ロボガ昔話!雪女
今回は、ロボガのssです!前から書こうと思っていたssですので、楽しんでください!
昔々、ある冬の夜、二人の親子が吹雪の中を歩いていた。
二人は道が分からず、迷っていたのだが、運よく山小屋を見つけ、そこで一夜を過ごすことにした。
父親「すごい吹雪だな、止むまでここに居るしかないな」
少年「なんかこの小屋少し不気味だなぁ・・・」
父親「吹雪の中を歩くよりかマシだろ、我慢しろ」
少年「う、うん・・・」
数分後、親子は寝静まった。
少年「・・・・・」スー、スー
ヒュウゥ~~
少年「ん・・・?」ピクッ
少年は、何かの気配を感じて目を覚ましてみると・・・
少年「!!」ビクッ
そこには、自分と歳が同じような少女がいた。
更にその少女は口から吹雪のような吐息を吐き、父親を凍り付かせていた。
少女は雪女だったのだ・・・
少年「ゆ、雪女・・・!?」ガタガタ
雪女「・・・見たね・・・」ギロッ
雪女は少年を睨んだ・・・
少年「ヒッ!」ビクッ
雪女「姿を見られたからには、生かす訳にはいかないよ・・・」
少年(逃げなきゃ・・・逃げなきゃいけないのに、足が動かない・・・)ガタガタ
少年は恐怖で体が動かなかった、このまま自分も父親と同じようにされるかと思った・・・しかし、
雪女「・・・でも」
少年「えっ?」
雪女「君はまだ若いし、見逃してあげるよ・・・ただし」
少年「な、何・・・!?」
雪女「このことを他の人に話したら、君の命は無いよ・・・解った?」
少年「わ、解った!解ったから!!」
雪女「・・・それならいいよ」
そう言うと雪女は、少年に背を向けた。
少年(よ、良かった、僕、助かるんだ・・・)
雪女「・・・一つ言うけど」
少年「!?」ビクッ
雪女「・・・雪、止んでるから今のうちに山を下りたら?」
少年「・・・え?」
そう言い残すと雪女は煙のようにその場から消えた。
少年は外を見ると、確かに吹雪は止んでいた。
少年は、山小屋から逃げるように山を下りた。
それから数か月後の春、少年は小さな村で暮らし、畑仕事をしていた。
ある日、少年が畑仕事を終え、家に帰る途中、
少年「さて、早く帰ろ」スタスタ
少年「ん?」ピタッ
道端に少女が座り込んでいた。
少年「どうしたの君?」
少女「足を怪我して、痛くて・・・」
少年「そっか・・・じゃあ、僕の家で手当てをしてあげるよ」
少年「ほら、手を貸して、立てる?」スッ
少女「あ、ありがとう・・・」ソッ
少年「あっ・・・」ドキッ
少女の姿を改めて見ると、彼女は青と白の美しい着物を着て、着物と同じ青い髪の美しい少女だった。
少女「・・・何?ボクの顔に何かついてる?」
少年「・・・えっ!?な、何でも無いよ」ドキドキ
少女「?」キョトン
「少年の家」
少女「さっきはありがとう・・・ボクを助けてくれて」
少年「べ、別に大丈夫だよそれより、君、名前は?」
少女「あっ、ボクは、グレ」
少年「グレちゃんか、よろしくね」
グレちゃん「ちょ、ちゃん付けなんか恥ずかしいよ・・・///」
少年「フフッ、そういえば君って、親はどうしたの?」
グレちゃん「・・・親はいない、ずっと一人で過ごしてたよ・・・」
少年「あっ、ごめん・・・」
グレちゃん「いいんだよ別に」
少年「・・・ねぇ、これから行く所が無いんだったら、僕と一緒に暮らす?」
グレちゃん「えっ・・・?」
少年「あっ、ごめんね、嫌だったらいいよ気にしないで」
グレちゃん「・・・いいけど」
少年「・・・えっ?」
グレちゃん「別に一緒に暮らしてもいいけど・・・///」
少年「えっ!?いいの!?ありがとう!」
グレちゃん「その代わり」
少年「えっ?」
グレちゃん「一緒に過ごす代わり、食事はバランスの良い物じゃなきゃね、後スイーツも必ず付けること」
少年「ハハッ、りょーかい」
それから少年は彼女と暮らすことになった。
ずっと一人だった彼にとってとても幸せなことで、彼女もまた同じ気持ちだった
二人はこんな幸せがいつまでも続くと思っていた、しかし、
彼女と出会って数か月たち、雪が降り続ける寒い冬が訪れた時の事だった・・・
少年「もう冬か・・・」
グレちゃん「そうだね・・・」
少年「冬になると、あの日の事を思い出すな・・・」
グレちゃん「あの日・・・?」
少年「今日みたいな寒い夜、山小屋で不思議な出来事があったんだよ」
グレちゃん「・・・それで」
少年「その時僕は出会ったんだ・・・雪女に」
少年は、雪女の事を彼女に話した、すると、突然吹雪が吹き始めた。
少年「な、何だ!・・・っ!?」
すると彼女は突然姿が変わっていた、あの時会った雪女の姿に・・・
グレちゃん「何で、話したの・・・」
少年「そ、その姿、君はまさか・・・!?」
グレちゃん「ボク・・・君と約束したのに・・・それなのに・・・」
少年「ご、ごめん!!だから・・・」
グレちゃん「解ってるよ」
少年「えっ・・・」
グレちゃん「君と今まで過ごして君の事が・・・だから、命を奪うなんて絶対出来ない・・・」
少年「グレちゃん・・・」
グレちゃん「でも、もう君とは過ごせない・・・」
少年「えっ!?」
グレちゃん「ボクが雪女って事が他の人に知られたら君にも危害が出るかもしれない・・・ボクは、君と別れるよ・・・」フワッ
少年「グレちゃん!!」
グレちゃん「君と過ごした日々・・・とっても楽しかった・・・いつまでも忘れないよ・・・」
グレちゃん「バイバイ・・・」フッ
彼女は、吹雪と共に夜の空に消えていった・・・
少年「グレちゃあーーーーーん!!!!!!」
彼は叫んだ・・・彼の悲しい叫び声は夜の空にいつまでも響いた・・・
それから彼は、冬になるといつまでも彼女の事を思い出すという
終わり
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