提督と、秘書艦〈加賀、金剛〉の槨水鎮守府(かくすいちんじゅふ) その波乱 壱~肆
本国から遠く離れ最前線で戦う槨水鎮守府(かくすいちんじゅふ)では波乱な日々が続いていた。
作戦の立案に、本国海軍省からの第一級召喚命令・・・・・・・・ この鎮守府の総司令官 種田はいくつもの問題に阻まれる。
ここ槨水鎮守府(かくすいちんじゅふ)は海に囲まれた大きな島にある陸・海・空軍基地である。
ここの基地総司令官、海軍艦隊総司令官、陸・空軍副総司令官の種田鴨作 陸・海 空軍 少将また提督である。
提督と、秘書艦〈加賀、金剛〉の槨水鎮守府(かくすいちんじゅふ) その波乱 の壱話~肆話をまとめました。
パソコンだと見やすいです。
さて提督と艦娘のどんな日々が綴られているのでしょうか。
読んでみてください。
種田は朝の公務から執務室の机で悩んでいた。
種田 「う~ん どうするか。MI攻略作戦決行まであと三日だっていうのに作戦の立案が 60%しか終わってない。こんなの気づかれたら・・・。金剛は良いとして問題は加賀か・・・」
(昨夜、聞かれたとき90%出来たって言っちゃったし、気づかれたら殺される・・・・・・どうするか・・・・・・・・・・。)
と悩んでいるとトントンとノックの音が聞こえ、ガチャッという音がしてドアが開いた。
種田 「 !? 」
びっくりして急いで作戦立案書を引き出しに入れた。案の定、秘書艦の一人加賀が入室し、こちらに向かってきていた。
加賀 「提督 こちらが今日の片づける書類と日程です。日程は早めに見ておいてください。」
種田 「あぁ わかった」
と生返事をすると加賀が急に怒ったような口調で聞いてきた。
加賀 「本当に分かっていますか? 先週なんて残業地獄を味わいましたよね。」
そう先週、加賀が作ってくれた日程をガン無視した結果、書類が溜まるに溜まり徹夜して片づけるはめになったのだ。
加賀 「ところで作戦の立案は? いつ私達に詳細を教えて頂けるのでしょうか。」
ギクッ (やはり聞いてきたか。ここで真実を述べて早めにやられるか、後々気づかれてやられるか・・・ いや、やっぱり今言った方が良いよな。)
種田 「加賀 その事なんだが・・・」
加賀に今の作戦立案状態を詳しく話した。
話し終わった後、加賀は無言のままだ。加賀の顔を見たくはないが、返事を聞くしかないと思い、顔を上げた。すると加賀は表情を変えず冷ややかな目
で聞いてきた。
加賀 「今、消えて優秀な提督に座を譲りますか? 優秀な提督だったら三日で作戦を立案できるかもしれません。 それに、もしかしたら消えると二階級特進で大将になれるかもしれませんよ提督。」
チーン (俺の頭の中で鐘なった やばい・・・・) そして加賀が首に手をかけ力を入れてきた。本当に不味い。息が・・・。
その時、
金剛 「テーイトーク 金剛参上ネ!」
と、この場には絶対合わない元気な声と共に勢いよくドアを開き、もう一人の秘書艦である金剛が走って来た。
金剛 「だいじょうぶネ? ていとく」
と加賀の腕を解き、俺を窮地の危機から救ってくれた。
種田 「ハァ ハァ ハァ 大丈夫じゃないが助かったありがとう金剛」
とできるだけ笑顔で返事をし感謝した。
金剛 「作戦はどうネ?」
加賀 「あぁ 大丈夫だ。心配ない。」
と金剛と会話しているとそれを見た加賀が先ほどよりもっと強い声で怒ってきた。
加賀 「提督 なぜ笑っていられるのですか 嘘までついて。いつもいつも私は提督が心配だから怒っているんです。残業で徹夜してしまって体調は大丈夫なのか、ここにいる多くの艦娘の命を預かっているのは提督です。わからないんですか。忘れてませんよね。」
種田 「加賀・・・」
加賀は、自分の思いを伝えていた。加賀がここまで、ここにいる艦娘の事を考え、責任を感じていたとは思ってもいなかった。
加賀 「もう・・・知りません 」
と加賀はスタスタと出ていった。
種田 「あぁ、どうしよう・・・」
金剛 「Oh・・・てーとく おかか泣かせたネ」
種田 「おかかって加賀の事か まぁ泣かせてはいないけどな・・・」
金剛 「じゃぁワタシは訓練しに行ってくるネ」
と金剛も退出していった。何しに来たのか全く不明だ。 結局、執務室に残ったのは種田一人だった。その後、気は進まなかったものの俺はサボらず書類に目を通した。するといつもは四時間かかるのが一時間で済んだ。 俺は時間が三時間ほど空いたため閃きと気分転換も兼ねて訓練を回りつつ作戦を立案することにした。
種田は一番近い軽巡洋艦、駆逐艦の水雷戦隊訓練場に足を運んだ。
やぁ! 魚雷感知! ドーン ドーン バン! バン! 両舷前進強速! 回避取舵いっぱい 機関増速 黒二十‼
と声が訓練場に響いていた。
種田 「頑張ってるな 皆!」
軽巡&駆逐艦s 「え・・・・・・・・・・・?」
全員が唖然としている。 (なんか不味いことでも言ったか?) と思っていると駆逐艦、軽巡の方からひそひそと応えてきた。
軽巡&駆逐艦s 「提督が来た。うそ! なんで 公務は? めずらしー」 「どうしたの珍しいね 提督が訓練を見に来るなんて・・・」 「だよねー」
(まさかここまで俺の存在が珍しいものになっていたとは・・・。)
種田 「いや。書類をサボらず黙々と処理したら一時間で済んだからちょっとな・・・見に来たついでに指導をと思って・・・・」
吹雪 「え? 提督直々にですか?」
種田 「あぁ そうだが・・・ 何か悪いのか?」
吹雪 「いっいぇ 逆にうれしいです。」
種田 「じゃあ 訓練の風景を見せてくれ。それで問題点をそれぞれの艦に教えてやる。あんまりひどい時は指導するが・・・まぁいつもどうりやってくれ。」
軽巡&駆逐艦s 「はっはい!」
軽巡&駆逐艦s 「提督が本当に? まじで? どうしよう・・・ 緊張するぜ はわゎゎ ハラショー どうなってるのよ・・・」
「じゃぁ 行くわよ」 「望むところよ」「では用意 始め!」という掛け声で演習が始まった。
バン! 全艦散開 弾着修正 左一コンマ三 発射! 全艦単縦陣で集結 左舷雷撃戦用意 魚雷全門発射! 左舷に被雷 傾斜復元 右舷注水‼
と模擬戦が第一水雷戦隊と第三水雷戦隊との間で始まった。
種田 「うーーーーーーん」
(基本は抑えているが逆に教科書どうり過ぎて怖いな)と思っていると・・・・・・・
「そこまで 勝者は第三水雷戦隊」
と号令がかかった。
三水戦 「どうでしたか提督? どうだったぽい? どうでした? 」
と第三水雷戦の駆逐艦の三人が聞いてきた。軽巡の三人も聞きたいような顔をしている。
種田 「うん まぁ良いんじゃないか だがあまりにも教科書どうりというか 基本過ぎるというか 深海凄艦とだったら逆に何か裏があると思われるほど普通すぎる戦いだったな」
三水戦 「えー 頑張ったのにー」 「頑張ったぽい。」
と不安顔だ。
種田 「じゃぁ もう一度、第一水雷戦隊と戦ってくれ。」
三水戦 「え? さっき圧倒的に私たちが強くて瞬殺だったけど」
種田 「いや 今度はそっちが瞬殺されるはめになるようにしてやる。おーい第一水雷戦隊に簡単な作戦を言うから耳を貸せ」
と言ってある簡単な作戦を言った。 そう本当に簡単な。
一水戦 「え? そんなんで良いの? やったことない作戦ね あらあら」
種田 「よし じゃぁ二回戦始めてくれ」
三水戦 「ふん 何がなんだろうとまた勝つ」
「それでは二回戦よーいはじめ!」
結局この戦いの結果は俺が出した作戦を忠実に守った第一水雷戦隊が勝利した。
三水戦 「なんで? さっきは私たちがすぐ勝ったのに・・・」
一水戦 「いぇーい!」
種田 「なんで負けたのかわからいのか?」
三水戦 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
無言だ。
種田 「はぁー 俺が第一水雷戦隊に命じたのは旗艦を集中狙いして多分慌てるからその時に全員で魚雷を発射して終わらせろと言ったんだ。」
そうこれも指揮の基本中の基本 旗艦を集中的に攻撃又は撃沈すれば指揮能力が落ちて簡単に他の艦も撃沈出来るというものである。
種田 「旗艦指揮学を学んでいる神通には分かったはずだ。皆に慌てるなと言っていたし、だけどその甲斐なく負けた。何事もまず自分でこうなったら、ああした方が良いって先を考えることだ。だからといって非常事態になった時に自分勝手に行動することは厳禁。だからまずは艦隊内で決めておくべきことだな。それからまず自分自身の行動を考えろ。」
三水戦 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
種田 「返事は!」
三水戦 「はっはい‼」
その後個人個人に細かく直してほしいところを細かく説明した。 疲れたがとても良かった。作戦立案について閃いたからだ。(以外に閃きは身近にあるんだなぁー にしても自分がここまで熱心に指導するとは・・・)と思いつつ訓練場に向かった。
次に近かったのは戦艦、重巡洋艦、空母の大型艦訓練場だ。訓練場では、皆(一部、高速戦艦のあれを除き)、黙々と弾着修正射撃や対空防御の練習、発艦、着艦の訓練をしていたが加賀の姿は無かった。赤城に聞くと、今日は来ていないらしい。
(謝ろうとおもったんだが・・・)と思いつつ、皆に声をかけアドバイスをした。一通り訓練場を回ったところで執務室に戻り、作戦の立案を行い始めた。
加賀は執務室を後にした後、間宮さんの所に行き、気分転換をしていた。
間宮 「どうしたの 怒ってる顔と悲しい顔みたいに複雑な顔をして・・・」
加賀 「間宮さん・・・いえちょっと提督ともめてしまって。言い過ぎた所もあるのですが許せなくて」
とつい間宮さんに本音を呟いた。 間宮も同意するように、
間宮 「提督ねぇ・・・ そうねこの頃、顔を出さないし執務室にこもりっぱなしね」
加賀 「それだけじゃないです。 作戦決行三日前で作戦が立案されていない現状で・・・もう私には 」
私には耐えられないと言おうとした時、アイスを食べに来た駆逐艦たちが
「提督の言葉 心に響いたわ まさか提督が来るとはな」
と話しているのを耳にした。えっと思い
加賀 「ねぇ 提督がどうしたの」
と聞くと、先ほど公務が終わり訓練のアドバイスをくれたという話で加賀は
加賀 「間宮さん、お勘定はこれで」
と言い急いで訓練所がある方に向かった。
加賀は水雷戦隊の訓練所に向かったが提督の姿はなく、残って自主練していた駆逐艦に聞くと大型船の訓練場に向かったことを聞き向かった。
提督はまだアドバイスを空母の人たちや戦艦の人たちに教えていた。
加賀 「提督・・・何であんなに呑気に・・・ 作戦の立案は?」
急いで言いに行こうとしたが先ほどの事を思い出し足を止めた。
(そうよね。意味ないわよね。いくら言っても何もわからない人だし、それに・・・・皆があんなにうれしそうに提督と話しているのだから私が行って場の雰囲気を悪くするのもね・・・)と思い加賀は訓練場を後にした。
司令部に戻って来た時には夕暮れになっていた。鎮守府内を散策していたからだ。ふと執務室を見ると机に向かって真剣な面差しでいる提督が見えた。
(私の言葉が響いたのかしら? まぁあんなに頑張ってくれるならば仲直りのついでに夜食でも持っていこうかしら)と思いつつ司令部の玄関へと入っていった。
加賀と仲直りをした翌日、朝の公務を今日は一人でしていた。加賀は昨日、訓練ができなかったため一日使いたいと申し出があったため許可したから
だ。順調に書類へ目を通していると、どたどた と慌ただしい様子で大淀が入室してきた。
種田 「どうした大淀? そんなに急いで?」
と率直に思ったことを聞いた。
大淀 「提督、本国海軍省から第一級緊急電です!!」
種田 「何!!」
これには私も驚いた。第一級の緊急電など、よほど危険な事や重大な事が起こらないと使われないものだ。
種田 「呼んでくれ!」
と言うと大淀も何が起こったのかと恐る恐る読み始めた。
「 発 日本国海軍省総司令部副司令官
宛 槨水鎮守府総司令部
総司令官 種田 鴨作 貴官ハ直チニMI攻略作戦ヲ延期サセ本国海軍省ニ出頭セヨ コレハ第一級召喚命令デアル 三日以内二出頭シナカッタ場合
貴官ヲ国家反逆罪ニテ処スルモノトスル 詳細ハ極秘ニテ記載デキズ 本国デ説明ス 至急出頭セヨ」
とのことです。
種田 「何だと‼」
(もう少しでMI攻略作戦を立案できて実行へと移せるはずだったのに延期だと・・・・ 仕方がない。本国からの第一級召喚命令には従うしか・・・・。)
種田 「大淀、秘書艦の加賀をすぐに呼んで来てくれ すぐにだ。」
大淀 「は はい」
大淀はそういって走って退出していった。 (しかし、問題は何故呼び出されたか 詳細を記載できないほどなのか 何よりも俺を乗せていく船の護衛艦隊も早急に編成しなければならないし・・・・・くそ。)」
加賀 「提督 それで本国からの第一級緊急電にはなんと記されてあったんですか?」
と加賀は真剣な面差しで聞いてきた。そう前話でも記したように第一級の緊急電など、よほど危険な事や重大なことが起こらないと使われないものだ。そのため加賀はいつもより目つきが鋭い。(うっ・・ 加賀がいつも以上に目つきが鋭くて怖いな・・・)なんて思ってる場合じゃない。
「えぇっとな・・・・
発 日本国海軍省総司令部副司令官
宛 槨水鎮守府総司令部総司令官
種田 鴨作 貴官ハ直チニMI攻略作戦ヲ延期サセ本国海軍省ニ出頭セヨ
コレハ第一級召喚命令デアル 三日以内二出頭シナカッタ場合 貴官ヲ国家反逆罪ニテ処スルモノトスル
詳細ハ極秘ニテ記載デキズ 本国デ説明ス
至急出頭セヨ だ。
そう記されていたんだ。 それで秘書艦であるお前を呼び出したんだ。さすがにもう一人の方を呼び出してもな・・・・・・・・・」
加賀 「えぇ 呼び出しても想像はつきます。どうなるか」
種田 「だよな・・・・・・・・。」
そう、もう一方の秘書艦とは金剛である。想像はつく。
種田 「それでやはりMI攻略作戦は延期させて至急本国海軍省に出頭しなければならない。そこで加賀にこの緊急電について見解と俺が乗る船の護衛艦隊編成案の承諾をしてほしい。」
種田は迅速にもう護衛艦隊の編成は行っていた。(まぁMI攻略作戦で考えていた艦隊の一つだがだが・・・)
加賀 「状況はわかりました。しかしMI攻略作戦の延期は残念ですね。必死にお考えになっていたのに・・・」
種田 「あぁ まぁ・・・・・なぁ・・・・・・・・・・・・・・」
加賀 「そんなに気をおとさないでください。それでこの緊急電についての私の見解ですが、とても切羽詰まっていて本当に危険な状態だということだと思います。しかし一つ不可解な点があるとすれば副司令官から送られてきたという点ですね。」
そう加賀の言う通り総司令官ではなく副司令官から緊急電が来ているのだ。(っていうかMI攻略作戦についてそれだけ・・・・・?切り替え速っ!)
種田 「あぁそうだよな。俺もそこはおかしいと思ったがたぶんその点も何か関係しているかもしれないな・・・・・・・・・・・・・分かった ありがとう。 あーそれでだな護衛艦隊の編成案は、これで実行に移していいか?」
と言って種田は加賀に編成案の書類を渡した。そう恐る恐ると。
加賀 「? 拝見します・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・提督・・・・」
種田 「な 何だ?」
加賀 「何故、私と五航戦が一緒の艦隊に存在するのですか?」
種田 「い いやそれはだな・・・・・・・・・・・・」
少し遅れたが、ここで種田が検討する今の護衛艦隊編成案について説明しよう。
艦隊は主力艦隊が複縦陣、主力の護衛艦隊は主力を中心に輪形陣を成している。
そして種田が乗艦する第一号型輸送船の改造船 ‘奥羽‘ は主力の中心にいて守られている。主力艦隊、主力護衛艦隊の艦艇は次の通りである。
主力艦隊 旗艦 金剛 高速戦艦 四隻 {金剛、比叡、榛名、霧島}
空母 二隻 {加賀、瑞鶴}
重巡洋艦 二隻 {高雄、愛宕}
駆逐艦 五隻 {夕雲 巻雲 長波 朝霜 秋霜} 計 十三隻
主力護衛艦隊 旗艦 神通 軽巡洋艦 三隻 {川内、神通、那珂}
駆逐艦 九隻 {陽炎、曙、吹雪、夕立、霰、長月、潮、睦月、皐月} 計 十二隻
主力艦隊及び主力護衛艦隊 艦数 戦艦4 空母3 重巡2 軽巡3 駆逐艦14 合計 二十五隻となっている。
ここまで大艦隊のようになっている理由については、ここが戦いの最前線だという事また近頃、敵艦隊が猛威を振るっているためであった。
種田 「い いやそれはだな これからの戦いは五航戦の艦載機と加賀を含む一航戦の艦載機との連携、協力が重要になっていくと思うからだ。」
と前のように嘘をつかず真実を言ったが加賀の顔は怖い・・・そう怖い・・・(どう言ってくるか・・・・・) 少しののち加賀が口を開いた。ゆっくりゆっくり無表情で・・・・・・・
加賀 「何故、重要なんですか?」
種田 「いや 今まで主力は正規空母が二隻、護衛空母として軽空母が何隻かだったけど、これからの戦いで敵の湾岸施設だったり、大艦隊を相手にするっていう大規模な事になったら主力に正規空母が二隻じゃ少ない。そう考えるとな?・・・・・・・・分かるだろ? だからこれはその演習として主力艦隊に編成したんだ」
加賀 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・赤城さんは何故編成案にないのですか・・・・・・・・。」
種田 「あー、言わないで下さいって言われたけど、どうせ気づかれるだろうから言っておくが昨日、自分でボーキサイト採ってくるって言って独断で戦闘海域に行ったらしくてな大破して帰ってきて・・・・・・明石が言うには、作戦決行日まで修理が間に合わないのが必至だと言われたんだ。」
加賀 「・・・・・・・・・・・・・・・。」
(赤城さん、一航戦の誇りはどこに・・・・・・・・・・・・・・・・・。)
加賀は少しののち返事をした。
加賀 「分かりました。提督から上官命令として、しょうがなく従います。しかし、忘れないでください。私は五航戦が大っ嫌いです。その事は頭に入れておいてください。そこは譲れません。」
種田 「お おう」
種田は加賀の五航戦への発言の迫力に少々ビビった。
種田 「さ さて、それじゃ この方向で作戦は進めるぞ」
加賀 「了解しました。では失礼します。」
と加賀はそう言って執務室を後にした。
さて明日にはミーティングが出来るように、本国までの航路とか帰り道について死ぬ気でまとめるか・・・・・・・
こうして種田は徹夜で作戦案を完成させ、その作戦名を 「 急国帰り作戦 」 と名づけるのであった。
その言葉の通り 急ぎ本国へ帰る作戦である。
現時刻 0330
まだ日が出ていない薄暗い空、槨水鎮守府(かくすいちんじゅふ)では今、工廠で積荷、装備の最終段階に入っていた。
瑞鶴 「邪魔よ 一航戦 これは私のよ 最初に取ったもん」
加賀 「あなたの方が邪魔よ 五航戦の瑞鶴 取ったもん勝ちなんてないわ。年上の先輩の命令は絶対。わかったらそれを寄越しなさい。」
瑞鶴 「いやよ ふん」
加賀 「は~~~~これだから五航戦のお子ちゃまは・・・・・・・・」
瑞鶴 「何を ぐぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ」
愛宕 「妖精さん 20cm通常弾 あと5発頂戴!」
高雄 「こっちにも あと20発お願いします。」
霧島 「私には三式弾40発よ」
金剛 「妖精さ~ん 機関の最終点検頼むネ~ 高速戦艦は速さが命デース!」
陽炎 「非常用の水と食料積んだ~?」
と空は薄暗いが工廠では騒がしく明るい雰囲気だった。一方、その頃、執務室では・・・・・・
種田 「ふわぁぁぁぁぁ 眠ーい 寝たーい 疲れたー はーーーーーー」
と種田は一人、執務室で愚痴をこぼしていた。作戦立案はシンプルで、すぐ終わったが、その後この召喚命令の謎について考えていたため結局、眠れなかったのである。
(作戦も何もどんな陣形で行くか決めただけだし、そう複雑じゃない。皆に作戦説明も終わったし お茶でも飲むか)と思い休憩を入れた。
種田 「はぁーーーー お茶は最高だ 美味い それに前買ってきていたこの和菓子もおいしい 最高だなこの一時・・・・は・・・・・・・・・くぅぅぅぅ・・・・かぁぁぁぁ・・・」
種田はお茶を飲み、和菓子を食べ、そしてそのまま寝た。 寝るという休憩。 どんな夢を見ようとしているのだか・・・・・・・
現時刻 0430
(提督、遅いわ・・・・もう出発の30分前なのに・・・・・・・・ 何をしていらっしゃるのだろう)と加賀は思い、提督を迎えに執務室に向かった。
加賀 「提督! もう出発の30分前ですよ。用意は出来ましたか?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
と加賀は執務室の扉を開け、そう言った・・・・・が、加賀は提督の姿を見て驚愕した。
加賀 「提督・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
種田 「くぅぅぅぅぅ・・・・・・・・・・かぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・くぅぅぅぅぅ・・・・・・・かぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・ピヨピヨピヨ」
グツグツ・・・ピカーン 加賀の堪忍袋の緒がきれた。すたすたすたすたと提督の目の前まで来て首をぎゅっ・・・・・・・・
種田 「くぅぅぅぅぅぅぅ・・・・・・・・・かぁぁっ・・・ほへ? あっ がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ ぐっぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・・・・・・・・・・・・・・ 加賀止めっ ちょっと あああぁぁぁぁーーーーー」
加賀は種田が失神する手前で力を緩めた。目は恐ろしく冷酷非情を物語っている。 一方、種田は咳をしながらガクガク恐怖で怯えている。
種田 「加賀・・・・・・・あ あのな・・・・・・・ちょっとな 眠くなってな・・・・・そのな・・・・・・」
加賀 「言い訳は聞きたくありません・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 チーン
種田 「す すみませんでした。・・・・・・・・・・・・・・・・・」
加賀 「・・・・・・・・・はぁーー もう出発まで30分もありません。至急用意をしてください。」
種田 「へっ?・・・・・・・・・・・・怒らないの?」
加賀 「ものすごく怒りたいですが、今は時間がありません。説教は後です。」
種田 「加賀・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
加賀 「説教が後になったからって怒りが収まるとでも? 早く用意してください。」
種田 「はぁ 急ぎます・・・・・・・・」
と以外にも加賀は少しも怒らなかった。種田はその後、加賀に協力してもらい出発の用意を完了。第一号型輸送船の改造船 ‘奥羽‘の指揮所に着いたのは出発10分前 0450だった。
現時刻 0451
種田 「大淀、アナウンスを全艦に・・・・・・・」
大淀 「了解しました」
ガチャ「俺だ。皆聞こえるか? 遅くなってすまない。さて今回の作戦 「急国帰り作戦」 は、いたってシンプルだ。だが油断はするな。
この頃、敵勢力が強くなってきてる。しっかり頼むぞ。」
全艦娘 「「「「はい‼」」」」」」
種田 「よし、それでは急国帰り作戦 開始。 全艦発進!」
(俺が帰ってくるまで長門 鎮守府を頼むぞ。)と心の中で鎮守府へ願った。
今現在、提督代理として長門が周辺海域の安全確保の任を成している。何日掛かるかわからないと告げたが長門は自身気に
長門 「私は元連合艦隊旗艦だぞ 何のこれしき舐められては困る」
とサラッと言っていたので安心して全てを任せた。
しかし種田の本国までの道のりはそう安心出来そうななものではなかった・・・・・・・・
鎮守府を出発して三日目、これまで敵水雷戦隊と何回か遭遇したが次々に撃破し完全勝利していった。
だが一機の偵察機からの報告でその余裕は消えていった・・・・・・・
・---・・----・--・---・・・----・-・・・---・-・---・-・・・---・・・ モールス信号受信中
大淀 「提督、加賀航空隊偵察機より緊急電です。」
と大淀が緊張感ある声で報告してきた。(遂に来たか・・・・・・・・・・・・)
種田 「読んでくれ。」
「はい、我 敵大艦隊ヲ発見ス 空母2 戦艦3 重巡2 軽巡3 駆逐艦8 計18 艦隊北北東ヨリ接近中 距離 45000 速力約23ノット
敵空母ヨリ多数ノ攻撃機発艦中 との事です。」
(という事は潜水艦にもう見つかっていて敵に知らされたか・・・距離と敵の速力からおよそ45分で敵艦と会敵・・・・・・・・・敵も主力を出してきたな・・・・・・・)
種田 「大淀!加賀、瑞鶴に敵機来襲に備え迎撃機の発艦用意を伝えろ。それから全艦に対空戦闘用意を命令、主力護衛艦隊の水雷戦隊には潜水艦が近く にいると伝えろ。発見次第、対潜戦闘も行うよう命令。あとの指示は彼女たちに任せて守ってもらおう」
大淀 「了解しました‼」
(あとは頼んだぞ。俺が無理に指揮しても意味はないからな・・・・・・)
主力艦隊
榛名 「お姉さま 提督から対空戦闘と迎撃機の発艦用意を頼む。また今後の指揮権は旗艦に委ねる。頼んだぞとの事です。」
金剛 「了解ネ 榛名・・・・でも、ていと~く 私をそんなに頼ってくれるなんてうれしいネ。今こそ私たちの力を見せるときネ! yeah~~~」
加賀 「分かりましたから、命令を」
金剛 「Oh.sorryネー それじゃぁ全艦対空戦闘用意ネ 三式弾装填で待機してずーいかくと、おかかは迎撃機を発艦用意完了した機から発艦させるネ」
「「「名前を勝手に変えないで!」」」
主力艦隊の艦娘達 「お~~~~~~~~~~~~~~~~」
加賀&瑞鶴 「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」 ジロ
瑞鶴 「何、私と息合ってるみたいになってるのよ」
加賀 「それはこちらのセリフよ 五航戦・・・・・・・・・・・・・・・・・ でも・・・・今はそうじゃないとだめね。艦首を風上に向けて急いで発艦用意をしましょう」
瑞鶴 「へっ?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・う うん わかった」
加賀 「分かりましたでしょう」
瑞鶴 「うっ 分かり・・・ました・・・」
こうして協力し、加賀と瑞鶴は発艦用意できた零式52型、紫電改二の発艦を始めていった。 ブーン ブーン
主力護衛艦隊
神通 「全艦、対空戦闘、対潜戦闘用意。皆、電探から目を離さないで。それから周囲の警戒もお願いします。」
他の艦娘 「「「了解」」」
神通 「皆さん、提督を守るために、自分たちを守るために頑張りましょう。私と姉さん、那珂ちゃんは水偵を飛ばして対潜哨戒を。」
川内 「了解!」 那珂 「うん。分かった。艦隊のアイドル 那珂ちゃんが最初に見つけてみせるね♪」 キラリーン☆
夕立 「頑張るっぽい」 睦月「がんばろね!」
吹雪 「分かりました。」 潮&霰 「分かったわ」
曙&長月&陽炎&皐月 「「「当然じゃない。頑張るのはね。」」」
第一号型改造輸送船 奥羽 艦橋
種田はそれぞれの艦隊に命令した後、この艦に被害がでるかもしれないことを考え、乗組員にもそれぞれ命令をしていた。
種田 「被害対策班の一班~五班は機関室に 残りはそれぞれの部署に一班ずつ配備しろ。
消火班、退艦準備班は別命あるまで待機。
操舵手、通常船速から戦闘船速に切り替え 主力艦隊と速力合わせろ。
それから大淀は随時、状況を知らせる事。」
大淀&全乗組員 「「「了解」」」
(はぁーー んなこと言っても被害は出るだろう・・・が最小限に抑えたい・・・・・ だが最悪の結果にはならないようにしないとな・・・・・・・・・ )
こうして戦いの火蓋は切られようとしていた。
主力護衛艦隊は敵潜水艦隊を迎撃するため水中探信儀(アクティブソナー)を使って敵潜を探していた。
その時、吹雪の水中探信儀に反応があった。
カーーーーン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・カーーーーン・・・・・・・・・・・・・・・・・・カーーーーン・・・・・・・コーーーーン・・・・・・・・・・・・・・・・
吹雪 「 ‼ す 水中探信儀(アクティブソナー)に感あり 方位2-8-5 西北西 距離 約3800 艦数は3艦以上と思われます。」
神通 「那珂ちゃん、水偵を敵潜水艦隊がいる所に向かわせて目印の浮きを投下させて!」
那珂 「りょーかい」
吹雪 「水中聴音機(パッシブソナー)にも反応あり 敵潜 微速前進しつつ急速潜航している模様。」
神通 「分かりました。姉さん これから私と那珂ちゃん、それに第三水雷戦隊で敵潜迎撃艦隊を臨時で編成します。なので主力護衛艦隊の旗艦を 一 時的に委ねます。後をお願い。」
川内 「了解 主力護衛艦隊の旗艦 一時的に担うよ。 頑張れよ。」
神通 「姉さんもね・・・・・ では、これより敵潜迎撃艦隊は敵潜水艦隊に向け単横陣で突入します。 速力は第三戦速に移行‼」
那珂 「わかったよ~ 艦隊のアイドル那珂ちゃんは敵のアイドルじゃないんだからね♪」キラリーン
睦月 「了解しました。 面舵を10°にします。」
夕立 「分かったっぽい」
吹雪 「了解 取舵10° 第三戦速に」
こうして主力護衛艦隊から神通、那珂に加え第三水雷戦隊が離れ、残ったのは川内と第十八駆逐隊になった。
そして敵潜迎撃艦隊は目標地点に間もなく到着しようとしていた・・・・・・・・
神通 「それでは敵潜水艦隊の上を通りざまに、まず爆雷を投下して様子をみましょう。」
他艦娘 「「「了解」」」
ガラガラガラ ガラガラガラ ガラガラガラ プシュッ プシュッ
ドカァァァァァァァァァァァァン ドカァァァァァァァン ドカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン
投下した爆雷が設定された深度で爆発し、海面で大きな水柱を作った。
神通 「皆さん、水中探信儀、水中聴音機から耳、目を離さないで。」
那珂 「そんなこと言っても~~~~~」
夕立 「爆発音がまだ続いてて敵潜の位置 分からないっぽい・・・・」
吹雪 「海中が爆雷の影響でかき混ぜられてて全然、捕捉できないよ~~~」
睦月 「夕立ちゃん、吹雪ちゃん 諦めずに頑張ろう!」
爆雷を多く使いすぎたため想像以上に海中は騒音が大きく敵潜の位置はわからなくなっていた。そのため敵潜迎撃艦隊は敵潜の発見が遅れていた。
その時、また吹雪の水中聴音機に爆発音などに紛れ、潜水艦ではないスクリュー音が聞こえた。
吹雪 「水中聴音機に推進器音の反応あり スクリュー音・・・・ これは ぎょ 魚雷です。神通さん右舷から魚雷‼ 雷速68.5ノット 距離500
近いです。 急いで回避行動を!」
神通 「えっ? そんな・・・ 面舵一杯 機関最大・・・・・・・・・・・だめ間に合わない きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ」
吹雪 「神通さーん‼」
神通に潜水艦から発射された魚雷が一発命中した。先ほど神通がいた所には大きな水柱が出来ていた。
吹雪 「っ・・・・・・・・・急いで助けに行かないと」
睦月 「神通さーん 神通さーん」
那珂、吹雪、睦月、夕立は急いで先ほど神通がいた所に向かった。
神通 「だ 大丈夫です・・・奇跡的に装甲が厚いところに被雷して中破でとどまりました。ですが魚雷発射管全門発射不能 浸水により速力低下
艦隊には落伍せずついていけそうです。」
他艦娘 「はぁーよかった」
神通 「皆さん 迷惑をかけてごめんなさい、でもまだ戦闘中ですよ 警戒を怠らないで」
睦月 「水中探信儀に反応あり 先ほど魚雷が発射されたと思われる地点、それに方位2-1-5 距離1500 に敵潜 残りは2艦のみです。」
神通 「ありがとう。 では私と夕立ちゃんで私に攻撃してきた敵潜を 那珂ちゃんと吹雪ちゃん、睦月ちゃんはもう一方をお願い。」
他艦娘 「「「了解」」」
こうして神通は敵魚雷を右舷に被雷したものの中破の判定で済み、残りの潜水艦も全艦沈めた。
神通 「水中聴音機 敵潜の圧壊を確認 戦闘終了・・・・・・・・・ふぅー」
那珂 「こっちも終わったよ~~ ちょっと疲れちゃったね」
神通 「はぁー 良かった。皆、大きな被害を受けなくて・・・・まぁ 私は少し受けちゃったんだけどね・・・・ さて姉さんと合流しましょう‼」
那珂 「りょ~かい♪」
吹雪 「分かりました。」 (大丈夫かな 神通さん・・・・・・)
夕立 「了解したっぽい」
睦月 「わかりました。」 (神通さん・・・・・・・・・・・・・・・・・)
こうして敵潜迎撃艦隊は主力護衛艦隊と合流し旗艦を神通に戻した。
一方、敵潜迎撃艦隊が戦闘中、正規空母 加賀 瑞鶴からは、敵主力艦隊へ第一次攻撃隊、第二次攻撃隊が飛び立っていた。
加賀 「瑞鶴 流星の発艦が遅れてるわよ。早くして」
瑞鶴 「うるさいわね。これでも精一杯なの エレベーターの調子が悪くてうまくいかないのよ。」
加賀 「エレベーターのせいではないわ 瑞鶴のせいよ 早く発艦させなさい 私の機のオイルが刻々と消えていく。」
瑞鶴 「あーもう 急いでるって言ってるのに。 それに何で私のせいなのよ」
加賀 「だってあなたの 空母瑞鶴のエレベータが悪い=瑞鶴が悪いでしょ?」
瑞鶴 「くっ・・・・・・・・・・・・・・・何であんたはそういう事サラッと言えんのよ」
加賀 「事実だからよ。」
瑞鶴 「ぐぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬぬ」
金剛 「Hey~~~喧嘩はNOですよ~ おかか自分で息を合わせましょうって言いました、ずーいかくも賛成したでしょ~ は~~い これで仲直りで~す♪」
と言ってちょうど発艦を終えた瑞鶴の手と、待っていた加賀の手を握手させた。 ギュッと。
加賀&瑞鶴 「 ‼ っ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
瑞鶴と加賀はものすごい勢いで赤面した。
瑞鶴 バッ 「なっ・・・ちょっと・・・・・何すんのよ 金剛さん」
加賀 「っ・・・・・金剛さん これはどういう・・・意味ですか・・・・」
金剛 「仲直りの証で~す。」
と金剛は笑顔でニコニコ。 一方、加賀と瑞鶴はまだ顔が赤く 気まずい雰囲気だ。だが喧嘩の時の空気は一切なくなった。恥ずかしくて気まずいという雰囲気になったのだ。 まぁ、そういう所はある意味、金剛は旗艦に また秘書艦に合っているといえるだろう。
そんな事がありつつ、主力艦隊から攻撃機が発艦された。
主力護衛艦隊の艦娘 「神通さん これは・・・・・・・」
神通 「ええ 敵の第一波の攻撃隊です。 急いで全艦に知らせましょう。」
そして時は敵潜迎撃艦隊が主力護衛艦隊に合流して30分たった頃になる。
前衛の主力護衛艦隊の対空電探がこちらに向かってくる敵機の大編隊を捕捉した。
種田 「さぁ 来るぞ」
金剛 「遂に敵機が来たネ!」
加賀 「瑞鶴 直掩機を それに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・絶対、沈んでは・・・だめよ」
瑞鶴 「分かってる‼・・・・・・・・・って えっ・・・・・・・・・? 今、何て・・・」
加賀 「な 何でもないわ。 早く直掩機を向かわせて。」
そんな加賀と瑞鶴のやり取りがありつつ、遂に対空戦闘が始まる。
敵機の第一次攻撃隊は護衛戦闘機12 雷撃機10 急降下爆撃機 23 であった。
この事は神通からの報告で全艦に知らされていた。
もちろん急降下爆撃機が多いのは空母の甲板を使わせないようにするためだという事は全艦、分かっていた。
そのため主力艦隊の空母を中心とした輪形陣は普通の輪形陣より狭く、そのぶん主力護衛艦隊の輪形陣は広めだった。
第一号型改造輸送船 奥羽 艦橋
大淀 「提督、直掩機が戦闘を始めます。」
種田 「了解した。」 (まず対空戦を切り抜けなければ。 この後、艦隊戦もあるだろう 頼むぞ)
主力艦隊&主力護衛艦隊
瑞鶴 「あーもう 敵機 速すぎ どうなってんのよ 前までこんなに強くなかったはずなのに・・・」
加賀 「愚痴をこぼさないで気が散る。 くっ・・・全艦、攻撃機が直掩機を抜けてこちらに来ます。対空戦闘を」
金剛 「了解ネ! 榛名 比叡 霧島!」
榛名、比叡、霧島 「「「わかっています お姉さま‼」」」
金剛 「全砲門 三式弾 fire!」
ドーーン ドーーン ドーーン ドーーン
まず金剛型戦艦から発射された三式弾を合図に艦隊による対空戦闘が始まった。
三式弾は見事、霧島の計算どうり先頭の敵機の目の前で時限信管が作動。炸裂した。これにより約三割を撃墜することが出来た。
その後、主力護衛艦隊、主力艦隊の対空戦闘が始まった。
神通 「何としても敵機を奥羽に近づけてはいけないわ くっ 左舷雷撃機多数 対空砲火を集中させて」
主力護衛艦隊の艦娘 「「「了解‼」」」
金剛 「朝秋霜(朝霜 秋霜)、榛名ー、金重(愛宕) 左舷 全雷撃機が突入してくるネ 弾幕集中」
榛名 「分かりました。」
朝秋霜&金重 「名前を変えないでくださーい。」
敵の全雷撃機が突入して来ていたため全機は撃墜できず、残った三機が金剛を損傷させるため魚雷を投下した。
金剛 「くっ・・・取舵一杯 最大戦速ネ 高速戦艦を舐めては困りまーす。」
と言いながらも金剛に一発の魚雷が命中。大きな水柱が上がった。
榛名、霧島、比叡 「「「お姉さま!」」」
金剛 「大丈夫ネ 浸水は少ないし火災も起きなかったよー 小破もしてないネ!」
霧島 「よくも お姉さまを・・・ お姉さまに魚雷を当てるなど・・・この〇〇〇野郎どもがお前ら〇〇〇〇して〇〇してやんぞ ごらー」
金剛 「き 霧島・・・・・?」
霧島は恐ろしい暴言を言いつつ先ほどの三機を次々と全対空砲で撃墜していった。
金剛は困惑、榛名、比叡は二人でよくやったとおもんばかりのガッツポーズで納得していた。
急降下爆撃機は狙いを空母一点に集中し加賀、瑞鶴の直上目指してだんだん高度を上昇しつつ飛行していた。
加賀 「瑞鶴! 回避行動 面舵しつつ全対空砲で弾幕張り続けて」
瑞鶴 「くっ 回避行動 了解。 対空砲は火を噴き続けてるわ‼」
高雄 「艦首 主砲1番~3番 三式弾てぇーー‼」
巻雲&夕雲&長波 「くっ・・・射程圏外まで上昇される前に・・・・」
高雄、巻雲たち駆逐艦、加賀、瑞鶴の濃密な対空弾幕で7割は撃墜できたものの残り6機が加賀、瑞鶴の直上で急降下 爆弾を投下させた。
ドーーーーーーン ドーーーーーーーン
加賀 「くっ・・・・・至近弾多数で右舷浸水 小破判定です。」
瑞鶴 「私は損傷ないわ」
巻雲、長波 「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
加賀は至近弾が3発、巻雲、長波が最後まで二人の空母を守るため、加賀、瑞鶴の近くで対空弾幕をし続けていた。
そのため敵機の攻撃に巻き込まれ、巻雲、長波は中破、魚雷発射管全門発射不能、少し浸水を起こしていた。
第一号型改造輸送船 奥羽 艦橋
大淀 「敵第一次攻撃隊 帰投していきます。」
種田 「被害は?」
大淀 「はい。 金剛 魚雷が一発命中したものの損害軽微、加賀 敵機の至近弾多数で小破 駆逐艦 巻雲、長波 敵機の至近弾により中破です。
それと報告が遅れましたが神通が敵潜との戦闘で中破したとの報告が入っていました。」
種田 「分かった。 全艦に警戒を怠らないよう伝えろ。」
大淀 「了解」
種田 (それにしても思っていたより敵機の経験値が高いな 被害がまぁまぁ大きい。 本国は大丈夫なのか・・・)
そんな事を種田が思っていると敵の第二次攻撃隊発見の一報が種田に考える時間さえ与えず届いた。
大淀 「前衛の主力護衛艦隊より入電。 我、敵第二次攻撃隊発見セリ 方位 0-8-5 距離15000 との事です。
偵察機からの報告ですと雷撃機28 急降下爆撃機6 護衛戦闘機15 ですね。」
種田 「分かった。今度は雷撃機か・・・・ まったくこんな本国近海でこんな目にあうなんてな」
大淀 「愚痴は慎んでください。それは皆、思っている事です。」
種田 「ん・・・あぁ すまない。」
大淀 「 ! 提督、朗報です。 第一次攻撃隊より入電 我、敵空母 2隻大破 戦艦 1撃沈 2隻小破の戦果なり との事です。」
種田 「おぉ やってくれたか これで敵の攻撃機隊は帰る場所を失ったという事か・・・よし次の対空戦闘も乗り切るぞ。」
と種田が言っている頃、迎撃機が敵第二次攻撃隊と戦闘を始めようとしていた。
そして戦闘が始まった。経験値は両者五分五分と言ったところだが航空機の性能が加賀、瑞鶴航空隊の方が上だったため、優勢と見える。
しかし、経験が敵戦闘機と同じくらいでなかなか攻撃機の撃墜まで手に負えなかった。
迎撃機は何機かが囮になり護衛戦闘機を攻撃機から遠ざけ、攻撃機を何機か撃墜することには成功した。
だが雷撃機20 急降下爆撃機4は迎撃機の撃墜を免れ艦隊へ突入しようとしていた。
神通 「輪形陣を崩さないようにして 全艦、対空戦闘始め」
金剛 「本当に航空機は嫌ですネー でも切り抜けるため頑張るデース。 皆さん、頑張りましょうー」
と二人の旗艦の掛け声で対空戦闘が始まった。
敵の第二次攻撃隊は急降下爆撃機が少なく、戦闘の序盤で全機撃墜出来た。雷撃機が多かったが高速の艦艇を編成していたためほとんどの艦が被雷せず敵機を撃墜していっていた。
だが・・・・・・・
第一号型改造輸送船 奥羽 艦橋
種田 「皆、頑張ってくれているな。ここまで敵機がほとんど来ない。 感謝しないとな。」
大淀 「ホントですね。本国に着いたら何か褒美をあげては?」
種田 「おっ それは良い考えだな」
と種田が大淀と安心して話していると見張員の妖精から驚きの報告がされた。
種田 「何! 右舷から魚雷だと 敵機はここまで来ていないはず・・・くそ 面舵一杯 機関最大 急げ‼」
奥羽は機関最大で面舵をしたものの魚雷が二発命中した。
敵魚雷は艦娘を攻撃するために大きさは小さく 雷速が速いようになっていた。しかし敵は炸薬量を増やした大型艦用魚雷を使ったようで被害は軽くはなかった。艦全体に大きな振動が響いた。
全艦娘 「「「提督‼」」」
種田 「くっ 通信士 全艦に戦闘を継続するよう知らせろ。 大淀、被害報告」
通信士 コクコク
大淀 「被害報告 敵魚雷 右舷に被雷 第二区画及び第三区画に浸水、火災発生。ソナー室に浸水 海図室は水没。 それに加え提督執務室も水没」
種田 「な・・・に・・・俺の・・俺の和菓子とお茶セットが・・・」 ガーン
大淀 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・提督。」
種田 「あっ・・・おっ おっほん 第一、第二区画隔壁閉鎖 被害対策班、消火班を向かわせろ。
傾斜復元の為 左舷急速注水と注排水指揮所に連絡。 航空機はここまで来ていなかったとみるとまだ一隻、潜水艦が残っていたようだな。
駆逐艦、巻雲、夕雲に敵潜撃沈を下令 」
大淀 「了解」
種田 「戦闘中に安心とは・・・慢心も大概にしないとな・・・ 被害対策班状況はどうだ。」
被害対策班 班長 「こちら被害対策班 第一区画はほとんど水没状態 第二区画を優先的に排水作業を行います。」
種田 「了解した 頼むぞ。 敵機の状況は?・・・・・大淀?・・・・忙しいのか 通信士、見張員 敵機の状況を知らせろ」
通信士 「神通から先ほど入電があり敵機は帰投していったとの事です。」
見張員 「敵機、方位0-7-5 に向かっています。かなり敵機を撃墜できた模様。」
種田 「分かった。ありがとう」
通信士 「金剛さんから入電がきておりますが・・・・」
種田 「無視しろ。」
通信士 「了解」
大淀「すみません。先ほどの敵第二次攻撃隊による被害報告 霧島、比叡、榛名、高雄、愛宕が小破 那珂が中破との事です。
また私たちの第二次攻撃隊より入電 我、敵空母 2撃沈 重巡1撃沈 1小破 戦艦2中破 駆逐艦4撃沈との報告です。」
種田 「何! すごい戦果じゃないか。もう艦隊戦になっても簡単に撃沈させられるぞ。 何気にいいコンビなんじゃないかあの二人・・・」
敵の状況は 戦艦2 軽巡2 重巡1 駆逐艦4しか残っておらず損傷艦も多い状況になっていた。
だが偵察機からの報告で艦隊戦にもち込むため前進していると伝えられた。
全艦娘 (大丈夫かな提督・・・)と思っていると・・・・
種田 「皆、心配をかけてすまない。話は後だ。敵潜も巻雲、夕雲が撃沈してくれた。大丈夫だ それより敵が諦めず艦隊戦に挑もうとしている。
我々は一刻も早く本国に行かなければならないため迂回している暇はない。そのため艦隊戦になるだろう。引き続き指揮は旗艦に任せる。
油断は絶対するな‼」
全艦娘 「「「はい!」」」
主力艦隊
榛名、霧島 「それにしても加賀さん、瑞鶴さん いいコンビなんじゃないですか。敵艦隊への甚大なダメージ こんな被害をださせるなんて始めてですよ」
金剛 「私もそう思うデース いいコンビネ」
瑞鶴 「い いや これは奇跡 そう奇跡よ こんなの一生に一度しか来ないやつよ うん そうだわ。」
加賀 「そうです。 私の最高のコンビは赤城さんです。違います。」
比叡 「でも 今は 今は最高のコンビなのでは?」
瑞鶴&加賀 「い いや・・・・・・・・そういう事では・・・・・・・・・・・・・・・」
主力艦隊艦娘 「「「おお~~~~~~息合ってる!」」」
と言われ瑞鶴と加賀は、いいコンビ お似合いさんと思われることに焦っている。
警戒中にこんな状況になれるのは敵の脅威を減らした空母二人のおかげなのではないか・・・・
金剛 「後は残敵の掃討ネ 行くですよ Follow me!」
神通 「敵艦隊視認しました。方位0-7-5 距離5000 単縦陣で接近中」
金剛 「了解ネ 主力艦隊は複縦陣展開 主力護衛艦隊は単縦陣で突入デース」
全艦娘 「「「了解!」」」
との掛け声で戦闘が始まった。主力護衛艦隊はその機動性を生かし敵艦隊に接近、雷撃を行い多数の被害を与え、主力艦隊は圧倒的火力で次々に撃沈させていった。
金剛 「もう残りは軽巡と駆逐艦デース。これならすぐ終わるネ 全艦180°転進 再アタックデース。」
全艦娘 「「「了解」」」
吹雪 「って あれ?奥羽はどこに・・・・ あ あれ・・・金剛さーん 奥羽が・・・!」
吹雪が奥羽が艦隊について来ていない事に今更ながら気づいた。
艦隊戦が始まる直前・・・
第一号型改造輸送船 奥羽 艦橋
種田 「さて艦隊戦だ。もう後は大丈夫だろう・・・・・・・・・・って おい 金剛たち 何であんなに速力上げて・・・俺ら浸水の影響で今のあいつらの速力にこ のままだとついていけなくなって落伍するぞ。 大淀早く金剛たちに・・・」
大淀 「だめです。無線封鎖がまだ続いていて・・・それに金剛さんたち、うかれてるみたいで手旗信号にも気づきません・・・ 」
種田 「くそ あいつら・・・・最大戦速維持しろ 何としてもあいつらのうかれたせいで被害など・・・ばかばかしくて聞いてられるか」
奥羽乗務員 「「「いえっさー 当たり前です‼」」」
奥羽の乗組員は種田の意見に賛成のようである。息が合った。
とまぁこんな事があった。
そして今・・・
大淀「敵軽巡1、駆逐艦 3隻こちらに砲門をこちらにむけています。」
種田 「くそ・・・あいつら絶対、後はカスだけだとか思ってるだろう・・・こちらにすれば脅威だと言うのに」
大淀 「敵艦 発砲‼」
少し遅れて砲声が聞こえてきた。
ドーーーン ドーーーン ドーーーーン
種田 「くそ・・・回避行動開始 敵弾は無視 何としても魚雷は回避だ。」
敵弾は何発か被弾していった。敵弾は小さいが榴弾を撃ってきたようで火災が発生した。
バーーン ドカァァァァァン ドカァァン
大淀 「艦尾、煙突付近に被弾。火災発生中また煙突が一部破壊され排煙能力が低下していきます。」
種田 「了解 被害対策班、消火班頼むぞ。 見張り員、魚雷が接近中のはずだ。報告頼むぞ」
被害対策班&消火班&見張り員 「「「了解しました。」」」
見張り員 「右舷より雷跡15 方位1-0-5 雷速64.5ノット」
種田 「了解 減速 赤30 面舵一杯 ・・・・・・・よし舵戻せ 増速 黒20」
と敵弾を受けながらも敵の魚雷は種田の見事な操艦命令で全て回避した。
そしてやっと主力艦隊と主力護衛艦隊が180°転進して再度攻撃をしに来た。
もう無線封鎖は解除していた。
金剛 「ていと~く 大丈夫ネ?」
種田 「お前ら 何で俺らの事忘れてんだよ。 慢心しすぎだろう‼」
全艦娘 「・・・・・・・・・・・・・・・・すみません。」
種田 「反省は後でいいから敵艦を」
全艦娘 「はい‼ 全門斉射」
との掛け声で敵に多くの砲弾がふって敵残存艦を全て撃沈した。
種田 「よしよくやった。早く本国へ向かうぞ 今の戦闘で随分時間を要した」
全艦娘 「はい 早く行きましょう!」
大淀 「提督・・・・・・・・偵察機から敵の増援が近づいているとの報告が・・・・」
種田&全艦娘 チーン 「・・・・・・・・・・・・・・・・。」
種田 「なにーーーーー もうこっちは弾薬が尽きるし 疲労が・・・・ 横須賀鎮守府に緊急電で救援要請」
大淀 「了解・・・」
そして少ししたのち横須賀鎮守府から返電が届いた。
大淀 「横須賀鎮守府より返電 敵増援艦隊は我々が足止めする。最大船速でこちらに向かわれたし との事です。」
種田 「よし・・・・全艦最大船速 あっ・・・奥羽の最大船速にあわせてくれ。」
全艦娘 ジロ 「ハーーーーーーーイ」
種田 「なんだよ お前らの慢心のせいだろ。」
全艦娘 「ハーーーーーーーーイ っていうか自分も慢心したせいで魚雷くらってるくせに・・・」
種田 「な 何でそれを・・・」
全艦娘 「さーーて 何ででしょうね」
とこんな感じで全艦、横須賀鎮守府に着こうとしていた。
横須賀鎮守府は海軍省の近くにあり、とても艦艇があると思われているが種田が乗っているような人が乗れる輸送船は前線にあるし、客船は深海凄艦にほとんどが撃沈されたため、漁船が何隻かいるぐらいだった。また艦娘は本国直衛艦隊として槨水鎮守府方面の防衛線ギリギリにある海上要塞に停泊し、戦闘を行っていたため横須賀鎮守府には少ししかいない。
時刻 0300
大淀 「提督、見えてきました 横須賀鎮守府です!」
種田 「やっとか!」
全艦娘 「やっったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
と全員でこの長い船旅が終わる事を喜んだ。
横須賀鎮守府の船着場では、多くの一般人と海兵が旗を振り迎えてくれていた。
また「聖者の行進」の曲が流れていて海軍の高い階級と思われる将校が指揮をしていた。
奥羽はそれに応えるため汽笛をならして入港していった。
種田 「すごいな。これは・・・でも停泊するとき右舷が陸側になるよな・・・」
大淀 「はい なので魚雷が二本被雷した方を皆さんにお見せすることになります。」
種田 「あーあ 少し恥ずかしいな。こんなに出迎えられてるのに」
大淀 「大丈夫じゃないですか? 激戦を戦い抜いて来た船って感じに見えるでしょう。それにこんな盛大に出迎えられるのは多分、こんな大型艦が入港 するからだと思いますよ。」
提督 「大型艦と言っても人が乗る輸送船が珍しくなるとはな・・・さて、そろそろ下船の用意をするか。」
その後、盛大に出迎えられつつ下船していった。金剛たちはもう艤装を外し種田を待っていた。
金剛 「ていとーく 三日ぶりの提督ネ」
種田 「お おい 行儀が悪いぞ。」
横須賀鎮守府 司令官 「無事、入港おめでとうございます。 種田海軍少将。」
種田 「おおー 久しぶりだな。元気だったか?」
横須賀鎮守府 司令官 「おかげさまで」
種田と横須賀鎮守府の司令官は兵学校時代、同期だが種田は出世して階級が上な為、横須賀鎮守府の司令官は敬語を使っていた。
横鎮司令官 「種田少将 疲れていると思いますが海軍省までお願いします。車を手配してます。」
種田 「分かった。金剛たちは宿に行って荷物を預けたら自由時間だ。 何をしてもいいぞ。 だが責任ある行動をしろ。」
全艦娘 「はーーーーーーーーーーーい♪」
こうして種田は本国に着いたがこれから海軍省で衝撃の事実を知る。
次巻も投稿しています。ぜひ読んでみてください
伍話も投稿しているのでぜひ読んで下さい
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