1IcW

あー...古鷹の対人狙撃銃ですか?

でしたらM24SWSにするつもりです。

M110は別の機会に出すかもしれませぬ


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1: SS好きの名無しさん 2020-09-19 02:37:43 ID: S:y0_LRY

自衛隊と艦これを絡めると言うのはいい考えだと思う!!!


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