2018-10-20 19:52:33 更新

概要

遅くても3日以内には更新をしたいと思います(切実)無理そうな場合は前もって活動報告にて書きますのでよろしくです!


前書き

これでようやく導入が終わりました・・・これから本編に入りますね。




「はぁ・・・はぁ・・・」



ひどく頭が痛む・・・何もかもが遠い・・・



「・・・・っ」



揺らぐ意識の中でも確かにわかることがひとつだけある。それは考えるまでもなく真っ赤に染まった自分の手が訴えてくるのだから・・・



「ちく・・・しょう・・・!」



俺は・・・人を殺してしまった。











一瞬の出来事だった。しかしこれまでの俺の生活を壊すには十分な時間だった



『ヒィッ・・・!やめ・・・!』



怯える奴の声が聞こえる、そのたびに怒りがこみあげてくる・・・



「そういってお前はやめたことはあったのか・・・っ!?」ブンッ



激昂した俺は気づけば奴の頭を鈍器で何度も・・・何度も何度も潰れる音がしても何度も何度もたたきつけた



『・・・』



そうして・・・もう形が分からなくなってきたところでようやく叩き付けることをやめた



「ははっ・・・!やってやった・・・!やってやったぞ!!ざまぁみろっ!!!」



殴りおわった俺は一時の高揚感に身を支配されていた・・・しかしそれも一時のモノだった。



次第に冷静になってきた俺を襲ったのは大きな不安だった。



こうして冒頭に至る。



「・・・取りあえず、死体と凶器を隠さないと・・・!」



緊張と不安で震える体を鞭打ち死体を引きずる



「どこに隠せばいい・・・?」



周りを見渡し必死に隠せそうな場所を探す。しかし、どこに隠そうともすぐにぼろが出そうな場所しかなかった。



「こうなったら・・・裏庭に・・・埋めるか。」



隠し場所を決め、目的地に向かって引っ張ろうとすると死体が棚に当たり何かが落ちてきた・・・



「これは、勲章か・・・っ!?まさかコイツ軍の関係者か・・・!」



そうなれば今の状況は非常にまずいことになる・・・1日程度ならまだしも流石に何日も何日も無断欠勤していれば怪しまれるだろう。



それに、今まで気にしていなかったが。コイツ・・・海軍の軍服を着ていやがる・・・しかも少佐ときた・・・



「ヤバイ・・・このままじゃ捕まるのは時間の問題だ・・・どうすれば・・・」



そこまで来て俺はあるものに目を留めた。



「・・・・・・・・・もう、こうするしかないか。」



そして俺は生き残るためにある決断を下した。












俺は今、ある鎮守府の門前に立っている。



「いや、もう『俺』じゃないんだったな・・・はは・・・」



乾いた笑みを漏らす、当然だ。今の俺はあまりにも滑稽すぎた・・・



提督「最低野郎と罵った奴に成り代わってるんだからな。」



誰に言うでもなくそう呟いた俺はゆっくりと門を潜っていった



提督「すごいな・・・流石は戦績『だけ』は優秀な鎮守府だ。」



鎮守府の見た目はすごくきれいで清潔そのものだ。だが、それに反するようにどこか不自然なようにも感じる。



提督「え・・・と、俺はどこに行けばいいんだ?」



そう、アイツの勤め先はここだということはわかっていたが・・・ここからどう行動すべきかは皆目見当がつかない。



提督「しょうがない・・・不自然だが誰かに聞いてみるか。」



取りあえず鎮守府を見て回ることにした。


提督「・・・・広い。」



鎮守府に入ってから約1時間。めぼしい建物どころか誰ともすれ違わない。



提督「まずいなぁ・・・このままじゃますます怪しまれる。」



そう呟きため息を吐こうとした瞬間。



「弥生~!早くするっピョン!」



「卯月・・・少し落ち着いて?」



元気な声と控えめで静かな幼い声が聞こえてきた。



提督「なんでこんなところに小さな子がいるんだ?いや、そんなことよりこれは滅多にないチャンスだ!」



そう意気込み二人のもとに近づいていく。どうも、まだ気づかれていないようだ。



提督「な、なぁ。君たち・・・」



そう声を掛けた瞬間・・・



「・・・っ!?あ、あ、あぁぁ・・・」ビクビク



先ほどまで元気で話していた卯月といわれた少女が俺の姿を見た瞬間怯えだす



提督(話しかけただけで・・・こんなに怯えられている?まさか・・・アイツこの女の子にも手を・・・!?)



だとしたら自分が今とった行動は軽率以上の何物でもない・・・



提督「おい、大丈夫か・・・?」



とっさに安否を確認するが



卯月「ご、ごめんなさい!ごめんなさい!すぐに遠征に向かいますから!ぶたないでください・・・!!」ガタガタ



余計に怯えさせてしまっただけみたいだ。そうしていると、卯月の隣にいた子・・・弥生が前に来て頭を下げながら・・・



弥生「司令官・・・卯月はなにも悪くありません・・・全て、私の責任です・・・なのでどうか…妹には手を出さないでください・・・」



そう、静かながらも強い意志を感じさせる言葉でそう言った。



提督(・・・おい、待てよ。この子たち・・・よく見たら傷だらけじゃないか・・・服だってところどころ破れていやがる・・・)



提督(思った以上に深刻な場所なのかもなココは・・・)



提督「違う・・・俺は君たちを叱るために声を掛けたわけじゃないんだ。」



できるだけ優しい声で、目線を合わすためにしゃがんで話しかけた。



弥生「・・・?」



すると、怪訝そうな顔でこちらを見てくる。そりゃそうか、いままでひどい仕打ちをしてきた相手がこんなことを言っても信用されるわけがない。



提督「ちょっと聞きたいことがあってね、今日のスケジュールを知っていたら教えてくれないか?」



提督(ここにいる以上、何か知っているかもしれない・・・ダメもとで聞いてみよう)



弥生「え、と・・・弥生たちはこれからタンカー護送任務に就きます。そのあとも強行偵察任務、ボーキサイト輸送任務に資源輸送任務、鼠輸送作戦、包囲陸戦隊撤収作戦にも行きます。」



提督(なんてことだ・・・こんなに小さな子が任務に就く・・・?嘘だろ・・・?)



提督(それに、なんだその任務の数は・・・素人の俺でもわかる・・・そんなことをしていては絶対に休む時間はない・・・)



あまりにも現実離れしたことを聞いてしまい頭が痛み、倒れそうになってしまう



提督「う・・・っ」ヨロッ



はきそうだ・・・こんな・・・こんな酷いコトが許されていいのかよ・・・!!



弥生「あ、あの。大丈夫・・・ですか?」



なんて強い子なんだ・・・自分にひどい仕打ちをしてきた相手を思いやることができるなんて。



提督「あぁ・・・すまない・・・大丈夫だ。」



弥生「そうですか・・・なら、よかったです・・・」



ダメだ、そんなことを言っては・・・!もっと恨んでいいはずだ!!!だが、今はこんなことをいってる場合ではない



提督「・・・弥生。君は遠征にいったあと俺に報告するだろう?そのとき俺はどこにいるかわかるか?」



少々不自然な質問だが、しょうがないだろう。



弥生「え、と・・・いつも通りなら執務室にいらっしゃると思うのですが・・・どうかなされたのですか?」



よし、俺は執務室という場所に行けばいいということは分かった。



提督「いや、何でもないんだ。気にしなくていいよ。」



取りあえずの目的地は決まったし、これ以上聞いてボロを出すのはあまり得策ではないな・・・次は見回りという名目で他の場所を適当に回って探すとするか。



提督(あ、そうだった・・・これだけはいっておかなきゃな。)



提督「それと、今日の遠征は無しにする。ゆっくり休んでくれ。」



弥生&卯月「「・・・えっ?」」



提督(ようやくこの会話に卯月が反応を示した・・・というより二人ともそんなに驚いた顔をするとは・・・)



弥生「いいんです、か?」



心配そうにしかし、どこか嬉しそうにこちらの顔色を窺ってくる。



提督「もちろんだ、今まで無理に働かせてしまってすまなかった。もう金輪際無理な仕事はさせないと誓おう。」



卯月「ほ、ほんとぉですか?」



恐る恐るといった風に口を開いて確認をとろうとしてくる、とても加護欲のそそられる声だ・・・



提督「あぁ、弥生と一緒にいっぱい、いっぱい遊んでおいで。」ニコッ



そういって務めて優しくみえるように微笑んだ



卯月「あ、あ、ありがとうござい、ます・・・ぴょん」ピクピク



提督「どういたしまして、そのぴょんっていうの可愛いね。」



卯月「・・・・っでは、失礼しま・・・した!」タッタッタ



顔を背けてすぐに走り去ってしまった、なにかまずいことをしてしまったのだろうか・・・?



弥生「あっ・・・卯月!・・・司令官、失礼します。」ペコリ・・・タッタッタ



丁寧にお辞儀をして卯月を追いかけて走っていく弥生を見送りながら、俺は足を進め始めた。












卯月(おかしいっぴょん・・・今の司令官は・・・絶対におかしいっぴょん・・・)



卯月(だってだって・・・前まであんなに怒鳴って、殴って、無理に出撃させてきてたのに・・・)



『今日の遠征は無しにする。ゆっくり休んでくれ。』



卯月(こんな事いうなんて・・・まるで別人みたいっぴょん・・・)



卯月(この口癖だって、耳障りだから止めろって司令官が殴ってきたのに・・・)



『そのぴょんっていうの可愛いね。』



卯月(本当の本当に・・・あの司令官は『司令官』なの・・・?)












弥生(私はまだこの鎮守府に着任して日は浅いけれど、司令官の横暴さはよく知っているつもり・・・だった・・・)



弥生(でも、今日でわからなくなってしまった。)



弥生(あのやさしさは、とても演技だとはおもえなかったし、自分のやってきたことを聞いて嫌悪感を示してもいた・・・)



弥生(このまえの『司令官』とはまるで別人・・・)



弥生(・・・怪しい、な。)












提督「さて、執務室をさがすとするか!」



そういって辺りを見渡すと、すこし大きめの建物が目に入ってきた。



提督「とりあえず、あの建物のなかにはいってみるか。」



手当たり次第に行くのが妥当だと思い俺はその建物を目指した。












提督「・・・うわぁ、広いなぁ。」



中に入ると明らかに仕事をする場所ではないことが分かった。なぜなら、たくさん並んだ机に清潔そうな厨房がみえたからだ。



提督「ここは食堂か何かか?・・・よし、ほかを当たるとしよう。」



そういって戻ろうとしたときに厨房から女性の声が聞こえてきた。



「すみません!今食材が切れていてなにも作れないんです!」



食材が切れている・・・?それは大変なことなのではないか・・・?席を見るからにこの鎮守府にはたくさんの人がいるのだろう。



その人たちがご飯を食べられないのはあまりにもおかしい話だ。そう思った俺は厨房のほうに歩いて行った。




厨房の中では二人の女性が何やら話をしていてこちらには気づいていないようだ。仕方がないので扉を開け声を掛ける



提督「あの、食材が切れているのって大変なんじゃないですか?」



そう言った瞬間。



「「・・・・っ!!!!」」



途端に怯えた表情でこちらを見てくる・・・またか・・・



「そ、その!すみません提督!!艦娘の誰かだと思って失礼な真似をしてしまいました!!お許しください!」



そういって片方の茶髪の女性が頭を下げてくる。・・・本当に腹が立つ。彼女たちに一体何をしたんだアイツは!!



提督「頭を上げてください!こちらこそ急に押しかけてしまって申し訳ありません。」



俺も頭を下げる・・・こんな軽い頭ならいくらでも下げよう。



「「・・・っ!?」」



すると二人は驚いた表情でこちらを見てくる。当然だろう、先ほどの反応を見るにアイツは高圧的な態度で彼女たちに接していたに違いないからだ。



「あ、頭を上げてください提督!」



茶髪の女性がそういってくれる、なんて優しいのだろう。そういわれたからには頭を上げて話をするべきだ。



提督「それで、食材が切れていると言っていましたが。不足しているのはどのような食材なのでしょうか?」



そう尋ねると、今度は隣にいた青い髪の女の子が口を開いた。



「お米と味噌です。」



提督「・・・え?それだけ、ですか?」



ちょっとまて・・・お米と味噌だけが不足していて尚且つなにも作れないということは・・・っ!アイツ碌な食事を摂らせていなかったのかっ!?



「あの・・・提督?」



少し困ったような表情で青髪の女性に話しかけられる



提督「すみません、それで・・・今日の献立は・・・?」



「え、いつも通り白米に味噌汁です・・・あっ!もちろん提督の食材はキチンとそろえてあります!」



慌てて訂正を入れてくる、しかしそれは新たな事実を浮上させさらに俺の頭が痛くなる・・・自分だけまともな食事を摂っていたという事実につながってしまうからだ。



提督「少し待っていてください、お米と味噌となにか栄養のつきそうな食材を街で買ってきます!お二人は料理をする準備をしていてください!戻ってきたら俺も手伝いますんで!!」



「あっ!提督!!」



呼び止められたが俺はかまわず厨房を飛び出し、街に向かって走り出した。












提督が飛び出していった厨房では二人の女性が話をしていた



「・・・何があったんでしょうか、提督。前までとはまるで別人のようです・・・間宮さんもそう思いませんでしたか?」



間宮とよばれた茶髪の女性は何かを考えるような顔をしながら口を開く。



間宮「えぇ、食材の制限を掛けたのはほかでもない提督ですし。なによりも話し方や接し方に違和感を覚えました。」



間宮「伊良子ちゃん・・・信用してもいいと思いますか・・・?」



伊良子「・・・よくわからないです。」



間宮「ですが、一応料理の準備をしておきましょう。久しぶりにお仕事が大変になるかもしれませんし。」



伊良子「わかりました、そうしましょう。」



その言葉を皮切りに二人は準備を始めた。











提督「ここから近い町は・・・東湊街(ひがしみなとまち)か。」



提督「それに駅もここから近いし、一時間もあれば戻ってこれるか!」



~電車内~



提督「ハァ・・・ハァ・・・久しぶりにあんなに走った・・・」



提督「にしても・・・人数滅茶苦茶多かったよな・・・一人で持ち切れるか・・・?それに財布も持つかどうか・・・」



あとさき考えずに飛び出してきたことを若干後悔しながらも街に向かった。











~東湊街~



提督「久しぶりに来たなぁ・・・この街。いつみてもカップルと店が多いなぁ・・・」



必要以上にいちゃつくカップルを尻目に俺は大型のスーパーを目指して歩く。



提督「・・・あんなことしなければもっとまともな生活ができていたのだろうか。」



嫌なことを思い出すたびに胸が痛くなる・・・だが、仕方がない。見逃せるはずがなかった・・・



提督(・・・女の子を無理やり自分の家に引き入れようとしているのを見てしまったら助けないわけにはいかないだろうが・・・っ!)



提督「はぁ、今更こんなこと考えてたんじゃきりがないよな。」



提督「・・・取りあえず今はどういうものを買うかを考えなければならない。」



そういって俺はスーパーの中に入っていった。



~数十分後~



提督「危ない・・・銀行からお金引き出しといて正解だった・・・!」



あまりにも膨れ上がった袋を担いで歩く・・・周りの視線がいたい・・・



提督「取りあえず適当な食材を片っ端から買ったけれど、重い・・・!」



傍から見れば自分は明らかに浮いているだろう。白い軍服の男が食材がたくさん入った袋を重たそうにぶら下げて歩いているんだ、注目されるのも無理はない。



提督(そりゃそうだ、一人で歩いている奴なんていないしな。まぁそれだけじゃないが。)



そう考えていると、向こう側にスマホをいじっている男がいることに気づいた・・・しかも一人だ。



何故だか安心してしまう・・・そりゃあカップルだけしかいないわけないよな。



そう考えて歩く、そして段々とその男との距離が近くなりすれ違おうとしたその瞬間・・・



「あぁ、間違いない・・・ボクと同じ人殺しのにおいだ・・・!アンタ、人、殺したでしょ?」



おかしくて仕方がないといった感じで俺の耳元でそう囁いてきた



提督「・・・・っ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」



なんでだ・・・!?どうして!?なんで見ず知らずの男にばれている!?それにボクと同じってどういうことだ・・・!?



動揺しすぎたせいか挙動不審になってしまう・・・考えがまとまらない・・・汗が止まらない・・・



このまま黙っていたら肯定したことになってしまうんじゃないかと思った俺は必死に言葉を紡ぐ



提督「な、なにを言ってるんですか?・・・おかしな人ですね・・・俺は。人なんて・・・殺してなんていません・・・」



ダメだ・・・ちゃんと話せない・・・明らかに声が震えている・・・



そう考えていると、いたずらが成功した子供のような顔で喜々として男が笑い出した



「フフフッ、冗談ですよ。冗談。」クスクス



提督(な、なんだ。冗談か・・・そりゃそうだよな・・・たぶんイタズラ好きで周りから浮いている俺にちょっかいを出したかっただけなのだろう。)



そう楽観的なことを考えて胸に手を当て、落ち着ける。



提督(よし、もう大丈夫だ。)



だが、この場にい続けるのも気分がよくないため足早に去ることにする



提督「そ、そうですか。・・・では俺はこの辺で・・・」



そういって駅のほうに向かおうとした瞬間



「あ、少し待ってください。」



少し抜けたような声で呼び止めてくる・・・まだ何かあるのだろうか。



また変なことを言われるんじゃないかと思い少し声を落して返事をする。



提督「・・・なんでしょう?」



するとこれまたおかしいといった風に口を開く



「そんなに警戒しないでください、コレ、ボクの連絡先です。『ナニカ』あったら連絡してください、助けになりますよ。ボクこう見えても鎮守府で提督なんてやらせてもらっているのですよ。きっと助けになるはずです。」ニコッ



一瞬だけ、意識が揺らいだ・・・しかし、すぐに今自分が立たされている状況に気づく



人を引き付けるような優しい笑顔を浮かべ、名刺のようなものを渡してくるが・・・しかし・・・そんなことよりも気にしなければならないことがある!鎮守府の提督だと!?それに確信をもって言えることがある。



提督「っ!!!・・・では、いただいておきます。」



提督(コイツ、やっぱり俺が人を殺していることに勘付いていやがるっ!冗談なんかじゃない!)



そう考えすこしでもこの場を早く去ることを一番に考える・・・あの男は危ない・・・!



そうして全力で駅に向かって走った・・・速く、速く、速く速くこの場から離れなければならない。その考えだけが頭を支配する。












気づけば俺は駅にいた、さっきまで走っていたせいかとても苦しい。



いや、きっと疲れからくるものだけではないのだろう。



今になって気づいてしまったんだ、もっと他にやり方があったんじゃないかっていう冷静に考えることができていた自分からの叱責を。



ゆっくりと汗ばんだズボンのポケットに手を入れ名刺をクシャッと握りしめる。



提督(捨ててしまおうか・・・)



しかし、あの男はどこかの鎮守府の提督だと言っていた。それに何かあれば手助けをするとも・・・



提督(・・・念のために取っておこう。別にあの男を信用するわけではない。あくまで保身のためだ。)



自分にそう言い聞かせ、鎮守府に帰るための電車を待つことにした。



~鎮守府~



提督「っ・・・はぁ!重いっ!!」



電車に乗って駅に降りるところまではいいが、途中で袋の持つところがちぎれてしまったため腕に抱えて歩くことになって疲労が二倍になってしまった。



提督「あぁ、もう少し計画的に買えばよかった!」



今となっては遅い後悔をダラダラと零していると



「あ、あの・・・お荷物お持ちしましょうか・・・?」



後ろから、か弱そうな声が聞こえてきた。振り返って確認すると、これまたその声にそん色ない程の幼い女の子が自分を見上げていた。



提督「ん?だ、大丈夫だ!コレ中々重いから手伝ってもらうわけにはいかない・・・」



確かにきついが、流石にこんな小さい娘に任せられる程俺はヤワじゃない・・・アイツとは違うんだ。



「え・・・でも、司令官はいつも・・・」



提督「大丈夫大丈夫!もう迷惑はかけないさ。よいしょっと・・・」



もうアイツの事はききたくない、さっさと食料を渡して料理の手伝いをしないとな。



「・・・失礼します!」



提督「あ、おい・・・!」



進もうとした瞬間、後ろから少し強引に袋をとられてしまった。



「んしょ、さぁ行きましょう司令官。」



提督「・・・お、重くはないのか?」



正直、度肝を抜かれた・・・俺があんなに必死になって持ち上げていた袋を軽々と持っているんだから・・・



「?重くはありませんが・・・よければもう一つの方も持ちましょうか?」



何ということだ、まだまだ余裕があるというのか・・・艦娘との人間の違いをもう一度認識させられた。



提督「いや、さすがに女の子だけに持たせるわけには・・・でも、ありがとう。」



「は、はい!この朝潮、全力で司令官をサポートさせていただきます!」ビシッ



提督(なるほど・・・この子は朝潮っていうのか。先ほどとは打って変わってとてもしっかりした子に見える。)



提督「じゃあ、食堂まで一緒に頼むな?」



朝潮「了解しました・・・ところで、司令官はいつ着任されたのですか?」



食堂にむけて歩き出した途端に、朝潮が非常にこまる質問をしてきた・・・適当に誤魔化せればいいんだが。



提督「何言ってるんだ、俺はずっとこの鎮守府に・・・「そうではなくて。」



言い切る前に朝潮にさえぎられてしまう。



朝潮「司令官、顔も声も全く同じですけれど・・・別人ですよね?いつ着任されたのですか?」



瞬間、息が詰まった。



提督「そんなわけ・・・ないだろ・・・?」



駄目だ、やはり声が震えてうまくしゃべれなくなる・・・!



朝潮「いいえ、私にはわかります。司令官は別人です。私に対する態度が違い過ぎます!」



自信を持った瞳でそう強く言い寄られる・・・ほんとうに困った・・・このままじゃ俺は・・・!



提督「だ、だから違う!俺は俺だ!俺なんだよ・・・!」



焦り過ぎて滅茶苦茶な事を口走る。だが、命がかかっている以上何振り構ってはいられない。



朝潮「・・・安心してください、司令官。私はこのことを一切口外は致しません。」



提督「へ?」



朝潮の言った言葉が理解できず一瞬だけ呆けてしまう・・・今、なんて?



朝潮「せっかく優しい司令官が着任して下さったのに、その司令官さんを危険に晒すわけがありません!なので、どうかこの朝潮を信じてください!」



目を白黒させているであろう俺に、朝潮は力のこもった眼で力説してくれた。



提督(この子がウソをつくような子だとは思えない・・・それでも、アイツのせいで人間に嫌気がさしているいるはずだ・・・)



俺は・・・本当に、朝潮を信じていいのだろうか?



朝潮「・・・司令官。」



提督「わかったよ、朝潮・・・君の熱意に答えよう。」



こんなまっすぐな目を向けられてしまったら、はぐらかす事なんて俺にはできない。



なんだかんだ言っても、俺は単純なのだ。



朝潮「っ!」



提督「確かに、俺は『アイツ』ではない。まったくの別人だ・・・だが、俺は君たちに危害を加えるつもりは一切ない。」



朝潮「やっぱり、そうだったんですね。」



俺は一大決心して衝撃な事実を口にしたはずなのだが、朝潮は当たり前のことだと言わんばかりの薄味な反応を返してきた・・・なんだか複雑だ。



提督「さては、俺が言わなくてももう自分の中で決めつけてたな?」



朝潮「いいえ、ですがやはり直接聞いたほうが確実ですから。」



その答えを聞いた瞬間、背中に嫌な汗が滲んだ。・・・この子はとても真面目で勘がいい、俺への追及がこれで終わるわけがない。



朝潮「それで、本題なのですが。・・・前の『司令官』はどうされたのですか?」



提督「・・・っ」



朝潮のその言葉であの無残な光景がフラッシュバックしてきた・・・理由はどうであれ人を殺した俺にとってはその事実が深く胸に刺さっている。



一瞬だけ立ち眩みや脱力感に苛まれるが、俺は冷静な思考をしなければならない・・・せざるを得ない。



提督(やはり聞かれた・・・だが、このことだけは知られるわけにはいかない。)



提督「朝潮、すまないがこの続きは言うことはできない。」



朝潮「・・・なるほど、わかりました。ありがとうございます。」



何か言ってボロをだすよりは秘匿という形に持っていく。・・・きっと彼女は何かに気づいているとは思うが、俺が明言しない限り彼女の中で答えを出すことはできないだろう。



提督「さぁ、食堂に行こうか。」



朝潮「了解です。」



朝潮は歪んでいるであろう俺の表情を見て、何も言わないでくれた。・・・本当にいい子だな。



買い物袋を抱えて、朝潮と共に食堂を目指して再び歩き始める。



提督「・・・あのさ、朝潮。」



朝潮「なんでしょうか、司令官。」



提督「俺の事なんだが・・・皆には黙っておいてくれないか?」



一応だが、この先この事実がどんな形で牙をむいてくるのか分からないため形上だけでも朝潮にくぎを刺しておこう。



朝潮「わかりました。私からはなにもいいません。」



『私からは』か、中々どうして食えないな・・・やはり、アイツの影響が大きいのだろうか。



提督「ん、なんだか引っかかりのある言葉だな。」



朝潮「いえ、私は何も言いません!本当です。・・・ただ、ほかの皆さんも司令官に違和感を持つと思います。」



ブンブンと音が聞こえてきそうな程首を振って否定してはくれたが、また新たな危険性を示唆してきた。



提督「朝潮が黙っていても、皆に勘付かれる可能性があるわけか・・・。」



提督(アイツのような扱いだけは絶対にしないが、できるだけ気を配って生活しないとな)



朝潮「まぁ、気付かれても告発されない可能性のほうが高いと思いますがね。」ボソッ



朝潮がポツリと何かを呟いたが、よく聞こえなかった・・・まさかまだ何かあるのだろうか?



提督「朝潮、今なんかいったか?」



朝潮「なんでもありません。それよりも早く運んでしまいましょう、司令官。」



俺の質問はすごい速度で切り捨てられてしまった、余計気になる・・・



提督「あ、ああ。そうだな。」



でも今はみんなの事のだ。早く食材を届けて調理しないとな。



~食堂~



提督「すみませ~ん!食材買ってきました~!!」



奥の厨房にいるであろう二人に聞こえるように声をかける・・・また驚かせても悪いしな。



「え・・・っ本当に買ってきてくださったんですか!?」



「あわわ・・・に、荷物運ぶお手伝いします!!」



俺の声が聞こえると同時に慌ただしく厨房の扉をあけ、例の二人が走ってきた。



朝潮「こんにちわ、『間宮』さん。『伊良湖』さん。」



俺がこの二人の名前を知らないのを察してか、朝潮が強調するように一人一人を見つめ挨拶をしてくれた。



提督「気が利くな、ありがとう朝潮。」ボソッ



朝潮「・・・」コクッ



間宮「え、あれ・・・朝潮ちゃんも一緒だったんですか。」



伊良湖「あ、朝潮ちゃん・・・その。」



朝潮を見るなり、血相を変えた・・・多分朝潮を心配してるんだろうな。



提督「ああ、いえ大丈夫ですよ。朝潮がこの通り手伝ってくれていますから。」



朝潮「司令官が大変そうだったので、無理を言って手伝わさせていただきました。」



間宮「そ、そうなんですか?なら・・・」



伊良湖「・・・」



提督(やはりまだ信用してもらうのは難しそうだな。)



仕方のないことだが、それほどコイツは彼女たちを酷使していたのであろう。彼女たちの態度一つが痛々しくてたまらない。



提督「・・・少し早めですが、人数も多いですし夕食の準備をしませんか?」



少しでもこの雰囲気を脱したくて、夕食づくりを提案する。正直、彼女たちの食生活は偏りすぎているため心配で仕方がないというのもあるが・・・



間宮「そう、ですね。あの、提督・・・」



間宮さんは戸惑いがちに俺の目を見てくる。



提督「・・・?どうしました、間宮さん。」



間宮「あの、この食材は・・・本当に皆さんのために使ってもいいのですか?」



・・・まただ、彼女たちはあまりにも自分たちを過小評価しすぎている!助けてもらえるという事実にすら気づけてない・・・



提督「当り前じゃないですか・・・っ、そのために買ってきたのですから。」



そう、これは貴女たちのために買ってきたんだ。みんなに食べさせるのもそうだが・・・その皆のために奮って料理を作っている二人の姿が見たかったから・・・買ってきたんだ。



間宮「あ・・・ありがとうございます。」ポロポロ



伊良湖「間宮さん・・・」



提督「・・・」



彼女だってつらかったはずだ。本当は栄養のあるものを提供し、みんなを送り出したかったはずなのにそれすらも許されなかったのだから。



今日・・・この時から、彼女の認識を変えてあげたい。



だから今日は間宮さんと伊良湖さんが楽しく作れて、みんながおいしく食べられそうな料理を提案しよう。



提督「間宮さん、伊良湖さん。今日はカレーを作りましょう!」



努めて明るく、二人を励ますように声をかける。



こんなひどい仕打ちが一つでも減らせるようにという願いを込めて・・・



間宮「カレー・・・ですか・・・いい、ですね。」



間宮さんは顔を上げると、涙を拭いてきれいな顔で笑ってくれた。



提督「ええ、早速作っていきましょう。俺も手伝います。」



間宮「え・・・と、その・・・」



間宮さんは少し口ごもり、やがて



間宮「お願い、します。」



まだ戸惑っているようだが、俺の言葉を受け入れてくれた。後は伊良湖さんの意見を聞くだけだ



提督「伊良湖さんも、それでいいですか?」



伊良湖さんはチラリと間宮さんを見てから、俺のほうへと視線を戻し



伊良湖「・・・もちろんです、人手が増えるのはいいことですから。」



クスリと笑うと俺の意見に同意を示してくれた。



提督「そうときまれば厨房に行きましょう、俺も少しぐらいなら役に立てるはずですから!」



間宮「それは頼もしいですね、人数が人数ですからすごく大変ですけれど頑張りましょう。」



伊良子「三人ならすぐ終わりますよ!カレーなんて久しぶりで、少し気分が高まります!」



出会った時よりも、柔軟な笑みを見せてくれるようになったし会話も問題なくできるようになった。



朝潮「私も手伝います!」



朝潮が大きな袋を片手に持ちながらも器用に敬礼をしてそう言ってくれる。



提督「いいのか?荷物も持ってもらったのに」



手伝ってくれるように言ってくれるのはうれしいが、気を使わせすぎているような気がして仕方がない。



朝潮「構いません、私が手伝いたいんです!」



だが、彼女はそんなつもりはないらしく。元気な声でお手伝い宣言をしてくれた。



提督「そこまで言ってくれるなら、お願いしようかな。間宮さんも伊良湖さんもいいですよね?」



間宮「もちろんです、よろしくね。朝潮ちゃん。」



伊良湖「一緒に頑張ろうね。」ニコッ



朝潮「はいっ!」



提督(・・・これでまずは栄養管理の心配はなくなったな。今度からは定期的に食材を取り寄せるようにしよう。)



だが、これはまだ始まりに過ぎない。この鎮守府を取り巻く闇はもっと根強く、深く・・・そして、強大だ。



提督(自分で蒔いた種だ、どうせなら納得がいくまで突き進んでやる。)



新たな覚悟を胸に、俺は三人と一緒に厨房へと足を進めた。















朝潮「・・・」



朝潮(司令官・・・あなたは何故そこまで私たちにやさしくしてくださるのですか・・・?)



わからない、わからない、わからない。



でも、このまま司令官がやさしくしてくださるのでしたら私は協力を惜しみません。



朝潮(前任のことはもう忘れましょう。司令官が話さないということはきっともう『気にする必要がない』からでしょうし・・・)



司令官の優しさの真意がわかるまで、私はずっと司令官を見ていよう。














提督「・・・おぉ、いい香りがしてきましたね。」スンスン



間宮「ええ、久しぶりに作りましたが・・・上手く行ったようでよかったです。」



数十分掛けて捌き終えた商材たちを間宮さんに任せてから少し経った頃、厨房には香ばしいカレーの匂いが広がっていた。



伊良湖「ホッとしましたぁ、朝潮ちゃんお手伝いありがとうね?」



朝潮「は、はい!お役に立てて何よりです!」ビシッ



間宮「このカレーを皆に・・・なんだか、緊張しますね。」



間宮さんの顔は少し暗い、まだ不安なのだろう・・・それでも、俺は知っている彼女の献身さもみんなへの思いも。



提督「大丈夫ですよ、本当に美味しそうです・・・きっと皆喜んでくれます。」



だからこそ、ハッキリ前を向いて言い切れる。



朝潮「司令官の仰る通りです、かれーという料理を食べるのは初めてですがとても楽しみです!」



・・・朝潮は、というよりこの鎮守府の艦娘はきっと粗末なものしか食べたことがないのだろう。そのことに怒りを感じないと言えば嘘になるが、今は耐える。ここを超えれば、そんな心配もなくなるはずだから。



伊良湖「では、皆さんを食堂に集めますね。・・・構いませんか、提督さん。」



今一度、伊良湖は神妙な面持ちで俺に確認を取ってくるが、そんなものはすでに決まっている。



提督「構わない、最高の夕食にしよう。」



伊良湖「・・・っ!はい!」



最初は、俺の罪をひた隠しにする為だけが目的だったが・・・今は違う。



今は、心の奥底から彼女たちを救ってあげたいと思っている。偽善だとか、同情だとか言われたって構いやしない。



結果的に彼女たちを救えるのならば、俺は何だって・・・。
















卯月「ねぇ、弥生・・・うーちゃんたち大丈夫だよね?」



弥生「うん、大丈夫だよ。きっと、今日は何も食べられないとかそんなことだと思うから。」



さっき、食堂から呼び出しが入った。本当に、急な事だったから卯月も私も少し警戒している。



実際、食堂といえば私たちが生きていく・・・いや、動くために必要なモノを摂取する場所だけれどそんなところから呼び出しとは一体どんな用事なのだろうか。



弥生(何があっても弥生は卯月を守らないと・・・。)



もうこの子には辛い思いをさせたくないから、私が何をしてでも・・・。



そう決意をし直し、ゆっくりと食堂の扉を開ける。



ワイワイ ガヤガヤ



弥生「あ・・・え?」



・・・そこには、私が想像していたような薄ら寒い光景ではなく。記憶にない良い香りの漂う、活気のある光景が広がっていた。



間宮「あっ、弥生ちゃんに卯月ちゃん。お待ちしていましたよ、こちらにどうぞ。」ニコッ



私の理解が追いつく前に、間宮さんは私たちを先導するように歩き始めてしまったので。仕方なく、私たちはその後をついていく。



弥生「・・・」



周りを見渡してみると、私と同じように不審な顔をしている人たちばかりだったけど・・・この香りにあてられてか皆大人しく席に座っている。いや、少しソワソワしているのかな?



卯月「ねぇ、弥生・・・この匂いなんだろう、いい匂い?なのかな?」



手を握っている卯月も、不安そうにはしているけれど皆の様子を見てからこの香りに興味を持ったみたい。



間宮「ここで座って待っててください、艦娘の皆さんが揃われたらすぐにカレーをお出ししますからね。」



弥生「か、れー?」



間宮さんの言った事の中に聞いたことのない単語があった、食堂で間宮さんが口にするということはきっと料理だと思う。それでも、聞いたことも見た事もないのは・・・少し怖い。



卯月「ねぇ、弥生。かれー?ってなんなんだろうね・・・」



「やっぱり、二人も聞いたことないかぁ。」



卯月が小さく言葉を漏らすと同時に、私の後ろから聞きなれた声が聞こえてきた。



弥生「川、内さん。」



川内「うん、弥生達はもう来てたんだね。」



川内さんはこの鎮守府の中でも優秀な軽巡洋艦の先輩にあたる人で、私と卯月の出撃の際の面倒もよく見てくれるとても良い人。・・・だけど



弥生「ええ、少し前に呼び出しが来て・・・川内さんもですか?」



をう問いかけた瞬間、川内さんの優し気な目から光が消えた。スゥっと細くなって、私達ではない何かを睨みつけるように歪んでしまう。



川内「遠征帰りでそのまま来ちゃったから、今の状態をよく理解できてないんだけど・・・なにがあったの?」



これだ、性格に反して冷めたこの瞳・・・これがあるから、私は川内さんが苦手だ。



卯月「うぅ。」



卯月も川内さんを慕っているけれど、この状態の川内さんを見るたびに卯月は怯えて川内さんに近づこうとはしない。



川内「・・・ごめん、少しキツく聞いちゃったかな?」



数泊を置いて、川内さんの瞳に光が戻った。・・・よかった、いつもの川内さんだ。



卯月「う、ううん大丈夫っぴょん、川内さん。」



弥生「ごめんなさい、弥生たちも急に呼び出されたから・・・わからなくて」



川内「そうなんだ、ありがとね。」



川内さんは一言そういうと、私の横の席に静かに腰を掛けると何かを考え込むように目を閉じてしまった。



弥生「・・・本当に、なんで招集されたんだろう。」



私も川内さんに倣うようにして、今一度何故急に呼び出されたのかを考えてみる。



この状況から考えると食料供給だとは思うけれど、私たちがいつも食べているのは味気のないものだったはず・・・でも、急に知らない料理を出すようになるだなんて・・・あの司令官が許すわけ・・・



弥生「・・・まさか」



そう、これは可能性の話。あくまで仮定の域をでない・・・でも、もし『あの様子のおかしい司令官』がこの鎮守府の運営方針を変えたのだとしたら・・・



卯月「弥生・・・?どうかしたっぴょん?」



弥生「えっ、あ・・・なんでも、ないよ。」



一瞬自分の頭に浮かんだ憶測は、卯月の声によって振り払われた。私は少しどうかしてしまっていたのかもしれない・・・



弥生(あり得るわけがない、これが鎮守府改革の予兆だなんて・・・。)



今日の司令官は卯月に対しても私に対しても別人かと思うぐらいにやさしかった、それも卯月の口調が一瞬素に戻ってしまうほどまでに。



間宮「では、皆さんお揃いになられたようですので食事の配膳を行います!こちらの列の方からならんでくださ~い!」



不意に、間宮さんの声が響き渡った。



弥生「・・・ならぼっか、卯月。」ギュ



卯月「うん。」ギュ



席を立って間宮さんの言う通りに並んでいく皆を見て、私たちもゆっくりと席を立つ。



弥生(今考えたってもう意味がない・・・この後すぐにでも、私の仮定の当たり外れがわかる。)



私は期待も程ほどに卯月の手を握って列の最後尾に並んだ。



卯月(・・・おかしい。)



おかしい、おかしい、おかしい・・・なんで食堂からこんなにいい香りがするの?なんで?この香りを嗅いでいるとお腹がキュウって痛くなってつらくなる・・・



弥生は平然としているけど、きっと弥生も辛いはず・・・川内さんの機嫌が悪かったのもきっとコレのせいだ。皆、いままで以上にひどい目に合わせられるような気がしてるんだろう



卯月(やっぱり・・・司令官がやさしかったのは気まぐれ、なのかなぁ・・・)



でも、もう仕方がない。司令官がどれだけヒドい人かはもうわかってるから。・・・あの時の司令官のことはもう忘れよう。今度からは、いつも通りを心掛けないと。



弥生「卯月、順番来たよ。」



卯月「・・・うん、ありがとうっぴょん。」



こんなにやさしい弥生にあまり迷惑は掛けたくないから、精一杯平然を保たなきゃ・・・弥生がしているように。



間宮「じゃあ、ハイ。こぼさないように気を付けてね?」



弥生「わかり、ました。」



卯月「・・・はい。」



いつもの味気のないごはんではなく、見たことのないタベモノ・・・かれーが乗っかったトレーを間宮さんから受け取り弥生とともに元の席に戻る。



川内「おかえり、二人とも。」



席に帰ると川内さんが出迎えてくれた、さっきよりも機嫌がいいみたい・・・正直少し安心した。



卯月「うん、ただいまっぴょん。」



弥生「ただいまです・・・。」



川内「それでさ、いつもの食事と違うのはいいんだけど・・・提督の席見てごらんよ。」



挨拶を返してすぐに、川内さんは忌々しそうにクイッといつも司令官が座っている席を親指で指した。



卯月「・・・あ。」



そこに、司令官の姿はなかった。いつもは踏ん反り返るように座って一人だけ私たちとは全く違ったショクジをしていたけど・・・多分、みんなの様子がいつもよりも明るいのはこのことも大きいのかな?



川内「説明もせずに急にこんなことして、当の本人は現れない。・・・全く、なめられたもんだよ。」



弥生「川内さん、その辺りで・・・卯月が怖がってしまいます。」



いつものように、弥生は卯月を庇って川内さんの険悪な雰囲気を諫めてくれる・・・だめだ、また気を使わせてしまった。



川内「・・・私、また・・・ごめんね、なんだか遠征で疲れがたまってるみたい。」



卯月「だ、大丈夫だよ・・・川内さんは大丈夫?」



川内「うん、私は大丈夫だよ。・・・私は、まだここで止まるわけにはいかないからね。」



川内さんはそう言って、卯月達に微笑んだけど・・・その笑顔はとても空虚な気がしてすごく怖い。



間宮「すべての配膳が終わりました、では皆さん。お食事を始めてください。」



間宮さんの声が食堂へ響き、皆不安がりながらも手元にあるスプーンを持つ。弥生も卯月も手に持ったけど今いち手に馴染まない・・・



弥生「スプーンなんて、初めて使うね。」



弥生も珍しく緊張してるみたい、スプーンを指でイジイジと弄っている。でも、卯月には分る・・・弥生はスプーンよりもかれーを警戒しているって



卯月「そうだね、卯月上手に食べられるかな・・・。」



卯月も不安だったけれど、弥生を安心させてあげたいから弥生よりも早くスプーンでかれーを掬って口元に運んだ。



卯月「あ・・・え?」



一瞬、何が起こったのかわからなかった。だって警戒してる弥生の為に先に食べたのに、怖がりながら食べたのに



初めて食べたかれーは少しピリッとするけど、優しい刺激で、甘くて・・・



卯月「おい・・・しい・・・」ポロポロ



いつか誰かが使っていた言葉が口から漏れていた、私には関係ないと思っていたけど・・・こんなにも幸せなんだ。



弥生「う、卯月・・・?どうしたの?」



卯月「わからない、わからないの・・・うーちゃんね、こわかったのにそんなことなくて、おいしくて・・・っ」



頑張って弥生にも、卯月の気持ちを伝えようとするけど勝手に流れてくる涙と暖かい気持ちのせいでうまく言葉にできない。



弥生「・・・そっか。よかったね、卯月。」



でも、弥生は卯月のお姉ちゃんだから卯月の言いたいことをすぐに察してくれた。



弥生「弥生もたべるね・・・いただきます。」



そう言うと弥生は丁寧な仕草で、スプーンを使ってかれーを口に運んだ。



弥生「美味しい・・・卯月、教えてくれてありがとう。」



卯月「・・・っ、うん!」


弥生は静かに卯月に向かって微笑んでくれた、弥生はやっぱりすごい。きっと弥生もいっぱい色んな事を感じているはずなのに、卯月と違ってすごく落ち着いてる



「・・・うぅ、おいしい・・・おいしいよぉ・・・」



「こんなに良いモノ、食べたことない・・・」



「・・・」



でも、感じているのは卯月達だけじゃないみたい。周りの人たちもみんなかれーで暖かい気持ちになってる



川内「・・・・。」パクパク



川内さんはなにも言わないけど、いつもより食べるスピードが速い。



弥生「卯月・・・、冷める前にかれー食べちゃお?」



かれーは間違いなく、卯月が食べてきたモノの中で一番おいしかった。きっとまた食べたくなる・・・けど、これはたぶんかれーだけが理由じゃない。



弥生「美味しいのはわかるけど、ちゃんと噛んでたべようね?」



卯月「うん・・・弥生っ。」



弥生といっしょだから、こんなにおいしく感じられるんだ。



心が楽になった卯月はスプーンを持ち直して、弥生とのショクジを再開した。















提督「みんな喜んでくれてるかなぁ・・・。」



食堂から少し離れた木陰で、胡坐をかきながらカレーを片手に空を見上げて呟く。



提督(本当は直接みたかったけど、俺がいたんじゃ場の空気も悪くなりそうだし仕方ないよな。)



間宮が言うには、アイツも食堂で食事をしていたらしい。それも、粗末な食事を静かに摂っている艦娘達をニヤニヤと見下すように・・・



こうして食堂から離れて一人食事をとっているのはそういう話を聞いたからというのあるが、正直、少し一人でいたかったという気持ちもある。



自分本位な理由でこんな所に来てしまった故に、この鎮守府で過ごすことになってしまった。最初は適当にやり過ごすはずだった・・・

というよりは、さっさと理由を付けて行方を眩ますつもりだった。



提督「それでも、間宮さんにはもう辛い思いしてほしくないし・・・みんなにも美味しいモノを食べてもらいたい。」



でも、所詮は『だった』の話だ今は彼女たちの幸せを心の底から願っているし俺も彼女たちの為に精一杯助力するつもりだ。



だから、これはそれを始める第一歩。信頼を得るまでは、皆を不快にさせないようにここに一人で食べにくる。



提督「いただきます。」



スプーンでカレーを掬って口に含み、ゆっくりと咀嚼する。少し冷めてはいるけれど、すごく美味しい事に変わりはなかった。



こんなに美味しいカレーなんだから、みんなさぞかし幸せそうに笑ってくれているはず。少し残念だが、これからは毎日おいしい食事を提供するよう頑張るつもりだしいつか直接見られるかな。



提督「・・・だめだ、やっぱり気になるな。後で朝潮にでも様子を聞くとしよう。」



朝潮「呼びましたか、司令官。」



提督「おわっ!?!?」



急に声を掛けられたため驚いてしまい、カレーを落としそうになったがしっかりとつかみ直し何とか落とさずに済んだ。いったん落ち着いて朝潮の方に向き直ると、朝潮も両手でしっかりとカレーを持っていた。・・・なんで朝潮はここに来たんだ?



提督「な、なんで朝潮がここに?食堂でみんなと食べてくればいいのに。」



朝潮「すみません、折角ですから司令官と一緒にお食事がしたくて・・・迷惑でしたか?」



朝潮は少し眼を伏せながら、悲しそうな顔でこちらを見つめてきたっ!そんな顔されたら断ることなんてできない・・・っ!



提督「いやいや!全然迷惑じゃないぞ!?わかった一緒に食べよう、な?」



朝潮「っ・・・ありがとうございます!では、お隣失礼しますね。」



俺の言葉を聞いた瞬間、先ほどの態度とは打って変わってあふれんばかりの笑顔で俺の隣に腰を降ろした。



朝潮「よい・・・しょっと。」



朝潮はカレーを持ったまま器用にスカートが捲れないようちょこんと座っている朝潮に、俺は早速気になっていたことを聞く。



提督「皆の様子はどうだった?」



朝潮「皆さんとても喜んでいましたよ、それこそ涙を流すくらいに。」



朝潮は少し頬を緩ませながら、艦娘達の反応を教えてくれた。朝潮も安心してくれたのだろうか、それならば俺としてはとても喜ばしい。



提督「そっか、ならよかった・・・これからは笑ってくれるようになるといいな。」



朝潮「し、司令官!この朝潮も、微力ながらお手伝いさせていただく所存です!」



俺のそんな呟きに朝潮は少し興奮気味にお手伝い宣言してくれた、この鎮守府を憂う心に共感してくれたのか朝潮は俺に対してはとても協力的でいてくれている。その事実でさえ俺は十分すぎるぐらいだ・・・だけど



提督「それはとてもありがたい申し出だが、とりあえず落ち着こうな?な?」



流石にはしゃぎすぎだ、折角捲れないようにしていたスカートが捲れ放題・・・水玉模様が見え隠れしている。それらしく咳払いしてみると、朝潮も気づいたらしく顔を赤らめて座りなおした。



朝潮「す、すみません!お見苦しい所を・・・っ///」



提督「大丈夫、気にしないよ。むしろ、元気なのはいいことだ。」



こんな最悪な環境で生活してきたのにもかかわらず、まだこんなに元気なところが見れるのなら逆に安心する・・・けれど少しは防御力を高めてもらわないとこちらの心臓に悪い。



提督(この子たち、いや艦娘は皆総じて可愛らしい面立ちをしているから余計心配になるな・・・まずはそういうところを教えていくべきか?・・・だが、これって世にいう『セクハラ』というのにあたるのでは・・・?)



朝潮「それで、その・・・私も司令官に聞きたいことがあったんです。」



真剣にこれからの彼女たちの事を考えていると、落ち着いたらしい朝潮がこれまた暗い表情で話しかけてくる。



提督「ん?なんだ?」



朝潮「司令官は、何故食堂にいらっしゃらなかったのですか?」



察しが良い朝潮の事だ、答えはもうわかっているだろう。それでも俺に確認をとってくるのは多分、彼女の誠実さからくるものだと思う。少しの間だが、こうして接することで見えてきたものは決して少なくない。



提督「俺が居たんじゃ、折角のカレーがまずくなってしまうだろう?」



今やる事は、俺へのイメージ改善ではない。彼女たちの生活の安定化を最優先で進めること、そして心のキズをいやしていくことだ。

そのためには、俺という『悪者』は極力鳴りを潜めるのがもっとも効率がいい。



朝潮「・・・やっぱり司令官は優しいですね。」



朝潮の頬が再び緩み、潤った瞳で俺のことを見つめてくる・・・違うんだ、こんなのは優しいって言われるようなことじゃない。誰でもできる選択だ。



提督「そんなことはない、当たり前の事をしているだけだ。」



朝潮「ふふっ、そうですか・・・そうですか。」



何度否定してもこうだ、彼女たちの感覚はひどく擦り切れている。表面上では喜んでくれていることに安堵するべきなんだろうが、こんな事では更に不安が募っていく。



提督「・・・。」



そんなマイナスな感覚を誤魔化すように、カレーを口に運ぶ。程よい甘さが俺の思考を冷静に戻してくれる・・・しかし、朝潮はというと



朝潮「・・・」ジィ



手に持っているカレーに一度も手を付けず、ただただジッと俺の事を見ている・・・なんだか落ち着かない。



提督「あの、朝潮?そんなに見つめられると食べにくいんだが・・・」



邪気のない瞳で見つめられていると、後ろめたい気持ちになってしまう。実際、後ろめたいことをしているから余計に・・・カレーが喉につっかえてしまう前に逸らしてほしい。



朝潮「どうぞ、お気になさらず。」



だが、依然として朝潮は俺から視線を逸らすそぶりを見せないどころか真っ向から断られてしまう。



提督「・・・程々にな。」



朝潮の真剣な眼差しに耐えきれなくなった俺は渋々説得を諦め、黙々とカレーを食べるよう専念することにした。



朝潮とともにカレーを食べ終わった後、食器を返す為に再び食堂に向かうと喜色満面な間宮さんに迎え入れられた。食堂にはもう誰もいなくなっていたけれど、微かに匂うカレーの香りと奥の方から食器を洗っているような音が聞こえたことから、この選択が正しかったという答えに結びついた。



提督「美味しいカレーをありがとうございました。」



誠心誠意、間宮さんにお礼を言う。俺自身、ここまで美味しいカレーを食べたことはなかったし・・・なにより、彼女たちに満足な食事を提供するのに一役買った彼女を労いたいという思いも強い。



間宮「私こそ、こんな素敵な機会を・・・ありがとうございました。」



間宮さんは目尻に少し涙を溜めながらも、それをさとらせまいと深々と頭を下げ返してきた。



提督「これからも、おいしいごはん・・・期待していますね。」



間宮「はいっ!」



顔をあげ、俺の瞳を見つめながら誰もが見惚れる笑顔でそう答えると食器を洗うために厨房へと戻っていった。俺が来るのを入り口でずっと待っていてくれたのか・・・



暖かい気持ちを感じながらも、俺は次の目的のために横にいる朝潮に声をかける。



提督「なぁ、朝潮。午後は暇か?・・・よければ、執務室まで案内して欲しいのだが」



朝潮「もちろんです、司令官のお陰で午後の予定はありませんから。」



俺のお陰で、か。・・・そういえば、午後からの予定をすべて無しにしたんだったな。



提督「ありがとう、助かるよ。じゃあ早速頼む。」



朝潮「はいっ!こっちです!」



俺の手を取り、意気揚々と建物に向かって走っていく・・・っ!これはまずい!



提督「す、すまん朝潮!もう少しだけ落ち着いて行動できないか!?あまり目立ちたくないんだが!!」



正直、今のこの状況が他の艦娘にされてしまえばあらぬ誤解が生じるかもしれない上に上官を目の敵とする娘達の結束力を乱しかねない。



朝潮「・・・わ、わかりました。ではゆっくり行きましょうか。」シュン



あぁ、見るからにシュンとしちまった・・・これまでもそうだが、彼女たちは軍艦の記憶を持っているというのにこんなにも人間らしい反応も見せてくれる。



提督(やはり、調べただけではわからない事ばかりだな。百聞は一見に如かずという言葉を痛い程痛感できた、なんせ。)チラッ



朝潮「~♪」スタスタ



提督(艦娘というのは厳ついイメージしかなかったけれど、こんな華奢な少女が戦ってくれているんだから・・・)



朝潮「司令官、到着いたしましたよ!ここが執務室になります!」



提督「ん?ああ・・・ついていたのか。ありがとう、朝潮。」



考え事をしながら歩いていたため、執務室までの道を覚える事を怠ってしまった・・・。まぁ、いいか。また外へ出た時に覚えれば問題はないだろう。



提督「じゃあ後は自分でどうにかしてみるから、朝潮はもう部屋に帰ってゆっくりしててくれ。」



とりあえず、いままで面倒ごとに付き合ってくれた朝潮に例を言う。あんなに酷い仕打ちを受けてながらも人に優しくできる良い娘なんだ、きっと普段から皆に気を配っているに違いない。今はゆっくりと休んでもらいたい。



朝潮「えっ、でも司令官はまだまだ知らないことが・・・」



提督「大丈夫だよ、ここからは俺一人でやらせてくれ。これからは君たちと共に戦っていくんだから、いつまでもおんぶにだっこじゃ恰好が付かないだろう?」



朝潮「そういうことなら・・・わかりました、では何か御用がありましたらいつでもお呼びください!」



提督「わかった。・・・頼りにしてるよ、朝潮。」



朝潮「・・・っ!はい!朝潮にお任せください!!」



にこやかな笑顔で朝潮が遠ざかっていくのを確認してから、俺は執務室の扉に手を掛け中に入った。



提督「・・・ふぅ。」



知らない場所だというのに、なぜか一息ついてしまった。色々考えることが多かったというのもあるが、予想以上に一人になれなかったというのも理由かもしれない・・・ここの娘はあまりにも純粋すぎる。



提督「そういえば、俺は彼女たちの事を何も知らないんだよな。」



胸ポケットに入れていた手帳をパラパラとめくっていく。ここに着任するに当たって事前に必要そうな情報を調べていたが、全く役に立っていない。



手帳を再び胸ポケットにいまい、執務室を見渡してみる。簡素だが重厚感を感じる執務用のデスクには沢山の勲章が並び、その傍らには黒電話と電気スタンド、作戦を立てるためのマップのようなものとそれに使うであろう駒が置いてあった。



デスクの他には高そうな酒の並んだ棚と、書類やファイルなどが並べられた棚が陳列しているのみだ。これだけ立派な執務室に腰を落ち着けている人物は相当に厳かな人物だと思い込んでしまうだけの雰囲気がある・・・実際は全く違うがな。



提督「本当に見た目だけは一級品だな、まるで酒と勲章で固めた虚飾の城だ・・・気持ちが悪い。」



けれど、役に立ちそうなものも少なからずあった。見るからに使われていない見掛け倒しの棚だが、ファイルの厚さから察するに内容だけは充実していると踏んで問題はないだろう。



提督「まずは、彼女たちの事を知る所から始めよう。そうすれば、見えてくるものもあるはずだ。」



机に飾られた勲章をすべて床に払い捨て、棚にあったファイルを机において椅子に腰を掛ける。無駄に大きな棚いっぱいにしまってあったファイルを無理やりひっぱりだしてきたため、もはや視界が暗い。



提督「ざっと5、6時間程度か・・・」



大体の時間の目安を付けた俺は、電気スタンドに明かりを灯しファイルのページを開いた。















提督「・・・なんてことだ。」



数時間にも渡りファイルを読み進めている内に艦娘についてのことはある程度のことは分かった。



分かりはしても『理解』はできなかった。



提督「『過去の戦争で名を遺した艦船達の魂が、我々を深海棲艦の脅威から救わんと今一度現世に舞い戻った存在・・・それが艦娘。』」



頭がどうにかしそうだ、目頭は熱いし視界だってぼやけっ放しだ、ファイルを握る手は力が入りすぎて白くなってしまっている。



提督「なにが『舞い戻った』だ、永遠に続く残酷な戦いに縛り付けているだけじゃないか・・・っ!」



このファイルから得られたのは・・・戦うために艦の魂が戻ってきたと勝手に決めつけて、艦娘という名のもと海軍に引き込み、さも当然のように人類を守らせようとしているというクソッたれな事実だけだ。



提督「戦わせるだけなら人の心なんて必要なかったはずだ、こんな痛みを知らせずに戦わせ続けることができるんだからな・・・っ」



感情の赴くままにファイルを投げ捨て、頭を抱える。状況は・・・現実は俺が思っていたよりも深刻だった。



提督「こんな事実、どう受け止めて彼女たちと歩んでいけばいいんだ。」



これは飽くまで俺の想像に過ぎない、だけどたぶんこれは俺にとっても艦娘達にとっても最悪な事実に違いないだろう。



上層部の連中は最初から艦娘達を人間扱いするつもりなんてなかった、だからこんな所業が黙認されていたんだ・・・彼女たち『兵器』がもって生まれてきた厄介な代物・・・人間としての心を殺すために。



提督「だとしたら、これから表立って彼女たちを守ろうとしてしまったら俺が左遷される、もしくは辞令。・・・最悪この鎮守府自体が解体される。どちらにしてもいい結果にならないことは目に見えているな。」



ならば、水面下で虎視眈々と彼女たちを救う算段を立てるまでだ。幸い、ここにはそれができるだけの資料も参考書もある。



それに敵は陸地だけではない、未だに人類の危険を脅かしている深海棲艦とも戦わなければならない。それが本来の鎮守府としての在り方だしな、兵法書も読んで勉強するのも必要だ。



提督「今日中に終わってくれればいいが・・・、間に合わなければ徹夜だな。」



今一度、気合を入れ直してから俺は新しいファイルに手を伸ばした。















誰もいない廊下を一人静かに歩いていく。執務室へと続く廊下にはいつも誰もいない、それが当たり前。自ら進んで来たいと思う人なんていないだろうしいたとしたら正気を疑う。



だから、ここを通る艦娘は建前上でしかない『秘書官』という役割を与えられた者のみだ。私がここにいるのもそれが理由・・・暴力に怯え気持ちの悪い視線に晒される番が私に回ってきた、それだけの話だ。



(・・・けれど、今日は少し違う。)



今日は聞いたことのない食べ物・・・かれーが食堂でふるまわれた。いつもの質素な献立とはずいぶんとかけ離れていたため警戒していたけれど、かれーは私の予想とは反して暖かくてとてもおいしかった。



提督が食堂にいなかったから何かの思惑があってのことだとも考えてはいたが、そういう動きもない。だから、疑うことしかできなかった。



(きっと、今まで以上に悲惨な目に合わされる・・・。)



いいことの後には悪い出来事が起こるのが常だ、きっと先ほどの報いはすべて私に帰ってくる。



いやでいやで仕方がないけれど、私がここで逃げてしまったら代わりに誰かが傷つくことになってしまう。それは、一航戦の誇りに恥じる行いだと私の中で何かが叫んでいるから・・・私は足を進めざるを得ない。



気が付けば、私の足はすでに執務室の前で止まっていた。あとは、いつも通りにノックをして入室するだけだ。



「・・・ふぅ。」



今一度、呼吸を整える。何があっても、受け入れられるように。私が逃げ出してしまわないように・・・。



加賀「加賀です、秘書官の役割を果たしに参りました。」



緊張を引っ込め、努めて普段通りの声で私は執務室への入室を知らせた。



加賀「・・・?」



少し待ってみても扉の向こうから返事がない、いつもなら嫌味を垂れながらもさっさと入って来いと入室を促してくるのに。



加賀「あの、提督?」



ノックをし、もう一度呼びかけるが相変わらず返事はなく静かさだけがその場に漂っている。



加賀(留守?・・・いえ、中から光が漏れているから誰かはいるとは思うのだけれど・・・。)



少し不思議に思ったけれど、モタモタしていては余計に後が怖い。少し不躾だが返事が帰ってこない以上、待っているのも馬鹿らしい・・・私はドアノブに手を掛け中に入った。



加賀「これは・・・一体・・・・」



一瞬、此処があの執務室なのかどうか判断することができなかった。



高級そうなカーペットの上には棚から引き抜かれたであろうファイルが散乱していた。しかも、そのファイルには付箋が乱雑に貼られている・・・よく見ると艦隊運用の基本と兵法書までもが転がっていた、どういうことだろう。提督がファイルを開いていたところなんて見たことなんてなかった。それに・・・



提督「・・・すぅ」



執務用のデスクに目をやると、読みかけと思われるファイルを握りしめたまま電気のついたスタンドに寄りかかるようにして眠っている提督の姿があった。



加賀(まさか、この人・・・一晩でこの量のファイルを読み切ろうとしていたの?)



だとしたら不思議だ、謎だ、不可解だ。あの提督がこんな事するとは到底思えない、戦果を稼ぐためならどんな手でも使う男だ・・・作戦なんて特攻紛いの事しかすることを知らない。そんな人が今更なんでこんなものを・・・



加賀(今はともかく提督を起こして、秘書官としての責務を果たさないと・・・。)



状況は飲み込めないけれど、このまま放っておくと後が怖い・・・起こしたら起こしたで不機嫌になりそうだ。



提督を起こそうとゆっくりと前に踏み出した瞬間、足に奇妙な感触を感じた・・・



加賀「・・・?」



不審に思い、足元を見る・・・そして、そこにあったモノを見てしまった。



輝きのあるソレは無残に床に打ち捨てられ、あまつさえ私が足で踏みつけてしまっている・・・ソレは・・・



加賀「あっ・・・」



提督が大切にして病まない・・・勲章だった



加賀「ひぃっ・・・!」



どうして!?どうしてこんなところに・・・・っ!?いつもならデスクの上で保管されていたはずなのに・・・っ!!



提督「うん・・・?」



加賀「っ!!」













提督「んん、あぁ、寝てしまったのか・・・」



ファイルを握る手が熱い・・・電気スタンドに寄りかかるように寝てしまったためか、少し汗ばんでしまっているようだ。



汗を拭おうと、腕を持ち上げたところで茫然自失といった感じで立ち尽くしている一人の女性が目に入った。



提督(しまった・・・名前がわからない、それにこの執務室の散らかり様をみればそりゃあそんな感じになるよなぁ・・・)



とりあえず、これ以上変な空気にならないようにとりあえず場を取り持たないと



提督「す、すみません・・・お見苦しい所をお見せしてしまって。」



「っ・・・!!」



そう声をかけた瞬間、目の前の女性はその場に崩れ落ちるようにして土下座の姿勢を取った。



「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい・・・っ!!」



提督「なっ・・・!?」



そのまま壊れたように謝罪の言葉を繰り返している・・・余程アイツにひどい目にあわされたのだろう、その切れ長の美しい目は恐怖に染まり歪んでしまっている。



何故、こんな状況になったのかを判断するため俺は執務室を見渡しその原因を捜す。周りには俺が床にぶちまけたファイルや資料が散らばっているだけだ・・・これが原因だとは思えない。



提督(はぁ、諦めて何とか理由を聞き出すしかないか・・・。)



溜息が出そうなのを何とか堪え、目の前の痛々しい女性に目を落とす・・・。すると、その女性の近くにはこれまた俺がぶちまけたであろう勲章が無様に転がっていた。




・・・なるほど、こうなったのはコイツのせいか。大方、勲章が床に落ちていたコイツを踏むか蹴とばすかをしてしまってこんなことになったってところか。



提督(こんなものに価値なんてないのに・・・アイツも、艦娘達もその事がわかっていない。)



俺は、ゆっくりと警戒させないように近づき片膝をついて優しく話しかける。



提督「顔をあげてください、大丈夫ですよ。こんなモノには何の価値もありません。」



おもむろに勲章を拾い上げ、後ろに向けて軽く放った。コンッと軽い音がして勲章が転がり、床にパタンと倒れた、



「・・・っ!?!?」



俺のこの行為には、やはり驚いたようで謝ることを辞め目を見開いて俺の後ろに転がった勲章を見ている・・・よし、これで少しは話を聞いてくれるだろうか。



提督「ですから、あなたはなんの落ち度も無いんですよ・・・もちろん謝罪も罰も必要ありません。」



「え、あ・・・え?」



提督「落ち着いてください、言いたいことはわかります。それでも今はどうか冷静に。」




困惑した表情で必死に言葉を探し、俺に問いかけようとしているようだが上手く言葉がまとまらないようだそれほど動揺しているのだろう、恐怖と憎しみの対象の男が手のひらを返したような態度をとっているんだからな・・・だから朝潮の言った通り、皆に感づかれてしまうわけだ。



けれど、俺の真実を話すことで目の前の女性が救われるのだとしたら・・・。



提督(・・・どうする、信じてもらえる可能性は低いと思うが信用してもらえればスムーズに話が進む。)



自分でもだいぶ冷静に物事が考えれるようになってきたことに少しだけ驚いた。そう、頭ごなしに隠そうとするのもいい結果を産まないかもしれないという可能性にも目を向けるべきなのだ。



だから、俺は目の前の女性に言った言葉を自分にも言い聞かせた。・・・大丈夫、今なら動揺せずに言えるはず



提督「・・・俺は、貴方達の知る『アイツ』ではありません。全くの別人です。」



意を決して、衝撃の事実を孕んだ自己紹介を始めた。














提督「・・・というわけで、俺は入れ替わってこの鎮守府に着任しました。」



これまで通り大切なところは伏せて、俺がアイツと違うという主旨だけを簡潔に告げる。



「・・・ほんとうですか?」



目の前の女性は、なんとか落ち着きを取り戻したようで俺の話を聞いて考え込むように顔を伏せたのちに恐る恐るといった風にそう問いかけてきた。



提督「本当です。」



俺は目を見据えて、ハッキリと答える。これで、彼女の不安が拭えるのならばそれでいい・・・。



「わかりました、信じますね・・・私の新しい『提督』。」



たった今、彼女の中でアイツへの決別がすんだらしい。彼女特有の凛々しい目つきで俺の顔を値踏みするように覗き込んでいる。



提督「ああ、信じてくれて構わない。その信頼に答えられるように努力するよ・・・え、と。」



加賀「正規空母・・・一航戦の加賀です。よろしくお願いします」



聞く前に自己紹介をしてくれた、正規空母の加賀さんか・・・正規空母といえば重要な戦力になりそうだな、戦況を左右する程の力を持つらしいし仲良くやっていって損はないだろう。



提督「ええ、よろしくお願いしますね。」スッ



加賀「・・っ!?」バッ



握手をしようと手を前に出した瞬間、加賀さんは驚いたかのように飛びのき目を見開いて俺の手を怯えながらジィっとみている。



提督(・・・しまった、迂闊だったな。今まで散々暴力を受けてきたんだ、俺みたいな男が近づいたら警戒するのも当然だろう。)



提督「すみません・・・軽率でした。」



手を引っ込め、自分の非礼を詫びる。今の加賀はちょっとした事ですぐに築いた信頼を失ってしまうということを再確認させられた・・・これからは本当の意味での信頼を得ていこう。



加賀「・・・こちらこそ、すみません。まだ、その・・・別人だとはわかっているのですが・・・怖くて。」



提督「いえ、お気になさらず。それよりも、加賀さんは何故執務室に?」



加賀「提督は存じ上げないと思いますが、この鎮守府には秘書艦制度というものがあります。一日ごとに艦娘が交代で提督の仕事を手伝うという制度なのですが・・・」



提督「それは建前だったということですか・・・。」



アイツが隠れ蓑にするには都合のいい制度だな、一人一人呼び出し傍に置くことで抵抗できないような状況を作り出し無抵抗な艦娘に暴行を繰り返してきたというところだろう。



加賀「・・・その通りです。」



提督「それで、今日の秘書艦担当が加賀さん・・・だから執務室に、なるほど理解しました。」



忌々しい制度だが、艦娘との信頼関係を築くにはもってこいの制度だな。これからは秘書艦制度の事も有効に使っていけるといいのだが・・・



提督「よいしょ、っと。」



状況が落ち着いたからか、急に執務室の散らかりが気になりだし足元のファイルを拾って片づけを始まる。秘書艦という名目だったとしても女性が部屋に来ているんだ汚いままでいさせるのはいささか心苦しい。



加賀「あの、私から一つ提督に聞きたいことがあるのですが・・・よろしいでしょうか?」



足元のファイルを拾い、纏めていると加賀さんが纏めたファイルを棚に戻してくれた・・・言外に手伝ってくれている加賀さんにお礼を言おうとしたら加賀さんの言葉にさえぎられる。



提督「ん?なんでしょうか?」



一度手を止め、加賀さんの方へ向き直る。加賀さんは少し言い辛そうに眉間にしわを寄せると、少々おぼつかない口調で



加賀「何故、提督はこの鎮守府に来てくださったのですか・・・?」



と聞いてきた、何故来たのかと聞かれても・・・彼女たちの望む理由ではないのは明らかだ。俺は艦娘達を救う為に来たわけじゃない。



提督「・・・ただの自己満足だ。それ以下でもそれ以上でもない。俺は自分が蒔いた種を自分で摘み取りに来ただけだ。」



これだけは隠さない、これだけは嘘はつきたくない・・・これだけは、期待させるわけにはいかない。俺はこれから先ずっと彼女たちを守っていける保証がないからだ。いつアイツを殺したことがバレるかわからないんだ、そんな不安定な俺に多くを求めさせるのは余りにも彼女たちが不憫すぎる。



加賀「そう、ですか・・・。」



加賀がポツリと呟いたのを最後に、執務室に静寂があふれた。



ここで嘘でも『君たちを助けに来た』って言えたならどれだけ楽だろうか・・・。彼女達に一時でも安心感を与えられるかもしれないし、紛い物でも英雄になった気分でいられるかもしれない



けれど、俺はそうはしなかった。そこに明快な回答はなく、理的な意思もない。あるのはただ漠然とした正義感と小さく芽生えた罪の意識だけだ。意味なんてない、求めてはいけない・・・そんな脅迫観念にも似た気持ちの悪いナニカ。



提督「加賀さん、ここの鎮守府の艦娘の名簿みたいなものはありますか?」



だから俺は目を逸らす、逸らして嵐が過ぎることを待つばかりだ。



加賀「・・・ええ、こちらに。」



加賀さんは、執務用のデスクの引き出しを開け他のと比べ少々分厚いファイルを手渡してくれた。



提督「意外と分厚いですね・・・、ここの所属艦の数を考えれば妥当ですか。」



これから見慣れぬ艦娘に会うたびに名前がわからないと四苦八苦するよりは、覚えた方が効率がいいしなによりも怪しまれずに済む。



加賀「それを使ってどうされるのですか?」



提督「この鎮守府の艦娘達の名前と顔をすべて覚えるために使おうかと思いまして・・・。」



再びデスクに近づき、電気スタンドの明かりをつける。・・・幸い、彼女たちは個性的な名前を持っているため覚えること自体は容易だろう。となれば、顔と名前を一致させる作業だけだ。



加賀「・・・今からですか?」



時間と俺が今までしていた作業を気にしているのだろうか、その声からは労わりの意がはっきりと汲み取れた。



提督「大丈夫ですよ、さっきまで寝てましたから・・・優しいんですね。」



加賀「い、いえ・・・他意はなかったのですが・・・っ」



提督「人を労われるという事は恥じることではありませんよ、加賀さん。ただ、嬉しかっただけなんです。」



弥生も卯月も間宮さんも伊良子さんも・・・あれだけの仕打ちを受けてきたのになぜこんなにも他人を労わる事が出来るのだろうか。

元は人に作られたから人の為になるのが当たり前と捉えている故かだからか・・・俺はそうはあってほしくないと勝手に思っている。出来れば、それが彼女たちの人間性だと信じていたい。



加賀「・・・私にはわかりかねます。」



提督「いつかわかるようになれれば、いいですね。」



これはあくまで保険だ、わかるようにしてあげるだなんて大層なことは言えないからこその保険。それでも、彼女たちと一緒にいることで何かを得られるのだとしたら・・・。



提督「さぁ、もう夜も更けてきましたし加賀さんはお部屋に戻って下さって構いませんよ。」



加賀「いえ、失礼ながら提督は少々根を詰めすぎる節がありそうなので・・・私もあの子達の特徴ぐらいは言ってあげられますから。」



提督「ありがとうございます・・・では、よろしくお願いしますね。まずは、この子から・・・。」



加賀「その子は、特型駆逐艦の吹雪です。真面目で明るく仲間の士気をよく上げて・・・」



・・・それはきっと、よりよい結果へと結びつくはずだから。










提督「・・・んん。」



目が覚めたのは、窓から日差しが差す朝6時過ぎだった。あれから俺は加賀さんの説明の元、艦娘達の名前と顔を一致させていったが最後の一人を覚え終わった途端に力尽きてしまったらしい。



加賀「・・・スゥ」



それは俺だけではなく、加賀も同様だ。艦娘達の事だけではなく、休憩と銘打ってはこの鎮守府の事について懇切丁寧に教えてくれた・・・本当に彼女には感謝してもしきれない。



提督「ありがとうございます、加賀さん・・・。」



加賀さんを起こさないようにそっと毛布を掛けなおしてから、もう一度名簿を手に取り復習を徹底する。折角加賀さんが親身になって教えてくれたんだ・・・無下にはできない。それに、これから一緒に過ごしていくことになる子達の事を知らないのでは不誠実な気がする。



提督「ふぅ・・・大丈夫そうだな。」



安堵して息を吐くのもそこそこに、次の目的に向けて動かなくては・・・。



提督(間宮さんと伊良子さん・・・起きてるかなぁ。)



二人が起きていることを願いながら、俺は食堂に向かった。



~食堂~



間宮「あら、提督?おはようございます、どうかなさいましたか?」



食堂の扉を開け、二人の姿を探そうとする前に俺に気づいた間宮さんが駆け寄ってきてくれた・・・よかった、もう起きていてくれたのか。



提督「おはようございます、いえ、特に用事というわけではないのですが・・・これからの食事についての相談がしたくて。」



間宮「相談、ですか。」



提督「ええ、残りの食材で後どれぐらい持ちそうですかね・・・?」



初日の食事を豪勢にしたのはいいが、俺が買ってきた食材でどれだけ賄えるかをちゃんと考えていなかった・・・これから発注しようにもどのくらいの期間が必要なのかがはっきりしない以上また俺がどうにかしなくちゃいけない。



間宮「そうですねぇ・・・結構な量を買ってきてくださってましたから今日一日分の三食はどうにかなりそうです。」



提督「本当ですか?よかったです。」



これで今から急いで買いに行く必要はなくなったな・・・だとしても今日分しかないのなら、明日明後日の為に今日買いに行かなければならないことに変わりはない。



提督「では、また今日中に食材をもって来ますからよろしくお願いしますね。朝早くにすみませんでした。」



そういって一礼し、食堂を出ようとするが



間宮「あ、提督お待ちください!今日は私たちと共に食事を摂られますか?」



間宮のその問いかけに進みかけた足を止めてしまう・・・。



提督(どうするか・・・いつかは通る道だが・・・いや、まだ早いか。)



一瞬だけその話を受けようと思ったが、俺がやるべきことはまずこの環境を整えていくことと彼女たちの心のキズを癒していくことだ・・・そこに来て俺が一緒に食事を摂ってしまったら彼女たちがリラックス出来なくなってしまう・・・それでは本末転倒だ。



提督「すみません・・・今日も個別で摂らせてもらいますね。」



間宮「そう、ですか・・・」



間宮さんは少しだけ悲しそうに目を伏せてしまった、ジクジクとした罪悪感が胸の内からせりあがってくるがどうにか押しとどめる。



間宮「わかりました・・・では、ご昼食や晩御飯は時間の30分前に取りに来てください。用意しておきますから。」



それでも間宮さんは俺に美味しい食事を提供しようと、俺が取れる最善な案を色々と与えてくれる・・・ここまでしてもらったからには断るだなんて野暮なことは俺にはできない。



提督「本当に何から何まですみません、ではその通りの時間にお伺いしますね。」



相談もこれからの方針も定まった俺は、次の目的に向けて動き出そうと一礼し食堂を出ようとしたが



間宮「あ、提督!少々お時間いただけませんか?」



そんな間宮さんの声に遮られてしまう・・・まだなにかあるのだろうか?



提督「・・・ええ、構いませんよ。」



間宮「ありがとうございます!では、すぐに戻ってきますので椅子に腰を掛けてお待ちください!」



そういって間宮さんはすぐに厨房へと引っ込んでしまった・・・。



提督「流石に『構いませんよ』・・・は、無いよな。」



気の利いたことが言えない自分に嫌気がさしながらも、俺は椅子に腰かけ間宮さんが厨房から出てくるのを待った。



ー5分後ー



間宮「お待たせしました・・・せめて、これだけでも。」



そういって、間宮さんはラップで包まれたおにぎりを手渡してくれた。



提督「まさか、間宮さん・・・このおにぎりを俺の為に?」



間宮「もちろんですよ、提督が私たちの事を大切にして下さるのはとてもうれしいことですが・・・ご自身の事も大切になさってくださいね?」ニコッ



優しく微笑んだ間宮さんの顔を直視できなかった、彼女のその優しさが嬉しかった。・・それこそ、涙が出てしまうほどに。



提督「ありがとうございます・・・間宮さん。」



それでも、俺は耐える。俺が流していいのは彼女たちの為に働いて流す汗だけだ。本当に泣きたいのは彼女たちの方なのだから・・・俺が泣くのは甘えだ、グッと手に力を込め、涙が出るのを堪える。



間宮「いえいえ、ではいってらっしゃいませ。」ペコリ



提督「ええ、行ってきます。」



間宮「・・いつか、必ず食堂にいらしてくださいね?待っていますから。」ニコッ



・・・参ったな、ご飯なんて食べなくても間宮さんの柔軟な笑顔だけで今日一日やっていけそうだ。



なんて、甘いことを考えながら俺は食堂を後にした。



後書き

なんだかコアなファン向けみたいな話になってきましたね( *´艸`)読んでくれている方本当にありがとうございます!進行遅いのはデフォルトです


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このSSへのコメント

70件コメントされています

1: SS好きの名無しさん 2017-07-27 21:47:35 ID: HLDt7ZZ0

また増えたぁ!(歓喜)
また日々の楽しさが増えていく、沢山掛け持ちしてて大変ダナー、主の頭パンクしない程度に超☆期待

2: yazora 2017-07-27 22:22:56 ID: alMFWMD-

1≫そんなに褒めたってやる気しか出ませんぜ(笑)自分の頭はいつでもパンク中ですよ~!

3: Luna豆腐 2017-08-03 00:01:16 ID: Q7Abndh7

期待して待ってます。頑張ってください。

4: SS好きの名無しさん 2017-08-03 16:31:18 ID: 6vnM5K_H

これまた面白そうな作品ですな。
期待や!!

5: yazora 2017-08-03 17:31:22 ID: u1-IfuTL

3≫期待ありがとうございます!頑張りますね!

6: yazora 2017-08-03 17:31:54 ID: u1-IfuTL

4≫面白くなるように頑張ります!期待ありがとうございます!

7: SS好きの名無しさん 2017-08-15 02:48:37 ID: YMfnlfuL

まさか他のssとくっつくとは…

8: yazora 2017-08-21 03:57:54 ID: EVLJDLBC

7≫そうしないとちょっと解決できない問題が発生してしまいましたので・・・(言い訳)

9: SS好きの名無しさん 2017-08-29 15:37:00 ID: qh5KaPj4

また面白そうなのが増えてるな~

10: SS好きの名無しさん 2017-11-27 13:59:45 ID: 7x96SIBk

続きが気になる〜

11: luck 2018-08-10 13:23:01 ID: 6ZszGz2F

これの続き読みたいです

12: yazora 2018-08-26 19:23:35 ID: ywVxVmIN

9,10,11≫待たせたなぁ(震え声)遅れてすみませんでした!

13: SS好きの名無しさん 2018-08-28 15:56:41 ID: Kvkjd1uO

お疲れナス!これからも進展まってるぞい

14: SS好きの名無しさん 2018-08-29 12:51:30 ID: fEW-jrJw

一番気になってる話が更新されてる!ありがとう。生き甲斐

15: SS好きの名無しさん 2018-08-31 23:12:12 ID: Bi_NPbSd

更新ありがとうこざいます!
続きがとても気になります!
頑張ってください

16: SS好きの名無しさん 2018-09-02 09:03:43 ID: qjNBS6oL

サバゲーマンです
初めまして、題名が気になって読んでみたら面白かたっです。次回の更新楽しみにしています。

17: SS好きの名無しさん 2018-09-02 10:00:25 ID: qjNBS6oL

サバゲーマンです
初めまして、題名が気になって読んでみたら面白かたっです。次回の更新楽しみにしています。

18: yazora 2018-09-02 19:32:46 ID: 8Mn-OPv1

13,14,15,16,17≫コメントありがとうございます!更新頑張りますね!

19: SS好きの名無しさん 2018-09-05 00:04:16 ID: xvBzUvzL

サバゲーマンです
提督頑張っているな~良いぞうんうん、しかし、今の提督を不審なと思う人物も出てくるんだろうな~青葉あたりまぁ、次回の更新楽しみにしています。頑張ってください。

20: SS好きの名無しさん 2018-09-06 00:32:56 ID: JgV_xbje

このSSが俺の生きがいの1つ

21: yazora 2018-09-09 19:51:41 ID: QmTZeqKA

19≫提督は何時だって必死です( *´艸`)そうですねぇ、今のところ伏線(笑)はとうかしてますけど・・・どうなりますかねぇ

22: yazora 2018-09-09 20:36:50 ID: QmTZeqKA

20≫生きがいだなんてそんなまたまた~^^ありがとうございます!

23: SS好きの名無しさん 2018-09-10 01:09:53 ID: Yf1qPNUq

サバゲーマンです
更新ご苦労様です。カレーか良いですねちなみにビーフカレーが得意です。
やはり、弥生と卯月が気が付いたみたいです。この先提督いや鎮守府がどう変わっていくのか楽しみです。次回の更新頑張ってください。

24: SS好きの名無しさん 2018-09-16 13:16:39 ID: 62f9mHBz

こういうの待ってました!!!
ゆっくりでいいので更新頑張ってください応援してます!

25: SS好きの名無しさん 2018-09-16 18:43:39 ID: lxD3hLf-

いつも楽しく読ませてもらってます。......嗚呼、朝潮は可愛いなぁ

26: SS好きの名無しさん 2018-09-17 15:27:31 ID: MbscSnNw

久しぶりに来てみたら増えてたぁ!
これからも頑張って下さい

27: yazora 2018-09-18 01:42:04 ID: n5lZ14rV

23≫コメントありがとうございます!ビーフカレーは私の好物です(聞いてない)更新頑張ります!

28: yazora 2018-09-18 01:43:24 ID: n5lZ14rV

24≫ありがとうございます!本当にゆっくりですが更新は続けるつもりですのでよろしくお願いします!

29: yazora 2018-09-18 01:44:18 ID: n5lZ14rV

25≫コメントありがとうございます!朝潮ちゃん可愛いですよね、わかります(迫真)

30: yazora 2018-09-18 01:45:40 ID: n5lZ14rV

26≫ま、待たせたなぁ(震え声)頑張りますね!

31: SS好きの名無しさん 2018-09-18 16:00:57 ID: MSlW9coH

やったああああああ続きついに来たああああああ

32: みがめにさまはんさみかたき 2018-09-20 23:54:15 ID: K2i5Cj_C

すごくいい
ここで頭のいい北上さんがでてくれば
もっといい()

33: yazora 2018-09-21 01:06:14 ID: l_oNxYeT

32≫オススメ&コメントありがとうございます!設定はさておき、一応北上さんと大井さんはセットで登場させる予定です(今のところは・・・)

34: みがめにさまはんさみかたき 2018-09-21 17:12:52 ID: DZdtRbEA

やったぜ

35: yazora 2018-09-24 00:30:45 ID: dR0165NV

34≫まだしばらくは出ませんけどね・・・(ボソッ)

36: かむかむレモン 2018-09-24 02:12:25 ID: G7Qkko7F

やっぱ…yazora兄貴のSSを…最高やな!
必ず完走してくれよな~頼むよ~(懇願)

37: みがめにさまはんさみかたき 2018-09-24 02:43:15 ID: ke84qjtM

くっ…まだ出ないか…
だがハラショー、確実に良い方向へ向かっている

38: タウイ泊地の大将提督 2018-09-24 16:24:51 ID: vHPvi4mf

ちょっと気になって見てみたらとても面白かったです。黒提督死すべし慈悲はない!更新楽しみにしてますね!

39: SS好きの名無しさん 2018-09-24 20:39:41 ID: JRbM1PpE

はぁ…すき
一日の最後にこのSSの更新を確認する日常が定着しつつある

40: yazora 2018-09-24 23:38:21 ID: dR0165NV

36≫最高だなんてそんな・・・まだまだですよ(´・ω・`)完走はがんばります!

41: yazora 2018-09-24 23:39:52 ID: dR0165NV

38≫コメントありがとうございます!更新頑張ります!

42: yazora 2018-09-24 23:41:13 ID: dR0165NV

39≫いやぁ・・・一日の最後に確認していただけているとは、光栄の極みです( *´艸`)

43: SS好きの名無しさん 2018-09-24 23:51:34 ID: ziecrZTg

サバゲーマンです
更新ご苦労様です。ていとくは、初めての事務をやるんですね。しかし、秘書官が加賀さんとは、びっくりしました。朝潮かな~と思っていましたこれからの、鎮守府がどうなっているか楽しみです。頑張ってください。

44: みがめにさまはんさみかたき 2018-09-25 00:05:26 ID: GDVaNNqx

あらやだ、この提督イケメンじゃない…

45: SS好きの名無しさん 2018-09-25 23:08:39 ID: WaXNN--f

あらやだ


ただのイケメンじゃねぇか





失踪はしないでください?

46: SS好きの名無しさん 2018-09-29 14:01:53 ID: zrmylhQk

待ってたぜ…あんたの更新を…

47: SS好きの名無しさん 2018-09-29 15:17:56 ID: C2hhghBh

読売新聞(9月28日(金))7面

💀韓◆国💀

文大統領、国連総会で『慰安婦問題』に基づき日本🇯🇵🎌🗾を非難する演説実施

これは『慰安婦問題』で相互に非難応酬する事の自粛を約した『慰安婦問題を巡る日韓合意』の明確な違反であり、💀韓◆国💀は『慰安婦問題』を『蒸し返す』事を国家として正式に宣言した。と、思料

加賀『頭に来ました。』

48: みがめにさまはんさみかたき 2018-09-29 23:22:09 ID: 7kE2f4pa

加賀さん期待

49: SS好きの名無しさん 2018-10-01 18:51:28 ID: xoIsiMB1

めちゃおもろいやん これからも更新頑張って

50: SS好きの名無しさん 2018-10-04 12:57:01 ID: D-mt2RzD

あの加賀さんまでこんなに怯える程だから、ここの提督は一体何したんだ…?この様子だと、あのツンケンしてる三人組もメンタルズタボロの人間恐怖症になってるし…

51: SS好きの名無しさん 2018-10-07 16:17:35 ID: dLFRNTMs

気長に更新待ってるで

52: yazora 2018-10-08 13:10:32 ID: eWV9g4NT

44、45≫イケメンですねぇ(顔も実はそこそこ)、失踪は・・・今のところしない予定です

53: yazora 2018-10-08 13:11:32 ID: eWV9g4NT

46≫待たせたなぁ!(上擦る声)

54: yazora 2018-10-08 13:12:51 ID: eWV9g4NT

47≫そうして私は理解した、理解してないことを理解した。あんまりニュースは見ないもので・・・

55: yazora 2018-10-08 13:13:41 ID: eWV9g4NT

48≫加賀さんはイイゾォ!

56: yazora 2018-10-08 13:15:08 ID: eWV9g4NT

49≫ありがとうございます!更新頑張りますね!

57: yazora 2018-10-08 13:17:26 ID: eWV9g4NT

50≫そうですね、加賀さんといえば強いというイメージがありますけど一人の女性であることを重点に置いて書いてます・・・ツンケン三人組は後程(予定)

58: yazora 2018-10-08 13:20:00 ID: eWV9g4NT

51≫おお・・・ありがとうございます!ゆっくりお待ちください!

59: SS好きの名無しさん 2018-10-09 12:05:40 ID: RTfMP5dl

作者さんの他の作品から来ました!とても面白くて物語に引き込まれます、続き頑張ってくださいね

60: SS好きの名無しさん 2018-10-14 19:21:54 ID: 5s9JPuJD

生きがい

61: SS好きの名無しさん 2018-10-16 01:29:57 ID: Uij_ykXR

サバゲーマンです
更新ご苦労様です。お久しぶりです。ようやく、秋になりましたね!(^^)!・・・あ、僕は、寒いのも苦手だったあ~寒い中で通勤するのやだな~まぁ、頑張ろう,yazoraさんも頑張ってくださいね。

62: yazora 2018-10-17 23:04:25 ID: BPln52Gx

60≫え~そんなまたまた言い過ぎですよwでもありがとうございます!

63: yazora 2018-10-17 23:06:56 ID: BPln52Gx

61≫秋は過ごしやすくていいですね!(風邪気味)僕は寒いの好きですよ(風邪気味:二回目)外出るのも億劫ですねぇ・・・サバゲーマンさん一緒に頑張りましょう!

64: SS好きの名無しさん 2018-10-17 23:49:56 ID: GMooq4pu

サバゲーマンです
更新ご苦労様です。提督の秘密を加賀に言ったんだ?・・・こんの選択がどうなっていくのか楽しみです。次回の更新楽しみにしています。仕事場人が風邪を引いた。

65: みがめにさまはんさみかたき 2018-10-18 19:06:44 ID: XyvR3AyZ

待ってました!お疲れさまです!

66: yazora 2018-10-20 19:55:04 ID: 2y39AZaZ

64≫提督が話したのはあくまでも、自分がアイツとは別人だというところまでですけど・・・それでも大問題ですねwあらら、風邪は舐めてると痛い目見ますからね、気を付けてください。

67: yazora 2018-10-20 19:55:42 ID: 2y39AZaZ

65≫乙ありです!(言ってみたかった)待たせてすみませんでした!

68: SS好きの名無しさん 2018-10-20 20:38:22 ID: X91CP7YB

サバゲーマンです
更新ご苦労様です。まさか提督は、鎮守府にいるすべての艦娘の名前をすべて覚えたの?そして、提督は艦娘と本当の笑顔で笑えることが出来るのか楽しみです。次回の更新楽しみにしています。
いや~本当に寒かった。関東は、いきなり雨が降ったからびっくりしました。皆さんはどうでしたか?僕は関東です。

69: みがめにさまはんさみかたき 2018-10-21 11:49:49 ID: dS_cqs9d

なにこの提督俺が今まで見たssで3,4番目位にイケメン

70: 留守 2018-10-21 22:05:38 ID: Hhi99443

ほんとに生き甲斐。yazoraさんが物語を書いてくれるから明日もがんばれる


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9件オススメされています

1: SS好きの名無しさん 2018-06-27 22:39:16 ID: haVddZKw

(作者の書く手が)
止まるんじゃねえぞ……

2: luck 2018-08-10 13:23:25 ID: 6ZszGz2F

待ってます

3: SS好きの名無しさん 2018-08-24 08:32:13 ID: 6Nvo73Pu

あんた、最高だよ
面白い!

4: SS好きの名無しさん 2018-09-16 18:47:35 ID: lxD3hLf-

とてもとてもとてもとてもとても楽しみにさせてもらってます。

5: みがめにさまはんさみかたき 2018-09-20 23:54:29 ID: K2i5Cj_C

いいねぇ、しびれるねぇ!

6: SS好きの名無しさん 2018-09-29 15:16:38 ID: C2hhghBh

読売新聞(9月28日(金))7面

💀韓◆国💀

文大統領、国連総会で『慰安婦問題』に基づき日本🇯🇵🎌🗾を非難する演説実施

これは『慰安婦問題』で相互に非難応酬する事の自粛を約した『慰安婦問題を巡る日韓合意』の明確な違反であり、💀韓◆国💀は『慰安婦問題』を『蒸し返す』事を国家として正式に宣言した。と、思料

加賀『頭に来ました。』

7: Ganguto 2018-10-16 16:57:40 ID: fRTB5T3S

面白い。続きはよ

8: SS好きの名無しさん 2018-10-17 18:52:12 ID: 9QxV1UfN

いいねいいねぇ最っ高だねぇ!
無理せず頑張れ
いつもみたいにヤンデレ、拘束endはやだよ?

9: SS好きの名無しさん 2018-10-18 21:36:21 ID: mQgQUMhl

提督の保険かけまくって自分をヒーローにしないところがかっこいいからハッピーエンドになってほしい・・・でもバッドになってもそれはそれで・・・(洗脳済み)


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