ヴィシアの皇女とユニオンの若き指揮官
アズールレーンスピンオフです
投稿が遅くなり申し訳ありません
-僕たちは分かり合えないのか-
ユニオの若き指揮官であるクロムラミチヤ…そして幼馴染であるヴィシアを統べる皇女ベアトリス
この2人の過去になにがあったのか……
交錯する想い…
葛藤そして衝突
若き日の二人の碧き航路がいま幕を開ける
アズールレーンスピンオフ
-ヴィシアの皇女とユニオンの若き指揮官-
エンゲージ(抜錨開始)!
前章:プロローグ
ヴィシアの皇女であるベアトリスはユニオンの若き指揮官であり夫であるミチヤとの思い出にふけっていた。
紅茶を片手にベアトリスはふと呟いた。
ベアトリス)あれからいく年かの年月が経ったのね…彼とは付き合いが長いけれど…本当に昔から色々あり過ぎたわ…
この話は二人の若き日の過去に纏わる話である。
1章:ヴィシアを統べる王位候補の若き皇女とユニオンから来た若き指揮官
193×年ヴィシアの北東部にある王室でまだ9歳であったベアトリスは王位を後継する為に日々勉学や家事などに勤しんでいた。
ベアトリス)王位を継承する為にもっと頑張らないと…
とベアトリスは愚痴を吐きながらも頑張っていた。
ベアトリスは厳格な母と温厚な父の上に生まれマナーや勉学などは厳しく躾けられた。
色恋沙汰も無く気になる男の子もいなかった。
時は過ぎて194×年
15歳となったベアトリスはヴィシアの正統王位後継者に近づいていた。
ある時ユニオンから一人の男子がヴィシアに来ていた
彼の名はクロムラミチヤ
ミチヤはベアトリスと同じくらいの歳にユニオンに渡り幼少時代の半分をそこで過ごした。
そしてミチヤは15歳の頃ユニオンの軍司令部の任務でヴィシアに赴いていた。
軍務でヘトヘトなミチヤは気分転換に街を歩いていると一人の皇女を見つけた。
ミチヤ)あの子は…確かヴィシアの王室の…
皇女はどうやらトラブルに巻き込まれていた。彼女は二人組みのチンピラに絡まれていた
ベアトリス)だから…それは貴方がぶつかって来たんでしょ?
チンピラA)あぁん?ぶつかって来たのはそっちだろうが!!!!!
チンピラB)嬢ちゃんぶつかったきたら詫びでも入れようや。でなきゃ痛い目にあうぞ!
ベアトリス)やってみなさい?
チンピラA)このアマ…
とチンピラが手を挙げたとした瞬間
ミチヤ)あ、危ない!
とミチヤが皇女を庇った。
チンピラA)あんだ?テメェ…?
ミチヤ)おっと…女の子に手をあげるのは良くないな…
とチンピラ二人組みを軽くあしらい一人の皇女を助けた
ベアトリスはミチヤにお礼を言う
ベアトリス)その…ありがと…
ミチヤ)気にしないでいいよ。えっと君は
ベアトリス)私はベアトリスよ。よろしく。
ミチヤ)僕はクロムラミチヤ…よろしく
ベアトリス)貴方!口に血がついてるじゃない!
ミチヤ)ん?こんなのかすり傷だよ…
ベアトリス)待ってなさい!拭いてあげるから
ミチヤ)だけど…
ベアトリス)いいから!じっとして!
ミチヤ)ああ…お言葉に甘えて…
とベアトリスはハンカチでミチヤの口についた血を拭う
ミチヤ)あ、ありがとう…
ベアトリス)どういたしまして。
ミチヤは一瞬ドキッとした。
この時からベアトリスは彼に一目惚れしていた。
2章:衝突
194×年鉄血がアズールレーンに宣戦布告した。
対応に追われるミチヤはヴィシアに数ヶ月間滞在した後急遽ユニオンに戻った。
ベアトリスに別れを言わずにユニオンに戻ってしまった為に彼女を怒らせてしまったのである。
ベアトリス)ミチヤのバカ…恋人になったのに私に別れを言わずに戻るなんて…
ヴィシアも戦争準備のために対応に追われていた。
ベアトリス)今度会った時はハッキリ言わないと
とベアトリスは憤っていた。
一方ユニオンでは
ミチヤ)ベアトリスには悪いことはしたな…またヴィシアに赴く時謝らないと
と再会の時を待っていた。
戦争が激化していく中でミチヤはもう一度ヴィシアに赴いた。
ミチヤ)ベアトリスは元気だろうか…
とミチヤは約束の場所でベアトリスを待っていた。
ベアトリス)……ミチヤ…
とベアトリスは会うたびミチヤを平手打ちした
ベアトリス)私に別れを言わないでなんのつもり!何の面下げて戻ってきたの!
ミチヤ)仕方ないじゃないか!急遽戻る羽目になったんだから!
ベアトリスはもう一度ミチヤの頰を平手打ちした。
ベアトリス)もう知らない!ミチヤのバカ!
ミチヤ)…
と泣きながらベアトリスは去っていった。
3章:葛藤
戦争が激化していく中敵国となっていったアズールレーンとレッドアクシズ
指揮官となっていたミチヤは幾千の戦いをくぐり抜けていた。
ミチヤ)できればヴィシアとは戦いたくなかったが…これも仕方なしか…
と独り言をつぶやいていたミチヤ
一方ヴィシアの王室では
ベアトリス)ミチヤに謝らなきゃ…
とベアトリスも思い悩んでいた。
敵国であるヴィシアの皇女とユニオンの若き指揮官の交錯する想いが戦局を悪化に導いてしまった。
4章:仲直りと婚約
195×年戦後処理の為にもう一度ヴィシアに赴いたミチヤ
荒廃したヴィシアの街を見てミチヤはふと思った
これが俺たちが戦った痕…そして荒廃した街
ミチヤ)ベアトリスは無事だろうか…
と哀しげな表情をしたベアトリスを見つけた
ミチヤ)……ベアトリス…
ベアトリス)……ミチヤ…
と二人はもう一度出逢った。
ミチヤ)あ、あの…ベアト…
ベアトリス)……ごめんなさい!
ミチヤ)ベアト…ううんいいんだ…俺も悪かった。
ベアトリス)もう一度やり直しましょ?
ミチヤ)ああ!
と二人は歩み直した。
復興も進みミチヤはベアトリスを呼ぶ
ベアトリス)どうしたのミチヤ?
ミチヤ)べ、ベアト…(指輪を見せる)
ベアトリス)これは…そう…末長くよろしお願いします…
とミチヤはベアトリスと婚約した。
エピローグ:2人の婚約と結婚式が終わりミチヤは晴れてヴィシアの皇室の仲間入りとなった。
そして、孤児院や財団など立ち上げ路頭に迷った子供達や貧困にあえいでいる人達を助けていた。
ベアトリスはミチヤの子を妊娠し安静に眠っている。
-FIN-
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