提督と、秘書艦〈加賀、金剛〉の槨水鎮守府(かくすいちんじゅふ) その波乱 弐
見やすいよう修正しました。
この話は第二弾! 司令部に届いた提督への本国海軍省への第一級召喚命令・・・
提督である種田はMI攻略作戦を延期、自分が乗る輸送船の護衛艦隊の編成、第一級緊急電、召喚命令の謎に直面する。私が書いている作品は細かい難しめの小説ですがどうぞ読んでみてください。 今回は短めです。 いちよ・・・・
前回の話の続きです。
種田は本国海軍省からの第一級召喚命令に従い、今、加賀と緊急電及び艦隊編成について話していた。
前回の続きです。
「提督 それで本国からの第一級緊急電にはなんと記されてあったんですか?」
と加賀は真剣な面差しで聞いてきた。そう前話でも記したように第一級の緊急電など、よほど危険な事や重大なことが起こらないと使われないものだ。そのため加賀はいつもより目つきが鋭い。(うっ・・ 加賀がいつも以上に目つきが鋭くて怖いな・・・)なんて思ってる場合じゃない。
「えぇっとな・・・・
発 日本国海軍省総司令部副司令官
宛 槨水鎮守府総司令部総司令官
種田 鴨作 貴官ハ直チニMI攻略作戦ヲ延期サセ本国海軍省ニ出頭セヨ
コレハ第一級召喚命令デアル 三日以内二出頭シナカッタ場合 貴官ヲ国家反逆罪ニテ処スルモノトスル
詳細ハ極秘ニテ記載デキズ 本国デ説明ス
至急出頭セヨ だ。
そう記されていたんだ。 それで秘書艦であるお前を呼び出したんだ。さすがにもう一人の方を呼び出してもな・・・・・・・・・」
「えぇ 呼び出しても想像はつきます。どうなるか」
「だよな・・・・・・・・。」
そう、もう一方の秘書艦とは金剛である。想像はつく。
「それでやはりMI攻略作戦は延期させて至急本国海軍省に出頭しなければならない。そこで加賀にこの緊急電について見解と俺が乗る船の護衛艦隊編成案の承諾をしてほしい。」
種田は迅速にもう護衛艦隊の編成は行っていた。(まぁMI攻略作戦で考えていた艦隊の一つだがだが・・・)
「状況はわかりました。しかしMI攻略作戦の延期は残念ですね。必死にお考えになっていたのに・・・」
「あぁ まぁ・・・・・なぁ・・・・・・・・・・・・・・」
「そんなに気をおとさないでください。それでこの緊急電についての私の見解ですが、とても切羽詰まっていて本当に危険な状態だということだと思いま す。しかし一つ不可解な点があるとすれば副司令官から送られてきたという点ですね。」
そう加賀の言う通り総司令官ではなく副司令官から緊急電が来ているのだ。(っていうかMI攻略作戦についてそれだけ・・・・・?切り替え速っ!)
「あぁそうだよな。俺もそこはおかしいと思ったがたぶんその点も何か関係しているかもしれないな・・・・・・・・・・・・・分かった ありがとう。 あーそれでだな護衛艦隊の編成案は、これで実行に移していいか?」
と言って種田は加賀に編成案の書類を渡した。そう恐る恐ると。
「? 拝見します・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・提督・・・・」
「な 何だ?」
「何故、私と五航戦が一緒の艦隊に存在するのですか?」
「い いやそれはだな・・・・・・・・・・・・」
少し遅れたが、ここで種田が検討する今の護衛艦隊編成案について説明しよう。
艦隊は主力艦隊が複縦陣、主力の護衛艦隊は主力を中心に輪形陣を成している。
そして種田が乗艦する第一号型輸送船の改造船 ‘奥羽‘ は主力の中心にいて守られている。主力艦隊、主力護衛艦隊の艦艇は次の通りである。
主力艦隊 旗艦 金剛 高速戦艦 四隻 {金剛、比叡、榛名、霧島}
空母 三隻 {加賀、瑞鶴、翔鶴}
重巡洋艦 二隻 {高雄、愛宕}
駆逐艦 五隻 {夕雲 巻雲 長波 朝霜 秋霜} 計 十四隻
主力護衛艦隊 旗艦 神通 軽巡洋艦 三隻 {川内、神通、那珂}
駆逐艦 九隻 {陽炎、曙、吹雪、夕立、霰、長月、潮、睦月、皐月} 計 十二隻
主力艦隊及び主力護衛艦隊 艦数 戦艦4 空母3 重巡2 軽巡3 駆逐艦14 合計 二十六隻となっている。
ここまで大艦隊のようになっている理由については、ここが戦いの最前線だという事また近頃、敵艦隊が猛威を振るっているためであった。
「い いやそれはだな これからの戦いは五航戦の艦載機と加賀を含む一航戦の艦載機との連携、協力が重要になっていくと思うからだ。」
と前のように嘘をつかず真実を言ったが加賀の顔は怖い・・・そう怖い・・・(どう言ってくるか・・・・・) 少しののち加賀が口を開いた。ゆっくりゆっくり無表情で・・・・・・・
「何故、重要なんですか?」
「いや 今まで主力は正規空母が二隻、護衛空母として軽空母が何隻かだったけど、これからの戦いで敵の湾岸施設だったり、大艦隊を相手にするっていう大規模な事になったら主力に正規空母が二隻じゃ少ない。そう考えるとな?・・・・・・・・分かるだろ? だからこれはその演習として主力艦隊に編成 したんだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・赤城さんは何故編成案にないのですか・・・・・・・・。」
「あー、言わないで下さいって言われたけど、どうせ気づかれるだろうから言っておくが昨日、自分でボーキサイト採ってくるって言って独断で戦闘海域に行ったらしくてな大破して帰ってきて・・・・・・明石が言うには、作戦決行日まで修理が間に合わないのが必至だと言われたんだ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
(赤城さん、一航戦の誇りはどこに・・・・・・・・・・・・・・・・・。)
加賀は少しののち返事をした。
「分かりました。提督から上官命令として、しょうがなく従います。しかし、忘れないでください。私は五航戦が大っ嫌いです。その事は頭に入れておいてください。そこは譲れません。」
「お おう」
種田は加賀の五航戦への発言の迫力に少々ビビった。
「さ さて、それじゃ この方向で作戦は進めるぞ」
「了解しました。では失礼します。」
と加賀はそう言って執務室を後にした。
さて明日にはミーティングが出来るように、本国までの航路とか帰り道について死ぬ気でまとめるか・・・・・・・
こうして種田は徹夜で作戦案を完成させ、その作戦名を 「 急国帰り作戦 」 と名づけるのであった。
その言葉の通り 急ぎ本国へ帰る作戦である。
次回、本国で知らされる事実、真相が・・・・・・・・・・・・・
次巻も見て下さい。
コメント、評価もお願いします。
無言の時の点が多いと思います
コメントありがとうございます。
多いですね。
修正します。