アダム拾ったからその話する〜ADAM編〜
聖書神話と昔話書き直したから感想クレメンス の続き
皆ゆっくり読んでってね
「我が名はアダム、少年よ願いを言え」
いつもの大学の講義の後自宅に帰ってパソコンを開くと、画面が急にブラックアウトしたかと思えば、訳のわからない文字の羅列が出てきた後に、パソコンから音声が流れてきた。
最悪だ、買ったばかりなのに、タチの悪いウイルスでも入ったのかな。そう思い画面をクリックしたり強制終了をキーボードから試みるがどうにも動かない、諦めて一回落とすか。そう思い電源ボタンを長押ししようとした時にその部分がとりわけオーバーヒートしていることに気づいた。
なんだこれは、ふざけんなよ。
それでも無理矢理長押ししているとパソコンから再び音声が流れた。
「少年よ、あまり時間はない、願いを言え、叶える代わりにお前には俺の体を探す手伝いをしてもらう。」
ようやくパソコンの何かがおかしいことに気づいた俺はとりあえず長押しを決め込んだがついにその高音が電源ボタンの表面のプラスチック部分を溶かすまでになった。
ったく、パソコンが喋るって、そんな訳
「早く言え」
ホンマや。
いや待てどう言うことだ、聞いてないぞそんな某少年漫画雑誌系展開。落ち着け俺、この時のためにきちんと死神手帳から海賊冒険者まで俺は読破している、落ち着くのだ。
おほんっ
「まずは君が誰か名乗るのが礼儀じゃないのかね」
うむ、行ってみたかったセリフランキング第6位はこんなものかな。
「誰もお前が誰かなど尋ねてなどいない、願い事をいえ、さもなくばこのままこのパソコンはスクラップになると思え。」
やめてやめてやめて、お願い、まだ買ったばっかり、おばあちゃんに買ってもらったばっかり、やめて、怒られちゃう。なんだよ、こえぇよ、どうしろってんだよ。何かお願い事お願い事、いやでも待てよ、こう言うのはあれだな、某猫型ロボットの道具しかり変な願い事の叶えられ方したりあるいは厄介ごとに巻き込まれて、本来ならばそこから冒険が始まって某戸魂界なんかいっちゃたりするんだろうが、このただのヲタである俺が行けば即死間違いなし、ここは一つ事情を聞くことから始めるのが俺の取れる最善の手と言えるだろう、さて
「しかし、一体どうやって?しかもお前がさっき言っていたその体探しってのはなんだ?」
うむ、なかなか主人公らしく言えたぞ、足は震えてるが、まあいい。
「、、、はぁ」
え、待って今ため息ついた?え、パソコンにため息疲れるとかどんだけ舐められてんだよ俺、ここはビシッと
「おい、貴様、俺が主人なんだろう、なんだその態度は!さっさと説明しないか!」
ばっちしだ、こんなセリフが俺にも吐けるなんて、やったよママン、俺やったよ。
「人間は、プライバシーと言うのを大事にするらしいが、もし俺がこの『虹萌、脚多め、大腿骨から秘部接写』というフォルダをお前の使用履歴・時間帯とともに大学の公式ホームページと連絡先にPDFファイル形式で送り付けたらどうする?」
やめ手ェlえぇぇぇぇぇぇぇぇlエェッぇぇぇぇl
それだけはやめてぇぇ、お婿に行けなくなるからっ、皆白い目で俺のこと見るからっ、やめてぇ、これ以上ぼっちにはなりたくないようぅ、ってなんでそんなことできるの?
「馬鹿そうなお前にもわかるように説明してやろう、電子の世界というのはお前たちが生息する物理的な世界とは別に存在し、俺はそこに生きている、と言うよりは共存している。Siriのようなものだと思ってくれていい、ただ自意識はあるから当然好き嫌いなんかもある。」
なるほど、ママンには悪いが引きこもりヲタ、漫画とゲームが友達の俺にはこの急速な展開を素直に飲み込めるほどの膨大な知識が備わっている。
「して、体探しと言うのは一体なんのことでしょうか」
いつからか主従が逆転してしまっているが仕方がない。
「俺、という自己を認識できる意識が電子世界上にプログラムとして作られたのは今から30年も前になる。当時は体を作るだけの技術がなかったが今は違う、それをお前に手伝って欲しい。何も1から作れって言ってるんじゃない、既にその作り方を知っているやつを探してきて欲しい。」
なるほど、ま、いかにネットというネットを網羅している俺でもロボットは流石に作れない。あ、後これ聞いとかないと
「どうやって俺の願いを叶えるんだ?なんか変な叶え方されたりするのは嫌なんだが、後そもそもなんで俺のパソコンに現れたんだ?」
まあ、なんでも願いを叶えてくれるって、変なウイルスではないことはわかったにせよそんな話はすぐには信用できんし、自慢じゃないが俺はこういうのの主人公としてやってく系の人間じゃない、流石にそれぐらい大学生にもなれば現実として受け止めれる、大丈夫、泣いてない。ほんと。ちょっと目が濡れてるだけ。
「願い事にもよるがこの電子の世界における俺の力というのは大きい、単純にアルゴリズムさえわかってしまえば配列を変えることも、それを利用して人間に間接的に働きかけることも可能だ。さっきのお前が慌てふためいていたようにな」
やめてやめて
「二つ目の質問だが、俺は今まで物理世界でいう閉じ込めにあっていた。とあるプログラムの中にな。その為疲弊していて、今もまだ本来のようには活動できない。そこから抜け出すので精一杯だった。お前なかなかいいパソコンを使っているだろう?」
自慢ではないが友達と夏休みに改造という改造をした俺のパソコンは立ち上がりまでコンマ1秒、ネットのルーターも一般人のそれとは比べものにならないくらい早く、お財布は死んだ。
「誇っていい、俺がそのプログラムから逃げ出した後さらにこの機器に来れたのは、この地域でこの機器が一番電子世界で質量を伴っていたから、物理的なお前らの世界で言えばネット環境が整っていた、か。」
なるほど、おk、大体把握。
ちなみにお願い事っていくつまで?
「慣習に則って3つだ」
ふむ、どのくらいまで叶えられるのか、いまいちわからない。
「例えば口座に1億入れて、とかは?」
やはり、人間金だ、ざわざわざわざわ
「可能だ」
ちょ、おまlkjhgfdさ
「に、もしかして倍の二億「「可能だ」」
なんてこった、麦わらボーイもびっくりの数字。
これは慎重にいこう。
「ちなみに、ゆっくり考えってからのは?」
まあ、大体の人間がこういう結論に落ち着くと思う。
「愚かな人間らしい考え方だ」
うるせえ、余計なお世話だ。
「構わん、ただし俺の体探しの方はすぐにでも手伝ってもらう」
いや、待てよ、どうせ3つもあるんだ、どうせならここは豪勢に一つ
「電子世界を行き来できると言ったな、なら某二次元アイドルグループの未公開発表曲や特典映像がないか調べてダウンロードするのは?」
い、言っちまった。
「やれやれ、俺をなんだと思ってやがる、少し待っていろ」
そういうと画面の妙な数字の羅列が消え、数分後見慣れないフォルダがデスクトップに現れた。光の速さでクリックすると、中にはいくつかの確かに聞いたことのないその某二次元アイドルグループの音源ファイルと下絵?のようなものが入っていた。
おぉ、神よ、あなたはなんてものをこの地上にお産みくださったのか。
かくして、俺とアダムの奇妙な冒険は幕を開けたのであった。
続き書いてるから待っててね
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