2020-01-11 02:21:59 更新

概要

重火器、砲塔を深く愛する変態提督と気苦労耐えないツッコミ役電の鎮守府日誌です。
拙い文章ですがお付き合い頂けると嬉しいです。


前書き

こんどこそほのぼの系艦これSSを目指します。慣れてないけど字の分なしの会話のみになる予定です。読みにくいところなどが多々あると思いますが生暖かい目で見守ってください。
各話にタイトルをつけてみました。


 第一話「これが電の提督様」 


 電「電です。どうか、よろしくお願いいたします。」

 夢にまで見た鎮守府への着任。戦闘は怖いし、他の艦娘さん達とうまくやっていけるか不安だけどそれらを支払ってもお釣りが来るだけ

 の期待が私の胸の中にはあった。

 小さな身体を精一杯反らし胸を張り少しでも大きく見せる努力をしながらこの日のために何度も練習した本気の敬礼。

 この瞬間から私の艦娘としての物語がはじまるのです!


 提督「か、」

 電「か?」

 提督「艦娘だと?ふざけるな!!」

 電「いきなりなんなのです!?」


 前言撤回なのです。お釣りはなしなのです、電の胸は不安と恐怖でいっぱいなのです。


 提督「私は唸るタービン、重く鈍く輝く主砲、その姿は海上に浮かぶ鉄の要塞。そんな戦艦を指揮する、その為だけに提督になったんだ」

 提督「なのに、なのに艦娘だと?提督になるために心血を注いだ俺の3ヶ月に対してあまりに酷い仕打ちではないか」

 電「意外と短いのです」

 電「それよりも提督さんが言っている戦艦は今の海軍ではもう使用されていないはずです」

 提督「なん・・・だと?」

 電「今はむしろ艦娘目当てで提督になる人が大多数なのです。いったいなにをみて戦艦を指揮するなんて思ったのです?」

 提督「テレビと漫画」

 電(だめだこいつ、はやくなんとかしないとです)

 提督「哀れみの目を向けるな。仕方ないだろう部屋から出たことなど数えるほどしかなかったんだ」

 電「胸を張っていえる事ではないのです」

 提督「いつまでもここにいてもしかたがない、執務室まで案内してくれ、すぐに辞表を書く」

 電「よく聞こえなかったのです、もう一度お願いするのです」

 提督「執務室まで案内してほしい」

 電「そのあとなのです」

 提督「すぐに」

 電「あと少し!あと少しなのです、その後なのです」

 提督「辞表を書く」

 電「そこなのです、どうして急に辞める話がでてくるのですか?」

 提督「だっていないんでしょ戦艦」

 電「で、でも提督が言っていた主砲は艤装にもついているのです」

 提督「なんか違うんだよ、思ってたものと違うって言うか。親がガンプラ買ってきてくれたっていうから喜んでたらネモだったような

    そんなガッカリ感なんだよ」

 提督「それに君と俺の付き合いはまだほんの数分だろう?君だってこんな変態とは縁を切って別の提督の所へ行きたいだろうに」

 電「他の所になんて行けないのです」

 電「提督がいなくなってしまった鎮守府の艦娘を待つのは解体なのです」

 提督「はて?君たちは貴重な戦力なのだろう?それを無駄にすることはないだろう」

 電「それは貴重な艦娘か実践経験の豊富な艦娘ならの話です、実践経験のないありふれた艦娘はむしろ邪魔者扱いなのです」

 提督「個々の戦力は戦闘では些細な問題なのだがな、世知辛い話だ」

 提督「指揮官というのは集団の中で最も弱いものに合わせそれでも勝てる戦術を立てなければいけないんだがな」

 電「どうでもいいのです」

 提督「・・・・・」

 電「・・・・・」

 提督「つまり立派な戦果だあればいいのだな」

 電「はい?」

 提督「とにもかくにも執務室に行こう。勿論先ほどとは違う理由でな」


 ---執務室---


 提督「それじゃあ早速出撃しようか」

 電「いきなりすぎるのです!?」

 提督「大丈夫なんとかなる」

 電「まだ沈みたくないのです」

 提督「なんとかなるさきっと」

 

 ----完全勝利!!S----

 

 電「なん・・・だとなのです」

 提督「そのネタは俺がもうやったな」

 電「そんなことどうでもいいのです!なんで敵がどこにいるか、どこから攻撃がくるか、どこに撃てば当たるか完璧にわかるのですか」

 提督「そりゃあ視えるからな」

 電「ありえないのです」

 提督「普通はな。でも俺研究所で身体中弄られてるし」

 電「え?」

 提督「言ったろ部屋からろくに出たことないって」

 電「言って・・・いたのです」

 提督「なぜそこで目をそらす。まさか引きこもりかなにかだと思っていたのか?」

 電「う」

 提督「失礼なヤツだな君は」

 電「提督にだけは言われたくないのです」

 提督「それじゃあ私は辞表書いて辞めるから」

 電「ちょっと待つのです!」

 提督「3分間なら」

 電「こんな戦果じゃまだまだ足りないのです」

 提督「どんな戦果なら足りるんだ?」

 電「どんな・・・」

 電(辞められたら困る一心で言っただけで全然具体的な例は考えてなかったのです)

 電「それは、そうです!国中に英雄と称えられるようなそんな戦果です」

 提督「・・・・」

 電(流石に無理があったのです)

 提督「なるほど英雄か」

 電「え?」

 提督「わかった。私は君を英雄にするそのときまで君を指揮しどんな戦闘でも勝たせてみせよう」

 電(最初はびっくりしたけどもしかしたらいい人かもしれないのです)

 提督「だから艤装の12.7cm連装砲をもっとよく見せてくれないか」

 電(ただの変態さんなだけかもしれないのです)


 こうして私と提督の英雄への第一歩が始まったのです。


 第2話「めぐりあい艦娘」

 

 それは提督の思いつきのような一言から始まったのです。


 提督「建造をしよう」

 電「突然すぎるのです」

 提督「出会いはいつも突然というだろう」

 電「理由はともかく建造には大賛成なのです」

 電(新しい艦娘さんが来たらついに私も念願の先輩になるのです)

 提督「ふむ、理由はというとだな」

 電「聞いてないのです。電は賛成なのです」

 提督「ついさっき大本営から電文が届いてな」

 電(きいてないのです)

 提督「どうやら私はブラック鎮守府の提督と思われていて改善されない場合は処分されるらしい」

 電「大問題なのです!理由を聞きたいのです!」

 提督「まぁ、電も賛成してくれてるしさっそく妖精さんのところに行こうか」

 電「理由が気になるのです!」


 ----ドック----

 

 提督「今回はあらかじめ資材MAXで建造を依頼してみました」

 電「完成した艦娘がこちらなのです!・・・じゃないのです!」

 提督「それで私がブラック鎮守府の提督などという不名誉な評価を受けている理由なのだがな」

 電「それも聞きたいのです!聞きたいけど今は資材のほうが重要なのです」

 提督「資材はまた貯めればいい話さ、今は君の負担を減らすほうが重要だよ」

 電「提督さん・・・本音は?」

 提督「戦艦がほしかった、艦娘じゃないほうの」

 電「なにか私に言うことがあるんじゃないですか?」

 提督「悔いはない」

 電「なら私もこれ以上このことには何も触れないのです」

 電(たぶん最初に言ってくれたことも嘘ではないのです)

 電「それよりも提督さん」

 提督「む?」

 電「私のときみたいに急にふざけるなとか声を上げるのは無しにしてあげてほしいのです」

 提督「安心しろ、私も大人だ他人を不快にしたりするような発言を何度もしたりはしないさ」

 電「その心遣いを少しでも私に回してほしいのです」

 電「初めて提督さんと顔を合わせるときはどんな艦娘さんも不安でいっぱいなのです。だから優しい言葉をかけてあげてほしいのです」

 提督「優しい言葉だな・・・ふむ、心得た」

 妖精さん「あのーそろそろドックあけてもいいですかね」

 提督 電「「あ、ごめんなさい」」

 

 愛宕「私は愛宕。ていとk」

 提督「よく来てくれた、私がこの鎮守府の提督だ」

 愛宕「え?あ?はい」


 愛宕さんの自己紹介を遮り提督さんは今まで見たこともないような満面の笑みを浮かべ愛宕さんの手をとった。


 提督「君のような美しい艦娘が私の鎮守府に来てくれた幸運を私は誰に感謝すればよいのだろう?」

 

 私達が呆気にとられている間にも提督さんの口からは世辞の言葉が饒舌に奏でられていく


 提督「私はまだまだ新米提督だがそれでも君がこの鎮守府に少しでも早く馴染める様に最大限の努力をするつもりだ。

    わからないことがあればなんでも聞いてくれ」


 愛宕「は、はい。ありがとうございます」

 提督「早速だが交友を深める意味でもこの後食事でもどうだろうか?」

 電「ていとくさん。食事のまえにちょっと大事なお話があるのです」

 提督「む?すまない愛宕君。少しや場を外すが君の部屋への地図は渡しておくからゆっくりしていてくれ」

 

 そういうと提督さんは愛宕さんの制服のポケットに紙を忍ばせた


 提督「どうした電。大事な話とは?」

 電「一体なんなのですかさっきのは!」

 提督「なんだっと聞かれても精一杯優しい言葉をかけたつもりなのだが」

 電「うう、本気で首を傾げられるともう何も言えないのです・・・」

 提督「だが、優しいそうな後輩で良かったじゃないか電」

 電「そういう言葉でよかったのです・・・本音は?」

 提督「戦艦が良かった。艦娘じゃない」

 

 こうして初めての後輩が出来て期待や喜びを感じるもののやっぱり提督さんのせいでそれを大きく上回る不安が私を押しつぶそうとしてい

 たのでした。


 第三話「みんなでグルメ」


 提督「少しでかけないか電」

 電「え?」


 任務が終わって普段ならすぐに解散して自分の部屋に引きこもってしまう提督が珍しく私に声をかけてくる。しかもこれって


 電(もしかしてデートなのです!?)


 提督「愛宕もこないか?」

 愛宕「あら、いいのですか?」

 電(ですよね)

 電「急にでかけるなんて一体どこにいくのです?」

 提督「結局愛宕をこの間誘っておいて食事に行っていないだろう。だから3人で食事にでもいこう」

 愛宕「あら、嬉しいわね。ところで」

 提督「なんだ愛宕」

 愛宕「あなたは提督の弟さんかお兄さんかしら?」

 提督「ふむ、おもしろいことをいう。わたしが提督です」

 電「愛宕さんが疑うのもしょうがないのです、提督は愛宕さんとの初対面を思い出すのです」

 提督「そんな昔のことは覚えていないな」

 電「ほんの数分前のことなのです」

 愛宕「あ、あのー」

 提督「なんだ愛宕」

 愛宕「私少しおなかすいちゃったなーなんて」

 愛宕(なんだか話が長くなりそうだしそろそろ切り上げたほうがよさそうね)

 提督「む、では早く行くとしよう」

 電「どこに食べに行くのです」

 提督「居酒屋鳳翔だ」


 ----居酒屋鳳翔----

 

 電「こ、ここが居酒屋鳳翔!」

 提督「やけにテンションが高いな電」

 電「だって、居酒屋鳳翔といったらあの大和さんや加賀さんなど数多くの伝説の艦娘さん達御用達の居酒屋なのです。

   ここに艦娘になってご飯を食べにくるのは私の夢だったのです」

 提督「電には居酒屋よりも甘味処まーみやんのほうが似合いそうだがな」

 電「子供扱いはよくないのです」

 鳳翔「いらっしゃいませ。あら、お久しぶりですね」

 提督「その節はお世話になりました」

 鳳翔「気にしなくていいですよ。それよりもあの頃と違ってずいぶんかわいらしいかたと一緒だこと」

 提督「ああ、こっちが愛宕。そしてこのこが電。私と愛宕の娘だ」

 鳳翔 愛宕「え!?」

 提督「冗談だ」

 電「その冗談のせいで鳳翔さんが固まってしまっているのです・・・」


 鳳翔「そう。電さん達は提督さんの鎮守府の艦娘さんなのね。それじゃあ念願かなって提督になれたのね」

 提督「夢は適わなかったがな」

 愛宕「提督さんに夢?」

 電「戦艦と戯れることなのです」

 愛宕「あらー、提督さんもやっぱり男の子なのね」

 提督「無論だ。戦艦は男のロマンだからな」

 愛宕「あらあら、それで狙いはいるのかしら?」

 提督「無論大和だな、船体を撫で回したい」

 愛宕「提督さんたら大胆ねー」

 電(かみ合ってるようでかみ合ってないのです)

 電「それにしても艦娘さんのサインがいっぱいなのです」

 愛宕「ほんとねー。あ、提督さん、お目当ての大和さんのがあるわよ」

 提督「はは、面白いことを言う大和のサインなどあるわけないだろう」

 愛宕 提督「え?」

 電(かみ合ってないのです)

 鳳翔「みなさんも是非書いていってください」

 電「そ、そんな恐れ多いのです」

 愛宕「じゃあ私は書いていこうっと」

 提督「なら私も書いていくかな」

 鳳翔「あら提督さんついに書いていく気になったのですか?」

 電「ついに?」

 鳳翔「海軍士官学校を最短卒業、さらに全ての模擬戦に勝利し卒業生代表の答辞を「めんどい」とさぼってここでゴハン食べてた

    伝説の学生ですもの。昔から記念に名前を書いてくださるようお願いしてたのよ」

 電「模擬戦全勝!?」

 愛宕「卒業生代表、最短卒業!?」

 提督「そんな昔のことは覚えていないな」

 鳳翔「ほんの数ヶ月前のことじゃないですか」

 電「も、もしかして提督さんって」ヒソ

 愛宕「ええ、凄い人かも知れないわね。へんな人だけど」ヒソ

 電「見直したのです。へんな人だけど」ヒソ 

 提督「きこえているぞ」

 電「提督さん一体なにものなのです?」

 提督「私は私だ」

 愛宕「私ミステリアスな男性って嫌いじゃないわよ」

 提督「私も胸が大きな女性は嫌いじゃないぞ」

 愛宕「え」

 提督「ジョークだ」

 電「変態なのです」

 鳳翔「ふふ、楽しそうですね。どうぞ出来ましたよ」

 電「オムライスなのです!!」

 愛宕「おいしそうね」

 提督「無論私のはたまねぎ抜きなのだろうな?」

 電 愛宕「え?」

 鳳翔「好き嫌いはダメですよ」

 愛宕「ふふ、最初はびっくりしたけど提督って面白い人ね」

 鳳翔「お二人はこんな提督の話を知っていますか?」

 

 私たち(一名除き)が鳳翔さんの特製オムライスに舌鼓を打っていると鳳翔さんが何処か懐かしむような目で話はじめたのです。


 あるところに一人の提督がいました。彼は天才と呼ばれておりいくつもの勝利を重ねました。

 ある日彼のことををよく思わない者達の罠により彼は深海へと姿を消しました。

 しかし彼は帰ってきたのです。その身体に深海凄艦と類似した点を多く宿しながら。

 彼を見た軍は彼の存在に関わる記録の全てを抹消し研究のための材料としました。

 

 電「そ、それってまさか」チラ

 愛宕「そういえば提督の目って綺麗な蒼だし肌もずいぶん白いわよね」チラ

 提督「面白そうな話だな。漫画かアニメか?」

 鳳翔「ええ、架空のお話です。その綺麗に端によけたたまねぎもちゃんと食べたら貸してあげますよ」

 提督「ぐぬぬ」

 電 愛宕(関係なさそうね)


 電「ごちそうさまでしたなのです」

 愛宕「おいしかったです」

 鳳翔「またきてくださいね」

 提督「気が向いたらな」

 

 ?「提督ここにいるんですね・・・」

 

 一方そのころ鎮守府には電の新たな悩みのタネが近づいていたのです。


 第4話「ねんがんのせんかんをてにいれたぞ?」


 私が艦娘になってそろそろ1ヶ月が経とうとしていた。

 言い換えれば電と提督が出会って1ヶ月がすでに経過しようとしていたのです。

 初対面の印象こそ最悪だったものの仕事はちゃんとこなすし部屋も掃除の必要のないくらい常に綺麗だし

 変わった人という点を除けばきっと良い提督なのだろう。

 

 提督「電。私は気がついた戦艦がないなら造ればいいのだと」

 

 こういう突拍子のない発言さえなければ本当にいい提督なのです。

 

 愛宕「あらー、もしかして大型建造をするつもりかしら?」

 提督「ああ、14万8千光年の長旅にも耐えれるくらいの戦艦を建造するぞ」

 電「一体どこになにクリーナーをとりにいくつもりなのです・・・」

 提督「む、よく知っているな電」

 電「この間執務室で上映会を開いたのはどこの誰なのです」

 提督「ここの私だ」

 愛宕「おもしろかったわねー」

 提督「最近は特色を持った鎮守府が多いと聞いたからな、この鎮守府の特色は戦艦で戦う鎮守府にしようではないか」

 電「それじゃあ私たちの仕事がなくなるのです」

 愛宕「お仕事がなくなるのは困るわー」

 提督「では巨大戦艦をつくりその中に丸々鎮守府の機能を移した戦艦鎮守府はどうだ?」

 愛宕 電 「「 却下  なのです」」

 提督「ふむ、それならば」

 電「どれも却下なのです。建造するならここにいてもしかたがないのです。」

 愛宕「私も後輩ちゃんが欲しいし早く妖精さんのところに行きましょー」

 

 ----ドック----


 電「今回は先に用意はしてないのですね」

 提督「前回とは使う資材の規模が違うからな。頑張って貯めてくれた君たちに無断で使用は流石にしないさ」

 愛宕「資材の運用なんかは提督に一任されてるんだから気にしなくていいのに」

 提督「む、そうか」

 電「念のため聞くのですが一任されたら何に使うつもりなのです?」

 提督「無論戦艦の建造にだな」

 愛宕「やっぱり私達に一度確認をとってもらってもいいかしら?」

 提督「心得た」

 電「満足そうな顔してますけどそんな用途には電も愛宕さんも首を縦には振らないのですよ」

 提督「え」

 電「驚かれても困るのです」

 提督「馬鹿な、初代TV版ヤマトのOPの冒頭、ファンファーレと共にヤマトの主砲が姿を現すあのシーンを見ても

    まだ君たちは戦艦に興味がないというのか?」

 電 愛宕「「はい」」

 提督「(´・ω・`)」

 妖精さん「あのー、そろそろ用件をお伺いしてもよろしいでしょうか?」

 三人「あ、ごめんなさい」


 妖精さん「おー、大型建造を。2回目の建造がもう大型建造だなんて凄い提督さんだ」

 提督「褒められると照れるな」

 電「褒めてないのです」

 妖精さん「それで資材はどれくらい使うんだい?」

 提督「無論まっく」電「6000/5000/7000/2000でお願いするのです」

 提督「・・・・・」

 電「そんな顔をしても駄目なのです。大型建造をMAXでまわされたら明日から極貧生活の始まりなのです」

 提督「私のわがままでそれはいかんな。すまなかった二人とも」

 電「素直でよろしいのです」

 愛宕「私はきにしないわよー、ねー、電ちゃん」

 電「ど、どうしたのです愛宕さん?」

 愛宕「なんでもないわよーうふふ」

 提督「それで妖精さん、どれくらいかかりそうだ?」

 妖精「むむむ・・・08:00:00くらいかかるねー」

 提督「長いな・・・む、どうした二人とも鳩が豆鉄砲食らったような顔をしているが」

 愛宕 電「「まさか・・・ねー、なのです」」


 この時、私と愛宕さんは思ったのです。これはとても大変なことになりそうだと・・・

 

 ----艦娘寮----


 あの後特に仕事も無いのでそのまま解散となり電と愛宕さんは部屋に戻り、そして会議を始めたのです。


 電「愛宕さん、やっぱり8時間って」

 愛宕「うーん、噂を信じるならきっと大和型よねー」

 電「大和さんが来ても武蔵さんが来ても激昂する提督の姿が目に浮かぶのです」

 愛宕「そうねー、電ちゃんから聞いた印象だと「君が大和だと!?ふざけるなー」とかいいそうよねー」

 電「絶対言うのです」

 

 二人そろってため息。憧れの戦艦大和さんが私の鎮守府に来るかもしれない。普通ならわくわくして夜も眠れないはずなのに

 誰かさんのせいで不安で夜も眠れない案件へと早代わりしていた。


 愛宕「あらかじめ言っておいたら私のときみたいになるんじゃないかしら?」

 電「その僅かな希望に望みをかけるのです・・・」


 「っざけるなーーー!!」


 愛宕「今なんか聴こえなかったかしら」冷や汗

 電「キノセイキノセイナノデス」涙目

 

 私と愛宕さんはそろって部屋を飛び出した。


 --工房--


 目の前に広がる光景は鎮守府の廊下を疾走しているときに想像できてはいたが地獄だった。

 orzの体勢で嗚咽を漏らす提督、驚きのあまり腰をぬかす憧れの大先輩大和さん、そしてその両者に挟まれうっすら涙を浮かべる

 妖精さん。現実は想像の斜め上をいく状況だったのです。


 愛宕「えっと・・・どこから手をつけようかしら」

 電「とりあえずそこにうずくまってる元凶はほっておいて大和さんなのです」

 愛宕「じゃあ提督は私がなんとかするわ」

 電「えっと、はじめましてなのです。大和さん」

 大和「・・・・」

 電(ここまで放心状態になるなんて一体何があったのです!?)

大和「私、私、ふざけてなんて。精一杯頑張ろうと思って・・・」

 電「ほんとうに申し訳ないのです」

 

 愛宕「提督大丈夫?」

 提督「愛宕か・・・俺の夢は全て水泡霧散!圧倒的絶望!だ」

 愛宕「この状況でそのネタ持ち込むと向こうで鬼の形相を浮かべてる電ちゃんに焼き土下座させられちゃうわよ」

 提督「それは困るな」

 愛宕「はい、いーこいーこ。落ち着いたら大和さんとこに謝りに行きましょうね」

 提督「そう、謝るべきなのだろうな。それはわかるのだが私は彼女を大和と認めたくないのだ」

 愛宕「でも提督は大和か大和じゃないか以前に女の子を傷つけちゃったのよ。」

 提督「うむ」

 電(圧倒的母性!なのです・・・)

 提督「電とそれと・・・やま・・・やまもとちゃんか」

 大和「やまもと!?」

 電「いい加減現実をみるのです!」

 大和「・・・・」

 提督「・・・・」

 提督「すまなかった大和。少し我を忘れていたようだ」

 大和「あれが少しですか」

 提督「すまなかった。電、愛宕、大和のことを頼む」

 電「頼まれたのです」

 愛宕「了解よ」

 ?「僕はどうすればいいかな?」

 提督「そうだな、君は・・・・」

 愛宕 電 提督 「だれ!?」

 大和 びくぅ!!

 

 こうして新たな仲間と悩みのタネが私の鎮守府の仲間入りしたのです。 

 

 第5話「君の名は?」

 

 ?「酷いな提督、僕を忘れてしまったのかい?」

 電「提督、お知り合いなのですか?」

 提督「ぼくは・・・彼女をしっている・・・」

 電「いいからさっさと答えるのです」

 提督「うむ、たしか食べ物っぽい名前だった気がするのだ、そぼろとかそんな」

 愛宕「それは知らないっていうんじゃないかしら?」

 提督「思い出した! つみれ だ!」

 時雨「しぐれだよ」

 提督「おしかったな」

 電「 れ しかあってないのです」

 時雨「やっぱり忘れてたんだね」

 提督「覚えているとも、昨日コンビニにいったとき隣のレジであんまんを買っていただろう」

 電「意味のわからない言い訳はやめるのです」

 時雨「僕は肉まん派だよ」

 大和「私を無視して肉まんとあんまんの話なんてしないでください!」

 愛宕「そうよー、世の中にはピザマン派の人だっているのよー」

 電「そういう話じゃないのです」

 提督「そうだな、あいにく私は君のことを覚えていなし此処に着任してから愛宕、電、以外の艦娘意外と出会った記憶も無い」

 大和「なんで私の名前がないんですか」

 提督「単刀直入に聞こう。時雨、君の目的は何だ?」

 大和「また無視ですか」

 提督「返答しだいでは実力行使という形も取らざる得ない。大和が」

 大和「そこは私なんですか!?」

 時雨「聞いてないのかい?僕、此処に配属になったんだけど」

 提督「そんな話は聴いていないぞ」

 電「この間届いていた書類じゃないですか?」

 愛宕「ああ、私が秘書艦していたときに提督が読まずに捨てたやつね」

 電「よまずに・・・すてた?」

 提督「おい愛宕、その話は間宮の羊羹で手打ちにしただろう」

 愛宕「あらうっかり」

 時雨「どうして捨ててしまったんだい?」

 提督「ペプシをこぼした」

 時雨「なるほど、君には失望したよ。僕はコーラ派なんだ」

 電「乾かせばなんとか読めたのです、どうして捨てたんですか!」

 提督「電、考えてもみろ。私がこぼしたの通常のペプシコーラだ。流行の糖類ゼロ系統ではない。

    とすれば例え乾かしてもベタベタして読みにくいのは明らかだ。これは鎮守府内の自販機

    にはゼロペプシが売っていなかったことによる事故なんだ。誰を責めることもできない」

 電「明らかにペプシを呑みながら書類整理してた提督のせいなのです」

 提督「こちらの不備ですまなかった。歓迎するよ時雨くん」

 愛宕(話題をそらして逃げたわね)

 時雨「よろしくね提督」

 

 提督が伸ばした手を時雨が握る。

 その光景は電が想像していた理想の着任そのものだった。

 

 電「愛宕さん・・・涙で見えない私の代わりによく見ておいて欲しいのです」

 愛宕「そういえば昨日の金曜ロードショー ナ○シカ だったわね」

 

 大和(私・・・・空気?)

 

 感動に震える電、危機感をおぼえる大和、もの○け姫が見たくなった愛宕、

 様々な想いが交差してはいるもののとりあえず鎮守府は今日も平和である。


 次回予告

 

 連携が取れない電たちは演習でこてんぱんにのされてしまう。 提督は3人の完璧なユニゾンを目指し、一計を講じた。  

 次回「瞬間、心、折られて」


 

 

   

 

 

 

 


後書き

想像以上に多くのコメントをいただき感謝と感激で胸が一杯です。
毎日1話の更新を目指して頑張ります


このSSへの評価

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2021-08-08 23:04:10

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2021-05-04 00:40:31

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2018-12-23 01:51:52

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2018-12-10 09:22:02

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2017-04-20 10:32:58

このSSへのコメント

8件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2017-04-22 21:10:00 ID: BtLaYudQ

艦娘目当てでない、世間に疎い特殊能力持ち提督良いですね〜。続き楽しみです!

2: SS好きの名無しさん 2017-04-24 04:59:06 ID: k5gME3Wp

続きはよ(ノシ 'ω')ノシ バンバン

3: SS好きの名無しさん 2017-04-24 15:32:01 ID: Z1M9zgU-

これは良いSSになりそうだ!

4: SS好きの名無しさん 2017-04-25 18:58:49 ID: b8YwWVX2

艦船好き提督のSSとは珍しい…
これは期待値大ですな。
応援します!

5: SS好きの名無しさん 2017-04-29 22:47:00 ID: Ff1P9Cjq

「艦娘」じゃなくて「艦むす」表記なのが気になる。
それに電ちゃんは提督の事は「司令官さん」もしくは「司令官さん」呼びですよ。まあこちらはギリギリ独自設定と言いはれる範囲ですが

6: SS好きの名無しさん 2017-04-29 22:47:40 ID: Ff1P9Cjq

訂正。
「司令官さん」もしくは「司令官」

7: SS好きの名無しさん 2017-10-10 14:59:58 ID: xopBUjeM

面白い

8: irisukibou 2018-12-22 23:33:21 ID: S:zF9lyp

コメントありがとうございます。
艦むすから艦娘表記に変更しました。
電ちゃんが提督呼びなのはまだ信用はしていても信頼はしていないことにして下さい。
きっといつか電ちゃんがこの提督を
「司令官さん」と呼ぶ日がくるはずです


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