2021-02-27 19:49:54 更新

概要

新シリーズ!!
25歳提督が元ブラック鎮守府に着任しました!


前書き

これからはこっちを書くと思う。
書き方変えて見た。...どうかな...?///




提督「はぁ....」


執務室に戻ってきた俺は小さくため息を吐いた。


提督「今日は爆撃か...」


今日、港を歩いていると5機の九九艦爆に爆撃を受けた。


榛名「提督、お茶です。...すみません、榛名も皆さんに注意はしているのですが...」

提督「いや、榛名は悪くないさ。俺が提督だから仕方ないさ。」


ここは元々かなりブラックな鎮守府だった。ここの艦娘はかなり提督という者を憎んでおり、俺が呉鎮守府からここ、大湊鎮守府(元警備府)へ着任して1ヶ月が経つが、友好的にしてくれる艦娘は俺と一緒に大湊にきた榛名と時雨、夕立しか居ない。


提督「正直もう呉に戻りたい。」

榛名「弱音吐かない!!ほら、執務が残ってます!」


榛名が仕事しろと言ってくる。

書類の山を見る。それだけで気が滅入るが、よく見ると既に仕分けされていた。


提督「あれ、榛名やってくれたの?」

榛名「はい!提督の仕事は全て把握しています!」


榛名、できる子!!


提督「鈴谷の要望書だ。えーと、『提督辞めてください』か。無理。」

榛名「不知火、長門さんからも同様に届いてます。」


提督「ん?夕立だ。『こいつら黙らせるっぽい!』....榛名、夕立見てきて」

榛名「はい!」


榛名、夕立、時雨は練度が非常に高く、呉ではトップ3の3人だ。

怒らせたら終わりだ。


提督「いい加減、良好な関係を築かないと作戦行動を取れないな...」


実際は、そんな立派な事は考えてない。

単純に、みんなと仲良くしたいだけだ。











翌日


提督「今日は第1艦隊は出撃、日本海の警備だ。編成は榛名、瑞鶴、千代田、鈴谷、不知火、夕立とする。その他の艦娘は待機だ。休んでも訓練してもいい。」

艦娘達「....」


今は朝の8時。ミーティングには半分くらいの艦娘しか来なかった。


提督「...返事くらいしなさい。」

艦娘「...うるさい」


まあこの通り、艦娘とは仲が良ろしくない。今のは多分鈴谷か。はあ。


提督「今はいいが、式典の場などではやめろよ。憲兵の目に入れば解体される」

鈴谷「....チッ」












提督「榛名、夕立、第1艦隊は頼んだ。」

榛名「はい!榛名におまかせください!」

夕立「任せるっぽい!!」


港では、第1艦隊が出撃準備を整えていた。


夕立「時雨、提督をお願いっぽい」

時雨「うん。提督は守るよ。安心して行ってらっしゃい」













提督「時雨、今日の執務は多分午前中に終わるけど、午後から予定あるか?」

時雨「ううん、ないよ。僕の今日の予定は秘書艦だけさ。」

提督「じゃあ買い出し行くけど、来るか?」

時雨「...!うん!」


鎮守府の食料は毎日補給が来るので買い物に行く必要はないのだが、娯楽品が一切無い。

駆逐艦の子達が暇すると思って買いに行く事にした。


時雨「提督、呉のみんなから手紙が届いているよ」

提督「あ、本当だ。どれどれ...」


手紙を読むと、新任の提督は女性であり非常に優秀という事が書いてあった。

あと、演習しましょう、とも。


時雨「流石に呉のみんなとの演習はレベルが違いすぎるよ。撃破数世界一の鎮守府は伊達じゃない。」

提督「.....いや、受けよう。」

時雨「提督がそう言うなら。...でも、なんでだい?」

提督「今の自分達がどれだけの強さなのか、みんなに知って欲しいからだ。それに、呉のみんなにも会いたいからな。」


時雨はクスリと笑って、


時雨「ふふっ、本当に提督らしいや。」


と言った。


時雨「...さ!早く執務を終わらせてしまおう!」

提督「そうするか!」


そう言って俺と時雨は執務を再開する。









??「あの提督...呉から来たんですね...」









提督「トランプ、UNO、将棋....あと何か欲しいな...」


執務を午前中に終わらせた俺と時雨は、近くにあるショッピングセンターに来ている。鎮守府の娯楽品を調達しに来たのだが、どれを買えばいいか分からない。


時雨「無難すぎるよ。それで彼女達が喜ぶかな?」

提督「そうは言ってもなぁ...」

時雨「ゲーム機とか買ってあげなよ。鈴谷とか喜ぶよ」

提督「...確かに」


ゲーム機か。うん、娯楽室でも作ってそこに置けばいいか。


提督「うん、そうしようか」


そうしてゲーム機本体と何本かのゲームソフトを買った。


提督(うん?スマホが鳴ってる)


スマホを取り出して見ると、第1艦隊が帰還したらしい。


榛名『提督!第1艦隊が帰還しました!今どこですか?』


榛名からのLINEに返信する。


提督『時雨とショッピングセンターにいる。なんか必要な物とかある?』

榛名『いえ、ありません!それで、何時くらいに帰りますか?』

提督『もう帰るよ』

榛名『分かりました!お気を付けて!』


よし、帰って早速娯楽室を作ろう。


提督「時雨、帰るよ〜」

時雨「うん、行こう」







提督「ただいま」

榛名「あ、おかえりなさい提督!」


時雨と共に鎮守府に帰り、執務室に入ると榛名が待っていた。


時雨「とりあえず買ってきたやつは第2会議室に置いてくるね」

提督「ああうん、頼む」


時雨は袋に入ったオモチャを持って執務室を出る。


提督「さて榛名、出撃の報告を。」

榛名「はい。陸奥湾を出てまもなく、潜水艦の雷撃を受け、瑞鶴さんが被雷しましたが無傷だったのでそのまま潜水艦を沈めて任務を続行しました。それ以降は何もありませんでした!」

提督「ん、お疲れ様。」


しかし、被雷しても無傷ってすごいな...。


榛名「提督、先ほど呉から電話が来てましたよ!」

提督「ん?誰って言ってた?艦娘の誰か?」

榛名「いえ、新任の...涼川少佐です!」


涼川。俺はその名前を知っている。


提督「...士官学校の後輩だわ。そいつ」










涼川綾音。彼女は士官学校の時に後輩だった。人当たりはよく、成績優秀で美人。完璧を人にしたような人物だ。生徒と教官の評判もよく、優しい人物として有名だ。

俺以外にはな。


提督「涼川、おれだ。」

涼川『あ、先輩!!お久しぶりです!!元気でしたか?』


提督「...少佐、口の聞き方がなってないぞ」

涼川『いいじゃないすか!私と先輩の仲なんですし!』

提督「少佐」

涼川『...申し訳ございません。』

提督「よし。じゃあ、演習の予定についてだが、いつがいい?」

涼川『あ、演習してくれ....くださるのですか?』

提督「ちょっと呉のみんなに会いたくてな。演習は呉でいいか?」

涼川『はい。呉のみんなも貴方に会いたがってます。』


その後は世間話をして電話を終わった。


榛名「提督、呉に行くんですか?」

提督「そうだ。行くのは、第1艦隊と水雷戦隊だ。」


ここの主力艦隊には世界一の艦隊の恐ろしさを体感してもらう。

それで自分達がどれほどの物か。知ってもらう必要がある。







鈴谷「長門さーん、呼びました?」

長門「お、来たか鈴谷。」


ここは第3会議室。恐らく提督はまだ知らない部屋だ。

この部屋には長門の他に瑞鶴と青葉がいた。


長門「青葉、報告を。」

青葉「了解です!青葉は提督を1週間尾行しました!わかったことは元々、提督は呉鎮守府に所属していて、呉の艦娘とは仲がいいということです。」


この報告は正直信じ難い。提督というものは艦娘を人間、いや生き物として見ていないものだ。

確かにあの提督が来てまともな食事が食べれているが、憲兵がいるからまともな人間を装っているだけだと思っている。


長門「...青葉には悪いが、その報告は信じ難い。」

青葉「そうですよね。青葉もそう思いますし、提督というのはクソしかいないはずです。」


既に瑞鶴による爆撃作戦も行い、提督を退けようとはしたが、同伴していた榛名の対空砲により提督は無事だ。


瑞鶴「...私が直接言う。出ていけって言ってくる!!」

長門「しかし、捕まってしまうかも知れんぞ!」

青葉「そうですよ!」


瑞鶴の提案に長門と青葉が反対する。


鈴谷「...私も行く」

瑞鶴「鈴谷?」

鈴谷「私が提督から瑞鶴を守るよ!」


この提案なら大丈夫か。そう思った長門と青葉はこの計画を承認した。







提督「榛名、その手に持ってる書類って何?俺午前中に執務終わらせたはずなんだが?」

榛名「隠したって無駄ですよ?夜中に残ってる執務をすることはバレバレですし」


俺が執務室に隠していた書類が見つかった。機密文書なので隠したのに、何故か榛名が持っていた。観念して榛名に文書の内容を話す。


榛名「...解体任務...?」

提督「ああ、あのクソ大将が送ってきやがった。多分、元帥殿の許可がない命令だから無視してもいいんだろうが、そうすると演習の度に嫌味を言ってくる」


その大将の鎮守府はブラックではないものの、大将は大の艦娘嫌いらしい。


榛名「で、何故隠していたんです?」

提督「ここの艦娘に見せる訳には行かないだろ」













瑞鶴「...鈴谷、今のって...」

鈴谷「...うん、確かに解体って聞こえた...」

瑞鶴「..解体なんて、させない...」











長門「...なに!?艦娘を解体するだと!?」


アジトに戻った瑞鶴と鈴谷は長門達に報告する。

提督が気に食わない艦娘を解体する可能性がある。今のうちに叩くべき。と。


鈴谷「どうします?」

青葉「やはり、夜襲しかないと思います!」

瑞鶴「夜襲って言ったって、艦載機は夜は精密爆撃が出来ないわ。」


どうにかして確実に提督を殺せはしないか。そう考えた長門に案が浮かぶ。


長門「艦砲射撃だ」















2200時




俺は執務室で時雨と夕立とお茶をしていた。


夕立「てーとくさん!!抱っこしてっぽい!」

提督「はいはい」

時雨「こら夕立。あんまり提督に迷惑かけちゃダメだよ?.......提督、僕も抱っこ」


夕立と時雨は俺に寄りかかって甘えてくる。

彼女達は元々、俺が呉鎮守府の頃に建造で来たので刷り込みのように俺に懐いた。

1度、彼女達が鎮守府沿岸で大破し、方位を見失ってしまった時、俺が魚雷艇に乗り、榛名と迎えに行ったことがある。そこから彼女達は積極的に甘えてくるようになった。


夕立「ふふーん、提督の膝の上、確保っぽい!!」

時雨「あ、いいなぁ。...じゃない、提督、僕も抱っこしてよ?」

提督「うん、分かってるよ」


そのまま夕立の頭を右手で撫でながら、時雨の頭を左手で撫でる。


夕立「ふにゃぁ...//」

時雨「あっ...//」


夕立達は目を瞑って幸せそうな顔をする。

このままこの時間が続いて欲しい。





この1分後。



執務室は原型を留めないほどの爆発に破壊される。










提督「...ゲホっ!!ぐっ!!」


目を開けると、目の前は瓦礫だらけだった。

立ち上がると、腹に激痛が走った。恐らく、あばら骨が2,3本折れている。


提督「時雨!!夕立!!何処だ!!」


声を出すだけで脇腹が痛い。それでも叫ぶ。


時雨「...けほっけほっ...提督、ここだよ」

夕立「...っぽい!!」

提督「!!良かった!!怪我はないか!?」


見ると、2人は艤装を展開していた。どうやら、一瞬のうちに俺を守ってくれたようだ。


時雨「...夕立、損害は?」

夕立「...第2砲塔が大破したっぽい。恐らく敵は戦艦級だから魚雷があればいいっぽい。」


時雨と夕立は互いの損害を確認している。恐らく、攻撃してきた敵を迎撃に向かうんだろう。


榛名「提督ー!!?大丈夫ですか!?」

提督「榛名!?無事か!?」


榛名がやってきた。幸い、攻撃は1回だけだったらしい。


榛名「はい!榛名は大丈夫です!提督!医務室に行きますよ!!」

提督「ああ....」











時雨「提督に怪我させるなんて....」

夕立「敵は発見次第殺すっぽい!」


時雨と夕立は敵がいると思われる海域に来ている。たった2隻の駆逐艦だが、恐ろしいほど殺気立っている。


時雨「...ん、3時方向、距離3000に艦娘発見」

夕立「あれは....長門さんっぽい?」

時雨「...夕立、信号灯でそっち行くって伝えて」

夕立「わかったぽい。」


長門に信号灯を使って伝達する。応答した。

そのまま長門に近づく。


時雨「長門さん!なんでこの海域にいるんですか?」

長門「?作戦は言われてないのか?」

夕立「作戦?」


長門は2人がこの事を知っていたと思って話した。


長門「提督を潰す作戦だが...聞いてないのか?」






時雨「....は?」

夕立「....あ?」









榛名「...提督!!目が覚めましたか!?」

提督「...榛名...?」

榛名「あっ無理しないでください!!」


目を開けると白い天井が見えた。どうやら、医務室のようだ。


提督「...あっ!!敵は!?」

榛名「先程、時雨と夕立が『反乱の可能性あり』と送って来ました。これは艦娘の仕業である可能性が高いです...」

提督「...そうか...。」


俺はそこまで信用されてなかったのか...。そう考えると胸が苦しい。


榛名「...横須賀の有坂提督から連絡です。『無事か?』と...」

提督「あいつか...無事だ。と答えとけ。情報が早いことで...」







時雨「....僕の聞き違いかな?提督を始末するって聞こえたんだけど?」

夕立「時雨〜夕立にも聞こえたっぽい...」

長門「聞き違いなどではないぞ?前から計画していたじゃないか!」


時雨と夕立はかなり苛立っていた。

愛する提督をこいつは殺そうとしたのだ。それなのにこいつは自分の罪に気づかずにいる。


時雨「長門...君には失望したよ...」

夕立「長門...夕立はお前を今すぐ殺したいっぽい」

長門「2人ともどうした?かなりふらついているが?」


長門はまだ気づいてない。2人が魚雷発射管を旋回させていることを。

自分に向けれる殺意にも。












涼川「大湊が攻撃を受けた...?」

大和「なんですって...?」

翔鶴「え....」


呉鎮守府の涼川少佐は無線で榛名から連絡を受けた。


大和「提督は!?無事なのですか!?」

榛名『ええ、命に別状はありませんが、あばら骨を2本と足の単純骨折と診断されました。』

翔鶴「良かった...」

涼川「先輩は生きているのか...良かった...」


呉鎮守府の執務室にいた3人は安堵した。ひとまず、彼は生きている。


榛名『ただ...』

涼川「どうしたの榛名?」


榛名が言葉を濁している。まさか、提督がなにかの後遺症を背負うことになったのか。心配だ。


榛名『先程、我が鎮守府所属の戦艦長門による攻撃だったことがわかりました。』

大和「えっ....?」


絶句した。

まさか、艦娘が提督に攻撃するとは...。













時雨「逃がさないっ....!!」

夕立「早く沈めっぽい...!」


時雨と夕立は、目の前の戦艦に魚雷を放つ。


長門「なっ!?何をする!?反乱だぞ!?」


長門はそう叫ぶが、


夕立「黙れっぽい」

時雨「黙りなよ」


時雨達は無視して攻撃を続ける。


長門「くっ!!」


長門は回避しようとするが、艦尾に魚雷が命中する。


長門(まずい!!スクリューが完全に壊れた!!)


時雨は長門に向かって12,7cm砲を向ける。


時雨「トドメだよ」


時雨は引き金に指をかける。


時雨「沈め」

提督『待て!!時雨撃つな!!!』


無線から提督の声が聞こえる。時雨は引き金から指を離した。








榛名「提督、呉の涼川少佐が演習を呉ではなく大湊で行いたい、と言っています。」

提督「あ〜、こんな足じゃ呉に行くの難しいかもしれないからな。じゃあ、うちでやろっか」


事件から1晩。

俺は鎮守府に隣接する海軍の病院で入院していた。

怪我は入院するほどでは無いが、艦娘にまだ顔を合わせる訳には行かないので病室で執務をしている。


榛名「翔鶴や大和が心配してましたよ?後で電話してあげてくださいね」

提督「了解」

時雨「失礼するよ」


コンコン、とノックの音がして扉が開く。時雨が入ってきた。


時雨「提督、調子はどうだい?」

提督「おう、元気だぞ。」

時雨「そっか。良かった...」


時雨はほっと息を吐く。


提督「なんかようか?」

時雨「ああ、代理の提督が来たよ。提督の先輩だって」

提督「あの人か...」


士官学校で嫌われていた俺の先輩を名乗るのは1人しかいない。










榛名「気をつけ!」


榛名の号令で講堂内の艦娘が気をつけの姿勢をとる。


榛名「今日から提督の代理として大本営から来られました、赤坂大佐です。赤坂大佐、ご挨拶を。」

赤坂「うん、ありがとう榛名。...私が赤坂大佐だ。これから1ヶ月、この鎮守府の指揮をとる。」


しかし、彼女の着任は艦娘には歓迎されている空気では無かった。


鈴谷「....ちっ...」

不知火「せっかく前の司令官を辞めさせたのに...」


艦娘の声が聞こえる。


榛名(....反省してないですね...)

赤坂「今、舌打ちしたやつ、手を挙げろ」


赤坂大佐が少しドスの聞いた声で言う。

榛名も少しびっくりした。


赤坂「誰だ!手を挙げろ!!」ドンッ!!

鈴谷「...私ですが」


鈴谷が気圧されて手を挙げる。


赤坂「お前か...確か、鈴谷とか言ったな?」

鈴谷「はい...」


赤坂大佐は女性とは思えない声で鈴谷に言う。


赤坂「貴様、舐めているのか?殺すぞ?」

鈴谷「!?」

赤坂「まさかとは思うが、私の後輩にもそんな態度だったのか?」


鈴谷が震え始める。

怖い。


赤坂「答えろ!!!どうなんだ!!!」

鈴谷「ヒッ!はい!!」


鈴谷がそう答えると、赤坂大佐は


赤坂「....鈴谷と言ったな...今すぐに鎮守府の周りを5週走ってこい。艤装をつけたまま、だ。」

鈴谷「は....?」

赤坂「行けっ!!今すぐ私の前から消え失せろっ!!!」

鈴谷「っはい!!!」










赤坂「おい!誰が休んでいいと言った!!」

鈴谷「くっ!!...うるさい!!」

赤坂「貴様、反省の色が見えんぞ!上官に反抗したな!?罰として1人で哨戒任務だ!!5分で支度しろ!!」


赤坂大佐は非常に厳しい人でした。私情で命令はせず、全て上官として厳しい人なのです。


赤坂「榛名、少し手伝ってくれ」

榛名「はい!」


でも、普通に接していれば優しいんですよ?


榛名「大佐、少し厳しすぎじゃないですか?」

赤坂「ふん、連中が甘すぎるんだ。全く、あいつは何をしていたんだ?」


あいつ、とは私の提督のこと。


榛名「元々、ここはブラック鎮守府でしたから。優しい提督は手を差し伸べたんですよ」

赤坂「あいつは優しいからな...昔からそうだった」

榛名「そうなんですか?」


それからは昔の提督の話で盛り上がっていた。


長門「失礼する。」


ドアがノックされ、長門が入ってきた。


榛名「....なんの用ですか?」


私は警戒する。長門はこの鎮守府を砲撃して謹慎中のはず。


長門「すまない、そんなに警戒しないでくれ。」

赤坂「...なんの用だ。貴様は謹慎中のはずだが」


赤坂大佐が圧のある声で聞く。長門は、


長門「私の部屋に艦娘達が抗議にきた。提督の代理が厳しすぎると。これじゃ前任者と変わらないとな。」

赤坂「それで?」

長門「出ていってくれ。あなたはここにいるべきじゃない。」

赤坂「出て行かん。私は上からの命令で来ている。まあ、後輩のためもあるがな。」


長門は赤坂大佐を睨みつける。だが赤坂大佐は気にしないように見える。


長門「...仕方ない。実力で出ていってもらおう。」

赤坂「...それは上官に対する反逆か?」

長門「そうとってもらっても構わない。」


そういうと長門は赤坂大佐に向かって拳を振りかぶる。


長門「出ていけっ!!」


が。


赤坂「...貴様、本当に軍人か?子供のケンカみたいな殴りだったが」

長門「なっ...!?」


それを簡単に受け流して、長門の顔面に向かって目に見えない程のスピードでパンチする赤坂大佐。


赤坂「貴様、1度独房にぶち込んでやる。反省してろ!」










提督「なんかさっき鈴谷が走ってなかった?」

榛名「気のせいだと思います。」


お昼。

正直そんなに美味しくない病院飯を食べながら窓を見ていると、確かに緑色の髪の艦娘が走っていた。


榛名「それより提督!!」

提督「うん?」


榛名が詰め寄ってくる。


榛名「なんで仕事してるんですか!?赤坂大佐が代わりにやるって言ってたじゃないですか!!」

提督「いや、日常生活だから...」

榛名「今はお怪我しているんですよ!」


榛名が俺からノーパソを奪う。


提督「ああ!レポート途中なのに!!」

榛名「...じゃあ、私がパソコンに入力しますから提督は内容を喋ってください!!」

提督「....わかった」


ちなみに、レポートの内容は


『彗星艦爆よこせ』

『零戦五二型よこせ』

『信頼できる憲兵よこせ』


と言うものだ。












元帥「う〜ん....」

大淀「どうされました?」


大本営・元帥府にて。

元帥は悩んでいた。


大淀「ああ、大湊の提督の件ですね?確か、鎮守府が深海棲艦から砲撃されたとか。」

元帥「ああ。なんか、『彗星よこせ』とか『零戦五二よこせ』とか言ってきた。」


元帥は頭を抱えて


元帥「あいつの望みなら、彗星五四型改でも、烈風改でも渡すのにな。」

大淀「さすが、おじいさんですね。」














大本営・憲兵本部


川島「転任....ですか?」

元帥『そうだ。大湊に行ってくれ』


命令書をFAXで受け取った。その書類には


『第1特殊憲兵隊を大湊に転任とする』


と書かれていた。


川島「了解です。しかし、我が隊が配属となると、大湊の艦娘はなにか問題を抱えているのですか?」


第1特殊憲兵隊は、艦娘のメンタルケアを主任務とする部隊である。


元帥『元々、ブラック鎮守府だった。そのため、前任者に代わり、俺の息子を着任させた。』

川島「....彼ですか」
















士官学校時代の『彼』は、友人も多く、女性に大変モテた。成績は優秀、人格も良い。

もちろん、私もだ。

私は、いろいろな手を使い、彼と付き合い始めた。

しかし、半年後。

私は彼に酷いことをしてしまったのだ。













提督「もう限界だ。別れよう...。」


川島「え.....なん、て?」













赤坂「やあ、身体の調子はどうだ」

提督「先輩!ええ、元気です。」


病室で榛名と話していると、赤坂大佐が入ってきた。


赤坂「うん、元気そうで何よりだ。それで、お前の代理として着任したわけだが....」

提督「は....」

赤坂「...艦娘の態度が悪すぎ。でかい口叩く割にそんなに練度が高い訳でもない。...いっそ全員、横須賀か舞鶴に再教育してもらうか。」


先輩が頭を抱えて言う。


赤坂「...なあ、」

提督「はい」

赤坂「優しくしなくてもいいか?」

提督「ええ....ここの艦娘にはきついんじゃないですかね...」

赤坂「いや、大丈夫だ。陸軍の新兵教育よりは優しくするさ」


多分、この人も疲れてるんだなあ。あー...


提督「厳しくしてやってください。ただし、なにか罰を与える場合は連絡してください。」

赤坂「わかった」


先輩はそう言って出ていった。


榛名「...赤坂大佐、最後ちょっと笑ってませんでした?」

提督「...あの人、ちょっとSっぽい所あるからなあ..」














午前五時


『総員起こし!!配置につけ!!』


起床ラッパと共に、普段流れない大音量のアナウンスが鎮守府を震わす。


鈴谷「わっ!?えっちょっ!?」


それにびっくりして鈴谷がベットから落ちる。


鈴谷「うわー...いったーい...マジでなんなの?」


赤坂『総員、0830からミーティングを行う。講堂に集合せよ』

















鈴谷「ねえ瑞鶴、大丈夫?」

瑞鶴「...眠い....」


講堂に集まった艦娘達。赤坂大佐が来るまで整列もしない。


時雨(夕立、黙らせた方がいいかな?)

夕立(別にいいっぽい。...あ、大佐来たっぽい)


講堂の扉が開き赤坂大佐と榛名が入ってくる。


赤坂「....なんだ、貴様ら」


赤坂大佐は信じられないものを見るような目をしていた。


赤坂「...驚いた。整列ひとつまともに出来んのか?」

瑞鶴「なんですって!?バカにしてるの!?」


瑞鶴が反論する。


赤坂「...違うのか?事実、今整列して気をつけの姿勢をとっているのは時雨と夕立だけじゃないか。なあ榛名」

榛名「はい、榛名にはそう見えます。」

瑞鶴「だからって決めつけるのは...!」


食ってかかる瑞鶴に対し、赤坂大佐が言う。


赤坂「少し黙れ。そんなだから七面鳥なんて言われるんだ。」

瑞鶴「!!...なんですって!!」


恐らく瑞鶴にとって一番きくだろう言葉。


赤坂「聞こえなかったか?黙れ、と言ったんだ。」

瑞鶴「ぐ....」


押されて黙る瑞鶴。


赤坂「うん、じゃあミーティングを始める。まず、連絡事項から。来週から呉の艦隊がうちにくる。演習だ。姉妹が来るかもしれんぞ。」


艦娘達がはしゃぎ出す。


赤坂「おっと、誰が話していいと言った?黙って話を聞け。...それで、今日からこの鎮守府で強化演習を行う。1000時から第一艦隊と榛名、時雨、夕立は演習海域に向かえ。」

















榛名「時雨、夕立、敵艦隊、発見次第接近して」

時雨「うん、いつも通りだね。了解だよ。」

夕立「たっぷり痛めつけるっぽい!!」


鎮守府近海、訓練海域。

現在、大湊鎮守府第一艦隊と榛名、夕立、時雨が対抗演習を行っていた。この3人なら、負ける気がしない。


榛名(提督からは手加減してやれと言われましたが、無理ですね。榛名だって怒ってるんです。夜戦まで痛めつけて、終了ギリギリで決着をつけましょうか。)


いくら優しい榛名だって提督に危害を加えた彼女たちを許していない。それどころか、提督殺害計画を知った時はここの艦娘達を全員殺そうかとも思ったほどだ。


榛名「今夜は恐怖で寝かせませんよ?...ふふっ」
















長門「瑞鶴、敵艦隊発見の報告はまだか?」

瑞鶴「ダメね。偵察機を出してるけどまだ報告がないわ。」


大湊第1艦隊は榛名達を探していた。なるべく先に発見し、瑞鶴の航空攻撃で大方の決着をつける気でいた。榛名達の艦隊に空母がいないからだ。これならアウトレンジ戦法で一気に叩ける。そう思っていた。


瑞鶴「...待って、偵察機から報告!敵艦隊発見!されどこちらも発見された!」

長門「見つけたか!!」


どうやら、こちらから約50kmの海域にいるらしい。

早速艦載機を発艦させる瑞鶴。もはや旧式化した零戦二一型と九九艦爆、九七艦攻が榛名達の元へ向かい飛び立った。














榛名「...敵の偵察機発見。撃墜はしません」

時雨「おびき出すんだね。了解。」

夕立「了解っぽい」













瑞鶴「攻撃隊から連絡。敵の戦艦を発見。攻撃を開始する。」

長門「うむ、先手はこちらが取った!!」


瑞鶴の攻撃隊が榛名を発見し、攻撃を始めると無線が入ったので一安心の第1艦隊。


長門「勝ったらあの提督には出ていってもらう。そういう条件だからな!」

鈴谷「これで、鎮守府に平和が戻りますね!!」















時雨「....気づいてないね」

夕立「...やっぱり、提督の分析は正しかったっぽい」


時雨と夕立は、榛名と別行動を取っていた。

2人は、敵艦隊を奇襲するため、背後から迫っていた。


提督『いいか、第1艦隊には弱点がある。それは、背後を全く警戒しないって事だ。そこから忍び寄れば、バレずに魚雷の必中距離に近づける。』


提督は第1艦隊の弱点を完璧に把握していた。彼女達が損害を受ける時は、決まって後ろからの攻撃だったからだ。


時雨「提督、情報ありがとう。...さて、」


時雨が目視出来る距離にいる第1艦隊を睨む。


時雨「行くよ、夕立」

夕立「っぽい!!」











榛名「...来ましたね」


榛名は接近してきた瑞鶴の攻撃隊を待ち構えていた。敵の攻撃隊約40機。その全てを榛名1人で撃ち落とす。


榛名「三式弾、砲撃開始!」ドォオン!!


榛名は、提督の下で出撃する度に戦艦としての能力不足を感じていた。呉にいた頃は、主力は大和やビスマルクだったからだ。このままでは提督に捨てられてしまう。

そう思った榛名は、当時から自信があった対空戦闘を猛特訓した。

その結果。榛名は正規空母2隻分の航空機なら苦もなく撃墜出来るようになってしまった。

(その後、榛名は戦艦としての能力も大和型を上回っているが...)


榛名「今日は手加減しません!!対空弾幕!!」ダダダダ!


榛名は1人で攻撃隊を次々と撃墜していく。恐ろしいほどの命中率だ。


榛名「...しかし、このVTヒューズとやら...凄い撃墜率です。提督、感謝致します!」


提督は榛名にアメリカ海軍の近接信管を榛名のために手配していた。これにより、榛名の対空砲の命中率は100%に近い数値を出していた。


榛名「さあ!榛名が全て叩き落とします!!」













瑞鶴「第1次攻撃隊、目標と交戦!!」

長門「見つけたか!」


第1艦隊が第1次攻撃隊を見送ってから20分後。攻撃隊から敵艦発見の報告を受けた。


長門「発見したなら大丈夫だろう。我が艦隊の航空隊は強いからな!」


第1艦隊の保有する航空隊は練度だけ見ればたしかに中の上はある。


長門「うむ、実にあっけない。やはり、たった3隻では....」

鈴谷「!?左舷に魚雷接近!!」

長門「なんだと!?回避!回避!!」


突如現れた魚雷に回避しようとするが、3本の魚雷の内、1本の魚雷が鈴谷、2本が不知火に命中する。


赤坂『不知火、鈴谷。轟沈判定。海域を離脱せよ』

不知火「くっ...!!」

鈴谷「マジ最悪〜...」


鈴谷と不知火が艦隊を離脱する。


長門「くっ!!どこからだ!!」

瑞鶴「敵が見えません!!」


それもそのはず。魚雷を放った夕立は単艦で艦隊に接近し魚雷を発射、そのまま全速力で離脱したのだ。


瑞鶴「...!?攻撃隊からの連絡途絶!!」

長門「なんなんだ...!?」

瑞鶴「おそらく、全滅...」

長門「...クソ!!」















榛名「あれ、もういないんですか?」


榛名が対空戦闘を始めて10分後。敵の攻撃隊は全滅した。


榛名「ふむ、榛名としてはもう少し楽しみたかったのですが...まあ、いいです。」

時雨『こちら時雨、攻撃、成功したよ!』

榛名「!時雨、よくやりました!!」


時雨からの報告を受け、榛名は加速する。


榛名「さあ、次は榛名の番です!!」














長門「クソっ...!!」

瑞鶴「長門さん、どうします?」


残された瑞鶴と長門、青葉は混乱状態だった。


長門「何故だっ...!!なぜたった3隻にしてやられたんだ!!」

青葉「長門落ち着いて!!」


長門は自分が考えた作戦が失敗したことが耐えられなかった。


榛名「...あのー」

瑞鶴「...!?」

榛名「すいません、少しお話をしに来ました。」


瑞鶴の隣に榛名がいた。しかも話せる距離に。


瑞鶴「...はっはい、どうぞ...」

榛名「ありがとうございます。時間が無いので、単刀直入に。」


榛名はそこにいた全員に聞こえるように、冷ややかに言った。


榛名「降伏し、提督に謝りなさい。」
















青葉「...なっ!?バカにしてるんですか!?」

榛名「真剣な話です。あなた達は提督を攻撃するという大罪をおかした。本来なら解体です。それをわかってるんですか?」

青葉「それは、あの提督が艦娘を解体しようとしたから!!」


はあ。本当に馬鹿な方達です。


長門「榛名、お前はあのゴミ提督に騙されているんだ!」

榛名「...すみません、もう一度言ってください」


榛名、聞き捨てならない言葉が聞こえました。


長門「榛名はあのゴミに騙されてーーーー」

榛名「....はい?」


....ダメですね。提督、ごめんなさい。

この戦艦、沈めます。我慢の出来ない榛名でごめんなさい。


榛名「主砲旋回...(ボソッ」

長門「?どうした榛名、俯いて」


1番、2番砲塔で長門と青葉を倒します!


榛名「弾種徹甲弾!!撃てー!!」ドオン!!

長門「なっ!?」

青葉「ぐっ!!」


青葉に命中、中破ですか。まあいいです。機関は止めました。


赤坂『青葉、轟沈判定。すぐに離脱せよ。』

青葉「あ〜、機関やられました。曳航して貰います。」

榛名「...赤坂大佐。青葉さんはまだまだ戦闘可能です。大破ではなく、中破です。」


榛名としてはもう少しいたぶってやりたい。


赤坂『榛名、沈める気だろ。今、横でお前の提督が見てるぞ。』

榛名「なっ....」


それは少し想定外です。提督が見てるなら沈めることは出来ないです。


提督『榛名?あんま虐めてやんなよ?』

榛名「提督ですか?すみません、すぐにとどめを指しますね!」

長門「ひっ...!!」


榛名、提督に会いたくなって来ました。提督の声を聞いたからでしょうか?


榛名「とりあえず、あなた達には反省してもらいますね!」ニコッ

榛名「(本当は、拷問してしまっても良かったのですが。)」ボソッ

瑞鶴「ひっ....!?」















演習の結果は第1艦隊が全員轟沈判定。対して榛名達の損害はゼロ。完全勝利だ。


榛名「提督ーっ!!」ダキッ

提督「おう、おかえり榛名」


俺は母港に帰ってくるなり抱きついてくる榛名を受け止める。


榛名「提督提督提督...」クンカクンカ

時雨「提督、後で僕も」

夕立「夕立にもするっぽい!」

提督「ハイハイ、後でな」ポンポン


榛名の頭を軽く撫でる。榛名は嬉しそうにはにかむ。


赤坂「...お前な。甘やかしすぎだ。第1艦隊が驚いてるぞ。」


振り向くと第1艦隊の面々が確かに驚いた顔をしてる。


提督「あ〜、瑞鶴。」

瑞鶴「はっはい!!」


急に話しかけたからか驚く瑞鶴。


提督「明後日、呉鎮守府から来る艦隊の中に翔鶴がいたぞ。」

瑞鶴「...!!提督さん、それほんと!?」

提督「おう、会いたがってたぞ」


まあ、翔鶴は瑞鶴達が俺を殺そうとしたからか、少し怖かったが。


榛名「....♡」クンカクンカ















〜1週間後〜


翔鶴「少佐、まもなく大湊です。」

涼川「うん、ありがとう翔鶴。」


呉鎮守府第1艦隊と第一水雷戦隊は大湊鎮守府に向かっていた。


大和「今日は久しぶりに提督に会えるわね!」ニコッ

ウォースパイト「ええ、Admiralに会えるのが待ち遠しいわ!」


呉鎮守府第1艦隊は旗艦大和、ウォースパイト、翔鶴、グラーフ・ツェッペリン、秋月、初月となっている。


グラーフ「Admiralは無事だろうか....」

翔鶴「大丈夫ですっ!きっと彼は元気にしてますよ!!」

涼川「だといいけど...先輩、なにかあっても誰にも相談しないからな...」


涼川は知っている。彼は、学校時代に付き合っていた彼女に散々に虐められていた事を。それを誰にも言わなかったことを。













提督「榛名、今日の演習だけどさ。」

榛名「はい!」

提督「今日は不参加でお願い!」アタマサゲ

榛名「はい!大丈夫ですよっ?」


朝。執務室には総員起こし前なのに艦娘3人が仕事をしていた。


提督「時雨と夕立も。今日は演習には行かないでくれ。」

時雨「うん、もちろん。提督の命令なら、ね。」

夕立「もちろんっぽい!!」


3人に負けじと仕事を始めたのはいいものの、何故か1日分の仕事が終わっていた。

早い。


榛名「提督、今日はなにかするんですか?」

提督「いや、呉の第1艦隊と交流を。久々に会うし、今日は水雷戦隊だけの演習だしね。」


俺は正直、今日が楽しみで仕方なかった。久々に呉のみんなに会えると思うとワクワクする。


時雨「提督、僕はそろそろ呉のみんなを迎えに行くよ。」

提督「おう、頼んだぞ」


時雨が執務室を出る。


提督「さて、夕立、榛名。」

榛名「はい!」

夕立「っぽい!!」

提督「買い出し、行くぞ!」














俺たちは私服に着替え、車で業務スーパーに来ていた。


提督「いいか、今回の任務は『晩飯の材料』を買うことだ。」

榛名「はい!」

夕立「っぽい!!」

提督「今回来る艦隊はバリバリの決戦艦隊。めちゃくちゃ食べるぞ!特に大和はやばい。」


今回来る艦隊は、艦隊決戦を目的とした艦隊。そのため、めちゃくちゃご飯を食べる。


提督「榛名は米と野菜、調味料。あと必要だと思ったものを買って来てくれ。夕立は俺と一緒に肉、魚を買いに行く。1200時に車に集合だ。」

榛名「了解ですっ!」

夕立「っぽい!!」
















翔鶴「前方に艦娘を確認。時雨ちゃんです。」

涼川「了解。...時雨聞こえる?」

時雨『こちら時雨。聞こえるよ。ようこそ大湊へ。』


(※涼川はミサイル艇に乗っています。搭乗員は妖精さんです。)


涼川「時雨久しぶり!前会ったのは引き継ぎの時だっけ?」

時雨『うん、そうだね。』

翔鶴「時雨、誘導お願いね」

時雨『わかった。』


時雨は見事に反転して鎮守府に向かう。













提督「夕立、車の鍵開けてくれ〜。ポケットに鍵入ってるから」

夕立「任せるっぽい!!」


俺と夕立は買い物を終えて、自分達の車に食材を載せていた。


榛名「提督、遅れました!」


榛名が少し遅れて走って来る。


榛名「すみません提督っ!遅れてしまいました!」

提督「いや、いいよ別に。俺も今来たし」


榛名の荷物を車に載せて、車に乗る。


提督「じゃあ、帰るか!...ん、電話だ。夕立出て〜」


後部座席に座る夕立に電話を渡す。


夕立「もしもしっぽい」

時雨『あ、夕立かい?僕だよ。時雨。』

夕立「時雨っぽい!提督、スピーカーにするっぽい!」

提督「ん、お願い」

時雨『...もしもーし。提督、聞こえるかい?』


車内に時雨の声が響く。


提督「おう、聞こえるぞー。どうした?」

時雨『呉の艦隊、到着したよ。今、涼川提督に変わるね。』

涼川『...聞こえますか?先輩。』

提督「聞こえるぞ。涼川、今買い出しが終わったからもうすぐ帰る。」

涼川『...先輩、怪我は大丈夫ですか?』

提督「うん、平気だぞ。」

涼川『そうですか。良かった...』


どうやら、向こうは本気で心配してくれていたようだ。

あいつ、ほんとに優しいな。


提督「とりあえず、もうすぐ帰るから。」

涼川『先輩、待ってますね!』














涼川「先輩、直ぐに帰ってくるって。」

翔鶴「じゃあ、少し待っていましょう。」


時雨に応接室に通された呉の面々。さすが、日本最強の艦隊は礼儀正しいようで。


時雨「みんな、もうちょっと楽にしていいんだよ?」

ウォースパイト「いえ、これでもだいぶ楽にしてるんですよ?」


全員直立不動でも楽なのか。そう思った。


時雨「とりあえず、お茶入れるよ。」

ウォースパイト「手伝うわ。」








ウォースパイト「シグレ。Admiralは元気?」

時雨「え?ああ、うん。最近じゃあ、瑞鶴に話しかけられたって喜んでたよ。」

ウォースパイト「ふふっ。可愛らしいわね。まるで乙女ね。」

時雨「可愛らしいね。」


まあ、そういうところが好きなんだけどね。

こう、たまに守ってあげたくなるところが。














提督「帰ったぞー」

榛名「ただいま帰りました!」

夕立「ただいまっぽい!!」


執務室のドアを開ける。中には、呉のみんながいた。


翔鶴「提督っ!!」ダキツキ

大和「提督!お久しぶりです!」ダキツキ

提督「うおっ!翔鶴!久しぶりだな!大和も!!」ナデナデ


久しぶりに会えたのが余程嬉しかったのか、抱きついてくる2人。


秋月(タイミングを見失いました...)

初月(...僕もだよ)


若干残念そうな秋月型2隻。


涼川「先輩!お久しぶりです!」

提督「おう、久しぶり。3ヶ月くらいか?」

涼川「4ヶ月です!」

提督「そんくらいか。あれ、ウォースパイトは?」

グラーフ「彼女なら、お茶を入れているぞ。」

提督「グラーフ!!久しぶり!!」

グラーフ「Admiral、久しぶりね。」ダキツキ


あ、抱きつくのは当たり前なのね。みんな抱きついてくるからびっくりしたわ。


グラーフ「AdmiralがくれたFw190D-9、強かったよ。ありがとう。」

提督「まじ?なら良かった。実際、あいつ使えたのグラーフだけだったからな〜。」


俺が彼女にあげたフォッケウルフは偶然元帥に貰ったものだ。


提督「とりあえず、みんなの宿舎に案内するよー。ついて来てー。ウォースパイトは...後で話しとくか。」













青葉「...呉の艦隊が到着しましたか。」










提督「...とりあえず、寝泊まりはここ。第2宿舎な。緊急の時は内線電話か、直接電話して〜」

涼川「了解です!」

大和「提督、執務室に行っちゃダメですか?」

翔鶴「私も行きたいです!」

グラーフ「...Admiral、着いて行ったらダメか?」

提督「荷物置いてからな。」


呉の第1艦隊のみんなを宿舎に案内した。第2宿舎はいつも榛名達が掃除してくれていたので、綺麗だった。


秋月「司令、私も行きます!」

初月「僕も行きたい。」

提督「だから、荷物置いたらいつでも来な。」


あれ、そういえば。


提督「水雷戦隊っていつ来るの?」

涼川「8時間後、2100時に夜戦訓練を行う際に奇襲を行う名目で現在の居場所は秘匿中です。」

提督「...あいつら、夜戦なら恐ろしい火力持ってるからな...」


まあ、それまではゆっくりしてようか。












グラーフ「...Admiral、艦載機。飛ばしてもいいか?」

提督「...ん、いいよ。」

グラーフ「助かる。」


グラーフがFw190を発艦させる。彼女は、自身の航空隊にその場所の空域を覚えて貰っているのだ。


グラーフ「...次、Ju87。征け。」


グラーフ「...うん、Admiral見てくれ。」

提督「うん?なんだ?」

グラーフ「あのフォッケウルフも、スツーカも。あなたがくれたものだ。」

提督「...うん、そうだな。」


グラーフは、一呼吸置いて言った。


グラーフ「私は、この機体達を貴方を守るために使いたい。貴方は、日本に来て右も左も分からない私を救ってくれた。沈みそうだった私に救援部隊を仕向けて救ってくれた。」


グラーフ「だから、私が生きている限り。貴方は死なせはしない。私がAdmiralを守ろう。約束する。」












提督「グラーフをここに配属する!?」

元帥『ああ、最近、北方海域の動きが怪しくてな。大湊に空母を2隻、防空駆逐艦を1隻配備することになった。』

提督「防空駆逐艦...秋月ですか?」

元帥『ああ。これからは大湊艦隊も主力艦隊になる。戦艦はたしか2隻いるだろう。』

提督「...了解です。元帥殿。」

元帥『うむ。あと、艦載機の件だが、そちらにゼロ戦五二丙と流星を40機ずつ送った。憲兵隊もだ。』

提督「感謝致します!!」














提督「と、言うわけで瑞鶴。艦載機あげるから、上手く使ってやってね。」

瑞鶴「て、提督さん!」

提督「ん?」

瑞鶴「本当に、いいんですか?」

提督「いいよ。まあ、最近話しかけてくれるし、そのお礼かな。」

瑞鶴「...ありがとうございます!!」


瑞鶴は最近、よそよそしくも話しかけてくれるようになった。嬉しい。


提督「これからもよろしく」ボソッ




















〜夜戦演習〜




長門「敵は水雷戦隊!練度は上だ!!だが所詮軽巡や駆逐艦、叩きのめせ!!」

鈴谷「りょうかーい!」

青葉「了解です!」


長門、鈴谷、青葉、不知火は「鎮守府に接近してきた敵艦隊を迎撃」する演習として出撃していた。


長門「発見次第、攻撃せよ!!」

艦娘「了解!!」















〜呉鎮守府水雷戦隊〜


川内「あ〜!!やっと着いた〜!!」

神通「長かったですね...」

春雨「司令に会いたいな....」

ヴェールヌイ「司令官....」

島風「早く早く!!」


呉鎮守府水雷戦隊は演習海域に入っていた。


提督『あーあー....聞こえるか?』

川内「提督!!」

神通「提督!!お久しぶりです!」

提督『おう、久しぶり〜。会いたかったぞ〜』

春雨「私もです...!」


提督の声が聞けただけでかなり嬉しい。


提督『それでな、お願いがあるんよ』

川内「ん〜?なあに〜?」









提督『今回の演習でさ、うちの艦隊、ボッコボコにしたって』

















川島「着いた...」


私達、第1特殊憲兵隊は大湊鎮守府に到着した。

現在時刻は2200時。

彼は演習中だと聞いた。


川島「謝りたいな....」ボソッ

隊員「隊長、ここの提督に挨拶に行かれた方がよろしいのでは?」

川島「...ええ、そうします。」
















提督「おつかれみんな。まあ、見事にやられたな。」


演習の結果、呉鎮守府水雷戦隊は大湊艦隊が発見する前に接近し、射程距離に入った瞬間魚雷を発射。全速で離脱した。


提督「今回の反省点だ。まず長門。お前は何してた?」

長門「...貴様に話す必要はない。」

提督「まあ、知ってるからいい。索敵、してないだろお前。」


長門は索敵を味方に任せて自分はまっすぐ進むだけだったのだ。


長門「...何が悪い。索敵は駆逐艦の任務だ。」

提督「旗艦長門は索敵を疎かにしたため、味方艦を巻き込んで沈んだ。今回の演習が実戦だったら間違いなくみんな死んでる。」

長門「...違う!私は...」

提督「俺が分からないと思ったか?お前は先程の演習で対空見張りをしていなかった。だからあの時夜偵を発見出来なかった。」


長門たちの妖精さんからは慕われているので、個別に報告してくれているのだ。(これ内緒でお願い)


提督「その点、瑞鶴と鈴谷は対空見張りをちゃんと立てていた。旗艦は瑞鶴の方がいいかもな。」


まあ、瑞鶴は航空隊の指揮が下手だし、鈴谷は艦隊の運用が分からないから、今のところ変える気は無いのだが。


ドア(コンコン


提督「ん?涼川か。入れ!」

川島「失礼します!!」ガチャ


ん、誰だ?


提督「どちら様ですか?」

川島「大湊鎮守府に本日から配属となりました、第1特殊憲兵隊隊長、川島大尉です!!」ケイレイ

提督「ああ、憲兵さんですか。よろしくお願いします。」ケイレイ























川島「気づかれて....ない?」


私は彼がいる部屋から抜け出して憲兵の詰所に向かっていた。


川島「彼にあんなに酷いことしたのに...」


川島「彼にあんなに傷をおわせたのに....」


川島「なのに覚えて...ない?」





















榛名「....彼女は監視が必要ですね....」

時雨「僕も協力する」

夕立「夕立もするっぽい」














川内「てーいーとーくぅー!!」トビツキ

提督「おうおう、久しぶりだな!」ウケトメ


呉鎮守府水雷戦隊が帰還した。旗艦の川内は俺を見つけるなり驚くべきスピードで飛びついて来た。


川内「提督の匂い....久しぶり...」スンスン

神通「姉さん!!...(ずるいです!!)」

ヴェールヌイ「羨ましいね。(ストレート)」

春雨「...わ、私も!」

島風「川内さん早っ!?」


みんなそう言って抱きついてくる。


提督(...懐かしいなぁ)
















瑞鶴「提督さん....何者...?」
















瑞鶴「ねえ、翔鶴姉。」

翔鶴「なあに瑞鶴?」


食堂に向かう途中。私は提督さんについてよく知らないから、翔鶴姉に聞いてみた。


瑞鶴「提督さんって、どんな人なの?色んな子に慕われているみたいだけど」

翔鶴「そうね....分かりやすくいえば....」

瑞鶴「?」


翔鶴姉は、頬を赤く染めて、


翔鶴「《私たち》の愛する人....かしら」





















提督「疲れた...」

榛名「お疲れ様です、提督」

提督「川内元気すぎだろ...」

グラーフ「貴方も調子に乗りすぎだぞ」コツン

提督「いてっ」


俺たちは食堂に向かっていた。現在2200時。まあ、飯食う時間じゃないな。


グラーフ「Admiral。手を握ってようか。」手ニギリ

提督「ええ...(困惑)」ニギリカエシ

翔鶴「なら私も!!」手ニギリ

榛名「.....」ハイライトオフ

提督「あっこれ死んだ」
























提督「えーとまず自己紹介...俺はいっか。涼川!!」

涼川「はっ!!涼川です!!呉鎮守府の提督を務めております!!24歳の若造ですが、能力はあると自負しています!!今回の演習、よろしくお願いします!!」ビシッ


長門たちは女性の提督に驚いているようだ。無理もない。彼女が、提督として初めて採用された女性軍人なのだから。


グラーフ「私はグラーフ・ツェッペリン。グラーフと呼んでくれ。私はドイツ海軍の空母だったが、今は日本海軍の指揮下、ここのAdmiralの直属の艦娘だ。愛機はAdmiralに貰ったFw-190D-9。よろしく頼む。」


長門もこれにはびっくり。ドイツ艦娘を見たのはおそらく初めてだろう。


ウォースパイト「Hello,everyone。my name is HMS Battleship Warspite。私はRoyalNavyの所属よ。グラーフのように直属では無いわ(残念そうに)。よろしくね。」


大和「戦艦大和です。私は提督のお嫁さn提督「次、翔鶴〜」


翔鶴「翔鶴型航空母艦1番艦、翔鶴です。こちらの瑞鶴のお姉ちゃんです♪」


秋月「秋月型防空駆逐艦、1番艦!秋月です!!対空戦闘はおまかせください!!」


初月「秋月の妹、初月だ。よろしく頼む」




















10分後。



涼川「せんぱーい!!全っ然飲んでないじゃないすか〜もっと飲みましょーよー!」///


酔いやがった。あれほど「お前は飲むな」って言ったのに。


提督「だれだよ涼川に酒飲ませたやつ」

ヴェールヌイ「済まない...40度以下は水だと思って」

提督「おま、ヴェールヌイ!?ウォッカをストレートで飲んでんのか!?」

ヴェールヌイ「大丈夫、私はこれくらいじゃ潰れないさ。」グビグビ


ええ...(困惑)

ウォッカって40度だよな。ヴェールヌイ、顔色ひとつ変えずに飲んでるし。

ヴェールヌイってそんなにお酒飲むキャラだっけ?


ウォースパイト「Admiral、一緒にラム酒でも飲みましょう?」

グラーフ「いや、Admiralは私とビールを飲む。邪魔はしないでくれ」


いや、お前らは喧嘩すな。どっちも飲むから。


長門「...なんだこれ」

提督「おい、長門たちも好きに飲んだり食べたりしな?今日だけなんだし」

長門「あ、ああ...」


いや、マジで、遠慮しないで。


秋月「司令、あまり無理しないでくださいね?」オロオロ


天使がいたわ。うん。


提督「秋月、ちゃんと飯食ってるか?」

秋月「はい!1日2食、一汁一菜!ちゃんと食べてます!!」

提督「....うん、前よりはマシかな。お昼ご飯も食べよーな。」
















翔鶴「瑞鶴は、提督の事、どう考えてるの?」

瑞鶴「わ、私?うーん...」


姉から急に問われた質問。瑞鶴は少し考えて、


瑞鶴「わかんないなぁ....」


と答えた。


翔鶴「分からない?」

瑞鶴「だって、前任のクソ野郎しか知らなかったから、『人間ってみんなこういう物なんだな〜』って思ってたら。急に優しい奴来ても怪しいの....」

翔鶴「なるほどね」


翔鶴は日本酒を1口飲んで


翔鶴「提督は違うわよ」


と、言った。


瑞鶴「なんで言いきれるの?」


瑞鶴の疑問に、翔鶴はこう答えた。


翔鶴「提督はね、人間が嫌いなのよ。」

瑞鶴「え?それってどういう...」

翔鶴「彼は小さい頃、多くの大人に裏切られて、自分が『本当に仲のいい人』じゃないと信じられないの。いわば、人間不信に近いわね。」


翔鶴「その点、艦娘には優しくしてくれる人よ。彼は『まだ』艦娘に裏切られていないから、ね。」


瑞鶴は、提督のことが少し気になってきた。

そのことを翔鶴に伝えると、こう言われた。


翔鶴「これ以上は自分で聞いて来なさい。」















〜その頃!!〜


涼川「せんぱ〜い〜!もっと飲みましょ〜!!」ダキッ

榛名「涼川少佐!!ダメです!!そこは榛名の場所です〜!」ダキッ

提督「...勘弁してや」


帝国海軍大佐の大湊艦隊司令官の俺は、艦娘と軍学校の後輩に抱きつかれて困ってます。

疲れたのでもう休ませてや。














瑞鶴「あの、提督さん!」

提督「うん?なんだ瑞鶴?」


0000時。あの酔っ払い共を寮にぶち込んで執務室に帰ってくると、瑞鶴がいた。かなり真剣な表情だ。


瑞鶴「提督さんの、過去について教えてください」

提督「...誰から聞いた...って翔鶴しかいないか。」


まあ、隠してる訳でもないからいいか。


提督「いいぞ。でも、みんなにはまだ話すなよ?」

瑞鶴「...」コクン

















俺は、金持ちの夫婦の間に生まれた。


あの2人は忙しくってさ。2,3年に1回しか会えなかった。


俺は祖父の家に預けられた。祖父は海軍の大将で、今の元帥だ。


俺の両親は軍が嫌いだった。戦争が始まって、軍隊が深海棲艦に太刀打ち出来なかったから、約立たずって扱いだったんだ。


俺は好きだったぜ。8歳の時、祖父について行って横須賀に行った時からな。


俺は次第に、軍について知識をつけていった。


11の時、親が俺に監視役をつけた。


その人はかなり若かった。ってか、俺と同じくらいだったんじゃないかな?同じ学校にも行ってたし。


その人を俺は信頼していた。毎日一緒に過ごしていたし、一時期はその人が好きだったよ。


俺が16の時。軍に行くと決めた頃だな。


俺は高校の進路希望に「入隊」と言った。


その翌日ぐらいからかな。


俺はみんなに無視され始めた。


仲のいい友人も、先生も。


1ヶ月後には、暴力が始まった。


2ヶ月後には、その親達から。


3ヶ月後には、学校にも行けなくなったさ。


まあ、俺はその時、その監視役の子と祖父以外とは怖いから話せなくなった。


俺はもう学校をやめて入隊するつもりだったさ。


だから、学校に行って、退学届を学校に出しに行った。


そこで、監視役の子がクラスの女子と話してるのを見た。


俺のことを『戦闘狂』とか『戦争好き』、『社会のゴミ』って。


ショックだったよ。いつも慰めてくれて、信頼してた子が実は俺を嫌いなんて。


泣いたさ!すっごい泣きわめいたよ!


俺はあの子が嫌いになった!!


....ごめん、感情的なった。


まあ、俺は逃げるように海軍横須賀海兵隊に入隊、20歳で提督学校に入って、今に至る...って感じ。
















瑞鶴「...」

提督「....別に君たちに同情してもらう為に話してる訳じゃないよ?」タチアガリ

瑞鶴「あ....」

提督「俺は、みんなに同じ経験をして欲しくないし、もし、国民が艦娘のこと無くそうって言っても、俺はみんなを守るために戦う。」


俺は執務室のドアを開け、出ていった。
















提督「....お風呂入ろ」


















提督「ああ〜....気持ちいい....」


お風呂なう。


提督「ああ〜.........ふぅ....」


提督「うああああ.....」










提督「ってくつろいでる時間はないんだなぁ...」





















瑞鶴「...」ガチャ

翔鶴「あら、瑞鶴おかえり。」

瑞鶴「....翔鶴姉」ダキッ

翔鶴「...聞いて来たのね。よしよし」ナデネデ


瑞鶴は泣き出す。


瑞鶴「ごめんなさい....ごめんっなさい....!!」

翔鶴「それは提督に言いなさい。瑞鶴は、提督のこと、可哀想と思えたのね?」

瑞鶴「うん....」

翔鶴「ならいいわ。よしよし....」ナデナデ























提督「涼川、そろそろ風呂入れ」

涼川「せんぱーい...おぶってってください〜」

提督「大和ー。こいつ連れてってー」

大和「はい。失礼します。」


こいつらはどれぐらい飲んだのか。

机の上に広がる空き缶、空き瓶の数々。

てか大湊の連中まで潰れてやがる。


提督「榛名、任せていい?」

榛名「おまかせください!!」



















提督「よーし、全員ベットには運んだ...あとは見回りだな...」


俺は鎮守府の見回りを行う。戸締りなども俺がやる。


提督「あれ、給湯室の電気がついてる?」


ふむ。給湯室に行ってみようかな。














提督「おーい、誰かいるかー?」コンコン

ウォースパイト「Admiral?私よ。」

提督「ウォースパイトか。お茶でも淹れたての?」

ウォースパイト「そうよ。Admiralも飲むかしら?」

提督「いや、今はいいかな。」

ウォースパイト「そう...」ショボン

提督「まあ、寝る前に電気消して鍵閉めといてな〜」


俺はウォースパイトに鍵を渡して出ていこうとする。


ウォースパイト「待ってAdmiral、少しお話しましょ?」

提督「ん、....まあ、いいよ」


俺は手近な椅子に座った。


ウォースパイト「それで、我が国にくる決心は着いた?」

提督「だから、俺は行かないって」

ウォースパイト「そう?....まあ、連れていってもいいのだけど」ボソッ


ひっ...!!


提督「...やっぱ寝るわ!!おやすみ〜!!」ダッシュ

ウォースパイト「あっ.....」
















提督「俺はイギリスには行かないっての....」


ウォースパイトはことある事に俺をイギリスに連れていこうとする。






まあ、海外艦のほとんどがそうなのだが。


※グラーフは例外











提督「...よし、寝るか。」


寝室へ向かう。















榛名「提督はそろそろ寝ますね...私も準備しましょう」























番外:提督と川島の過去







〜4年前〜


提督「浮気、したんだ。」


川島「ちがっ、違うの!!これは...」


提督「ふぅん...」


提督「ふふっ...そうだよねやっぱりみんな俺を裏切るんだ。」


提督「みんな...みんな俺を裏切って.....!!!」


提督「もう、こんな世の中に用はないかな...」フラフラ


川島「違うの提督君!!私は....」


提督「ごめんね川島さん。俺がいらなくなったから浮気したんだよね。...」


提督「....貴女なら、裏切らないと思ってたのになぁ...」


川島「!!...ごめんなさい」


提督「人間を信頼した俺が馬鹿だった。」


川島「ごめんなさいっ... ごめんっなさい...!!」













提督「指輪、買ったんだけどなぁ...」


川島「えっ....?」






提督「もう、こんなのいらないよね」ポイッ


川島「あっ....!!....うぁ...!!....うぁぁああぁぁ!!」


川島「ごめんなさいっ...!!ごめんなさいごめんなさい!!」


川島「直すからっ...!!私の悪いとこ全部直すからっ...!!貴方がっ望むならっ....!!私をどれだけ苦しめて、痛めつけてもいいからっ...!!」


川島「だからっ...そばにっ....置いてくださいっ...!!」


提督「...じゃあね。新しい彼氏さんと仲良くしなよ。」






















提督「.....」パチ


...夢か。


提督「いま何時....ん?」


何やら布団の中に違和感が...


提督「誰かいる....!?」


布団をめくる。


榛名「ていとく....ていとく....」スリスリ


......


提督「榛名か.....」


寝言がいちいち可愛いんじゃあ....ん?


提督「待て....もう1人いる?」


布団をめくる(2度目)。

そこには


グラーフ「Admiral....Admiral....」スリスリ


グラーフさあん!!


















赤坂『総員起こし!!配置につけ!!』

鈴谷「だから朝からうるさいんだっての....」


鈴谷は珍しく朝早く起きていた。今日から鈴谷の主砲が換装されるのだ。工廠に行くのが楽しみで早くに目が覚めていた。



















ウォースパイト「グラーフ、貴女、提督のベッドで寝ていたそうね。」

グラーフ「ああ。Admiralの体を抱きながら寝た。すごく心地良いぞ。」

大和「羨ましい限りです...」

















鈴谷「新しい主砲、まだかな♪」


鈴谷は艤装を工廠に預け、近所のカフェでお茶を飲んでいた。


鈴谷「それにしても、今日は人多いなぁ...」


周りを見渡すと、いつもの倍は人が入っている。


???「相席、いいかしら?」

鈴谷「ふぇっ!?ど、どうぞ」

???「ありがとう」スワリ


鈴谷と対面する形で座ったのは、


鈴谷「あれ、榛名さん?」

榛名「はい!榛名です!」


鈴谷は正直びびった。

何せ、前回の演習でボコボコにされたばかりなのだ。


榛名「鈴谷さん、今日はおひとりなんですか?」

鈴谷「はい、そうです!」

榛名「では、一緒にお昼ご飯でもどうです?」

鈴谷「えっ?」

榛名「一緒に行きましょう!!」






















〜近所のファミレス!!〜


榛名「今日は私が払うので、お好きなものをどうぞ!」

鈴谷「でも...」

榛名「気にしないで!」


鈴谷は渡されたメニューを見る。


鈴谷「じゃ、ご馳走になります」

榛名「ええ、どうぞ!」

鈴谷「何食べよう...」

















鈴谷「ご馳走様です」

榛名「コーヒー頼みます?」

鈴谷「あ、お願いします」




















提督「時雨、夕立....榛名が今いないから川内達と雷撃訓練してきて」

時雨「わかったよ」

夕立「任せろっぽい!!」
















榛名「どうぞ」コトッ

鈴谷「ありがとうございます」


鈴谷「今日はどうしたんですか?榛名さんが話しかけて来るなんて意外でした。」

榛名「榛名もここの艦娘のみんなと仲良くしたいのです!」

鈴谷「あー。なるほど」


鈴谷は納得した。最初はなにかやらかしたんじゃないかとビクビクしてたわ。


鈴谷「あー、じゃあ、質問いいですか?」

榛名「はい!!何なりと!!」




鈴谷「榛名さんって、なんで提督があんなに好きなんですか?」
























榛名「そうですね....では、少し昔の話をしましょうか」


榛名「あれは5年前、提督が20歳の時です....」










〜5年前、海軍省提督学校〜


あの頃、榛名は建造されたばかりの艦娘としてこの学校にいました。

当時、建造されてすぐの艦娘はこの学校で提督候補生とペアになって教育を受けるんです。

榛名は提督とペアになりました。


榛名「高速戦艦、榛名!着任しました!あなたが提督なのね?よろしくお願いします!!」

提督「....よろしく」


提督は当時、本当に無口で、こっちが話しかけないと喋らなかったんですよ?


榛名「演習ですね!腕がなります!!」

提督「....」


榛名「提督はお優しいのですね。榛名にまで気を使ってくれて」

提督「....別に」


榛名「榛名は大丈夫です!」ボロッ

提督「...休みな」


ですがある日、事件が起こります。

榛名が提督にお使いを頼まれて、部屋に帰ったときです....


榛名「提督!ただいま戻りました.....提督?」

提督「っ.....ううっ.....」


提督が泣いていたんです。


榛名「提督!?どうされたのですか?」

提督「......彼女に浮気された....」


榛名は驚きました。提督に彼女がいるなんて知りませんでしたから。


提督「やっぱり、俺が馬鹿だった....あんなやつ、信じようとした俺が馬鹿だった!!」

榛名「提督!!」

提督「!!」ビクッ

榛名「...もっと榛名を頼ってください。提督がどれだけほかの人に裏切られても、榛名はあなたの船。困ったら榛名にお申し付けください。」


榛名はその時の提督を見て、守ってあげたいと思ったんです。おそらく、その時にはもう提督が好きだったんです。


提督「...俺は榛名も信じられないよ...」

榛名「今はそれで構いません。これは榛名自身に対する宣言です。」


榛名は提督を育てると決めました。なんだか、お母さんみたいですね。


榛名「榛名になんでもお話くださいね。提督は榛名が守ります!!」
















鈴谷「あの提督って彼女いたんですか!?」

榛名「認めがたいですけどね。榛名だけがいればいいのに....」ボソッ

鈴谷「ずっと童貞だと思ってました」




















提督「なんかディスられた気がする....」

グラーフ「気のせいじゃないか?」
















提督「.....榛名、敵艦に砲撃を加えつつ退避。副砲に昨日持たせた煙幕弾撃て」

榛名『了解です!!』


提督は「最低限の損害で普通の戦果を挙げる」ことを目標としていました。


提督「....向こうの生徒の艦娘は霧島だ。霧島自体は優秀だが指揮官がアホだ。追撃してくるよ」

榛名『霧島がこちらに艦首を向けました!!』

提督「予想通りだな。次は...前方に小島がある。その影に隠れろ。」

榛名『了解です!!』

提督「来るぞ、1番から4番、交互一斉射」

榛名『てっ!!』


榛名と提督はこの学校の中でトップの成績を誇りました。


教官「今日もお前の勝ちか。すごいな!」

提督「....どうも」


ただ、1部の生徒はそれをよく思わなかった。

とある上級生が、提督に喧嘩をふっかけました。


上級生「おい、お前最近調子のってんじゃねえか?」

提督「悪いか?少なくともあんたよか強い自信あるぞ?」


提督、喧嘩には余程の自信があったんです。


上級生「なんだと....?」ビキビキ

提督「あ?やんのか?」


まあ、提督は訓練が厳しいと有名な横須賀海兵団出身ということでお察しです。



















榛名「提督、とっても強いんです。でも、自分からその力を暴力には使わなくて.....ん?」


榛名「ああ、すみません鈴谷さん!!提督に呼ばれました!!」

鈴谷「いえ、貴重な時間でした!!また聞かせて下さいね!!」

榛名「はい!!」



















鈴谷(あの提督、本当に指揮官として強いのかもしれない...今度の指揮は少し真面目に聞いて見よう)





















鈴谷がちょろすぎた希ガス




















時雨「夕立、さっきの的には当たった?」

夕立「当てたっぽい。」

提督『2人とも、ちょっと減速。川内達が追いつけてない』

川内『2人とも、早すぎ...』

時雨「提督、そろそろ休憩にしよう。呉のみんなが疲れ気味だ。」

提督『わかった。みんな!帰投してくれ!!』




















川内「あー...あつー....」

提督「お疲れ様。はい水」

川内「提督!ありがとう!」


演習終えた川内達が帰投する。


提督「時雨、夕立、お疲れ様。しっかり休んでな」

夕立「提督さーん!!」ダキツキ

提督「おうっ」ウケトメ


夕立が飛びついてくる。そのまま顔を擦り合わせてくる。


夕立「提督さぁん....」スリスリ

時雨「全く夕立ったら....提督、後で僕にもやって欲しいな」

提督「いいよ。」ナデリ

夕立「提督さん!お昼ご飯食べに行くっぽい!!」

提督「いや、まだ執務があってな」

時雨「なら、執務室で食べるかい?作って来るよ。」

提督「まじ?ありがとう!」















時雨「夕立、計画通りに」

夕立「了解っぽい。《お薬》取って来るっぽい。」


時雨と夕立はとある計画を実行しようとしていた。


時雨「この提督のお昼ご飯に...」

夕立「この《お薬》を入れて...」


時雨・夕立「「提督に寝てもらう...」っぽい!」


まず、この計画がなぜ実行されることになったのか説明しよう。










時雨「提督、最近顔色が悪いよ?大丈夫かい?」

提督「大丈夫大丈夫!気にしないでいいよ」

夕立(明らかにむりしてるっぽい)


先日の病室でも絶対に休んでいないし、復帰してからもおそらく満足に休んでいない提督。


時雨(夕立、提督さ。やっぱり疲れ気味だよね。)

夕立(時雨もそう思うっぽい?提督さん、休ませたいっぽい。)


時雨と夕立はこの提督を休ませるために睡眠薬を使い仮眠室に少し監禁する計画(というのは建前で単純に提督を好き放題したいだけ)をたてた。
















時雨「提督、ご飯持ってきたよ。」


提督「おお、時雨ありがとう!」


夕立「提督さんっ!!夕立頑張ったっぽい!!褒めて褒め

て!!」


提督「おお、ありがとな!」ナデナデ


夕立「ふふん!っぽい!」


提督「じゃあ、いただきます。」


時雨「...」ニヤァ


夕立「っぽい!!」ニコニコ


提督「...うん!!おいしいよ!!」


時雨「そっかぁ!!よかった!!」


提督「本当においs...あれ?」グラッ


時雨「おや、提督大丈夫かい?随分と眠そうだね仮眠室に行こう」


夕立「夕立が運ぶっぽい」


提督「しぐれ...ゆう、だち....」

















時雨「やった....成功だ....!!」

夕立「これで提督さんにかまってもらえるっぽい!!」


時雨と夕立は提督を自室に監禁することに成功した。

榛名には事情を話してあるので安心安心。


時雨「提督の寝顔...可愛いなぁ...」ナデナデ

夕立「本当っぽい。....」ダキッ


夕立が我慢できなくなったのか、ベッドで眠る提督に抱きつく。


夕立「」スンスン


夕立「ふわあぁぁぁぁぁ....提督さんのいい匂いっぽい...」

時雨「ずるいよ夕立、僕だって我慢しているんだ。甘えるのは提督が起きてからにしよう。」

夕立「そんなこと言わずに....時雨も....一緒に寝るっぽい...」スヤァ

時雨「ああ、寝ちゃった...」


時雨「...」ゴクリ


時雨「...ちょっとだけなら、良いよね?」


時雨「....そう!!提督が悪いんだ!!僕の目の前でこんなに無防備な姿を見せるから!!」イイワケ


時雨「だから、いいよね...」布団めくり


時雨「お邪魔、するね...//」


時雨「あっこれダメなやつ....」スヤァ
















榛名「失礼します、榛名です。....あら?」


榛名「あらあら、皆仲良く眠ってますね」ニコッ


榛名「提督、ちょっと失礼しますね」カシャッ


榛名「よしっ、これで今晩のオカズは手に入りましたね。」


榛名「今回は提督を時雨ちゃん達に癒して貰いましょう。」


榛名「では、提督。おやすみなさい。」チュッ























ウォースパイト「ねえ涼川少佐、Admiralを見なかったかしら?」

涼川「?見てないよ?」

ウォースパイト「そう...お茶に誘おうと思ったのだけど」

涼川「....誘拐したらダメだよ?」

ウォースパイト「しないわよ。Admiralが私を求めるまで...」

















提督「...ぅぁ」


目が覚める。窓を見るともう日が落ちるところだった。


提督「...ここは...第1寮...?」


窓の外に見える景色的に第1寮だろう。


時雨「起きたかい?」

提督「...これどういう状況??」

時雨「見ての通りさ。僕達が提督を眠らせてこの部屋に連れてきた。言ってしまえばお持ち帰りだよ。」


時雨は小さめのイスに腰掛けてミルクを飲んでいた。


提督「あれ、夕立は?」

時雨「提督の腰に抱きついてる。」

提督「ほんとだ。」ナデナデ

夕立「ぽい...」スヤァ


気持ちよさそうに眠る夕立の頭を撫でると、俺を抱きしめる腕の力が強くなった。


提督「じゃあ、俺は仕事にーーーーーー」

時雨「ダメだよ」ガシッ


立ち上がろうとした俺の手を掴む時雨。


時雨「仕事しちゃダメだ。」

提督「いや、でも」

時雨「提督、仕事しすぎだよ。」

提督「いやでも」

時雨「て い と く ?」

提督「...執務室に行くだけなら」

時雨「いいよ。ただし、僕も連れていくこと」




















赤坂「今日は合同訓練だ!!今回、提督が諸事情で来られないので私が訓練を行う!!」


一部の艦娘に絶望の色が浮かぶ。


涼川「今日は空母の訓練です。グラーフ、瑞鶴は実際に航空隊を出して貰います。その他の艦は空母2隻を中心に輪形陣をとってください。」

グラーフ「了解した。」

瑞鶴「了解っ」

















瑞鶴「榛名さん、提督の諸事情って...」

榛名「閉じ込めてます」

瑞鶴「え...?」

榛名「閉じ込めてます」

瑞鶴「あっ...はい」


















グラーフ「発艦準備。」

瑞鶴「発艦準備!!」


グラーフと瑞鶴が甲板上に艦載機を並べる。

瑞鶴はもらったばかりの零戦五二型、グラーフはFw-190D-9だ。


グラーフ「征け、フォッケウルフ」

瑞鶴「第一次攻撃隊、発艦始め!!」


次々と発艦を始め、上空で編隊を組む。


赤坂『グラーフの方が早いな。』

涼川『瑞鶴にはカタパルトが無い分、発艦に手間取っているんでしょうか?』

赤坂『それもあるだろうが、単純にグラーフの練度が高いのだろう。』


















瑞鶴「グラーフさん」


瑞鶴がグラーフに話しかける。


グラーフ「なんだ?ズイカク」

瑞鶴「私と、模擬空戦してください!」

グラーフ「ん。ああ。いいぞ」




















グラーフ「と、言うわけだ。アカサカ大佐、許可してくれ」

赤坂『唐突だな。瑞鶴、ほんとか?』

瑞鶴「はい。」

赤坂『うむ。やる気があるのはいいことだな。許可しよう』

涼川『ほかの艦娘は待機でいいですよね?』

















瑞鶴(グラーフさんのフォッケウルフ...速度は速いし武装も強力。どうすれば零戦は勝てる?)


瑞鶴(機動性しか勝てない。上手く格闘戦に誘い込むしかない。)


瑞鶴(艦載機の数ではこっちが有利。向こうが全力を出してもせいぜい20機程度しか空戦に参加出来ない。)


瑞鶴(でも、こっちは提督さんの指示で零戦を30機搭載してる。「制空権は大事だから」って。)


瑞鶴(...こうして見ると私、提督さんに助けられたのかな...)


瑞鶴(まあいいや。)


瑞鶴「戦闘機隊、発艦始め!!」



















グラーフ(ズイカクの艦載機は零戦五二型。それを30機。予備として空戦可能な彗星がある。)


グラーフ(Admiralのアドバイス、ここで活かせそうだ。)


グラーフ(「制空権は大事だから」。ずっと言われてきたからな。)


グラーフ(フォッケウルフ25機。その代わりJu-87が何機か減ったが。)


グラーフ「...フォッケウルフ、征け。勝利を我がAdmiralのために。」




























提督「ちょ、時雨、俺演習行かないと」

時雨「赤坂さんが代わりに行ってるよ。だから今は、ね?」

提督「ちょ、時雨、落ち着いて」

時雨「ふふ、提督の焦った顔...可愛いなぁ...」ゾクゾク

提督「夕立助けて!!」

夕立「いいぞもっとやれっぽい」

提督「夕立ィイイィイィィ!!!」

時雨「じゃあ、いただきます...//」



















瑞鶴「負けた....」

グラーフ「艦載機の練度の差もあるからな。」


艦載機を新しくしたばかりの瑞鶴と昔から使ってるグラーフ。どちらが練度が上かと言われればグラーフだ。


赤坂「おつかれ、2人とも」

涼川「とりあえずお風呂入っておいでー」


赤坂と涼川が労いの言葉をかけてくる。


瑞鶴「....怒らないの?」

赤坂「ん?なんでだ?」

瑞鶴「だって、前の提督は演習に負けたら殴ってきたし....」

赤坂「んー、今瑞鶴は本気で演習したんだな?」

瑞鶴「?うん」

赤坂「じゃあ怒んないよ。私もだけど、あいつもね。」

涼川「先輩なら怒るどころか怪我してないか心配しますね」フフッ

赤坂「違いない。」フッ

瑞鶴「...ほんと?」

提督「お、瑞鶴!!グラーフ!!」


話をすればなんとやら。提督がやってきた。


グラーフ「Admiral遅いぞ。どこにいたんだ?」ダキッ

提督「おう、ごめんなグラーフ。寝てた」ウケトメ

赤坂「んじゃ、私は執務室で仕事してる。机借りるぞ」

提督「はーい。」

涼川「先輩、今日は瑞鶴が頑張ったんですよ!」


涼川が瑞鶴の件について話す。


提督「そっか!瑞鶴やるじゃん!」


そう言って、提督が瑞鶴の頭を撫でようと手を伸ばす。


瑞鶴(...撫でてくれるのかな)


伸ばされる提督の手を見て、瑞鶴は少し期待した。

のだが。


提督「...あ、ごめんな。いつものくせで」

瑞鶴「あ...」


提督は伸ばした手を引っ込めた。撫でたら殴られるとでも思ってるんだろう。


涼川「....」


















長門「...なぜ懲罰房に間宮さんがいるんだ」


間宮「提督の指示です♪『たまには息抜きさせなよ?』って」


長門「....懲罰を受けてるのに、か?」


間宮「ここは懲罰房なのにエアコンにテレビを完備してます。長門さんもなんやかんやで楽しんでるじゃないですか」


長門「しかも許可取れば外出も自由...」


間宮「提督は甘すぎます。間宮のように甘いです。あ、大事なこと言うの忘れてました。」


長門「なんだ?」


間宮「来週陸奥さんがきます」






















提督「ゑ?むっちゃん来るの?」

グラーフ「ああ。先程間宮が伝えてくれた。」

提督「そっか...むっちゃん来るのか...」


陸奥は大本営に所属する、いわば精鋭中の精鋭。実力はうちの榛名に少し劣る程度。....こうして考えると、榛名ってすごくね?


グラーフ「Admiral、嫌なのか?」

提督「嫌じゃないさ。嬉しいよ。」

グラーフ「?」

提督「ほら、うちには長門いるから、会わせてあげたいなーって。」


長門も妹と会えれば嬉しいだろう。




















川島「....報告されてたほど荒れた鎮守府じゃないわね...」


憲兵長の川島は2日かけて色々調べたが、現在の提督が艦娘に暴行したと言うことは無かった。


川島「....やっぱり、そんなことしないわよね。彼。」


川島は学生時代に提督と付き合っていたので、提督がどういう人間なのかはよく分かる。

彼は帝国海軍軍人として教育される「陛下のために戦い、最大限の戦果と共に死ぬ」ということを無視し、「最低限の戦果でいいから生きて帰ること」という戦術をとっていた。

そのため、軍の教官からすれば劣等生だった。ほかの生徒からも腫れ物扱い受けることもあった。


川島「....」

憲兵「隊長。提督殿から呼び出しです。」

川島「っ...」

憲兵「隊長?」

川島「...わかった。すぐ行く。」






















川島「.....失礼します!!憲兵長、入ります!!」

提督「うん、いらっしゃい。そこのソファーに座って」

川島「失礼します。」スワリ

提督「じゃあ、さっそく本題だ。君に聞きたいことがある。」

川島「っ......は、なんでしょう」


提督の目は真剣そのもの。このまま昔のことを言われるのではないかと川島はビクビクしていた。


提督「.....憲兵隊の食事って、どこで摂ってるの?」

川島「.....え?」


え?


提督「ほら、食堂で君たちを見てないから。」

川島「ええと、今は隊舎の講堂で食べています」

提督「それはダメだな。今日から食堂で食べてくだせい。艦娘とは時間ずらしてな。今は」

川島「は、はい...」ホッ


そんなことだったのか。ほっとした。


提督「あ、それと」

川島「はい?」

提督「あの後、彼氏とは上手く行った?」

川島「...え?」