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音楽室

ことり「授業中の穂乃果ちゃんの寝顔、可愛かったなあ〜♪」

海未「ね、寝てはダメですが...ちょっとだけ、ことりが羨ましい気もします」

ことり「海未ちゃん、穂乃果ちゃんの前の席だからね...見れなくて残念だよね。」

海未「ことりは何かと穂乃果に関して運が良いですよね...」

真姫「...」

ことり「でも海未ちゃん、前に穂乃果ちゃんとお泊りしたんでしょ？」

海未「あ、あれは穂乃果がサプライズとか言って家に侵入して来ただけです！」

ことり「ええー？一緒にお風呂とか入らなかったの〜？」

海未「そそそそんなことは出来ません！」

真姫「...あ、あのねぇ」

ことり「海未ちゃんって意外とそういう勇気ないもんね。」

海未「そ、そんな勇気必要ありません！！」

真姫「あの〜？」

ことり「ん？真姫ちゃん、どうかした？」

真姫「今は会議してるのよ？」

海未「そ、そうでしたね...作詞作曲衣装の会議ですよね。」

ことり「ご、ごめんね真姫ちゃん？...穂乃果ちゃんに夢中になってた」

真姫「あんた達、ほんっっとうに穂乃果のこと大好きなのね」

ことり「うんっ♪海未ちゃんもそうだよね？」

海未「す、好きと言うか...なんと言うか...」

海未「心の支えになるので...」

真姫「ふぅん。私はそうは思わないけど」

ことり「穂乃果ちゃんのこと...嫌い？」

真姫「嫌いってわけじゃないけど、穂乃果には振り回されてばっかりじゃない」

ことり「まあ、確かにそうだね...」ｱﾊﾊ

海未「しかし、今のところ作曲、衣装共に順調そうで何よりですね」

ことり「うん♪...三人で会議しないといけないのに、話が脱線しちゃってたね」ｱﾊﾊ

真姫「順調だから、穂乃果が可愛い話だろうがなんだろうがしてもらっても別に構わないんだけど」

ことり「それなら良かった♪」

海未「そうですね。...他のメンバーは屋上で練習してると思うので、もう会議を終えて行きましょう」

海未「今日は休日ですから、沢山練習出来ますね！」

ことり「うんっ♪」

海未「真姫は、作曲頑張ってくださいね。」

真姫「言われなくても頑張るわよ〜」

海未「はい♪じゃあ、また後で...」

ｽﾀｽﾀｽﾀ...

真姫「...」

真姫「（一人、ね。）」

真姫「！」

真姫「...」

真姫「（このピアノ...）」

真姫「よく見たら、あまり手入れされてないわね」

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部室

穂乃果「ピアノのお手入れ？」

真姫「毎日、学校のピアノにはお世話になってるでしょ？」

凛「確かに真姫ちゃんが作曲をする時に使ってるね。」

真姫「まあ、家にピアノがあるし...そっちでも作曲してるけど」

凛「ええっ、真姫ちゃん、家にピアノあるの！？」

真姫「当たり前でしょ...学校だけだったら作曲出来るわけないじゃない」

穂乃果「ほええ...真姫ちゃんも、頑張ってるんだねぇ」

希「それで、話戻すけど...うちの学校のピアノにお手入れするの？」

真姫「そうよ。」

穂乃果「なんでー？」

真姫「手入れした方がこっちも使いやすいし。大体、古すぎるのよあのピアノ。」

真姫「それに、あのピアノにはお世話になってるからね」

凛「真姫ちゃんがお世話になってるって言うのは珍しいにゃ〜」

真姫「悪いことじゃないでしょ？」

希「物に対しても敬意を払うっていうのは、いい事やと思うよ♪」

穂乃果「これからは人じゃなくて、物にも感謝する時代だね！」

希「じ、時代？」ｱﾊﾊ

真姫「だから手入れする用具とか買おうと思って」

希「でもそういうのは、専門の業者さんに頼んだ方がいいんじゃない？」

真姫「そこまでして手入れするのもお金も無いし。部費で買うことになるから。」

穂乃果「真姫ちゃんがお金について考えてるのも珍しいねえ」

穂乃果「でも、良いと思うよ！ピアノにはお世話になってるもんね！」

真姫「そ、そうよ。」

真姫「じゃあ、作曲も終わったから買いに行ってくるわね。」

凛「え〜！？凛達はまだ練習しないとダメなんだよ？」

希「真姫ちゃんも頑張って作曲してくれてるんやから...それぐらい許してあげたらええやん♪」

穂乃果「確かに！真姫ちゃん、ありがとね〜！」

凛「真姫ちゃん、ありがとにゃ〜♪」

真姫「じゃあ...行ってくるわ。」

ﾃｸﾃｸﾃｸ...ｶﾞﾁｬｯ

穂乃果「...なんとなくだけど」

希「ん〜？」

穂乃果「真姫ちゃん、最近元気がないように見えるね。」

凛「確かに...テンション低いにゃ」

穂乃果「作曲で疲れてるのかなあ...」

希「真姫ちゃん、ほんと分かりにくいからね」

凛「そうだよね〜。一人で居るのが好きなのかな？」

希「そうじゃないとは思うんやけどね...」

希「って、うちらは休憩終わるから屋上に行かないといけないね」

凛「そうだね！おーし、穂乃果ちゃん行くよ！って」

凛「...ほ、穂乃果ちゃんが居ないにゃ！？」

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秋葉原

真姫「...ふぅ、到着。」

真姫「ここなら、楽器屋さんがあるんじゃないかしら？」

穂乃果「そうだね。何でもあるからねぇ〜」

真姫「とりあえず、あそこのデパートの中に入りましょう...って」

真姫「穂乃果、いつの間に居たの！？」

穂乃果「えへへ〜」

真姫「褒めてないわよ？」

穂乃果「そーなの！？面白そうだから、こっそりついてきてたんだよ！」

真姫「練習サボったってことでしょ？大丈夫なの？」

穂乃果「う、う〜ん...」

真姫「...」

穂乃果「怒られるけど死にはしないから、たぶん大丈夫！」

真姫「...あんたを怒る海未も、愛情があるからね」

穂乃果「あ、愛情？難しいね...」

真姫「というか、海未に電話して引き取ってもらうわよ？」

穂乃果「ええ〜？ぜったいに真姫ちゃん一人より、穂乃果がいたほうが楽しいよ？」

真姫「楽しくないわよ、もう〜！」

穂乃果「...ふふん。真姫ちゃん、恥ずかしがり屋さんだからねえ」

真姫「な、なんでそうなるのよ」

穂乃果「...だめ、かな？」

真姫「そ、そんな目で見ないでよ...」

穂乃果「真姫ちゃん...？」

真姫「もおっ、分かったわよ〜！勝手について来なさいよ！！」

穂乃果「ほんとに！？やったあ〜♪」

穂乃果「あっ、穂乃果行きたい所あるんだ〜！」

穂乃果「えっと、食べたいパン屋さんもあるでしょ？ゲームセンターにも行きたいし...」

穂乃果「あっ、スーパーでお菓子も買う！」

真姫「遊びに来たわけじゃないのよ！？」

穂乃果「良いじゃんいーじゃん♪」ｸﾞｲｯ

真姫「もう、腕引っ張らないで！」

穂乃果「じゃあ...出発〜！！」

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ゲームセンター

穂乃果「真姫ちゃん、クレーンもうちょい右！」

真姫「ここ？ここで止めればいいの？」

穂乃果「あ、ストップ！！あ〜...行き過ぎちゃった！」

穂乃果「真姫ちゃんって、クレーンゲーム苦手なんだね！」

真姫「あんたの指示が下手なんでしょ！？」

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カフェ

穂乃果「ほほう、いつもパンって行ったらハンバーガーかコンビニのパンだけど、こういうのも美味しいんだねえ」

真姫「味はまあまあじゃない？まあ、値段の割には美味しいけど」

穂乃果「真姫ちゃんはいつも美味しいもの食べてるから、この良さが分からないんだよっ！」

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スーパーマーケット

真姫「見て！このジュース、コンビニの半額以下よ！？」

穂乃果「うん。コンビニが高すぎるんだよっ」

真姫「噂には聞いてたけど...スーパーってすごいのね」

真姫「穂乃果、お菓子もこんなに安いのよ！？」

穂乃果「真姫ちゃん、はしゃぎ過ぎだよ〜」ｱﾊﾊ

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穂乃果「ふう...ちょっと休憩だね。」

真姫「そうね、結構買っちゃったわ」

穂乃果「真姫ちゃんがスーパーにあんな食いつくとは思わなかったよ...」ｱﾊﾊ

真姫「私もこんなことになるとは思わなかったわ」

穂乃果「次はどこに行こうかな〜♪」

真姫「...穂乃果、目的を忘れてるわよ。」

穂乃果「あっ！...真姫ちゃんのピアノのお手入れ用具も買わないとだね！」

真姫「むしろそれが目的なのよ！？」

穂乃果「えへへ、分かってるってぇ〜」

真姫「もう...休めたし、さっさと行くわよ？」

穂乃果「うんっ！」

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楽器屋

穂乃果「おおお！色んな楽器が沢山ある！」

真姫「楽器屋なんだから当たり前じゃない...」

穂乃果「穂乃果、楽器屋さんとか来たこと無かったから...すごいねえ」

真姫「ミューズ楽器関係は全部、私がやってるからね」

真姫「一応ピアノ以外にも一通りの楽器は使いこなせるのよ！ギターとかベースとかね」

穂乃果「へええ、ギターとかも出来るんだ！！」

真姫「話逸れたけど...ピアノの用具を買うわよ」

穂乃果「うんっ！」

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帰り道

ﾃｸﾃｸﾃｸ...

穂乃果「ああ、今日は楽しかったな〜♪」

真姫「お陰様でもうこんな時間ね。」

真姫「穂乃果が居なかったらもっとサッと買ってすぐ帰るつもりだったのに...」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

穂乃果「でもでも！真姫ちゃんも楽しかったでしょ？ゲームセンターも楽しかったし！」

真姫「ま、まあ、楽しくなかったって言ったら嘘になるけど」

穂乃果「それにね？...真姫ちゃんをもっと知りたいなーって穂乃果思ったよ！」

穂乃果「いつも作曲してくれて、ありがとね！」ﾆｯｺﾘ

真姫「...そうやってまた、海未に穂乃果が練習サボった言い訳よろしくとか言うんでしょ？」

穂乃果「ば、ばれてた！？」

真姫「...ふふっ」ｸｽｸｽ

穂乃果「？...なんで笑ってるの？」

真姫「穂乃果ってほんと単純ね。」

穂乃果「単純じゃないよ〜！そうやって穂乃果をバカにする〜」ﾌﾟｸｰ

真姫「馬鹿にしてないわよ、褒めてるのよ」

穂乃果「褒めてるようには見えない〜！」

真姫「ふふふっ。」

穂乃果「...真姫ちゃん？」

真姫「もう、何？」

穂乃果「元気になってくれた？」

真姫「...えっ？」

穂乃果「真姫ちゃんってさ、あんまり自分からみんなに話したがらないし...」

穂乃果「でも、真姫ちゃんも穂乃果達のために一生懸命がんばってくれてれんだなあって」

真姫「ほ、穂乃果...」

穂乃果「何かあって、そんなに元気なかったの？」

真姫「...べ、別に何かあったわけじゃないんだけど」

穂乃果「...」

真姫「たまに、分からなくなるの。」

真姫「作曲して一人の世界に入っちゃうと、作曲が終わった時に」

真姫「他の人と、どう接したらいいのか...分からなくなる時があるの」

穂乃果「そうなんだ...」

真姫「だから、他の人には冷たい対応とってるかもしれないけど...」

穂乃果「...あっ！」

真姫「どうしたの？」

穂乃果「作曲で一人の世界に入っちゃうなら、一人にならなかったら良いんだよ！」

穂乃果「ふっふっふ...今から穂乃果も、作曲を担当するんだよっ！」

真姫「は...はあ？」

穂乃果「だってさ、そうしたら真姫ちゃんも一人になることがないじゃん？」

真姫「そ、そうだけど」

穂乃果「穂乃果は曲を作ったりは出来ないし、応援しか出来ないけど...」

穂乃果「真姫ちゃんが元気になってくれたら、穂乃果も嬉しいな！」ﾆｯｺﾘ

真姫「！！」ﾄﾞｷｯ

真姫「い、いきなりどうしたのよ」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

穂乃果「だからね、いつでも穂乃果に相談してねっ！」

真姫「...わ、分かってるわよ」

穂乃果「あ、あはは...余計なお世話だったかな？」

真姫「いや...」

真姫「穂乃果...あ、ありがとう。」

穂乃果「真姫ちゃん...」

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙ...

穂乃果「あっ、穂乃果の携帯に電話...」

穂乃果「う、海未ちゃんから着信が！」

穂乃果「どうしよう...真姫ちゃあ〜ん」ｳﾙｳﾙ

真姫「わ、分かったから。そんな甘える目でこっち見ないで〜！！」

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翌日...

音楽室

海未「では、ここのパートはそのような感じでいいでしょう」

真姫「そうね。...衣装も曲を意識して作れそう？」

ことり「うんっ。なんとかなりそう！」

真姫「そうね...今の所、全部順調そうね」

海未「...」

ことり「海未ちゃん...どうかした？」

海未「ピアノ...綺麗になってますね。」

真姫「朝から頑張ってピアノの手入れしてたからね。」

ことり「昨日、穂乃果ちゃんと一緒にピアノのお手入れ用具を買いに行ったんだっけ？」

海未「穂乃果と一緒ではなく、穂乃果が勝手に着いてきたのですよね？」

ことり「そ、そうだったね...」ｱﾊﾊ

海未「まったく穂乃果は...昨日は真姫、大変だったみたいですね。」

真姫「確かに大変だったわね。思ってた通り、色々な所に連れ回されたし！」

真姫「でも...」

ことり「でも？」

真姫「あんた達が穂乃果のことを大好きな理由...ちょっとは分かった気がする。」

海未「えっ...」

ことり「真姫ちゃん...昨日穂乃果ちゃんと何かあったの！？」

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真姫「ファイトだよ！」完

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