提督と、秘書艦〈加賀、金剛〉の槨水鎮守府(かくすいちんじゅふ) その波乱 壱
見やすいよう修正しました。
本国から遠く離れ最前線で戦う槨水鎮守府(かくすいちんじゅふ)では波乱な日々が続いていた。
作戦の立案に、本国海軍省からの第一級召喚命令・・・・・・・・ この鎮守府の総司令官 種田はいくつもの問題に阻まれる。
初めてなので温かい目でお願いします。コメントや批判でもいいのでお願いします。
ここ槨水鎮守府(かくすいちんじゅふ)は海に囲まれた大きな島にある陸・海・空軍基地である。
今現在、自衛隊は廃止され陸・海・空軍が設立した。あの戦争を教訓に空軍の設立や権力争いをなくし互いに協力し戦っている。
本島からは遠く最前線で戦う基地で名高い艦・航空機・戦車機甲軍団が勢ぞろいだ。本島との補給路も確保して補給物資が来るたび遠征や任務、出撃をして深海凄艦と戦っているのである。
ここの基地総司令官、海軍艦隊総司令官、陸・空軍副総司令官の種田鴨作 陸・海 空軍 少将また提督である。そんな偉い彼だったが今日、MI攻略作戦立案に悩んでいた・・・
種田は朝の公務から執務室の机で悩んでいた。
「う~ん どうするか。作戦決行まであと三日だっていうのに作戦の立案が 60%しか終わってない。こんなの気づかれたら・・・。金剛は良いとして問題は加賀か・・・」
(昨夜、聞かれたとき90%出来たって言っちゃったし、気づかれたら殺される・・・・・・どうするか・・・・・・・・・・。)
と悩んでいるとトントンとノックの音が聞こえ、ガチャッという音がしてドアが開いた。
「 ⁉ 」
びっくりして急いで作戦立案書を引き出しに入れた。案の定、秘書艦の一人加賀が入室し、こちらに向かってきていた。
「提督 こちらが今日の片づける書類と日程です。日程は早めに見ておいてください。」
「あぁ わかった」
と生返事をすると加賀が急に怒ったような口調で聞いてきた。
「本当に分かっていますか? 先週なんて残業地獄を味わいましたよね。」
そう先週、加賀が作ってくれた日程をガン無視した結果、書類が溜まるに溜まり徹夜して片づけるはめになったのだ。
「ところで作戦の立案は? いつ私達に詳細を教えて頂けるのでしょうか。」
ギクッ (やはり聞いてきたか。ここで真実を述べて早めにやられるか、後々気づかれてやられるか・・・ いや、やっぱり今言った方が良いよな。)
「加賀 その事なんだが・・・」
加賀に今の作戦立案状態を詳しく話した。
話し終わった後、加賀は無言のままだ。加賀の顔を見たくはないが、返事を聞くしかないと思い、顔を上げた。すると加賀は表情を変えず冷ややかな目
で聞いてきた。
「今、消えて優秀な提督に座を譲りますか? 優秀な提督だったら三日で作戦を立案できるかもしれません。 それに、もしかしたら消えると二階級特進で大将になれるかもしれませんよ提督。」
チーン (俺の頭の中で鐘なった やばい・・・・) そして加賀が首に手をかけ力を入れてきた。本当に不味い。息が・・・。
その時、
「テーイトーク 金剛参上ネ!」
と、この場には絶対合わない元気な声と共に勢いよくドアを開き、もう一人の秘書艦である金剛が走って来た。
「だいじょうぶネ? ていとく」
と加賀の腕を解き、俺を窮地の危機から救ってくれた。
「ハァ ハァ ハァ 大丈夫じゃないが助かったありがとう金剛」
とできるだけ笑顔で返事をし感謝した。
「作戦はどうネ?」
「あぁ 大丈夫だ。心配ない。」
と金剛と会話しているとそれを見た加賀が先ほどよりもっと強い声で怒ってきた。
「提督 なぜ笑っていられるのですか 嘘までついて。いつもいつも私は提督が心配だから怒っているんです。残業で徹夜してしまって体調は大丈夫なのか、ここにいる多くの艦娘の命を預かっているのは提督です。わからないんですか。忘れてませんよね。」
「加賀・・・」
加賀は、自分の思いを伝えていた。加賀がここまで、ここにいる艦娘の事を考え、責任を感じていたとは思ってもいなかった。
「もう・・・知りません 」
と加賀はスタスタと出ていった。
「あぁ、どうしよう・・・」
「Oh・・・てーとく おかか泣かせたネ」
「おかかって加賀の事か まぁ泣かせてはいないけどな・・・」
「じゃぁワタシは訓練しに行ってくるネ」
と金剛も退出していった。何しに来たのか全く不明だ。 結局、執務室に残ったのは種田一人だった。その後、気は進まなかったものの俺はサボらず書類に目を通した。するといつもは四時間かかるのが一時間で済んだ。 俺は時間が三時間ほど空いたため閃きと気分転換も兼ねて訓練を回りつつ作戦を立案することにした。
種田は一番近い軽巡洋艦、駆逐艦の水雷戦隊訓練場に足を運んだ。
やぁ! 魚雷感知! ドーン ドーン バン! バン! 両舷前進強速! 回避取舵いっぱい 機関増速 黒二十‼
と声が訓練場に響いていた。
「頑張ってるな 皆!」
「え・・・・・・・・・・・?」
全員が唖然としている。 (なんか不味いことでも言ったか?) と思っていると駆逐艦、軽巡の方からひそひそと応えてきた。
「提督が来た。うそ! なんで 公務は? めずらしー」 「どうしたの珍しいね 提督が訓練を見に来るなんて・・・」 「だよねー」
(まさかここまで俺の存在が珍しいものになっていたとは・・・。)
「いや。書類をサボらず黙々と処理したら一時間で済んだからちょっとな・・・見に来たついでに指導をと思って・・・・」
「え? 提督直々にですか?」
「あぁ そうだが・・・ 何か悪いのか?」
「いっいぇ 逆にうれしいです。」
「じゃあ 訓練の風景を見せてくれ。それで問題点をそれぞれの艦に教えてやる。あんまりひどい時は指導するが・・・まぁいつもどうりやってくれ。」
「はっはい!」
「提督が本当に? まじで? どうしよう・・・ 緊張するぜ はわゎゎ ハラショー どうなってるのよ・・・」
「じゃぁ 行くわよ」 「望むところよ」「では用意 始め!」という掛け声で演習が始まった。
バン! 全艦散開 弾着修正 左一コンマ三 発射! 全艦単縦陣で集結 左舷雷撃戦用意 魚雷全門発射! 左舷に被雷 傾斜復元 右舷注水‼
と模擬戦が第一水雷戦隊と第三水雷戦隊との間で始まった。
「うーーーーーーん」
(基本は抑えているが逆に教科書どうり過ぎて怖いな)と思っていると・・・・・・・
「そこまで 勝者は第三水雷戦隊」
と号令がかかった。
「どうでしたか提督? どうだったぽい? どうでした? 」
と第三水雷戦の駆逐艦の三人が聞いてきた。軽巡の三人も聞きたいような顔をしている。
「うん まぁ良いんじゃないか だがあまりにも教科書どうりというか 基本過ぎるというか 深海凄艦とだったら逆に何か裏があると思われるほど普通すぎる戦いだったな」
「えー 頑張ったのにー」 「頑張ったぽい。」
と不安顔だ。
「じゃぁ もう一度、第一水雷戦隊と戦ってくれ。」
「え? さっき圧倒的に私たちが強くて瞬殺だったけど」
「いや 今度はそっちが瞬殺されるはめになるようにしてやる。おーい第一水雷戦隊に簡単な作戦を言うから耳を貸せ」
と言ってある簡単な作戦を言った。 そう本当に簡単な。
「え? そんなんで良いの? やったことない作戦ね あらあら」
「よし じゃぁ二回戦始めてくれ」
「ふん 何がなんだろうとまた勝つ」
「それでは二回戦よーいはじめ!」
結局この戦いの結果は俺が出した作戦を忠実に守った第一水雷戦隊が勝利した。
「なんで? さっきは私たちがすぐ勝ったのに・・・」
「いぇーい!」
「なんで負けたのかわからいのか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
無言だ。
「はぁー 俺が第一水雷戦隊に命じたのは旗艦を集中狙いして多分慌てるからその時に全員で魚雷を発射して終わらせろと言ったんだ。」
そうこれも指揮の基本中の基本 旗艦を集中的に攻撃又は撃沈すれば指揮能力が落ちて簡単に他の艦も撃沈出来るというものである。
「旗艦指揮学を学んでいる神通には分かったはずだ。皆に慌てるなと言っていたし、だけどその甲斐なく負けた。何事もまず自分でこうなったら、ああした方が良いって先を考えることだ。だからといって非常事態になった時に自分勝手に行動することは厳禁。だからまずは艦隊内で決めておくべきことだな。それからまず自分自身の行動を考えろ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「返事は!」
「はっはい‼」
その後個人個人に細かく直してほしいところを細かく説明した。 疲れたがとても良かった。作戦立案について閃いたからだ。(以外に閃きは身近にあるんだなぁー にしても自分がここまで熱心に指導するとは・・・)と思いつつ訓練場に向かった。
次に近かったのは戦艦、重巡洋艦、空母の大型艦訓練場だ。訓練場では、皆(一部、高速戦艦のあれを除き)、黙々と弾着修正射撃や対空防御の練習、発艦、着艦の訓練をしていたが加賀の姿は無かった。赤城に聞くと、今日は来ていないらしい。
(謝ろうとおもったんだが・・・)と思いつつ、皆に声をかけアドバイスをした。一通り訓練場を回ったところで執務室に戻り、作戦の立案を行い始めた。
加賀は執務室を後にした後、間宮さんの所に行き、気分転換をしていた。
「どうしたの 怒ってる顔と悲しい顔みたいに複雑な顔をして・・・」
「間宮さん・・・いえちょっと提督ともめてしまって。言い過ぎた所もあるのですが許せなくて」
とつい間宮さんに本音を呟いた。 間宮も同意するように、
「提督ねぇ・・・ そうねこの頃、顔を出さないし執務室にこもりっぱなしね」
「それだけじゃないです。 作戦決行三日前で作戦が立案されていない現状で・・・もう私には 」
私には耐えられないと言おうとした時、アイスを食べに来た駆逐艦たちが
「提督の言葉 心に響いたわ まさか提督が来るとはな」
と話しているのを耳にした。えっと思い
「ねぇ 提督がどうしたの」
と聞くと、先ほど公務が終わり訓練のアドバイスをくれたという話で加賀は
「間宮さん、お勘定はこれで」
と言い急いで訓練所がある方に向かった。
加賀は水雷戦隊の訓練所に向かったが提督の姿はなく、残って自主練していた駆逐艦に聞くと大型船の訓練場に向かったことを聞き向かった。
提督はまだアドバイスを空母の人たちや戦艦の人たちに教えていた。
「提督・・・何であんなに呑気に・・・ 作戦の立案は?」
急いで言いに行こうとしたが先ほどの事を思い出し足を止めた。
(そうよね。意味ないわよね。いくら言っても何もわからない人だし、それに・・・・皆があんなにうれしそうに提督と話しているのだから私が行って場の雰囲気を悪くするのもね・・・)と思い加賀は訓練場を後にした。
司令部に戻って来た時には夕暮れになっていた。鎮守府内を散策していたからだ。ふと執務室を見ると机に向かって真剣な面差しでいる提督が見えた。
(私の言葉が響いたのかしら? まぁあんなに頑張ってくれるならば仲直りのついでに夜食でも持っていこうかしら)と思いつつ司令部の玄関へと入っていった。
加賀と仲直りをした翌日、朝の公務を今日は一人でしていた。加賀は昨日、訓練ができなかったため一日使いたいと申し出があったため許可したから
だ。順調に書類へ目を通していると、どたどた と慌ただしい様子で大淀が入室してきた。
「どうした大淀? そんなに急いで?」
と率直に思ったことを聞いた。
「提督、本国海軍省から第一級緊急電です!!」
「何!!」
これには私も驚いた。第一級の緊急電など、よほど危険な事や重大な事が起こらないと使われないものだ。
「呼んでくれ!」
と言うと大淀も何が起こったのかと恐る恐る読み始めた。
「 発 日本国海軍省総司令部副司令官
宛 槨水鎮守府総司令部
総司令官 種田 鴨作 貴官ハ直チニMI攻略作戦ヲ延期サセ本国海軍省ニ出頭セヨ コレハ第一級召喚命令デアル 三日以内二出頭シナカッタ場合
貴官ヲ国家反逆罪ニテ処スルモノトスル 詳細ハ極秘ニテ記載デキズ 本国デ説明ス 至急出頭セヨ」
とのことです。
「何だと‼」
(もう少しでMI攻略作戦を立案できて実行へと移せるはずだったのに延期だと・・・・ 仕方がない。本国からの第一級召喚命令には従うしか・・・・。)
「大淀、秘書艦の加賀をすぐに呼んで来てくれ すぐにだ。」
「は はい」
大淀はそういって走って退出していった。 (しかし、問題は何故呼び出されたか 詳細を記載できないほどなのか 何よりも俺を乗せていく船の護衛艦隊も早急に編成しなければならないし・・・・・くそ。)」
こうして槨水鎮守府(かくすいちんじゅふ)の波乱の日々は続いていくのです。
次巻も宜しくお願いします。
第二弾もあります。ぜひ読んで見て下さい。
コメント お願いします。
読みづらい。(文法ではなく、改行方法)
おそらくどこかで別に書いたものをコピペしたのでしょうが、
一度プレビューと照らし合わせて、編集し直した方が人の目に留まりやすいと思います。(改行方法に関しては他の方のSSを参考にすればよいかと)
内容は面白いのでもったいないです。
コメントありがとうございます。
おっしゃったとおりワープロで書いてからコピーして貼り付けてしまいました。
問題点を直したいと思います。
どうでしょうか?
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